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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-14
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】扉の開閉装置
(51)【国際特許分類】
   E05C 3/10 20060101AFI20220203BHJP
   E05C 9/04 20060101ALI20220203BHJP
   E05C 3/04 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
E05C3/10
E05C9/04
E05C3/04 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018014744
(22)【出願日】2018-01-31
(65)【公開番号】P2019132026
(43)【公開日】2019-08-08
【審査請求日】2020-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】591011395
【氏名又は名称】堀ロック工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100169111
【弁理士】
【氏名又は名称】神澤 淳子
(74)【代理人】
【識別番号】100098176
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 訓
(72)【発明者】
【氏名】栄木 康
(72)【発明者】
【氏名】江頭 宏
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】実開昭60-037566(JP,U)
【文献】実開昭52-008097(JP,U)
【文献】特開2010-222907(JP,A)
【文献】実開昭56-98965(JP,U)
【文献】実開昭54-041894(JP,U)
【文献】特開2012-149437(JP,A)
【文献】特開2000-345757(JP,A)
【文献】特開2010-270493(JP,A)
【文献】特開2017-2459(JP,A)
【文献】特開2009-127245(JP,A)
【文献】実開昭52-8097(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
E05C 1/00-21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
戸口枠(5)の開口を開閉する揺動可能な扉(8)と、
前記扉(8)の所定高さ位置に設けられた操作ハンドル(11,12)と、
前記扉(8)の上辺部(8b)と下辺部(8c)の少なくとも一方から出没可能なロック係合部材(24,34)と、
前記操作ハンドル(11,12)の回動を伝動して前記ロック係合部材(24,34)の出没動作に変換する伝動変換機構(20,30)と、を備え、
閉扉時に前記操作ハンドル(11,12)の係合操作により前記伝動変換機構(20,30)を介して前記扉(8)から突出した前記ロック係合部材(24,34)が、前記戸口枠(5)に設けられたロック受部(29h,39h)に係合されることでロック状態とし、
開扉時に前記操作ハンドル(11,12)のロック解除操作により前記伝動変換機構(20,30)を介して前記扉(8)に没入した前記ロック係合部材(24,34)が、前記ロック受部(29h,39h)から離脱することでロック解除状態とする扉の開閉装置において、
前記扉(8)に進退移動自在に設けられ、進行移動することでロック解除状態にある前記操作ハンドル(11,12)の係合操作を規制してラッチ状態とし、退行移動することでラッチ状態を解除するラッチ係止部材(56)と、
前記扉(8)に設けられ前記扉(8)が前記戸口枠(5)の開口を開閉したときに作動するトリガー作動部材(54)と、
開扉時に作動した前記トリガー作動部材(54)が前記ラッチ係止部材(56)に作用して前記ラッチ係止部材(56)を進行移動させてラッチ状態とし、閉扉時に作動した前記トリガー作動部材(54)が前記ラッチ係止部材(56)に作用して前記ラッチ係止部材(56)を退行移動させてラッチ状態を解除するラッチ装置(50)と、
を備え
前記操作ハンドル(11,12)のハンドル回動軸(16)にハンドル回動部材(13)が嵌着され、 前記扉(8)に立設された支軸(22,32)に被回動部材(23,33)が回動自在に軸支され、
前記被回動部材(23,33)に前記ロック係合部材(24,34)が突設され、
前記被回動部材(23,33)の回動により前記ロック係合部材(24,34)が旋回して前記扉(8)の上辺部(8b)と下辺部(8c)の少なくとも一方から出没し、
前記伝動変換機構(20,30)は、前記ハンドル回動部材(13)と前記被回動部材(23,33)がロッド部材(27a,27b,37a,37b)により連結されて四節リンク機構を構成し、
前記ラッチ装置(50)は、前記伝動変換機構(20,30)の水平方向側方に隣接して配置されることを特徴とする扉の開閉装置。
【請求項2】
前記ラッチ装置(50)は、
前記トリガー作動部材(54)の上下方向の突出移動を前記ラッチ係止部材(56)の水平方向の進行移動に変換し、前記トリガー作動部材(54)の上下方向の没入移動を前記ラッチ係止部材(56)の水平方向の退行移動に変換し、
前記ラッチ係止部材(56)は、進行移動することでロック解除状態にある前記ロッド部材(27a,27b,37a,37b)の被係止部(27q)に係止して係合操作を規制してラッチ状態とし、
前記ラッチ係止部材(56)は、退行移動することでラッチ状態を解除することを特徴とする請求項1に記載の扉の開閉装置。
【請求項3】
前記ラッチ装置(50)は、
前記トリガー作動部材(54)を一体に支持して上下方向に出没させる滑動部材(53)に、上下方向の出没移動方向に対して斜めの傾斜角度をもつ傾斜案内溝(53v)が形成され、
水平方向に進退移動する前記ラッチ係止部材(56)に突設された係合ピン(57)が、前記傾斜案内溝(53v)に摺動自在に係合し、
前記トリガー作動部材(54)の上下方向の出没移動により上下移動する前記滑動部材(53)の前記傾斜案内溝(53v)に前記係合ピン(57)が案内されて水平方向に移動し、前記係合ピン(57)とともに前記ラッチ係止部材(56)が水平方向に進退移動することを特徴とする請求項2に記載の扉の開閉装置。
【請求項4】
前記トリガー作動部材(54)は、前記扉(8)から出没自在で付勢手段(55)により突出方向に付勢され、閉扉時に前記戸口枠(5)のトリガー受部(59)に接して前記付勢手段(55)の付勢力に抗して移動して前記扉内に没入し、開扉時に前記トリガー受部(59)から離れて前記付勢手段(55)の付勢力により扉から突出し、
前記ラッチ装置(50)は、開扉時に前記扉(8)から突出した前記トリガー作動部材(54)が前記ラッチ係止部材(56)を進行移動させてラッチ状態とし、閉扉時に前記扉内に没入した前記トリガー作動部材(54)が前記ラッチ係止部材(56)を退行移動させてラッチ状態を解除することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の扉の開閉装置。
【請求項5】
前記トリガー作動部材(54)は、前記扉(8)の上辺部(8b)または下辺部(8c)で上下方向に出没自在であり、
前記トリガー受部(59)は、前記トリガー作動部材に対応して前記戸口枠(5)の上側水平枠部(5b)または下側水平枠部(5c)に設けられることを特徴とする請求項4に記載の扉の開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉の開閉装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、倉庫などに使用される比較的重量のある扉や建具の気密性や防音性を考慮した扉などの扉の開閉装置は、扉の上辺部と下辺部の少なくとも一方から出没するロック係合部材が、閉扉時にハンドル操作で扉から突出して戸口枠の受口に係合してロック状態とすることで、確実に締められた閉扉状態とし、開扉時にはハンドル操作で扉内にロック係合部材が没入して受口から抜けロック解除状態とする例(例えば、特許文献1参照)が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-190162号公報
【0004】
特許文献1には、扉の上辺部と下辺部の双方からロック係合部材である上方ロッドと下方ロッドが出没し、閉扉時に上方ロッドと下方ロッドが同時に突出して、戸口枠の上側水平枠部と下側水平枠部に設けられた受口に挿入してロック状態とし、開扉時に上方ロッドと下方ロッドが同時に没入して受口から抜けてロック解除状態とする扉の開閉装置が開示されている。
【0005】
ハンドル部材が突設されるカムプレートの回動がカム機構を介して上方ロッドと下方ロッドを同時に出没させる。
また、同時に、カムプレートの回動は、扉の戸先面からデッドボルトを出没させる。
【0006】
そして、錠操作により回動する施錠部材が、ロッドのロック状態にあるカム機構の一部に係止して施錠状態とし、ハンドル操作による係合の解除作動を規制することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示された扉の開閉装置は、扉が開いている状態では、上方ロッドと下方ロッドが扉の上辺部と下辺部に没入してロック解除状態にあるが、この上方ロッドと下方ロッドが没入状態にある開扉時に、誤ってハンドルが操作されてしまうと、上方ロッドと下方ロッドがそれぞれ扉の上辺部と下辺部から突出した状態となる。
【0008】
上方ロッドと下方ロッドが扉の上辺部と下辺部から突出したまま、扉を閉めようとすると、上方ロッドと下方ロッドが戸口枠の上側水平枠部と下側水平枠部に衝接して、互いに衝接する両者に損傷を与えてしまう惧れがある。
なお、上方ロッドと下方ロッドは扉の上辺部と下辺部からそれぞれ突出しているので、扉を閉じようとする者には、上方ロッドと下方ロッドの突出に気付き難く、そのまま扉を閉めてしまう可能性が大きい。
【0009】
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、ロック解除状態で扉が開いているときは、ハンドルの係合操作を規制することで、誤ってハンドルが操作されることを防止した扉の開閉装置を供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る扉の開閉装置は、
戸口枠の開口を開閉する揺動可能な扉と、
前記扉の所定高さ位置に設けられた操作ハンドルと、
前記扉の上辺部と下辺部の少なくとも一方から出没可能なロック係合部材と、
前記操作ハンドルの回動を伝動して前記ロック係合部材の出没動作に変換する伝動変換機構と、を備え、
閉扉時に前記操作ハンドルの係合操作により前記伝動変換機構を介して前記扉から突出した前記ロック係合部材が、前記戸口枠に設けられたロック受部に係合されることでロック状態とし、
開扉時に前記操作ハンドルのロック解除操作により前記伝動変換機構を介して前記扉に没入した前記ロック係合部材が、前記ロック受部から離脱することでロック解除状態とする扉の開閉装置において、
前記扉に進退移動自在に設けられ、進行移動することでロック解除状態にある前記操作ハンドルの係合操作を規制してラッチ状態とし、退行移動することでラッチ状態を解除するラッチ係止部材と、
前記扉に設けられ前記扉が前記戸口枠の開口を開閉したときに作動するトリガー作動部材と、
開扉時に作動した前記トリガー作動部材が前記ラッチ係止部材に作用して前記ラッチ係止部材を進行移動させてラッチ状態とし、閉扉時に作動した前記トリガー作動部材が前記ラッチ係止部材に作用して前記ラッチ係止部材を退行移動させてラッチ状態を解除するラッチ装置と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、開扉時に作動したトリガー作動部材がラッチ係止部材に作用してラッチ係止部材を進行移動させてラッチ状態とし、扉が開いている時にロック解除状態にある操作ハンドルの係合操作が規制されるので、誤って操作ハンドルの係合操作が行われることを防止することができる。
したがって、誤った係合操作によりロック係合部材が扉の上辺部と下辺部の少なくとも一方から突出し、ロック係合部材が突出したまま扉が閉じられることでロック係合部材がロック係合部材の戸口枠に衝接する事態を、回避することができる。
【0012】
また、閉扉時に作動したトリガー作動部材がラッチ係止部材に作用してラッチ係止部材を退行移動させてラッチ状態を解除するので、ロック解除状態にある操作ハンドルの係合操作が可能で、係合操作によりロック係合部材を戸口枠に形成されたロック受部に係合してロック状態とすることができる。
【0013】
前記構成において、
前記トリガー作動部材は、前記扉から出没自在で付勢手段により突出方向に付勢され、閉扉時に前記戸口枠のトリガー受部に接して前記付勢手段の付勢力に抗して移動して前記扉内に没入し、開扉時に前記トリガー受部から離れて前記付勢手段の付勢力により扉から突出し、
前記ラッチ装置は、開扉時に前記扉から突出した前記トリガー作動部材が前記ラッチ係止部材を進行移動させてラッチ状態とし、閉扉時に前記扉内に没入した前記トリガー作動部材が前記ラッチ係止部材を退行移動させてラッチ状態を解除するようにしてもよい。
【0014】
この構成によれば、トリガー作動部材は、扉から出没自在で付勢手段により突出方向に付勢され、閉扉時に戸口枠のトリガー受部に接して付勢手段の付勢力に抗して移動して扉内に没入し、開扉時にトリガー受部から離れて付勢手段の付勢力により扉から突出するので、扉の開閉時にトリガー作動部材を確実に出没作動させることが、簡単な構造でできる。
【0015】
ラッチ装置は、開扉時に扉から突出したトリガー作動部材がラッチ係止部材を進行移動させてラッチ状態とするので、ロック解除状態にある操作ハンドルの係合操作が規制され、誤って操作ハンドルの係合操作が行われることを防止することができる。
なお、閉扉時には扉内に没入したトリガー作動部材がラッチ係止部材を退行移動させてラッチ状態を解除するので、ロック解除状態にある操作ハンドルの係合操作が可能で、係合操作によりロック係合部材を戸口枠に形成されたロック受部に係合してロック状態とすることができる。
【0016】
前記構成において、
前記トリガー作動部材は、前記扉の上辺部または下辺部で上下方向に出没自在に配設され、
前記トリガー受部は、前記トリガー作動部材に対応して前記戸口枠の上側水平枠部または下側水平枠部に設けられるようにしてもよい。
【0017】
この構成によれば、トリガー作動部材は扉の上辺部または下辺部で上下方向に出没自在に配設され、トリガー受部はトリガー作動部材に対応して前記戸口枠の上側水平枠部または下側水平枠部に設けられるので、開扉時にトリガー作動部材は扉の上辺部または下辺部にあって見難い位置にあるため、突出したトリガー作動部材が誤って押されるようなことはなく、誤操作を防止することができる。
【0018】
前記構成において、
前記操作ハンドルのハンドル回動軸部にハンドル回動部材が嵌着され、
前記扉に立設された支軸に被回動部材が回動自在に軸支され、
前記被回動部材に前記ロック係合部材が突設され、
前記被回動部材の回動により前記ロック係合部材が旋回して前記扉の上辺部または下辺部から出没し、
前記伝動変換機構は、前記ハンドル回動部材と前記被回動部材がロッド部材により連結されて四節リンク機構を構成し、
前記ラッチ装置は、前記伝動変換機構の水平方向側方に隣接して配置されるようにしてもよい。
【0019】
この構成によれば、伝動変換機構は、ハンドル回動部材と被回動部材がロッド部材により連結されて簡単な構造の四節リンク機構を構成し、同伝動変換機構の水平方向側方に隣接してラッチ装置が配置されるので、ロッド部材により上下方向に長尺の伝動変換機構の側方に、ラッチ装置のトリガー作動部材が扉の上辺部または下辺部で上下方向に出没自在に配設され、伝動変換機構とラッチ装置を並べてコンパクトに配置することができる。
【0020】
前記構成において、
前記ラッチ装置は、
前記トリガー作動部材の上下方向の突出移動を前記ラッチ係止部材の水平方向の進行移動に変換し、前記トリガー作動部材の上下方向の没入移動を前記ラッチ係止部材の水平方向の退行移動に変換し、
前記ラッチ係止部材は、進行移動することでロック解除状態にある前記ロッド部材の被係止部に係止して係合操作を規制してラッチ状態とし、
前記ラッチ係止部材は、退行移動することでラッチ状態を解除するようにしてもよい。
【0021】
この構成によれば、ラッチ装置は、トリガー作動部材の上下方向の出没移動をラッチ係止部材の水平方向の進退移動に変換し、ラッチ係止部材が進行移動することでロック解除状態にあるロッド部材の被係止部に係止可能として係合操作を規制してラッチ状態とし、逆に、ラッチ係止部材が退行移動することでロッド部材の被係止部の動線から退避してラッチ状態を解除するので、ラッチ装置を簡単にかつコンパクトに構成することが可能である。
【0022】
前記構成において、
前記ラッチ装置は、
前記トリガー作動部材を一体に支持して上下方向に出没させる滑動部材に、上下方向の出没移動方向に対して斜めの傾斜角度をもつ傾斜案内溝が形成され、
水平方向に進退移動する前記ラッチ係止部材に突設された係合ピンが、前記傾斜案内溝に摺動自在に係合し、
前記トリガー作動部材の上下方向の出没移動により上下移動する前記滑動部材の前記傾斜案内溝に前記係合ピンが案内されて水平方向に移動し、前記係合ピンとともに前記ラッチ係止部材が水平方向に進退移動するようにしてもよい。
【0023】
ラッチ装置は、上下方向の出没移動するトリガー作動部材と一体の滑動部材の傾斜案内溝に係合ピンが案内されてラッチ係止部材が水平方向に進退移動する簡単な構造であり、部品点数も少なく小型のラッチ装置を安価に構成することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、開扉時に作動したトリガー作動部材がラッチ係止部材に作用してラッチ係止部材を進行移動させてラッチ状態し、扉が開いている時には、ロック解除状態にある操作ハンドルの係合操作が規制されるので、誤って操作ハンドルの係合操作が行われることを防止することができる。
したがって、誤った係合操作によりロック係合部材が扉の上辺部と下辺部の少なくとも一方から突出し、ロック係合部材が突出したまま扉が閉じられることでロック係合部材が戸口枠に衝接する事態を、回避することができる。
【0025】
また、閉扉時に作動したトリガー作動部材がラッチ係止部材に作用してラッチ係止部材を退行移動させてラッチ状態を解除するので、ロック解除状態にある操作ハンドルの係合操作が可能で、係合操作によりロック係合部材を戸口枠に形成されたロック受部に係合してロック状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の一実施の形態に係る扉の開閉装置を備えた扉および戸口の開扉時の建物の内側から視た概観図である。
図2】閉扉時の建物の内側から視た扉および戸口枠の正面図である。
図3】一部省略して内部構造を示した錠装置および扉の部分正面図である。
図4】戸先側から視た同錠装置および扉の部分側面図(図2のIV矢視図)である。
図5図2のV-V矢視の断面図である。
図6】戸口枠の鉛直枠部の部分側面図である。
図7】閉扉時の開閉装置の要部正面図である。
図8図7のVIII-VIII矢視の部分断面図である。
図9図7のIX-IX矢視の断面図である。
図10】開扉時の開閉装置の要部正面図である。
図11図10のXI-XI矢視の部分断面図である。
図12図10のXII-XII矢視の断面図である。
図13図10のXIII矢視図である。
図14図13のXIV矢視のラッチ装置の正面図である。
図15図13のXV矢視のラッチ装置の一部省略した裏面図である。
図16図14のXVI-XVI矢視の断面図である。
図17】閉扉時のラッチ装置の正面図である。
図18】別の実施の形態に係る閉扉時の建物の内側から視た扉および戸口枠の正面図である。
図19】ラッチ装置の変形例を示す図である。
図20】ラッチ装置の別の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図17に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用した一実施の形態に係る扉の開閉装置10を備えた扉8および戸口4の開扉時の建物の内側から視た概観図である。
本実施の形態に係る扉8は、片扉である。
【0028】
図1を参照して、建物1の床2から立設された外壁3に戸口枠5で仕切られて矩形に開口した戸口4が形成され、戸口枠5に蝶番6を介して支持された扉8が揺動して同戸口4を開閉する。
本建物1は倉庫等の大型の建物で、使用される扉8も重量があり、戸口4を閉塞する扉8を建物1の外側に揺動することで、戸口4を開くことができる。
【0029】
図1は、扉8が僅かに開いている状態を示す扉8および戸口4を建物1の内側から視た概観図である。
建物1の外壁3に戸口枠5で仕切られて矩形に開口した戸口4が形成され、扉8が建物1の外側を揺動して同戸口4を開閉する。
なお、戸口枠5にはクッション部材7が張り巡らされており、閉扉時に扉8の周辺突条部8pがクッション部材7に押圧されて、戸口4を液密に閉塞する(図5図8図9参照)。
【0030】
図2は、扉8が戸口4を閉じた閉扉状態の建物1の内側から視た戸口4の内側正面図である。
扉8の内側面8iには、扉8の戸先8aに沿って開閉装置10が設けられている。
図5および図7を参照して、扉8の所定高さ位置に外内一対の外側操作ハンドル11と内側操作ハンドル12が、扉8の外側と内側にそれぞれ設けられている。
外側操作ハンドル11と内側操作ハンドル12は、棒状のハンドルである。
【0031】
図5に示されるように、一対の外側操作ハンドル11と内側操作ハンドル12は、共通のハンドル回動軸16を有し、外側操作ハンドル11は基端部11fがハンドル回動軸16の外側軸端拡径部16oに嵌着され、内側の操作ハンドル12は基端側のハンドル回動部材13がハンドル回動軸16の内側軸端拡径部16iに嵌着されている。
したがって、外内一対の外側操作ハンドル11と内側操作ハンドル12は、互いに同一方向に向いて、それぞれ扉8の外側面8o,内側面8iに沿って、ハンドル回動軸16を介して一体に回動する。
【0032】
内側の操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13の外周部には、ロック係合部材であるロックローラ14が突設されている。
ロックローラ14は、ハンドル回動部材13の外周部からハンドル回動軸16に直交する方向に突出する支軸14aに回転自在に軸支されている(図5図6参照)。
【0033】
扉8の戸先に沿って設けられた開閉装置10の外側操作ハンドル11と内側操作ハンドル12は上下に揺動可能であり、いずれか一方を下方に揺動することで、内側の操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13の回動(図7の内側正面視で右回動)によりロックローラ14が旋回して扉8の戸先から突出し(図7に実線で示す)、逆に外側操作ハンドル11と内側操作ハンドル12のいずれか一方を上方に揺動することで、ハンドル回動部材13の回動(図7の内側正面視で左回動)によりロックローラ14が旋回して扉8の戸先8aの内側に没入する(図7に2点鎖線で示すと同時に図10に示す)。
【0034】
戸口4を形成する戸口枠5は、扉8の戸先8aに対向する鉛直枠部5aと、扉8の上辺部8bに対向する上側水平枠部5bと、扉8の下辺部8cに対向する下側水平枠部5cを有し、図6および図7を参照して、扉8の戸先8aに対向する鉛直枠部5aには、扉8の戸先8aから突出するロックローラ14を挿入可能な縦長矩形のローラ受口19hを有するローラ受部材19が取り付けられている。
【0035】
図6に示されるように、ローラ受部材19の縦長矩形のローラ受口19hは、内外の垂直辺のうち外側垂直辺19vの下半部が外側に傾斜しており、旋回するロックローラ14がローラ受口19hに挿入されるときに、ロックローラ14は外側垂直辺19vに接して転動し、外側垂直辺19vの下半部の傾斜面から上半部の垂直面に移動するように係合することで、扉8を閉じ側に押え、扉8の周辺突条部8pがクッション部材7に強く押圧されて、戸口4を液密に確固として閉塞するロック状態とすることができる。
【0036】
図5および図7を参照して、ハンドル回動軸16の内側軸端拡径部16iに嵌着されたハンドル回動部材13には、ハンドル回動軸16に関して対称位置に支持ピン15a,15bが扉8の内側面8iに向けて突設されている。
一方の支持ピン15aは、ハンドル回動軸16に関して内側操作ハンドル12と反対側に位置し、他方の支持ピン15bは、ハンドル回動軸16に関して内側操作ハンドル12と同じ側に位置する。
【0037】
図2および図7を参照して、内側の操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13の真上には、扉8の内側面8iに突設された支軸22に回動自在に軸支された上側被回動部材23が設けられるとともに、ハンドル回動部材12aの真下には、扉8の内側面8iに突設された支軸32に回動自在に軸支された下側被回動部材33が設けられている。
【0038】
上側被回動部材23は、変形した菱形をしており、外周面に、ロック係合部材であるロックローラ24が突設されている。
図7および図8を参照して、変形菱形をした上側被回動部材23における支軸22に関して対称位置にある左右端部にそれぞれ支持ピン25a,25bが扉8の内側面8iに向けて突設され、上側被回動部材23における支持ピン25a,25bの間の下側の端部に支持ピン25cが扉8の内側面8iに向けて突設されている。
ロックローラ24は、上側被回動部材23における支持ピン25a,25bの間の上側の端部に径方向外側に向けて突設されている。
【0039】
支軸22は、扉8の内側面8iに固着された基盤21に突設され、基盤21の支軸22より下方に延びた下端にばね受部21rが形成され、同ばね受部21rとその上方の上側被回動部材23の支持ピン25cとの間に圧縮ばね26が介装されている。
したがって、上側被回動部材23は下側端部の支持ピン25cが圧縮ばね26により上方に付勢された状態で回動して、左右端部の支持ピン25a,25bを支軸22を中心に互いに上下反対方向に揺動させることができる。
【0040】
上側被回動部材23の回動により旋回するロックローラ24は、扉8の上辺部8bから出没する。
戸口枠5における扉8の上辺部8bに対向する上側水平枠部5bには、扉8の上辺部8bから突出するロックローラ24を挿入可能な横長矩形のロック受部であるローラ受口29hを有するローラ受部材29が取り付けられている。
ローラ受部材29は、鉛直枠部5aに取り付けられた前記ローラ受部材19と略同じであり、ローラ受部材19のローラ受口19hと同じ形状のローラ受口29hが形成されている。
【0041】
同様に、図7および図8を参照して、下側被回動部材33は、変形した菱形をしており、外周面に、ロック係合部材であるロックローラ34が突設されている。
変形菱形をした下側被回動部材33における支軸32に関して対称位置にある左右端部にそれぞれ支持ピン35a,35bが扉8の内側面8iに向けて突設され、支持ピン35a,35bの間の上側の端部に支持ピン35cが扉8の内側面8iに向けて突設されている。
ロックローラ34は、下側被回動部材33における支持ピン35a,35bの間の下側の端部に径方向外側に向けて突設されている。
【0042】
支軸32は、扉8の内側面8iに固着された基盤31に突設され、基盤31の支軸32より上方に延びた上端にばね受部31rが形成され、同ばね受部31rとその下方の下側被回動部材33の支持ピン35cとの間に圧縮ばね36が介装されている。
したがって、下側被回動部材33は上側端部の支持ピン35cが圧縮ばね36により下方に付勢された状態で回動して、左右端部の支持ピン35a,35bを支軸32を中心に互いに上下反対方向に揺動させることができる。
【0043】
下側被回動部材33の回動により旋回するロックローラ34は、扉8の下辺部8cから出没する。
戸口枠5における扉8の下辺部8cに対向する下側水平枠部5cには、扉8の下辺部8cから突出するロックローラ34を挿入可能な横長矩形のロック受部であるローラ受口39hを有するローラ受部材39が取り付けられている。
ローラ受部材39は、鉛直枠部5aに取り付けられた前記ローラ受部材19と略同じであり、ローラ受部材19のローラ受口19hと同じ形状のローラ受口39hが形成されている。
【0044】
ハンドル回動部材13の支持ピン15aと上側被回動部材23の支持ピン25aとが、上側ロッド部材27aにより連結され、ハンドル回動部材13の支持ピン15bと上側被回動部材23の支持ピン25bとが、上側ロッド部材27bにより連結される。
上側ロッド部材27aの下端部分27asと上端部分27auが、それぞれ支持ピン15a,25aに軸支され、上側ロッド部材27bの下端部分27bsと上端部分27buが、それぞれ支持ピン15b,25bに軸支されている。
【0045】
このようにして、図2および図7に示されるように、ハンドル回動部材13と上側被回動部材23が上側ロッド部材27a,27bにより連結されて四節リンク機構(特に四節平行リンク機構)20を構成している。
該四節リンク機構20は、操作ハンドル12の揺動(すなわちハンドル回動部材13の回動)を伝動して上側被回動部材23を回動(すなわちロックローラ24を旋回)してロックローラ24の扉8の上辺部8bからの出没動作に変換する伝動変換機構である。
【0046】
また同様に、ハンドル回動部材13の支持ピン15aと下側被回動部材33の支持ピン35aとが、下側ロッド部材37aにより連結され、ハンドル回動部材13の支持ピン15bと下側被回動部材33の支持ピン35bとが、下側ロッド部材37bにより連結される。
下側ロッド部材37aの上端部分37au(上側ロッド部材27aの下端部分27asと一体に形成)と下端部分37asが、それぞれ支持ピン15a,35aに軸支され、下側ロッド部材37bの上端部分37bu(上側ロッド部材27bの下端部分27bsと一体に形成)と下端部分37bsが、それぞれ支持ピン15b,35bに軸支されている。
【0047】
このようにして、図2および図7に示されるように、ハンドル回動部材13と下側被回動部材33が下側ロッド部材37a,37bにより連結されて四節リンク機構(特に四節平行リンク機構)30を構成している。
該四節リンク機構30は、操作ハンドル12の揺動(すなわちハンドル回動部材13の回動)を伝動して下側被回動部材33を回動(すなわちロックローラ34を旋回)してロックローラ34の扉8の下辺部8cからの出没動作に変換する伝動変換機構である。
【0048】
したがって、操作ハンドル12の操作によりハンドル回動部材13が回動すると、上側ロッド部材27a,27bを介して上側被回動部材23がハンドル回動部材13と同じ方向に同じ角度回動する。
同時に、ハンドル回動部材13の回動は、下側ロッド部材37a,37bを介して下側被回動部材33に伝達され、下側被回動部材33をハンドル回動部材13と同じ方向に同じ角度回動する。
【0049】
図7を参照して、実線で示す状態は、扉8が戸口4を閉じた閉扉時に、操作ハンドル12を下方に揺動操作したときのロック状態を示している。
操作ハンドル12を下方に揺動することで、操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13が回動して、ハンドル回動部材13に突設されたロックローラ14が、旋回して扉8の戸先8aから突出して、戸口枠5の鉛直枠部5aに取り付けられたローラ受部材19のローラ受口19hに挿入されて、前記したように戸口4を液密に確固として閉塞するロック状態とする。
【0050】
同時に、ハンドル回動部材13の回動が四節リンク機構20により上側被回動部材23に伝動されて上側被回動部材23が回動し、上側被回動部材23に突設されたロックローラ24が、旋回して扉8の上辺部8bから突出して、戸口枠5の上側水平枠部5bに取り付けられたローラ受部材29のローラ受口29hに挿入されてロック状態とする。
また同時に、ハンドル回動部材13の回動が四節リンク機構30により下側被回動部材33に伝動されて下側被回動部材33が回動し、下側被回動部材33に突設されたロックローラ34が、旋回して扉8の下辺部8cから突出して、戸口枠5の下側水平枠部5cに取り付けられたローラ受部材39のローラ受口39hに挿入されてロック状態とする。
【0051】
すなわち、閉扉時に、操作ハンドル12を下方に揺動することで、ハンドル回動部材13が回動し、同時に、四節リンク機構20を介して上側被回動部材23が回動し、四節リンク機構30を介して下側被回動部材33が回動して、ハンドル回動部材13,上側被回動部材23,下側被回動部材33にそれぞれ突設されたロックローラ14,24,34が、同時に旋回して、戸口枠5の上下側方の3か所の各ローラ受口19h,29h,39hに挿入されてロック状態とする。
したがって、扉8は戸口4を液密に確固として閉塞することができる。
【0052】
逆に、操作ハンドル12を上方に揺動することで、ハンドル回動部材13,上側被回動部材23,下側被回動部材33にそれぞれ突設されたロックローラ14,24,34が、同時に旋回して、戸口枠5の上下側方の3か所の各ローラ受口19h,29h,39hから抜けてロック解除状態とする(図7の2点鎖線、図10図11参照)。
【0053】
本開閉装置10には、図2に示されるように、扉8のハンドル回動軸16の上方に錠装置40が設けられている。
図3および図4を参照して、扉8の内側面8iに、錠ケース41が2本の上側ロッド部材27a,27b間に配設されている。
【0054】
錠ケース41内の上部にはシリンダ錠42のシリンダカム42cが収納されている。
シリンダ錠42は、扉8に貫装されており、外側面8oに錠口部42aが露出しており、内側面8iにシリンダカム42cが突設されている。
【0055】
シリンダカム42cの下には、カムフォロワ43が回動軸44に嵌着されて配置されており、回動軸44には、カムフォロワ43とともに作動レバー45が嵌着されている。
シリンダ錠42に鍵を挿入して操作すると、シリンダカム42cが回動してカム片42ctがカムフォロワ43の歯部43tに噛み合い、回動軸44を作動レバー45とともに回動する。
回動軸44の内側端部にサムターン46が突設され、サムターン46の回動操作により直接回動軸44を作動レバー45とともに回動することができる。
なお、作動レバー45の先端部には、圧縮ばね47の付勢力が上方向に働いている。
【0056】
作動レバー45の下には、直方体状の錠係止部材48が水平方向に進退移動自在に設けられており、錠係止部材48の上辺部に形成された凹部48vに作動レバー45の先端が係合して作用する。
【0057】
図3において実線で示す状態は、錠係止部材48が上側ロッド部材27a側に向けて進行移動して突出している状態であり、ロックローラ14,24,34が、3か所のローラ受口19h,29h,39hにそれぞれ挿入されてロック状態にあって上昇した上側ロッド部材27aの下端部分27asの扉8の内側面8i側に突出した被係止突起27pの直下に、錠係止部材48が突出している。
したがって、上側ロッド部材27aの被係止突起27pが錠係止部材48に当接して、上側ロッド部材27aの下降が規制される施錠状態にある。
【0058】
シリンダ錠42に鍵を挿入して解錠操作すると、シリンダカム42cが回動し、カムフォロワ43に作用して作動レバー45を回動し、作動レバー45は錠係止部材48を退行移動させるので、図3において2点鎖線で示すように、錠係止部材48が退行移動して、上側ロッド部材27aの被係止突起27pの動線から錠係止部材48を退避して、上側ロッド部材27aの昇降を自由にし、施錠状態を解除する。
なお、サムターン46の解錠操作によっても施錠状態を解除することができる。
【0059】
図2に示されるように、扉8の内側面8iには、戸先8a寄りの上部に設けられた上側被回動部材23に隣接してラッチ装置50が設けられている。
図13ないし図17を参照して、ラッチ装置50には、互いに対向する側板51a,51bと両側板51a,51bを連結する連結板51cとでチャンネル状に形成されたラッチケース51の開口部に同じくチャンネル状をした裏板52が蓋をするように嵌合して支持フレームが形成されている。
ラッチケース51の側板51a,51bの屈曲した端部が扉8の内側面8iに当接して固着されてラッチ装置50が取り付けられる。
【0060】
ラッチケース51と裏板52との間に形成される矩形孔に四角柱状の滑動部材53が上下に昇降自在に嵌合し、滑動部材53は圧縮ばね55により上方向に付勢されている。
また、滑動部材53には上部のラッチケース51の側板51aに沿った部分が切り欠かれ、この切欠き部にトリガー作動部材54が一体に嵌着されている。
【0061】
トリガー作動部材54は、滑動部材53の上面よりも上方に突出しており、滑動部材53の上面よりも上方部分は、上面が斜めに傾斜した傾斜面54sを形成している。
滑動部材53の裏板52に沿った面には、図15に示すように、斜め約45度に傾斜した傾斜案内溝53vが形成されている。
【0062】
一方、ラッチケース51の互いに対向する側板51a,51bに形成された対向する矩形孔51hおよび裏板52に形成された切欠き52hを、直方体状のラッチ係止部材56が貫通して扉8の内側面8iに平行な水平方向に進退移動自在に支持されている(図16参照)。
【0063】
該ラッチ係止部材56には、扉8の内側面8iに垂直方向に係合ピン57が貫装されている。
ラッチ係止部材56を貫通した係合ピン57の一方の突出した部分が、裏板52の切欠き52hを通って滑動部材53の裏板52に沿った面に形成された傾斜案内溝53vに係合している。
【0064】
図14ないし図16は、扉8が開いた開扉時に、トリガー作動部材54が滑動部材53と一体に最も上昇している状態を示している。
このとき、ラッチ係止部材56は進行移動して上側ロッド部材27bの方に突出しており、ラッチ係止部材56に貫装された係合ピン57が滑動部材53の傾斜案内溝53vの最低部位に係合して滑動部材53およびトリガー作動部材54のこれ以上の上昇が規制されている。
【0065】
開扉時に上昇した上側ロッド部材27bの上端部分27buの扉8の内側面8i側に突出した被係止突起27qの直下に、ラッチ係止部材56が進行移動して突出している(図10図11参照)。
したがって、上側ロッド部材27bの被係止突起27qがラッチ係止部材56に当接して、上側ロッド部材27bの下降が規制されるラッチ状態にある。
【0066】
この開扉時の状態から扉8が戸口4を閉じると、扉8の上辺部8bで上方に突出するトリガー作動部材54の上面の傾斜面54sが、扉8の上辺部8bに対向する戸口枠5の上側水平枠部5bに取り付けられたトリガー受板59に当接してトリガー作動部材54を押し下げ、トリガー作動部材54と一体の滑動部材53を圧縮ばね55の付勢力に抗して下降させる。
【0067】
滑動部材53が下降すると、滑動部材53の傾斜案内溝53vに係合ピン57が案内されて係合ピン57とともにラッチ係止部材56を退行移動させるので、図7に示されるように、ラッチ係止部材56が退行移動して、被係止突起27qの動線から退避して、上側ロッド部材27bの昇降を自由にし、ラッチ状態を解除する。
【0068】
このように、ラッチ装置50は、開扉時に上昇したトリガー作動部材54が滑動部材53を介してラッチ係止部材56に作用してラッチ係止部材56を進行移動させてラッチ状態とし、閉扉時にトリガー受板59に当接して下降したトリガー作動部材54が滑動部材53を介してラッチ係止部材56に作用してラッチ係止部材56を退行移動させてラッチ状態を解除する。
【0069】
図7ないし図9は、扉8が戸口4を閉じた閉扉時に、外側操作ハンドル11または内側操作ハンドル12を下方に揺動操作したときのロック状態を示している。
すなわち、操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13に突設されたロックローラ14が、戸口枠5の鉛直枠部5aに取り付けられたローラ受部材19のローラ受口19hに挿入して係合され、同時に、四節リンク機構20を介して回動した上側被回動部材23に突設されたロックローラ24が、戸口枠5の上側水平枠部5bに取り付けられたローラ受部材29のローラ受口29hに挿入して係合され、さらに四節リンク機構30を介して回動した下側被回動部材33に突設されたロックローラ34が、戸口枠5の下側水平枠部5cに取り付けられたローラ受部材39のローラ受口39hに挿入して係合されて、扉8を閉じ側に押え、扉8の周辺突条部8pがクッション部材7に強く押圧されて、扉8が戸口4を液密に確固として閉塞したロック状態となっている。
【0070】
ロック状態では、扉8が戸口4を閉じているので、ラッチ装置50はトリガー作動部材54がトリガー受板59に当接して押し下げられ滑動部材53とともに下降してラッチ係止部材56を退行移動させている。
【0071】
このロック状態において、建物1の外側から錠装置40のシリンダ錠42に鍵を挿入して施錠操作すると、錠係止部材48が進行移動して、図3および図4に示すように、上昇した上側ロッド部材27aの被係止突起27pの直下に錠係止部材48が突出して、上側ロッド部材27aの下降が規制されることで、操作ハンドル12の操作が規制された施錠状態とすることができる。
なお、建物1の内側でサムターン46を施錠操作しても同様に施錠状態とすることができる。
【0072】
施錠状態にある錠装置40のシリンダ錠42に鍵を挿入して解錠操作するか、またはサムターン46を解錠操作すると、錠係止部材48が退行移動して上側ロッド部材27aの昇降を自由にして施錠状態を解除することができる。
【0073】
施錠状態が解除された状態で、外側操作ハンドル11または内側操作ハンドル12を上方に揺動すると、図10ないし図12に示されるように、ハンドル回動部材13,上側被回動部材23,下側被回動部材33にそれぞれ突設されたロックローラ14,24,34が、同時に旋回して、図7の2点鎖線で示すように、戸口枠5の上下側方の3か所の各ローラ受口19h,29h,39hから抜けてロック解除状態とする。
【0074】
したがって、扉8を揺動して戸口4を開くことができ、扉8が戸口枠5から離れると、図10ないし図12を参照して、ラッチ装置50におけるトリガー受板59により押えられていたトリガー作動部材54の押えがなくなり、トリガー作動部材54は圧縮ばね55の付勢力により上方に突出する。
【0075】
トリガー作動部材54が上方に突出すると、トリガー作動部材54とともに滑動部材53が上昇することで、滑動部材53の傾斜案内溝53vに係合した係合ピン57が上昇する傾斜案内溝53vに案内されて水平に移動して係合ピン57とともにラッチ係止部材56が進行移動し、上昇していた上側ロッド部材27bの上端部27baの被係止突起27qの直下に突出する(図10参照)。
したがって、上側ロッド部材27bの被係止突起27qがラッチ係止部材56に当接して、上側ロッド部材27bの下降が規制されるラッチ状態となる。
【0076】
このように、図10を参照して、外側操作ハンドル11または内側操作ハンドル12を上方に揺動してロック状態を解除して、扉8を開けたときは、ラッチ装置50が作動して、ラッチ係止部材56が上側ロッド部材27bの被係止突起27qの直下に突出して、上側ロッド部材27bの下降が規制されるラッチ状態となるので、外側操作ハンドル11および内側操作ハンドル12の下方への揺動操作ができなくなる。
したがって、開扉時に外側操作ハンドル11および内側操作ハンドル12が下方に揺動操作(ロック操作)されることを防止することができる。
【0077】
開扉時にロック操作ができないので、扉8が開いた状態で開閉装置10のロックローラ14,24,34が、扉8から突出することはなく、ロックローラ14,24,34が突出したまま扉8が閉じられることで生じるロックローラ14,24,34の戸口枠5への衝接を回避することができる。
【0078】
図17に示されるように、トリガー作動部材54は、扉8から出没自在で圧縮ばね55により突出方向に付勢され、閉扉時に戸口枠5のトリガー受板59に接して圧縮ばね55の付勢力に抗して移動して扉8内に没入し、図14に示されるように、開扉時にトリガー作動部材54は、トリガー受板59から離れて圧縮ばね55の付勢力により扉8から突出するので、扉8の開閉時にトリガー作動部材54を確実に出没作動させることが、簡単な構造でできる。
【0079】
図10に示されるように、ラッチ装置50は、開扉時に扉から突出したトリガー作動部材54がラッチ係止部材56を進行移動させてラッチ状態とするので、ロック解除状態にある操作ハンドル11,12のロック操作が規制され、誤って操作ハンドル11,12のロック操作が行われることを防止することができる。
なお、図7に示されるように、閉扉時には扉内に没入したトリガー作動部材54がラッチ係止部材56を退行移動させてラッチ状態を解除するので、ロック解除状態にある操作ハンドル11,12のロック操作が可能で、ロック操作によりロックローラ24,34を戸口枠5に形成されたローラ受口29h,39hに係合してロック状態とすることができる。
【0080】
図10を参照して、トリガー作動部材54は扉8の上辺部8bで上下方向に出没自在に配設され、トリガー受部59はトリガー作動部材54に対応して戸口枠5の上側水平枠部5bに設けられるので、開扉時にトリガー作動部材54は扉8の上辺部8bにあって見難い位置にあるため、突出したトリガー作動部材54が誤って押されるようなことはなく、誤操作を防止することができる。
【0081】
図7および図10を参照して、ハンドル回動部材13と上側被回動部材23が上側ロッド部材27a,27bにより連結されて簡単な構造の四節リンク機構20が構成され、同四節リンク機構20の水平方向側方に隣接してラッチ装置50が配置されるので、上側ロッド部材27a,27bにより上下方向に長尺の四節リンク機構20の側方に、ラッチ装置50のトリガー作動部材54が扉8の上辺部8bで上下方向に出没自在に配設され、四節リンク機構20とラッチ装置50を並べてコンパクトに配置することができる。
【0082】
図7および図10を参照して、ラッチ装置50は、トリガー作動部材54の上下方向の出没移動をラッチ係止部材56の水平方向の進退移動に変換し、ラッチ係止部材56が進行移動することでロック解除状態にある上側ロッド部材27bの被係止突起27qに係止可能としてロック操作を規制してラッチ状態とし、逆にラッチ係止部材が退行移動することでロッド部材の被係止部の動線から退避してラッチ状態を解除するので、ラッチ装置を簡単にかつコンパクトに構成することが可能である。
【0083】
図14ないし図17を参照して、ラッチ装置50は、上下方向の出没移動するトリガー作動部材54と一体の滑動部材53の傾斜案内溝53vに係合ピン57が案内されてラッチ係止部材56が水平方向に進退移動する簡単な構造であり、部品点数も少なく小型のラッチ装置50を安価に構成することができる。
【0084】
以上の実施の形態に係る扉8は、片扉であったが、別の実施の形態として観音開きする両扉の例を、図18に示し説明する。
図18は、閉扉時の建物の内側から視た扉および戸口枠の正面図である。
床102から立設された外壁103に戸口枠105で仕切られて矩形に開口した戸口を、左右両扉8,108が開閉自在で、図18は、閉じた状態を示している。
【0085】
図18の正面図において、右側の扉8は、前記実施の形態の扉8と略同じであり、同じ部材は同じ符号を用いて示している。
すなわち、扉8は、内側操作ハンドル12の揺動操作を被回動部材23,33に伝動してロックローラ24,34の出没動作に変換する四節リンク機構(伝動変換機構)20,30とともに錠装置40およびラッチ装置50が設けられている。
戸口枠105には、ロックローラ24,34に対向してローラ受口29h,39hが設けられている。
【0086】
図示されないが、扉8に関して内側操作ハンドル12の対称の表側位置に外側操作ハンドル11が設けられている。
なお、内側操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13には、ロックローラ14が突設されている。
【0087】
他方、左側の扉108は、右側の扉8と左右対称で、戸口枠105に蝶番106により揺動自在に支持されて、両扉8,108は観音開きする。
左側の扉108には、右側の扉8とは略左右対称に、内側操作ハンドル112、内側操作ハンドル112の揺動操作を被回動部材123,133に伝動してロックローラ124,134の出没動作に変換する四節リンク機構120,130を備える開閉装置110およびラッチ装置150が設けられている。
【0088】
開閉装置110およびラッチ装置150は、開閉装置10およびラッチ装置50と左右対称に構成されているが、構造は同じである。
戸口枠105には、ロックローラ124,134に対向してローラ受口129h,139hが設けられている。
【0089】
しかし、内側操作ハンドル112の基端側のハンドル回動部材113には、ロックローラが突設されていない。
また、左側の扉108には、錠装置は設けられていない。
外側操作ハンドルも存在しない。
内側操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13に突設されたロックローラ14に対向するローラ受口119hは、左側の扉108の戸先108aに設けられている。
【0090】
図18に示されるように、左右の扉8,108を閉じた閉扉時には、内側操作ハンドル12,112が下方に揺動操作されて、左側の扉108は、四節リンク機構120,130を介して突出したロックローラ124,134がローラ受口129h,139hに係合されてロック状態となっており、右側の扉8は、内側操作ハンドル12の基端側のハンドル回動部材13に突設されたロックローラ14が、ロック状態の左側の扉108の戸先108aに設けられたローラ受口119hに係合され、同時に、四節リンク機構20,30を介して突出したロックローラ24,34がローラ受口29h,39hに係合されて、扉8が戸口を液密に確固として閉塞したロック状態となっている。
【0091】
そして、このロック状態において、錠装置40の錠係止部材48が突出して内側操作ハンドル12および外側操作ハンドルの操作が規制された施錠状態となっている。
したがって、建物の外側からは、鍵を使用して解錠しない限り外側操作ハンドルを操作することはできない。
【0092】
錠装置40の施錠状態を解除して、開扉するときは、まず右側の扉8の操作ハンドル11,12を上方に揺動する操作をして、ロックローラ14,24,34を同時に旋回して、各ローラ受口119h,29h,39hから抜いてロック解除状態として、右側の扉8を外側に揺動して開く。
その後、左側の扉108の内側操作ハンドル112を上方に揺動する操作をして、ロックローラ124,134を同時に旋回して、各ローラ受口129h,139hから抜いてロック解除状態として、左側の扉108を外側に揺動して開く。
【0093】
右側の扉8が開くと、ラッチ装置50は、トリガー作動部材54がトリガー受板159から外れて上方に突出することで、ラッチ係止部材56が進行移動し、ロック操作が規制されるラッチ状態となるので、誤って操作ハンドル11,12を下方に揺動するロック操作が防止される。
同様に、左側の扉108が開くと、ラッチ装置150は、トリガー作動部材154が上方に突出することで、ラッチ係止部材156が進行移動し、ロック操作が規制されるラッチ状態となるので、誤って内側操作ハンドル112を下方に揺動するロック操作が防止される。
【0094】
両扉8,108はともに開扉時にロック操作ができない。
したがって、扉108が開いた状態で開閉装置110のロックローラ124,134が、扉108から突出することはなく、ロックローラ124,134が突出したまま扉108が閉じられることで、ロックローラ124,134が戸口枠105に衝接するのを回避することができる。
また、扉8が開いた状態で開閉装置10のロックローラ14,24,34が、扉8から突出することはなく、ロックローラ14,24,34が突出したまま扉8が閉じられることで、ロックローラ14,24,34が扉108の戸先108aおよび戸口枠105に衝接するのを回避することができる。
【0095】
前記実施の形態では、開扉時に上昇した上側ロッド部材27bの上端部分27buの扉8の内側面8i側に突出した被係止突起27qの直下に、ラッチ装置50のラッチ係止部材56が進行移動して突出することで、上側ロッド部材27bの被係止突起27qがラッチ係止部材56に当接して、上側ロッド部材27bの下降が規制されるラッチ状態として、外側操作ハンドル11および内側操作ハンドル12の下方への揺動操作ができないようにし、ロックローラ14,24,34が突出して、扉108の戸先108aおよび戸口枠105に衝接するのを回避している。
【0096】
ラッチ係止部材は、被係止突起27qに当接するようにする以外に、上側被回動部材23の回動を規制すればラッチ状態とすることができる。
そこで、ラッチ状態とする2つの変形例を、図19図20にそれぞれ示し説明する。
なお、図19および図20は、前記実施の形態の図11が対応する図であり、同じ部材は同じ符号を用いて説明する。
【0097】
図19に示す変形例では、変形菱形をした上側被回動部材23に上側ロッド部材27bと連結される支持ピン25bxが扉8に向けて突出しており、開扉時に、図19に示すように、上昇した該支持ピン25bxの直下にラッチ係止部材56xが進行移動して突出することで、支持ピン25bxがラッチ係止部材56xに当接して、上側被回動部材23の回動が規制されるラッチ状態となり、操作ハンドルの揺動操作をできないようにしている。
【0098】
図20に示す変形例では、変形菱形をした上側被回動部材23yの一部に切欠き23yhが形成されており、開扉時に、図19に示すように、回動した上側被回動部材23yの切欠き23yhにラッチ係止部材56yが進行移動して突入して、上側被回動部材23yの切欠き23yhの上面の直下にラッチ係止部材56yが位置することで、上側被回動部材23yの切欠き23yhの上面がラッチ係止部材56yに当接して、上側被回動部材23の回動が規制されるラッチ状態となり、操作ハンドルの揺動操作をできないようにしている。
【0099】
以上、本発明に係る実施の形態に係る扉の開閉装置について説明したが、本発明の態様は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨の範囲で、多様な態様で実施されるものを含むものである。
【0100】
例えば、上記実施の形態に係る開閉装置10,110は、扉の上辺部と下辺部の双方からロックローラ24,34が出没する構成であったが、上辺部と下辺部のいずれか一方からのみロック係合部材が出没する構成であってもよい。
また、ロック係合部材は、ロックローラのほかロックロッドやロックバーなどのロック係合部材でもよい。
【符号の説明】
【0101】
1…建物、2…床、3…外壁、4…戸口、5…戸口枠、5a…鉛直枠部、5b…上側水平枠部、5c…下側水平枠部、6…蝶番、7…クッション部材、8…扉、8i…内側面、8a…戸先、8b…上辺部、8c…下辺部、9…、
10…開閉装置、11…外側操作ハンドル、12…内側操作ハンドル、13…ハンドル回動部材、14…ロックローラ、15a,15b…支持ピン、16…ハンドル回動軸、19…ローラ受部材、19h…ローラ受口、
20…四節リンク機構(伝動変換機構)、21…基盤、22…支軸、23…上側被回動部材、24…ロックローラ、25a,25b,25c…支持ピン、26…圧縮ばね、27a,27b…上側ロッド部材、27q…被係止突起、29…ローラ受部材、29h…ローラ受口、
30…四節リンク機構(伝動変換機構)、31…基盤、32…支軸、33…下側被回動部材、34…ロックローラ、35a,35b,35c…支持ピン、36…圧縮ばね、37a,37b…下側ロッド部材、38…、39…ローラ受部材、39h…ローラ受口、
40…錠装置、41…錠ケース、42…シリンダ錠、42c…シリンダカム、42ct…カム片、43…カムフォロワ、43t…歯部、44…回動軸、45…作動レバー、46…サムターン、47…圧縮ばね、48…錠係止部材、48v…凹部、
50…ラッチ装置、51…ラッチケース、52…裏板、53…滑動部材、53v…傾斜案内溝、54…トリガー作動部材、55…圧縮ばね、56…ラッチ係止部材、57…係合ピン、58…、59…トリガー受板、
102…床、105…戸口枠、106…蝶番、108…扉、108a…戸先、
110…開閉装置、112…内側操作ハンドル、113…ハンドル回動部材、119h…ローラ受口、
120…四節リンク機構、123…被回動部材、124…ロックローラ、129h…係合受口、
130…四節リンク機構、133…被回動部材、134…ロックローラ、139h…係合受口、
150…ラッチ装置、154…トリガー作動部材、156…ラッチ係止部材、159…トリガー受板、
25bx…支持ピン、56x…ラッチ係止部材、
23y…上側被回動部材、23yh…切欠き、56y…ラッチ係止部材。
図1
図2
図3
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