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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-13
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】車両拘束システム用の垂直部材
(51)【国際特許分類】
   E01F 15/04 20060101AFI20220118BHJP
【FI】
E01F15/04 A
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021504148
(86)(22)【出願日】2019-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-13
(86)【国際出願番号】 EP2019069695
(87)【国際公開番号】W WO2020020833
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2021-03-18
(31)【優先権主張番号】A50645/2018
(32)【優先日】2018-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AT
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521030043
【氏名又は名称】デルタ ブロック インターナショナル ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】エドル、トーマス
(72)【発明者】
【氏名】レーマン、シュテッフェン
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-065496(JP,A)
【文献】特開2000-345523(JP,A)
【文献】特開2016-006274(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01F 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの垂直部材(1)を備える車両拘束システム(2)であって、
前記垂直部材(1)は、プロファイル支持体(5)と、前記プロファイル支持体(5)に配置された補強支持体(6)とを備え、
前記補強支持体(6)の長手方向軸線は、前記プロファイル支持体(5)の長手方向軸線に実質的に平行に配置され、
前記プロファイル支持体(5)は、2つの狭い側面(7)及び2つの広い側面(8)を有し、
前記プロファイル支持体(5)及び前記補強支持体(6)は、接続装置(10)によって互いに取り外し可能に締結され、
少なくとも1つの締結装置(3)が、前記プロファイル支持体(5)の前記狭い側面(7)の少なくとも1つに配置され、
少なくとも1つのガードレール(4)が、前記締結装置(3)によって前記少なくとも1つの垂直部材(1)に締結されていることを特徴とする、車両拘束システム(2)。
【請求項2】
前記プロファイル支持体(5)と前記補強支持体(6)との間にはクリアランスがあり、前記補強支持体(6)は、前記接続装置(10)によって前記プロファイル支持体(5)に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項3】
前記少なくとも1つの接続装置(10)は、前記補強支持体(6)及び前記プロファイル支持体(5)を、形状適合するように互いに接続することを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項4】
前記補強支持体(6)及び前記プロファイル支持体(5)は、整列するように配置された開口を有し、前記接続装置(10)は、両方の開口を通過することを特徴とする、請求項3に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項5】
前記補強支持体(6)は、前記接続装置(10)によって所定の方法で前記プロファイル支持体(5)にクランプされていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項6】
前記補強支持体(6)の長手方向の長さは、前記プロファイル支持体(5)の長手方向の長さより短いことを特徴とする、請求項1~5の何れか一項に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項7】
前記補強支持体(6)は、前記プロファイル支持体(5)の長さの最大50%、好ましくは最大70%、特に好ましくは最大90%に亘って延伸することを特徴とする、請求項1~6の何れか一項に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項8】
前記締結装置(3)が配置されている前記プロファイル支持体(5)の領域には、前記補強支持体(6)がないことを特徴とする、請求項1~7の何れか一項に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項9】
前記プロファイル支持体(5)は、開いたプロファイル、特にCプロファイル又はUプロファイルを有することを特徴とする、請求項1~8の何れか一項に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項10】
前記補強支持体(6)の少なくとも1つの壁面は、前記開いたプロファイルによって生じる前記プロファイル支持体(5)の開口を覆うことを特徴とする、請求項9に記載の車両拘束システム(2)。
【請求項11】
前記補強支持体(6)は、開いたプロファイル、特にCプロファイル又はUプロファイルを有することを特徴とする、請求項1~10の何れか一項に記載の車両拘束システム(2))。
【請求項12】
前記補強支持体(6)の鋼種は、前記プロファイル支持体(5)の鋼種より低いことを特徴とする、請求項1~11の何れか一項に記載の車両拘束システム(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文による車両拘束システム用の垂直部材に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両拘束システムは、一般に、車道に隣接して一定の間隔で地面に打ち込まれる複数の垂直部材を特徴とし、それに、通常は鋼製のガードレールが取り付けられる。衝突時、特に車両の衝撃では、ガードレールが変形し、それが接続されている垂直部材に対してそれ自体を支持し、これによって、垂直部材が地面から始まり、その長さの大部分に沿って変形する。また、深刻な衝突時には、垂直部材が特定の角度を超えて変形した後に、ガードレールは通常、垂直部材から外れる。ガードレールが車両の衝撃に対して提供する抵抗の程度は、主にバリア間の距離、並びにそれぞれのバリアの曲げ剛性及び捩り剛性に依存する。
【0003】
原則として、衝撃時に対するガードレールの抵抗を高めるために、個々の垂直部材間の距離を短くし、中実のプロファイル又は少なくともより高い鋼種の閉じたプロファイルを伴う垂直部材を使用する。
【0004】
特許文献1は、補強プロファイルが挿入されている支柱を備えるガードレール構成を開示する。支柱及び補強プロファイルの両方が開いたプロファイルとして設計されている。
【0005】
特許文献2は、C字型のプロファイル支持体用の補強要素を有する、ガードレール構成用の垂直部材を示す。
【0006】
特許文献3は、ガードレールの高さ調節可能な取り付け用の管状垂直部材を示し、垂直部材は、丸い主支柱及び少なくとも1つの補強支柱を備える。
【0007】
特許文献4は、垂直部材を備える車両拘束システムを示し、補強プロファイルは、垂直部材に挿入されていない。
【0008】
これの不利な点は、高い材料費及び関連する増大する材料費であり、垂直部材を地面に特定の深さまで突き刺すために大きい力を加えなければならないので、垂直部材を地面に固定する際に重大な不利な点がある。中実のプロファイルは、特に垂直部材へのガードレールの複雑な据え付けを要求する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】独国実用新案第202006015149号明細書
【文献】仏国特許出願公開第2555622号明細書
【文献】韓国実用新案第2020120001028号明細書
【文献】米国特許出願公開第2014/0145132号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の目的は、最初に言及されたタイプの垂直部材を提供することであり、これによって、前述の不利な点が回避されることができ、衝撃時に対するガードレールの抵抗が低い材料費で増加し、また、下地への垂直部材の簡単な固定、及び1つ以上の垂直部材へのガードレールの簡単な設置を可能にする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、これは、請求項1の特徴によって達成される。
【0012】
これは、一方では衝突時に対する垂直部材の抵抗を高めるために中実のプロファイル支持体が要求されず、他方では垂直部材間の距離を衝突時に対するガードレールの抵抗を高めるために短くしなくてもよいので、材料費を節約できるという利点がある。そして、補強支持体を、個別に打ち込むことができる。垂直部材の複合断面が、時間軸に亘って方向を変える複雑な動的多軸荷重プロセスにおいて、中実のプロファイルを伴う垂直部材より大幅な利点を提供することがまた有利である。
【0013】
従属請求項は、本発明の更に有利な実施形態に関する。
【0014】
これによって、特許請求の範囲の文言が明示的に参照されて、特許請求の範囲はこの時点で参照によって説明に組み込まれ、逐語的に複製されたものと見なされる。
【0015】
本発明は、添付の図面を参照してより詳細に説明され、好ましい実施形態が例としてのみ示される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】斜視図での車両拘束システムの好ましい実施形態のセクションを示す。
図2】背面図における垂直部材の第1の好ましい実施形態を示す。
図3】背面図における垂直部材の第2の好ましい実施形態を示す。
図4】背面図における垂直部材の第3の好ましい実施形態を示す。
図5】平面図における垂直部材の第4の好ましい実施形態を示す。
図6】平面図における垂直部材の第5の好ましい実施形態を示す。
図7】平面図における垂直部材の第6の好ましい実施形態を示す。
図8】平面図における垂直部材の第7の好ましい実施形態を示す。
図9】平面図における垂直部材の第8の好ましい実施形態を示す。
図10】平面図における垂直部材の第9の好ましい実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図10は、車両拘束システム2用の垂直部材1の好ましい実施形態の少なくとも一部を示し、垂直部材1は、車両拘束システム2のガードレール4を締結するための少なくとも1つの締結装置3を有する。
【0018】
垂直部材1は、下地11に固定されるように、特に床に突き刺され、又は打ち込まれるように設けられ、ガードレール4を保持又は支持するのに役立つ。車両拘束システム2は、一般に、多数の離間した垂直部材1と1つ以上のガードレール4とを有し、重大な事故を減少させ又は防止するために、道路を空間的に区切る。少なくとも1つのガードレール4を垂直部材1に締結するために、垂直部材1は、少なくとも1つのねじ又はねじ付きボルトを収容するための少なくとも1つの締結装置3、特に締結開口12を有する。ガードレール4を垂直部材1に締結するために、ねじ又はねじ付きボルトは、ガードレール4及び垂直部材1の少なくとも1つの締結開口12を通って案内され、ねじ止めされる。ガードレール4は、フック又はクランプによって垂直部材1に締結されてもよい。
【0019】
垂直部材1は、プロファイル支持体5と、プロファイル支持体5に配置された補強支持体6とを備え、補強支持体6の長手方向軸線は、プロファイル支持体5の長手方向軸線に実質的に平行に配置される。
【0020】
補強支持体6は、プロファイル支持体5の補強要素として機能する。言い換えれば、プロファイル支持体5に配置された補強支持体6は、垂直部材1の抵抗モーメント又は曲げ剛性及び捩り剛性を増大させる。好ましくは、補強支持体6は、プロファイル支持体5の幅より僅かに小さい幅を有する。更に好ましくは、プロファイル支持体5のプロファイルは、その長さに沿って同じままである。また、好ましくは、補強支持体6のプロファイルは、その長さに亘って同じままであってもよい。
【0021】
これは、一方では衝突時に対する垂直部材の抵抗を高めるために中実のプロファイルを伴うプロファイル支持体が要求されず、他方では垂直部材間の距離を衝突時に対するガードレールの抵抗を高めるために短くしなくてもよいので、材料費を節約することができるという利点をもたらす。そして、補強支持体を個別に打ち込むことができる。垂直部材の複合断面が、時間軸に亘って方向を変える複雑な動的多軸荷重プロセスにおいて、中実のプロファイルを伴う垂直部材より大幅な利点を提供することがまた有利である。
【0022】
更に、少なくとも1つの垂直部材1を備える車両拘束システム2が提供され、少なくとも1つのガードレール4が、締結装置3によって少なくとも1つの垂直部材1に取り付けられる。
【0023】
図1は、複数の垂直部材1を備え、それぞれがプロファイル支持体5及びプロファイル支持体5に配置された補強支持体6からなる、車両拘束システム2の好ましい実施形態のセクションを斜視図で示し、垂直部材1は下地11に固定され、ガードレール4は、ボルト及び対応するナットによって、それぞれの垂直部材1のプロファイル支持体5のそれぞれの端部領域9上の締結装置3に締結される。ねじは、それぞれのガードレール4、及び垂直部材1のそれぞれの整列した締結装置3、特に締結開口12を通って突出する。
【0024】
好ましくは、垂直部材1の長さの半分以上が、組み立てられた状態で下地11に位置することができる。下地11は、この場合の床、特に車道の端の床、又は例えば、特に双方向の交通を伴う複数車線の高速道路における、2つの車線を分離する中央分離帯を意味する。
【0025】
ガードレール4は、例えば、Aプロファイル又はBプロファイルで垂直部材1に締結されていてもよい。また、垂直部材1、特に垂直部材1のプロファイル支持体5は、アンダーライドガードを締結することができる更なる締結開口12を有してもよい。アンダーライドガードは、事故の際にガードレール4の下を滑る場合があるモーターサイクリストの重傷を防ぐことが意図される。
【0026】
また、プロファイル支持体5及び/又は補強支持体6は、ガードレール4を締結するための複数の締結装置3を有してもよい。
【0027】
衝撃時に垂直部材1が捩れることによって、締結装置3は傾斜して締結開口12に引っ掛かることができ、その結果、ガードレール4は垂直部材1から外れない。曲げ応力中の垂直部材1の捩れを防止するために、好ましくは、プロファイル支持体5は、2つの狭い側面7及び2つの広い側面8を有することができ、少なくとも1つの締結装置3は、プロファイル支持体5の狭い側面7の少なくとも1つに配置される。
【0028】
衝撃の際に垂直部材1が捩れる可能性を更に最小化するために、特に好ましくは、プロファイル支持体5及び補強支持体6は、接続装置10によって互いに取り外し可能に締結されてもよい。この結果、両方の支持体5、6を互いから簡単に取り外し、それらを画定された初荷重、特に画定された締め付けトルクで接続することが可能である。この結果、締結装置3と接続装置10とは異なる。プロファイル支持体5の補強支持体6への取り外し可能な締結は、変形したプロファイル支持体5及び無傷の補強支持体6の場合に、補強支持体6を新しいプロファイル支持体5に締結することができるという利点を更に提供する。更なる利点は、プロファイル支持体5及び補強支持体6を互いから個別に地面に打ち込み、又は叩き込むことができることであり、これは、両方の支持体5、6を共に打ち込み、又は叩き込む場合より要求される力が小さいことを意味する。
【0029】
車両拘束システム2のそれぞれの垂直部材のそれぞれのプロファイル支持体5及び補強支持体6はそれぞれ、少なくとも1つの接続装置10によって互いに接続され、又は互いに締結される。
【0030】
好ましくは、プロファイル支持体5と補強支持体6との間にクリアランスを設けることができ、補強支持体6は、接続装置10によってプロファイル支持体5に締結される。この目的のために、補強支持体6は、大きい力なしにプロファイル支持体5に配置されることができる。
【0031】
特に好ましくは、少なくとも1つの接続装置10は、補強支持体6及びプロファイル支持体5を互いに形状適合するように接続することができる。この目的のために、プロファイル支持体5は開口を有し、補強支持体6はばねピンを有することができ、ばねピンは開口に係合する。
【0032】
接続装置10による支持体5、6の互いへの取り外し可能な締結は、支持体5、6の間に剪断抵抗接続が生成されるので、支持体5、6の抵抗、並びに対応して、曲げ及び捩れに対する垂直部材1の抵抗、特に垂直部材1の曲げ剛性を大幅に増大させ、その結果、垂直部材1が、接続装置10がない場合より衝撃の際に大幅に安定する。
【0033】
更に好ましくは、補強支持体6及びプロファイル支持体5は、整列するように配置された接続開口を有し、接続装置10は、図9及び図10に例として示されるように、両方の接続開口を通って到達してもよい。しかし、好ましくは、図6及び図8に例として示されるように、プロファイル支持体5及び補強支持体6は、両方の狭い側面7に整列して配置された接続開口を有し、接続装置10は、4つの接続開口の全てを通って到達してもよい。更に、接続装置10を両方の接続開口に通過させることができるように、補強支持体6は、プロファイル支持体5に移動可能に配置されることができて、補強支持体6の少なくとも1つの接続開口をプロファイル支持体5の接続開口と整列して配置してもよい。接続装置10によって、特に接続装置10が共にねじ止めされる場合には、プロファイル支持体5の狭い側面7、特に狭い側面7のプロファイル脚は、支持体5、6が互いに締結される場合に、補強支持体6に対して押し付けられ、その結果、正のロックによって複合梁、いわゆる複合桁が作り出される。
【0034】
また、補強支持体6及びプロファイル支持体5はそれぞれ、支持体5、6を解放可能に互いに締結するために、整列して配置されることができ、複数の接続装置10を通過させることができる複数の接続開口を有してもよい。よって、支持体5、6は、2つ、3つ、又は4つ以上の多い接続装置10によって互いに締結されることができる。
【0035】
特に、補強支持体6及びプロファイル支持体5は、互いに非正又は摩擦で接続されてもよい。この場合には、図5図10に例として示されるように、プロファイル支持体5及び補強支持体6の狭い側面7及び広い側面8の少なくとも一部は、互いに対して平坦である。それぞれの支持体5、6の狭い側面7及び/又は広い側面8の少なくとも一部の平坦な接合部は、支持体5、6間の摩擦、及び対応して垂直部材1の安定性を増加させる。
【0036】
更に好ましくは、補強支持体6は、接続装置10によってプロファイル支持体5に所定の方法でクランプされてもよい。プロファイル支持体5に補強支持体6をクランプすることによって、補強支持体6とプロファイル支持体5との間の摩擦が増加する。接続装置10によって、力が、プロファイル支持体5、特にプロファイル支持体5の少なくとも1つの狭い側面7のプロファイル支持体5の少なくとも1つのプロファイル脚に加えられる。この目的のために、特に、支持体5、6の狭い側面の対応する接続開口を通って延伸するねじは、プロファイル支持体5の狭い側面の外側に位置する対応するナットにねじ止めされる。また、ねじクランプによって、補強支持体6はプロファイル支持体5にクランプされてもよい。圧力が最終的に、プロファイル支持体5の一方又は両方のプロファイル脚からプロファイル支持体5のプロファイルに位置する補強支持体6に加えられ、この結果、補強支持体6は、プロファイル支持体5にクランプされる。
【0037】
この結果、接続装置10によって、補強支持体6へのプロファイル支持体5の圧力は、例えば、ねじ及び対応するナット、又は例えば、ねじクランプを締めることによって調整されることができる。
【0038】
好ましくは、補強支持体6の長さは、プロファイル支持体5の長さより短くすることができ、この結果、一方で材料費を節約し、他方で垂直部材1の曲げ剛性及び捩り剛性を補強支持体6の長さに基づいて選択的に調整することを可能にすることができる。図2は、プロファイル支持体5と同じ長さを有する補強支持体6の例を示し、垂直部材の長さの半分以上が下地11に固定される。
【0039】
更に、プロファイル支持体5及び/又は補強支持体6は、連続的な一定のプロファイルを有してもよい。
【0040】
下地11又は下地の近くの垂直部材1の曲げ剛性を増大させるために、好ましくは、プロファイル支持体5及び補強支持体6の両方が基板11に固定されてもよく、これは、図1に例として示される。この点に関して、プロファイル支持体5の長さの半分以上、及び補強支持体6の長さの少なくとも3分の1、好ましくは少なくとも半分が下地11に固定されてもよい。しかし、また、補強支持体6の最大50%、特に最大30%、好ましくは最大20%が下地11に固定されることができる。
【0041】
驚くべきことに、垂直部材1の捩り剛性及び曲げ剛性の大幅な増大を達成するために、補強支持体6によってプロファイル支持体5の全長を補強する必要がないことが認識される。好ましくは、プロファイル支持体5は、主に上部領域、すなわち、下地11の上の領域において補強支持体6で補強され、補強支持体6の一部のみが下地11の中に突出しなければならない。衝突時に対する垂直部材1の抵抗を更に高めるために、プロファイル支持体5は、特に、下地11の中に組み立てられた状態で、その長さの最小30%、好ましくは最小50%、特に好ましくは最小70%を亘って突出する。図3は、プロファイル支持体5に配置された補強支持体6の例を示し、補強支持体6は、プロファイル支持体5の長さの半分より若干長く、補強支持体6の長さのおおよそ3分の1未満が基板11の中に延伸する。
【0042】
好ましくは、補強支持体6は、プロファイル支持体5の長さの最大50%、好ましくは最大70%、特に好ましくは最大90%を亘って延伸してもよい。また、補強支持体6は、プロファイル支持体5の長さの最小40%、好ましくは最小60%、特に好ましくは最小80%に亘って延伸してもよい。
【0043】
また好ましくは、締結装置3が配置されるプロファイル支持体5の領域には補強支持体6がなくてもよい。この文脈において、ないとは、締結装置3が配置されるプロファイル支持体5の領域の中に補強支持体6が延伸しないことを意味する。図4は、背面図の垂直部材1の例を示し、それぞれ、プロファイル支持体5の広い側面8及びプロファイル支持体5に配置された補強支持体6を示し、垂直部材1は下地11に突き刺され、締結装置3が配置されるプロファイル支持体5の領域には、補強支持体6がない。締結装置3は、それがプロファイル支持体5の一方又は両方の狭い側面7に配置されるという点では図4に示されていない。ねじ又はねじ付きボルトは、プロファイル支持体5の締結装置3、特に締結開口12を通って案内されることができ、ナットは、プロファイル支持体5のセクションの内側にねじ止めされることができる。ここで、ガードレール4は、プロファイル支持体5に簡単に取り付けられることができることが有利である。この場合には、締結開口12は、好ましくは、ねじが所定の方法で緩められることができる拡張領域を有する。好ましくは、補強支持体6がないプロファイル支持体5の領域が、プロファイル支持体5の端部領域9に、又は少なくともその近くに位置する。
【0044】
特に好ましくは、プロファイル支持体5は開いたプロファイル、特にCプロファイル又はUプロファイルを有することができる。更に好ましくは、補強支持体6は開いたプロファイル、特にCプロファイル又はUプロファイルを有してもよい。ここで、開いたプロファイルとは、プロファイルがプロファイルの長さに亘って延伸する少なくとも1つの開口を有することを意味する。好ましくは、この目的のために、プロファイル支持体5の開いたプロファイルは、少なくともセクションにおいて、補強支持体6のための容器を形成することができる。プロファイル支持体5及び/又は補強支持体6のCプロファイル又はUプロファイルは、図5図10に例として示されるように、プロファイル支持体5における補強支持体6の広範囲の可能な配置をもたらす。また、プロファイル支持体5及び/又は補強支持体6は、Gプロファイルを有してもよい。そして、プロファイル支持体5がUプロファイルを有する場合には、補強支持体6は、Uプロファイルが開かれる場合にプロファイル支持体5の中に横方向に挿入されることができる。そして、プロファイル支持体5がCプロファイルを有する場合には、補強支持体6は、プロファイル支持体5の端面の中に挿入されることができる。プロファイル支持体5のCプロファイルの形状に起因して、補強支持体6は、プロファイル支持体5に保持され、これは、捩れに対する垂直部材1の良好な抵抗又は良好な剛性をもたらす。
【0045】
プロファイル支持体5の開いたプロファイルに起因して、プロファイル支持体5は、中実のプロファイル又は閉じたプロファイルとは対照的に、プロファイル支持体5のより小さい表面積が地面の中に突き刺されることに対する抵抗を提供するので、地面の中に簡単に突き刺されることができる。更に、プロファイル支持体5、特に垂直部材1の開いたプロファイルに起因して、ガードレール4は、簡単に且つ容易にそれに取り付けられることができる。
【0046】
好ましくは、プロファイル支持体5のプロファイルの開口は、プロファイル支持体5の広い側面8の1つに位置する。このように、衝撃の際に、プロファイル支持体5の真っ直ぐで大幅に低い捩り曲げが達成され、その結果、ねじが制御された方法で締結開口12から解放され、この結果、ガードレール4がまた制御された方法で垂直部材1から解放される。
【0047】
また、好ましくは、締結装置3が配置されるプロファイル支持体5の領域には、補強支持体6がなくてもよい。ここで、ないとは、締結装置3が配置されるプロファイル支持体5の領域の中に補強支持体6が延伸しないことを意味する。ねじ又はねじ付きボルトは、プロファイル支持体5の締結装置3、特に締結開口12を通って案内されることができ、ナットは、プロファイル支持体5のプロファイルの内側にねじ止めされることができる。ここで、ガードレール4は、プロファイル支持体5に簡単に取り付けられることができることが有利である。締結開口12は、好ましくは、ねじが所定の方法で緩められることができる拡張領域を有する。好ましくは、補強支持体6がないプロファイル支持体5の領域が、プロファイル支持体5の端部領域9に、又は少なくともその近くに位置する。プロファイル支持体5の開いたプロファイル及び補強支持体6がない締結開口12の領域は、相乗効果をもたらし、すなわち、ガードレール4は、プロファイル支持体5に特に簡単に取り付けられることができる。
【0048】
好ましくは、補強支持体6の少なくとも1つの壁面が、開いたプロファイルによって生じるプロファイル支持体5の開口を覆うことができる。これには、汚れ及びその他の環境の影響が、覆われた点においてプロファイル支持体5及び補強支持体6の内壁に到達することは困難を伴い、直接的ではないという利点があり、これは、特に腐食の低減を通じて垂直部材1の耐久性にプラスの効果をもたらす。図5は、それぞれがUプロファイルを伴うプロファイル支持体5及び補強支持体6の例を示す。補強支持体6は、プロファイル支持体5のプロファイルにおいてプロファイル支持体5に対して180°回転して配置され、補強支持体6は、壁面によってプロファイル支持体5の開口を覆う。
【0049】
図6は、プロファイル支持体5のCプロファイルに配置されたUプロファイルを伴う補強支持体6の例を示す。プロファイル支持体5及び補強支持体6はそれぞれ、両方の狭い側面7に整列して配置された接続開口を有し、接続装置10は、特にねじ及びナットからなり、4つの接続開口の全てを通って係合する。整列するように配置された接続開口は、図1図10には示されていない。補強支持体6は、プロファイル支持体5の配向に対して180°回転したプロファイル支持体5に配置され、補強支持体6は、少なくとも1つ壁面によってプロファイル支持体5のプロファイルの開口を覆う。
【0050】
図7は、それぞれがCプロファイルを伴うプロファイル支持体5及び補強支持体6の例を示し、補強支持体6のセクションは、後方でプロファイル支持体5の位置合わせに正に平行に配置される。この結果、補強支持体6のCプロファイルの開口は、プロファイル支持体5のCプロファイルの開口に平行である。
【0051】
図8は、プロファイル支持体5のUプロファイルに配置されるCプロファイルを伴う補強支持体6の例を示す。プロファイル支持体5及び補強支持体6はそれぞれ、両方の狭い側面7に整列して配置された接続開口を有し、接続装置10は、特にねじ及びナットからなり、4つの接続開口の全てを通って係合する。補強支持体6は、プロファイル支持体5のプロファイルにおいてプロファイル支持体5に対して180°回転して配置され、補強支持体6は、壁面によってプロファイル支持体5の開口を覆う。
【0052】
図9は、それぞれがUプロファイルを伴うプロファイル支持体5及び補強支持体6の例を示し、補強支持体6のプロファイルは、後方でプロファイル支持体5の位置合わせに正に平行に配置される。この結果、補強支持体6のUプロファイルの開口は、プロファイル支持体5のUプロファイルの開口に平行である。プロファイル支持体5及び補強支持体6はそれぞれ、それらの狭い側面7の1つに整列して配置された接続開口を有し、接続装置10は、特にねじ及びナットからなり、支持体5、6の整列した接続開口を通って係合する。ナットは、両方の支持体5、6のプロファイルの内側にねじ止めされる。
【0053】
図10は、プロファイル支持体5のCプロファイルに配置されたCプロファイルを伴う補強支持体6の例を示す。プロファイル支持体5及び補強支持体6はそれぞれ、両方の狭い側面7に整列して配置された接続開口を有する。補強支持体6は、プロファイル支持体5に対して180°回転したプロファイル支持体5のプロファイルに配置され、補強支持体6は、壁面によってプロファイル支持体5のプロファイルの開口を覆う。支持体5、6の開いたプロファイルの反対の配置に起因して、衝撃の際に、支持体5、6、特にプロファイル支持体5の特に真っ直ぐで低い捩り曲げが達成されることができる。プロファイル支持体5及び補強支持体6はそれぞれ、それらの狭い側面7の1つに整列して配置された接続開口を有し、接続装置10は、特にボルト及びナットからなり、支持体5、6の整列した接続開口を通って係合する。
【0054】
補強支持体6の鋼種がプロファイル支持体5の鋼種より低く、この結果、コストを節約することが特に好ましい方法で提供される。例えば、補強支持体6の材料は、プロファイル支持体5の材料より低い降伏強度及び/又は引張強度を有してもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10