(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】情報提供システム、サーバ装置、情報提供方法、および情報提供プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20220119BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20220119BHJP
【FI】
H04N7/18 U
H04N7/18 D
G06Q50/04
(21)【出願番号】P 2021539528
(86)(22)【出願日】2021-01-14
(86)【国際出願番号】 JP2021001057
【審査請求日】2021-07-06
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 剛史
(72)【発明者】
【氏名】大江 正展
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-174127(JP,A)
【文献】特開2017-108263(JP,A)
【文献】特開2014-056486(JP,A)
【文献】国際公開第2020/202993(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
G06Q 50/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備における作業に関する情報を提供する情報提供システムであって、
作業用端末と、
指示用端末と
、
前記作業用端末および前記指示用端末の各々と通信するサーバ装置とを備え、
前記作業用端末は、
カメラの撮影によって得られた前記設備の撮影画像を含む撮影情報を
前記サーバ装置を介して前記指示用端末へと出力する作業側通信装置と、
前記サーバ装置から取得した前記設備における作業に関する作業情報を表示する作業側ディスプレイとを含み、
前記指示用端末は、
前記撮影情報に基づき前記撮影画像を表示する指示側ディスプレイと、
前記設備における作業を指示するための指示情報を受け付けるインターフェースと、
前記指示情報を
前記サーバ装置へと出力する指示側通信装置とを含み、
前記サーバ装置は、
前記作業用端末から取得した前記撮影情報と前記指示用端末から取得した前記指示情報とに基づき前記撮影画像を加工することで前記作業情報を生成するプロセッサと、
前記作業情報を前記作業用端末へと出力するサーバ側通信装置とを含み、
前記作業用端末は、前記作業情報として、前記撮影情報と前記指示情報とに基づき加工された前記撮影画像を前記作業側ディスプレイに表示する、情報提供システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記指示情報に基づき、前記撮影情報に含まれる前記撮影画像の一部を拡大し、拡大後の前記撮影画像を前記作業情報に含める、請求項
1に記載の情報提供システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記指示情報に含まれる文章を翻訳し、翻訳後の前記文章を前記作業情報に含める、請求項
1に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記サーバ装置は、前記設備における作業の参考となる参考情報を記憶するメモリを含み、
前記プロセッサは、前記指示情報に基づき選択された前記参考情報を前記作業情報に含める、請求項
1に記載の情報提供システム。
【請求項5】
前記作業側通信装置は、前記作業用端末のユーザを識別するための識別情報を前記サーバ装置へと出力し、
前記プロセッサは、前記指示情報と前記識別情報とに基づき選択された前記参考情報を前記作業情報に含める、請求項
4に記載の情報提供システム。
【請求項6】
前記サーバ側通信装置は、さらに前記作業情報を前記指示用端末へと出力し、
前記指示側ディスプレイは、前記作業情報を表示する、請求項
1に記載の情報提供システム。
【請求項7】
前記作業用端末は、前記カメラを含み、
前記指示側通信装置は、前記カメラを遠隔操作する遠隔操作情報を前記作業用端末へと出力する、請求項1に記載の情報提供システム。
【請求項8】
設備における作業に関する情報を提供するサーバ装置であって、
作業用端末および指示用端末の各々と通信するサーバ側通信装置と、
プロセッサとを備え、
前記サーバ側通信装置は、
前記作業用端末からカメラの撮影によって得られた前記設備の撮影画像を含む撮影情報を取得し、
前記指示用端末から前記設備における作業を指示するための指示情報を取得し、
前記プロセッサは、前記撮影情報と前記指示情報とに基づき前記撮影画像を加工し、加工した前記撮影画像を含む前記設備における作業に関する作業情報を生成し、
前記サーバ側通信装置は、前記作業情報を前記作業用端末へと出力する、サーバ装置。
【請求項9】
設備における作業に関する情報を提供する情報提供方法であって、
作業用端末からカメラの撮影によって得られた前記設備の撮影画像を含む撮影情報を取得するステップと、
指示用端末から前記設備における作業を指示するための指示情報を取得するステップと、
前記撮影情報と前記指示情報とに基づき前記撮影画像を加工し、加工した前記撮影画像を含む前記設備における作業に関する作業情報を生成するステップと、
前記作業情報を前記作業用端末へと出力するステップとを含む、情報提供方法。
【請求項10】
設備における作業に関する情報を提供する情報提供プログラムであって、
コンピュータを、
作業用端末からカメラの撮影によって得られた前記設備の撮影画像を含む撮影情報を取得するとともに、指示用端末から前記設備における作業を指示するための指示情報を取得する通信部、および、
前記撮影情報と前記指示情報とに基づき前記撮影画像を加工し、加工した前記撮影画像を含む前記設備における作業に関する作業情報を生成する演算部として機能させる、情報提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報提供システム、サーバ装置、情報提供方法、および情報提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特開2019-125996号(特許文献1)には、ネットワークに収容された複数の端末間でグループ通信を行うシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本開示に係る情報提供システムは、設備における作業に関する情報を提供する。情報提供システムは、作業用端末と、作業用端末と通信する指示用端末とを備える。作業用端末は、カメラの撮影によって得られた設備の撮影画像を含む撮影情報を出力する作業側通信装置と、設備における作業に関する作業情報を表示する作業側ディスプレイとを含む。指示用端末は、撮影情報に基づき撮影画像を表示する指示側ディスプレイと、設備における作業を指示するための指示情報を受け付けるインターフェースと、指示情報を出力する指示側通信装置とを含む。作業用端末は、作業情報として、撮影情報と指示情報とに基づき加工された撮影画像を作業側ディスプレイに表示する。
【0005】
本開示に係るサーバ装置は、設備における作業に関する情報を提供する。サーバ装置は、作業用端末および指示用端末の各々と通信するサーバ側通信装置と、プロセッサとを備える。サーバ側通信装置は、作業用端末からカメラの撮影によって得られた設備の撮影画像を含む撮影情報を取得し、指示用端末から設備における作業を指示するための指示情報を取得する。プロセッサは、撮影情報と指示情報とに基づき撮影画像を加工し、加工した撮影画像を含む設備における作業に関する作業情報を生成する。サーバ側通信装置は、作業情報を作業用端末へと出力する。
【0006】
本開示に係る情報提供方法は、設備における作業に関する情報を提供する.情報提供方法は、作業用端末からカメラの撮影によって得られた設備の撮影画像を含む撮影情報を取得するステップと、指示用端末から設備における作業を指示するための指示情報を取得するステップと、撮影情報と指示情報とに基づき撮影画像を加工し、加工した撮影画像を含む設備における作業に関する作業情報を生成するステップと、作業情報を作業用端末へと出力するステップとを含む。
【0007】
本開示に係る情報提供プログラムは、設備における作業に関する情報を提供する。情報提供プログラムは、コンピュータを、作業用端末からカメラの撮影によって得られた設備の撮影画像を含む撮影情報を取得するとともに、指示用端末から設備における作業を指示するための指示情報を取得する通信部、および、撮影情報と指示情報とに基づき撮影画像を加工し、加工した撮影画像を含む設備における作業に関する作業情報を生成する演算部として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る情報提供システムの構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る情報提供システムによる作業情報の提供を説明するための図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る作業用端末の操作態様を示す図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係る作業用端末を操作する際に作業者が使用するホルダを示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係る情報提供システムのハードウェア構成を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る情報提供システムの機能構成を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係るサーバ装置が記憶する設備管理テーブルを説明するための図である。
【
図8】
図8は、本実施形態に係るサーバ装置が記憶する作業者管理テーブルを説明するための図である。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る作業用端末のディスプレイの表示の遷移を示す図である。
【
図10】
図10は、本実施形態に係る作業用端末のディスプレイの表示の遷移を示す図である。
【
図11】
図11は、本実施形態に係る指示用端末のディスプレイの表示の遷移を示す図である。
【
図12】
図12は、本実施形態に係る情報提供システムにおいて実行される処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示が解決しようとする課題]
特許文献1に記載のシステムは、複数の端末間で通信を行うことができる。しかしながら、このシステムは、工場内の作業者が用いる作業用端末と、作業者から離れた場所にいる指示者が用いる指示用端末との間で行われる通信について何ら考慮していない。指示者が指示用端末を用いて作業者に指示することに関しては未だ改良の余地があり、指示者が作業者を効率よくサポートすることができるシステムが求められている。
【0010】
本開示の目的は、指示者に作業者を効率よくサポートさせることが可能な情報提供システム、サーバ装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを提供することである。
【0011】
[本開示の効果]
本開示によれば、指示者に作業者を効率よくサポートさせることが可能な情報提供システム、サーバ装置、情報提供方法、および情報提供プログラムを提供することができる。
【0012】
[本開示の実施形態の説明]
(1)本開示に係る情報提供システム1は、設備4における作業に関する情報を提供する。情報提供システム1は、作業用端末5と、作業用端末5と通信する指示用端末6とを備える。作業用端末5は、カメラ56の撮影によって得られた設備4の撮影画像を含む撮影情報を出力する通信装置52と、設備4における作業に関する作業情報を表示するディスプレイ54とを含む。指示用端末6は、撮影情報に基づき撮影画像を表示するディスプレイ64と、設備4における作業を指示するための指示情報を受け付ける入力インターフェース65と、指示情報を出力する通信装置62とを含む。作業用端末5は、作業情報として、撮影情報と指示情報とに基づき加工された撮影画像をディスプレイ54に表示する。
【0013】
(2)上記(1)に係る情報提供システム1において、作業用端末5および指示用端末6の各々と通信するサーバ装置3をさらに備えてもよい。サーバ装置3は、撮影情報と指示情報とに基づき作業情報を生成するプロセッサ31と、作業情報を作業用端末5へと出力する通信装置32とを含んでもよい。
【0014】
(3)上記(2)に係る情報提供システム1において、プロセッサ31は、指示情報に基づき、撮影情報に含まれる撮影画像の一部を拡大し、拡大後の撮影画像を作業情報に含めてもよい。
【0015】
(4)上記(2)に係る情報提供システム1において、プロセッサ31は、指示情報に含まれる文章を翻訳し、翻訳後の文章を作業情報に含めてもよい。
【0016】
(5)上記(2)に係る情報提供システム1において、サーバ装置3は、設備4における作業の参考となる参考情報を記憶するメモリ33を含んでもよい。プロセッサ31は、指示情報に基づき選択された参考情報を作業情報に含めてもよい。
【0017】
(6)上記(5)に係る情報提供システム1において、通信装置52は、作業用端末5のユーザを識別するための識別情報をサーバ装置3へと出力してもよい。プロセッサ31は、指示情報と識別情報とに基づき選択された参考情報を作業情報に含めてもよい。
【0018】
(7)上記(2)に係る情報提供システム1において、通信装置32は、さらに作業情報を指示用端末6へと出力してもよい。ディスプレイ64は、作業情報を表示してもよい。
【0019】
(8)上記(1)に係る情報提供システム1において、作業用端末5は、カメラ56を含めてもよい。通信装置62は、カメラ56を遠隔操作する遠隔操作情報を作業用端末5へと出力してもよい。
【0020】
(9)本開示に係るサーバ装置3は、設備4における作業に関する情報を提供する。サーバ装置3は、作業用端末5および指示用端末6の各々と通信する通信装置32と、プロセッサ31とを備える。通信装置32は、作業用端末5からカメラ56の撮影によって得られた設備4の撮影画像を含む撮影情報を取得し、指示用端末6から設備4における作業を指示するための指示情報を取得する。プロセッサ31は、撮影情報と指示情報とに基づき撮影画像を加工し、加工した撮影画像を含む設備4における作業に関する作業情報を生成する。通信装置32は、作業情報を作業用端末5へと出力する。
【0021】
(10)本開示に係る情報提供方法は、設備4における作業に関する情報を提供する。情報提供方法は、作業用端末5からカメラ56の撮影によって得られた設備4の撮影画像を含む撮影情報を取得するステップ(S32)と、指示用端末6から設備4における作業を指示するための指示情報を取得するステップ(S34)と、撮影情報と指示情報とに基づき撮影画像を加工し、加工した撮影画像を含む設備4における作業に関する作業情報を生成するステップ(S35)と、作業情報を作業用端末5へと出力するステップ(S36)とを含む。
【0022】
(11)本開示に係る情報提供プログラム331aは、設備4における作業に関する情報を提供する。情報提供プログラム331aは、サーバ装置(コンピュータ)3を、作業用端末5からカメラ56の撮影によって得られた設備4の撮影画像を含む撮影情報を取得するとともに、指示用端末6から設備4における作業を指示するための指示情報を取得する通信部320、および、撮影情報と指示情報とに基づき撮影画像を加工し、加工した撮影画像を含む設備4における作業に関する作業情報を生成する演算部310として機能させる。
【0023】
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について詳細に説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付して、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0024】
<情報提供システムの構成>
図1から
図6を参照しながら、本実施形態に係る情報提供システム1の構成について説明する。
【0025】
図1は、本実施形態に係る情報提供システム1の構成を示す図である。
図1に示されるように、情報提供システム1は、工場内の設備4を用いて作業を行う作業者が用いる作業用端末5と、作業者に対して指示する指示者が用いる指示用端末6と、サーバ装置3とを備える。
【0026】
設備4は、自動車部品および回路基板などの部品の製造、および、完成品の組み立てに用いられる機械、器具、装置などを含む。設備4の種類としては、電気設備、ガス設備、給排水設備、搬送設備、空気調和設備、および照明設備などが挙げられる。
【0027】
図示は省略するが、工場内には、複数の設備4が存在する。複数の設備4の各々には、設備4を識別するための識別情報が割り当てられている。設備4の識別情報は、文字、記号、数字、および符号などを含む。後述する
図7に示されるように、本実施形態においては、設備4の識別情報として、設備4の製造番号などの設備ID(identifier)が例示される。設備IDは、設備4に取り付けられたコード10に含まれる。コード10としては、バーコードなどの一次元コード、およびQRコード(登録商標)などの二次元コードなどが挙げられる。サーバ装置3は、設備4に割り当てられた設備IDに基づき、設備4を識別することができる。
【0028】
作業用端末5は、デスクトップ型のPC(personal computer)、ラップトップ型のPC、スマートフォン、PDA(personal digital assistant)、およびタブレットPCなど、ネットワーク2を介してサーバ装置3および指示用端末6の各々と通信可能な情報端末である。作業者は、作業を行いながら作業用端末5を用いることが多いため、作業用端末5は、持ち運び可能であることが好ましい。作業用端末5は、設備4に割り当てられた設備IDを、後述するカメラ56によって読み取ることができる。
【0029】
図示は省略するが、工場内には、作業用端末5のユーザである複数の作業者が存在する。作業者としては、主任、班長、一般社員など、工場内の設備4を利用する者が挙げられる。複数の作業者の各々には、作業者を識別するための識別情報が割り当てられている。作業者の識別情報は、文字、記号、数字、および符号などを含む。後述する
図8に示されるように、本実施形態においては、作業者の識別情報として、作業者によって設定される作業者IDが例示される。
【0030】
指示用端末6は、デスクトップ型のPC、ラップトップ型のPC、スマートフォン、PDA、およびタブレットPCなど、ネットワーク2を介してサーバ装置3および作業用端末5の各々と通信可能な情報端末である。指示者は、設備4における作業を作業者に指示するための情報(以下、指示情報とも称する)を指示用端末6に入力することができる。
【0031】
サーバ装置3は、デスクトップ型のPC、ラップトップ型のPC、スマートフォン、PDA、およびタブレットPCなど、ネットワーク2を介して作業用端末5および指示用端末6の各々と通信可能な情報端末(コンピュータ)である。サーバ装置3は、指示用端末6から取得した指示情報に基づき、設備4における作業に関する情報(以下、作業情報とも称する。)を作業用端末5に提供する。
【0032】
作業情報は、設備4における作業の参考となる参考情報として、設備4における作業手順、設備4の取扱説明書などのマニュアル、および設備4に関する設備情報を含む。さらに、作業情報は、指示情報に含まれる文章の翻訳結果を含む。
【0033】
図2は、本実施形態に係る情報提供システム1による作業情報の提供を説明するための図である。本実施の形態においては、たとえば、国外の工場に設置された設備4を用いて作業を行う作業者に対して、国内の指示者が指示する例を想定する。具体的には、作業用端末5は国外に設置され、指示用端末6は国内に設置され、サーバ装置3は作業用端末5および指示用端末6とは別の場所に設置される例を想定する。なお、サーバ装置3は、作業用端末5の設置場所と同じ場所に設置されてもよいし、指示用端末6の設置場所と同じ場所に設置されてもよいし、作業用端末5の設置場所および指示用端末6の設置場所とは異なる場所に設置され、クラウドコンピュータとして機能してもよい。
【0034】
図2に示されるように、作業者は、設備4における作業に関する指示を指示者に要求する際、作業用端末5のカメラ56を用いて設備4の全体を撮影する(図中(A)参照)。作業用端末5は、撮影画像を含む撮影情報を、ネットワーク2を介してサーバ装置3に送信する(図中(B)参照)。
【0035】
サーバ装置3は、作業用端末5から撮影情報を取得し、取得した撮影情報を、ネットワーク2を介して指示用端末6に送信する(図中(C)参照)。指示用端末6は、サーバ装置3から取得した撮影情報に基づき、設備4の撮影画像をディスプレイ64に表示する(図中(D)参照)。
【0036】
指示者は、指示用端末6のディスプレイ64に表示された撮影画像を確認し、指示者に対して指示するために、指示情報を入力する。
図2に示される例では、指示者は、撮影画像で示された設備4の全体のうち、作業者の作業箇所70を指定する。指示用端末6は、指示者によって入力された指示情報を受け付ける(図中(E)参照)。指示用端末6は、受け付けた指示情報を、ネットワーク2を介してサーバ装置3に送信する(図中(F)参照)。
【0037】
サーバ装置3は、指示用端末6から指示情報を取得し、指示用端末6から取得した指示情報と、作業用端末5から取得した撮影情報とに基づき、設備4における作業に関する作業情報を生成する(図中(G)参照)。具体的には、サーバ装置3は、撮影情報と指示情報とに基づき、撮影情報に含まれる撮影画像を加工することで、作業情報を生成する。
図2に示される例では、サーバ装置3は、指示者によって指定された箇所を指示情報に基づき特定し、特定した箇所を拡大することで、作業者が作業し易くなるような画像を生成する。
【0038】
サーバ装置3は、生成した作業情報を、ネットワーク2を介して作業用端末5に送信する(図中(H)参照)。作業用端末5は、サーバ装置3から取得した作業情報に基づき、加工された撮影画像をディスプレイ54に表示する(図中(I)参照)。
【0039】
さらに、サーバ装置3は、生成した作業情報を、ネットワーク2を介して指示用端末6にも送信する(図中(J)参照)。指示用端末6は、サーバ装置3から取得した作業情報に基づき、加工された撮影画像をディスプレイ64に表示する(図中(K)参照)。
【0040】
このようにして、作業者は、設備4の撮影画像を含む撮影情報を作業用端末5からサーバ装置3へと出力することで、指示用端末6を用いて指示者が入力した指示情報に基づき加工された撮影画像を含む作業情報を取得することができる。指示者は、作業者に対して指示したい内容を含む指示情報を指示用端末6に入力することで、設備4の撮影画像を自ら加工することなく、サーバ装置3によって自動的に加工された撮影画像を、作業者に提供することができる。これにより、情報提供システム1は、指示者に作業者を効率よくサポートさせることができる。
【0041】
図3は、本実施形態に係る作業用端末5の操作態様を示す図である。作業者は、工場内で設備4を用いて作業を行っており、手が塞がっている場合が多い。さらに、作業者は、グローブを装着しながら作業を行う場合もある。このため、作業者は、作業用端末5を直接的に触って適切に操作することができない場合がある。
【0042】
そこで、本実施の形態に係る情報提供システム1は、作業者が作業用端末5を直接的に手で触って作業用端末5を操作することに加えて、作業者が作業用端末5を直接的に手で触ることなく作業用端末5を操作することも可能に構成されている。
【0043】
具体的には、
図3に示されるように、情報提供システム1は、リモコン7を備える。作業者は、リモコン7を操作することで、作業用端末5を遠隔操作することができる。リモコン7は、作業者がグローブを装着した状態で操作できるように、物理的なスイッチを備える。物理的なスイッチは、たとえば、作業者がグローブを装着した状態で直接的に操作可能なボタン、ダイヤル、およびジョイスティックなどを含む。リモコン7は、Bluetooth(登録商標)またはWiFiなどによって、作業用端末5との間で近距離間通信を行うことができる。たとえば、作業者は、作業中にグローブを装着した状態でリモコン7を操作することで、作業用端末5のカメラ56を起動して設備4を撮影することができる。
【0044】
さらに、作業者は、リモコン7を用いなくとも、後述するマイク57に対して声を発することで、音声によって作業用端末5を遠隔操作することができる。たとえば、作業者は、作業中に声を発することで、作業用端末5のカメラ56を起動して設備4を撮影することができる。
【0045】
このように、作業者は、リモコン7または音声認識によって作業用端末5を操作することで、作業用端末5を直接的に手で触ることなく、指示者に対して指示を要求することができ、作業時の利便性が向上する。
【0046】
図4は、本実施形態に係る作業用端末5を操作する際に作業者が使用するホルダ8を示す図である。作業者は、リモコン7または作業用端末5を、
図4に示されるようなホルダ8で固定してもよい。
【0047】
ホルダ8は、フレーム81と、フレーム81に設けられた固定部82とを備える。固定部82は、リモコン7または作業用端末5をフレーム81に固定することができる。フレーム81は、作業者がホルダ8を首にかけることができるような形状を有する。
【0048】
作業者は、リモコン7を用いて作業用端末5を操作する場合、ホルダ8にリモコン7を固定した状態でホルダ8を首にかけながら作業を行う。作業者は、指示者に対して指示を要求するときには、ホルダ8からリモコン7を外してリモコン7を操作したり、ホルダ8からリモコン7を外すことなくリモコン7を操作したりすることで作業用端末5を操作する。
【0049】
作業者は、音声認識によって作業用端末5を操作する場合、ホルダ8に作業用端末5を固定した状態でホルダ8を首にかけながら作業を行う。作業者は、指示者に対して指示を要求するときには、ホルダ8に固定された作業用端末5に音声を入力することで作業用端末5を操作する。
【0050】
このように、作業者は、リモコン7または作業用端末5にホルダ8を固定することで、リモコン7または作業用端末5を直接的に手で触る必要がなく、作業時の利便性が向上する。
【0051】
図5は、本実施形態に係る情報提供システム1のハードウェア構成を示す図である。
図5に示されるように、サーバ装置3は、プロセッサ31と、通信装置32と、メモリ33と、メディア読込装置34とを備える。
【0052】
プロセッサ31は、各種のプログラム(たとえば、後述する制御プログラム331)を実行することで、サーバ装置3に関する各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ31は、たとえば、CPU(central processing unit)、FPGA(field programmable gate array)、およびGPU(graphics processing unit)のうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ31は、演算回路(processing circuitry)で構成されてもよい。
【0053】
通信装置32は、ネットワーク2を介して、作業用端末5および指示用端末6の各々との間で通信を確立し、作業用端末5および指示用端末6の各々との間でデータ(情報)の送受信を行う。
【0054】
メモリ33は、DRAM(dynamic random access memory)およびSRAM(static random access memory)などの揮発性メモリ、または、ROM(read only memory)、SSD(solid state drive)、およびHDD(hard disk drive)などの不揮発性メモリで構成される。メモリ33は、制御プログラム331と、設備管理テーブル332と、作業者管理テーブル333と、作業手順データ334と、マニュアルデータ335と、設備関連データ336と、翻訳用データ337とを記憶する。
【0055】
制御プログラム331は、サーバ装置3に含まれる各部品を制御するためのプログラムであり、情報提供プログラム331aを含む。情報提供プログラム331aは、作業用端末5を用いた作業者からの要求に応じて、設備4における作業に関する作業情報を作業者に提供する処理を実行するためのプログラムである。プロセッサ31は、情報提供プログラム331aを実行することで、後述する
図12のフローチャートの処理を実行する。設備管理テーブル332は、設備4を管理するための情報を含む。作業者管理テーブル333は、作業者を管理するための情報を含む。作業手順データ334は、設備4における作業手順に関する情報を含む。マニュアルデータ335は、設備4のマニュアルに関する情報を含む。設備関連データ336は、設備情報を含む。翻訳用データ337は、指示用端末6に入力された指示情報に含まれる文章を翻訳するための情報を含む。
【0056】
メディア読込装置34は、各種のプログラムおよびデータを記録する記録媒体35を受け付け、記録媒体35からプログラムおよびデータを読み込む。記録媒体35としては、CD(compact disk)、SDカード(secure digital card)、USBメモリ(universal serial bus memory)などが挙げられる。本実施形態において、メディア読込装置34は、記録媒体35に格納された制御プログラム331(情報提供プログラム331a)を読み込んで、メモリ33に制御プログラム331(情報提供プログラム331a)を記憶させる。
【0057】
作業用端末5は、プロセッサ51と、通信装置52と、メモリ53と、ディスプレイ54と、入力インターフェース55と、カメラ56と、マイク57とを備える。
【0058】
プロセッサ51は、各種のプログラム(たとえば、後述する制御プログラム531)を実行することで、作業用端末5に関する各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ51は、たとえば、CPU、FPGA、およびGPUのうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ51は、演算回路で構成されてもよい。
【0059】
通信装置52は、ネットワーク2を介して、サーバ装置3および指示用端末6の各々との間で通信を確立し、サーバ装置3および指示用端末6の各々との間でデータ(情報)の送受信を行う。
【0060】
メモリ53は、DRAMおよびSRAMなどの揮発性メモリ、または、ROM、SSD、およびHDDなどの不揮発性メモリで構成される。メモリ53は、制御プログラム531と、端末ID532とを記憶する。
【0061】
制御プログラム531は、作業用端末5に含まれる各部品を制御するためのプログラムである。端末ID532は、作業用端末5を識別するための情報であって、作業用端末5の製造番号またはIPアドレス(internet protocol address)を含む。本実施形態においては、「識別情報」として作業者IDを一例として挙げるが、「識別情報」は端末ID532であってもよい。
【0062】
入力インターフェース55は、作業用端末5に対するデータの入力を受け付けるインターフェースである。たとえば、作業者は、入力インターフェース55を介して、作業者IDおよびパスワードを入力したり、指示者に対して指示を要求するための情報を入力したりすることができる。
【0063】
指示用端末6は、プロセッサ61と、通信装置62と、メモリ63と、ディスプレイ64と、入力インターフェース65とを備える。
【0064】
プロセッサ61は、各種のプログラム(たとえば、後述する制御プログラム631)を実行することで、指示用端末6に関する各種の処理を実行する演算主体である。プロセッサ61は、たとえば、CPU、FPGA、およびGPUのうちの少なくともいずれか1つで構成されている。プロセッサ61は、演算回路で構成されてもよい。
【0065】
通信装置62は、ネットワーク2を介して、サーバ装置3および作業用端末5の各々との間で通信を確立し、サーバ装置3および作業用端末5の各々との間でデータ(情報)の送受信を行う。
【0066】
メモリ63は、DRAMおよびSRAMなどの揮発性メモリ、または、ROM、SSD、およびHDDなどの不揮発性メモリで構成される。メモリ63は、制御プログラム631と、端末ID632とを記憶する。
【0067】
制御プログラム631は、指示用端末6に含まれる各部品を制御するためのプログラムである。端末ID632は、指示用端末6を識別するための情報であって、指示用端末6の製造番号またはIPアドレスを含む。
【0068】
入力インターフェース65は、指示用端末6に対するデータの入力を受け付けるインターフェースである。たとえば、作業者は、入力インターフェース65を介して、作業者IDおよびパスワードを入力したり、作業者に対して指示するための指示情報を入力したりすることができる。
【0069】
図6は、本実施形態に係る情報提供システム1の機能構成を示す図である。
図6に示されるように、サーバ装置3は、主な機能部として、演算部310と、通信部320と、記憶部330と、メディア読込部340とを備える。
【0070】
演算部310は、プロセッサ31の機能部であり、サーバ装置3に関する各種の処理を実行する。
【0071】
通信部320は、通信装置32の機能部であり、ネットワーク2を介して、作業用端末5および指示用端末6の各々との間でデータ(情報)の送受信を行う。
【0072】
記憶部330は、メモリ33の機能部であり、設備4を管理するための情報、作業者を管理するための情報、設備4のマニュアルに関する情報、設備情報、指示情報に含まれる文章を翻訳するための情報など、各種の情報を記憶する。
【0073】
メディア読込部340は、メディア読込装置34の機能部であり、記録媒体35に格納されたプログラムおよびデータを読み込んで、記憶部330にプログラムおよびデータを記憶させる。
【0074】
作業用端末5は、主な機能部として、演算部510と、通信部520と、記憶部530と、表示部540と、入力部550と、画像取得部560と、音声取得部570とを備える。
【0075】
演算部510は、プロセッサ51の機能部であり、作業用端末5に関する各種の処理を実行する。
【0076】
通信部520は、通信装置52の機能部であり、ネットワーク2を介して、サーバ装置3および指示用端末6の各々との間でデータ(情報)の送受信を行う。
【0077】
記憶部530は、メモリ53の機能部であり、端末ID532など、作業用端末5に関する各種の情報を記憶する。
【0078】
表示部540は、ディスプレイ54の機能部であり、画像を表示することで作業情報などの各種の情報を報知する。
【0079】
入力部550は、入力インターフェース55の機能部であり、作業用端末5に対するデータの入力を受け付ける。
【0080】
画像取得部560は、カメラ56の機能部であり、作業者の操作に基づき対象物を撮影して、撮影画像を取得する。
【0081】
音声取得部570は、マイク57の機能部であり、入力された作業者の音声を音声データとして取得する。
【0082】
指示用端末6は、主な機能部として、演算部610と、通信部620と、記憶部630と、表示部640と、入力部650とを備える。
【0083】
演算部610は、プロセッサ61の機能部であり、指示用端末6に関する各種の処理を実行する。
【0084】
通信部620は、通信装置62の機能部であり、ネットワーク2を介して、サーバ装置3および作業用端末5の各々との間でデータ(情報)の送受信を行う。
【0085】
記憶部630は、メモリ63の機能部であり、端末ID632など、指示用端末6に関する各種の情報を記憶する。
【0086】
表示部640は、ディスプレイ64の機能部であり、画像を表示することで作業情報などの各種の情報を報知する。
【0087】
入力部650は、入力インターフェース65の機能部であり、指示用端末6に対するデータの入力を受け付ける。
【0088】
<設備管理テーブルの一例>
図7を参照しながら、サーバ装置3が記憶する設備管理テーブル332について説明する。
図7は、本実施形態に係るサーバ装置3が記憶する設備管理テーブル332を説明するための図である。
図7に示されるように、設備管理テーブル332は、各工場の各設備4に割り当てられた各設備IDについて、設備IDに対応する設備4に関する情報を格納する。
【0089】
設備管理テーブル332は、設備IDに対応する設備4に関する情報として、設備4が設置される工場を特定可能な情報と、設備4が設置される国を特定可能な情報と、参考情報と、翻訳情報とを格納する。上述したように、参考情報は、設備4における作業の参考となる情報であり、設備4における作業手順、設備4のマニュアル、および設備情報を含む。翻訳情報は、指示情報に含まれる文章を翻訳する際の翻訳先の言語を特定可能な情報を含む。
【0090】
たとえば、設備管理テーブル332は、設備ID「AAA1」に対応する設備4として、「工場A」の「設備A1」に関する情報を格納する。設備管理テーブル332は、設備A1に関する情報として、設備A1が設置される国である「アメリカ」を特定可能な情報と、設備A1における作業手順である「作業手順A1」と、設備A1のマニュアルである「マニュアルA1」と、設備A1の設備情報である「設備情報A1」と、翻訳先の言語である「英語」とを格納する。
【0091】
設備管理テーブル332は、工場Aの他の設備4、他の工場Bの他の設備4についても同様に、設備IDと、その設備IDに対応する設備4に関する情報を格納する。
【0092】
サーバ装置3は、設備管理テーブル332を参照することで、作業用端末5から取得した設備IDに対応する設備4を特定するとともに、設備4に関する情報を特定することができる。サーバ装置3は、設備4に関する情報を特定すると、特定した情報に基づき、メモリ33に格納された作業手順データ334、マニュアルデータ335、設備関連データ336、および翻訳用データ337の少なくともいずれか1つを抽出し、抽出したデータを用いて作業情報を生成する。
【0093】
<作業者管理テーブルの一例>
図8を参照しながら、サーバ装置3が記憶する作業者管理テーブル333について説明する。
図8は、本実施形態に係るサーバ装置3が記憶する作業者管理テーブル333を説明するための図である。
図8に示されるように、作業者管理テーブル333は、各作業者に割り当てられた各作業者IDについて、作業者IDに対応する作業者に関する情報を格納する。
【0094】
作業者管理テーブル333は、作業者に関する情報として、予め作業者によってサーバ装置3に登録された作業者名、パスワード、および役職を示す情報を格納する。さらに、作業者管理テーブルは、作業用端末5のユーザ(作業者)の種類に応じて設備情報に対するアクセス権限を定めている。サーバ装置3は、作業者IDに基づいて、メモリ33によって記憶された複数種類の設備情報のうち、作業者管理テーブル333においてアクセスが許可された設備情報を抽出する。具体的には、サーバ装置3は、作業者管理テーブル333において、登録された作業者の役職に応じて制限レベルを設ける。制限レベルは、設備情報の重要度および機密度などに応じて、作業者に対して設備情報の提供を許可するか否か(アクセスを許可するか否か)を示すものであり、提供が許可される設備情報に対しては「1」の情報が作業者管理テーブル333に格納され、提供が許可されない設備情報に対しては「0」の情報が作業者管理テーブルに格納される。制限レベルは、設備情報の提供が最も許可され易い低レベルと、設備情報の提供が最も許可され難い高レベルと、低レベルと高レベルとの間の中レベルとを含む。
【0095】
設備情報は、設備4を用いた作業者による作業内容と、設備4におけるガスの使用量に関する情報と、設備4を用いて製造される製品(部品または完成品)の特性と、設備4を用いて製造される製品の不良割合に関する情報とを含む。作業内容は、たとえば、設備4が有するローラーの回転数の確認、設備4の亀裂の有無の確認、および設備4の空気圧の確認などを含む。ガス使用量は、たとえば、日ごとのガスの使用量およびその合計量などを含む。製品特性は、電圧、電流、ばねの強度、および熱の放射率などを含む。不良割合は、不良(たとえば、ひび、欠け、熱異常、弾性異常など)の項目ごとの不良数、累積数、および累積比率などを含む。
【0096】
たとえば、制限レベルとして低レベルに設定された作業者(主任)の場合、サーバ装置3は、作業内容と、ガス使用量と、製品特性と、不良割合とを、作業者に提供することができる。このように、作業者が主任の場合、工場内の設備4について不良割合などを含めて詳細に把握する必要があるので、主任には設備情報の提供が広く許可されている。
【0097】
制限レベルとして中レベルに設定された作業者(班長)の場合、サーバ装置3は、作業内容と、ガス使用量と、製品特性とを、作業者に提供することができる一方で、不良割合については作業者への提供を制限する。このように、作業者が班長の場合、工場内の設備4について主任よりも詳細に把握する必要はないが、ある程度、設備4について詳細に把握する必要があるため、班長には製品特性などの設備情報の提供が許可されている。
【0098】
制限レベルとして高レベルに設定された作業者(一般社員)の場合、サーバ装置3は、作業内容を作業者に提供することができる一方で、ガス使用量と製品特性と不良割合とについては作業者への提供を制限する。このように、作業者が一般社員の場合、工場内の設備4について作業に関する内容のみを把握できればよく、製品特性および不良割合などについては機密性を担保するために、一般社員には作業内容の設備情報のみの提供が許可されている。
【0099】
<作業情報の提供の一例>
図9から
図11を参照しながら、情報提供システム1による作業情報の提供例について説明する。
図9は、本実施形態に係る作業用端末5のディスプレイ54の表示の遷移109を示す図である。
【0100】
最初に、作業者が作業用端末5を直接的に手で触って作業用端末5を操作する場合、または、作業者がリモコン7を用いて作業用端末5を遠隔操作する場合の例を説明する。
【0101】
作業用端末5には、作業情報を要求するためのアプリケーションプログラム(以下、「アプリ」とも称する。)が予めダウンロードされている。作業者が作業用端末5のアプリを起動すると、
図9(A1)に示されるように、作業用端末5は、ログイン画面を表示する。ログイン画面は、作業者IDを入力するための入力欄と、パスワードを入力するための入力欄とを含む。作業者が作業者IDおよびパスワードを入力すると、作業用端末5は、作業者IDおよびパスワードをサーバ装置3に送信する。
【0102】
サーバ装置3が作業者IDおよびパスワードに基づき作業者を認証すると、
図9(B1)に示されるように、作業用端末5は、メニュー画面を表示する。メニュー画面は、作業情報を要求するためのアイコンと、各種の設定を行うためのアイコンとを含む。
【0103】
作業者が作業情報を要求するためのアイコンを操作すると、
図9(C1)に示されるように、作業用端末5は、コード10を読み取るためのコード取得画像を表示する。
【0104】
作業者が設備4に取り付けられたコード10にコード取得画像の枠を合わせると、作業用端末5は、カメラ56によってコード10を検知する。
図9(D1)に示されるように、作業用端末5は、コード10を検知すると、サーバ装置3にアクセスするためのURL(uniform resource locator)を示す画像を表示する。
【0105】
作業者がURLを示す画像を操作すると、
図9(E1)に示されるように、作業用端末5は、設備IDを受け付けた旨のメッセージ画像を表示する。
【0106】
次に、作業者がマイク57を用いて音声によって作業用端末5を操作する場合の例を説明する。
【0107】
図9(A2)に示されるように、作業者がマイク57に向かって話しかけると、
図9(B2)に示されるように、作業用端末5は、要件を問う旨のメッセージ画像を表示する。
【0108】
作業者が作業情報を要求する旨の音声をマイク57に入力すると、
図9(C2)に示されるように、作業用端末5は、作業情報の要求を受け付けた旨のメッセージ画像を表示する。
【0109】
図9(D2)に示されるように、作業用端末5は、設備IDを問う旨のメッセージ画像を表示する。作業者が設備IDを伝える旨の音声をマイク57に入力すると、
図9(E2)に示されるように、作業用端末5は、設備IDを受け付けた旨のメッセージ画像を表示する。
【0110】
図10は、本実施形態に係る作業用端末5のディスプレイ54の表示の遷移110を示す図である。
【0111】
図10(F)に示されるように、
図9(E1)または
図9(E2)の後、作業用端末5は、設備IDを送信した旨のメッセージ画像を表示する。
【0112】
図10(G)に示されるように、作業用端末5は、カメラ56を用いて設備4を撮影することを要求する旨のメッセージ画像を表示する。作業者がカメラ56を用いて設備4の全体を撮影すると、
図10(H)に示されるように、作業用端末5は、設備4の撮影画像を取得する。
図10(I)に示されるように、作業用端末5は、撮影画像を含む撮影情報をサーバ装置3に送信するとともに、撮影情報を送信した旨のメッセージ画像を表示する。なお、作業用端末5によって撮影情報がサーバ装置3に送信されると、後述する
図11(A)に示されるように、サーバ装置3を介して指示用端末6に作業情報が要求される。
【0113】
図10(J)に示されるように、作業用端末5は、作業情報を要求中である旨のメッセージ画像を表示する。
【0114】
しばらく待機した後、作業用端末5は、作業情報をサーバ装置3から取得すると、
図10(K)に示されるように、取得した作業情報を表示する。
【0115】
たとえば、作業用端末5は、作業情報として、設備4の全体のうちの指示者によって指定された箇所が拡大された画像を取得し、取得した拡大画像を表示する。作業者は、ディスプレイ54に表示された拡大画像を確認することで、作業を行うべき箇所を特定することができる。
【0116】
さらに、作業用端末5は、設備4における作業手順、設備4のマニュアル、設備情報、および指示情報に含まれる文章の翻訳結果を取得し、取得したこれらを閲覧するためのアイコンを表示する。作業者は、ディスプレイ54に表示されたアイコンを操作することで、作業手順、マニュアル、設備情報、および翻訳結果の少なくともいずれか1つを閲覧することができる。なお、ディスプレイ54に表示される設備情報は、
図8に示したように、作業者の役職に応じて設定された制限レベルに応じて抽出された情報のみを含む。
【0117】
図11は、本実施形態に係る指示用端末6のディスプレイ64の表示の遷移111を示す図である。
【0118】
作業用端末5から作業情報が要求されると、
図11(A)に示されるように、指示用端末6は、作業情報が要求された旨のメッセージ画像を表示する。
図11(B)に示されるように、指示用端末6は、サーバ装置3から取得した撮影情報に基づき、設備4の全体を示す撮影画像を表示する。
【0119】
図11(C)に示されるように、指示者は、撮影画像で示された設備4の全体のうち、作業者に作業させる箇所を指定する。
【0120】
指示者が作業箇所を指定すると、
図11(D)に示されるように、指示用端末6は、作業用端末5に提供する参考情報の選択画面を表示する。指示者が選択画面において、作業手順、マニュアル、設備情報、および翻訳のうちのいずれかを選択すると、選択された参考情報が作業情報に含まれる。これにより、
図10(K)に示されたように、選択された参考情報が作業情報として作業者に提供される。
【0121】
しばらく待機した後、指示用端末6は、作業情報をサーバ装置3から取得すると、
図11(E)に示されるように、取得した作業情報を表示する。
【0122】
<情報提供システムの処理>
図12を参照しながら、情報提供システム1の処理について説明する。
図12は、本実施形態に係る情報提供システム1において実行される処理を示すフローチャートである。
図12に示される処理ステップ(以下、これを「S」と略す。)は、作業用端末5のプロセッサ51(演算部510)による制御プログラム531の実行、指示用端末6のプロセッサ61(演算部610)による制御プログラム631の実行、およびサーバ装置3のプロセッサ31(演算部310)による制御プログラム331(情報提供プログラム331a)の実行によって実現される。
【0123】
図12に示されるように、作業用端末5は、ログイン認証後、
図9の手順に従った作業者の操作に基づき、作業情報を要求したか否かを判定する(S51)。作業用端末5は、作業情報を要求していない場合(S51でNO)、本処理を終了する。
【0124】
作業用端末5は、作業情報を要求した場合(S51でYES)、作業情報を要求する旨の要求情報をサーバ装置3へと出力する(S52)。作業用端末5は、設備IDを取得したか否かを判定する(S53)。作業用端末5は、設備IDを取得していない場合(S53でNO)、S53の処理を繰り返す。作業用端末5は、設備IDを取得した場合(S53でYES)、設備IDをサーバ装置3へと出力する(S54)。
【0125】
サーバ装置3は、
図7の設備管理テーブルを参照しながら、作業用端末5から取得した設備IDに基づき、設備IDに対応する設備4を特定する(S31)。
【0126】
作業用端末5は、設備IDを出力した後、カメラ56を用いて設備4を撮影したか否かを判定する(S55)。作業用端末5は、カメラ56を用いて設備4を撮影していない場合(S55でNO)、S55の処理を繰り返す。作業用端末5は、カメラ56を用いて設備4を撮影した場合(S55でYES)、撮影画像を含む撮影情報をサーバ装置3へと出力するする(S56)。
【0127】
サーバ装置3は、作業用端末5から撮影情報を取得すると(S32)、取得した撮影情報を指示用端末6へと出力する(S33)。
【0128】
指示用端末6は、取得した撮影情報に含まれる撮影画像をディスプレイ64に表示する(S61)。指示用端末6は、指示情報を受け付けたか否かを判定する(S62)。指示用端末6は、指示情報を受け付けていない場合(S62でNO)、S62の処理を繰り返す。指示用端末6は、指示情報を受け付けた場合(S62でYES)、指示情報をサーバ装置3へと出力する(S63)。
【0129】
サーバ装置3は、指示用端末6から指示情報を取得すると(S34)、作業用端末5から取得した撮影情報と、指示用端末6から取得した指示情報とに基づき、作業情報を生成する(S35)。たとえば、サーバ装置3は、撮影画像で示される設備4のうち、指示者によって指定された箇所を拡大したり、指示者によって選択された参考情報をその拡大画像に追加したりすることで、作業情報を生成する。
【0130】
サーバ装置3は、生成した作業情報を、作業用端末5および指示用端末6の各々へと出力し(S36)、本処理を終了する。
【0131】
作業用端末5は、サーバ装置3から取得した作業情報をディスプレイ54に表示し(S57)、本処理を終了する。
【0132】
指示用端末6は、サーバ装置3から取得した作業情報をディスプレイ64に表示し(S64)、本処理を終了する。
【0133】
このように、情報提供システム1においては、作業用端末5のカメラ56の撮影によって得られた設備4の撮影情報と、指示用端末6によって入力された指示情報とに基づき、サーバ装置3によって撮影画像の加工などが行われ、加工された撮影画像を含む作業情報が作業用端末5および指示用端末6の各々に提供される。これにより、情報提供システム1は、指示者に作業者を効率よくサポートさせることができる。
【0134】
<指示用端末による作業用端末のカメラの遠隔操作>
指示用端末6は、作業用端末5のカメラを遠隔操作することができる。具体的には、指示用端末6は、入力インターフェース65を用いた指示者の操作に基づき、作業用端末5のカメラを遠隔操作するための遠隔操作情報を通信装置62から出力する。通信装置62から出力された遠隔操作情報は、作業用端末5に送信される。なお、遠隔操作情報は、サーバ装置3を介して作業用端末5に送信されてもよいし、サーバ装置3を介することなく作業用端末5に送信されてもよい。作業用端末5のプロセッサ51は、指示用端末6から遠隔操作情報を受信すると、受信した遠隔操作情報に基づき、カメラ56を制御する。
【0135】
たとえば、指示者は、ディスプレイ64に表示された設備4の撮影画像を確認しながら指示情報を入力するが、その際、別の角度から設備4を確認したい場合または撮影画像を拡大して設備4を確認したい場合など、状況に応じて、カメラ56を遠隔操作するための入力を入力インターフェース65を用いて行う。指示用端末6のプロセッサ61は、入力インターフェース65からの入力に基づいて遠隔操作情報を生成し、生成した遠隔操作情報を通信装置62から作業用端末5へと送信する。作業用端末5のプロセッサ51は、通信装置52によって取得した遠隔操作情報に基づき、カメラ56を制御して、撮影角度を変更したり、拡大したりする。
【0136】
このように、情報提供システム1においては、指示用端末6は、指示者による指示に基づき生成した遠隔操作情報によって、作業用端末5のカメラ56を遠隔操作することができる。これにより、情報提供システム1は、指示者に作業者を効率よくサポートさせることができる。
【0137】
<作用効果>
情報提供システム1によれば、作業用端末5は、カメラ56の撮影によって得られた設備4の撮影画像を含む撮影情報を出力する。指示用端末6は、撮影情報に基づき撮影画像をディスプレイ64に表示し、設備4における作業を指示するための指示情報を入力インターフェース65によって受け付け、受け付けた指示情報を出力する。作業用端末5は、撮影情報と指示情報とに基づき加工された撮影画像を含む設備4における作業に関する作業情報をディスプレイ54に表示する。これにより、情報提供システム1は、指示者に作業者を効率よくサポートさせることができる。
【0138】
情報提供システム1によれば、サーバ装置3は、撮影情報と指示情報とに基づき作業情報を生成し、生成した作業情報を作業用端末5へと出力する。これにより、情報提供システム1は、作業用端末5および指示用端末6の各々と通信可能なサーバ装置3を用いて、作業用端末5に作業情報を提供することができる。
【0139】
情報提供システム1によれば、サーバ装置3のプロセッサ31は、指示用端末6から取得した指示情報に基づき、作業用端末5から取得した撮影情報に含まれる撮影画像の一部を拡大し、拡大後の撮影画像を作業情報に含める。これにより、情報提供システム1は、指示用端末6からの指示情報に基づき拡大した撮影画像を作業用端末5に提供することができるため、指示者が自ら撮影画像を拡大する必要がなく、指示者が効率よく作業者をサポートすることができる。
【0140】
情報提供システム1によれば、サーバ装置3のプロセッサ31は、指示情報に含まれる文章を翻訳し、翻訳後の文章を作業情報に含める。これにより、情報提供システム1は、指示用端末6からの指示情報に含まれる文章を翻訳した文章を作業用端末5に提供することができるため、指示者が自ら指示を翻訳する必要がなく、指示者が効率よく作業者をサポートすることができる。
【0141】
情報提供システム1によれば、サーバ装置3のプロセッサ31は、指示情報に基づき選択された参考情報を作業情報に含める。これにより、情報提供システム1は、指示用端末6からの指示情報に基づき、サーバ装置3のメモリ33に記憶された作業手順、マニュアル、および設備情報の中から選択した参考情報を作業用端末5に提供することができるため、指示者が自ら参考情報を準備する必要がなく、指示者が効率よく作業者をサポートすることができる。
【0142】
情報提供システム1によれば、サーバ装置3のプロセッサ31は、指示情報と作業用端末5のユーザである作業者を識別するための作業者IDとに基づき、参考情報を選択し、選択した参考情報を作業情報に含める。たとえば、
図8に示されるように、低レベルに設定された作業者(主任)の場合、サーバ装置3は、参考情報(設備情報)として、作業内容と、ガス使用量と、製品特性と、不良割合とを抽出して作業用端末5に提供する。中レベルに設定された作業者(班長)の場合、サーバ装置3は、参考情報(設備情報)として、作業内容と、ガス使用量と、製品特性とを抽出して作業用端末5に提供する一方、不良割合を抽出することなく、作業用端末5への提供を制限する。低レベルに設定された作業者(一般社員)の場合、サーバ装置3は、参考情報(設備情報)として、作業内容のみを抽出して作業用端末5に提供する一方、ガス使用量と、製品特性と、不良割合とを抽出することなく、作業用端末5への提供を制限する。これにより、情報提供システム1は、作業者の種類に応じて、作業者に適した作業情報を作業用端末5に提供することができるため、指示者が自ら参考情報を抽出する必要がなく、指示者が効率よく作業者をサポートすることができる。
【0143】
情報提供システム1によれば、サーバ装置3は、生成した作業情報を指示用端末6へと出力する。指示用端末6は、作業情報をディスプレイ64に表示する。これにより、情報提供システム1は、作業用端末5に限らず、生成した作業情報を指示用端末6にも提供することができるため、指示者は作業者と同じように作業情報を確認することができるため、効率よく作業者をサポートすることができる。
【0144】
情報提供システム1によれば、指示用端末6は、作業用端末5のカメラ56を遠隔操作する遠隔操作情報を、作業用端末5へと出力する。これにより、情報提供システム1は、指示用端末6を用いて指示者に作業用端末5のカメラ56を遠隔操作させることができるため、指示者に作業者を効率よくサポートさせることができる。
【0145】
<変形例>
本実施の形態においては、サーバ装置3は、指示用端末6から取得した指示情報に基づき、作業用端末5から取得した撮影情報に含まれる撮影画像を加工することで作業情報を生成するものであった。サーバ装置3は、作業情報の生成として、撮影画像の拡大、翻訳、および設備情報などの参考情報の付加を行うものであったが、その他の処理を行ってもよい。たとえば、サーバ装置3のプロセッサ31は、撮影画像の縮小、撮影画像の角度変更、撮影画像に対する色付け、撮影画像の一部の削除、翻訳結果の音声の付加、および、作業者が撮影した設備4に関する生産情報および分析結果の付加など、指示者による作業者に対する指示をサポートするための処理であればいずれの処理を実行するものであってもよい。
【0146】
本実施の形態においては、
図8に示されるように、参考情報のうち、設備情報に関して、作業用端末5のユーザ(作業者)に応じた制限レベルが設けられていたが、作業手順またはマニュアルに関してもユーザ(作業者)に応じた制限レベルが設けられていてもよい。たとえば、一般社員が作業用端末5を用いて作業情報を要求した場合、作業手順は作業情報に含まれる一方で、マニュアルは作業情報に含まれなくてもよい。班長または主任が作業用端末5を用いて作業情報を要求した場合、作業手順およびマニュアルの両方が作業情報に含まれてもよい。
【0147】
設備情報は、作業内容、ガス使用量、製品特性、および不良割合に限らず、設備4に関する情報であればいずれの情報を含んでいてもよい。たとえば、設備情報は、設備4による製造物に関連する営業、在庫情報を含んでいてもよい。設備情報は、設備4が設置された工場、病院、倉庫など、設備4の周辺環境に関する情報を含んでいてもよい。
【0148】
作業用端末5は、カメラ56を備えるものであったが、カメラ56は作業用端末5と別体であってもよい。つまり、作業用端末5のプロセッサ51は、別体のカメラ56によって撮影された設備4の撮影画像を含む撮影情報を取得し、取得した撮影情報をサーバ装置3に送信してもよい。
【0149】
コード10は、設備4に直接的に取り付けられるものに限らず、設備4とは別体のオブジェクトに取り付けられてもよい。コード10は、バーコードなどの一次元コード、およびQRコード(登録商標)などの二次元コードに限らず、RFID(radio frequency identifier)のパッシブタグまたはアクティブタグ、Bluetooth(登録商標)のタグなど、各種のICタグ(integrated circuit tag)であってもよい。この場合、作業用端末5は、ICタグを読み取るためのリーダを備えていてもよい。
【0150】
今回開示された実施形態および実施例は全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した実施の形態ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0151】
1 情報提供システム、2 ネットワーク、3 サーバ装置、4 設備、5 作業用端末、6 指示用端末、7 リモコン、8 ホルダ、10 コード、31,51,61 プロセッサ、32,52,62 通信装置、33,53,63 メモリ、34 メディア読込装置、35 記録媒体、54,64 ディスプレイ、55,65 入力インターフェース、56 カメラ、57 マイク、70 作業箇所、81 フレーム、82 固定部、109,110,111 遷移、310,510,610 演算部、320,520,620 通信部、330,530,630 記憶部、331,531,631 制御プログラム、331a 情報提供プログラム、332 設備管理テーブル、333 作業者管理テーブル、334 作業手順データ、335 マニュアルデータ、336 設備関連データ、337 翻訳用データ、340 メディア読込部、450,550,650 入力部、540,640 表示部、560 画像取得部、570 音声取得部、532,632 端末ID。
【要約】
情報提供システムは、作業用端末と、作業用端末と通信する指示用端末とを備える。作業用端末は、カメラの撮影によって得られた設備の撮影画像を含む撮影情報を出力する作業側通信装置と、設備における作業に関する作業情報を表示する作業側ディスプレイとを含む。指示用端末は、撮影情報に基づき撮影画像を表示する指示側ディスプレイと、設備における作業を指示するための指示情報を受け付けるインターフェースと、指示情報を出力する指示側通信装置とを含む。作業用端末は、作業情報として、撮影情報と指示情報とに基づき加工された撮影画像を作業側ディスプレイに表示する。