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特許7008096関連付け関心点に基づく文推奨方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-12
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】関連付け関心点に基づく文推奨方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/90 20190101AFI20220118BHJP
   G06F 16/332 20190101ALI20220118BHJP
【FI】
G06F16/90 100
G06F16/332
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020030175
(22)【出願日】2020-02-26
(65)【公開番号】P2020166839
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2020-02-26
(31)【優先権主張番号】201910252164.6
(32)【優先日】2019-03-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512015127
【氏名又は名称】バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー(ペキン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118913
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 邦生
(74)【代理人】
【識別番号】100142789
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100201466
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】ニュウ, ヂョンユー
(72)【発明者】
【氏名】ウー, ファ
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ハイフォン
【審査官】甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-518588(JP,A)
【文献】特許第6120927(JP,B2)
【文献】中国特許出願公開第107003997(CN,A)
【文献】特開2018-156273(JP,A)
【文献】国際公開第2018/097091(WO,A1)
【文献】特表2014-506357(JP,A)
【文献】特表2007-515724(JP,A)
【文献】特表2004-514219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
関連付け関心点に基づく文推奨方法であって、
第1の取得モジュールが、ユーザの入力文を取得するステップと、
抽出マッチングモジュールが、前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するステップと、
決定モジュールが、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、スクリーニングモジュールが、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップと、
処理モジュールが、前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するステップと、を含み、
スクリーニングモジュールが、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップは、
スクリーニングモジュールが、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度を取得するステップと、
スクリーニングモジュールが、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、前記複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングするステップと、を含むことを特徴とする、関連付け関心点に基づく文推奨方法。
【請求項2】
前記決定モジュールが、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、前記スクリーニングモジュールが、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップの前に、
の取得モジュールが、ユーザの関心フィードバック情報を取得するステップと、
1の決定モジュールが、前記関心フィードバック情報に基づいて、拡張関心点検索条件が満たされると決定するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定モジュールが、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、前記スクリーニングモジュールが、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップの前に、
第3の取得モジュールが、ヒューマンマシンインタラクションの対話ラウンド数を取得するステップと、
第2の取得モジュールが、前記対話ラウンド数が予め設定された第1の閾値以上である場合、拡張関心点検索条件が満たされると決定するステップと、をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記抽出マッチングモジュールが、前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するステップの前に、
第4の取得モジュールが、複数の文を取得し、各文におけるキーワードを抽出するステップと、
構築モジュールが、複数の前記キーワードの関連性を分析し、前記関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して前記予め設定された関心点関連付けネットワークを構築するステップと、を、さらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記処理モジュールが、前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するステップは、
マッチングユニットが、予め設定されたコーパスから前記入力文にマッチングする複数の候補文を取得するステップと、
処理ユニットが、前記現在の関心点に基づいて前記複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するステップと、
前記処理ユニットが、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するステップと、を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記処理ユニットが、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するステップは、
前記処理ユニットが、予め設定されたセマンティックモデルに基づいて前記拡張関心点と前記複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算するステップと、
前記処理ユニットが、前記セマンティック類似度合いに基づいて前記複数の候補文をソートし、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するステップと、を含むことを特徴とする、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記処理ユニットが、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するステップは、
前記処理ユニットが、ソート結果として先頭にソートされた候補文を選択して第2の応答文として決定して前記ユーザに提供するステップ、又は、
前記処理ユニットが、ソート結果が予め設定された第2の閾値以上であり、且つ候補文の文長さが前記入力文にマッチングするターゲット候補文を第2の応答文として選択して前記ユーザに提供するステップを含むことを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
関連付け関心点に基づく文推奨装置であって、
ユーザの入力文を取得するように構成される第1の取得モジュールと、
前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するように構成される抽出マッチングモジュールと、
前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定するように構成される決定モジュールと、
予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするように構成されるスクリーニングモジュールと、
前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するように構成される処理モジュールと、を含み、
前記スクリーニングモジュールは、具体的には、
前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度を取得し、
前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、前記複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングするように構成されることを特徴とする、関連付け関心点に基づく文推奨装置。
【請求項9】
前記装置は、
ユーザの関心フィードバック情報を取得するように構成される第2の取得モジュールと、
前記関心フィードバック情報に基づいて、拡張関心点検索条件が満たされると決定するように構成される第1の決定モジュールと、をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、
ヒューマンマシンインタラクションの対話ラウンド数を取得するように構成される第3の取得モジュールと、
前記対話ラウンド数が予め設定された第1の閾値以上である場合、拡張関心点検索条件が満たされると決定するように構成される第2の決定モジュールと、をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記装置は、
複数の文を取得し、各文におけるキーワードを抽出するように構成される第4の取得モジュールと、
複数の前記キーワードの関連性を分析し、前記関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して前記予め設定された関心点関連付けネットワークを構築するように構成される構築モジュールと、をさらに含むことを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記処理モジュールは、
予め設定されたコーパスから前記入力文にマッチングする複数の候補文を取得するように構成されるマッチングユニットと、
前記現在の関心点に基づいて前記複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するように構成される処理ユニットと、を含み、
前記処理ユニットは、さらに、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するように構成されることを特徴とする、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
前記処理ユニットは、具体的には、
予め設定されたセマンティックモデルに基づいて前記拡張関心点と前記複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算し、
前記セマンティック類似度合いに基づいて前記複数の候補文をソートし、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するように構成されることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記処理ユニットは、具体的には、さらに、
ソート結果として先頭にソートされた候補文を選択して第2の応答文として決定して前記ユーザに提供し、又は、
ソート結果が予め設定された第2の閾値以上であり、且つ候補文の文長さが前記入力文にマッチングするターゲット候補文を第2の応答文として選択して前記ユーザに提供するように構成されることを特徴とする、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムと、を含むコンピュータ機器であって、
前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合に、請求項1から7のいずれかに記載の関連付け関心点に基づく文推奨方法を実現することを特徴とする、コンピュータ機器。
【請求項16】
コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合に、請求項1から7のいずれかに記載の関連付け関心点に基づく文推奨方法が実現されることを特徴とする、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術の分野】
【0001】
本発明は、人工知能技術の分野に関し、特に、関連付け関心点に基づく文推奨方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ヒューマンマシンの対話シーンにおいて、チャットロボットは、通常、ユーザの音声情報を入力し、音声情報を分析することによって、以前の両者の対話履歴、ユーザの関心情報などを組み合わせて、応答するセマンティックコンテンツを自動的に決定している。
【0003】
しかしながら、最初のユーザの関心情報は、通常、ユーザによって指定されるか、又はユーザとの少量の短いインタラクションによるものであるため、通常、情報粒度が十分細かくなく(例えば、エンターテインメント及びスポーツなど、特定の分野のレベルのみ)、カバレッジが不十分であるため、ユーザによる新しい話題への誘導に依存し、その後、ユーザの対話コンテンツに基づいてユーザの関心情報を抽出している。このように、ユーザによる話題の開始に完全に依存するため、閉じた話題の集合に陥りやすく、蓄積されるプロセスは非効率的で、ユーザの関心の網羅率が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の関連技術における少なくとも一つの技術的課題をある程度解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そのため、本発明の第1の目的は、異なる関心点間の関連付けによって拡張関心点に導き、当該拡張関心点を含む応答文をユーザに提供し、その後、ユーザのフィードバックに基づいてユーザの関心点集合を拡張することによって、ユーザの関心画像をより効率的に拡張し、ヒューマンマシンの対話における話題の多様性を向上させることができる関連付け関心点に基づく文推奨方法を提供する。
【0006】
本発明の第2の目的は、関連付け関心点に基づく文推奨装置を提供する。
【0007】
本発明の第3の目的は、コンピュータ機器を提供する。
【0008】
本発明の第4の目的は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の態様の実施例は、ユーザの入力文を取得するステップと、前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するステップと、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップと、前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するステップと、を含む関連付け関心点に基づく文推奨方法を提供する。
【0010】
また、本発明の実施例の関連付け関心点に基づく文推奨方法は、以下の付加的な技術的特徴をさらに有する。
選択可能に、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングする前に、ユーザの関心フィードバック情報を取得するステップと、前記関心フィードバック情報に基づいて、拡張関心点検索条件が満たされると決定するステップとをさらに含む。
【0011】
選択可能に、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップの前に、ヒューマンマシンインタラクションの対話ラウンド数を取得するステップと、前記対話ラウンド数が予め設定された第1の閾値以上である場合、拡張関心点検索条件が満たされると決定するステップとをさらに含む。
【0012】
選択可能に、前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するステップの前に、複数の文を取得し、各文におけるキーワードを抽出するステップと、複数の前記キーワードの関連性を分析し、前記関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して前記予め設定された関心点関連付けネットワークを構築するステップとをさらに含む。
【0013】
選択可能に、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするステップは、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度を取得するステップと、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、前記複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングするステップを含む。
【0014】
選択可能に、前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するステップは、予め設定されたコーパスから前記入力文にマッチングする複数の候補文を取得するステップと、前記現在の関心点に基づいて前記複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するステップと、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するステップを含む。
【0015】
選択可能に、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するステップは、予め設定されたセマンティックモデルに基づいて前記拡張関心点と前記複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算するステップと、前記セマンティック類似度合いに基づいて前記複数の候補文をソートし、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するステップを含む。
【0016】
選択可能に、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するステップは、ソート結果として先頭にソートされた候補文を選択して第2の応答文として決定して前記ユーザに提供するステップ又は、ソート結果が予め設定された第2の閾値以上であり、且つ候補文の文長さが前記入力文にマッチングするターゲット候補文を第2の応答文として選択して前記ユーザに提供するステップを含む。
【0017】
本発明第2の態様の実施例は、ユーザの入力文を取得するように構成される第1の取得モジュールと、前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するように構成される抽出マッチングモジュールと、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定するように構成される決定モジュールと、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするように構成されるスクリーニングモジュールと、前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するように構成される処理モジュールと、を含む関連付け関心点に基づく文推奨装置を提供する。
【0018】
また、本発明の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置は、以下の付加的な技術的特徴をさらに有する。
選択可能に、前記装置は、ユーザの関心フィードバック情報を取得するように構成される第2の取得モジュールと、前記関心フィードバック情報に基づいて拡張関心点検索条件が満たされると決定するように構成される第1の決定モジュールとをさらに含む。
【0019】
選択可能に、前記装置は、ヒューマンマシンインタラクションの対話ラウンド数を取得するように構成される第3の取得モジュールと、前記対話ラウンド数が予め設定された第1の閾値以上である場合、拡張関心点検索条件が満たされると決定するように構成される第2の決定モジュールとをさらに含む。
【0020】
選択可能に、前記装置は、複数の文を取得し、各文におけるキーワードを抽出するように構成される第4の取得モジュールと、複数の前記キーワードの関連性を分析し、前記関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して前記予め設定された関心点関連付けネットワークを構築するように構成される構築モジュールとをさらに含む。
【0021】
選択可能に、前記スクリーニングモジュールは、具体的には、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度を取得し、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、前記複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングするように構成される。
【0022】
選択可能に、前記処理モジュールは、予め設定されたコーパスから前記入力文にマッチングする複数の候補文を取得するように構成されるマッチングユニットと、前記現在の関心点に基づいて前記複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するように構成される処理ユニットとを含み、前記処理ユニットは、さらに、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するように構成される。
【0023】
選択可能に、前記処理ユニットは、具体的には、予め設定されたセマンティックモデルに基づいて前記拡張関心点と前記複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算し、前記セマンティック類似度合いに基づいて前記複数の候補文をソートし、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するように構成される。
【0024】
選択可能に、前記処理ユニットは、具体的には、さらに、ソート結果として先頭にソートされた候補文を選択して第2の応答文として決定して前記ユーザに提供し、又は、ソート結果が予め設定された第2の閾値以上であり、且つ候補文の文長さが前記入力文にマッチングするターゲット候補文を第2の応答文として選択して前記ユーザに提供するように構成される。
【0025】
本発明第3の態様の実施例は、メモリと、プロセッサと、前記メモリに記憶され前記プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器であって、前記プロセッサが前記コンピュータプログラムを実行する場合に、第1の態様の実施例に記載の関連付け関心点に基づく文推奨方法を実現するコンピュータ機器を提供する。
【0026】
本発明第4の態様の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサによって実行される場合に、第1の態様の実施例に記載の関連付け関心点に基づく文推奨方法が実現される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施例により提供される技術案は、以下の有益な効果を奏する。
ユーザの入力文を取得し、入力文のキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索し、予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングし、現在の関心点と拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文を検索してユーザに提供する。これにより、異なる関心点間の関連付けによって拡張関心点に導き、当該拡張関心点を含む応答文をユーザに提供し、その後、ユーザへのフィードバックに基づいてユーザの関心点集合を拡張することで、ユーザの関心画像をより効率的に拡張することができ、ヒューマンマシンの対話における話題の多様性を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0028】
本発明の付加的な特徴及び利点は、一部が以下の説明において示され、以下の説明により明らかになり、又は本発明の実践により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
本発明の上記及び/又は付加的な特徴及び利点は、実施例について図面を参照して以下に説明することにより明らかになり、理解されやすくなる。
図1】本発明の一実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法のフローチャートである。
図2】本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法のフローチャートである。
図3】本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法のフローチャートである。
図4】本発明の一実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置の概略構成図である。
図5】本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置の概略構成図である。
図6】本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置の概略構成図である。
図7】本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置の概略構成図である。
図8】本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。図面に示される実施例において、同一又は類似する符号は、常に同一又は類似する要素、或いは、同一又は類似する機能を有する要素を示す。以下、図面を参照しながら説明される実施例は単なる例示であり、本発明を解釈するためだけに用いられ、本発明を限定するものと理解してはならない。
【0031】
以下、図面を参照して本発明の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法及び装置を説明する。
【0032】
背景技術で述べたように、従来技術では、ヒューマンマシンインタラクションのプロセスは、ユーザによる話題の開始に完全に依存しており、閉じた話題の集合に陥りやすく、蓄積されるプロセスは非効率的であり、ユーザの関心の網羅率が低い。このような技術的課題に対して、本発明は、関連付け関心点に基づく文推奨方法を提供する。入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索し、予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングし、最後に、現在の関心点と拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索してユーザに提供する。
【0033】
具体的には、図1は、本発明の一実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法のフローチャートである。図1に示すように、当該方法は、以下のステップ101~104を含む。
ステップ101において、ユーザの入力文を取得する。
【0034】
ステップ102において、入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索する。
【0035】
実際の応用では、本発明の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法に適用するシーンは、インテリジェントシステムと特定の主題又は非特定の主題についてチャット(すなわち雑談)を行なうためのシーンであってもよい。
【0036】
なお、インテリジェントシステムは、ユーザの入力文を理解するためのNLU(Natural Language Understanding、自然言語理解モジュール)と、応答セマンティックコンテンツを決定するための対話管理モジュールと、応答文を生成するためのNLG(Natural Language Generation、自然言語生成モジュール)と、ユーザ情報を更新するためのユーザ関心管理モジュールと、を含むことが理解される。
【0037】
具体的には、ユーザは、実際の応用ニーズに基づいて文を入力することができる。すなわち、キーボードなどで入力されるテキスト文であってもよいし、マイクなどで入力される音声文であってもよい。
【0038】
さらに、入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索する。予め設定された関心点関連付けネットワークは、予め生成されたものであり、一例として、図2に示すように、関心点関連付けネットワークを生成する方法は、以下のステップ201とステップ202とを含む。
ステップ201において、複数の文を取得し、各文のキーワードを抽出する。
【0039】
ステップ202では、複数のキーワードの関連性を分析し、関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して予め設定された関心点関連付けネットワークを構築する。
【0040】
具体的には、予め設定された関心点関連付けネットワークは、一つのキーワード(すなわち関心点)に対応するノードと、一つのキーワードから別のキーワードへの転移を表すエッジ(方向、重みなどが付加されたコンテンツ)とを含む有向グラフ構造である。
【0041】
複数の文は、人と人との対話における文であってもよいし、検索、百科事典の見出し語などから来るものであってもよい。キーワード間のエッジ又は転移は、対話の各ラウンドにおける文Aから文Bへの転移、例えば、文Aのキーワードから文Bのキーワードへの転移から来るものであってもよいし、同一の検索において検索文Cから検索文Dへの変換など、他のデータソースから来るものであってもよい。
【0042】
例えば、複数の文が、ある時間内のある人と人との対話における複数の前後に隣接する文から来るものである場合、各文におけるキーワードを抽出し、異なる文からのキーワード間の関連性を分析し、関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して予め設定された関心点関連付けネットワークを構築する。
【0043】
なお、予め設定された関心点関連付けネットワークにおける各エッジに、対応する重みを付すこともでき、例えば、条件付け確率を計算することで実現することができ、文Aのキーワードから文Bのキーワードへの転移確率を対応する重みとすることができる。
【0044】
したがって、入力文を単語分割処理することによって、各単語を分析して一つ又は複数のキーワードを決定し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングするノードを検索して現在の関心点とする。
【0045】
例えば、ユーザの入力文は「私は劉徳華の歌が好き」であり、当該入力文のキーワードである「劉徳華」と「歌」とを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて「劉徳華」及び「歌」というキーワードにマッチングする現在の関心点を検索する。それぞれ「劉徳華」、「劉徳華の歌」、「歌」である。
【0046】
なお、劉徳華」の信頼度が0.6であり、「劉徳華の歌」の信頼度が0.9であるなど、各現在の関心点に対応する信頼度を与えることもできる。これにより、このあと、現在の関心点に基づいて応答文をマッチングする時に、当該関心点に対応する信頼度を参照することができ、文推奨の精度を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0047】
ステップ103において、予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングする。
【0048】
なお、現在の関心点が決定された後に、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定することができる。より具体的には、任意の現在の関心点から出発し、エッジを経由して他のノードにアクセスし、アクセスされたノードを関連関心点とすることが理解される。
【0049】
さらに、予め設定されたスクリーニング戦略に従って複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングする。なお、スクリーニング戦略は、現在の関心点と関連関心点との関連度、又は関連関心点と入力文との関連度など、必要に応じて選択することができると理解される。
【0050】
可能な一実現形態として、複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び複数の関連関心点の使用頻度を取得し、複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングする。
【0051】
ユーザの関心集合は、ユーザの関心や好みなどを指し、複数のキーワードによって構成され、ユーザの関心負集合とは、ユーザが関心を持たないキーワードを指す。
【0052】
ステップ104において、現在の関心点と拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索してユーザに提供する。
【0053】
なお、現在の関心点と拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索してユーザに提供する方式は様々あり、直接現在の関心点に基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文を検索してユーザに提供し、直接拡張関心点に基づいて、予め設定されたコーパスから第2の応答文を検索してユーザに提供することもできるし、予め設定されたコーパスから、入力文にマッチングする複数の候補文を取得し、現在の関心点に基づいて複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングしてユーザに提供し、拡張関心点に基づいて複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングしてユーザに提供することもできると理解される。
【0054】
予め設定されたコーパスから入力文にマッチングする複数の候補文を取得する。これらの複数の候補文は、入力文にマッチングする応答文である。より具体的には、予め設定されたコーパスから入力文にマッチングする複数の候補文を取得し、さらに各候補文の応答文を候補応答文として複数取得する。
【0055】
なお、一般に、ユーザの入力文に応じた、現在の関心点に対する文は第1の応答文しかないが、本出願は、直接自発的に拡張関心点を検索し、現在の関心点に対する第1の応答文に加えて、拡張関心点に基づいた第2の応答文をさらにユーザに提供することができる。また、予め設定された検索条件を満たしているか否かに基づいて拡張関心点の検索を行うことこともできる。すなわち、ステップ103の前に、ユーザの関心フィードバック情報を取得し、関心フィードバック情報に基づいて、拡張関心点検索条件が満たされてと決定するステップ、又は、ヒューマンマシンインタラクションの対話ラウンド数を取得し、対話ラウンド数が予め設定された第1の閾値以上である場合に、拡張関心点検索条件が満たされると決定するステップをさらに含むことができる。
【0056】
具体的には、ユーザの隠れたフィードバック情報(例えば、関心度合い)及び現在の話題での対話ラウンド数を発掘して拡張関心点の検索を行うか否かを総合的に判断し、拡張関心点の検索を行う必要がある場合に、拡張関心点に基づいて追加の第2の応答文を生成してユーザに出力する。この場合に、システムは、一つの入力文に対して、二つの応答文を連続的に出力する。
【0057】
以上まとめると、本発明の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法は、ユーザの入力文を取得し、入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索し、予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングし、現在の関心点と拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索してユーザに提供する。このため、異なる関心点間の関連付けによって拡張関心点に導き、当該拡張関心点を含む応答文をユーザに提供し、その後、ユーザのフィードバックに基づいてユーザの関心点集合を拡張することで、ユーザの関心画像をより効率的に拡張することができ、ヒューマンマシンの対話における話題の多様性を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0058】
図3は、本発明の別の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨方法のフローチャートである。図3に示すように、当該方法は、以下ステップ301~307を含む。
【0059】
ステップ301において、ユーザの入力文を取得し、入力文のキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索する。
【0060】
なお、ステップ301の説明は、ステップ101~102の詳細な説明を参照することができ、ここでは詳細に説明しない。
【0061】
ステップ302において、ユーザの入力文に基づいてユーザの関心点集合を更新し、予め設定されたコーパスから入力文にマッチングする複数の候補文を取得し、ユーザの関心点集合と入力文とに基づいて複数の候補文をソートし、現在の関心点に基づいて、ソートされた複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングしてユーザに提供する。
【0062】
なお、ユーザの関心点集合は、ユーザの入力文に基づいて分析して取得されるものであり、ユーザの関心点を表すための一つ又は複数のキーワードの集合であってもよい。各ラウンドの対話のそれぞれは、ユーザの入力文を分析してユーザの関心点を取得し、当該関心点がユーザの関心点集合にあるか否かを判断する。ユーザの関心点集合にない場合、当該関心点をユーザの関心点集合に追加することが理解される。
【0063】
対話マッチングモデルに基づいて入力文と複数の候補文との対話マッチング度合いを計算し、予め設定されたセマンティックモデルに基づいてユーザの関心点集合と複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算し、最後に、対話マッチング度合いとセマンティック類似度合いとに基づいて複数の候補文をソートする。ソート結果に基づいて現在の関心点を組み合わせて第1の応答文を決定してユーザに提供することができる。
【0064】
つまり、先頭にソートされた候補文をそのまま第1の応答文として使用するか、又は他の戦略を採用して複数の候補文をさらに処理することができ、例えば、入力文に近い長さの一つの候補文を第1の応答文として選択するか、又は第1の応答文として一つの候補文をランダムに選択することにより、応答の多様性を増加することができる。
【0065】
ステップ303において、ユーザの関心フィードバック情報を取得し、関心フィードバック情報に基づいて、拡張関心点検索条件が満たされると決定する。
【0066】
具体的には、関心フィードバック情報に基づいて、現在の話題に対するユーザの関心度が低いと判断された場合、拡張関心点の検索を行い、現在の話題に対するユーザの関心度が高いと判断された場合、拡張関心点の検索を行わない。
【0067】
ステップ304において、予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定する。
【0068】
ステップ305において、複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び複数の関連関心点の使用頻度を取得する。
【0069】
ステップ306において、複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングする。
【0070】
複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び複数の関連関心点の使用頻度を必要に応じて選択して複数の関連関心点をソートし、先頭にソートされた関連関心点を拡張関心点とする。
【0071】
ステップ307において、拡張関心点に基づいて複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングしてユーザに提供する。
【0072】
拡張関心点に基づいて複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングしてユーザに提供するステップは、予め設定されたセマンティックモデルに基づいて拡張関心点と複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算するステップと、セマンティック類似度合いに基づいて複数の候補文をソートし、ソート結果に基づいて複数の候補文から第2の応答文を決定してユーザに提供するステップと、を含む。
【0073】
ソート結果に基づいて複数の候補文から第2の応答文を決定してユーザに提供するステップは、ソート結果として先頭にソートされた候補文を選択して第2の応答文として決定してユーザに提供するステップ、又は、ソート結果が予め設定された第2の閾値以上であり、且つ候補文の文長さが入力文にマッチングするターゲット候補文を第2の応答文として選択してユーザに提供するステップを含む。
【0074】
つまり、先頭にソートされた候補文をそのまま第2の応答文として使用するか、又は他の戦略を採用して複数の候補文をさらに処理することができ、例えば、入力文に近い長さの一つの候補文を第1の応答文として選択するか、又は第1の応答文として一つの候補文をランダムに選択することにより、応答の多様性を増加することができる。
【0075】
シーンの一例として、ユーザは、「私は映画《人在※途(Lost On Journey)》が好き、特に、その中の王宝強が大好き」を入力した場合、現在の関心点として《人在※途之泰※(Lost In Thailand)》と王宝強とを取得し、王宝強->黄渤->激励映画という予め設定された関心点関連付けネットワークによって、拡張関心点として激励映画を取得し、拡張関心点に基づいて応答文として「うん、私は《卵チャーハン》を見たことがある。その中の王大衛のストーリーはとても激励で、感激しました」として生成する。これにより、ヒューマンマシンの対話における話題の多様性を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0076】
これにより、異なる関心点間の関連づけによって拡張関心点に導き、当該拡張関心点を含む応答文をユーザに提供し、その後、ユーザのフィードバックに基づいてユーザの関心点集合を拡張することによって、ユーザの関心画像をより効率的に拡張することができ、ヒューマンマシンの対話における話題の多様性を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0077】
上記の実施例を実現するために、本発明は、関連付け関心点に基づく文推奨装置をさらに提供する。
【0078】
図4は、本発明の一実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置の概略構成図である。図4に示すように、当該関連付け関心点に基づく文推奨装置は、第1の取得モジュール401と、抽出マッチングモジュール402と、決定モジュール403と、スクリーニングモジュール404と、処理モジュール405とを含む。
【0079】
第1の取得モジュール401は、ユーザの入力文を取得するように構成される。
抽出マッチングモジュール402は、前記入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいて前記キーワードにマッチングする現在の関心点を検索するように構成される。
【0080】
決定モジュール403は、前記予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、前記現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定するように構成される。
【0081】
スクリーニングモジュール404は、予め設定されたスクリーニング戦略に従って前記複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングするように構成される。
【0082】
処理モジュール405は、前記現在の関心点と前記拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索して前記ユーザに提供するように構成される。
【0083】
本発明の一実施例では、図5に示すように、図4の構成に加えて、第2の取得モジュール406と第1の決定モジュール407とをさらに含む。
【0084】
第2の取得モジュール406は、ユーザの関心フィードバック情報を取得するように構成される。
【0085】
第1の決定モジュール407は、前記関心フィードバック情報に基づいて拡張関心点検索条件が満たされると決定するように構成される。
【0086】
本発明の一実施例では、図6に示すように、図4の構成に加えて、第3の取得モジュール408と第2の決定モジュール409とさらに含む。
【0087】
第3の取得モジュール408は、ヒューマンマシンインタラクションの対話ラウンド数を取得するように構成される。
【0088】
第2の決定モジュール409は、対話ラウンド数が予め設定された第1の閾値以上である場合、拡張関心点検索条件が満たされると決定するように構成される。
【0089】
本発明の一実施例では、図7に示すように、図4の構成に加えて、第4の取得モジュール410と構築モジュール411とをさらに含む。
【0090】
第4の取得モジュール410は、複数の文を取得し、各文におけるキーワードを抽出するように構成される。
【0091】
構築モジュール411は、複数の前記キーワードの関連性を分析し、前記関連性に基づいて各キーワードの関連付けを設定して前記予め設定された関心点関連付けネットワークを構築するように構成される。
【0092】
本発明の一実施例では、スクリーニングモジュール404は、具体的には、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度を取得し、前記複数の関連関心点とユーザの関心集合との類似度、前記複数の関連関心点と現在の関心点との関連度、前記複数の関連関心点とユーザの関心負集合との非類似度合い、及び前記複数の関連関心点の使用頻度に基づいて、前記複数の関連関心点から拡張関心点をスクリーニングするように構成される。
【0093】
本発明の一実施例では、図8に示すように、図4の構成に加えて、処理モジュール405は、マッチングユニット4051と処理ユニット4052とを含む。
【0094】
マッチングユニット4051は、予め設定されたコーパスから前記入力文にマッチングする複数の候補文を取得するように構成される。
【0095】
処理ユニット4052は、前記現在の関心点に基づいて前記複数の候補文から第1の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するように構成される。
【0096】
処理ユニット4052は、さらに、前記拡張関心点に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文をスクリーニングして前記ユーザに提供するように構成される。
【0097】
処理ユニット4051は、具体的には、予め設定されたセマンティックモデルに基づいて前記拡張関心点と前記複数の候補文とのセマンティック類似度合いを計算し、前記セマンティック類似度合いに基づいて前記複数の候補文をソートし、ソート結果に基づいて前記複数の候補文から第2の応答文を決定して前記ユーザに提供するように構成される。
【0098】
処理ユニット4051は、具体的には、さらに、ソート結果として先頭にソートされた候補文を選択して第2の応答文として決定して前記ユーザに提供し、又は、ソート結果が予め設定された第2の閾値以上であり、且つ候補文の文長さが前記入力文にマッチングするターゲット候補文を第2の応答文として選択して前記ユーザに提供するように構成される。
【0099】
なお、関連付け関心点に基づく文推奨方法の実施例に関する上記解釈説明は、この実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置にも適用され、ここでは説明しない。
【0100】
以上より、本発明の実施例に係る関連付け関心点に基づく文推奨装置は、ユーザの入力文を取得し、入力文におけるキーワードを抽出し、予め設定された関心点関連付けネットワークにおいてキーワードにマッチングする現在の関心点を検索し、予め設定された関心点関連付けネットワークに基づいて、現在の関心点にマッチングする複数の関連関心点を決定し、予め設定されたスクリーニング戦略に従って複数の関連関心点に対して拡張関心点をスクリーニングし、現在の関心点と拡張関心点とに基づいて、予め設定されたコーパスから第1の応答文と第2の応答文とを検索してユーザに提供する。これにより、異なる関心点間の関連づけによって拡張関心点に導き、当該拡張関心点を含む応答文をユーザに提供し、その後、ユーザフィードバックに基づいてユーザの関心点集合を拡張することによって、ユーザの関心画像をより効率的に拡張することができ、ヒューマンマシンの対話における話題の多様性を向上させ、ユーザ体験を向上させることができる。
【0101】
上記の実施例を実現するために、本発明は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶されプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含むコンピュータ機器であって、プロセッサがコンピュータプログラムを実行する場合に、上記の実施例に記載の関連付け関心点に基づく文推奨方法を実現するコンピュータ機器をさらに提供する。
【0102】
上記の実施例を実現するために、本発明は、コンピュータプログラムが記憶される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムがプロセッサにより実行される場合に、上記の実施例に記載の関連付け関心点に基づく文推奨方法が実現される非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0103】
本明細書の説明において、「一実施例」、「一部の実施例」、「例」、「具体的な例」、或いは「一部の例」などの用語を参照した説明は、当該実施例或いは例を合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性が、本開示の少なくとも1つの実施例或いは例に含まれることを意味する。本明細書において、上記の用語の例示的な説明は、必ずしも同じ実施例或いは例を示すものではない。また、説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性は、いずれか1つ或いは複数の実施例又は例において適切に結合することができる。なお、相互に矛盾しない限り、当業者は、本明細書で説明された異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を結合し組み合わせることができる。
【0104】
本発明の説明において、「第1の」、「第2の」との用語は、単に説明するためのものであり、比較的重要性を示す又は暗示するか、或いは示された技術的特徴の数を黙示的に示すと理解してはならない。よって、「第1の」、「第2の」で限定される特徴は少なくとも1つの前記特徴を含むことを明示又は暗示するものである。本開示の説明において、明確且つ具体的な限定がない限り、「複数」とは、少なくとも2つ、例えば、2つ、3つなどを意味する。
【0105】
フローチャート、又はここで他の方式で記載されるあらゆるプロセス又は方法の説明は、特定のロジック機能又はプロセスのステップを実現するための一つ又はそれ以上の実行可能な命令のコードを含むモジュール、セグメント又は部分と理解されてもよい。また、本発明の好ましい実施形態の範囲は、他の実現形態を含んでおり、示され又は議論された順序に従わなくてもよく、言及された機能が実質的に同時に、又は逆の順序に従って機能を実行することを含む。これは、本発明の実施例の当業者によって理解されるべきである。
【0106】
フローチャートで示された又はここで他の形態で説明されたロジック及び/又はステップは、例えば、ロジック機能を実現するための実行可能な命令の順番付けられたリストと見なすことができ、任意のコンピュータ読み取り可能な媒体に具体的に実装されて、命令実行システム、装置、又はデバイス(例えばコンピュータに基づいたシステム、プロセッサを含むシステム、又は他の命令実行システム、装置又はデバイスから命令を取得して命令を実行するシステム)に利用されるか、又はこれらの命令実行システム、装置又はデバイスと組み合わせて利用される。本願明細書において、「コンピュータ読み取り可能な媒体」は、命令実行システム、装置又はデバイスによって、又は、命令実行システム、装置又はデバイスと組み合わせて使用するためのプログラムを含む、格納する、通信する、伝播する、又は伝送することができる任意のデバイスであってもよい。コンピュータ読み取り可能な媒体のより具体的な例(非限定的なリスト)として、1つ又は複数の配線を備える電気接続部(電子デバイス)、ポータブルコンピュータディスクカートリッジ(磁気デバイス)、ランダムアクセスメモリ(RAM)読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバデバイス、及びポータブルコンパクトディスク読み出し専用リメモリ(CDROM)を含む。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、前記プログラムが印刷され得る紙又は他の適切な媒体であってもよく、これは、例えば、紙や他の媒体を光学的スキャンし、次に編集し、解釈し、又は必要な場合に他の適切な形態で処理して前記プログラムを電子的に取得して、そしてコンピュータメモリに格納するからである。
【0107】
なお、本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせで実現することができる。上記の実施形態では、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶され適切な命令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアで実現することができる。例えば、ハードウェアにより実現される場合は、他の実施形態と同じく、データ信号のロジック機能を実現するための論理ゲート回路を備えたディスクリート論理回路、適切な組み合わせ論理ゲート回路を備えた専用集積回路、プログラマブルゲートアレイ(PGA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)など、本分野の周知技術の何れか一つ又はこれらの組み合わせで実現することができる。
【0108】
当業者は、上記の実施例に係る方法に含まれている全部又は一部のステップが、プログラムにより関連するハードウェアを命令することにより完成できることを理解されたい。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、当該プログラムが実行される場合、方法の実施例における一つのステップ又はその組み合わせを含む。
【0109】
また、本発明の各実施形態に係る各機能ユニットは、一つの処理モジュールに集積されてもよいし、各ユニットが物理的に独立して存在してもよいし、二つ又は二つ以上のユニットが一つのモジュールに集積されてもよい。上記集積されたモジュールは、ハードウェアの形式により実現されてもよいし、ソフトウェア機能モジュールの形態で実現されてもよい。前記集積されたモジュールがソフトウェア機能モジュールの形態で実現されて、独立した製品として販売又は使用される場合、一つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよい。
【0110】
上記の記憶媒体は、読み出し専用メモリや磁気ディスク、光ディスクなどであってもよい。以上に本発明の実施例を示して説明したが、上記の実施例は、例示的なものであり、本発明を限定するものと理解してはならない。当業者は、本発明の範囲内に上記の実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8