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特許7011670搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置
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  • 特許-搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置 図1
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  • 特許-搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置 図3
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  • 特許-搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置 図9
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-18
(45)【発行日】2022-01-26
(54)【発明の名称】搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置
(51)【国際特許分類】
   G03F 7/20 20060101AFI20220119BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G03F7/20 501
G03F7/20 521
H01L21/68 N
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019564522
(86)(22)【出願日】2018-05-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-27
(86)【国際出願番号】 CN2018088335
(87)【国際公開番号】W WO2018219217
(87)【国際公開日】2018-12-06
【審査請求日】2019-12-12
(31)【優先権主張番号】201710399702.5
(32)【優先日】2017-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】309012351
【氏名又は名称】シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】叢国棟
(72)【発明者】
【氏名】李志龍
(72)【発明者】
【氏名】黄亜慶
(72)【発明者】
【氏名】趙文波
【審査官】今井 彰
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第102830591(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101609263(CN,A)
【文献】国際公開第2018/059377(WO,A1)
【文献】特開2001-018232(JP,A)
【文献】実開昭51-103265(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027、21/30、21/302
B29C 59/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
積載面に対して移動対象を搬入及び搬出するための搬入出機構において、
前記搬入出機構は、
連結ブロックと、板ばねと、板ばね変形駆動ユニットと、ローラーユニットとを含み、
前記板ばねは第1段と第2段とを含み、
前記第1段と前記第2段との間はヒンジ連結され、
前記第1段は前記連結ブロックを通じて前記移動対象に取り付けられ、且つ前記第2段は前記ローラーユニットに連結され、
前記板ばね変形駆動ユニットは前記第2段に前記積載面に向かって変形する駆動力を提供し、
前記板ばね変形駆動ユニットは、スライダー、可撓性リンク、V字状リンク、及び調整素子を含み、
前記スライダーは前記板ばねに設けられ、且つ前記板ばね上で摺動することができ、
前記可撓性リンクの一端は前記スライダーとヒンジ連結され、
前記可撓性リンクの他端は前記V字状リンクの一端にヒンジ連結され、
前記V字状リンクの他端は前記移動対象と接触し、
前記V字状リンクの先端は前記第2段とヒンジ連結され、
前記調整素子は前記スライダーと連結されて、前記スライダーの位置を調整する、
ことを特徴とする搬入出機構。
【請求項2】
前記第1段と前記第2段との間は可撓性ヒンジによってヒンジ連結を実現する、
ことを特徴とする請求項1に記載の搬入出機構。
【請求項3】
前記可撓性リンクは伸縮可能な構造である、
ことを特徴とする請求項1に記載の搬入出機構。
【請求項4】
前記V字状リンクの前記移動対象に接触する一端に付勢ローラーがさらに設けられ、
前記V字状リンクは前記付勢ローラーを通じて前記移動対象に力を印加する、
ことを特徴とする請求項1に記載の搬入出機構。
【請求項5】
前記付勢ローラーは前記移動対象に固定されるブラケットにより支持される、
ことを特徴とする請求項4に記載の搬入出機構。
【請求項6】
前記調整素子はねじと制限ブロックとを含み、
前記ねじと前記スライダーはねじ山機構を構成し、前記制限ブロックは前記板ばねに固定され、
前記ねじのねじ頭は前記制限ブロック内に制限され、前記ねじを調整することにより前記スライダー位置の移動を実現する、
ことを特徴とする請求項1に記載の搬入出機構。
【請求項7】
前記ローラーユニットは、
ローラーブラケット、駆動ローラー、モーター、及び伝動装置を含み、
前記駆動ローラーは前記ローラーブラケットを通じて前記板ばねに連結され、
前記伝動装置の一端は前記駆動ローラーに連結され、
前記伝動装置の他端は前記モーターに連結され、
前記モーターは前記伝動装置を通じて前記駆動ローラーを回転させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の搬入出機構。
【請求項8】
リソグラフィー装置のワークテーブルを支持する底部フレームと、
前記底部フレームの下面に設けられる空気ばねと、
前記底部フレームの下面に設けられるエアクッション装置と、
前記底部フレームに接触する請求項1~7のいずれか一項に記載の搬入出機構と、
を含むことを特徴とする、リソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置。
【請求項9】
複数組の前記搬入出機構は対をなし、且つ前記底部フレームの下面または側辺に対称的に配置される、
ことを特徴とする請求項8に記載のリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はリソグラフィー装置の技術分野に関し、特に、搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フォトリソグラフィーは、半導体製造過程における重要なプロセスで、光照射の作用下でフォトレジスト(光レジストとも呼ぶ)を用いて、マスク上のパターンを基板に転写する技術を指す。 主なプロセスは以下の通りである。まず、紫外線をマスクを通じてフォトレジストフィルムが付着されている基板の表面に照射して、露光領域のフォトレジストが化学的反応を引き起こすようにする。その後、現像及び溶解により露光領域または非露光領域のフォトレジストを除去して(前者はポジホトレジストと称し、後者はネガホトレジストと称する)、マスク上のパターンがフォトレジストフィルム上に複製されるようにし、最後に、エッチング技術を利用してパターンを基板に転写する。
【0003】
半導体製造のリソグラフィープロセスは主にリソグラフィー装置によって完成され、通常、リソグラフィー装置は照明システム、マスクテーブル、投影対物レンズ結像システム、ワークテーブル(シリコンテーブル)、フレーム全体で構成される。半導体製造プロセスで、リソグラフィー装置は一連の光源エネルギー、形状制御手段を通じてビームを線路図付きのマスクに透過し、対物レンズを通じて各種光学エラーを補正し、線路図を比例的に縮小した後にシリコンにマッピングし、その後、化学的方法により現像して、フォトレジストに転写された線路図を得る。
【0004】
リソグラフィー装置におけるワークテーブルは主にシリコンウェーハを直接積層する静電チャックに可動プラットフォーム及び動力を提供して駆動する。半導体メーカーが被せ彫りの精度及び生産率に対する要求が高くなるにつれて、リソグラフィー装置でシリコンウェーハを直接積層する静電チャックの同期運動精度及び運動速度に対する要求もますます高くなる。静電チャックの底部に対応するエアサスペンション構造を設計し、チャック全体の運動プラットフォームとして大理石を選択して用い、ワークテーブル全体に動力駆動装置及び反作用力を低減相殺するためのバランスブロックがさらに設けられており、その他にワークテーブル支持フレーム及び各部材の正常な作業のために設計されたケーブル、センサー、パイプなどにより、ワークテーブル全体重量が数トンに達するため、ワークテーブル全体をリソグラフィー装置のフレーム全体に直接取り付けることは好ましくない。
【0005】
さらに、リソグラフィー装置のシステム全体の集積プロセスにおいて、ワークテーブルをリソグラフィー装置の本体外に頻繁に搬出したり元の位置に戻す必要があり;ワークテーブルの故障によるメンテナンスまたは定期的なメンテナンスを容易にするために、頻繁に、且つ自在にワークテーブルの位置を移動するここが求められる。
【0006】
上述したように、ワークテーブルの重量を考慮して、ワークテーブルとリソグラフィー装置のフレーム全体の構造配置は合理的に設計する必要がある。各種リソグラフィー装置のワークテーブルは一定の期間の間稼働したり故障が発生すると、ワークテーブルをリソグラフィー装置の外に搬出してメンテナンスを行う必要があり、メンテナンスが終わると再びワークテーブルを搬入しなければならないので、メンテナンスの時間の節約、及び搬入出時の設備の安全性を確保することが要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、一般のクランクスライダーの搬入出装置が同一平面上にないため、ヒンジの所でトルクが大きすぎて作動できなくなる問題を解決するために、搬入出機構及びリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置を提供することにある。前記装置は地面に印加する圧力が大きすぎることにより、リソグラフィー装置のワークテーブルが転覆して搬入及び搬出に失敗する等の問題をさらに解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達するために、本発明は、積載面に対して移動対象を搬入または搬出するための搬入出機構を提供し、前記搬入出機構は、連結ブロックと、板ばねと、板ばね変形駆動ユニットと、ローラーユニットとを含み、前記板ばねは第1段と第2段とを含み、前記第1段と前記第2段の間はヒンジ連結され、前記第1段は前記連結ブロックを通じて前記移動対象に取り付けられ、且つ前記第2段は前記ローラーユニットに連結され、前記板ばね変形駆動ユニットは前記第2段に前記積載面に向かって変形する駆動力を提供する。
【0009】
選択的に、前記第1段と前記第2段との間は可撓性ヒンジによってヒンジ連結を実現する。
【0010】
さらに、前記板ばね変形駆動ユニットは、スライダー、可撓性リンク、V字状リンク、及び調整素子を含み、前記スライダーは前記板ばね上に設けられ、且つ前記板ばね上で摺動することができ、前記可撓性リンクの一端は前記スライダーとヒンジ連結され、前記可撓性リンクの他端は前記V字状リンクの一端とヒンジ連結され、前記V字状リンクの他端は前記移動対象と接触し、前記V字状リンクの先端は前記第2段とヒンジ連結され、前記調整素子は前記スライダーと連結されて、前記スライダーの位置を調整する。
【0011】
選択的に、前記可撓性リンクは伸縮可能な構造である。
【0012】
選択的に、前記V字状リンクの前記移動対象に接触する一端に付勢ローラーがさらに設けられ、前記V字状リンクは前記付勢ローラーを通じて前記移動対象に力を印加する。
【0013】
選択的に、前記付勢ローラーは前記移動対象に固定されるブラケットにより支持される。
【0014】
選択的に、前記調整素子はねじと制限ブロックとを含み、前記ねじと前記スライダーはねじ山機構を構成し、前記制限ブロックは前記板バネに固定され、前記ねじのねじ頭は前記制限ブロック内に制限され、前記ねじを調整することにより前記スライダー位置の移動を実現する。
【0015】
選択的に、前記ローラーユニットは、ローラーブラケット、駆動ローラー、モーター、及び伝動装置を含み、前記駆動ローラーは前記ローラーブラケットを通じて前記板バネに連結され、前記伝動装置の一端は前記駆動ローラーに連結され、前記伝動装置の他端は前記モーターに連結され、前記モーターは前記伝導装置を通じて前記駆動ローラーを回転させる。
【0016】
上記目的を達するために、本発明は、リソグラフィー装置のワークテーブルを支持する底部フレームと、前記底部フレームの下面に設けられる空気ばねと、前記底部フレームの下面に設けられるエアクッション装置と、前記底部フレームに接触する上記何れか一項に記載の搬入出機構とを含むリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置をさらに提供する。
【0017】
選択的に、複数組の前記搬入出機構は対をなし、且つ前記底部フレームの下面または側辺に対称的に配置される。
【0018】
本発明の搬入出機構において、板ばねの2段構造の間はヒンジで連結されて、板ばねが変形トルクが大きすぎて作動できなくなることを防止することができる。また、本発明のリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置の複数組の搬入出機構は対をなし、且つ底部フレームの下面または側辺に対称的に配置されることにより、駆動ローラーと積載面との間で十分な摩擦力を確保してワークテーブルを駆動して運動させるとともに、積載面に印加する圧力が大きすぎてワークテーブルが転倒される現象を防止することができ、搬入及び搬出の自動化、迅速性、安全性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施例1による搬入出機構の構造を示す図である。
図2】本発明の実施例1によるリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置を示す図である。
図3】本発明の実施例1によるエアクッション装置が浮遊する時の搬入出装置の動作を示す図である。
図4】本発明の実施例1による空気ばねが膨張する時の搬入出装置の動作を示す図である。
図5】本発明の実施例2による搬入出機構の構造を示す図である。
図6】本発明の実施例3による搬入出機構の構造を示す図である。
図7】本発明の実施例4によるリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置を示す図である。
図8】本発明の実施例5によるリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置の構造を示す正面図である。
図9】本発明の実施例5によるリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置の構造を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の具体的な実施形態について添付図面を通じてより詳しく説明する。本発明の利点及び特徴は以下の説明及び特許請求の範囲から明らかになる。図面は非常に簡略化された形式を用い、全て不正確な尺度を使用していることに注意すべきであり、本発明の実施例の目的を簡便且つ明確に補助的に説明するために用いられる。
【0021】
本発明の用語において、ヒンジは連結された対象の間が互いに分離されように保持された状態で、一側の対象が他側の対象に対してスイングするようにするための連結素子を指す。対応的に、ヒンジ連結は上記の相対運動を実現することができる連結方式を指す。
【実施例1】
【0022】
図1に示すように、本発明は、移動対象1を積載面6に対して搬入及び搬出するための搬入出機構を提供する。前記搬入出機構は、連結ブロック2、板ばね3、板ばね変形駆動ユニット4及びローラーユニット5を含み、前記板ばね3は二段構造であり、前記板ばね3の二段構造の間にヒンジ401が設けられている。前記板ばね3の一段(第1段と称してもよい)は前記連結ブロック2を通じて前記移動対象1に取り付けられ、もう一つの段(第2段と称してもよい)は前記ローラーユニット5に連結され、前記板ばね変形駆動ユニット4は板ばね3上で前記ローラーユニット5に連結された一段に前記積載面6に向かって変形される駆動力を提供する。
【0023】
ここで、図1はヒンジ401の具体的構造を示し、この構造は前記板ばね3の二つの段(つまり、第1段と第2段)の間の相対回転を実現することができる。もちろん、ヒンジ401は、可撓性ヒンジ、ベアリング、回転軸などのヒンジ形態で代替することができ、前記機能を実現することができるものであればよい。本実施例において、ヒンジ401は、ワイヤカット構造を有する可撓性ヒンジであることが好ましく、可撓性ヒンジは、機械的摩擦及び隙間がないので、二段式構造の板ばね3の両段の相対運動がより柔軟になり、相対変位精度がより高くなり、また板ばね3の変形がより正確、安定的であり、簡単に係止されない。
【0024】
さらに、本発明の板ばね変形駆動ユニット4は、スライダー402、可撓性リンク403、V字状リンク404及び調整素子を含む。図1に示すように、スライダー402は板ばね3上に設けられ、板ばね3上で摺動することができる。可撓性リンク403の一端はスライダー402とヒンジ連結され、可撓性リンク403の他端及びV字状リンク404の一端とヒンジ連結される。V字状リンク404の他端は移動対象1に接触し、V字状リンク404の先端はローラーユニット5に連結された板ばね3の一段にヒンジ連結され、前記調整素子はスライダー402に連結されて、スライダー402の位置を調整及び移動する。
【0025】
選択的に、可撓性リンク403は伸縮可能な構造であり、引締め力を提供するために用いられ、スライダー402の作用によりV字状リンク404を引き動かすことができ、V字状リンク404の回転を緩和することもできる。
【0026】
選択的に、移動対象1と接触するV字状リンク404の一端上に付勢ローラー405がさらに設けられ、V字状リンク404は付勢ローラー405を通じて移動対象1と接触する。V字状リンク404が回転する時、付勢ローラー405を通じて移動対象1に力を加えることができ、この時、付勢ローラー405に対する移動対象1の反作用力はV字状リンク404に作用し、ローラーユニット5に連結された板ばね3の段が下へ曲がるように、V字状リンク404が板ばね3上のローラーユニット5に連結された段に印加する下向きの作用力が増加し、さらにローラーユニット5を積載面6に接触させ、さらに、ローラーユニット5の駆動ローラーが積載面6に十分な圧力及び静摩擦力を生成するようにする。
【0027】
選択的に、付勢ローラー405は、移動対象1に固定されたブラケット406によって支持され、ブラケット406は主に保護作用をして、誤操作の時、板ばね3が下方へ破壊されることを防止することができる。
【0028】
選択的に、前記調整素子は、ねじ407及び制限ブロック408を含み、ねじ407はスライダー402とねじ山機構を構成し、制限ブロック408は板ばね3上に固定され、ねじ407のねじ頭は制限ブロック408に制限され、ネジ407を調整することにより、スライダー402位置の移動を実現することができ、それにより、可撓性リンク403を伸縮させ、さらにV字状リンク404を回転させることができる。
【0029】
選択的に、ローラーユニット5は、ローラーブラケット、駆動ローラー、モーター及び伝動装置を含み、前記駆動ローラーは前記ローラーブラケットを通じて板ばね3に連結され、前記伝動装置の一端は前記駆動ローラーに連結され、他端は前記モーターに連結され、前記モーターは前記伝動装置を通じて前記駆動ローラーを回転させる。
【0030】
さらに、図1に示すように、重力方向に沿って下向きに見た時、ヒンジ401、付勢ローラー405、ローラーユニット5の力を受ける中心は、ほぼ一直線上にある。即ち、ヒンジ401、付勢ローラー405、ローラーユニット5の力を受ける部位はほぼ同一面であって、各部位で受ける力の均衡を確保し、作動できなくなることを防止することができる。
【0031】
図2に示すように、本発明はリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置をさらに提供し、リソグラフィー装置のワークテーブルを支持する底部フレーム7と、底部フレームの下面に設けられた空気ばね8と、底部フレームの下面に設けられるエアクッション9と、前記搬入出機構10とを含む。前記搬入出機構10は前記底部フレーム7と接触する。搬入出機構10は、底部フレーム7の下面に設けられる。この時、搬入出機構10が作用する移動対象1は底部フレーム7であり、搬入出機構10は底部フレームの下面中心線でワークテーブルの搬入及び搬出方向Xに沿って対称的に2組が配置され、ローラーユニット5はワークテーブルの外側に位置して、積載面6に印加される圧力を効果的に分担することができる。この時、搬入出機構10の積載面6は地面であってもよく、ワークテーブルを安定的に支持し、ワークテーブルはワークテーブルの搬入及び搬出方向Xに沿って搬入及び搬出する際にも同様に安定的であり、ワークテーブルの搬入及び搬出方向Xは露光ステッピング方向であることが好ましい。
【0032】
搬入出装置全体の動作原理は次の通りである。
【0033】
図3に示すように、リソグラフィー装置のワークテーブルを移動する前に、空気ばね8のガスを放出するとともに、エアクッション装置9を開いて、エアクッション装置9と積載面6(地面)によって形成されたエアクッションが底部フレーム7及び底部フレーム7上のリソグラフィー装置のワークテーブルを支持する。この時、前記調整素子を調整し、ねじ407を締め付けて、スライダー402が可撓性リンク403を引っ張り、続いて、可撓性リンク403がV字状リンク404を引っ張るようにして、V字状リンク404の2つの分岐部分が一定の角度を形成し、この時、V字状リンク404はV字状リンク404と板ばね3との連結ヒンジを中心に反時計回りに回転し、続いて、付勢ローラー405が底部フレーム7に力を印加するようにする。この時、底部フレーム7が付勢ローラー405に対する反作用力はV字状リンク404と板ばね3のヒンジ連結部位に作用する。板ばね3がヒンジ401によって連結された段構造であるので、板ばね3の力を受ける段は下へ曲がる傾向があり、さらに、力を受ける点が板ばね3の同じ段に位置するローラーユニット5が積載面6(地面)に接触するようにし、続いて、ローラーユニット5における駆動ローラーが積載面6(地面)に十分な圧力と静摩擦を生成するようにした後、ローラーユニット5のモーターが作動して駆動ローラーを回転させ、それにより、ワークテーブル全体を図3に示す正負X方向に沿って搬入搬出運動させ、リソグラフィー装置のワークテーブルをリソグラフィー装置のフレーム全体11に搬入搬出したりその位置を微調節して、メンテナンス、修理または配列調整をすることができる。
【0034】
図4に示すように、ワークテーブルのメンテナンスが終わると、搬入出機構10が作動して、ワークテーブルをリソグラフィー装置のフレーム全体に搬入した後、エアクッション装置9は動作を停止し、空気ばね8に空気を注入して空気ばね8を膨張させて底部フレーム7及び底部フレーム7上のリソグラフィー装置のワークテーブルを支持するようにし、ワークテーブルとリソグラフィー装置のフレーム全体11を連結すればリソグラフィー作業を行うことができる。この時、エアクッション装置9及び搬入出機構10は積載面(地面)を離れ、可撓性リンク403がV字状リンク404を引っ張ると、付勢ローラー405が移動対象1を押圧することにより、V字状リンク404と板ばね3のヒンジが下向きの力の作用を受けて下に反られるとともに、ローラーユニット5に連結された板ばね3の一段は重力の作用により下方へ反って、搬入出機構10は緊張状態になる。
【実施例2】
【0035】
図5に示すように、実施例1の搬入出機構に対して、移動対象1に対して搬入出機構が回転することにより、ローラーユニット5がワークテーブルの内側に配置され、且つ連結ブロック2及び板ばね3が連結ブロック2と接触する段はワークテーブルの外側に位置する。さらに、板ばね変形駆動ユニット4における調整ユニットは板ばね3と連結ブロック2とが接触する段に設けられ、即ち、板ばね変形駆動ユニット4における調整ユニットはワークテーブルの外側に位置し、残り部分構造は対応する実施例1を参考することができる。それにより、前記調整素子とローラーユニット5との距離を広げることができ、調整の利便性を向上した。
【実施例3】
【0036】
図6に示すように、実施例1における搬入出機構が基本的に誤操作が発生しないことを考慮して、誤作動が生じても、ヒンジ401により板ばね3が下方へ破損されないように確保することができるので、ブラケット406を除去することができ、付勢ローラー405は常に底部フレーム7の下面に接触して連結され、残り部分の構造は対応する実施例1を参考することができる。このようにして、搬入出機構の構造が簡素化される。
【実施例4】
【0037】
図7に示すように、実施例1のリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置について、各種改良を行うことができる:底部フレーム7の下面の四つの隅に4組の搬入出機構10を配置する。それにより、ワークテーブルを搬入及び搬出する際により安定的で、且つ安全であり、対応する各駆動ローラーが積載面6(地面)に印加する圧力も低下して、ワークテーブルの転倒をさらに防止することができる。
【実施例5】
【0038】
図8及び図9に示すように、実施例1のリソグラフィー装置のワークテーブルの搬入出装置に対して、本実施例では、底部フレーム7側辺に搬入出機構10を配置し、組数は制限されず、2組が好ましい。この時の積載面6はリソグラフィー装置のフレーム全体11である。このような配置は、駆動ローラーが地面に印加する圧力が大きすぎてワークテーブルが転倒されることを完全に防止した。
【0039】
上述したように、本発明の搬入出機構の板ばねはヒンジ構造の段を用い、且つ板ばねが変形される力が基本的に同一直線上にあるので、受ける力が均衡になるように確保し、板ばねが変形トルクが大きすぎて作動できなくなることを防止することができる。また、本発明の搬入出装置は、複数組の搬入出機構を対をなすようし、且つ移動対象の下面または側辺に対称的に配置して、駆動ローラと積載面との間の十分な摩擦力を確保して、ワークテーブルを駆動して運動させるとともに、積載面、特に地面に印加される圧力が大きすぎてワークテーブルが転倒される現象をさらに回避することができ、搬入及び搬出の自動化、迅速化、及び安全化を実現することができる。
【0040】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明に対して何らの制限もしない。本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者は本発明の技術的方案を逸脱しない範囲内で本発明で開示する技術的方案及び技術内容に対して同等の置換または修正などの変動は何れも本発明の技術的方案を逸脱しない内容に属し、依然として本発明の保護範囲内に属する。
【符号の説明】
【0041】
1:移動対象、2:連結ブロック、3:板ばね、4:板ばね変形駆動ユニット、401:ヒンジ、402:スライダー、403:可撓性リンク、404:V字状リンク、405:付勢ローラー、406:ブラケット、407:ねじ、408:制限ブロック、5:ローラーユニット、6:積載面、7:底部フレーム、8:空気ばね、9:エアクッション装置、10:搬入出機構、11:リソグラフィー装置フレーム全体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9