(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/9035 20190101AFI20220119BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20220119BHJP
G06F 16/909 20190101ALI20220119BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20220119BHJP
G07C 5/00 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G06F16/9035
G01C21/26 A
G06F16/909
G06Q50/00 300
G07C5/00 Z ZJX
(21)【出願番号】P 2017182405
(22)【出願日】2017-09-22
【審査請求日】2020-05-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】キン シン
(72)【発明者】
【氏名】花井 三晴
【審査官】鹿野 博嗣
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-198904(JP,A)
【文献】特開2001-257920(JP,A)
【文献】特開2014-085760(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/9035
G01C 21/26
G06F 16/909
G06Q 50/00
G07C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置に接続され、第1ユーザが利用する車載器と、前記車載器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記車載器は、
前記車載器の現在位置を表す第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを情報処理装置に送信する位置情報送信部と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づいて、前記情報処理装置によって取得される
前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの訪問履歴情報を受信する訪問履歴受信部と、
前記訪問履歴受信部によって受信される訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報が表す第2位置と、前記第1位置情報が表す第1位置との比較結果に基づいて、前記撮像装置に画像を取得させる撮像制御部と
を有し、
前記情報処理装置は、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信部と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づき第1のユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第2ユーザの
識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得部と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信部と、
前記送信部から前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御部と
を有する、情報処理システム。
【請求項2】
前記第2ユーザは、ソーシャルメディアで前記第1ユーザと
前記所定の関連を有するユーザである、請求項1記載の
情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理装置によって取得される訪問履歴情報は、前記第1ユーザの嗜好情報が表す嗜好との類似度合が所定度合以上の嗜好を有する
前記第2ユーザの訪問履歴を表す訪問履歴情報である、請求項1又は2記載の
情報処理システム。
【請求項4】
ソーシャルメディアにおける前記第1ユーザと前記第2ユーザの関連の度合が大きいほど、前記類似度合は大きくなる、請求項3記載の
情報処理システム。
【請求項5】
前記類似度合は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの出身地、年齢、共通友人、趣味、勤務先、前記ソーシャルメディアにおけるコメントのやり取り、又は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの互いの投稿の閲覧回数によって決定される、請求項4記載の
情報処理システム。
【請求項6】
前記第2位置情報は、前記第2ユーザによってソーシャルメディアにアップロードされた情報である、請求項1乃至5のいずれか一項記載の
情報処理システム。
【請求項7】
前記第2位置情報は、前記第2ユーザによってソーシャルメディアにアップロードされた画像が取得された位置を表す情報、又は、前記第2ユーザによってソーシャルメディアに投稿された投稿情報に関する位置を表す情報である、請求項1乃至6のいずれか一項記載の
情報処理システム。
【請求項8】
前記訪問地は、前記第2ユーザが過去に訪問した施設、観光地、又は店舗であり、
前記第2位置は、前記施設、前記観光地、又は前記店舗の位置である、請求項1乃至7のいずれか一項記載の
情報処理システム。
【請求項9】
前記撮像制御部は、前記第1位置と前記第2位置との距離が第1所定距離以下になると、前記撮像装置に画像を取得させる、請求項1乃至8のいずれか一項記載の
情報処理システム。
【請求項10】
前記撮像制御部は、前記撮像装置に取得させた画像のうち、前記第1位置と前記第2位置とが一致するとき、又は、前記第1位置が前記第2位置の近傍にあるときの画像を抽出する、請求項9記載の
情報処理システム。
【請求項11】
前記第1位置と前記第2位置との距離が前記第1所定距離よりも長い第2所定距離以下になると、前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報が表す第2位置と前記第2ユーザの名称とを地図データに表示する訪問履歴表示部をさらに含む、請求項9又は10記載の
情報処理システム。
【請求項12】
前記第1ユーザは、前記撮像装置が搭載された車両のユーザである、請求項1乃至10のいずれか一項記載の
情報処理システム。
【請求項13】
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信部と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づき前記第1ユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの
識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得部と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信部と、
前記送信部から前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御部と
を含む、情報処理装置。
【請求項14】
撮像装置に接続され、第1ユーザが利用する車載器と、前記車載器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置とを含む情報処理システム
の制御方法であって、
前記車載器
に含まれるコンピュータが、
前記車載器の現在位置を表す第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを情報処理装置に送信する位置情報送信
手順と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づいて、前記情報処理装置によって取得される
前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの訪問履歴情報を受信する訪問履歴受信
手順と、
前記訪問履歴受信
手順に
おいて受信される訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報が表す第2位置と、前記第1位置情報が表す第1位置との比較結果に基づいて、前記撮像装置に画像を取得させる撮像制御
手順と
を
実行し、
前記情報処理装置
が、
前記車載器から第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信
手順と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づき第1のユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第2ユーザの
識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得
手順と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得
手順と、
前記位置情報取得
手順において取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信
手順と、
前記送信
手順において前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得
手順と、
前記画像取得
手順に
おいて取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御
手順と
を
実行する、情報処理システム
の制御方法。
【請求項15】
情報処理装置が、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信手順と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づき前記第1ユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの
識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得手順と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順において取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信手順と、
前記送信手順において前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得手順と、
前記画像取得手順において取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御手順と
を実行する、情報処理方法。
【請求項16】
情報処理装置が、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報
と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信手順と、
前記第1ユーザの
識別情報に基づき前記第1ユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの
識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得手順と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順において取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信手順と、
前記送信手順において前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得手順と、
前記画像取得手順において取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御手順と
を実行させる、情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載器、情報処理装置、情報処理システム、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、情報センタに撮像お勧めポイントの位置情報を登録しておき、車両が、その位置情報を、インターネットを介してダウンロードし、現在位置がお勧めポイントの位置と一致した場合に撮像を行う撮像システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術では、車両のユーザにとってあまり興味がなく、嗜好に合わない地点の風景も撮像されることになる。
【0005】
そこで、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる、車載器、情報処理装置、情報処理システム、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施の形態の情報処理システムは、
撮像装置に接続され、第1ユーザが利用する車載器と、前記車載器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置とを含む情報処理システムであって、
前記車載器は、
前記車載器の現在位置を表す第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを情報処理装置に送信する位置情報送信部と、
前記第1ユーザの識別情報に基づいて、前記情報処理装置によって取得される前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの訪問履歴情報を受信する訪問履歴受信部と、
前記訪問履歴受信部によって受信される訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報が表す第2位置と、前記第1位置情報が表す第1位置との比較結果に基づいて、前記撮像装置に画像を取得させる撮像制御部と
を有し、
前記情報処理装置は、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信部と、
前記第1ユーザの識別情報に基づき第1のユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第2ユーザの識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得部と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信部と、
前記送信部から前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御部と
を有する。
【0007】
このため、第1ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて取得される第2ユーザの訪問履歴情報を利用して、画像を取得することができる。
【0008】
従って、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる情報処理システムを提供することができる。
【0009】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記第2ユーザは、ソーシャルメディアで前記第1ユーザと関連を有するユーザであってもよい。
【0010】
このため、第1ユーザとソーシャルメディアで関連を有する第2ユーザの訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0011】
従って、人同士の交流に基づいて、第1ユーザの嗜好に合う画像を取得できる情報処理システムを提供することができる。
【0012】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記情報処理装置によって取得される訪問履歴情報は、前記第1ユーザの嗜好情報が表す嗜好との類似度合が所定度合以上の嗜好を有する第2ユーザの訪問履歴を表す訪問履歴情報であってもよい。
【0013】
このため、第1ユーザと嗜好の類似度合が高い第2ユーザの訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0014】
従って、第1ユーザの嗜好にかなり近い画像を取得できる情報処理システムを提供することができる。
【0015】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
ソーシャルメディアにおける前記第1ユーザと前記第2ユーザの関連の度合が大きいほど、前記類似度合は大きくなってもよい。
【0016】
このため、第1ユーザとソーシャルメディアにおける関連の度合が大きい第2ユーザの訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0017】
従って、第1ユーザの好みに合う可能性が高い画像を取得できる情報処理システムを提供することができる。
【0018】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記類似度合は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの出身地、年齢、共通友人、趣味、勤務先、前記ソーシャルメディアにおけるコメントのやり取り、又は、前記第1ユーザ及び前記第2ユーザの互いの投稿の閲覧回数によって決定されてもよい。
【0019】
このため、第2ユーザの出身地、年齢等に基づいて類似度合が高いと判定された第2ユーザの訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0020】
従って、第1ユーザに役立つ可能性の高い第2位置情報を提供することができる。
【0021】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記第2位置情報は、前記第2ユーザによってソーシャルメディアにアップロードされた情報であってもよい。
【0022】
このため、ソーシャルメディアにアップロードされた第2位置情報を含む訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0023】
従って、第1ユーザが共感できる可能性の高い第2位置情報を提供することができる。
【0024】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記第2位置情報は、前記第2ユーザによってソーシャルメディアにアップロードされた画像が取得された位置を表す情報、又は、前記第2ユーザによってソーシャルメディアに投稿された投稿情報に関する位置を表す情報であってもよい。
【0025】
このため、ソーシャルメディアにアップロードされた画像が取得された位置、又は、投稿された投稿情報に関する位置を第2位置情報として含む訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0026】
従って、第1ユーザがより共感できる可能性の高い第2位置情報を提供することができる。
【0027】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記訪問地は、前記第2ユーザが過去に訪問した施設、観光地、又は店舗であり、
前記第2位置は、前記施設、前記観光地、又は前記店舗の位置であってもよい。
【0028】
このため、第2ユーザが過去に訪問した施設、観光地、又は店舗の位置を第2位置情報として含む訪問履歴情報が第1ユーザの車載器に提供される。
【0029】
従って、第1ユーザがより共感できる可能性の高い施設、観光地、又は店舗の位置についての第2位置情報を提供することができる。
【0030】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記撮像制御部は、前記第1位置と前記第2位置との距離が第1所定距離以下になると、前記撮像装置に画像を取得させてもよい。
【0031】
このため、現在地から第1所定距離以下の周囲の画像が取得される。
【0032】
従って、第2ユーザの訪問地を確実に含む画像を取得できる情報処理システムを提供することができる。
【0033】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記撮像制御部は、前記撮像装置に取得させた画像のうち、前記第1位置と前記第2位置とが一致するとき、又は、前記第1位置が前記第2位置の近傍にあるときの画像を抽出してもよい。
【0034】
このため、車載器には、第1位置と第2位置とが一致又は近傍にあるときの画像が抽出される。
【0035】
従って、第2ユーザの訪問地の画像を確実に取得できる情報処理システムを提供することができる。
【0036】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記第1位置と前記第2位置との距離が前記第1所定距離よりも長い第2所定距離以下になると、前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報が表す第2位置と前記第2ユーザの名称とを地図データに表示する訪問履歴表示部をさらに含んでもよい。
【0037】
このため、車載器には、第2所定距離以下となる周囲の訪問履歴情報が提供される。
【0038】
従って、第1ユーザが現在地の周辺にある、第2ユーザの訪問地を把握することができ、簡単に立ち寄ることができる情報処理システムを提供することができる。
【0039】
本発明の他の実施の形態の情報処理システムでは、
前記第1ユーザは、前記撮像装置が搭載された車両のユーザであってもよい。
【0040】
このため、車載器には、車両のユーザの嗜好と類似性の高い第2ユーザの訪問履歴情報が提供される。
【0041】
従って、車両のユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて取得される第2ユーザの訪問履歴情報を利用して、画像を取得することができる。
【0042】
本発明の実施の形態の情報処理装置は、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信部と、
前記第1ユーザの識別情報に基づき前記第1ユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得部と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信部と、
前記送信部から前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得部と、
前記画像取得部によって取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御部と
を含む。
【0043】
このため、第1ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて取得される第2ユーザの訪問履歴情報を利用して、画像を取得することができる。
【0044】
従って、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる情報処理装置を提供することができる。
【0048】
本発明の実施の形態の情報処理システムの制御方法は、
撮像装置に接続され、第1ユーザが利用する車載器と、前記車載器とネットワークを介して通信可能な情報処理装置とを含む情報処理システムの制御方法であって、
前記車載器に含まれるコンピュータが、
前記車載器の現在位置を表す第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを情報処理装置に送信する位置情報送信手順と、
前記第1ユーザの識別情報に基づいて、前記情報処理装置によって取得される前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの訪問履歴情報を受信する訪問履歴受信手順と、
前記訪問履歴受信手順において受信される訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報が表す第2位置と、前記第1位置情報が表す第1位置との比較結果に基づいて、前記撮像装置に画像を取得させる撮像制御手順と
を実行し、
前記情報処理装置が、
前記車載器から第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信手順と、
前記第1ユーザの識別情報に基づき第1のユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第2ユーザの識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得手順と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順において取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信手順と、
前記送信手順において前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得手順と、
前記画像取得手順において取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御手順と
を実行する。
【0049】
このため、第1ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて取得される第2ユーザの訪問履歴情報を利用して、画像を取得することができる。
【0050】
従って、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる情報処理システムの制御方法を提供することができる。
【0054】
本発明の実施の形態の情報処理方法は、
情報処理装置が、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信手順と、
前記第1ユーザの識別情報に基づき前記第1ユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得手順と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順において取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信手順と、
前記送信手順において前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得手順と、
前記画像取得手順において取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御手順と
を実行する。
【0055】
このため、第1ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて取得される第2ユーザの訪問履歴情報を利用して、画像を取得することができる。
【0056】
従って、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる情報処理方法を提供することができる。
【0057】
本発明の実施の形態の情報処理プログラムは、
情報処理装置が、
第1ユーザが利用する車載器であって、撮像装置に接続される車載器から第1位置情報と前記第1ユーザの識別情報とを受信する受信手順と、
前記第1ユーザの識別情報に基づき前記第1ユーザの嗜好情報を取得し、該嗜好情報に基づき、前記第1ユーザと所定の関連を有する第2ユーザの識別情報を取得し、該第2ユーザの識別情報に基づき訪問履歴情報を取得する訪問履歴取得手順と、
前記訪問履歴情報に含まれる訪問地の第2位置情報を取得する位置情報取得手順と、
前記位置情報取得手順において取得した前記第2位置情報を前記車載器に送信する送信手順と、
前記送信手順において前記第2位置情報が送信された前記車載器から画像データを取得する画像取得手順と、
前記画像取得手順において取得された画像を記憶部に記憶させる画像記録制御手順と
を実行させる。
【0058】
このため、第1ユーザの嗜好を表す嗜好情報に基づいて取得される第2ユーザの訪問履歴情報を利用して、画像を取得することができる。
【0059】
従って、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる情報処理プログラムを提供することができる。
【発明の効果】
【0060】
車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる、車載器、情報処理装置、情報処理システム、方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】本発明の実施の形態における情報処理システム1の構成例を示す図である。
【
図2】本発明の実施の形態におけるセンタ10のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本発明の実施の形態における車載器20のハードウェア構成例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態における車載器20、カメラ31、及びカメラECU32の接続関係を示す図である。
【
図5】本発明の実施の形態における車載器20及びセンタ10の機能構成例を示す図である。
【
図6】車載器20が実行する位置情報の送信処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図7】位置情報の受信に応じてセンタ10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図8】ID対応記憶部111の構成例を示す図である。
【
図10】車載器20が推薦情報の受信に応じて実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【
図12】センタ10は画像を補助記憶装置102に記録する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態における情報処理システム1の構成例を示す図である。
図1において、情報処理システム1は、車載器20とセンタ10とを含む。車載器20とセンタ10とは、多数の基地局を末端とする無線通信網である移動体通信網やインターネット網等を含む所定の通信ネットワークNW1を介して通信可能である。なお、
図1では、便宜上、1つの車載器20のみが示されているが、複数の車両30のそれぞれの車載器20が、ネットワークNW1を介してセンタ10と通信可能とされる。
【0063】
車両30は、例えば、HV(Hybrid Vehicle)車、PHV(Plug-in Hybrid Vehicle)車、EV(Electric Vehicle)車、ガソリン車、又はディーゼル車等である。車両30にはカメラ31が搭載される。カメラ31は、車両30の進行方向における前方を撮影することができ、例えば、車室内のフロントガラスの上部中央(インナーミラーの近傍)等に配置される。
【0064】
車載器20は、車両30のセンターコンソールに配置され、情報処理機能及び通信機能を有する装置である。例えば、車載器20は、ナビゲーションシステムを含んでもよい。本実施の形態において、車載器20は、車両30の現在位置の位置情報をセンタ10へ送信する。車載器20は、また、当該位置情報に基づいてセンタ10から送信される、車両30の現在位置に対する推薦情報を受信する。車両30の現在位置に対する推薦情報とは、現在位置の周辺の施設等の地点のうち、車両30のドライバ等の乗員(以下、「車両ユーザ」という。)の嗜好に合っていることが推定される地点を示す情報をいう。また、推薦情報は、現在位置の周辺の施設の他に、観光地や店舗の地点を示す情報であってもよい。推薦情報は、SNS(Social Networking Service)のユーザ(以下、SNSユーザという。)の訪問履歴を表す訪問履歴情報の一例である。なお、推薦情報の詳細については後述する。
【0065】
また、車載器20は、推薦情報に含まれるSNSユーザの訪問履歴が示す位置に車両30が到達すると、カメラ31に撮影させ、画像を取得する。車載器20が行う処理の詳細については後述する。
【0066】
センタ10は、1以上のコンピュータ(情報処理装置)の集合である。本実施の形態において、センタ10は、車両30の車載器20から位置情報を受信し、当該位置情報に係る位置に対する推薦情報を当該車載器20へ送信する。
【0067】
図1において、センタ10は、インターネット等のネットワークを介してSNSサーバ40と接続される。SNSサーバ40は、SNS(Social Networking Service)を提供する1以上のコンピュータである。SNSサーバ40には、各SNSユーザによる各種の投稿や、各投稿に対する他のSNSユーザからのコメント等がアップロードされる。各種の投稿の中には、SNSユーザが訪問した地点(場所)を示す情報を含む投稿(以下、「地点投稿情報」という。)が含まれる。地点投稿情報は、センタ10が推薦情報を生成するために利用される。具体的には、センタ10は、地点投稿情報群のうち、位置情報の送信元の車両ユーザと嗜好の類似度合が所定度合以上の嗜好を有する者からの地点投稿情報の全部又は一部を、推薦情報として利用する。
【0068】
推薦情報は、車両ユーザの嗜好情報が表す嗜好との類似度合が所定度合以上の嗜好を有するSNSユーザが訪問した地点(訪問地)の履歴を表す情報である。訪問地の履歴は、訪問地の位置(緯度及び経度)、訪問地にある施設等の名称、施設等のジャンル、及び訪問日時を含む。位置、施設等の名称、施設等のジャンル、及び訪問日時は、例えば、POI(Point of Interest)情報で表される。
【0069】
車両ユーザと嗜好の類似度合が所定度合以上の嗜好を有する者とは、例えば、SNSユーザのうち、当該車両ユーザと友人関係が定義されたSNSユーザや、SNS内において当該車両ユーザと同じグループ(同じコミュニティ)に属するSNSユーザ等をいう。又は、SNSにおいて、当該車両ユーザの投稿に対してコメントを行ったことの有るSNSユーザや、当該車両ユーザからコメントを受けたことの有るSNSユーザ等が、当該車両ユーザと関連を有する者に含まれてもよい。これらのSNSユーザは、車両ユーザと嗜好の類似度が高いと考えられるからである。なお、ここでは、SNSユーザは、車両ユーザと友人関係が定義されたSNSユーザであることする。
【0070】
図2は、本発明の実施の形態におけるセンタ10のハードウェア構成例を示す図である。
図2のセンタ10は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置100、補助記憶装置102、メモリ装置103、CPU104、及びインタフェース装置105等を有する。
【0071】
センタ10での処理を実現するプログラムは、CD-ROM等の記録媒体101によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体101がドライブ装置100にセットされると、プログラムが記録媒体101からドライブ装置100を介して補助記憶装置102にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体101より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置102は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0072】
メモリ装置103は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置102からプログラムを読み出して格納する。CPU104は、メモリ装置103に格納されたプログラムに従ってセンタ10に係る機能を実行する。インタフェース装置105は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。
【0073】
図3は、本発明の実施の形態における車載器20のハードウェア構成例を示す図である。
図3の車載器20は、ドライブ装置200、補助記憶装置202、メモリ装置203、CPU204、通信装置205、表示装置206、入力装置207、及びGPS受信機208等を有する。
【0074】
車載器20での処理を実現するプログラムは、SDメモリカード等の記録媒体201によって提供される。プログラムを記憶した記録媒体201がドライブ装置200にセットされると、プログラムが記録媒体201からドライブ装置200を介して補助記憶装置202にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体201より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置202は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
【0075】
メモリ装置203は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置202からプログラムを読み出して格納する。CPU204は、メモリ装置203に格納されたプログラムに従って車載器20に係る機能を実現する。通信装置205は、無線通信によってネットワークに接続するための装置である。通信装置205は、例えば、DCM(Data Communication Module)を用いて実現されてもよい。表示装置206は、例えば、液晶ディスプレイ等であり、プログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。表示装置206の液晶ディスプレイは、車両ユーザが視認できるように、センターコンソールから表出するように配置される。入力装置207は、ユーザから様々な操作指示を入力させるために用いられる。例えば、入力装置207は、タッチパネルでもよい。GPS受信機208は、GPS(Global Positioning System)衛星から送信されるGPS信号を受信して、当該GPS信号に基づき車両30の現在位置(緯度及び経度)を測定する。
【0076】
なお、車載器20のうち、通信装置205及びGPS受信機208以外のドライブ装置200、補助記憶装置202、メモリ装置203、CPU204、通信装置205、表示装置206、及び入力装置207は、DCU(Display Control Unit)によって構成される。DCUは、ECU(Electric Control Unit:電子制御装置)の一種である。
【0077】
図4は、本発明の実施の形態における車載器20、カメラ31、及びカメラECU32の接続関係を示す図である。
【0078】
車載器20は、バス32Aを介してカメラECU32に接続されている。カメラECU32は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、入出力インターフェース、通信インターフェース、及び内部バス等を含むコンピュータによって実現される。
【0079】
カメラECU32は、カメラ31の撮像制御を行う。カメラECU32は、一例として、ケーブル31Aを介してカメラ31に接続されている。カメラECU32には、前方を撮影するカメラ31の他に、車両30の後方や側方を撮影するカメラが接続されていてもよい。カメラECU32は、一例として、車両30のセンターコンソールの内部等に配置される。
図5は、本発明の実施の形態における車載器20及びセンタ10の構成例を示す図である。
図5において、車載器20は、地図表示部21、位置情報送信部22、推薦情報受信部23、推薦情報表示部24、位置比較部25、及び撮像制御部26等を有する。これら各部は、車載器20にインストールされた1以上のプログラムが、CPU204に実行させる処理により実現される。車載器20には、バスを介してカメラECU32が接続される。
【0080】
地図表示部21は、車両30(車載器20)の現在位置の周辺の地図、又は車両ユーザによって指定された位置の周辺の地図を表示装置206に表示する。位置情報送信部22は、車両30(車載器20)の現在位置の位置情報と車両IDとをセンタ10に送信する。推薦情報受信部23は、位置情報送信部22が送信した位置情報等に基づいてセンタ10が取得する推薦情報をセンタ10から受信する。位置比較部25は、推薦情報受信部23が受信した推薦情報に含まれる訪問地と、現在位置とを比較する。推薦情報表示部24は、位置比較部25によって比較された訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D2以下になると、推薦情報受信部23が受信した推薦情報を表示装置206に表示する。所定距離D2は、第2所定距離の一例であり、例えば、3kmである。撮像制御部26は、位置比較部25によって比較された訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D1以下になると、車両30の現在位置が訪問地を通過するまで、カメラECU32にカメラ31で撮影を行わせる。所定距離D1は、第1所定距離の一例であり、所定距離D2よりも短い距離である。所定距離D1は、例えば、15mである。撮像制御部26は、位置比較部25によって比較された訪問地と現在位置との間の距離が5m以下になると、現在位置が訪問地を通過するまでにカメラ31で取得される画像を抽出し、記録媒体201(
図2参照)に記録する。撮像制御部26は、アクセサリ電源がオフにされると、記録媒体201に記録された画像データをセンタ10に送信する。なお、このような処理の詳細については、
図10を用いて後述する。
【0081】
センタ10は、位置情報受信部11、地点投稿取得部12、推薦情報抽出部13、推薦情報送信部14、画像記録制御部15、及び画像データベース16等を有する。これら各部のうち、画像データベース16以外は、センタ10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU104に実行させる処理により実現される。また、画像データベース16は、センタ10の補助記憶装置102のうち、画像データベース16として利用される部分を示したものである。
【0082】
センタ10は、また、ID対応記憶部111及び地図情報記憶部112等を利用する。これら各記憶部は、例えば、補助記憶装置102、又はセンタ10にネットワークを介して接続可能な記憶装置等を用いて実現可能である。
【0083】
位置情報受信部11は、車載器20から送信される位置情報及び車両IDを受信する。地点投稿取得部12は、位置情報受信部11によって受信された車両IDに係る車両ユーザとSNSにおいて関連を有するSNSユーザが投稿した1以上の地点投稿情報をSNSサーバ40から取得する。推薦情報抽出部13は、地点投稿取得部12が取得した地点投稿情報の中から推薦情報とする地点投稿情報を抽出する。推薦情報は、訪問履歴を表す訪問履歴情報の一例であるため、推薦情報抽出部13は、訪問履歴を取得する処理部として捉えることができる。また、推薦情報抽出部13は、訪問履歴に含まれる訪問地の位置情報を取得するため、位置情報取得部として捉えることができる。推薦情報送信部14は、推薦情報抽出部13によって抽出された推薦情報を、位置情報の送信元の車載器20へ送信する。
【0084】
ID対応記憶部111には、車両IDごとに、当該車両IDに係る車両ユーザのSNSにおけるユーザIDが記憶されている。地図情報記憶部112には、ナビゲーションシステム等において利用される地図情報が記憶されている。地図情報には、店舗や施設等のPOIごとに、POI_ID、名称、カテゴリ(ジャンル)、及び位置情報(緯度及び経度)等を含むPOI情報が含まれる。
【0085】
画像記録制御部15は、車載器20の撮像制御部26から送信される画像データを画像データベース16に記録する処理を行う。画像データは、画像記録制御部15によって車両IDと関連付けられて画像データベース16に記録される。
【0086】
以下、情報処理システム1において実行される処理手順について説明する。
図6は、車載器20が実行する位置情報の送信処理の処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【0087】
例えば、車両ユーザによる操作によって車両30のアクセサリ電源がONになると(S101でYes)、位置情報送信部22は、GPS受信機208から車両30の現在位置の位置情報(緯度及び経度)を取得する(S102)。続いて、位置情報送信部22は、当該位置情報をセンタ10へ送信する(S103)。この際、位置情報には、車両ユーザの識別情報(以下、「車両ID」という)が含められる。車両IDは、車両30ごとのIDであってもよい。ステップS102及びS103は、例えば、アクセサリ電源がOFFになるまで(S101でNo)繰り返される。
【0088】
なお、位置情報の送信は、所定の間隔ごとに行われてもよい。所定の間隔は、経過時間に基づいて規定されてもよいし、車両30の移動距離に基づいて規定されてもよい。すなわち、ステップS102及びS103は、車両30の走行中においても継続的に実行される。したがって、車両30の移動に伴って、異なる位置情報がセンタ10へ送信される。
【0089】
また、車両ユーザによって入力装置207を介して所定の操作が行われた時点で、当該時点における車両30の位置を示す位置情報が送信されてもよい。
【0090】
続いて、車両30から送信される位置情報の受信に応じてセンタ10が実行する処理手順について説明する。
図7は、位置情報の受信に応じてセンタ10が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
図7の処理手順は、車両30から位置情報が送信されるたびに実行される。
【0091】
位置情報受信部11が、位置情報を受信(取得)すると(S201)、地点投稿取得部12は、当該位置情報(以下、「車両位置情報」という。)に付与されている車両ID(以下、「対象車両ID」という。)に対応する、SNSにおけるユーザID(以下「SNSユーザID」という。)をID対応記憶部111から取得する(S202)。すなわち、対象車両IDがSNSユーザIDに変換される。
【0092】
図8は、ID対応記憶部111の構成例を示す図である。
図8に示されるように、ID対応記憶部111には、車両IDに対応付けて、当該車両IDに対応するSNSユーザIDが記憶されている。車両IDに対応するSNSユーザIDとは、当該車両IDに係るユーザがSNSにおいて利用するユーザIDである。すなわち、対応付けられている車両ID及びSNSユーザIDは、同一人物に対するIDである。ステップS202において取得されたSNSユーザIDを、以下「対象SNSユーザID」という。
【0093】
続いて、地点投稿取得部12は、対象SNSユーザIDに係るSNSユーザに関連を有する1以上の他のSNSユーザによって投稿され、公開されている1以上の地点投稿情報の集合(以下、「地点投稿情報群」という。)をSNSサーバ40から取得する(S203)。例えば、地点投稿取得部12は、対象SNSユーザIDに係るSNSユーザに関連を有する他のSNSユーザのSNSユーザIDをSNSサーバ40から取得する。地点投稿取得部12は、取得された各SNSユーザIDに係るSNSユーザによって過去に投稿された地点投稿情報のうち、他者に対して公開されている地点投稿情報をSNSサーバ40から取得する。他者に対して公開されている地点投稿情報とは、他者による参照又は閲覧が投稿者によって許可されている地点投稿情報をいう。地点投稿情報の公開は、SNSによっては、チェックインといった機能によって実現されるが、どのような機能によって公開が行われるかは、SNSの種類によって様々である。なお、取得される地点投稿情報は、現時点から過去に遡って所定の期間に投稿された地点投稿情報に限定されてもよい。また、地点投稿情報群の取得方法は、取得先のSNSが公開しているAPI(Application Program Interface)等に依存する。したがって、上記以外の手順によって地点投稿情報群が取得されてもよい。
【0094】
図9は、地点投稿情報の一例を示す図である。
図9に示されるように、一つの地点投稿情報は、例えば、「SNSユーザID」、「氏名」、「日時」、「位置情報」、「地点名称」及び「付随情報」等の各項目の値(データ)を含む。
【0095】
「SNSユーザID」は、当該地点投稿情報の投稿者であるSNSユーザのSNSユーザIDである。「氏名」は、当該SNSユーザの氏名である。「日時」は、当該地点投稿情報が投稿された日時である。「位置情報」は、当該地点投稿情報の投稿が行われた地点の位置情報(緯度及び経度)である。例えば、スマートフォン等、GPS機能付きの携帯端末を利用して地点投稿情報の投稿が行われる場合、当該携帯端末は、当該GPS機能を用いて取得される位置情報を当該地点投稿情報に含めることが可能である。「地点名称」は、当該地点投稿情報の投稿が行われた地点(場所又は施設等)の名称である。「付随情報」は、当該投稿者によって付与されたテキストメッセージや、当該地点にいて撮像された画像データ等である。
【0096】
なお、地点投稿情報の構成は、SNSの種類や投稿者に応じて異なりうる。したがって、
図9に示される構成とは異なる地点投稿情報が取得されてもよい。例えば、「地点名称」が含まれていない地点投稿情報が取得されてもよい。
【0097】
続いて、推薦情報抽出部13は、地点投稿取得部12によって取得された地点投稿情報群の中から、車両位置情報に係る位置(以下、「車両位置」という。)の周辺の範囲において投稿された地点投稿情報を抽出する(S204)。例えば、車両位置から四方に所定の距離の範囲又は車両位置を中心として半径Rkm以内の範囲等に「位置情報」が含まれる地点投稿情報が抽出されてもよい。その結果、車両位置から遠く離れた地点に関する地点投稿情報を除外することができ、車両ユーザに役立つ可能性の高い地点投稿情報を抽出することができる。なお、半径Rkmの値は任意であるが、所定距離D2(例えば、3km)よりも長い値であればよい。車載器20の推薦情報表示部24は、位置比較部25によって比較された訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D2以下になると、推薦情報受信部23が受信した推薦情報を表示装置206に表示するからである。
【0098】
抽出された地点投稿情報が1つも無い場合(S205でNo)、
図7の処理手順は終了する。1以上の地点投稿情報が抽出された場合(S205でYes)、推薦情報抽出部13は、抽出された地点投稿情報(以下、「推薦候補情報」という。)の数が、予め設定されている閾値αを超えるか否かを判定する。閾値αの値は、膨大な数の地点投稿情報が車載器20に送信されるのを防ぐことができる値であれば、センタ10の管理者等によって任意に設定されてもよい。
【0099】
推薦候補情報の数が閾値α以下である場合(S206でNo)、推薦情報送信部14は、全ての推薦候補情報を、車両位置情報の送信元の車載器20に送信する(S207)。すなわち、この場合、抽出された全ての地点投稿情報が、推薦情報(リコメンド情報)とされる。
【0100】
一方、推薦候補情報の数が閾値αを超える場合(S206でYes)、推薦情報抽出部13は、車両ユーザのユーザ情報と、各推薦候補情報の投稿者のユーザ情報とをSNSサーバ40から取得する(S208)。すなわち、推薦情報抽出部13は、対象SNSユーザIDに対応するユーザ情報と、各推薦候補情報のSNSユーザIDに対応するユーザ情報とをSNSサーバ40から取得する。ユーザ情報とは、SNSユーザの属性情報としてSNSサーバ40において管理されている情報をいう。ユーザ情報は、例えば、年齢、性別、グループ名、勤務先、業種、住所、出身地域、出身大学、趣味等を含む。グループ名とは、SNSにおいて形成されるグループ(コミュニティ)の名称である。勤務先とは、SNSユーザの勤務先の企業等の名称である。業種は、SNSユーザの勤務先が属する業種である。住所は、SNSユーザの自宅の住所である。出身地域は、SNSユーザの出身地の県名である。出身大学は、SNSユーザの出身大学の名称である。趣味は、SNSユーザの趣味である。なお、取得されるユーザ情報のうち、対象SNSユーザ(すなわち、位置情報の送信元の車載器20に係る車両ユーザ)のユーザ情報を、以下「車両ユーザ情報」といい、それ以外のユーザ情報(すなわち、推薦候補情報の投稿者のユーザ情報)を、以下「関連ユーザ情報」という。
【0101】
続いて、推薦情報抽出部13は、関連ユーザ情報に係る各SNSユーザについて、車両ユーザによるSNSへの投稿に対するコメントの投稿回数(以下、「コメント数」という。)をSNSサーバ40から取得する(S209)。SNSサーバ40においては、各SNSユーザによる投稿に対する他のSNSユーザからのコメントが管理されているため、当該コメント数を容易に取得することができる。
【0102】
続いて、推薦情報抽出部13は、車両ユーザ情報と、各関連ユーザ情報と、各推薦候補情報の投稿者のコメント数とに基づいて、各推薦候補情報の投稿者であるSNSユーザ(すなわち、各関連ユーザ情報に係るSNSユーザ)について、車両ユーザとの嗜好類似度を算出する(S210)。
【0103】
嗜好類似度とは、嗜好が類似又は共通している程度を示す指標をいい、その値が大きいほど、嗜好の類似性又は共通性が高いことを示す。例えば、或る一人のSNSユーザについての嗜好類似度は、以下の式(1)によって算出される。
嗜好類似度=w1×コメント数+w2×勤務先共通項+w3×業種共通項+w4×在住地域共通項+w5×性別共通項+w6×年代共通項 ・・・(1)
ここで、勤務先共通項は、勤務先が車両ユーザと同じである場合には1であり、異なる場合には0である。業種共通項は、業種が車両ユーザと同じである場合には1であり、異なる場合には0である。在住地域共通項は、住所の県名が車両ユーザと同じである場合には1であり、異なる場合には0である。性別共通項は、性別が車両ユーザと同じである場合には1であり、異なる場合には0である。年代共通項は、年代が車両ユーザと同じである場合には1であり、異なる場合には0である。年代が同じであるとは、例えば、年齢の10の位の値が一致することであってもよいし、一方の年齢と他方の年齢との差が所定値以内(例えば、10以内)であることであってもよい。また、w1~w6は、重み係数である。重み係数は、任意に設定されればよい。
【0104】
式(1)によれば、コメント数が多い程、嗜好類似度が高くなる。このことは、SNSにおける対話(コミュニケーション)の履歴に基づいて嗜好類似度が算出されることを意味する。これは、SNSにおける対話(コミュニケーション)の回数が多い程、嗜好が類似又は共通している可能性が高いと考えられるからである。換言すれば、嗜好が類似又は共通しているからこそ、SNSにおける対話(コミュニケーション)の回数が多くなると考えられるからである。なお、コメント数は、現時点から過去に遡って所定の期間における値でもよいし、過去の全期間における値でもよい。
【0105】
また、式(1)によれば、勤務先、業種、在住地域(住所)、性別、年代等の、SNSユーザの属性が類似又は共通しているほど、嗜好類似度が高くなる。これは、属性の類似性又は共通性が高い人同士は、嗜好が類似又は共通する傾向に有ると考えられるからである。
【0106】
なお、勤務先の異同、業種の異同、住所の県名の異同、性別の異同、及び年代の異同は、車両ユーザ情報と関連ユーザ情報とを比較することで判定可能である。
【0107】
なお、在住地域共通項や年代共通項は、必ずしも0又は1でなくてもよい。例えば、在住地域共通項であれば、住所の共通部分の文字数に基づく値であってもよい。また、年代共通項は、年齢の差の逆数に基づく値であってもよい。
【0108】
また、他の項が追加されてもよい。例えば、家族であるか否か、趣味が共通しているか否か等が嗜好類似度に反映されてもよい。家族であるか否かは、住所が同一であるか否かに基づいて判定されてもよい。
【0109】
続いて、推薦情報抽出部13は、各推薦候補情報を、当該推薦候補情報の投稿者について算出された嗜好類似度の降順でソートする(S211)。続いて、推薦情報送信部14は、ソート順において上位α番目までの推薦候補情報を、車両位置情報の送信元の車載器20に送信する(S212)。すなわち、上位α番目までの推薦候補情報が推薦情報とされる。ここで、嗜好類似度は、嗜好の類似性を示す指標である。したがって、嗜好類似度が上位である推薦候補情報が推薦情報とされることで、車両ユーザが興味を有する可能性の高い推薦情報の提供を期待することができる。
【0110】
なお、ステップS207及びS211のタイミングにおいて、推薦情報送信部14は、送信対象の推薦情報のうち、地点名称が含まれていない推薦情報がある場合には、地図情報記憶部112を参照して地点名称を特定し、当該地点名称を当該推薦情報に付与してもよい。例えば、推薦情報送信部14は、地点名称が含まれていない推薦情報の位置情報に対応するPOI情報を地図情報記憶部112から取得し、当該POI情報に含まれている名称を、地点名称として当該推薦情報に付与してもよい。
【0111】
続いて、車載器20が、推薦情報の受信に応じて実行する処理手順について説明する。
図10は、車載器20が推薦情報の受信に応じて実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
【0112】
車両ユーザによる操作によって車両30のアクセサリ電源がONなると(S301でYes)、推薦情報受信部23は、センタ10からの推薦情報の受信を待機する(S302)。推薦情報受信部23が、センタ10から送信された推薦情報を受信すると(S302でYes)、位置比較部25は、推薦情報受信部23が受信した推薦情報に含まれる訪問地と、現在位置とを比較し、訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D2以下であるかどうかを判定する(S303)。所定距離D2は、一例として3kmである。なお、位置比較部25は、所定距離D2以下ではない(S303でNo)と判定すると、所定距離D2以下になるまでステップS303の処理を繰り返し実行する。
【0113】
位置比較部25によって所定距離D2以下である(S303でYes)と判定されると、推薦情報表示部24は、推薦情報受信部23が受信した推薦情報に含まれるSNSユーザの訪問地を、地図表示部21によって表示装置206(
図3参照)に表示されている地図に重畳してに表示する(S304)。
【0114】
なお、ステップS302は、例えば、アクセサリ電源がOFFになるまで(S301でNo)繰り返される。
【0115】
図11は、推薦情報の表示例を示す図である。
図11に示されるように、各推薦情報は、例えば、地図表示部21が表示装置206に表示している地図上において、当該推薦情報の位置情報又は地点名称に対応するPOIの位置に関連付けられて表示される。
図11の例では、当該地図上において、各推薦情報が対応するPOIの位置に所定の図形(
図11では「☆」)が重畳され、当該所定の図形に対する吹き出しb1又は吹き出しb2内には、「XXXさんが来ました。」というメッセージが表示されている。ここで、「XXX」の部分には、対応する推薦情報に含まれている氏名が当てはめられている。また、吹き出しb2のように、同じPOIに対応する推薦情報は、一つの吹き出しにまとめて表示されてもよい。
【0116】
車両ユーザは、
図11に示されるように表示された推薦情報を参照することで、当該推薦情報に係る地点に寄り道をしたり、当該地点を目的地に選択したりしてドライブを楽しむことができる。
【0117】
なお、推薦情報の表示形態は、
図11に示したものに限定されない。例えば、推薦情報表示部24は、推薦情報受信部23によって受信された推薦情報のリストを、車載器20の表示装置206の所定の位置にメニュー形式等で表示してもよい。当該リストの中から車両ユーザによって選択された推薦情報が、
図11に示されるように表示されてもよい。この場合、リストにおける推薦情報の表示順は、
図7のステップS211のソート順(すなわち、嗜好類似度の降順)に従ってもよい。そのために、センタ10の推薦情報送信部14は、当該ソート順に配列された状態で推薦情報を車載器20に送信してもよいし、各推薦情報に嗜好類似度を付与して各推薦情報を車載器20に送信してもよい。なお、
図7では、推薦候補情報の数が閾値αを超える場合にのみ嗜好類似度が計算される例を示したが、推薦候補情報の数が閾値α以下の場合であっても、ステップS208~S211が実行された後で、ステップS207が実行されてもよい。
【0118】
また、推薦情報に含まれている付随情報(テキストメッセージや画像データ等)が表示されるようにしてもよい。例えば、
図11のように表示されている推薦情報、又は上記のリストの中から車両ユーザによって選択された推薦情報の付随情報が表示されるようにしてもよい。そうすることで、車両ユーザは、特定の推薦情報に対応するPOIに関して、SNS上で関連の有る他者による詳細な情報を得ることができる。
【0119】
続いて、位置比較部25は、推薦情報受信部23が受信した推薦情報に含まれる訪問地と、現在位置とを比較し、訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D1以下であるかどうかを判定する(S305)。この場合に、訪問地が複数ある場合には、各訪問地と現在位置との間の距離について判定を行う。なお、所定距離D1は、一例として15mである。また、位置比較部25は、いずれの訪問地についても所定距離D1以下ではない(S305でNo)と判定すると、所定距離D1以下になるまでステップS305の処理を繰り返し実行する。
【0120】
位置比較部25によっていずれかの訪問地について所定距離D1以下である(S305でYes)と判定されると、撮像制御部26は、カメラECU32に撮影開始指令を出力する(S306)。これにより、カメラECU32は、カメラ31に撮影を行わせる。カメラ31での撮影は、車両30の現在地が所定距離D1以下に近づいた訪問地(接近中の訪問地)を通過するまで行わせる。
【0121】
続いて、位置比較部25は、車両30が接近中の訪問地と、現在位置とを比較し、現在位置が接近中の訪問地の近傍であるかどうかを判定する(S307)。近傍であるかどうかは、一例として、接近中の訪問地と現在位置との間の距離が5m以下であるかどうかで判定する。なお、位置比較部25は、近傍ではない(S307でNo)と判定すると、近傍になるまでステップS307の処理を繰り返し実行する。
【0122】
続いて、撮像制御部26は、位置比較部25によって現在位置が接近中の訪問地の近傍である(S307でYes)と判定されると、現在位置でカメラ31によって取得された画像を抽出し、記録媒体201(
図2参照)に記録する(S308)。
【0123】
続いて、位置比較部25は、車両30の近傍の訪問地と、現在位置とを比較し、訪問地を通過したかどうかを判定する(S309)。位置比較部25によって訪問地を通過していない(S309でNo)と判定されると、フローがステップS308にリターンされる。
【0124】
このように、ステップS308及びS309が繰り返し行われることにより、位置比較部25によって現在位置が訪問地の近傍である(S307でYes)と判定されてから、訪問地を通過した(S309でYes)と判定されるまでに(現在位置が訪問地の近傍になってから訪問地を通過するまでに)カメラ31で取得される画像が抽出され、記録媒体201(
図2参照)に記録される。
【0125】
位置比較部25によって訪問地を通過した(S309でYes)と判定されると、撮像制御部26は、カメラECU32に撮影終了指令を出力する(S310)。これにより、カメラECU32は、カメラ31に撮影を終了させる。
【0126】
ステップS310の処理が終了すると、フローはステップS301にリターンする。
【0127】
また、アクセサリ電源がOFFにされると(S301でNo)、撮像制御部26は、記録媒体201(
図2参照)に画像が記録されているかどうかを判定する(S311)。記録媒体201(
図2参照)に画像が記録されていれば、センタ10に送信するためである。
【0128】
撮像制御部26は、画像が記録されている(S311でYes)と判定すると、記録媒体201(
図2参照)に記録された画像を通信装置205(
図3参照)を介して、センタ10に送信する(S312)。画像は、車両IDと関連付けられて、センタ10の補助記憶装置102に記録される。車両ユーザは、補助記憶装置102に記録された画像を閲覧するアプリケーションを利用して、スマートフォンやパソコンで画像を閲覧し、スマートフォンやパソコンにダウンロードすることができる。
【0129】
一方、撮像制御部26は、画像が記録されていない(S311でNo)と判定すると、一連の処理を終了する。
【0130】
なお、ここでは、アクセサリ電源がOFFにされると(S301でNo)、撮像制御部26は、記録媒体201(
図2参照)に画像が記録されているかどうかを判定し(S311)、記録媒体201に画像が記録されていれば(S311でYes)、画像をセンタ10に送信する形態について説明した。しかしながら、このような形態に限られることなく、例えば、定期的に画像が記録されているか否かを判断し、画像が記録されている場合にセンタに送信するようにしてもよい。
【0131】
図12は、センタ10は画像を補助記憶装置102に記録する処理を示すフローチャートである。ここに示す処理は、
図7に示す処理と同一のプログラムによって実行される処理であり、センタ10の画像記録制御部15によって実行される。
【0132】
画像記録制御部15は、車載器20から画像データを受信したかどうかを判定する(S401)。画像データを受信した(S401でYes)場合は、画像記録制御部15は、受信した画像データを画像データベース16に記録する(S402)。画像記録制御部15は、画像データを受信していない(S401でNo)場合は、フローをステップS401にリターンし、ステップS401の処理を実行する。なお、画像記録制御部15は、所定時間毎にステップS401の処理を実行する。定期的に画像データの受信の有無を判定するためである。
【0133】
以上のように、実施の形態のセンタ10は、車両ユーザの嗜好と類似度の高い嗜好を有するSNSユーザの訪問履歴を表す訪問履歴情報(推薦情報)を車両ユーザの車両30に搭載された車載器20に送信する。
【0134】
そして、推薦情報を受信した車載器20では、位置比較部25によって比較された訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D2以下になると、推薦情報表示部24は、推薦情報受信部23が受信した推薦情報を表示装置206に表示する。これにより、車両ユーザは、自分と嗜好が類似しているSNSユーザの訪問地が周辺にあることを認識することができ、表示装置206に
図11に示すように表示される吹き出しb1又は吹き出しb2を見て、SNSユーザの氏名を知ることができる。この場合に、車両ユーザは、表示された訪問地を目指して運転することができ、SNSユーザと同じ訪問地を探訪することができる。
【0135】
また、訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D1以下になると、撮像制御部26がカメラECU32に撮影開始指令を出力し、カメラ31が撮影を開始する。カメラ31での撮影は、車両30の現在地が所定距離D1以下に近づいた訪問地を通過するまで行われる。このため、訪問地と現在位置との間の距離が所定距離D1になった地点から、訪問地を通過するまでの画像がカメラ31によって取得される。
【0136】
そして、車両30が訪問地の近傍に到達すると、撮像制御部26は、現在位置でカメラ31によって取得された画像を抽出して記録媒体201(
図2参照)に記録する。このため、推薦情報に含まれる訪問地を撮影した画像を自動的かつ確実に記録媒体201に記録することができ、車両ユーザは自ら撮影を行わなくても、車両30に搭載されたカメラ31で、自分の嗜好に合った画像データを取得することができる。
【0137】
従って、実施の形態によれば、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できる車載器20、車載器20の制御方法、及び車載器20の制御プログラムを提供することができる。
【0138】
また、車載器20で記録媒体201に記録された画像データは、センタ10に送信され、補助記憶装置102に記録される。
【0139】
従って、実施の形態によれば、車両のユーザの嗜好に合った画像を取得できるセンタ10(情報処理装置)、情報処理システム1、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することができる。
【0140】
なお、上記においては、車載器20の撮像制御部26が記録媒体201に記録された画像をセンタ10に送信し、画像が車両IDと関連付けられて補助記憶装置102に記録される形態について説明したが、車載器20が画像をセンタ10に送信せずに、車両ユーザが記録媒体201に記録された画像を自ら入手する形態であってもよい。この場合に、センタ10は、画像を車両IDと関連付けて補助記憶装置102に記録する処理を行わなくてよい。
【0141】
また、以上では、SNSユーザが車両ユーザと友人関係が定義されたSNSユーザである形態について説明したが、SNSユーザは、車両ユーザと友人関係を有しないSNSユーザであってもよい。このような場合には、嗜好類似度を計算する場合に、友人であるかどうかを表す項目を含めればよい。例えば、次式(2)で計算すればよい。
嗜好類似度=w1×コメント数+w2×勤務先共通項+w3×業種共通項+w4×在住地域共通項+w5×性別共通項+w6×年代共通項+w7×友人項 ・・・(2)
w7は、w1~w6と同様に、重み係数である。重み係数は、任意に設定されればよい。
友人項は、SNSユーザが車両ユーザとソーシャルメディア上で友人である場合には1であり、友人ではない場合には0である。
【0142】
式(2)によれば、勤務先、業種、在住地域(住所)、性別、年代に加えて、ソーシャルメディア上で友人であるかどうかという項目を含めて嗜好類似度を求めることができる。嗜好類似度は、SNSユーザの属性が類似又は共通しているほど高くなり、友人である場合に高くなる。これは、属性の類似性又は共通性が高い人同士は、嗜好が類似又は共通する傾向に有ると考えられるからであり、さらに、ソーシャルメディア上で友人である場合には、友人でない場合よりも嗜好が類似又は共通する傾向に有ると考えられるからである。
【0143】
また、車両30の走行中における位置情報が自動的にセンタ10に送信され、当該位置情報に係る位置の周辺の地点に関する地点投稿情報が推薦情報の候補となる例について説明したが、地点投稿情報の抽出元となる位置情報は、車両30の現在位置の位置情報に限られなくてもよい。例えば、位置情報送信部22は、車両ユーザが車載器20のナビゲーション機能を利用して目的地を設定した際に、当該目的地の位置情報を、
図7の処理対象の位置情報としてセンタ10に送信してもよい。そうすることで、車両ユーザは、目的地の周辺の推薦情報を事前に得ることができる。
【0144】
また、位置情報送信部22は、地図表示部21によって表示されている地図上において車両ユーザが任意に選択した地点の位置情報を、
図7の処理対象の位置情報としてセンタ10に送信してもよい。そうすることで、車両ユーザは、任意の地点の周辺の推薦情報を得ることができ、例えば、目的地の選択に迷っている際に、参考となる情報を得ることができる。
【0145】
また、上記では、車載器20がセンタ10から推薦情報を受信する端末である例について説明したが、スマートフォンやタブレット端末等、人によって携帯される端末について、本実施の形態が適用されてもよい。すなわち、これらの端末が、
図5に示した車載器20の機能構成を有してもよい。この場合、当該端末の位置情報送信部22は、当該端末のGPS機能によって測定された位置情報や、当該端末のナビゲーションアプリにおいてユーザによって選択された目的地の位置情報や、当該端末の地図アプリにおいてユーザによって選択された地点の位置情報等をセンタ10に送信してもよい。また、当該端末に記憶されている情報に含まれている地名が利用されてもよい。例えば、当該端末がカレンダ機能(スケジュール機能)を有し、当該カレンダ機能に登録されている予定に地名が含まれている場合に、当該端末の位置情報送信部22は、当該地名に対応する位置情報をセンタ10に送信してもよい。車載器20についても、ドライブ予定やその他の予定情報が記憶されている場合には、当該予定情報に含まれている地名に係る位置情報が、センタ10への送信対象とされてもよい。
【0146】
また、上記では、ソーシャルメディアの一例としてSNSを利用した場合の実施形態を示したが、SNS以外のソーシャルメディアであって、ユーザ間の関連性を取得可能な他のソーシャルメディアに関して本実施の形態が適用されてもよい。
【0147】
上述したように、本実施の形態によれば、車載器20や携帯端末等の移動端末が所定のタイミングでセンタ10に送信する位置情報に係る位置の周辺の推薦情報を、当該移動端末において表示させることができる。ここで、当該推薦情報は、当該移動端末を利用するユーザと、SNS等のソーシャルメディアにおいて関連の有る他者が実際に訪れたことのある地点に関する情報である。したがって、本実施の形態によれば、人同士の交流に基づく位置情報(地点投稿情報)の提供を可能とすることができる。その結果、車両ユーザの嗜好により合った推薦情報が提供されることを期待することができる。また、車両ユーザに対して、交流の有る他のSNSユーザとの経験を共有できる機会を与えることができる。
【0148】
なお、本実施の形態において、センタ10は、情報処理装置の一例である。車載器20は、端末の一例である。車載器20から送信される位置情報は、第1の位置情報の一例である。地点投稿情報及び推薦情報は、第2の位置情報の一例である。車両ユーザは、第1のユーザの一例である。車両ユーザと関連を有するSNSユーザは、第2のユーザの一例である。位置情報受信部11は、受信部の一例である。推薦情報送信部14は、送信部の一例である。
【0149】
以上、本発明の実施の形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0150】
1 情報処理システム
10 センタ
11 位置情報受信部(受信部)
12 地点投稿取得部
13 推薦情報抽出部(訪問履歴取得部、位置情報取得部)
14 推薦情報送信部(送信部)
15 画像記録制御部(画像取得部、画像記録制御部)
16 画像データベース
20 車載器
21 地図表示部
22 位置情報送信部
23 推薦情報受信部(訪問履歴受信部)
24 推薦情報表示部
25 位置比較部
26 撮像制御部
30 車両
31 カメラ
32 カメラECU
40 SNSサーバ
100 ドライブ装置
101 記録媒体
102 補助記憶装置
103 メモリ装置
104 CPU
105 インタフェース装置
111 ID対応記憶部
112 地図情報記憶部
200 ドライブ装置
201 記録媒体
202 補助記憶装置
203 メモリ装置
204 CPU
205 通信装置
206 表示装置
207 入力装置
208 GPS受信機