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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-18
(45)【発行日】2022-02-10
(54)【発明の名称】アクチュエータ及び光走査装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 26/10 20060101AFI20220203BHJP
   G02B 26/08 20060101ALI20220203BHJP
   B81B 7/02 20060101ALI20220203BHJP
   H02N 2/14 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
G02B26/10 104Z
G02B26/08 E
B81B7/02
H02N2/14
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2018048094
(22)【出願日】2018-03-15
(65)【公開番号】P2019159195
(43)【公開日】2019-09-19
【審査請求日】2021-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000006220
【氏名又は名称】ミツミ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】山田 健介
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-215324(JP,A)
【文献】特開2010-078824(JP,A)
【文献】特開2013-205818(JP,A)
【文献】特開2017-138375(JP,A)
【文献】特開2009-058676(JP,A)
【文献】特開平07-327054(JP,A)
【文献】特開2012-198415(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第102692704(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0165292(US,A1)
【文献】特開2010-243853(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 26/10
G02B 26/08
B81B 7/02
H02N 2/14
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動対象物を支持する梁と、
駆動信号が入力される駆動源と、を有し、
前記駆動信号は鋸波形状の駆動波形を含み、
前記鋸波形状の駆動波形の下り部分における微分波形が、リンギング波長を整数を除く所定数倍した波長となる正弦半波の形状を有し、
前記駆動源の駆動により所定の軸の周りを回転する方向に前記駆動対象物を揺動駆動する
アクチュエータ。
【請求項2】
前記所定数倍した波長は、リンギング波長の(n+0.5)倍(nは正の整数)の波長である
請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記梁は、複数が前記所定の軸に垂直な方向に延在しており、
隣接する前記梁の端部同士が折り返し部で連結され全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する
請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
前記梁は、前記駆動源が表面に形成され前記駆動対象物を揺動する駆動梁である
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
【請求項5】
前記鋸波形状の駆動波形の下り部分の微分波形は、前記正弦半波が偶数個つながった波形を有する
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
【請求項6】
前記鋸波形状の駆動波形の上り部分は、第1階段状波形と前記第1階段状波形に連続する第2階段状波形を有し、
前記第1階段状波形と前記第2階段状波形との間に、リンギング波形と逆位相の振動を発生するリンギング抑制波形が形成されている
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のアクチュエータ。
【請求項7】
前記第1階段状波形により発生するリンギングと前記第2階段状波形により発生するリンギングが互いに打ち消し合う
請求項6に記載のアクチュエータ。
【請求項8】
前記リンギング抑制波形はリンギング波長の0.5倍である
請求項6または7に記載のアクチュエータ。
【請求項9】
前記鋸波形状の上り区間は、前記アクチュエータによる走査の主走査区間である
請求項1乃至8のいずれか1つに記載のアクチュエータ。
【請求項10】
前記鋸波形状の下り部分は、前記主走査区間と次の主走査区間の間の戻り区間である
請求項9に記載のアクチュエータ。
【請求項11】
前記鋸波形状の駆動波形の下り部分の微分波形は、前記リンギング波長の3.5倍の波長である正弦半波が2個つながった波形を有する
請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項12】
前記鋸波形状の駆動波形の下り部分の微分波形は、前記リンギング波長の1.5倍の波長である正弦半波が4個つながった波形を有する
請求項5に記載のアクチュエータ。
【請求項13】
光反射面を有するミラーと、
前記ミラーを支持するミラー支持体と、
所定の軸に垂直な方向に延在する複数の梁を有し、隣接する前記梁の端部同士が折り返し部で連結されて全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有し、前記ミラー支持体を支持する駆動梁と、
前記梁の表面に形成され、駆動信号が入力される駆動源と、を有し、
前記駆動信号は鋸波形状の駆動波形を含み、
前記鋸波形状の駆動波形の下り部分における微分波形が、リンギング波長を整数を除く所定数倍した波長となる正弦半波の形状を有し、
前記駆動源の駆動により前記所定の軸の周りを回転する方向に前記ミラー支持体を揺動駆動する
光走査装置。
【請求項14】
前記所定数倍した波長は、リンギング波長の(n+0.5)倍(nは正の整数)の波長である
請求項13に記載の光走査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクチュエータ及び光走査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から圧電薄膜の上面に上部電極、下面に下部電極を形成した圧電素子を駆動源とするアクチュエータを用いて、入射光を反射させるミラー部を回転軸回りに回転させ、反射光を走査する光走査装置が知られている。このアクチュエータでは、圧電薄膜に電圧を印加するために、上部電極に接続される上部配線と、下部電極に接続される下部配線とが形成されている(例えば特許文献1及び特許文献2参照)。
【0003】
上記の光走査装置では、駆動源に鋸歯状波形の電圧が用いられるが、駆動時にミラー部の共振振動によるリンギングが発生する場合ある。リンギングの発生は、光走査装置の走査により形成される画像の画質劣化に繋がる。
【0004】
特許文献3では、鋸波を入力した際の振れ角をセンシングし、リンギング成分を除去するように駆動波形に周波数フィルタを掛けるフィードバック制御を行っている。
【0005】
特許文献4では既知の周波数成分に対して共振周波数成分を除去するフィルタを掛けた駆動波形を入力している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2016-1325号公報
【文献】特許5876329号
【文献】特開2012-55852号公報
【文献】特開2004-361920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のように駆動波形全体に周波数フィルタを掛ける方法を用いると、例えば主走査区間が階段状になった鋸波を使用する場合においては階段部分が鈍ってしまい必要な直線区間が得られなくなる問題がある。また、フィルタを掛ける方法では連続的に繰り返される鋸波には有効だが、鋸波の周波数が変動する場合や、鋸波と鋸波の間に不定期に待ち時間が発生する場合などでは適切なリンギング抑制効果が得られなくなる。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、鋸波全体ではなく、鋸波の戻り区間単独で発生するリンギングそのものを抑制し、戻り部分の波形以外の波形に依らずリンギングを抑えることを可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るアクチュエータは、駆動対象物(120)を支持する梁(173X1、173X2、173Y1、173Y2)と、駆動信号が入力される駆動源(171A、171B)と、を有し、前記駆動信号は鋸波形状の駆動波形を含み、前記鋸波形状の駆動波形の下り部分における微分波形が、リンギング波長を整数を除く所定数倍した波長となる正弦半波の形状を有し、前記駆動源の駆動により所定の軸(AXV)の周りを回転する方向に前記駆動対象物を揺動駆動する。
【0010】
なお、上記括弧内の参照符号は、理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0011】
開示の技術によれば、駆動波形の微分波形におけるリンギング波長の(n+0.5)倍(nは正の整数)の波長となる正弦半波の形状が、鋸波全体ではなく、鋸波の戻り区間単独で発生するリンギングそのものを抑制し、戻り部分の波形以外の波形に依らずリンギングを抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例を示す上面側の斜視図(A)と下面側の斜視図(B)である。
図2】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例を示す上面側の平面図である。
図3】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形を示す図である。
図4】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形の上り部分である主走査区間の波形を示す図である。
図5】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形を示す図である。
図6】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形の微分波形を示す図である。
図7】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形を示す図である。
図8】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形の微分波形を示す図である。
図9】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の戻り区間のミラー角度波形を示す図である。
図10】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の戻り区間のミラー角度波形の要部拡大図である。
図11】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の入力波形の微分波形の正弦半波の波長に対するリンギング振幅を示す図である。
図12】実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形を示す図である。
図13】実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形の微分波形を示す図である。
図14】実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の戻り区間のミラー角度波形を示す図である。
図15】実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の戻り区間のミラー角度波形の要部拡大図である。
図16】実施の形態に係る光走査装置の光走査部のまたさらに他の一例の戻り区間のミラー振れ角波形を示す図である。
図17】実施の形態に係る光走査装置の光走査部のまたさらに他の一例の戻り区間のミラー振れ角波形の要部拡大図である。
図18】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の主走査区間の入力波形と対応するミラー角度波形を示す図である。
図19】実施の形態に係る光走査装置の光走査部の変形例の主走査区間の入力波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
【0014】
<実施の形態>
図1(A)は、実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例を示す上面側の斜視図である。図1(B)は、実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例を示す下面側の斜視図である。図2は、実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例を示す上面側の平面図である。本実施の形態に係る光走査部100は、セラミックパッケージとパッケージカバー等のパッケージ部材に収容して用いることができる。
【0015】
光走査部100は、ミラー110を揺動させて光源から照射されるレーザ入射光を走査する部分である。光走査部100は、例えば圧電素子である駆動源によりミラー110を駆動させるMEMSミラー等である。光走査部100に設けられたミラー110にレーザ入射光を入射して、ミラー110から出射される光を2次元に走査する。
【0016】
図1(A)、図1(B)及び図2に示されるように、光走査部100は、ミラー110と、ミラー支持部120と、連結梁121A、121Bと、水平駆動梁130A、130Bと、可動枠160と、垂直駆動梁170A、170Bと、固定枠180とを有する。ミラー支持部120の上面にミラー110が支持されている。
【0017】
ミラー110を支持するミラー支持部120の両側に、ミラー支持部120に接続され、ミラー110及びミラー支持部120を支持する一対の水平駆動梁130A、130Bが配置されている。ミラー支持部120と水平駆動梁130A、130Bは連結梁121A、121Bにより接続されている。また、水平駆動梁130A、130B、連結梁121A、121B、ミラー支持部120及びミラー110は、可動枠160によって外側から支持されている。水平駆動梁130Aは、水平回転軸AXHと直交する垂直回転軸AXVの方向に延在する複数の矩形状の水平梁133X1、133X2、133X3、133X4を有し、隣接する水平梁の端部同士が折り返し部131X2、131X3、131X4により連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。水平駆動梁130Aの一方が可動枠160の内周側に、他方が折り返し部131X1及び連結梁121Aを介してミラー支持部120に接続される。また、水平駆動梁130Bは、水平回転軸AXHと直交する垂直回転軸AXVの方向に延在する複数の矩形状の水平梁133Y1、133Y2、133Y3、133Y4を有し、隣接する水平梁の端部同士が折り返し部131Y2、131Y3、131Y4により連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。水平駆動梁130Bの一方が可動枠160の内周側に、他方が折り返し部131Y1及び連結梁121Bを介してミラー支持部120に接続される。
【0018】
また、可動枠160の両側に、可動枠160に接続される一対の垂直駆動梁170A、170Bが配置されている。垂直駆動梁170Aは、水平回転軸AXH方向に延在する複数の矩形状の垂直梁173X1、173X2を有し、隣接する垂直梁の端部同士が折り返し部171Xにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。垂直駆動梁170Aの一方が固定枠180の内周側に、他方が可動枠160の外周側に接続される。また、垂直駆動梁170Bは、水平回転軸AXH方向に延在する複数の矩形状の垂直梁173Y1、173Y2を有し、隣接する垂直梁の端部同士が折り返し部171Yにより連結され、全体としてジグザグ状の蛇腹構造を有する。垂直駆動梁170Bの一方が固定枠180の内周側に、他方が可動枠160の外周側に接続される。
【0019】
水平駆動梁130A、130Bは、それぞれ圧電素子である水平駆動源131A、131Bを有する。また、垂直駆動梁170A、170Bは、それぞれ圧電素子である垂直駆動源171A、171Bを有する。水平駆動梁130A、130B、垂直駆動梁170A、170Bは、ミラー110を上下又は左右に揺動駆動してレーザ光を走査するアクチュエータとして機能する。
【0020】
水平駆動梁130A、130Bの上面には、それぞれ曲線部を含まない矩形単位である水平梁ごとに水平駆動源131A、131Bが形成されている。水平駆動源131Aは、水平駆動梁130Aの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。水平駆動源131Bは、水平駆動梁130Bの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。
【0021】
水平駆動梁130A、130Bは、水平梁ごとに隣接している水平駆動源131A、131B同士で、駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形の駆動電圧を印加することにより、隣接する水平梁を上方向に反らせ、各水平梁の上下動の蓄積をミラー支持部120に伝達する。本実施の形態においては、駆動波形は鋸波形状とする。水平駆動梁130A、130Bの動作によりミラー110及びミラー支持部120が水平回転軸AXHを回転する方向に揺動駆動され、この揺動する方向を水平方向と呼び、ミラー110の光反射面の中心を通る上記の揺動軸を水平回転軸AXHという。例えば水平駆動梁130A、130Bによる水平駆動には、非共振振動を用いることができる。
【0022】
例えば、水平駆動源131Aは、水平駆動梁130Aを構成する1番目から4番目の各水平梁の上にそれぞれ形成された4つの水平駆動源131A1、131A2、131A3、131A4を含む。また、水平駆動源131Bは、水平駆動梁130Bを構成する1番目から4番目の各水平梁の上にそれぞれ形成された4つの水平駆動源131B1、131B2、131B3、131B4を含む。この場合、水平駆動源131A1、131B1、131A3、131B3を同波形、水平駆動源131A2、131B2、131A4、131B4を前者と駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形で駆動することで、ミラー110及びミラー支持部120を水平方向へ揺動駆動できる。
【0023】
垂直駆動梁170A、170Bの上面には、それぞれ曲線部を含まない矩形単位である垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2ごとに垂直駆動源171A、171Bが形成されている。垂直駆動源171Aは、垂直駆動梁170Aの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。垂直駆動源171Bは、垂直駆動梁170Bの上面に形成された圧電素子であり、圧電薄膜と、圧電薄膜の上に形成された上部電極と、圧電薄膜の下面に形成された下部電極とを含む。
【0024】
垂直駆動梁170A、170Bは、垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2ごとに隣接している垂直駆動源171A、171B同士で、駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形の駆動電圧を印加することにより、隣接する垂直梁を上方向に反らせ、各垂直梁の上下動の蓄積を可動枠160に伝達する。本実施の形態においては、駆動波形は鋸波形状とする。垂直駆動梁170A、170Bの動作により可動枠160に接続されたミラー110が水平回転軸AXHの方向と直交する方向に揺動駆動され、この揺動する方向を垂直方向と呼び、ミラー110の光反射面の中心を通る上記の揺動軸を垂直回転軸AXVという。例えば垂直駆動梁170A、170Bによる垂直駆動には、非共振振動を用いることができる。
【0025】
例えば、垂直駆動源171Aは、垂直駆動梁170Aを構成する1番目から2番目の各垂直梁173X1、173X2の上にそれぞれ形成された2つの垂直駆動源171A1、171A2を含む。また、垂直駆動源171Bは、垂直駆動梁170Bを構成する1番目から2番目の各垂直梁173Y1、173Y2の上にそれぞれ形成された2つの垂直駆動源171B1、171B2を含む。この場合、垂直駆動源171A1、171B1を同波形、垂直駆動源171A2、171B2を前者と駆動波形の中央値を基準に上下反転した波形で駆動することで、ミラー110に接続されている可動枠160を垂直方向へ揺動できる。
【0026】
本実施の形態の光走査装置において、アクチュエータとして機能するMEMS構造体は、例えば支持層、埋め込み(BOX)層及び活性層を有するSOI基板から形成されている。上記の固定枠180と可動枠160等は、支持層、BOX層及び活性層の3層から形成されている。一方、水平駆動梁130A,130B及び垂直駆動梁170A、170B等の固定枠180と可動枠160等を除く部分は活性層の単層によって形成されている。あるいは、BOX層と活性層の2層で形成されていてもよい。
【0027】
本実施の形態の光走査装置において、水平駆動梁130A、130Bを構成する水平梁の一方の面(上面)には上記のように水平駆動源131A、131Bが形成されており、他方の面(裏面)には水平駆動梁130A、130Bを構成する水平梁の中央部である水平回転軸AXH上にリブ132が形成されている。リブ132は、水平梁の長手方向に短く、短手方向に長い形状である。水平駆動梁130A、130Bを構成する水平梁の他方の面(裏面)に形成されているリブ132は、例えば、MEMS構造体の製造工程においてダイシングを行う際に、振動や水流によって蛇腹部分が振動し破損することを抑制するために設けられている。
【0028】
また、本実施の形態の光走査装置においては、垂直駆動梁170A、170Bを構成する垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Yの一方の面(上面)には上記のように垂直駆動源171A、171Bが形成されている。垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Yの他方の面(裏面)にはリブ172が形成されている。リブ172は、例えば垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2と折り返し部171X、171Yの連結部分からの距離が垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2の長さの10~20%である位置に形成されている。リブ172は、垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2の長手方向に短く、短手方向に長い形状である。垂直駆動梁170A、170Bを構成する垂直梁の他方の面(裏面)に形成されているリブ172を設けることで、垂直駆動梁170A、170Bの上方向への反りと直交する方向(垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2の幅(短手)方向)へ不要に反ってしまうことを防止し、ミラー支持部120の厚さ方向の変位量を抑制できる。
【0029】
また、本実施の形態の光走査装置においては、ミラー支持部120のミラー110形成面の裏面にもリブが形成されている。ミラー支持部120の裏面に形成されているリブは、例えば、ミラー支持部が不要に反ってしまうことを防止する目的で設けられている。
【0030】
垂直駆動梁170A、170Bを構成する垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2の他方の面(裏面)に形成されているリブ172は、固定枠180及び可動枠160と同じ高さ(厚さ)を有する。即ち、光走査装置のアクチュエータとして機能するMEMS構造体がSOI基板で形成される場合、活性層から形成される垂直梁173X1、173X2、173Y1、173Y2の裏面において、BOX層と支持層からリブ172が形成される。水平駆動梁130A、130Bを構成する水平梁は活性層から形成され、水平梁の他方の面(裏面)に形成されているリブ132は、BOX層と支持層から形成される。ミラー支持部120は活性層から形成され、ミラー支持部120のミラー110形成面の裏面に形成されているリブはBOX層と支持層から形成される。また、リブはSOI基板の支持層を利用するほかに、バルクシリコンをエッチングすることで段差を形成することで設けてもよい。
【0031】
図3は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形を示す図である。例えば、垂直駆動源171A、171Bに入力される駆動波形である。横軸は時間であり、縦軸はミラーの目標角度である。図3に示されるように、駆動波形は鋸波形状となっている。鋸波形状の1周期は主走査区間と戻り区間とを有する。主走査区間において、角度は、初期角度から時間変化に従って一定の割合で変化し、主走査区間の終了時に所定の角度に到達する。戻り区間において、主走査区間の終了時の角度から初期角度に戻る。
【0032】
図4は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形の上り部分である主走査区間の波形を示す図である。図4図3中のA1で示された領域を拡大した図に相当する。鋸波形状の主走査区間は、図4のように階段形状となっている。第1階段状波形と、第1階段状波形に連続する第2階段状波形を有し、第1階段状波形と第2階段状波形との間に、リンギング波形と逆位相の振動を発生するリンギング抑制波形が形成されている。リンギング抑制波形はリンギング波長λrの0.5倍である。即ち、階段の段差部分において、リンギング波長λrの1/2の時間間隔で、2回に分けて上昇している。第1階段状波形により発生するリンギングと第2階段状波形により発生するリンギングが互いに打ち消し合う。第1階段状波形と第2階段状波形によりリンギングが打ち消されることの詳細は後述する。
【0033】
図5は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形を示す図である。図5図3中のA2で示された領域を拡大した図に相当する。戻り区間は図5に示されるように曲線状に2段階で戻る形状となっている。
【0034】
図6は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形の微分波形を示す図である。図4に示される、戻り区間の曲線状に2段階で戻る形状の波形を微分すると、図6に示されるように、正弦半波が2つ連続する形状となる。
【0035】
本実施の形態においては、正弦半波1つの波長は、リンギングの波長をλrとした場合に(n+0.5)λrとする。リンギング周波数の1/n(nは正の整数)の周波数で駆動した場合、駆動周波数のn倍高調波成分でリンギングが励起されてしまう。本実施の形態においては、戻り区間の駆動波形を微分した波形が同じ波長の正弦半波を2つ繋げた形状となっている。正弦半波1つの波長は、リンギング波長の(n+0.5)倍、つまりリンギング周波数の1/(n+0.5)倍の周波数となっている。正弦半波であることから、他の周波数成分を含みにくい。さらに、リンギング周波数の1/(n+0.5)倍であることからn倍高調波と(n+1)倍高調波の中間におけるリンギング周波数の値となり、リンギングを励起する成分が非常に少なくなる。また、上記の微分したときに同じ波長の正弦半波を2つ繋げた形状となる入力波形とすると、2つ目の正弦半波は1つ目に対してリンギング周波数成分で(n+0.5)周期位相がずれることになるため、1つ目の正弦半波で発生したリンギング成分を逆位相で打ち消すことになる。上記の効果によりリンギングを大幅に低減することが可能となる。例えば、n=3とし、リンギング波長の3.5倍の波長の正弦半波を使用する。
【0036】
図7は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形を示す図である。図7に示される入力波形は、微分した際に正弦半波が1つとなる波形である。また、図8は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形の微分波形を示す図である。図7に示される入力波形の微分波形である。図7に示される入力波形を微分すると、図8に示されるように正弦半波が1つの波形となる。ここでは、戻り区間の影響のみを確認するため、その前後は振幅に変化がないものとしており、戻り区間の初期のミラー角度と戻り区間終了時のミラー角度の差を動作振幅と称する。
【0037】
図9は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の戻り区間のミラー角度波形を示す図である。図7に示される入力波形で駆動したときのミラー角度をシミュレーションにより求めた結果である。図10は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例の戻り区間のミラー角度波形の要部拡大図である。図9中のA3で示された領域を拡大した図に相当する。図9に示されるように、戻り区間においてミラー角度は入力波形に沿って所定の角度に戻された後一定の値となるが、図10に示されるように一定の値となった後にリンギングが発生する。図10に示されるリンギングの波形の波長と振幅は、図7の入力波形に依存して変化する。
【0038】
図11は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の他の一例における入力波形の微分波形の正弦半波の波長に対するリンギング振幅を示す図である。図11において、横軸は正弦半波波長/リンギング波長であり、縦軸はリンギング振幅/動作振幅である。図11は、図7に示される入力波形を変えることで入力波形を微分したときの正弦半波波長を変えたときの、リンギング振幅の大きさをまとめた図である。横軸において正弦半波波長はリンギング波長に対する比で示されている。縦軸においてリンギング振幅は動作振幅に対する比で示されている。正弦半波の波長が、リンギング波長の1.5倍、2.5倍、3.5倍等、(n+0.5)倍のときに、リンギング振幅が極小となっている。これは、リンギング周波数がn倍高調波と(n+1)倍高調波の中間における周波数の値となるときに、リンギングを励起する成分が非常に少なくなるためである。なお、上述したようにリンギング波長の(n+0.5)倍のときにリンギング振幅が極小となるが、例えば(n+0.4)倍や(n+0.6)倍などリンギング波長の整数倍となる部分を除いて設定することでリンギング振幅を減少する効果を得られる。光走査装置を使用する用途毎にリンギング振幅が問題とならない範囲の倍数を適宜選択すればよい。
【0039】
図12は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形を示す図である。図12に示される入力波形は、微分した際に正弦半波が1つである波形X1と、2つつながった波形X2を示す。また、図13は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の駆動波形の下り部分である戻り区間の波形の微分波形を示す図である。図12に示される入力波形の微分波形である。図12に示される入力の波形X1を微分すると、図13に示されるように正弦半波が1つの波形X1となる。この正弦半波の波長は、例えばリンギング波長λrの3.5倍である。また、図12に示される入力の波形X2を微分すると、図13に示されるように正弦半波が2つつながった波形X2となる。2つの正弦半波の波長は、それぞれ、例えばリンギング波長λrの3.5倍である。ここでは、戻り区間の影響のみを確認するため、その前後は振幅に変化がないものとしている。
【0040】
図14は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の戻り区間のミラー角度波形を示す図である。図12に示される入力波形で駆動したときのミラー角度をシミュレーションにより求めた結果である。図15は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部のさらに他の一例の戻り区間のミラー角度波形の要部拡大図である。図14中のA4で示された領域を拡大した図に相当する。図14に示されるように、戻り区間においてミラー角度は入力波形に沿って所定の角度に戻された後一定の値となるが、図15に示されるように一定の値となった後にリンギングが発生する。図15に示されるリンギングの波形の波長と振幅は、図12の入力波形に依存して変化する。図15において、図12中の正弦半波が2つつながった波形X2に対応する波形X2のリンギングは、正弦半波が1つである波形X1に対応する波形X1のリンギングよりも大きく低減していることが確認された。
【0041】
図16は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部のまたさらに他の一例の戻り区間のミラー振れ角波形をシミュレーションにより求めた結果を示す図である。図16中、微分したときの波形が、戻り区間において1.5λrの波長の正弦半波が4つつながった形状となる波形Y1と、3.5λrの波長の正弦半波が2つつながった形状となる波形Y2を示している。図17は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部のまたさらに他の一例の戻り区間のミラー振れ角波形の要部拡大図である。図16中のA5で示された領域を拡大した図に相当する。図16に示されるように、戻り区間においてミラー角度は入力波形に沿って所定の角度に戻された後一定の値となるが、図17に示されるように一定の値となった後にリンギングが発生する。図17において、図16中の波形Y2(3.5λrの波長の正弦半波が2つつながった形状となる波形Y2)のリンギングは波形Y1(1.5λrの波長の正弦半波が4つつながった形状となる波形Y1)のリンギングよりも低減していることが確認された。
【0042】
上記のように、本実施の形態に係る光走査装置の光走査部によれば、駆動波形が鋸波形状であり、駆動波形の下り部分における微分波形が、リンギング波長の(n+0.5)倍(nは正の整数)の波長となる正弦半波の形状を有している。リンギング周波数の1/(n+0.5)倍であることからn倍高調波と(n+1)倍高調波の中間におけるリンギング周波数の値となり、リンギングを励起する成分が非常に少なくなる。また、上記の微分したときに同じ波長の正弦半波を偶数個繋げた形状となる入力波形とすることで、偶数個目の正弦半波は奇数個目に対してリンギング周波数成分で(n+0.5)周期位相がずれることになるため、奇数個目の正弦半波で発生したリンギング成分を偶数個目の正弦半波で発生した逆位相のリンギングで打ち消すことになる。上記の効果によりリンギングを大幅に低減することが可能となる。
【0043】
図18は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例の主走査区間の入力波形と対応するミラー角度波形を示す図である。図18(a)は階段状波形の1段目の入力波形である。図18(b)は図18(a)の入力の結果のミラー角度である。1段目の階段状波形でミラー角度の変位が生じた後、リンギングが生じている。図18(c)は階段状波形の2段目の入力波形であり、1段目の階段状波形から0.5λr分立ち上がりが遅くなっている。図18(d)は図18(c)の入力の結果のミラー角度である。図18(d)は2段目の階段状波形のみを考慮したときのミラー角度である。図18(d)は、図18(b)に対して0.5λr分立ち上がりが遅くなった形状である。図18(e)は図18(a)と図18(c)を足し合わせた波形である。図18(f)は図18(e)の入力の結果を示すミラー角度であり、図18(b)と図18(d)を足し合わせた波形となる。ここで、図18(b)と図18(d)では、リンギングの位相が反転して山と谷が逆になっており、図18(b)と図18(d)を足し合わせるとリンギングの波形同士が相殺して互いに打ち消し合い、リンギングが消失する。この結果、リンギングのない平坦なミラー角度の波形を得ることができる。
【0044】
上記のように、本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の一例では、主走査区間の駆動波形は、図18(a)に対応する第1階段状波形と、第1階段状波形に連続する図18(c)に対応する第2階段状波形を有し、第1階段状波形と第2階段状波形との間に、リンギング波形と逆位相の振動を発生するリンギング抑制波形が形成されている。
【0045】
上記の図18に示される光走査装置の光走査部の駆動波形においては、第1階段状波形により発生するリンギングと第2階段状波形により発生するリンギングが互いに打ち消し合う。
【0046】
上記のリンギング抑制波形は、リンギング波長の0.5倍である。0.5λr分立ち上がりがずれた第1階段状波形のリンギングと、第2階段状波形のリンギングでは、波形同士が相殺して互いに打ち消し合うようになるので、これを組み合わせることでリンギングが消失し、平坦なミラー角度の波形を得ることができる。
【0047】
上記の第1階段状波形と第2階段状波形を1組としたときに、主走査区間の駆動波形は第1階段状波形と第2階段状波形の組を複数有して構成されている。第1階段状波形と第2階段状波形の組ごとに、リンギングの波形同士が相殺して消されている。上記の効果は、上記の鋸波形状の駆動波形の下り部分における微分波形が、リンギング波長の(n+0.5)倍(nは正の整数)の波長となる正弦半波の形状を有していることでリンギングを抑制する効果に加えて実現可能である。
【0048】
図19は本実施の形態に係る光走査装置の光走査部の変形例の主走査区間の入力波形を示す図である。図19では、主走査区間において、段階的でなく漸次的に変位する駆動波形となっている。本変形例においても、上記の実施の形態ように、駆動波形が鋸波形状であり、駆動波形の下り部分における微分波形が、リンギング波長の(n+0.5)倍(nは正の整数)の波長となる正弦半波の形状を有しており、リンギングを抑制することができる。
【0049】
以上、好ましい実施の形態について説明したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。例えば、上記の実施の形態では、ミラーを有する光走査装置にアクチュエータを適用した形態を説明しているが、アクチュエータの駆動対象物はミラーでなくてもよく、本発明はミラーを持たないアクチュエータにも適用することが可能である。また、上記実施の形態では、圧電薄膜を駆動源とする圧電駆動方式のアクチュエータを適用した形態を説明しているが、その他の電磁駆動方式や静電駆動方式を採用したアクチュエータにも適用することが可能である。また、本発明の光走査装置は、眼底検査装置の光干渉断層計に好ましく適用することができる。眼底検査装置の光干渉断層計では、プロジェクタのように一方の軸が高速動作するため共振駆動を必要とされず、振角量を自由に設定して調整して光走査ができることを求められているため、本実施例のような二軸とも非共振駆動の構成が適している。また、プロジェクション装置にも適用可能である。
【符号の説明】
【0050】
100 光走査部
110 ミラー
120 ミラー支持部
121A、121B 連結梁
130A、130B 水平駆動梁
131A、131B 水平駆動源
131A1、131A2、131A3、131A4 水平駆動源
131B1、131B2、131B3、131B4 水平駆動源
131X1、131X2、131X3、131X4 折り返し部
131Y1、131Y2、131Y3、131Y4 折り返し部
132 リブ
133X1、133X2、133X3,133X4 水平梁
133Y1、133Y2,133Y3、133Y4 水平梁
160 可動枠
170A、170B 垂直駆動梁
171A、171B 垂直駆動源
171A1、171A2 垂直駆動源
171B1、171B2 垂直駆動源
171X、171Y 折り返し部
172 リブ
173X1、173X2、173Y1、173Y2 垂直梁
180 固定枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図19