(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-13
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】自励式シリンジ
(51)【国際特許分類】
A61M 5/24 20060101AFI20220118BHJP
A61M 5/315 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
A61M5/24
A61M5/315 550X
A61M5/315 550L
(21)【出願番号】P 2019508169
(86)(22)【出願日】2017-04-29
(86)【国際出願番号】 US2017030310
(87)【国際公開番号】W WO2017190113
(87)【国際公開日】2017-11-02
【審査請求日】2020-04-27
(32)【優先日】2016-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518380643
【氏名又は名称】アルタヴィズ,リミティッド・ライアビリティ・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】ALTAVIZ,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】アゥルド,ジャック,アール.
(72)【発明者】
【氏名】フラワーズ,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】マコーレー,マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ハカラック,ジョン,シー.
(72)【発明者】
【氏名】シェイバー,アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】レスクーリー,ジェイムズ
【審査官】磯野 光司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0052753(US,A1)
【文献】実開平06-083946(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 5/20
A61M 5/24
A61M 5/315
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の体内へ薬剤を送達するための装置において、
近位端と、遠位端とを有し、内部を画定するハウジングを具えるシリンジカートリッジであって、前記遠位端のポートを介して内部の薬剤を送達するために内部に摺動可能に配置されたピストンをさらに具えるシリンジカートリッジと、
前記ハウジングの内部で前記ピストンを前進させるためのプランジャと、加圧流体の供給源と、弁と、当該弁に連結され前記供給源から前記プランジャへの流路を選択的に開いて加圧流体の流れを制御して前記プランジャを前進させ、前記ハウジングの内部から薬剤を所望の流量で送達するアクチュエータ部材とを有するシリンジドライバと、
を具え、
前記加圧流体の供給源が、非圧縮性流体を収容するチャンバと、圧縮可能ガスのキャニスタと、前記チャンバと前記キャニスタとの間に配置され、前記圧縮可能ガスが前記キャニスタから放出されたときに前記チャンバ内の非圧縮性流体に所定の圧力を加えるピストンとを具えるることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1の装置において、前記弁は、前記流路に連通する凹部内に受容されたピンを具え、前記ピンと前記凹部は、アクチュエータの初期作動中に比例制御を提供し、作動の最終段階では前記流路に沿った流体の流れを制限して、前記アクチュエータが作動した状態で前記プランジャの前進を制限し、それによって前記最終段階における薬剤の流れを最大流量に制限するように構成されることを特徴とする装置。
【請求項3】
患者の体内へ薬剤を送達するための装置において、
近位端と、遠位端とを有し、内部を画定するハウジングを具えるシリンジカートリッジであって、前記遠位端のポートを介して内部の薬剤を送達するために内部に摺動可能に配置されたピストンをさらに具えるシリンジカートリッジと、
前記ハウジングの内部で前記ピストンを前進させるためのプランジャと、加圧流体の供給源と、弁と、当該弁に連結され前記供給源から前記プランジャへの流路を選択的に開いて加圧流体の流れを制御して前記プランジャを前進させ、前記ハウジングの内部から薬剤を所望の流量で送達するアクチュエータ部材とを有するシリンジドライバとを具え、
前記加圧流体の供給源が、非圧縮性流体を収容するチャンバと、圧縮可能ガスのキャニスタと、前記チャンバと前記キャニスタとの間に配置され、前記圧縮可能ガスが前記キャニスタから放出されたときにチャンバ内の非圧縮性流体に所定の圧力を加えるピストンとを具え、
前記弁は、前記流路に連通する凹部内に受容されたピンを具え、前記ピンと前記凹部は、アクチュエータの初期作動中に比例制御を提供し、作動の最終段階では前記流路に沿った流体の流れを制限して前記プランジャの前進を制限し、それによって前記最終段階における薬剤の流れを最大流量に制限するように構成されることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項2または3の装置において、前記ピンは、前記アクチュエータ部材の作動によって、前記アクチュエータ部材に連結されたキャリッジと前記ピンとが近位方向に移動するように前記キャリッジに取り付けられ、前記ピンがその基部から先端まで遠位方向に先細になるテーパ形状を有し、比例制御を提供することを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項4の装置において、前記ピンは、前記プランジャの近位端が受容されるプランジャチャンバと連通する比較的小さな断面の通路と連通する凹部に収容され、前記ピンおよび凹部は、作動の最終段階において、前記ピンが凹部を完全に出るようなサイズであり、前記通路と比較して前記凹部が比較的大きいサイズであるため、前記通路への流量は制限され、それによって前記プランジャチャンバへの流体の流れが所定の最大流量に制限されることを特徴とする装置。
【請求項6】
患者の体内へ薬剤を送達するための装置において、
近位端と、遠位端とを有し、内部を画定するハウジングを具えるシリンジカートリッジであって、前記遠位端のポートを介して内部の薬剤を送達するために内部に摺動可能に配置されたピストンをさらに具えるシリンジカートリッジと、
前記ハウジングの内部で前記ピストンを前進させるためのプランジャと、加圧流体の供給源と、弁と、当該弁に連結され前記供給源から前記プランジャへの流路を選択的に開いて加圧流体の流れを制御して前記プランジャを前進させ、前記ハウジングの内部から薬剤を所望の流量で送達するアクチュエータ部材とを有するシリンジドライバと、
を具え、
前記加圧流体の供給源は、圧縮可能ガスのキャニスタを具え、前記弁は、前記流路に連通する凹部内に受容されたピンを具え、前記ピンと前記凹部は、アクチュエータの初期作動中に比例制御を提供し、作動の最終段階では前記流路に沿った流体の流れを制限して、前記アクチュエータが作動した状態で前記プランジャの前進を制限し、それによって前記最終段階における薬剤の流れを最大流量に制限するように構成され、
前記加圧流体の供給源は、前記シリンジドライバのドライバハウジング内に摺動可能に配置されたキャリッジをさらに具え、アクチュエータの初期作動によって、前記キャリッジと、前記キャリッジ上に担持されたピンとが、元のあるいは遠位位置から、前記キャニスタに向かって近位位置へと軸方向に移動し、それによって前記キャニスタの隔壁を前記ピンで穿刺し、ガスが前記キャニスタから前記
ドライバハウジングの近位領域へと逃げられることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項3の装置において、前記加圧流体の供給源は、前記シリンジドライバのドライバハウジング内に摺動可能に配置されたキャリッジをさらに具え、アクチュエータの初期作動によって、前記キャリッジと、前記キャリッジ上に担持されたピンとが、元のあるいは遠位位置から、前記キャニスタに向かって近位位置へと軸方向に移動し、それによって前記キャニスタの隔壁を前記ピンで穿刺し、ガスが前記キャニスタから前記チャンバの近位領域へと逃げられることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6又は7の装置において、前記キャリッジを遠位位置に向かって遠位方向に付勢するために、前記シリンジドライバのドライバハウジング内にバネまたは他の付勢機構をさらに具え、前記アクチュエータが解放されると、前記キャリッジは自動的に遠位位置に戻り、前記ピンは隔壁を穿刺した後に隔壁から引き戻されることを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1の装置において、前記加圧流体の供給源に圧力を提供するためのエネルギ貯蔵装置をさらに具えることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1の装置において、前記非圧縮性流体が粘性流体であることを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれかの装置において、前記シリンジドライバを前記シリンジカートリッジの近位端に連結するための1つ以上のコネクタをさらに具えることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項11の装置において、前記1つ以上のコネクタは、前記ハウジングの近位端上の1つ以上のフランジと、前記1つ以上のフランジを受け入れるための前記シリンジドライバ上のラッチまたはブラケットとを具えることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項11の装置において、前記1つ以上のコネクタが、前記シリンジカートリッジの近位端を受け入れるための前記シリンジドライバ上のレシーバを具えることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項11の装置において、前記1つ以上のコネクタは、前記シリンジドライバを前記シリンジカートリッジに取り外し可能に連結することを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項11の装置において、前記1つ以上のコネクタは、前記シリンジドライバを前記シリンジカートリッジに恒久的に連結することを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項1乃至10のいずれかの装置において、前記シリンジカートリッジから送達され得る薬剤の投与回数を制限する反復ストロークリミッタをさらに具えることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項16の装置において、前記反復ストロークリミッタは、ユーザに調整されて投与回数を設定する調整機構を具えることを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項1乃至10のいずれかの装置において、前記アクチュエータが作動されたときに前記シリンジカートリッジから送達され得る薬剤の量を制限するために送出ピストンが移動できる距離を制限する容量ストロークリミッタをさらに具えることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18の装置において、前記
容量ストロークリミッタは、前記アクチュエータが作動されたときに送達される薬剤の容量を設定するためにユーザによって調整可能な調節機構を含むことを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項1乃至10のいずれかの装置において、前記加圧流体の供給源は、実質的に非圧縮性の液体を含むことを特徴とする装置。
【請求項21】
請求項20の装置において、前記液体は、シリコーン、グリセリン、生理食塩水、または水を含むことを特徴とする装置。
【請求項22】
請求項1の装置において、前記弁は、前記プランジャが前進する速度と前記薬剤の対応する流量との比例制御を提供するように、前記流路に沿った流れを制御するように構成されることを特徴とする装置。
【請求項23】
請求項1の装置において、前記アクチュエータおよび弁は、加圧ガスによって加えられる圧力に対して線形、指数関数および多項式のうちの1つである出力を前記プランジャに供給する流量コントローラを提供することを特徴とする装置。
【請求項24】
請求項1の装置において、前記弁は、前記流路に連通する凹部内に受容されたピンを具え、前記ピンと前記凹部は、前記アクチュエータの初期作動中に比例制御を提供し、作動の最終段階では前記流路に沿った流体の流れを制限して前記プランジャの前進を制限し、それによって前記最終段階における薬剤の流れを最大流量に制限するように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項25】
患者の体内へ薬剤を送達するための装置において、
シリンジカートリッジであって、
近位端と、遠位端とを有し、内部を画定するハウジングと、
前記内部に摺動可能に配置され、前記遠位端のポートを介して内部の薬剤を送達するためのピストンと、を具えるシリンジカートリッジと、
シリンジドライバであって、
前記ハウジングの内部で前記ピストンを前進させるためのプランジャと、
非圧縮性流体を収容するチャンバと、
前記非圧縮性流体に所定の圧力および/または力を加えるアキュムレータと、
流路を選択的に開放して非圧縮性流体の流れを制御して前記プランジャを前進させ、所望の態様で前記ハウジングの内部からの薬剤を送達するための弁を有するアクチュエータと、を具えるシリンジドライバと、
を具え、
前記アキュムレータが、圧縮可能ガスのキャニスタと、前記チャンバと前記キャニスタとの間に配置され、前記圧縮可能ガスが前記キャニスタから放出されたときに前記チャンバ内の非圧縮性流体に所定の圧力及び/又は力を加えるピストンとを具えることを特徴とする装置。
【請求項26】
患者の体内へ薬剤を送達するための装置において、
シリンジカートリッジであって、
近位端と、遠位端とを有し、内部を画定するハウジングと、
前記内部に摺動可能に配置され、前記遠位端のポートを介して内部の薬剤を送達するためのピストンと、を具えるシリンジカートリッジと、
シリンジドライバであって、
前記ハウジングの内部でピストンを前進させるためのプランジャと、
非圧縮性流体の近くのアキュムレータピストンを有するアキュムレータと、
加圧ガスのキャニスタと、
作動時に前記キャニスタから加圧ガスを放出し、それにより前記アキュムレータピストンに圧力を加えて非圧縮性流体が前記プランジャを前進させて、前記ハウジングの内部から薬剤を所望の様式で送達させるアクチュエータとを具えるシリンジドライバと、
を具え、
前記アクチュエータは、前記シリンジドライバのドライバハウジング内に摺動可能に配置されたキャリッジを具え、アクチュエータの初期作動によって、前記キャリッジと、前記キャリッジ上に担持されたピンとが、元のあるいは遠位位置から、前記キャニスタに向かって近位位置へと軸方向に移動し、それによって前記キャニスタの隔壁を前記ピンで穿刺し、ガスが前記キャニスタから前記
ドライバハウジングの近位領域へと逃げられることを特徴とする装置。
【請求項27】
シリンジ装置を用意する方法であって、
請求項1乃至26のいずれかのシリンジカートリッジとシリンジドライバとを提供するステップと、
前記シリンジドライバを前記シリンジカートリッジの近位端に結合するステップであって、前記シリンジドライバは、
ドライバハウジングの内部でピストンを前進させるように構成される、ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項27の方法において、前記シリンジカートリッジの遠位端に針またはカニューレを連結するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項29】
請求項27の方法において、前記シリンジカートリッジから送達され得る薬剤の投与回数を制限するために反復ストロークリミッタを調整するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項30】
請求項27の方法において、前記シリンジカートリッジから送達され得る薬剤の容量を制限するために、前記アクチュエータが作動されたときに送出ピストンが移動できる距離を制限するために容量ストロークリミッタを調整するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願データ
本出願は、同時係属中の米国仮出願第62/329,910号(2016年4月29日出願)および第62/453,947号(2017年2月2日出願)の利益を主張する。
【0002】
技術分野
本明細書に記載の発明は、一般に流体を送達するための装置および方法に関し、より詳細には、例えば流体を患者の体内に送達するためのシリンジ装置のための自励式シリンジドライバおよびそのような装置の使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
正確な位置に正確な量の流体を送達するために、送達針の正確な位置制御を維持しながら、薬剤または粘性流体の制御された送達を必要とする多くの用途がある。これらの場合の多くにおいて、所望の治療効果は、これらの目的のすべてを満たすことに完全に依存している。
【0004】
特に、シリンジおよび針を使用して患者の体内に様々な流体を送達する際に、臨床医が注射針の先端を正確に位置決めし、シリンジのプランジャに力を加えて治療流体の所望の流れを発生させて、流体の流量を制御することが望まれる。粘性の高い流体の場合、流体の流れを発達させるのに必要な力は非常に大きく、臨床医の側には大きな手の強さを必要とする。ほとんどの場合、微細な位置制御も必要となる。典型的なシリンジは、流体を排出する端部とは完全に反対側の端部で保持され作動されるため、先端部の位置精度を維持することが困難であった。典型的には、臨床医は、流れを発生させ制御するのに用いるのと同じ手を使ってシリンジを位置決めする。位置および流量を制御するために精密な運動能力が望まれる一方で、粘性物質中の流量および流速を維持するためには粗大な運動能力が必要であり、その結果現行のシリンジと針のシステムがこれらの能力について妥協している。
【0005】
したがって、流体を患者の体内に送達するための精度および/または制御を向上させた装置および方法が有用である。
【発明の概要】
【0006】
本明細書で開示される発明は、一般に流体を送達するための装置および方法に関し、より具体的には、例えば流体を患者の体内に送達するためのシリンジ装置のための自励式シリンジドライバおよびそのような装置の使用方法に関する。
【0007】
例示的な実施形態では、本明細書に記載の自励式シリンジドライバは、1)粘性流体を送達するのに適切な流量を発生させるのに必要な高い送達圧力を提供し、2)小さな作動力で送達流量の細かい可変制御を提供し、3)送達先端の位置を良好に制御するように装置を保持することを実現し、4)流体のピーク流量を制限し、5)自己充足型の電源を提供して装置を自立型にし、6)装置を単回使用にできるように低コストの材料で構成された装置を提供し、7)複数の構成のためのオプションを提供する、といった特徴の1以上を含む。
【0008】
例えば、本明細書に記載されているシリンジ/針のシステムは、比較的低コストであり、装置を単回使用として再滅菌の必要性をなくし、および/または患者間の相互汚染のリスクを低減し、および/または臨床医に針とシリンジのサイズの組み合わせの柔軟性を提供する。
【0009】
一般に、シリンジドライバは、ガス圧を使用して実質的に非圧縮性の流体に圧力をかける自己動力装置である。加圧された非圧縮性流体の流れは、シリンジプランジャをシリンジカートリッジ内へと押し込んで流体を体内に送達する下流のアクチュエータを駆動するために使用される。送達速度は、可変流量制御弁を通る流体の流れを制御することによって調節され得る。流体は実質的に非圧縮性であるので、アクチュエータの速度は、コントローラを通る流体の流れに正比例し、流体が加圧されたときに流体に貯蔵される可能性のあるエネルギはないと仮定することができ、シリンジプランジャの流量制御弁が閉じているときには、継続的な移動はなくシリンジプランジャの良好な制御が提供される。
【0010】
例示的な実施形態では、シリンジドライバは、内蔵型加圧ガス容器または他のエネルギ貯蔵装置と、圧力容器を充填するためにガス容器を穿孔するための要素と、ガス圧を流体の容積に伝達するアキュムレータ内の可動ピストンと、加圧流体と連通し、流体の流量を無流量から最大流量に変化させる流量コントローラと、コントローラを作動させるためのハンドル、レバー、または他のアクチュエータと、液体の流れを機械的運動に変換するために、流量コントローラの下流の流体と連通する作動シリンダと、作動シリンダに機械的に接続されて作動力をシリンジプランジャに伝達するプランジャと、シリンジカートリッジを受容するレシーバと、の1またはそれ以上を具え得る。一実施形態では、流量コントローラは、ニードル弁、圧力補償流量制御弁、圧力レギュレータ、または流量を制御するための任意の他の適切な要素であってもよい。
【0011】
任意選択的に、入力された力または位置に対するコントローラの出力流量は、線形、指数関数、多項式、または任意の他の適切なプロファイルであってもよい。別の選択肢では、出力流量は、流体に加えられるガスの圧力を変調することによって制御され得る。
【0012】
別の実施形態によれば、患者の体内に薬剤を送達するための装置が提供され、近位端および遠位端を有し内部を画定するハウジングを有するシリンジカートリッジであって、前記内部に配置され遠位端のポートを通って当該内部に薬剤を送達するためのピストンを具えるカートリッジ、および、ハウジングの内部でピストンを前進させるためのプランジャと、加圧流体の供給源と、弁と、加圧流体の供給源からプランジャへの流路を選択的に開放して加圧流体の流れを制御してプランジャを前進させてハウジングの内部から薬剤を所望の速度で送達するようにするためのアクチュエータ部材とを有するシリンジドライバを具える。
【0013】
さらに別の実施形態によれば、シリンジカートリッジとシリンジドライバとを具え患者の体内に薬剤を送達するための装置が提供される。シリンジカートリッジは、近位端、遠位端、および内部を画定するハウジングと、遠位端部のポートを介して内部の薬剤を送達するために内部に摺動可能に配置されたピストンとを具える。シリンジドライバは、ピストンをハウジングの内部で前進させるためのプランジャと、非圧縮性流体と、当該非圧縮性流体に所定の圧力および/または力を加えるアキュムレータと、非圧縮性流体の流れを制御する流路を選択的に開放してプランジャを前進させ、所望の態様でハウジングの内部から薬剤を送達するための弁を有するアクチュエータとを具える。
【0014】
さらに別の実施形態によれば、体内に流体を注入するための装置が提供され、これは、体内に流体を送達するためにカートリッジ内で移動可能な送達ピストンを含むシリンジカートリッジと、非圧縮性液体を加圧する手段、当該液体の流量を制御するための手段、液体のピーク流量を制限する手段、送達ピストンに結合され得るアクチュエータピストン、および液体の流量に基づいて前記アクチュエータピストンを駆動する力を生じるアクチュエータを有するシリンジドライバと、を具える。
【0015】
別の実施形態によれば、シリンジ装置を準備する方法が提供され、これは、近位端、遠位端、および内部を画定するハウジングと、内部に薬物を送達するために内部に摺動可能に配置されたピストンとを有するシリンジカートリッジを提供するステップと、シリンジドライバを前記シリンジカートリッジの近位端に連結するステップとを具え、前記シリンジドライバは、ピストンをハウジングの内部で前進させるためのプランジャと、非圧縮性流体と、所定の圧力および/または力を非圧縮性流体に加えるためのアキュムレータと、プランジャを前進させて所望の態様でハウジングの内部から薬剤を送達するために非圧縮性流体の流れを制御する流路を選択的に開く弁を含むアクチュエータとを具える。
【0016】
本発明の他の態様および特徴は、添付の図面と併せた以下の説明の考察から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明は、添付の図面と併せて読んだ場合の以下の詳細な説明から最もよく理解される。一般的な慣行によれば、図面の様々な構成は縮尺通りではないことが強調される。逆に、様々な構成の寸法は、明確にするために任意に拡大または縮小される。図面には以下の図が含まれる。
【0018】
【
図1】
図1は、人間の眼の拡大断面図であり、シリンジ装置を使用して眼への網膜下注射の投与を示す。
【
図2】
図2A、2Bは、それぞれ流体を患者の体内に送達するために装置を作動させる前と後のシリンジ装置の例示的な実施形態の斜視図である。
【
図3】
図3A、3Bは、
図2Aおよび2Bのシリンジ装置の面3A-3Aおよび3B-3Bに沿って取った断面図である。
【
図4】
図4は、単純な前後駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置の例示的な実施形態の概略図である。
【
図5】
図5は、単純な流量制限駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置の別の例示的な実施形態の概略図である。
【
図6】
図6は、比例駆動/流量制限駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置のさらに別の例示的な実施形態の概略図である。
図6Aは、
図6のシリンジドライバに含まれ得る弁の一例の断面詳細図である。
【
図7】
図7は、注入量制限駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置のさらに別の例示的な実施形態の概略図である。
【
図8】
図8は、容積流量制限駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置の別の例示的な実施形態の概略図である。
【
図9】
図9は、注射量/投与量制限駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置のさらに別の例示的な実施形態の概略図である。
【
図10】
図10は、時間解除送達駆動を提供する自励式シリンジドライバを含むシリンジ装置のさらに別の例示的な実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の詳細な説明は、本質的に単なる例示であり、本発明の実施形態またはそのような実施形態の用途および用途を限定するものではない。本明細書で使用される場合、「例示的」という用語は、「例、事例、または例示としての役割を果たす」ことを意味する。本明細書で例示的に説明される実施形態は、必ずしも他の実施形態よりも好ましいか有利であると解釈されるべきではない。
【0020】
さらに、先行技術分野、背景、概要、または以下の詳細な説明に提示されたいかなる表現または暗示された理論に拘束されるものではない。
【0021】
特定の用語は、参照のみの目的のために以下の説明において使用されてもよく、従って、限定することを意図するものではない。例えば、「上側」、「下側」、「上」および「下」などの用語は、参照される図面における方向を指す。「近位」、「遠位」、「前」、「後」、「後部」および「側部」などの用語は、説明している構成要素を記述している本文および関連する図面を参照することによって明確にされた、一貫しているが任意の参照フレーム内の構成要素の部分の配向および/または位置を表す。そのような用語には、上記に具体的に記載された単語、その派生語、および似た意味の単語が含まれ得る。
【0022】
例えば、本明細書で使用される場合、用語「前方」および「遠位」は、例えば注射操作の間に、デバイスのユーザ(例えば臨床医)から離れて位置する対象デバイスの部分を指す。本明細書で使用される場合、「後方」および「近位」という用語は、例えば注入操作の間に、デバイスのユーザ(例えば、臨床医)の近くに位置するデバイスの部分を指す。
【0023】
正確な位置に正確な量の流体を送達するために送達針の正確な位置制御を維持しながら、薬剤の制御された送達が望まれる多くの用途がある。本明細書に記載の装置および方法は、患者の体内へ医薬品、例えば、様々な治療目的および/または診断目的のための1つまたは複数の粘性流体または他の流動性材料の正確な送達を容易にすることができる。本明細書で使用される場合、「医薬品」は、本明細書の実施例に記載されるような任意のそのような流体または物質を指すことを意図する。例えば、以下に、本明細書に記載の装置および方法を使用して流体を患者の体内に送達することができる例示的な用途の概要を示す。
【0024】
眼科学:
図1に示すように、
図1に示すように、シリンジ装置8は、眼球90のいくつかの疾患状態の治療における網膜下注射のために使用することができる。シリンジ装置8は、本明細書に記載の実施形態のいずれかと同様に、シリンジカートリッジおよびシリンジドライバ(図示せず)を含み得る。
【0025】
網膜静脈閉塞の治療:複数の適応症を、眼内の網膜下領域への治療剤の投与によって治療することができる。網膜静脈分岐閉塞症(BRVO)および中枢網膜静脈閉塞症(CRVO)の場合、網膜手術の間に網膜出血によって形成される凝血塊を溶解するために、50~150μLの組織プラスミノゲンアクチベータ(TPA)を、比較的小さな皮下注射針(例えば、41ゲージ以下)を通して投与することができる。これらの場合、眼科医は、患者の網膜の表面の下に先端を配置し、ゆっくりとTPAを注射して、数日間にわたって凝固した血液を溶解する薬剤のブレブを生成することができる。
【0026】
黄斑変性症治療のための遺伝子治療:加齢性黄斑変性症(AMD)は、高齢者の視力喪失および失明の主因である。AMDは、人々が読書し、顔を視覚化し、運転を可能にする黄斑と呼ばれる網膜の一部の進行性眼疾患である。この疾患は、最初は中心視力に歪みをもたらし、最終的には法的盲を引き起こす。網膜色素上皮(RPE)と呼ばれる、眼の後ろにある細胞の層は、網膜の光感受性細胞、すなわち桿体と錐体からなる受光体に支持、保護および栄養を提供する。これらのRPE細胞の機能不全および/または喪失は、光受容体の喪失ひいてはAMDにおける失明の重要な因子となる。最近の研究の進歩は、AMDを治療するための新しい治療法の見込みを示している。ヒト胚性幹細胞、遺伝子治療、補体因子、およびウイルスベクターが、初期の動物実験および/または臨床試験で開発中である。これらの治療のいくつかは、網膜下腔または脈絡膜上腔を含む眼の標的領域への細胞の投与を、位置、容積送達速度、および/または全容積にわたるきめ細かな制御を必要とする。
【0027】
美容医学:美容医学の目標は、一般に、人の皮膚および/または外的特徴の外観を改善することである。多くの治療法において、目標とする効果を達成するために治療剤の制御された注入を必要とする。
【0028】
神経毒:例えば、ボツリヌス毒素を使用して一時的に神経を鈍らせて、顔のしわを生じる筋肉群の使用を防ぐことができる。2つの共通の領域は、額の前頭筋と口の周りである。ボツリヌス毒素は低粘度流体であり、患者の意図しない結果を防ぐために、治療が標的領域に限定されるように、全容量の制御された送達およびその位置に対する正確な制御を必要とする。
【0029】
これらの神経毒は低粘度であり、小さなシリンジおよび/または針で注射され、患者にダメージが生じ得る過量の流体注入または誤った領域への注射を防止するために臨床医の側で細かい運動および位置の制御が必要である。小型のシリンジの断面積は比較的小さいので、低いプランジャ力で高い注入圧力が生成され、その結果、注入容積および速度に対する制御が低減してしまう。
【0030】
皮膚充填剤:ヒアルロン酸などの粘性の高い液体を患者の皮膚に注入して皮膚の嵩を増したり、しわを押したり、にきび瘢痕または腫瘍の外科的切除によって残された隙間を埋めたり、唇にボリュームを与えたり、および/または上の頬を充填したりする。これらは、典型的には、外科医が手動で操作しなければならない高いプランジャ力を必要とする比較的大きなシリンジを使用して注射される。同時に、臨床医は、患者の不快感を最小限にするために、所望の位置に当たるように位置精度を維持し、送達速度を制御しなければならない。
【0031】
脂肪移植:場合によっては、患者の身体の一部から脂肪を採取し、精製し、濃縮した後、美容改善の対象領域に充填剤として注入する。脂肪移植片を、他の皮膚充填剤と同じ様式で充填材料として使用することができる。「マイクロ」脂肪移植では、顔の改善のために少量が使用されるが、乳房や臀部のサイズを増やすには、より一般的な脂肪移植が使用される。この材料の注入は、位置および送達速度を良好に制御しながら比較的高い注入圧力を必要とするため、他の皮膚充填剤と同じ課題を有する。
【0032】
図2A~3Bを参照すると、本明細書に記載の実施形態のいずれかと同様の構成要素を具え、および/または実施することができるシリンジカートリッジ10およびシリンジドライバ30を具えるシリンジ装置8の例示的実施形態が示されている。一般に、シリンジカートリッジ10は、開いた近位端14と閉じた遠位端16とを有し、内部に送達ピストン20が摺動可能に収容される内部容積18を画定するカートリッジハウジング12を具える。近位端14は、カートリッジ10をドライバ30に結合するために、シリンジドライバ30の協働するコネクタに係合するための1以上のコネクタを含むことができる。例えば、
図2A、2Bに示すように、ハウジング12は、ブラケット、ラッチ、またはドライバ30の他の協働するコネクタ26に結合され得る近位端14上の1対のフランジ22を具える。
【0033】
一実施形態では、コネクタ26は、カートリッジ10がドライバ30に実質的に恒久的に連結されるように、フランジ22を受け入れ、および/または別の方法で係合してもよい。あるいは、例えば、製造中または使用直前にカートリッジおよびドライバの様々な組合せを組み立てることができるように、コネクタ26は、カートリッジ10をドライバ30に取り外し可能に連結できるようにしてもよい。別の代替例では、カートリッジ10は、一体型アセンブリ(図示せず)としてドライバ30と一体化されてもよく、必要に応じて、フランジ22およびコネクタ26は省略されてもよい。
【0034】
カートリッジ10はまた、例えば、本明細書の他の場所に記載された手順のいずれかの間に、内部18から患者の体内に薬剤を送達するために、遠位端16に送達ポート17を具える。例えば、図示のように、送達ポート17は、送達ポート17に針またはカニューレ(図示せず)を連結するためのルアー継手または他のコネクタを含むことができる。あるいは、必要に応じて針を恒久的に形成してもよいし、そうでなければ遠位端16に一体化してもよい(図示せず)。
【0035】
ピストン20は、液密シールを提供しつつピストンを内部18内で軸方向に案内するように、ハウジング12の内面に摺動可能に当接する1つ以上のシールを含む円筒形部材とすることができる。本明細書の他の箇所でさらに説明されるように、ピストン20は、例えば、
図2A、3Aに示す近位端14に近い近位位置または初期位置から、
図2B、3Bに示す遠位端16に近い遠位位置または前進位置まで案内されて、流体を内部18から送達する。例示的な実施形態では、ピストン20は、外周の周りにハウジング12の内面に接する1つ以上のOリングを担持する円筒形ディスクを含むことができる。あるいは、ピストン20は、例えば、ハウジング12の内面に摺動可能および/または密封的に当接し得る1つまたは複数の環状リッジを画定する一体型として、エラストマーまたは他の材料から形成されてもよい。ピストン20の材料は、一般に、内部18内に収容される流体に対して適合性および/または不活性である。
【0036】
任意で、ピストン20は、本明細書の他の箇所でさらに説明するように、例えばドライバ30のアクチュエータプランジャ70と係合するために、ピストン20の近位端または表面に1つまたは複数のコネクタ(図示せず)を含んでもよい。例えば、一実施形態では、ピストン20は、近位端にアクチュエータプランジャ70の遠位端74を受け入れるための凹部21を単に有し、プランジャ70の遠位方向の前進がピストン20の遠位方向の前進を引き起こすようにしてもよい。代替的に、ピストン20および/またはプランジャ70の遠位端74は、ピストン20がプランジャ70の軸方向移動に追随するように、遠位端74をピストン20に固定する1つまたは複数の爪、かえし、および/または他のロック要素(図示せず)を含んでもよい。
【0037】
特に
図3A、3Bに示すように、シリンジドライバ30は、一般に、閉じた近位端34とコネクタ26を有する遠位端36とを有する外側ハウジング32を具え、それらの間に中心長手軸38を画定し、必要に応じて軸38に沿って、または軸38からオフセットして、ドライバ30の所望の位置に配置されドライバ30の部品を収容するための様々なキャビティ、凹部、および管腔を具える。一般に、ハウジング32は、エネルギ貯蔵装置40と、ハウジング32のアキュムレータチャンバ52内で移動可能なアクチュエータまたはアキュムレータピストン50と、実質的に非圧縮性の加圧流体60と、加圧流体60に油圧結合されたプランジャ70と、本書のいずれかに記載のようにシリンジカートリッジ10の内部18から流体を所望の態様で送達するために、加圧流体60に応答してプランジャ70をハウジング32の遠位端36から前進させるためのアクチュエータ80とを具える。
【0038】
図示された例示的な実施形態では、エネルギ貯蔵装置40は、流路46と、内部にアキュムレータピストン50が摺動可能に配置されるアキュムレータチャンバ52の近位領域52aとに連通する出口44を有する加圧ガスのキャニスタ42を具える。任意選択的に、キャニスタ42は、例えばキャニスタ42がハウジング32内に実質的に恒久的に収容されるように、ドライバ30の製造および/または組立時にハウジング32のキャビティ39内に設けられてもよい。あるいは、ハウジング32は、例えば近位端34に取り外し可能なキャップ(図示せず)を具え、このキャップを取り外し、キャニスタを挿入し、キャップを再び取り付けることによって、使用前にキャニスタ40をキャビティ39内に挿入したり、および/または、必要に応じてキャニスタ42を取り外してから新たなキャニスタと交換することができる。
【0039】
図示する実施形態では、キャリッジ48が、ピン49を担持するチャンバ39に隣接してハウジング32内に設けられている。
図3Aに示すように、(例えば、製造中または使用前に)キャニスタ40がキャビティ39内に装填されると、ピン49は、キャニスタ42の出口44の隔壁(図示せず)の近くに配置される。任意選択的に、キャリッジ48はハウジング32内に摺動可能に配置されてもよく、例えばアクチュエータ80の初期作動によってキャリッジ48とピン49が、
図3Aに示す元のあるいは遠位位置から、キャニスタ42の方へ近位方向に、図示する近位位置へと軸方向に移動し(図示せず)、それにより、隔壁をピン49で穿刺し、ガスがキャニスタ42から流路46およびアキュムレータチャンバ52の近位領域52aへと逃げられるようにする。
【0040】
任意選択的に、キャリッジ48を遠位位置に向かって遠位方向に付勢するために、バネまたは他の付勢機構(図示せず)をハウジング32内に設けることができる。従って、アクチュエータ80が解放されると、キャリッジ48は自動的に遠位位置に戻り、ピン49は隔壁を穿刺した後に隔壁から引き戻される。あるいは、キャリッジ48は近位位置に留まり、ピン49と隔壁が、ガスがキャニスタ42からピン49の周りを流路46に逃げられるように構成されてもよい。別の代替案では、キャリッジ48は静止しており、キャニスタ42が、例えばアクチュエータ80の初期作動中および/またはキャニスタ42の取り付け時に移動可能であり、隔壁を開いて加圧ガスを流路46および近位領域52aに送達するようにしてもよい。キャニスタ42が開放されると、ハウジング42の1つ以上の通路を通してガスが送達され、本明細書の他の場所でさらに説明するように、非圧縮性流体を加圧してプランジャ70を前進させることができる。
【0041】
例示的な実施形態では、キャニスタ42は、例えば二酸化炭素、アルゴンまたは窒素のような二相または一相のガスなどの加圧された圧縮性流体を含み、キャニスタ42からの圧縮性ガスが流路46およびアキュムレータピストン50に所定の圧力を加えるようにしてもよい。本明細書中のシリンジドライバが有し得るキャニスタに関する追加の情報は、2016年3月8日に出願された米国特許出願第15/064,464号に見出すことができ、その全開示内容は参照により本明細書に明確に組み込まれる。別の実施形態では、キャニスタ42の代わりに、エネルギ蓄積装置40が、例えば、シリンジドライバ30の作動時にアキュムレータピストン50に所定の力プロファイル、例えば実質的に一定あるいは可変の力を加えるように構成された機械的なバネを具えてもよい。
【0042】
引き続き
図3A、3Bを参照すると、アキュムレータピストン50は、アキュムレータチャンバ52内に摺動可能に配置されたほぼ円筒体であり、したがってアキュムレータチャンバ52を流路46に連通する近位領域52aと、非圧縮性流体60を含む遠位領域52bとに分割している。アキュムレータピストン50は、1つ以上のO-リングまたは他のシール(図示せず)を具え、アキュムレータピストン50をチャンバ52内で軸方向に移動可能としつつ、近位領域52aおよび遠位領域52bとそれらの中の各流体を隔離する実質的に液密シールを提供する。
【0043】
遠位領域52bは、弁56を介して、アクチュエータプランジャ70の近位端72が配置されるプランジャチャンバ54(
図3Bに最もよく示されている)と連通している。アクチュエータ80は、弁56を選択的に開くために弁56に連結され、遠位領域52b内の非圧縮性流体60が弁56を通ってプランジャ室54に入り、所望の態様でプランジャ70を遠位方向に前進させるようにする流量制御を行う。例示的な実施形態では、流体60は、シリコーン油、プロピレングリコール、グリセリン、生理食塩水、水、または他の実質的に非圧縮性の流体といった非圧縮性液体であり得る。
【0044】
アクチュエータ80は、エネルギ蓄積装置40からの機械エネルギの出力の制御可能な作動を提供するように構成された任意のタイプのアクチュエータを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、アクチュエータ80は、ユーザがエネルギ貯蔵装置40から機械的エネルギの出力を制御できるようにする機械的または電子的なボタンまたはレバーを含み得る。例えば、図示のように、アクチュエータ80は、ハウジング32に回動可能に連結された第1の端部82と、弁56を開くためにユーザによって操作される第2の自由端84とを含むレバーであってもよい。以下にさらに説明する例示的な実施形態では、本明細書の他の箇所に記載された実施形態と同様に、アクチュエータ80および/または弁56が、弁56を所望の態様で開くために、アクチュエータプランジャ70に所定の力プロファイルを適用するための1つまたは複数の追加の構成要素を含むことができる。
【0045】
アキュムレータピストン50は、アキュムレータチャンバ52内で装置8の長手方向軸38に沿って摺動可能に移動するように構成されている。このように、アキュムレータピストン50は、キャニスタ42から流路46および近位領域52aに送達される圧縮ガスからの圧力にさらされる第1面または近位面50aと、遠位領域52b内の非圧縮性流体60にさらされる第2面または遠位面50bとを含む。このようにして、アクチュエータピストン50とチャンバ52は、非圧縮性流体60に所定の圧力および/または力を加えることができるアキュムレータを提供して、これにより非圧縮性流体60が弁56を通ってプランジャチャンバ54に入り、例えば、本明細書でさらに説明する例示的な実施形態に関して説明したように、例えば、力、圧力、および/または他のプロファイルに従ってプランジャ70を所望の態様で前進させることができる。
【0046】
さらに、シリンジドライバ30は、本明細書の他の箇所に記載されているように、例えば、ドライバ30をシリンジカートリッジ10に恒久的におよび/または取り外し可能に連結するために、ドライバハウジング32の遠位端36に1つ以上のブラケット、ラッチ、および/または他のコネクタ26を具える。
【0047】
使用中に、カートリッジ10とドライバ30の部分が既にプレアセンブリされていない場合、ユーザは、所与の用途のための適切なカートリッジ10とドライバ30、例えば所望の治療用および/または診断用の流体および/または容積を提供するカートリッジ10と、選択されたカートリッジ10から流体を送達するための所望の力、圧力、および/または他の性能プロファイルを提供するドライバ30とを選択する。カートリッジ10のフランジ22および/または他のコネクタは、ブラケット26および/またはドライバ30の遠位端36の他のコネクタに係合され、それによってアクチュエータプランジャ70の遠位端74をカートリッジ10内のピストン20と係合させる。この組立の間、アクチュエータプランジャ70の遠位端74は、アクチュエータピストン20の凹部21内に受け入れられてもよく、および/または必要に応じて協働するコネクタ(図示せず)に係合してもよい。針、カニューレ、または他の送達デバイス(図示せず)を、例えば組み立て後にカートリッジ10のコネクタ17に結合してもよい。組み立てられた装置8は、カートリッジ10の内部18内の1つ以上の薬剤、例えば本明細書の他の場所に記載されている薬剤および/または手順のいずれかを患者の体内に送達する準備ができている。
【0048】
例示的な手順において、アクチュエータ80が作動を開始すると、ピン49がキャニスタ42の出口44で隔壁を開き、キャニスタ42からのガスが流路46および近位領域52a内へ拡がり、これによりアクチュエータピストン50および/または非圧縮性流体60を遠位領域52bへ押しやる。アクチュエータ80をさらに作動させると、加圧流体60が弁56を通ってピストンチャンバ54に流入し、それにより、アクチュエータプランジャ70、ひいては送達ピストン20を遠位方向に前進させ、内部18内の流体をカートリッジ10の送達ポート17を通して遠位方向に送出する。以下に説明するような例示的な実施形態では、弁56は、ニードル弁または圧力補償流量制御弁であり、および/または、圧力調整器および/または非圧縮性流体60の流れを制御する他の適切な要素を含んでもよい。付加的または代替的に、非圧縮性流体60の流れは、例えば、1つまたは複数の流れ制御要素(図示せず)を流路46に含めることにより流体にかかる加圧ガスの圧力を調整することによって、および/またはアキュムレータチャンバ52内の異なる位置での軸方向運動に対するアキュムレータピストン50の抵抗を調整することによって、制御することができる。結果として、例示的な実施形態では、アクチュエータ80および弁56が作動したときの非圧縮性流体60の出力流は、線形、指数関数、多項式、または他の所望のプロファイルとすることができる。
【0049】
図4を参照すると、シリンジ装置8の例示的な実施形態の概略が示されており、
図2A~3Bに示されるものと概ね同様であり、すなわちシリンジカートリッジ10とシリンジドライバ30を具えている。図示のように、カートリッジ10は、
図2A~3Bに示す装置8と同様に、送達機構、例えば、送達ポート17を介して(例えば、
図2A?3Bを参照して説明したようにハウジング12の内部18内の)薬剤19を送達する送達ピストン20を有するハウジング12を具えることができる。
【0050】
本明細書のいずれかに記載のように、カートリッジ10とドライバ30とは、所望のカートリッジ10を所望のドライバ30に恒久的におよび/または取り外し可能に結合するための機械的結合を提供する1つまたは複数の協働するコネクタ22、26を具えることができる。例えば、ユーザは、所望の送達プロファイル、例えば比例送達(または本明細書の他の場所に記載されている他のプロファイルのいずれか)、および/または所望の薬剤19や容積などを提供する所望のドライバを選択して、薬剤19の送達前にそれらを互いに結合することができる。得られた装置8は、使い捨て装置とすることができ、すなわち、薬剤19が送達されたら装置8全体が破棄される。
【0051】
あるいは、送達後、カートリッジ10を取り出して廃棄し、ドライバー30を殺菌し、および/または別の方法で処理して、新しいカートリッジでの将来の処置に使用することができる。
【0052】
使用中、シリンジドライバ30は、カートリッジ10からの流体の流れの比例制御を提供することができ、例えば、ユーザが例えばニードル弁といった弁56を開くアクチュエータ(手動のコントローラ)80に作動力を加えて、プランジャ70に対応して比例する速度制御をもたらし、したがってカートリッジ10の内部18からの薬剤19の流れ制御が提供される。このようにして、ユーザは直観的に、カートリッジ10から患者の身体内に所望の容積および/または流量の薬剤19を送達することができ、アクチュエータ80に加えられる力がプランジャ70およびピストン20に加わる結果の力よりもはるかに少なく、および/またはそれとは無関係となり、薬剤19の正確な送達を促進することができる。
【0053】
アキュムレータ、すなわち、アクチュエータピストン50とチャンバ52が、実質的に連続的および/または一定であり得るキャニスタ42からのガス圧を、プランジャ70に印加される液圧に変換することができる。したがって、非圧縮性流体60は、プランジャ70に力を伝達して、例えば、ヒステリシスを排除し、および/またはユーザが流量および従ってドライバ30から可能な流速を増大および/または減少させることができる。
【0054】
図5を参照すると、シリンジカートリッジ10の別の例示的な実施形態の概略図が示されており、これは、シリンジカートリッジ10(例えば、前述の実施形態のいずれかと同様)と流量制限駆動を提供するシリンジドライバ130とを具えている。例えば、図示されるように、カートリッジ10は、他の実施形態と同様に、送達ピストン20と、ハウジング12の内部に収容された薬剤19と、出口ポートまたは他の送達機構17とを具えるハウジング12を含む。
【0055】
ドライバ130は、本実施形態では、弁156が流量制限弁であるが、前の構成要素と同様の構成要素、例えば、アクチュエータピストン50などのアキュムレータと連通する圧縮可能なガスを含むキャニスタ42と、アクチュエータ80とを具えることができる。アクチュエータ80は流量制限弁156を開いて非圧縮性流体60をアクチュエータプランジャ70に送り、流量制限弁156はアクチュエータ80の速度を制限し、それによりカートリッジ10から患者の体内への薬剤10の流れを所定の最大流量に制御する。したがって、このドライバ130は、例えば、所望の最大流速よりも低い容積流量制限を可能とし、遺伝子および幹細胞療法の網膜下注射中の微小流体送達に有用であり得る。このような薬剤の流量制限はまた、例えば比較的高速の流体送達で生じ得る急速な容積拡張による患者の痛みを軽減し得る。
【0056】
図6を参照すると、シリンジ装置208のさらに別の例示的な実施形態の概略図が示されており、これは、シリンジカートリッジ10(例えば、前の実施形態のいずれかと同様)と、比例駆動および流量制限駆動の両方を提供するシリンジドライバ230とを具える。装置208は装置8、108の組み合わせと同様に動作し、例えば、アクチュエータ280の作動量に比例する流量を提供する比例流量制御弁56と、アクチュエータ280が最大位置を超えて作動されても、カートリッジ10からの流量を所定の最大流量までに制限する流量制限弁156とを具える。例えば、比例流量制御弁56が作動の初期段階中に比例制御を実現する一方、流量制限弁156が作動の最終段階において薬剤19の流量を所望の最大流量以下に制限する。
【0057】
図6Aに転ずると、初期の比例制御と作動の最終段階での流量制限とを有する流量制御弁56の例示的な実施形態が示されている。図示されているように、弁56は、アクチュエータ80に連結されたキャリッジ86に取り付けられた針またはピン56aを含むニードル弁であり、例えばアクチュエーター80の作動によりキャリッジ86とその結果としてのピン56aとが近位方向に移動する。ピン56aは、本明細書の他の箇所に記載されているように、アクチュエータプランジャ70の近位端72が受容されるプランジャチャンバ54と連通する比較的小さな断面の通路56cと連通する凹部56bに収容される。初期または近位の位置では、アクチュエータ80が作動する前に、ピン56aは凹部56bの壁に係合し、それによって流体60が通路56cに入るのが防止される。アクチュエータ80が作動されると、キャリッジ56がピン56aを凹部56bの近位方向に導き、ピン56aの周りに流体60が通過して通路56cおよびプランジャチャンバ54に入る環状空間を形成する。
【0058】
図6Aに示す実施形態では、ピン56aがその基部から先端まで遠位方向に先細になるテーパ形状を有する。この構成が比例制御を提供し、すなわち流体60がプランジャ70を対応する速度で前進させて薬剤19を送達させるような流量で流れるようにする。しかしながら、ピン56aおよび凹部56bは、作動の最終段階において、ピン56aが凹部56bを完全に出るようなサイズになっている。流体60は凹部56b内に流れ続けることができるが、通路56cと比較して凹部56bが比較的大きいサイズであるため、通路56cへの流量は制限され、それによって流体60の流量が所定の最大流量に制限される。
【0059】
図7に転ずると、シリンジカートリッジ310およびシリンジドライバ330を具えるシリンジ装置308の別の例示的な実施形態の概略図が示されている。図示するように、カートリッジ310は、他の実施形態と同様に、送達ピストン20と、ハウジング312の内部に収容された薬剤19と、出口ポートまたは他の送達機構17とを有するハウジング312を具える。ドライバ330は、前述の要素と同様な要素を具えることができ、例えばアクチュエータピストン50などのアキュムレータと連通する圧縮可能ガスを含むキャニスタ42と、弁56を含むアクチュエータ80とを具え、これらは本明細書の実施形態のいずれかのものであってよい。カートリッジ310とドライバ330は、本明細書の他の箇所に記載されているように、これらの要素を取り外し可能および/または永久に結合するための協働するコネクタ22、26を含むことができる。また、前述の実施形態と同様に、アクチュエータ80は、ガスキャニスタ42から圧縮可能ガスを放出してアキュムレータピストン50に圧力を加え、次に弁56を開いて、非圧縮性流体60をアクチュエータプランジャ70に所望の態様で供給する。
【0060】
先の実施形態とは異なり、カートリッジ310(またはドライバ330)は、ドライバ330が作動されたときにピストン20の動きを制限する反復ストロークリミッタ328を含むことができる。例えば、リミッタ328は、カートリッジ310に連結あるいは組み込まれた機械的装置であり、送出ピストン20を予め設定された回数だけ前進させ、それぞれの前進において所望量の薬剤19がハウジング12から送出されるようにしてもよい。例えば、アクチュエータ80が第1の注入を送達するように作動されると、アクチュエータ80がどれくらい長く作動したかに基づいて設定された所望の容量を送達するようにすることができる。アクチュエータ80が解放されると、リミッタ328はリセットして、第2の作動(場合によってはさらなる連続作動)で別の用量を送達できるようになる。任意選択的に、リミッタ328は、ユーザが装置308によって供給され得る最大作動数および対応する注入数を設定できるようにする調節機構329を含むことができる。
【0061】
代替的に、
図8には、ピストン距離および送達容積をユーザが調節できるようにした調整機構329’を有するストロークリミッタ328’を具えるシリンジ装置308’が示されている。例えば、各起動の前に、ユーザは調整機構329’を使用して、対応する注入における容量を設定することができる。あるいは、調節機構329’は、例えば、各作動で同じ量の薬剤19を送達するように、1回だけ調整されてもよい。
図9にさらなる代替例を示すように、シリンジ装置308”は、反復ストロークリミッタ328a”および調節可能なストロークリミッタ328bの両方を有するカートリッジ310”(および/またはドライバ330”)を具え、これらが対応する調整機構329a”、329b”を具えてもよい。したがって、この実施形態では、装置308”は、ユーザが、使用時にユーザによって設定される注入回数および/または個々の注入量を介して、反復投与量を送達できるようにしている。そうでなければ、装置308’,308”は、装置308および/または本明細書の他の実施形態のいずれかと同様であってもよい。
【0062】
図7?9の装置308、308’、308”に比例流量制御弁56が示されていること、すなわち、アクチュエータ80が作動すると、非圧縮性流体60が送達プランジャ70とピストン20との比例動作を生じさせるように流れることを理解されたい。代替的に、弁56は、本明細書の他の実施形態のいずれかと置き換えることができる。
【0063】
図10を参照すると、シリンジカートリッジ410とシリンジドライバ430とを有するシリンジ装置408のさらなる別の例示的な実施形態が示されている。図示するように、カートリッジ410は、他の実施形態と同様に、送達ピストン20と、ハウジング312の内部に収容された薬剤19と、出口ポートまたは他の送達機構17とを有するハウジング12を具える。ドライバ430は、前述の構成要素と同様の構成要素、例えばアクチュエータピストン50およびアクチュエータ480でなるアキュムレータと連通する圧縮可能ガスを収容するキャニスタ42を含むことができる。
【0064】
前述の実施形態とは異なり、アクチュエータ480は弁に連結されていない。代わりに、ドライバ430は、アクチュエータ480が作動した場合に、所望の態様でアクチュエータプランジャ70を前進させるための非圧縮性流体60の流れを制御する流量リミッタ456を具える。例えば、アクチュエータ480が作動されると、圧縮可能ガスがガスキャニスタ42から放出されてアキュムレータピストン50に圧力が加えられ、これにより非圧縮性流体60が流量リミッタ456を通って流れ、プランジャ70がユーザのさらなる操作なしで前進する。したがって、アクチュエータ480が最初に作動されると、アキュムレータピストン50がキャニスタ42からのガス圧を液圧/油圧に変換し、流量リミッタ456がプランジャ70に力を伝達し、それにより、送出ピストン20が自動的に前進し、薬剤19がハウジング12から送出機構17を介して送達される。
【0065】
流量リミッタ456は、例えばベンチュリ、オリフィス、または他の要素であり、アクチュエータ480が作動されたときのプランジャ70の速度および結果として生じる薬剤19の流量が固定となるように、固定されていてもよい。予め設定されたストローク距離を有するプランジャ70の場合、固定の流量リミッタ456が、薬剤19の患者の体内への送達時間を固定することができる。あるいは、流量リミッタ456は、ユーザが流量リミッタ456を例えば最小速度と最大速度の間および/または一定間隔の間に設定して、所望の流量および対応する薬剤19の送達時間を提供するように調整することができる。さらなる代替例において、非圧縮性流体60の流量は、流体60の粘度を変更することによって調節されてもよい。
【0066】
前の実施形態と同様に、カートリッジ410およびドライバ430は、協働するコネクタ22、26を使用して、取り外し可能におよび/または恒久的に互いに結合されてもよい。例えば、シリンジカートリッジ410は、従来の方法を使用して、ドライバ430から分離した状態で予め充填され、使用直前にドライバ430に結合されてもよい。あるいは、カートリッジ410は、ドライバ430に結合されている間に装填されてもよい。
【0067】
本明細書の任意の実施形態で示された要素または構成要素は、特定の実施形態の例示であり、本明細書に開示される他の実施形態と組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。
【0068】
本発明は、様々な修正および代替の形態が可能であるが、それらの特定の実施例が図面に示され、本明細書において詳細に記載されている。しかしながら、本発明は、開示された特定の形態または方法に限定されるものではなく、逆に、本発明は、添付の特許請求の範囲に入るすべての変形例、等価物および代替例を包含するものであることを理解されたい。