(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-17
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】磁気共鳴放射線シールド及びシールドされた主磁石
(51)【国際特許分類】
A61B 5/055 20060101AFI20220203BHJP
H01F 6/04 20060101ALN20220203BHJP
H01F 7/20 20060101ALN20220203BHJP
H01F 5/00 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
A61B5/055 331
H01F6/04
H01F7/20 C ZAA
H01F5/00 C
(21)【出願番号】P 2018555673
(86)(22)【出願日】2017-04-25
(86)【国際出願番号】 EP2017059742
(87)【国際公開番号】W WO2017186687
(87)【国際公開日】2017-11-02
【審査請求日】2020-04-23
(32)【優先日】2016-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】KONINKLIJKE PHILIPS N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】アムソー トーマス エリック
(72)【発明者】
【氏名】リュースラ クリストフ
【審査官】後藤 順也
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-070907(JP,A)
【文献】国際公開第2016/031341(WO,A1)
【文献】特開平06-232461(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第02467596(GB,A)
【文献】国際公開第2015/074809(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055
G01R 33/20-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気共鳴撮像システムの主コイルをシールドする放射線シールドであって、
前記放射線シールドは、少なくとも1つの主コイルを収容する空洞を含み、前記空洞は、互いに対して基本的に同心円状に配置される内側円筒壁及び外側円筒壁と、前記内側円筒壁と前記外側円筒壁とを相互接続する2つのリング状基部壁との間に形成され、
前記内側円筒壁、前記外側円筒壁、及び、前記2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、外層、及び、前記空洞に面する内層が少なくとも部分的に設けられ、
前記内側円筒壁及び前記外側円筒壁の少なくとも一方に、外層、及び、前記空洞に面する内層が少なくとも部分的に設けられ、
前記内層は、炭素繊維強化プラスチックを含む層であり、前記外層は、常磁性又は反磁性である金属を含
み、
前記内層の前記炭素繊維強化プラスチックの繊維は、前記内側円筒壁及び前記外側円筒壁それぞれの軸方向に整列している、放射線シールド。
【請求項2】
前記内層の前記炭素繊維強化プラスチックの繊維は、1つの方向に整列している、請求項1に記載の放射線シールド。
【請求項3】
前記外層は、前記内層上のコーティングとして設けられる、請求項1
又は2に記載の放射線シールド。
【請求項4】
前記外層は、前記内層上のスパッタリングされた層である、請求項
3に記載の放射線シールド。
【請求項5】
前記外層は、アルミニウム、又は、アルミニウムを含む合金で作られている層である、請求項1
から4の何れか一項に記載の放射線シールド。
【請求項6】
前記外層は、1mm未満の厚さ、好適には100μm未満の厚さ、更に好適には20μm未満の厚さを有する層である、請求項1
から5の何れか一項に記載の放射線シールド。
【請求項7】
前記内層は、10mm未満の厚さ、好適には5mm未満の厚さ、更に好適には3mm未満の厚さを有する層である、請求項1
から6の何れか一項に記載の放射線シールド。
【請求項8】
前記外層に、渦電流を防ぐためのスリットが設けられている、請求項1
から7の何れか一項に記載の放射線シールド。
【請求項9】
前記内側円筒壁及び前記外側円筒壁の少なくとも一方の前記外層に、前記放射線シールドの長手軸に沿って延在する軸方向スリットが設けられている、請求項
8に記載の放射線シールド。
【請求項10】
前記内側円筒壁、前記外側円筒壁、及び、前記2つのリング状基部壁の少なくとも1つの前記外層に、前記放射線シールドの円周方向に延在する環状スリットが設けられている、請求項
8又は
9に記載の放射線シールド。
【請求項11】
前記2つのリング状基部壁の少なくとも一方の前記外層に、対応するリング状基部壁の中心に対して半径方向のスリットが設けられている、請求項
8から10の何れか一項に記載の放射線シールド。
【請求項12】
磁気共鳴撮像システム内に静的主磁場を発生させる少なくとも1つの主コイルと、
請求項1
から11の何れか一項に記載の放射線シールドと、
を含み、
前記少なくとも1つの主コイルは、前記放射線シールドの空洞内に収容される、シールドされた主磁石。
【請求項13】
請求項
12に記載のシールドされた主磁石を含む、磁気共鳴撮像システム。
【請求項14】
磁気共鳴撮像システムの主コイルをシールドする放射線シールドを製造する方法であって、
少なくとも1つの主コイルを収容し、互いに対して基本的に同心円状に配置される内側円筒壁及び外側円筒壁と、前記内側円筒壁と前記外側円筒壁とを相互接続する2つのリング状基部壁との間に形成される空洞を設けるステップと、
前記内側円筒壁、前記外側円筒壁、及び、前記2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、外層、及び、前記空洞に面する内層を少なくとも部分的に設けるステップと、
前記内側円筒壁及び前記外側円筒壁の少なくとも一方に、外層、及び、前記空洞に面する内層を少なくとも部分的に設けるステップと、
を含み、
前記内側円筒壁、前記外側円筒壁、及び、前記2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、前記内層を少なくとも部分的に設けるステップは、炭素繊維強化プラスチックを有する内層を設けるステップを含み、
前記内側円筒壁、前記外側円筒壁、及び、前記2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、前記外層を少なくとも部分的に設けるステップは、常磁性又は反磁性の金属を有する外層を設けるステップを含
み、
前記内層の前記炭素繊維強化プラスチックの繊維は、前記内側円筒壁及び前記外側円筒壁それぞれの軸方向に整列している、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気共鳴撮像システムの分野に関する。具体的には、本発明は、磁気共鳴撮像システムの主磁石の放射線遮蔽の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気共鳴(MR)撮像システムは、しばしば、患者(以下、一般的に関心被験者と呼ぶ)の検査に使用される。磁気共鳴撮像(MRI)システムを使用して、関心被験者(通常、患者)の身体を検査するために、その時間特性及び空間特性に関して可能な限り正確に互いに対して調整される様々な磁場が、関心被験者に照射される。したがって、検査される関心被験者の体内組織の核スピンが、静的主磁場B0によって整列される。強力な主磁石が、通常、1.5テスラ又は3テスラの磁場強度、幾つかの実施形態では、3テスラ以上の磁場強度を有する強力な静的主磁場B0を発生させる。関心被験者の原子核の核スピンは、磁気無線周波数励起パルスB1(x,y,z,t)によって励起される。これらのパルスは、無線周波数アンテナ及び/又は局所コイル配列を介して原子核内に放射される。更に、高周波励起パルスが発生させられ、無線周波数アンテナへと誘導される。
【0003】
MRIシステムは更に、傾斜磁場コイルを含む。測定中、当該傾斜磁場コイルを用いて、選択的スライス励起及び測定信号の空間符号化のために、傾斜磁場BG(x,y,z,t)が放射される。検査される関心被験者内の原子核の励起された核スピンによって放出される信号は、少なくともRF受信コイルによって受信され、増幅され、更に処理され、デジタル化される。記録された測定データは、デジタル化され、k空間マトリクス内に複素数値として記憶される。関連付けられるMR画像が、例えば多次元フーリエ変換によって、複素数値を含むk空間マトリクスから再構成される。
【0004】
MR撮像では、緩和信号が傾斜磁場に晒され、結果として生じる共鳴が局所化される。緩和信号は、受信され、単一又は多次元画像に再構成される。更に、MR分光システムでは、共鳴信号の周波数成分内で運ばれる組織組成に関する情報が更に評価されて、追加情報が得られる。
【0005】
主磁石は、超電導を可能とするために、超低温に維持されなければならない一組の主コイル、通常、超電導性磁石コイルを含む。したがって、主コイルは、低温容器といった放射線シールド内に取り付けられる。主コイルは、主コイルを超電導温度に維持するために、液体寒剤に接触している。寒剤は、通常、低沸点(例えばヘリウムの場合、約4.2Kの沸点)を有する液体として提供される。放射線シールドの冷却は、その表面の1つ又は幾つかの位置にある熱導体を介して接続されるクライオポンプによって行われる。主磁石は、主コイルに加えて、通常、アクティブシールドコイルも含む。アクティブシールドコイルは、放射線シールド内に且つ主コイルの外側で同軸上に置かれ、主コイルとは反対の方向に電気的に接続される。
【0006】
典型的な放射線シールドは、熱放射の反射体として機能するアルミニウムで作られる。しかし、アルミニウムはかなり高価な材料であり、将来、価格が上がることが予想される。最新の主磁石では、放射線シールドのアルミニウムの重量は、約200kgぐらいであり、放射線シールドは、MR撮像システムのシステム重量のかなりの割合を占めている。放射線シールドのアルミニウムの更なる欠点は、アルミニウムは大きい熱負荷を有する点であり、これは、MR撮像システムの冷却時間を増加させる。
【0007】
更に、アルミニウムで作られた放射線シールドは、傾斜磁場のスイッチングによって誘発される渦電流の影響を受けやすい。したがって、傾斜磁場コイルのスイッチングは、放射線シールドの金属内に渦電流を誘発し、渦電流は、散逸を引き起こし、機械的振動をトリガする。更に、クエンチ中に主磁場によって誘発される渦電流は、高い機械力及び応力につながるため、頑丈な機械デザインが必要となる。これは、主磁石のデザインをより複雑に、より重く且つより高価にする。更に、渦電流は、MR撮像システムの画質に影響を及ぼす磁場を発生させる。
【0008】
伝導性の高い放射線シールド(例えばアルミニウムで作られた放射線シールド)における渦電流を低減するには、遮蔽性の高い傾斜磁場コイルが必要となり、これは、傾斜磁場コイルを高価にし、また、傾斜磁場コイルの重量及び複雑さを増加させ、ひいては、MR撮像システムの全体の重量を更に増加させる。
【0009】
国際特許公開WO2015/074809は、アルミニウム又は銅で作られた放射線スクリーンを開示している。傾斜磁場のスイッチングによる機械的振動を減衰させるために、乾燥摩擦領域が設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記欠点の少なくとも幾つかを解決する、具体的には磁気共鳴撮像システムの主コイルをシールドする放射線シールド、少なくとも1つの主コイルを含むシールドされた主磁石、磁気共鳴撮像システム、及び、放射線シールドを製造する方法を提供することを目的とする。特に、本発明は、主コイルの高められた且つ容易にされた冷却と共に、磁気共鳴撮像システムの画質の向上及び重量減少を可能にする、具体的には磁気共鳴撮像システムの主コイルをシールドする放射線シールド、少なくとも1つの主コイルを含むシールドされた主磁石、磁気共鳴撮像システム、及び、放射線シールドを製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、特に磁気共鳴撮像システムの主コイルをシールドする放射線シールドによって達成される。放射線シールドは、少なくとも1つの主コイルを収容する空洞を含む。空洞は、互いに対して基本的に同心円状に配置される内側円筒壁及び外側円筒壁と、内側円筒壁と外側円筒壁とを相互接続する2つのリング状基部壁との間に形成される。内側円筒壁、外側円筒壁、及び、2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、外層、及び、空洞に面する内層が少なくとも部分的に設けられる。内層は、炭素繊維強化プラスチックを含む層であり、外層は、常磁性又は反磁性である金属を含む。
【0012】
上記目的は更に、磁気共鳴撮像システム内に静的主磁場を発生させる少なくとも1つの主コイルと、上記放射線シールドとを含み、少なくとも1つの主コイルは、放射線シールドの空洞内に収容されるシールドされた主磁石によって達成される。
【0013】
上記目的は更に、上記シールドされた主磁石を含む磁気共鳴撮像システムによって達成される。
【0014】
上記目的は更に、特に磁気共鳴撮像システムの主コイルをシールドする放射線シールドを製造する方法によって達成される。当該方法は、少なくとも1つの主コイルを収容し、互いに対して基本的に同心円状に配置される内側円筒壁及び外側円筒壁と、内側円筒壁と外側円筒壁とを相互接続する2つのリング状基部壁との間に形成される空洞を設けるステップと、内側円筒壁、外側円筒壁、及び、2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、外層、及び、空洞に面する内層を少なくとも部分的に設けるステップとを含む。内側円筒壁、外側円筒壁、及び、2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、内層を少なくとも部分的に設けるステップは、炭素繊維強化プラスチックを有する内層を設けるステップを含む。内側円筒壁、外側円筒壁、及び、2つのリング状基部壁の少なくとも1つに、外層を少なくとも部分的に設けるステップは、常磁性又は反磁性の金属を有する外層を設けるステップを含む。
【0015】
本発明の基本的な考えは、特に磁気共鳴(MR)撮像システムの主コイル用の放射線シールド、少なくとも1つの主コイルを含むシールドされた主磁石、上記シールドされた主磁石を含む磁気共鳴撮像システム、及び、放射線シールドを製造する方法を提供することである。放射線シールドは、炭素繊維強化プラスチックを含む内層と、常磁性又は反磁性の金属を含む外層との2層構成を有する。したがって、放射線シールドは、炭素繊維技術に基づいている。一方で、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、例えばアルミニウムと同様の熱伝導性を有する。これは、放射線シールド内に設けられている主コイルの冷却を容易にする。放射線シールド内の熱伝達は、基本的にCFRPの特性によって規定される。他方で、CFRP材料は、電気をあまり伝導しないため、渦電流の発生を本質的に抑える。炭素繊維強化プラスチックは、高い比弾性率及び強度を提供する。したがって、CFRPを含む内層は、剛性が高く、低重量の放射線シールドを提供することを可能にし、これにより、放射線シールド、したがって、MR撮像システム全体の総重量を減少させることができる。更に、CFRPの電気伝導率は、特に例えば放射線シールドに現在使用されているアルミニウムと比較するとかなり低い。したがって、内層は、大きな渦電流を運ばない。更に、CFRPを使用することにより、機械デザインにおける柔軟性が高められた放射線シールドの内層の製造工程が可能となる。製造工程へのCFRPの応用は難しくない。したがって、炭素繊維複合材、即ち、CFRPは、高い異方性熱伝導率、低い異方性電気伝導率、低重量及び高い機械的強度の組み合わせを提供する。
【0016】
好適には、内層は、複数のCFRP層を含む。様々な層によって、内層の製造が簡単になり、また、内層の形状の適応が容易になる。更に、放射線シールドの内層の様々な層に基づいて、機械的強度及び熱放散を制御することができる。
【0017】
常磁性又は反磁性の金属で作られる外層は、例えばアルミニウムで作られる従来の放射線シールドの表面と同じように、熱放射に対する優れた反射性を提供する。渦電流の発生は、外層に限定されるので、放射線シールド内の渦電流の発生に基づく磁場の影響を低減することができる。外層に使用される金属によって、優れた熱反射と、内層への優れた熱結合とが可能にされる。金属は、通常、熱照射の全スペクトル範囲において優れた熱反射を提供する。常磁性体だけでなく反磁性体も、通常、適しているが、鉄といった強磁性金属だけは除外される。これは、強磁性材料のMR撮像システムの磁場への影響が、通常、不明確だからである。
【0018】
全体的に見て、傾斜磁場コイルのスイッチングによる放射線シールドにおける渦電流の発生を減少させることができるので、散逸及び機械的振動を減少させることができる。具体的には、クエンチングの影響を低減することができるので、放射線シールド内に誘発される力を低減することができる。したがって、放射線シールドの機械的強度に関する要件を少なくすることができる。更に、放射線シールド内での金属の使用を少なくすることができ、これは、放射線シールドの重量及びコストを減少させることができる。既知の放射線シールドのアルミニウム壁の更なる欠点は、アルミニウムが大きい熱負荷を有し、冷却時間が増加される点である。放射線シールド内の渦電流の低減によって、傾斜磁場コイルの遮蔽を低減するか、更には省略することができ、これは、傾斜磁場コイルの組立てを安価にし、傾斜磁場コイルの重量及び複雑さを低減する。CFRPの熱特性に基づき、放射線シールド内の主コイルの冷却時間を向上させることができる。放射線シールドの冷却は、放射線シールドのシリンダ表面上の1つ又は幾つかの位置にある熱導体を介して接続されるクライオポンプによって行われる。炭素繊維の熱伝導率によって、効率的な熱化が可能にされる。同時に、総熱負荷は、従来のアルミニウムシリンダの総熱負荷よりも少ないので、冷却時間は短縮される。
【0019】
上記利点は、シールドされていない傾斜磁場コイルを有するMR撮像システム及び/又は3T以上の磁場強度を有する非常に高い磁場を印加するMR撮像システムにおいては特に重要になってくる。
【0020】
好適な実施形態によれば、内層の炭素繊維強化プラスチックの繊維は、通常、1つの方向に整列している。炭素繊維は、熱伝導率が高いので、その複合材を、熱制御材として使用することができる。炭素繊維一方向複合材は、繊維方向において高く、繊維に垂直な方向において低い異方性熱伝導率を示す。したがって、長手方向の熱伝導率は、400W/mKよりも高い値となり、大きい。したがって、銅に匹敵する熱伝導率が、繊維方向において達成可能である。同時に、CFRPの熱容量は、通常、約1J/(gK)であり、これは、アルミニウムの熱容量と同様である。したがって、CFRPの繊維が1つの方向に整列していると、内面全体に、様々な方向における様々な熱伝導率が与えられる。したがって、放射線シールドの優れた熱的分離が、冷却能力の向上と共に提供される。
【0021】
好適な実施形態によれば、内側円筒壁及び外側円筒壁の少なくとも一方に、外層、及び、空洞に面する内層が少なくとも部分的に設けられ、内層の炭素繊維強化プラスチックの繊維は、通常、内側円筒壁及び外側円筒壁それぞれの軸方向に整列している。CFRPの繊維が放射線シールドの軸方向に整列していることによって、外側からクライオポンプへの接続部への熱の流れが向上される。炭素繊維一方向複合材の異方性熱伝導率に基づいて、放射線シールドの軸方向における放射線シールドの優れた熱伝導率を利用して、放射線シールド内の主コイルを効率的に冷却することができる。しかし、放射線シールドの半径方向における熱伝達は、繊維に垂直な方向における熱伝導率が低いことにより低い。具体的には、放射線シールドの長手方向の端に、冷却手段を設けて、放射線シールド全体を効率的に冷却することができる。
【0022】
好適な実施形態によれば、外層は、内層上のコーティングとして設けられる。コーティングは、内層に簡単に塗布され、内層上に直接的に外層が形成される。これは、内層と外層との密接した機械的接続を可能にする。更に、外層の剛性は、内層によって提供されるので、外層の厚さは薄くてよい。更に、外層を、内層上に直接的にあるコーティングとして設けることによって、内層との優れた熱結合が達成される。
【0023】
好適な実施形態によれば、外層は、内層上のスパッタリングされた層である。スパッタリングは、材料の薄層を塗布するために使用される。或いは、最初に特殊塗料の薄層を塗布することによって外層を内層上に塗布することができ、これは、次に、外層として金属コーティングを電気メッキ(亜鉛メッキ)することを可能にする。
【0024】
好適な実施形態によれば、外層は、アルミニウム、又は、アルミニウムを含む合金で作られる層である。アルミニウムは、常磁性金属の群のうちの低重量の常磁性物質である。更に、アルミニウムは、熱反射率が高く、また、放射線シールドの外層を提供するために、簡単に加工することができる。同様に、代替実施形態では、外層は、銅若しくは銀、又は、銅及び銀の少なくとも一方を含む合金で作られてもよい。
【0025】
好適な実施形態によれば、外層は、1mm未満の厚さ、好適には100μm未満の厚さ、更に好適には20μm未満の厚さを有する層である。外層の厚さを薄くすることによって、放射線シールド、したがって、MR撮像システム全体の重量及びコストを減少させることができる。放射線シールドにおいて、熱放射を反射させる能力が維持されることだけが重要である。更に好適には、外層は、約10μmの厚さを有する層である。
【0026】
好適な実施形態によれば、内層は、10mm未満の厚さ、好適には5mm未満の厚さ、更に好適には3mm未満の厚さを有する層である。放射線シールドの優れた安定性を達成するために、内層の厚さを薄くすることが望ましい。いずれの場合にも、例えば主コイル、及び、ある場合にはアクティブシールドコイルを取り付けるのに適している安定した放射線シールドを提供することが必要であるため、ある程度の厚さがあることが必要である。具体的には、内層の厚さは、様々な数のCFRPからなる内層を提供することによって制御することができる。厚さは均一である必要はない。放射線シールドは、例えば必要に応じて放射線シールドを強化するために、又は、例えばMR撮像システム内の放射線シールドに接続される主コイル、アクティブシールドコイル若しくは他のコンポーネントを取り付けるための取り付け構造を設けるために、様々な領域において異なる厚さを有していてよい。通常、厚さは、放射線シールドの全内層について均一ではない場合でも、所定のパラメータ内である。
【0027】
好適な実施形態によれば、外層に、渦電流を防ぐためのスリットが設けられている。スリットは、渦電流を中断させる。好適には、スリットは、外層を、互いから電気的に分離される個々の部分に分ける。したがって、渦電流の発生は、これらの部分に限定される。スリットの形、デザイン及び配列は、必要に応じて変えることができる。即ち、スリットの幅だけでなく、その長さ及び向きも様々であってよい。スリットは、基本的に真っすぐなスリットとして設けられても、任意の他の形を有してもよい。スリットは、中断部、間隙等として設けられてよい。更に、個々のスリットは、必要に応じて、様々な向きにおいて互いに配列されてよい。スリットは、互いに交差するように互いに対して配列されてもよい。好適には、スリットは、細いスリットとして設けられ、これにより、渦電流が発達することを阻止し、また、熱放射を反射するように、内層の優れた被覆率を提供する。渦電流が低減されると、誘発される散逸及び機械的力も低減され、MR撮像システムの画質が向上される。
【0028】
好適な実施形態によれば、内側円筒壁及び外側円筒壁の少なくとも一方の外層に、放射線シールドの長手軸に沿って延在する軸方向スリットが設けられている。軸方向スリットは、好適には、外層の全長にわたって延在する。好適には、軸方向スリットは、放射線シールドの円周方向において離間されている。好適には、軸方向スリットは、円周方向において等間隔に離されている。
【0029】
好適な実施形態によれば、内側円筒壁、外側円筒壁、及び、2つのリング状基部壁の少なくとも1つの外層に、放射線シールドの円周方向に延在する環状スリットが設けられている。環状スリットは、例えば内側円筒壁及び/又は外側円筒壁に沿って設けられる。したがって、環状スリットは、放射線シールドの長手方向において離間されている。好適には、環状スリットは、等間隔に離されている。更に、環状スリットは、例えば基部壁に沿って設けられてもよい。具体的には、環状スリットは、基部壁において同心円として設けられてよい。
【0030】
好適な実施形態によれば、2つのリング状基部壁の少なくとも一方の外層に、対応するリング状基部壁の中心に対して半径方向のスリットが設けられている。半径方向スリットは、放射線シールドの基部壁における渦電流を低減させるのに適している。半径方向スリットは、好適には、放射線シールドの円周方向において、等間隔に離されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に説明される実施形態から明らかとなり、当該実施形態を参照して説明される。当該実施形態は、必ずしも本発明の全範囲を表す訳ではない。したがって、本発明の範囲を解釈するためには、請求項及び本明細書を参照されたい。
【0032】
【
図1】
図1は、第1の実施形態による磁気共鳴(MR)撮像システムの一般的な実施形態の一部の概略図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に従って、放射線シールドと、放射線シールド内に配置される主コイル及びアクティブシールドコイルとを有するシールドされた主磁石を、その長手軸に沿った断面図として示す。
【
図3】
図3は、第1の実施形態によるシールドされた主磁石を断面図として示す。
【
図4】
図4は、第1の実施形態による放射線シールドの円筒壁の詳細図を、断面図として示す。
【
図5】
図5は、長手方向スリットを有する第2の実施形態による放射線シールドの円筒壁の表面を、平面図として示す。
【
図6】
図6は、長手方向スリット及びアジマス方向スリットを有する第3の実施形態による放射線シールドの円筒壁の表面を、平面図として示す。
【
図7】
図7は、半径方向スリットを有する第4の実施形態による放射線シールドの基部壁の表面を、平面図として示す。
【
図8】
図8は、少し変位した放射線シールドについて、クエンチ中に最大軸力を有する標準20K放射線シールドのクエンチ挙動の図を示す。
【
図9】
図9は、クエンチ中の様々な時間における、その長手軸(Z軸)に沿った標準20K放射線シールドのフープ応力を示す図を示す。
【
図10】
図10は、少し変位した放射線シールドについて、クエンチ中に最大軸力を有する
図2から図7の実施形態による20K放射線シールドのクエンチ挙動の図を示す。
【
図11】
図11は、クエンチ中の様々な時間における、その長手軸(Z軸)に沿った
図2から図7の実施形態による20K放射線シールドのフープ応力を示す図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、第1の好適な実施形態による磁気共鳴(MR)撮像システム110の一部の概略図を示す。MR撮像システム110は、MRスキャナ112を含む。MR撮像システム110は、ここでは、一般的に、すべての更なる実施形態の基礎として説明される。
【0034】
MR撮像システム110は、静磁場を発生させるために設けられるシールドされた主磁石200を含む。シールドされた主磁石200は、通常、患者である関心被験者120の中心軸118の周りの検査空間を提供する中心ボア116を有する。本実施形態では、中心ボア116、したがって、シールドされた主磁石200の静磁場は、中心軸118に従って水平配向を有する。代替実施形態では、シールドされた主磁石200の配向は、例えば垂直配向を有する静磁場を提供するために、異なっていてもよい。更に、MR撮像システム110は、傾斜磁場コイルシステム122を含む。傾斜磁場コイルシステム122は、シールドされた主磁石200によって提供される静磁場に重ね合わされる傾斜磁場を発生させる一組の傾斜磁場コイルを含む。傾斜磁場コイルシステム122は、当技術分野において知られているように、シールドされた主磁石200のボア内に同心円状に配置される。
図2から図4を参照して、シールドされた主磁石200について以下に詳細に説明する。
【0035】
更に、MR撮像システム110は、管状本体を有する全身コイルとして作られる無線周波数(RF)コイル140を含む。代替実施形態では、RFコイル140は、頭部コイル、又は、MR撮像システム110における使用に適した任意の他のコイルタイプとしてデザインされる。RFコイル140は、MR画像内に含まれる関心被験者120の原子核を励起するために、RF送信フェーズ中に、検査空間116にRF磁場を印加するように設けられる。RFコイル140は更に、RF受信フェーズ中に、励起された原子核からのMR信号を受信するように設けられる。MR撮像システム110の動作状態では、RF送信フェーズ及びRF受信フェーズは、連続的に行われる。RFコイル140は、主磁石200のボア116内に同心円状に配置される。当技術分野において知られているように、円筒金属RFスクリーン124が、シールドされた主磁石220とRFコイル140との間で、同心円状に配置される。
【0036】
本コンテキストでは、RFコイル140は、送受信コイルとして説明されているが、RFコイル140は、送信コイルとしてのみ、又は、受信コイルとしてのみ設けられてもよいことに留意されたい。幾つかの実施形態では、RFコイル140は省略されてもよい。
【0037】
更に、MR撮像システム110は、当技術分野において一般的に知られているように、取得したMR信号からMR画像を再構成するために設けられるMR画像再構成ユニット130と、モニタユニット128を有し、MRスキャナ112の機能を制御するために設けられているMR撮像システム制御ユニット126とを含む。制御線132が、MR撮像システム制御ユニット126と、RF送信ユニット134との間に設置される。RF送信ユニット134は、RF送信フェーズ中に、MR無線周波数のRFパワーを、RFスイッチングユニット136を介してRFアンテナデバイス140に供給するように設けられている。RFスイッチングユニット136も、MR撮像システム制御ユニット126によって制御され、その目的のために、別の制御線138が、MR撮像システム制御ユニット126とRFスイッチングユニット136との間に設置される。RF受信フェーズ中、RFスイッチングユニット136は、RFコイル140からのMR信号を、前置増幅後に、MR画像再構成ユニット130に送る。
【0038】
図2から図4は、上記MR撮像システム110における使用のための第1の好適な実施形態によるシールドされた主磁石200を示す。シールドされた主磁石200は、MR撮像システム110内に静磁場を発生させる一組の主コイル202を含む。本実施形態では、シールドされた主磁石200は、主コイル202に加えて、主コイル202の外側に同軸に置かれ、主コイル202とは反対の方向に電気的に接続される一組のアクティブシールドコイル203を含む。
【0039】
シールドされた主磁石200は更に、放射線シールド204を含む。放射線シールド204は、共通の長手軸210に沿って互いに基本的に同心円状に配置される内側円筒壁206及び外側円筒壁208と、内側円筒壁206と外側円筒壁208とを相互接続する2つのリング状基部壁212とを含む。放射線シールド204は、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212の間に設けられる空洞214を含む。主コイル202及びアクティブシールドコイル203は、空洞214内に収容される。
【0040】
図4において最もよく分かるように、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212に、空洞214に面している内層216と、外層218とが設けられる。内層216は、炭素繊維強化プラスチックを含む層である。内層216は、複数のCFRP層を含む。内層216は、内層216の所望の形状が得られるように、複数のCFRP層を重ね合わせることによって製造される。製造工程において、内層216の炭素繊維強化プラスチックの繊維は、通常、内側円筒壁216及び外側円筒壁218の長手軸210の方向に整列している。本実施形態では、内層216は、3mm未満の均一の厚さで設けられる。
【0041】
外層218は、常磁性又は反磁性である金属を含む。本実施形態では、金属は、アルミニウムである。代替実施形態では、外層の金属は、銀又は銅であるように選択される。本実施形態によれば、外層218は、内層216上のコーティングとして設けられている。したがって、コーティングが、内層216に塗布され、内層の上に直接的に外層218が形成される。本実施形態では、外層218は、内層216上にスパッタリングされる。代替実施形態では、最初に特殊塗料の薄層を塗布し、次に外層218として金属コーティングを電気メッキ(亜鉛メッキ)することによって、外層218が内層216上に塗布される。本実施形態では、外層218は、約10μmの厚さで設けられる。
【0042】
図5から図7は、第1の実施形態の放射線シールド204に基づいた放射線シールド204の詳細な実施形態を示す。したがって、第1の実施形態の放射線シールド204の特徴は、第2の実施形態
から第4の実施形態の放射線シールド204にも等しく当てはまる。更なる実施形態の放射線シールド204の追加的な特徴についてのみ説明する。
【0043】
第2の実施形態に関する
図5から分かるように、内側円筒壁206及び外側円筒壁208の外層218に、その全長に沿って放射線シールド204の長手方向210に延在する軸方向スリット220が設けられている。軸方向スリット220は、円周方向において等間隔に離されている。
【0044】
第3の実施形態に関する
図6から分かるように、内側円筒壁206及び外側円筒壁208の外層218に、放射線シールド204の円周方向に延在する環状スリット222が設けられている。環状スリット222は、内側円筒壁206及び/又は外側円筒壁208に沿って設けられている。環状スリット222は、放射線シールド204の長手方向210において離間されている。環状スリット222は、放射線シールド204の長手軸に沿って等間隔に離されている。
【0045】
第4の実施形態に関する
図7から分かるように、リング状基部壁212の外層218に、リング状基部壁212の中心に対して半径方向のスリット224が設けられている。半径方向スリット224は、放射線シールド204の円周方向において等間隔に離されている。
【0046】
第1の実施形態による放射線シールド204を製造する方法は、主コイル202を収容し、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212間に形成される空洞214を設けるステップと、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212に、外層218、及び、空洞214に面している内層216を設けるステップとを含む。より詳細には、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212に内層216を設けるステップは、炭素繊維強化プラスチックを有する内層216を設けるステップを含み、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212に外層218を設けるステップは、常磁性又は反磁性である金属を有する外層218を設けるステップを含む。
【0047】
本実施形態では、主コイル202を収容する空洞214を設けるステップは、アクティブシールドコイル203を収容するステップを含む。
【0048】
第2の実施形態から第4の実施形態によれば、上記方法は、第2の実施形態から第4の実施形態について前述されたように、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び/又は2つの基部壁212に、軸方向スリット220、環状スリット222及び/又は半径方向スリット224を設ける追加のステップを含む。
【0049】
好適な実施形態によれば、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び2つのリング状基部壁212に外層218を設けるステップは、外層218を、内層216上のコーティングとして設けるステップを含む。好適には、外層218を、内層216上のコーティングとして設けるステップは、第2の実施形態から第4の実施形態について前述されたように、内側円筒壁206、外側円筒壁208及び/又は2つの基部壁212において、外層218に、軸方向スリット220、環状スリット222及び/又は半径方向スリット224を施すステップを含む。
【0050】
第1の実施形態によるシールドされた主磁石200及び放射線シールド204の有効性を説明する例として、
図8から図11は、クエンチ中に、様々な放射線シールドに対して20Kで作用する計算された力及び圧力を示す。
図8は、従来の放射線シールドを使用した場合の完全に左右対称な配置と比較される長手軸210に沿って少し変位した放射線シールドのシリンダについての正味軸力を示す。
図9は、従来の放射線シールドを使用した場合の半径方向のフープ応力を示す。アルミニウムで作られた従来の放射線シールドについて分かるように、クエンチした場合、放射線シールドは、長手軸210に沿って左右非対称に配置されるので、両側で異なる電流が誘発され、長手方向210に沿って合力がもたらされる。したがって、発生した力は、損傷を回避するために、頑丈な土台及び材料厚さの増加を必要とする。
【0051】
図10は、第1の実施形態による放射線シールド204を使用した場合の完全に左右対称な配置と比較される長手軸210に沿って少し変位した放射線シールド204のシリンダについての正味軸力を示す。
図11は、第1の実施形態による放射線シールド204を使用した場合の半径方向のフープ応力を示す。第1の実施形態による放射線シールド204について分かるように、クエンチした場合、
図10及び
図11によれば、第1の実施形態による放射線シールド204によって示される力は、2~3桁小さい。これは、シールドされた主磁石200及び放射線シールド204への機械的負荷を著しく減少させる。
【0052】
図10及び
図11の正味軸力の計算は、第1の実施形態の放射線シールドに対して行われている。したがって、外層218は、スリット220、222、224なしで設けられている。したがって、第2
の実施形態から第4の実施形態に従って、外層218にスリット220、222、224を設けた場合、力は更に小さくなる。
【0053】
本発明は、図面及び上記説明において詳細に例示され、説明されたが、当該例示及び説明は、例示的に見なされるべきであり、限定的に見なされるべきではない。本発明は、開示される実施形態に限定されない。開示された実施形態の他の変形態様は、図面、開示内容及び従属請求項の検討から、請求項に係る発明を実施する当業者によって理解され、実施される。請求項において、「含む」との用語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、また、「a」又は「an」との不定冠詞も、複数形を排除するものではない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。請求項における任意の参照符号は、範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0054】
参照符号のリスト
110 磁気共鳴(MR)撮像システム
112 磁気共鳴(MR)スキャナ
116 RF検査空間
118 中心軸
120 関心被験者
122 傾斜磁場コイルシステム
124 RFスクリーン
126 MR撮像システム制御ユニット
128 モニタユニット
130 MR画像再構成ユニット
132 制御線
134 RF送信ユニット
136 RFスイッチングユニット
138 制御線
140 無線周波数(RF)アンテナデバイス
200 シールドされた主磁石
202 主コイル
203 アクティブシールドコイル
204 放射線シールド
206 内側円筒壁
208 外側円筒壁
210 長手軸、軸方向
212 基部壁
214 空洞
216 内層
218 外層
220 軸方向スリット
222 環状スリット
224 半径方向スリット