(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-18
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】破砕機
(51)【国際特許分類】
B02C 18/14 20060101AFI20220119BHJP
【FI】
B02C18/14 Z
(21)【出願番号】P 2018026533
(22)【出願日】2018-02-17
【審査請求日】2021-02-02
(73)【特許権者】
【識別番号】396006181
【氏名又は名称】ウエノテックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002608
【氏名又は名称】特許業務法人オーパス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 秀正
(72)【発明者】
【氏名】上野 光陽
(72)【発明者】
【氏名】上野 宗正
(72)【発明者】
【氏名】飯吉 弘喜
【審査官】宮部 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-247951(JP,A)
【文献】特開2004-202365(JP,A)
【文献】実開昭62-130744(JP,U)
【文献】実開昭50-093876(JP,U)
【文献】国際公開第03/015925(WO,A1)
【文献】特開昭56-168841(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 18/14
B02C 23/10
B02C 23/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部と、前記本体部に収容される回転刃と、前記回転刃の下方に配置されるスクリーンと、を有する破砕機であって、
前記本体部に設けられ、前記回転刃の回転軸と直交する方向に前記スクリーンが出し入れされるスクリーン出入口と、
前記本体部の内側に前記回転刃より前記スクリーン出入口寄りに設けられ、前記スクリーンにおける前記スクリーン出入口に近い手前側端部を回転可能に軸支する軸支部と、
前記スクリーンにおける前記スクリーン出入口から遠い奥側端部を上方に移動させるリフト機構と、を有していることを特徴とする破砕機。
【請求項2】
前記軸支部が、前記スクリーン出入口側を向く軸受溝を有し、
前記スクリーンが、前記手前側端部に、前記軸受溝に軸支される揺動軸部を有していることを特徴とする請求項1に記載の破砕機。
【請求項3】
前記スクリーン出入口から前記本体部の内側に延びるレールと、
前記スクリーンに設けられ、前記レール上を転がるローラと、をさらに有し、
前記揺動軸部が、前記レール上に前記ローラを載せたときに前記軸受溝と同じ高さとなるように配置されていることを特徴とする請求項2に記載の破砕機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、産業廃棄物等を破砕する破砕機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の破砕機の一例が特許文献1に開示されている。
図9に示すように、従来の破砕機900は、破砕機体901内に配置された回転刃としての破砕ロータ906と、破砕ロータ906の下部外周面に沿って配置されたスクリーン908と、を有している。
【0003】
スクリーン908における一方の端部908Aには、破砕機体901にボルト止めされる取付部912が設けられている。スクリーン908における他方の端部908Bには、破砕機体901に設けられた係合部910に係合される係脱部911が設けられている。破砕機体901の係合部910は、スクリーン908の取出方向の奥側(
図9の左側)に設けられている。破砕機体901は、スクリーン908の係脱部911を係合部910に係脱させる係脱機構916と、係脱部911を取出案内可能な案内部913と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来の破砕機900において、破砕機体901にスクリーン908を取り付ける場合、まず、スクリーン908を、他方の端部908Bが一方の端部908Aより低い位置にある姿勢にする。そして、その姿勢のまま、スクリーン908を他方の端部908B側を先頭にして取出口部909から破砕機体901内に進入させる。
【0006】
次に、係脱機構916によって、係脱部911が案内部913に沿うようにスクリーン908を引き上げて、係脱部911を係合部910に係合させる。このとき、スクリーン908は、他方の端部908Bが一方の端部908Aより高い位置にある姿勢となる。
【0007】
そして、係脱機構916によって、スクリーン908を持ち上げて、取付部912を破砕機体901に接触させてボルトにより破砕機体901に固定する。このとき、スクリーン908は、他方の端部908Bが一方の端部908Aより低い位置にある姿勢となる。
【0008】
このように、上述した従来の破砕機900は、スクリーン908を取り付ける際に、スクリーン908がシーソーのように両端部を上下して姿勢を変化させる。そのため、破砕ロータ906の下方空間を大きく設ける必要があり、破砕機900の小型化が困難であった。また、スクリーン908の取出方向の奥側に設けられた係合部910に係脱部911を係合させるための案内部913が必要となるので、構成が複雑であった。
【0009】
そこで、本発明は、簡易な構成でかつ小型化が可能な破砕機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の破砕機は、本体部と、前記本体部に収容される回転刃と、前記回転刃の下方に配置されるスクリーンと、を有する破砕機であって、前記本体部に設けられ、前記回転刃の回転軸と直交する方向に前記スクリーンが出し入れされるスクリーン出入口と、前記本体部の内側に前記回転刃より前記スクリーン出入口寄りに設けられ、前記スクリーンにおける前記スクリーン出入口に近い手前側端部を回転可能に軸支する軸支部と、前記スクリーンにおける前記スクリーン出入口から遠い奥側端部を上方に移動させるリフト機構と、を有していることを特徴とする。
【0011】
本発明において、前記軸支部が、前記スクリーン出入口側を向く軸受溝を有し、前記スクリーンが、前記手前側端部に、前記軸受溝に軸支される揺動軸部を有していることが好ましい。
【0012】
本発明において、前記スクリーン出入口から前記本体部の内側に延びるレールと、前記スクリーンに設けられ、前記レール上を転がるローラと、をさらに有し、前記揺動軸部が、前記レール上に前記ローラを載せたときに前記軸受溝と同じ高さとなるように配置されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、本体部の内側に回転刃よりスクリーン出入口寄りに設けられ、スクリーンにおけるスクリーン出入口に近い手前側端部を回転可能に軸支する軸支部を有している。そして、スクリーンにおけるスクリーン出入口から遠い奥側端部を上方に移動させるリフト機構と、を有している。このようにしたことから、スクリーンをスクリーン出入口に進入させて、軸支部にスクリーンの手前側端部を回転可能に軸支させ、そのあと、リフト機構によってスクリーンの奥側端部を上方に移動させてスクリーンを揺動させることができる。そのため、スクリーンを取り付けるときのスクリーンの動きが、スクリーンの手前側端部を軸とした揺動のみとなり、シーソーのように両端部を上下して姿勢を変化させることがない。したがって、スクリーンの下方の空間をより小さくすることができるので、破砕機を小型化することができる。また、軸支部がスクリーン出入口寄りに設けられているので、簡易な構成でスクリーンにおける手前側端部を軸支部に容易に軸支させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施形態に係る破砕機の構成を示す正面図である。
【
図2】
図1の破砕機の断面図である(スクリーン挿入中の様子を示す)。
【
図3】
図1の破砕機の断面図である(スクリーンを持ち上げる前の様子を示す)。
【
図4】
図1の破砕機の断面図である(スクリーンを持ち上げた後の様子を示す)。
【
図5】
図1の破砕機の変形例の構成を示す正面図である。
【
図6】
図5の破砕機の断面図である(スクリーン挿入中の様子を示す)。
【
図7】
図5の破砕機の断面図である(スクリーンを持ち上げる前の様子を示す)。
【
図8】
図5の破砕機の断面図である(スクリーンを持ち上げた後の様子を示す)。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る破砕機について、
図1~
図4を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る破砕機の構成を示す正面図である。
図2~
図4は、
図1の破砕機の断面図であって、順に、スクリーン挿入中の様子を示す図、スクリーンを持ち上げる前の様子を示す図、スクリーンを持ち上げた後の様子を示す図である。
図2~
図4の各図は、
図1のA-A線に沿った断面図である。以下の説明において、「上下左右」は、
図1の上下左右に対応する。
【0017】
破砕機1は、本体部10と、リフト機構15と、回転刃20と、固定刃30と、スクリーン40と、を有している。
【0018】
本体部10は、破砕機1の筐体であって破砕室11を有している。破砕室11内には、回転刃20が収容されている。回転刃20の下方には、スクリーン40が配置される。本体部10の正面には、スクリーン40を出し入れするためのスクリーン出入口12が設けられている。
【0019】
本体部10に軸支部13が設けられている。具体的には、軸支部13は本体部10の左右の側壁部10L、10Rの内面に回転刃20よりスクリーン出入口12寄りに設けられている。軸支部13は、スクリーン出入口12側を向く軸受溝13aを有している。軸支部13には、軸受溝13aと対向するように抜け止め部材13bが取り付けられる。
【0020】
本体部10には、スクリーン出入口12から内側(本体部10の奥側)に向けて水平に延びるレール14が敷設されている。本実施形態において、レール14は、本体部10の左右両端に1本ずつ設けられている。
【0021】
リフト機構15は、本体部10に設けられている。リフト機構15は、スクリーン40を持ち上げる。リフト機構15は、昇降アーム16と、回動軸17と、駆動部18と、を有している。昇降アーム16は、スクリーン40の下方に配置されている。本実施形態において、昇降アーム16は、本体部10の左右両端に1つずつ設けられている。回動軸17は、本体部10の側壁部10L、10Rに回転可能に軸支され、昇降アーム16の基端部16aに挿通および固定されている。駆動部18は、回動軸17を回動させる。リフト機構15は、駆動部18により回動軸17を回動させて、昇降アーム16の先端部16bを上下移動させる。昇降アーム16は、先端部16bが上方に移動したときに後述するスクリーン40(具体的には弧状部材41L、41R)を持ち上げる。
【0022】
回転刃20は、回転軸21と、複数の回転体22と、複数のチップ23と、を有している。回転軸21は、本体部10に回転可能に軸支されている。回転軸21は、図示しない回転駆動部により軸心を中心に回転される。複数の回転体22は、略三角形板状に形成されており、3つの角部に3個のチップ23が固定されている。複数のチップ23は工具鋼または超硬合金製である。複数の回転体22は、キー結合による回り止め状態となるよう回転軸21が挿通される。各回転体22は、順に回転方向に位置をずらして(位相をずらして)軸心方向に並べて配置されている。
【0023】
固定刃30は、回転刃20と、当該回転刃20の軸心と直交する方向に対向するように配置されている。固定刃30は、ベース31に切断エッジ35を有している。ベース31は、長方形平板形状を有している。切断エッジ35は、ベース31の長辺部分に設けられている。切断エッジ35は、ベース31と同じ工具鋼で構成されていてもよく、または、超硬合金製の切断エッジ35をベース31にはり付けてもよい。固定刃30は、切断エッジ35が破砕室11に面するように配置されている。これにより、固定刃30は、切断エッジ35が回転刃20のチップ23と対向して配置される。回転刃20のチップ23と固定刃30の切断エッジ35とが協働して破砕物を破砕する。
【0024】
スクリーン40は、回転刃20の下方に配置されている。スクリーン40は、複数の弧状部材41と、これら弧状部材41に支持された円弧板42と、を有している。複数の弧状部材41は、左右方向(回転刃20の軸心方向)に間隔を空けて並べられている。円弧板42は、回転刃20の回転軌跡に沿った円弧状の曲面形状を有しており、弧状部材41に溶接等により固定されている。円弧板42は、回転刃20および固定刃30により破砕された破砕対象物が通過する通孔43が多数設けられている。複数の弧状部材41は、それぞれの両端が平板状の取付部44、45によって連結されている。
【0025】
また、スクリーン40は、スクリーン出入口12に近い手前側端部40Aに揺動軸部46を有している。揺動軸部46は、複数の弧状部材41のうち左右両端に配置された弧状部材41(符号41L、41Rで示す)に、左右外方に突出して設けられている。揺動軸部46は、本体部10の軸支部13の軸受溝13aに進入して、軸支部13に揺動可能に軸支される。揺動軸部46は、軸支部13に取り付けられた抜け止め部材13bにより軸受溝13aから脱落が規制されて、軸受溝13a内に保持される。
【0026】
また、スクリーン40は、弧状部材41L、41Rに本体部10のレール14上を転がりながら進む複数のローラ47が設けられている。スクリーン40は、これら複数のローラ47がレール14上を進むことによりスライド移動される。本実施形態では、複数のローラ47をレール14上に載せたときに揺動軸部46が軸支部13の軸受溝13aと同じ高さになるように構成されている。これにより、スクリーン40をスライド移動させると、揺動軸部46が軸支部13の軸受溝13aに進入する。
【0027】
スクリーン40は、リフト機構15により持ち上げられる。スクリーン40は、リフト機構15により持ち上げられることにより、手前側端部40Aの揺動軸部46を軸として揺動され、奥側端部40Bが上方に移動される。そして、手前側端部40Aの取付部44および奥側端部40Bの取付部45が、本体部10に当接される。取付部44は、ボルトなどの固定部材48により本体部10に固定される。取付部45は、リフト機構15により本体部10に押しつけられる。取付部45は、ボルトなどの固定部材により本体部10に固定されるようにしてもよい。
【0028】
次に、上述した破砕機1におけるスクリーン40の取り付け方法について説明する。
【0029】
まず、
図2に示すように、本体部10のレール14に延長レール60を接続する。延長レール60上に、スクリーン40に設けられた複数のローラ47を本体部10のレール14上に載せる。これにより、スクリーン40は、レール14上をスライド移動可能になる。このとき、スクリーン40は、奥側端部40Bが手前側端部40Aより低い位置にある。そして、スクリーン40を、本体部10に向けてスライド移動させて、奥側端部40B側からスクリーン出入口12に進入させる。
【0030】
そして、スクリーン40をそのままスライド移動させると、
図3に示すように、本体部10の軸支部13の軸受溝13aにスクリーン40の揺動軸部46が進入する。延長レール60を取り外し、
図4に示すように、軸支部13に抜け止め部材13bを取り付けて、揺動軸部46の脱落を規制する。リフト機構15を動作させて、昇降アーム16の先端部16bを上方に移動させる。昇降アーム16の先端部16bによってスクリーン40(具体的には弧状部材41L、41R)が持ち上げられる。これにより、スクリーン40が揺動軸部46を軸として揺動され、奥側端部40Bが上方に移動されて、奥側端部40Bに設けられた取付部45が本体部10に押しつけられる。このとき、スクリーン40の手前側端部40Aに設けられた取付部44が本体部10に当接する。そして取付部44を固定部材48により本体部10に固定する。このようにして、スクリーン40を本体部10に取り付ける。スクリーン40の取り外し方法は、上記取り付け方法と逆の手順となる。
【0031】
以上より、本実施形態の破砕機1によれば、本体部10の内側に回転刃よりスクリーン出入口12寄りに設けられ、スクリーン40におけるスクリーン出入口12に近い手前側端部40Aを回転可能に軸支する軸支部13を有している。そして、スクリーン40におけるスクリーン出入口12から遠い奥側端部40Bを上方に移動させるリフト機構15と、を有している。このようにしたことから、スクリーン40をスクリーン出入口12に進入させて、軸支部13にスクリーン40の手前側端部40Aを回転可能に軸支させ、そのあと、リフト機構15によってスクリーン40の奥側端部40Bを上方に移動させてスクリーン40を揺動させることができる。そのため、スクリーン40を取り付けるときの動きが、スクリーン40の手前側端部40Aを軸とした揺動のみとなり、シーソーのように両端部を上下して姿勢を変化させることがない。したがって、スクリーン40の下方の空間をより小さくすることができるので、破砕機1を小型化することができる。また、軸支部13がスクリーン出入口12寄りに設けられているので、簡易な構成でスクリーン40における手前側端部40Aを軸支部13に容易に軸支させることができる。
【0032】
また、軸支部13が、スクリーン出入口12側を向く軸受溝13aを有し、スクリーン40が、手前側端部40Aに、軸受溝13aに軸支される揺動軸部46を有している。このようにしたことから、スクリーン40を、スクリーン出入口12に進入させながら、揺動軸部46を容易に軸受溝13aに進入させて軸支させることができる。そのため、スクリーン40の取り付け作業を容易に行うことができる。
【0033】
また、スクリーン出入口12から本体部10の内側に延びるレール14と、スクリーン40に設けられ、レール14上を転がるローラ47と、をさらに有している。そして、揺動軸部46が、レール14上にローラ47を載せたときに軸受溝13aと同じ高さとなるように配置されている。このようにしたことから、スクリーン40は、これら複数のローラ47がレール14上を進むことによりスライド移動される。そして、スクリーン40をスライド移動させると、揺動軸部46が軸支部13の軸受溝13aに進入する。そのため、スクリーン40の取り付け作業をより容易に行うことができる。
【0034】
上述した実施形態の破砕機1は、揺動構造として、軸支部13と、スクリーン40に左右外側に突出して設けられた揺動軸部46と、を有している。このような揺動構造に代えて、側壁部10L、10Rを貫通する軸支孔51と、スクリーン40の手前側端部40Aに設けられた貫通孔52と、これらに挿通される揺動軸部材53と、を有する揺動構造を採用した破砕機1Aを
図5~
図8に示す。
【0035】
図5は、上述した実施形態の変形例の破砕機の構成を示す正面図である。
図6~
図8は、
図5の破砕機の断面図であって、順に、スクリーン挿入中の様子を示す図、スクリーンを持ち上げる前の様子を示す図、スクリーンを持ち上げた後の様子を示す図である。
図5~
図8において、上述した実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付す。以下の説明において、「上下左右」は、
図5の上下左右に対応する。
【0036】
この破砕機1Aにおけるスクリーン40の取り付け方法について説明する。
【0037】
まず、
図6に示すように、本体部10のレール14に延長レール60を接続する。延長レール60上に、スクリーン40に設けられた複数のローラ47を本体部10のレール14上に載せる。これにより、スクリーン40は、レール14上をスライド移動可能になる。このとき、スクリーン40は、奥側端部40Bが手前側端部40Aより低い位置にある。そして、スクリーン40を、本体部10に向けてスライド移動させて、奥側端部40Bをスクリーン出入口12に進入させる。
【0038】
そして、スクリーン40をそのままスライド移動させると、
図7に示すように、本体部10の軸支孔51とスクリーン40の貫通孔52とが左右方向に重なる。この状態において、揺動軸部材53を軸支孔51および貫通孔52に挿通する。これにより、スクリーン40の手前側端部40Aが本体部10に揺動可能に軸支される。延長レール60を取り外し、
図8に示すように、リフト機構15を動作させて、昇降アーム16の先端部16bを上方に移動させる。昇降アーム16の先端部16bによってスクリーン40(具体的には弧状部材41L、41R)が持ち上げられる。これにより、スクリーン40が揺動軸部材53を軸として揺動され、奥側端部40Bが上方に移動されて、奥側端部40Bに設けられた取付部45が本体部10に押しつけられる。このとき、スクリーン40の手前側端部40Aに設けられた取付部44が本体部10に当接する。そして取付部44を固定部材48により本体部10に固定する。このようにして、スクリーン40を本体部10に取り付ける。スクリーン40の取り外し方法は、上記取り付け方法と逆の手順となる。この破砕機1Aにおいても、上述した本実施形態の破砕機1と同様の効果を奏する。破砕機1Aにおいて、軸支孔51および揺動軸部材53が軸支部に相当する。
【0039】
上記に本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。前述の実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0040】
1、1A…破砕機、10…本体部、10L、10R…側壁部、11…破砕室、12…スクリーン出入口、13…軸支部、13a…軸受溝、13b…抜け止め部材、14…レール、15…リフト機構、16…昇降アーム、16a…基端部、16b…先端部、17…回動軸、18…駆動部、20…回転刃、21…回転軸、22…回転体、23…チップ、30…固定刃、31…ベース、35…切断エッジ、40…スクリーン、40A…手前側端部、40B…奥側端部、41、41L、41R…弧状部材、42…円弧板、43…通孔、44、45…取付部、46…揺動軸部、47…ローラ、51…軸支孔、52…貫通孔、53…揺動軸部材