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特許7009532柔軟に使用できるスペクトルにおける非対称TDD
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-14
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】柔軟に使用できるスペクトルにおける非対称TDD
(51)【国際特許分類】
   H04J 4/00 20060101AFI20220118BHJP
   H04J 3/00 20060101ALI20220118BHJP
   H04L 5/14 20060101ALI20220118BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20220118BHJP
   H04W 28/06 20090101ALI20220118BHJP
【FI】
H04J4/00
H04J3/00 B
H04L5/14
H04W16/14
H04W28/06 110
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020038251
(22)【出願日】2020-03-05
(62)【分割の表示】P 2019135089の分割
【原出願日】2009-11-13
(65)【公開番号】P2020109988
(43)【公開日】2020-07-16
【審査請求日】2020-03-24
(31)【優先権主張番号】12/270,946
(32)【優先日】2008-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511117071
【氏名又は名称】ディービーエスディー サテライト サービシズ ジー.ピー.
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(72)【発明者】
【氏名】ソロンド,マリアム
(72)【発明者】
【氏名】コリア,ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ヒスロップ,ダグ
(72)【発明者】
【氏名】ピーターズ,トム
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】特表2004-511981(JP,A)
【文献】特開2001-267989(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0286156(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0126546(US,A1)
【文献】携帯電話等周波数有効利用方策委員会,携帯電話等周波数有効利用方策委員会報告概要,日本,総務省,2006年12月21日,http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/bunkakai/pdf/061221_1_1-1.pdf
【文献】情報通信審議会 情報通信技術分科会 携帯電話等周波数有効利用方策委員会報告,資料51-3-2,総務省,2007年07月26日,第10-11頁,http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/bunkakai/pdf/070726_1_3-2.pdf
【文献】Milind M. Buddhikot et al.,Enabling Flexible-Use Bands to Work As Intended,WCA 2008,2008年04月23日,http://www.wcai.com/images/ppt/2008/wca2008/Buddhikot_Mlind_WCA%202008%20Slides.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 4/00
H04J 3/00
H04W 16/14
H04W 28/06
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
IEEE 802.11
15
16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
時分割多重(TDD)無線通信路の、アップリンク期間にわたって発生するアップリンク部分を介して、TDD信号を送信することと、
前記TDD無線通信路の、ダウンリンク期間にわたって発生するダウンリンク部分を介して、TDD信号を受信することと、を含む方法であって、
前記TDD無線通信路は、周波数軸上で、放送無線通信路とFDD無線通信路との間に配置され、前記放送無線通信路と前記FDD無線通信路と相互排他的であり、
前記TDD無線通信路の前記アップリンク部分は、アップリンクガードバンドによって前記放送無線通信路から分離される、
方法。
【請求項2】
前記TDD無線通信路の前記ダウンリンク部分は、前記放送無線通信路と隣接する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記TDD無線通信路の前記アップリンク部分は、前記FDD無線通信路と隣接する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記TDD無線通信路の前記ダウンリンク部分は、ダウンリンクガードバンドによって前記FDD無線通信路から分離される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記TDD無線通信路は、第一の周波数帯域にわたって発生し、
前記放送無線通信路は、第二の周波数帯域にわたって発生し、
前記FDD無線通信路は、アップリンクFDD無線通信路であり、
前記アップリンクFDD無線通信路は、第三の周波数帯域にわたって発生し、
前記第一の周波数帯域は、前記第二の周波数帯域と前記第三の周波数帯域との間に配置され、前記第二の周波数帯域と前記第三の周波数帯域のそれぞれと相互排他的である、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
時分割多重(TDD)無線通信路の、アップリンク期間にわたって発生するアップリンク部分を介して、TDD信号を送信することと、
前記TDD無線通信路の、ダウンリンク期間にわたって発生するダウンリンク部分を介して、TDD信号を受信することと、を含む方法であって、
前記TDD無線通信路は、周波数軸上で、放送無線通信路とアップリンクFDD無線通信路との間に配置され、前記放送無線通信路と前記アップリンクFDD無線通信路と相互排他的であり、
前記TDD無線通信路の前記アップリンク部分は、アップリンクガードバンドによって前記放送無線通信路から分離され、
前記TDD無線通信路、前記放送無線通信路、および前記アップリンクFDD無線通信路のそれぞれは、順番に、初期時間(t0)、第一の時間(t1)、および第二の時間(t2)にまたがる通信時間(t0~t2)にわたって動作可能であり、
前記TDD無線通信路について、前記通信時間(t0~t2)は、TDD受信タイムスロット(t0~t1)およびTDD送信タイムスロット(t1~t2)のそれぞれに割り当てられ、
前記TDD受信タイムスロットは、実質的に前記初期時間(t0)に開始し、実質的に前記第一の時間(t1)に終了し、
前記TDD送信タイムスロットは、実質的に前記第一の時間(t1)に開始し、実質的に前記第二の時間(t2)に終了し、
前記放送無線通信路について、前記通信時間(t0~t2)は、第二に、実質的に前記初期時間(t0)に開始し、実質的に前記第二の時間(t2)に終了する、放送タイムスロット(t0~t2)に割り当てられ、
前記アップリンクFDD無線通信路について、前記通信時間(t0~t2)は、第三に、実質的に前記初期時間(t0)に開始し、実質的に前記第二の時間(t2)に終了する、FDDアップリンクタイムスロット(t0~t2)に割り当てられる、
方法。
【請求項7】
タイムガードは、前記TDD受信タイムスロット(t0~t1)を前記TDD送信タイムスロット(t1~t2)から分離する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記アップリンク期間は、前記ダウンリンク期間と実質的に同一である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記TDD信号は、第一の通信システムを用いて通信され、
放送信号は、第二の通信システムを用いて通信され、
アップリンクFDD信号は、第三の通信システムを用いて通信される、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
通信デバイスを備える装置であって、
前記通信デバイスは、
時分割多重(TDD)無線通信路の、アップリンク期間にわたって発生するアップリンク部分を介して、TDD信号を送信し、
前記TDD無線通信路の、ダウンリンク期間にわたって発生するダウンリンク部分を介して、TDD信号を受信する
ように構成され、
前記TDD無線通信路は、周波数軸上で、放送無線通信路とアップリンクFDD無線通信路との間に配置され、前記放送無線通信路と前記アップリンクFDD無線通信路と相互排他的であり、
前記TDD無線通信路の前記アップリンク部分は、アップリンクガードバンドによって前記放送無線通信路から分離される、
装置。
【請求項11】
前記TDD無線通信路の前記ダウンリンク部分は、前記放送無線通信路と隣接する、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記TDD無線通信路の前記アップリンク部分は、前記アップリンクFDD無線通信路と隣接する、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記TDD無線通信路の前記ダウンリンク部分は、ダウンリンクガードバンドによって前記アップリンクFDD無線通信路から分離される、請求項10に記載の装置。
【請求項14】
前記TDD無線通信路は、第一の周波数帯域にわたって発生し、
前記放送無線通信路は、第二の周波数帯域にわたって発生し、
前記アップリンクFDD無線通信路は、第三の周波数帯域にわたって発生し、
前記第一の周波数帯域は、前記第二の周波数帯域と前記第三の周波数帯域との間に配置され、前記第二の周波数帯域と前記第三の周波数帯域のそれぞれと相互排他的である、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記TDD無線通信路、前記放送無線通信路、および前記アップリンクFDD無線通信路のそれぞれは、順番に、初期時間(t0)、第一の時間(t1)、および第二の時間(t2)にまたがる通信時間(t0~t2)にわたって動作可能であり、
前記TDD無線通信路について、前記通信時間(t0~t2)は、第一に、TDD受信タイムスロットおよびTDD送信タイムスロットに割り当てられ、
前記TDD受信タイムスロットは、実質的に前記初期時間(t0)に開始し、実質的に前記第一の時間(t1)に終了し、
前記TDD送信タイムスロットは、実質的に前記第一の時間(t1)に開始し、実質的に前記第二の時間(t2)に終了し、
前記放送無線通信路について、前記通信時間(t0~t2)は、第二に、実質的に前記初期時間(t0)に開始し、実質的に前記第二の時間(t2)に終了する、放送タイムスロットに割り当てられ、
前記アップリンクFDD無線通信路について、前記通信時間は、第三に、実質的に前記初期時間(t0)に開始し、実質的に前記第二の時間(t2)に終了する、FDDアップリンクタイムスロットに割り当てられる、
請求項10に記載の装置。
【請求項16】
タイムガードは、前記TDD受信タイムスロットを前記TDD送信タイムスロットから分離する、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記アップリンク期間は、前記ダウンリンク期間と実質的に同一である、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記TDD信号は、第一の通信システムを用いて通信され、
放送信号は、第二の通信システムを用いて通信され、
FDD信号は、第三の通信システムを用いて通信される、
請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記アップリンクガードバンドは、前記第一の時間(t1)から前記第二の時間(t2)まで動作可能である、請求項15に記載の装置。
【請求項20】
前記TDD無線通信路の前記ダウンリンク部分は、ダウンリンクガードバンドによって前記アップリンクFDD無線通信路から分離され、
前記ダウンリンクガードバンドは、前記初期時間(t0)から前記第一の時間(t1)まで動作可能である、
請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
[1001] 本出願は2008年11月14日に出願された米国出願番号12/270,946の利益を継続・請求するものであり、その開示の全体を参照により本明細書に組み込む。
【0002】
[背景]
[1002] 本発明は一般には無線通信システムに、とりわけ時分割二重を用いる通信システムに関するものである。
【背景技術】
【0003】
[1003] 従来の音声サービスに加え、次世代無線通信システムは例えば、放送、ビデオ会議およびインタラクティブ・アプリケーションを含むさまざまに異なる種類のマルチメディアサービスに対応しなければならない。これらのマルチメディアサービスの多くにおいて、効果的な動作のためにスペクトル容量の使用に柔軟性が要求されることがある。典型的なスペクトル管理アプローチは、特定の使用に周波数を割り当てることである。しかしながら、その複雑さと、次世代サービスとアプリケーションの動作との間の重複とを考慮すると、このアプローチは多少限られてきている。一つの調整的な解決策は、スペクトルの割り当て部分の使用者にどの技術およびサービスを展開すべきかを決定するより高い自由度を持たせる、柔軟に使用できるスペクトルの導入であった。この点で、柔軟に使用できるスペクトルによって、スペクトルの使用者は時宜にかなった商業的選択を行い、市場動向によって特定の周波数帯域でどの競合する技術およびサービスが提供されるかを決定させることが可能となる。このようなアプローチでは、規制によって技術またはサービスを課す場合よりも、より効果的なスペクトルの使用をもたらすことが可能である。スペクトルを開放するためのこうした努力の結果、次世代サービスおよびアプリケーションに特有な側面に対応する使用者に基づく新しい通信技術が、現在検討されている。例えば、多くのマルチメディアサービスの特性であるデータフローにおける固有の非対称を組み入れた二重技術または方式を含む通信方法が、次世代無線通信システムのために検討されている。
【0004】
[1004] 二重技術には時分割二重(TDD)、周波数分割二重(FDD)、および/またはハイブリッド二重が含まれ、後者はTDDとFDD方式の両方の態様を含む。TDDにおいて、双方向通信またはデータフローは、通信リンクに関連した所与の周波数帯域内の通信時間を交互の送信タイムスロットおよび受信タイムスロットへと分割することによって、通信路を通して実施される。干渉の可能性を低下または最小限に抑えるために、タイムスロット間ではガードタイムが使用される。この方式では、例えば、衛星または基地局は、所与の時間間隔内において多数の受信タイムスロットとは別の多数の送信タイムスロットを携帯機器に割り当てて、非対称的なデータ通信を生成することが可能である。衛星または基地局から提供された受信エリアが大幅に増えるにつれて、衛星または基地局と携帯機器の間のより長い信号往復から生じる遅延を補償するために、タイムスロット間のガードタイムも増加されうる。遅延の増加は、TDD方式の通信効率を低下させる可能性がある。ただし、多くの場合、ガードタイムは、TDD方式の効率が多くのサービスまたはアプリケーションにとって引き続き適切であるような広い受信エリアに関する場合でも十分小さい。
【0005】
[1005] FDDでは、双方向通信またはデータフローは、通信リンクに関連した所与の周波数帯域を、同時動作する別々の送受信周波数帯域へと分離することにより、通信路を通して実施される。干渉の可能性を低下させるために送信帯域と受信帯域は互いに分離されているため、信号の送受信に関連した時間の遅延(つまり往復遅延)は生じない。時間の遅延が大きな役割を果たさないことからFDD方式は広い受信エリアに適しているものの、送信および受信の周波数帯域はその性質上、固定され均衡を保つものであることから、次世代無線通信サービスにおける非対称データ通信に必要な柔軟性を制限する。いくつかのFDD方式は、送受信の周波数帯域ペアとは別々の補助周波数帯域を用いてデータフローの一方向に追加容量を提供することで、非対称を達成する。しかし、このアプローチでは、それによって非対称が達成される別々の周波数帯域を処理するための追加のハードウェアおよび/またはソフトウェアが通信システムに含まれていることが必要となる。
それ故、無線通信システムにおける非対称通信のための新しい方法に対するニーズが存在
する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
[1006] それ故、無線通信システムにおける非対称通信のための新しい方法に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[概要]
[1007] 方法の一つ以上の実施形態は、時分割二重(TDD)通信路を介した信号の送受信を含む。信号は、第一の周波数帯域の第一の部分を経由してTDD通信路を介して受信される。第一の周波数帯域は、第二の周波数帯域および第三の周波数帯域に隣接している。第一の周波数帯域は、第二の周波数帯域および第三の周波数帯域とは異なる。第一の周波数分割二重(FDD)通信路は、第二の周波数帯域において動作可能である。第二のFDD通信路は、第三の周波数帯域において動作可能である。信号は、第一の周波数帯域の第一の部分とは異なる第一の周波数帯域の第二の部分を経由してTDD通信路を介して送信される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】[1008] 実施形態に従った無線通信システムの略図である。
図2】[1009] 実施形態に従った共存する携帯機器の略図である。
図3】[1010] 実施形態に従った、AWS-3柔軟使用スペクトルにおける非対称時分割二重(TDD)方式を図示した図である。
図4】[1011] 実施形態に従った、無線スペクトルのAWS-3部分に使用する非対称TDD通信方式の態様を図示した図である。
図5A】[1012] 実施形態に従った、隣接した周波数分割二重(FDD)方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図5B】[1012] 実施形態に従った、隣接した周波数分割二重(FDD)方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図6A】[1013] 実施形態に従った、隣接したFDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図6B】[1013] 実施形態に従った、隣接したFDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図7A】[1014] 実施形態に従った、隣接したFDD方式と同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図7B】[1014] 実施形態に従った、隣接したFDD方式と同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図7C】[1015] 実施形態に従った、隣接したFDD方式および同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図7D】[1015] 実施形態に従った、隣接したFDD方式および同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図8A】[1016] 実施形態に従った、隣接した同期TDD方式および非同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図8B】[1016] 実施形態に従った、隣接した同期TDD方式および非同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図9A】[1017] 実施形態に従った、隣接した同期TDD方式および時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図9B】[1017] 実施形態に従った、隣接した同期TDD方式および時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図10A】[1018] 実施形態に従った、隣接した時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図10B】[1018] 実施形態に従った、隣接した時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図11A】[1019] 実施形態に従った、隣接した時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図11B】[1019] 実施形態に従った、隣接した時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図12A】[1020] 実施形態に従った、隣接したFDD方式および放送方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図12B】[1020] 実施形態に従った、隣接したFDD方式および放送方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。
図13】[1021] 実施形態に従ったTDD方式の方法を図示したフローチャートである。
図14】[1021] 実施形態に従ったTDD方式の方法を図示したフローチャートである。
図15】[1021] 実施形態に従ったTDD方式の方法を図示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[詳細な説明]
[1022] 本明細書に記載する装置および方法は、一般に無線通信システムに関連する。例えば、装置および方法は、補助地上コンポーネント(ATC)を具備した移動体衛星サービス(MSS)システムなどの、移動体(地上)通信システム、衛星通信システム、および/またはハイブリッド衛星および地上(衛星/地上)通信システムでの使用に適している。このようなハイブリッド衛星/地上通信システムの例は、米国特許出願番号11/797,048(Zufall他)に記載されており、その開示の全体を参照により本明細書に組み込む。MSS MSS/ATCシステムは、移動体衛星インタラクティブ(つまり双方向)サービスの幅広い地域的範囲に対応するために、一つ以上の衛星を使用できる。例えば、MSS衛星通信に割り当てられた2 GHzスペクトルの一部分は、農村および遠隔地に効果的なサービス範囲を提供するために使用されうる。MSSネットワークと併せて、効果的な衛星および地上周波数の再使用により、地上ATCネットワークは都市部や郊外地域へのサービス浸透を促進できる。
【0010】
[1023] 一つ以上の実施形態において、地上、衛星、および/またはハイブリッド衛星/地上無線通信システムに関連する方法は、非対称時分割二重(TDD)通信路を介した信号の送受信を含む。信号は、第一の周波数帯域の第一の部分を経由して非対称TDD通信路を介して受信される。第一の周波数帯域は、第二の周波数帯域および第三の周波数帯域に隣接している。第一の周波数帯域は、第二の周波数帯域および第三の周波数帯域とは異なる。第一の周波数帯域、第二の周波数帯域、および第三の周波数帯域は相互排他的でありうる。第一の周波数分割二重(FDD)通信路は、第二の周波数帯域において動作可能である。第二のFDD通信路は、第三の周波数帯域において動作可能である。信号は、第一の周波数帯域の第一の部分とは異なる第一の周波数帯域の第二の部分を経由してTDD通信路を介して送信される。
【0011】
[1024] 本明細書および添付の請求項で使用される場合、単数形の「a」、「an」および「the」は文脈上明らかに違う場合を除き、複数形も含むことに留意されたい。それ故、例えば、「周波数」という用語には、単一の周波数または幾つかの周波数の組み合わせという意味が込められる。同様に、「タイムスロット」という用語には、例えば、単一のタイムスロットまたは一つ以上のタイムスロットという意味が込められる。
【0012】
[1025] 図1は、実施形態に従った無線通信システム100の略図である。無線通信システム100は、例えばインタラクティブサービスを含む次世代無線通信サービスおよびアプリケーションを提供するよう構成されている。無線通信システム100は、地上アンテナ140および携帯機器110を含む。いくつかの実施形態において、無線通信システム100は、少なくとも衛星130および放送用アンテナ120の一つを含みうる。いくつかの実施形態において、無線通信システム100は、例えば、複数の地上アンテナ、複数の衛星、および/または複数の放送用アンテナを含みうる。
【0013】
[1026] 地上アンテナ140は、例えばダウンリンク部分142および/またはアップリンク部分144を含む地上通信路、チャネル、またはリンクを経由して、マルチキャストおよび/またはインタラクティブデータを携帯機器110と通信するよう構成される。この例では、ダウンリンク部分142は、データまたは情報が地上アンテナ140から携帯機器110に流れる地上通信路の部分を意味する。地上アンテナ140はそれ故、地上通信路のダウンリンク部分142を経由してデータを携帯機器110に送付、送信または伝送するよう構成され、その一方、携帯機器110はダウンリンク部分142でデータを受信するよう構成される。アップリンク部分144は、データまたは情報が携帯機器110から地上アンテナ140に流れる地上通信路の部分を意味する。携帯機器110はそれ故、地上通信路のアップリンク部分144を経由してデータを地上アンテナ140に送付、送信または伝送するよう構成され、その一方、地上アンテナ140はアップリンク部分144で受信するよう構成される。地上アンテナ140は例えば、移動体または類似の通信システムにおいて使用される無線基地局と関連しうる。いくつかの実施形態において、地上通信路のダウンリンク部分142および地上通信路のアップリンク部分144は同一の周波数帯域上で動作する。他の実施形態において、地上通信路のダウンリンク部分142は第一の周波数帯域で動作し、地上通信路のアップリンク部分144は第一の周波数帯域とは異なる第二の周波数帯域で動作する。
【0014】
[1027] 地上アンテナ140は例えば、TDD方式、FDD方式、および/またはハイブリッドTDD/FDD方式などの二重方式を用いることで、地上通信路を経由して携帯機器110と通信するよう構成される。地上アンテナ140はそれ故、地上通信路を経由した携帯機器110との非対称TDD通信方式を確立および/または動作するよう構成される。非対称TDD通信方式は、一方向(アップリンクまたはダウンリンク)に流れるデータ量が反対方向に流れるデータ量よりも大きい、例えば地上アンテナ140と携帯機器110間のTDD通信路、チャネル、またはリンクを意味する。例えば、インタラクティブ・マルチメディアのアプリケーションにおいて、地上アンテナ140から携帯機器110に流れるデータ量(例:ビデオ)は、携帯機器110から地上アンテナ140に流れるデータ量(例:使用者の選択)よりも大きい。所与の方向に流れるデータ量は、その方向に関連したスペクトル帯域幅および/またはその方向へのデータの流れに関連した時間間隔に基づくものでありうる。非対称TDD通信方式は、一方向または反対方向への容量を増加させるための補助周波数帯域を必要とすることなく、多くの次世代サービスおよびアプリケーションにおいて望ましい非対称を提供しうる。
【0015】
[1028] 放送用アンテナ120は、放送122を経由して携帯機器110と通信するよう構成される。この例では、データは放送用アンテナ120から携帯機器110に流れる。一つの実施形態において、放送用アンテナ120は指向性アンテナであってもよく、放送122が特定の方向に起こるよう構成されうる。別の実施形態において、放送用アンテナ120は全方向性アンテナであってもよく、放送122が全方向に均一に起こるよう構成されうる。
【0016】
[1029] 衛星130は、例えばダウンリンク部分132および/またはアップリンク部分134を含む衛星通信路、チンネル、またはリンクを経由して、マルチキャストおよび/またはインタラクティブデータを携帯機器110と通信するよう構成される。この例では、ダウンリンク部分132は、データまたは情報が衛星130から携帯機器110に流れる衛星通信路の部分を意味する。衛星130はそれ故、衛星通信路のダウンリンク部分132を経由してデータ(例:ビデオコンテンツ)を携帯機器110に送付、送信または伝送するよう構成され、その一方で携帯機器110はそのダウンリンク部分132を経由して衛星130からデータを受信するよう構成される。アップリンク部分134は、データまたは情報が携帯機器110から衛星130に流れる衛星通信路の部分を意味する。携帯機器110はそれ故、衛星通信路のアップリンク部分134を経由して衛星130にデータ(例:インタラクティブデータ)を送付、送信または伝送するよう構成され、その一方で、衛星130はそのアップリンク部分134を経由してデータを携帯機器110から受信するよう構成される。いくつかの実施形態において、衛星通信路のダウンリンク部分132および衛星通信路のアップストリーム部分134は、同一の周波数帯域上で動作する。他の実施形態において、衛星通信路のダウンリンク部分132は第一の周波数帯域で動作し、衛星通信路のアップストリーム部分134は第一の周波数帯域とは異なる第二の周波数帯域で動作する。
【0017】
[1030] 衛星130は、例えば、TDD方式、FDD方式、および/またはハイブリッドTDD/FDD方式などの二重方式を用いることで、衛星通信路を経由して携帯機器110と通信するよう構成される。衛星130はそれ故、衛星通信路を経由した携帯機器110との非対称TDD通信方式を確立および/または動作するよう構成される。インタラクティブな旅行支援アプリケーションにおいて、衛星130から携帯機器110に流れるデータ量(例:ナビゲーションデータ)は、携帯機器110から衛星130に流れるデータ量(例:使用者のクエリ)よりも大きい。所与の方向に流れるデータ量は、その方向に関連したスペクトル帯域幅および/またはその方向に関連した時間間隔に基づくものでありうる。
【0018】
[1031] いくつかの実施形態において、衛星130および地上アンテナ140は、携帯機器110と通信するためにハイブリッド衛星/地上通信システムにおいて使用されうる。例えば、衛星130は、地上アンテナ140を経由してデータが衛星130から携帯機器110に流れるように、地上アンテナ140と通信するよう構成されうる。この例では、衛星130は地上アンテナ140を具備する所与の衛星通信路(図示せず)のダウンリンク部分を経由してデータを地上アンテナ140に送付するよう構成されうる。地上アンテナ140は、衛星130から受信したデータを地上通信路のダウンリンク部分142を経由して携帯機器110に送付するよう構成されうる。別の例において、地上アンテナ140は、ネットワーク(図示せず)および/または地上局(図示せず)を経由して衛星130と通信するように構成されうる。
【0019】
[1032] 携帯機器110は、例えばハンドヘルド機器、ラップトップ、および/または車載システムを含みうる。携帯機器110は、衛星130および/または地上アンテナ140と通信するよう構成される。例えば、携帯機器110は衛星通信路を介して非対称TDD通信方式(例:TDDダウンリンクおよびTDDアップリンク)を経由して衛星130と通信するよう構成されうる。別の例において、携帯機器110は地上通信路を介して非対称TDD通信方式(例:TDDダウンリンクおよびTDDアップリンク)を経由して地上アンテナ140と通信するよう構成されうる。携帯機器110はまた、放送用アンテナ120からの放送データを受信するよう構成されうる。携帯機器110の機能は、ソフトウェアベース(例:プロセッサで実行可能な一連の命令、ソフトウェアコード)および/またはハードウェアベース(例:回路システム、プロセッサ、特定アプリケーション向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA))でありうる。携帯機器110は、さまざまなプロセッサ実装操作を実施するための命令またはコンピュータコードを有するプロセッサおよび関連するプロセッサ可読媒体を含みうる。このようなプロセッサは、内蔵マイクロプロセッサ、コンピュータシステムの一部としてのマイクロプロセッサ、特定アプリケーション向け集積回路(「ASIC」)、およびプログラム可能論理回路(「PLD」)などのハードウェアモジュールとして実装されうる。このようなプロセッサはまた、Java、C++、C、アセンブリ、ハードウェア記述言語、またはその他の適したプログラム言語として、プログラム言語において一つ以上のソフトウェアモジュールとして実装されうる。
【0020】
[1033] 携帯機器110のいくつかの実施形態に従ったプロセッサには、特定目的のために特別設計・構築された媒体およびコンピュータコード(コードとも呼ばれる)を含む。プロセッサ可読媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスク、および磁気テープといった磁気記憶媒体、コンパクトディスク/デジタルビデオディスク(「CD/DVD」)、コンパクトディスク読み取り専用メモリ(「CD-ROM」)、およびホログラフィック機器といった光学式記憶媒体、光学ディスク、および読み取り専用メモリ(「ROM」)およびランダムアクセスメモリ(「RAM」)機器といった磁気光学式記憶媒体を含むが、これらに限定はされない。コンピュータコードの例には、マイクロコードまたはマイクロ命令、コンパイラによって生成されるものなどのマシン命令、およびインタープリターを用いてコンピュータにより実行される高レベル命令を含むファイルを含むがこれらに限定はされない。例えば、携帯機器110の実施形態は、Java、C++、またはその他のオブジェクト指向プログラム言語および開発ツールを用いて実装されうる。コンピュータコードのさらなる例には、制御信号、暗号コード、および圧縮コードを含むが、これらに限定はされない。
【0021】
[1034] いくつかの実施形態において、無線通信システム100の少なくとも一部分は非対称TDD通信方式に対応するために事前に構成されうる。他の実施形態において、無線通信システム100の少なくとも一部分は非対称TDD通信方式に対応するために動的に構成されうる(例:展開後)。
【0022】
[1035] 図2は、実施形態に従って、領域200において動作する携帯機器210、220、および230を示す略図である。携帯機器220は、図1に関して上述した無線通信システム100など、所与の無線通信システム(図示せず)と通信するよう構成される。携帯機器220は、非対称TDD通信方式を経由してその無線通信システムと通信できる。例えば、携帯機器220は、特定の周波数帯域(周波数帯域1)に関連した非対称TDD通信方式のアップリンク部分224およびダウンリンク部分222を経由して通信できる。
【0023】
[1036] 携帯機器210および携帯機器230は、それぞれ、例えばFDD通信方式、携帯機器220に関連した非対称TDD通信方式と同期のTDD通信方式、携帯機器220に関連した非対称TDD通信方式と非同期のTDD通信方式、時間非対称TDD通信方式、または放送などの複数の通信方法の一つを含む通信路を経由して、無線通信システム(図示せず)と通信するよう構成される。いくつかの実施形態において、携帯機器210は、アップリンク部分214およびダウンリンク部分212を有する通信路を経由してその関連した無線通信システムと通信できる。通信路のアップリンク部分214およびダウンリンク部分212はそれぞれ、周波数帯域2に関連している。同様に、携帯機器230は、アップリンク部分234およびダウンリンク部分232を有する通信路を経由してその関連した無線通信システムと通信できる。アップリンク部分234およびダウンリンク部分2232は、それぞれ、周波数帯域3に関連している。いくつかの実施形態において、周波数帯域2および/または周波数帯域3は、複数の周波数帯域または周波数サブバンドを含みうる。
【0024】
[1037] 周波数帯域1、2、および3は、隣接する(つまり隣のまたは近隣する)周波数帯域でありうる。例えば、周波数帯域1は、周波数帯域2および周波数帯域3に隣接しうる。周波数帯域1、2、および3は、例えば、相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、例えば、周波数帯域1は柔軟に使用できるスペクトルに関連しうる。
【0025】
[1038] 携帯機器220および210は、携帯機器220によって使用される(かつ周波数帯域1に関連した)非対称TDD通信方式と携帯機器210によって使用される(かつ周波数帯域2に関連した)通信方法との間で(もしある場合)干渉が最小となるように、領域200において共存するよう構成される。同様に、携帯機器220および230は、携帯機器220によって使用される(かつ周波数帯域1に関連した)非対称TDD通信方式と携帯機器230によって使用される(かつ周波数帯域3に関連した)通信方法との間で(もしある場合)最小の干渉が生じるように、領域200において共存するよう構成される。領域200のサイズは、互いに干渉しあうことなく、携帯機器210、220、および/または230が効果的に動作する(つまり共存する)ように、携帯機器220と携帯機器210間の最小距離、および/または携帯機器220と携帯機器230間の最小距離に関連しうる。
【0026】
[1039] 図3は、実施形態に従った高度無線サービス(AWS)スペクトルにおける非対称TDD方式を図示した図である。無線スペクトル300は、部分310(AWS-1 Fブロック)、部分320(AWS-3)、部分330(Jブロック)、部分340(MSS-1)、および部分350(MSS-2)を含むラジオ周波数スペクトルの一部分である。AWS-1およびAWS-3はそれぞれ、次世代の音声およびデータサービスおよびアプリケーションに関連したAWS周波数帯域プランの一部分である。AWS-1は、ブロックA、B、C、D、E、およびFなどの複数の周波数ブロックを含む。それぞれの周波数ブロックには、関連する携帯周波数帯域および基本周波数帯域がある。無線スペクトル300の部分310は、AWS周波数帯域プランのAWS-1 Fブロックの基本周波数帯域に関連している。AWS-1 Fブロックは、約1745メガヘルツ(MHz)~約2155 MHzの周波数を含み、例えば、基地局(例:地上アンテナ)と携帯機器との間の通信路のダウンリンク部分312を経由してダウンリンク通信に使用される。AWS-1 Fブロックは、AWS周波数帯域プランのAWS-3部分に隣接しているものとして表示されている。
【0027】
[1040] Jブロックは、AWS周波数帯域プランのAWS-2部分(図示せず)と併用するために提案されている周波数帯域である。Jブロックは、約2175 MHz~約2180 MHzの周波数を含む。Jブロックは、AWS周波数帯域プランのAWS-3部分に隣接し、無線スペクトル300のMSS-1部分に隣接しているものとして表示されている。Jブロックは、例えば地上アンテナと携帯機器との間の通信路のダウンリンク部分332を経由して、ダウンリンク通信に使用される。
【0028】
[1041] MSS-1およびMSS-2はそれぞれ、移動体衛星サービスシステムに使用される無線スペクトル300の一部分である。無線スペクトル300のMSS-1部分は、約2180 MHz~約2190 MHzの周波数を含む周波数帯域に関連している。無線スペクトル300のMSS-2部分は、約2190 MHz~約2200 MHzの周波数を含む周波数帯域に関連している。無線スペクトル300のMSS-1部分およびMSS-2部分はそれぞれ、例えばハイブリッド衛星/地上無線通信システムに使用されうる。無線スペクトル300のMSS-1部分は、例えば、基地局または衛星と携帯機器との間の通信路のダウンリンク部分342を経由してダウンリンク通信に使用される。無線スペクトル300のMSS-2部分は、例えば、基地局または衛星と携帯機器との間の通信路のダウンリンク部分352を経由してダウンリンク通信に使用される。無線スペクトル300のMSS-1部分は、Jブロックに隣接し、無線スペクトル300のMSS-2部分に隣接しているものとして表示されている。無線スペクトル300のMSS-2部分は、無線スペクトル300のMSS-1部分に隣接しているものとして表示されている。
【0029】
[1042] AWS周波数帯域プランのAWS-3部分が、柔軟に使用できるスペクトルサービスおよびアプリケーションのために提案されている。AWS周波数帯域プランのAWS-3部分は、異なる通信方法を用いるサービスおよびアプリケーションのために使用できる。例えば、AWS周波数帯域プランのAWS-3部分は、例えば、基地局または衛星と携帯機器との間の通信路を経由して非対称TDD通信方式のために使用できる。非対称TDD通信方式に関連した通信路は、ダウンリンク部分322およびアップリンク部分324を含む。AWS周波数帯域プランのAWS-3 部分は、AWS-1 FブロックおよびJブロックに隣接しているため、AWS周波数帯域プランのAWS-3部分に関連した周波数帯域とAWS-1 FブロックおよびJブロックに関連した周波数帯域との間で(もしある場合)干渉が最小となるように、ダウンリンク部分322とアップリンク部分324を構成することが望ましい。
【0030】
[1043] 図4は、実施形態に従い、図3に関して上述した無線スペクトル300のAWS-3部分に使用する非対称TDD通信方式の態様を図示した図である。非対称TDD通信方式は、約2160 MHz~約2170 MHzの周波数を周波数帯域430に関連した周波数帯域440の第一の部分410に配分または割り当てる。非対称TDD通信方式はまた、約2155 MHz~約2175 MHzの周波数を周波数帯域440に関連した第二の部分420に配分または割り当てる。第一の部分410は、非対称TDD通信方式の第二の部分420とは異なる。例えば、第二の部分420の周波数帯域440に関連したスペクトル帯域幅は、第一の部分410の周波数帯域420に関連したスペクトル帯域幅よりも大きい。
【0031】
[1044] 第一の部分410は、非対称TDD通信方式のアップリンク部分またはアップリンク通信部分(↑)に関連している。第一の部分410は、時間インスタンスt1とt2間の間隔に関連したアップリンク時間間隔またはアップリンクタイムスロットTUを有する。第二の部分420は、非対称TDD通信方式のダウンリンク部分またはダウンリンク通信部分(↓)に関連している。第二の部分420は、時間インスタンスt0とt1間の間隔に関連したダウンリンク時間間隔またはダウンリンクタイムスロットTDを有する。いくつかの実施形態において、時間インスタンスt1とt2間の間隔は、時間インスタンスt0とt1間の間隔と実質的に同一の期間でありうる。別の実施形態において、時間インスタンスt1とt2間の間隔は、時間インスタンスt0とt1の間隔とは異なる期間でありうる。
【0032】
[1045] TDD通信方式の非対称的なデータフローは、第一の部分410に関連した時間-帯域幅積が第二の部分420に関連した時間-帯域幅積とは異なる場合に発生する。第一の部分410に関連した時間-帯域幅積は、周波数帯域430に関連したTUとスペクトル帯域幅の積を意味する。第一の部分410に関連した時間-帯域幅積は、第一の部分410の方向に流れることのできるデータ量に比例している。第二の部分420に関連した時間-帯域幅積は、周波数帯域440に関連したTDとスペクトル帯域幅の積を意味する。第二の部分420に関連した時間-帯域幅積は、第二の部分420の方向に流れることのできるデータ量に比例している。TUおよびTDが実質的に同一な場合、所与の方向へのデータフローの量はその方向に関連した周波数帯域のスペクトル帯域幅に比例している。この例では、TUとTDが実質的に同一な場合、データフローの量は非対称TDD通信方式の第一の部分410に関連したアップリンク方向よりも、非対称TDD通信方式の第二の部分420に関連したダウンリンク方向においてより高い。
【0033】
[1046] 非対称TDD通信方式はまた、周波数帯域440の2155 MHz周波数に隣接している周波数帯域(例:AWS-1 Fブロック)から第一の部分410を分離するアップリンクガードバンド450も含む。非対称TDD通信方式はさらに、周波数帯域440の2175 MHz周波数に隣接している周波数帯域(例:Jブロック)から第一の部分410を分離するアップリンクガードバンド460を含む。アップリンクガードバンド450および460は、図4に記載する隣接した周波数帯域のダウンリンク部分と非対称TDD通信方式のアップリンク部分の間で生じうる干渉を最小限に抑える、または低減するために使用される。
【0034】
[1047] 図5A~5Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接したFDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図5Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域504を図示したダイアグラム500を表示している。TDD通信路は対称または非対称でありうる。いくつかの実施形態において、次世代アプリケーションおよびサービスにおいて使用されるべきTDD通信路は非対称なことが望ましい場合がある。ダイアグラム500はまた、FDD通信路のアップリンク部分に関連した第二の周波数帯域502と、FDD通信路のダウンリンク部分に関連した第三の周波数帯域506を図示している。第二の周波数帯域502および第三の周波数帯域506は、同一のFDD通信路に関連したFDDの周波数帯域と対にする必要はない(が可能である)。
【0035】
[1048] 第一の周波数帯域504は、範囲f1~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第二の周波数帯域502は、範囲f0~f1の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第三の周波数帯域506は、範囲f4~ f5の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第一の周波数帯域504は、第二の周波数帯域502に(例えばf1で)隣接している。第一の周波数帯域504は、第三の周波数帯域506に(例えばf4で)隣接している。第一の周波数帯域504、第二の周波数帯域502、および第三の周波数帯域506は、相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、第一の周波数帯域504、第二の周波数帯域502、および第三の周波数帯域506は、無線周波数帯域でありうる。
【0036】
[1049] 第一の周波数帯域504は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分510を含む。第一の周波数帯域504は、範囲f2~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分512を含む。第一の周波数帯域504の第一の部分510は、第一の周波数帯域504の第二の部分512とは異なり、第一の周波数帯域504の第二の部分512と重複する。第一の周波数帯域504の第一の部分510に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域504の第二の部分512に関連したスペクトル帯域幅とは異なっても(または同じでも)よい。
【0037】
[1050] 第一の周波数帯域504の第一の部分510は、TDD通信路のアップリンク部分またはアップリンク通信部分に関連している。第一の部分510は、時間インスタンスt1とt2間の間隔に関連したアップリンク時間間隔またはアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域504の第二の部分512は、TDD通信路のダウンリンク部分またはダウンリンク通信部分に関連している。第二の部分512は、時間インスタンスt0とt1間の間隔に関連したダウンリンク時間間隔またはダウンリンクタイムスロットTDを有する。
【0038】
[1051] 第一の周波数帯域504の第一の部分510に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域504の第二の部分512に関連した時間-帯域幅積と実質的に同一の場合、第一の周波数帯域504に関連したTDD通信路は、対称TDD通信路として動作する。第一の周波数帯域504の第一の部分510に関連した時間-帯域幅積は、TUと周波数f1~f3間のスペクトル帯域幅の積を意味する。第一の周波数帯域504の第二の部分512に関連した時間-帯域幅積は、TDと周波数f2~f4間のスペクトル帯域幅の積を意味する。第一の周波数帯域504の第一の部分510に関連した時間-帯域幅積が、第一の周波数帯域504の第二の部分512に関連した時間-帯域幅積と異なる場合、第一の周波数帯域504に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。
【0039】
[1052] 図5Aは、第二の周波数帯域502に隣接し、アップリンクガードバンド516によって第三の周波数帯域506から分離されているものとして第一の周波数帯域504の第一の部分510を示している。第一の周波数帯域504の第一の部分510および第二の周波数帯域502に関連したFDD通信路のアップリンク部分はどちらも同じ方向に信号を送受信しているため、(もしある場合)最小の干渉が生じる場合には、第一の周波数帯域504の第一の部分510と第二の周波数帯域502の間ではガードバンドが必要ないことがある。その一方、第一の周波数帯域504の第一の部分510および第三の周波数帯域506に関連したFDD通信リンクのダウンリンク部分は反対方向に信号を送受信しており、これが大きなレベルの干渉を生む場合があることから、ガードバンド(例:アップリンクガードバンド516)を必要とすることがある。
【0040】
[1053] 同様に、第一の周波数帯域504の第二の部分512は、第三の周波数帯域506に隣接し、ダウンリンクガードバンド514によって第二の周波数帯域502から分離されたものとして表示されている。第一の周波数帯域504の第二の部分512および第三の周波数帯域506に関連したFDD通信路のダウンリンク部分はどちらも同じ方向に信号を送受信しているため、第一の周波数帯域504の第二の部分512と第三の周波数帯域506の間で(もしある場合)最小の干渉が生じる場合には、ガードバンドが必要ないことがある。その一方、第一の周波数帯域504の第二の部分512および第二の周波数帯域502に関連したFDD通信路のアップリンク部分は反対方向に信号を送受信しており、これが大きなレベルの干渉を生む場合があることから、ガードバンド(例:ダウンリンクガードバンド514)を必要とすることがある。アップリンクガードバンド516およびダウンリンクガードバンド514は、同一のスペクトル帯域幅を有する必要はない(が可能である)。
【0041】
[1054] 図5Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域524を図示したダイアグラム520を表示している。ダイアグラム520はまた、FDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の周波数帯域522と、FDD通信路のアップリンク部分に関連した第三の周波数帯域526を図示している。第二の周波数帯域522および第三の周波数帯域526は、同一のFDD通信路に関連したFDDの周波数帯域と対にする必要はない(が可能である)。
【0042】
[1055] 第一の周波数帯域524、第二の周波数帯域522、および第三の周波数帯域526は、図5Aに関して上述した第一の周波数帯域504、第二の周波数帯域502、および第三の周波数帯域506と類似している。第一の周波数帯域524は、範囲f2~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分530を含む。第一の周波数帯域524は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分532を含む。第一の周波数帯域524の第一の部分530は、第一の周波数帯域524の第二の部分532とは異なり、第一の周波数帯域524の第二の部分522と重複する。第一の周波数帯域524の第一の部分530に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域524の第二の部分532に関連したスペクトル帯域幅とは異なる(または同じ)ことがある。
【0043】
[1056] 第一の周波数帯域524の第一の部分530は、TDD通信路のアップリンク部分に関連しており、図5Aに関して上述した関連したアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域524の第二の部分532は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連しており、図5Aに関して上述した関連したダウンリンクタイムスロットTDを有する。第一の周波数524に関連したTDD通信路は、第一の周波数帯域524の第一の部分530に関連した時間-帯域幅積と第一の周波数帯域524の第二の部分532に関連した時間-帯域幅積に基づき対称または非対称的でありうる。
【0044】
[1057] 図5Bは、第三の周波数帯域526に隣接し、アップリンクガードバンド534によって第二の周波数帯域524から分離されているものとして第一の周波数帯域524の第一の部分530を示している。第一の周波数帯域524の第一の部分530および第二の周波数帯域524に関連したFDD通信路のダウンリンク部分は反対方向に信号を送受信しており、これが大きなレベルの干渉を生む場合があることから、ガードバンドを必要とすることがある。
【0045】
[1058] 同様に、第一の周波数帯域524の第二の部分532は、第二の周波数帯域522に隣接し、ダウンリンクガードバンド536によって第三の周波数帯域526から分離されたものとして表示されている。第一の周波数帯域524の第二の部分532および第三の周波数帯域526に関連したFDD通信路のアップリンク部分は反対方向に信号を送受信しており、これが大きなレベルの干渉を生む場合があることから、ガードバンドを必要とすることがある。アップリンクガードバンド534およびダウンリンクガードバンド536は、同一のスペクトル帯域幅を有する必要はない(が可能である)。
【0046】
[1059] 図6A~6Bはそれぞれ、別の実施形態に従った、隣接したFDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図6Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域604を図示したダイアグラム600を表示している。ダイアグラム600はまた、FDD通信路のアップリンク部分に関連した第二の周波数帯域602と、第二の周波数帯域602に関連したFDD通信路とは異なるFDD通信路のアップリンク部分に関連した第三の周波数帯域606を図示している。
【0047】
[1060] 第一の周波数帯域604は、範囲f1~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第二の周波数帯域602は、範囲f0~f1の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第三の周波数帯域606は、範囲f4~f5の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第一の周波数帯域604は、第二の周波数帯域602に(例えばf1で)隣接している。第一の周波数帯域604は、第三の周波数帯域606に(例えばf4で)隣接している。第一の周波数帯域604、第二の周波数帯域602、および第三の周波数帯域606は、相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、第一の周波数帯域604、第二の周波数帯域602、および第三の周波数帯域606は無線周波数帯域でありうる。
【0048】
[1061] 第一の周波数帯域604は、範囲f1~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分610を含む。第一の周波数帯域604は、範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分612を含む。第一の周波数帯域604の第一の部分610は、第一の周波数帯域604の第二の部分612とは異なり、第一の周波数帯域604の第二の部分612と重複する。第一の周波数帯域604の第一の部分610に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域604の第二の部分612に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0049】
[1062] 第一の周波数帯域604の第一の部分610は、TDD通信路のアップリンク部分またはアップリンク通信部分に関連している。第一の部分610は、時間インスタンスt1とt2間の間隔に関連したアップリンク時間間隔またはアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域604の第二の部分612は、TDD通信路のダウンリンク部分またはダウンリンク通信部分に関連している。第二の部分612は、時間インスタンスt0とt1間の間隔に関連したダウンリンク時間間隔またはダウンリンクタイムスロットTDを有する。
【0050】
[1063] 第一の周波数帯域604の第一の部分610に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域604の第二の部分612に関連した時間-帯域幅積と実質的に同一の場合、第一の周波数帯域604に関連したTDD通信路は対称TDD通信路として動作する。第一の周波数帯域604の第一の部分610に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域604の第二の部分612に関連した時間-帯域幅積と異なる場合、第一の周波数帯域604に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。第一の周波数帯域604の第一の部分610に関連したスペクトル帯域幅は第一の周波数帯域604の第二の部分612に関連したスペクトル帯域幅とは異なるため、タイムスロットTUとTDに関連した時間間隔とが同一の場合、第一の周波数帯域604に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。
【0051】
[1064] 図6Aは、第二の周波数帯域602および第三の周波数帯域606に隣接しているものとして、第一の周波数帯域604の第一の部分610を示している。第一の周波数帯域604の第一の部分610、第二の周波数帯域602に関連したFDD通信路のアップリンク部分、および第三の周波数帯域606に関連したFDD通信路のアップリンク部分はどれも同じ方向に信号を送受信しているため、(もしある場合)最小の干渉が生じる場合にはガードバンドは必要ないことがある。
【0052】
[1065] 第一の周波数帯域604の第二の部分612は、ダウンリンクガードバンド614によって第二の周波数帯域602から分離され、ダウンリンクガードバンド616によって第三の周波数帯域606から分割されたものとして表示されている。第一の周波数帯域604の第二の部分612、第二の周波数帯域602に関連したFDD通信路のアップリンク部分、および第三の周波数帯域606に関連したFDD通信路のアップリンク部分はどれも反対方向に信号を送受信しているため、大きなレベルの干渉が生じることがあり、ダウンリンクガードバンド614および616が望ましい場合がある。ダウンリンクガードバンド614および616は、同一のスペクトル帯域幅を有する必要はない(が可能である)。
【0053】
[1066] 図6Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域624を図示したダイアグラム620を表示している。ダイアグラム620はまた、FDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の周波数帯域622と、第二の周波数帯域622に関連したFDD通信路とは異なるFDD通信路のダウンリンク部分に関連した第三の周波数帯域626を図示している。
[1067] 第一の周波数帯域624、第二の周波数帯域622、および第三の周波数帯域626は、図6Aに関して上述した第一の周波数帯域604、第二の周波数帯域602、および第三の周波数帯域606に類似している。第一の周波数帯域624は、範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分630を含む。第一の周波数帯域624は、範囲f1~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分632を含む。第一の周波数帯域624の第一の部分630は、第一の周波数帯域624の第二の部分632とは異なり、第一の周波数帯域624の第二の部分632と重複する。第一の周波数帯域624の第一の部分630に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域624の第二の部分632に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0054】
[1068] 第一の周波数帯域624の第一の部分630は、TDD通信路のアップリンク部分に関連しており、図6Aに関して上述した関連したアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域624の第二の部分632は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連しており、図6Aに関して上述した関連したダウンリンクタイムスロットTDを有する。第一の周波数624に関連したTDD通信路は、第一の周波数帯域624の第一の部分630に関連した時間-帯域幅積と第一の周波数帯域624の第二の部分632に関連した時間-帯域幅積に基づき対称または非対称的でありうる。第一の周波数帯域624の第一の部分630に関連したスペクトル帯域幅は第一の周波数帯域624の第二の部分632に関連したスペクトル帯域幅とは異なるため、タイムスロットTUとTDに関連した時間間隔とが同一の場合、第一の周波数帯域624に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。
【0055】
[1069] 図6Bは、アップリンクガードバンド634によって第二の周波数帯域622から分離され、アップリンクガードバンド636によって第三の周波数帯域626から分離されているものとして、第一の周波数帯域624の第一の部分630を表示している。アップリンクガードバンド634および636は、同一のスペクトル帯域幅を有する必要はない(が可能である)。第一の周波数帯域624の第二の部分632は、第二の周波数帯域622および第三の周波数帯域626に隣接しているものとして図示されている。
【0056】
[1070] 図7A~7Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接したFDD方式と同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図7Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域704を図示したダイアグラム700を表示している。ダイアグラム700は、第一の周波数帯域704においてTDD通信路と同期化されたTDD通信路に関連する第二の周波数帯域702を図示している。図700はまた、FDD通信路のアップリンク部分に関連した第三の周波数帯域706を図示している。
【0057】
[1071] 第一の周波数帯域704は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第二の周波数帯域702は、範囲f0~f1の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第三の周波数帯域706は、範囲f3~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第一の周波数帯域704は、第二の周波数帯域702に(例えばf1で)隣接している。第一の周波数帯域704は、第三の周波数帯域706に(例えばf3で)隣接している。第一の周波数帯域704、第二の周波数帯域702、および第三の周波数帯域706は相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、第一の周波数帯域704、第二の周波数帯域702、および第三の周波数帯域706は無線周波数帯域でありうる。
【0058】
[1072] 第一の周波数帯域704は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分710を含む。第一の周波数帯域704は、範囲f1~f2の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分712を含む。第一の周波数帯域704の第一の部分710は、第一の周波数帯域704の第二の部分712とは異なり、第一の周波数帯域704の第二の部分712と重複する。第一の周波数帯域704の第一の部分710に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域704の第二の部分712に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0059】
[1073] 第一の周波数帯域704の第一の部分710は、TDD通信路のアップリンク部分またはアップリンク通信部分に関連している。第一の部分710は、時間インスタンスt1とt2間の間隔に関連したアップリンク時間間隔またはアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域704の第二の部分712は、TDD通信路のダウンリンク部分またはダウンリンク通信部分に関連している。第二の部分712はまた、時間インスタンスt0とt1間の間隔に関連したダウンリンク時間間隔またはダウンリンクタイムスロットTDを有する。
【0060】
[1074] 第一の周波数帯域704の第一の部分710に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域704の第二の部分712に関連した時間-帯域幅積と実質的に同一の場合、第一の周波数帯域704に関連したTDD通信路は対称TDD通信路として動作する。第一の周波数帯域704の第一の部分710に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域704の第二の部分712に関連した時間-帯域幅積と異なる場合、第一の周波数帯域704に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。
【0061】
[1075] 図7Aは、第二の周波数帯域702に隣接しているものとして第一の周波数帯域704の第一の部分710を示している。第二の周波数帯域702において同期化された、または同期TDD通信路は、第一の周波数帯域704の第一の部分710と第二の部分712それぞれの時間間隔TUおよびTDと実質的に同じ時間間隔で(つまり同期で)動作するアップリンク部分(図示せず)およびダウンリンク部分(図示せず)を有する。その結果、第一の周波数帯域704の第一の部分710および第二の周波数帯域702に関連した同期TDD通信路はどちらも同じ方向に信号を送受信しており、(もしある場合)最小の干渉が第一の周波数帯域704の第一の部分710と第二の周波数帯域702の間で生じる場合にはガードバンドが必要ないことがある。
【0062】
[1076] 第一の周波数帯域704の第一の部分710はまた、第三の周波数帯域706に隣接している。第一の周波数帯域704の第一の部分710および第三の周波数帯域706に関連したFDD通信路のアップリンク部分はどちらも同じ方向に信号を送受信しており、周波数帯域間の干渉が最小または皆無のため、ガードバンドは必要ではない。
【0063】
[1077] 第一の周波数帯域704の第二の部分712は、第二の周波数帯域702に隣接し、ダウンリンクガードバンド714によって第三の周波数帯域706から分離されたものとして表示されている。ガードバンドは、第一の周波数帯域704の第二の部分712と第二の周波数帯域702に関連した同期TDD通信路の間では必要ない。しかしながら、第一の周波数帯域704の第二の部分712および第三の周波数帯域706に関連したFDD通信路のアップリンク部分は反対方向に信号を送受信しているため、ダウンリンクガードバンド704が必要である。
【0064】
[1078] 図7Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域724を図示したダイアグラム720を表示している。ダイアグラム720はまた、FDD通信路のアップリンク部分に関連した第二の周波数帯域722と、同期TDD通信路に関連した第三の周波数帯域726を図示している。
【0065】
[1079] 第一の周波数帯域724、第二の周波数帯域722、および第三の周波数帯域726は、図7Aに関して上述した第一の周波数帯域704、第二の周波数帯域702、および第三の周波数帯域706に類似している。第一の周波数帯域724は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分730を含む。第一の周波数帯域724は、範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てたる第二の部分732を含む。第一の周波数帯域724の第一の部分730は、第一の周波数帯域724の第二の部分732とは異なり、第一の周波数帯域724の第二の部分732と重複する。第一の周波数帯域724の第一の部分730に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域724の第二の部分732に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0066】
[1080] 第一の周波数帯域724の第一の部分730は、TDD通信路のアップリンク部分に関連しており、図7Aに関して上述した関連したアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域724の第二の部分732は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連しており、図7Aに関して上述した関連したダウンリンクタイムスロットTDを有する。第一の周波数724に関連したTDD通信路は、第一の周波数帯域724の第一の部分730に関連した時間-帯域幅積と第一の周波数帯域724の第二の部分732に関連した時間-帯域幅積に基づき対称または非対称的でありうる。
【0067】
[1081] 図7Bは、第二の周波数帯域722および第三の周波数帯域726に隣接しているものとして、第一の周波数帯域724の第一の部分730を表示している。第一の周波数帯域724の第一の部分730および第二の周波数帯域722に関連したFDD通信リンクのアップリンク部分は、同じ方向に信号を送受信しており、(もしある場合)干渉は最小であるため、ガードバンドは必要ではない。同様に、第一の周波数帯域724の第一の部分730および第三の周波数帯域726に関連した同期TDD通信路は、同一の方向に信号を送受信しているため、ガードバンドは必要ではない。
【0068】
[1082] 第一の周波数帯域724の第二の部分732は、ダウンリンクガードバンド734によって第二の周波数帯域722から分離され、第三の周波数帯域726に隣接しているものとして表示されている。第一の周波数帯域724の第二の部分732および第二の周波数帯域722に関連したFDD通信路のアップリンク部分は、反対方向に信号を送受信しており、互いに干渉しあう可能性が高いため、ガードバンドが必要なことがある。第一の周波数帯域724の第二の部分732および第三の周波数帯域726に関連した同期TDD通信路は、同じ方向に信号を同期で送受信しているため、ガードバンドは必要ではない。
【0069】
[1083] 図7C~7Dはそれぞれ、別の実施形態に従った、隣接したFDD方式および同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図7Cは、対称または非対称でありうるTDD通信路に関連した第一の周波数帯域744を図示したダイアグラム740を示している。ダイアグラム740はまた、第一の周波数帯域744においてTDD通信路に同期化されたTDD通信路に関連した第二の周波数帯域742を図示している。ダイアグラム740はまた、FDD通信路のダウンリンク部分に関連した第三の周波数帯域706を図示している。
【0070】
[1084] 第一の周波数帯域744は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第二の周波数帯域742は、範囲f0~f1の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第三の周波数帯域746は、範囲f3~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第一の周波数帯域744は、第二の周波数帯域742に(例えばf1で)隣接している。第一の周波数帯域744は、第三の周波数帯域746に(例えばf3で)隣接している。第一の周波数帯域744、第二の周波数帯域742、および第三の周波数帯域746は相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、第一の周波数帯域744、第二の周波数帯域742、および第三の周波数帯域746は無線周波数帯域でありうる。
【0071】
[1085] 第一の周波数帯域744は、範囲f1~f2の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分750を含む。第一の周波数帯域744は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分752を含む。第一の周波数帯域744の第一の部分750は、第一の周波数帯域744の第二の部分752とは異なり、第一の周波数帯域744の第二の部分752と重複する。第一の周波数帯域744の第一の部分750に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域744の第二の部分752に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0072】
[1086] 第一の周波数帯域744の第一の部分750は、TDD通信路のアップリンク部分またはアップリンク通信部分に関連している。第一の部分750は、時間インスタンスt1とt2間の間隔に関連したアップリンク時間間隔またはアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域744の第二の部分752は、TDD通信路のダウンリンク部分またはダウンリンク通信部分に関連している。第二の部分752はまた、時間インスタンスt0とt1間の間隔に関連したダウンリンク時間間隔またはダウンリンクタイムスロットTDを有する。
【0073】
[1087] 第一の周波数帯域744の第一の部分750に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域744の第二の部分752に関連した時間-帯域幅積と実質的に同一の場合、第一の周波数帯域744に関連したTDD通信路は対称TDD通信路として動作する。第一の周波数帯域744の第一の部分750に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域744の第二の部分752に関連した時間-帯域幅積と異なる場合、第一の周波数帯域744に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。
【0074】
[1088] 図7Cは、第二の周波数帯域742に隣接しているものとして第一の周波数帯域744の第一の部分750を表示している。第二の周波数帯域742において同期化された、または同期TDD通信路は、第一の周波数帯域744の第一の部分750と第二の部分752それぞれの時間間隔TUとTDと実質的に同じ時間間隔で(つまり同期で)動作するアップリンク部分(図示せず)およびダウンリンク部分(図示せず)を有する。その結果、第一の周波数帯域744の第一の部分750および第二の周波数帯域742に関連した同期TDD通信路はどちらも同じ方向に信号を送受信しており、(もしある場合)最小の干渉が第一の周波数帯域744の第一の部分750と第二の周波数帯域742の間で生じる場合にはガードバンドが必要ないことがある。
【0075】
[1089] 第一の周波数帯域744の第一の部分750および第三の周波数帯域746に関連したFDD通信路は反対方向に信号を送受信しているため、第一の周波数帯域744の第一の部分750は、アップリンクガードバンド754によって第三の周波数帯域746から分離されている。第一の周波数帯域744の第二の部分752は、第二の周波数帯域742および第三の周波数帯域746に隣接しているものとして図示されている。
【0076】
[1090] 図7Dは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域764を図示したダイアグラム760を表示している。ダイアグラム760はまた、FDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の周波数帯域762と、同期TDD通信路に関連した第三の周波数帯域766を図示している。
【0077】
[1091] 第一の周波数帯域764、第二の周波数帯域762、および第三の周波数帯域766は、図7Cに関して上述した第一の周波数帯域744、第二の周波数帯域742、および第三の周波数帯域746に類似している。第一の周波数帯域764は、範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分770を含む。第一の周波数帯域764は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分772を含む。第一の周波数帯域764の第一の部分770は、第一の周波数帯域764の第二の部分772とは異なり、第一の周波数帯域764の第二の部分772と重複する。第一の周波数帯域764の第一の部分770に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域764の第二の部分772に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0078】
[1092] 第一の周波数帯域764の第一の部分770は、TDD通信路のアップリンク部分に関連しており、図7Cに関して上述した関連したアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域764の第二の部分772は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連しており、図7Cに関して上述した関連したダウンリンクタイムスロットTDを有する。第一の周波数帯域764の第一の部分770に関連した時間-帯域幅積と第一の周波数帯域764の第二の部分772に関連した時間-帯域幅積に基づき、第一の周波数帯域764に関連したTDD通信路は対称または非対称でありうる。
【0079】
[1093] 図7Dは、アップリンクガードバンド774によって第二の周波数帯域762から分離されているものとして、第一の周波数帯域764の第一の部分770を表示している。第一の周波数帯域764の第一の部分770は、第三の周波数帯域766に隣接している。第一の周波数帯域764の第二の部分772は、第二の周波数帯域762および第三の周波数帯域766に隣接しているものとして図示されている。
【0080】
[1094] 図8A~8Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接した同期TDD方式および非同期TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図8Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域804を図示したダイアグラム800を表示している。ダイアグラム800は、第一の周波数帯域804においてTDD通信路と非同期なTDD通信路に関連した第二の周波数帯域802を図示している。ダイアグラム800はまた、第一の周波数帯域804においてTDD通信路と同期のTDD通信路に関連した第三の周波数帯域806を図示している。
【0081】
[1095] 第一の周波数帯域804は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第二の周波数帯域802は、範囲f0~f1の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第三の周波数帯域806は、範囲f3~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第一の周波数帯域804は、第二の周波数帯域802に(例えばf1で)隣接している。第一の周波数帯域804は、第三の周波数帯域806に(例えばf3で)隣接している。第一の周波数帯域804、第二の周波数帯域802、および第三の周波数帯域806は相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、第一の周波数帯域804、第二の周波数帯域802、および第三の周波数帯域806は無線周波数帯域でありうる。
【0082】
[1096] この例において、第一の周波数帯域804は、範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分810を含む。第一の周波数帯域804は第二の周波数帯域812を含み、これは同じく範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連しているものとして表示される。ただし、第一の周波数帯域804の第一の部分810に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域804の第二の部分812に関連したスペクトル帯域幅と同じでなくてもよい。
【0083】
[1097] 第一の周波数帯域804の第一の部分810は、TDD通信路のアップリンク部分またはアップリンク通信部分に関連している。第一の部分810は、時間インスタンスt3とt5間の間隔に関連したアップリンク時間間隔またはアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域804の第二の部分812は、TDD通信路のダウンリンク部分またはダウンリンク通信部分に関連している。第二の部分812は、時間インスタンスt1とt3間の間隔に関連したダウンリンク時間間隔またはダウンリンクタイムスロットTDを有する。
【0084】
[1098] 第一の周波数帯域804の第一の部分810に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域804の第二の部分812に関連した時間-帯域幅積と実質的に同一の場合、第一の周波数帯域804に関連したTDD通信路は対称TDD通信路として動作する。第一の周波数帯域804の第一の部分810に関連した時間-帯域幅積が第一の周波数帯域844の第二の部分812に関連した時間-帯域幅積と異なる場合、第一の周波数帯域844に関連したTDD通信路は非対称TDD通信路として動作する。
【0085】
[1099] 図8Aは、第三の周波数帯域806に隣接しているものとして第一の周波数帯域804の第一の部分810を示している。第三の周波数帯域806において同期化された、または同期TDD通信路は、第一の周波数帯域804の第一の部分810と第二の部分812それぞれの時間間隔TUおよびTDと実質的に同じ時間間隔(つまり同期で)動作するアップリンク部分(図示せず)およびダウンリンク部分(図示せず)を有する。その結果、第一の周波数帯域804の第一の部分810および第三の周波数帯域806に関連した同期TDD通信路はどちらも同じ方向に信号を送受信しており、ガードバンドが必要ないことがある。
【0086】
[1100] 第一の周波数帯域804の第一の部分810と第二の周波数帯域802に関連した非同期TDD通信路は時間的にオフセットされているため、第一の周波数帯域804の第一の部分810は、アップリンクガードバンド814によって第二の周波数帯域802から分離されている。例えば、第二の周波数帯域802に関連した非同期TDD通信路のアップリンク部分820は、時間インスタンスt2とt4間にアップリンクタイムスロットまたは時間間隔を有する。第二の周波数帯域802のアップリンク部分820に関連したアップリンクタイムスロットは、第一の周波数帯域804の第一の部分810に関連したアップリンクタイムスロットTUと時間的にオフセットされているかまたは整列されていない。この時間的オフセットは、第二の周波数帯域802のアップリンク部分820の少なくとも一部分が第一の周波数帯域804の第二の部分812の時に発生するため、第二の周波数帯域802と第一の周波数帯域804との間で干渉を招く可能性がある。
【0087】
[1101] 第一の周波数帯域804の第二の部分812は、第三の周波数帯域806に隣接しているものとして表示されている。第一の周波数帯域804の第二の部分812および第三の周波数帯域806に関連した同期TDD通信路は、どちらも同じ方向に信号を送受信しており、ガードバンドが必要ないことがある。第一の周波数帯域804の第二の部分812と第二の周波数帯域802に関連した非同期TDD通信路は時間的にオフセットされているため、第一の周波数帯域804の第二の部分812は、ダウンリンクガードバンド816によって第二の周波数帯域802から分離されている。例えば、第二の周波数帯域802に関連した非同期TDD通信路のダウンリンク部分822は、時間インスタンスt0とt2間にダウンリンクタイムスロットまたは時間間隔を有する。第二の周波数帯域802のダウンリンク部分822に関連したダウンリンクタイムスロットは、第一の周波数帯域804の第二の部分812に関連したダウンリンクタイムスロットTDと時間的にオフセットされているかまたは整列されていない。この時間的なオフセットは、第二の周波数帯域802と第一の周波数帯域804との間に干渉を招く可能性がある。
【0088】
[1102] 図8Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域844を図示したダイアグラム840を表示している。ダイアグラム840はまた、非同期TDD通信路に関連した第二の周波数帯域842と、同期TDD通信路に関連した第三の周波数帯域846を図示している。
【0089】
[1103] 第一の周波数帯域844、第二の周波数帯域842、および第三の周波数帯域846は、図8Aに関して上述した第一の周波数帯域804、第二の周波数帯域802、および第三の周波数帯域806に類似している。第一の周波数帯域844の第一の部分850は、図8Aに関して上述した第一の周波数帯域804の第一の部分810に類似している。第一の周波数帯域844の第二の部分852は、図8Aに関して上述した第一の周波数帯域804の第二の部分812に類似している。
【0090】
[1104] 図8Bは、第三の周波数帯域846に隣接しているものとして第一の周波数帯域844の第一の部分850と第一の周波数帯域の第二の部分852を示している。第一の周波数帯域844の第一の部分850と第二の周波数帯域842に関連した非同期TDD通信路は時間的にオフセットされているか整列されていない(つまり同期しない)ため、第一の周波数帯域844の第一の部分850は、アップリンクガードバンド854によって第二の周波数帯域842から分離されて表示されている。例えば、第二の周波数帯域842に関連した非同期TDD通信路のアップリンク部分860は、時間インスタンスt3とt5の間にアップリンクタイムスロットを有し、その一方で第一の周波数帯域844の第一の部分850のアップリンクタイムスロットTUは時間インスタンスt2とt4に関連している。
【0091】
[1105] 同様に、第一の周波数帯域844の第二の部分860と第二の周波数帯域842に関連した非同期TDD通信路は時間的にオフセットされているかまたは整列されていないため、第一の周波数帯域844の第二の部分852は、ダウンリンクガードバンド856によって第二の周波数帯域842から分離されて表示されている。例えば、第二の周波数帯域842に関連した非同期TDD通信路のダウンリンク部分862は、時間インスタンスt1とt3の間にダウンリンクタイムスロットを有し、その一方で第一の周波数帯域844の第二の部分852のダウンリンクタイムスロットTDは時間インスタンスt0とt2に関連している。
【0092】
[1106] 図9A~9Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接した同期TDD方式および時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図9Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域904を図示したダイアグラム900を表示している。ダイアグラム900は、時間非対称TDD通信路に関連した第二の周波数帯域902を図示している。時間非対称TDD通信路は、ダウンリンクタイムスロット期間とは異なるアップリンクタイムスロット期間を有するTDD通信路を意味しうる。ダイアグラム900はさらに、第一の周波数帯域904におけるTDD通信路と同期のTDD通信路に関連する第三の周波数帯域906を図示している。
【0093】
[1107] 第一の周波数帯域904は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第二の周波数帯域902は、範囲f0~f1の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第三の周波数帯域906は、範囲f3~f4の周波数を含むスペクトル帯域幅に関連している。第一の周波数帯域904は、第二の周波数帯域902に(例えばf1で)隣接している。第一の周波数帯域904は、第三の周波数帯域906に(例えばf3で)隣接している。第一の周波数帯域904、第二の周波数帯域902、および第三の周波数帯域906は相互排他的な周波数帯域でありうる。いくつかの実施形態において、第一の周波数帯域904、第二の周波数帯域902、および第三の周波数帯域906は無線周波数帯域である。
【0094】
[1108] 第一の周波数帯域904は、範囲f2~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第一の部分910を含む。第一の周波数帯域904は、範囲f1~f3の周波数を含むスペクトル帯域幅を配分または割り当てた第二の部分912を含む。第一の周波数帯域904の第一の部分910は、第一の周波数帯域904の第二の部分912とは異なる。第一の周波数帯域904の第一の部分910に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域904の第二の部分912に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。
【0095】
[1109] 第一の周波数帯域904の第一の部分910は、TDD通信路のアップリンク部分に関連している。第一の部分910は、時間インスタンスt1とt3間の間隔に関連したアップリンクタイムスロットTUを有する。第一の周波数帯域904の第二の部分912は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連している。第二の部分912は、時間インスタンスt0とt1間の間隔に関連したダウンリンクタイムスロットTDを有する。
【0096】
[1110] 第一の周波数帯域904の第一の部分910に関連した時間-帯域幅積が、第一の周波数帯域904の第二の部分912に関連した時間-帯域幅積と実質的に同じ場合、第一の周波数帯域904に関連したTDD通信路は対称である。第一の周波数帯域904の第一の部分910に関連した時間-帯域幅積が、第一の周波数帯域904の第二の部分912に関連した時間-帯域幅積とは異なる場合、第一の周波数帯域904に関連したTDD通信路は非対称である。
【0097】
[1111] 図9Aは、第三の周波数帯域906に隣接しているものとして第一の周波数帯域904の第一の部分910を表示している。第三の周波数帯域906における同期TDD通信路は、第一の周波数帯域904の第一の部分910および第二の部分912それぞれの時間間隔TUとTDと実質的に同じ時間間隔で動作するアップリンク部分(図示せず)およびダウンリンク部分(図示せず)を有する。
【0098】
[1112] 第一の周波数帯域904の第一の部分910と第二の周波数帯域902に関連した時間非対称TDD通信路は時間的にオフセットされているため、第一の周波数帯域904の第一の部分910は、アップリンクガードバンド914によって第二の周波数帯域902から分離されている。例えば、第二の周波数帯域802に関連した時間非対称TDD通信路のアップリンク部分920は、時間インスタンスt2とt3の間にアップリンクタイムスロットまたは時間間隔を有する。第二の周波数帯域902のアップリンク部分920に関連したアップリンクタイムスロットは、第一の周波数帯域904の第一の部分910に関連したアップリンクタイムスロットTUと時間的にオフセットされているか整列されていない。この時間的なオフセットは、第二の周波数帯域902と第一の周波数帯域904との間に干渉を招く可能性がある。
【0099】
[1113] 第一の周波数帯域904の第二の部分912は、第二の周波数帯域902および第三の周波数帯域906に隣接しているものとして図示されている。第一の周波数帯域904の第二の部分912および第三の周波数帯域906に関連した同期TDD通信路は、どちらも同じ方向に信号を送受信しており、ガードバンドが必要ないことがある。第一の周波数帯域904の第二の部分912と第二の周波数帯域902に関連した時間非対称TDD通信路は同時に信号を送受信しているため、第一の周波数帯域904の第二の部分912および第二の周波数帯域902にはガードバンドは必要ない。例えば、第二の周波数帯域902に関連した時間非対称TDD通信路のダウンリンク部分922は、時間インスタンスt0とt2の間にダウンリンクタイムスロットを有する。その結果、第二の周波数帯域902のダウンリンク部分922に関連したダウンリンクタイムスロットと、第一の周波数帯域904の第二の部分912に関連したダウンリンクタイムスロットTDは、ダウンリンクタイムスロットTDに関連した時間インスタンスt0とt1では共通しており、ガードバンドが必要ないことがある。
【0100】
[1114] 図9Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域944を図示したダイアグラム940を表示している。ダイアグラム940はまた、時間非対称TDD通信路に関連した第二の周波数帯域942と、同期TDD通信路に関連した第三の周波数帯域946を図示している。
【0101】
[1115] 第一の周波数帯域944、第二の周波数帯域942、および第三の周波数帯域946は、図9Aに関して上述した第一の周波数帯域904、第二の周波数帯域902、および第三の周波数帯域906に類似している。第一の周波数帯域944は、TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分950を有する。第一の周波数帯域944は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分952を有する。第二の周波数帯域942は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分960を有する。第二の周波数帯域942は、時間非対称TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分962を有する。
【0102】
[1116] 第一の周波数帯域944の第一の部分950は、第三の周波数帯域946および第二の周波数帯域942に隣接しているものとして示されている。第一の周波数帯域944の第二の部分952は、第三の周波数帯域946に隣接し、ダウンリンクガードバンド954によって第二の周波数帯域942から分離されたものとして表示されている。第二の周波数帯域942のアップリンク部分960は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第一の周波数帯域944の第二の部分952と時間的に重複するため、ダウンリンクガードバンド954が望ましいことがある。
【0103】
[1117] 図10A~10Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接した時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図10Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域1004を図示するダイアグラム1000を示す。ダイアグラム1000はまた、時間非対称TDD通信路に関連した第二の周波数帯域1002を図示している。この例では、第二の周波数帯域1002に関連した時間非対称TDD通信路はダウンリンクタイムスロット期間よりも短いアップリンクタイムスロット期間を有する。例えば、アップリンクタイムスロットは時間インスタンスt2とt3の間であり、ダウンリンクタイムスロットは時間インスタンスt0とt2の間である。ダイアグラム1000はさらに、第二の周波数帯域1002とは異なる、時間非対称TDD通信路に関連した第三の周波数帯域1006を図示している。この例では、第三の周波数帯域1006に関連した時間非対称TDD通信路はまた、第二の周波数帯域1002に関連した時間非対称TDD通信路と同一のアップリンクタイムスロット期間および同一のダウンリンクタイムスロット期間を有する。
【0104】
[1118] 第一の周波数帯域1004は、第一の部分1010および第二の部分1012を含む。第一の周波数帯域1004の第一の部分1010に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域1004の第二の部分1012に関連したスペクトル帯域幅よりも小さい。第一の周波数帯域1004の第一の部分1010は、TDD通信路のアップリンク部分に関連している。第一の周波数帯域1004の第二の部分1012は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連している。第二の周波数帯域1002は、時間非対称TDD通信路に関連したアップリンク部分1020およびダウンリンク部分1022を含む。第三の周波数帯域1006は、時間非対称TDD通信路に関連したアップリンク部分1030およびダウンリンク部分1032を含む。
【0105】
[1119] 図10Aは、アップリンクガードバンド1014によって第二の周波数帯域1002から分離され、アップリンクガードバンド1016によって第三の周波数帯域1006から分離されたものとして、第一の周波数帯域1004の第一の部分1010を表示している。第二の周波数帯域1002のダウンリンク部分1022および第三の周波数帯域1006のダウンリンク部分1032は、帯域間で干渉が生じるようにTDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の周波数帯域1004の第一の部分1010と時間的に重複するため、アップリンクガードバンド1014および1016が望ましい場合がある。
【0106】
[1120] 同様に、第一の周波数帯域1004の第二の部分1012は、第二の周波数帯域1002および第三の周波数帯域1006に隣接しているものとして表示されている。本実施形態において、第一の周波数帯域1004の第二の部分1012は第二の周波数帯域1002のダウンリンク部分1022に関連し、また第三の周波数帯域1006のダウンリンク部分1032にも関連した時間間隔(例:t0とt1の間)と同時発生する時間間隔(例:t0とt2の間)で発生するため、ガードバンドを使用する必要はない。
【0107】
[1121] 図10Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域1044を図示するダイアグラム1040を示す。ダイアグラム1040はまた、時間非対称TDD通信路に関連した第二の周波数帯域1042と、異なる時間非対称TDD通信路に関連した第三の周波数帯域1046を図示している。この例では、第二の周波数帯域1042に関連した時間非対称TDD通信路および第三の周波数帯域1046に関連した時間非対称TDD通信路はそれぞれ、ダウンリンクタイムスロット期間よりも長いアップリンクタイムスロット期間を有する。
【0108】
[1122] 第一の周波数帯域1044、第二の周波数帯域1042、および第三の周波数帯域1046は、図10Aに関して上述した第一の周波数帯域1004、第二の周波数帯域1002、および第三の周波数帯域1006に類似している。第一の周波数帯域1044は、TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1050を有する。第一の周波数帯域1044は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分1052を有する。第二の周波数帯域1042は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1060を有する。第二の周波数帯域1042は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分に関連した第二の部分1062を有する。第三の周波数帯域1046は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1070を有する。第三の周波数帯域1046は、時間非対称TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分1072を有する。
【0109】
[1123] 第一の周波数帯域1044の第一の部分1050は、第三の周波数帯域1046および第二の周波数帯域1042に隣接しているものとして表示されている。第一の周波数帯域1044の第二の部分1052は、ダウンリンクガードバンド1056によって第三の周波数帯域1046から分離され、ダウンリンクガードバンド1054によって第二の周波数帯域1042から分離されたものとして表示されている。第二の周波数帯域1042のアップリンク部分1060および第三の周波数帯域1046のアップリンク部分1070はそれぞれ、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第一の周波数帯域1044の第二の部分1052と時間的に(例:t1とt2の間)重複するため、ダウンリンクガードバンド1054および1056が望ましい場合がある。
【0110】
[1124] 図11A~11Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接した時間非対称TDD方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図11Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域1104を図示するダイアグラム1100を示す。TDD通信路は対称または非対称でありうる。ダイアグラム1100はまた、時間非対称TDD通信路に関連した第二の周波数帯域1102を図示している。この例では、第二の周波数帯域1002に関連した時間非対称TDD通信路はダウンリンクタイムスロット期間(例:t0とt3の間)よりも短いアップリンクタイムスロット期間(例:t3とt4の間)を有する。ダイアグラム1100はさらに、時間非対称TDD通信路に関連した第三の周波数帯域1106を図示している。この例では、第三の周波数帯域1106に関連した時間非対称TDD通信路はダウンリンクタイムスロット期間(例:t0とt1の間)よりも長いアップリンクタイムスロット期間(例:t1とt4の間)を有する。
【0111】
[1125] 第一の周波数帯域1104は、第一の部分1110および第二の部分1112を含む。第一の周波数帯域1104の第一の部分1110に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域1104の第二の部分1112に関連したスペクトル帯域幅と同じでも(または異なっても)よい。第一の周波数帯域1104の第一の部分1110は、TDD通信路のアップリンク部分に関連している。第一の周波数帯域1004の第二の部分1112は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連している。第二の周波数帯域1102は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分1120およびダウンリンク部分1122を含む。第三の周波数帯域1106は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分1130およびダウンリンク部分1132を含む。
【0112】
[1126] 図11Aは、アップリンクガードバンド1114によって第二の周波数帯域1102から分離され、第三の周波数帯域1106に隣接しているものとして、第一の周波数帯域1104の第一の部分1110を示している。第二の周波数帯域1102のダウンリンク部分1122は、TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の周波数帯域1104の第一の部分1110と時間的に重複するため、アップリンクガードバンド1114が望ましい場合がある。アップリンクガードバンド1114がないと、この時間的重複は第一の周波数帯域1104と第二の周波数帯域1102で動作する通信方式間で干渉を引き起こす可能性がある。
【0113】
[1127] 同様に、第一の周波数帯域1104の第二の部分1112は、第二の周波数帯域1102に隣接し、ガードバンド1116によって第三の周波数帯域1106から分離されたものとして表示されている。第三の周波数帯域1106のアップリンク部分1130は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第一の周波数帯域1104の第二の部分1112と時間的に重複するため、ダウンリンクガードバンド1116が望ましい場合がある。ダウンリンクガードバンド1116がないと、この時間的重複は第一の周波数帯域1104と第三の周波数帯域1106で動作する通信方式間で干渉を引き起こす可能性がある。
【0114】
[1128] 図11Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域1144を図示するダイアグラム1140を示す。ダイアグラム1140はまた、時間非対称TDD通信路に関連した第二の周波数帯域1142と、異なる時間非対称TDD通信路に関連した第三の周波数帯域1146を図示している。この例では、第二の周波数帯域1142に関連した時間非対称TDD通信路はダウンリンクタイムスロット期間(例:t0とt1の間)よりも長いアップリンクタイムスロット期間(例:t1とt4の間)を有する。第三の周波数帯域1146に関連した時間非対称TDD通信路は、ダウンリンクタイムスロット期間(例:t0とt3の間)よりも短いアップリンクタイムスロット期間(例:t3とt4の間)を有する。
【0115】
[1129] 第一の周波数帯域1144、第二の周波数帯域1142、および第三の周波数帯域1146は、図11Aに関して上述した第一の周波数帯域1104、第二の周波数帯域1102、および第三の周波数帯域1106に類似している。第一の周波数帯域1144は、TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1150を有する。第一の周波数帯域1144は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分1152を有する。第二の周波数帯域1142は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1160を有する。第二の周波数帯域1142は、時間非対称TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分1162を有する。第三の周波数帯域1146は、時間非対称TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1170を有する。第三の周波数帯域1146は、時間非対称TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分1172を有する。
【0116】
[1130] 第一の周波数帯域1144の第一の部分1150は、第二の周波数帯域1142に隣接し、アップリンクガードバンド1156によって第三の周波数帯域1146から分離されたものとして表示されている。第三の周波数帯域1146のダウンリンク部分1172は、TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の周波数帯域1144の第一の部分1150と時間的に重複するため、アップリンクガードバンド1156が望ましい場合がある。第一の周波数帯域1144の第二の部分1152は、ダウンリンクガードバンド1154によって第二の周波数帯域1142から分離され、第三の周波数帯域1146に隣接するものとして表示されている。第二の周波数帯域1142のアップリンク部分1160はTDD通信路のダウンリンク部分に関連した第一の周波数帯域1144の第二の部分1152と時間的に重複するため、ダウンリンクガードバンド1154が望ましい場合がある。
【0117】
[1131] 図12A~12Bはそれぞれ、実施形態に従った、隣接したFDD方式および放送方式を具備したTDD方式の時間および周波数の態様を示した図である。図12Aは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域1204を図示するダイアグラム1200を示す。TDD通信路は対称または非対称でありうる。ダイアグラム1200はまた、無線放送に関連した第二の周波数帯域1202を図示している。ダイアグラム1200はさらに、FDD通信路のダウンリンク部分に関連した第三の周波数帯域1206を図示している。
【0118】
[1132] 第一の周波数帯域1204は、第一の部分1210および第二の部分1212を含む。第一の周波数帯域1204の第一の部分1210に関連したスペクトル帯域幅は、第一の周波数帯域1204の第二の部分1212に関連したスペクトル帯域幅とは異なる。第一の周波数帯域1204の第一の部分1210は、TDD通信路のアップリンク部分に関連している。第一の周波数帯域1204の第二の部分1212は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連している。
【0119】
[1133] 図12Aは、アップリンクガードバンド1214によって第二の周波数帯域1202から分離され、アップリンクガードバンド1216によって第三の周波数帯域1206から分離されたものとして、第一の周波数帯域1204の第一の部分1210を表示している。第二の周波数帯域1202に関連した無線放送はTDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の周波数帯域1204の第一の部分1210に干渉する可能性があるため、アップリンクガードバンド1214が望ましい場合がある。同様に、第二の周波数帯域1202に関連したFDD通信路のダウンリンク部分はTDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の周波数帯域1204の第一の部分1210に干渉する可能性があるため、アップリンクガードバンド1216が望ましい場合がある。第一の周波数帯域1204の第二の部分1212は、第二の周波数帯域1204および第三の周波数帯域1206の両方に隣接しているものとして表示されている。
【0120】
[1134] 図12Bは、TDD通信路に関連した第一の周波数帯域1224を図示するダイアグラム1220を示す。ダイアグラム1220はまた、無線放送に関連した第二の周波数帯域1222およびFDD通信路のアップリンク部分に関連した第三の周波数帯域1226を図示している。
【0121】
[1135] 第一の周波数帯域1224、第二の周波数帯域1222、および第三の周波数帯域1226
は、図12Aに関して上述した第一の周波数帯域1204、第二の周波数帯域1202、および第三の周波数帯域1206に類似している。第一の周波数帯域1224は、TDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の部分1230を有する。第一の周波数帯域1224は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第二の部分1232を有する。
【0122】
[1136] 第一の周波数帯域1224の第一の部分1230は、アップリンクガードバンド1234によって第二の周波数帯域1222から分離され、第三の周波数帯域1226に隣接しているものとして表示されている。第二の周波数帯域に関連した無線放送はTDD通信路のアップリンク部分に関連した第一の周波数帯域1224の第一の部分1230に干渉する可能性があるため、アップリンクガードバンド1234が望ましい場合がある。第一の周波数帯域1224の第二の部分1232は、第二の周波数帯域1222に隣接し、ダウンリンクガードバンド1236によって第三の周波数帯域1226から分離されたものとして表示されている。第三の周波数帯域1226に関連したFDD通信路のアップリンク部分は、TDD通信路のダウンリンク部分に関連した第一の周波数帯域1224の第二の部分1232に干渉する可能性があるため、ダウンリンクガードバンド1236が望ましい場合がある。
【0123】
[1137] 図13は、実施形態に従って、非対称TDD方式を用いる方法を図示したフローチャートである。1300以降の1310で、第一の周波数帯域に関連した非対称TDD通信路を介して第一の周波数帯域の一部分を経由した信号を受信する。第一の周波数帯域および関連した非対称TDD通信路は、図3~12Bに関して本明細書で記載した一つ以上の実施形態に基づきうる。1320で、第一の周波数帯域に関連した非対称TDD通信路を介して第一の周波数帯域の異なる部分を経由した信号を送信する。1320以降、この過程は1330に進む。
【0124】
[1138] 図14は、別の実施形態に従って、非対称TDD方式を用いる方法を図示したフローチャートである。1400以降の1410で、非対称TDD通信路は第一の周波数帯域で動作する。第一の周波数帯域および関連した非対称TDD通信路は、図3~12Bに関して本明細書で記載した一つ以上の実施形態に基づきうる。1420で、第一の周波数帯域に関連した非対称TDD通信路を介して第一の周波数帯域を経由した信号を通信する。1420以降、この過程は1430に進む。
【0125】
[1139] 図15は、別の実施形態に従って、非対称TDD方式を用いる方法を図示したフローチャートである。1500以降の1510で、第一の周波数帯域のアップリンク部分を経由して非対称TDD通信路の第一の通信部分を動作させる。第一の周波数帯域および関連した非対称TDD通信路は、図3~12Bに関して本明細書で記載した一つ以上の実施形態に基づきうる。1520で、第一の周波数帯域のダウンリンク部分を経由した非対称TDD通信路の第二の通信部分を動作させる。1520以降、この過程は1530に進む。
【0126】
[1140] 一つ以上の実施形態において、図3~12Bに関して上述した非対称TDD通信路に関連した通信方法は柔軟に使用できるスペクトルにおいて実施されうる。一つ以上の実施形態において、図3~12Bに関して上述した非対称TDD通信路に関連した通信方法は個別用途のあるスペクトルにおいて実施されうる。
【0127】
[結び]
[1141] 本発明のさまざまな実施形態を上述してきたが、これは例証としてのみ提示されたものであり、内容を制限するものではない。例えば、本明細書で記載した方法には、記載したさまざまな実施形態の要素および/または特徴のさまざまな組み合わせおよび/または従属組み合わせを含みうる。衛星、地上、および/またはハイブリッド無線通信システムに対する柔軟に使用できるスペクトルの使用に関して記載されているものの、本明細書で記載された非対称TDD方法は、特定の使用および特定の無線通信システムでの使用専用の周波数帯域にも使用できることを理解されたい。さらに、本明細書で記載した非対称TDD方法は、有線通信システムにおける周波数帯域にも使用されうる。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15