(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-13
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】パケットデータネットワーク接続を管理するためのノード及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 24/02 20090101AFI20220118BHJP
H04W 76/25 20180101ALI20220118BHJP
H04W 76/34 20180101ALI20220118BHJP
H04W 88/14 20090101ALI20220118BHJP
H04W 88/16 20090101ALI20220118BHJP
H04W 92/24 20090101ALI20220118BHJP
【FI】
H04W24/02
H04W76/25
H04W76/34
H04W88/14
H04W88/16
H04W92/24
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019187026
(22)【出願日】2019-10-10
(62)【分割の表示】P 2018506409の分割
【原出願日】2016-06-22
【審査請求日】2019-10-24
(32)【優先日】2015-08-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100161399
【氏名又は名称】大戸 隆広
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ヨン
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-044702(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0109898(US,A1)
【文献】特許第6603400(JP,B2)
【文献】Study on System Impacts of Extended DRX Cycle for Power (Release 13),3GPP TR 23.770 V1.1.0,2015年06月,第18-19ページ
【文献】Ericsson,eDRX impact on GTPv2 for network originated control plane procedure[online],3GPP TSG-CT WG4#70 C4-151145,2015年08月16日,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ct/WG4_protocollars_ex-CN4/TSGCT4_70_Vancouver/Docs/C4-151145.zip>
【文献】Study on System Impacts of Extended DRX Cycle for Power (Release 13),3GPP TR 23.770 V1.1.0,2015年06月,第18-19ページ
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 -H04B 7/26
H04W 4/00 -H04W 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークトリガ型サービス復旧手続においてユーザ機器(UE)(101)についてのパケットデータネットワーク(PDN)接続を管理するための、サービングゲートウェイ(SGW)(117)における方法であって、
前記SGW(117)が新たなSGWであるSGW再配置を伴うモビリティ手続の期間中に、PDNゲートウェイ(PGW)(119)から、前記UE向けの識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す遅延寛容性接続インジケータ(DTCI)を含むベアラ修正応答を受信すること(10)と、
前記SGW内に前記DTCIを記憶すること(18)と、
前記UEへサービスするモビリティ管理ノードの障害の検出後に、前記PDN接続を管理すること(20)と、
を含み、
前記管理すること(20)は、
前記PDN接続が遅延寛容であることを前記DTCIが指し示す場合に、前記PDN接続を削除すること(22)
を含む、方法。
【請求項2】
前記受信すること(10)は、前記PGWからPDN接続生成手続の期間中に前記DTCIを受信すること(12)、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
ネットワークトリガ型サービス復旧手続においてユーザ機器(UE)(101)についてのパケットデータネットワーク(PDN)接続を管理するための、サービングゲートウェイ(SGW)(117)であって、前記SGWは、プロセッサ(403)及びメモリ(405)を備え、前記メモリは、前記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより前記SGWは、
前記SGW(117)が新たなSGWであるSGW再配置を伴うモビリティ手続の期間中に、PDNゲートウェイ(PGW)(119)から、前記UE向けの識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す遅延寛容性接続インジケータ(DTCI)を含むベアラ修正応答を受信(10)し、
前記SGW内に前記DTCIを記憶(18)し、
前記UEへサービスするモビリティ管理ノードの障害の検出後に、前記PDN接続を管理(20)する、
ように動作可能であり、
前記管理は、
前記PDN接続が遅延寛容であることを前記DTCIが指し示す場合に、前記PDN接続を削除(22)すること
を含む、SGW(117)。
【請求項4】
前記SGWは、前記PGWからPDN接続生成手続の期間中に前記DTCIを受信(12)する、ようにさらに動作可能である、請求項
3に記載のSGW(117)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで提示される例示的な実施形態は、ワイヤレスデバイスのパケットデータネットワーク接続を管理するためのサービングゲートウェイ、コアネットワークノード及びPCRF(Policy Control and Charging Rules Function)、並びにそれらにおける対応する方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス通信ネットワークともいう典型的なセルラーシステムにおいて、移動局及び/又はユーザ機器ユニットとしても知られるワイヤレス端末は、1つ以上のコアネットワークへ無線アクセスネットワーク(RAN)を介して通信する。ワイヤレス端末は、マシンツーマシン(M2M)デバイス、IoT(Internet-of-Things)デバイス、移動局、又は、“セルラー”フォンとしても知られるモバイルフォンやワイヤレスケイパビリティを伴うラップトップといったユーザ機器であることができ、例えば、無線アクセスネットワークとの間で音声及び/又はデータを通信する、ポータブルな、ポケット型の、手持ち型の、コンピュータ内蔵型の、又は車載型のモバイルデバイスであることができる。
【0003】
無線アクセスネットワークは、複数のセルエリアへ分割される地理的エリアをカバーし、各セルエリアは例えば無線基地局(RBS)といった基地局によりサービスされる。無線基地局は、いくつかのネットワークでは、“ノードB”、“Bノード”又は“拡張ノードB”、“eNodeB”又は“eNB”とも呼ばれ、これらを本文書では基地局ともいう。セルは、基地局サイトにある無線基地局機器により無線カバレッジが提供される地理的エリアである。各セルは、局所的な無線エリアの範囲内のアイデンティティにより識別され、それはセル内でブロードキャストされる。基地局は、当該基地局のレンジの範囲内のユーザ機器ユニットとの間で、無線周波数上で動作するエアインタフェースを介して通信する。
【0004】
無線アクセスネットワークのいくつかのバージョンにおいて、複数の基地局は、典型的には例えば地上回線又はマイクロ波によって無線ネットワークコントローラ(RNC)へ接続される。基地局コントローラ(BSC)とも称されることのある無線ネットワークコントローラは、自身へ接続される複数の基地局の多様なアクティビティを監督し及び協調させる。無線ネットワークコントローラは、典型的には、1つ以上のコアネットワークへ接続される。
【0005】
UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)は、第3世代モバイル通信システムであり、GSM(Global System for Mobile Communications)から進化した。UMTSは、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access)アクセス技術に基づいて改善されたモバイル通信サービスを提供することを意図されている。UTRAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)は、本質的に、ユーザ機器ユニット(UE)についてWCDMAを用いる無線アクセスネットワークである。3GPP(3rd Generation Partnership Project)は、UTRAN及びGSMベースの無線アクセスネットワーク技術をさらに進化させることに取り組んできた。EPC(Evolved Packet Core)と共にLTE(Long Term Evolution)は、3GPPファミリーへの最新の追加である。
【発明の概要】
【0006】
ワイヤレス通信ネットワークの動作の期間中に、コアネットワークノードに障害又はリスタートされる必要性が生じる瞬間が存在し得る。コアネットワークノードのそうした障害又はリスタートの期間中に通信の乱れを最小限に保つための様々な手続が整えられてい
る。そうした手続の一例は、3GPP TS23.007の第25章において仕様化されているような、ネットワークトリガ型サービス復旧(Network Triggered Service Restoration)手続である。当該手続において、サービングゲートウェイ(SGW)というノードは、例えばモビリティ管理エンティティ(MME)又はサービングGPRS(General packet radio service)サポートノード(SGSN)であるモビリティ管理ノードの障害の発生を検出する。SGWは、PDN接続を維持することを要求されるであろう。その後、SGWは、ワイヤレスデバイス向けのダウンリンクデータを受信した場合、PDN接続に関連付けられるそのワイヤレスデバイスのIMSIを伴うダウンリンクデータ通知を発行することになる。
【0007】
しかしながら、特にマシンタイプのワイヤレスデバイスのために近日開発された新たな仕組みでは、ワイヤレスデバイスは拡張DRXを使用し又は電力節約モード(Power Saving Mode)へ入ってもよく、それはページング要求をリッスンすることができず、そうしたケースでは、ダウンリンクデータの受信でトリガされるページングは全く意味をなさず、単にネットワーク上に余計なシグナリングを生み出す。そうしたワイヤレスデバイスは、遅延寛容なサービスをしばしば使用し、即ち、ワイヤレスデバイスがネットワークにより到達可能となるまでサービスを遅延させることができる。しかしながら、それは、遅延寛容でないサービスを使用する可能性を排除してはいない。
【0008】
そのうえ、ワイヤレスデバイスがどの種類のサービスを使用することを承認されたかに依存する、PDN接続が遅延寛容であるかの属性を変更する可能性に関する動的な又は更新される情報を提供する手段は現在のところ存在しない。
【0009】
加えて、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの存在下で、PDN接続のそうした遅延寛容な属性をどのようにPDN接続の管理に影響させることができるかのいかなる仕様も現在のところ存在しない。
【0010】
よって、ここで提示される例示的な実施形態の少なくとも1つの目的は、ワイヤレスデバイスが拡張DRX又は電力節約モード中であり得る通信ネットワークにおいてネットワークトリガ型サービス復旧手続が配備される場合の仕組みをいかに効果的に提供するかである。具体的には、ここで提示される例示的な実施形態の目的は、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの存在下で、ネットワークトリガ型サービス復旧手続と共に配備されるネットワークとのワイヤレスデバイスについてのPDN接続をいかに管理するかである。
【0011】
ここで提示される実施形態の少なくとも1つの例示的な利点は、不必要なシグナリングが低減されることである。ワイヤレスデバイスに関連付けられるPDN接続の、遅延した通信を受信する能力に基づいて、PDN接続は、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの存在下で維持されるか又は維持されないかであり得る。そのうえ、他の例示的な利点は、例えばサービス又はアプリケーションの用途に起因する、遅延寛容性における変化が、PDN接続の管理に関して考慮に入れられ得ることである。
【0012】
従って、例示的な実施形態のいくつかは、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するための、SGWにおける方法を対象とする。上記SGWは、ネットワークトリガ型サービス復旧手続をサポートするように構成される。上記方法は、少なくとも1つのGTPエンティティから、上記ワイヤレスデバイス向けの識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す遅延寛容性接続インジケータ(DTCI)を受信すること、を含む。上記方法は、上記SGW内に上記DTCIを記憶すること、をさらに含む。上記方法は、上記ワイヤレスデバイスへサービスするモビリティ管理ノードの(リスタートを伴うか又は伴わない)障害の検出後に、上記PDN接続を管理すること、をも含む。上記
管理することは、上記PDN接続が遅延寛容であることを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を削除すること、を含む。あるいは、上記管理することは、上記PDN接続が遅延寛容でないことを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を維持すること、をさらに含む。
【0013】
例示的な実施形態のいくつかは、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するためのSGWを対象とする。上記SGWは、ネットワークトリガ型サービス復旧手続をサポートするように構成される。上記SGWは、プロセッサ及びメモリを備える。上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより上記SGWは、少なくとも1つのGTPエンティティから、上記ワイヤレスデバイス向けの識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示すDTCIを受信する、ように動作可能である。上記SGWは、上記SGW内に上記DTCIを記憶する、ようにさらに動作可能である。上記SGWは、上記ワイヤレスデバイスへサービスするモビリティ管理ノードの(リスタートを伴うか又は伴わない)障害の検出後に、上記PDN接続を管理する、ようにも動作可能である。上記PDN接続の上記管理の範囲内で、上記SGWは、上記PDN接続が遅延寛容であることを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を削除する、ように動作可能である。代替的に、上記SGWは、上記PDN接続が遅延寛容でないことを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を維持する、ように動作可能である。
【0014】
例示的な実施形態のいくつかは、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するための、コアネットワークノードにおける方法を対象とする。上記コアネットワークノードは、上記ワイヤレスデバイスについての識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す、記憶済みのDTCIを含む。上記方法は、PCRF又は他のコアネットワークノードから、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延寛容であるかに関する変化したステータスを指し示す更新されたDTCIを受信すること、を含む。上記方法は、更新された上記DTCIを上記コアネットワークノード内に記憶すること、をも含む。
【0015】
例示的な実施形態のいくつかは、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するためのコアネットワークノードを対象とする。上記コアネットワークノードは、上記ワイヤレスデバイスについての識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す、記憶済みのDTCIを含む。上記コアネットワークノードは、プロセッサ及びメモリを備える。上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより上記コアネットワークノードは、PCRF又は他のコアネットワークノードから、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延寛容であるかに関する変化したステータスを指し示す更新されたDTCIを受信する、ように動作可能である。上記コアネットワークノードは、更新された上記DTCIを上記コアネットワークノード内に記憶する、ようにさらに動作可能である。
【0016】
例示的な実施形態のいくつかは、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するための、PCRFにおける方法を対象とする。上記方法は、上記PDN接続の遅延寛容性におけるステータス変化を検出すること、を含む。上記ステータス変化は、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延した通信を受信可能であるかに関する変化を提示する。上記方法は、検出される上記ステータス変化に基づいて、DTCIを更新すること、をさらに含む。上記方法は、更新された上記DTCIをPGWへ送信すること、をさらに含む。
【0017】
例示的な実施形態のいくつかは、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するためのPCRFを対象とする。上記PCRFは、プロセッサ及びメモリを備える。上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより上記PCRFは
、上記PDN接続の遅延寛容性におけるステータス変化を検出する、ように動作可能である。上記ステータス変化は、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延した通信を受信可能であるかに関する変化を提示する。上記PCRFは、検出される上記ステータス変化に基づいて、DTCIを更新する、ようにさらに動作可能である。上記PCRFは、更新された上記DTCIをPDNゲートウェイ(PGW)へ送信する、ようにも動作可能である。
【0018】
[略語]
3GPP Third Generation Partnership Project
AS Application Server
BSC Base Station Controller
DRX Discontinuous Reception
DTCI Delay Tolerance Connection Indicator
E-UTRAN Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network
eNodeB Evolved NodeB
EPC Evolved Packet Core
GERAN GSM/EDGE Radio Access Network
GGSN Gateway GPRS Support Node
GPRS General Packet Radio Service
GTP GPRS Tunnelling Protocol
GSM Global System for Mobile Communications
HSS Home Subscriber Server
IMSI International Mobile Subscriber Identity
IoT Internet of Things
LTE Long Term Evolution
M2M Machine-to-Machine
MME Mobility Management Entity
PCRF Policy Control and Charging Rules Function
PDN Packet Data Network
PGW PDN Gateway
RAN Radio Access Network
RAU Routing Area Update
RBS Radio Base Station
RNC Radio Network Controller
RRC Radio Resource Control
SGSN Serving GPRS Support Node
SGW Serving Gateway
TAU Tracking Area Update
UE User Equipment
UMTS Universal Mobile Telecommunications System
UTRAN UMTS Terrestrial Radio Access Network
WCDMA Wideband Code Division Multiple Access
【図面の簡単な説明】
【0019】
添付図面に示したような例示的な実施形態の以下のより具体的な説明から、前述の内容が明らかになるであろう。添付図面において、類似の参照符号は異なる複数の図を通じて同一の部分を指し示す。図面は必ずしも等尺ではなく、代わりに例示的な実施形態の描出に強調が施されている。
【0020】
【
図2】ここで提示される例示的な実施形態のいくつかに係る、SGW再配置を扱うモビリティ手続の期間中のPDN接続の管理を描いたメッセージ経過図である。
【
図3】ここで提示される例示的な実施形態のいくつかに係る、DTCIの動的な更新を扱うPDN接続の管理を描いたメッセージ経過図である。
【
図4】例示的な実施形態のいくつかに係る、SGW、コアネットワークノード及びPCRFの例示的なノード構成である。
【
図5A】例示的な実施形態のいくつかに係る、SGWにより採られ得る例示的な動作を描いたフロー図である。
【
図5B】例示的な実施形態のいくつかに係る、
図5Aの動作を実行するように構成されるモジュール群を描いたモジュール図である。
【
図6A】例示的な実施形態のいくつかに係る、コアネットワークノードにより採られ得る例示的な動作を描いたフロー図である。
【
図6B】例示的な実施形態のいくつかに係る、
図6Aの動作を実行するように構成されるモジュール群を描いたモジュール図である。
【
図7A】例示的な実施形態のいくつかに係る、PCRFにより採られ得る例示的な動作を描いたフロー図である。
【
図7B】例示的な実施形態のいくつかに係る、
図7Aの動作を実行するように構成されるモジュール群を描いたモジュール図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下の説明において、例示的な実施形態の綿密な理解を提供するために、限定ではなく説明の目的で、具体的なコンポーネント、エレメント、技法などの特定の詳細が説示される。しかしながら、当業者にとって明らかであろうこととして、例示的な実施形態は、それら特定の詳細から離れた他のやり方で実践されてもよい。他の例において、よく知られた方法及びエレメントの詳細な説明は、例示的な実施形態の説明を曖昧にしないために省略される。ここで使用される専門用語は、例示的な実施形態を説明する目的のためのものであって、ここで提示される実施形態を限定することを意図されない。理解されるべきこととして、ここで提示される例示的な実施形態の全ては、GERAN、UTRAN又はE-UTRANシステムへ適用可能であり得る。さらに理解されるべきこととして、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス端末、M2Mデバイス、MTCデバイス、IoTデバイス及びユーザ機器との用語が互換可能に使用され得る。
【0022】
[一般的概略]
ここで提示される例示的な実施形態は、ネットワークトリガ型サービス復旧手続をサポートする通信ネットワーク内のPDN接続の管理を対象とする。ここで提示される例示的な実施形態のより良好な説明を提供するために、まず問題が識別され及び議論されるであろう。
【0023】
通信ネットワークの概略
図1は、通信ネットワーク100の一般的な例を提供する。
図1に示したように、ユーザ機器(UE)101は、事業者サーバ又はアプリケーションサーバ105への通信にアクセスするために、UTRAN(Universal Terrestrial Radio Access Network)103、E-UTRAN(Evolved UTRAN)104、又はGERAN(GSM Edge Radio Access Network)102サブシステムとの通信関係にあり得る。SCS、AS又はホスト105へのアクセスの獲得において、UTRAN/E-UTRAN/GERANサブシステム102~104は、GPRS(General Packet Radio Service)サブシステム107又はEPC(Evolved Packet Core)サブシステム109との通信関係にあり得る。
図1には示していないものの、ネットワークがさらにWiFiサブシステムを含んでもよいこともまた理解されるべきである。
【0024】
GPRSサブシステム107は、Gn/Gp-SGSNとしても知られるサービングGPRSサポートノード(SGSN)111を含んでもよく、SGSN111は、関連付けられる地理的サービスエリアの範囲内の移動局との間のデータパケットのデリバリに責任を有し得る。SGSN111は、パケットルーティング、移管(transfer)、モビリティ管理及び接続性管理にも責任を有し得る。GPRSサブシステム107は、ゲートウェイGPRSサポートノード113をも含んでよく、ゲートウェイGPRSサポートノード113は、GPRSサブシステム107とPDN105との間のインターワーキングに責任を有し得る。
【0025】
EPCサブシステム109は、モビリティ管理エンティティ115を含んでもよく、モビリティ管理エンティティ115は、モビリティ管理、接続性管理、アイドルモードUEトラッキング、ページング手続、アタッチメント及びアクティブ化手続、並びに、E-UTRAN104向けの小規模データ及びメッセージ移管に責任を有し得る。EPCサブシステムは、サービングゲートウェイ(SGW)117を含んでもよく、SGW117は、データパケットのルーティング及び転送に責任を有し得る。EPCサブシステムは、パケットデータネットワークゲートウェイ(PGW)119を含んでもよく、PGW119は、ユーザ機器101から1つ以上のPDN105への接続性の提供に責任を有し得る。SGSN111、S4-SGSN110及びMME115のどれもがホーム加入者サーバ(HSS)121と通信関係にあってよく、HSS121は、デバイス識別情報、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)、加入者情報などを提供し得る。理解されるべきこととして、EPCサブシステム109がS4-SGSN110をも含んでもよく、それにより、GPRS107がEPC109に置き換えられる際にGERAN102又はUTRAN103のサブシステムにアクセスすることが可能とされる。
【0026】
ネットワークは、さらにPCRF(Policy Control and Charging Rules Function)120を含む。PCRF120は、ポリシー制御決定及びフローベースの課金制御の機能性を包含する。
【0027】
拡張アイドルモードDRX
3GPPは、新たな技術検討を部分的に完結させた-“Machine-Type and other mobile data applications Communications enhancements”。より正確には、“UE Power Consumption Optimizations (UEPCOP)”という部分であり、その中で、アイドルモード中のワイヤレスデバイスのための拡張DRX及びワイヤレスデバイスの電力節約モード(Power Saving Mode)が導入される。
【0028】
ワイヤレスデバイス及びネットワークは、NAS(non-access stratum)シグナリング上で、DRXサイクル値に依存するある遅延の範囲内でモバイル終端のデータ及び/又はネットワーク発の手続について利用可能でありながら、その電力消費を低減するための拡張アイドルモードDRXの使用について交渉し得る。
【0029】
拡張アイドルモードDRXを用いることを望むアプリケーションは、モバイル終端サービス又はデータ移管の固有の取扱いを考慮する必要があり、具体的には、モバイル終端データの遅延寛容性を考慮する必要がある。ネットワーク側のアプリケーションは、モバイル終端データ、SMS又はデバイストリガを送信するかもしれず、拡張アイドルモードDRXが設定中であり得ることを認識する必要がある。
【0030】
拡張アイドルモードDRXの使用を交渉するために、ワイヤレスデバイスは、アタッチ手続及びRAU/TAU手続の期間中に拡張アイドルモードDRXパラメータを要求する。SGSN/MMEは、拡張アイドルモードDRXを有効化するためのワイヤレスデバイスの要求を拒絶してもよく又は受け入れてもよい。SGSN/MMEが拡張アイドルモー
ドDRXを受け入れるケースでは、SGSN/MMEは、事業者ポリシーに基づいて、UEにより要求されたものとは異なる拡張アイドルモードDRXパラメータの値を提供してもよい。SGSN/MMEが拡張アイドルモードDRXの使用を受け入れる場合、ワイヤレスデバイスは、受信される拡張アイドルモードDRXパラメータに基づいて拡張アイドルモードDRXを適用する。ワイヤレスデバイスは、自身の要求をSGSN/MMEが拒絶したため又は要求が拡張アイドルモードDRXをサポートしないSGSN/MMEにより受信されたために関係する受け入れメッセージにおいて拡張アイドルモードDRXパラメータを受信しない場合、TS23.060の第8.2.3章及びTS23.401の第5.13章において定義されている通りの通常の不連続受信を適用するものとされる。
【0031】
ワイヤレスデバイスがNASを介して(アクティブ時間及び恐らくは周期的なTAUタイマを要求する)PSM及び(固有の拡張I-DRXサイクル値を伴う)拡張アイドルモードDRXの双方を有効化することを要求する場合、次のことを行うべきかの決定がSGSN/MMEに委ねられる:
1.PSMのみを有効化、即ち、拡張アイドルモードDRXについての要求を受け入れない。
2.拡張アイドルモードDRXのみを有効化、即ち、アクティブ時間についての要求を受け入れない。
3.PSM(即ち、アクティブ時間を提供)及び拡張アイドルモードDRX(即ち、拡張アイドルモードDRXパラメータを提供)の双方を有効化。
【0032】
上の3つの間の決定、並びにどのアクティブ時間、周期的TAUタイマ及び/又は拡張アイドルモードDRXサイクル値をUEへ提供すべきかの決定は、ローカルの構成及び恐らくはSGSN/MMEにおいて利用可能な他の情報に基づいて実装依存である。そして、選択される方法が次のアタッチ又はRAU/TAU手続が開始されるときまで使用され、そのときに新たな決定がなされ得る。拡張I-DRX及びPSMの双方が有効化される場合、アクティブタイマが稼動している最中に複数のページング機会を有する目的で、拡張I-DRXサイクルが設定されるべきである。
【0033】
ワイヤレスデバイスにより提供されるPSMアクティブ時間がワイヤレスデバイスにより提供される拡張アイドルモードDRXサイクル値よりも大きい固有のケースにおいて、SGSN/MMEは、PSM及び拡張アイドルモードDRXの双方を有効化し得る。これは、例えばアクティブ時間が典型的なアクティブ時間値よりも例えば数分のオーダでわずかに長い場合に、ワイヤレスデバイスがアクティブ時間の期間中に電力消費を最小化することを可能とする。
【0034】
拡張アイドルモードDRXが有効化されるケースでは、ネットワークは、TS23.060及びTS23.401に記述されているように、第4.5.7節“GTP-C retransmissions”の通りの高レイテンシ通信の特徴を用いてモバイル終端データを取扱い、TS23.272の通りにモバイル終端SMSを、TS23.271の通りにロケーションサービスを取り扱う技法を適用する。
【0035】
ワイヤレスデバイス電力節約モード(power saving mode)
ワイヤレスデバイスは、自身の電力消費を低減するために、PSMを採用し得る。そのモードは、電力オフに類似するが、ネットワークに登録されたままとされ、再アタッチ又はPDN接続の再確立の必要性は無い。PSM中のワイヤレスデバイスは、モバイル終端サービスにとって即座には到達可能ではない。PSMを用いるワイヤレスデバイスは、接続済みモードにある時間の期間中に、及び接続済みモードの後のアクティブ時間の期間にわたって、モバイル終端サービスにとって利用可能である。接続済みモードは、例えば周期的なTAU/RAU手続の後に、データ移管又はシグナリングのようなモバイル発のイ
ベントにより引き起こされる。従って、PSMは、低頻度のモバイル発及びモバイル終端のサービスのみを期待しているワイヤレスデバイスであってモバイル終端通信における対応するレイテンシを受け入れ可能な当該ワイヤレスデバイス向けに意図される。
【0036】
[例示的な実施形態の概略]
ワイヤレス通信ネットワークの動作の期間中に、コアネットワークノードが障害を起こし又はリスタートを必要とする瞬間が存在するかもしれない。コアネットワークノードのそうした障害又はリスタートの期間中に通信の乱れを最小限に保つための様々な手続が整えられている。そうした手続の一例は、3GPP TS23.007の第25章において仕様化されているような、ネットワークトリガ型サービス復旧手続である。当該手続において、サービングゲートウェイ(SGW)というノードは、例えばモビリティ管理エンティティ(MME)又はサービングGPRS(General packet radio service)サポートノード(SGSN)であるモビリティ管理ノードの障害の発生を検出する。SGWは、PDN接続を維持することを要求されるであろう。その後、SGWは、ワイヤレスデバイス向けのダウンリンクデータを受信した場合、PDN接続に関連付けられるそのワイヤレスデバイスのIMSIを伴うダウンリンクデータ通知を発行することになる。
【0037】
しかしながら、特にマシンタイプのワイヤレスデバイスのために近日開発された新たな仕組みでは、ワイヤレスデバイスは拡張DRXを使用し又は電力節約モード(Power Saving Mode)へ入ってもよく、それはページング要求をリッスンすることができず、そうしたケースでは、ダウンリンクデータの受信でトリガされるページングは全く意味をなさず、単にネットワーク上に余計なシグナリングを生み出す。
【0038】
そのうえ、ワイヤレスデバイスがどの種類のサービスを使用することを承認されたかに依存する、PDN接続が遅延寛容であるかの属性を変更する可能性に関する動的な又は更新される情報を提供する手段は現在のところ存在しない。
【0039】
加えて、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの存在下で、PDN接続のそうした遅延寛容な属性をどのようにPDN接続の管理に影響させることができるかのいかなる仕様も現在のところ存在しない。
【0040】
よって、ここで提示される例示的な実施形態の少なくとも1つの目的は、ワイヤレスデバイスが拡張DRX又は電力節約モード中であり得る通信ネットワークにおいてネットワークトリガ型サービス復旧手続が配備されるケースについての仕組みをいかに効果的に提供するかである。具体的には、ここで提示される例示的な実施形態の目的は、ネットワークトリガ型サービス復旧手続をサポートするように構成されるネットワーク内でワイヤレスデバイスについてのPDN接続をいかに管理するかである。例示的な実施形態の少なくとも1つの他の目的は、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの存在下で、PDN接続をいかに効果的に管理するかである。
【0041】
ここで提示される実施形態の少なくとも1つの例示的な利点は、不必要なシグナリングが低減されることである。ワイヤレスデバイスに関連付けられるPDN接続の、遅延した通信を受信する能力に基づいて、PDN接続は、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの存在下で維持されるか又は維持されないかであり得る。そのうえ、他の例示的な利点は、モビリティ管理ノードの障害又はリスタートの視点において、例えばサービス又はアプリケーションの用途に起因する、遅延寛容性における変化が、PDN接続の管理に関して考慮に入れられ得ることである。
【0042】
“遅延寛容接続(Delay Tolerant Connection)”と呼ばれる新たな標識が導入され、この標識は、PDN接続が遅延寛容であることをPGWにより指し示すために使用され
る。例えば、PGWは、ネットワーク開始型の手続の期間中に、ワイヤレスデバイスが一時的に電力節約に起因して到達可能でないことを指し示す拒否原因をMME/SGSNからSGWを介して受信し及びそのネットワーク開始型の手続を保留すること、をサポートし、その保留は、当該PDN接続についてワイヤレスデバイスがエンドツーエンドのシグナリングのために利用可能であることを指し示すUASIを伴う後続のベアラ修正要求(Modify Bearer Request)メッセージをPGWが受信するまでである。しかしながら、この遅延寛容な接続の標識は、SGWにより使用されない。
【0043】
SGW変更を伴うモビリティ手続の期間中のPDN接続管理
例示的な実施形態のいくつかによれば、SGWは、MME/SGSN障害(MME/SGSNのリスタート又はリスタート無しの障害)を検出した場合に遅延寛容接続としてラベリングされたPDN接続を保持しないものとするという形で、この標識を活用すべきである。これを達成するために、加えて、“PDN接続が遅延寛容接続でラベリングされている”という上記情報が、SGW変更を伴うモビリティ手続の期間中に、即ち、アイドルモード中のUEについてのインターMME/SGSN TAU/RAU、及びアクティブ/接続済みモード中のUEについてのインターMME/SGSNハンドオーバ手続の期間中に、新たなSGWへ移管されるものとされる。
【0044】
上記情報を、新たなSGWがコンタクトされる際の(ターゲット)MME/SGSNからのセッション生成要求(Create Session Request)メッセージ内に、又は、PGWからのベアラ修正応答(Modify Bearer Response)(当該メッセージは、新たなSGWが自身の更新をベアラ修正要求(Modify Bearer Request)メッセージでPGWへ送った場合のPGWからの応答である)内に含めることができる。
【0045】
図2は、SGW変更を伴うモビリティ手続の期間中にいかにして遅延寛容接続標識(DTCI)が新たなSGW(SGW2が新たなSGWである)へ移管されるかを示している。
【0046】
緑色の太字のテキストは、旧MME/SGSNから新MME/SGSNへDTCIを移管するためにコンテキスト移管手続(Context Request/Response/Acknowledge)を用いる第1の手段を表しており、新MME/SGSNは、新SGWへのセッション生成要求(Create Session Request)メッセージ内にDTCIを含める。
【0047】
赤い太字のテキストは、ベアラ修正応答(Modify Bearer Response)を用いてPGWがDTCIを新SGWへ提供する第2の手段を表している。このオプションでは、後続するセッション生成応答(Create Session Response)のシグナリングにおいて新SGWがDTCIを新MME/SGSNへ転送すべきであるという形でDTCIが変更され得ることが暗黙的に可能とされる。
【0048】
MMEは一例に過ぎず、それは、ソース(旧)モビリティ管理ノードとしてS4-SGSN、MME又はGn/Gp SGSNであってよく、ターゲット(新)モビリティ管理ノードとしてS4-SGSN又はMMEであってもよい。PGWは、PGWであり得る。ワイヤレスデバイス(UE)は、2G/3G又はLTEのいずれかに滞在し得る。
【0049】
所与のPDN接続についての遅延寛容接続標識の動的な管理
従来技術の方法によれば、遅延寛容は、PDN接続ごとにPDN接続が確立される際にのみ設定され、PDN接続がアクティブである際にそれを変更することができない。
【0050】
一方、ここで提示される例示的な実施形態によれば、PDN接続時に遅延寛容接続としてPDN接続がラベリングされ得るが、後の段階において非遅延寛容であるように変更さ
れてもよく、逆もまたしかりである。
【0051】
例:
1.ワイヤレスデバイスがPDN接続をアクティブ化すると、PCRFは、その時点で利用可能なサブスクリプション、例えばアクセスポイント名に従って、そのPDN接続を遅延寛容接続として設定してよい。しかしながら、ワイヤレスデバイスが、遅延寛容でないサービスを、例えば、遅延寛容でないあるサービスに加入するためのウェブポータルを介して、又は遅延寛容でないサービスを登録するためのアプリケーションサーバにコンタクトすることを介して、後にアクティブ化する場合;
2.ワイヤレスデバイスがPDN接続をアクティブ化すると、PCRFは、そのPDN接続を非遅延寛容接続として設定してよく、一方で、ワイヤレスデバイスが自身の許可割り当て分を満了した場合、又は、例えばエンドユーザによりウェブポータルを介して修正される(エンドユーザが眠ろうとする場合)など、ワイヤレスデバイスのサブスクリプションが変更された場合。
【0052】
要するに、遅延寛容であるか否かの設定は、ワイヤレスデバイスが電力節約モード又は拡張DRXをアクティブ化したかには依存せず、UEが使用しているサービスに依存する。そのために、PCRFは、遅延寛容接続標識の設定をPDN接続がアクティブのままである間に変更することができるべきである。
【0053】
図3は、遅延寛容接続標識がPDN接続生成手続の期間中になされ、但し後にPDN接続がベアラ更新要求(Update Bearer Request)メッセージを用いて通常のPDNへリセットされることを示している。更新されるPCRF決定がベアラ生成/削除を要する場合には、PGWがベアラ生成/削除要求(Create/Delete Bearer Request)を用いることが可能である。赤色で強調されたテキストは、本発明に起因する変更を表す。例示的な実施形態のいくつかによれば、そうした変更は、ワイヤレスデバイスが経験するアプリケーション又はサービスの変更に基づいてよい。
【0054】
[例示的なノード構成]
図4は、ノードの例示的なノード構成を示している。ここで議論されるいかなるノードも、
図4に示した構成を有してよい。そうしたノードの例は、SGW117、コアネットワークノード(例えば、SGSN111、S4-SGSN110、MME115又はPGW119)、及びPCRF120である。ここで説明される例示的な実施形態に従って、通信ネットワークにおいてノードがPDN接続管理を提供してよい。上記ノードは、通信データ、命令、遅延寛容性情報、ワイヤレスデバイスアプリケーション若しくはサービス用途情報、及び/又はメッセージを受信するように構成され得る受信機401、を備え得る。上記ノードは、通信データ、命令、遅延寛容性情報、ワイヤレスデバイスアプリケーション若しくはサービス用途情報、及び/又はメッセージを送信するように構成され得る送信機402、をも備え得る。理解されるべきこととして、受信機401及び送信機402は、いかなる数の送受信、受信及び/又は送信ユニット、モジュール若しくは回路として具備されてもよい。さらに理解されるべきこととして、受信機401及び送信機402は、当分野において知られているいかなる入力又は出力通信ポートの形式であってもよい。受信機401及び送信機402は、RF回路及びベースバンド処理回路(図示せず)を含んでもよい。
【0055】
上記ノードは、ここで説明されるようにPDN接続の管理に関連する情報を処理するように構成され得る処理ユニット又は回路403をも備え得る。処理回路403は、例えば、マイクロプロセッサ、DSP(digital signal processor)、FPGA(field programmable gate array)若しくはASIC(application specific integrated circuit)又は任意の他の形式の回路若しくはモジュールといった、いかなる適したタイプの
計算ユニットであってもよい。上記ノードは、任意の適したタイプのコンピュータ読取可能なメモリであり並びに揮発タイプ及び/又は不揮発タイプであり得る、メモリユニット又は回路405をさらに備え得る。メモリ405は、受信され、送信され及び/若しくは測定される、データ、デバイスパラメータ、通信プライオリティ、遅延寛容性情報、ワイヤレスデバイスアプリケーション若しくはサービス用途情報、並びに/又は実行可能なプログラム命令を記憶する、ように構成され得る。
【0056】
[例示的なノードの動作]
図5Aは、ここで説明したようにワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するための、SGWにより採られ得る例示的な動作を描いたフロー図である。
図5Aが実線の境界で描かれたいくつかの動作と、破線の境界で描かれたいくつかの動作とを含むこともまた認識されるべきである。実線の境界内に含まれる動作は、最も広い例示的な実施形態に含まれる動作である。破線の境界内に含まれる動作は、より広いそれら例示的な実施形態の動作に含まれてもよく、それらの一部であってもよく、又はそれらに加えて取り入れられ得るさらなる動作である例示的な実施形態である。理解されるべきこととして、それら動作は、順序通りに実行されなくてもよい。そのうえ、理解されるべきこととして、それら動作の全てが実行される必要があるわけではない。例示的な動作は、いかなる順序で実行されてもよく、いかなる組み合わせで実行されてもよい。それら例示的な動作は、少なくとも例示的な実施形態の非限定的な概要においてさらに説明されている。
【0057】
理解されるべきこととして、
図5Aで採用される付番は、「例示的な実施形態の概要」というセクションにおいて説明した参照番号に対応する。
【0058】
図5Bは、
図5Aの動作のうちの少なくともいくつかを実行し得るモジュール群を描いたモジュール図である。
【0059】
図6Aは、ここで説明したようにワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するための、コアネットワークノードにより採られ得る例示的な動作を描いたフロー図である。
図6Aが実線の境界で描かれたいくつかの動作と、破線の境界で描かれたいくつかの動作とを含むこともまた認識されるべきである。実線の境界内に含まれる動作は、最も広い例示的な実施形態に含まれる動作である。破線の境界内に含まれる動作は、より広いそれら例示的な実施形態の動作に含まれてもよく、それらの一部であってもよく、又はそれらに加えて取り入れられ得るさらなる動作である例示的な実施形態である。理解されるべきこととして、それら動作は、順序通りに実行されなくてもよい。そのうえ、理解されるべきこととして、それら動作の全てが実行される必要があるわけではない。例示的な動作は、いかなる順序で実行されてもよく、いかなる組み合わせで実行されてもよい。それら例示的な動作は、少なくとも例示的な実施形態の非限定的な概要においてさらに説明されている。
【0060】
理解されるべきこととして、
図6Aで採用される付番は、「例示的な実施形態の概要」というセクションにおいて説明した参照番号に対応する。
【0061】
図6Bは、
図6Aの動作のうちの少なくともいくつかを実行し得るモジュール群を描いたモジュール図である。
【0062】
図7Aは、ここで説明したようにワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するための、PCRFにより採られ得る例示的な動作を描いたフロー図である。
図7Aが実線の境界で描かれたいくつかの動作と、破線の境界で描かれたいくつかの動作とを含むこともまた認識されるべきである。実線の境界内に含まれる動作は、最も広い例示的な実施形態に含まれる動作である。破線の境界内に含まれる動作は、より広いそれら例示的な実施
形態の動作に含まれてもよく、それらの一部であってもよく、又はそれらに加えて取り入れられ得るさらなる動作である例示的な実施形態である。理解されるべきこととして、それら動作は、順序通りに実行されなくてもよい。そのうえ、理解されるべきこととして、それら動作の全てが実行される必要があるわけではない。例示的な動作は、いかなる順序で実行されてもよく、いかなる組み合わせで実行されてもよい。それら例示的な動作は、少なくとも例示的な実施形態の非限定的な概要においてさらに説明されている。
【0063】
理解されるべきこととして、
図7Aで採用される付番は、「例示的な実施形態の概要」というセクションにおいて説明した参照番号に対応する。
【0064】
図7Bは、
図7Aの動作のうちの少なくともいくつかを実行し得るモジュール群を描いたモジュール図である。
【0065】
上述したいくつかの実施形態は、以下のような形に要約されてもよい:
【0066】
ある実施形態は、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するための、SGWにおける方法を対象とする。上記方法は、少なくとも1つのGTPエンティティから、上記ワイヤレスデバイス向けの識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示すDTCIを受信することと、上記SGW内に上記DTCIを記憶することと、上記ワイヤレスデバイスへサービスするモビリティ管理ノードの(リスタートを伴うか又は伴わない)障害の検出後に、上記PDN接続を管理すること、を含み、上記管理することは、上記PDN接続が遅延寛容であることを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を削除すること、又は、上記PDN接続が遅延寛容でないことを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を維持すること、を含む。
【0067】
理解されるべきこととして、DTCIを設定しないことが、PDN接続が維持されるべきかを判定するための他の特徴及び他の事業者ポリシーと一緒に使用されてもよい。そうした特徴及び事業者ポリシーの例は、QCI/ARP/APN及びそうしたパラメータである。SGWは、任意の数のパラメータを含み得るDTCIに基づいて、PDN接続を保持するべきかを判定してよい。
【0068】
上記例示的な実施形態によれば、SGWは、DTCIを保存し、保存したDTCI値に基づいてPDN接続を管理することになる。従来技術の方法とは対照的に、SGWは、モビリティ管理ノードへそうした値を盲目的に転送する。従来技術の方法では、SGWはDTCIを利用しない。
【0069】
DTCIの利用において、SGWは、モビリティ管理ノードの(リスタートを伴うか又は伴わない)障害の検出後に、PDN接続が遅延寛容でないことをDTCI値が指し示す場合に、PDN接続を保持してよい。PDN接続が遅延寛容である場合には、当該PDN接続は削除されることになり、即ち、そのPDN接続はネットワークトリガ型サービス復旧手続にとって適格でない。これは、例えば拡張DRXが有効化され又は電力節約状態に入るなど、ワイヤレスデバイスが電力節約の仕組みをアクティブ化し得ることから、不必要なページングシグナリングを回避するためである。
【0070】
上記DTCIは、フラグ、原因コード、又は当分野において知られた任意の他の形式の標識で提供されてよい。
【0071】
上記方法において、上記少なくとも1つのGTPエンティティはPGWであってもよく、上記受信することは、上記PGWからPDN接続生成手続の期間中に上記DTCIを受信すること、をさらに含んでもよい。
【0072】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIは、例えばセッション生成応答(Create Session Response)メッセージ内でPDN接続生成手続の期間中に提供されてもよい。
【0073】
上記方法において、上記受信することは、SGW再配置を伴うモビリティ手続の期間中に行われ、上記SGWは、新たなSGWであってもよく、上記少なくとも1つのGTPエンティティは、上記モビリティ手続の完了後に上記ワイヤレスデバイスへサービスすることになる新たなモビリティ管理ノードであってもよく、上記受信することは、上記新たなモビリティ管理ノードからモビリティ手続の期間中に上記DTCIを受信すること、をさらに含む。
【0074】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIは、例えばコンテキスト応答(Context Response)メッセージにおいて提供されてもよい。理解されるべきこととして、上記新たなモビリティ管理ノードは、古いモビリティ管理ノードからのコンテキスト応答(Context Response)メッセージにおいて上記DTCIを受信する。
【0075】
上記方法において、上記受信することは、SGW再配置を伴うモビリティ手続の期間中に行われ、上記SGWは、新たなSGWであってもよく、上記少なくとも1つのGTPエンティティは、PGWであってもよく、上記受信することは、上記PGWからモビリティ手続の期間中に(例えばその時点の)DTCIを受信すること、をさらに含む。
【0076】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIは、例えばPGWからのベアラ修正応答(Modify Bearer Response)メッセージにおいて提供されてもよい。
【0077】
上記方法は、上記少なくとも1つのGTPエンティティから動的に更新されたDTCIを受信すること、をさらに含んでもよい。
【0078】
理解されるべきこととして、動的に更新されたDTCIは、ベアラ更新/生成/削除要求(Update/Create/Delete bearer request)又はベアラ修正応答(Modify Bearer Response)メッセージにおいて提供されてもよい。例示的な実施形態のいくつかによれば、DTCIのそうした動的な更新は、ワイヤレスデバイスにより採用されるサービス又はアプリケーションの用途の変更に基づいてもよい。理解されるべきこととして、そうした動的に更新されるDTCIは、PCRFから発せられ、PGWを介してSGWへ提供されてもよい。
【0079】
上記方法において、上記モビリティ管理ノードは、MME、SGSN又はS4-SGSNであってもよい。
【0080】
上述したいくつかの他の実施形態は、以下のような形に要約されてもよい:
【0081】
1つの他の実施形態は、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を管理するためのSGWを対象とする。上記SGWは、プロセッサ及びメモリを備え、上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより、それにより上記SGWは、少なくとも1つのGTPエンティティから、上記ワイヤレスデバイス向けの識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示すDTCIを受信し、上記SGW内に上記DTCIを記憶し、上記ワイヤレスデバイスへサービスするモビリティ管理ノードの(リスタートを伴うか又は伴わない)障害の検出後に、上記PDN接続を管理する、ように動作可能であり、上記管理は、上記PDN接続が遅延寛容であることを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を削除すること、又は、上記PDN接続が遅延寛容でないことを上記
DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を維持すること、を含む。
【0082】
理解されるべきこととして、DTCIを設定しないことが、PDN接続が維持されるべきかを判定するための他の特徴及び他の事業者ポリシーと一緒に使用されてもよい。そうした特徴及び事業者ポリシーの例は、QCI/ARP/APN及びそうしたパラメータである。SGWは、任意の数のパラメータを含み得るDTCIに基づいて、PDN接続を保持するべきかを判定してよい。
【0083】
上記例示的な実施形態によれば、SGWは、DTCIを保存し、保存したDTCI値に基づいてPDN接続を管理することになる。従来技術の方法とは対照的に、SGWは、モビリティ管理ノードへそうした値を盲目的に転送する。従来技術の方法では、SGWはDTCIを利用しない。
【0084】
DTCIの利用において、SGWは、モビリティ管理ノードの(リスタートを伴うか又は伴わない)障害の検出後に、接続が遅延寛容でないことをDTCI値が指し示す場合に、PDN接続を保持してよい。PDN接続が遅延寛容である場合には、当該PDN接続は削除されることになり、即ち、そのPDN接続はネットワークトリガ型サービス復旧手続にとって適格でない。これは、例えば拡張DRXが有効化され又は電力節約状態に入るなど、ワイヤレスデバイスが電力節約の仕組みをアクティブ化し得ることから、不必要なページングシグナリングを回避するためである。
【0085】
上記DTCIは、フラグ、原因コード、又は当分野において知られた任意の他の形式の標識で提供されてよい。
【0086】
この例示的な実施形態の上記SGWに関して、上記少なくとも1つのGTPエンティティは、PGWであってもよく、上記SGWは、上記PGWからPDN接続生成手続の期間中に上記DTCIを受信する、ようにさらに動作可能であってもよい。
【0087】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIは、例えばセッション生成応答(Create Session Response)メッセージ内でPDN接続生成手続の期間中に提供されてもよい。
【0088】
この例示的な実施形態の上記SGWに関して、上記SGWは、SGW再配置を伴うモビリティ手続の期間中に上記DTCIを受信する、ようにさらに動作可能であってもよく、上記SGWは、新たなSGWであってもよく、上記少なくとも1つのGTPエンティティは、上記モビリティ手続の完了後に上記ワイヤレスデバイスへサービスすることになる新たなモビリティ管理であってもよく、上記SGWは、上記新たなモビリティ管理ノードからモビリティ手続の期間中に上記DTCIを受信する、ようにさらに動作可能であってもよい。
【0089】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIは、例えばコンテキスト応答(Context Response)メッセージにおいて提供されてもよい。理解されるべきこととして、上記新たなモビリティ管理ノードは、古いモビリティ管理ノードからのコンテキスト応答(Context Response)メッセージにおいて上記DTCIを受信する。
【0090】
この例示的な実施形態の上記SGWに関して、上記SGWは、SGW再配置を伴うモビリティ手続の期間中に上記DTCIを受信する、ように動作可能であってもよく、上記SGWは、新たなSGWであってもよく、上記少なくとも1つのGTPエンティティは、PGWであってもよく、上記SGWは、上記PGWからモビリティ手続の期間中に(例えばその時点の)DTCIを受信する、ようにさらに動作可能であってもよい。
【0091】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIは、例えばPGWからのベアラ修正応答(Modify Bearer Response)メッセージにおいて提供されてもよい。
【0092】
この例示的な実施形態の上記SGWに関して、上記SGWは、上記少なくとも1つのGTPエンティティから動的に更新されたDTCIを受信する、ようにさらに動作可能であってもよい。
【0093】
理解されるべきこととして、動的に更新されたDTCIは、ベアラ更新/生成/削除要求(Update/Create/Delete bearer request)又はベアラ修正応答(Modify Bearer Response)メッセージにおいて提供されてもよい。例示的な実施形態のいくつかによれば、DTCIのそうした動的な更新は、ワイヤレスデバイスにより採用されるサービス又はアプリケーションの用途の変更に基づいてもよい。理解されるべきこととして、そうした動的に更新されるDTCIは、PCRFから発せられ、PGWを介してSGWへ提供されてもよい。
【0094】
この例示的な実施形態の上記SGWに関して、上記モビリティ管理ノードは、モビリティ管理エンティティ、サービングGPRS(General packet radio service)サポートノード(SGSN)、又はS4-SGSNであってもよい。
【0095】
上述したいくつかの他の実施形態は、以下のような形に要約されてもよい:
【0096】
1つの他の実施形態は、ワイヤレスデバイス(101)についてのPDN接続を動的に管理するための、コアネットワークノードにおける方法を対象とし、上記コアネットワークノードは、上記ワイヤレスデバイスについての識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す、記憶済みのDTCIを含み、上記コアネットワークノードは、ネットワークトリガ型サービス復旧手続のために構成される。上記方法は、PCRF又は他のコアネットワークノードから、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延寛容であるかに関する変化したステータスを指し示す更新されたDTCIを受信することと、更新された上記DTCIを上記コアネットワークノード内に記憶することと、を含む。
【0097】
上記実施形態によれば、PDN接続の属性としての上記DTCIは、動的なやり方で提供される。よって、更新されたDTCIが、PDN接続がアクティブである際に提供される(即ち、初期アタッチ、又はPDN接続生成手続若しくはモビリティ手続の期間中だけではない)。
【0098】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIに対する上記更新は、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続により利用されているアプリケーション又はサービスに基づく。例えば、加入された又は承認されたサービスに従って遅延寛容であると過去に識別されたPDN接続は、後に遅延が受け入れ可能でないサービスのために使用される。よって、そのPDN接続が遅延寛容でないことを指し示す更新されたDTCIが送信される。
【0099】
上記DTCIは、フラグ、原因コード、又は当分野において知られた任意の他の形式の標識で提供されてよい。
【0100】
上記方法において、更新された上記DTCIは、上記PCRFから受信されてもよく、上記コアネットワークノードは、PGWであってもよく、上記方法は、更新された上記DTCIをSGWへ転送すること、をさらに含んでもよい。
【0101】
上記例示的な実施形態によれば、更新された上記DTCIは、上記PCRFから上記PGWへ再承認要求(Re-Authorization Request)メッセージにおいて提供されてもよい。
【0102】
上記方法において、更新された上記DTCIは、PGWから受信されてもよく、上記コアネットワークノードは、SGWであってもよく、上記方法は、更新された上記DTCIをモビリティ管理ノードへ転送すること、をさらに含んでもよい。
【0103】
上記方法は、上記PDN接続を管理すること、をさらに含んでもよく、上記管理することは、上記PDN接続が遅延寛容であることを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を削除すること、又は、上記PDN接続が遅延寛容でないことを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を維持すること、を含む。
【0104】
上記例示的な実施形態によれば、更新された上記DTCIは、上記PGWから上記SGWへベアラ更新/生成/削除要求(Update/Create/Delete Bearer Request)メッセージにおいて提供されてもよい。
【0105】
上記方法において、更新された上記DTCIは、SGWから受信されてもよく、上記コアネットワークノードは、モビリティ管理ノードであってもよい。
【0106】
上記方法において、上記モビリティ管理ノードは、モビリティ管理エンティティ、サービングGPRS(General packet radio service)サポートノード(SGSN)、又はS4-SGSNであってもよい。
【0107】
上述したいくつかの他の実施形態は、以下のような形に要約されてもよい:
【0108】
1つの他の実施形態は、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するためのコアネットワークノードを対象とする。上記コアネットワークノードは、上記ワイヤレスデバイスについての識別されるPDN接続上の通信が遅延可能であるかを指し示す、記憶済みのDTCIを含む。上記コアネットワークノードは、プロセッサ及びメモリを備え、上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより上記コアネットワークノードは、PCRF又は他のコアネットワークノードから、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延寛容であるかに関する変化したステータスを指し示す更新されたDTCIを受信し、更新された上記DTCIを上記コアネットワークノード内に記憶する、ように動作可能である。
【0109】
上記実施形態によれば、PDN接続の属性としての上記DTCIは、動的なやり方で提供される。よって、更新されたDTCIが、PDN接続がアクティブである際に提供される(即ち、初期アタッチ、又はPDN接続生成手続若しくはモビリティ手続の期間中だけではない)。
【0110】
上記例示的な実施形態によれば、上記DTCIに対する上記更新は、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続により利用されているアプリケーション又はサービスに基づく。例えば、加入された又は承認されたサービスに従って遅延寛容であると過去に識別されたPDN接続は、後に遅延が受け入れ可能でないサービスのために使用される。よって、そのPDN接続が遅延寛容でないことを指し示す更新されたDTCIが送信される。
【0111】
上記DTCIは、フラグ、原因コード、又は当分野において知られた任意の他の形式の
標識で提供されてよい。
【0112】
この例示的な実施形態の上記コアネットワークノードに関して、更新された上記DTCIは、上記PCRFから受信されてもよく、上記コアネットワークノードは、PGWであってもよく、上記コアネットワークノードは、更新された上記DTCIをSGWへ転送する、ようにさらに動作可能であってもよい。
【0113】
上記例示的な実施形態によれば、更新された上記DTCIは、上記PCRFから上記PGWへ再承認要求(Re-Authorization Request)メッセージにおいて提供されてもよい。
【0114】
この例示的な実施形態の上記コアネットワークノードに関して、更新された上記DTCIは、PGWから受信されてもよく、上記コアネットワークノードは、SGWであってもよく、上記コアネットワークノードは、更新された上記DTCIをモビリティ管理ノードへ転送する、ようにさらに動作可能であってもよい。
【0115】
この例示的な実施形態の上記コアネットワークノードに関して、上記PDN接続の上記管理は、上記コアネットワークノードが、上記PDN接続が遅延寛容であることを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を削除し、又は、上記PDN接続が遅延寛容でないことを上記DTCIが指し示す場合に、上記PDN接続を維持する、ように動作可能であること、をさらに含んでもよい。
【0116】
上記例示的な実施形態によれば、更新された上記DTCIは、上記PGWから上記SGWへベアラ更新/生成/削除要求(Update/Create/Delete Bearer Request)メッセージにおいて提供されてもよい。
【0117】
この例示的な実施形態の上記コアネットワークノードに関して、更新された上記DTCIは、SGWから受信されてもよく、上記コアネットワークノードは、モビリティ管理ノードであってもよい。
【0118】
この例示的な実施形態の上記コアネットワークノードに関して、上記モビリティ管理ノードは、モビリティ管理エンティティ(115)、サービングGPRS(General packet radio service)サポートノード(SGSN)(111)、又はS4-SGSN(110)であってもよい。
【0119】
上述したいくつかの他の実施形態は、以下のような形に要約されてもよい:
【0120】
1つの他の実施形態は、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するための、PCRFにおける方法を対象とする。上記方法は、上記PDN接続の遅延寛容性におけるステータス変化を検出することと、上記ステータス変化は、上記ワイヤレスデバイスについての識別される上記PDN接続が遅延した通信を受信可能であるかに関する変化を提示することと、検出される上記ステータス変化に基づいて、DTCIを更新することと、更新された上記DTCIをPGWへ送信することと、を含み得る。
【0121】
上述したいくつかの他の実施形態は、以下のような形に要約されてもよい:
【0122】
1つの他の実施形態は、ワイヤレスデバイスについてのPDN接続を動的に管理するためのPCRFを対象とする。上記PCRFは、プロセッサ及びメモリを備えてもよく、上記メモリは、上記プロセッサにより実行可能な命令を含み、それにより上記PCRFは、上記PDN接続の遅延寛容性におけるステータス変化であって、上記ワイヤレスデバイス
についての識別される上記PDN接続が遅延した通信を受信可能であるかに関する変化を提示する当該ステータス変化を検出し、検出される上記ステータス変化に基づいて、DTCIを更新し、更新された上記DTCIをPGWへ送信する、ように動作可能である。
【0123】
留意すべきこととして、上記例示的な実施形態を説明するためにここで3GPP LTEからの専門用語が使用されているものの、これは例示的な実施形態のスコープを前述したシステムのみに限定するものとして見られるべきではない。WCDMA、WiMAX、UMB、WiFi及びGSMを含む他のワイヤレスシステムもまた、ここで開示した例示的な実施形態から恩恵を受け得る。
【0124】
ここで提供した例示的な実施形態の説明は、説明の目的のために提示されている。その説明は、網羅的であること、又は例示的な実施形態を開示した正確な形式に限定することを意図しておらず、上の教示を踏まえて修正及び変形が可能であり、又は提供した実施形態に対する多様な代替策の実践から修正及び変形が獲得され得る。ここで議論した例は、多様な例示的な実施形態の原理及び性質、並びに当業者が多様なやり方で例示的な実施形態を利用することを可能にする実践的な応用を説明する目的で選定され説明されており、それは想起される具体的な用途に適したような多様な修正を伴う。ここで説明した実施形態の特徴は、方法、装置、モジュール、システム及びコンピュータプログラムプロダクトのあらゆる可能な組み合わせで組み合わせられてよい。理解されるべきこととして、ここで提示した例示的な実施形態は、互いにいかなる組み合わせで実践されてもよい。
【0125】
留意すべきこととして、“含む/備える(comprising)”との語は、列挙されたもの以外の他のエレメント又はステップの存在を必ずしも排除せず、エレメントに先行する“a”又は“an”との語は、複数のそうしたエレメントの存在を排除しない。さらに留意すべきこととして、いかなる参照記号も特許請求の範囲のスコープを限定せず、例示的な実施形態はハードウェア及びソフトウェアの双方の手段で少なくとも部分的に実装されてよく、複数の“手段”、“ユニット”又は“デバイス”が同じハードウェアの品目によって表現されてもよい。
【0126】
注記したように、ユーザ機器といった専門用語は非限定的であると見なされるべきである。デバイス又はユーザ機器は、当該用語がここで使用される場合、インターネット/イントラネットへのアクセス、ウェブブラウザ、オーガナイザ、カレンダー、カメラ(例えば、ビデオ及び/若しくはスチルイメージカメラ)、音声レコーダ(例えばマイクロフォン)、並びに/又はGPS(global positioning system)受信機についての能力を有する無線電話と、セルラー無線電話をデータ処理に組み合わせ得るPCS(personal communications system)ユーザ機器と、無線電話又はワイヤレス通信システムを含むことのできるPDA(personal digital assistance)と、ラップトップと、通信能力を有するカメラ(例えば、ビデオ及び/又はスチルイメージカメラ)と、パーソナルコンピュータ、ホームエンターテインメントシステム、テレビジョンなどといった、送受信を行うことが可能な任意の他の計算又は通信デバイスとを含むように、広義に解釈されるべきである。理解されるべきこととして、ユーザ機器との用語は、いかなる数の接続されたデバイスをも含んでよい。さらに、理解されるべきこととして、“ユーザ機器”との用語は、インターネット又はネットワークへのアクセスを有し得る任意のデバイスを定義するものと解釈されるものとする。そのうえ、理解されるべきこととして、M2Mデバイスとの用語は、低頻度での通信に従事するユーザ機器のサブクラスであるものと解釈されるものとする。
【0127】
ここで説明した多様な例示的な実施形態は、方法ステップ又はプロセッサの一般的な文脈で説明されており、それは1つの観点ではコンピュータ読取可能な媒体で具現化されるコンピュータプログラムプロダクトにより実装されてよく、コンピュータ読取可能な媒体
は、ネットワーク化された環境内のコンピュータにより実行されるプログラムコードなどのコンピュータ実行可能な命令を含む。コンピュータ読取可能な媒体は、限定ではないものの、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CD(compact discs)、DVD(digital versatile discs)などを含む、着脱式の及び非着脱式の記憶デバイスを含んでよい。概して、プログラムモジュールは、具体的なタスクを実行し又は具体的で抽象的なデータタイプを実装する、ルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含んでよい。コンピュータ実行可能な命令、関連付けられるデータ構造及びプログラムモジュールは、ここで開示した方法のステップを実行するためのプログラムコードの例を表す。そうした実行可能な命令又は関連付けられるデータ構造の具体的なシーケンスは、そうしたステップ又はプロセスにおいて説明した機能を実装するための対応する動作の例を表す。
【0128】
図面及び明細書において、例示的な実施形態が開示されてきた。しかしながら、それら実施形態に対し多くの変形及び修正をなすことができる。従って、固有の用語が採用されてはいるものの、それらはただ汎用的かつ説明的な意味で使用されており、限定を目的とはせず、実施形態のスコープは以下の例示的な実施形態の概要によって定義される。