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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-12
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】ロボット掃除機
(51)【国際特許分類】
   A47L 11/24 20060101AFI20220203BHJP
   A47L 9/28 20060101ALI20220203BHJP
   A47L 11/283 20060101ALI20220203BHJP
   A47L 9/04 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
A47L11/24
A47L9/28 E
A47L11/283
A47L9/04 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020506998
(86)(22)【出願日】2018-08-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-15
(86)【国際出願番号】 KR2018008938
(87)【国際公開番号】W WO2019031803
(87)【国際公開日】2019-02-14
【審査請求日】2020-04-03
(31)【優先権主張番号】10-2017-0099758
(32)【優先日】2017-08-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(72)【発明者】
【氏名】チャン チェウォン
(72)【発明者】
【氏名】イ ミンウ
【審査官】田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-509220(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0139111(KR,A)
【文献】特開2004-166968(JP,A)
【文献】特開昭49-065061(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0129185(KR,A)
【文献】特開2003-320322(JP,A)
【文献】特開昭63-168142(JP,A)
【文献】特開2009-178345(JP,A)
【文献】特開2006-231028(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0090571(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0044351(US,A1)
【文献】国際公開第2016/037635(WO,A3)
【文献】特開平9-10147(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00,9/04,9/28,11/24,11/283,11/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外形を形成するメインボディーと、
上側から見て時計回り方向又は反時計回り方向に回転し、床を水拭き掃除し、前記メインボディーを移動させる一対のスピンモップと、
前記一対のスピンモップの前方に配置され、被掃除面に存在する異物を取り集める掃除モジュールと、を含み、
前記掃除モジュールは、
前記メインボディーと連結され、下側が開放されたハウジングと、
異物を収容する空間を形成し、前記ハウジングの下側から着脱可能に配置される一対の集塵ケースと、
前記ハウジングの内部に配置され、同一回転軸である間隔に配置され、回転動作により前記被掃除面に存在する異物を前記一対の集塵ケースに送る一対のアジテーターと、
前記一対のアジテーターの回転軸に垂直に配置され、前記一対のアジテーターを駆動する駆動モーターとを含み、
前記駆動モーターは、前記一対のアジテーターの間に配置され、前記一対の集塵ケースの間に配置され、
前記掃除モジュールに接近する異物を前記一対のアジテーターに案内する中央ガイダーをさらに含み
前記中央ガイダーは、一対のアジテーターの間の前方に配置され、中心線(CL)に基づいて後方に傾斜するように配置され、後方に広がるV形状を有し
前記中心線は前記一対のアジテーターの回転軸に交差する、ロボット掃除機。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記集塵ケースをハウジングの内側に固定する固定部材と、
前記固定部材に弾性力を加える弾性部材と、
前記固定部材に加えられる前記弾性部材による弾性力を解除する押しボタンと、を含む、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項3】
前記押しボタンの移動方向は、前記固定部材の移動方向と垂直に形成され、
前記押しボタンは、前記固定部材に当接する部分で傾斜面を形成する、請求項2に記載のロボット掃除機。
【請求項4】
前記一対の集塵ケースのそれぞれは、
前面の一部が開口され、前記ハウジングの内部に挿入されるケースと、
前記ケースの上側を開閉する上側カバーと、を含む、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項5】
前記ケースの前面部は、前記一対のアジテーターの外周に対応する形状を有し、一部が開口される、請求項4に記載のロボット掃除機。
【請求項6】
前記一対のアジテーターそれぞれは、
被掃除面と平行な回転軸を基準に回転する回転バーと、
前記回転バーの外周面に螺旋状に配置される複数のブレードと、を含む、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項7】
前記駆動モーターの回転力を前記駆動モーターの回転軸と垂直な回転軸を有する前記一対のアジテーターに伝達する伝達ギアをさらに含む、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項8】
前記ハウジングの下部面を被掃除面から一定間隔離隔させるローラをさらに含む、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項9】
前記ローラは、前記集塵ケースの下部面に配置される、請求項に記載のロボット掃除機。
【請求項10】
前記ハウジングは、前記一対のアジテーターと前記一対の集塵ケースが収容される空間を区画するガイド部をさらに含み、
前記ガイド部は、前記一対のアジテーターの外周に対応する形態を有する、請求項1に記載のロボット掃除機。
【請求項11】
前記ガイド部の一部は、前記ハウジングの下部面の下側に突出する、請求項10に記載のロボット掃除機。
【請求項12】
前記一対のスピンモップに供給される水を貯蔵する水タンクと、
前記水タンクと前記一対のスピンモップとの間で水が流動する連結流路をさらに含む、請求項1に記載のロボット掃除機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット掃除機に関し、より詳細には、被掃除面の異物を掃き集める掃除モジュールを備えたロボット掃除機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内におけるロボットの使用が漸次拡大する趨勢にある。かかる家庭用ロボットの代表例は、ロボット掃除機である。ロボット掃除機は移動型ロボットであり、一定領域を自律で走行しつつ、床に積もっているゴミなどの異物を吸引することによって掃除空間を自動で掃除するか、或いは回転モップを用いて移動すると同時に回転モップで床を拭く方式で掃除することができる。
【0003】
また、ロボット掃除機は、被掃除面である床を掃き掃除の方式で掃除することもできるが、吸引方式ではなく掃き掃除方式においては、効果的に異物を掃き集め得る回転ブラシの形態、異物を保管する集塵ケースの配置、又は集塵ケースの着脱方法が問題になることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ロボット掃除機の進行方向に置かれた異物を掃き集める方式のロボット掃除機を提供することである。
【0005】
本発明の他の課題は、異物を取り集める集塵ケースを安定して固定するロボット掃除機を提供することである。
【0006】
本発明のさらに他の課題は、アジテーターを駆動モーターで駆動して異物を取り集めるロボット掃除機を提供することである。
【0007】
本発明の課題は以上で言及した課題に制限されず、言及していない他の課題は、以下の記載から、当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を達成するために、本発明に係るロボット掃除機は、外形を形成するメインボディーと、上側から見て時計回り方向又は反時計回り方向に回転しながら床を水拭き掃除し、前記メインボディーを移動させる一対のスピンモップと、前記一対のスピンモップの前方に配置され、被掃除面に存在する異物を取り集める掃除モジュールと、を含み、前記掃除モジュールは、前記メインボディーと連結され、下側が開放されたハウジングと、異物を収容する空間を形成し、前記ハウジングの下側から着脱される集塵ケースと、前記ハウジングの内部に配置され、回転動作により、被掃除面に存在する異物を前記集塵ケースに送るアジテーターと、を含み、アジテーターによって被掃除面の異物を集塵ケースに送り、集塵ケースはハウジングに容易に着脱可能である。
【0009】
本発明に係るロボット掃除機の前記ハウジングは、前記集塵ケースをハウジングの内側に固定する固定部材と、前記固定部材に弾性力を加える弾性部材と、前記固定部材に加えられる前記弾性部材による弾性力を解除する押しボタンと、を含み、前記押しボタンの移動方向は前記固定部材の移動方向と垂直に形成され、前記押しボタンは前記固定部材と当接する部分で傾斜面を形成して、集塵ケースがハウジングの下側が引き出されることなくロボット掃除機を安定して作動させることができる。
【0010】
本発明に係るロボット掃除機の集塵ケースは、前面の一部が開口され、前記ハウジングの内部に挿入されるケースと、前記ケースの上側を開閉する上側カバーとを含み、ケースの前面部は前記アジテーターの外周に対応する形状を有し、一部が開口されて、アジテーターの回転によって移動する異物が集塵ケースに流入し得る。
【0011】
本発明に係るロボット掃除機の前記アジテーターは、被掃除面と平行な回転軸を基準に回転する回転バーと、前記回転バーの外周面に螺旋状に配置される複数のブレードと、を含み、被掃除面の異物を効果的に除去することができる。
【0012】
本発明に係るロボット掃除機は、前記掃除モジュールに接近する異物を前記アジテーターに案内する中央ガイダーをさらに含み、前記掃除モジュールは、同じ回転軸上に一定間隔をおいて配置された一対のアジテーターを含み、前記中央ガイダーは一対のアジテーターの間の前方に配置され、一対のアジテーターの間の空間に漏れうる異物をアジテーターに送ることができる。
【0013】
本発明に係るロボット掃除機は、前記アジテーターを駆動させる駆動モーターをさらに含み、前記掃除モジュールは、同じ回転軸上に一定間隔をおいて配置された一対のアジテーターを含み、前記駆動モーターは前記一対のアジテーターの間に配置されて、ハウジングの空間を活用し、1つの駆動モーターで2つのアジテーターを動作させることができる。
【0014】
本発明に係るロボット掃除機は、前記駆動モーターの回転力を、前記駆動モーターの回転軸と垂直な回転軸を有する一対のアジテーターに伝達する伝達ギアをさらに含み、垂直な方向に回転力を伝達でき、ハウジング内部の空間を活用することができる。
【0015】
本発明に係るロボット掃除機の前記ハウジングは、前記アジテーターと前記集塵ケースが収容される空間を区画するガイド部をさらに含み、前記ガイド部は前記アジテーターの外周に対応する形態を有し、異物を集塵ケースに案内することができる。
【0016】
前記ガイド部は、一部が前記ハウジングの下部面の下側に突出し、アジテーターの回転動作によって後方に移動する異物が集塵ケース内に移動するようにする。
【0017】
その他実施例の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0018】
本発明のロボット掃除機によれば、次のような効果が1つ或いはそれ以上ある。
【0019】
第一に、本発明のロボット掃除機は、アジテーターで被掃除面の異物を掃き集め、異物を収容する集塵ケースをハウジングの下部に着脱可能に配置し、ハウジングに固定構造を形成することによって、異物を安定的に除去し排出できる長所がある。
【0020】
第二に、本発明のロボット掃除機は、アジテーターのブレードが回転バーの外周に螺旋状に配置され、異物収集をより容易に行える長所もある。
【0021】
第三に、本発明のロボット掃除機は、アジテーターを駆動モーターを用いて動作させて、被掃除面の異物を効果的に除去できる長所もある。
【0022】
本発明の効果は以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、請求の範囲の記載から、当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施例によるロボット掃除機の斜視図である。
図2図1の底面斜視図である。
図3図1の側面図である。
図4図1の正面図である。
図5図1の底面図である。
図6図5のVI-VI’に沿う断面図である。
図7図5のVII-VII’に沿う断面図、及び部分拡大図である。
図8】本発明の一実施例によるロボット掃除機のアジテーター及び集塵ケースが分離された状態を示す図である。
図9】本発明の一実施例によるロボット掃除機のモーター及び伝達ギアを説明するための図である。
図10図5のX-X’に沿う断面図である。
図11】本発明の一実施例によるアジテーターの斜視図である。
図12】本発明の一実施例によるロボット掃除機の集塵ケースが分離された状態を示す図である。
図13】本発明の一実施例による集塵ケースの斜視図である。
図14図13の底面斜視図である。
図15図13の正面図である。
図16図15のXVI-XVI’に沿う断面図である。
図17A】本発明の一実施例によるアジテーターの動作を説明するための図であり、時間順にアジテーターの変化を示す図である。
図17B】本発明の一実施例によるアジテーターの動作を説明するための図であり、時間順にアジテーターの変化を示す図である。
図17C】本発明の一実施例によるアジテーターの動作を説明するための図であり、時間順にアジテーターの変化を示す図である。
図18図18A図17aのA-A’に沿う断面であり、図18B図17BのB-B’に沿う断面であり、図18C図17CのC-C’に沿う断面である。
図19】本発明の一実施例によるロボット掃除機の内部構成を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になるだろう。しかし、本発明は以下に開示される実施例に限定されるものではなく、別の様々な形態に具現可能であり、単に本実施例は本発明の開示を完全にさせ、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範ちゅうを完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範ちゅうによって定義されるだけである。明細書全体を通じて同一の参照符号は同一の構成要素を示す。
【0025】
以下に言及される“前/後/上/下”などの方向を示す表現は、図面に表示された通りに定義するが、これは単に本発明が明確に理解されるように説明するためのものであり、定めた基準によって各方向の定義が変更されてもよいことは勿論である。
【0026】
以下、本発明の実施例によるロボット掃除機を、図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施例によるロボット掃除機の斜視図である。図2は、図1の底面斜視図である。図3は、図1の側面図である。図4は、図1の正面図である。図5は、図1の底面図である。
【0028】
本実施例によるロボット掃除機10は、外形を形成するメインボディー20と、前記メインボディーを移動させる移動手段と、前記メインボディー20の前方に配置され、被掃除面に存在する異物を取り集める掃除モジュール100を含む。掃除モジュール100は、上側が前記メインボディー20と連結され、下側が開放されたハウジング102と、前記ハウジング102の内部に流入する異物を収容し、前記ハウジング102の下側から着脱される集塵ケース160と、前記ハウジング102の内部で配置され、回転動作により被掃除面に存在する異物を前記集塵ケース160に送るアジテーターを含む。
【0029】
本実施例によるロボット掃除機の移動手段は、メインボディー20を走行するために移動させる手段であり、ホイール、ローリングモップ又はスピンモップを含むことができる。本実施例によるロボット掃除機は、床と接触して回転しつつ拭き掃除するスピンモップ30を移動手段として説明する。ただし、これは一実施例であり、これに限定されず、輪などを移動手段として使用するロボット掃除機にも適用可能である。
【0030】
本実施例によるロボット掃除機10のメインボディー20は内部に、スピンモップ30を駆動するスピンモップ駆動モーター(図示せず)、移動手段を制御する制御部(図示せず)をさらに含むことができる。また、メインボディー20の内部には、移動ロボットの機能によって、水を貯蔵する貯蔵部(図示せず)、貯蔵部に貯蔵された水をスピンモップに供給する流路及びポンプ(図示せず)などをさらに含むことができる。本実施例による移動手段であるスピンモップは、貯蔵部から水が供給され、被掃除面を水拭き掃除することができる。したがって、本実施例によるロボット掃除機は、掃除モジュールが異物を除去した被掃除面をスピンモップで水拭き掃除できる。
【0031】
本実施例によるメインボディー20は、内部構成を保護するように上部をカバーする上部カバー22、及び移動手段の構成であるスピンモップ30又は掃除モジュール100と連結されるベース24で構成され得る。
【0032】
図4を参照すると、本実施例によるロボット掃除機10は、スピンモップ30が床面を基準に一定角度θだけ傾いて配置される。ロボット掃除機10の移動が円滑になるように、スピンモップ30の全面が均一に床面に接触せず、一定角度θだけ傾いてスピンモップの一定部分が主に接するように配置され得る。また、スピンモップ30全面が床面に接触しても、スピンモップの一定部分で荷重が多くかかるようにスピンモップが一定角度θだけ傾いて配置され得る。
【0033】
メインボディー20は一側で掃除モジュール100と連結される。本実施例による掃除モジュール100は、ロボット掃除機10のスピンモップ前方に配置される。本実施例による掃除モジュール100は、上側がメインボディー20の一側下面に連結される。掃除モジュール100はメインボディー20の下側に配置される。
【0034】
図6は、図5のVI-VI’に沿う断面図である。図7は、図5のVII-VII’に沿う断面図、及び部分拡大図である。図8は、本発明の一実施例によるロボット掃除機のアジテーター及び集塵ケースが分離された状態を示す図である。図9は、本発明の一実施例によるロボット掃除機のモーター及び伝達ギアを説明するための図である。図10は、図5のX-X’に沿う断面図である。図11は、本発明の一実施例によるアジテーターの斜視図である。図12は、本発明の一実施例によるロボット掃除機の集塵ケースが分離された状態を示す図である。図13は、本発明の一実施例による集塵ケースの斜視図である。図14は、図13の底面斜視図である。図15は、図13の正面図である。図16は、図15のXVI-XVI’に沿う断面図である。
【0035】
本実施例による掃除モジュール100は、前記メインボディー20と連結され、下側が開放されたハウジング102と、前記ハウジング102の内部に流入する異物を収容し、前記ハウジング102の下側から着脱される集塵ケース160と、前記ハウジング102の内部に配置され、回転動作により被掃除面に存在する異物を前記集塵ケース160に送るアジテーター150を含む。
【0036】
本実施例によるハウジング102は掃除モジュール100の外形を形成し、メインボディー20の下側に配置される。ハウジング102はメインボディー20の前方下側に配置される。ハウジング102はスピンモップ30の前方に配置される。
【0037】
ハウジング102は内側に、アジテーターが収容される空間104、及び集塵ケースが収容される空間106を形成する。ハウジング102の下側は、集塵ケースが挿入されるように開口される。ハウジングは、アジテーター150が収容された前方下側が開口される。ハウジングの下側は、ハウジング102の内部に収容されたアジテーター150の一部が露出されるように開口される。ハウジング102は、アジテーター150と集塵ケースが収容される空間を区画するガイド部108を含む。
【0038】
ガイド部108は、アジテーターの外周に対応する形態を有する。ガイド部108は、アジテーター150の回転によってアジテーターの外周に沿って移動する異物が集塵ケース160の流入口164に沿って内部に移動するように案内する。図6を参照すると、ガイド部108の上端で形成される接線の延長線TLは、以下に説明する集塵ケース160の上側前面部166よりも後方に延長される。
【0039】
ガイド部108は、一部がハウジング102の下部面の下側に突出形成される。ガイド部108は、アジテーター150の回転動作によって後方に移動する異物が集塵ケース160の内部に移動するようにハウジング102の下側に突出形成される。
【0040】
本実施例によるガイド部108は、集塵ケース160の前方下側に固定される構造であり得る。したがって、ガイド部108が集塵ケース160の下側前面部168に固定され得る。この場合、集塵ケース160がハウジング102から分離される時、ガイド部108も集塵ケース160と共にハウジング102から分離され得る。
【0041】
ハウジング102の内部には、アジテーター150を駆動させる駆動モーター110が配置される。本実施例による掃除モジュール100は、一つの駆動モーター110で駆動する一対のアジテーターを含み、前記駆動モーター110は一対のアジテーター150の間に配置される。
【0042】
本実施例によるロボット掃除機は、アジテーター150が回転する回転軸と駆動モーター110が回転する回転軸が垂直に配置される。
【0043】
本実施例による掃除モジュール100は、駆動モーター110の回転力を、駆動モーター110の回転軸と垂直な回転軸を有するアジテーター150に伝達する伝達ギア112を含む。
【0044】
本実施例による伝達ギア112は、駆動モーター110と連結されて回転するウォームギア114と、ウォームギア114と連結されて駆動モーター110の回転力をアジテーター150に伝達するウォームホイール116を使用することができる。ただし、これは一実施例に過ぎず、垂直な方向に回転力を伝達できるヘリカルギアやスパイラルベベルギアなどを使用することも可能である。
【0045】
本実施例による掃除モジュール100は、アジテーター150の両端に配置されてアジテーター150をハウジング102の内側で回転可能に結合するカプラー122,124を含む。カプラー122,124は、アジテーター150が収容されるハウジング102の内側に配置される。カプラー122,124は、アジテーター150の一端に連結されて駆動モーター110の回転力を伝達する第1カプラー122と、アジテーター150をハウジングの内側に回転可能に連結する第2カプラー124とに区分される。
【0046】
本実施例によるロボット掃除機10は、駆動モーターを含まないものも可能である。この場合、アジテーター150は被掃除面との接触によって回転し、第1カプラー122と第2カプラー124の両方ともアジテーター150をハウジング内側に回転可能に連結する。
【0047】
本実施例によるハウジング102は、集塵ケース160を内側に固定する集塵ケース締付手段をさらに含む。集塵ケース締付手段は、集塵ケースをハウジングの内側に固定するか、ハウジングの外部に引き出すことを可能にする。本実施例による集塵ケース締付手段は、集塵ケースをハウジングの内側に固定する固定部材134と、固定部材に弾性力を加える弾性部材132と、固定部材に加えられる弾性力を解除する押しボタン130を含む。
【0048】
固定部材134は特に外力がかからない限り、弾性部材132の弾性力により、ハウジング102の内側に形成された集塵ケースを収容する空間に突出する。固定部材134がハウジング102の内側に形成された集塵ケースを収容する空間106に突出する場合、固定部材134が集塵ケース160の係止段部182に係合されて集塵ケース160がハウジング102の内側で固定される。
【0049】
押しボタン130に力が加えられる場合、固定部材134は集塵ケース160の外側方向に移動する。固定部材134の移動によって係止段部182の固定が解除されると、集塵ケース160をハウジングの外側に引き出すことができる。
【0050】
押しボタン130はハウジングの底面に配置され、固定部材と当接する部分で傾斜面131を形成する。押しボタン130の移動方向は固定部材134の移動方向と垂直に形成される。したがって、使用者によって押しボタンが押されると、固定部材134と当接した傾斜面131が移動し、固定部材134が集塵ケース160の外側方向に移動する。
【0051】
本実施例によるロボット掃除機10は、メインボディー20を支持する床の障害物を感知するクリフセンサー126を含むことができる。クリフセンサー126は掃除モジュール100のハウジング102に配置され得る。クリフセンサー126は掃除モジュール100のハウジング102に配置され、ロボット掃除機の移動方向に障害物を感知することができる。
【0052】
本実施例によるロボット掃除機10は、ハウジング102の下部面を被掃除面から一定間隔離隔させるローラ128,180をさらに含むことができる。ローラ128,180は掃除モジュール100の移動を自由にする。ローラはハウジングの下部面よりも下側に突出配置される。本実施例によるローラ128,180は、ハウジング102又は以下に説明する集塵ケース160の下部面に配置され得る。本実施例によるローラ128,180は、ハウジングの下部面に配置される第1ローラ128と、集塵ケース160の下部面に配置される第2ローラ180とに区分できる。
【0053】
本実施例によるロボット掃除機は、掃除モジュールに接近する異物をアジテーター150に案内する中央ガイダー136を含む。中央ガイダー136は、一対のアジテーター150の間に配置される。中央ガイダー136は一対のアジテーターの間の前方に配置され、掃除モジュールに接近する異物を、両側に配置されたアジテーター150に案内する。
【0054】
アジテーター150は回転動作によって床面に存在する異物を集塵ケース160に送る。アジテーター150はハウジング102の内側空間に配置される。アジテーター150はハウジング102の内側で集塵ケース160の前方に配置される。アジテーター150は、床面に存在する異物を、後方に配置された集塵ケース160に送る。
【0055】
アジテーター150の一部はハウジング102の下側に突出するように配置される。ハウジング102の下側に突出したアジテーター150の長さは、ハウジング102の下部面を被掃除面から一定間隔離隔させるように下部面から突出しているローラ128,180の長さよりも小さいか又は等しく形成され得る。
【0056】
本実施例によるアジテーター150は、被掃除面と平行な回転軸を基準に回転する回転バー152、前記回転バー152の外周面から半径方向に突出し、回転バー152の外周に沿って螺旋状に配置される複数のブレード154を含む。
【0057】
回転バー152は両端がカプラー122,124にてハウジング102に連結される。回転バー152は駆動モーター110の回転によって回転する。回転バー152は一端において、駆動モーター110の回転力を伝達する第1カプラー122と連結され、他端において、回転バー152のハウジング102内の回転を補助する第2カプラー124と連結される。
【0058】
ブレード154は回転バー152の周面に沿って螺旋状に配置される。本実施例による複数のブレード154は、回転バー152の周面に沿って等間隔で配置される。アジテーター150が回転する場合、ブレード154の外側はハウジング102のガイド部108に接触することができる。アジテーター150が回転する場合、ブレード154の外側は被掃除面である床面に接触することができる。アジテーター150の回転により、被掃除面に存在する異物はガイド部108を経て集塵ケース160に移動する。アジテーター150はガイド部108を通して被掃除面の異物を集塵ケース160に送る。
【0059】
ブレードは床への漏れを低減可能な弾性部材で構成され得る。ブレードはブラシやスキージ(Squeezee)の形態で構成され得る。
【0060】
本実施例による掃除モジュール100は一対のアジテーター150を含む。一対のアジテーター150は同じ回転軸上に一定間隔をおいて配置される。一対のアジテーターの間には、アジテーターを回転させる駆動モーターが配置される。一対のアジテーターの間には、掃除モジュール前方の異物をアジテーターに案内する中央ガイダーが配置される。
【0061】
図5を参照すると、一対のアジテーター150は、掃除モジュールを左右に区分する仮想の中心線CLを基準に対称に配置される。一対のアジテーター150のそれぞれに配置されたブレード154は、掃除モジュールを左右に区分する仮想の中心線CLを基準に対称に配置される。
【0062】
本実施例による集塵ケース160は、アジテーター150の回転によって移動する異物を収容する。集塵ケース160はアジテーター150の後方に配置される。集塵ケース160はハウジングの内側に配置される。集塵ケース160は、ハウジングの開放された下側に挿入される。
【0063】
本実施例による集塵ケース160は、外形を形成し、ハウジング102の内部に挿入されるケース162と、ケース162の上側を開閉する上側カバー172を含む。本実施例による集塵ケース160は、上側カバー172を開閉させるヒンジ部材174と、上側カバー172が集塵ケースに閉じた状態を維持させる締付部材176をさらに含む。本実施例によるヒンジ部材174は集塵ケース160の内側に配置されて上側カバー172を集塵ケース160の外側方向に回転させる。本実施例による締付部材176は上側カバー172の端部に配置されて上側カバー172を集塵ケース160にフック結合させる。
【0064】
ケース162のアジテーター150と対向する面は、アジテーター150の外周に対応する形状を有し、一部が開口される。ケース162の前面部はアジテーター150の外周に対応する形状を有し、一部が開口される。ケースの前面部には、アジテーターの回転によって異物が流入する流入口164が形成される。ケースの前面部は、流入口164の上側に配置される上側前面部166と、流入口164の下側に配置された下側前面部168とに区分され得る。
【0065】
図6を参照すると、上側前面部166は、集塵ケース160の前方に配置されるガイド部108の上端が形成する接線の延長線TLよりも前方に配置される。したがって、アジテーター150の回転によってガイド部108に沿って移動する異物は、集塵ケース160の上側前面部166の後方である集塵ケースの内部に流入する。
【0066】
ケース162の下側前面部168は、ハウジング102のガイド部108の後方に配置される。ケースの下側前面部168は集塵ケース160の下部から突出形成され、集塵ケース内の異物が集塵ケースの外部に吐き出されることを防止する。
【0067】
ケースの側面には前方に突出した側面突出部170が形成され、側面突出部170は、下側前面部168の両端から前方に突出する。側面突出部170はハウジング102のガイド部108の両端に当接して集塵ケース160をハウジング内側に固定する。側面突出部170は、アジテーターの回転によって移動する異物が集塵ケース160の内部に移動するようにガイドする。
【0068】
本実施例による掃除モジュールは、一対のアジテーターの後方で異物を収容する一対の集塵ケースを含む。一対の集塵ケースのそれぞれは一対のアジテーターのそれぞれの後方に配置される。一対の集塵ケースは連結部に連結される。本実施例による集塵ケースには、集塵ケースを被掃除面である床面から一定間隔離隔させる第2ローラ180が配置される。
【0069】
一対の集塵ケースのそれぞれは一側において連結部178と連結される。一対の集塵ケースのそれぞれは、連結部と連結されない他側面においてハウジングの内側に固定される係止段部が形成される。係止段部182はハウジング102の内側に突出された固定部材134に噛み合う。
【0070】
図17及び図18は、本発明の実施例によるアジテーターの動作を説明するための掃除モジュールの底面図及び断面図である。
【0071】
以下では、図17図18を参照して、本実施例による掃除モジュールの作動を説明する。
【0072】
本実施例によるアジテーター150のブレード154a,154b,154cは、回転バー152の外周から半径方向に突出して螺旋方向に配置される。本実施例によるアジテーター150は、ブレード154a,154b,154cが、掃除モジュールを左右に区分する仮想の中心線を基準に後方に傾斜するように配置される。一対のアジテーター150の間の前方に配置された中央ガイダー136は後方に広がる‘V’形態を有する。中央ガイダー136は中心線CLを基準に後方に傾斜するように配置される。ロボット掃除機10が移動することによって、中央ガイダー136は、掃除モジュール100の前方に置かれている異物を、中央ガイダー136の左右側後方に配置されたアジテーターに案内する。
【0073】
図17A図17Cを参照すると、駆動モーター110の動作によってそれぞれのブレード154a,154b,154cは中心に移動するかのように回転し、このようなブレードの配置は、異物を中心線方向に移動させる。図17のようなブレードの配置によって、アジテーター150は異物を中心線方向に移動させる形で回転する。このようなブレードの配置は、中央ガイダー136によって、中央ガイダー136の両側に移動する異物を効果的に集塵ケース160内に送ることができる。
【0074】
図18A~18Cを参照すると、駆動モーターの動作により、被掃除面である床面に向かうアジテーターのブレード154a,154b,154cのそれぞれは集塵ケースに近づくように回転する。被掃除面に存在する異物はブレード154a,154b,154cの回転によってガイド部に沿って集塵ケース内に移動する。
【0075】
図19は、本発明の一実施例によるロボット掃除機の内部構成を説明するための図である。
【0076】
本発明の移動手段30は、水拭き掃除ができる一対のスピンモップであり得る。すなわち、本実施例によるロボット掃除機10は、メインボディー20の内側に配置されて水を貯蔵する水タンク32と、水タンク32に貯蔵された水をスピンモップ30に供給するポンプ34と、前記ポンプ34と水タンク32、又はポンプ34とスピンモップ30を連結する連結ホース36をさらに含むことができる。本実施例によるロボット掃除機10は、水タンク32に貯蔵された水を別のポンプ無しで、給水バルブ(図示せず)を用いてスピンモップ30に供給することも可能である。
【0077】
本発明に係るロボット掃除機10は、移動手段である一対のスピンモップ30の前方に配置された掃除モジュールにより、被掃除面に存在する異物を除去し、続いて、一対のスピンモップ30で水拭き掃除をすることで、被掃除面である床面をきれいに掃除することができる。
【0078】
以上では本発明の好ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は、上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって様々な変形実施が可能であることは勿論であり、それらの変形実施は本発明の技術的思想や展望から別個のものとして理解されてはならないだろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17a
図17b
図17c
図18a
図18b
図18c
図19