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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】ロッドリンクリデューサ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/70 20060101AFI20220119BHJP
   A61B 17/60 20060101ALI20220119BHJP
   A61B 17/64 20060101ALI20220119BHJP
   A61B 17/66 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
A61B17/70
A61B17/60
A61B17/64
A61B17/66
【請求項の数】 16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017176509
(22)【出願日】2017-09-14
(65)【公開番号】P2018047237
(43)【公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-07-15
(31)【優先権主張番号】15/265,083
(32)【優先日】2016-09-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507400686
【氏名又は名称】グローバス メディカル インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド,レフ
(72)【発明者】
【氏名】セルジオ,ムニス
(72)【発明者】
【氏名】キエム,ファム
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/0034350(US,A1)
【文献】米国特許第04360012(US,A)
【文献】特表2013-530775(JP,A)
【文献】米国特許第07314331(US,B1)
【文献】特表2015-515346(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0213715(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0025076(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/70
A61B 17/60-17/66
A61F 5/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎変形を矯正するために使用されるロッドリンクリデューサアセンブリであって、
第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部と前記第2の端部との間で本体軸に沿って延びる細長の本体を有する操作ロッドと、
前記ロッドから外向きに延びる柱と、
ロッド操作ジョイントであって、
ジョイントロッド軸に沿って延びる細長のジョイントロッドと、
前記ジョイントロッドに沿って配置された第1の連結クランプであって、前記柱に解放可能に接続可能である、第1の連結クランプと、
前記第1の連結クランプに隣接して前記ジョイントロッドに沿って配置され、前記第1の連結クランプに対して前記ジョイントロッドの周りで回転可能である第2の連結クランプであって、第2の柱に解放可能に接続可能である、第2の連結クランプと、
前記第2のクランプを前記第1のクランプに向けて付勢するように適合された第1の付勢部材と、を備えるロッド操作ジョイントと、を備え
前記操作ロッドの前記第2の端部は先端を備え、前記先端は、構築物を中に解放可能に固定するように適合されたレシーバを備え、
前記先端は、前記本体軸に直交して延びるレシーバ軸を備え、
前記レシーバは、前記レシーバ軸に対して斜めの角度で延びる固定部材を備え、
前記固定部材は、ねじ式通路と係合されたセットねじと、前記通路に位置決めされて、前記セットねじが前記通路から外れることを防止する保持ピンとを備える、
ロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項2】
前記操作ロッドの前記第1の端部が多面的なインターフェースを含み、前記多面的なインターフェースは複数の側面を有する、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項3】
前記第1の端部に取り外し可能に取り付けられたハンドルであって、前記第1の端部の前記多面的なインターフェースを受け入れるように適合された多面的なレシーバを有する、ハンドルをさらに備え、前記多面的なレシーバは複数の側面を有する、請求項2に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項4】
前記柱は、円筒状の断面を有する、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項5】
前記柱は、前記操作ロッドに接続された接続端部と、前記接続端部よりも大きな断面を有する自由端部とを有する、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の連結クランプ及び前記第2の連結クランプの各々は、上クランプ部分と、前記上クランプ部分に対して前記ジョイントロッドに沿って移動可能な下クランプ部分とを備える、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項7】
各上クランプ部分は、前記ジョイントロッド軸に対して斜めの第1の角度で延びる第1のクランプ面と、前記ジョイントロッド軸に対して斜めの第2の角度で延びる第2のクランプ面と、を備える、請求項に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項8】
前記上クランプ部分は、タブとスロットとのうちの一方を備え、前記下クランプ部分は、タブとスロットとのうちの他方を備え、それにより、前記タブが前記スロットに係合し、前記上クランプ部分の前記下クランプ部分に対する回転を防止する、請求項に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の連結クランプは、第1の連結器端部を備え、前記第2の連結クランプは、前記第1の連結器端部を解放可能に係合するように適合され、それによって前記第1の連結クランプの前記第2の連結クランプに対する回転を制限する、第2の連結器端部を備える、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項10】
前記ロッド操作ジョイントは、前記第1の連結クランプと前記第2の連結クランプとの間に位置決めされた第2の付勢部材をさらに備え、前記第2の付勢部材は、前記第1の連結クランプを、前記第2の連結クランプから離すように付勢するように適合される、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の付勢部材は、前記ジョイントロッドに回転可能に接続されるカムを備え、前記カムは、前記第1の連結クランプが前記第2の連結クランプに対して回転可能でない固定位置と、前記第1の連結クランプが前記第2の連結クランプに対して回転可能である解放位置との間で動作可能である、請求項1に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項12】
前記カムが前記固定位置にある場合、前記第1の連結クランプは前記を固定して係合し、前記カムが前記解放位置にある場合、前記第1の連結クランプは前記から取り外し可能である、請求項11に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項13】
脊椎変形を矯正するために使用されるロッドリンクリデューサアセンブリであって、
第1の端部、第2の端部、及び前記第1の端部と前記第2の端部との間で本体軸に沿って延びる細長の本体を有する操作ロッドと、
前記操作ロッドの前記第1の端部に取り外し可能に取り付け可能なハンドルであって、前記操作ロッドを前記本体軸の周りで回転させるように適合された、ハンドルと、
前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記ロッドから外向きに延びる柱と、
前記柱に解放可能に取り付け可能なロッド操作ジョイントと、を備え、前記ロッド操作ジョイントは、
ジョイントロッドと、
前記ジョイントロッドに沿って配置され、前記柱を解放可能に保持するように適合された第1の連結クランプと、
前記ジョイントロッドに沿って配置され、前記第1の連結クランプに対して回転可能である第2の連結クランプと、
前記第1の連結クランプを前記第2の連結クランプに解放可能に接続するように適合された係止機構と、を備え
前記操作ロッドの前記第2の端部は先端を備え、前記先端は、構築物を中に解放可能に固定するように適合されたレシーバを備え、
前記先端は、前記本体軸に直交して延びるレシーバ軸を備え、
前記レシーバは、前記レシーバ軸に対して斜めの角度で延びる固定部材を備え、
前記固定部材は、ねじ式通路と係合されたセットねじと、前記通路に位置決めされて、前記セットねじが前記通路から外れることを防止する保持ピンとを備える、
ロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項14】
前記係止機構は、前記ジョイントロッドに取り付けられたカムレバーを備える、請求項13に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項15】
前記第2の端部に取り付けられた先端をさらに備え、前記先端は、前記先端に挿入されたロッドを解放可能に受け入れ、保持するような寸法である、請求項13に記載のロッドリンクリデューサアセンブリ。
【請求項16】
脊椎変形を矯正するために使用されるロッドリンクリデューサアセンブリであって、
操作ロッドであって、
複数の側面を有する多面的なインターフェースを含む第1の端部と、
先端を含む第2の端部と、
前記第1の端部と前記第2の端部との間で本体軸に沿って延びる細長の本体と、を備える、操作ロッドと、
前記操作ロッドの前記第1の端部に取り外し可能に取り付け可能なハンドルであって、前記ハンドルは、前記第1の端部の前記多面的なインターフェースを受け入れるように適合された多面的なレシーバを有する、ハンドルと、
前記第1の端部と前記第2の端部との間で前記ロッドから外向きに延びる接続端部、及び前記接続端部よりも大きな断面を有する自由端部を有する、柱と、
前記柱に解放可能に取り付け可能なロッド操作ジョイントと、を備え、
前記ロッド操作ジョイントは、
ジョイントロッドと、
前記ジョイントロッドに沿って配置され、前記柱を解放可能に保持するように適合された第1の連結クランプと、
前記ジョイントロッドに沿って配置され、前記第1の連結クランプに対して回転可能である第2の連結クランプと、
前記第1の連結クランプと前記第2の連結クランプとの間に配置された付勢部材と、
前記第1の連結クランプを前記第2の連結クランプに解放可能に接続するように適合されたカム係止機構と、を備え
前記操作ロッドの前記第2の端部は先端を備え、前記先端は、構築物を中に解放可能に固定するように適合されたレシーバを備え、
前記先端は、前記本体軸に直交して延びるレシーバ軸を備え、
前記レシーバは、前記レシーバ軸に対して斜めの角度で延びる固定部材を備え、
前記固定部材は、ねじ式通路と係合されたセットねじと、前記通路に位置決めされて、前記セットねじが前記通路から外れることを防止する保持ピンとを備え、
前記付勢部材は、前記第1の連結クランプを、前記第2の連結クランプから離すように付勢するように適合される、
ロッドリンクリデューサアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨固定に関し、より詳細には、脊椎変形矯正中に使用され得るロッドリンクリデューサに関する。
【背景技術】
【0002】
冠状または矢状の代償不全を伴う深刻な脊椎変形において、脊柱の転移術は、体幹のバランスの回復、ならびに変形矯正のために必要である。しかしながら、体節整復法、全体の減捻、及び頂端側転移術などの従来の矯正方法は、たいてい不十分である。
【0003】
脊椎の矯正に対する、より直接的で制御された手法を提供するロッドリンクリデューサアセンブリ及び方法を提供することは有益であろう。
【発明の概要】
【0004】
本発明の概要は、発明を実施するための形態において下記でさらに説明される、単純化された形式で概念の選択を導入するために提供される。本発明の概要は、特許請求された主題の主要な特徴または必須の特徴を特定することを意図せず、特許請求された主題の範囲を限定するために使用されることも意図しない。
【0005】
一実施形態によると、ロッドリンクリデューサアセンブリは、脊柱側彎を治療するように構成されてもよい。ロッドリンクリデューサアセンブリは、第1の端部、第2の端部、及び第1の端部と第2の端部との間を本体軸に沿って延びる細長の本体を有する、操作ロッドを備える。柱がロッドから外向きに延びる。ロッド操作ジョイントは、ジョイントロッド軸に沿って延びる細長のジョイントロッドと、ジョイントロッドに沿って配置された第1の連結クランプであって、ポストに解放可能に接続可能である第1の連結クランプと、第1の連結クランプに隣接してジョイントロッドに沿って配置され、第1の連結クランプに対してジョイントロッドの周りで回転可能である第2の連結クランプとを備える。第2の連結クランプは、第2の操作ロッド上で第2の柱に解放可能に接続可能である。付勢部材は、第2のクランプを第1のクランプに対して付勢するように適合される。
【0006】
代替的に、ロッドリンクリデューサアセンブリは、第1の端部、第2の端部、及び第1の端部と第2の端部との間で本体軸に沿って延びる細長の本体を有する、操作ロッドを備える。ハンドルが、操作ロッドの第1の端部に取り外し可能に取り付け可能である。ハンドルは、操作ロッドを本体軸の周りで回転させるように適合される。先端が第2の端部に取り付けられる。先端は、先端の中に挿入されたロッドを解放可能に受け入れ、保持する寸法である。柱が、第1の端部と第2の端部との間をロッドから外向きに延びる。ロッド操作ジョイントが、柱に解放可能に取り付けられる。ロッド操作ジョイントは、ジョイントロッドと、ジョイントロッドに沿って配置され、柱を解放可能に保持するように適合された第1の連結クランプと、ジョイントロッドに沿って配置され、第1の連結クランプに対して回転可能な第2の連結クランプとを備える。係止機構は、第1の連結クランプを第2の連結クランプに解放可能に固定するように適合される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の他の態様、特徴、及び利点は、下記の発明を実施するための形態、添付された請求項、及び同じ参照符号が同様の、または同一の要素を示す、添付された図面から完全に明らかになるであろう。
【0008】
図1A】矢状湾曲を矯正する従来技術の仮のロッド及びロッドリンクリデューサを示す後部立面図である。
図1B】矢状湾曲を矯正する従来技術の仮のロッド及びロッドリンクリデューサを示す後部立面図である。
図2】第1の例示の実施形態による、一対のロッドリンクリデューサアセンブリの斜視図である。
図3図2のアセンブリにおける示される操作アーム先端の斜視図である。
図4図2のアセンブリにおいて使用され得る操作アーム先端の代替的な実施形態である。
図5図3及び4に示される操作アーム先端のうちのいずれかの断面図である。
図6図2に示されるロッドリンクリデューサアセンブリのうちの1つの分解斜視図である。
図7図6のロッドリンクリデューサアセンブリにおいて使用されるロッド操作ジョイントの分解斜視図である。
図8】圧縮された状態での図7に示される組み立てられたロッド操作ジョイントの断面の、側部立面図である。
図9】圧縮されていない状態での図7に示される組み立てられたロッド操作ジョイントの断面の、側部立面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面では、同じ数字は全体を通して同じ要素を示す。特定の用語は、本明細書において利便性のためだけに使用され、本発明についての限定としてとられるべきではない。用語は、詳細に述べられた言葉、その派生、及び同様の趣旨の言葉を含む。下記に例証される実施形態は、包括的であるように、または開示される正確な形式に本発明を限定するように意図されない。これらの実施形態は、本発明の原理ならびにその適用及び実際の使用を最も良く説明するように、及び他の当業者が本発明を最も良好に利用することを可能にするように選択され、説明される。
【0010】
本明細書での「1つの実施形態」または「一実施形態」という参照は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、または特性は、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることができることを意味する。本明細書における様々な場所での「1つの実施形態において」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ実施形態を参照せず、他の実施形態の必ずしも互いに排他的な別々の、または代替の実施形態ではない。同じことを「実施」という用語にも適用する。
【0011】
本出願において使用されるように、「例示」という用語は、例、事象、または例証としての役割をすることを意味するように本明細書で使用される。「例示」として本明細書で説明されるあらゆる態様または設計は、他の態様または設計を超えて好ましい、または有利であると必ずしも解釈されるべきではない。むしろ、例示という言葉の使用は、具体的な方式で概念を提示するように意図される。
【0012】
さらに、「または」という用語は、排他的な「または」よりも、包括的な「または」を意味するように意図される。すなわち、明記されない限り、または文脈から明らかでない限り、「XはAまたはBを利用する」は、自然に包括する順列のうちのいずれかを意味するように意図される。すなわち、XはAを利用し、XはBを利用し、またはXはAとBとの両方を利用する場合、「XはAまたはBを利用する」は、前述の事象のうちのいずれかの下で満たされる。さらに、本出願及び添付される請求項において使用される「a」及び「an」という冠詞は一般的に、単数形を指すと明記されない限り、または文脈から明らかでない限り、「1つ以上」を意味するように解釈されるべきである。
【0013】
さらに、この説明の目的で、「連結」、「連結する」、「連結された」、「接続」、「接続する」、または「接続された」という用語は、2つ以上の要素を直接的または間接的に互いに結合させること、または接続することの当分野で知られた、または後に開発されるあらゆる方式を指し、1つ以上の追加の要素の介在が、必要ではないが、想定される。逆に、「直接連結された」、「直接接続された」などの用語は、このような追加の要素の欠如を暗示する。
【0014】
明示して述べられない限り、各数値及び範囲は、値または範囲の値に先行する「約」または「およそ」という用語のように近似すると解釈されるべきである。
【0015】
請求項における数字及び/または数字の参照符号の使用は、請求項の解釈を容易にするために、特許請求された主題の1つ以上の可能性のある実施形態を明らかにするように意図される。このような使用は、それらの請求項の範囲を対応する図面に示される実施形態に必ずしも限定するとして解釈されるべきではない。
【0016】
深刻な脊柱側湾は、ロッドリンクリデューサによる整復法として知られた技術を使用することによって治療され得る。図1Aに示されるこの処置において、ロッドリンクリデューサは、第1の操作アームを介して第1の一時的なロッド、及び第2の操作アームを介して第2の一時的なロッドを操作して、変形を一時的に矯正することができる。変形が一時的に矯正されると、ロッドリンクは第1の操作アームと第2の操作アームとの間に位置づけられ、それによって第1のロッドジョイント及び第2のロッドジョイントを締め付けることによって適所に係止される。図1Bに示されるように適所にあるロッドリンクで、次に永久的なロッドが脊椎の反対側に配置されて、変形矯正を維持することができる。
【0017】
別の知られた処置は、典型的に、椎骨において行われる切除を含む。ロッドリンクリデューサは、一時的なロッド及びロッドリンクによる固定を介して、椎骨の位置を操作するために使用される。椎骨が所望の解剖学的構造内に操作され、永久的なロッドが挿入されて、それによって所望の解剖学的構造を保持することができる。
【0018】
すべての平面運動における変形された脊椎の同時の、制御された矯正を許容するロッドリンクリデューサアセンブリを提供することは有益である。さらに、複数のロッド寸法の取り付けを可能にし、ねじ頭の周りまたはロッド間での取り付けを可能にする、及び減少された外形を有する様々な先端を備えたリデューサを提供することは有益である。
【0019】
本開示は、深刻な脊柱側湾を和らげるために使用され得るロッドリンクリデューサアセンブリの実施形態を提供する。1つの実施形態によると、ロッドリンクリデューサアセンブリは、別個のロッド把持先端を有する2つ以上の操作アームと、係止機構を有する操作ジョイントとを含んでもよい。
【0020】
図2、3、及び5~9を参照すると、第1の例示の実施形態による、ロッドリンクリデューサアセンブリ100(「リデューサアセンブリ100」)及びロッドリンクリデューサアセンブリ100’(「リデューサアセンブリ100’」)が示される。リデューサアセンブリ100は、既存の構築物52においてロッド50に接続され、リデューサアセンブリ100’は、別の既存の構築物52’においてロッド50’に取り付けられる。リデューサアセンブリ100、100’が示される一方、リデューサアセンブリ100’は、リデューサアセンブリ100として同じアセンブリ部品から構築されるため、リデューサアセンブリ100のみが詳細に述べられる。
【0021】
アセンブリ100は、変形の頂点の上及び下の一時的なロッドの操作が矯正された状態に脊椎を移動させることを可能にすることによって、脊椎変形を矯正するために使用される。次にロッドの位置が係止され、次に永久的なロッドが脊椎の反対側に配置されて、矯正を保つ。
【0022】
アセンブリ100は、すべての平面移動における変形した脊椎の同時の、制御された矯正も許容し、一方で従来技術の装置は、左右の整復法、前後の整復法、及び軸方向の減捻のために複数の別々の器具を必要とする。アセンブリ100は、このような処置を単純化し、単一の矢状及び脊柱後弯症の変形を矯正する新規の方法を提供する。
【0023】
さらに、アセンブリ100には、多数のロッド寸法の取り付けを可能にし、ねじ頭の周りまたはロッド間での取り付けを可能にし、減少された外形を有する様々な先端が設けられることができる。アセンブリ100の操作アームは、腕の内外との、より強固な連結面、及び外科医の好みのためのハンドルに対する配向可能な取り付けを提供する。アセンブリ100は、解体されて操作アームに取り付けられることができ、十分な角度を提供し、その結果、アセンブリ100は並進するアームと組み合わせられて、外科処置を単純化することができる。
【0024】
図2及び6を参照すると、アセンブリ100は、第1の端部112、第2の端部114、及び第1の端部112と第2の端部114との間で本体軸118に沿って延びる細長の本体116を有する、操作ロッド110を含む。操作ロッド110の第1の端部112は、多面的なインターフェース120を有する。
【0025】
ハンドル130は、操作ロッド110の第1の端部112に取り外し可能に取り付け可能である。ハンドル130は、外科医によって望まれるように操作ロッド110を動かすように適合される。ハンドル130は、第1の端部の多面的なインターフェース120を受け入れるように適合された多面的なの孔またはレシーバ132を有する。例示の実施形態では、多面的なインターフェース132は、ハンドル130が、外科医の好み(例えば、右利きまたは左利きの使用)に従って、または患者の解剖学的構造を収容するために、操作ロッド110の周りを45度の増分で回転され得るように、8つの側面を有する。8つの側面が開示されるが、当業者は、6つの側面(60度の増分での操作ロッド110の周りのハンドル130の回転を可能にする)など異なる量の側面も使用され得ることを認識するであろう。
【0026】
ハンドル130の自由端部134は、外科医が使用のためにハンドル130を快適に把持することを可能にする寸法である。自由端部134は、ハンドル130の人間工学を高めるような外郭136を含んでもよい。
【0027】
次に図2、3、5、及び6を参照すると、操作ロッド110の第2の端部114は、先端140を備える。先端140は、構築物50(図2に示される)を先端140の中に解放可能に固定するように適合されたレシーバ142を備える。先端140は、レシーバ142を通って延びるレシーバ軸144を備える。例示の実施形態では、レシーバ軸144は、本体軸118に直交して延びる。先端140は、先端140の中に挿入されたロッド50を解放可能に受け入れ、保持する寸法である。
【0028】
レシーバ142は、レシーバ142に挿入されるロッド50の直径よりも長い長さ「A」を有する開口146を有する。レシーバ142内にロッド50を保持するために、レシーバ142は、レシーバ軸144に斜めの角度で軸150に沿って延びる固定部材148を含む。固定部材148は、ねじ式通路154に係合されたセットねじ152と、通路154に位置決めされて、セットねじ152が通路154から外れることを防止する保持ピン156、158とを含む。セットねじ152の斜めの角度は、セットねじ152が患者の反対側から締め付けられることを可能にし、結果として解剖学的構造のより少ない干渉(例えば、多面的なジョイントに入り込むこと)をもたらす。ピン156、158は、セットねじ152を保持し、一方で、ある範囲のロッド寸法を締めるために十分な運動を許容する。
【0029】
一時的なロッドの直径を変えるために、いくつかの異なる先端の選択肢が利用可能であり、ダブルチップ140(図3に示される)が、図2に示されるように、ねじ60の周りに合うように設けられることができる。代替の実施形態では、単一の先端140’(図4に示される)が、2つのねじ間に合うように設けられることができる。
【0030】
先端140または先端140’のどちらが使用されるかに関わらず、ロッド50は開口146を介して先端140、140’内に受け入れられ、それによって、図2に見られるように、先端140、140’がロッド50上で下向きに挿入され、セットねじ152をロッド50に対して締め付けることによって、ロッド50に固定される。
【0031】
次に図6を参照すると、柱160は、第1の端部112と第2の端部114との間で操作ロッド110から外向きに延びる。例示の実施形態では、柱160は、内外柱である。柱160は、操作アーム110に固定されて接続され、ジョイントを操作するロッドの操作ロッド110上への接続の容易さを向上させ、アセンブリ100の強固さを向上させるために使用される。柱160は、アセンブリ100の手術中の多用途性を可能にし、操作ロッド110及びシャフト80を所望の配向に固定する。さらに、柱160の配向は、クランプが、下記で詳細に述べられるようにその上で締めることを可能にし、その結果、アセンブリ100は、患者の脊椎への矯正力が必要とされる方向において、より強固であることができる。代替的に、ロッド操作ジョイントは、操作ロッド110に直接接続され得る。
【0032】
柱160は、操作ロッド110に接続された、接続端部162と、接続端部162より大きな断面を有する自由端部164とを有する。例示の実施形態では、柱160は、概して円筒状の断面を有し、第2の端部164は外向きに広がって、その上の接続が柱160を滑り落ちることを防止することができる。
【0033】
次に図6~9を参照すると、ロッド操作ジョイント170は、柱160に解放可能に取り付け可能である。ロッド操作ジョイント170は、ジョイントロッド軸174に沿って延びる細長のジョイントロッド172を含む。ジョイントロッド172は、上先端180の内部に配置されたねじ式部分178を有する上端176を含む。下端182は、ジョイントロッド172上の要素がジョイントロッド172を滑り落ちることを防止する蓋183を含む。図8及び9に示されるように、蓋183は、ツール(図示せず)が内部接合185の中に挿入されて、ロッド操作ジョイント170内でジョイントロッド172を固定することを可能にする内部接合185を含む。ジョイントロッド172は、ロッド操作ジョイント170の解体を防止し、ロッド操作ジョイント170の部品の軸方向の配列を維持する。
【0034】
ロッド操作ジョイント170は、ジョイントロッド172に沿って配置された第1の連結クランプ184も含む。第1の連結クランプ184は、柱160に解放可能に接続可能である。第1の連結クランプ184は操作ロッド110から分離されるが、当業者は、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2012/0221057号において開示されるように、第1の連結クランプ184は操作ロッド110に一体化されることができ、それによってこのようなアセンブリがより迅速に組み立てられ、動きがより少なくなり、より強固になることを認識するであろう。
【0035】
第2の連結クランプ186は、第1の連結クランプ184に隣接してジョイントロッド172に沿って配置され、第1の連結クランプ184に対してジョイントロッド軸174の周りで回転可能である。第2の連結クランプ186は、図2に示されるシャフト80などのシャフトに解放可能に接続可能である。第1の連結クランプ184は、柱に160に連結されるように示され、第2の連結クランプ186は、シャフト80に連結されるように示されるが、当業者は、患者の解剖学的構造及び必要とされる脊椎矯正の種類に応じて、第1の連結クランプ184がシャフト80に連結されることができ、第2の連結クランプ186が柱160に連結され得ることを認識するであろう。
【0036】
第1の連結クランプ184は、第1の連結器端部188を備え、第2の連結クランプ186は、第1の連結器端部188に解放可能に係合するように適合された第2の連結器端部190を備え、それによって、第1の連結クランプの第2の連結クランプに対する回転を制限する。連結器端部188、190は、互いに係合可能であって、互いに対する連結クランプ184、186の回転を制限する、嵌合する星型の研磨面であり得る。
【0037】
第1の連結クランプ184及び第2の連結クランプ186の各々は、それぞれ、上クランプ部192、194を含み、それぞれ、各上クランプ部分192、194に対してジョイントロッド軸174に沿って移動可能な下クランプ部分196、198を含む。図9を詳細に参照すると、各上クランプ部分192、194はそれぞれ、ジョイントロッド軸174に対して斜めの第1の角度で延びる第1のクランプ面200、202と、それぞれ、ジョイントロッド軸174に対して斜めの第2の角度で延びる第2のクランプ面204、206とを備える。同様に、各下クランプ部分196、198はそれぞれ、ジョイントロッド軸174に対して斜めの第1の角度で延びる第1のクランプ面208、210と、それぞれ、ジョイントロッド軸174に対して斜めの第2の角度で延びる第2のクランプ面212、214とを備える。各クランプ部分192~198上のクランプ面は、図8に示されるように、各柱160またはシャフト80との4つの線の接触を提供する、概して「V型」の面を形成する。
【0038】
図7に戻って参照すると、各上クランプ部分192、194は、タブ220と、スロット222とのうちの一方を含み、各下クランプ部分196、198は、各タブ220、226が各スロット222、224に係合し、上クランプ部分192、194の下クランプ部分196、198に対する回転を防止するように、スロット224と、タブ226とのうちの他方を含む。
【0039】
クランプ230の形式での第1の付勢部材は、第2の連結クランプ186を第1の連結クランプ184に対して、解放可能に固定するように、及び付勢するように適合される。クランプ230は、自由端部234を有するレバー232、及び自由端部234から遠位の、ジョイントロッド172に回転可能に接続されるカム236を含む。カム236は、所望される場合、連結クランプ184、186の迅速な解放を可能にする。
【0040】
カム236は、第1の連結クランプ184が第2の連結クランプ186に対して回転可能でない固定位置(図7に示されるような)と、第1の連結クランプ184が第2の連結クランプ186に対して回転可能である解放位置(図8に示されるような)との間で動作可能である。
【0041】
カム236は、カム軸242が延びる通路240を含む。カム軸242は、ジョイントロッド172のねじ式部分178上で螺合されて、レバー232をジョイントロッド172上に固定する、横方向のねじ式通路244を含む。通路240は、レバー234が図8及び9に示される位置間で回転されると、カム236は固定位置と解放位置との間を切り替えるように、カム236内で中心を外れている。カム236が固定位置にある場合、第1の連結クランプ184は、柱160を固定して係合し、カム236が解放位置にある場合、第1の連結クランプ184は、柱160から取り外し可能である。カム236は、カム236の圧縮動作を、座金248の上を第1の連結クランプ184が枢動する座金248に伝える、凹んだカム面246を係合する。
【0042】
ロッド操作ジョイント170は、第1の連結クランプ184と第2の連結クランプ186との間に位置決めされた、らせんばね250の形式で第2の付勢部材をさらに含む。ばね250は、カム236が解放位置にある場合、第2の連結クランプ186から離すように第1の連結クランプ184に付勢するように適合されて、柱160及びシャフト80の挿入及び/または取り外しを可能にする。
【0043】
第1の連結クランプ184の下クランプ部分196は、上凹部252を含み、第2の連結クランプ186の上クランプ部分194は、ロッド操作ジョイント170が固定位置にある場合にばね250を受け入れる下凹部254を含む。
【0044】
アセンブリ100を使用するために、先端140(または140’)は、すでに患者に取り付けられた構築物の部分であるロッド60上を介して挿入され、セットねじ146が先端140をロッド60に固定するように締め付けられる。ハンドル130が操作ロッド110の第1の端部112を介して挿入され、回転軸118の周りで回転されて、柱160を、患者の解剖学的構造に対して所望の位置に位置決めする。
【0045】
図9に示されるようにレバー232が解放位置へ回転され、第1及び第2の連結クランプ184、186が、第1の連結クランプ184が柱160を介して挿入されることを許容するのに十分なだけ開かれる。さらに、第1及び第2の連結クランプ184、186の両方が、ジョイントロッド172に対して、及び互いに対して回転されて、患者の解剖学的構造を収容することができる。シャフト80は、第2の連結クランプ186に挿入されることができ、レバー232は、図8に示される位置に回転されることができ、カム236を下向きに、係止柱160を第1の連結クランプ184内に、シャフト80を第2の連結クレーム186内に押し付け、連結器端部188、190の星型の研磨面を係合させて、第1及び第2の連結クランプ184、186の回転を制限する。
【0046】
本発明の性質を説明するために記載され、例証された部品の詳細、材料、配置における様々な変化が、下記の特許請求の範囲において表される本発明の範囲から逸脱することなく当業者によってなされてもよいことが、さらに理解されるであろう。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9