(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】スイッチ基板
(51)【国際特許分類】
H01H 1/60 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
H01H1/60
(21)【出願番号】P 2017248051
(22)【出願日】2017-12-25
【審査請求日】2020-03-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000215833
【氏名又は名称】帝国通信工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】小金平 和雄
(72)【発明者】
【氏名】須山 眞仁
(72)【発明者】
【氏名】永井 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 啓史
【審査官】関 信之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-130218(JP,U)
【文献】特開2003-331687(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 1/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板の表面に、摺動子の接点が摺動することでオンオフ出力を切替える複数のスイッチパターンを形成して構成されるスイッチ基板において、
前記摺動子の接点の摺動軌跡上において隣接するスイッチパターンの間に、他の回路と導通しない独立したダミーパターンを形成し、
且つ前記スイッチパターンとダミーパターン間の隙間の間隔は、前記摺動子の接点が前記隙間において露出する絶縁基板表面に一旦接触する以上の間隔に形成され
、
さらに、前記スイッチパターンは、第1の導電材料層の上面に第2の導電材料層を積層して形成され、
前記ダミーパターンは、前記第2の導電材料層のみで形成されていることを特徴とするスイッチ基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンコーダなどとして用いて好適なスイッチ基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、エンコーダなどとして用いられる回転式スイッチ用のスイッチ基板は、絶縁基板の表面に、スイッチパターンをリング状に形成して構成されている。そして、摺動子の接点が、前記スイッチパターン上を摺動することでオンオフ信号が出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、例えば、耐熱性や剛性などを向上させるために、樹脂材中にガラス繊維を混合した絶縁基板を用い、且つ当該絶縁基板の表面にスクリーン印刷によってスイッチパターンを形成したスイッチ基板の場合、当該スイッチパターン上を摺動子の接点が多数回摺動しているうちに、オンオフ信号に乱れが生じてしまうという問題があった。
【0005】
前記オンオフ信号に乱れを生じる原因について、本願発明者が種々の検討を行ったところ、以下のような結論を得た。即ち、例えば
図8に示すように、樹脂材中にガラス繊維を混合した絶縁基板150の表面に、スイッチパターン161をスクリーン印刷によって所定の間隔で形成した場合、摺動子170の接点171は、隣り合うスイッチパターン161の間の絶縁基板150の表面上を摺動することになるが、前記ガラス繊維を混合した絶縁基板150は、ガラス材を混合しない絶縁基板に比べて、その表面が平滑でなく、また硬いので、その上を接点171が摺動することで当該接点171が削れ易くなってしまう。このため削れた金属粉と、スイッチパターン161上を摺動した際に削れるカーボン粉(金属粉とカーボン粉を合わせて「導電粉b」という)が多くなって、スイッチパターン161の表面に多数付着し、その上を接点171が摺動することでオンオフ信号が乱れてしまうことがわかった。また上述のように、接点171が削れ易くなることで、接点171の表面の滑らかさも阻害されて荒くなってしまい、このこともオンオフ信号が乱れてしまう原因の一つであることもわかった。上記問題を解決する一つの方法として、接点171が削れないようにするために、グリスを塗布する方法も考えられるが、この場合、グリスを使用するため材料コストが増加し、またグリスの塗布工程が必要になって煩雑である。
【0006】
上記問題を解決するため、
図9に示すように、隣り合うスイッチパターン161の間にダミーパターン163を形成する方法も考えられる。このように構成すれば、絶縁基板150の表面に接点171が当接することがないので、接点171の削れを防止することができ、金属粉の発生を防止できる。しかしこのように構成した場合、接点171がスイッチパターン161やダミーパターン163上を摺動する際に生じるカーボン粉bが、スイッチパターン161とダミーパターン163の間の狭い隙間k1に溜まり、両者間がショートする虞があった。特に、スイッチパターン161やダミーパターン163として、導電ペーストのスクリーン印刷を用いた場合、パターンが柔らかいので削られ易く、ショートの虞が高くなる。
【0007】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、スイッチパターン上を摺動子の接点が多数回摺動しても、オンオフ信号に乱れが生じることがなく、常に正常なオンオフ信号を得ることができるスイッチ基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するため、本発明は、絶縁基板の表面に、摺動子の接点が摺動することでオンオフ出力を切替える複数のスイッチパターンを形成して構成されるスイッチ基板において、前記摺動子の接点の摺動軌跡上において隣接するスイッチパターンの間に、他の回路と導通しない独立したダミーパターンを形成し、且つ前記スイッチパターンとダミーパターン間の隙間の間隔は、前記摺動子の接点が前記隙間において露出する絶縁基板表面に一旦接触する以上の間隔に形成され、さらに、前記スイッチパターンは、第1の導電材料層の上面に第2の導電材料層を積層して形成され、前記ダミーパターンは、前記第2の導電材料層のみで形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、摺動子の接点が摺動軌跡上を摺動する際に削られて生じる接点粉と、当該接点によって削られて生じるパターン粉(何れも導電粉)が、当該接点が一旦絶縁基板上に当接することで、スイッチパターンとダミーパターンのそれぞれ外周辺の段差部においてはぎ取られて当該段差部の部分に溜まる。このため、スイッチパターン上への導電粉の付着を防止できる。これによって、スイッチパターンを形成した絶縁基板上を摺動子の接点が多数回摺動しても、オンオフ信号に乱れが生じることがなくなる。
一方で、ダミーパターンを設けているため、接点が絶縁基板の表面上を摺動する距離は短いので、接点は削れにくく、それだけ接点の表面の滑らかさを保つこともでき、このことからも乱れのない安定したオンオフ信号を得ることができる。
また、スイッチパターンとダミーパターンの外周辺の段差の下側部分に導電粉が溜まっても、隣り合うスイッチパターンとダミーパターンの間の隙間は一旦接点が当接するだけの距離を有していてそれほど短くはないので、溜まった導電粉によって両パターン間がショートすることもない。
【0009】
またスイッチパターンはオンオフ信号を得るためのパターンなので、第1の導電材料層を用い、且つこれを保護する第2の導電材料層を設ける必要があるが、ダミーパターンはそのような必要のないパターンなので、第2の導電材料層で構成し、これによって、材料費の削減を図ることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、スイッチパターン上を摺動子の接点が多数回摺動しても、オンオフ信号に乱れが生じることがなく、常に正常なオンオフ信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図2】摺動軌跡T2上を摺動する摺動子100の接点101の動作説明図である。
【
図3】摺動軌跡T2上を摺動する摺動子100の接点101の動作説明図である。
【
図4】摺動軌跡T2上を摺動する摺動子100の接点101の動作説明図である。
【
図5】摺動軌跡T2上を摺動する摺動子100の接点101の動作説明図である。
【
図6】摺動軌跡T2上を摺動する摺動子100の接点101の動作説明図である。
【
図7】摺動軌跡T2上を摺動する摺動子100の接点101の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施形態に係るスイッチ基板1の平面図である。同図に示すように、スイッチ基板1は、円板状に形成された絶縁基板10の表面に、リング状に3つの摺動軌跡(3つの摺動子の接点の摺動軌跡)T1,T2,T3用のスイッチパターン21,31,41を形成し、さらにスイッチパターン31,41の間の位置に、それぞれダミーパターン51,61を形成して構成されている。なお以下の説明において、「上」とは絶縁基板10のスイッチパターン21,31,41等を形成した面側をいい、「下」とはその反対面側をいうものとする。
【0013】
絶縁基板10は、補強材としてガラス繊維(ガラス材)を混合することで耐熱性、剛性、難燃性などの各種性能を向上させた合成樹脂〔例えばPPS(ポリフェニレンスルフイド)〕を、略円板状に成形することで構成されている。
【0014】
最も内側の摺動軌跡T1上に位置するスイッチパターン21は、コモンパターンであり、リング状に形成された単一パターンである。また中間の摺動軌跡T2と最も外側の摺動軌跡T3上に位置するスイッチパターン31,41は、リング状に複数のスイッチパターン31,41を等間隔に形成して構成されている。内側と外側に隣接する各組のスイッチパターン31,41は、何れの組も円周方向に向かって所定の同一角度ずつずれた位置に形成されており、また各組のスイッチパターン31,41は接続されている。同様に内側の各オンオフパターン31は前記スイッチ用パターン21に接続されている。
【0015】
各スイッチパターン21,31,41は、導電体ペーストをスクリーン印刷することによって同時に形成される。具体的には、まず銀ペーストを前記各スイッチパターン21,31,41の形状にスクリーン印刷して硬化させて銀層(第1の導電材料層)を形成し、その上にこれを覆うようにカーボンペーストを前記各スイッチパターン21,31,41の形状にスクリーン印刷して硬化させてカーボン層(第2の導電材料層)を形成している。銀層の上にカーボン層を被せるのは、銀層の保護と、銀のマイグレーションを防止するためである。
【0016】
ダミーパターン51,61は、中間の摺動軌跡T2と最も外側の摺動軌跡T3上に形成されるダミー用の導電パターンであり、リング状に複数組のダミーパターン51,61を等間隔に形成して構成されている。内側と外側に隣接する各組のダミーパターン51,61は、何れの組も円周方向に向かって所定の同一角度ずつずれた位置に形成されており、また各組のダミーパターン51,61は接続されている。各組のダミーパターン51,61は、他の回路には接続されておらず、それぞれが独立している。言い換えれば、ダミーパターン51,61は、摺動軌跡T2,T3上において隣接するスイッチパターン31,41の間に、他の回路と導通しない独立した状態で形成されている。
【0017】
各組のダミーパターン51,61と、これらに隣接するスイッチパターン31,41の間には、所定の隙間S1,S2が形成されている。各隙間S1,S2の間隔は、下記する摺動子100の接点101が前記隙間S1,S2において露出している絶縁基板10の表面に一旦接触する以上の間隔に形成されている。各隙間S1の間隔(寸法)は、摺動軌跡T2方向に向かって何れも同一であり、また各隙間S2の間隔(寸法)も、摺動軌跡T3方向に向かって何れも同一である。
【0018】
各ダミーパターン51,61は、導電体ペーストをスクリーン印刷することによって同時に形成される。具体的には、カーボンペーストを前記各ダミーパターン51,61の形状にスクリーン印刷して硬化させてカーボン層(第2の導電材料層)を形成している。カーボンペーストのスクリーン印刷は、前記スイッチパターン21,31,41を形成する際のカーボンペーストのスクリーン印刷と同時に行う。
【0019】
以上のことからわかるように、スイッチパターン21,31,41は、銀層(第1の導電材料層)の上面に、カーボン層(第2の導電材料層)を積層して形成されており、一方ダミーパターン51,61は、前記カーボン層(第2の導電材料層)のみによって形成されている。即ち、スイッチパターン21,31,41の方が、ダミーパターン51,61よりも厚みが厚い。
【0020】
そして、上記スイッチ基板1上に下記する摺動子100を設置し、下記する3つの接点101を各摺動軌跡T1,T2,T3上に当接させ、摺動子を回転すれば、摺動子100の各接点101が各摺動軌跡T1,T2,T3上を摺動し、これによって、所望のオンオフ出力を切替えることができる。このスイッチ基板1の場合、前記オンオフ出力によって、摺動子100の回転方向や回転速度などを検出することができる。
【0021】
次に、上記摺動軌跡T2(スイッチパターン31やダミーパターン51)上を摺動する摺動子100の接点101の動作について、
図2~
図7を用いて詳細に説明する。なお、接点101の動作は、スイッチパターン41やダミーパターン61に対しても同様なので、その説明は省略する。なお、
図2~
図7において、スイッチパターン31の銀層(第1の導電材料層)を31a、カーボン層(第2の導電材料層)を31b、ダミーパターン51のカーボン層(第2の導電材料層)を51bと表示する。
【0022】
ここでまず、例えば
図2に示すように、摺動子100の接点101が、何れかのダミーパターン51上に当接(弾接)しているとする。そして摺動子100が、スイッチ基板1に対して相対的に矢印A方向(
図2に向かって左方向)に移動していくと、
図3に示すように、接点101は、一旦、隙間S1内に入り込み、絶縁基板10の表面に当接する。
【0023】
そして、
図4に示すように、短い距離だけ、絶縁基板10の表面上を摺動した後、
図5に示すように、スイッチパターン31の外周辺Lに触れる。これによって、触れたスイッチパターン31と摺動子100間がオンする。
【0024】
さらに接点101を同一方向Aに向かって移動すると、
図6に示すように、接点101は、スイッチパターン31上に乗り上げて摺動し、前記スイッチパターン31とのオン状態を継続する。
【0025】
接点101を、
図6の状態から、A方向とは反対方向に向かって移動していくと、上記の説明とは逆に、
図6→
図5→
図4→
図3→
図2のように接点101が移動し、スイッチパターン31とのオンオフ状態が変化していく。
【0026】
そして上述のように摺動子100の接点101が、摺動軌跡T2上を繰り返し多数回摺動すると、スイッチパターン31表面のカーボン層31bと、ダミーパターン51表面のカーボン層51bが少しずつ削れ、カーボン粉が接点101に付着するようになる。同時に短い距離ではあるが、接点101が隙間S1内において、ガラス繊維を混合しない絶縁基板に比べてその表面が平滑でなく硬い絶縁基板10の表面上を摺動することで、当該接点101が削れ、削れた金属粉も接点101に付着する。しかし、これらカーボン粉や金属粉(以下両者を合わせて「導電粉」という)は、
図5から
図6に接点101が移動する際に、即ち接点101がスイッチパターン31の外周辺Lを乗り上げる際、
図7に示すように、スイッチパターン31の外周辺Lの段差部によってはぎ取られ、外周辺Lの段差部の下側部分に溜まる(導電粉a1)。一方、接点101が逆方向に移動する場合は、
図3から
図2に接点101が移動する際に、即ち接点101がダミーパターン51の外周辺Mを乗り上げる際、
図7に示すように、ダミーパターン51の外周辺Mの段差部によってはぎ取られ、外周辺Mの段差部の下側部分に溜まる(導電粉a2)。また導電粉a1,a2がはぎ取られる段差部の数は、スイッチパターン31の他にダミーパターン51を設けることで2倍になり、より効果的に導電粉a1,a2をはぎ取ることができる。
【0027】
これらのことから、導電粉a1,a2がスイッチパターン31の表面上に付着することを、効果的に防止することができる。これによって、スイッチパターン31を形成したスイッチ基板1上を摺動子100の接点101が多数回摺動しても、オンオフ信号に乱れが生じることはなくなる。一方で、ダミーパターン51を設けることで、接点101が絶縁基板10の表面に当接する距離が短くなるので、接点101は削れにくくなり、それだけ接点101の表面の滑らかさを保つこともでき、このことからも乱れのない安定したオンオフ信号を得ることができる。また、外周辺L,Mの段差部の下側部分に導電粉a1,a2が溜まっても、隣り合うスイッチパターン31とダミーパターン51間の隙間S1は一旦接点101が絶縁基板10表面に当接するだけの距離を有していてそれほど短くはないので、溜まった導電粉a1,a2によって両パターン31,51間がショートすることもない。
【0028】
またこの実施形態において、スイッチパターン31は、銀層(第1の導電材料層)31aの上面にカーボン層(第2の導電材料層)31bを積層して構成され、一方ダミーパターン51は、前記カーボン層(第2の導電材料層)51bのみで構成されている。スイッチパターン31はオンオフ信号を得るためのパターンなので、導電率の高い銀層31aを用い、且つこれを保護するカーボン層31bを設ける必要があるが、ダミーパターン51はそのような必要のないパターンなので、カーボン層51bのみで構成し、これによって、材料費の削減を図っている。
【0029】
さらに上記スイッチパターン31は、銀層(第1の導電材料層)31aの上面ばかりでなく、さらに銀層(第1の導電材料層)31aの外周辺の側面(外周側面)も、カーボン層(第2の導電材料層)31bで覆っている。銀層(第1の導電材料層)31aの側面もカーボン層(第2の導電材料層)31bで覆うことで、銀層(第1の導電材料層)31aの保護を確実にすることができ、さらにカーボン層(第2の導電材料層)31bを銀層(第1の導電材料層)31aよりも広い面積で印刷することで、印刷ズレによって銀層(第1の導電材料層)31aが露出することを確実に防止することができる。なお、上記実施形態では、カーボン層(第2の導電材料層)31bによって、銀層(第1の導電材料層)31aの外周側面全体を覆ったが、場合によっては、銀層(第1の導電材料層)31aの外周側面の全体またはその一部を覆わないように構成しても良い。
【0030】
上述のように、絶縁基板10としてガラス繊維を混合することで耐熱性などを向上させた合成樹脂を用いた場合、本発明は特に有効に作用するが、ガラス繊維を混合しない合成樹脂だけの絶縁基板を用いたスイッチ基板であっても、本発明の効果を得ることができる。
【0031】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や構造や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、上記実施形態は、本発明を回転式スイッチ用のスイッチ基板に適用した例を示したが、スイッチパターンを直線状(円弧状やその他の曲線状なども含む)に形成したいわゆるスライド式スイッチ用のスイッチ基板にも本発明を同様に適用することができる。
【0032】
また、スイッチパターンやダミーパターンが上記実施形態に示す形状のものに限定されないことは言うまでもなく、本発明は他の種々のスイッチパターンやダミーパターンであっても良い。また上記実施形態では、スイッチパターンとして第1の導電材料層の上面に第2の導電材料層を積層したものを用い、ダミーパターンとして第2の導電材料層のみで形成したものを用いたが、本発明はこれに限定されず、何れのパターンも1層又は複数層で形成しても良い。
【0033】
また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0034】
1 スイッチ基板
10 絶縁基板
100 摺動子
101 接点
21,31,41 スイッチパターン
51,61 ダミーパターン
S1,S2 隙間
31a 第1の導電材料層
31b 第2の導電材料層
51b 第2の導電材料層
T1,T2,T3 摺動軌跡