(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-14
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】モノのインターネットのサービスアーキテクチャ
(51)【国際特許分類】
H04M 11/00 20060101AFI20220118BHJP
H04W 8/18 20090101ALI20220118BHJP
G16Y 30/00 20200101ALI20220118BHJP
【FI】
H04M11/00 302
H04W8/18
G16Y30/00
(21)【出願番号】P 2019572059
(86)(22)【出願日】2018-06-27
(86)【国際出願番号】 US2018039759
(87)【国際公開番号】W WO2019005970
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2021-06-23
(32)【優先日】2017-06-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515160378
【氏名又は名称】アイベイシス・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】IBASIS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【氏名又は名称】金子 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】100150566
【氏名又は名称】谷口 洋樹
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【氏名又は名称】中尾 真二
(72)【発明者】
【氏名】シュー・リチャード・エイチ
(72)【発明者】
【氏名】ユルチェンコ・ヴィタリー・ジー
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ・エイジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ペレグリーニ・リチャード・エム
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-108450(JP,A)
【文献】特開2017-103640(JP,A)
【文献】特開2016-029791(JP,A)
【文献】特開2016-001926(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
H04W4/00-99/00
G16Y30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のモバイルネットワークと関連付けられた第1の国際移動体加入者識別番号(IMSI)に付与されたモバイル機器
から送信されるデータ
トラフィックを検査し、
前記モバイル機器が前記検査されたデータトラフィックから要求しているまたはアクセスしているデータサービスの識別を判断し、
前記データサービスの前記識別を切替論理モジュールへ送信するように構成されたデータ検査モジュールと、
前記データ検査モジュールと通信可能に接続された前記切替論理モジュールであって、
前記モバイル機器が要求した前記データサービスの前記識別を受信し、前記モバイル機器に付与するための、第2のモバイルネットワークと関連付けられた第2のIMSIを選択し、かつ、前記モバイル機器に前記第2のIMSIを付与するように構成された前記切替論理モジュールとを備え、
前記識別は、
(i)データ接続を要求しているまたはデータ接続にアクセスしている前記モバイル機器によって実行されるソフトウェアアプリケーション、
(ii)前記モバイル機器によって要求されるインターネットウェブサイト、
(iii)前記モバイル機器がアクセスを要求したインターネットプロトコルアドレスの少なくとも1つであり、
前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器
から送信される前記検査されたデータトラフィックから判断された前記データサービス
の識別に少なくとも部分的に基づいている、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールは、さらに、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与する前に、前記第2のIMSIが、回避するIMSIのリストに含まれていないことを判断するように構成されている、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記データ検査モジュールは、
さらに、
前記モバイル機器
から送信されるデータ
トラフィックを
データサービスのシグネチャについて検査し、
かつ
検査された前記データ
トラフィックからの
データサービスのシグネチャを、シグネチャデータベースに記憶されているデータサービスの既知のシグネチャと比較して、前記モバイル機器
が前記検査されたデータトラフィックから要求しているまたはアクセスしている前記データサービスの前記識別を判断
する
ように構成されている、システム。
【請求項4】
請求項
1に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、ディープ・パケット・インスペクションを用いて前記モバイル機器
から送信される前記データ
トラフィックを検査するように構成されている、システム。
【請求項5】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールは、前記モバイル機器によって要求された
またはアクセスされた前記識別されたデータサービスに対して前記第2のモバイルネットワークが課金するレートに基づいて、前記第2のIMSIを選択するように構成されて
おり、
前記第2のモバイルネットワークが課金する前記レートは、前記識別されたデータサービスに特有である、システム。
【請求項6】
請求項1に記載のシステムにおいて、
前記第2のIMSIの選択は、さらに、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの状況、前記モバイル機器が要求しているデータの種類、前記モバイル機器によって要求されるデータ量のいずれか1つ
以上に基づいている、システム。
【請求項7】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、
所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡するように構成され、それぞれの前記モバイル機器には、前記第1のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されており、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択し、かつ、
前記複数のモバイル機器の前記少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与するように構成されており、
前記異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられており、前記選択は、前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量に少なくとも部分的に基づいている、システム。
【請求項8】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、複数のモバイル機器からのデータトラフィックを検査することに基づいて、所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断するように構成され、前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、システム。
【請求項9】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査されたデータ
トラフィックを拒否、許可、または変更するように構成されている、システム。
【請求項10】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査されたデータ
トラフィックを拒否、許可、または変更するように構成されている、システム。
【請求項11】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記第2のIMSIの前記選択は、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
の1つ以上に基づいている、システム。
【請求項12】
請求項3に記載のシステムにおいて、前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、システム。
【請求項13】
第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1の国際移動体加入者識別番号(IMSI)が付与されたモバイル機器
から送信されるデータトラフィックを検査することと、
前記モバイル機器が前記検査されたデータトラフィックから要求しているまたはアクセスしているデータサービスの識別を判断することと、
前記モバイル機器に付与するための、第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIを選択することであって、前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器
から送信される前記検査されたデータトラフィックから判断される前記データサービスの前記識別に少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与することと、を含
み、
前記識別は、
(i)データ接続を要求しているまたはデータ接続にアクセスしている前記モバイル機器によって実行されるソフトウェアアプリケーション、
(ii)前記モバイル機器によって要求されているインターネットウェブサイト、
(iii)前記モバイル機器がアクセスを要求したインターネットプロトコルアドレスの少なくとも1つである、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与する前に、前記第2のIMSIが、回避するIMSIのリストに含まれていないことを判断することをさらに含む方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法において、
さらに、
前記モバイル機器
から送信されるデータ
トラフィックを
データサービスのシグネチャについて検査することと、
検査された前記データ
トラフィックからの
データサービスのシグネチャを、シグネチャデータベースに記憶されているデータサービスの既知のシグネチャと比較して、前記モバイル機器が前記検査されたデータトラフィックから要求しているまたはアクセスしている前記データサービスの前記識別を判断することと、が含まれる、方法。
【請求項16】
請求項
13に記載の方法において、前記データ
トラフィックは、ディープ・パケット・インスペクションを用いて検査される、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法において、前記第2のIMSIを選択することは、前記モバイル機器によって要求される
またはアクセスされる前記識別されたデータサービスに対して前記第2のモバイルネットワークが課金するレートに基づいて
おり、前記第2のモバイルネットワークが課金する前記レートは前記識別されたデータサービスに特有である、方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法において、
前記第2のIMSIの選択は、さらに、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの状況、前記モバイル機器が要求しているデータの種類、前記モバイル機器によって要求されるデータ量のいずれか1つ
以上に基づいている、方法。
【請求項19】
請求項15に記載の方法において、
所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡することであって、それぞれの前記モバイル機器には、前記第1のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、ことと、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択することであって、前記異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられており、前記選択は、前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量に少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記複数のモバイル機器の前記少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与することと、
をさらに含む方法。
【請求項20】
請求項15に記載の方法において、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査されたデータ
トラフィックを拒否、許可、または変更することをさらに含む方法。
【請求項21】
請求項15に記載の方法において、複数のモバイル機器からのデータトラフィックを検査することに基づいて、所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断することをさらに含み、前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、方法。
【請求項22】
請求項15に記載の方法において、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査されたデータ
トラフィックを、拒否、許可、または変更することをさらに含む方法。
【請求項23】
請求項13に記載の方法において、前記第2のIMSIの前記選択は、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
の1つ以上に基づいている、方法。
【請求項24】
請求項15に記載の方法において、前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、方法。
【請求項25】
モバイルネットワークと関連付けられた第1の国際移動体加入者識別番号(IMSI)に付与されたモバイル機器から送信されるデータトラフィックを検査し、
前記モバイル機器が前記検査したデータトラフィックから要求しているまたはアクセスしているデータサービスの識別を判断し、
判断された前記識別を切替論理モジュールへ送信するように構成されたデータ検査モジュールを備え、
前記識別は、
(i)データ接続を要求しているまたはデータ接続にアクセスしている前記モバイル機器によって実行されるソフトウェアアプリケーション、
(ii)前記モバイル機器によって要求されるインターネットウェブサイト、
(iii)前記モバイル機器がアクセスを要求したインターネットプロトコルアドレスの少なくとも1つを識別し、
前記切替論理モジュールは、前記モバイル機器に第2のIMSIを付与するように構成され、
前記第2のIMSIは、前記切替論理モジュールによって前記データサービスの前記識別に少なくとも部分的に基づいて選択される、システム。
【請求項26】
請求項25に記載のシステムにおいて、さらに、
前記切替論理モジュールを備え、
前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器から送信される前記データトラフィックをデータサービスのシグネチャについて検査するように構成されており、
前記データ検査モジュールは、さらに、前記データサービスの前記識別を判断するために、所定のデータサービスの所定のシグネチャを、シグネチャデータベースに記憶されているデータサービスの既知のシグネチャと比較するように構成されており、
前記所定のシグネチャは、検査された前記データトラフィックに存在する、システム。
【請求項27】
請求項25に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、ディープ・パケット・インスペクションを用いて、前記モバイル機器から送信される前記データトラフィックを検査するように構成されている、システム。
【請求項28】
請求項25に記載のシステムにおいて、
前記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2のIMSIは第2のモバイルネットワークと関連付けられており、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記第1のまたは第2のモバイルネットワークの状況、
前記モバイル機器が要求しているデータの種類、
前記モバイル機器によって要求されるデータ量
またはこれらの組合せに基づいて、
前記第2のIMSIを選択するように構成されている、システム。
【請求項29】
請求項25に記載のシステムにおいて、
前記データ検査モジュールは、さらに、所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡するように構成され、前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記モバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されており、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択し、
前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量にさらに少なくとも部分的に基づいて、前記第2のIMSIを選択し、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与するように構成されており、
前記異なるIMSIのそれぞれには、前記モバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられている、システム。
【請求項30】
請求項25に記載のシステムにおいて、
前記データ検査モジュールは、さらに、複数のモバイル機器からの検査するデータトラフィックに基づいて所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断するように構成されており、
前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークに関連付けられたIMSIが付与される、システム。
【請求項31】
請求項25に記載のシステムにおいて、
前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査された前記データトラフィックの少なくとも一部を拒否、許可、または変更するように構成されている、システム。
【請求項32】
請求項25に記載のシステムにおいて、
前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査された前記データトラフィックの少なくとも一部を拒否、許可、または変更するように構成されている、システム。
【請求項33】
請求項25に記載のシステムにおいて、さらに、
前記切替論理モジュールを備え、
前記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2のIMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられており、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
またはこれらの組合せに基づき、
前記第2のIMSIを選択するように構成されている、システム。
【請求項34】
請求項25に記載のシステムにおいて、
前記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2のIMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられており、
前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、システム。
【請求項35】
モバイルネットワークに関連付けられた国際移動体加入者識別番号(IMSI)を選択し、
選択された前記IMSI
をモバイル機器に付与するように構成された、切替論理モジュールを備えるシステムであって、
前記IMSIの選択は、少なくとも部分的に、受信したデータサービスの識別に基づいており、
前記データサービスは
前記モバイル機器によって要求されまたはアクセスされ、
前記受信した識別は前記モバイル機器から送信されるデータトラフィックの検査に基づいている、システム。
【請求項36】
請求項35に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールは、さらに、前記IMSIを前記モバイル機器に付与する前に、前記IMSIが、回避するIMSIのリストに含まれていないことを判断するように構成されている、システム。
【請求項37】
請求項35に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールは、さらに、前記データサービスに対して前記モバイルネットワークが課金するレートに基づいて、前記IMSIを選択するように構成されており、前記モバイルネットワークが課金する前記レートは、前記データサービスに特有である、システム。
【請求項38】
請求項35に記載のシステムにおいて、
前記モバイル機器に第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記第1のまたは前記第2のモバイルネットワークの状況、
前記モバイル機器が要求しているデータの種類、
前記モバイル機器によって要求されるデータ量
またはこれらの組合せに基づいて
前記第2のIMSIを選択するように構成されている、システム。
【請求項39】
請求項35に記載のシステムにおいて、
前記モバイル機器に第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与される異なるIMSIを選択し、
前記第2のIMSIを、前記複数のモバイル機器によって所定の期間にわたって使用されたデータ量にさらに基づいて選択し、
選択された前記異なるIMSIを、前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与するように構成されており、
前記異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外に関連付けられている、システム。
【請求項40】
請求項35に記載のシステムにおいて、
前記モバイル機器に、第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
またはこれらの組合せに基づいて、
前記第2のIMSIを選択するように構成されている、システム。
【請求項41】
請求項35に記載のシステムにおいて、
前記モバイル機器に、第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、システム。
【請求項42】
モバイルネットワークと関連付けられた第1の国際移動体加入者識別番号(IMSI)に付与されたモバイル機器から送信されるデータトラフィックを検査することと、
前記モバイル機器が前記検査されたデータトラフィックから要求されるまたはアクセスされるデータサービスの識別を判断することと、
判断された前記識別を第2のIMSIが前記モバイル機器に付与され得るように送信することとを含み、
前記識別は、
(i)データ接続を要求しているまたはデータ接続にアクセスしている前記モバイル機器によって実行されるソフトウェアアプリケーション、
(ii)前記モバイル機器によって要求されるインターネットウェブサイト、
(iii)前記モバイル機器がアクセスを要求したインターネットプロトコルアドレスの少なくとも1つを識別し、
前記第2のIMSIは、判断された前記データサービスの前記識別に少なくとも部分的に基づいて選択される、方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法において、さらに、前記モバイル機器から送信されるデータトラフィックをデータサービスのシグネチャについて検査することを含み、
前記データサービスの前記識別を判断することが、所定のデータサービスの所定のシグネチャを、シグネチャデータベースに記録されているデータサービスの既知のシグネチャと比較することを含み、
前記所定のシグネチャは検査された前記データトラフィックに存在する、方法。
【請求項44】
請求項42に記載の方法において、前記検査することは、ディープ・パケット・インスペクションを用いて、前記モバイル機器から送信される前記データトラフィックを検査することを含む、方法。
【請求項45】
請求項42に記載の方法において、
前
記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2のIMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられており、
前記第2のIMSIは、さらに、
前記第1のまたは前記第2のモバイルネットワークの状況、
前記モバイル機器が要求しているデータの種類、
前記モバイル機器によって要求されるデータ量
またはこれらの組合せに基づいて選択される、方法。
【請求項46】
請求項42に記載の方法において、
前記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2の
IMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられており、
前記方法は、さらに、
所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡することであって、それぞれの前記モバイル機器には、前記第1のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、ことと、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択することと、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与することと、を含み、
前記第2のIMSIは、さらに、前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量に基づいて選択され、
異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられている、方法。
【請求項47】
請求項42に記載の方法において、
複数のモバイル機器からのデータトラフィックを検査することに基づいて、所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断することをさらに含み、
前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークに関連付けられたIMSIが付与されている、方法。
【請求項48】
請求項42に記載の方法において、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査されたデータトラフィックを拒否、許可、または変更することをさらに含む方法。
【請求項49】
請求項42に記載の方法において、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査された前記データトラフィックの少なくとも一部を拒否、許可、または変更することをさらに含む方法。
【請求項50】
請求項42に記載の方法において、
前記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2のIMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられており、
前記第2のIMSIを選択することは、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
またはこれらの組合せに基づく、方法。
【請求項51】
請求項42に記載の方法において、
前記モバイルネットワークは第1のモバイルネットワークであり、
前記第2のIMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられており、
前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、方法。
【請求項52】
モバイルネットワークに関連付けられた国際移動体加入者識別番号(IMSI)を選択することと
、
モバイル機器に前記IMSIを付与することと、
を含む方法であって、
前記選択することは、少なくとも部分的に、受信したデータサービスの識別に基づいており、
前記データサービスは
前記モバイル機器によって要求されまたはアクセスされ、
前記受信した識別は、前記モバイル機器から発信されたデータトラフィックの検査に基づいている、方法。
【請求項53】
請求項52に記載の方法において、前記IMSIを前記モバイル機器に付与する前に、回避するIMSIのリストに前記IMSIが含まれていないことを判断することをさらに含む方法。
【請求項54】
請求項52に記載の方法において、
前記データサービスに対して前記モバイルネットワークが課金するレートに基づいて、前記IMSIを選択することをさらに含み、
前記モバイルネットワークが課金する前記レートは、前記データサービスに特有である、方法。
【請求項55】
請求項52に記載の方法において、
第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが前記モバイル機器に付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記選択することは、さらに、
第1のまたは第2のネットワークの状況、
前記モバイル機器が要求しているデータの種類、
前記モバイル機器によって要求されるデータ量
またはこれらの組合せに基づく、方法。
【請求項56】
請求項52に記載の方法において、
第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが前記モバイル機器に付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記方法は、
複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与するために異なるIMSIを選択することと、
前記第2のIMSIを、所定の期間にわたって前記複数のモバイル機器によって使用されたデータ量にさらに基づいて選択することと、
選択された前記異なるIMSIを、前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与することと、をさらに含み、
異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外に関連付けられている、方法。
【請求項57】
請求項52に記載の方法において、
前記モバイル機器に第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記選択することは、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
またはこれらの組合せに、さらに基づく、方法。
【請求項58】
請求項52に記載の方法において、
前記モバイル機器に第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与され、
前記モバイルネットワークは第2のモバイルネットワークであり、
前記IMSIは前記第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであり、
前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、2017年6月27日に出願した米国特許出願第15/634,692号の継続出願であり、その優先権を主張するものである。上記出願の全教示内容を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
【背景技術】
【0002】
ロング・ターム・エボリューション(LTE)モバイル通信システムなどのワイヤレス通信システムは、エボルブド・パケット・システム(EPS)もしくは第4世代(4G)システム、グローバル・システム・フォー・モバイル(GSM(登録商標))通信または広帯域符号分割多元接続(W-CDMA)モバイル通信システムとも称され、通常、加入者識別モジュール(SIM)カードを用いて、モバイルネットワーク装置(例えば、携帯電話、コンピュータ、モノのインターネット(IoT)機器、およびモバイルネットワークデータ接続可能な任意の装置)において加入者の識別および認証を行う。SIMカードとは、国際移動体加入者識別番号(IMSI)およびその関連キーを記憶する集積回路である。
【0003】
このようなワイヤレス通信システムのモバイルネットワークオペレータは、そのネットワークに接続されたモバイル機器を、当該モバイル機器のSIMカードによって提供される情報(例えば、そのモバイル機器のIMSI)を用いて特定および認証する。また、通常、モバイルネットワークオペレータは、当該ネットワークオペレータに保存された加入者の識別およびプロファイルに基づいて様々な機能(例えば、支払い機能、クオリティ・オブ・サービス(QoS)機能等)を実装し、提供サービス及び加入者による当該サービスの使用を管理する。
【0004】
上記提供サービスの地理的範囲を各サービスプロバイダのネットワーク範囲を超えて拡大するために、ネットワークオペレータは、通常、インターワーキング及びローミング提携を行っている。異なるネットワークオペレータ間でのインターワーキング及びローミング提携は、サービスプロバイダ間の相互接続により可能となっている。例えば、モバイルネットワークの加入者が滞在先のモバイルネットワークに接続する場合、滞在先のモバイルネットワークは、当該モバイル機器加入者のホームネットワークを、このモバイル機器加入者のIMSIにより識別する。上記モバイル機器加入者のIMSIを用いることにより、滞在先のモバイルネットワークは、当該モバイル機器加入者をそのホームネットワークにより認証し、2つのネットワーク間のローミング提携に基づいて当該モバイル機器加入者にサービスを提供することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年開発された形式のSIMカードとしては、埋め込み型SIM(eSIM)または埋め込み型ユニバーサル集積回路カード(eUICC)である。eSIMは、従来の取り外し可能かつ交換可能なSIMカードの形態とすることが可能であるだけでなく、交換不能な埋め込み型チップとして埋め込むことも可能である。eSIMは、異なる加入者プロファイルまたは識別を用いてリモートまたはローカルでプロビジョニングすることができる。これにより、eSIMを備えるモバイル機器は、その加入者の識別を動的に変更することができ、また、このモバイル機器は、当該モバイル機器が現在加入しているモバイルネットワーク又はサービスプロバイダを変更することができる。例えば、埋め込み型UICC(eUICC)は、ローカルモバイルネットワークオペレータ(MNO)用の1つのSIMプロファイルと、国際的なMNO用の他のSIMプロファイルとを記憶することが可能である。
【0006】
GSMアソシエーション(GSMA)は、“Remote Provisioning Architecture for Embedded UICC Technical Specification”(埋め込み型UICCの技術仕様のためのリモートプロビジョニングアーキテクチャ),Version 3.1(2016年5月31日)(以下、「GSMAのeSIM仕様」と称し、参照により本出願の一部をなすものとして引用する)、“RSP Technical Specification”(RSPの技術仕様),Version 2.1(2017年2月21日)(参照により本出願の一部をなすものとして引用する)、および“RSP Architecture”(RSPアーキテクチャ),Version 2.1(2017年2月21日)(参照により本出願の一部をなすものとして引用する)を開発した。これらには、容易に到達可能でないマシンツーマシン(M2M)機器のeUICCのリモートプロビジョニングおよび管理に用いられるアーキテクチャが記載されている。上記GSMAのeSIM仕様は、リモートSIMプロビジョニングシステムにより上記制限を解消し、eSIMカードに新たなSIMプロファイルを動的にダウンロードすることを可能としており、これにより、他の新たなSIMカードが挿入されたかのように、新たにダウンロードされたSIMプロファイルを用いて他のMNOに切り替えることが可能である。
【0007】
上記のようなSIMプロファイルのダウンロードおよび新たにダウンロードされたプロファイルを用いた他のMNOへの切り替えは、通常、ショートメッセージサービス(SMS)プロトコルにより、リモートSIMプロビジョニングプラットフォーム(RSP)から目的とするeSIMカードへと、現在のSIMプロファイルおよび現在アタッチされている携帯電話ネットワーク(例えば、GSM、3G、またはLTEネットワーク)を介してメッセージを送信することに依拠している。RSPからのSMSを介して指令を受信すると、eSIMカードは、上記GSMAのeSIM仕様に従って幾つかの動作(新たなSIMプロファイルのダウンロード、他のSIMプロファイルへの切り替え、ダウンロードされたプロファイルの1つの無効化/削除等)を行うことができる。この動作が実行されると、上記eSIMカードは、(装置により)SMSを介してRSPへと、取られた動作について確認を送信する。例えば、他のプロファイルへの切り替えが行われ、上記装置が新たなプロファイルを用いて新たな携帯電話ネットワークにアタッチされた後、上記eSIMは、通常、新たなネットワークからRSPへとSMSで確認メッセージを送信し、このRSPにおいて前回の動作のステータスが更新される。
【0008】
異なる加入者識別を用いてモバイル機器をプロビジョニングすることを可能にすることにより、多くの点でモバイルサービスの提供を向上させることができる。例えば、モバイル機器が、滞在先のモバイルネットワークと当該モバイル機器のホームモバイルネットワークとの間のローミング提携に基づいて、この滞在先のモバイルネットワークにおいてローミングする代わりに、eSIMを備えるモバイル機器は、滞在先のモバイルネットワークに帰属する加入者識別を用いてプロビジョニングされてもよい。換言すれば、このモバイル機器は、当該モバイル機器の新たな加入者識別(プロファイル)が上記滞在先のモバイルネットワークの加入者となることから、上記滞在先のネットワークにおいてローミングしていないことになる。これにより、上記滞在先のモバイルネットワークは、ローミング提携ではなく、ローカルのモバイルサービス契約に基づいて当該モバイル機器に対するサービスの提供を開始する。実際、このとき、上記滞在先のモバイルネットワークは、(少なくとも動作上では)当該モバイル機器のホームまたはローカルモバイルネットワークということになる。
【0009】
eSIM技術の他の用途は、世界中の多くの様々なモバイルネットワークオペレータとのモバイルサービス提携を維持するグローバルモバイルサービスプロバイダネットワークを形成することである。このグローバルモバイルサービスプロバイダネットワークは、多数のモバイルネットワークオペレータにおける加入者プロファイルを保持し、任意の数のファクタ(例えば、国/位置、モバイルネットワークオペレータ、費用、規則、装置の種類、データ使用量、クオリティ・オブ・サービス(QoS)、リアルタイムデータ要求等)に基づいて選択されたモバイルネットワークオペレータと関連付けられた特定の加入者識別(プロファイル)を用いてモバイル機器をプロビジョニングしてもよい。上記グローバルモバイルサービスプロバイダネットワークは、一連の切替理論に基づいて、モバイル機器のモバイルネットワークオペレータを選択し(または、当該モバイル機器のモバイルネットワークオペレータを切り替え)てもよい。例えば、上記モバイル機器の位置が変更された場合、上記グローバルモバイルサービスプロバイダネットワークは、このモバイル機器が、当該モバイル機器の現在位置におけるローカルモバイルネットワークオペレータの加入者プロファイルと関連付けられた加入者識別を用いてプロビジョニングされる(または、当該識別が付与される)ようにする切替理論を用いてもよい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の実施形態により、グローバルモバイルサービスプロバイダネットワークが、多くの様々なモバイルネットワークオペレータとの提携に基づいて世界中のモバイル機器にサービスを提供する機能が向上される。本開示の実施形態は、特に、(マシンツーマシン(M2M)機器としても知られる)モノのインターネット(IoT)機器に適用可能である。IoT機器は、前記グローバルサービスプロバイダネットワークが提供することができるグローバルな相互運用性による恩恵を受ける。本開示の実施形態により、世界中のどこへでもIoT機器を持ち運び、モバイルデータサービスを受信することができる。さらに、前記グローバルサービスプロバイダネットワークを介してデータトラフィックのルーティングを行うことにより、グローバルサービスプロバイダは、当該IoT機器が使用している現在のモバイルネットワーク、プロファイルまたはIMSIに拘わらず、各モバイル機器加入者のデータトラフィックについてのリアルタイム視認性を実現する。また、前記グローバルサービスプロバイダネットワークは、ポリシー制御プラットフォームを使用することによって、各IoT機器のデータ使用に対する制御を強めてもよい。例えば、IoT機器の製造業者(前記グローバルサービスプロバイダの直接の顧客であってもよい)は、前記IoT機器が使用するように設計されている特定のデータサービスに対する当該IoT機器のデータアクセスを制限するように、前記グローバルサービスプロバイダネットワークに命令してもよい。さらに、前記IoT機器の製造業者は、当該モバイル機器が使用している現在のモバイルネットワーク、プロファイルまたはIMSIに拘わらず、前記IoT機器へのデータトラフィックを当該製造業者のプライベートネットワークにルーティングするように、前記グローバルサービスプロバイダネットワークに命令してもよい。例えば、IoT機器の製造業者は、IoT機器が使用できるデータ量(またはクオータ)を制限するように、前記グローバルサービスプロバイダネットワークに命令してもよい。
【0011】
幾つかの実施形態によると、前記グローバルモバイルサービスプロバイダネットワークと協働する各モバイルネットワークオペレータは、前記グローバルサービスプロバイダネットワークに対して複数の加入者プロファイルを割り振る。前記グローバルサービスプロバイダネットワークは、各前記モバイルネットワークオペレータからの前記加入者プロファイルを保持し、いずれかの前記モバイルネットワークオペレータからの加入者プロファイルと関連付けられたIMSIを用いてモバイル機器をプロビジョニングしてもよい。これにより、効果的に、前記グローバルサービスプロバイダネットワークは、前記モバイル機器がサービスを受信するモバイルネットワークを制御する。
【0012】
本開示のシステムおよび方法により、前記グローバルサービスプロバイダネットワークの機能を利用して、モバイル機器に付与されたIMSIを制御および切り替えることで、eSIMチップまたは取り外し可能なeUICCカードを備えるモバイル機器のための高度にカスタマイズ可能なグローバルモバイルサービスを可能とする強力な技術ツールが提供される。幾つかの実施形態において、前記グローバルサービスプロバイダネットワークは、前記モバイル機器のデータトラフィックが前記グローバルサービスプロバイダのネットワークを通過する際に前記データトラフィックのリアルタイム視認性を使用して、当該モバイル機器に付与するIMSIを判断してもよい。さらに、前記グローバルサービスプロバイダネットワークは、モバイルネットワークからの複数のモバイル機器のデータトラフィックを監視することが可能であり、前記グローバルサービスプロバイダネットワークは、前記データトラフィックから判断された情報に基づいて、前記モバイルネットワークのネットワーク性能メトリクスを測定または取得してもよい。
【0013】
少なくとも1つの例示的な実施形態によると、本開示は、データトラフィックの検査を行い、かつ切替理論に従ってIMSIを選択する方法または対応の装置として実施されてもよい。前記少なくとも1つの例示的な実施形態は、第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与されたモバイル機器と関連するデータ使用情報であって、前記モバイル機器によって要求されているデータサービスの表示を含むデータ使用情報を受信し、第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであって、前記モバイル機器に付与される第2のIMSIを選択し、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与するように構成された切替論理モジュールを備え、前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器によって要求される前記データサービスに少なくとも部分的に基づいていてもよい。
【0014】
幾つかの実施形態は、第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1のIMSIが付与されたモバイル機器からのデータ要求を検査するように構成されたデータ検査モジュール(および/またはポリシー制御モジュール)を備えていてもよい。幾つかの実施形態において、前記データ検査モジュールは、ディープ・パケット・インスペクションを用いて前記モバイル機器からの前記データ要求を検査する。前記データ検査モジュールは、さらに、検査された前記データ要求から前記モバイル機器のデータ使用情報を判断するように構成され、前記データ使用情報は、前記モバイル機器によって要求されているデータサービスを含んでいてもよい。前記少なくとも1つの例示的な実施形態は、さらに、前記データ検査モジュールと通信可能に接続された切替論理モジュールを備える。前記例示的な実施形態の他の態様によると、前記切替論理モジュールは、第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIであって、前記モバイル機器に付与される第2のIMSIを選択するように構成され、前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器によって要求されている前記データサービスに少なくとも部分的に基づいていてもよい。前記切替論理モジュールは、さらに、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与するように構成されている。
【0015】
幾つかの実施形態によると、前記データ検査モジュールは、さらに、複数のモバイル機器からのデータトラフィックを検査することに基づいて、所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断するように構成され、前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている。
【0016】
前記例示的な実施形態の他の態様によると、前記データ使用情報には、前記モバイルネットワークの状況、前記モバイル機器が要求しているデータの種類、および前記モバイル機器が使用したデータ量のいずれか1つが含まれてもよい。
【0017】
幾つかの実施形態によると、前記切替論理モジュールは、前記モバイル機器によって要求された前記データサービスに対して前記第2のモバイルネットワークが課金するレートに基づいて、前記第2のIMSIを選択するように構成されている。
【0018】
幾つかの実施形態によると、前記データ検査モジュールは、さらに、所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡するように構成されており、それぞれの前記モバイル機器には、前記第1のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている。前記切替論理モジュールは、さらに、前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択するように構成されており、前記異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられており、前記選択は、前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量に少なくとも部分的に基づいている。前記切替論理モジュールは、さらに、前記選択が行われた後、前記複数のモバイル機器の前記少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与するように構成されている。
【0019】
幾つかの実施形態によると、前記データ検査モジュールは、ポリシー制御機能を有していてもよく、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査されたデータ要求を拒否、許可、または変更するように構成されている。幾つかの実施形態において、前記データ検査モジュールは、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査されたデータ要求を拒否、許可、または変更するように構成されている。
【0020】
幾つかの実施形態において、前記第2のIMSIの前記選択は、さらに、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、前記モバイル機器の位置、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービスの1つ以上に基づいている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
上記の内容は、添付の図面に示される本発明の例示的な実施形態についての以下のより具体的な説明から明らかになる。添付の図面において、同じ符号は、異なる図面における同一の部分を指している。図面は必ずしも縮尺に沿ったものではなく、本発明の実施形態を説明するにあたり強調が加えられている。
【0022】
【
図1A】グローバルサービスプロバイダネットワークがモバイル機器のリモートプロビジョニングを制御することを可能とする例示的な通信システムのアーキテクチャを示す図である。
【
図1B】モバイル機器のプロファイル/IMSIを選択および切り替えるための例示的な方法を示すフロー図である。
【
図2A】幾つかの実施形態に係る切替論理モジュールの例示的な切替論理を示すフロー図である。
【
図2B】幾つかの実施形態に係る切替論理モジュールの例示的な切替論理を示すフロー図である。
【
図2C】幾つかの実施形態に係る切替論理モジュールの例示的な切替論理を示すフロー図である。
【
図3】本開示の幾つかの実施形態に係る、ポリシー制御プラットフォームを含むデータ検査モジュールの高次ブロック図である。
【
図4】グローバルサービスプロバイダネットワークがモバイル機器のリモートプロビジョニングを制御することを可能とする例示的な通信システムのアーキテクチャの図である。
【
図5】本発明の様々な実施形態を実施し得るコンピュータの内部構造のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下において、本発明の例示的な実施形態を説明する。
【0024】
本明細書で言及した全ての特許、公開広報および文献の教示内容は、その全体を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
【0025】
図1Aには、グローバルサービスプロバイダネットワーク100がモバイル機器150のリモートプロビジョニングを制御することを可能とする例示的な通信システムのアーキテクチャが示されている。
図1Aに示された例示的な実施形態によると、モバイル機器150は、プロファイルAと関連付けられたIMSIを用いてプロビジョニングされたeSIMを備え、ローカルモバイルネットワーク(MN)151にアタッチされている。モバイル機器150は、eSIMを有し、かつデータ接続可能な任意の種類のモバイル機器(例えば、スマートフォン、コンピュータ、IoT機器、マシンツーマシン(M2M)機器等)とすることができる。モバイル機器150がローカルMN151にアタッチされている間、当該モバイル機器は、ローカルMN151における加入者プロファイル(つまり、プロファイルA)を有するIMSIを用いてプロビジョニングされている。これにより、MN151は、MN151が当該機器のいずれのローカルモバイル機器加入者に対しても行うように、モバイル機器150にデータサービスを提供する。
【0026】
幾つかの実施形態によると、MN151は、モバイル機器150に現在プロビジョニングされているIMSIと関連付けられた加入者プロファイルAが、MN151によってグローバルサービスプロバイダネットワーク100に既に割り振られているということを認識する。幾つかの実施形態において、モバイルネットワークオペレータ(例えば、MN151および152のモバイルネットワークオペレータ)は、複数の加入者プロファイルをグローバルサービスプロバイダネットワーク100に割り振っている。これらのモバイルネットワークオペレータは、前記モバイルオペレータによって追跡される全ての使用および請求情報が、グローバルサービスプロバイダネットワークに帰属し、かつ、必ずしも、割り振られているプロファイル(または、それらのプロファイルと関連付けられたIMSI)のいずれかを用いて散発的にプロビジョニングされた前記モバイル機器の所有者/ユーザに帰属しないように、割り振られている全てのプロファイルをグローバルサービスプロバイダネットワーク100と関連付けてもよい。
【0027】
幾つかの実施形態によると、グローバルサービスプロバイダネットワーク100は、いずれかの加入者プロファイルを用いてモバイル機器をプロビジョニングし、または、いずれかの加入者プロファイルを用いてモバイル機器のプロビジョニングが行われるように構成してもよい。幾つかの実施形態において、グローバルサービスプロバイダネットワーク100は、それぞれのモバイル機器及びそれぞれの加入者プロファイルと関連付けられたデータ使用を追跡する。モバイル機器毎のデータ使用を追跡することにより、グローバルサービスプロバイダネットワーク100は、各モバイル機器の所有者/ユーザまたは各モバイル機器と関連付けられた者に、料金の請求を行うことができる。
【0028】
図1Aを再度参照すると、MN151は、モバイル機器150からのデータトラフィックを、グローバルサービスプロバイダネットワーク100に配置されたデータ検査モジュール107にルーティングしてもよい。幾つかの実施形態において、MNO151は、アクセス・ポイント・ネーム(APN)を用いてグローバルサービスプロバイダネットワーク100におけるP-GW157との直接的なデータ接続156を確立し、確立されたデータ接続は、モバイル機器の全データトラフィックをグローバルサービスプロバイダネットワーク100に送るために使用される。幾つかの実施形態において、MN151とグローバルサービスプロバイダネットワーク100との間のデータ接続156は、例えば、モバイル機器150からのデータ要求、モバイル機器150への及びモバイル機器150からのデータパケット、ならびに前記モバイル機器のデータトラフィックと関連する任意のメッセージングまたはシグナリングプロトコルを伝達してもよい。幾つかの実施形態において、データ接続156は、仮想プライベートネットワーク(VPN)、Giインタフェース、またはレイヤ2トンネリングプロトコル(L2TP)を用いて確立されてもよい。送信されたデータの送信元の位置に基づいて、正確な領域P-ゲートウェイ157が選択され、当該データの最終目的地までの伝達におけるレイテンシーが低減される。
【0029】
幾つかの実施形態によると、前記データトラフィックは、モバイル機器150のデータ使用を監視するデータ検査制御モジュール107へとルーティングされる。データ検査モジュール107は、スタンドアローンのサービス要素であっても、P-GW157に一体化された機能の一部であってもよい。さらに、データ検査モジュール107は、データポリシーに基づいてモバイル機器150のデータ使用を制御するポリシー制御機能を有していてもよい。前記データポリシーは、予め定められていても動的に作成されてもよい。幾つかの実施形態において、前記データポリシーは、前記モバイル機器、前記加入者プロファイル(もしくはIMSI)、またはそれらの組合せと関連付けられていてもよい。データ検査モジュール107のポリシー制御機能は、以下においてより詳細に定められており、参照により本出願の一部をなすものとして引用される同時係属中の米国特許出願第15/260,897号にも詳細に定められている。
【0030】
幾つかの実施形態において、データ検査モジュール107は、ディープ・パケット・インスペクションを用いてモバイル機器150からのデータ要求を検査する。データ検査モジュール107は、その後、検査された前記データ要求からモバイル機器150のデータ使用情報を判断してもよい。幾つかの実施形態によると、前記データ使用情報には、モバイル機器150によって要求されているデータサービス(例えば、アプリケーション、ウェブブラウジング等)についての情報が含まれてもよい。データ検査モジュール107は、前記データ使用情報を切替論理モジュール109に伝達する。
【0031】
幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100と関連付けられたモバイル機器のためのサービスプロビジョニング要素113から、制御命令および規則を受信する。切替論理モジュール109は、予め定められた規則に基づき、いずれの加入者プロファイルおよびIMSIがモバイル機器150に付与されるのかを決定する。切替論理モジュール109は、複数の入力および切替論理に基づいてその決定を行う。前記複数の入力としては、データ検査モジュール107によって判断される(入力114として示される)データ使用情報が含まれてもよい。
【0032】
データ検査モジュール107からの入力に加えて、切替論理モジュール109は、(入力132として示される)マルチIMSIホーム加入者サーバ(HSS)110、(入力129として示される)IMSIインベントリデータベース112、(入力125として示される)サービスプロビジョンモジュール113、(入力115として示される)OCS/オフライン課金システム116、(入力118として示される)ネットワーク監視システム117、および(入力122として示される)1つ以上のカスタマーサービスネットワーク180を含むグローバルサービスプロバイダネットワーク100における1つ以上の付加的な要素からの入力を受信してもよい。
【0033】
図1Aに示された例示的な実施形態によると、切替論理モジュール109は、ローカルMN152のプロファイルZと関連付けられた異なるIMSIを選択して、内部切替理論ならびに切替論理モジュール109によって受信された複数の入力(114,115,118,122,132,125および/または129)の1つ以上に基づいて、モバイル機器150に付与する。幾つかの実施形態において、前記異なるIMSIの選択(すなわち、モバイル機器のIMSIを変更するという決定)は、前記モバイル機器によって要求されている前記データサービスに少なくとも部分的に基づいている。
【0034】
この例示的な実施形態によると、切替論理モジュール109は、eSIMリモートプロビジョニングシステム(SM-DP、SM-SRまたはSM-DP+)120に、MN152においてプロファイルZと関連付けられたIMSIを用いてモバイル機器150をリモートでプロビジョニングさせる。eSIMリモートプロビジョニングシステム120は、ショートメッセージサービス(SMS)、ベアラ独立プロトコル(BIP)、またはハイパーテキスト転送プロトコルセキュア(HTTPS)140を介して、リモートで前記モバイル機器のプロビジョニングを行ってもよい。これにより、モバイル機器150をMN151からデタッチさせ、MN152にアタッチさせる。このとき、MN152はモバイル機器150にサービスを提供する。eSIMリモートプロビジョニングシステム120は、参照により本出願の一部をなすものとして引用される“Remote Provisioning Architecture for Embedded UICC Technical Specification,” Version 2.1(2015年11月1日)に記載されているように動作してもよい。また、eSIMリモートプロビジョニングシステム120は、参照により本出願の一部をなすものとして引用される同時係属中の米国特許出願第62/479,093号に記載されるように動作してもよい。
【0035】
幾つかの実施形態において、MN152は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100とのデータ接続160を確立する。グローバルサービスプロバイダネットワーク100は、データ検査モジュール107を介してモバイル機器150からのデータトラフィックをルーティングする。上述のとおり、データ検査モジュール107は、モバイル機器150のデータトラフィックがデータ検査モジュール107を通過する際に前記データトラフィックのリアルタイム視認性および制御を提供してもよい。幾つかの実施形態において、データトラフィックは、その後、外部のパブリックIPネットワーク(例えば、インターネット)181へと送られてもよく、あるいは、前記データトラフィックは、仮想プライベートネットワーク(VPN)ゲートウェイ108へとルーティングされてもよい。このVPNゲートウェイ108は、モバイル機器150と関連付けられた顧客に対して指定されたIPアドレスを付与することで、モバイル機器150がプライベートカスタマーネットワーク/イントラネット180にアクセスできるようにしてもよい。VPN接続121は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100から顧客のプライベートネットワーク180への安全なIP接続を構成し、顧客のプライベートネットワーク100とモバイル機器150との間において前記データトラフィックを伝達する。幾つかの実施形態において、VPNゲートウェイ108は、顧客と関連付けられた複数のモバイル機器からのデータトラフィックを集約し、集約された前記データトラフィックに対して安全な接続を確立してもよい。幾つかの実施形態において、モバイル機器150は、前記モバイル機器のデータトラフィックがローカルモバイルネットワークによって、グローバルサービスプロバイダ100へと、そして、顧客のプライベートネットワーク180へとルーティングされることから、顧客のプライベートネットワークにアクセスし、当該ネットワーク上でデータサービスを使用することが可能である。
【0036】
図1Bは、モバイル機器のプロファイル/IMSIを選択および切り替えるための例示的な方法を示すフロー図である。この例示的な方法によれば、データ検査モジュール107は、ディープ・パケット・インスペクションを用いて、第1のモバイルネットワークと関連付けられた第1のIMSIが付与されたモバイル機器からのデータ要求を検査し(191)、検査された前記データ要求から前記モバイル機器のデータ使用情報であって、前記モバイル機器によって要求されているデータサービスを含むデータ使用情報を判断してもよい(192)。この例示的な方法によれば、切替論理モジュール109は、データ検査モジュール107に接続されており、前記モバイル機器に付与するための、第2のモバイルネットワークと関連付けられた第2のIMSIを選択し(194)、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与する(195)ように構成されていてもよい。前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器によって要求されているデータサービスに少なくとも部分的に基づいている。
【0037】
本開示の実施形態によると、切替論理モジュール109は、プロファイル/IMSIを自動的に選択して、グローバルサービスプロバイダネットワーク100の一部であるモバイル機器(例えば、モバイル機器150)に付与するように、切替理論を用いてプログラムされている。
図2A~
図2Cには、幾つかの実施形態に係る切替論理モジュール109の例示的な切替理論が示されている。上記のとおり、切替論理モジュール109は、ローカルMN152と関連付けられた異なるIMSIを選択し、内部切替理論ならびに切替論理モジュール109によって受信された複数の入力(114,115,118,122,132,125および/または129)に基づいてモバイル機器150に付与する。
【0038】
図2Aは、プロファイル/IMSIを選択して、切替論理モジュール109に対する入力に基づいてモバイル機器をプロビジョニングする例示的な切替理論のフロー図である。幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109は、入力132により、HSS110からモバイル機器150の位置更新情報を受信してもよい。位置更新情報211には、滞在先のMCC/MNC,IMSI,IMEI,LAC,CellIDについての情報またはモバイル機器150の位置および/または識別に関連する他の情報が含まれてもよい。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、入力133により、DRA302からモバイル機器150の位置更新情報210を受信してもよい。この位置情報は、HSS110から受信される位置情報に対して付加的または代替的な情報であってもよい。同様に、(
図4に示されるように)DA104から受信される位置情報には、滞在先のMCC/MNC,IMSI,IMEIについての情報またはモバイル機器150の位置および/または識別に関連する他の情報が含まれてもよい。
【0039】
幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109は、位置更新情報210および211を共に集約し、情報222を抽出して、モバイル機器150およびそのeSIMカードステータスを識別する。抽出された情報222には、モバイル機器150の識別に関する情報(例えば、IMSI,MCC/MNC,装置の種類等)が含まれてもよい。
【0040】
図2Aの例示的な実施形態によると、切替論理モジュール109は、入力115により、OCS/オフライン課金システム116から1つ以上の通知212を受信してもよい。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、OCS/オフライン課金システム116から受信した前記1つ以上の通知に応じて各IMSIの動作を生成してもよい。生成された動作221にはプロファイルにおいて、指定されたドメイン/ポータルをブロックすること又は指定されたドメイン/ポータルへとリダイレクトすること等が含まれてもよい。
【0041】
図2Aの例示的な実施形態によると、切替論理モジュール109は、入力125により、サービスプロビジョニングシステム113から1つ以上のビジネスルールを受信してもよい。また、サービスプロビジョニングシステム113は、ポータル/ウェブインタフェース124から入力を受信してもよい。ビジネスルールは、グローバルサービスプロバイダネットワークと、各プロファイルに関連付けられたモバイルネットワークオペレータとの間における契約上の条件に基づく、各プロファイルに対する規則およびポリシーであってもよい。例えば、MN151によってグローバルサービスプロバイダネットワーク100に割り振られた加入者プロファイルは、他の契約上の条件の中でも、モバイル機器150においてデータを要求するアプリケーションに応じたデータレート、日/週の時間に基づいたデータレート、サービス・レベル・アグリーメント、クオリティ・オブ・サービス(QoS)閾値、装置の種類に基づいたレート、アップロードデータ量の制限、ダウンロード量の制限、許可されているアプリケーション、許可されているプロトコル、許可されているMNC/MCC、MCCに応じた規定や規則、制御用の既定プロファイルを有していてもよい。幾つかの実施形態において、各加入者プロファイルに対するビジネスルールは、規則およびポリシーデータベース216に記憶されている。
【0042】
図2Aの例示的な実施形態によると、切替論理モジュール109は、入力114により、モバイル機器150についてのリアルタイム情報、当該モバイル機器のデータ使用量、モバイル機器150がアタッチされているモバイルネットワークの状況、またはデータ検査モジュール107から受信される任意の他の情報を受信してもよい(213)。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、入力118により、ネットワーク監視システム117から履歴ネットワーク性能メトリクス214を受信してもよい。履歴ネットワーク性能メトリクス214には、ネットワーク遅延、ネットワークパケット損失、ネットワークジッターおよびこの分野で知られる他のネットワーク性能メトリクスが含まれてもよい。
【0043】
幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、同一のモバイルネットワークにおいて動作する複数のモバイル機器から受信するリアルタイム情報を集約してもよい。切替論理モジュール109は、集約された前記リアルタイム情報を用いて、前記複数のモバイル機器が動作しているモバイルネットワークの1つ以上のネットワーク性能メトリクスを判断してもよい。これにより、切替論理モジュール109は、前記モバイルネットワークの現在の動作についてのリアルタイム情報にアクセスできる。幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109は、回避するモバイルネットワーク(および/またはこれらのモバイルネットワークに帰属するプロファイル)のリストを生成してもよい。切替論理モジュール109は、このリストを用いることで、現在(および/または履歴上で)性能上の問題が生じているモバイルネットワークと関連付けられたIMSIまたはプロファイルを用いてモバイル機器がプロビジョニングされることを防止してもよい。プロファイル、IMSI、またはモバイルネットワークは、現在のネットワーク性能の問題に加え、任意の数の理由により、回避するプロファイル/IMSIのリストに追加されてもよい。
【0044】
幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109は、リアルタイム情報213および履歴ネットワーク性能メトリクス214を共に集約し、受信したリアルタイム測定結果213および履歴ネットワーク性能214から情報217を抽出する。幾つかの実施形態において、前記ネットワークプロファイルは、抽出された情報217と関連付けられている。幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109は、規則およびポリシーデータベース216にアクセスし、回避プロファイルリスト218(すなわち、ユーザに付与されるべきではないプロファイルのリスト)を生成してもよい。
【0045】
図2Aの例示的な実施形態によると、切替論理モジュール109は、モバイル機器150およびそのeSIMカードステータスを示す抽出情報222、規則およびポリシーデータベース216からの規則およびポリシー、
図2Bに示される切替および制御決定プロセス230のために生成された動作リスト221およびプロファイル回避リスト220をコンパイルし、またはこれらにアクセスしてもよい(225)。
【0046】
図2Bは、例示的な切替および制御決定プロセス230のフロー図である。決定プロセス230は、モバイル機器(例えば、モバイル機器150)に付与されたIMSIが、他のプロファイルに関連付けられた他のIMSIに切り替えられるべきであるかを判断するために使用してもよい。
【0047】
幾つかの実施形態によると、決定プロセス230は、モバイル機器150およびそのeSIMカードステータスを識別する前記抽出情報、規則およびポリシーデータベース216からの前記規則およびポリシー、前記生成された動作リスト221およびプロファイル回避リスト220であって、前記コンパイルまたはアクセスされたものを用いて、モバイル機器150のIMSIを切り替えるか否かを判断する。前記モバイル機器のIMSIが切り替えられるべきである場合、決定プロセス230は、モバイル機器150に付与する新たなIMSIを判断する。
【0048】
図2Bに示された例示的な決定プロセス230によると、切替論理モジュール109は、モバイル機器に付与されている現在のIMSIが、生成された動作リスト221および/またはプロファイル回避リスト220に基づいてブロックされるべきであるか否かを判断してもよい(231)。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109により、前記IMSIがブロックされるべきであると判断(231)された場合、切替論理モジュール109は、(インタフェース130を介して)データ検査モジュール107に当該IMSIからのトラフィックをブロックさせる。また、切替論理モジュール109は、モバイル機器150に他のIMSIに切り替えさせてもよい(232)。
【0049】
例示的な決定プロセス230によると、切替論理モジュール109は、生成された動作リスト221に基づいて、前記モバイル機器に付与されている現在のIMSIがリダイレクトされるべきであるか否かを判断してもよい(233)。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109により、前記IMSIがリダイレクトされるべきであると判断(233)された場合、切替論理モジュール109は、前記IMSIのリダイレクト用のプロファイルがあるか否かを判断する(234)。このプロファイルがない場合、切替論理モジュール109は、(インタフェース130を介して)前記データ検査モジュールに、当該IMSIに対するトラフィックをリダイレクトさせる。IMSIリダイレクト用のプロファイルが存在する場合、切替論理モジュール109は、所定のリダイレクト用プロファイルが回避リスト220に存在するか否かを判断してもよい(236)。前記所定のリダイレクト用プロファイルが回避リスト220に存在しない場合、切替論理モジュール109は、前記モバイル機器に新たなIMSIへと切り替えさせ(235)、(インタフェース130を介して)前記データ検査モジュールに、当該IMSIに対するトラフィックをリダイレクトさせる。前記所定のリダイレクト用プロファイルが回避リスト220に存在する場合、切替論理モジュール109は、前記モバイル機器に、既定のIMSIへと切替させ(238)、(インタフェース130を介して)前記データ検査モジュールに、当該IMSIに対するトラフィックをリダイレクトさせる。
【0050】
例示的な決定プロセス230によると、切替論理モジュール109により、回避リスト221に基づいて前記IMSIがリダイレクトされるべきではないと判断(233)された場合、切替論理モジュール109は、前記IMSI/装置の種類が初めてアタッチされたものであるか否かを判断する(239)。切替論理モジュール109により、IMSI/装置の種類が初めてアタッチされたものではないと判断(239)された場合、切替論理モジュール109は、前記装置がアタッチされたことがあると判断し、かつ、アプリケーションチェックを実施し、規則およびポリシーデータベース216にアクセスして、モバイル機器150のための新たなプロファイルを判断してもよい(245)。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、当該モバイル機器がアクセスを要求または現在使用している特定のアプリケーション、インターネットウェブサイト、またはIPアドレスを判断することによりアプリケーションチェックを実施する。幾つかの実施形態によると、データ検査モジュール107は、ディープ・パケット・インスペクションを用いて、前記モバイル機器がアクセスを要求しているアプリケーション、インターネットウェブサイト、またはIPアドレス等を判断し、切替論理モジュール109へとその情報を送信してもよい。切替論理モジュール109は、以下の1つ以上による切替理論に基づいて前記新たなプロファイルを選択してもよい(246):前記新たなプロファイルが、前記アプリケーションに対して費用対効果がより高いものであること;前記新たなプロファイルが、各MCCにおけるロードバランスのためのものであること;前記新たなプロファイルが、モバイル機器150の種類である特定種類の装置に用いられるものであること;前記新たなプロファイルが、より良好なクオリティ・オブ・サービスを提供すると考えられること;日/週の時間等。
【0051】
幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109がモバイル機器150のための新たなプロファイル/IMSIを選択した後、切替論理モジュール109は、選択された前記プロファイルがプロファイル回避リスト220に存在するか否かを判断する(247)。その後、切替論理モジュール109は、当該プロファイルがプロファイル回避リスト220に存在しない限り(250)、選択された前記プロファイル/IMSIへと切り替える(249)。
【0052】
幾つかの実施形態によると、切替論理モジュール109により、IMSI/装置の種類が初めてアタッチされたと判断(239)された場合、切替論理モジュール109は、規則およびポリシーデータベース216からの規則およびポリシーに基づいてMCC/MNCのための1つ以上の新たなプロファイルを選択する(240)。プロファイルが選択されない場合、切替論理モジュール109は、モバイル機器150のプロファイル/IMSIを既定のプロファイル/IMSIに切り替える。1つ以上のプロファイルが選択されている場合(241)、切替論理モジュール109は、前記選択された1つ以上のプロファイルのうち、回避リスト220に挙げられていないプロファイルであって、最初に選択されたプロファイルへと切り替える(243)。前記選択された1つ以上のプロファイルの全てが回避リスト220に挙げられている場合、切替論理モジュール109は、モバイル機器150を既定のプロファイルへと切り替える(243)。
【0053】
図2Cは、切替論理モジュール109がモバイル機器にプロファイル/IMSIを切り替えさせるために使用できる例示的なプロセスを示すフロー図である。
図2Cの例示的なプロセスによると、切替論理モジュール109は、モバイル機器150に新たなプロファイル/IMSIへと切り替えさせる。切替論理モジュール109は、(インタフェース129を介して)IMSIインベントリデータベース112から現在のIMSIのEIDを識別してもよい(251)。その後、切替論理モジュール109は、現在のプロファイル/IMSIのステータスにアクセスして(252)、プロファイルフラグを確認してもよい(253)。このプロファイルフラグが1に設定されている場合、前記プロファイル/IMSIはダウンロードされて無効化されており(254)、切替論理モジュール109は、eSIMリモートプロビジョニングシステム255に対して、プロファイル(IMSI,ICCID,EID等)を有効化するAPIコール123を送信してもよい(255)。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、eSIMリモートプロビジョニングシステム255からハンドリング応答を受信し、IMSIインベントリデータベース112におけるプロファイルステータスを更新してもよい(258)。
【0054】
幾つかの実施形態によると、前記プロファイルフラグは0に設定されていてもよく、この場合には、切替論理モジュール109に対して、前記プロファイル/IMSIがダウンロードされていないということを示している(256)。切替論理モジュール109は、この場合、eSIMリモートプロビジョニングシステム255に対して、プロファイルをダウンロードするAPIコール123を送信してもよい(257)。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、eSIMリモートプロビジョニングシステム255からハンドリング応答を受信して、IMSIインベントリデータベース112におけるプロファイルステータスを更新してもよい(258)。
【0055】
図3は、本開示の幾つかの実施形態に係るポリシー制御プラットフォームを含むデータ検査の高次ブロック図である。少なくとも1つの例示的な実施形態によると、グローバルサービスプロバイダネットワーク100と関連付けられたモバイル機器150は、ローカルMN152にアタッチされており、このローカルMN152からデータサービスを受信する。モバイル機器150は、ローカルMN152とグローバルサービスプロバイダネットワーク100との間においてデータインタフェース160を介してデータトラフィックを伝送する。同様に、モバイル機器150は、ローカルMN151とグローバルサービスプロバイダネットワーク100との間においてデータインタフェース156を介してデータトラフィックを伝送してもよい。幾つかの実施形態によると、グローバルサービスプロバイダネットワーク100は、データトラフィックのルーティングが行われるポリシー制御機能を有するデータ検査モジュール107を有していてもよい。データ検査モジュール107は、モバイル機器150のプロファイル/IMSIと関連付けられた識別子および/または当該プロファイル/IMSIのためのデータポリシーを記憶するように構成されたデータポリシーデータベース355を有するデータポリシー規則エンジン(DPRE)354を有していてもよい。前記データポリシーは、その特定のプロファイル/IMSI又はモバイル機器のための、カスタマイズ可能であり且つ個別化されたデータポリシーであってもよい。あるいは、前記データポリシーは、複数のプロファイル/IMSIまたはモバイル機器に適用されてもよい。効果的には、モバイル機器150がプロファイル/IMSIを切り替える際に、前記モバイル機器のデータポリシーが変更されてもよい。例えば、モバイル機器150が第1のプロファイル/IMSIを用いてプロビジョニングされている場合、前記データポリシーは、モバイル機器150が特定のデータアプリケーションにアクセスできるようにしてもよい。しかし、モバイル機器150が第2のプロファイル/IMSIを用いてプロビジョニングされている場合、前記データポリシーは、モバイル機器150が前記特定のデータアプリケーションにアクセスできないようにしてもよい。
【0056】
幾つかの実施形態によると、前記プロファイル/IMSIのためのデータポリシーは、利用可能な特定のデータサービス(例えば、データを用いるアプリケーション、ウェブブラウジング、特定のウェブサイト等)を示し、利用可能なデータ量に対する制限を設定し、データサービス毎のデータ制限を設定し、さらに、以下の実施形態で詳述する他の構成を含めてもよい。幾つかの実施形態において、前記データポリシーはフルカスタマイズ可能であり、モバイル機器加入者、グローバルサービスプロバイダネットワーク100、当該モバイル機器に対して責任を有するモバイル機器加入者以外の者(例えば、当該装置の製造業者)、および/またはMN151もしくは152のモバイルネットワークオペレータによってリアルタイムで変更されてもよい。
【0057】
幾つかの実施形態によると、データ検査モジュール107には、GTPベースのトラフィック検出および強制モジュール(GTEM)352が含まれる。GTEM352は、モバイル機器150(またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSI)から送信されたデータ要求(例えば、GTPデータパケット)を、当該データ要求における識別子を読み取ることによって識別し、そのプロファイル/IMSIのためのデータポリシーに基づいて当該データ要求を拒否または許可するように構成されていてもよい。GTEM352は、DPRE354のデータポリシーデータベース355にアクセスすることにより前記要求を拒否または許可するかどうかを判断してもよく、特定のプロファイル/IMSIのためのデータポリシーを確定してもよい。
【0058】
幾つかの実施形態において、GTEM352は、GTEM352が動作を停止した場合であっても、ネットワークトポロジーおよびデータ伝送に影響しない、バイパス機構を有するインライン装置である。
【0059】
幾つかの実施形態によると、GTEM352は、GTP制御プレーンおよびGTPデータプレーン(すなわち、ユーザプレーン)にアクセスして、モバイル機器150から伝達される制御メッセージ、シグナリングおよび/またはデータを検査してもよい。これにより、GTEM352は、メッセージヘッダからの各識別子を読み取ることでモバイル機器150から送信されるGTPメッセージまたはデータパケットを識別し、かつ、モバイル機器150(またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSI)のデータポリシーに基づいて適切な対応をとる(または対応をしない)ことにより、モバイル機器150(またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSI)の特定のデータポリシーを強制することができる。
【0060】
幾つかの実施形態において、GTEM352は、ディープ・パケット・インスペクション(DPI)を用いて、GTPデータトラフィックがデータ検査モジュール107を通過する際に当該GTPデータトラフィックを調査および検査する。GTEM352は、データパケット/要求を送信または受信するモバイル機器150を判断するだけではなく、使用されているデータサービス(例えば、アプリケーション、ウェブサイト等)を識別することも可能である。
図3に示される例示的な実施形態によると、データトラフィックは、データ検査モジュール107を介してVPNゲートウェイ108へと通過する。また、前記データトラフィックは、データ検査モジュール107を介してP-GW157へと通過することも可能である。しかしながら、他の実施形態において、前記データトラフィックは、データ検査モジュール107を介して、インターネット181またはカスタマーイントラネットネットワーク180を含む任意の他の目的地へと通過してもよい。
【0061】
幾つかの実施形態によると、GTEM352は、データサービスのシグネチャについてデータパケットを検査し、前記データパケットからのシグネチャを、シグネチャデータベースに記憶されているデータサービスの既知のシグネチャと比較して、当該データパケットによって使用または要求されているデータサービスを判断する。幾つかの実施形態において、GTEM352は有限状態機械を用いてフォールスポジティブおよびシグネチャ推測を最小限に抑える。幾つかの実施形態において、GTEM352は、多型アプリケーションのシグネチャを識別するように設計されたマルチパスシグネチャ分析を用いる。
【0062】
幾つかの実施形態において、GTEM352は、モバイル機器150からの各データパケットについて、そのデータ量およびデータサービスをDPRE354へと伝達してもよい。DPRE354は、この情報を受信し、モバイル機器150(またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSI)のためのデータサービス毎に使用される総データ量を記憶(またはカウントを更新)してもよい。これにより、DPRE354は、各モバイル機器およびグローバルサービスプロバイダネットワーク100に関連付けられたプロファイル/IMSIによって使用されるデータのランニングカウントを、データサービス毎に保持することができる。幾つかの実施形態によると、データポリシーにおけるデータ制限に到達すると、GTEM352は、追加のデータパケットに対して適切な対応を行う。これにより、GTEM352は、モバイル機器(またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSI)のデータポリシーにおいて設定された任意のデータ制限を強制することが可能である。
【0063】
幾つかの実施形態によると、GTEM352は、前記データトラフィック(パケットおよび要求)を、前記データトラフィックから抽出された情報および送信元のモバイル機器または当該モバイル機器に付与されたプロファイル/IMSIのデータポリシーに基づいてフィルタする。前記データトラフィックをフィルタする間、GTEM352は、データパケットおよび接続をフィルタする透過的な「ファイアウォール」として作用してもよい。幾つかの実施形態において、GTEM352が接続を承認すると、続いて、その接続またはデータパスで伝送されるデータパケットの全てが、各データポリシーに対する適合度について検査される。
【0064】
限定的でない例として、GTEM352は、データパケットおよび接続を以下の方法でフィルタしてもよい。(1)予め定められた基準に基づいて接続を承認する;(2)前記接続を拒絶し、TCP RST(リセット)パケットまたはインターネット制御メッセージプロトコル(ICMP)目的地不達メッセージをピア(例えば、モバイル機器およびターゲット目的地)に送信することによってフローを終了させる;(3)前記パケットを静かに低下させ、前記フローを廃棄する;(4)前記パケットにフェイクサーバ応答をインジェクトし、規則のインジェクトデータ(例えば、HTTPトラフィックインジェクト)に基づいて送信元のユーザネットワーク装置に送信する;(5)前記データトラフィックの一部を選択的に無視することにより前記接続を分流する;または(6)前記パケットまたは接続を迂回させる。
【0065】
幾つかの実施形態によると、GTEM352は、GTEM352によってサポートされていない付加的な機能を果たし得るモジュールもしくは装置へと又はこれらを介してデータパケットまたは接続をステアリングすることによって、データパケットまたは接続を迂回させてもよい。これらのモジュールまたは装置は、キャッシング、HTMLの書き換え、ビデオ最適化、セキュリティ機能等の付加価値を有するサービスを行ってもよい。
【0066】
幾つかの実施形態において、GTEM352は、ユーザ(例えば、モバイル機器加入者、グローバルサービスプロバイダネットワーク100、当該モバイル機器に対して責任を有するモバイル機器加入者以外の者(例えば、製造業者)、および/またはローカルMNO152等)により規定される特定の基準が満たされているときに動作をトリガするように構成されていてもよい。このユーザ規定の基準は、複雑な動作を行うようにカスタマイズし得るカウンタまたは閾値に基づいていてもよい。例えば、GTEM352は、特定の基準を満たしたときに、メッセージ(例えば、電子メール、テキスト、ボイスメッセージ、通話等)がネットワークオペレータに送信されるようにトリガしてもよい。幾つかの実施形態において、GTEM352は、ホストまたはプロビジョニングされた識別子が特定の閾値に到達したとき、ホストトリガを実行する。幾つかの実施形態において、GTEM352は、適合フィルタリング規則がトリガされたときに実行されるフィルタリングトリガを実行する。幾つかの実施形態において、GTEM352は、加入者のセッションイベント(カウンタ閾値が満たされているなど)に基づいて加入者トリガを実行して更新をリセットする。
【0067】
図3を再度参照すると、幾つかの実施形態によれば、データ検査モジュール107は、GTEM352によって検査されるGTPシグナリング/データおよび他のIPデータペイロードにリアルタイム視認性を提供するリアルタイム知能型分析および報告モジュール(RIAR)356を含む。幾つかの実施形態において、RIAR356は、モバイル機器加入者、グローバルサービスプロバイダネットワーク100、当該モバイル機器に対して責任を有するモバイル機器加入者以外の者(例えば、製造業者)、および/またはローカルMNO152もしくは151に対してモバイル機器150の体感品質(QoE)メトリクスのリアルタイム閲覧を提供する。QoEメトリクスは、RIAR356によってローカルに記憶されていてもよく、かつ/または外部のシステムまたはモジュール(例えば、切替論理モジュール109、サービスプロビジョンモジュール113等)にエクスポートされてもよい。
【0068】
幾つかの実施形態によると、DPRE254は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100の切替論理モジュール109と(130を介して)インタフェース接続するように構成されていてもよい。これにより、切替論理モジュール109は、データ検査モジュール107においてGTEM352を使用することによって、モバイル機器150またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSIのデータポリシーを直接制御および構成することが可能である。このことは、データパケットがそれぞれの目的地に到達する前に、グローバルサービスプロバイダネットワーク100においてデータパケットの拒否、変更、再ルーティング等が可能であることから有益となり得る。これにより、グローバルサービスプロバイダネットワーク100は、データパケット/要求がそれぞれの目的地に到達する前であっても、前記モバイル機器またはモバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSIのデータ使用に対する制御を行うことができる。
【0069】
幾つかの実施形態によると、RIAR356は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100の切替論理モジュール109と(114を介して)インタフェース接続するように構成されていてもよい。これにより、切替論理モジュール109は、GTEM352によって検査されるGTPシグナリング/データおよび他のIPデータペイロードについてのリアルタイム視認性に直接アクセスすることができる。
図2Aに関して上述したように、切替論理モジュール109は、この情報を入力として使用して、前記モバイル機器の現在のプロファイル/IMSIを切り替えるべきかを判断し、他のいずれのプロファイル/IMSIを用いてモバイル機器150のプロビジョニングを行うかを判断する。
【0070】
幾つかの実施形態によると、RPRE354は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100のオンライン課金システム(OCS)/オフライン課金システム116にアクセス(または少なくともインタフェース接続)するように構成されていてもよい。幾つかの実施形態において、DPRE354は、Gy/GZインタフェース131を介してOCS116とインタフェース接続することで、DPRE354に対して、レーティングのためのレーティングプレーン、課金およびプリペイドモバイル機器加入者のクレジットの監視に対するリアルタイムアクセスを提供してもよい。これにより、プリペイドモバイル機器加入者が支払い済みのクレジット(例えば、データ量、金額等)の全てを使い切った場合、GTEM352は、データがそれ以上使用される前に、プリペイドモバイル機器加入者のデータアクセスをブロックしてもよい。
【0071】
図4は、グローバルサービスプロバイダネットワーク100がモバイル機器150のリモートプロビジョニングを制御することを可能とする例示的な通信システムのアーキテクチャの図である。
図4に示された例示的な実施形態によると、モバイルネットワーク151およびモバイルネットワーク152は、滞在先のモバイルネットワークとして、モバイル機器150にデータサービスを提供している。つまり、(この例示的な実施形態に係る)モバイル機器150に付与されたプロファイル/IMSIは、モバイルネットワーク151およびモバイルネットワーク152以外のモバイルネットワークに登録されているということである。
【0072】
この実施例によると、モバイル機器150は、最初にプロファイル(A)を用いてプロビジョニングされ、モバイルネットワーク151にアタッチされている。モバイルネットワーク151は、ホームルーテッドローミングモデルを介して、モバイル機器150にデータサービスを提供してもよく、データトラフィック156およびダイアメタ(diameter)シグナリング153がネットワーク間パケット交換(IPX)ネットワーク111を介してルーティングされていてもよい。幾つかの実施形態において、IPX111には、グローバルサービスプロバイダネットワーク100のダイアメタ(diameter)エージェント104に対してダイアメタシグナリングをルーティングするように構成されたダイアメタルーティングエージェント(DRA)103が含まれる。ダイアメタエージェント104は、(インタフェース158を介して)HSS110に、および(インタフェース133を介して)切替論理モジュール109にダイアメタシグナリングを伝送してもよい。幾つかの実施形態において、切替論理モジュール109は、ダイアメタシグナリングを切替理論に対する入力として使用してもよい。
【0073】
この実施例によると、モバイル機器150は、その後、プロファイル(Z)を用いてプロビジョニングされており、モバイルネットワーク152にアタッチされている。モバイルネットワーク152は、ローカルブレークアウト又はハブ・ブレークアウト・ローミングモデルを介してモバイル機器150にデータサービスを提供してもよく、データトラフィック160は、データ検査モジュール107に直接ルーティングされており、diameterシグナリング154は、IPXネットワーク111を介してルーティングされていてもよい。幾つかの実施形態において、DRA103は、diameterシグナリング159のdiameterシグナリングルートを、グローバルサービスプロバイダネットワーク100のdiameterエージェント104に集約するように構成されている。
【0074】
図5は、本発明の様々な実施形態を実施し得るコンピュータ550の内部構造のブロック図である。コンピュータ550は、コンピュータ又は処理システムの構成要素間でのデータ伝送に利用される一連のハードウェアラインであるシステムバス579を備える。バス579は、本質的に、コンピュータシステムの相異なる要素(例えば、プロセッサ、ディスクストレージ、メモリ、入出力ポート、ネットワークポート等)を接続して当該構成要素間での情報の伝送を可能にする共通の導管である。システムバス579には、様々な入出力装置(例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ等)をコンピュータ550に接続するためのI/O装置インタフェース582が取り付けられている。ネットワークインターフェース586により、コンピュータ550は、ネットワークにアタッチされた様々な他の装置に接続することができる。メモリ590は、本開示の実施形態を実施するために用いられるコンピュータソフトウェア命令592およびデータ594のための揮発性の記憶部を提供する。ディスクストレージ595は、本発明の実施形態を実施するために用いられるコンピュータソフトウェア命令592およびデータ594のための不揮発性の記憶部を提供する。また、中央処理装置584もシステムバス579にアタッチされており、コンピュータ命令を実行する。
【0075】
一実施形態において、プロセッサルーチン592およびデータ594は、本発明のシステムに用いられるソフトウェア命令の少なくとも一部を提供するコンピュータ可読媒体(例えば、1つ以上のDVD-ROM、CD-ROM、ディスケット、テープなどの取外し可能な記憶媒体)を含む(概して符号592で表す)コンピュータプログラム製品である。コンピュータプログラム製品592は、当該技術分野において周知である任意の適切なソフトウェアインストール方法によってインストールされることができる。
【0076】
他の実施形態において、前記ソフトウェア命令の少なくとも一部は、ケーブルおよび/または通信および/または無線接続を介してダウンロードされるものであってもよい。
【0077】
さらに、本発明は、様々なコンピュータアーキテクチャにおいて実施されてもよい。
図5のコンピュータは、あくまでも例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
【0078】
例示的な実施形態について具体的に記載し説明を行ったが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に包含された本発明の範囲を逸脱しない範疇で形態や細部に様々な変更を施せることを理解するであろう。
【0079】
なお、上記の例示的な実施形態は様々な方法で実施し得るということを理解されたい。幾つかの例において、本明細書に記載した種々の方法および機器はそれぞれ、中央プロセッサ、メモリ、ディスク若しくは他の大容量記憶装置、通信インタフェース、入出力(I/O)装置および他の周辺機器を有する物理型、仮想型、またはハイブリッド型の汎用コンピュータによって実施され得る。前記汎用のコンピュータは、例えば、ソフトウェア命令をデータプロセッサにロードし、それらの命令を実行させて本明細書に記載した機能を果たすようにすることにより、上記の方法を実行する機器に変換される。
【0080】
この分野において知られているように、このようなコンピュータは、コンピュータ又は処理システムの構成要素間でのデータ伝送に利用される一連のハードウェアラインであるシステムバスを備えていてもよい。前記バスは、本質的に、コンピュータシステムの相異なる要素(例えば、プロセッサ、ディスクストレージ、メモリ、入出力ポート、ネットワークポート等)を接続して当該構成要素間での情報の伝送を可能にする共通の導管である。システムバスには、1つ以上の中央処理装置が取り付けられており、コンピュータ命令を実行する。また、システムバスには、通常、様々な入出力装置(例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スピーカ等)をコンピュータに接続するためのI/O装置インタフェースも取り付けられている。ネットワークインターフェースにより、前記コンピュータは、ネットワークにアタッチされた様々な他の装置と接続することができる。メモリは、実施形態を実施するために用いられるコンピュータソフトウェア命令およびデータのための揮発性の記憶部を提供する。ディスクまたは他の大容量記憶装置は、例えば、本明細書に記載した様々な方法を実施するために用いられるコンピュータソフトウェア命令およびデータのための不揮発性の記憶部を提供する。
【0081】
したがって、通常、実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せにおいて実施され得る。
【0082】
特定の実施形態において、本明細書に記載の方法、装置およびプロセスは、上記システムに用いられるソフトウェア命令の少なくとも一部を提供する非一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、1つ以上のDVD-ROM、CD-ROM、ディスケット、テープなどの取外し可能な記憶媒体)を含むコンピュータプログラム製品を構成する。このようなコンピュータプログラム製品は、当該技術分野において周知である任意の適切なソフトウェアインストール方法によってインストールされることができる。他の実施形態において、前記ソフトウェア命令の少なくとも一部は、ケーブルおよび/または通信および/または無線接続を介してダウンロードされるものであってもよい。
【0083】
さらに、本明細書において、ファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、または命令は、データプロセッサの特定の動作および/または機能を果たすものとして記載されている場合があるものの、そのような記載は便宜上のものに過ぎず、そうした動作は、実際には、演算装置、プロセッサ、制御装置、またはファームウェア、ソフトウェア、ルーチン、命令等を実行する他の装置から得られるものであると理解されたい。
【0084】
また、フロー図、ブロック図、およびネットワーク図に含まれる要素は、それよりも多くても少なくてもよく、異なるように配置されていてもよく、または異なるように表されることができると理解されたい。さらに、ブロック図およびネットワーク図は特定の実施例に応じてものとすることができ、特定の方法で実施される実施形態の実行を説明するブロック図およびネットワーク図の数も特定の実施例に応じたものとすることができると理解されたい。
【0085】
よって、更なる実施形態についても、様々なコンピュータアーキテクチャ、物理型、仮想型、クラウド型のコンピュータおよび/またはそれらの特定の組合せにおいて実施することができる。したがって、本明細書で説明したデータプロセッサは、あくまでも例示的なものとして意図されており、これらの実施形態を限定することを意図したものではない。
【0086】
本発明を例示的な実施形態を参照しながら具体的に図示・説明したが、当業者であれば、添付の特許請求の範囲に包含された本発明の範囲を逸脱しない範疇で形態や細部に様々な変更を施せることを理解するであろう。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
〔態様1〕
第1のモバイルネットワークと関連付けられた第1の国際移動体加入者識別番号(IMSI)に付与されたモバイル機器に関連するデータ使用情報であって、前記モバイル機器によって要求されているデータサービスの表示を含むデータ使用情報を受信し、前記モバイル機器に付与するための、第2のモバイルネットワークと関連付けられた第2のIMSIを選択し、かつ前記モバイル機器に前記第2のIMSIを付与するように構成された切替論理モジュールを備え、
前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器によって要求される前記データサービスに少なくとも部分的に基づいている、システム。
〔態様2〕
態様1に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールは、さらに、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与する前に、前記第2のIMSIが、回避するIMSIのリストに含まれていないことを判断するように構成されている、システム。
〔態様3〕
態様1に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールと通信可能に接続されたデータ検査モジュールをさらに備え、
前記データ検査モジュールは、
前記モバイル機器からのデータ要求を検査し、
検査された前記データ要求から前記モバイル機器と関連する前記データ使用情報を判断し、かつ、
前記データ使用情報を前記切替論理モジュールに送信する
ように構成されている、システム。
〔態様4〕
態様3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、ディープ・パケット・インスペクションを用いて前記モバイル機器からの前記データ要求を検査するように構成されている、システム。
〔態様5〕
態様1に記載のシステムにおいて、前記切替論理モジュールは、前記モバイル機器によって要求された前記データサービスに対して前記第2のモバイルネットワークが課金するレートに基づいて、前記第2のIMSIを選択するように構成されている、システム。
〔態様6〕
態様1に記載のシステムにおいて、前記データ使用情報には、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの状況、前記モバイル機器が要求しているデータの種類、前記モバイル機器によって要求されるデータ量のいずれか1つが含まれる、システム。
〔態様7〕
態様3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、
所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡するように構成され、それぞれの前記モバイル機器には、前記第1のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されており、
前記切替論理モジュールは、さらに、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択し、かつ、
前記複数のモバイル機器の前記少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与するように構成されており、
前記異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられており、前記選択は、前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量に少なくとも部分的に基づいている、システム。
〔態様8〕
態様3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、複数のモバイル機器からのデータトラフィックを検査することに基づいて、所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断するように構成され、前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、システム。
〔態様9〕
態様3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査されたデータ要求を拒否、許可、または変更するように構成されている、システム。
〔態様10〕
態様3に記載のシステムにおいて、前記データ検査モジュールは、さらに、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査されたデータ要求を拒否、許可、または変更するように構成されている、システム。
〔態様11〕
態様1に記載のシステムにおいて、前記第2のIMSIの前記選択は、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
の1つ以上に基づいている、システム。
〔態様12〕
態様3に記載のシステムにおいて、前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、システム。
〔態様13〕
第1のモバイルネットワークに関連付けられた第1の国際移動体加入者識別番号(IMSI)が付与されたモバイル機器のデータ使用情報であって、前記モバイル機器によって要求されているデータサービスの表示を含むデータ使用情報を収集することと、
前記モバイル機器に付与するための、第2のモバイルネットワークに関連付けられた第2のIMSIを選択することであって、前記第2のIMSIの前記選択は、前記モバイル機器によって要求される前記データサービスに少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与することと、
を含む方法。
〔態様14〕
態様13に記載の方法において、前記第2のIMSIを前記モバイル機器に付与する前に、前記第2のIMSIが、回避するIMSIのリストに含まれていないことを判断することをさらに含む方法。
〔態様15〕
態様13に記載の方法において、前記データ使用情報を収集することには、前記第1のIMSIが付与された前記モバイル機器からの前記データ要求を検査することと、検査された前記データ要求から前記モバイル機器と関連する前記データ使用情報を判断することと、が含まれる、方法。
〔態様16〕
態様15に記載の方法において、前記データ要求は、ディープ・パケット・インスペクションを用いて検査される、方法。
〔態様17〕
態様13に記載の方法において、前記第2のIMSIを選択することは、前記モバイル機器によって要求される前記データサービスに対して前記第2のモバイルネットワークが課金するレートに基づいている、方法。
〔態様18〕
態様13に記載の方法において、前記データ使用情報には、前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの状況、前記モバイル機器が要求しているデータの種類、前記モバイル機器によって要求されるデータ量のいずれか1つが含まれる、方法。
〔態様19〕
態様15に記載の方法において、
所定の期間にわたって複数のモバイル機器によって使用されたデータ量を追跡することであって、それぞれの前記モバイル機器には、前記第1のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、ことと、
前記複数のモバイル機器の少なくとも一部に付与する異なるIMSIを選択することであって、前記異なるIMSIのそれぞれは、前記第1のモバイルネットワーク以外のネットワークに関連付けられており、前記選択は、前記複数のモバイル機器によって前記所定の期間にわたって使用された前記データ量に少なくとも部分的に基づいている、ことと、
前記複数のモバイル機器の前記少なくとも一部に対して、選択された前記異なるIMSIを付与することと、
をさらに含む方法。
〔態様20〕
態様15に記載の方法において、前記モバイル機器の現在付与されているIMSIに関連付けられたデータポリシーに基づいて、検査されたデータ要求を拒否、許可、または変更することをさらに含む方法。
〔態様21〕
態様15に記載の方法において、複数のモバイル機器からのデータトラフィックを検査することに基づいて、所定のモバイルネットワークについてネットワーク性能メトリクスを判断することをさらに含み、前記複数のモバイル機器のそれぞれには、前記所定のモバイルネットワークと関連付けられたIMSIが付与されている、方法。
〔態様22〕
態様15に記載の方法において、前記モバイル機器の種類に基づいて、検査されたデータ要求を拒否、許可、または変更することをさらに含む方法。
〔態様23〕
態様13に記載の方法において、前記第2のIMSIの前記選択は、さらに、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークの国、
前記モバイル機器の位置、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのオペレータ、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのデータレート費用、
前記第1のモバイルネットワークまたは前記第2のモバイルネットワークのクオリティ・オブ・サービス
の1つ以上に基づいている、方法。
〔態様24〕
態様15に記載の方法において、前記モバイル機器は、前記モバイル機器に前記第2のIMSIが付与される前において、前記第1のモバイルネットワークでローミングしている、方法。