(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-13
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E06B 7/06 20060101AFI20220118BHJP
E06B 3/48 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
E06B7/06
E06B3/48
(21)【出願番号】P 2018030774
(22)【出願日】2018-02-23
【審査請求日】2020-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【氏名又は名称】市川 浩
(72)【発明者】
【氏名】大庭 崇嗣
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-011846(JP,A)
【文献】特開2015-227563(JP,A)
【文献】特開平08-068275(JP,A)
【文献】特開2017-082589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 7/06
E06B 3/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室と脱衣室との間に設置される建具であって、
前記浴室と前記脱衣室とを連通させる開口部を有する枠体と、
前記開口部を開閉可能に前記枠体に支持される障子と、
前記枠体と前記障子との間に設けられ、前記障子で仕切られる前記浴室側と前記脱衣室側とを連通させる通気部と、
前記通気部を開閉する開閉部材と、
前記枠体又は前記障子の前記浴室側に設けられ、前記開閉部材を開閉動作させるための第1操作部と、
前記枠体又は前記障子の前記脱衣室側に設けられ、前記開閉部材を開閉動作させるための第2操作部と、
を備え
、
前記障子は、前記枠体に軸支される軸支部と、前記軸支部から横方向に離れた位置に設けられた戸先部と、を有し、前記枠体に対して前記軸支部を軸に前記浴室側へ動くことで前記開口部を開閉可能に支持される折り戸又は開き戸であり、
前記開閉部材と前記第1操作部と前記第2操作部とは、前記障子の前記軸支部に設けられていることを特徴とする建具。
【請求項2】
浴室と脱衣室との間に設置される建具であって、
前記浴室と前記脱衣室とを連通させる開口部を有する枠体と、
前記開口部を開閉可能に前記枠体に支持される障子と、
前記枠体と前記障子との間に設けられ、前記障子で仕切られる前記浴室側と前記脱衣室側とを連通させる通気部と、
前記通気部を開閉する開閉部材と、
前記枠体又は前記障子の前記浴室側に設けられ、前記開閉部材を開閉動作させるための第1操作部と、
前記枠体又は前記障子の前記脱衣室側に設けられ、前記開閉部材を開閉動作させるための第2操作部と、
を備え、
前記障子は、前記枠体に軸支される軸支部と、前記軸支部から横方向に離れた位置に設けられた戸先部と、を有し、前記枠体に対して前記軸支部を軸に前記浴室側へ動くことで前記開口部を開閉可能に支持される折り戸又は開き戸であり、
前記枠体は、前記軸支部に隣接する隣接部を有し、
前記開閉部材と前記第1操作部と前記第2操作部とは、前記枠体の前記隣接部に設けられていることを特徴とする建具。
【請求項3】
前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動機構をさらに備えたことを特徴とする請求項1
又は2に記載の建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、建具に関する。
【背景技術】
【0002】
浴室と脱衣室との間の開口部に設置される折り戸や開き戸の建具がある。こうした建具において、浴室内での換気扇などの駆動に応じて脱衣室側から自動的に浴室内に通気するための通気部(換気経路)を設けることが知られている。
【0003】
一方で、例えば、浴室内に湯水を噴霧することで、ミストサウナを楽しめる浴室も知られている。ミストサウナを実施するためには、上述した通気部を閉じ、ミストが脱衣室側に出ないようにしなければ、脱衣室側にミストが充満してしまい、脱衣室が濡れてしまったり、カビなどの発生の原因となったりしてしまう可能性がある。従って、通気部を開閉する開閉部材及びこの開閉部材を動作させるための操作部が必要である。
【0004】
通気部を開閉する開閉部材を動作させるための操作部を建具の脱衣室側に設けると、例えば、入浴者が入浴途中にミストサウナを動作させようとした場合に、ミストサウナを実施するために一度脱衣室に移動しなければならず、使い勝手が悪い。反対に、操作部を建具の浴室側に設けると、例えば、浴室内で換気扇などを駆動するために、作業者は一度浴室に入室しなければならず、やはり使い勝手が悪い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、使い勝手を向上させた建具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明は、浴室と脱衣室との間に設置される建具であって、前記浴室と前記脱衣室とを連通させる開口部を有する枠体と、前記開口部を開閉可能に前記枠体に支持される障子と、前記枠体と前記障子との間に設けられ、前記障子で仕切られる前記浴室側と前記脱衣室側とを連通させる通気部と、前記通気部を開閉する開閉部材と、前記枠体又は前記障子の前記浴室側に設けられ、前記開閉部材を開閉動作させるための第1操作部と、前記枠体又は前記障子の前記脱衣室側に設けられ、前記開閉部材を開閉動作させるための第2操作部と、を備えたことを特徴とする建具である。
【0008】
この建具によれば、浴室側に1操作部を設けたので、入浴者が入浴途中にミストサウナを実施しようとした場合に、一度脱衣室側に移動する必要がない。そして、脱衣室側に第2操作部を設けたので、作業者が浴室内で換気扇などを駆動しようとした場合に、一度浴室側に移動する必要がない。従って、使い勝手を非常に向上させることができる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、前記第1操作部と前記第2操作部とを連動させる連動機構をさらに備えたことを特徴とする建具である。
【0010】
この建具によれば、脱衣室にいる人が、第2操作部を視認することで、開閉部材の開閉の状態を認識することができる。例えば、入浴者が入浴中である際に、ミストサウナを実施している可能性があることを、第2操作部の状態を視認することで、脱衣室にいる人に認識させることができる。これにより、ミストサウナの実施中に誤って障子を開けてしまい、ミストを脱衣室側に漏らしてしまうなどの事態の発生を抑制することができる。
【0011】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記障子は、前記枠体に軸支される軸支部と、前記軸支部から横方向に離れた位置に設けられた戸先部と、を有し、前記枠体に対して前記軸支部を軸に前記開口部を開閉可能に支持される折り戸又は開き戸であり、前記開閉部材と前記第1操作部と前記第2操作部とは、前記障子の前記軸支部に設けられていることを特徴とする建具である。
【0012】
この建具によれば、障子が使い勝手の良い折り戸又は開き戸であった場合でも、第1操作部、第2操作部、開閉部材が障子の軸支部に設けられているため、障子が開く際には開閉部材が障子とともに動くことになる。従って、第1操作部及び第2操作部のいずれか一方の操作中に、反対側から障子が開かれてしまった際にも、開閉部材が枠体や障子などに衝突して破損してしまうことなどを抑制することができる。
【0013】
第4の発明は、第1又は第2の発明において、前記障子は、前記枠体に軸支される軸支部と、前記軸支部から横方向に離れた位置に設けられた戸先部と、を有し、前記枠体に対して前記軸支部を軸に前記開口部を開閉可能に支持される折り戸又は開き戸であり、前記枠体は、前記軸支部に隣接する隣接部を有し、前記開閉部材と前記第1操作部と前記第2操作部とは、前記枠体の前記隣接部に設けられていることを特徴とする建具である。
【0014】
この建具によれば、障子が使い勝手の良い折り戸又は開き戸であった場合でも、第1操作部、第2操作部、開閉部材が枠体の隣接部に設けられているため、第1操作部及び第2操作部のいずれか一方の操作中に、反対側から障子が開かれてしまった際にも、開閉部材が枠体や障子などに衝突して破損してしまうことなどを抑制することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明の態様によれば、使い勝手を向上させた建具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】第1の実施形態に係る建具を模式的に表す正面図である。
【
図2】第1の実施形態に係る建具を模式的に表す正面図である。
【
図3】
図3(a)~
図3(c)は、第1の実施形態に係る建具の一部を模式的に表す断面図である。
【
図4】第1の実施形態に係る開閉部材を模式的に表す斜視図である。
【
図5】
図5(a)~
図5(c)は、第2の実施形態に係る建具の一部を模式的に表す断面図である。
【
図6】
図6(a)及び
図6(b)は、第2の実施形態に係る建具の変形例を模式的に表す断面図である。
【
図7】
図7(a)~
図7(c)は、第3の実施形態に係る建具の一部を模式的に表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0018】
(第1の実施形態)
図1及び
図2は、第1の実施形態に係る建具を模式的に表す正面図である。
図1及び
図2に表したように、建具10は、枠体20と、障子30と、を備える。建具10は、浴室と脱衣室との間に設置して使用される浴室用の建具である。
【0019】
枠体20は、浴室と脱衣室とを連通させる開口部22を有する。開口部22は、例えば、略矩形状である。枠体20は、例えば、略矩形の枠状である。
【0020】
障子30は、開口部22を開閉可能に枠体20に支持される。障子30は、例えば、第1扉部31と、第2扉部32と、を有する。第1扉部31は、枠体20に軸支される軸支部33を有する。軸支部33は、上下方向を軸に枠体20に軸支される。第2扉部32は、軸支部33から横方向に離れた位置に設けられた戸先部34を有する。軸支部33は、換言すれば、障子30の一方の側端であり、戸先部34は、換言すれば、障子30の他方の側端である。障子30は、枠体20に対して軸支部33を軸に浴室側へ動くことで開口部22を開閉可能に軸支される。
【0021】
第1扉部31及び第2扉部32は、例えば、略矩形の平板状である。第1扉部31及び第2扉部32の上下方向の長さは、開口部22の上下方向の長さと実質的に同じか、僅かに短い程度である。第1扉部31及び第2扉部32の横方向の長さは、開口部22の横方向の長さの半分の長さと実質的に同じか、僅かに短い程度である。これにより、
図1に表したように、第1扉部31と第2扉部32とを横に並べて配置することで、開口部22を閉じることができる。
【0022】
上記のように、軸支部33は、上下方向を軸に枠体20に軸支されている。第1扉部31の軸支部33と反対側の側端は、第2扉部32の戸先部34と反対側の端部と回動可能に接続されている。第2扉部32の戸先部34は、上下方向を軸に回動可能、且つ横方向にスライド移動可能に枠体20に支持されている。これにより、
図2に表したように、第1扉部31を軸支部33を軸に回動させるとともに、第2扉部32を回動させながら軸支部33側にスライド移動させることにより、開口部22を開くことができる。
【0023】
このように、障子30は、開口部22を閉じる閉じ位置(
図1に表した位置)と、開口部22を開いた開き位置(例えば
図2に表した位置)と、に移動する。障子30で開口部22を閉じることにより、浴室と脱衣室とを仕切ることができる。そして、障子30で開口部22を開くことにより、浴室への入退室が可能になる。
【0024】
この例において、障子30は、いわゆる折り戸である。第1扉部31及び第2扉部32は、開き位置に移動する際、浴室側(
図1及び
図2において紙面手前側)に向かって回動する。これにより、障子30を開いた際に、第1扉部31及び第2扉部32の浴室側の面に付着した水滴が、脱衣室側に垂れ落ちてしまうことを抑制することができる。
【0025】
なお、障子30は、折り戸に限ることなく、開口部22の形状に対応した一枚の扉部で開口部22を開閉する開き戸でもよい。開き戸の場合には、一枚の扉部の一方の側端が軸支部33となり、他方の側端が戸先部34となる。また、開き戸の場合も同様に、障子30は、浴室側に向かって回動する。障子30は、折り戸又は開き戸に限ることなく、例えば、引き戸などでもよい。
【0026】
図3(a)~
図3(c)は、第1の実施形態に係る建具の一部を模式的に表す断面図である。
図3(a)~
図3(c)は、
図1のA1-A2線断面を模式的に表す。
図3(a)及び
図3(b)は、障子30が閉じ位置にある状態を模式的に表し、
図3(c)は、障子30が開き位置にある状態を模式的に表す。
【0027】
図3(a)~
図3(c)に表したように、建具10は、通気部40と、開閉部材42と、第1操作部51と、第2操作部52と、をさらに備える。通気部40は、枠体20と障子30との間に設けられる。通気部40は、例えば、障子30の軸支部33と枠体20との間に設けられる。但し、通気部40の位置は、これに限ることなく、枠体20と障子30との間の任意の位置でよい。例えば、通気部40は、枠体20と戸先部34との間に設けてもよい。
【0028】
通気部40は、障子30で仕切られる浴室側と脱衣室側とを連通させる。これにより、例えば、浴室内で換気扇などを駆動した際に、脱衣室側から浴室側へ向かう空気の流れを通気部40を介して形成し、浴室内の換気効率を向上させることができる。通気部40は、換言すれば、換気経路である。
【0029】
開閉部材42は、通気部40を開閉する。開閉部材42は、例えば、障子30の軸支部33から延出するように設けられる。通気部40を開いた場合には、前述のように、浴室内の換気効率を向上させることができる。一方、通気部40を閉じた場合には、例えば、浴室内でミストサウナを実施する際に、ミストが脱衣室側に漏れてしまうことを抑制することができる。
【0030】
第1操作部51及び第2操作部52は、使用者の操作に応じて開閉部材42を開閉動作させるための部材である。第1操作部51は、軸支部33の浴室側に設けられている。第1操作部51は、例えば、軸支部33において障子30を閉じ位置にした状態で浴室側を向く面に設けられる。第2操作部52は、軸支部33の脱衣室側に設けられている。第2操作部52は、例えば、軸支部33において障子30を閉じ位置にした状態で脱衣室側を向く面に設けられる。このように、この例では、開閉部材42と第1操作部51と第2操作部52とが、障子30の軸支部33に設けられている。
【0031】
開閉部材42は、
図3(a)に表したように通気部40を閉じた閉状態と、
図3(b)に表したように通気部40を開いた開状態と、に移動する。開閉部材42は、例えば、横方向にスライド移動することにより、閉状態と開状態とに移動する。
【0032】
建具10は、連動機構54をさらに備える。連動機構54は、第1操作部51と第2操作部52とを連動させる。連動機構54は、第1操作部51と第2操作部52とを接続するとともに、第1操作部51と第2操作部52とを開閉部材42に接続する。これにより、第1操作部51の操作に開閉部材42と第2操作部52とが連動するとともに、第2操作部52の操作に開閉部材42と第1操作部51とが連動する。
【0033】
第1操作部51及び第2操作部52は、横方向にスライド移動可能に軸支部33に取り付けられている。これにより、第1操作部51又は第2操作部52を横方向に移動させることよって、連動機構54を介して開閉部材42が横方向に移動し、開閉部材42が閉状態と開状態とに移動する。
【0034】
枠体20のうち、軸支部33と隣接する隣接部24は、軸支部33と反対側に向かって凹む凹状である。隣接部24は、換言すれば、軸支部33と対向する面を開放させた四角筒状である。この例では、この隣接部24の内部の空間が、通気部40となる。
【0035】
開閉部材42は、通気部40を閉じた閉状態において、枠体20の内側且つ枠体20の浴室側の内壁20aに当接する。換言すれば、開閉部材42は、通気部40の浴室側の内壁に当接する。
【0036】
軸支部33は、例えば、上下方向に延びる四角筒状である。軸支部33は、開閉部材42をスライド移動させるためのスリット部33aと、第1操作部51をスライド移動させるためのスリット部33bと、第2操作部52をスライド移動させるためのスリット部33cと、を有する。スリット部33aは、障子30が閉じ位置にある状態において、通気部40と対向する面に設けられる。スリット部33bは、障子30が閉じ位置にある状態において、浴室側を向く面に設けられる。スリット部33cは、障子30が閉じ位置にある状態において、脱衣室側を向く面に設けられる。
【0037】
開閉部材42は、例えば、第1延出部42aと、第2延出部42bと、を有する。第1延出部42aは、障子30が閉じ位置にある状態において、横方向に延びる。第1延出部42aの一端は、軸支部33内に位置する。第1延出部42aの他端は、スリット部33aを介して軸支部33の外側まで延びる。第2延出部42bは、障子30が閉じ位置にある状態において、第1延出部42aの他端から前後方向に延びる。この例において、第2延出部42bは、障子30が閉じ位置にある状態において、浴室側に向かって延びる。
【0038】
連動機構54は、例えば、障子30が閉じ位置にある状態において、前後方向に延びる軸状である。連動機構54は、軸支部33内において第1延出部42aを貫通するように開閉部材42に取り付けられ、開閉部材42と接続される。連動機構54の一端は、スリット部33bに挿通され、スリット部33bを介して第1操作部51と接続されている。連動機構54の他端は、スリット部33cに挿通され、スリット部33cを介して第2操作部52と接続されている。
【0039】
これにより、障子30が閉じ位置にある状態において、第1操作部51又は第2操作部52を操作し、開閉部材42、第1操作部51、第2操作部52、及び連動機構54を紙面左側にスライド移動させることで、第2延出部42bの先端が枠体20の浴室側の内壁20aに当接し、開閉部材42が閉状態となる。従って、この例では、第2延出部42bの先端が、閉状態において枠体20に当接する当接部42cとなる。
【0040】
そして、開閉部材42が閉状態にある状態において、第1操作部51又は第2操作部52を操作し、開閉部材42、第1操作部51、第2操作部52、及び連動機構54を紙面右側にスライド移動させることで、第2延出部42bの先端が枠体20の浴室側の内壁20aから離間し、開閉部材42が開状態となる。
【0041】
浴室側に向かって延びる第2延出部42bの少なくとも一部は、開閉部材42を開状態とした時に、通気部40内に位置する。これにより、開閉部材42が開状態にある状態において、シャワーから吐水された水など、浴室側からの水が通気部40の部分にかかったとしても、通気部40を通じて脱衣室側へ入り込んでしまうことを抑制することができる。
【0042】
また、第2延出部42bの先端は、障子30が閉じ位置にあり、且つ開閉部材42が開状態にある状態において、枠体20の浴室側の内壁20aの脱衣室側の端部20bよりも浴室側に位置する。これにより、通気部40の部分の水の通り抜けを、より確実に抑制することができる。
【0043】
障子30の軸支部33の回転軸RAから当接部42cまでの最長の距離L1は、回転軸RAから枠体20における軸支部33と向かい合う面までの最短の距離L2よりも短い。最長の距離L1は、例えば、開閉部材42を開状態とした時の、回転軸RAから第2延出部42bの先端までの距離である。このように距離L1、L2を設定することにより、開閉部材42で通気部40を開閉する場合にも、障子30の開閉の際に、開閉部材42が枠体20などに意図せず接触してしまうことを抑制することができる。
【0044】
障子30が閉じ位置にあり、開閉部材42を開状態とした状態で、第1操作部51及び第2操作部52は、枠体20から離れた位置に設置されている。これにより、例えば、第1操作部51又は第2操作部52と枠体20との間に指を挟んでしまうことなどを抑制することができる。例えば、第1操作部51及び第2操作部52の操作性を向上させることができる。
【0045】
図4は、第1の実施形態に係る開閉部材を模式的に表す斜視図である。
図4に表したように、開閉部材42の第1延出部42a及び第2延出部42bは、上下方向に延びる平板状である。換言すれば、開閉部材42は、断面略L字の板状である。開閉部材42は、可撓性を有する。開閉部材42には、例えば、ゴム材料や樹脂材料などの可撓性を有する材料が用いられる。これにより、例えば、障子30の開閉などの際に、開閉部材42が意図せず枠体20や障子30と接触してしまった場合などにも、開閉部材42が撓み、開閉部材42の破損などを抑制することができる。
【0046】
通気部40及び開閉部材42の上下方向の長さは、例えば、開口部22(軸支部33)の上下方向の長さに対して僅かに短い程度である。通気部40及び開閉部材42は、例えば、開口部22の上下方向の略全体に設けられる。但し、通気部40及び開閉部材42の上下方向の長さは、開口部22の上下方向の長さよりも短くてもよい。通気部40及び開閉部材42は、枠体20と障子30との間の少なくとも一部に設けられていればよい。枠体20と障子30との間の一部は、例えば、パッキンなどで気密性を有するように塞がれていてもよい。通気部40及び開閉部材42の上下方向の長さは、例えば、浴室において必要な換気量を満たすことができる任意の長さでよい。
【0047】
また、
図4に表したように、軸支部33は、開閉部材42の上端及び下端に対応して設けられ、開閉部材42の開閉動作をガイドするガイド部33d、33eを有する。ガイド部33dは、開閉部材42の第1延出部42aの上端から上方に突出するように設けられたガイド軸42dと係合し、ガイド軸42dを横方向(開閉動作の移動方向)にガイドするガイド溝である。同様に、ガイド部33eは、開閉部材42の第1延出部42aの下端から下方に突出するように設けられたガイド軸42eと係合し、ガイド軸42eを横方向にガイドするガイド溝である。
【0048】
ガイド部33d、33eの構成は、上記に限ることなく、開閉部材42の開閉動作をガイド可能な任意の構成でよい。また、この例では、開閉部材42の上端及び下端のそれぞれに対応するガイド部33d、33eを設けているが、ガイド部は、これに限ることなく、開閉部材42の上端及び下端の少なくとも一方に対応して設けられていればよい。
【0049】
以上、説明したように、本実施形態に係る建具10によれば、浴室側に1操作部51を設けたので、入浴者が入浴途中にミストサウナを実施しようとした場合に、一度脱衣室側に移動する必要がない。そして、脱衣室側に第2操作部52を設けたので、作業者が浴室内で換気扇などを駆動しようとした場合に、一度浴室側に移動する必要がない。従って、使い勝手を非常に向上させることができる。
【0050】
また、建具10は、第1操作部51と第2操作部52とを連動させる連動機構54をさらに備えている。これにより、脱衣室にいる人が、第2操作部52を視認することで、開閉部材42の開閉の状態を認識することができる。例えば、入浴者が入浴中である際に、ミストサウナを実施している可能性があることを、第2操作部52の状態を視認することで、脱衣室にいる人に認識させることができる。これにより、ミストサウナの実施中に誤って障子を開けてしまい、ミストを脱衣室側に漏らしてしまうなどの事態の発生を抑制することができる。
【0051】
また、建具10では、障子30が使い勝手の良い折り戸又は開き戸であった場合でも、第1操作部51、第2操作部52、開閉部材42が障子30の軸支部33に設けられているため、障子30が開く際には開閉部材42が障子30とともに動くことになる。従って、第1操作部51及び第2操作部52のいずれか一方の操作中に、反対側から障子30が開かれてしまった際にも、開閉部材42が枠体20や障子30などに衝突して破損してしまうことなどを抑制することができる。また、開閉部材42が可撓性を有することにより、開閉部材42が枠体20や障子30などに衝突して破損してしまうことなどを、より確実に抑制することができる。
【0052】
また、建具10では、開閉部材42が、通気部40を閉じた閉状態において、枠体20の内側且つ枠体20の浴室側の内壁20aに当接する。これにより、開閉部材42が動いた障子30と衝突して破損してしまうことなどをより確実に抑制することができる。
【0053】
また、建具10では、障子30の軸支部33の回転軸RAから当接部42cまでの最長の距離L1が、回転軸RAから枠体20における軸支部33と向かい合う面までの最短の距離L2よりも短い。これにより、開閉部材42が動いた障子30と衝突して破損してしまうことなどをより確実に抑制することができる。
【0054】
また、建具10では、軸支部33が、開閉部材42の上端及び下端の少なくとも一方に対応して設けられ、開閉部材42の開閉動作をガイドするガイド部33d、33eを有する。これにより、開閉部材42をスムーズに開閉させることができ、使い勝手をさらに向上させることができる。
【0055】
(第2の実施形態)
図5(a)~
図5(c)は、第2の実施形態に係る建具の一部を模式的に表す断面図である。
なお、上記第1の実施形態と機能・構成上実質的に同じものについては、同符号を付し、詳細な説明は省略する。また、
図5(a)~
図5(c)は、
図3(a)~
図3(c)と同様に、
図1のA1-A2線断面に相当する。
図5(a)~
図5(c)に表したように、本実施形態に係る建具100では、開閉部材142、第1操作部151、第2操作部152、及び連動機構154が、枠体20の隣接部24に設けられている。
【0056】
開閉部材142は、
図5(a)に表したように通気部40を開いた開状態と、
図5(b)に表したように通気部40を閉じた閉状態と、に移動する。開閉部材142、第1操作部151、及び第2操作部152は、枠体20の浴室側を向く面と直交する方向にスライド移動可能に枠体20に取り付けられている。開閉部材142、第1操作部151、及び第2操作部152は、例えば、開口部22と対向した状態において、前後方向にスライド移動可能に枠体20に取り付けられる。このように、開閉部材142は、例えば、スライド移動することにより、閉状態と開状態とに移動する。
【0057】
なお、「枠体20の浴室側を向く面と直交する方向にスライド移動する」とは、厳密にこの方向に移動するものに限ることなく、少なくともこの方向に移動する成分を有するものであればよい。開閉部材142、第1操作部151、及び第2操作部152のスライド移動の方向は、例えば、枠体20の浴室側を向く面と直交する方向に対して傾斜していてもよい。
【0058】
開閉部材142は、連動機構154を介して第1操作部151及び第2操作部152と接続されている。連動機構154の浴室側の端部は、第1操作部151と接続されている。連動機構154の脱衣室側の端部は、第2操作部152と接続されている。また、連動機構154は、枠体20の浴室側を向く面と直交する方向にスライド移動可能に枠体20に取り付けられている。これにより、第1操作部151又は第2操作部152を操作することにより、連動機構154を介して開閉部材142がスライド移動する。
【0059】
開閉部材142は、例えば、連動機構154との接続点から浴室側に向かって延びる。開閉部材142は、例えば、上下方向に延びる板状である。開閉部材142の上下方向の長さは、例えば、開口部22(軸支部33)の上下方向の長さに対して僅かに短い程度である。また、開閉部材142は、上記第1の実施形態の開閉部材42と同様に、可撓性を有する。
【0060】
枠体20は、浴室側の内壁から脱衣室側に向かって延び、開閉部材142の枠体20側を向く側面と当接する突出部26を有する。また、軸支部33は、障子30が閉じ位置にある状態において、枠体20側に向かって延びる突出部33fを有する。突出部33fは、例えば、上下方向に延びる平板状である。突出部33fの上下方向の長さは、例えば、開閉部材142の上下方向の長さと実質的に同じである。
【0061】
図5(a)に表したように、第1操作部151が枠体20側へ押し込まれた状態では、開閉部材142が突出部33fから離れる。これにより、開閉部材142が開状態となる。
図5(b)に表したように、第1操作部151を浴室側へ引くと、連動機構154を介して開閉部材142も浴室側に移動する。この際、開閉部材142は、突出部26との当接によって弾性変形し、軸支部33(障子30)側に向かって傾斜する。換言すれば、開閉部材142は、突出部26との当接によって弾性変形し、障子30の側端面に向かって傾斜する。これにより、開閉部材142が突出部33fの側端面(障子30の側端面)に当接し、開閉部材142が閉状態となる。
【0062】
このように、建具100では、第1操作部151を浴室側へ引くことで、開閉部材142が障子30の側端面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となる。そして、建具100では、第1操作部151を枠体20側へ押し込むことで、開閉部材142が障子30の側端面から離れ、通気部40を開いた開状態となる。
【0063】
換言すれば、第2操作部152を枠体20側へ押し込むことで、開閉部材142が障子30の側端面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となり、第2操作部152を脱衣室側へ引くことで、開閉部材142が障子30の側端面から離れ、通気部40を開いた開状態となる。
【0064】
なお、閉状態において開閉部材142の当接する障子30の側端面は、突出部33fの側端面に限ることなく、障子30において、通気部40側を向く任意の側端面でよい。開閉部材142の傾斜は、弾性変形によるものに限らない。例えば、開閉部材142を連動機構154に回動可能に軸支させ、突出部26との当接によって回動させることにより、障子30の側端面と当接するように開閉部材142を傾斜させてもよい。
【0065】
突出部33fの通気部40側の側端は、例えば、通気部40内に位置する。これにより、開閉部材142が開状態にある状態において、シャワーから吐水された水など、浴室側からの水が通気部40の部分にかかったとしても、通気部40を通じて脱衣室側へ入り込んでしまうことを抑制することができる。
【0066】
枠体20は、突出部28をさらに有する。突出部28は、枠体20から障子30側に向かって延びる。突出部28は、例えば、突出部26から障子30に向かって延びる。突出部28は、例えば、障子30の突出部33fよりも浴室側に配置される。換言すれば、突出部28は、開閉部材142と当接する障子30の側端面よりも浴室側に配置される。
【0067】
このように突出部28を設けることにより、通気部40を介する脱衣室側への水の浸入をより抑制することができる。また、突出部28の障子30側の端部は、障子30が閉じ位置にある状態において、突出部33fの通気部40側の端部よりも障子30側に位置する。これにより、通気部40を介する脱衣室側への水の浸入をより確実に抑制することができる。
【0068】
枠体20及び障子30の少なくとも一方には、通気部40を介する脱衣室側への水の浸入を抑制するための突出部などが設けられていることが好ましい。枠体20及び障子30は、水の浸入を抑制するための突出部などをさらに多く有していてもよい。突出部などの位置は、障子30の開閉動作及び開閉部材142の開閉動作を阻害しない任意の位置でよい。但し、枠体20や障子30の形状などによって水の浸入を適切に抑制できる場合には、突出部などを設けなくてもよい。
【0069】
以上、説明したように、本実施形態に係る建具100によれば、障子30が使い勝手の良い折り戸又は開き戸であった場合でも、第1操作部151、第2操作部152、開閉部材142が枠体20の隣接部24に設けられているため、第1操作部151及び第2操作部152のいずれか一方の操作中に、反対側から障子30が開かれてしまった際にも、開閉部材142が枠体20や障子30などに衝突して破損してしまうことなどを抑制することができる。
【0070】
また、建具100では、第1操作部151を浴室側へ引くことで、開閉部材142が障子30の側端面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となり、第1操作部151を枠体20側へ押し込むことで、開閉部材142が障子30の側端面から離れ、通気部40を開いた開状態となる。これにより、開閉部材142が開状態及び閉状態のいずれの状態にある場合にも、開閉部材142が障子30の開閉の妨げとなることを抑制し、障子30を容易に開くことができる。
【0071】
図6(a)及び
図6(b)は、第2の実施形態に係る建具の変形例を模式的に表す断面図である。
なお、
図6(a)及び
図6(b)は、
図3(a)~
図3(c)と同様に、
図1のA1-A2線断面に相当する。
図6(a)及び
図6(b)に表したように、建具200では、開閉部材242が、枠体20と障子30との間でスライド移動可能に枠体20に取り付けられている。開閉部材242は、例えば、側方にスライド移動する。また、建具200では、開閉部材242の浴室側の端部に第1操作部251が取り付けられ、開閉部材242の脱衣室側の端部に第2操作部252が取り付けられている。従って、建具200では、第1操作部251及び第2操作部252も側方にスライド移動する。また、建具200では、開閉部材242に突出部28が設けられている。
【0072】
建具200では、開閉部材242、第1操作部251、及び第2操作部252を枠体20側へ移動させることで、開閉部材242が障子30(突出部33f)の側端面から離れ、通気部40を開いた開状態となる。そして、開閉部材242、第1操作部251、及び第2操作部252を障子30側へ移動させることで、開閉部材242が障子30(突出部33f)の側端面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となる。
【0073】
このように、開閉部材242は、枠体20と障子30との間でスライド移動させるようにしてもよい。この場合にも、上記実施形態と同様に、開閉部材242が開状態及び閉状態のいずれの状態にある場合にも、開閉部材42が障子30の開閉の妨げとなることを抑制し、障子30を容易に開くことができる。
【0074】
また、建具200では、開閉部材242自体に第1操作部251及び第2操作部252が取り付けられており、連動機構が省略されている。このように、開閉部材242によって第1操作部251と第2操作部252とを連動させてもよい。連動機構は、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0075】
(第3の実施形態)
図7(a)~
図7(c)は、第3の実施形態に係る建具の一部を模式的に表す断面図である。
図7(a)~
図7(c)は、
図3(a)~
図3(c)と同様に、
図1のA1-A2線断面に相当する。
図7(a)~
図7(c)に表したように、本実施形態に係る建具300では、開閉部材342が、連動機構354との接続点から脱衣室側に向かって延びる。この例おいても、開閉部材342は、上記第2の実施形態の開閉部材142などと同様に、上下方向に延びる板状である。
【0076】
軸支部33は、障子30が閉じ位置にある状態において、枠体20側に向かって延びる突出部33gを有する。突出部33gは、例えば、上下方向に延びる平板状である。突出部33gの上下方向の長さは、例えば、開閉部材342の上下方向の長さと実質的に同じである。
【0077】
図7(a)に表したように、第1操作部351が浴室側へ引かれた状態では、開閉部材342が突出部33gから離れる。これにより、開閉部材342が開状態となる。
図7(b)に表したように、第1操作部351を枠体20側へ押し込むと、連動機構354を介して開閉部材342も脱衣室側に移動する。この際、開閉部材342は、突出部33gの浴室側の面に当接する。これにより、開閉部材342が閉状態となる。
【0078】
このように、建具300では、第1操作部351を枠体20側へ押し込むことで、開閉部材342が障子30の浴室側の面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となる。そして、第1操作部351を浴室側へ引くことで、開閉部材342が障子30の浴室側の面から離れ、通気部40を開いた開状態となる。
【0079】
換言すれば、建具300では、第2操作部352を脱衣室側へ引くことで、開閉部材342が障子30の浴室側の面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となり、第2操作部352を枠体20側へ押し込むことで、開閉部材342が障子30の浴室側の面から離れ、通気部40を開いた開状態となる。なお、閉状態において開閉部材342の当接する障子30の浴室側の面は、突出部33gの浴室側の面に限ることなく、障子30において、浴室側を向く任意の面でよい。
【0080】
本実施形態に係る建具300においても、上記第2の実施形態の建具100と同様に、開閉部材342が開状態及び閉状態のいずれの状態にある場合にも、開閉部材342が障子30の開閉の妨げとなることを抑制し、障子30を容易に開くことができる。このように、開閉部材の構成は、枠体20に設けられ、通気部40を開閉可能な任意の構成でよい。
【0081】
例えば、
図6に関して説明した建具200と同様に、開閉部材342、第1操作部351、及び第2操作部352を枠体20側へ移動させることで、開閉部材342が障子30の浴室側の面から離れ、通気部40を開いた開状態となり、開閉部材342、第1操作部351、及び第2操作部352を障子30側へ移動させることで、開閉部材342が障子30の浴室側の面に当接し、通気部40を閉じた閉状態となるようにしてもよい。
【0082】
建具300では、障子30が、開口部22を閉じた状態において軸支部33から枠体20に向かって延出し、少なくとも一部が通気部40内に位置する延出部60を、さらに有する。
【0083】
このように、延出部60を設けることにより、シャワーから吐水された水など、浴室側からの水が通気部40の部分にかかったとしても、通気部40を通じて脱衣室側へ入り込んでしまうことを抑制することができる。
【0084】
延出部60は、例えば、第1部分60aと、第2部分60bと、を有する。第1部分60aは、障子30が閉じ位置にある状態において、通気部40に向かって延びる。第2部分60bは、障子30が閉じ位置にある状態において、第1部分60aの通気部40側の端部から前後方向に延びる。この例において、第2部分60bは、障子30が閉じ位置にある状態において、浴室側に向かって延びる。第1部分60aの通気部40側の端部は、通気部40内に位置する。第2部分60bは、通気部40内に位置する。
【0085】
このように、第1部分60a及び第2部分60bを設けることにより、通気部40の部分の水の通り抜けを、より確実に抑制することができる。但し、延出部60の構成は、上記に限ることなく、通気部40の部分の水の通り抜けを抑制可能な任意の構成でよい。また、延出部60は、障子30に限ることなく、枠体20に設けてもよい。
【0086】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、建具10、100、200、300などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0087】
10、100、200、300 建具、 20 枠体、 22 開口部、 24 隣接部、 30 障子、 31 第1扉部、 32 第2扉部、 33 軸支部、 34 戸先部、 40 通気部、 42、142、242、342 開閉部材、 51、151、251、351 第1操作部、 52、152、252、352 第2操作部、 54、154、354 連動機構、 60 延出部