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特許7011648複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置
<図1>
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図1
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図2A
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図2B
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図3
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図4
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図5
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図6
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図7
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図8
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図9
  • 特許-複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-18
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】複数のガラス片を裁断機で裁断するための計画を最適化するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 30/10 20200101AFI20220119BHJP
   B26D 5/00 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G06F30/10 200
B26D5/00 B
G06F30/10
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2019510921
(86)(22)【出願日】2017-09-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-05
(86)【国際出願番号】 FR2017052382
(87)【国際公開番号】W WO2018046861
(87)【国際公開日】2018-03-15
【審査請求日】2020-08-12
(31)【優先権主張番号】1658315
(32)【優先日】2016-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500374146
【氏名又は名称】サン-ゴバン グラス フランス
【住所又は居所原語表記】Tour Saint-Gobain,12place de l’Iris F-92400 COURBEVOIE France
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100170874
【弁理士】
【氏名又は名称】塩川 和哉
(72)【発明者】
【氏名】クレール リュカ
(72)【発明者】
【氏名】フランソワ ソーセ
(72)【発明者】
【氏名】リディア トリラーヌ
【審査官】合田 幸裕
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-342432(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0196527(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0375415(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0094948(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 30/10
B26D 5/00
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、最適化された裁断計画を決定するためのコンピューターによって行われる方法であって、複数の前記ガラス片は、いったん裁断されると、少なくとも一つのフレーム(Ci)上に積み重ねられ、任意の一つのフレームのための複数の前記ガラス片は、裁断される前記少なくとも一つのガラス板上に、そのフレームについてあらかじめ定められた順番で配置され、前記方法は以下を含む:
- 最適化基準と共に、複数の前記ガラス片の裁断制約及び位置決め制約を定義するための初期化工程(E5);
- ルートと複数のリーフを含むツリー(T)を作成すること(E10、E35)、ここで、前記複数のリーフは、それぞれ、前記バッチの複数の前記ガラス片のすべてを裁断することを可能にする全裁断計画を示し、前記ツリーの互いのノードは、部分的裁断計画を示し、前記ツリーのノードを伴う前記部分的裁断計画は、前記ノードの親ノードを伴う前記部分的裁断計画を付加することによって得られ(E35)、かつ前記裁断制約及び位置決め制約に従って、前記フレームのためにあらかじめ定められた順番に従って、前記一つのフレームの次のガラス片が決定される;及び
- 前記最適化基準に応じた、前記ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択工程(100)。
【請求項2】
前記最適化基準が、以下から選択される、請求項1に記載の方法:
- 使用されるガラス板の数を最小にしようとする基準;及び
- 裁断によって生じる損失面積の合計を最小にしようとする基準。
【請求項3】
前記裁断制約を、以下から選択することができる、請求項1又は2に記載の方法:
- 裁断レベルの最大数;
- スクラップの最小幅;
- 裁断レベルの最大幅;及び
- 最初の分割の方向。
【請求項4】
前記位置決め制約は、ガラス板における複数の前記ガラス片の方向、それらのレベルに応じた、単一のガラス板における複数の前記ガラス片の相対的位置、前記少なくとも一つのガラス板の最大数のなかから選択することができる、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ツリーのノードが、最大で9mの子ノードを有しており、ここで、mは、フレームの数であり、それぞれのフレームのための新たなガラス片は、そのフレームの位置決め制約に従って選択することができ、かつ前記ツリーのノードには、以下の9つの異なる様式で、部分的裁断計画を付加することができる、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法:
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、先行するガラス片の右側に(裁断レベル3で);
- 最後の2つのガラス片が同じ幅を有する場合に、先行するガラス片の上方に(新たな裁断レベル4で)、ここで、水平方向及び垂直方向のそれぞれの位置、すなわち、先行するガラス片の幅に等しい幅の位置は、十分なものである;
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、現在の幅の左端で、先行するガラス片の上方に(新たな裁断レベル2で);
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、新たな幅に(新たな裁断レベル1で);及び
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、新たなガラス板に。
【請求項6】
前記ツリーの前記作成は、以下を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法:
- 前記ルートの下で、前記フレーム(C1、C2)のそれぞれのために、前記裁断制約及び位置決め制約に従いながら、前記フレームの最初のガラス片の許容される位置のそれぞれについて、部分的裁断計画を伴うノードを作成することから構成される工程(E10);並びに
- それぞれが以下を含む、少なくとも一回の反復:
- そのノードによって示される部分的裁断計画の特徴に応じて、前記ツリーのカレントノードを選択する選択工程(E30);及び
- 前記カレントノードの少なくとも一つの子ノードを作成するための作成工程(E35)、ここで、前記子ノードを伴う裁断計画は、前記カレントノードを伴う部分的裁断計画を付加することによって得られ(E35)、かつ前記裁断制約及び位置決め制約に従いながら、前記一つのフレームの次のガラス片を、そのフレームについてあらかじめ定められた順番に従って取得する。
【請求項7】
前記方法の実行時間が、所定の時間(DMAX)よりも長いとき、前記反復を停止する工程(E60)を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記カレントノードが、以下のとおり選択される(E30)、請求項6又は7に記載の方法:
- 損失面積を、前記部分的裁断計画の複数の前記ガラス片によって占められる全面積で割った割合が、最小となる前記部分的裁断計画を伴うノードを選択することから構成される、「最小スクラップ基準」と称される第一の基準に従って、選択されるか;又は
- 最も大きい有効面積を有する前記部分的裁断計画を伴うノードを選択することから構成される、「最大面積基準」と称される第二の基準に従って、選択される。
【請求項9】
前記最適化基準を最大限に生かす、前記全裁断計画を伴う前記リーフのみを保存し(E50)、そのほかの複数のリーフは消去する、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記リーフを伴う全裁断計画から、得られたスクラップ面積が損失面積よりも大きい部分的裁断計画を伴う前記ツリーの前記ノードを、消去する工程(E60)を含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
同型の部分的裁断計画に相当するノードを作成することを回避する又は最小にするために、前記位置決め制約が、前記フレームの数に関する少なくとも一つの辞書式制約を含む、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ノードが作成されるそれぞれの時点で、前記ノードが、そのノードによって示される裁断計画の少なくとも一つの特徴に応じて分類され、前記少なくとも一つの特徴は、前記全裁断計画を選択するために十分である、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記分類のために使用される前記少なくとも一つの特徴が、前記ツリーの前記カレントノードを選択する前記工程の間で使用される前記少なくとも一つの特徴である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも一つのガラス板(PLF)から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、最適化された裁断計画を決定するための装置であって、複数の前記ガラス片は、いったん裁断されると、少なくとも一つのフレーム(Ci)上に積み重ねられ、任意の一つのフレームのための複数の前記ガラス片は、裁断のための前記少なくとも一つのガラス板上に、そのフレームについて、あらかじめ定められた順番で配置され、前記装置は以下を含む:
- 最適化基準と共に、複数の前記ガラス片のための裁断制約及び位置決め制約を定義するための初期化モジュール;
- ルートと複数のリーフを含むツリー(T)を作成するためのモジュール、ここで、前記複数のリーフは、それぞれ、前記バッチの複数の前記ガラス片のすべてを裁断することを可能にする全裁断計画を示し、前記ツリーの互いのノードは、部分的裁断計画を示し、前記ツリーのノードを伴う前記部分的裁断計画は、前記ノードの親ノードを伴う前記部分的裁断計画を付加することによって得られ(E35)、かつ前記裁断制約及び位置決め制約に従って、前記フレームのためにあらかじめ定められた順番に従って、前記一つのフレームの次のガラス片が決定される;及び
- 前記最適化基準に応じた、前記ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択モジュール。
【請求項15】
コンピュータープログラム(PG)であって、前記プログラムがコンピューターによって実行されるときに、最適化された裁断計画を決定するために、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法の工程を実行するための指示を含む、コンピュータープログラム。
【請求項16】
コンピューター(100)によって読み出すことができ、かつ最適化された裁断計画を決定するために、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法の工程を実行するための指示を含むコンピュータープログラム(PG)を保存している、データ媒体(103)。
【請求項17】
少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、以下を含む裁断方法:
- 最適化された裁断計画を決定するために、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を行うこと;及び
- 前記ガラス板を裁断する段階の間及び前記ガラス板を分割する段階の間に、前記最適化された計画を用いること。
【請求項18】
前記バッチは、最適化された裁断計画を決定するために、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法を行うことによって決定される、請求項17に記載の裁断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラスを裁断する方法の分野に属し、より詳細には、そのような裁断を最適化するための方法及び装置に関する。
【0002】
本発明の方法及びプロセスは、特に、工場で裁断されるガラスのバッチ(複数枚のガラス片の束)を作り出すときに、ガラスの損失を減らすことに役立つ。
【背景技術】
【0003】
裁断機で、長方形の複数枚のガラス片のバッチ(長方形の複数枚のガラス片の束)を裁断するための計画には、この複数枚のガラス片が、それぞれのフレームについて特定されている、あらかじめ定められた順番で、1又は複数のフレーム(枠、支持構造体)上に積み重ねられる、という事実を考慮する必要がある。
【0004】
現在の技術水準では、ガラスの損失を最小限にしながら、裁断計画の設計を最適化し、かつ配置の制約に適合することができるような、いかなるソフトウェアも存在しない。
【0005】
特に、この目的のために現在使用されているソフトウェアは、配置の制約に従った裁断計画について、限られた数しか構築することができない。したがって、平行して複数のソフトウェアを使用し、その上、これらの様々な複数のソフトウェアによって生み出される裁断計画のなかから、ガラスの損失を最小限にする計画を選択するためには、オペレーターは熟練していることが必要になる。
【0006】
文献「An exact algorithm for general, orthogonal, two-dimensional knapsack problems,European Journal of Operational Research,Vol.83,No.1,1995年5月18日,Hadjisconstantinou及びその他」には、単一のシート(板)から複数の部分を切り取る方法が記載されている。この方法は、複数の部分が、非常に異なる寸法であり得るものであって、その複数の部分を、複数のフレーム上に、それぞれのフレームについてあらかじめ定められた順番で積み重ねることができるような、裁断機による裁断方法には適用できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の欠点が存在しない裁断計画を決定するための方法及び装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
より詳細には、第一の実施形態において、本発明は、少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、最適化された裁断計画を決定するためのコンピューターによって行われる方法であって、
複数のガラス片は、いったん裁断されると、1又は複数のフレーム上に積み重ねられ、任意の一つのフレームのための複数のこのガラス片は、裁断されるガラス板上に、そのフレームについてあらかじめ定められた順番で配置され、
この方法は以下を含む:
- 最適化基準と共に、複数のガラス片の裁断制約及び位置決め制約を定義するための初期化工程;
- ルートと複数のリーフを含むツリーを作成すること、ここで、複数のリーフは、それぞれ、バッチの複数のガラス片のすべてを裁断することを可能にする全裁断計画を示し、ツリーの互いのノードは、部分的裁断計画を示し、ツリーのノードを伴う裁断計画は、このノードの親ノードを伴う部分的裁断計画を付加することによって得られ、かつ所定の制約に従って、フレームのためにあらかじめ定められた順番に従って、一つのフレームの次のガラス片が決定される;
及び
- 最適化基準に応じた、ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択工程。
【0009】
本発明は、複数のガラス片が、少なくとも二つのフレーム上に、それぞれのフレームについてあらかじめ定められた順番で積み重ねられるときに、好ましくは適用される。
【0010】
また、本発明は、少なくとも二つのガラス板を使用するときに、好ましくは適用される。
【0011】
したがって、一般的な方法で、本発明は、複雑な複数のバッチを含む、多数の全裁断計画(多数の完全な裁断計画)を立案することを可能にする方法を提供することを目的とする。本発明の方法は、制約に従って、複数のガラス片を一つずつ配置することによって、漸進的に部分的裁断計画のツリー(データ構造における木構造)を構築するという点で優れている。
【0012】
本発明によれば、部分的裁断計画及び全裁断計画における複数のガラス片は、実際に複数のフレーム上に積み重ねられる複数のガラス片の、複数の寸法を有しており;それぞれの全裁断計画は、すべてのフレームために必要な複数のガラス片の数を正確に有している。このことは、Hadjisconstantinou及びその他による上記文献に記載されている方法と比較して、根本的な違いを構成するものであり、このことによって、所定の制限に従って変化する多数のガラス片を裁断することを可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、複数のガラス片を有しているフレームを示す。
図2A図2Aは、図1のフレーム上のすべての複数のガラス片を裁断するために適した全裁断計画を示す。
図2B図2Bは、図1のフレーム上のすべての複数のガラス片を裁断するために適した全裁断計画を示す。
図3図3は、本発明の第一の特定の実施態様に従う決定方法の、主となる工程を示した、フローチャートである。
図4図4は、本発明によって得ることができる、部分的裁断計画を示す。
図5図5は、本発明の第二の特定の実施態様に従う決定方法の、主となる工程を示した、フローチャートである。
図6図6は、図5の決定方法によって行われる最適化機能の、主となる工程を示した、フローチャートである。
図7図7は、部分的裁断計画を示す。
図8図8は、本発明の特定の実施態様における部分的裁断計画を伴うノードを保存するバッファーメモリーを示す。
図9図9は、同型の部分的裁断計画を示す。
図10図10は、本発明の特定の実施態様に従う決定装置の、ハードウェアアーキテクチャを示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ツリー(データ構造における木構造)を用いる当業者にとって、「レベル」という概念を使用することは、通常の手段である。ルートは、ツリーの第一のレベルを構成し、ルートの複数の子ノードは、ツリーの第二のレベルを構成し、これらの子ノードの複数の子ノードは、ツリーの第三のレベルを構成する、等々である。
【0015】
本発明の方法は、平行して行うことを容易にするという利点も提示する。
【0016】
本発明の方法は、制約及び最適化基準を入力することから本質的に構成されるオペレーターの仕事を、大いに容易なものとする。
【0017】
最適化基準は、裁断の結果としての、損失となる総面積を最小にしようとするものである。その変形としては、オペレーターは、いくつかのそのほかの最適化基準、例えば、使用されるガラス板の数を最小にするといったような基準を定義することができる。
【0018】
特定の実施態様では、裁断制約は、以下のもののなかから選択される:
- 裁断レベルの最大数;
- スクラップの最小幅、例えば、ガラス板の厚さの2倍よりも大きい;
- 最初の分割の方向、例えば、ガラス板の幅方向、又は裁断レベルの最大幅、例えば、取扱制約のために、3メートルである。
【0019】
「ツリーにおけるレベル」の概念と、「裁断レベル」の概念とは、完全に独立したものであって、混同しないことが重要であることに注意すべきである。
【0020】
特定の実施態様では、位置決め制約は、ガラス板における複数のガラス片の方向、それらのレベルに応じた、単一のガラス板における複数のガラス片の相対的位置、少なくとも一つのガラス板の最大数のなかから、選択することができる。
【0021】
特定の実施態様では、ツリーのノードは、最大で9mの子ノードを有しており、ここで、mは、フレームの数である。特に、それぞれのフレームのために、位置決め制約に従って選択される新たなガラス片には、部分的裁断計画を付加することができ、このことは、以下の9つの異なる様式でなすことができる。すなわち、
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、先行するガラス片の右側に(裁断レベル3で);
- 最後の2つのガラス片が同じ幅を有する場合に、先行するガラス片の上方に(新たな裁断レベル4で)、ここで、水平方向及び垂直方向のそれぞれの位置、すなわち、先行するガラス片の幅に等しい幅の位置は、十分なものである;
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、現在の幅の左端で、先行するガラス片の上方に(新たな裁断レベル2で);
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、新たな幅に(新たな裁断レベル1で);及び
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、新たなガラス板に。
【0022】
最適化された変形の実施形態では、ツリーの作成は、以下を含む:
- ルートの下で、それぞれのフレームのために、上述した制約に従いながら、フレームの最初のガラス片の許容される位置のそれぞれについて、部分的裁断計画を伴うノードを作成することから構成される工程;並びに
- それぞれが以下を含む、少なくとも一回の反復:
- そのノードによって示される部分的裁断計画の特徴に応じて、ツリーのカレントノードを選択する選択工程;及び
- カレントノードの少なくとも一つの子ノードを作成するための作成工程、ここで、この子ノードを伴う裁断計画は、カレントノードを伴う部分的裁断計画を付加することによって得られ、かつ上述した制約に従って、フレームの次のガラス片を、そのフレームについてあらかじめ定められた順番に従って取得する。
【0023】
この変形は、それぞれの反復において、カレントノードを選択する工程を含み、ここで、子ノードが、このノードによって示される部分的裁断計画の特徴に応じて作成される、という点で優れている。
【0024】
この特徴は、最適な解に到達するための最も有望であるカレントノードを選択することを可能にし、それによって、この方法は、通常、最適な解に、より迅速に到達することになる。
【0025】
したがって、特定の実施態様では、この方法を実行する時間が、所定の時間よりも長いときには、オペレーターが最適な解又は良好な解決法を合理的な時間の範囲内で認識することができるように、この方法は、上記反復を停止する工程を含むことが有利である。
【0026】
特定の実施態様では、本発明の方法は、この方法を実行し続けることができ、より良い解を発見する可能性を有しながら、使用者に、いつでも最善の解を認識させることを可能にする。
【0027】
特定の実施態様では、カレントノードが、以下のとおり選択される:
- 損失面積を、有効面積で割った割合が、最小となる裁断計画を伴うノードを選択することから構成される、「最小スクラップ基準」と称される第一の基準に従って、選択されるか;又は
- 最も大きい有効面積を有する裁断計画を伴うノードを選択することから構成される、「最大面積基準」と称される第二の基準に従って、選択される。
【0028】
ツリーを探索するこの方策、言い換えれば、カレントノードを選択するこの方策は、「最小スクラップ」及び「最大面積」という2つの基準を交互に繰り返すことから構成される。
【0029】
例えば、「最小スクラップ基準」は、定められた時間の長さの間、又は反復の所定の回数の間、又はコンピューターのRAMのある一定の割合が占められるまで(約200万ノードがオープンになるまで)、使用することができる。
【0030】
「最小スクラップ」基準を適用することは、作成される部分的計画が、最小のスクラップを有するものであって、かつほぼ最適な解である全裁断計画を導くことができるようなツリーの有望な領域を探索することを可能にする。それでもなお、この基準を適用することは、多数の新しいノードが作成されることにつながるので、仮に何ら制限を設けなければ、機械のメモリーが飽和してしまうリスクがある。
【0031】
したがって、有利には、本発明のこの実施態様では、上述した限度に到達したときには(時間、反復の回数、又はRAMの占有割合の観点から)、「最大面積」の基準を適用するために、探索の方策が変更される。
【0032】
この「最大面積」の基準は、既に配置されている複数のガラス片の面積が最も大きいものである部分的計画を選択することによって、その部分的計画が、ほぼ完全な裁断計画となるようなノードを選択することにつながる。このことは、全裁断計画に、より迅速に到達すること、及びこれまでに得られた最良の全裁断計画を改善することを可能にする。
【0033】
特定の実施態様では、メモリースペースを節約するために、最適な基準を最大限に生かす全裁断計画を伴うリーフのみを保存し、そのほかの複数のリーフは消去する。言い換えれば、得られた最初のリーフが保存され、新たなリーフが得られたときに、より良い全裁断計画を伴うリーフのみがメモリーに保持される。
【0034】
特定の実施態様では、本発明の方法は、リーフを伴う全裁断計画から、得られたスクラップ面積が、損失面積よりも大きいような、部分的裁断計画を伴うツリーのノードを消去する工程を含む。
【0035】
この実施態様は、有利には、「最小スクラップ基準」及び「最大面積基準」を交互に繰り返す上記の実施態様と組み合わせることができる。
【0036】
特に、より良い裁断計画が得られた場合は、より良い全裁断計画に到達することができない、有望でないノードを消去するために、カレントノードのすべてについて、枝刈り作業を行う。これは、まだ探索していないノードの幾何学的喪失と、これまでに得られた最善の解の喪失とを、比較することによってなされ;言い換えれば、ノードの喪失が、最善のノードを喪失することよりも好まれる場合には、そのノードは消去される。このことは、探索される残ったノードの数を減らすことができ、これによってメモリーを開放することができる。また、この基準は、ある一定の時間の長さにおいて、又は所定の回数の反復において適用され、かつ新たな有望なノードを作成するために、もう一度「最小スクラップ」基準が適用される。
【0037】
この手順は、これらの2つの基準を交互に繰り返すこと、すなわち、新しい有望なノードを作成することと、改善された新しい解を入手して、より有望ではないノードを削除することとを、交互に繰り返すことから構成される。
【0038】
この「得られたスクラップ」という概念は、部分的裁断計画PDPを示す、図7に準拠するそのほかの概念と一緒に要約することができる。
【0039】
この特定の計画では、以下の3つの種類の面積(領域)を定義することが知られている。すなわち、
- ガラス片を含む有効面積、図7では、ガラス片が置かれるフレームの番号で、ガラス片は番号付けされている;
- 得られたスクラップ(斜線部分)、つまり、使用されない領域であって、そこには任意の新たなガラス片を追加することができない領域(面積);及び
- 続く追加のガラス片を配置するために、まだ使用することができる面積(小さな斑点を付けた領域)(薄灰色のところ)。
【0040】
したがって、特定の実施態様では、ツリーのノードが、得られたスクラップ面積が既に全裁断計画の損失面積よりも大きいような部分的裁断計画を伴う、と判明したときには、より良い解を提供する全裁断計画を生じさせることができる状況にないため、このノードは消去することができる、ということがわかる。
【0041】
この特定の実施態様は、ツリーを枝刈りすることを可能にし、かつこの方法の実行時間を著しく減少させることを可能にする。
【0042】
特定の実施態様では、本発明による最適化方法は、同型である部分的な裁断計画、すなわち、同じ複数のガラス片を含み、かつ得られたスクラップ面積も同じである裁断計画に相当するツリー中のノードを、回避し又は最小限にする。例示として、図9における部分的な裁断計画であるPDPAとPDBPとは、同型である。
【0043】
したがって、特定の実施態様では、位置決め制約は、同型である部分的な裁断計画に相当するノードを作成することを回避し又は最小限にするために、フレームの数に関する少なくとも一つの辞書式制約を含む。
【0044】
例えば、位置決め制約は、以下の2つの辞書式制約を含むことができる:
- 最後のガラス片が、先行するガラス片の上方に置かれる場合には、最後のガラス片のフレーム番号は、先行するガラス片のフレーム番号よりも小さいものでなければならない;
- 最後のガラス片が、先行するガラス片の右側に置かれる場合には、先行するガラス片のフレーム番号よりも大きいものであるか、又は等しいものでなければならない。
【0045】
特定の実施態様では、ノードが作成されるたびごとに、ノードは、そのノードによって示される裁断計画の少なくとも一つの特徴に応じて分類され、この一つの又はこれら複数の特徴は、全裁断計画を選択するために十分なものである。
【0046】
この特徴は、好ましくは、最適化された実施態様の変形では、ツリーのカレントノードを選択する工程の間に使用される特徴である。
【0047】
この実施態様では、最適化された全裁断計画を選択するために、かつ最適化された実施態様の変形でカレントノードを選択するために、ツリー全体を通して、もう一度スキャンする必要性を回避することができる。
【0048】
特定の実施態様では、その複数のリーフを含むツリーのそのほかの複数のノードは、最後に配置されるガラス片のフレーム番号によって、及び最後のガラス片が配置された方向によって、メモリー中に示される。
【0049】
この実施態様は、メモリーの占拠を最小にするのに役立つ。
【0050】
本発明は、また、少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、最適化された裁断計画を決定するための装置であって、複数のガラス片は、いったん裁断されると、少なくとも一つのフレーム上に積み重ねられ、任意の一つのフレームのための複数のガラス片は、裁断のためのガラス板上に、そのフレームについてあらかじめ定められた順番で配置され、この装置は以下を含む:
- 最適化基準と共に、複数のガラス片のための裁断制約及び位置決め制約を定義するための初期化モジュール;
- ルートと複数のリーフを含むツリーを作成するためのモジュール、ここで、複数のリーフは、それぞれ、バッチの複数のガラス片のすべてを裁断することを可能にする全裁断計画を示し、ツリーの互いのノードは、部分的裁断計画を示し、ツリーのノードを伴う裁断計画は、このノードの親ノードを伴う部分的裁断計画を付加することによって得られ、かつ上述した制約に従って、フレームのためにあらかじめ定められた順番に従って、フレームの次のガラス片が決定される;及び
- 最適化基準に応じた、ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択モジュール。
【0051】
本発明の方法によって得られる裁断計画は、特に以下のとおり使用することができる:
- 裁断ラインよりも上流で、最適化された裁断バッチを作り出すために、使用することができる;
- 裁断計画に応じた順番で、主にガラスに亀裂が伝搬することから構成される裁断であるような、適切な裁断の間に、使用することができる;及び
- 様々なフレーム上に配置される複数のガラス片を得るために、ガラス板を分割しながらも、オペレーターを手助けするために、使用することができる。
【0052】
したがって、本発明はまた、少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための裁断方法を提供するものであり、この方法は、以下を含むことを特徴とする:
- 上述したとおりの、最適化された裁断計画を決定する方法を行うこと;及び
- ガラス板を裁断する段階の間及びガラス板を分割する段階の間に、最適化された計画を用いること。
【0053】
本発明の方法の特定の実施態様では、このバッチは、上記した最適化された裁断計画を決定する方法を行うことによって、それ自体決定される。
【0054】
特定の実施態様では、本発明の最適化された裁断計画を決定する方法の様々な工程は、コンピュータープログラムの指示によって決定される。
【0055】
したがって、本発明はまた、データ媒体上のコンピュータープログラムを提供し、このプログラムは、本発明の最適化された裁断計画を決定する方法を実行する工程に適合した支持を含む。
【0056】
プログラムは、任意のプログラム言語を使用することができ、かつソースコード、オブジェクトコード、又はソースコードとオブジェクトコードの中間のコードの形式とすることができ、例えば、部分的にコンパイルされた形式、又は任意のほかの望ましい形式とすることができる。
【0057】
また、本発明は、上記のようなコンピュータープログラムの指示を含む、コンピューターで読み出しことができる、データ媒体を提供する。
【0058】
データ媒体は、プログラムを保存することができる任意の実体又は装置とすることができる。例えば、媒体は、読み出し専用メモリー(ROM)、例えば、コンパクトディスク(CD)ROM又は超小型電子回路ROMのような、保存手段を含んでよく、あるいは、例えば、ハードディスクのような磁気記録媒体を実際に含んでいてもよい。
【0059】
さらに、データ媒体は、電気的又は光学的ケーブルを介して、無線で、又はそのほかの手段で伝達することができる、電気的な又は光学的なシグナルのような伝達性媒体であってもよい。本発明のプログラムは、特に、インターネットの類型のネットワークからダウンロードすることもできる。
【0060】
あるいは、データ媒体は、プログラムが組み込まれた集積回路とすることもでき、この回路は、本発明の方法を実行するのに適合しているか、又は本発明の方法の実行において使用されるのに適合している。
【0061】
本発明のその他の特徴及び利点は、添付の図面を参照してなされる以下の記載に示されている。図面は、実施態様を示すものであって、何ら本発明の特徴を制限するものではない。
【0062】
本発明の第一の実施態様の詳細な説明
図1を参照すると、この図は、本発明の説明に従うものであって、裁断機で、5つの長方形の複数のガラス片、P11、P12、P13、P21及びP22のバッチを裁断するための最適化された計画を決定するために、本発明の第一の特定の実施態様において行われるものであり、ここで、複数のガラス片は、2つのフレームC1及びC2上に積み重ねられ、この計画は、裁断損失を最小にしながら一定数の制約に従う必要がある。
【0063】
この方法は、図10に示すような本発明に従う決定装置100によって行うことができる。この装置は、コンピューターのハードウェアアーキテクチャを示している。特に、この装置は、プロセッサ101、ROM102、ランダムアクセスメモリ(RAM)103、キーボード104、スクリーン105、及びハードディスク106を含む。
【0064】
ROM102は、本発明の意味するところにおいて、媒体を構成する。ROM102は、最適化された裁断計画を決定するための本発明の方法のステップを実行するための指示を含む、コンピュータープログラムであるPGを含む。
【0065】
この実施例では、プログラムPGは、図3に示される工程を実行するための指示を含む。
【0066】
プログラムは、少なくとも一つのガラス板から、裁断機によって、P11からP22までの複数のガラス片を裁断するための最適化計画を決定するのに役立つ。
【0067】
プログラムは、オペレーターが、最適化基準と共に、複数のガラス片のための裁断制約及び位置決め制約を装置100に与えるために、キーボード又は任意のそのほかの手段を使用することを可能にする入力モジュールを含む。このデータは、ハードディスク106に保存することができる。
【0068】
また、プログラムは、ルートと複数のリーフを有するツリーを作成するための作成モジュールを有しており、部分的裁断計画を示す、ツリーの互いのノードと一緒に、複数のリーフはそれぞれ、バッチの複数のガラス片のすべてを裁断するために適した全裁断計画を示し、ツリーのノードを伴う裁断計画は、そのノードの親ノードを伴う部分的裁断計画を付加することによって得られ、かつ上記制約に従って、フレームの一つの次のガラス片が、そのフレームのためにあらかじめ定められた順番で決定される。
【0069】
ここで記載した実施態様では、ツリーのノードは、RAM103に保存される。
【0070】
プログラムPGはまた、ハードディスク106に保存された最適化基準に応じて、ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択モジュールを有する。
【0071】
ここで記載した実施態様では、オープンノード、すなわち、部分(ピース)の拡張が検討されていない部分的裁断計画を示すノードは、RAMのバッファーに保存される。
【0072】
ここで記載した実施態様では、図8に示すとおり、バッファーメモリーは、2入力表MTの形式で構成され、ここで、
- 横の列は、関係する裁断計画からの損失面積の割合によってノードを分類するのに役立ち;かつ
- 縦の列は、関係する裁断計画の有効面積の割合によってノードを分類するのに役立つ。
【0073】
図8の例では、表は、20の横列と20の縦列を有しており、つまり、5%ずつ増加している。この増加の値は変えることができ、かつ横列と縦列とで異なっていてもよい。
【0074】
したがって、例示として、91%の有効面積と6%の損失面積を示す裁断計画は、T1のボックスに保存される。
【0075】
表は、ノードが作成されるたびごとに、更新される。
【0076】
ここで記載した実施態様では、それぞれのオープンノードは、以下によって特徴づけられる;
- それぞれのフレームで、次に入手されるガラス片がどれであるかを示す表;
図7にそれぞれx1l及びx1rと書かれた、最も右側の裁断機1の左側及び右側の位置;
- それぞれy2f及びy2cと書かれた、最も上部の裁断機2の床側及び天井側の位置;
- x3と書かれた、最後に配置されたガラス片の右側の位置;及び
- y4と書かれた、最後に配置されたガラス片の最上部の位置。
【0077】
クローズドノードは、最後に配置されたガラス片のフレーム番号、及びそれが配置された方向によって、メモリーに示される。
【0078】
ここで記載した実施態様では、位置決め制約は、特に、以下を要求するものである:
- ガラス片P11、P12、及びP13は、この順番でフレームC1上に配置される;及び
- ガラス片P21及びP22は、この順番でフレームC2上に配置される。
【0079】
そして、裁断制約は、以下を要求する:
- 最大で4つの裁断レベル;
- スクラップの最小幅;及び
- その大きさ(又はレベル)の最大幅。
【0080】
図2A及び2Bは、2つの許容される裁断計画PD1及びPD2示したものであり、すなわち、(図2Aの)第一の裁断計画PD1では、すべての複数のガラス片は同じガラス板PLF1上に位置しており、(図2Bの)第二の裁断計画PD2では、複数のガラス片は、2つのガラス板PLF2及びPLF3上に配置されている。
【0081】
例示として、図2Aの裁断計画PD1では、以下のことがわかる:
- 2つのレベル1が、d1、d2と書かれたところを裁断する;
- 2つのレベル2が、d3、d4と書かれたところを裁断する;及び
- 1つのレベル3が、d5と書かれたところを裁断する。
【0082】
この例では、斜線で示されているように、生じるスクラップの面積が最小になるために、図2Aの裁断計画PD1は、図2Bの裁断計画PD2よりも好ましい。
【0083】
図3は、ガラスの裁断を最適化するための、本発明の第一の実施態様に従った方法の主な工程を示したものである。
【0084】
図3を参照すると、この方法は、最適化基準と共に、複数のガラス片のための裁断制約及び位置決め制約を定義する、工程E5を含む。この工程E5は、以下を有している方法を初期化するのに役立つ:
- フレームの数、特に、2つ;
- これらのフレーム上のガラス片P11~P13及びP21~P22の順番;
- それぞれのガラス片の寸法;
- ガラス板の寸法;
- 裁断レベルの最大数、特に、4つ;
- スクラップの最小幅;
- その大きさの最大幅;及び
- 最適化基準。
【0085】
初期化工程E5に続いて、裁断計画のツリーTの第一段階L1を作成する作成工程E10が行われる。
【0086】
本発明に従って、複数の全裁断計画が、ツリーの複数のリーフによって示され、全裁断計画を示す複数のリーフの複数の親ノードは、それ自体で部分的裁断計画PDPを示し、全裁断計画に到達することを可能にする、ということが思い起こされるべきである。
【0087】
したがって、本発明に従って、ツリーTのルートから出発して、それぞれの(子)ノードは、位置決め制約及び裁断制約を順守しながら、親ノードによって示される部分的裁断計画に、追加の部分(ピース)を付加することによって、先行する(親)ノードから得られる。
【0088】
ツリーの第一段階L1での、許容できる部分的計画のセットは、フレームC1又はC2のそれぞれの最初のガラス片を、すなわち、ガラス片P11又はガラス片P21を、ガラス板の一角に配置することによって得ることができる部分的裁断計画のセットによって、構築される。
【0089】
図4に示されているように、この手順は、PDP1~PDP4の4つの部分的裁断計画を含み、ここで、ガラス片P11又はP21は位置を定められ、かつガラス片は水平方向(横方向)又は垂直方向(縦方向)のいずれかで置かれる。第一段階L1で、部分的裁断計画(破線で示されている)は、それぞれ、一つだけのガラス板PLF1(実線で示されている)を有している。
【0090】
工程E35の間に、段階L1におけるそれぞれのノードの子ノードが作成され、これらのノードが、ツリーTの段階L2を構築する。
【0091】
図4では、ノードPDP1の子ノードPDP1/1~PDP1/12が詳細に示されており、その一方、ノードPDP2~PDP4の子ノードPDP2/1~PDP4/12は、単に記号で省略して記載されている。
【0092】
部分的な裁断計画PDP1/iは、以下の事項を考慮することによって、部分的裁断計画PDP1から得られる:
- 部分的計画PDP1で位置を定められたガラス片は、フレームから引き出されているということを考慮することによって;及び
- 位置決め制約及び裁断制約を順守しながら、裁断計画PDP1に、考慮されたフレームC1、C2に対するそれぞれのガラス片を付加することによって得られた、すべての裁断計画を考慮することによって、得られる。
【0093】
図4の例では、部分的計画PDP1の終わりで、フレームC1及びC2に対するガラス片は、フレームC1についてガラス片12であり、フレームC2についてガラス片21である。この例では、ガラス片12又はガラス片21の位置を定めることによって、部分的計画PDP1から得られる、許容される裁断計画は以下のとおりである:
- ガラス片12を、垂直な位置(縦方向)で、ガラス片11の右側に配置することによって得られる裁断計画PDP1/1、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片12を、水平な位置(横方向)で、ガラス片11の右側に配置することによって得られる裁断計画PDP1/2、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片12を、水平な位置(横方向)で、ガラス片11の上部に配置することによって得られる裁断計画PDP1/3、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片12を、垂直な位置(縦方向)で、ガラス片11の上部に配置することによって得られる裁断計画PDP1/4、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片21を、垂直な位置(縦方向)で、ガラス片11の右側に配置することによって得られる裁断計画PDP1/5、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片21を、水平な位置(横方向)で、ガラス片11の右側に配置することによって得られる裁断計画PDP1/6、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片21を、垂直な位置(縦方向)で、ガラス片11の上部に配置することによって得られる裁断計画PDP1/7、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- ガラス片21を、水平な位置(横方向)で、ガラス片11の上部に配置することによって得られる裁断計画PDP1/8、この計画は一つだけのガラス板PLF1を有している;
- PFLの垂直な位置(縦方向)にガラス片12を含む、新たなガラス板PLF2を作成することによって得られる裁断計画PDP1/9;
- 水平な位置(横方向)にガラス片12を含む、新たなガラス板PLF2を作成することによって得られる裁断計画PDP1/10;
- 垂直な位置(縦方向)にガラス片21を含む、新たなガラス板PLF2を作成することによって得られる裁断計画PDP1/11;及び
- 水平な位置(横方向)にガラス片21を含む、新たなガラス板PLF2を作成することによって得られる裁断計画PDP1/12。
【0094】
この例では、段階L2はまた、以下を含む:
- ガラス片12又は21を、部分的裁断計画PDP2に付加することによって得ることができる、許容される部分的裁断計画PDP2/1~PDP2/12のすべて;
- ガラス片11又は22を、部分的裁断計画PDP3に付加することによって得ることができる、許容される部分的裁断計画PDP3/1~PDP3/12のすべて;及び
- ガラス片11又は22を、部分的裁断計画PDP4に付加することによって得ることができる、許容される部分的裁断計画PDP4/1~PDP4/12のすべて。
【0095】
フレームC1及びC2のすべてにガラス片が完全に存在しなくなるまで、反復方式で、このプロセスを繰り返すことによって、5つの段階を有するツリーTが得られ、ここで、複数のリーフのそれぞれは、裁断及び位置の制約を満足する全裁断計画に対応している。図2A及び2Bの、全裁断計画PD1及びPD2は、これら複数のリーフのうちの、いくつかを構成する。
【0096】
この第一の実施態様における方法は、工程E100を含んでおり、工程E100の間に、ツリーTの複数のリーフのすべてのなかから、スクラップの面積を最小にする全裁断計画を得るための選択がなされる。
【0097】
この裁断計画は、フレームC1及びC2を構成するために、ガラス板の裁断を最適化するのに役立つ。
【0098】
本発明の第二の実施態様の詳細な説明
ガラス片のバッチが複雑であるときには、本発明の第一の実施態様に従って全ツリーTを作成するために必要とされる計算時間は、過度に長いものとなり得る。
【0099】
図5を参照しながら以下に説明する本発明の第二の実施態様では、この方法が実行される全継続時間が制限され、かつツリーのすべてのノードを作成することは、それぞれの反復について、既に作成されたツリーのノードのなかから、子ノードが作成された有望な部分的裁断計画を示すカレントノードを選択することによって、中止される。
【0100】
この方法は、図10に示されている本発明に従った決定装置100によって行うことができるが、この例では、プログラムPGは、図5に示される工程を実行する指示を含む。
【0101】
ここで記載した実施態様では、オープンノードのそれぞれはまた、以下によって特徴付けられる:
- フレームの数、配置方向、及び最後に配置されるガラス片の置き方;
- 最後に配置されるガラス片のない、部分的裁断計画に相当する親ノード;及び
- ツリーの経路を導くために更新される一連の二次的属性、すなわち、得られるスクラップ;幾何学的損失について、部分的計画での複数のガラス片の面積の合計に相当する、ガラス板の占められる面積;使用されるガラス板の数;先行するガラス片に対するその位置(その右側又はその上部という位置)。
【0102】
ここで記載した実施態様では、この方法は、有望な部分的裁断計画を選択するために、2つの選択基準、すなわち、以下の選択基準を有する:
- 既に作成された部分的裁断計画のすべてのなかから、損失面積を有効面積で割った割合が最小となる計画を選択することから構成される、「最小スクラップ基準」;及び
- 既に作成された部分的裁断計画のすべてのなかから、有効面積が最大となる裁断計画を選択することから構成される、「最大面積基準」。
【0103】
ここで記載した実施態様では、第一段階L1(第一の実施態様の工程E10参照)を作成した後で、選択基準は、工程E20の間に「最小スクラップ基準」に初期化される。この同じ工程20の間に、カウント時間は、ゼロに初期化される。
【0104】
ここで記載した実施態様では、それぞれの反復は、一般的工程E25を含み、工程E25の間に、選択基準を変更することが適切であるかどうかが確認される。
【0105】
このE25の工程は、本発明の特定の実施態様では、図6を参照して記載される。
【0106】
工程E251の間、TMAX(Tmax)の値は、現在の選択基準に応じて初期化される。この例では、現在の選択基準が「最小スクラップ基準」であれば、TMAXは10秒に等しいものとなり、現在の選択基準が「最大面積基準」であれば、TMAXは20秒に等しいものとなる。
【0107】
工程E252の間、工程E20で初期化されたカウント時間tは、その継続時間TMAXよりも大きいかどうかが確認される。そうでない場合には、一般工程E25は、選択基準を変更せず、かつカウント時間tを再初期化せずに、終了する。
【0108】
カウント時間が、継続時間TMAXよりも大きい場合は、工程E253において、作成される子ノードのための次のノードを選択するために、どの選択基準を使用すべきであるのかを決定する。ここで記載した実施態様では、以下のとおりである:
- 現在の選択基準が「最小スクラップ基準」であるか、又はツリーTのノードの数が、所定の値NMAX(Nmax)よりも大きい場合には、「最大面積基準」が保持される(工程E254)。このために、この実施態様では、グローバル変数No ノードが使用され、RAM103に、ツリーTのノードの数が保存される。この例では、この変数は、第一段階L1を作成する工程E10の終わりで、値4を有している;あるいは、
- そうでなければ、「最小スクラップ基準」が保持される(工程255)。
【0109】
カウント時間tは、工程E256の間にゼロに再初期化され、基準を変更するための一般工程E25は終了する。
【0110】
図5に戻ると、工程E30の間に、既に作成されたツリーのノードのなかから、工程E25で保持された選択基準に応じて、カレントノードを得るための選択がなされる:
- 選択基準が「最小スクラップ基準」である場合には、選択されるツリーのノードは、損失面積を有効面積で割った割合が最小となる裁断計画のためのノードである。図8の特定の実施態様では、これは、表の最も高い位置にあるボックスに保存されるノードを選択することを意味する。いくつかの可能性が得られる場合には、ノードは、右側に最も離れている(すなわち、有効面積の割合が最も大きい)ボックスから選択される;
- 選択基準が「最大面積基準」である場合には、選択されるツリーのノードは、有効面積が最大となる裁断計画を示す。図8の特別な実施形態では、これは、表の右側に最も離れているボックスに保存されるノードを選択することを意味する。複数の可能性が得られる場合には、ノードは、最も高い位置にある(すなわち、損失面積の割合が最も小さい)ボックス中で選択される。
【0111】
工程E35の間に、カレントノードについて、子ノードが作成される。この工程は、図3を参照して説明した工程E35と同じである。この同じ工程の間に、属性が計算され、作成されたノードのそれぞれが保存され、かつツリーにおけるノードの数を表す変数である、No ノードが更新される。
【0112】
この実施態様では、カレントノードは、工程E40の間に消去される。
【0113】
工程E45の間に、工程E35で作成された1又は複数のノードが、ツリーの(1又は複数の)リーフであるかどうかを確認する、言い換えれば、工程E35で作成された1又は複数のノードが、フレームのすべての複数のガラス片を含むかどうかを確認する。
【0114】
そうであるならば、工程E50において、これまでに得られた最善の解に相当する全裁断計画を伴うリーフをメモリーに保存する。すなわち、この例では、スクラップの面積を最小にするノードである。そのほかの(1又は複数の)リーフは削除することができる。第一のリーフが得られたときに、このリーフはメモリーに保存される。
【0115】
工程E55の間に、工程E35で得られたリーフは、改善された解に相当するかどうかを確認し、そうであるならば、工程E60の間に、このリーフについての損失面積よりも大きいスクラップ面積を有している、得られたノードのすべては、ツリーTから消去される。
【0116】
ここで記載した実施態様では、この最適化方法は工程E65を含み、工程E65の間に、この方法を実行する全継続時間が、所定の継続時間DMAX(Dmax)、例えば、1時間を超えていないことを確認する。このために、工程E5で初期化される、グローバルカウント時間である、tim_calcを使用することができる。
【0117】
工程E65において、継続時間DMAXに到達していなかったと判断された場合には、この方法は、次のノードのための選択基準を決定する工程E25にループバックすることによって継続される。
【0118】
継続時間DMAXに到達したと判断された場合には、工程E70において、この方法は、工程E50で保存された最善の解に相当する全裁断計画に戻る。
【0119】
本発明の第三の実施態様の詳細な説明
特定の実施形態では、本発明の最適化法は、同型である部分的裁断計画に相当するツリーTのノードの作成、すなわち、同じ複数のガラス片を含んでおり、得られたスクラップ面積が同じで、かつx1l、x3、x1r、y2f、y4及びy2cについて同じ値を示すような裁断計画に相当するツリーTにおけるノードの作成を、回避するか又は最小にする。
【0120】
ここで記載した第三の実施態様では、それぞれのノードの作成工程E35で、ノードを作成する前に、そのノードが、ツリーに既に作成されたノードを伴う裁断計画と同型である部分的裁断計画又は全裁断計画を示すものではない、ということが保証される。
【0121】
これを行うために、ここで記載した実施態様では、辞書式の規定が、位置決め制約に付加される。例えば、以下の2つの規定を追加することができる:
- 最後のガラス片が、先行するガラス片の上方に置かれるのであれば、この最後のガラス片のフレーム番号は、先行するガラス片のフレーム番号よりも小さいものでなければならない;及び
- 最後のガラス片が、先行するガラス片の右側に置かれるのであれば、この最後のガラス片のフレーム番号は、先行するガラス片のフレーム番号よりも大きいものであるか、又は先行するガラス片のフレーム番号に等しいものでなければならない。
【0122】
同型の裁断計画が保存されるリスクを低減するために、例として、以下の2つの条件のうち少なくとも一つを満足するときにのみ、新しいレベル1を開くことを決定する、ということもまた可能である:
- 条件1:K個の先行するレベル1が、同じフレームに置かれる少なくとも一つのガラス片を含む。例えば、図2Aの状況では、K=2であり、2つの先行するレベル1の複数のガラス片とは、それぞれ、{P11、P21、P22}及び{P12、P13}であり;したがって、これらのレベル1のそれぞれが、フレームC1の少なくとも一つのガラス片を含み、したがって、条件1を満足する;及び
- 条件2:最後のQ個のレベル1について、最後に配置されたガラス片のフレームの順番が増加する。例として、図2Aの状況では、Q=2であり、2つのレベル1で最後に置かれたガラス片は、それぞれ、P22及びP13であり;フレーム(C2、C1)は、順番が減少しており、したがって、条件2を満足しない。
本明細書に開示される発明は以下の態様を含む:
[1]少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、最適化された裁断計画を決定するためのコンピューターによって行われる方法であって、複数の前記ガラス片は、いったん裁断されると、少なくとも一つのフレーム(Ci)上に積み重ねられ、任意の一つのフレームのための複数の前記ガラス片は、裁断される前記少なくとも一つのガラス板上に、そのフレームについてあらかじめ定められた順番で配置され、前記方法は以下を含む:
- 最適化基準と共に、複数の前記ガラス片の裁断制約及び位置決め制約を定義するための初期化工程(E5);
- ルートと複数のリーフを含むツリー(T)を作成すること(E10、E35)、ここで、前記複数のリーフは、それぞれ、前記バッチの複数の前記ガラス片のすべてを裁断することを可能にする全裁断計画を示し、前記ツリーの互いのノードは、部分的裁断計画を示し、前記ツリーのノードを伴う前記裁断計画は、前記ノードの親ノードを伴う前記部分的裁断計画を付加することによって得られ(E35)、かつ前記制約に従って、前記フレームのためにあらかじめ定められた順番に従って、前記一つのフレームの次のガラス片が決定される;及び
- 前記最適化基準に応じた、前記ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択工程(E100)。
[2]前記最適化基準が、以下から選択される、上記[1]に記載の方法:
- 使用されるガラス板の数を最小にしようとする基準;及び
- 裁断によって生じる損失面積の合計を最小にしようとする基準。
[3]前記裁断制約を、以下から選択することができる、上記[1]又は[2]に記載の方法:
- 裁断レベルの最大数;
- スクラップの最小幅;
- 裁断レベルの最大幅;及び
- 最初の分割の方向。
[4]前記位置決め制約は、ガラス板における複数の前記ガラス片の方向、それらのレベルに応じた、単一のガラス板における複数の前記ガラス片の相対的位置、前記少なくとも一つのガラス板の最大数のなかから選択することができる、上記[1]~[3]のいずれか一つに記載の方法。
[5]前記ツリーのノードが、最大で9mの子ノードを有しており、ここで、mは、フレームの数であり、それぞれのフレームのための新たなガラス片は、そのフレームの位置決め制約に従って選択することができ、かつ前記ツリーのノードには、以下の9つの異なる様式で、部分的裁断計画を付加することができる、上記[1]~[4]のいずれか一つに記載の方法:
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、先行するガラス片の右側に(裁断レベル3で);
- 最後の2つのガラス片が同じ幅を有する場合に、先行するガラス片の上方に(新たな裁断レベル4で)、ここで、水平方向及び垂直方向のそれぞれの位置、すなわち、先行するガラス片の幅に等しい幅の位置は、十分なものである;
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、現在の幅の左端で、先行するガラス片の上方に(新たな裁断レベル2で);
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、新たな幅に(新たな裁断レベル1で);及び
- 水平方向又は垂直方向のいずれかで、新たなガラス板に。
[6]前記ツリーの前記作成は、以下を含む、上記[1]~[5]のいずれか一つに記載の方法:
- 前記ルートの下で、前記フレーム(C1、C2)のそれぞれのために、前記制約に従いながら、前記フレームの最初のガラス片の許容される位置のそれぞれについて、部分的裁断計画を伴うノードを作成することから構成される工程(E10);並びに
- それぞれが以下を含む、少なくとも一回の反復:
- そのノードによって示される部分的裁断計画の特徴に応じて、前記ツリーのカレントノードを選択する選択工程(E30);及び
- 前記カレントノードの少なくとも一つの子ノードを作成するための作成工程(E35)、ここで、前記子ノードを伴う裁断計画は、前記カレントノードを伴う部分的裁断計画を付加することによって得られ(E35)、かつ前記制約に従いながら、前記一つのフレームの次のガラス片を、そのフレームについてあらかじめ定められた順番に従って取得する。
[7]前記方法の実行時間が、所定の時間(DMAX)よりも長いとき、前記反復を停止する工程(E60)を含む、上記[6]に記載の方法。
[8]前記カレントノードが、以下のとおり選択される(E30)、上記[6]又は[7]に記載の方法:
- 損失面積を、前記裁断計画の複数の前記ガラス片によって占められる全面積で割った割合が、最小となる前記裁断計画を伴うノードを選択することから構成される、「最小スクラップ基準」と称される第一の基準に従って、選択されるか;又は
- 最も大きい有効面積を有する前記裁断計画を伴うノードを選択することから構成される、「最大面積基準」と称される第二の基準に従って、選択される。
[9]前記最適化基準を最大限に生かす、前記全裁断計画を伴う前記リーフのみを保存し(E50)、そのほかの複数のリーフは消去する、上記[1]~[8]のいずれか一つに記載の方法。
[10]前記リーフを伴う全裁断計画から、得られたスクラップ面積が損失面積よりも大きい部分的裁断計画を伴う前記ツリーの前記ノードを、消去する工程(E60)を含む、上記[1]~[9]のいずれか一つに記載の方法。
[11]同型の部分的裁断計画に相当するノードを作成することを回避する又は最小にするために、前記位置決め制約が、前記フレームの数に関する少なくとも一つの辞書式制約を含む、上記[1]~[10]のいずれか一つに記載の方法。
[12]ノードが作成されるそれぞれの時点で、前記ノードが、そのノードによって示される裁断計画の少なくとも一つの特徴に応じて分類され、前記少なくとも一つの特徴は、前記全裁断計画を選択するために十分である、上記[1]~[11]のいずれか一つに記載の方法。
[13]前記分類のために使用される前記少なくとも一つの特徴が、前記ツリーの前記カレントノードを選択する前記工程の間で使用される前記少なくとも一つの特徴である、上記[6]~[12]のいずれか一つに記載の方法。
[14]少なくとも一つのガラス板(PLF)から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、最適化された裁断計画を決定するための装置であって、複数の前記ガラス片は、いったん裁断されると、少なくとも一つのフレーム(Ci)上に積み重ねられ、任意の一つのフレームのための複数の前記ガラス片は、裁断のための前記少なくとも一つのガラス板上に、そのフレームについて、あらかじめ定められた順番で配置され、前記装置は以下を含む:
- 最適化基準と共に、複数の前記ガラス片のための裁断制約及び位置決め制約を定義するための初期化モジュール;
- ルートと複数のリーフを含むツリー(T)を作成するためのモジュール、ここで、前記複数のリーフは、それぞれ、前記バッチの複数の前記ガラス片のすべてを裁断することを可能にする全裁断計画を示し、前記ツリーの互いのノードは、部分的裁断計画を示し、前記ツリーのノードを伴う前記裁断計画は、前記ノードの親ノードを伴う前記部分的裁断計画を付加することによって得られ(E35)、かつ前記制約に従って、前記フレームのためにあらかじめ定められた順番に従って、前記一つのフレームの次のガラス片が決定される;及び
- 前記最適化基準に応じた、前記ツリーのリーフを伴う全裁断計画を選択するための選択モジュール。
[15]コンピュータープログラム(PG)であって、前記プログラムがコンピューターによって実行されるときに、最適化された裁断計画を決定するために、上記[1]~[13]のいずれか一つに記載の方法の工程を実行するための指示を含む、コンピュータープログラム。
[16]コンピューター(100)によって読み出すことができ、かつ最適化された裁断計画を決定するために、上記[1]~[13]のいずれか一つに記載の方法の工程を実行するための指示を含むコンピュータープログラム(PG)を保存している、データ媒体(103)。
[17]少なくとも一つのガラス板から、長方形の複数のガラス片のバッチを、裁断機を使って裁断するための、以下を含む裁断方法:
- 最適化された裁断計画を決定するために、上記[1]~[13]のいずれか一つに記載の方法を行うこと;及び
- 前記ガラス板を裁断する段階の間及び前記ガラス板を分割する段階の間に、前記最適化された計画を用いること。
[18]前記バッチは、最適化された裁断計画を決定するために、上記[1]~[13]のいずれか一つに記載の方法を行うことによって決定される、上記[17]に記載の裁断方法。
【符号の説明】
【0123】
Ci、C1、C2 フレーム
P11、P12、P13、P21、P22 ガラス片
PLF1、PLF2、PLF3 ガラス板
PD1、PD2 全裁断計画
PDP 部分的裁断計画
d1、d2、d3、d4、d5 裁断部分
100 決定装置(コンピューター)
101 プロセッサ
102 ROM
103 RAM
104 キーボード
105 スクリーン
106 ハードディスク
PG コンピュータープログラム
x1l 最も右側の裁断機1の左側の位置
x1r 最も右側の裁断機1の右側の位置
y2c 最も上部の裁断機2の天井側の位置
y2f 最も上部の裁断機2の床側の位置
x3 最後に配置されたガラス片の右側の位置
y4 最後に配置されたガラス片の最上部の位置
MT 2入力表
T1 ボックス
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10