(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-14
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための画像処理装置、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G02B 21/00 20060101AFI20220118BHJP
【FI】
G02B21/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020079135
(22)【出願日】2020-04-28
【審査請求日】2020-04-28
(32)【優先日】2019-04-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】511079735
【氏名又は名称】ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Leica Microsystems CMS GmbH
【住所又は居所原語表記】Ernst-Leitz-Strasse 17-37, D-35578 Wetzlar, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】カイ ヴァルター
(72)【発明者】
【氏名】フロリアン ツィーシェ
【審査官】岡田 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-037144(JP,A)
【文献】国際公開第2005/046478(WO,A1)
【文献】特開2015-041924(JP,A)
【文献】特表2009-515533(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 19/00-21/00
G02B 21/06-21/36
G01N 21/00-21/01
G01N 21/17-21/74
G06T 1/00-1/40
G06T 3/00-5/50
G06T 9/00-9/40
G06T 7/00-7/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための画像処理装置(220)であって、前記画像処理装置(220)は、
少なくとも一時的に顕微鏡画像を保存するように構成されたメモリ(222)と、
前記メモリ(222)に格納された顕微鏡画像(102;202)の順序付き集合の重み付きローリング平均に基づいて、出力画像(106;206)を決定するように構成された処理回路(224)と、
を有
し、
与えられた顕微鏡画像(102-0;202-0)に、顕微鏡画像(102;202)の前記順序付き集合の複数の顕微鏡画像(102-1、…、102-N;202-1、…、202-N)を加えることによって前記重み付きローリング平均が計算され、加えられる各顕微鏡画像(102-1、…、102-N;202-1、…、202-N)は、重み(104-1、…、104-N;204-1、…、204-N)によって重み付けられており、
顕微鏡画像の前記重み(104-1、…、104-N;204-1、…、204-N)は、重み付け係数のべきとして決定されており、前記べきは、前記顕微鏡画像と、前記与えられた顕微鏡画像(102-0;202-0)と、の間の順序数の差分によって決定されており、
顕微鏡画像(102;202)の前記順序付き集合には、N+1個の顕微鏡画像が含まれており、前記重み付け係数は、e
-1/wN
であり、wは、定数であり、
定数wは、前記顕微鏡画像のオプティカルフローを分析することによって決定されかつ前記顕微鏡画像によって取り込まれるプロセスの時間依存性に適合可能である、
画像処理装置(220)。
【請求項2】
顕微鏡画像(102)の前記順序付き集合の前記顕微鏡画像(102-1、…、102-N)は、前記与えられた顕微鏡画像(102-0)に先行する顕微鏡画像である、
請求項1記載の画像処理装置(220)。
【請求項3】
顕微鏡画像(202)の前記順序付き集合には、前記与えられた顕微鏡画像(202-0)に先行する第1の個数の顕微鏡画像と、前記与えられた顕微鏡画像(202-0)よりも後の第2の個数の顕微鏡画像と、が含まれている、
請求項1または2記載の画像処理装置(220)。
【請求項4】
顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するためのシステム(200)であって、前記システム(200)は、
請求項1から3までのいずれか1項記載の画像処理装置(220)と、
前記顕微鏡画像を取り込むように構成された画像センサ(244)または点検出器を含む検出装置(240)と、
を有するシステム(200)。
【請求項5】
前記検出装置(240)により、試料(266)の画像が取り込まれ、顕微鏡画像(102;202)の前記順序付き集合は、N+1個の顕微鏡画像を含み、個数Nは、前記試料の運動に適合されている、
請求項4記載のシステム(200)。
【請求項6】
前記個数Nは、顕微鏡画像(102;202)の前記順序付き集合の決定したオプティカルフローに基づく、
請求項5記載のシステム(200)。
【請求項7】
前記試料の前記運動は、第1周期を有する周期性であり、顕微鏡画像(102;202)の前記順序付き集合は、第1周期毎に1回取り込まれる顕微鏡画像を有する、
請求項5または6記載のシステム(200)。
【請求項8】
前記システム(200)は、さらに、
試料を取り込むように構成された顕微鏡(260)と、
前記出力画像(106;206)を表示するモニタ(280)と、
を有する、
請求項4から7までのいずれか1項記載のシステム(200)。
【請求項9】
前記顕微鏡(260)は、走査型顕微鏡、ライトシート顕微鏡またはワイドフィールド顕微鏡である、
請求項8記載のシステム(200)。
【請求項10】
前記出力画像(106;206)の決定は、カメラ(240)によって前記顕微鏡画像が取り込まれている間に実行され、前記与えられた顕微鏡画像(102-0)は、前記カメラ(240)によって直近に取り込まれた顕微鏡画像である、
請求項8または9記載のシステム(200)。
【請求項11】
顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための方法(300)であって、前記方法(300)は、
少なくとも一時的に顕微鏡画像(102;202)を格納するステップ(302)と、
格納し
た前記顕微鏡画像の順序付き集合の重み付きローリング平均に基づいて、出力画像(106;206)を決定するステップ(306)と、
を有
し、
与えられた顕微鏡画像(102-0;202-0)に、顕微鏡画像(102-1、…、102-N;202-1、…、202-N)の順序付き集合からの複数の顕微鏡画像を加えることによって前記重み付きローリング平均を計算し、各顕微鏡画像(102-1、…、102-N;202-1、…、202-N)は、重み(104-1、…、104-N;204-1、…、204-N)によって重み付けられており、
顕微鏡画像の前記重み(104-1、…、104-N;204-1、…、204-N)は、重み付け係数のべきとして決定されており、前記べきは、前記顕微鏡画像と、前記与えられた顕微鏡画像(102-0;202-0)と、の間の順序数の差分によって決定されており、
顕微鏡画像(102;202)の前記順序付き集合には、N+1個の顕微鏡画像が含まれており、前記重み付け係数は、e
-1/wN
であり、wは、定数であり、
定数wは、前記顕微鏡画像のオプティカルフローを分析することによって決定されかつ前記顕微鏡画像によって取り込まれるプロセスの時間依存性に適合可能である、
方法(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための画像処理装置に関する。この画像処理装置は、走査型顕微鏡、ライトシート顕微鏡またはワイドフィールド顕微鏡のような顕微鏡装置に接続可能である。
【背景技術】
【0002】
顕微鏡下での試料の画像の取り込みは、数多くの画像ノイズ源の悪影響を受ける。カメラ、例えばCCDは、顕微鏡システムを介して試料からわたされるフォトンを蓄積し、これにより、試料の複数の点から出る放射強度についての情報を生成する。試料の広域が照明され、この広域から出る放射がカメラによって取り込まれる場合、画像は、2次元画像フレームとして形成可能である。また試料の小さなスポットを照明して、出てくる放射を点検出器によって検出する処理によって点毎に画像を形成することも可能である。画像はまた、試料の3次元体積体を走査することによって3次元画像として生成することも可能である。択一的には3次元画像は、カメラによって、または走査処理によって取り込まれた2次元画像フレームのスタックから形成可能である。例えば生細胞におけるプロセスのような時間依存プロセスを取り込むために、順次の顕微鏡画像のスタックが生成される。顕微鏡画像のスタックは、好ましくは、調査中の時間依存プロセスを分解するために十分なフレームレートを有する。
【0003】
顕微鏡画像におけるノイズは、顕微鏡システムの制限から、またカメラにおける画像処理の制限から発生する。特に、フォトン検出の統計的および蓄積的な性質に含まれるのは、顕微鏡画像がフォトンノイズを被ることである。フォトンノイズは、検出したフォトン信号における、ポワソン分布関数によって決定される固有統計的変動と、迷光のような背景光のフォトンノイズと、の両方から発生する。検出したフォトン信号における固有統計的変動に起因するフォトンノイズは、比較的長い検出期間にわたってフォトンを収集することによって低減可能であるが、このことは、十分な時間分解能で画像化するという目標とは相反してしまう。顕微鏡画像における別のノイズ源に含まれるのは、検出器ノイズ、読み出しノイズ、熱ノイズ、および増幅器ノイズである。
【0004】
特に、共焦点顕微鏡法については、受信されるフォトン数は極めて小さい。検出されるはずであるフォトンは蛍光放射から発生するが、この蛍光放射は弱い信号である。したがって、共焦点型顕微鏡では、放射されたフォトン信号における固有統計的変動に起因するフォトンノイズが、ノイズの主たる発生源である。共焦点型顕微鏡の構成における進歩により、12kHzまでの走査速度が可能になり、これにより、ビデオフレームレートで顕微鏡画像を取り込み可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善する必要がある。本発明により、従来技術の上述した問題のうちの少なくともいくつかが克服される。
【0006】
本発明の目的は、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、独立請求項の対象によって達成される。
【0008】
複数の実施形態は、従属請求項によって定められる。
【0009】
本発明の複数の実施形態により、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための画像処理装置が提供される。画像処理装置は、少なくとも一時的に顕微鏡画像を保存するように構成されたメモリと、顕微鏡画像の重み付きローリング平均に基づいて、出力画像を決定するように構成された処理回路と、を有する。画像処理装置は、顕微鏡画像の順序付き集合から、改善された信号対雑音比を有する出力画像のスタックを生成可能である。こうすることにより、特に、順次の画像間の統計的に独立したノイズ、例えばフォトンノイズが、統計的な平均化に起因して低減され、その一方で、顕微鏡画像スタックのフレームレートが十分に高ければ、取り込まれた時間依存プロセスの信号が維持される。同時に、重み付きローリング平均の計算により、顕微鏡画像のフレームレートは維持され、これにより、出力画像のスタックの時間分解能が保たれる。
【0010】
画像処理装置の一実施形態では、出力画像を決定するために、与えられた顕微鏡画像に顕微鏡画像の順序付き集合からのN個の顕微鏡画像を加えることによって重み付きローリング平均が計算される。ここでは、顕微鏡画像の順序付き集合からの、加えられる各画像の、出力画像に対する関与分は、重みによって重み付けられており、これにより、N+1個の顕微鏡画像が、出力画像を決定するために使用される。
【0011】
画像処理装置の別の一実施形態によれば、顕微鏡画像の順序付き集合の顕微鏡画像は、与えられた顕微鏡画像に先行する顕微鏡画像であり、与えられた顕微鏡画像は、直近の顕微鏡画像である。例えば、顕微鏡画像の順序付き集合は、顕微鏡画像のスタックからのN個の先行する顕微鏡画像から構成されていてよい。先行する顕微鏡画像を使用することにより、新たな顕微鏡画像が取り込まれると直ちに、出力画像をリアルタイムに生成可能である。例えば、直近に決定された出力画像は、次の顕微鏡画像を取り込む処理と同時にモニタに表示可能である。
【0012】
画像処理装置の別の一実施形態によれば、顕微鏡画像の順序付き集合には、与えられた顕微鏡画像に先行して取り込まれた顕微鏡画像と、与えられた顕微鏡画像よりも直近に取り込まれた顕微鏡画像と、の両方の顕微鏡画像が含まれていてよい。この実施形態において、出力画像のスタックの決定は、後処理の一ステップとして実行可能である。この実施形態によって生成される、出力画像のスタックは、改善された時間分解能を有する。
【0013】
画像処理装置の別の一実施形態によれば、特定の顕微鏡画像に適用される重みであってかつこの重みによって顕微鏡画像が出力画像に関与する重みは、0<g<1なる重み付け係数gのべきとして決定されており、このべきは、特定の顕微鏡画像と、与えられた顕微鏡画像と、の間の順序数の差分によって決定される。時間ステップkにおいて取り込まれた特定の顕微鏡画像が、顕微鏡画像のスタックにおいて順序数kに位置し、かつ時間ステップjにおいて取り込まれた、与えられた顕微鏡画像が、顕微鏡画像のスタックにおいて順序数jに位置する場合、順序数の差分は、|k-j|である。例えば、与えられた顕微鏡画像の関与分は、重み1で重み付け可能であり、与えられた顕微鏡画像から順序数が1だけ異なる、与えられた顕微鏡画像に先行する顕微鏡画像の関与分は、重みgで重み付け可能であり、与えられた顕微鏡画像の次の顕微鏡画像の関与分は、重みgで重み付けることができ、与えられた顕微鏡画像に対して最後から2番の顕微鏡画像の関与分は、重みg2で重み付け可能等々である。
【0014】
一実施形態によれば、重み付け係数は、g=e-1/wN、ただしNは、加えられる顕微鏡画像の総数、wは定数であり、これにより、N+1個の顕微鏡画像が、出力画像を決定するために使用される。
【0015】
本発明の別の一実施形態は、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するためのシステムであり、このシステムは、上記の複数の実施形態のうちの1つによる画像処理装置と、顕微鏡画像を取り込むように構成された検出装置と、を有する。
【0016】
このシステムの別の一実施形態によれば、システムに含まれる検出装置により、試料の画像が取り込まれ、顕微鏡画像の順序付き集合は、N+1個の顕微鏡画像を含み、個数Nは、試料の運動に適合されている。例えば、試料は、生物学的プロセスを行っている生細胞であってよい。一実施形態において、試料の運動への、個数Nの適合化は、システムに含まれているプロセッサによって計算され、この計算は、オプティカルフローの決定に基づく。
【0017】
システムの別の一実施形態によれば、重み付き平均化は、試料の決定された周期運動に基づいていてよい。この実施形態によれば、顕微鏡画像の取り込まれたスタックは、試料の運動の周期性を示しており、これにより、時間ステップjおよびj-Mにおいて取り込まれた顕微鏡画像は、試料の周期運動の同じ位相を示す。ただし、Mは第1周期である。この実施形態によれば、顕微鏡画像の順序付き集合は、第1周期M毎に取り込まれた複数の顕微鏡画像を含み、これにより、与えられた顕微鏡画像102-0は、時点jに取り込まれていてよく、直前に加えられた顕微鏡画像は、時点j-Mに取り込まれていてよく、さらにその直前に加えられた顕微鏡画像は、時点j-2Mに取り込まれていてよい等々である。
【0018】
本発明の別の一実施形態によれば、先の複数の実施形態のうちの1つによるシステムはさらに、試料を取り込むように構成された顕微鏡と、出力画像を表示するモニタと、を有する。複数の実施形態において、システムは、走査型顕微鏡、ライトシート顕微鏡またはワイドフィールド顕微鏡であってよい。
【0019】
一実施形態において、出力画像の決定は、カメラによって顕微鏡画像が取り込まれている間に実行され、与えられた顕微鏡画像は、カメラによって直近に取り込まれた顕微鏡画像である。
【0020】
別の一実施形態によれば、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための方法では、少なくとも一時的に複数の顕微鏡画像を格納し、格納した複数の顕微鏡画像の順序付き集合の重み付きローリング平均の計算に基づいて出力画像を決定する。別の一実施形態において、この方法では、与えられた顕微鏡画像に、顕微鏡画像の順序付き集合からの複数の顕微鏡画像を加えることによって重み付きローリング平均を計算することができ、ここでは、与えられた顕微鏡画像に加える前に、重みによって各顕微鏡画像を重み付けられる。
【0021】
本発明の複数の実施形態を、添付の図面に示す。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】N個の先行する顕微鏡画像を含めて重み付きローリング平均を計算することによって出力画像を決定することを示す図である。
【
図1B】与えられた顕微鏡画像に先行する顕微鏡画像と、後続の顕微鏡画像と、の両方の、総数N個の付加的な顕微鏡画像を含めて重み付きローリング平均を計算することによって出力画像を決定することを示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するためのシステムの代表例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態による、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための方法のフローチャートである。
【
図4A】顕微鏡画像と、本発明の実施形態にしたがい、重み付き移動平均から得られかつ改善された信号対雑音比を有する出力画像と、を再現する図である。
【
図4B】顕微鏡画像と、本発明の実施形態にしたがい、重み付き移動平均から得られかつ改善された信号対雑音比を有する出力画像と、を再現する別の図である。
【0023】
以下の詳細な説明および添付の図面により、本発明の利点のより詳細な理解が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0024】
顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するためのシステムおよび方法を以下に詳細に説明する。説明を目的とし、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために、複数の実施例および特定の詳細を示す。実施形態は、請求項によって定められ、またこれらの実施例に示されたいくつかのもしくはすべての特徴を単独で、または以下で説明される別の特徴との組み合わせで含んでよく、またさらに、ここで説明する特徴およびコンセプトの変化形態および等価形態を含むことが可能である。以下の説明では、本発明の複数の実施形態を詳細に説明する
図1~
図3を参照する。
【0025】
図1Aには、N+1個の顕微鏡画像102-0、…、102-Nの重み付き平均として出力画像106を決定することが示されている。各顕微鏡画像102-0、…、102-Nは、それぞれの重み104-0、104-1、…、104-Nによって重み付けられて出力画像106に関与する。重み104-0、104-1、…、104-Nは、実数であってよい。顕微鏡画像102-0、…、102-Nは、顕微鏡画像のスタックの部分集合であってよい。
【0026】
一実施形態において、与えられた顕微鏡画像102-0は、1の重みで出力画像106に関与するのに対し、先行するN個の顕微鏡画像は、例えば順序数における差分で表されるように、それぞれの顕微鏡画像と、与えられた顕微鏡画像102-0と、の間のタイムラグに依存して減少する重みで関与する。重み付き平均は、N個の先行する顕微鏡画像をそれぞれ使用して、顕微鏡画像毎に計算され、これにより、出力画像106のフレームレートは、取り込まれた顕微鏡画像のスタックのフレームレートに等しくなる。
【0027】
例えば、顕微鏡画像のスタックは、高速のプロセスを取り込むことができ、これにより、顕微鏡画像102-2~102-0だけが、このプロセスの関連する特徴を示すようにする。顕微鏡画像102-2~102-0は、より旧い顕微鏡画像よりも、大きな重みを得るため、関連する特徴は、重み付き移動平均によって得られる出力画像において引き続いて視認可能である。
【0028】
一実施形態では、顕微鏡画像102-1、…、102-Nは、与えられたフレームレートでカメラによって連続的に生成される。このフレームレートは、一般に、顕微鏡画像の画像解像度の影響を受ける。一般的な解像度では、90fpsのフレームレートが達成可能であるが、高解像度では22fps、また極めて高い解像度では、0.01fpsが達成可能である。
【0029】
複数の実施形態において、個数Nは、1~65であってよい。複数の実施形態において、個数Nは、ユーザが入力可能である。別の複数の実施形態では、個数Nは、顕微鏡画像に取り込まれる時間依存の現象に、例えば生体試料の運動に基づいて決定される。複数の実施形態において、個数Nは11である。
【0030】
各顕微鏡画像102-0、…、102-Nは、離散の時間ステップiの添字が付された多次元アレイTiであってよい。複数の顕微鏡画像102-0、…、102-Nは、取り込まれた顕微鏡画像アレイのスタック{Ti}の部分集合であってよい。時間ステップjにおいて撮影された顕微鏡画像102-0はアレイTjに対応可能であり、時間ステップj-1において撮影された顕微鏡画像102-1は、アレイTj-1に対応可能であり、時間ステップj-2において撮影された顕微鏡画像102-2は、アレイTj-2に対応可能等々である。例えば、アレイTiは、2次元の離散位置における光強度データに対応する2次元アレイであるか、または3次元の離散位置における光強度データに対応する3次元アレイであってよい。さらに、画像は、2または3次元アレイの3つの独立した集合に対応する3色RGB形式で利用可能であってよい。
【0031】
出力画像に対する顕微鏡画像102-0、…、102-Nの関与は、対応するアレイTiと、重み104-0、104-1、…、104-Nに対応する実数と、を乗算することによって得ることができる。出力画像は、多次元アレイT’
jを得るために顕微鏡画像102-0、…、102-Nの関与分を足し上げることによって決定可能である。
【0032】
結果的に、出力画像106は、顕微鏡画像102-1、…、102-Nと同じ画像データ形式を有し、これにより、出力画像106は、アレイTjと同じ次元を有する多次元アレイT’
jになる。出力画像T’
iの計算は、スタック{Ti}の取り込みと同時に実行可能であり、これにより、改善された信号対雑音比を有する出力画像のスタック{T’
i}が生成される。
【0033】
一実施形態によれば、各重み104-0、…、104-Nは、重み付け係数gのべきとして決定可能であり、べきは、顕微鏡画像102-0と、重みが適用されるそれぞれの顕微鏡画像と、の間の順序数の差分iによって決定される。したがって、
図1Aを参照すると、顕微鏡画像102-0に適用される重み104-0は、1=g
0であってよく、顕微鏡画像102-1に適用される重み104-1は、g
1であってよく、顕微鏡画像102-2に適用される重み104-2は、g
2等々であってよく、また顕微鏡画像102-Nに適用される重み104-Nは、g
Nであってよい。したがって出力画像106は、
【数1】
にしたがって、アレイT
’
jとして決定可能である。
【0034】
一実施形態において、重み付け係数は、g=e-1/wNであり、ただしwは定数である。複数の実施形態において、定数wは0.4であってよい。別の複数の実施形態によれば、w=2またはw=0.1である。複数の実施形態おいて、定数wは、ユーザが入力可能である。別の複数の実施形態において、定数wは、顕微鏡画像のオプティカルフローを分析することによって決定されかつ顕微鏡画像によって取り込まれるプロセスの時間依存性に適合可能である。
【0035】
図1Aによる出力画像の決定は、N個の先行する顕微鏡画像を使用し、したがって顕微鏡画像102-0が到来すると直ちに実行できるのに対し、
図1Bには、先行する顕微鏡画像と、与えられた顕微鏡画像204-0よりも新しい顕微鏡画像と、の両方の顕微鏡画像を使用して重み付き移動平均を形成することが示されている。したがって出力画像206の計算は、画像スタックの後処理の一ステップとして実行可能である。
【0036】
図1Aに示した計算と同様に、
図1Bにしたがって決定される出力画像206は、N+1個の顕微鏡の画像202-0、202-1、202-2、…、202-N-1、202-Nの重み付きの関与によって計算され、各顕微鏡画像は、それぞれの重み204-0、204-1、204-2…、204-N-1、204-Nによって重み付けられる。
図1Bにおいて、Nは、偶数であり、偶数の順序数を有するすべての顕微鏡画像202-2、202-4、…、202-Nは、与えられた顕微鏡画像202-0よりも新しい顕微鏡画像であるのに対し、奇数の順序数を有する顕微鏡画像202-1、202-3、…、202-N-1は、与えられた顕微鏡画像202-0に先行して取り込まれている。
【0037】
顕微鏡画像に適用される重みは、それぞれの顕微鏡画像と、顕微鏡画像202-0と、の間の順序数の差分によって決定可能であり、これにより、特に、重み204-1は、重み204-2と同じであり、重み204-3は、重み204-4と同じであり、また重み204-N-1は、重み204-Nと同じである。
【0038】
したがって、出力画像206は、
【数2】
にしたがい、顕微鏡画像202に対応するアレイT
jと同じ形状でアレイT
’
jとして決定可能である。
【0039】
数式(2)による出力画像の計算は、後処理として実行可能である。数式(2)による重み付き移動平均の決定により、顕微鏡画像に取り込まれるプロセスの時間分解能が改善される。
【0040】
移動平均を計算することにより、より多くの検出されたフォトンが、出力画像106、206を生成するために使用される。結果的に顕微鏡画像102、202間で統計的に独立しているノイズは、出力画像106、206において低減され、これにより、出力画像106、206の信号対雑音比が改善される。
【0041】
図2には、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための画像処理装置を有する、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するためのシステム200が示されている。画像処理装置220は、少なくとも一時的に顕微鏡画像を保存するように構成されたメモリ222または画像格納部と、メモリまたは画像格納部に格納された、顕微鏡画像の順序付き集合の重み付きローリング平均に基づいて、出力画像106、206を決定するように構成された処理回路224と、を有していてよい。例えば、メモリ222は、顕微鏡画像102-0、…、102-N、または顕微鏡画像202-2、…、202-Nを格納可能である。処理回路224による出力画像106、206の決定は、
図1Aおよび1Bを参照して説明した計算にしたがって行うことが可能である。処理回路224は、上で説明したように出力画像を決定するソフトウェアを実行する汎用CPUであってよい。別の一実施形態によれば、この処理回路は、上述のように重み付きローリング平均によって出力画像の計算を実行するように構成されたプログラマブルロジックブロックを有するFPGA(field-programmable gate array)として実装可能である。別の一実施形態によれば、出力画像106、206の決定の一部分は、CPU上で実行されるソフトウェアによって実行されるのに対し、この計算の別の一部分は、FPGAによって実行される。
【0042】
画像処理装置220はまた、別の汎用CPUと、入出力インタフェースと、格納媒体と、を有していてよい。
【0043】
このシステムはさらに、検出装置240と、画像処理装置220を検出装置240に接続する入力接続手段226と、を有していてよい。検出装置240は、顕微鏡画像を取り込むように構成された画像センサ244を有する。複数の実施形態において、画像センサは、CCDまたはCMOSチップであってよい。画像センサは、複数のチャネルで記録するマルチスペクトルまたはハイパースペクトルカメラであってよい。別の複数の実施形態において、検出装置には、試料上のスポットを走査するスキャナと、スポットから放射される光を検出する点検出器と、が含まれている。点検出器は、光電子増幅管であってよい。
【0044】
図2に示したシステムはさらに、試料を取り込むように構成された顕微鏡260を有していてよい。複数の実施形態によれば、顕微鏡は、走査型顕微鏡、ライトシート顕微鏡、またはワイドフィールド顕微鏡であってよい。走査型顕微鏡は、共焦点顕微鏡、マルチフォトン顕微鏡、またはSTED顕微鏡であってよい。走査型顕微鏡は、励起制御および励起放射分離のための音響光学素子と、12kHzまでの周波数において走査を可能にするレゾナントガルバノメータと、を使用可能である。顕微鏡260は、照明264、270およびレンズ262を有していてよく、また試料体266が視られるように構成可能である。
【0045】
複数の実施形態において、試料上のスポットの走査には、第1方向における走査線に沿って走査することと、この走査線の走査が完了した後に垂直方向に走査線をシフトすることとが含まれていてよい。複数の実施形態において、試料上のスポットの走査には、蛍光色素268で試料を染色することと、レーザによって蛍光色素を励起することと、点検出器によって蛍光信号を検出することと、が含まれていてよい。複数の実施形態において、試料上の一スポットの走査では、別の蛍光色素を励起するためにレーザを切り換える。一実施形態において、レーザの励起は、完了した走査線毎に切り換え可能であってよい。別の一実施形態では、レーザの励起は、2次元画像の走査が完了した後に切り換え可能である。2次元画像の走査が完了した後、走査型顕微鏡のハードウェアパラメータも変更可能である。
【0046】
複数の実施形態において、走査型顕微鏡は、小体積体から放射される蛍光だけが検出器に到達するように光ビーム路を制限するピンホール開口部を使用する共焦点顕微鏡であってよい。
【0047】
複数の実施形態において、検出装置により、12kHzにおいてレゾナント走査型顕微鏡からの2次元顕微鏡画像が取り込まれる。512×512ピクセルの画像解像度では、21.9fpsの、出力画像スタックのフレームレートに到達可能であるのに対し、256×256ピクセルの画像解像度では、41.1fpsのフレームレートに到達可能であり、また128×128ピクセルの画像解像度では、73.17fpsのフレームレートに到達可能である。
【0048】
図2に示したシステムはまた、出力画像を表示するモニタ280と、画像処理装置220をモニタに接続する出力接続手段228と、を有していてもよい。
【0049】
一実施形態によれば、移動平均を計算するために使用される顕微鏡画像の個数Nは、顕微鏡画像の順序付き集合のオプティカルフローの計算に基づいて決定可能である。オプティカルフローの決定には、顕微鏡画像におけるエッジの識別と、識別したエッジにおけるシフトによる、試料の運動の決定と、が含まれていてよい。決定したオプティカルフローは、上で説明したように一実施形態にしたがって、重み付け係数を決定する個数Nおよび/または定数wを適合するために使用可能である。別の一実施形態では、最適な個数Nおよび定数wを決定するために、人工知能および/またはディープラーニングの手法を使用可能である。
【0050】
別の一実施形態において、試料の運動は、周期的であり、これにより、例えば、K番目毎に取り込まれる顕微鏡画像により、この試料の周期的な運動の同じ位相が取り込まれる。この実施形態では、出力画像を計算するために使用される顕微鏡画像の順序付き集合は、K-1個の顕微鏡画像によって分離される複数の顕微鏡画像を有していてよい。
したがって出力画像は、
【数3】
にしたがって計算される。
【0051】
択一的には、この実施形態における出力画像はまた、
図1Bを参照して上で説明したように、
【数4】
にしたがって、先行する顕微鏡画像と、与えられた顕微鏡画像よりも新しい顕微鏡画像と、の両方の顕微鏡画像を使用して計算可能である。
【0052】
一実施形態によれば、出力画像の決定は、
図1Aの与えられた顕微鏡画像102-0が、カメラによって取り込まれた直近の顕微鏡画像になるようにして、カメラによる顕微鏡画像の取り込みと同時に行うことが可能である。これにより、出力画像は、移動平均の計算が完了した後、直ちにモニタ280に表示可能である。
【0053】
図3には、顕微鏡画像の信号対雑音比を改善するための方法の流れ図が示されている。この方法は、少なくとも一時的に顕微鏡画像を格納するステップ302を有する。この方法は選択的に、重み付き移動平均のパラメータを、例えば数式(1~4)のパラメータNおよびwを決定するステップ304を有し得る。この方法はさらに、例えば数式(1~4)にしたがって計算することにより、格納した顕微鏡画像の順序付きの集合の重み付きローリング平均に基づいて、出力画像を決定するステップ306を有する。方法300は、与えられた顕微鏡画像に、顕微鏡画像の順序付き集合からの複数の顕微鏡画像を加えることによって重み付きローリング平均を計算することを含み得る。ここでは各顕微鏡画像は重みによって重み付けられている。方法300は、選択的にさらに、決定した出力画像をモニタに表示するステップ308を有し得る。
【0054】
図4Aおよび
図4Bは、顕微鏡画像、例えば顕微鏡画像102または202と、重み付きローリング平均によって得られた出力画像、例えば106、206と、の比較を示している。
図4Aの上側のパネルには、Leica TCS SP8 STED顕微鏡によって取り込まれた、1024×1024ピクセルの大きさを有する、アクチンフィラメントの2次元顕微鏡画像が再現されている。この画像は、33nmのボクセルサイズで取り込まれている。
図4Aの上側のパネルの顕微鏡画像に示されているフィラメントは、フォトンノイズに起因してかろうじて見える。
図4Aの下側のパネルには、本発明の教示にしたがい、重み付き移動平均として生成された出力画像が再現されており、ここではフォトンノイズの平均化およびより多くのフォトンの収集に起因して、フィラメントを明瞭に視ることができる。この重み付き移動平均は、N=11、w=0.4を使用し、数式(1)にしたがって計算されている。
【0055】
図4Bには、Leica SP8 STED顕微鏡によって取り込んだマウス神経細胞の顕微鏡画像の同様の比較が示されており、画像は、512×512ピクセルの大きさを有する。この画像は、289nmのボクセルサイズで取り込まれている。
図4Bの左側のパネルに示した細胞およびフィラメントでは、ノイズが優位になっているのに対し、N=11、w=0.4を使用し、数式(1)による重み付き移動平均にしたがって計算した、
図4Bの右側のパネルの画像では、細胞およびフィラメントが、著しく明瞭に示されている。
【0056】
いくつかの態様を装置の文脈において説明してきたが、これらの様相が、対応する方法の説明も表していることが明らかであり、ここではブロックまたは装置がステップまたステップの特徴に対応している。同様に、ステップの文脈において説明された態様は、対応する装置の対応するブロックまたは項目または特徴の説明も表している。ステップの一部または全部は、例えば、プロセッサ、マイクロプロセッサ、プログラマブルコンピュータまたは電子回路等のハードウェア装置(またはハードウェア装置を使用すること)によって実行されてもよい。いくつかの実施形態では、極めて重要なステップのいずれか1つまたは複数が、そのような装置によって実行されてもよい。
【0057】
一定の実装要件に応じて、本発明の実施形態は、ハードウェアまたはソフトウェアで実装され得る。この実装は、非一過性の記録媒体によって実行可能であり、非一過性の記録媒体は、各方法を実施するために、プログラマブルコンピュータシステムと協働する(または協働することが可能である)、電子的に読取可能な制御信号が格納されている、デジタル記録媒体等であり、これは例えば、フロッピーディスク、DVD、ブルーレイ、CD、ROM、PROMおよびEPROM、EEPROMまたはFLASHメモリである。したがってデジタル記憶媒体は、コンピュータ読取可能であってよい。本発明のいくつかの実施形態は、本明細書に記載のいずれかの方法が実施されるように、プログラマブルコンピュータシステムと協働することができる、電子的に読取可能な制御信号を有するデータ担体を含んでいる。
【0058】
一般的に、本発明の実施形態は、プログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品として実装可能であり、このプログラムコードは、コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されるときにいずれかの方法を実施するように作動する。このプログラムコードは、例えば、機械可読担体に格納されていてもよい。別の実施形態は、機械可読担体に格納されている、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するためのコンピュータプログラムを含んでいる。したがって、換言すれば、本発明の実施形態は、コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるときに本明細書に記載のいずれかの方法を実施するためのプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
【0059】
したがって、本発明の別の実施形態は、プロセッサによって実行されるときに本明細書に記載のいずれかの方法を実施するために、格納されているコンピュータプログラムを含んでいる記録媒体(またはデータ担体またはコンピュータ読取可能な媒体)である。データ担体、デジタル記録媒体または被記録媒体は、典型的に、有形である、かつ/または非一過性である。本発明の別の実施形態は、プロセッサと記録媒体を含んでいる、本明細書に記載されたような装置である。
【0060】
したがって、本発明の別の実施形態は、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するためのコンピュータプログラムを表すデータストリームまたは信号シーケンスである。データストリームまたは信号シーケンスは例えば、データ通信接続、例えばインターネットを介して転送されるように構成されていてもよい。
【0061】
別の実施形態は、処理手段、例えば、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するように構成または適合されているコンピュータまたはプログラマブルロジックデバイスを含んでいる。別の実施形態は、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するために、インストールされたコンピュータプログラムを有しているコンピュータを含んでいる。
【0062】
本発明の別の実施形態は、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するためのコンピュータプログラムを(例えば、電子的にまたは光学的に)受信機に転送するように構成されている装置またはシステムを含んでいる。受信機は、例えば、コンピュータ、モバイル機器、記憶装置等であってもよい。装置またはシステムは、例えば、コンピュータプログラムを受信機に転送するために、ファイルサーバを含んでいてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、プログラマブルロジックデバイス(例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)が、本明細書に記載された方法の機能の一部または全部を実行するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイは、本明細書に記載のいずれかの方法を実施するためにマイクロプロセッサと協働してもよい。一般的に、有利には、任意のハードウェア装置によって方法が実施される。
【符号の説明】
【0064】
102-0、…、102-N 顕微鏡画像
104-0、…、104-N 重み
106 出力画像
202-0、…、202-N 顕微鏡画像
204-0、…、204-N 重み
206 出力画像
220 画像処理装置
222 メモリ
224 処理回路
226 入力接続手段
228 出力接続手段
240 検出装置
244 画像センサ
260 顕微鏡
264 照明
270 照明
262 レンズ
266 試料体
268 蛍光色素
280 モニタ