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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-18
(45)【発行日】2022-01-27
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ
(51)【国際特許分類】
   G02B 13/00 20060101AFI20220119BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20220119BHJP
【FI】
G02B13/00
G02B13/18
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020136788
(22)【出願日】2020-08-13
【審査請求日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】202010623444.6
(32)【優先日】2020-07-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】▲孫▼ ▲ウェン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 佳
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0188493(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0003993(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108873253(CN,A)
【文献】特開平11-023970(JP,A)
【文献】特開2000-193886(JP,A)
【文献】特開2019-061184(JP,A)
【文献】特開2017-116913(JP,A)
【文献】国際公開第2018/230033(WO,A1)
【文献】特開2016-148725(JP,A)
【文献】特開2006-011093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、
前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズからなり、7枚の前記レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ、第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズ、負の屈折力を有する第4レンズ、第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズおよび負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズから前記第7レンズのうちの少なくとも1つは、自由曲面を含み、
前記撮像光学レンズ全体の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6、前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記第1レンズの像側面から前記第2レンズの物体側面までの軸上距離をd2、前記第3レンズの軸上厚みをd5、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(1)~(2)、(10)、(11’)及び(12)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
-5.00≦f1/f≦-1.00 (1)
1.50≦d1/d2≦7.00 (2)
0.63≦f3/f≦2.21 (10)
0.07≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.19 (11’)
0.06≦d5/TTL≦0.21 (12)
【請求項2】
撮像光学レンズであって、
前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズからなり、7枚の前記レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ、第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズ、負の屈折力を有する第4レンズ、第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズおよび負の屈折力を有する第7レンズであり、
前記第1レンズから前記第7レンズのうちの少なくとも1つは、自由曲面を含み、
前記撮像光学レンズ全体の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6、前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記第1レンズの像側面から前記第2レンズの物体側面までの軸上距離をd2としたときに、以下の条件式(1)~(2)及び(11’)を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
-5.00≦f1/f≦-1.00 (1)
1.50≦d1/d2≦7.00 (2)
0.07≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.19 (11’)
【請求項3】
前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4としたときに、以下の条件式(3)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
0≦R3/R4≦2.00 (3)
【請求項4】
前記第7レンズの焦点距離をf7としたときに、以下の条件式(4)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
-4.00≦f7/f≦-1.50 (4)
【請求項5】
前記第1レンズの物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の曲率半径をR2、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(5)~(6)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
-5.41≦(R1+R2)/(R1-R2)≦0.55 (5)
0.03≦d1/TTL≦0.18 (6)
【請求項6】
前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(7)~(9)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
-12.01≦f2/f≦4.72 (7)
-4.80≦(R3+R4)/(R3-R4)≦5.83 (8)
0.03≦d3/TTL≦0.11 (9)
【請求項7】
前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(13)~(15)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
-7.14≦f4/f≦-1.25 (13)
0.29≦(R7+R8)/(R7-R8)≦2.28 (14)
0.02≦d7/TTL≦0.07 (15)
【請求項8】
前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(16)~(18)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
-216.57≦f5/f≦3.80 (16)
-21.08≦(R9+R10)/(R9-R10)≦2.81 (17)
0.05≦d9/TTL≦0.15 (18)
【請求項9】
前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(19)~(21)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
0.48≦f6/f≦2.47 (19)
0.47≦(R11+R12)/(R11-R12)≦2.53 (20)
0.05≦d11/TTL≦0.17 (21)
【請求項10】
前記第7レンズの物体側面の曲率半径をR13、前記第7レンズの像側面の曲率半径をR14、前記第7レンズの軸上厚みをd13、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(22)~(23)を満たすことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像光学レンズ。
0.96≦(R13+R14)/(R13-R14)≦5.19 (22)
0.03≦d13/TTL≦0.24 (23)
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズ分野に関し、特にスマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置と、モニタ、PCレンズなどの撮像装置とに適用される撮像光学レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、結像レンズの発展と伴い、人々のレンズに対する結像要求もますます高くなっている。その中、レンズの「夜景撮影」及び「背景ボケ」もレンズ結像性能を評価する重要な指標となっている。現在、回転対称の非球面が採用されることが多いが、この種の非球面は、タンジェンシャル平面内のみにおいて十分な自由度を有し、軸外収差を良好に補正することができない。且つ、従来の構造の屈折力配分、レンズ間隔及びレンズ形状の設置が不十分であるため、レンズの極薄化及び広角化も不十分となり、更に、回転対称の非球面は、収差を良好に補正することができない。自由曲面は、非回転対称の表面タイプであり、収差をより良くバランスさせ、結像品質を向上させ得るとともに、自由曲面の加工も徐々に成熟する。レンズ結像に対する要求の向上と伴い、レンズの設計時に自由曲面を加えることは、非常に重要であり、特に広角及び極広角レンズの設計において一段と明らかである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、良好な光学性能を有するとともに、極薄化及び広角化の特性を有する撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術問題を解決するために、本発明の実施形態は、撮像光学レンズを提供する。前記撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズを備え、7枚の前記レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ、第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズ、負の屈折力を有する第4レンズ、第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズおよび負の屈折力を有する第7レンズであり、前記第1レンズから前記第7レンズのうちの少なくとも1つは、自由曲面を含み、
前記撮像光学レンズ全体の焦点距離をf、前記第1レンズの焦点距離をf1、前記第1レンズの軸上厚みをd1、前記第1レンズの像側面から前記第2レンズの物体側面までの軸上距離をd2としたときに、以下の条件式(1)~(2)を満たす。
-5.00≦f1/f≦-1.00 (1)
1.50≦d1/d2≦7.00 (2)
【0005】
前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4としたときに、以下の条件式(3)を満たす。
0≦R3/R4≦2.00 (3)
【0006】
前記第7レンズの焦点距離をf7としたときに、以下の条件式(4)を満たす。
-4.00≦f7/f≦-1.50 (4)
【0007】
前記第1レンズの物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像側面の曲率半径をR2、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(5)~(6)を満たす。
-5.41≦(R1+R2)/(R1-R2)≦0.55 (5)
0.03≦d1/TTL≦0.18 (6)
【0008】
好ましくは、前記第2レンズの焦点距離をf2、前記第2レンズの物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズの像側面の曲率半径をR4、前記第2レンズの軸上厚みをd3、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(7)~(9)を満たす。
-12.01≦f2/f≦4.72 (7)
-4.80≦(R3+R4)/(R3-R4)≦5.83 (8)
0.03≦d3/TTL≦0.11 (9)
【0009】
好ましくは、前記第3レンズの焦点距離をf3、前記第3レンズの物体側面の曲率半径をR5、前記第3レンズの像側面の曲率半径をR6、前記第3レンズの軸上厚みをd5、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(10)~(12)を満たす。
0.63≦f3/f≦2.21 (10)
0.07≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.24 (11)
0.06≦d5/TTL≦0.21 (12)
【0010】
好ましくは、前記第4レンズの焦点距離をf4、前記第4レンズの物体側面の曲率半径をR7、前記第4レンズの像側面の曲率半径をR8、前記第4レンズの軸上厚みをd7、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(13)~(15)を満たす。
-7.14≦f4/f≦-1.25 (13)
0.29≦(R7+R8)/(R7-R8)≦2.28 (14)
0.02≦d7/TTL≦0.07 (15)
【0011】
好ましくは、前記第5レンズの焦点距離をf5、前記第5レンズの物体側面の曲率半径をR9、前記第5レンズの像側面の曲率半径をR10、前記第5レンズの軸上厚みをd9、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(16)~(18)を満たす。
-216.57≦f5/f≦3.80 (16)
-21.08≦(R9+R10)/(R9-R10)≦2.81 (17)
0.05≦d9/TTL≦0.15 (18)
【0012】
好ましくは、前記第6レンズの焦点距離をf6、前記第6レンズの物体側面の曲率半径をR11、前記第6レンズの像側面の曲率半径をR12、前記第6レンズの軸上厚みをd11、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(19)~(21)を満たす。
0.48≦f6/f≦2.47 (19)
0.47≦(R11+R12)/(R11-R12)≦2.53 (20)
0.05≦d11/TTL≦0.17 (21)
【0013】
好ましくは、前記第7レンズの物体側面の曲率半径をR13、前記第7レンズの像側面の曲率半径をR14、前記第7レンズの軸上厚みをd13、前記撮像光学レンズの光学長をTTLとしたときに、以下の条件式(22)~(23)を満たす。
0.96≦(R13+R14)/(R13-R14)≦5.19 (22)
0.03≦d13/TTL≦0.24 (23)
【発明の効果】
【0014】
本発明は、下記の有利な作用効果を有する。本発明の撮像光学レンズは、良好な光学性能を有するとともに、極薄化、広角化の特性を有し、また、第1レンズから第7レンズのうちの少なくとも1つのレンズが自由曲面を含むため、収差を効果的に補正可能であり、更に光学システム性能を向上させ、特に高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子により構成された携帯電話の撮像レンズユニットとWEB撮像レンズに適用することができる。
【0015】
本発明の実施形態における技術案が明瞭に説明されるように、以下では、実施形態の記述に必要な図面を簡単に紹介する。明らかに、下記の図面が単に本発明の幾つかの実施形態に係り、当業者にとって、進歩性に値する労働をせずにこれらの図面から他の図面を取得可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の第1実施形態の撮像光学レンズの構造模式図である。
図2図1に示す撮像光学レンズのRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。
図3】本発明の第2実施形態の撮像光学レンズの構造模式図である。
図4図3に示す撮像光学レンズのRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。
図5】本発明の第3実施形態の撮像光学レンズの構造模式図である。
図6図5に示す撮像光学レンズのRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。
図7】本発明の第4実施形態の撮像光学レンズの構造模式図である。
図8図7に示す撮像光学レンズのRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の目的、解決手段およびメリットがより明瞭になるように、以下では、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。本発明の各実施形態において本発明をより良好に理解するために多くの技術の詳細を述べることは、当業者に理解され得る。しかし、これらの技術の詳細および以下の各実施形態に基づく様々な変更および修正がなくても、本発明が保護請求する技術案も実現できる。
【0018】
(第1実施形態)
図面を参照すると、本発明は、撮像光学レンズ10を提供する。図1は、本発明の第1実施形態の撮像光学レンズ10を示す。前記撮像光学レンズ10は、合計で7枚のレンズを備える。具体的に、前記撮像光学レンズ10は、物体側から像側へ順に第1レンズL1、第2レンズL2、絞りS1、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7によって構成される。第7レンズL7と像面Siの間には、光学フィルタ(filter)GF等の光学素子が設けられてもよい。
【0019】
本実施形態において、第1レンズL1は、プラスチック材質であり、第2レンズL2は、プラスチック材質であり、第3レンズL3は、プラスチック材質であり、第4レンズL4は、プラスチック材質であり、第5レンズL5は、プラスチック材質であり、第6レンズL6は、プラスチック材質であり、第7レンズL7は、プラスチック材質である。
【0020】
前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、前記第1レンズL1の焦点距離をf1として定義すると、条件式-5.00≦f1/f≦-1.00を満たす。この条件式は、第1レンズの焦点距離とシステム全体の焦点距離との比を規定するものである。これにより、システムの球面収差および像面湾曲量を効果的にバランスさせることができる。好ましくは、条件式-4.71≦f1/f≦-1.18を満たす。
【0021】
前記第1レンズL1の軸上厚みをd1、前記第1レンズL1の像側面から前記第2レンズL2の物体側面までの軸上距離をd2として定義すると、条件式1.50≦d1/d2≦7.00を満たす。この条件式は、第1レンズの厚みと第1及び第2レンズの空気間隔との比を規定するものである。条件式の範囲内では、光学長の短縮化に有利であり、極薄化効果を図ることができる。好ましくは、条件式1.51≦d1/d2≦6.84を満たす。
【0022】
本実施形態において、前記第1レンズL1から前記第7レンズL7のうちの少なくとも1つが自由曲面を含むと定義し、収差を効果的に補正可能であり、更に光学システム性能を向上させる。
【0023】
前記第2レンズL2の物体側面の曲率半径をR3、前記第2レンズL2の像側面の曲率半径をR4として定義すると、条件式0≦R3/R4≦2.00を満たす。この条件式は、第2レンズの形状を規定するものである。条件式の範囲内では、レンズの組立及び加工に有利である。好ましくは、条件式0.21≦R3/R4≦1.85を満たす。
【0024】
前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をf、前記第7レンズL7の焦点距離をf7として定義すると、条件式-4.00≦f7/f≦-1.50を満たす。この条件式は、第7レンズとシステム全体の焦点距離との比を規定するものである。焦点距離の合理的な配分により、システムが優れた結像品質及び低い感度を有する。好ましくは、条件式-3.78≦f7/f≦-1.56を満たす。
【0025】
本実施形態において、前記第1レンズL1は、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面である。
【0026】
前記第1レンズL1の物体側面の曲率半径をR1、前記第1レンズL1の像側面の曲率半径をR2として定義すると、条件式-5.41≦(R1+R2)/(R1-R2)≦0.55を満たす。第1レンズL1の形状を合理的に規定することにより、第1レンズL1によってシステムの球面収差を効果的に補正可能である。好ましくは、条件式-3.38≦(R1+R2)/(R1-R2)≦0.44を満たす。
【0027】
前記第1レンズL1の軸上厚みd1、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.03≦d1/TTL≦0.18を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.04≦d1/TTL≦0.14を満たす。
【0028】
本実施形態において、前記第2レンズL2は、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面である。
【0029】
前記第2レンズL2の焦点距離をf2、前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をfとして定義すると、条件式-12.01≦f2/f≦4.72を満たす。第2レンズL2の屈折力を合理的な範囲で規定することにより、光学システムの収差の補正に有利である。好ましくは、条件式-7.50≦f2/f≦3.78を満たす。
【0030】
前記第2レンズL2の物体側面の曲率半径R3、前記第2レンズL2の像側面の曲率半径R4は、条件式-4.80≦(R3+R4)/(R3-R4)≦5.83を満たす。この条件式は、第2レンズL2の形状を規定するものである。範囲内では、レンズの極薄広角化が進行するにつれて、軸上色収差の補正に有利になる。好ましくは、条件式-3.00≦(R3+R4)/(R3-R4)≦4.66を満たす。
【0031】
前記第2レンズL2の軸上厚みd3、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.03≦d3/TTL≦0.11を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.05≦d3/TTL≦0.09を満たす。
【0032】
本実施形態において、前記第3レンズL3は、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凸面である。
【0033】
前記第3レンズL3の焦点距離をf3、前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をfとして定義すると、条件式0.63≦f3/f≦2.21を満たす。屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質及び低い感度を有する。好ましくは、条件式1.00≦f3/f≦1.77を満たす。
【0034】
前記第3レンズL3の物体側面の曲率半径R5、第3レンズL3の像側面の曲率半径R6は、条件式0.07≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.24を満たす。この条件式は、第3レンズの形状を規定するものである。条件式で規定された範囲内では、光線がレンズを通ったときの偏向度合いを緩和可能であり、収差を効果的に低減することができる。好ましくは、条件式0.11≦(R5+R6)/(R5-R6)≦0.19を満たす。
【0035】
前記第3レンズL3の軸上厚みd5、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.06≦d5/TTL≦0.21を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.10≦d5/TTL≦0.17を満たす。
【0036】
本実施形態において、前記第4レンズL4は、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面である。
【0037】
前記第4レンズL4の焦点距離をf4、前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をfとして定義すると、条件式-7.14≦f4/f≦-1.25を満たす。この条件式は、第4レンズの焦点距離とシステムの焦点距離との比を規定するものである。条件式の範囲内では、光学システム性能の向上に有利である。好ましくは、条件式-4.46≦f4/f≦-1.56を満たす。
【0038】
前記第4レンズL4の物体側面の曲率半径R7、前記第4レンズL4の像側面の曲率半径R8は、条件式0.29≦(R7+R8)/(R7-R8)≦2.28を満たす。この条件式は、第4レンズL4の形状を規定するものである。範囲内では、極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差等の補正に有利になる。好ましくは、条件式0.47≦(R7+R8)/(R7-R8)≦1.82を満たす。
【0039】
前記第4レンズL4の軸上厚みd7、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.02≦d7/TTL≦0.07を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.03≦d7/TTL≦0.06を満たす。
【0040】
本実施形態において、前記第5レンズL5は、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面である。
【0041】
前記第5レンズL5の焦点距離をf5、前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をfとして定義すると、条件式-216.57≦f5/f≦3.80を満たす。第5レンズL5に対する限定により、効果的に撮像レンズの光線の角度を緩やかにさせ、公差感度を低減することができる。好ましくは、条件式-135.36≦f5/f≦3.04を満たす。
【0042】
前記第5レンズの物体側面の曲率半径R9、および前記第5レンズの像側面の曲率半径R10は、条件式-21.08≦(R9+R10)/(R9-R10)≦2.81を満たす。この条件式は、第5レンズL5の形状を規定するものである。範囲内では、極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差等の補正に有利になる。好ましくは、条件式-13.18≦(R9+R10)/(R9-R10)≦2.25を満たす。
【0043】
前記第5レンズL5の軸上厚みd9、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.05≦d9/TTL≦0.15を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.07≦d9/TTL≦0.12を満たす。
【0044】
本実施形態において、前記第6レンズL6は、正の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凹面であり、その像側面が近軸において凸面である。
【0045】
前記第6レンズL6の焦点距離をf6、前記撮像光学レンズ10全体の焦点距離をfとして定義すると、条件式0.48≦f6/f≦2.47を満たす。条件式の範囲内では、屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質及び低い感度を有する。好ましくは、条件式0.76≦f6/f≦1.97を満たす。
【0046】
前記第6レンズL6の物体側面の曲率半径R11、前記第6レンズL6の像側面の曲率半径R12は、条件式0.47≦(R11+R12)/(R11-R12)≦2.53を満たす。この条件式は、第6レンズL6の形状を規定するものである。条件式の範囲内では、極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差等の補正に有利になる。好ましくは、条件式0.75≦(R11+R12)/(R11-R12)≦2.03を満たす。
【0047】
前記第6レンズL6の軸上厚みd11、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.05≦d11/TTL≦0.17を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.07≦d11/TTL≦0.13を満たす。
【0048】
本実施形態において、前記第7レンズL7は、負の屈折力を有し、その物体側面が近軸において凸面であり、その像側面が近軸において凹面である。
【0049】
前記第7レンズL7の物体側面の曲率半径をR13、前記第7レンズL7の像側面の曲率半径をR14として定義すると、条件式0.96≦(R13+R14)/(R13-R14)≦5.19を満たす。この条件式は、第7レンズL7の形状を規定するものである。条件式の範囲内では、極薄広角化が進行するにつれて、軸外画角の収差等の補正に有利になる。好ましくは、条件式1.53≦(R13+R14)/(R13-R14)≦4.15を満たす。
【0050】
前記第7レンズL7の軸上厚みd13、前記撮像光学レンズ10の光学長TTLは、条件式0.03≦d13/TTL≦0.24を満たし、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、条件式0.05≦d13/TTL≦0.20を満たす。
【0051】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の絞り値FNOは、2.06以下であり、大口径を有し、結像性能に優れる。好ましくは、FNOは、2.02以下である。
【0052】
本実施形態において、撮像光学レンズ10の光学長TTLは、6.71mm以下であり、極薄化を図ることに有利である。好ましくは、光学長TTLは、6.40mm以下である。
【0053】
上記関係を満たすときに、撮像光学レンズ10は、良好な光学性能を有しつつ、自由曲面の採用により、設計像面領域と実際使用領域との整合を実現し、有効領域の結像品質を最大限で向上させることができる。当該撮像光学レンズ10の特性によれば、当該撮像光学レンズ10は、特に高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子により構成された携帯電話の撮像レンズユニットとWEB撮像レンズに適用することができる。
【0054】
以下では、実施例を用いて本発明の撮像光学レンズ10を説明する。各実施例に記載された符号は、以下に示される。焦点距離、軸上距離、曲率半径、軸上厚みの単位は、mmである。
TTLは、光学長(第1レンズL1の物体側面から結像面までの軸上距離)であり、単位がmmである。
絞り値FNOとは、撮像光学レンズの有効焦点距離と入射瞳径との比を指す。
【0055】
表1、表2は、本発明の第1実施形態の撮像光学レンズ10の設計データを示す。ただし、第6レンズL6の物体側面と像側面は、何れも自由曲面である。
【0056】
【表1】
【0057】
ただし、各符号の意味は、以下のようになる。
S1:絞り
R:光学面の中心での曲率半径
R1:第1レンズL1の物体側面の曲率半径
R2:第1レンズL1の像側面の曲率半径
R3:第2レンズL2の物体側面の曲率半径
R4:第2レンズL2の像側面の曲率半径
R5:第3レンズL3の物体側面の曲率半径
R6:第3レンズL3の像側面の曲率半径
R7:第4レンズL4の物体側面の曲率半径
R8:第4レンズL4の像側面の曲率半径
R9:第5レンズL5の物体側面の曲率半径
R10:第5レンズL5の像側面の曲率半径
R11:第6レンズL6の物体側面の曲率半径
R12:第6レンズL6の像側面の曲率半径
R13:第7レンズL7の物体側面の曲率半径
R14:第7レンズL7の像側面の曲率半径
R15:光学フィルタGFの物体側面の曲率半径
R16:光学フィルタGFの像側面の曲率半径
d:レンズの軸上厚み、または、レンズ間の軸上距離
d0:絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離
d1:第1レンズL1の軸上厚み
d2:第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離
d3:第2レンズL2の軸上厚み
d4:第2レンズL2の像側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離
d5:第3レンズL3の軸上厚み
d6:第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離
d7:第4レンズL4の軸上厚み
d8:第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離
d9:第5レンズL5の軸上厚み
d10:第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離
d11:第6レンズL6の軸上厚み
d12:第6レンズL6の像側面から第7レンズL7の物体側面までの軸上距離
d13:第7レンズL7の軸上厚み
d14:第7レンズL7の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離
d15:光学フィルタGFの軸上厚み
d16:光学フィルタGFの像側面から像面までの軸上距離
nd :d線の屈折率
nd1 :第1レンズL1のd線の屈折率
nd2 :第2レンズL2のd線の屈折率
nd3 :第3レンズL3のd線の屈折率
nd4 :第4レンズL4のd線の屈折率
nd5 :第5レンズL5のd線の屈折率
nd6:第6レンズL6のd線の屈折率
nd7:第7レンズL7のd線の屈折率
ndg : 光学フィルタGFのd線の屈折率
vd :アッベ数
v1:第1レンズL1のアッベ数
v2:第2レンズL2のアッベ数
v3:第3レンズL3のアッベ数
v4:第4レンズL4のアッベ数
v5:第5レンズL5のアッベ数
v6:第6レンズL6のアッベ数
v7:第7レンズL7のアッベ数
vg:光学フィルタGFのアッベ数
【0058】
表2は、本発明の第1実施形態の撮像光学レンズ10における各レンズの非球面データを示す。
【0059】
【表2】
【0060】
z=(cr)/{1+[1-(k+1)(c)]1/2}+A4r+A6r+A8r+A10r10+A12r12+A14r14+A16r16+A18r18+A20r20 (24)
【0061】
ただし、kは、円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、A18、A20は、非球面係数であり、cは、光学面の中心での曲率であり、rは、非球面曲線上の点と光軸との垂直距離であり、zは、非球面深さ(非球面上の光軸からの距離がrである点と、非球面の光軸上の頂点に接する接平面との両者間の垂直距離)である。
【0062】
各レンズ面の非球面は、便宜上、上記式(24)に示す非球面を採用している。しかしながら、本発明は、特に当該式(24)に示す非球面多項式の形態に限定されるものではない。
【0063】
表3は、本発明の第1実施形態の撮像光学レンズ10における自由曲面のデータを示す。
【0064】
【表3】
【0065】
(25)
【0066】
ただし、kは、円錐係数であり、Biは、非球面係数であり、cは、光学面の中心での曲率であり、rは、自由曲面上の点と光軸との垂直距離であり、xは、rのx方向成分であり、yは、rのy方向成分であり、zは、非球面深さ(非球面上の光軸からの距離がrである点と、非球面の光軸上の頂点に接する接平面との両者間の垂直距離)である。
便宜上、各自由曲面は、上記式(25)に示す拡張多項式面型(Extended Polynomial)を採用する。しかし、本発明は、当該式(25)に示す自由曲面多項式の形態に限定されるものではない。
【0067】
図2は、第1実施例の撮像光学レンズ10のRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示し、図2から分かるように、第1実施形態の撮像光学レンズ10は、良好な結像品質を実現可能である。
【0068】
後の表13は、各実施例1、2、3、4における諸値及び条件式で規定されたパラメータに対応する値を示す。
【0069】
表13に示すように、第1実施形態は、各条件式を満たす。
【0070】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径ENPDが0.908mmであり、全視野の像高(対角線方向)IHが6.000mmであり、x方向の像高が4.800mmであり、y方向の像高が3.600mmであり、この矩形範囲内では結像効果が最も良くなり、対角線方向の画角FOVが120.00°であり、x方向の画角が107.38°であり、y方向の画角が90.58°であり、広角化、極薄化であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0071】
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であり、相違点のみを以下に示す。
【0072】
図3は、本発明の第2実施形態の撮像光学レンズ20を示す。本実施形態において、第6レンズL6の物体側面が近軸において凸面である。
【0073】
表4、表5は、本発明の第2実施形態の撮像光学レンズ20の設計データを示す。ただし、第1レンズL1の物体側面と像側面は、何れも自由曲面である。
【0074】
【表4】
【0075】
表5は、本発明の第2実施形態の撮像光学レンズ20における各レンズの非球面データを示す。
【0076】
【表5】
【0077】
表6は、本発明の第2実施形態の撮像光学レンズ20における自由曲面のデータを示す。
【0078】
【表6】
【0079】
図4は、第2実施例の撮像光学レンズ20のRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。図4から分かるように、第2実施形態の撮像光学レンズ20は、良好な結像品質を実現可能である。
【0080】
表13に示すように、第2実施形態は、各条件式を満たす。
【0081】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径ENPDが0.908mmであり、全視野の像高(対角線方向)IHが6.000mmであり、x方向の像高が4.800mmであり、y方向の像高が3.600mmであり、この矩形範囲内では結像効果が最も良くなり、対角線方向の画角FOVが120.00°であり、x方向の画角が107.60°であり、y方向の画角が90.91°であり、広角化、極薄化であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0082】
(第3実施形態)
第3実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であり、相違点のみを以下に示す。
【0083】
図5は、本発明の第3実施形態の撮像光学レンズ30を示す。本実施形態において、第2レンズL2が正の屈折力を有し、第5レンズL5が正の屈折力を有し、第1レンズL1の像側面が近軸において凹面であり、第4レンズL4の物体側面が近軸において凹面である。
【0084】
表7、表8は、本発明の第3実施形態の撮像光学レンズ30の設計データを示す。ただし、第7レンズL7の物体側面と像側面は、何れも自由曲面である。
【0085】
【表7】
【0086】
表8は、本発明の第3実施形態の撮像光学レンズ30における各レンズの非球面データを示す。
【0087】
【表8】
【0088】
表9は、本発明の第3実施形態の撮像光学レンズ30における自由曲面のデータを示す。
【0089】
【表9】
【0090】
図6は、第3実施例の撮像光学レンズ30のRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。図6から分かるように、第3実施形態の撮像光学レンズ30が良好な結像品質を実現可能である。
【0091】
以下の表13は、上記条件式に応じて本実施形態における各条件式に対応する値を示す。明らかに、本実施形態の撮像光学システムは、上記条件式を満たす。
【0092】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径ENPDが0.645mmであり、全視野の像高(対角線方向)IHが6.000mmであり、x方向の像高が4.800mmであり、y方向の像高が3.600mmであり、この矩形範囲内では結像効果が最も良くなり、対角線方向の画角FOVが116.68°であり、x方向の画角が106.50°であり、y方向の画角が94.43°であり、広角化、極薄化であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0093】
(第4実施形態)
第4実施形態は、第1実施形態と基本的に同じであり、符号の意味も第1実施形態と同様であり、相違点のみを以下に示す。
【0094】
図7は、本発明の第4実施形態の撮像光学レンズ40を示す。本実施形態において、第2レンズL2が正の屈折力を有し、第5レンズL5が正の屈折力を有し、第1レンズL1の像側面が近軸において凹面であり、第4レンズL4の物体側面が近軸において凹面である。
【0095】
表10、表11は、本発明の第4実施形態の撮像光学レンズ40の設計データを示す。ただし、第2レンズL2の物体側面と像側面は、何れも自由曲面である。
【0096】
【表10】
【0097】
表11は、本発明の第4実施形態の撮像光学レンズ40における各レンズの非球面データを示す。
【0098】
【表11】
【0099】
表12は、本発明の第4実施形態の撮像光学レンズ40における自由曲面のデータを示す。
【0100】
【表12】
【0101】
図8は、第4実施例の撮像光学レンズ40のRMS光スポットの直径が第1象限内である場合を示す。図8から分かるように、第4実施形態の撮像光学レンズ40が良好な結像品質を実現可能である。
【0102】
以下の表13は、上記条件式に応じて本実施形態における各条件式に対応する値を示す。明らかに、本実施形態の撮像光学システムは、上記条件式を満たす。
【0103】
本実施形態において、前記撮像光学レンズの入射瞳径ENPDが0.669mmであり、全視野の像高(対角線方向)IHが6.000mmであり、x方向の像高が4.800mmであり、y方向の像高が3.600mmであり、この矩形範囲内では結像効果が最も良くなり、対角線方向の画角FOVが120.43°であり、x方向の画角が110.45°であり、y方向の画角が98.99°であり、広角化、極薄化であり、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0104】
【表13】
【0105】
当業者であれば分かるように、上記各実施形態が本発明を実現するための具体のな実施形態であり、実際の応用において、本発明の精神と範囲から逸脱しない限り、形式及び細部に対して各種の変更を行うことができる。
【要約】
【課題】本発明は、光学レンズ分野に関し、撮像光学レンズを開示する。
【解決手段】当該撮像光学レンズは、合計で7枚のレンズを備え、7枚の前記レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズ、第2レンズ、正の屈折力を有する第3レンズ、負の屈折力を有する第4レンズ、第5レンズ、正の屈折力を有する第6レンズおよび負の屈折力を有する第7レンズであり、第1レンズから第7レンズのうちの少なくとも1つは、自由曲面を含み、撮像光学レンズ全体の焦点距離をf、第1レンズの焦点距離をf1、第1レンズの軸上厚みをd1、第1レンズの像側面から第2レンズの物体側面までの軸上距離をd2としたときに、条件式-5.00≦f1/f≦-1.00、1.50≦d1/d2≦7.00を満たす。本発明に係る撮像光学レンズは、良好な光学性能を有するとともに、極薄化及び広角化の設計要求を満たす。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8