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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】駆動装置
(51)【国際特許分類】
   F04C 2/10 20060101AFI20220119BHJP
   F04C 15/00 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
F04C2/10 321B
F04C2/10 341H
F04C2/10 341G
F04C15/00 J
F04C15/00 H
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018533482
(86)(22)【出願日】2017-08-08
(86)【国際出願番号】 JP2017028693
(87)【国際公開番号】W WO2018030375
(87)【国際公開日】2018-02-15
【審査請求日】2020-07-27
(31)【優先権主張番号】62/372,411
(32)【優先日】2016-08-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/402,027
(32)【優先日】2016-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/439,201
(32)【優先日】2016-12-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】P 2017071397
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】日本電産株式会社
(72)【発明者】
【氏名】山口 康夫
【審査官】大屋 静男
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-069838(JP,A)
【文献】特開2016-096612(JP,A)
【文献】国際公開第2016/033015(WO,A1)
【文献】特開平08-093666(JP,A)
【文献】特開2011-033148(JP,A)
【文献】特開2002-349453(JP,A)
【文献】特開2002-340159(JP,A)
【文献】特開2016-089769(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 2/10
F04C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に延びる中心軸に沿って配置されるモータシャフトおよび前記モータシャフトに固定されるロータコアを有するロータと、
前記ロータと径方向に隙間を介して対向するステータと、
前記ロータおよび前記ステータを収容するとともにオイルを貯留可能な収容部を有するハウジングと、
前記モータシャフトを介して駆動されるポンプ部と、
を備え、
前記ポンプ部は、
前記モータシャフトの軸方向一方側の端部に固定される外歯歯車と、
前記外歯歯車の径方向外側を囲み、前記外歯歯車と噛み合う内歯歯車と、
前記内歯歯車および前記外歯歯車を収容するポンプ室と、
前記ポンプ室内にオイルを吸入可能な吸入口と、
前記ポンプ室内からオイルを吐出可能な吐出口と、
を有し、
前記ハウジングは、前記ポンプ室が設けられる外蓋部を有し、
前記外蓋部は、
前記ポンプ室の軸方向他方側の面から前記外蓋部の軸方向他方側の面まで前記外蓋部を貫通し、前記モータシャフトが通されるシャフト挿入孔と、
前記ポンプ室の軸方向他方側の面の少なくとも一部および前記シャフト挿入孔の径方向内側面の少なくとも一部を構成する支持部と、
を有し、
前記モータシャフトは、軸方向他端側端部に出力部を有し、
前記支持部は、前記モータシャフトの径方向外側において前記モータシャフトを回転可能に支持し、
前記ハウジングは、前記吐出口と繋がる第1油路を有し、
前記モータシャフトは、
前記モータシャフトの内部に設けられ、前記第1油路と繋がる第2油路と、
前記第2油路と前記モータシャフトの外周面とを繋ぎ、前記収容部の内部に繋がる第1貫通孔と、
前記ロータコアが固定されるモータシャフト本体と、
前記モータシャフト本体の軸方向一方側に固定され、前記外歯歯車が固定される取付部材と、を有し、
前記支持部は、前記取付部材を回転可能に支持し、
前記モータシャフト本体は、前記モータシャフト本体の軸方向一方側の端部から軸方向他方側に延びる穴部を有し、
前記取付部材は、前記穴部に嵌め合わされて固定され、軸方向両側に開口する筒状であり、
前記第2油路は、前記取付部材の内部と前記穴部とが軸方向に繋がって構成され、前記取付部材の内部を介して前記第1油路と繋がる、
駆動装置。
【請求項2】
前記モータシャフトは、前記第2油路と前記モータシャフトの外周面とを繋ぐ第2貫通孔を有し、
前記第2貫通孔は、前記モータシャフトのうち前記支持部と径方向に対向する部分の外周面に開口する、請求項に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記ロータは、前記モータシャフトに嵌め合わされて固定される円筒状のブッシュを有し、
前記ブッシュの少なくとも一部は、前記支持部と前記モータシャフトとの径方向の間に配置される、請求項1または2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記支持部は、前記モータシャフトの径方向外側を囲む環状である、請求項1からのいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記モータシャフトにおける前記外歯歯車が固定された部分は、軸方向他方側から軸方
向一方側に向かって外径が大きくなった拡径部であり、前記支持部の軸方向一方側に対向
して配置される、請求項1からのいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記拡径部と前記支持部との軸方向の間には、隙間が設けられる、請求項に記載の駆
動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関する。本願は、2016年08月09日に出願された米国特許仮出願第62/372,411号、2016年09月30日に出願された米国特許仮出願第62/402,027号および2016年12月27日に出願された米国特許仮出願第62/439,201に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
【背景技術】
【0002】
ステータおよびロータ等の潤滑および冷却のための潤滑用流体を貯留するケースを備える回転電機が知られる。例えば、特許文献1では、車両に搭載される回転電機が記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-055728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような回転電機には、ケースに貯留されるオイルを吸い上げるポンプ部が設けられる場合がある。ポンプ部によってオイルを吸い上げて、例えばロータおよびステータにオイルを供給することで、ロータおよびステータを冷却することができる。この場合、シャフトでポンプ部を駆動することが考えられる。この場合、例えば、ポンプ部は、回転電機の回転軸に固定される外歯歯車と、外歯歯車と噛み合う内歯歯車と、を有する。
【0005】
ここで、ロータとステータとの同軸精度が比較的低い場合、回転軸に固定される外歯歯車が内歯歯車に対してずれて配置され、外歯歯車が内歯歯車に強く押し付けられる場合がある。そのため、外歯歯車および内歯歯車が摩耗し、ポンプ部が損傷する場合があった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みて、ポンプ部が損傷することを抑制できる駆動装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の駆動装置の一つの態様は、一方向に延びる中心軸に沿って配置されるモータシャフトおよび前記モータシャフトに固定されるロータコアを有するロータと、前記ロータと径方向に隙間を介して対向するステータと、前記ロータおよび前記ステータを収容するとともにオイルを貯留可能な収容部を有するハウジングと、前記モータシャフトを介して駆動されるポンプ部と、を備え、前記ポンプ部は、前記モータシャフトの軸方向一方側の端部に固定される外歯歯車と、前記外歯歯車の径方向外側を囲み、前記外歯歯車と噛み合う内歯歯車と、前記内歯歯車および前記外歯歯車を収容するポンプ室と、前記ポンプ室内にオイルを吸入可能な吸入口と、前記ポンプ室内からオイルを吐出可能な吐出口と、を有し、前記ハウジングは、前記ポンプ室が設けられる外蓋部を有し、前記外蓋部は、前記ポンプ室の軸方向他方側の面から前記外蓋部の軸方向他方側の面まで前記外蓋部を貫通し、前記モータシャフトが通されるシャフト挿入孔と、前記ポンプ室の軸方向他方側の面の少なくとも一部および前記シャフト挿入孔の径方向内側面の少なくとも一部を構成する支持部と、を有し、前記モータシャフトは、軸方向他端側端部に出力部を有し、前記支持部は、前記モータシャフトの径方向外側において前記モータシャフトを回転可能に支持し、前記ハウジングは、前記吐出口と繋がる第1油路を有し、前記モータシャフトは、前記モータシャフトの内部に設けられ、前記第1油路と繋がる第2油路と、前記第2油路と前記モータシャフトの外周面とを繋ぎ、前記収容部の内部に繋がる第1貫通孔と、前記ロータコアが固定されるモータシャフト本体と、前記モータシャフト本体の軸方向一方側に固定され、前記外歯歯車が固定される取付部材と、を有し、前記支持部は、前記取付部材を回転可能に支持し、前記モータシャフト本体は、前記モータシャフト本体の軸方向一方側の端部から軸方向他方側に延びる穴部を有し、前記取付部材は、前記穴部に嵌め合わされて固定され、軸方向両側に開口する筒状であり、前記第2油路は、前記取付部材の内部と前記穴部とが軸方向に繋がって構成され、前記取付部材の内部を介して前記第1油路と繋がる、駆動装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの態様によれば、ポンプ部が損傷することを抑制できる駆動装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本実施形態の駆動装置を示す断面図である。
図2図2は、本実施形態のポンプ部を軸方向他方側から視た図である。
図3図3は、本実施形態の駆動装置の一部を示す断面図である。
図4図4は、本実施形態の駆動装置の一部を示す断面図である。
図5図5は、本実施形態の他の一例である駆動装置の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
各図に示すZ軸方向は、正の側を上側とし、負の側を下側とする鉛直方向Zである。本実施形態では、鉛直方向Zは、各図の上下方向である。以下の説明においては、鉛直方向上側を単に「上側」と呼び、鉛直方向下側を単に「下側」と呼ぶ。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の駆動装置1は、ハウジング10と、一方向に延びる中心軸J1に沿って配置されるモータシャフト20aを有するロータ20と、回転検出部80と、ステータ30と、ポンプ部40と、ベアリング70,71と、を備える。
【0012】
中心軸J1は、図1の左右方向に延びる。すなわち、本実施形態においては、図1の左右方向が一方向に相当する。以下の説明においては、中心軸J1の軸方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼び、中心軸J1を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸J1を中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。また、軸方向のうち図1の左側を、「軸方向一方側」と呼び、軸方向のうち図1の右側を、「軸方向他方側」と呼ぶ。
【0013】
ハウジング10は、本体部11と、内蓋部12と、外蓋部13と、を有する。本実施形態において本体部11と内蓋部12と外蓋部13とは、互いに別部材である。本体部11は、軸方向一方側に開口する有底の筒状である。本体部11は、底部11aと、本体筒部11bと、ベアリング保持部11cと、を有する。底部11aは、径方向に拡がる円環板状である。本体筒部11bは、底部11aの径方向外縁部から軸方向一方側に延びる円筒状である。ベアリング保持部11cは、底部11aの内縁部から軸方向一方側に突出する円筒状である。ベアリング保持部11cは、内周面にベアリング71を保持する。
【0014】
内蓋部12は、本体部11の軸方向一方側に取り付けられる。内蓋部12は、円環板部12aと、外筒部12bと、内筒部12cと、内筒底部12dと、ベアリング保持部12eと、を有する。円環板部12aは、径方向に拡がる円環板状である。円環板部12aは、ステータ30の軸方向一方側を覆う。すなわち、内蓋部12は、ステータ30の軸方向一方側を覆う。円環板部12aの下側の端部には、円環板部12aを軸方向に貫通する開口部12fが設けられる。開口部12fは、後述する収容部14の内部に露出する。
【0015】
外筒部12bは、円環板部12aの径方向外縁部から軸方向他方側に延びる円筒状である。外筒部12bの軸方向他方側の端部は、本体筒部11bの軸方向一方側の端部と接触して固定される。内筒部12cは、円環板部12aの径方向内縁部から軸方向他方側に延びる円筒状である。内筒底部12dは、内筒部12cの軸方向他方側の端部から径方向内側に拡がる円環状である。内筒部12cと内筒底部12dとによって、内蓋部12には、内蓋部12の軸方向一方側の面から軸方向他方側に窪む第2凹部12gが設けられる。すなわち、内蓋部12は、第2凹部12gを有する。内蓋部12の軸方向一方側の面とは、本実施形態では円環板部12aの軸方向一方側の面である。第2凹部12gの内側面は、内筒部12cの径方向内側面と内筒底部12dの軸方向一方側の面とを含む。
【0016】
ベアリング保持部12eは、内筒底部12dの軸方向他方側の面から軸方向他方側に突出する円筒状である。ベアリング保持部12eは、内周面にベアリング70を保持する。すなわち、内蓋部12は、ベアリング70を保持する。
【0017】
本体部11と内蓋部12とが互いに固定されることで、本体部11と内蓋部12とによって囲まれた収容部14が構成される。すなわち、ハウジング10は、収容部14を有する。収容部14は、ロータ20およびステータ30を収容するとともにオイルOを貯留可能である。オイルOは、収容部14の内部における鉛直方向下側領域に貯留される。本明細書において「収容部の内部における鉛直方向下側領域」とは、収容部の内部における鉛直方向Zの中心よりも下側に位置する部分を含む。
【0018】
本実施形態において収容部14に貯留されるオイルOの液面OSは、開口部12fよりも上側に位置する。これにより、開口部12fは、収容部14に貯留されるオイルOに露出する。オイルOの液面OSは、ポンプ部40によってオイルOが吸い上げられることで変動するが、少なくともロータ20の回転時において、ロータ20よりも下側に配置される。これにより、ロータ20が回転する際に、オイルOがロータ20の回転抵抗となることを抑制できる。
【0019】
外蓋部13は、内蓋部12の軸方向一方側に取り付けられる。外蓋部13は、外蓋本体部13aと、栓体部13bと、を有する。外蓋本体部13aは、径方向に拡がる。外蓋本体部13aは、蓋板部13cと、突出部13dと、を有する。蓋板部13cは、径方向に拡がる円板状である。蓋板部13cの径方向外縁部は、円環板部12aの径方向外縁部に固定される。蓋板部13cの軸方向他方側の面は、円環板部12aの軸方向一方側の面と接触する。突出部13dは、蓋板部13cの中央部から軸方向他方側に突出する。突出部13dは、内筒部12cに軸方向一方側から挿入される。突出部13dは、内筒底部12dの軸方向一方側に間隔を空けて配置される。
【0020】
外蓋本体部13aは、第1凹部13eと、シャフト挿入孔13fと、を有する。すなわち、外蓋部13は、シャフト挿入孔13fを有する。第1凹部13eは、外蓋本体部13aの軸方向一方側の面から軸方向他方側に窪む。第1凹部13eは、外蓋本体部13aの中央部に設けられ、蓋板部13cと突出部13dとに跨って設けられる。シャフト挿入孔13fは、第1凹部13eの底面から突出部13dの軸方向他方側の面まで貫通する。すなわち、シャフト挿入孔13fは、第1凹部13eの底面からハウジング10の内部まで貫通する。シャフト挿入孔13fは、第2凹部12gの内部に開口する。これにより、シャフト挿入孔13fは、第1凹部13eの内部と第2凹部12gの内部とを繋ぐ。シャフト挿入孔13fには、中心軸J1が通る。
【0021】
栓体部13bは、第1凹部13eに嵌め込まれて外蓋本体部13aに固定される。栓体部13bは、第1凹部13eの軸方向一方側の開口を閉塞する。栓体部13bは、モータシャフト20aの軸方向一方側を覆う。すなわち、外蓋部13は、モータシャフト20aの軸方向一方側を覆う。栓体部13bは、軸方向一方側の端部に径方向外側に突出する鍔部13gを有する。鍔部13gは、蓋板部13cの軸方向一方側の面に接触する。これにより、栓体部13bを軸方向に位置決めできる。
【0022】
外蓋部13には、ポンプ室46が設けられる。ポンプ室46は、栓体部13bの軸方向他方側の面と第1凹部13eの底面との軸方向の間に設けられる。本実施形態においてポンプ室46の軸方向他方側の面は、第1凹部13eの底面である。すなわち、シャフト挿入孔13fは、ポンプ室46の軸方向他方側の面から外蓋部13の軸方向他方側の面まで外蓋部13を貫通する。ポンプ室46の軸方向一方側の面は、栓体部13bの軸方向他方側の面である。ポンプ室46は、第1凹部13eの内部のうちの軸方向他方側の端部である。ポンプ室46は、内筒部12cの径方向内側、すなわち第2凹部12gの内部に配置される。ポンプ室46には、中心軸J1が通る。図2に示すように、軸方向視において、ポンプ室46の外形は、円形状である。ポンプ室46は、後述する内歯歯車43および外歯歯車42を収容する。
【0023】
図3に示すように、外蓋部13は、支持部13hを有する。支持部13hは、突出部13dのうち第1凹部13eの軸方向他方側に位置する部分である。支持部13hは、モータシャフト20aの径方向外側を囲む環状である。本実施形態において支持部13hは、中心軸J1を中心とする円環状である。支持部13hの径方向内側面は、シャフト挿入孔13fの径方向内側面である。すなわち、支持部13hは、シャフト挿入孔13fの径方向内側面の少なくとも一部を構成する。支持部13hの軸方向一方側の面は、第1凹部13eの底面であり、ポンプ室46の軸方向他方側の面である。すなわち、支持部13hは、ポンプ室46の軸方向他方側の面の少なくとも一部を構成する。本実施形態において支持部13hは、単一の部材である外蓋本体部13aの一部である。
【0024】
図1に示すように、ハウジング10は、第1油路61と、第3油路63と、を有する。第1油路61は、外蓋部13に設けられる。より詳細には、第1油路61は、栓体部13bに設けられる。そのため、栓体部13bを交換することで、容易に第1油路61の構成を変えることができる。第1油路61は、ポンプ室46の軸方向一方側に配置される。第1油路61は、ポンプ室46の軸方向一方側において、ポンプ室46の上端部とポンプ室46の中央部とを繋ぐ。第1油路61におけるポンプ室46と繋がる部分は、栓体部13bの軸方向他方側の面に開口する。
【0025】
ポンプ室46における第1油路61と繋がる上端部は、吐出口45である。すなわち、第1油路61は、吐出口45と繋がる。ポンプ室46における第1油路61と繋がる中央部は、接続口61aである。図2に示すように、吐出口45と接続口61aとは、例えば、円形状である。吐出口45は、接続口61aよりも上側に配置される。接続口61aには、中心軸J1が通る。
【0026】
図1に示すように、第3油路63は、開口部12fから上側に延びる。第3油路63は、開口部12fを介して、収容部14の内部における鉛直方向下側領域と繋がる。第3油路63の上端部は、ポンプ室46の軸方向他方側において、ポンプ室46と繋がる。ポンプ室46における第3油路63が繋がる部分は、吸入口44である。すなわち、第3油路63は、収容部14の内部における鉛直方向下側領域と吸入口44とを繋ぐ。図2に示すように、吸入口44は、例えば、円形状である。吸入口44は、吐出口45および接続口61aよりも下側に配置される。吸入口44は、中心軸J1よりも下側に配置される。
【0027】
図1に示すように、第3油路63は、第1部分63aと、第2部分63bと、第3部分63cと、を有する。第1部分63aは、開口部12fから上側に延びる。第1部分63aの上端部は、内筒部12cの下端部の内周面よりも上側に位置する。第1部分63aは、例えば、蓋板部13cの軸方向他方側の面から軸方向一方側に窪み鉛直方向Zに延びる溝が、円環板部12aの軸方向一方側の面によって閉塞されて構成される。これにより、第1部分63aは、内蓋部12と外蓋部13との軸方向の間に配置される。
【0028】
第2部分63bは、第1部分63aの上端部から軸方向他方側に延びる。第2部分63bは、突出部13dの下側の面から上側に窪み軸方向他方側に延びる溝が、内筒部12cの内周面によって閉塞されて構成される。これにより、第2部分63bは、内蓋部12と外蓋部13との径方向の間に配置される。
【0029】
第3部分63cは、第2部分63bの軸方向他方側の端部から上側に延びる。第3部分63cは、突出部13dに設けられる。第3部分63cの上端部は、支持部13hに設けられる。第3部分63cは、内筒部12cの径方向内側に配置される。第3部分63cは、吸入口44と繋がる。本実施形態によれば、第3油路63の少なくとも一部は、内蓋部12と外蓋部13との軸方向の間に配置される。そのため、互いに固定される内蓋部12と外蓋部13とによって第3油路63の少なくとも一部を構成することができ、第3油路63を容易に作製できる。
【0030】
ロータ20は、モータシャフト20aと、ブッシュ53と、ロータコア22と、マグネット23と、第1エンドプレート24と、第2エンドプレート25と、を有する。モータシャフト20aは、モータシャフト本体21と、取付部材50と、を有する。モータシャフト本体21は、軸方向に延びる円柱状である。モータシャフト本体21は、大径部21aと、第1中径部21bと、第2中径部21cと、小径部21dと、出力部21eと、を有する。
【0031】
大径部21aは、ロータコア22が取り付けられる部分である。大径部21aの軸方向一方側の端部における外周面には、雄ネジ部が設けられる。大径部21aの雄ネジ部には、ナット90が締め込まれる。第1中径部21bは、大径部21aの軸方向一方側において大径部21aに繋がる。第1中径部21bの外径は、大径部21aの外径よりも小さい。第1中径部21bの軸方向他方側の端部は、ベアリング70に回転可能に支持される。
【0032】
第2中径部21cは、大径部21aの軸方向他方側において大径部21aに繋がる。第2中径部21cの外径は、大径部21aの外径よりも小さい。第2中径部21cの軸方向一方側の端部は、ベアリング71に回転可能に支持される。ベアリング70,71は、モータシャフト20aを回転可能に支持する。ベアリング70,71は、例えば、ボールベアリングである。
【0033】
小径部21dは、第1中径部21bの軸方向一方側において第1中径部21bに繋がる。小径部21dの軸方向一方側の端部は、モータシャフト本体21の軸方向一方側の端部である。小径部21dの軸方向一方側の端部は、内筒部12cの径方向内側に配置される。小径部21dの外径は、第1中径部21bの外径よりも小さい。すなわち、小径部21dは、軸方向一方側に向かって外径が小さくなる部分である。
【0034】
出力部21eは、第2中径部21cの軸方向他方側において第2中径部21cに繋がる。出力部21eは、モータシャフト本体21の軸方向他方側の端部である。出力部21eの外径は、小径部21dの外径よりも小さい。出力部21eは、底部11aを軸方向に貫通してハウジング10の外部に突出する。
【0035】
モータシャフト本体21は、フランジ部21fを有する。フランジ部21fは、大径部21aの外周面から径方向外側に突出する。フランジ部21fは、大径部21aの外周面の一周に亘って設けられる円環板状である。フランジ部21fは、大径部21aの軸方向他方側の端部に設けられる。モータシャフト本体21は、モータシャフト本体21の軸方向一方側の端部から軸方向他方側に延びる穴部21gを有する。穴部21gは、軸方向一方側に開口する有底の穴である。すなわち、穴部21gの軸方向他方側の端部は、閉塞される。
【0036】
図3に示すように、取付部材50は、モータシャフト本体21の軸方向一方側に固定される。取付部材50は、穴部21gに嵌め合わされて固定される。取付部材50は、軸方向両側に開口する筒状である。本実施形態において取付部材50は、中心軸J1と中心とする円筒状である。取付部材50は、モータシャフト本体21よりも軸方向一方側に延びて、シャフト挿入孔13fに通される。これにより、シャフト挿入孔13fには、モータシャフト20aが通される。
【0037】
取付部材50は、嵌合部51と、固定部52と、を有する。嵌合部51は、穴部21gに嵌め合わされる部分である。嵌合部51は、穴部21gの軸方向一方側の端部の内周面に固定され、穴部21g内からモータシャフト本体21よりも軸方向一方側まで延びる。嵌合部51の軸方向一方側の端部は、シャフト挿入孔13fに挿入される。すなわち、嵌合部51の少なくとも一部は、シャフト挿入孔13fに挿入される。
【0038】
固定部52は、嵌合部51の軸方向一方側に位置する。固定部52は、嵌合部51の軸方向一方側の端部に繋がる。固定部52の外径は、嵌合部51の外径よりも大きく、シャフト挿入孔13fの内径よりも大きい。固定部52は、軸方向他方側から軸方向一方側に向かって外径が大きくなった拡径部である。固定部52は、ポンプ室46内に挿入される。固定部52は、支持部13hの軸方向一方側に対向して配置される。そのため、固定部52が軸方向他方側に移動することを支持部13hによって抑制できる。これにより、モータシャフト20aが後述する外歯歯車42から外れることを抑制できる。また、シャフト挿入孔13fの内径が固定部52の外径よりも小さいため、シャフト挿入孔13fの内径を比較的小さくできる。これにより、ポンプ室46内のオイルOがシャフト挿入孔13fを介して漏れることを抑制しやすい。
【0039】
図示は省略するが、固定部52と支持部13hとの軸方向の間には、隙間が設けられる。そのため、モータシャフト20aが回転した際に固定部52が支持部13hと擦れることを抑制でき、モータシャフト20aを滑らかに回転させることができる。嵌合部51の内径と固定部52の内径とは、例えば、同じである。
【0040】
取付部材50には、後述する外歯歯車42が固定される。本実施形態では、外歯歯車42は、固定部52の径方向外側面に固定される。より詳細には、外歯歯車42を軸方向に貫通する固定孔部42bに、固定部52が嵌め合わされて固定される。すなわち、本実施形態においてモータシャフト20aにおける外歯歯車42が固定された部分は、固定部52である。このように、本実施形態によれば、固定部52より外径が小さい嵌合部51を穴部21gに嵌め合わせ、嵌合部51よりも外径が大きい固定部52に外歯歯車42を固定する。そのため、穴部21gの内径を外歯歯車42の固定孔部42bの内径よりも小さくできる。これにより、穴部21gの内径を比較的小さくしやすく、モータシャフト本体21の剛性が低下することを抑制できる。
【0041】
本実施形態において、組立者は、例えば、外蓋部13を内蓋部12に取り付けた後に、第1凹部13eの左側の開口から嵌合部51をシャフト挿入孔13fに挿し込み、モータシャフト本体21の穴部21gに嵌め合わせることで、取付部材50をモータシャフト本体21に固定する。
【0042】
モータシャフト20aは、モータシャフト20aの内部に設けられる第2油路62を有する。第2油路62は、モータシャフト20aの軸方向一方側の端部から軸方向他方側に窪んで延びる有底の穴部である。第2油路62は、軸方向一方側に開口する。第2油路62は、取付部材50の軸方向一方側の端部から第2中径部21cの軸方向他方側の端部まで延びて、取付部材50とモータシャフト本体21とに跨って設けられる。第2油路62は、取付部材50の内部と穴部21gとが軸方向に繋がって構成される。すなわち、取付部材50の径方向内側面は、第2油路62の径方向内側面の一部を構成する。
【0043】
本実施形態において軸方向と直交する断面において第2油路62の内縁は、中心軸J1を中心とする円形状である。第2油路62における取付部材50に設けられる部分の内径は、第2油路62におけるモータシャフト本体21に設けられる部分の内径よりも小さい。すなわち、取付部材50の内径は、穴部21gの内径よりも小さい。取付部材50の軸方向一方側の開口が接続口61aと繋がることで、第2油路62は、取付部材50の内部を介して第1油路61と繋がる。すなわち、第2油路62は、モータシャフト20aの軸方向一方側の端部において第1油路61に開口する。
【0044】
図4に示すように、モータシャフト20aは、第2油路62とモータシャフト20aの外周面とを繋ぐ第1オイル供給孔26a,26bおよび第2オイル供給孔26c,26dを有する。第1オイル供給孔26a,26bおよび第2オイル供給孔26c,26dは、径方向に延びる。第1オイル供給孔26a,26bは、大径部21aに設けられる。第1オイル供給孔26a,26bは、軸方向において、ナット90とフランジ部21fとの間に配置される。第1オイル供給孔26aの径方向外側の端部は、第1エンドプレート24とロータコア22との軸方向の隙間27aに開口する。第1オイル供給孔26bの径方向外側の端部は、第2エンドプレート25とロータコア22との軸方向の隙間27bに開口する。
【0045】
第2オイル供給孔26cは、第1中径部21bに設けられる。第2オイル供給孔26cの径方向外側の端部は、ベアリング70の軸方向一方側においてベアリング保持部12eの径方向内側に開口する。第2オイル供給孔26dは、第2中径部21cに設けられる。第2オイル供給孔26dの径方向外側の端部は、ベアリング71の軸方向他方側においてベアリング保持部11cの径方向内側に開口する。第1オイル供給孔26a,26bおよび第2オイル供給孔26c,26dは、例えば、それぞれ周方向に沿って複数設けられる。本実施形態において第1オイル供給孔26a,26bは、第1貫通孔に相当する。
【0046】
図3に示すように、ブッシュ53は、軸方向に延び、中心軸J1を中心とする円筒状である。ブッシュ53は、モータシャフト20aに嵌め合わされて固定される。より詳細には、ブッシュ53は、嵌合部51に径方向外側から嵌め合わされて固定される。ブッシュ53は、例えば、嵌合部51に圧入される。ブッシュ53の少なくとも一部は、支持部13hとモータシャフト20aとの径方向の間に配置される。すなわち、ブッシュ53の少なくとも一部は、シャフト挿入孔13fに挿入される。本実施形態においては、ブッシュ53の軸方向一方側の端部からブッシュ53の軸方向の中心よりも軸方向他方側の部分までが、支持部13hと嵌合部51との径方向の間に配置される。ブッシュ53の軸方向一方側の端部は、固定部52の軸方向他方側の端部に接触する。ブッシュ53の軸方向他方側の端部は、支持部13hよりも軸方向他方側に突出する。ブッシュ53の軸方向他方側の端部とモータシャフト本体21の軸方向一方側の端部との間には、隙間が設けられる。
【0047】
本実施形態においてモータシャフト20aは、ブッシュ53を介して支持部13hに回転可能に支持される。すなわち、支持部13hは、モータシャフト20aの径方向外側においてモータシャフト20aを回転可能に支持する。本実施形態において支持部13hは、取付部材50を回転可能に支持する。より詳細には、支持部13hの嵌合部51を回転可能に支持する。
【0048】
本明細書において「支持部がモータシャフトを回転可能に支持する」とは、モータシャフトが中心軸J1周りに回転可能な状態で、支持部によってモータシャフトの径方向の移動が抑制され、かつ、モータシャフトが直接的または間接的に、支持部の径方向内端部に対して滑りながら回転することを含む。「モータシャフトが間接的に支持部の径方向内端部に対して滑りながら回転する」とは、モータシャフトの外周面に固定された部材が支持部の径方向内端部に対して滑りながら回転することを含む。本実施形態では、モータシャフト20aに固定されたブッシュ53の外周面が支持部13hの径方向内端部に対して滑りながら回転する。支持部13hの径方向内端部は、シャフト挿入孔13fの内周面である。
【0049】
図1に示すように、ロータコア22は、モータシャフト本体21に固定される円環状である。本実施形態においてロータコア22は、大径部21aに嵌め合わされる。ロータコア22は、ロータコア22を軸方向に貫通するマグネット挿入孔22bを有する。マグネット挿入孔22bは、周方向に沿って複数設けられる。マグネット23は、マグネット挿入孔22bに挿入される。
【0050】
第1エンドプレート24および第2エンドプレート25は、径方向に拡がる円環板状である。第1エンドプレート24および第2エンドプレート25には、大径部21aが通される。第1エンドプレート24と第2エンドプレート25とは、ロータコア22と接触した状態で、ロータコア22を軸方向に挟む。
【0051】
図4に示すように、第1エンドプレート24は、ロータコア22の軸方向一方側に配置される。第1エンドプレート24の径方向外縁部は、軸方向他方側に突出し、ロータコア22の軸方向一方側の面のうち径方向外縁部と接触する。第1エンドプレート24の径方向外縁部は、マグネット挿入孔22bの軸方向一方側の開口部と軸方向に重なり、マグネット挿入孔22bに挿入されたマグネット23を軸方向一方側から押さえる。第1エンドプレート24の径方向外縁部よりも径方向内側の部分は、ロータコア22の軸方向一方側の面と軸方向に隙間27aを介して対向する。
【0052】
第1エンドプレート24は、第1エンドプレート24の軸方向一方側の面から軸方向他方側に窪む噴出溝24aを有する。噴出溝24aは、径方向に延びる。噴出溝24aの径方向内側の端部は、第1エンドプレート24を軸方向に貫通して隙間27aと繋がる。噴出溝24aの径方向外側の端部は、第1エンドプレート24の径方向外側に開口し、後述するコイル32と径方向に隙間を介して対向する。これにより、第1オイル供給孔26aは、隙間27aおよび噴出溝24aを介して収容部14の内部に繋がる。噴出溝24aの径方向内側の部分における軸方向一方側の開口は、ナット90と第1エンドプレート24との軸方向の間に挟まれて固定されるワッシャ91によって閉塞される。ワッシャ91は、径方向に拡がる円環板状である。
【0053】
第2エンドプレート25は、ロータコア22の軸方向他方側に配置される。第2エンドプレート25の径方向外縁部は、軸方向一方側に突出し、ロータコア22の軸方向他方側の面のうち径方向外縁部と接触する。第2エンドプレート25の径方向外縁部は、マグネット挿入孔22bの軸方向他方側の開口部と軸方向に重なり、マグネット挿入孔22bに挿入されたマグネット23を軸方向他方側から押さえる。これにより、マグネット挿入孔22bに挿入されたマグネット23は、軸方向の両側を第1エンドプレート24と第2エンドプレート25とによって押さえられる。したがって、マグネット23がマグネット挿入孔22bから抜け出ることを抑制できる。
【0054】
第2エンドプレート25の径方向外縁部よりも径方向内側の部分は、ロータコア22の軸方向他方側の面と軸方向に隙間27bを介して対向する。第2エンドプレート25は、第2エンドプレート25の軸方向他方側の面から軸方向一方側に窪む噴出溝25aを有する。噴出溝25aは、径方向に延びる。噴出溝25aの径方向内側の端部は、第2エンドプレート25を軸方向に貫通して隙間27bと繋がる。噴出溝25aの径方向外側の端部は、第2エンドプレート25の径方向外側に開口し、後述するコイル32と径方向に隙間を介して対向する。これにより、第1オイル供給孔26bは、隙間27bおよび噴出溝25aを介して収容部14の内部に繋がる。噴出溝25aの径方向内側の部分における軸方向他方側の開口は、フランジ部21fによって閉塞される。
【0055】
第1エンドプレート24とロータコア22と第2エンドプレート25とは、ナット90およびワッシャ91とフランジ部21fとによって軸方向に挟持される。ナット90が大径部21aの雄ネジ部に締め込まれることで、ナット90がワッシャ91を介して、第1エンドプレート24とロータコア22と第2エンドプレート25とをフランジ部21fに押し付ける。これにより、第1エンドプレート24とロータコア22と第2エンドプレート25とは、モータシャフト20aに固定される。
【0056】
図1に示す回転検出部80は、ロータ20の回転を検出する。本実施形態において回転検出部80は、例えば、VR(Variable Reluctance)型レゾルバである。回転検出部80は、内筒部12cの径方向内側に配置される。回転検出部80は、被検出部81と、センサ部82と、を有する。
【0057】
被検出部81は、周方向に延びる環状である。被検出部81は、モータシャフト20aに嵌め合わされて固定される。より詳細には、被検出部81は、小径部21dに嵌め合わされて固定される。被検出部81の径方向内縁部における軸方向他方側の面は、第1中径部21bと小径部21dとの間の段差に接触する。被検出部81は、取付部材50と径方向に重なる。そのため、被検出部81と取付部材50とが径方向に重ならずに軸方向に離れて配置される場合に比べて、モータシャフト20aを軸方向に小型化しやすい。被検出部81は、磁性体製である。
【0058】
なお、本明細書において「ある対象同士が、ある方向に重なる」とは、ある方向に沿って視た場合に、ある対象同士が重なることを含む。すなわち、被検出部81と取付部材50とが径方向に重なるとは、径方向に沿って視た場合に、被検出部81と取付部材50とが重なることを含む。
【0059】
センサ部82は、内蓋部12と外蓋部13との軸方向の間に配置される。より詳細には、センサ部82は、内筒部12cの径方向内側において、内筒底部12dの軸方向一方側の面に固定される。すなわち、センサ部82は、内蓋部12に取り付けられる。そのため、センサ部82を取り付けやすい。センサ部82は、第2凹部12g内に配置される。そのため、内蓋部12を本体部11に取り付けた後に、第2凹部12gの軸方向一方側の開口から第2凹部12g内にセンサ部82を挿入して配置することができる。したがって、センサ部82を配置することが容易である。
【0060】
センサ部82は、被検出部81の径方向外側を囲む環状である。センサ部82は、周方向に沿って複数のコイルを有する。モータシャフト20aとともに被検出部81が回転することによって、センサ部82のコイルには、被検出部81の周方向位置に応じた誘起電圧が生じる。センサ部82は、誘起電圧を検出することで、被検出部81の回転を検出する。これにより、回転検出部80は、モータシャフト20aの回転を検出して、ロータ20の回転を検出する。
【0061】
ステータ30は、ロータ20と径方向に隙間を介して対向する。ステータ30は、ステータコア31と、ステータコア31に装着される複数のコイル32と、を有する。ステータコア31は、中心軸J1を中心とした円環状である。ステータコア31の外周面は、本体筒部11bの内周面に固定される。ステータコア31は、ロータコア22の径方向外側に隙間を介して対向する。
【0062】
ポンプ部40は、外蓋部13の中央部に設けられる。ポンプ部40は、モータシャフト20aの軸方向一方側に配置される。ポンプ部40は、外歯歯車42と、内歯歯車43と、上述したポンプ室46と、吸入口44と、吐出口45と、貯留部48と、を有する。外歯歯車42は、中心軸J1周りに回転可能な歯車である。外歯歯車42は、モータシャフト20aの軸方向一方側の端部に固定される。より詳細には、外歯歯車42は、固定部52の外周面に固定される。そのため、取付部材50を介して外歯歯車42をモータシャフト本体21に固定できる。これにより、取付部材50の寸法を調整することで、モータシャフト本体21の寸法および外歯歯車42の寸法を変えずに、外歯歯車42をモータシャフト本体21に固定できる。
【0063】
外歯歯車42は、ポンプ室46内に収容される。図2に示すように、外歯歯車42は、外周面に複数の歯部42aを有する。外歯歯車42の歯部42aの歯形は、トロコイド歯形である。
【0064】
内歯歯車43は、中心軸J1に対して偏心する回転軸J2周りに回転可能な円環状の歯車である。内歯歯車43は、ポンプ室46内に収容される。内歯歯車43は、外歯歯車42の径方向外側を囲み、外歯歯車42と噛み合う。内歯歯車43は、内周面に複数の歯部43aを有する。内歯歯車43の歯部43aの歯形は、トロコイド歯形である。このように、外歯歯車42の歯部42aの歯形および内歯歯車43の歯部43aの歯形がトロコイド歯形であるため、トロコイドポンプを構成することができる。したがって、ポンプ部40から生じる騒音を低減でき、ポンプ部40から吐出されるオイルOの圧力および量を安定させやすい。
【0065】
本実施形態では、第1凹部13eの軸方向一方側の開口から内歯歯車43および外歯歯車42を挿入した後に、栓体部13bによって第1凹部13eの軸方向一方側の開口を閉塞することで、ポンプ室46を構成することができるとともに、内歯歯車43および外歯歯車42をポンプ室46に収容できる。そのため、ポンプ部40の組み立てを容易にできる。
【0066】
上述したように吸入口44は、第3油路63と繋がる。図1に示すように、吸入口44は、ポンプ室46の軸方向他方側に開口する。吸入口44は、外歯歯車42と内歯歯車43との隙間と繋がる。吸入口44は、開口部12fおよび第3油路63を介して、収容部14に貯留されるオイルOを、ポンプ室46内、より詳細には外歯歯車42と内歯歯車43との隙間内に吸入可能である。図2に示すように、吸入口44は、貯留部48の下側の端部よりも上側、かつ、外歯歯車42の下側の端部よりも上側に配置される。
【0067】
上述したように吐出口45は、第1油路61と繋がる。図1に示すように、吐出口45は、ポンプ室46の軸方向一方側に開口する。吐出口45は、外歯歯車42と内歯歯車43との隙間と繋がる。吐出口45は、ポンプ室46内、より詳細には外歯歯車42と内歯歯車43との隙間内からオイルOを吐出可能である。
【0068】
貯留部48は、ポンプ室46の鉛直方向下側領域の軸方向一方側においてポンプ室46と繋がる。図2に示すように、軸方向視において貯留部48の形状は、下側に凸となる弓形状である。貯留部48には、吸入口44からポンプ室46内に吸入されたオイルOの一部が流入する。
【0069】
吸入口44は、貯留部48の下側の端部よりも上側に配置されるため、ポンプ部40が停止しても、貯留部48に流入したオイルOの少なくとも一部は、吸入口44から収容部14内に戻らずに、貯留部48内に貯留される。これにより、ポンプ部40が停止している際に、ポンプ室46内の外歯歯車42の下側の部分および内歯歯車43の下側の部分を貯留部48内のオイルOと接触した状態にすることができる。したがって、ポンプ部40を再度駆動した際に、外歯歯車42の歯部42aと内歯歯車43の歯部43aとの間、およびポンプ室46の内周面と内歯歯車43の外周面との間にオイルOを介在させることができ、焼き付きが生じることを抑制できる。
【0070】
ロータ20が回転してモータシャフト20aが回転すると、モータシャフト20aに固定された外歯歯車42が回転する。これにより、外歯歯車42と噛み合う内歯歯車43が回転して、吸入口44からポンプ室46内に吸入されるオイルOが、外歯歯車42と内歯歯車43との間を介して、吐出口45へと送られる。このようにして、ポンプ部40は、モータシャフト20aを介して駆動される。吐出口45から吐出されたオイルOは、第1油路61に流入し、接続口61aから第2油路62へと流入する。図4に矢印で示すように、第2油路62に流入したオイルOは、回転するモータシャフト20aの遠心力によって、径方向外側に力を受け、第1オイル供給孔26a,26bおよび第2オイル供給孔26c,26dを通ってモータシャフト20aの外部へと流出する。
【0071】
本実施形態では、第1オイル供給孔26aは第1エンドプレート24とロータコア22との軸方向の隙間27aに開口するため、第1オイル供給孔26aから流出したオイルOは隙間27aに流入する。そして、隙間27aに流入したオイルOは、噴出溝24aから径方向外側に向けて噴出される。本実施形態では、噴出溝24aの径方向内側の部分における軸方向一方側の開口がワッシャ91によって閉塞されるため、噴出溝24a内に流入したオイルOをワッシャ91によって径方向外側に向けて案内しやすい。
【0072】
第1オイル供給孔26bは第2エンドプレート25とロータコア22との軸方向の隙間27bに開口するため、第1オイル供給孔26bから流出したオイルOは隙間27bに流入する。そして、隙間27bに流入したオイルOは、噴出溝25aから径方向外側に向けて噴出される。本実施形態では、噴出溝25aの径方向内側の部分における軸方向他方側の開口がフランジ部21fによって閉塞されるため、噴出溝25a内に流入したオイルOをフランジ部21fによって径方向外側に向けて案内しやすい。
【0073】
噴出溝24a,25aから径方向外側に噴出されたオイルOは、コイル32に吹き付けられる。これにより、オイルOによってコイル32を冷却することができる。本実施形態では、第2油路62は、モータシャフト20aの内部に設けられるため、噴出溝24a,25aから噴出されるまでのオイルOによって、ロータ20を冷却することもできる。このように、本実施形態において吐出口45から吐出されるオイルOは、ロータ20とステータ30とに導かれる。
【0074】
第2オイル供給孔26cはベアリング保持部12eの径方向内側に開口するため、第2オイル供給孔26cから流出したオイルOは、ベアリング70に供給される。第2オイル供給孔26dはベアリング保持部11cの径方向内側に開口するため、第2オイル供給孔26dから流出したオイルOは、ベアリング71に供給される。これにより、オイルOをベアリング70,71の潤滑剤として利用できる。
【0075】
なお、図4では、噴出溝24a,25aからオイルOが上側に噴出される例を示すが、これに限られない。ロータ20は回転するため、噴出溝24a,25aの周方向位置は、ロータ20の回転に伴って変化する。これにより、噴出溝24a,25aから噴出されるオイルOの向きは、周方向に変化し、周方向に沿って配置される複数のコイル32をオイルOによって冷却することができる。
【0076】
以上のようにして、モータシャフト20aの回転によってポンプ部40を駆動することができ、ポンプ部40によってハウジング10に貯留されるオイルOを吸い上げてロータ20、ステータ30およびベアリング70,71に供給することができる。これにより、ハウジング10に貯留されるオイルOを利用して、ロータ20およびステータ30を冷却することができるとともに、ベアリング70,71とモータシャフト本体21との間の潤滑性を向上できる。ステータ30およびベアリング70,71に供給されたオイルOは、収容部14内を落下して、再び収容部14の内部における下側の領域に貯留される。これにより、収容部14内のオイルOを循環させることができる。
【0077】
本実施形態によれば、支持部13hは、モータシャフト20aの径方向外側においてモータシャフト20aを回転可能に支持し、ポンプ室46の軸方向他方側の面の少なくとも一部およびシャフト挿入孔13fの径方向内側面の少なくとも一部を構成する。これにより、ポンプ室46の近傍においてモータシャフト20aを支持することができる。したがって、例えロータ20とステータ30との同軸精度が比較的低い場合であっても、ポンプ部40に対してモータシャフト20aが傾くことを抑制でき、モータシャフト20aをポンプ部40に対して軸精度よく配置できる。これにより、ポンプ室46内において、モータシャフト20aに固定される外歯歯車42が内歯歯車43に対してずれて配置されることを抑制できる。そのため、外歯歯車42が内歯歯車43に強く押し付けられることを抑制でき、外歯歯車42および内歯歯車43が摩耗することを抑制できる。以上により、本実施形態によれば、ポンプ部40が損傷することを抑制できる駆動装置1が得られる。
【0078】
また、本実施形態によれば、支持部13hがポンプ室46の軸方向他方側の面の少なくとも一部およびシャフト挿入孔13fの径方向内側面の少なくとも一部を構成するため、ポンプ室46内のオイルOがシャフト挿入孔13fに流れ込み、支持部13hとモータシャフト20aとの径方向の間にオイルOを供給しやすい。これにより、オイルOを潤滑剤として利用することができ、支持部13hによって支持されたモータシャフト20aを滑らかに回転させることができる。
【0079】
本実施形態では、支持部13hとモータシャフト20aとの径方向の間には、モータシャフト20aに固定されたブッシュ53の少なくとも一部が配置される。そのため、ブッシュ53により、支持部13hに支持されたモータシャフト20aをより滑らかに回転させることができる。さらに、ポンプ室46内のオイルOは支持部13hとブッシュ53との径方向の間に流れ込むため、支持部13hに対してブッシュ53をより滑りやすくでき、モータシャフト20aをより滑らかに回転させることができる。
【0080】
また、本実施形態によれば、支持部13hは、モータシャフト20aの径方向外側を囲む環状である。そのため、支持部13hによってモータシャフト20aの全周を支持することができ、モータシャフト20aをより安定して支持できる。
【0081】
また、本実施形態によれば、支持部13hは、取付部材50を回転可能に支持する。そのため、モータシャフト本体21の外径によらず、モータシャフト20aにおける支持部13hに支持される部分の外径を小さくできる。これにより、シャフト挿入孔13fの内径を小さくしやすく、シャフト挿入孔13fに潤滑剤としてオイルOを供給しつつも、ポンプ室46からシャフト挿入孔13fを介して漏れるオイルOの量を低減できる。また、本実施形態のようにブッシュ53を設ける場合に、ブッシュ53を取付部材50に固定すればよく、ブッシュ53の取り付けが容易である。
【0082】
また本実施形態によれば、第1油路61および第2油路62が設けられることで、吐出口45から吐出されたオイルOをモータシャフト20aの内部に送ることができる。また第1オイル供給孔26a,26bおよび第2オイル供給孔26c,26dが設けられるため、第2油路62内に流入したオイルOをステータ30およびベアリング70,71に供給することができる。
【0083】
また、本実施形態によれば、モータシャフト20a内に設けられた第2油路62は、モータシャフト20aの軸方向一方側の端部において、吐出口45と繋がる第1油路61に開口する。モータシャフト20aの軸方向一方側の端部には、外歯歯車42が固定されるため、モータシャフト20aの軸方向一方側の端部は、吐出口45と比較的近い位置に配置される。したがって、吐出口45と第2油路62とを繋ぐ第1油路61の長さを短くできる。そのため、本実施形態によれば、開口部12fから第2油路62までの油路の全長を短くしやすい。これにより、モータシャフト20aの内部に設けられる第2油路62へとオイルOを送りやすい。また、駆動装置1の構造を簡単化しやすく、駆動装置1の製造を容易にできる。
【0084】
また、本実施形態によれば、第2油路62は、取付部材50の内部と穴部21gとが軸方向に繋がって構成され、取付部材50の内部を介して第1油路61と繋がる。そのため、取付部材50に外歯歯車42を固定しつつ、取付部材50から第2油路62内にオイルOを流入させることができる。これにより、上述したように、モータシャフト本体21の寸法および外歯歯車42の寸法を変えずに、取付部材50を介してモータシャフト本体21と外歯歯車42とを固定できるとともに、第2油路62を第1油路61に開口させやすい。
【0085】
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。支持部13hは、環状でなくてもよい。支持部13hは、例えば、周方向に沿って互いに間隔を空けて複数設けられてもよい。また、支持部13hの形状は、モータシャフト20aを回転可能に支持できるならば、特に限定されない。支持部13hは、別部材として外蓋部13に設けられてもよい。ブッシュ53は、全体が支持部13hとモータシャフト20aとの径方向の間に配置されてもよい。ブッシュ53は、設けられなくてもよい。
【0086】
外歯歯車42は、取付部材50を介さずにモータシャフト本体21に直接的に固定されてもよい。この場合、第2油路62は、例えば、モータシャフト本体21の内部にのみ設けられてもよい。また、取付部材50は、モータシャフト本体21の外周面に固定されてもよい。
【0087】
また、取付部材50は、軸方向の全体に亘って外径が均一な部材であってもよい。すなわち、嵌合部51の外径と固定部52の外径とは、互いに同じであってもよい。この場合、例えば固定部52の外径を図1に示す嵌合部51の外径と同じにして小さくすると、固定部52の固定される外歯歯車42の外径を小さくすることが可能である。これにより、内歯歯車43の外径を小さくすることができ、ポンプ室46の内径を小さくできる。したがって、ポンプ室46が設けられた突出部13dの外径を小さくでき、突出部13dの径方向外側面と第2凹部12gの内周面との径方向の間を大きくできる。そのため、突出部13dの径方向外側面と第2凹部12gの内周面との径方向の間に、例えば、センサ部82のうち軸方向一方側に突出する部分を配置することが可能となり、よりセンサ部82を外蓋部13に近づけることができる。これにより、駆動装置1全体を軸方向に小型化しやすい。なお、センサ部82のうち軸方向一方側に突出する部分とは、例えば、センサ部82が有するコイルである。
【0088】
また、取付部材50は、2つ以上の部材によって構成されてもよい。この場合、取付部材50は、穴部21g内に嵌め合わされる第1筒状部材と、第1筒状部材に嵌め合わされてモータシャフト本体21よりも軸方向一方側に延びる第2筒状部材と、を有してもよい。この場合、第2筒状部材の軸方向一方側の端部に外歯歯車42が固定される。また、モータシャフト20aは、取付部材50を有さず、単一の部材であってもよい。モータシャフト20aは、第2油路62を有しなくてもよい。
【0089】
ロータコア22は、モータシャフト本体21の外周面に圧入等により固定されてもよい。この場合、第1エンドプレート24および第2エンドプレート25は設けられなくてもよい。また、この場合、第1オイル供給孔26a,26bから流出したオイルOが直接的にコイル32に供給されてもよいし、第1オイル供給孔26a,26bと繋がる孔がロータコア22に設けられ、ロータコア22の孔を介してオイルOがコイル32に供給されてもよい。また、オイルOは、ステータコア31に供給されてもよい。
【0090】
また、吐出口45から吐出されるオイルOが供給される箇所は、特に限定されず、例えば、ロータ20、ステータ30およびベアリング70,71のいずれか1つあるいは2つのみに供給されてもよいし、いずれにも供給されなくてもよい。吐出口45から吐出されるオイルOは、例えば、収容部14の鉛直方向上側領域の内側面に供給されてもよい。この場合、ハウジング10が冷却されることで、間接的にステータ30を冷却することができる。また、第1オイル供給孔26a,26bおよび第2オイル供給孔26c,26dのうちのいずれか1つ以上が設けられなくてもよい。外歯歯車42の歯部42aの歯形および内歯歯車43の歯部43aの歯形は、サイクロイド歯形であってもよいし、インボリュート歯形であってもよい。
【0091】
また、図5に示すモータシャフト120aのように、取付部材150は、第3オイル供給孔151aを有してもよい。すなわち、モータシャフト120aは、第3オイル供給孔151aを有する。図5において第3オイル供給孔151aは、嵌合部151に設けられる。第3オイル供給孔151aは、第2油路62とモータシャフト120aの外周面とを繋ぐ。第3オイル供給孔151aは、モータシャフト120aのうち支持部13hと径方向に対向する部分の外周面に開口する。これにより、第3オイル供給孔151aによって、第2油路62内のオイルOを支持部13hとモータシャフト120aとの間に供給しやすい。そのため、モータシャフト120aをより滑らかに回転させることができる。
【0092】
図5の構成において、第3オイル供給孔151aの径方向外側の開口は、ブッシュ153の径方向内側面と対向する。この構成において、ブッシュ153は、多孔質部材であり、オイルOを径方向に通過させる。これにより、第2油路62から第3オイル供給孔151aに流入したオイルOは、ブッシュ153を通過してブッシュ153と支持部13hとの径方向の間に供給される。したがって、支持部13hに対してブッシュ153をより滑りやすくでき、モータシャフト120aをより滑らかに回転させることができる。第3オイル供給孔151aは、第2貫通孔に相当する。
【0093】
なお、モータシャフト120aと支持部13hとの径方向の間においてブッシュが設けられていない箇所がある場合には、第3オイル供給孔151aは、ブッシュが設けられていない箇所においてモータシャフト120aの外周面に開口してもよい。この場合、第3オイル供給孔151aの径方向外側の開口は、支持部13hの径方向内側の端部と径方向に隙間を介して対向する。また、この場合、ブッシュ153は、多孔質部材でなくてもよい。
【0094】
なお、上述した実施形態の駆動装置の用途は、特に限定されない。上述した実施形態の駆動装置は、例えば、車両に搭載される。また、上述した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0095】
1…駆動装置、10…ハウジング、13…外蓋部、13f…シャフト挿入孔、13h…支持部、14…収容部、20…ロータ、20a,120a…モータシャフト、21…モータシャフト本体、21g…穴部、22…ロータコア、26a,26b…第1オイル供給孔(第1貫通孔)、27a,27b…隙間、30…ステータ、40…ポンプ部、42…外歯歯車、43…内歯歯車、44…吸入口、45…吐出口、46…ポンプ室、50,150…取付部材、52…固定部(拡径部)、53,153…ブッシュ、61…第1油路、62…第2油路、151a…第3オイル供給孔(第2貫通孔)、J1…中心軸、O…オイル
図1
図2
図3
図4
図5