(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-14
(45)【発行日】2022-01-25
(54)【発明の名称】電力相損失の検知及び補償
(51)【国際特許分類】
H02H 3/34 20060101AFI20220118BHJP
H02J 3/26 20060101ALI20220118BHJP
【FI】
H02H3/34 P
H02H3/34 A
H02J3/26
(21)【出願番号】P 2020564672
(86)(22)【出願日】2019-07-03
(86)【国際出願番号】 IL2019050740
(87)【国際公開番号】W WO2020008462
(87)【国際公開日】2020-01-09
【審査請求日】2020-11-17
(32)【優先日】2018-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520443848
【氏名又は名称】フェイザー エルティディー
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】タミール,オレン
【審査官】大濱 伸也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/029654(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第101651346(CN,A)
【文献】特開2016-053489(JP,A)
【文献】特開2016-152737(JP,A)
【文献】特開2010-250967(JP,A)
【文献】特開平07-031058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02H 3/34
H02J 3/00-5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三相電源の相の損失を検知して補償する相補償回路であって、
前記三相電源の各相の電流及び電圧レベルを計測するように構成されたセンサーを含む、検知ユニットと、
3つの第1リレーと3つの予備リレーとを含む切換ユニットであって、各第1リレーは、通常時は閉じられて前記三相電源のそれぞれの相をそれぞれの相出力負荷ラインと接続させ、各予備リレーは、通常時は開いており、閉じられると、2つの出力負荷ラインを接続させる切換ユニットと、
前記検知ユニットから計測結果を受け取り、前記計測結果から損失した相及び予備相を判定し、それに応じて前記切換ユニットを駆動して前記損失した相をその出力負荷ラインから切り離し、前記予備相を前記損失した相の出力負荷ラインに接続して、前記損失した相の替わりに予備電力を供給する、マイクロコントローラーと、を備え、
前記予備相の決定は、2つの残りの相のそれぞれによって供給される電流を比較して、前記予備相を、負荷の少ない方の相として選択することを含む、相補償回路。
【請求項2】
前記マイクロコントローラーは、第1リレーを開くことによって前記切換ユニットを駆動して前記損失した相を負荷から切り離し、予備リレーを閉じることによって残りの相を前記負荷に接続するように構成されている、請求項1の相補償回路。
【請求項3】
前記三相電源を直流(DC)電力に変換して、電力を前記マイクロコントローラーに供給するように構成されている直流(DC)電源ユニットをさらに備える、請求項1の相補償回路。
【請求項4】
前記予備相の決定は、残りの相の電流を予め設定された電流レベルと比較して、前記残りの相の前記電流が前記予め設定された電流レベルよりも小さい場合のみ、前記残りの相を前記予備相として選択することを含む、請求項1の相補償回路。
【請求項5】
前記マイクロコントローラーは、さらに、フロントパネルから前記予め設定されたレベルを受け取るように構成されている、請求項4の相補償回路。
【請求項6】
前記予備相の決定は、2つの残りの相のそれぞれによって供給される実際の電力を比較して、前記予備相を前記負荷の少ない方の相として選択することを含む、請求項1の相補償回路。
【請求項7】
前記予備相の決定は、残りの相の実際の電力を、予め設定された実際の電力レベルと比較して、前記残りの相の前記実際の電力が前記予め設定された実際の電力レベルよりも小さい場合のみ、前記残りの相を前記予備相として選択することを含む、請求項1の相補償回路。
【請求項8】
前記マイクロコントローラーは、さらに、フロントパネルに、視覚的な及び/又は音声のユーザーアラートを、前記損失した相の表示として供給するように構成されている、請求項1の相補償回路。
【請求項9】
前記マイクロコントローラーは、さらに、フロントパネルに、前記予備相の代替、電力消費及び前記電力消費と予め設定された最大/安全レベルとの差の一つ以上を供給するように構成されている、請求項1の相補償回路。
【請求項10】
前記マイクロコントローラーが相を切る中性不良を検出した場合、損失した中性線による損傷を防止する中性不良検出器をさらに備える、請求項1の相補償回路。
【請求項11】
三相電源の相の損失を検知して補償する方法であって、
前記三相電源の各相の電流及び電圧レベルを計測するように構成された検知ユニットを供給し、
3つの第1リレーと3つの予備リレーとを含む切換ユニット(32)を供給し、各第1リレーは、通常時は閉じられて前記三相電源のそれぞれの相を出力負荷ラインと接続させ、各予備リレーは、通常時は開いて、閉じられると、2つの出力負荷ライン間の接続を形成し、
前記検知ユニットから計測結果を受け取り、前記計測結果から損失した相及び
予備相を判定し、それに応じて前記切換ユニットを駆動して前記損失した相を切り離し、前記
予備相を接続して、前記損失した相の替わりに予備電力を供給する、マイクロコントローラー(34)を供給し、
前記予備相の決定は、2つの残りの相のそれぞれによって供給される電流を比較して、前記予備相を、負荷の少ない方の相として選択することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統運転に関し、特には、三相電源に関する。
【背景技術】
【0002】
三相電源は、住居用又はビジネス用の顧客の場に、ほとんど又は全ての装置が三相のうちの一つの相のみを必要とする場合であっても、しばしば供給される。一つの相の不具合があった場合、三相装置は、普通は、その装置への全ての電力を遮断する三相リレーによって保護される。しかしながら、単相装置は、それらが、駆動している相に接続された場合、駆動し続けることができる。消費者が他の相から電力を受け取り続けても、損失した相に接続する装置は動作不能となる。損失した相は、不便さと経済的な損失をもたらす。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、三相電源の内の任意の相に、他の相のうちの一つ又は二つの相が損失した場合に、予備電力を供給することを可能とするシステム及び方法を供給する。
【0004】
本発明の実施形態において、三相電源の各相の電流及び電圧レベルを計測する検知ユニット、3つの第1リレーと3つの予備リレーを有する切換ユニット、及び検知ユニットの計測結果を受け取り、計測結果から損失した相及び2つの残りの相のうちの負荷の少ない相を判定し、それに応じて切換ユニットを駆動して損失した相を切り離し負荷の少ない相を接続して、損失した相の替わりに予備電力を供給するように構成されたマイクロコントローラーを備えているシステムを供給する。
【0005】
本発明は、三相電源の相の損失を検知して補償する相補償回路を供給し、相補償回路は、
前記三相電源の各相の電流及び電圧レベルを計測するように構成されたセンサーを含む、検知ユニットと、
3つの第1リレーと3つの予備リレーとを含む切換ユニットであって、各第1リレーは、通常時は閉じられて前記三相電源のそれぞれの相をそれぞれの相出力負荷ラインと接続させ、各予備リレーは、通常時は開いており、閉じられると、2つの出力負荷ラインを接続させる切換ユニットと、
前記検知ユニットから計測結果を受け取り、前記計測結果から損失した相及び予備相を判定し、それに応じて前記切換ユニットを駆動して前記損失した相をその出力負荷ラインから切り離し、前記予備相を前記損失した相の出力負荷ラインに接続して、前記損失した相の替わりに予備電力を供給する、マイクロコントローラーと、を備える。
【0006】
本発明のいくつかの実施形態によれば、前記マイクロコントローラーは、第1リレーを開くことによって前記切換ユニットを駆動して前記損失した相を負荷から切り離し、予備リレーを閉じることによって前記残りの相を前記負荷に接続するように構成されている。
【0007】
本発明のいくつかの実施形態によれば、直流(DC)電力ユニットは、前記三相電源を直流(DC)電力に変換して、電力を前記マイクロコントローラーに供給するように構成されている。
【0008】
前記相補償回路において、前記予備相の決定は、2つの残りの相のそれぞれによって供給される電流を比較して、前記予備相を、負荷の少ない方の相として選択することを含む。
【0009】
前記相補償回路において、前記予備相の決定は、残りの相の電流を予め設定された電流レベルと比較して、前記残りの相の前記電流が前記予め設定された電流レベルよりも小さい場合のみ、前記残りの相を前記予備相として選択することを含む。
【0010】
前記相補償回路において、前記予備相の決定は、2つの残りの相のそれぞれによって供給される実際の電力を比較して、前記予備相を前記負荷の少ない方の相として選択することを含む。
【0011】
前記相補償回路において、前記予備相の決定は、残りの相の実際の電力を、予め設定された実際の電力レベルと比較して、前記残りの相の前記実際の電力が前記予め設定された実際の電力レベルよりも小さい場合のみ、前記残りの相を前記予備相として選択することを含む。
【0012】
前記相補償回路において、前記マイクロコントローラーは、さらに、前記フロントパネルから前記予め設定されたレベルを受け取るように構成されている。
【0013】
前記相補償回路において、前記マイクロコントローラーは、さらに、前記フロントパネルに、視覚的な及び/又は音声のユーザーアラートを、前記損失した相の表示として供給するように構成されている。
【0014】
前記相補償回路において、前記マイクロコントローラーは、さらに、前記フロントパネルに、前記予備相の前記代替、電力消費及び前記電力消費と予め設定された最大/安全レベルとの差の一つ以上を供給するように構成されている。
【0015】
三相電源の相の損失を検知して補償する方法であって、
前記三相電源の各相の電流及び電圧レベルを計測するように構成された検知ユニットを供給し、
3つの第1リレーと3つの予備リレーとを含む切換ユニット(32)を供給し、各第1リレーは、通常時は閉じられて前記三相電源のそれぞれの相を出力負荷ラインと接続させ、各予備リレーは、通常時は開いて、閉じられると、2つの出力負荷ライン間の接続を形成し、
前記検知ユニットから計測結果を受け取り、前記計測結果から損失した相及び残りの相を判定し、それに応じて前記切換ユニットを駆動して前記損失した相を切り離し、前記残りの相を接続して、前記損失した相の替わりに予備電力を供給する、マイクロコントローラー(34)を供給する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
様々な実施形態の以下の詳細な記載において、その一部を形成し、発明が実行される例示された特定の実施形態によって示される、以下の図面を参照する。
【
図1】
図1は、本発明の実施形態に係る、相補償回路を含む三相電源システムの模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の実施形態に係る、相補償回路の検知ユニットの模式図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態に係る、相補償回路の切換ユニットの模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の実施形態に係る、相補償回路の直流(DC)電源ユニットの模式図である。
【
図5A】
図5Aは、本発明の実施形態に係る、直流(DC)電源ユニットの出力の電力波形のグラフである。
【
図5B】
図5Bは、本発明の実施形態に係る、直流(DC)電源ユニットの出力の電力波形のグラフである。
【
図6】
図6は、本発明の実施形態に係る、相補償回路を含む他の三相電源システムの模式図である。
【
図7】
図7は、本発明の実施形態に係る、相補償回路を含む他の三相電源システムの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
様々な実施形態の以下の詳細な説明において、他の実施形態が適用され、構造的な変化が、本発明の範囲から逸脱することなくなされることが理解される。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る、三相電源の相の損失を検知して補償する相補償回路22を含む三相電源システム20の模式図である。相補償は、一般には、図に示されるように、中性線を含む四線式構成によって、入力として、三相入力電力24を受け取る。三相電力入力の相は、一般に、それぞれ、R相、S相、T相とされる。三相電力入力は、一般には、現場の発電機又は電力系統の発電機などの電動発電機によって供給される。
【0019】
本発明の実施形態において、相補償回路22は、複数の負荷26に単相電力を供給する。すなわち、各個々の負荷26は、R´、S´、T´とそれぞれ付されている出力相の一つによって駆動される。全ての負荷は、共通の中性線に接続されている。入力相(R、S又はT)の一つ又は二つが損失した場合、相補償回路22は、予備の相を、損失した相の替わりに駆動するように切り換える。
【0020】
相補償回路22は、検知ユニット30、切換ユニット32及びマイクロコントローラー34を備える。直流(DC)電源ユニット36は、DC電力(VDCとして示される)をマクロコントローラに供給する。ディスプレイ、キーボード及び/又はスピーカーを含む、フロントパネル38のようなユーザーインターフェースは、ユーザーに、状況の表示を供給し、同様に、さらに以下に示されるように、マイクロコントローラー34の駆動構成を変更する手段を供給する。フロントパネルは、また、遠隔接続を供給し、離れたユーザーと相補償回路22とを相互作用させる。
【0021】
検知ユニット30は、
図2を参照して以下に詳細に記載されるように、相補償回路22の入力時に、各入力相の電流及び電圧レベルを計測し、それらのレベルを示す信号をマイクロコントローラー24に供給する。ネットワーク上のどこかの相で、例えば、電力サージによって、一つの相の損失があると、電圧降下が検知ユニット30で検知され、次に、その電圧レベルがマイクロコントローラー34に供給される。マイクロコントローラー34は、相が損失したことを判定し、切換ユニット32を駆動して不良の(損失した)相との連結を解除する。同時に、マイクロコントローラー34は、残った二つの駆動している相の一つを選択し、不良の相に接続されている負荷26に予備の電力を供給する。マイクロコントローラー34は、残りの二つの相(すなわち、まだ電力を供給している相)の電流レベルを比較し、負荷の少ない方の相を選択することで、予備の相としてどの相を選択するかを判定する。あるいは、判定は、ランダムであってもよく、又は、電圧と電流の積としての、実際の電力の計算に基づいてもよい。
【0022】
予備の電力を供給する相の選択後、マイクロコントローラー34は、切換ユニット32を駆動し、損失した相の代替として選択された予備の相を接続する。マイクロコントローラーは、また、選択された予備の相の電流及び/又は電力使用を、予め設定された安全なレベルと比較して、予め設定されたレベルを超えていない場合のみ、選択された相を予備として接続してもよい。相に対する予め設定された安全レベルは、フロントパネル38を用いてユーザーによって設定されてもよい。
【0023】
相の損失が判定されると、マイクロコントローラー34は、フロントパネル38に、視覚的及び/又は音声でユーザーアラートを供給してもよい。加えて、マイクロコントローラー34は、選択された予備相が損失した相の代替であることを視覚的に表示し、さらに、電力消費量や電力消費量と予め設定された安全レベルとの差のような付加的な状況情報を供給してもよい。
【0024】
マイクロコントローラー34は、内部又は外部メモリー及び切換ユニットを駆動するデジタル出力を含む任意の処理システムである。一般に、マイクロコントローラーは、また、検知ユニット30の信号を受信するアナログ-デジタル(A/D)入力を含む。代表的なマイクロコントローラーは、Atmel(登録商標)のATmega328P-AUである。
【0025】
図2は、本発明の実施形態に係る、検知ユニット30の詳細を示す模式図である。検知ユニット30は、3つの電流センサー50を有し、それぞれは、三相入力電力の一つの入力相の電流を計測するように構成されている。検知ユニット30は、また、3つの電圧センサー60を含み、それぞれは、三相入力電力の一つの入力相の電圧を計測するように構成されている。一つの実施形態において、電流及び電圧センサーは、アナログ信号を、A0~A5で示される、マイクロコントローラー34のアナログ-デジタル(A/D)入力に供給する。代表的な電流センサーは、Nuvotem Talema変流器である。代表的な電圧センサーは、Nanjing Zeming Electornics Co.のZMPT101B Ultra-micro変圧器である。
【0026】
あるいは、センサーのいずれか又は両方の形式は、それぞれ電流及び電圧をサンプリングしてマイクロコントローラー34にデジタル信号を供給するA/Dコンバーターを含んでもよい。R、S及びTの三相は、検知ユニットから切換ユニット32に送られる。
【0027】
図3は、発明の実施形態に係る、切換ユニット32の詳細を示す模式図である。切換ユニット32は、3つの第1リレー102、112及び122を備え、それぞれの第1リレーは、通常は閉じられて、三相電源のそれぞれの相を出力負荷ラインに接続している。すなわち、例えば、リレー102は、入力ライン104に接続し、相Rを出力ライン106に伝え、リレー112は、入力ライン114に接続し、相Sを出力ライン116に伝え、リレー122は、入力ライン124に接続し、相Tを出力ライン126に伝える。各第1リレーは、また、それぞれ入力108、118及び128で示される、一つ以上の制御入力を含む。制御入力は、一般には、マイクロコントローラー34のデジタル出力から受け取られる。各制御入力の第1の機能は、それぞれの相が損失した場合、すなわち、マイクロコントローラーが、所定の相が十分な電圧をもはや供給できなくなったと判定した場合に、対応するリレーを開かせることである。
【0028】
切換ユニット32は、また、3つの予備リレー132、142及び152を備え、各予備リレーは通常開いている。予備リレー132は、閉じられると、相Rの出力ライン106を相Sの出力ライン116に接続する。予備リレー142は、閉じられると、相Sの出力ライン116を相Tの出力ライン126に接続する。予備リレー152は、閉じられると、相Tの出力ライン126を相Rの出力ライン106に接続する。
【0029】
予備の相が、損失した相を補償するために必要とされると、マイクロコントローラー34は、損失した相の第1リレーを開き、損失した相の出力ラインと選択された予備の相の出力ライン間を接続する予備リレーを閉じる。例えば、相Rが損失すると、マイクロコントローラーは、リレー102を開いて、出力ライン106(R´)から相Rを切り離し、リレー132とリレー142のいずれかを閉じ、相Sと相Tのいずれか一つを出力ライン106に接続する。上記のように、マイクロコントローラーは、駆動しているどの相が負荷がより少ないかに基づいて、すなわち、駆動している相のどれがより多くの余剰の容量を有しているかに基づいて、駆動している相のどれを、損失した相の出力ラインに接続するかを判定する。
【0030】
いくつかの実施形態において、リレーは、オムロン株式会社のG9TA-K1ATH General Purpose Relayのような、ラッチングリレーであってもよい。そのようなリレーは、一般に、特別な制御ラインが、各リレー(図示されず)に供給されて、駆動開始時に、リレーを既知の状態にリセットすることを必要とする。
【0031】
図4は、本発明の実施形態に係る、DC電力ユニット36の模式図である。電力ユニット36は、三相入力電力24の相と中性線を受け取り、電力を整流して、マイクロコントローラー34を駆動するために供給されるDC電圧V
DCを発生する。整流回路は、三相ダイオードブリッジ70又は回路整流用の他の既知の受動又は能動回路を含む。
【0032】
図5A及び
図5Bは、本発明の実施形態に係る、電力波形のグラフであり、
図5Aは、三相入力相R、S及びTを示し、
図5Bは、DC電力ユニット36によって生成された整流されたDC波形を示す。一つの相が降下すると、その他が補償して整流されたDC波形をマイクロコントローラーに供給する。
【0033】
図6は、本発明の実施形態に係る、相補償回路を含む別の三相電力システムの模式図である。示されるように、マイクロコントローラー34は、制御ラインを出力し、切換ユニット32のリレーを制御する。マイクロコントローラーは、
図2を参照して上記されたものよりも多くの入力を受け取るように構成されている。
図6に示されるように、マイクロコントローラーは、上記したように電源202と、どの相が損失したかを示す相電圧計測器204の出力を受け取る。マイクロコントローラーは、また、中性不良検知器206の出力を受け取る。中性不良検知器206は、切換ユニット32の全てのリレーを開くべきであるとの判定に適用され、損失した中性線による損傷を防止する。中性線がフローティング状態の中性不良の場合、三相コントローラーは、その相を切る。また、マイクロコントローラーは、相電流計測器208の出力を受け取る。予備相の任意の電流が、各相に対して予め設定された値を上回る場合、2つの高電流の相は、第2相が降下した場合、予備として使用されない。
【0034】
図7は、本発明の実施形態に係る、相補償回路を含む別の三相電源システムの模式図である。示されるように、マイクロコントローラー34は、制御ラインを出力し、切換ユニット32のリレーを制御する。マイクロコントローラーは、
図2を参照して上記されたものよりも多くの入力を受け取るように構成されている。
図7に示されるように、マイクロコントローラーは、上記したように電源202と、どの相が損失したかを示す相電圧計測器204との出力を受け取る。マイクロコントローラーは、また、中性不良検出器206の出力を受け取る。中性不良検出器206は、切換ユニット32に全てのリレーを開くべきであるとの判定に適用され、損失した中性線による損傷を防止する。また、マイクロコントローラーは、相電流計測器208の出力を、デジタルアナログコンバータ210を介して受け取る。予備の相の任意の電流が、各相に対して予め設定された値を上回る場合、2つの高電流の相は、第2相が降下した場合、予備として使用されない。
【0035】
本発明のシステムは、例えば、住居、船、航空機など、又は、三相電源を受け取る任意のシステムに一体化されてもよい。本発明のシステムは、電力会社、三相発電機、又は他の三相電源などの任意の三相電源に接続されることがわかる。
【0036】
三相のうちの一つ又は二つが正常に働かない場合、負荷は、動いている相が供給できるよりも多くの電力を要求することがわかる。そのような場合、三相回路ブレーカーは、通常、過負荷によって電気回路を遮断する。フロントパネルのアラートが、回路ブレーカーが駆動される前に、ユーザーに差し迫った過負荷を通知し、ユーザーは、電気機器を接続解除し、動いている相にユーザーの要求を供給することを可能にする。
【0037】
相補償回路のマイクロコントローラーは、一つ以上のマイクロプロセッサー、中央処理装置(CPU)、コンピューティングシステム、マイクロコントローラー、デジタル信号処理装置、FPGA等を示す処理装置である。データ保存媒体、又はコンピューターで読み取り可能な媒体は、プロセッサーによって読み取られたデータ(例えば、命令)の供給に関与する任意の媒体を参照できる。そのような媒体は、多くの形状をとり、それに限定されないが、非揮発性媒体、揮発性媒体、及び伝送媒体を含む。データを保存するために記載されたフォーマットは、表、関連データベース、オブジェクトベースのモデル及び又は分散したデータベースを含む、他のフォーマットを含んでもよい。加えて、データは、データとアクセスする装置から局所的又は離れて保存されてもよい。ソフトウェアは、プログラム可能なプロセッサー又はコンピューターのようなデータ処理装置によって実行されるために、またはその動作を制御するために、機械が読み取り可能な記憶装置のような情報担体または伝搬信号に具体的に埋め込まれてもよく、または1つのサイトで複数のコンピューター上で実行されるように配置されてもよく、または複数のサイトに分散されてもよい。システム及びプロセスに関係する方法のステップは、再配置可能であり、及び/又は、一つ以上のステップは、ここに記載された、同じ、又は同様の結果を達成するために省略されてもよい。上記記載された実施形態は、例によって示され、本発明は、特別に示されて上記されたものに限定されない。むしろ、本発明の範囲は、前述の記載を読んで当業者が思いつく従来の技術に開示されていない変更及び改造を含む。本発明の教示から逸脱しない変更及び改造は、当業者に明確である。そのような変更及び改造は、本発明と添付された請求項の範囲内である。