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  • 特許-IL-21抗体及びその使用 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】IL-21抗体及びその使用
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/13 20060101AFI20220203BHJP
   C07K 16/24 20060101ALI20220203BHJP
   C12N 1/15 20060101ALI20220203BHJP
   C12N 1/19 20060101ALI20220203BHJP
   C12N 1/21 20060101ALI20220203BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20220203BHJP
   C12N 15/63 20060101ALI20220203BHJP
   G01N 33/53 20060101ALI20220203BHJP
   G01N 33/543 20060101ALI20220203BHJP
   C12P 21/08 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
C12N15/13 ZNA
C07K16/24
C12N1/15
C12N1/19
C12N1/21
C12N5/10
C12N15/63 Z
G01N33/53 P
G01N33/543 545A
C12P21/08
【請求項の数】 35
(21)【出願番号】P 2018548082
(86)(22)【出願日】2017-03-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-06
(86)【国際出願番号】 US2017023946
(87)【国際公開番号】W WO2017172509
(87)【国際公開日】2017-10-05
【審査請求日】2018-09-11
【審判番号】
【審判請求日】2020-07-10
(31)【優先権主張番号】62/316,127
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100122301
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 憲史
(74)【代理人】
【識別番号】100157956
【弁理士】
【氏名又は名称】稲井 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100170520
【弁理士】
【氏名又は名称】笹倉 真奈美
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート・ウィリス・ブライト
(72)【発明者】
【氏名】カレン・リー・コックス
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン・デイビーズ
(72)【発明者】
【氏名】アンガス・ジョン・マクドナルド
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア・パウラ・マルティン
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア・デイド・プールボー
(72)【発明者】
【氏名】オリヴァー・シュレーダー
(72)【発明者】
【氏名】ショーン・エドワード・シッソンズ
(72)【発明者】
【氏名】シャオ-フェン・ワン
【合議体】
【審判長】長井 啓子
【審判官】吉森 晃
【審判官】中島 庸子
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/142637(WO,A1)
【文献】特表2009-517405(JP,A)
【文献】Haematologica,2014年,Vol.99,Suppl.1,pp.158,P480
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12N15/00-15/90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織または体液の試料中のヒトIL-21を検出または定量するインビトロの方法であって、
a)前記試料を抗体またはその抗原結合フラグメントと接触させることと、
b)任意に、非特異的に結合した全ての抗体またはその抗原結合フラグメントを除去することと、
c)前記試料中のヒトIL-21に特異的に結合している抗体またはその抗原結合フラグメントの量を検出または定量することと、
を含み、
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントは、軽鎖可変領域(LCVR)及び重鎖可変領域(HCVR)を含み、
前記LCVR及び前記HCVRのアミノ酸配列は
)配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列、ならびに
)配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列
からなる群から選択される、方法。
【請求項2】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が
)配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列、ならびに
)配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列
からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列である、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列である、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、2つの軽鎖及び2つの重鎖を含み、前記軽鎖の各々及び前記重鎖の各々のアミノ酸配列が
)配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列、ならびに
)配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列
からなる群から選択される、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法は、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)からなる、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記試料は、血漿試料または血清試料である、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記接触させる、検出または定量する工程の前記抗体またはその抗原結合フラグメントが、検出可能な標識をさらに含む、請求項1~のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記検出可能な標識が、発色団、色素原、色素、蛍光剤、蛍光発生剤、リン光剤、化学発光剤、生物発光剤、放射性核種、陽電子放出断層撮影可能な造影剤、及び磁気共鳴断層撮影可能な造影剤からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
組織または体液の試料においてインビトロでヒトIL-21を検出または定量するのに使用するためのキットであって、
a)第1試薬であって、前記第1試薬は、配列番号21のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号22のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第1試薬と、
b)第2試薬であって、前記第2試薬は、配列番号19のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号20のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第2試薬と、
を含む、キット。
【請求項13】
前記試料は、血漿試料または血清試料である、請求項12に記載のキット。
【請求項14】
組織または体液の試料中のヒトIL-21を検出または定量するインビトロの方法であって、
a)前記試料を第1の抗体またはその抗原結合フラグメントと接触させることと、ここで、第1の抗体またはその抗原結合フラグメントおよびヒトIL-21の複合体が形成され、前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントは、軽鎖可変領域(LCVR)及び重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVR及び前記HCVRのアミノ酸配列は、
i)配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列、
ii)配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列、ならびに
iii)配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列
からなる群から選択される、
b)任意に、非特異的に結合した全ての抗体またはその抗原結合フラグメントを除去することと、
c)第1の抗体またはその抗原結合フラグメントおよびヒトIL-21の複合体の量を第2の抗体で検出または定量することと、
を含み、
前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントは、前記第1の抗体と異なり、軽鎖可変領域(LCVR)及び重鎖可変領域(HCVR)を含み、
前記LCVR及び前記HCVRのアミノ酸配列は、
i)配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列、
ii)配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列、ならびに
iii)配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列
からなる群から選択される、方法
(ただし、前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントであり、そして前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである場合、ならびに前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントであり、そして前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである場合を除く)
【請求項15】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、
a)配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列、
b)配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列、ならびに
c)配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列
からなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列である、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列である、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、2つの軽鎖及び2つの重鎖を含み、前記軽鎖の各々及び前記重鎖の各々のアミノ酸配列が、
a)配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列、
b)配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列、ならびに
c)配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列
からなる群から選択される、請求項14~21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含み、前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含むか、または前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含み、前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項24】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列であり、前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列であるか、または前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列であり、前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含み、前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列を有するLCVR及びHCVRを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列であり、前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列が、配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列である、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記方法は、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)からなる、請求項14~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記試料は、血漿試料または血清試料である、請求項14~27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記第2の抗体またはその抗原結合フラグメントが、検出可能な標識をさらに含む、請求項14~28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
前記検出可能な標識が、発色団、色素原、色素、蛍光剤、蛍光発生剤、リン光剤、化学発光剤、生物発光剤、放射性核種、陽電子放出断層撮影可能な造影剤、及び磁気共鳴断層撮影可能な造影剤からなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
組織または体液の試料においてインビトロでヒトIL-21を検出または定量するのに使用するためのキットであって、
a)第1試薬であって、前記第1試薬は、配列番号21のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号22のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第1試薬と、
b)第2試薬であって、前記第2試薬は、配列番号19のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号20のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第2試薬と、
を含む、キット。
【請求項32】
組織または体液の試料においてインビトロでヒトIL-21を検出または定量するのに使用するためのキットであって、
a)第1試薬であって、前記第1試薬は、配列番号27のアミノ配列を有する軽鎖(LC)及び配列番号28のアミノ配列を有する重鎖(HC)を含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第1試薬と、
b)第2試薬であって、前記第2試薬は、配列番号25のアミノ配列を有する軽鎖(LC)及び配列番号26のアミノ配列を有する重鎖(HC)を含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第2試薬と、
を含む、キット。
【請求項33】
組織または体液の試料においてインビトロでヒトIL-21を検出または定量するのに使用するためのキットであって、
a)第1試薬であって、前記第1試薬は、配列番号23のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号24のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第1試薬と、
b)第2試薬であって、前記第2試薬は、配列番号21のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号22のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第2試薬と、
を含む、キット。
【請求項34】
組織または体液の試料においてインビトロでヒトIL-21を検出または定量するのに使用するためのキットであって、
a)第1試薬であって、前記第1試薬は、配列番号29のアミノ配列を有する軽鎖(LC)及び配列番号30のアミノ配列を有する重鎖(HC)を含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第1試薬と、
b)第2試薬であって、前記第2試薬は、配列番号27のアミノ配列を有する軽鎖(LC)及び配列番号28のアミノ配列を有する重鎖(HC)を含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第2試薬と、
を含む、キット。
【請求項35】
前記試料は、血漿試料または血清試料である、請求項31~34のいずれか1項に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬の分野に関する。より詳細には、本発明は、ヒトインターロイキン-21(IL-21)と結合して、検出可能なIL-21/抗IL-21抗体複合体であって、高感度(1ミリリットル当たりのピコグラム(pg/ml)未満)のヒト生物学的マトリックス中に見出されるIL-21レベルの測定に有用である、前記複合体を形成する抗体に関する。特に、本発明はIL-21のインビトロアッセイの1ミリリットル当たりのフェムトグラムレベルの測定に関する。
【0002】
IL-21はアレルギー疾患、癌、及び自己免疫疾患、特に、乾癬、全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性炎症性腸疾患及びシェーグレン症候群を含む炎症性疾患の病因に関与する重要なサイトカインである。IL-21の上昇した血清レベルは、乾癬、SLEまたはシェーグレン症候群などの自己免疫疾患を有する患者における疾患の重症度と関連していることが報告されている。ヒトIL-21を検出するための酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)キットが市販されているが、それは16pg/mlの低い検出限界を有する(Weir et al.Cytokine60(2012)220-225)。このキットは、しかし、患者試料中のIL-21の真のレベルを検出することができない。
【0003】
したがって、ヒトIL-21に対してより高い結合親和性及び選択性を有し、IL-21測定における感度を増強する抗IL-21抗体が必要であるか、またはELISAアッセイで使用される場合、最小限の干渉及び広範な希釈直線性を提供する必要がある。好ましくは、抗体はモノクローナル抗体であり、そして例えば、抗体の対がアッセイにおいてIL-21に同時に結合することができるようにIL-21上の2つの以上の異なるエピトープを認識する、2つ以上の異なる抗体を含む。
【0004】
最小限の血漿タンパク質干渉で及び市販のアッセイより高い感度で、患者の治療前、治療中及び/または治療後のIL-21レベルの診断評価を可能にする、IL-21に結合する抗IL-21抗体が必要である。したがって、本発明は、ヒトIL-21に特異的に結合する別の抗IL-21抗体を提供しようとするものである。さらに本発明は、1ミリリットル当たりのフェムトグラム(fg/ml)レベルで、インビトロでヒトIL-21を定量するための迅速かつ便利な方法を提供しようとするものである。
【0005】
したがって、本発明の第1の態様は、軽鎖可変領域(LCVR)及び重鎖可変領域(HCVR)を含むヒトIL-21に結合する抗体またはその抗原結合性フラグメントを提供し、前記LCVRは、3つの軽鎖相補性決定領域(LCDR)を含み、前記HCVRは、3つの重鎖相補性決定領域(HCDR)を含み、前記3つのLCDR及び前記3つのHCDRのアミノ酸配列は、
a)RASQDISNYLN(配列番号1)、YTSRLHS(配列番号2)、QQFHTLRTF(配列番号3)、GYTFTDYWMH(配列番号4)、LIDTSDSYTIYNQKFKG(配列番号5)、及びYGPLAMDY(配列番号6)、
b)RASKSIEKYIA(配列番号7)、AGGTLQS(配列番号8)、QQHEEYPLT(配列番号9)、GYDFTGYTMN(配列番号10)、LINPYNGGTAYSPKFKG(配列番号11)、及びTHYYGSEYTGMDY(配列番号12)、ならびに、
c)KSSQSLLDVDGKTYLN(配列番号13)、LVSKLDS(配列番号14)、WQGTHFPYT(配列番号15)、GYFFTLYMMH(配列番号16)、YINPSSGYTEYNQKFKD(配列番号17)、及びDFDY(配列番号18)からなる群から選択される。
【0006】
さらなる実施形態では、本発明は、ヒトIL-21に結合する抗体またはその抗原結合フラグメントであって、LCVR及びHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントを提供し、前記LCVR及び前記HCVRのアミノ酸配列は、
a)配列番号19のアミノ配列及び配列番号20のアミノ配列
b)配列番号21のアミノ配列及び配列番号22のアミノ配列、ならびに
c)配列番号23のアミノ配列及び配列番号24のアミノ配列からなる群から選択される。
【0007】
別の実施形態では、本発明は、ヒトIL-21に結合する抗体を提供し、前記抗体は、軽鎖及び重鎖を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のアミノ酸配列は、
a)配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列、
b)配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列、ならびに
c)配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列からなる群から選択される。
【0008】
別の実施形態では、本発明は、ヒトIL-21に結合する抗体を提供し、前記抗体は、2つの軽鎖及び2つの重鎖を含み、前記軽鎖及び前記重鎖のそれぞれのアミノ酸配列は、
a)配列番号25のアミノ配列及び配列番号26のアミノ配列、
b)配列番号27のアミノ配列及び配列番号28のアミノ配列、ならびに
c)配列番号29のアミノ配列及び配列番号30のアミノ配列からなる群から選択される。
【0009】
本発明はまた、本発明の抗体のLCVR及び/もしくはHCVRをコードするヌクレオチド配列、または軽鎖及び/もしくは重鎖を含むポリヌクレオチドを提供し、前記ポリヌクレオチドは、配列番号31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、または42に示されるヌクレオチド配列を有する。
【0010】
本発明はまた、本発明の抗体のLCVR及び/もしくはHCVRをコードするポリヌクレオチド、または軽鎖及び/もしくは重鎖を含む組換え発現ベクターを提供する。
【0011】
別の実施形態では、本発明は、本発明の抗体のLCVR及び/もしくはHCVRをコードするポリヌクレオチド、または軽鎖及び/もしくは重鎖を含む発現ベクターによって形質転換された宿主細胞を提供する。
【0012】
別の実施形態では、本発明は、検出可能な標識を含む抗体または抗原結合フラグメントをさらに提供し、前記検出可能な標識は、発色団、色素原、色素、蛍光剤、蛍光発生剤、リン光剤、化学発光剤、生物発光剤、放射性核種、陽電子放出断層撮影可能な造影剤、及び磁気共鳴断層撮影可能な造影剤を含む。
【0013】
一実施形態において、本発明は、本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントと、許容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と、を含む、組成物を提供する。
【0014】
別の実施形態では、本発明は、組織または体液の試料中のヒトIL-21を検出または定量するインビトロの方法を提供し、該方法は、前記試料を本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントと接触させることと、任意に、非特異的に結合した全ての抗体またはその抗原結合フラグメントを除去することと、前記試料中のヒトIL-21に特異的に結合している抗体またはその抗原結合フラグメントの量を、定量的、半定量的、または定性的に検出または定量することと、を含む。
【0015】
別の態様では、本発明は、インビトロでの診断、予後、及び/または患者モニタリング手順に使用するための、本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントを提供する。
【0016】
別の態様では、本発明は、組織または体液の試料中のヒトIL-21をインビトロで検出または定量するのに使用するためのキットを提供し、該キットは、
a)第1試薬であって、前記第1試薬は、配列番号21のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号22のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第1試薬と、
b)第2試薬であって、前記第2試薬は、配列番号19のアミノ配列を有するLCVR及び配列番号20のアミノ配列を有するHCVRを含む抗体またはその抗原結合フラグメントである、第2試薬と、を含む。
【0017】
好ましくは、組織または体液の試料は、血漿試料または血清試料である。
【0018】
本発明のさらに別の態様によれば、ヒト試料中のIL-21の量のインビトロでの測定に使用するための本発明による抗体が提供される。
【0019】
本明細書で使用する場合、「IL-21」(インターロイキン-21としても知られている)という用語は、自然免疫応答及び適応免疫応答の両方に多面的効果を及ぼすI型サイトカインを意味する。IL-21は、ろ胞性Tヘルパー及びTh17細胞を含む活性化CD4陽性T細胞によって産生される。ヒトIL-21のアミノ酸及びcDNA配列は、それぞれ配列番号43及び45として列記されている。
【0020】
抗体または全長抗体は、ジスルフィド結合によって相互に接続される2つの重鎖と、2つの軽鎖と、を含む、免疫グロブリン分子である。各鎖のアミノ末端部分は、その中に含まれる相補性決定領域(CDR)を介した抗原認識を主に担う約100~約110アミノ酸の可変領域を含む。各鎖のカルボキシ末端部分は、エフェクタ機能を主に担う定常領域を画定する。本発明の抗体は、モノクローナル抗体(「mAb」)である。モノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ技術、例えばCDR移植、または当該技術分野で既知のこのような技術もしくは他の技術の組み合わせによって産生することができる。本発明の別の実施形態において、抗体、またはそれをコードする核酸が、単離された形態で提供される。本明細書で使用する場合、「単離された」という用語は、天然では見出されない、及び細胞環境において見出される他の巨大分子種を含まないかまたは実質的に含まない、タンパク質、ペプチド、または核酸を指す。「実質的に含まない」は、本明細書で使用する場合、関心対象のタンパク質、ペプチド、または核酸が、存在する巨大分子種の80%超(モルベース)、好ましくは90%超、より好ましくは95%超を含むことを意味する。
【0021】
「抗原結合フラグメント」は、本明細書で使用する場合、抗体の抗原結合フラグメント、すなわち全長抗体によって結合された抗原に特異的に結合する能力を保持する抗体フラグメントを指す。抗原結合フラグメントの例には、Fabフラグメント、Fab’フラグメント、F(ab’)フラグメント、及び一本鎖Fvフラグメントが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、抗体フラグメントは、Fabフラグメントである。
【0022】
CDRには、フレーム領域(FR)と呼ばれる、より保存された領域が散在している。各軽鎖可変領域(LCVR)及び重鎖可変領域(HCVR)は、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4の順にアミノ末端からカルボキシ末端に配置された3つのCDR及び4つのFRから構成される。軽鎖の3つのCDRは、「LCDR1、LCDR2、及びLCDR3」と称され、重鎖の3つのCDRは、「HCDR1、HCDR2、及びHCDR3」と称される。CDRは、抗原と特異的な相互作用を形成する残基の大部分を含む。抗体のCDR割り当ての3つのシステムが、一般に配列描写に使用される。KabatのCDR定義(Kabat et al.,“Sequences of Proteins of Immunological Interest,”National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))は、抗体配列変異性に基づく。ChothiaのCDR定義(Chothia et al.,“Canonical structures for the hypervariable regions of immunoglobulins”,Journal of Molecular Biology,196,901-917(1987)、Al-Lazikani et al.,“Standard conformations for the canonical structures of immunoglobulins”,Journal of Molecular Biology,273,927-948(1997))は、抗体の3次元構造及びCDRループのトポロジーに基づく。ChothiaのCDR定義は、HCDR1及びHCDR2を除いて、KabatのCDR定義と同一である。NorthのCDR定義(North et al.,“A New Clustering of Antibody CDR Loop Conformations”,Journal of Molecular Biology,406,228-256(2011))は、多数の結晶構造での親和性伝播クラスタリングに基づく。Kabat CDR定義は、Kabat及びChothiaで定義されたHCDR1を除いて、本発明で使用される。
【0023】
本発明の別の態様は、上記の抗IL-21抗体のいずれかをコードする単離された核酸分子、この核酸分子を含む発現ベクター、及び核酸分子を含む宿主細胞に関する。さらに、本発明は、発現配列、プロモーター及び/またはエンハンサー配列のような制御配列に作動可能に連結された先に記載されたポリヌクレオチド配列を含む発現ベクターを提供する。原核生物系、例えば細菌、及び酵母および哺乳動物細胞培養系を含むがこれに限定されない真核細胞系、における抗体ポリペプチドの効率的な合成のための様々な発現ベクターが開発されている。本発明のベクターは、染色体、非染色体及び合成DNA配列のセグメントを含むことができる。
【0024】
抗体及び抗原結合フラグメントを産生及び精製するための方法は当技術分野で公知であり、例えばHarlow and Lane(1988)Antibodies,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New York,chapters 5-8 and 15,ISBN 0-87969-314-2に見出すことができる。抗原結合フラグメントは、従来の方法によっても調製することができる。本発明はまた、先に記載した組換えベクターを含有する組換え宿主細胞を提供する。特に好ましい細胞株は、高レベルの発現、目的のタンパク質の恒常的発現及び宿主タンパク質からの最小限の汚染に基づいて選択される。発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞株は、当技術分野で周知であり、多くの不死化細胞株例えばCOS-7細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞及び、リンパ系起源の細胞株例えばリンパ腫、骨髄腫、またはハイブリドーマ細胞を含む他の多くのものを含むが、これらに限定するものではない。本発明のベクターの形質転換及び発現のための好ましい宿主細胞は、哺乳動物細胞、例えばNSO細胞(非分泌性(0)マウス骨髄腫細胞)、ヒト胎児腎臓(HEK)293、SP20及びチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞及びリンパ系起源の他の細胞株、例えばリンパ腫、骨髄腫、またはハイブリドーマ細胞である。本発明の抗体は、ハイブリドーマ以外の細胞株で発現させることができる。他の真核宿主、例えば酵母を代替的に使用することができる。抗体及びより具体的にはその抗原結合フラグメントはまた、Escherichia coliのような原核細胞から産生され得る。本発明による抗体をコードする配列を含む核酸は、適切な哺乳動物宿主細胞の形質転換に使用することができる。
【0025】
本発明はさらに、上記の抗IL-21抗体のいずれかを精製する方法を提供する。本発明の操作された抗体または抗原結合フラグメントは、既知の方法を用いて調製及び精製され得る。
【0026】
本明細書中に開示される抗IL-21抗体は、インビボ及び/または様々な形態のエクスビボ調製物中に存在するかどうかにかかわらず、細胞、組織または器官中または上に、及び体液中に存在するIL-21のレベルを検出することによって診断、予後、及び/または患者モニタリング手順に有用である。「体液」という用語は、血液、血清、血漿、リンパ液、骨髄、尿、唾液、涙、脳脊髄液、乳、羊水、胆汁、尿、気管支液、腹水、膿、及び任意の他の生物学的流体産物などの正常または疾患の対象の身体に由来する任意の流体または流体様物質を指す。流体様物質の意味には、器官または組織抽出物、及び対象からの細胞または組織調製物がインキュベートされた培養培地も含まれる。本明細書に記載の抗IL-21抗体は、酵素にコンジュゲートされ、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)において使用され得る。このようなアッセイは、例えば、Butler(1994)“ELISA”(Chapter 29),In:van Oss,C.J.et al.,eds.,Immunochemistry,Marcel Dekker,Inc.,New York,pp.759-803に詳細に記載される。本発明の抗IL-21抗体は、IL-21発現のラジオイムノアッセイ及び蛍光活性化細胞分取(FACS)分析にも使用することができる。
【0027】
本明細書で使用する場合、「接触させる」という用語は、抗体またはその抗原結合フラグメントと、抗原または標的タンパク質、例えばIL-21とを、組織または体液の試料中の抗原または標的タンパク質をインビトロアッセイで検出または定量するのに有用である検出可能な抗原/抗体複合体を形成するような方法で一緒にすることを指す。そのような接触は、インビトロで、例えば試験管、マイクロプレートなどで行うことができる。あるいは、「接触させる」とは、抗体またはその抗原結合フラグメントを血清または血漿などの液体と一緒にインビトロアッセイで混合することを意味する。
【0028】
抗体組成物及び方法
当業者が、安定した検出可能な抗原-抗体複合体を形成するために使用することができる周知の方法が当技術分野において存在する(検出可能な抗原/抗体複合体の形成を可能にする条件については、例えば、Antibodies,A Laboratory Manual by Harlow and Lane(current edition),Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New Yorkを参照されたい)。
【0029】
本明細書に記載の本発明の抗IL-21抗体またはその抗原結合フラグメントまたはIL-21/抗IL-21抗体複合体は、任意の当該技術分野で公知の手段を用いて検出可能に標識することができる(例えば、Antibody Engineering Volume 2,Kontermann,Roland;Dubel,Stefan(Eds.)を参照されたい)。標識は、例えば、発光または光吸収剤、発色団、色素原、磁性または鉄粒子、色素、蛍光剤、フルオロフォア、リン光剤、化学発光剤、生物発光剤、放射性核種、酵素、陽電子放出断層撮影可能な造影剤、磁性マイクロビーズ、フェロ流体ナノ粒子、二次抗体、及び磁気共鳴断層撮影可能な造影剤であってよいが、これらに限定されない。
【0030】
「検出可能に標識した」という用語は、本発明の抗IL-21抗体またはその抗原結合フラグメント、またはIL-21/抗IL-21抗体の複合体が共有結合または非共有結合のいずれかで有用な検出可能な標識と結合していることを意味する。直接結合標識抗体法(direct conjugate-labeled antibody method)では、例えば、補欠分子族複合体、発色団、色素原(発色基質)、色素、蛍光化合物、蛍光発生化合物、放射性同位体、常磁性同位体、及び陽電子放出断層撮影法(PET)および磁気共鳴断層撮影法(MRI)によって画像化することができる化合物を含む、多くの様々な有用な標識を用いることができる。ガンマカウンター、シンチレーションカウンター、PETスキャニング、またはオートラジオグラフィーによって単に検出される有用な放射性標識には、H、124I、125I、131I、35S、及び14Cが含まれる。インビボ診断のために、放射性核種は、DTPA及びEDTAのようなキレート剤を用いて、抗体または抗原結合フラグメントに直接または間接的に結合させることができる。このような放射性核種の例には、99Tc、123I、125I、131I、111In、97Ru、67Cu、67Ga、68Ga、72As、89Zr、90Y、及び201Tlが含まれる。他の適切な標識は当該分野で公知であるか、または日常的な実験によって決定することができる。間接的方法では、二次抗体は、例えば、これらに限定されないが酵素または蛍光標識とコンジュゲートすることができる次いで、標的抗原に結合している一次抗体への二次抗体の結合は、適切な条件下で酵素の発色基質との反応で検出可能なシグナルを得ることによって検出できる。
【0031】
高吸光係数を有する発色団を有するか、または結果として生じる発色性化合物を使用することにより、容易に検出可能な比色検出を使用することができる。適当な反応条件下でその基質に後に曝露されると、酵素は基質と反応して、例えば分光光度法、蛍光光度法、または視覚的手段によって検出することができる化学標識を生成する。
【0032】
この目的に一般的に使用される酵素には、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ、ブドウ球菌ヌクレアーゼ、デルタ-V-ステロイドイソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、α-グリセロホスフェートデヒドロゲナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコアミラーゼ、及びアセチルコリンエステラーゼが含まれる。適切な補欠分子族複合体の例としては、例えば、これに限定されないが、ストレプトアビジン/ビオチン及びアビジン/ビオチンが挙げられる。色素源の使用は、それらを使用するアッセイが臨床診断検査室で容易に実施され、これらの検査室で一般的に利用可能な装置を用いて病理学者によって再検討されるので好ましい。一般的に使用される色素原には、ジアミノベンジジン(DAB)、強化されたDAB、3-アミノ-9-エチルカルバゾール(AEC)、4-クロロ-1-ナフトール(4-CN)、Hanker-Yates試薬、アルファ-ナフトールピロニン、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)、ファストブルーBB、ファーストレッドTR、ニューフクシン、BCIP-NBT、テトラゾリウム、テトラニトブルーテトラゾリウム(TNBT)、銀増強イムノゴールドが含まれる。
【0033】
有用な蛍光標識には、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ローダミン、ダンシル基、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o-フタルアルデヒド、フルオレサミン及びCy5が含まれる(Haugland(1996)Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,Molecular Probes,Eugene,Ore.)。
【0034】
本発明の抗IL-21抗体またはその抗原結合フラグメント、またはIL-21/抗IL-21抗体複合体はまた、152Euまたはランタニド系列の他のメンバーのような蛍光発光金属を使用して、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)またはエチレンジアミン四酢酸(EDTA)のような金属キレート基を用いて、それらを付着させることによって、検出可能に標識することができる。
【0035】
本発明の抗IL-21抗体またはその抗原結合フラグメント、またはIL-21/抗IL-21抗体複合体はまた、化学反応の過程で生じるリン光またはルミネセンスによって検出することができる、リン光性または化学発光性の化合物に、それらをカップリングすることによって検出可能に標識することもできる。有用な化学発光化合物の例としては、ルミノール、イソルミノール、テロマティック(theromatic)アクリジニウムエステル、イミダゾール、アクリジニウム塩、及びシュウ酸エステルが含まれる。同様に、ルシフェリン、ルシフェラーゼまたはエクオリンのような生物発光化合物を用いて、本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントを標識することができる。生物発光タンパク質の存在は、発光の存在を検出することによって決定される。
【0036】
本発明の抗体またはその抗原結合フラグメントは、標的抗原のイムノアッセイまたは精製に特に有用な固体支持体に結合させることもできる。このような固体支持体には、ビーズ、例えば顕微鏡常磁性ビーズ、ガラス、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、またはポリプロピレンが含まれるが、これらに限定されない。
【0037】
イムノアッセイにおける本発明の抗体の使用
IL-21などの特定のタンパク質は、例えば、限定されないが、ウェスタンブロット、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着検定法)、「サンドイッチ」イムノアッセイ、免疫沈降アッセイ、沈降素反応、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散アッセイ、凝集アッセイ、補体固定アッセイ、イムノラジオメトリックアッセイ、蛍光イムノアッセイ、およびプロテインAイムノアッセイを含むが、これらに限定されるものではない、技術を用いた、競合アッセイ及び非競合アッセイシステムなどを含む様々なイムノアッセイ法によって測定することができる。一般的な免疫学的及びイムノアッセイ手順の概説については、例えば、Stites and Terr(eds.)(1991)Basic and Clinical Immunology(7th ed.)を参照されたい。さらに、本発明のイムノアッセイは、当技術分野で知られているような多くの構成で実施することができる(例えば、Maggio(ed.)(1980)Enzyme Immunoassay CRC Press,Boca Raton,Fla.;Gosling J P 2000 Immunoassays:A Practical Approach(Practical Approach Series)Oxford Univ Press;Diamandis&Christopoulus,1996 Immunoassay Academic Press,San Diego,Calif.を参照されたい)。
【0038】
定量のためのイムノアッセイは、種々の当該分野で公知の方法によって行うことができる。要するに、IL-21を測定するためのイムノアッセイは、競合的または非競合的結合アッセイのいずれかであり得る。競合結合アッセイでは、分析される試料は、固体表面に結合した捕捉剤上の特異的結合部位について標識された分析物と競合する。好ましくは、捕捉剤は、IL-21に特異的に結合する本発明の抗体、例えばAb2-1である。捕捉剤に結合した標識された分析物の濃度は、試料中に存在する遊離の分析物の量に反比例する。
【0039】
いくつかの実施形態において、体液、例えば血清または血漿中のヒトIL-21は、fg/mlレベルでタンパク質定量を可能にすることができるQuanterixのSIMOA(商標)技術を用いて定量することができる。SIMOA(商標)技術(単一分子アレイに由来する)は、標準的なELISA試薬を用いて常磁性ビーズ上の個々の免疫複合体を単離することに基づいている。Simoaと従来のイムノアッセイの主な違いは、フェムトリットルサイズのウェルに単一の分子を捕捉する能力にあり、個々のビーズが標的分析物に結合しているか否かを決定するための「デジタル」読出しを可能にする。この技術のデジタル特性は、CVが10%未満の従来のアッセイよりも平均1000倍の感度増加を可能にする。商業的に入手可能なSIMOA(商標)技術プラットフォームは、様々な分析パネル上で最大10倍の多重化オプションを提供し、アッセイを自動化することができる。多重化実験は大量のデータを生成する可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、データ収集設定、構成、及び解釈を自動化及び制御するためにコンピュータシステムが利用される。
【0040】
さらなる実施形態において、IL-21 Quanterix SIMOA(商標)アッセイにおける、ヒト正常対照からの及び様々な疾患(例えば乾癬、全身性エリテマトーデス(SLE)、慢性炎症性腸疾患及びシェーグレン症候群などの自己免疫疾患において)を有する患者からの試料を分析することができる。IL-21の「上昇したレベル」は、罹患試料を健常対照試料と比較することによって決定することができる。「上昇したレベル」という用語は、IL-21に結合する治療用抗体の投与によって、患者が治療に優先的に応答することができる「カットポイント」を意味する。好ましくは、「カットポイント」は、健常対照の平均を上回る2標準偏差(SD)であり、より好ましくは健常対照の平均を上回る3標準偏差(SD)である。
【0041】
健常対照対象と比較して、自己免疫疾患における血漿IL-21のいずれかの観察された有意な増加は、それにより、臨床試験におけるIL-21測定に基づく「カットポイント」が決定される、患者のテーラーリング(tailoring)に使用することができる。これに関して、IL-21レベルは、治療に優先的に応答する患者のサブグループを同定するために使用することができる。この同定は、IL-21レベル単独で、または他のベースラインの患者の特徴またはバイオマーカー、例えば、CRPと組み合わせて行うことができる。
【0042】
様々なアプローチを用いて、各疾患状態または関心のある徴候における応答する患者サブグループを規定するIL-21カットポイントを同定することができる(Lipkovich I,Dmitrienko A,D’Agostino BR.Tutorial in biostatistics: data-driven subgroup identification and analysis in clinical trials.Statistics in medicine.2017;36(1):doi:10.1002/sim.7064;Foster JC,Taylor JMG,Ruberg SJ.Subgroup identification from randomized clinical trial data. Statistics in medicine.2011;30(24):10.1002/sim.4322.doi:10.1002/sim.4322;Ruberg SJ,Chen L,Wang Y.The mean does not mean as much anymore: finding sub-groups for tailored therapeutics.Clinical Trials.2010;7(5):doi:10.1177/1740774510369350を参照されたい。
【0043】
従って、本発明は、このような乾癬、全身性エリテマトーデス(SLE)、クローン病、慢性炎症性腸疾患及びシェーグレン症候群などの自己免疫疾患を有する及び上昇したIL-21レベルを有する患者集団を選択する方法であって、患者からの血漿試料をアッセイし、存在するIL-21のレベルを決定し、そして血漿IL-21レベルが上昇したときに有効量の治療用IL-21抗体を投与することを含む方法を提供する。
【0044】
本発明の別の実施形態は、患者における乾癬、全身性エリテマトーデス(SLE)、クローン病、慢性炎症性腸疾患及びシェーグレン症候群)のような自己免疫疾患の治療に使用するためのヒトIL-21に特異的に結合する治療用抗体を提供する。
【0045】
治療用IL-21抗体の例は、WO2015/142637(Eli Lilly&Company)に開示されているものである。そのような抗体は、2つの抗体重鎖及び2つの抗体軽鎖からなり、各重鎖はWO2015/142637に開示された配列番号1のアミノ酸配列を有する重鎖可変ドメインを含み、各軽鎖は軽鎖可変ドメインを含み、そのアミノ酸配列はWO2015/142637に開示された配列番号2の配列である。
【0046】
以下の実施例は、例示のみを目的として提供され、本発明の範囲を限定するものではない。
【0047】
実施例1
抗体の発現及び精製
重鎖及び軽鎖の可変領域のポリペプチド、抗ヒトIL-21抗体の完全重鎖及び軽鎖アミノ酸配列、AbM2、Ab2-1、及びAb3-1、ならびにそれをコードするヌクレオチド配列が、以下の「配列表」と題する節に列挙される。AbM2、Ab2-1、及びAb3-1のCDRのアミノ酸配列及び対応する配列番号を、以下の表1A及び1Bに示し、AbM2、Ab2-1、及びAb3-1の軽鎖及び重鎖の可変領域及び全長のアミノ酸配列ならびにそれらをコードするDNA配列の配列番号を表1Cに示す。

表1A
【表1A】

表1B
【表1B】

表1C
【表1C】
【0048】
AbM2、Ab2-1、及びAb3を含むがこれらに限定されない本発明の抗ヒトIL-21抗体は、標準的なトランスフェクション手順にしたがって、HEK293またはCHO細胞中での発現に適していることが当該分野で公知のベクターを用いて、HEK293またはCHO細胞中で一時的に発現され得る。簡潔には、配列番号33及び配列番号34、または配列番号37及び配列番号38、または配列番号41及び配列番号42を含む組換えベクターまたはベクターを構築し、HEK293 EBNA細胞を一時的にトランスフェクトするために使用し得る。トランスフェクトした細胞を、トランスフェクション後37℃で48~120時間、ジェネテシン(G418)とトブラマイシンを含む標準的な無血清培地10で培養する。抗ヒトIL-21抗体は、PBS、pH7.2で予め平衡化したプロテインA MabSelectクロマトグラフィー樹脂(GE Healthcare、#17-5199-01)、またはPBS、pH7.2で予め平衡化したHiLoad Superdex 200 26/60分取グレードサイズ排除クロマトグラフィーカラム(GE Healthcare、#28-9893-36)を使用して精製することができる。その後、結合したタンパク質を10mMクエン酸、pH3で溶出させ、プールした画分を1Mトリス(pH8)の1:10希釈で直ちに中和する。中和したプールをAmicon Ultra-15濃縮器(Millipore、#UFC903024)を用いて濃縮する。
【0049】
実施例2
IL-21抗体ペアリング解析
ELISAベースのアッセイにおいて対形成する(または同時に結合する)抗体を、HBS-P(GE Healthcare catalog BR-1003-68, 10 mM HEPES pH7.4+150mM NaCl+0.0005%surfactant P20)ランニング緩衝液でプライミングした及び25℃の分析温度でのBiacore 2000装置で表面プラズモン共鳴(SPR)アッセイを用いて決定した。固定されたヤギ抗マウスIgG Fc特異的抗体(Jackson ImmunoResearch catalog 115-005-008)を含むCM4チップを用いて、IL-21に対する抗体を捕捉する。IL-21抗体は、試験フローセル上に捕捉される。過剰なマウスIgGアイソタイプ対照抗体を注入して、抗体を捕捉する残存容量をブロックする。ヒトIL-21は、IL-21抗体によって捕捉される。捕捉されたIL-21への付加的結合を試験するために、第2の抗体を注入する。
【0050】
本発明の抗体、AbM2、Ab2-1、及びAb3-1は、ビーズ(Quanterix Cat#101360)に0.5mg/mLでコンジュゲートされ、製造業者のプロトコールに従ってビオチン対抗体40対1の比でビオチン化される。3つの抗体対の9つの組み合わせを作製し、組換えIL-21参照曲線(100ng/mL~1.0μg/mL)に対して分析する。ビーズをビーズ希釈剤(Quanterix、Cat#100458)で希釈し、検出抗体を試料/検出緩衝液(Quanterix、Cat#101359)で希釈する。fg/mLの範囲のIL-21濃度を識別する能力により、2対の抗体をさらに最適化に移す。第1の対は、どちらの方向でも良好に機能するAb2-1及びAbM2である。第2の対は、捕捉としてAb3-21であり、検出としてAb2-1である。
【0051】
感度及び回収率の両方を高めるために、抗体対のさらなる最適化が行われる。最適な感度を決定するために、捕捉抗体と検出抗体の両方の濃度を一連の実験で変化させる。捕捉抗体は、3つの抗体濃度(0.1、0.5、及び1.0mg/ml)で試験する。検出抗体は、40倍ビオチン対抗体比を用いて、3つの濃度(0.5、1.0、及び1.5mg/ml)で試験される。組み合わせにより、18組の異なる抗体の組み合わせが得られる。組換えヒトIL-21タンパク質は、10,000~0.64fg/mlの範囲で標準として使用される。抗原をアッセイ希釈剤(PBS+1%BSA)(それぞれGibco Cat#20012-043及びMeso Scale Discovery Cat#R93BA-1)で希釈する。捕捉抗体をビーズ希釈剤(Quanterix、Cat#100458)で希釈し、検出抗体を試料/検出緩衝液(Quanterix、Cat#101359)で希釈する。最適な対の抗体及び抗体濃度は、ビーズ上の捕捉抗体としてのAb2-1(1.0mg/ml)であり、検出としてのビオチン化されたAbM2(0.5mg/ml)であると決定される。
【0052】
配列番号44に示される組換えヒトIL-21タンパク質(25-155)は、Escherichia coliで発現され、不溶性封入体として見出され得る。封入体を単離し、高濃度の尿素緩衝液に可溶化し、可溶化した物質をイオン交換クロマトグラフィーで精製する。得られた主ピーク画分をプールし、順次透析リフォールディングプロセスに付す。次いで主ピーク画分を逆相クロマトグラフィーを用いて均質に精製する。主要なピーク画分をプールし、凍結乾燥により凍結乾燥し、PBS、pH7.2緩衝液に再懸濁し、作業アリコートとして-80℃で保存する。
【0053】
実施例3
Quanterix Simoa(商標)アッセイ
抗IL-21抗体Ab2-1を、標準Quanterixプロトコールに従って、カルボキシル化常磁性ビーズ(Quanterix Cat#100451)に1.0mg/mlでコンジュゲートさせる。抗IL-21抗体AbM2を標準Quanterixプロトコールに従ってビオチン化する(40:1ビオチン比)。Quanterixにおける各実行のために、Ab2-1ビーズ(約500万ビーズ/ml)のビーズ希釈剤(Quanterixカタログ番号100458)で調製し及びビオチン化AbM2抗体(0.5μgの/mL)を(試料/検出緩衝液(Quanterix Cat#101359)で希釈して適切な容量に希釈する。ストレプトアビジン-β-ガラクトシダーゼ(SBG)(Quanterix Cat#100439)をSBG希釈剤(QuanterixCat#100376)で、150pMで調製する。IL-21組換えタンパク質または試料を、適切な希釈度で、アッセイ緩衝液(600mM NaCl、0.5%Tween 20、25%FBS、2%BSA及び200μg/ml HBRのPBS液)で希釈する(それぞれBoston BioProducts Cat# BM-244、Thermo Scientific Cat #28320、Gibco Cat# 16010-159、Meso Scale Discovery Cat# R93BA-2、Scantibodies Cat# 3KC534-075 及びHyclone Cat# SH30258.01)。Ab2-1ビーズ、ビオチン化AbM2抗体、キャリブレーター、SBG、および供給されたレゾルフィン-ベータ-Dガラクトピラノシド(RGP)(Quanterix Cat#10030)試薬を装置に導入し、Simoa(商標)HD-1 Analyzer ユーザーガイドに従って室温でtwo-step Homebrew法として実行する。組換えヒトIL-21タンパク質へのAb2-1の結合データを表1及び図1に示す。Quanterix Simoaアッセイにおけるスパイク及び回収を決定するために、様々な量の組換えIL-21をヒト血清マトリックスに添加する。回収率を表2ならびに図2及び3に要約する。血清マトリックス中のLLOQは30fg/mlとして計算された。探索的検証もまた、ヘパリン血漿中で行われ、希釈直線性、スパイク回収及び全誤差について同等の結果が得られている。
表1.IL-21 Quanterixアッセイ結合データ
【表2】
AEB=ビーズ当たりの平均酵素
【0054】
表1及び図1のデータは、IL-21 Quanterixアッセイが、血清マトリックス中で計算した定量下限0.03pg/mlを有する0.0003~5pg/mlのIL-21の大きなダイナミックレンジを有することを示している。
表2.ヒト血清中のIL-21スパイク及び回収
【表3】
開発されたIL-21 Quanterix Simoaアッセイは、血清中の所定量のIL-21に対する許容可能な回収率を示す。
【0055】
実施例4
IL-21 Quanterix SIMOA(商標)アッセイにおけるヒト正常対照試料及び罹患試料の分析
健常者13人、シェーグレン11人、SLE血清試料14人を含むヒト正常対照試料及びシェーグレン及びSLE患者試料は、IL-21 Quanterix SIMOA(商標)Homebrewアッセイで実行される。試料は、PBS中のIL-21アッセイ緩衝液:NaCl(600mM,Boston BioProducts,Cat#BM-244),新生仔牛血清(25%,Gibco,Cat#16010-159),tween 20(0.5%,Thermo Scientific,Cat#28320),BSA(2%,MSD,Cat#R93BA-2),及びヘテロフィリックブロッカー(200ug/ml,Scantibodies,Cat#3KC534-075)のPBS液(1x,Hyclone,cat#SH30258.01)での1:2希釈でQuanterix SIMOA(商標)Homebrewアッセイで実行されるAb2.1抗体は捕捉のためにビーズにコンジュゲートされ、検出のためにビオチン化AbM2にコンジュゲートされる。結果を図1に示す。正常な健常対照と、シェーグレン及びSLE患者の血清の両方の間でIL-21レベルに有意差がある。これに関して、健常対照対象に対し自己免疫疾患対象における血漿IL-21の有意な増加が観察された。

【0056】
【表4】
【0057】
配列表

配列番号1、PRT1、人工配列
RASQDISNYLN

配列番号2、PRT1、人工配列
YTSRLHS

配列番号3、PRT1、人工配列
QQFHTLRTF

配列番号4、PRT1、人工配列
GYTFTDYWMH

配列番号5、PRT1、人工配列
LIDTSDSYTIYNQKFKG

配列番号6、PRT1、人工配列
YGPLAMDY

配列番号7、PRT1、人工配列
RASKSIEKYIA

配列番号8、PRT1、人工配列
AGGTLQS

配列番号9、PRT1、人工配列
QQHEEYPLT

配列番号10、PRT1、人工配列
GYDFTGYTMN

配列番号11、PRT1、人工配列
LINPYNGGTAYSPKFKG

配列番号12、PRT1、人工配列
THYYGSEYTGMDY

配列番号13、PRT1、人工配列
KSSQSLLDVDGKTYLN

配列番号14、PRT1、人工配列
LVSKLDS

配列番号15、PRT1、人工配列
WQGTHFPYT

配列番号16、PRT1、人工配列
GYFFTLYMMH

配列番号17、PRT1、人工配列
YINPSSGYTEYNQKFKD

配列番号18、PRT1、人工配列
DFDY

配列番号19、PRT1、人工配列
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHTLRTFGGGTKVEIK

配列番号20、PRT1、人工配列
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYWMHWVRQAPGQGLEWMGLIDTSDSYTIYNQKFKGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCARYGPLAMDYWGQGTLVTVSS

配列番号21、PRT1、人工配列
DIQMNQSPSYLAASPGETITINCRASKSIEKYIAWYQEKPGKTNKLLIYAGGTLQSGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAMYYCQQHEEYPLTFGAGTKLELK

配列番号22、PRT1、人工配列
QVQLQQSGPELVKPGASMKISCKASGYDFTGYTMNWVKQSHGKNLEWIGLINPYNGGTAYSPKFKGKATLTVDKSSSTVYMELLSLTSEDSAVYHCARTHYYGSEYTGMDYWGQGTSVTVSS

配列番号23、PRT1、人工配列
DIQVTQTPLTLSVTIGQPASISCKSSQSLLDVDGKTYLNWLLQRPGQSPKRLIYLVSKLDSGVPDRFTGSGSGTDFTLRISRVEAEDLGVYYCWQGTHFPYTFGGGTRLEIK

配列番号24、PRT1、人工配列
QVQLKQSAAELARPGASVKMSCKASGYFFTLYMMHWAKQRPGQNLEWIGYINPSSGYTEYNQKFKDKTTLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSAIYYCLTDFDYWGQGTSLTVSS

配列番号25、PRT1、人工配列
DIQMTQSPSSLSASVGDRVTITCRASQDISNYLNWYQQKPGKAPKLLIYYTSRLHSGVPSRFSGSGSGTDFTLTISSLQPEDFATYYCQQFHTLRTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC

配列番号26、PRT1、人工配列
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTDYWMHWVRQAPGQGLEWMGLIDTSDSYTIYNQKFKGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCARYGPLAMDYWGQGTLVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEAAGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLG

配列番号27、PRT1、人工配列
DIQMNQSPSYLAASPGETITINCRASKSIEKYIAWYQEKPGKTNKLLIYAGGTLQSGIPSRFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAMYYCQQHEEYPLTFGAGTKLELKRADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC

配列番号28、PRT1、人工配列
QVQLQQSGPELVKPGASMKISCKASGYDFTGYTMNWVKQSHGKNLEWIGLINPYNGGTAYSPKFKGKATLTVDKSSSTVYMELLSLTSEDSAVYHCARTHYYGSEYTGMDYWGQGTSVTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDTDGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK
配列番号29、PRT1、人工配列
DIQVTQTPLTLSVTIGQPASISCKSSQSLLDVDGKTYLNWLLQRPGQSPKRLIYLVSKLDSGVPDRFTGSGSGTDFTLRISRVEAEDLGVYYCWQGTHFPYTFGGGTRLEIKRADAAPTVSIFPPSSEQLTSGGASVVCFLNNFYPKDINVKWKIDGSERQNGVLNSWTDQDSKDSTYSMSSTLTLTKDEYERHNSYTCEATHKTSTSPIVKSFNRNEC

配列番号30、PRT1、人工配列
QVQLKQSAAELARPGASVKMSCKASGYFFTLYMMHWAKQRPGQNLEWIGYINPSSGYTEYNQKFKDKTTLTADKSSSTAYMQLSSLTSEDSAIYYCLTDFDYWGQGTSLTVSSAKTTPPSVYPLAPGSAAQTNSMVTLGCLVKGYFPEPVTVTWNSGSLSSGVHTFPAVLQSDLYTLSSSVTVPSSTWPSETVTCNVAHPASSTKVDKKIVPRDCGCKPCICTVPEVSSVFIFPPKPKDVLTITLTPKVTCVVVDISKDDPEVQFSWFVDDVEVHTAQTQPREEQFNSTFRSVSELPIMHQDWLNGKEFKCRVNSAAFPAPIEKTISKTKGRPKAPQVYTIPPPKEQMAKDKVSLTCMITDFFPEDITVEWQWNGQPAENYKNTQPIMDT DGSYFVYSKLNVQKSNWEAGNTFTCSVLHEGLHNHHTEKSLSHSPGK

配列番号31、DNA、人工配列
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAAACTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATTACACATCAAGATTACACTCAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAACAGTTTCACACGCTTCGGACGTTCGGCGGAGGGACCAAGGTGGAGATCAAA

配列番号32、DNA、人工配列
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGCTACACATTCACTGACTACTGGATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGACTGATTGATACTTCTGATAGTTATACTATCTACAATCAAAAGTTCAAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCCGTGTATTACTGTGCAAGATATGGGCCCCTGGCTATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCA

配列番号33、DNA、人工配列
GACATCCAGATGACCCAGTCTCCATCCTCCCTGTCTGCATCTGTAGGAGACAGAGTCACCATCACTTGCAGGGCAAGTCAGGACATTAGCAATTATTTAAACTGGTATCAGCAGAAACCAGGGAAAGCCCCTAAGCTCCTGATCTATTACACATCAAGATTACACTCAGGGGTCCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGGACAGATTTCACTCTCACCATCAGCAGTCTGCAACCTGAAGATTTTGCAACTTACTACTGTCAACAGTTTCACACGCTTCGGACGTTCGGCGGAGGGACCAAGGTGGAGATCAAAAGAACTGTGGCGGCGCCATCTGTCTTCATCTTCCCGCCATCTGATGAGCAGTTGAAATCCGGAACTGCCTCTGTTGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTATCCCAGAGAGGCCAAAGTACAGTGGAAGGTGGATAACGCCCTCCAATCGGGTAACTCCCAGGAGAGTGTCACAGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACAGCCTCAGCAGCACCCTGACGCTGAGCAAAGCAGACTACGAGAAACACAAAGTCTACGCCTGCGAAGTCACCCATCAGGGCCTGAGCTCGCCCGTCACAAAGAGCTTCAACAGGGGAGAGTGC

配列番号34、DNA、人工配列
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGCTACACATTCACTGACTACTGGATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGACTGATTGATACTTCTGATAGTTATACTATCTACAATCAAAAGTTCAAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCCGTGTATTACTGTGCAAGATATGGGCCCCTGGCTATGGACTACTGGGGCCAGGGCACCCTGGTCACCGTCTCCTCAGCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCGCTAGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCCGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTGGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACGAAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAGAGTTGAGTCCAAATATGGTCCCCCATGCCCACCCTGCCCAGCACCTGAGGCCGCCGGGGGACCATCAGTCTTCCTGTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACTCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCAGGAAGACCCCGAGGTCCAGTTCAACTGGTACGTGGATGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCGTCCTCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAGCCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCAGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAAAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAGGCTAACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGGAGGGGAATGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCTGGGT

配列番号35、DNA、人工配列
GACATCCAGATGAACCAGTCTCCATCTTATCTTGCTGCATCTCCTGGAGAAACCATTACTATTAATTGCAGGGCAAGTAAGAGCATTGAGAAATATATCGCCTGGTATCAAGAGAAACCTGGGAAAACTAATAAGCTTCTTATCTACGCAGGAGGCACTTTGCAATCTGGAATTCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGTACAGATTTCACTCTCACCATCAGTAGCCTGGAGCCTGAAGATTTTGCAATGTATTACTGTCAACAGCATGAGGAATACCCGCTCACGTTCGGTGCTGGGACCAAGCTGGAGCTGAAA

配列番号36、DNA、人工配列
CAGGTCCAGCTGCAGCAGTCTGGACCTGAGCTGGTGAAGCCTGGAGCTTCAATGAAGATATCCTGCAAGGCTTCTGGTTACGACTTCACTGGCTACACCATGAACTGGGTGAAGCAGAGCCATGGAAAGAACCTTGAGTGGATTGGACTTATTAATCCTTACAATGGTGGTACTGCCTACAGCCCTAAGTTCAAGGGCAAGGCCACATTAACTGTAGACAAGTCATCCAGCACAGTCTACATGGAGCTCCTCAGTCTGACATCTGAGGACTCTGCAGTCTATCACTGTGCAAGGACTCACTACTACGGAAGTGAATACACTGGTATGGACTACTGGGGTCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCA

配列番号37、DNA、人工配列
GACATCCAGATGAACCAGTCTCCATCTTATCTTGCTGCATCTCCTGGAGAAACCATTACTATTAATTGCAGGGCAAGTAAGAGCATTGAGAAATATATCGCCTGGTATCAAGAGAAACCTGGGAAAACTAATAAGCTTCTTATCTACGCAGGAGGCACTTTGCAATCTGGAATTCCATCAAGGTTCAGTGGCAGTGGATCTGGTACAGATTTCACTCTCACCATCAGTAGCCTGGAGCCTGAAGATTTTGCAATGTATTACTGTCAACAGCATGAGGAATACCCGCTCACGTTCGGTGCTGGGACCAAGCTGGAGCTGAAACGGGCTGATGCGGCGCCCACTGTATCCATCTTCCCACCATCCAGTGAGCAGTTAACATCTGGAGGTGCTAGCGTCGTGTGCTTCTTGAACAACTTCTACCCCAAAGACATCAATGTCAAGTGGAAGATTGATGGCAGTGAACGACAAAATGGCGTCCTGAACAGTTGGACTGATCAGGACAGCAAAGACAGCACCTACAGCATGAGCAGCACCCTCACGTTGACCAAGGACGAGTATGAACGACATAACAGCTATACCTGTGAGGCCACTCACAAGACATCAACTTCACCCATTGTCAAGAGCTTCAACAGGAATGAGTGT

配列番号38、DNA、人工配列
CAGGTCCAGCTGCAGCAGTCTGGACCTGAGCTGGTGAAGCCTGGAGCTTCAATGAAGATATCCTGCAAGGCTTCTGGTTACGACTTCACTGGCTACACCATGAACTGGGTGAAGCAGAGCCATGGAAAGAACCTTGAGTGGATTGGACTTATTAATCCTTACAATGGTGGTACTGCCTACAGCCCTAAGTTCAAGGGCAAGGCCACATTAACTGTAGACAAGTCATCCAGCACAGTCTACATGGAGCTCCTCAGTCTGACATCTGAGGACTCTGCAGTCTATCACTGTGCAAGGACTCACTACTACGGAAGTGAATACACTGGTATGGACTACTGGGGTCAAGGAACCTCAGTCACCGTCTCCTCAGCCAAAACGACACCCCCATCTGTCTATCCGCTAGCCCCTGGATCTGCCGCCCAGACCAACAGCATGGTGACCCTGGGCTGTCTGGTGAAGGGCTACTTCCCTGAGCCTGTGACAGTGACCTGGAACAGCGGCTCTCTGTCTAGCGGCGTGCACACATTCCCTGCCGTGCTGCAGAGCGACCTGTACACCCTGAGCAGCAGCGTGACCGTGCCTAGCAGCACATGGCCTAGCGAGACCGTGACATGCAACGTGGCCCACCCTGCCTCTTCTACCAAGGTGGACAAGAAGATCGTGCCCAGAGACTGCGGCTGCAAGCCTTGCATCTGCACCGTGCCTGAGGTGAGCAGCGTGTTCATCTTCCCACCCAAGCCCAAGGACGTGCTCACCATCACCCTCACCCCCAAGGTCACGTGTGTTGTGGTAGACATCAGCAAGGATGATCCCGAGGTCCAGTTCAGCTGGTTTGTAGATGATGTGGAGGTGCACACAGCTCAGACGCAACCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACTTTCCGCTCAGTCAGTGAACTTCCCATCATGCACCAGGACTGGCTCAATGGCAAGGAGTTCAAATGCAGGGTCAACAGTGCAGCTTTCCCTGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAACCAAAGGCAGACCGAAGGCTCCACAGGTGTACACCATTCCACCTCCCAAGGAGCAGATGGCCAAGGATAAAGTCAGTCTGACCTGCATGATAACAGACTTCTTCCCTGAAGACATTACTGTGGAGTGGCAGTGGAATGGGCAGCCAGCGGAGAACTACAAGAACACTCAGCCCATCATGGACACAGATGGCTCTTACTTCGTCTACAGCAAGCTCAATGTGCAGAAGAGCAACTGGGAGGCAGGAAATACTTTCACCTGCTCTGTGTTACATGAGGGCCTGCACAACCACCATACTGAGAAGAGCCTCTCCCACTCTCCTGGTAAA

配列番号39、DNA、人工配列
GACATCCAGGTGACTCAGACTCCACTCACTTTGTCGGTTACCATTGGACAACCAGCCTCCATCTCTTGCAAGTCAAGTCAGAGCCTCTTAGATGTGGATGGAAAGACATATTTGAATTGGTTGTTACAGAGGCCAGGCCAGTCTCCAAAGCGCCTAATCTATCTGGTGTCTAAACTGGACTCTGGAGTCCCTGACAGGTTCACTGGCAGTGGATCAGGGACAGATTTCACACTGAGAATCAGCAGAGTGGAGGCTGAGGATTTGGGAGTTTATTATTGCTGGCAAGGTACACATTTTCCTTACACGTTCGGAGGGGGGACCAGACTGGAAATAAAA

配列番号40、DNA、人工配列
CAGGTGCAGCTGAAGCAGTCTGCAGCTGAACTGGCAAGACCTGGGGCCTCAGTGAAGATGTCCTGCAAGGCTTCTGGCTATTTTTTTACCCTGTACATGATGCACTGGGCAAAACAGAGGCCTGGACAGAATCTGGAATGGATTGGATACATTAATCCTAGCAGTGGATATACTGAATACAATCAGAAGTTCAAGGACAAGACCACATTGACTGCAGACAAATCCTCCAGCACAGCCTACATGCAACTGAGCAGCCTGACATCTGAGGATTCTGCGATCTATTACTGTCTAACGGACTTTGACTACTGGGGCCAAGGCACCAGTCTCACAGTCTCCTCA

配列番号41、DNA、人工配列
GACATCCAGGTGACTCAGACTCCACTCACTTTGTCGGTTACCATTGGACAACCAGCCTCCATCTCTTGCAAGTCAAGTCAGAGCCTCTTAGATGTGGATGGAAAGACATATTTGAATTGGTTGTTACAGAGGCCAGGCCAGTCTCCAAAGCGCCTAATCTATCTGGTGTCTAAACTGGACTCTGGAGTCCCTGACAGGTTCACTGGCAGTGGATCAGGGACAGATTTCACACTGAGAATCAGCAGAGTGGAGGCTGAGGATTTGGGAGTTTATTATTGCTGGCAAGGTACACATTTTCCTTACACGTTCGGAGGGGGGACCAGACTGGAAATAAAACGGGCTGATGCTGCGCCCACTGTATCCATCTTCCCACCATCCAGTGAGCAGTTAACATCTGGAGGTGCTAGCGTCGTGTGCTTCTTGAACAACTTCTACCCCAAAGACATCAATGTCAAGTGGAAGATTGATGGCAGTGAACGACAAAATGGCGTCCTGAACAGTTGGACTGATCAGGACAGCAAAGACAGCACCTACAGCATGAGCAGCACCCTCACGTTGACCAAGGACGAGTATGAACGACATAACAGCTATACCTGTGAGGCCACTCACAAGACATCAACTTCACCCATTGTCAAGAGCTTCAACAGGAATGAGTGT

配列番号42、DNA、人工配列
CAGGTGCAGCTGAAGCAGTCTGCAGCTGAACTGGCAAGACCTGGGGCCTCAGTGAAGATGTCCTGCAAGGCTTCTGGCTATTTTTTTACCCTGTACATGATGCACTGGGCAAAACAGAGGCCTGGACAGAATCTGGAATGGATTGGATACATTAATCCTAGCAGTGGATATACTGAATACAATCAGAAGTTCAAGGACAAGACCACATTGACTGCAGACAAATCCTCCAGCACAGCCTACATGCAACTGAGCAGCCTGACATCTGAGGATTCTGCGATCTATTACTGTCTAACGGACTTTGACTACTGGGGCCAAGGCACCAGTCTCACAGTCTCCTCAGCCAAAACGACACCCCCATCTGTCTATCCGCTAGCCCCTGGATCTGCCGCCCAGACCAACAGCATGGTGACCCTGGGCTGTCTGGTGAAGGGCTACTTCCCTGAGCCTGTGACAGTGACCTGGAACAGCGGCTCTCTGTCTAGCGGCGTGCACACATTCCCTGCCGTGCTGCAGAGCGACCTGTACACCCTGAGCAGCAGCGTGACCGTGCCTAGCAGCACATGGCCTAGCGAGACCGTGACATGCAACGTGGCCCACCCTGCCTCTTCTACCAAGGTGGACAAGAAGATCGTGCCCAGAGACTGCGGCTGCAAGCCTTGCATCTGCACCGTGCCTGAGGTGAGCAGCGTGTTCATCTTCCCACCCAAGCCCAAGGACGTGCTCACCATCACCCTCACCCCCAAGGTCACGTGTGTTGTGGTAGACATCAGCAAGGATGATCCCGAGGTCCAGTTCAGCTGGTTTGTAGATGATGTGGAGGTGCACACAGCTCAGACGCAACCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACTTTCCGCTCAGTCAGTGAACTTCCCATCATGCACCAGGACTGGCTCAATGGCAAGGAGTTCAAATGCAGGGTCAACAGTGCAGCTTTCCCTGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAACCAAAGGCAGACCGAAGGCTCCACAGGTGTACACCATTCCACCTCCCAAGGAGCAGATGGCCAAGGATAAAGTCAGTCTGACCTGCATGATAACAGACTTCTTCCCTGAAGACATTACTGTGGAGTGGCAGTGGAATGGGCAGCCAGCGGAGAACTACAAGAACACTCAGCCCATCATGGACACAGATGGCTCTTACTTCGTCTACAGCAAGCTCAATGTGCAGAAGAGCAACTGGGAGGCAGGAAATACTTTCACCTGCTCTGTGTTACATGAGGGCCTGCACAACCACCATACTGAGAAGAGCCTCTCCCACTCTCCTGGTAAA

配列番号43、PRT1、ホモサピエンス
MRSSPGNMERIVICLMVIFLGTLVHKSSSQGQDRHMIRMRQLIDIVDQLKNYVNDLVPEFLPAPEDVETNCEWSAFSCFQKAQLKSANTGNNERIINVSIKKLKRKPPSTNAGRRQKHRLTCPSCDSYEKKPPKEFLERFKSLLQKMIHQHLSSRTHGSEDS

配列番号44、PRT1、人工配列
MQDRHMIRMRQLIDIVDQLKNYVNDLVPEFLPAPEDVETNCEWSAFSCFQKAQLKSANTGNNERIINVSIKKLKRKPPSTNAGRRQKHRLTCPSCDSYEKKPPKEFLERFKSLLQKMIHQHLSSRTHGSEDS

配列番号45、DNA、ホモサピエンス
ATGAGATCCAGTCCTGGCAACATGGAGAGGATTGTCATCTGTCTGATGGTCATCTTCTTGGGGACACTGGTCCACAAATCAAGCTCCCAAGGTCAAGATCGCCACATGATTAGAATGCGTCAACTTATAGATATTGTTGATCAGCTGAAAAATTATGTGAATGACTTGGTCCCTGAATTTCTGCCAGCTCCAGAAGATGTAGAGACAAACTGTGAGTGGTCAGCTTTTTCCTGCTTTCAGAAGGCCCAACTAAAGTCAGCAAATACAGGAAACAATGAAAGGATAATCAATGTATCAATTAAAAAGCTGAAGAGGAAACCACCTTCCACAAATGCAGGGAGAAGACAGAAACACAGACTAACATGCCCTTCATGTGATTCTTATGAGAAAAAACCACCCAAAGAATTCCTAGAAAGATTCAAATCACTTCTCCAAAAGATGATTCATCAGCATCTGTCCTCTAGAACACACGGAAGTGAAGATTCCTGA
【図面の簡単な説明】
【0058】
原文に記載なし。
図1
【配列表】
0007010833000001.app