(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-14
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】軌道上を手動で摺動可動な、軌道を処理するための機械
(51)【国際特許分類】
E01B 29/24 20060101AFI20220118BHJP
B61D 15/00 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
E01B29/24
B61D15/00 B
(21)【出願番号】P 2019515615
(86)(22)【出願日】2017-08-21
(86)【国際出願番号】 EP2017001001
(87)【国際公開番号】W WO2018054519
(87)【国際公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-07-03
(31)【優先権主張番号】202016005841.0
(32)【優先日】2016-09-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】507069564
【氏名又は名称】ローベル バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBEL Bahnbaumaschinen GmbH
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 31, D-83395 Freilassing, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】オットー ヴィトルロイター
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/017432(WO,A1)
【文献】特開2014-031129(JP,A)
【文献】特表2013-507903(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E01B 29/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道(2)上を手動で摺動可動な、軌道を処理するための機械(1)であって、
前記機械(1)は、作業モジュール(3)を有し、
前記作業モジュール(3)は、ハンドル(9)と、駆動部(13)によって駆動される作業工具(14)と、前記軌道(2)のレール(7)上を案内可能な機械フレーム(10)とを含み、
前記作業モジュール(3)は、エネルギモジュール(4)に取り外し可能に接続されている、
機械(1)において、
前記エネルギモジュール(4)は、電気的なエネルギ貯蔵部(25)と、出力接点(20)とを含み、
前記出力接点(20)は、前記作業モジュール(3)の入力接点(19)に取り外し可能に接続されており、
前記作業モジュール(3)は、前記エネルギ貯蔵部(25)から電気的なエネルギが供給される電気モータ(15)を駆動部(13)として含む、
ことを特徴とする機械(1)。
【請求項2】
前記エネルギモジュール(4)は、発電機(23)に連結された内燃機関(22)を含み、
前記発電機(23)は、前記電気的なエネルギ貯蔵部(25)を充電するための充電装置(24)に接続されている、
請求項1に記載の機械(1)。
【請求項3】
前記入力接点(19)は、前記作業モジュール(3)の機械的な収容装置(35)に組み込まれており、
前記出力接点(20)は、前記エネルギモジュール(4)の機械的な接続装置(36)に組み込まれている、
請求項1又は2に記載の機械(1)。
【請求項4】
前記電気的なエネルギ貯蔵部(25)は、スーパーキャパシタ(26)を含む、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項5】
前記電気的なエネルギ貯蔵部(25)は、アキュムレータ(27)を含む、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項6】
前記入力接点(19)は、分配装置(17)に接続されており、前記分配装置(17)の出力部に前記電気モータ(15)が接続されている、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項7】
前記駆動部(13)は、ブラシレス電気モータ(15)として構成されている、
請求項1乃至6のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項8】
前記作業モジュール(3)は、取り外し可能なデータ線(21)を介して前記エネルギモジュール(4)に接続されている、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項9】
前記エネルギ貯蔵部(25)は、前記機械(1)の作業サイクルのために必要とされるエネルギが前記内燃機関(22)のほぼ一定の出力によってカバーされるような容量を有する、
請求項
2に記載の機械(1)。
【請求項10】
前記機械(1)は、プログラマブルロジックコントローラとして構成された機械制御部(30)を含む、
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項11】
前記作業モジュール(3)は、前記レール(7)を削正するための削正装置(12)を含む、
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の機械(1)。
【請求項12】
前記作業モジュール(3)は、前記軌道(2)のレール固定部(34)を解除及び締結するためのねじ装置又はクリップ装置を含む、
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道上を手動で摺動可動な、軌道を処理するための機械であって、当該機械は、作業モジュールを有し、作業モジュールは、ハンドルと、駆動部によって駆動される作業工具と、軌道のレール上を案内可能な機械フレームとを含み、作業モジュールは、エネルギモジュールに取り外し可能に接続されている、機械に関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術
軌道上を手動で案内することができるこのような小型機械は、フレキシブルであり、迅速に使用することができる。個々の軌道工事箇所の間での容易な搬送を保証するために、このような機械の重量は制限されている。軌道上への載置又は軌道からの持ち上げは、通常、人間工学的に配置されたハンドルを使用して2人で実施される。
【0003】
例えば、独国実用新案第202010007264号明細書(DE 20 2010 007 264 U1)から、レール頭部を削正するための削正機が公知である。同明細書では、駆動部として内燃機関が使用されており、この内燃機関は、機械フレームに固定されている。機械フレームに対して作業モジュールが旋回可能に配置されており、可撓性の駆動軸を介して削正アセンブリが内燃機関に接続されている。
【0004】
独国実用新案第201012007818号明細書(DE 20 1012 007 818 U1)から、モジュール式に構成された小型機械が公知である。軌道上を手動で摺動可能なこの機械は、作業工具を動作させるための液圧式の駆動部を有する作業モジュールを含む。この作業モジュールにはエネルギモジュールが取り外し可能に連結されており、このエネルギモジュールは、内燃機関及び液圧ポンプを含む。この場合、内燃機関は、作業工具を動作させるために必要とされる最大出力を供給するように構成されなければならない。しかしながら、この最大出力は、基本的に作業サイクルの間、例えばクリップ接続部を締め付ける際に、又は、固定ねじを締め付ける際に、短時間だけしか必要とされない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】独国実用新案第202010007264号明細書
【文献】独国実用新案第201012007818号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の概要
本発明の基礎となる課題は、冒頭に述べた形式の種類の機械に関して従来技術に対する改善策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記の課題は、独立請求項1に記載の特徴を有する機械によって解決される。従属請求項は、本発明の有利な実施形態を示す。
【0008】
エネルギモジュールは、電気的なエネルギ貯蔵部と、出力接点とを含み、出力接点は、作業モジュールの入力接点に取り外し可能に接続されており、作業モジュールは、エネルギ貯蔵部から電気的なエネルギが供給される電気モータを駆動部として含む。そのような解決策は、一方では、作業モジュールとエネルギモジュールとを別々に搬送可能であることに基づき、人間工学的である。他方では、エネルギ貯蔵部において利用可能なエネルギの大部分が、電力ピークをカバーするために使用されるので、全体効率が高くなっている。機械的又は液圧的に駆動される作業工具を有する公知の機械の場合に該当するような、駆動部のアイドリング時間がなくなる。
【0009】
本発明の有利な実施形態は、エネルギモジュールが、発電機に連結された内燃機関を含み、発電機が、電気的なエネルギ貯蔵部を充電するための充電装置に接続されていることを企図している。これによって、エネルギ貯蔵部及び内燃機関の寸法が、作業サイクル中に必要とされる電気的なエネルギに合わせて調整されている。具体的には、内燃機関は、平均出力を供給し、エネルギ貯蔵部にエネルギが一時的に貯蔵され、電力ピークをカバーするために準備される。
【0010】
機械を効率的に取り扱うために、入力接点が、作業モジュールの機械的な収容装置に組み込まれており、出力接点が、エネルギモジュールの機械的な接続装置に組み込まれていると有利である。このようにして、作業モジュールとエネルギモジュールとが機械的に一緒に連結されるのと同時に、電気的な接触接続が実施される。
【0011】
エネルギモジュールの有利な発展形態では、電気的なエネルギ貯蔵部は、スーパーキャパシタを含む。このようにして、わずかなスペース及びわずかな重量で、高い出力密度を実現することが可能となる。スーパーキャパシタはさらに、急速な放電と十分な充放電サイクルとを可能にし、繰り返し発生する急上昇する電力ピークを伴う機械動作が、これによって最適に支援される。
【0012】
電気的なエネルギ貯蔵部が、アキュムレータを含むとさらに有用である。このようにして電気的なエネルギが、比較的長時間の機械動作期間にわたって一時的に貯蔵される。アキュムレータが適切に寸法設定されている場合、アキュムレータが作業休止中に外部電源によって充電又は交換される場合には、給電中の内燃機関-発電機-ユニットを一時的にスイッチオフすることができ(例えばトンネル内部)、又は、完全に省略することができる。
【0013】
本発明の対象の発展形態では、入力接点は、分配装置に接続されており、分配装置の出力部に電気モータが接続されている。したがって、電気モータの制御部は、作業モジュールに組み込まれている。電気的なエネルギ貯蔵部からの直流電流の供給は、入力接点を介して実施される。
【0014】
駆動部が、ブラシレス電気モータとして構成されていると有利である。このような電気モータは、一方ではさほどメンテナンスを必要とせず、他方では周波数変換器によって簡単に制御することが可能である。
【0015】
さらなる改善形態は、作業モジュールが、取り外し可能なデータ線を介してエネルギモジュールに接続されていることを企図している。これによって、エネルギモジュールの状態データを作業モジュールの表示装置に伝送することが可能となる。これによって、制御データを伝送することも可能となる。
【0016】
特に効率的な機械のためには、エネルギ貯蔵部が、機械の作業サイクルのために必要とされるエネルギが内燃機関のほぼ一定の出力によってカバーされるような容量を有すると有利である。その場合、内燃機関は、非常にわずかな騒音放出と非常にわずかな燃料消費量とを伴う最適な範囲において常に動作する。
【0017】
機械が、プログラマブルロジックコントローラとして構成された機械制御部を含むとさらに有利である。適合可能なモータ制御部に加えて、追加機能を実装することも可能である。
【0018】
機械が削正機である有利な実施形態では、作業モジュールは、レールを削正するための削正装置を含む。特に、削正装置が機械フレームに対して傾斜可能である場合には、この実施形態が有用である。なぜなら、その場合には、駆動部を削正装置に組み込むことができるからである。給電は、削正装置を十分に自由に傾斜させることができる可撓性の電線を介して実施される。
【0019】
機械の別の実施形態は、作業モジュールが、軌道のレール固定部を解除及び締結するためのねじ装置又はクリップ装置を含むことを企図している。この場合には、特に、短期間のみの負荷ピークが繰り返し発生する周期的な作業方式が支援される。このような負荷ピークは、電気的なエネルギ貯蔵部からの一時的に貯蔵されたエネルギによってカバーされる。
【0020】
以下、添付の図面を参照しながら本発明を例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】レール上を案内される削正機を示す概略図である。
【
図2】エネルギモジュールを有する
図1の機械の横方向アームを示す概略図である。
【
図4】レール上を案内されるねじ締め機を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施形態の説明
図1に示された軌道2を処理するための機械1は、手動案内式の削正機である。この機械1は、作業モジュール3及びエネルギモジュール4を含み、このエネルギモジュール4は、
図2において見て取ることができる。これら2つのモジュール3,4は、横方向アーム5を介して機械的に取り外し可能に接続されている。機械1は、軌道2の一方のレール7において案内ローラ6を介して案内されており、ローラ8が固定された横方向アーム5を介して、軌道2の他方のレール7に対して支持されている。
【0023】
作業モジュール3は、機械フレーム10に配置されたハンドル9を含む。このハンドル9を用いて機械1を軌道上に装着すること、又は、軌道から取り外すことが可能である。機械フレーム10には、軌道2の長手方向に延在する旋回軸線11を中心にして傾斜可能に削正装置12が配置されている。この削正装置12は、作業工具14を駆動するための駆動部13を含み、作業工具14は、本実施例では削正盤として構成されている。機械1を軌道2に沿って手動で摺動させ、旋回軸線11を中心として傾斜させることにより、レール7のレール頭部の輪郭を削正することが可能である。
【0024】
駆動部13は、ブラシレス電気モータ15として構成されている。電気モータ15は、可撓性のモータ接続線16を介して分配装置17に接続されている。この分配装置17には電気モータ15の制御部が収容されている。分配装置17には給電線18が導かれており、この給電線18は、作業モジュール3の入力接点19に接続されている。
【0025】
給電線18は、出力接点20を介してエネルギモジュール4へとさらに導かれている。任意選択的に、作業モジュール3とエネルギモジュール4との間で状態データ又は制御データを伝送するために、給電線18に対して並列にデータ線21が延在している。好適には、入力接点19及び出力接点20は、取り外し可能な差込接続部の構成要素として構成されている。
【0026】
エネルギモジュール4は、横方向アーム5に固定されており、内燃機関22と、発電機23と、充電装置24と、電気的なエネルギ貯蔵部25とを含む。電気的なエネルギ貯蔵部25は、好ましくはいわゆるスーパーキャパシタ26である。代替的又は追加的にアキュムレータ27を配置することも有用であろう。エネルギモジュール4を持ち上げるために、人間工学的に配置されたハンドル9がさらに設けられている。
【0027】
図示されていない代替的な実施形態では、エネルギモジュール4を、十分な長さの可撓性の線18,21のみを介して作業モジュール3に接続させることができる。その場合にはエネルギモジュール4は、例えば削正工程の間、軌道の隣に置かれる。
【0028】
図3には回路構成が示されている。内燃機関22は、発電機23に機械的に連結されている。発電機23によって生成された三相電流が、充電装置24に供給されている。充電装置24は、例えば閉ループ制御された出力側の直流電圧(充電電圧)を生成するためのスイッチングコンバータを含む。
【0029】
エネルギ貯蔵部25としてスーパーキャパシタ26と、場合によってはアキュムレータ27とに直流電圧が印加される。並列接続される場合、スーパーキャパシタ26は、急激に増加する負荷ピークをカバーするためのバッファ要素として使用され、この場合、充電装置24による再充電が実施される。内燃機関22がスイッチオフされている場合、又は、内燃機関22が欠落している場合には、スーパーキャパシタ26を充電するためのエネルギがアキュムレータ27によって供給される。
【0030】
給電線18の接点19,20を介して、貯蔵されている電気的なエネルギが作業モジュール3の分配装置17に供給される。そこで、電気モータ15を駆動するために直流電圧の変換が実施される。これは、例えばいわゆるブラシレス直流モータである。ブラシレス直流モータは、実際には、永久磁石を用いた励磁による三相同期機のように構成されている。直流電圧を変換するために、ブロック整流による簡単な周波数変換器28が使用される。図示の削正機の場合には、駆動部13を削正スピンドルに直接的に組み込むことが可能である。
【0031】
代替的に、ブラシを有する従来の直流モータを使用することができ、この場合には、周波数変換器28の必要性が省略される。場合により、作業工具14の最適な回転速度を電気モータ15の回転速度に適合させるために、電気モータ15と作業工具14との間に力伝達要素を配置することが有用である。
【0032】
分配装置17はさらに、入力側の直流電圧(例えば43V)を供給電圧(例えば12Vの直流電圧)に変換するための直流電圧変換器29を含む。機械制御部30は、二相線31を介して供給電圧に接続されている。さらに、機械制御部30と分配装置17との間で制御データ及び状態データを交換するために、データ線21を介した接続が存在する。有用なのは、電気モータ15を閉ループ制御し、状態データを処理するように構成されているプログラマブルロジックコントローラ(PLC)である。これにより、例えば電気的なスピンドル調整のような追加機能を実装することも可能である。
【0033】
機械制御部30は、取り外し可能なデータ線21を介して機械1の操作部32に接続されており、場合によっては充電装置24及び内燃機関22に接続されている。このようにして電気モータ15の出力を、作業サイクル中に充電装置24によって供給されたエネルギに合わせて調節することができる。操作部32を、作業モジュール3の構成要素として構成し、機械制御部30に直接的に接続させることも可能である。有利には、操作部32は、エネルギ貯蔵部25に貯蔵されている電気的なエネルギを表示するためのディスプレイ又は発光ダイオードを含む。
【0034】
図4には別の1つの機械例が示されている。これは、ねじ締め機であり、ねじ締め機の作業工具14は、ねじスピンドルとして構成されている。機械1は、案内ローラ6を介して軌道2上に案内されている。案内ローラ6は、機械フレーム10に移動可能に接続された走行機構33の構成要素である。このようにして、ねじスピンドルとレール固定部34のねじとを係合させるために、ハンドル9によって機械フレーム10を旋回させることが可能である。
【0035】
機械フレーム10には作業モジュール3が構築されており、この作業モジュール3は、駆動部13及び作業工具14に加えて操作部32と、機械制御部30と、分配装置17も含む。作業モジュール3の入力接点19は、エネルギモジュール4の出力接点20と差込接続されている。
【0036】
エネルギモジュール4が機械的な連結装置を介して作業モジュール3に接続されており、入力接点19及び出力接点20がこの連結装置の構成要素であると有利である。このようにして、作業モジュール3とエネルギモジュール4とを一緒に連結させる際に、電気的な接触接続が自動的に実施される。具体的には、入力接点19が、作業モジュール3の機械的な収容装置35に組み込まれており、出力接点20が、エネルギモジュール4の機械的な接続装置36に組み込まれている。
【0037】
差込接続された給電線18を介して、エネルギ貯蔵部25から作業モジュール3への給電が実施される。さらに、操作部32又は機械制御部30とエネルギモジュール4との間で制御データ及び状態データを伝送するための取り外し可能なデータ線21が設けられている。
【0038】
上述した手動案内式の削正機と、手動案内式のねじ締め機とに加えて、例えばクリップ機又はレール7を分離するための機械のような他の機械1も、本発明に含まれている。特に、作業の使用が基本的に短時間である機械1の場合には、作業休止中に外部のエネルギ源によって充電されるエネルギ貯蔵部25を、エネルギモジュール4に設けることが有用であろう。その場合には、内燃機関22及び発電機23が省略される。
【0039】
内燃機関22を用いる全ての用途において、発電機23及び電気モータ15を実質的に同一構造に構成することができる。例えば、両方ともブラシレス電動機であり、この場合、発電機23は、(充電装置24の一部として)整流器に接続されており、電気モータ15は、周波数変換器28に接続されている。
【0040】
エネルギ貯蔵部25の容量は、有利には、機械1の作業サイクルのために必要とされるエネルギが内燃機関22の一定の出力によってカバーされるように構成されている。作業サイクルは、作業工具14が使用されていない受動フェーズと、作業工具14が稼働している能動フェーズとから構成されている。エネルギ貯蔵部25の充電は、受動フェーズ中に実施され、放電は、能動フェーズ中に実施される。
【0041】
1つの発展形態では、機械1を動作させるために必要とされるエネルギを複数の作業サイクルにわたって検出することが有用である。例えば、電気モータ15の出力推移が測定され、機械制御部30のメモリユニットに記憶される。その後、その平均値が、内燃機関22のための出力規定値として使用される。このようにして内燃機関22は、種々異なる作業条件下においても常に最適な出力範囲で動作される。例えば、作業サイクル時間が比較的長時間である場合には、騒音及び燃料消費量を低減するためにモータ回転速度を自動的に低減することが可能である。