(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-13
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】チャイルドレジスタンス滑動部、滑動部を使用するジッパ閉鎖システム、および使用の方法
(51)【国際特許分類】
A44B 19/16 20060101AFI20220118BHJP
B65D 33/25 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
A44B19/16
B65D33/25 A
(21)【出願番号】P 2020529318
(86)(22)【出願日】2018-11-28
(86)【国際出願番号】 US2018062869
(87)【国際公開番号】W WO2019108668
(87)【国際公開日】2019-06-06
【審査請求日】2020-07-21
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515252949
【氏名又は名称】レイノルズ・プレスト・プロダクツ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】グレッグ・トンプソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・エイサンズ
【審査官】津田 健嗣
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-515440(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0269171(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0168779(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107264960(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0259559(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0287322(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 19/00 - 19/64
B65D 33/25
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a) 相互係止および係止解除のための相補的な形状を有する雄軌道および雌軌道を伴う再閉鎖可能なジッパ閉鎖部と、
(b) 前記雄軌道および前記雌軌道に配置され、前記ジッパ閉鎖部の端からある距離で離間する切欠きと、
(c) 前記ジッパ閉鎖部に滑動可能に配置され、上部材、および前記上部材から懸下する一対の離間した脚を備える滑動部であって、前記離間した脚同士は、前記離間した脚同士の間に開放容積を定めて、前記開放容積を通じての前記軌道の通過を、前記脚が前記軌道に跨る状態で可能にする、滑動部と
を備え、
(i) 前記離間した脚のうちの少なくとも第1の脚が、前記第1の脚の残りの部分および前記滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する第1のタングを有し、前記第1のタングは、その一部分において第1の分離プラウを有し、
(ii) 前記第1のタングは、前記滑動部が前記ジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、前記雄軌道と前記雌軌道とを分離するために、前記第1の分離プラウを前記脚同士の間の前記開放容積に配置するように選択的に移動可能であ
り、
前記第1のタングは、前記上部材が延在する平面内で移動可能である、チャイルドレジスタンス滑動部ジッパ閉鎖システム。
【請求項2】
前記滑動部が前記軌道に沿って閉鎖方向で移動させられるとき、前記雄軌道と前記雌軌道とを相互係止する関係へと係合させるのに互いに十分な近さで離間する内面をさらに備える、請求項1に記載の滑動部ジッパ閉鎖システム。
【請求項3】
前記第1のタングは、前記第1の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有し、前記第1の分離プラウは前記自由端にある、請求項1または2に記載の滑動部ジッパ閉鎖システム。
【請求項4】
(a) 前記離間した脚のうちの第2の脚が、前記第2の脚の残りの部分および前記滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する第2のタングを有し、前記第2のタングは、その一部分において第2の分離プラウを有し、
(b) 前記第1のタングと前記第2のタングとの両方は、前記第1の分離プラウおよび前記第2の分離プラウを前記脚同士の間の前記開放容積において互いと隣接させて配置するように選択的に移動可能であり、隣接した前記第1の分離プラウおよび前記第2の分離プラウは、前記滑動部が前記ジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、前記雄軌道と前記雌軌道とを分離するために隣接した配向で成形される、請求項1から3のいずれか一項に記載の滑動部ジッパ閉鎖システム。
【請求項5】
前記第2のタングは、前記第2の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有し、前記第2の分離プラウは前記第2のタングの前記自由端にある、請求項4に記載の滑動部ジッパ閉鎖システム。
【請求項6】
前記内面は前記脚の内面を含む、請求項2を引用する請求項3から5のいずれか一項とに記載の滑動部ジッパ閉鎖システム。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載のチャイルドレジスタンスジッパ閉鎖システムを使用する柔軟包装であって、
(a) 口部を形成する上部、下部、第1の相対する側部、および第2の相対する側部を各々有する第1のパネルおよび第2のパネルであって、それぞれの前記下部、それぞれの前記第1の相対する側部、およびそれぞれの前記第2の相対する側部に沿って互いと結合される第1のパネルおよび第2のパネルを備え、
(b) 前記軌道のうちの一方は前記第1のパネルの前記上部に近接しており、前記軌道のうちの他方は前記第2のパネルの前記上部に近接している、柔軟包装。
【請求項8】
相互係止および係止解除のための相補的な形状を伴う雄軌道および雌軌道を有するジッパ閉鎖部のための滑動部であって、
(a) 上部材、および、前記上部材から懸下する一対の離間した脚であって、前記離間した脚同士の間に開放容積を定めて、前記開放容積を通じての前記軌道の通過を、前記脚が前記軌道に跨る状態で可能にする離間した脚と、
(b) 前記滑動部が前記ジッパ閉鎖部に沿って閉鎖方向で移動させられるとき、前記形状を相互係止する関係へと押し込むのに互いに十分な近さで離間する内面と、
(c) 前記離間した脚のうちの第1の脚から延び、前記第1の脚の残りの部分および前記滑動部の残りの部分から離間する少なくとも第1のタングであって、前記開放容積に接近および離れる方向において、枢動軸の周りで前記第1の脚に対して撓むように構築および配置され
、かつ前記上部材が延在する平面内で移動可能である第1のタングと、
(d) 前記第1のタングから延び、前記第1のタングの撓みで前記開放容積に接近および離れるように移動する第1の分離プラウであって、前記滑動部が前記ジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、前記雄軌道と前記雌軌道との間にあり、前記相互係止する形状同士を分離するための位置へと選択的に移動可能である第1の分離プラウと
を備える滑動部。
【請求項9】
前記第1のタングは、前記第1の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有し、前記第1の分離プラウは前記自由端にある、請求項8に記載の滑動部。
【請求項10】
(a) 前記離間した脚のうちの第2の脚が、前記第2の脚の残りの部分および前記滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する第2のタングを有し、前記第2のタングは、その一部分において第2の分離プラウを有し、
(b) 前記第1のタングと前記第2のタングとの両方は、前記滑動部が前記ジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、前記相互係止する形状同士を分離するために、前記第1の分離プラウおよび前記第2の分離プラウを前記脚同士の間の前記開放容積へと互いと隣接させて配置するように選択的に移動可能である、請求項8に記載の滑動部。
【請求項11】
前記第1のタングと前記第2のタングとの両方は、前記滑動部が前記ジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、前記相互係止する形状同士を分離するために、前記第1の分離プラウおよび前記第2の分離プラウを前記脚同士の間の前記開放容積へと互いに接触させて配置するように選択的に移動可能である、請求項10に記載の滑動部。
【請求項12】
前記第2のタングは、前記第2の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有し、前記第2の分離プラウは前記第2のタングの前記自由端にある、請求項10または11に記載の滑動部。
【請求項13】
前記滑動部は単一品として成形される、請求項8から12のいずれか一項に記載の滑動部。
【請求項14】
前記内面は前記脚の内面を含む、請求項8から13のいずれか一項に記載の滑動部。
【請求項15】
開放可能および再閉鎖可能な口部を有するジッパ付きバッグを動作させる方法であって、
(a) 前記口部を形成する上部、下部、第1の相対する側部、および第2の相対する側部を各々有する第1のパネルおよび第2のパネルを有するジッパ付きバッグを用意するステップであって、前記第1のパネルおよび前記第2のパネルは、それぞれの前記下部、それぞれの前記第1の相対する側部、およびそれぞれの前記第2の相対する側部に沿って互いと結合され、再閉鎖可能なジッパ閉鎖部が、相互係止および係止解除のための相補的な形状を伴う雄軌道および雌軌道を備え、一方の形状は前記第1のパネルの前記上部に近接しており、他方の形状は前記第2のパネルの前記上部に近接しており、前記相補的な形状は、前記口部を閉鎖するために相互係止し、前記口部を開放するために係止解除し、前記ジッパ閉鎖部は、前記第1の側部からある距離で離間する切欠きを備え、上部材、および前記上部材から懸下する一対の離間した脚を有する滑動部が前記ジッパ閉鎖部に配置されるステップと、
(b) 前記口部を、
(i) 前記滑動部を前記切欠きへと移動させること、
(ii) 前記脚のうちの少なくとも一方における分離プラウを前記雄軌道と前記雌軌道との間に位置決めするために
、前記分離プラウが、前記上部材が延在する平面内で移動するように、前記離間した脚同士を互いに向けて内向きに圧迫すること、および、
(iii) 前記分離プラウが前記雄軌道と前記雌軌道との間にある間に、前記相互係止する形状同士の分離をもたらすために前記滑動部を開放方向において前記ジッパ閉鎖部に沿って移動させること
によって開放するステップと
を含む方法。
【請求項16】
前記離間した脚同士を圧迫するステップは、前記分離プラウを前記雄軌道と前記雌軌道との間に位置決めするために、前記脚のうちの第1のものおよび前記滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する柔軟なタングを移動させることを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記離間した脚同士を圧迫するステップは、分離プラウを各々が有する一対の柔軟なタングを移動させることを含み、各々の柔軟なタングは、前記分離プラウを前記雄軌道と前記雌軌道との間に位置決めするために、前記脚のそれぞれ1つおよび前記滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記分離プラウを位置決めするステップは、前記分離プラウ同士を前記雄軌道と前記雌軌道との間で互いに隣接および接触して位置決めすることを含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、PCT国際特許出願として2018年11月28日に出願されており、2017年11月29日に出願された米国特許出願第15/826,079号への優先権を主張し、その開示はその全体において本明細書において参照により組み込まれている。
【0002】
本開示は、バッグまたは袋と使用可能な再閉鎖可能なジッパ閉鎖部のための滑動部に関する。より詳細には、本開示は、バッグまたは袋のための再閉鎖可能なジッパ閉鎖部と使用可能なチャイルドレジスタンス滑動部に関する。
【背景技術】
【0003】
家庭用品の製造者は、より少ない包装材料、より安い包装コスト、縮小した保管空間、およびより小さい出荷コストを含む、再閉鎖可能で柔軟な包装によって提供される利点のため、剛体の包装が再閉鎖可能で柔軟な包装に益々とって代わっている。
【0004】
家庭用品を収容している再閉鎖可能で柔軟な包装が購入されると、それらの包装は、内容物が空にされるまで、回収、開放、および再閉鎖されるのに都合のよい家庭内の場所において典型的には保管される。これらの包装の開放および再閉鎖は、大人および子供の両方にとって容易である。これらの包装が潜在的に有害な製品を収容しており、小さい子供が近付ける場合、これは子供に危険をもたらすことになる。結果として、子供がバッグを開放する難度を高めつつ、大人および高齢者がバッグを開放するための適切な手段を提供するために、大掛かりな閉鎖および方法を提供する必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許第5,442,838号
【文献】米国特許第5,007,143号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
概して、先行技術を向上させたチャイルドレジスタンス滑動部が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様において、チャイルドレジスタンス滑動部ジッパ閉鎖システムが提供される。システムは、相互係止および係止解除のための相補的な形状を有する雄軌道および雌軌道を伴う再閉鎖可能ジッパ閉鎖部を備える。切欠きが雄軌道および雌軌道に配置され、切欠きはジッパ閉鎖部の端からある距離で離間する。滑動部がジッパ閉鎖部に滑動可能に配置される。滑動部は、上部材と、上部材から懸下する一対の離間した脚とを備える。離間した脚同士は、離間した脚同士の間に開放容積を定めて、開放容積を通じての軌道の通過を、脚が軌道に跨る状態で可能にする。離間した脚のうちの少なくとも第1の脚が、第1の脚の残りの部分および滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する第1のタングを有する。第1のタングは、その一部分において第1の分離プラウを有する。第1のタングは、滑動部がジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、雄軌道と雌軌道とを分離するために、第1の分離プラウを脚同士の間の開放容積に配置するように選択的に移動可能である。
【0008】
閉鎖システムは、滑動部が軌道に沿って閉鎖方向で移動させられるとき、雄軌道と雌軌道とを相互係止する関係へと係合させるのに互いに十分な近さで離間する内面をさらに備え得る。
【0009】
例示的な実施形態では、第1のタングは、第1の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有する。第1の分離プラウは自由端にある。
【0010】
一部の例示的な実施形態では、離間した脚のうちの第2の脚が、第2の脚の残りの部分および滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する第2のタングを有する。第2のタングは、その一部分において第2の分離プラウを有する。第1のタングと第2のタングとの両方は、第1の分離プラウおよび第2の分離プラウを脚同士の間の開放容積において互いと隣接させて配置するように選択的に移動可能であり、隣接した第1の分離プラウおよび第2の分離プラウは、滑動部がジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、雄軌道と雌軌道とを分離するために隣接した配向で成形される。
【0011】
一部の実施形態では、第2のタングは、第2の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有する。第2の分離プラウは第2のタングの自由端にある。
【0012】
例示的な実施では、雄軌道と雌軌道とを相互係止する関係へと係合させるのに互いに十分な近さで離間する内面は脚の内面を含む。
【0013】
追加の態様は、上記で様々に特徴付けられているように、チャイルドレジスタンスジッパ閉鎖システムを使用する柔軟包装を対象にしている。包装は、口部を形成する上部、下部、第1の相対する側部、および第2の相対する側部を各々有する第1のパネルおよび第2のパネルを備える。第1のパネルおよび第2のパネルは、それぞれの下部、それぞれの第1の相対する側部、およびそれぞれの第2の相対する側部に沿って互いと結合される。軌道のうちの一方は第1のパネルの上部に近接しており、軌道のうちの他方は第2のパネルの上部に近接している。
【0014】
追加の態様は、相互係止および係止解除のための相補的な形状を伴う雄軌道および雌軌道を有するジッパ閉鎖部のための滑動部を対象にしている。滑動部は、上部材、および上部材から懸下する一対の離間した脚を備える。離間した脚同士は、離間した脚同士の間に開放容積を定めて、開放容積を通じての軌道の通過を、脚が軌道に跨る状態で可能にする。内面が、滑動部がジッパ閉鎖部に沿って閉鎖方向で移動させられるとき、形状を相互係止する関係へと押し込むのに互いに十分な近さで離間する。少なくとも第1のタングが、離間した脚のうちの第1の脚から延び、第1の脚の残りの部分および滑動部の残りの部分から離間する。第1のタングは、開放容積に接近および離れる方向において、枢動軸の周りで第1の脚に対して撓むように構築および配置される。第1の分離プラウが、第1のタングから延び、第1のタングの撓みで開放容積に接近および離れるように移動する。第1の分離プラウは、滑動部がジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、雄軌道と雌軌道との間に残り、相互係止する形状同士を分離するための位置へと選択的に移動可能である。
【0015】
例示的な実施形態では、第1のタングは、第1の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有する。第1の分離プラウは自由端にある。
【0016】
一部の例示的な実施形態では、離間した脚のうちの第2の脚が、第2の脚の残りの部分および滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する第2のタングを有する。第2のタングは、その一部分において第2の分離プラウを有する。第1のタングと第2のタングとの両方は、滑動部がジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、相互係止する形状同士を分離するために、第1の分離プラウおよび第2の分離プラウを脚同士の間の開放容積へと互いと隣接させて配置するように選択的に移動可能である。
【0017】
一部の例示的な実施形態では、第1のタングと第2のタングとの両方は、滑動部がジッパ閉鎖部に沿って開放方向で移動させられるとき、相互係止する形状同士を分離するために、第1の分離プラウおよび第2の分離プラウを脚同士の間の開放容積へと互いに接触させて配置するように選択的に移動可能である。
【0018】
多くの例示的な実施形態では、第2のタングは、第2の脚の残りの部分に取り付けられる固定端と、撓み可能な自由端とを有する。第2の分離プラウは第2のタングの自由端にある。
【0019】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、滑動部は単一品として成形される。
【0020】
一部の実施形態は、内面が脚の内面を含む。
【0021】
さらなる態様では、開放可能および再閉鎖可能な口部を有するジッパ付きバッグを動作させる方法が提供される。方法は、口部を形成する上部、下部、第1の相対する側部、および第2の相対する側部を各々有する第1のパネルおよび第2のパネルを有するジッパ付きバッグを用意するステップであって、第1のパネルおよび第2のパネルは、それぞれの下部、それぞれの第1の相対する側部、およびそれぞれの第2の相対する側部に沿って互いと結合され、再閉鎖可能ジッパ閉鎖部が、相互係止および係止解除のための相補的な形状を伴う雄軌道および雌軌道を備え、一方の形状は第1のパネルの上部に近接しており、他方の形状は第2のパネルの上部に近接しており、相補的な形状は、口部を閉鎖するために相互係止し、口部を開放するために係止解除し、ジッパ閉鎖部は、第1の側部から離間する切欠きを備え、上部材、および上部材から懸下する一対の離間した脚を有する滑動部がジッパ閉鎖部に配置されるステップを含む。方法は、口部を、滑動部を前記切欠きへと移動させること、脚のうちの少なくとも一方における分離プラウを雄軌道と雌軌道との間に位置決めするために、離間した脚同士を互いに向けて内向きに圧迫すること、プラウが雄軌道と雌軌道との間にある間に、相互係止する形状同士の分離をもたらすために滑動部を開放方向においてジッパ閉鎖部に沿って移動させることによって開放するステップを含む。
【0022】
例示的な方法では、離間した脚同士を圧迫するステップは、分離プラウを雄軌道と雌軌道との間に位置決めするために、脚のうちの第1のものおよび滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する柔軟なタングを移動させることを含む。
【0023】
例示的な方法では、離間した脚同士を圧迫するステップは、分離プラウを各々が有する一対の柔軟なタングを移動させることを含み、各々の柔軟なタングは、分離プラウを雄軌道と雌軌道との間に位置決めするために、脚のそれぞれ1つおよび滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する。
【0024】
多くの例示的な方法では、分離プラウを位置決めするステップは、分離プラウ同士を雄軌道と雌軌道との間で互いに隣接および接触させて位置決めすることを含む。
【0025】
望ましい製品の特長または方法の様々な例は、以下にある記載に述べられており、一部では記載から明らかとなる、または、本開示の様々な態様を実施することで理解され得る。本開示の態様は、個々の特徴と、特徴の組み合わせとに関し得る。前述の大まかな記載と以下の詳細な記載との両方が説明のためだけであり、請求されている発明の制限とならないことは、理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本開示の原理に従って構築された、チャイルドレジスタンス滑動部を伴う例示的な柔軟な再閉鎖可能な袋または包装の斜視図である。
【
図2】本開示の原理に従って構築された、チャイルドレジスタンス滑動部ジッパ閉鎖システムの第1の実施形態の側面での立面図である。
【
図3】
図2の線3-3に沿って切り取られた、
図2の滑動部ジッパ閉鎖システムの断面図である。
【
図4】突出するタングを見ることができる、
図2のシステムと共に使用される滑動部の上面図である。
【
図5】内向きに撓められているため突出するタングを見ることができない、
図2のシステムで使用される滑動部の別の上面図である。
【
図6】突出するタングのさらなる詳細を示すために一部分が切り取られている
図4の滑動部の下面図である。
【
図7】内向きに撓められているときの、タングのさらなる詳細を示すために一部分が切り取られている
図5の滑動部の下面図である。
【
図10】滑動部がジッパ閉鎖部の相互係止する軌道同士を分離するためにどのように使用されるかを示すための、滑動部の一部分が切り取られている
図2の滑動部ジッパ閉鎖システムの上面図である。
【
図11】本開示の原理に従って構築された、チャイルドレジスタンス滑動部ジッパ閉鎖システムの別の実施形態の側面での立面図である。
【
図13】
図11のシステムで使用され、滑動部の残りの部分から側方へと離れるように突出する2つの撓むタングを示す滑動部の上面図である。
【
図14】タングは内向きに撓められているため見ることができない、
図11のシステムで使用される滑動部の上面図である。
【
図15】撓むタングをより良く示すために一部分が切り取られている
図13の滑動部の下面図である。
【
図16】内向きに撓められているタングをよりよく見えるようにして示すために一部分が切り取られている
図14の滑動部の下面図である。
【
図19】滑動部がジッパ閉鎖部の相互係止する形状同士を分離しているところを示すための、滑動部の一部分が切り取られている
図11の滑動部ジッパ閉鎖システムの上面図である。
【
図20】先の図の滑動部のいずれかと使用可能なジッパ閉鎖部の1つの例示的な実施形態の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
A. 例示的な包装および閉鎖部
図1では、柔軟包装10を含む、再閉鎖可能な袋またはバッグの形態での包装構成の1つの例示的な実施形態である。例えば、包装10は、プラスチックのジッパ閉鎖部14の形態で再閉鎖可能な閉鎖部を有するプラスチックバッグ12などのポリマ包装であり得る。同じく示されているのは、ジッパ閉鎖部14を開放および閉鎖するための滑動部16である。滑動部16は、後でさらに記載されているように、チャイルドレジスタンスである。好ましくは、本明細書に記載されている滑動部16は、多くの代替が可能であるが、プラスチックの単一品として成形される。
【0028】
包装10は多くの異なる構成であり得る。示した例では、包装10は、柔軟なポリマのプラスチック膜から典型的には作られる第1の相対するパネル部分18および第2の相対するパネル部分20を備える。いくつかの製造技術は、包装10の内部28の中に製品のための3つで縁取られた封じ込め区域を形成するために、第1のパネル部分18と第2のパネル部分20とを、2つの側縁22、24に沿って、折り線26において合流するように、一体に熱封止する。
【0029】
図示された実施形態では、折り線26は包装10の下縁30を備える。包装10の上縁34に沿う開放口部32を通じて包装10の内部28へのアクセスが提供される。この実施形態では、口部32は、側縁22、24の間の包装10の幅で延びている。口部32は、この実施形態では、下縁30の反対にある。他の実施形態では、パネル部分18、20は、側縁22、24に加えて下縁30に沿って一体に熱封止されてもよい。多くの代替が可能である。
【0030】
ジッパ閉鎖部14は、
図1の実施形態では、上縁34に沿う口部32において示されている。他の実施形態では、ジッパ閉鎖部は、包装10の用途の必要性に応じて、包装10において口部32と異なる場所に位置決めされてもよい。
【0031】
ジッパ閉鎖部14は多くの異なる種類のジッパ閉鎖部であり得る。一例では、ジッパ閉鎖部14は、雄軌道36(
図10、
図19、および
図20)と雌軌道38(
図10、
図19、および
図20)とを含め、相互係止および係止解除のための相補的な形状を有する。雄軌道36と雌軌道38とは、相補的な断面の形を有し、一体に押すことで閉鎖される。使用可能な例示的な係合可能形状が、本明細書において参照により各々組み込まれている米国特許第5,442,838号または米国特許第5,007,143号に記載されている。多くの代替が可能である。
【0032】
ジッパ閉鎖部14は切欠き40を備える。切欠き40は、典型的には、包装10の側部24からある距離で離間することになる。切欠き40も、典型的には、ジッパ閉鎖部14の端41からある距離で離間することになる。後でさらに記載されているように、切欠き40は、包装10の使用者に、滑動部16の一部分を位置決めさせるために、および、相互係止した軌道36、38を分離させるために、設けられている。
【0033】
B.
図2~
図10および
図20の例示的な実施形態
チャイルドレジスタンス滑動部閉鎖システムの第1の実施形態が、
図2、
図3、および
図10において符号50で示されている。システム50と使用される滑動部16の第1の実施形態が符号52で示されている。滑動部52はジッパ閉鎖部14に滑動可能に配置されている。滑動部52は上部材54を備える(
図4、
図5、
図8、
図9)。第1の脚56および第2の脚58の形態での一対の離間した脚が上部材54から懸下する。離間した脚56、58は、離間した脚同士の間に開放容積60を定めている(
図8および
図9)。開放容積60は、開放容積60を通じての軌道36、38の通過を、脚56、58が軌道36、38に跨る状態で可能にする(
図10)。
【0034】
図8および
図9では、第1の脚56および第2の脚58が、互いに向かって内向きになっている相対するフック62、64をどのように各々有するかを見ることができる。フック62、64は、軌道36、38の下肩部65、67(
図20)と係合するために使用され得る。この手法では、滑動部52がジッパ閉鎖部14において動作可能に搭載されるとき、脚56、58が軌道36、38に跨るとともにフック62、64が軌道36、38の下肩部と係合できる間に、上部材54は上縁34に沿って滑る。
【0035】
滑動部52は、滑動部52が軌道36、38に沿って閉鎖方向70(
図10)で移動させられるとき、雄軌道36と雌軌道38とを相互係止する関係へと係合させるのに互いに十分な近さで離間する内面66、68(
図3)を備える。代替が可能であるが、図示した実施形態では、第1の脚56および第2の脚58の各々は内面66、68を有する。滑動部52が開放方向72(
図10)において移動させられるとき、後でさらに説明されているように、チャイルドレジスタンス特徴部が克服されているという条件で、滑動部52は相互係止した雄軌道36と雌軌道38とを係止解除することになる。
【0036】
「チャイルドレジスタンス」という用語が、本明細書において閉鎖システムまたは滑動部を指すために使用されるとき、子供がジッパ閉鎖部14を容易に開放することができることを防止するための特徴部があることが意味されている。例えば、チャイルドレジスタンスでないシステムでは、子供が滑動部52をジッパ閉鎖部14に沿って滑動させる必要があるだけである。チャイルドレジスタンスであることによって、形状同士を係止解除するために取られなければならない追加のステップがあり、そのステップは子供が遂行するには困難である。ここで、チャイルドレジスタンス特徴部の例がさらに説明される。
【0037】
本開示の原理によれば、第1の脚56および第2の脚58の脚のうちの少なくとも一方は、子供がジッパ閉鎖部14を容易に開放することができるのを防止するように構築および構成されたチャイルドレジスタンス特徴部を有する。この実施形態で、示した例では、第1の脚56は、第1の脚56の残りの部分および滑動部52の残りの部分から側方へと離れるように突出する第1のタブまたはタング74を有する。「側方へと突出する」ことによって、第1のタング74が、脚56、58の間で滑動部を二等分にする平面内に含まれる中心長手方向軸76(
図4)から、ゼロでない角度で離れるように斜めにされることが意味されている。第1のタング74は、中心長手方向軸76を含む平面と平行でない平面に沿って滑動部52から側方へと突出している。
図8における描写で見ることができるように、第1のタング74は、第1の脚56の残りの部分から延びており、第2の脚58および滑動部52の残りの部分から離れる方向において延びている。
【0038】
第1のタング74は、その一部分において第1の分離プラウ78(
図6および
図7)を有する。第1のプラウ78は、一部の実施形態では、第1の分離プラウ78が雄軌道36と雌軌道38との間に位置決めされ、滑動部52がジッパ閉鎖部14に沿って開放方向で移動させられるときに軌道36、38を分離するように構成および配置される。
【0039】
ここで
図4~
図7を参照すると、第1のタング74および第1の分離プラウ78の描写が示されている。
図4および
図6では、第1のタング74は、第1の脚56の残りの部分に取り付けられた固定端80と、反対の撓み可能な自由端82とを有するものとして見ることができる。第1のタング74は、滑動部52の外面を形成する外部側84と、開放容積60を向く反対の内部側86とを有する。
【0040】
第1の分離プラウ78は、この実施形態では、自由端82に配置される。多くの実施形態が可能である。この実施形態では、第1の足部88が、自由端82における内部側86から、空間60および第2の脚58に向かう方向で内向きに延びている。第1の足部88は、上側90(
図4)と、反対の下側92(
図6および
図7)とを有する。上側90は滑動部52の上部材54を向いて隣接しており、一方、下側92は、上部材54から離れる方へと脚56、58のフック62、64を向いている。
【0041】
多くの変形形態が可能であるが、この実施形態では、第1の分離プラウ78は第1の足部88の下側92から突出している。このようにすることで、第1の分離プラウ78は、滑動部52の上部材54から離れる方へ、脚56、58のフック62、64を向く方向に向いている。
【0042】
分離プラウ78は、この実施形態では、三角形の断面を概して有する。滑動部52が開放方向72(
図10)において移動させられるとき、第1の分離プラウ78が雄軌道36と雌軌道38との間で正確に動作可能に位置決めされる場合、分離プラウ78の狭小端79(
図6および
図7)は、雄軌道36と雌軌道38とを係合させるための前縁となり、一方、三角形とされた分離プラウ78のより幅広な部分81(
図6および
図7)は、軌道36、38の間を通過するためのプラウ78の後部となる。
【0043】
前述したように、第1のタング74は撓み可能である。
図4および
図6を
図5および
図7と比較すると、
図4および
図6は、外力が滑動部52に加えられていないときに完全に休止状態にある滑動部52を示している。第1のタング74は、滑動部52の残りの部分から側方へと突出している。分離プラウ78は、軌道36、38の外側の位置にある。
【0044】
図5および
図7では、外力が加えられているため第1のタング74は移動させられている。例えば、人の指が第1の脚56と第2の脚58とを互いに向けて圧迫し、第1のタング74を、第1の脚56の残りの部分に向かわせ、滑動部52の残りの部分に向かわせ、空間60へと、第2の脚58に向かわせる方向で、移動または撓ませるために使用できる。この位置において、第1の分離プラウ78は、空間60の内部にあるように位置決めされる。ジッパ閉鎖部14において適切に位置決めされるとき、第1の分離プラウ78は、ジッパ閉鎖部14における切欠き40の近傍において第1のタング74を空間60へと押すことによって、相互係止した雄軌道36と雌軌道38との間に位置決めされ得る。第1の分離プラウ78がこの場所で位置決めされるとき、滑動部52は開放方向72においてジッパ閉鎖部14に沿って移動させられて、雄軌道36と雌軌道38との間の係合を解放することによってジッパ閉鎖部14を係止解除することができる。
【0045】
ここで
図1および
図10を参照すると、滑動部52は、開放可能および再閉鎖可能な口部を有するジッパ付きバッグを動作させる方法で使用され得る。方法は、プラスチックバッグ12などのジッパ付きバッグを用意するステップを含む。プラスチックバッグ12は、前述したように、互いと結合された第1のパネル18および第2のパネル20を備え、再閉鎖可能ジッパ閉鎖部14が相互係止および係止解除のための雄軌道36および雌軌道38を伴い、ジッパ閉鎖部14が切欠き40を備え、滑動部52がジッパ閉鎖部14に配置される特徴部を有することができる。方法は、滑動部52を切欠き40へと移動させることによって口部32を開放するステップを含み得る。次に、第1の脚56における分離プラウ78を雄軌道36と雌軌道38との間に位置決めするために、離間した脚56、58同士を互いに向けて内向きに圧迫するステップがある。これは、典型的には、分離プラウ78を内部空間60の側方外側の位置から脚56、58の間の空間60内の位置へと移動させることを含む。切欠き40は、プラウ78を軌道36、38の間に位置決めさせることができる。方法は、プラウ78が雄軌道36と雌軌道38との間にある間に、相互係止する形状36、38同士の分離をもたらすために滑動部52を開放方向72においてジッパ閉鎖部14に沿って移動させることも含む。
【0046】
離間した脚56、58同士を圧迫するステップは、分離プラウ78を雄軌道36と雌軌道38との間に位置決めするために、第1の脚56の残りの部分および滑動部52の残りの部分から側方へと離れるように突出する柔軟なタング74を移動させるステップを含み得る。
【0047】
口部32を閉鎖するために、滑動部52は閉鎖方向70に沿って移動させられる。内面66、68は、雄軌道36と雌軌道38とを押して一体に係合および相互係止するように動作する。分離プラウ78は、使用者の指による力または圧力の解放において、その元の非係合位置へと戻っても戻らなくてもよい。しかしながら、分離プラウ78がジッパ閉鎖部14の閉鎖に効果を持たないため、口部32を閉鎖するために第1のタング74において押し込むことは必要ではない、または、望ましくない。
【0048】
C.
図11~
図19の例示的な実施形態
チャイルドレジスタンス滑動部閉鎖システムの別の実施形態が、
図11~
図19において符号100で示されている。システム100は、符号102において滑動部16の第2の実施形態を使用する。滑動部102が滑動部52と共通の特徴部を備える場合、同じ符号が使用されている。そのため、これらの共通の特徴部の説明は、ここでは滑動部102に関連して再び繰り返されないが、ここでは参照により組み込まれている。滑動部102と滑動部52との間の違いの説明が以下に記載されている。
【0049】
この実施形態では、滑動部102は、子供がジッパ閉鎖部14を容易に係止解除することができるのを防止するように、追加のチャイルドレジスタンス特徴部を有する。具体的には、滑動部102は第2のタング104をさらに備える。第2のタング104は、第2の脚58の残りの部分および滑動部102の残りの部分から側方へと離れるように突出する。第2のタング104は、その一部分において第2の分離プラウ106を有する。
【0050】
図13では、中心長手方向軸108は、脚56、58の間で滑動部102を二等分にする平面に沿って見ることができる。第1のタング74および第2のタング104の各々は、外力が加えられていない休止状態で示されており、そのためタング74、104は、滑動部102の残りの部分から、離れるように突出する、または、斜めにされる。つまり、タング74、104の各々は、長手方向軸108を含む平面に対して、平行でないそれぞれの平面内に含まれ、ゼロでない角度で斜めにされる。
【0051】
第2のタング104は固定端110を有する。固定端110は、滑動部102の第2の脚58の残りの部分に取り付けられている。第2のタング104は、固定端110の反対に撓み可能な自由端112を有する。撓み可能な自由端112は第2の分離プラウ106(
図15、
図16)を有する。
【0052】
第2のタング104は、滑動部102の残りの部分から離れる方を向く外部側114と、空間60および第1の脚56を向く反対の内部側116とを備える。内部側116から延びているのは足部118である。足部118は、空間60へと突出するように自由端112および内部側116から延びている(
図15、
図16)。
【0053】
足部118は、上部材54を向く上側120(
図13)と、脚56、58のフック62、64を向く反対の下側122(
図15)とを有する。
【0054】
この実施形態では、第2の分離プラウ106は、上部材54から離れ、脚56、58のフック62、64を向く方向において突出するように、足部118の下側122から延びている。
【0055】
第2の分離プラウ106は、この実施形態では、三角形124の断面の形を有する。三角形124の大きさは、それ自体だけでは雄軌道36を雌軌道38から分離することができるだけの十分な大きさのない寸法である。同じくこの実施形態では、第1の分離プラウ78は、それ自体では相互係止した雄軌道36と雌軌道38とを分離することができるだけの十分な大きさのない三角形126の断面の形を有する。むしろ、この実施形態では、相互係止した雄軌道36と雌軌道38とを分離するために、第1の分離プラウ78と第2の分離プラウ106との両方が互いに隣接する必要がある。多くの実施形態では、分離プラウ78、106は、単一の一体のプラウ128(
図16)を形成するために、互いに隣接および接触している必要がある。一体のプラウ128は、ジッパ閉鎖部14に対して正確に位置決めされ、開放方向72で移動させられるとき、雄軌道36と雌軌道38との分離を引き起こすに十分な大きさの寸法のものである。別の言い方をすれば、隣接する第1のプラウ78および第2のプラウ106は、滑動部102がジッパ閉鎖部14に沿って開放方向で移動させられるとき、雄軌道36と雌軌道38とを分離するために隣接した配向で成形されている。
【0056】
動作中、
図19を参照すると、滑動部102は、口部32を開放するために、ジッパ付きプラスチックバッグ12を動作させる方法で使用され得る。これは、滑動部102を切欠き40へと移動させることで行われる。次に、脚56および58は、第1の分離プラウ78を第2の分離プラウ106に隣接して位置決めし、一体とされたプラウ128をもたらし、一体とされたプラウ128を雄軌道36と雌軌道38との間に位置決めするために、互いに向けて内向きに圧迫される。次いで、プラウ128が雄軌道36と雌軌道38との間にある間に、一体とされたプラウ128を軌道36、38の間で移動させることで相互係止する形状36、38同士の分離をもたらすために、滑動部102を開放方向72においてジッパ閉鎖部14に沿って移動させる。
【0057】
離間した脚56、58を圧迫するステップは、分離プラウ78、106が撓まされた位置から脚56、58の間の内部空間60へと移動させられるように、柔軟なタング74、104を互いに向けて移動させることを含み、三角形124、126が隣り合って互いと係合している状態となる。
【0058】
口部32を閉鎖するために、滑動部102は、反対の方向において、閉鎖方向70で移動させられる。プラウ78、106の位置が閉鎖動作に影響を持たないため、脚56、58を互いに向けて圧迫することは必要ではない、または、望ましくない。
【0059】
上記は、本開示の例としての原理を表している。多くの実施形態がこれらの原理を用いて行われ得る。
【符号の説明】
【0060】
10 柔軟包装、包装
12 プラスチックバッグ
14 ジッパ閉鎖部
16 滑動部
18 第1の相対するパネル部分、第1のパネル部分、パネル部分
20 第2の相対するパネル部分、第2のパネル部分、パネル部分
22 側縁
24 側縁、側部
26 折り線
28 内部
30 下縁
32 開放口部、口部
34 上縁
36 雄軌道、相互係止した軌道、軌道、相互係止する形状
38 雌軌道、相互係止した軌道、軌道、相互係止する形状
40 切欠き
41 端
50 チャイルドレジスタンス滑動部閉鎖システム、システム
52 滑動部
54 上部材
56 第1の脚、離間した脚、脚
58 第2の脚、離間した脚、脚
60 開放容積、空間、内部空間
62 相対するフック、フック
64 相対するフック、フック
65 下肩部
66 内面
67 下肩部
68 内面
70 閉鎖方向
72 開放方向
74 第1のタブ、第1のタング、タング、柔軟なタング
76 中心長手方向軸
78 第1の分離プラウ、第1のプラウ、プラウ、分離プラウ
79 狭小端
80 固定端
81 幅広な部分
82 撓み可能な自由端、自由端
84 外部側
86 内部側
88 第1の足部
90 上側
92 下側
100 チャイルドレジスタンス滑動部閉鎖システム、システム
102 滑動部
104 第2のタング、タング、柔軟なタング
106 第2の分離プラウ、分離プラウ、第2のプラウ、プラウ
108 中心長手方向軸、長手方向軸
110 固定端
112 撓み可能な自由端、自由端
114 外部側
116 内部側
118 足部
120 上側
122 下側
124 三角形
126 三角形
128 一体のプラウ、一体とされたプラウ、プラウ