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特許7011724ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置とペリスコープレンズモジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-18
(45)【発行日】2022-01-27
(54)【発明の名称】ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置とペリスコープレンズモジュール
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/18 20210101AFI20220119BHJP
   G02B 7/00 20210101ALI20220119BHJP
   G03B 5/00 20210101ALI20220119BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20220119BHJP
【FI】
G02B7/18 100
G02B7/00
G02B7/18
G03B5/00 J
G03B30/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020543066
(86)(22)【出願日】2019-06-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-16
(86)【国際出願番号】 CN2019089726
(87)【国際公開番号】W WO2020243863
(87)【国際公開日】2020-12-10
【審査請求日】2020-08-11
(73)【特許権者】
【識別番号】519312957
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス ソリューションズ ピーティーイー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】李 林珍
(72)【発明者】
【氏名】▲盧▼ ▲継▼亮
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲剛▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 晋
【審査官】三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/158590(WO,A1)
【文献】特表2018-522256(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0097228(KR,A)
【文献】特開2013-178329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/18
G02B 7/00
G03B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置であって、
キャリヤと、前記キャリヤに回動可能に取り付けられる支持復帰ユニットと、前記支持復帰ユニットに取り付けられ、かつ前記支持復帰ユニットとともに回動可能なプリズムと、前記支持復帰ユニットと前記プリズムとを駆動して前記キャリヤに対して回転させるように、前記キャリヤと前記支持復帰ユニットとの間に接続される複数の形状記憶合金線とを含み、
前記キャリヤは、凹状キャビティを有する座体と、前記凹状キャビティ内に設けられる支持台とを含み、
複数の前記形状記憶合金線は、第1形状記憶合金線と、第2形状記憶合金線と、第3形状記憶合金線と、第4形状記憶合金線とを含み、
前記第1形状記憶合金線と前記第2形状記憶合金線は、前記支持復帰ユニットが前記プリズムを動かして第1回転中心軸の回りに回動させるように駆動するように、それぞれ前記支持台の互いに向かい合う2つの側部である第1側部と第2側部とから前記支持復帰ユニットと前記キャリヤを接続し、
前記第3形状記憶合金線と前記第4形状記憶合金線は、前記支持復帰ユニットが前記プリズムを動かして前記第1回転中心軸に垂直な第2回転中心軸の回りに回動させるように駆動するように、それぞれ前記支持台の互いに向かい合う2つの側部である第3側部と第4側部とから前記支持復帰ユニットと前記キャリヤを接続し、
前記支持復帰ユニットは、前記キャリヤに回動可能に接続される記憶合金線支持部材と、前記記憶合金線支持部材と前記プリズムとの間に設けられ、かつ前記キャリヤに弾性的に接続される弾性支持部材とを含み、
前記プリズムは、前記弾性支持部材に取り付けられ、
前記第1形状記憶合金線、前記第2形状記憶合金線、前記第3形状記憶合金線および前記第4形状記憶合金線は、それぞれ前記キャリヤ及び記憶合金線支持部材に接続されており、
前記記憶合金線支持部材は、第1絶縁ブラケットと、第2絶縁ブラケットと、回路基板と、複数の記憶合金線ブラケットとを含み、
前記第1絶縁ブラケットは、前記支持台に回動可能に接続され、前記座体に取り外し可能に挿入係合され、
前記複数の記憶合金線ブラケットは、第1絶縁ブラケットの前記支持台と背向する側に設けられ、前記複数の記憶合金線ブラケットは、周方向に沿って順に間隔をあけて囲設され、各々の前記形状記憶合金線の両端部は、隣接する2つの前記記憶合金線ブラケットにそれぞれ接続され、前記回路基板は、前記複数の記憶合金線ブラケットの前記第1絶縁ブラケットと背向する側に設けられ、前記第2絶縁ブラケットは、前記回路基板と前記弾性支持部材との間に設けられている、
ことを特徴とするペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項2】
各々の前記形状記憶合金線は、V型状をなすように、その両端部が前記支持復帰ユニットに固定され、その中央部が前記キャリヤに接続されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項3】
前記支持台の第1側部には、第1位置決め突起が設けられ、前記支持台の第2側部には、第2位置決め突起が設けられ、前記支持台の第3側部には、第3位置決め突起が設けられ、前記支持台の第4側部には、第4位置決め突起が設けられ、
前記第1形状記憶合金線の中央部は、前記第1位置決め突起に引っ掛けるように設けられ、前記第2形状記憶合金線の中央部は、前記第2位置決め突起に引っ掛けるように設けられ、前記第3形状記憶合金線の中央部は、前記第3位置決め突起に引っ掛けるように設けられ、前記第4形状記憶合金線の中央部は、前記第4位置決め突起に引っ掛けるように設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項4】
前記第1位置決め突起、前記第2位置決め突起、前記第3位置決め突起および前記第4位置決め突起のそれぞれには、前記形状記憶合金線のすり抜けを防止するために、各前記形状記憶合金線を所定の位置に係入する引掛け溝が設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項5】
前記ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置は、ボールをさらに含み、
前記支持復帰ユニットは、前記ボールを介して前記支持台に回動可能に接続され、
前記支持台の前記支持復帰ユニットに向かう表面には、前記ボールを収容して位置決めするための位置決め溝が凹設され、
前記支持復帰ユニットの前記支持台に向かう側には、前記ボールと嵌合するための円弧状凹溝が設けられている、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項6】
前記ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置は、磁性鋼をさらに含み、
前記支持台には、前記位置決め溝と前記支持台の底部との間に位置する取り付け溝が設けられ、
前記磁性鋼は、前記ボールと前記支持復帰ユニットを吸着して位置決めするように、前記取り付け溝に収容されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項7】
前記第2絶縁ブラケットの前記弾性支持部材と背向する側には、凹溝が設けられ、前記回路基板は、前記第2絶縁ブラケットと前記記憶合金線ブラケットとの間に位置して前記凹溝内に引っ掛けられる接続部と、電源に接続するための、前記接続部から前記キャリヤ外まで延在する延在部とを含み、及び/又は、
各々の前記記憶合金線ブラケットには、前記形状記憶合金線に接続するための接続端子が設けられ、及び/又は、
前記弾性支持部材は、前記キャリヤに弾性的に接続される弾性ブラケットと、前記弾性ブラケットと前記記憶合金線支持部材との間に設けられる保持フレームと、前記弾性ブラケットの前記保持フレームと背向する側に設けられるプリズム支持フレームとを含み、前記プリズムは、前記プリズム支持フレームに取り付けられている、
ことを特徴とする請求項に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置。
【請求項8】
レンズ装置と、イメージセンサと、請求項1からのいずれか1項に記載のペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置とを含み、
前記レンズ装置は、前記プリズム装置と前記イメージセンサとの間に設けられている、
ことを特徴とするペリスコープレンズモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像機器分野に関し、特に、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置及び当該プリズム装置を備えるペリスコープレンズモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
ペリスコープレンズモジュールは、本体内で光学ズームを実施するレンズモジュールである。ペリスコープレンズモジュールは、一般的に、レンズ装置と、プリズム装置と、イメージセンサとを含む。従来技術におけるペリスコープレンズモジュールでは、プリズム装置のプリズムを回転させるように制御することで自動防振を実現することによって、結像品質を向上させる必要がある。従来のプリズム回転構造は、比較的複雑であり、プリズム装置の小型化を図りにくい。
【0003】
したがって、上記の問題を解決するために、ペリスコープレンズモジュールに適用される新たなプリズム装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、簡単な構造を有する、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、下記の解決手段を講じる。
【0006】
本発明は、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置を提供し、当該プリズム装置は、キャリヤと、前記キャリヤに回転可能に取り付けられる支持復帰ユニットと、前記支持復帰ユニットに取り付けられ、かつ前記支持復帰ユニットとともに回動可能なプリズムと、前記支持復帰ユニットと前記プリズムとを駆動して前記キャリヤに対して回転させるように、前記キャリヤと前記支持復帰ユニットとの間に接続される複数の形状記憶合金線とを含み、前記キャリヤは、凹状キャビティを有する座体と、前記凹状キャビティ内に設けられる支持台とを含み、複数の前記形状記憶合金線は、第1形状記憶合金線と、第2形状記憶合金線と、第3形状記憶合金線と、第4形状記憶合金線とを含み、前記第1形状記憶合金線と前記第2形状記憶合金線は、前記支持復帰ユニットが前記プリズムを動かして第1回転中心軸の回りに回動させるように駆動するように、それぞれ前記支持台の互いに向かい合う2つの側部から前記支持復帰ユニットと前記キャリヤを接続し、前記第3形状記憶合金線と前記第4形状記憶合金線は、前記支持復帰ユニットが前記プリズムを動かして前記第1回転中心軸に垂直な第2回転中心軸の回りに回動させるように駆動するように、それぞれ前記支持台の頂部と底部から前記支持復帰ユニットと前記キャリヤを接続する。
【0007】
一つの改良形態として、各々の前記形状記憶合金線は、V型状をなすように、その両端部が前記支持復帰ユニットに固定され、その中央部が前記キャリヤに接続されている。
【0008】
一つの改良形態として、前記支持台の互いに向かい合う2つの側部にはそれぞれ第1位置決め突起及び第2位置決め突起が設けられ、前記支持台の頂部には第3位置決め突起が設けられ、前記支持台の底部には第4位置決め突起が設けられ、前記第1形状記憶合金線の中央部は、前記第1位置決め突起に引っ掛けるように設けられ、前記第2形状記憶合金線の中央部は、前記第2位置決め突起に引っ掛けるように設けられ、前記第3形状記憶合金線の中央部は、前記第3位置決め突起に引っ掛けるように設けられ、前記第4形状記憶合金線の中央部は、前記第4位置決め突起に引っ掛けるように設けられる。
【0009】
一つの改良形態として、前記第1位置決め突起、前記第2位置決め突起、前記第3位置決め突起、および前記第4位置決め突起のそれぞれには、前記形状記憶合金線のすり抜けを防止するために、各前記形状記憶合金線を所定の位置に係入する引掛け溝が設けられている。
【0010】
一つの改良形態として、前記ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置は、ボールをさらに含み、前記支持復帰ユニットは、前記ボールを介して前記支持台に回動可能に接続され、前記支持台の前記支持復帰ユニットに向かう表面には、前記ボールを収容して位置決めするための位置決め溝が凹設され、前記支持復帰ユニットの前記支持台に向かう側には、前記ボールと嵌合するための円弧状凹溝が設けられている。
【0011】
一つの改良形態として、前記ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置は、磁性鋼をさらに含み、前記支持台には、前記位置決め溝と前記支持台の底部との間に位置する取り付け溝が設けられ、前記磁性鋼は、前記ボールと前記支持復帰ユニットを吸着して位置決めするように、前記取り付け溝に収容されている。
【0012】
一つの改良形態として、前記支持復帰ユニットは、前記キャリヤに回動可能に接続される記憶合金線支持部材と、前記記憶合金線支持部材と前記プリズムとの間に設けられ、かつ前記キャリヤに弾性的に接続される弾性支持部材とを含み、前記プリズムは、前記弾性支持部材に取り付けられ、前記第1形状記憶合金線、前記第2形状記憶合金線、前記第3形状記憶合金線、および前記第4形状記憶合金線は、それぞれ前記キャリヤ及び記憶合金線支持部材に接続されている。
【0013】
一つの改良形態として、前記記憶合金線支持部材は、第1絶縁ブラケットと、第2絶縁ブラケットと、回路基板と、複数の記憶合金線ブラケットとを含み、前記第1絶縁ブラケットは、前記支持台に回動可能に接続され、前記座体に取り外し可能に挿入係合され、前記複数の記憶合金線ブラケットは、第1絶縁ブラケットの前記支持台と背向する側に設けられ、前記複数の記憶合金線ブラケットは、周方向に沿って順に間隔をあけて囲設され、各々の前記形状記憶合金線の両端部は、隣接する2つの前記記憶合金線ブラケットにそれぞれ接続され、前記回路基板は、前記複数の記憶合金線ブラケットの前記第1絶縁ブラケットと背向する側に設けられ、前記第2絶縁ブラケットは、前記回路基板と前記弾性支持部材との間に設けられている。
【0014】
一つの改良形態として、前記第2絶縁ブラケットの前記弾性支持部材と背向する側には、凹溝が設けられ、前記回路基板は、前記第2絶縁ブラケットと前記記憶合金線ブラケットとの間に位置して前記凹溝内に引っ掛けられる接続部と、電源に接続するための、前記接続部から前記キャリヤ外まで延在する延在部とを含み、及び/又は、
各々の前記記憶合金線ブラケットには、前記形状記憶合金線に接続するための接続端子が設けられ、及び/又は、
前記弾性支持部材は、前記キャリヤに弾性的に接続される弾性ブラケットと、前記弾性ブラケットと前記記憶合金線支持部材との間に設けられる保持フレームと、前記弾性ブラケットの前記保持フレームと背向する側に設けられるプリズム支持フレームとを含み、前記プリズムは、前記プリズム支持フレームに取り付けられている。
【0015】
本発明は、ペリスコープレンズモジュールをさらに提供する。当該ペリスコープレンズモジュールは、レンズ装置と、イメージセンサと、上記ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置とを含み、前記レンズ装置は、前記プリズム装置と前記イメージセンサとの間に設けられている。
【発明の効果】
【0016】
従来技術に対して、本発明の実施形態では、第1形状記憶合金線と前記第2形状記憶合金線は、前記支持復帰ユニットが前記プリズムを動かして第1回転中心軸の回りに回動させるように駆動するように、それぞれ前記支持台の互いに向かい合う第1側部と第2側部から前記支持復帰ユニットと前記キャリヤを接続し、前記第3形状記憶合金線と前記第4形状記憶合金線は、前記支持復帰ユニットが前記プリズムを動かして前記第1回転中心軸に垂直な第2回転中心軸の回りに回動させるように駆動するように、それぞれ前記支持台の互いに向かい合う第3側部と第4側部から前記支持復帰ユニットと前記キャリヤを接続することによって、プリズムを互いに垂直な2つの中心軸に向かって回動させることができ、結像角度が広くなり、結像効果が良くなり、プリズムが回動中に揺れることなく安定し、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置の安定性を向上させ、かつ、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置の構造が簡単であり、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置の小型化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例に係るペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置の構成を示す斜視模式図である。
図2】本発明の実施例に係るペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置の構成を示す分解模式図である。
図3】本発明の実施例に係るキャリヤの構成を示す分解模式図である。
図4】本発明の実施例に係る支持台の構成を示す斜視模式図である。
図5】本発明の実施例に係る支持台、形状記憶合金線および支持復帰ユニットの構成を示す斜視模式図である。
図6図1におけるA-A線に沿った断面模式図である。
図7】本発明の実施例に係る支持復帰ユニットの構成を示す分解模式図である。
図8】本発明の実施例に係る第1絶縁ブラケットの構成を示す斜視模式図である。
図9】本発明の実施例に係る形状記憶合金線ブラケットの構成を示す斜視模式図である。
図10】本発明の実施例に係る第2絶縁ブラケットと回路基板の分解状態の構成を示す斜視模式図である。
図11】本発明の実施例に係る弾性ブラケットの構成を示す斜視模式図である。
図12】本発明の実施例に係るペリスコープレンズモジュールの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下では、本発明の目的、解決手段および利点がより明確になるように、図面および実施例を結合しながら、本発明をさらに詳細に説明する。ここで記載される具体的な実施例は、本発明を説明するためにのみ用いられ、本発明を限定することに用いられるものではないと理解されるべきである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な労働をせずに得ることができる全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に含まれる。
【0019】
本発明の明細書と特許請求の範囲と上記図面における「第1」、「第2」、「第3」、「第4」など(該当記載がある場合)の用語は、特定の順序又は前後関係を示すために用いられるものではなく、類似する対象を区別するためのものである。なお、このような文脈の中で使用される数字は、ここに記載される本願の実施例は図示又は記載されている内容とは異なる順序で実施することが可能になるように、必要に応じて互いに入れ替えることもできると理解されるべきである。また、用語「含む」、「有する」及びそれらの任意の変形は、非排他的に含む場合も含むという意味で使用される。例えば、一連のステップ又は手段を含むプロセス、方法、システム、製品又は機器は、明記されているステップ又は手段に限られるわけではなく、明記されていない又はこれらのプロセス、方法、製品又は機器に固有のその他のステップ又は手段を含んでもよい。
【0020】
なお、本発明において、例えば「第1」、「第2」などの用語に係る記載は、記載のためにのみ用いられるものであって、その相対的な重要性を示すまたは暗示するもの、或いは示された技術特徴の数を暗示的に示すものではないと考えられるべきである。従って、「第1」、「第2」で限定された技術特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示または暗示的に含むことができる。また、各実施形態の間の技術案は、互いに組み合わせることができるが、当業者が実現できることをもとにしなければならず、技術案の組み合わせに障害が存在するまたはそれを実現できない場合、そのような技術案の組み合わせが存在しなく、本願が主張する保護範囲内に含まれないと考えられるべきである。
【0021】
図1図2を併せて参照すると、本発明は、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置10を提供し、このペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置10は、キャリヤ11と、キャリヤ11に回転可能に取り付けられる支持復帰ユニット12と、支持復帰ユニット12に取り付けられ、かつ支持復帰ユニット12とともに回転可能であるプリズム13と、支持復帰ユニット12とプリズム13を駆動してキャリヤ11に対して回転させるように、キャリヤ11と支持復帰ユニット12との間に接続される複数の形状記憶合金線14と、ボール15と、磁性鋼16とを含み、磁性鋼16は、キャリヤ11に取り付けられ、ボール15は、支持復帰ユニット12とキャリヤ11との転動接続を実現するように、支持復帰ユニット12とキャリヤ11との間に接続され、磁性鋼16は、前記ボール15と前記支持復帰ユニット12を吸着して位置決めするために用いられ、ボール15によって、プリズム13と支持復帰ユニット12がよりよく回転可能になり、形状記憶合金線14が通電されると、形状記憶合金線14は、支持復帰ユニット12を駆動してプリズム13を動かして第1回転中心軸および/または第2回転中心軸の回りに回動させるように、変形することができ、第1回転中心軸(X軸)は、第2回転中心軸(Y軸)に垂直である。
【0022】
図3を参照すると、キャリヤ11は、凹状キャビティ1111を有する座体111と、前記凹状キャビティ1111内に設けられる支持台112とを含む。
【0023】
座体111は、座体111の凹状キャビティ1111内の装置を保護するために用いられる。座体111の形状は、限定されるものではなく、本実施例において、座体111の形状は、略中空の三角柱状を呈し、凹状キャビティ1111が三角柱の側面に開設されている。本実施例において、支持復帰ユニット12、形状記憶合金線14、ボール15および磁性鋼16も、座体111に開設された凹状キャビティ1111に位置し、支持復帰ユニット12の一部は、凹状キャビティ1111の開口に突出することによって、プリズム13を良好に取り付けて回転させる。
【0024】
支持台112における支持復帰ユニット12に向かう表面には、ボール15を収容して位置決めするための位置決め溝1121が凹設され、支持台112には、前記位置決め溝1121と前記支持台112の底部との間に位置する取り付け溝1122がさらに設けられている。位置決め溝1121の形状は、ボール15の形状に合わせて、好ましくは、位置決め溝1121内の容積は、ボール15の体積の半分以下であり、これによって、ボール15を位置決め溝1121内に取り付けるとき、ボール15は、半分またはそれより少ない部分が位置決め溝1121内に収容され、支持復帰ユニット12と良好に回転可能に接触することができる。ボール15と支持復帰ユニット12は、磁気伝導性材料で作製され、取り付け溝1122は、磁性鋼16がボール15と前記支持復帰ユニット12を吸着して位置決めするように、磁性鋼16を収容して位置決めするために用いられる。
【0025】
図4を参照し、支持台112は、互いに向かい合う2つの側部である第1側部112aと第2側部112bを含み、支持台112は、互いに向かい合う2つの側部である第3側部112cと第4側部112dをさらに含み、第1側部112aは、第3側部112cと第4側部112dにそれぞれ隣接し、第2側部112bも、第3側部112cと第4側部112dにそれぞれ隣接する。支持台112の第1側部112aには、第1位置決め突起1123が設けられ、支持台112の第2側部112bには、第2位置決め突起1124が設けられ、支持台112の第3側部112cには、第3位置決め突起1125が更に設けられ、支持台112の第4側部112dには、第4位置決め突起1126が更に設けられている。第1位置決め突起1123、第2位置決め突起1124、第3位置決め突起1125および第4位置決め突起1126は、いずれも形状記憶合金線14と接続するために用いられる。好ましくは、第1位置決め突起1123と第2位置決め突起1124は、同一直線上にあり、第3位置決め突起1125と第4位置決め突起1126は、同一直線上にあり、第1位置決め突起1123と第2位置決め突起1124が所在する直線は、第3位置決め突起1125と第4位置決め突起1126が所在する直線に垂直である。このようにすることで、形状記憶合金線14によって支持復帰ユニット12を駆動することでプリズム13を動かして第1回転中心軸と第2回転中心軸の回りに回動させることができる。本実施例において、第1位置決め突起1123と第2位置決め突起1124が所在する直線は、第1回転中心軸であり、すなわち、第1位置決め突起1123と第2位置決め突起1124は、X軸に位置し、第3位置決め突起1125と第4位置決め突起1126が所在する直線は、第2回転中心軸であり、第3位置決め突起1125と第4位置決め突起1126は、Y軸に位置する。好ましくは、第1位置決め突起1123、第2位置決め突起1124、第3位置決め突起1125および第4位置決め突起1126のそれぞれには、形状記憶合金線14のすり抜けを防止するために各形状記憶合金線14を所定の位置に係入する引掛け溝1127が設けられ、これによって、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置10が動作するときの安定性を向上させることができる。
【0026】
図5を参照すると、本実施例において、複数の形状記憶合金線14は、第1形状記憶合金線141、第2形状記憶合金線142、第3形状記憶合金線143、および第4形状記憶合金線144を含む。第1形状記憶合金線141は、支持台112の側部の第1位置決め突起1123から支持復帰ユニット12とキャリヤ11を接続し、第2形状記憶合金線142は、支持台112の側部の第2位置決め突起1124から支持復帰ユニット12と前記キャリヤ11を接続する。具体的には、第1形状記憶合金線141は、両端部が支持復帰ユニット12の一方の側辺に固定され、中央部が前記キャリヤ11の第1位置決め突起1123における引掛け溝1127に引っ掛けるように設けられ、第2形状記憶合金線142は、両端部が支持復帰ユニット12における第1形状記憶合金線141と対向する他方の側辺に固定され、中央部が前記キャリヤ11の第1位置決め突起1124における引掛け溝1127に引っ掛けるように設けられ、第1形状記憶合金線141と第2形状記憶合金線142は、いずれも「V」型状に形成されている。第1形状記憶合金線141と第2形状記憶合金線142は、前記支持復帰ユニット12が前記プリズム13を動かして第1回転中心軸の回りに回動させるように駆動する。第3形状記憶合金線143は、支持台112の第3側部112cの第3位置決め突起1125から支持復帰ユニット12とキャリヤ11を接続し、第4形状記憶合金線144は、支持台112の第4側部112dの第4位置決め突起1126から支持復帰ユニット12とキャリヤ11を接続する。具体的には、第3形状記憶合金線143は、両端部が支持復帰ユニット12の第3側部112cに固定され、中央部が前記キャリヤ11の第3位置決め突起1125における引掛け溝1127に引っ掛けるように設けられ、第4形状記憶合金線144は、両端部が支持復帰ユニット12における第3形状記憶合金線143と対向する第4側部112dに固定され、中央部が前記キャリヤ11の第4位置決め突起1126における引掛け溝1127に引っ掛けるように設けられ、第3形状記憶合金線143と第4形状記憶合金線144は、いずれも「V」型状に形成されている。第3形状記憶合金線143と第4形状記憶合金線144は、前記支持復帰ユニット12が前記プリズム13を動かして第2回転中心軸の回りに回動させるように駆動する。
【0027】
第1形状記憶合金線141、第2形状記憶合金線142、第3形状記憶合金線143、および第4形状記憶合金線144は、それぞれ形状記憶合金線14となることが可能である。形状記憶合金線14が通過した電流によって加熱されると、形状記憶合金線14が収縮変形して変形力を発生し、これによって、支持復帰ユニット12とプリズム13を動かして回動させる。例えば、第2形状記憶合金線142が電流の作用によって引き伸ばされると、支持復帰ユニット12は、第1回転中心軸の回りに第1方向に向かって回転することができる。第1形状記憶合金線141が電流の作用によって引き伸ばされると、支持復帰ユニット12は、第1回転中心軸の回りに第1方向とは反対の方向である第2方向に向かって回転することができる。
【0028】
図6図7を併せて参照すると、支持復帰ユニット12は、ボール15を介してキャリヤ11の支持台112に回動可能に接続されている。支持復帰ユニット12は、キャリヤ11の支持台112に回動可能に接続される記憶合金線支持部材121と、記憶合金線支持部材121と前記プリズム13との間に設けられ、かつキャリヤ11に弾性的に接続される弾性支持部材122とを含み、プリズム13は、弾性支持部材122に取り付けられている。第1形状記憶合金線141、前記第2形状記憶合金線142、前記第3形状記憶合金線143、および前記第4形状記憶合金線144は、それぞれ記憶合金線支持部材121に接続されている。記憶合金線支持部材121は、ボール15を介して支持台112に回動可能に接続されている。記憶合金線支持部材121は、形状記憶合金線14が変形するときに弾性支持部材122とプリズム13を動かして回動可能になるように、形状記憶合金線14のための接続箇所11231を提供するとともに、形状記憶合金線14を変形するように制御するために、形状記憶合金線14に電流を供給することができる。弾性支持部材122は、プリズム13と記憶合金線支持部材121を接続するために用いられ、弾性支持部材122は、プリズム13のための取り付け位置を供給し、かつ弾性支持部材122は、記憶合金線支持部材121をボール15に押し付けることもできる。
【0029】
記憶合金線支持部材121は、第1絶縁ブラケット1211と、第2絶縁ブラケット1212と、複数の記憶合金線ブラケット1214とを含む。第1絶縁ブラケット1211は、支持台112に回動可能に接続され、前記座体111に取り外し可能に挿入係合されている。複数の記憶合金線ブラケット1214は、第1絶縁ブラケット1211の支持台112と背向する側に設けられ、かつ、複数の記憶合金線ブラケット1214は、周方向に沿って順に間隔をあけて囲設される。それぞれの形状記憶合金線14の両端部は、それぞれ2つの隣接する前記記憶合金線ブラケット1214に接続されている。回路基板1213は、前記複数の記憶合金線ブラケット1214の第1絶縁ブラケット1211と背向する側に設けられている。第2絶縁ブラケット1212は、前記回路基板1213と前記弾性支持部材122との間に設けられている。回路基板1213はさらに、それぞれの記憶合金線ブラケット1214に電気的に接続されている。回路基板1213と複数の記憶合金線ブラケット1214とは、第1絶縁ブラケット1211と第2絶縁ブラケット1212との間に位置し、これによって、短絡や漏電を発生することを防止することができる。複数の記憶合金線ブラケット1214は、形状記憶合金線14のための接続箇所11231を供給し、かつそれぞれの記憶合金線ブラケット1214は、導電可能であり、配線として機能する。回路基板1213は、形状記憶合金線14を変形させるために、記憶合金線ブラケット1214を介して形状記憶合金線14に電流を供給する。
【0030】
図7図8を併せて参照すると、第1絶縁ブラケット1211は、第1絶縁本体12111と、少なくとも2つのスナップフィット12112とを含み、第1絶縁本体1211の互いに向かい合う両側のそれぞれには、少なくとも1つのスナップフィット12112が接続されている。スナップフィット12112は、座体111と係合するために用いられる。
【0031】
第1絶縁体12111の形状は、略長方形形状を呈する。支持復帰ユニット12における第1絶縁本体12111の支持台112に向かう側には、ボール15と嵌合するための円弧状凹溝11213が設けられている。円弧状凹溝11213にボール15が収容されることによって、第1絶縁本体12111が支持台112に対して回動するときにボール15に対して回動するようになる。本実施例において、第1絶縁本体1211の厚さは、小さくて、第1絶縁本体12111の厚さは、円弧状凹溝11213の深さより小さい。第1絶縁本体12111のボール15から離反する一方の側には、円弧状凹溝11213に対応する箇所に突起12114が設けられ、突起12114は、円弧状凹溝11213の底部を形成するために用いられ、または、円弧状凹溝11213の底部及び側部を形成するために用いられる。本実施例において、突起12114は、球弧状突起である。突起12114の厚さは、第1絶縁本体12111の厚さと一致することが好ましい。
【0032】
スナップフィット12112は、4つを含み、そのうちの2つのスナップフィット12112は、第1絶縁本体12111の一方の側部に設けられ、その他の2つは、第1絶縁本体12111における一方の側部とは対向する他方の側部に設けられる。座体111には、スナップフィット12112が係合されるために、凹溝などの構造が開設されてもよいことが理解され得る。
【0033】
図9を参照すると、記憶合金線ブラケット1214は、導電性金属を用いることができる。複数の形状記憶合金線ブラケット1214が周方向に沿って順に間隔をあけて囲設されるとき、第1絶縁本体12111における突起12114を退避させるように、中間に逃げ孔が形成されている。本実施例において、複数の記憶合金線ブラケット1214は、8つ含み、それぞれの記憶合金線ブラケット1214は、形状記憶合金線14の一端に固定接続される。それぞれの記憶合金線ブラケット1214には、前記形状記憶合金線14と接続するための接続端子12141が設けられている。8つの記憶合金線ブラケット1214は、周方向に沿って順に間隔をあけて長方形を成すように設けられ、長方形は、4つの側辺を含み、それぞれの側辺の両端には、それぞれ1つの接続端子12141が設けられている。それぞれの記憶合金線ブラケット1214は、それぞれ回路基板1213に電気的に接続されている。
【0034】
図10を参照すると、第2絶縁ブラケット1212の形状は、長方形を呈する。好ましくは、第2絶縁ブラケット1212のサイズは、第1絶縁本体12111のサイズと一致し、第2絶縁ブラケット1212の第1絶縁ブラケット1211における投影は、第1絶縁本体12111と重なる。第2絶縁ブラケット1212の前記弾性支持部材122と背向する側には、回路基板1213を収容するための凹溝12121が設けられている。第2絶縁ブラケット1212には、必要に応じて、第1絶縁本体12111における突起12114を退避させるように、孔が開設されてもよいことが理解され得る。
【0035】
回路基板1213は、前記第2絶縁ブラケット1212と前記形状記憶合金線ブラケット1214との間に位置して前記凹溝12121内に引っ掛けられる接続部11231と、電源に接続するための、前記接続部11231から前記キャリヤ11の外まで延在する延在部11232とを含む。接続部11231は、各々の記憶合金線ブラケット1214にそれぞれ電気的に接続されている。接続部11231には、複数のパッドが含まれ、それぞれの記憶合金線ブラケット1214は、回路基板1213におけるパッドにそれぞれ溶接される。接続部11231には、必要に応じて、第1絶縁本体12111における突起12114を退避させるように、孔が開設されてもよいことが理解され得る。
【0036】
弾性支持部材122は、前記キャリヤ11に弾性的に接続される弾性ブラケット1221と、前記弾性ブラケット1221と記憶合金線支持部材121との間に設けられる保持フレーム1222と、前記弾性ブラケット1221の前記保持フレーム1222と背向する側のプリズム支持フレーム1223とを含み、プリズム13は、プリズム支持フレーム1223に取り付けられている。
【0037】
図11を参照すると、弾性ブラケット1221は、弾性フレーム本体12211と、複数の弾性コネクタ12212とを含む。弾性フレーム本体12211は、弾性コネクタ12212を介して座体111に接続されている。弾性コネクタ12212は、弾性を有するものであり、プリズム13の回動を妨げない。
【0038】
弾性フレーム本体12211の形状は、長方形を呈する。好ましくは、弾性フレーム本体12211のサイズが、第1絶縁本体12111のサイズと一致し、弾性フレーム本体12211の第1絶縁ブラケット1211における投影が、第1絶縁本体12111と重なる。弾性フレーム本体12211の隣接する4つの側部には、いずれも1つの弾性コネクタ12212が連結されている。
【0039】
弾性コネクタ12212は、略S字型を呈し、その一端が座体111に接続され、他端が弾性ブラケットに接続されている。S字型の弾性は、良好である。
【0040】
保持フレーム1222の形状は、長方形を呈する。好ましくは、保持フレーム1222のサイズが、第1絶縁本体12111のサイズと一致し、保持フレーム1222の第1絶縁ブラケット1211における投影が、第1絶縁本体12111と重なる。保持フレーム1222は、剛性材質を選択することができる。保持フレーム1222は、基本的に変形しない。保持フレーム1222の材質は、鉄を含むことが好ましい。磁性鋼16は、記憶合金線支持部材121を挟持するように、保持フレーム1222を吸着してもよい。
【0041】
プリズム支持フレーム1223の形状は、長方形を呈する。好ましくは、プリズム支持フレーム1223のサイズが、第1絶縁本体12111のサイズと一致し、保持フレーム1222の第1絶縁ブラケット1211における投影が、第1絶縁本体12111と重なる。プリズム支持フレーム1223の材質は、鉄を含むことが好ましい。磁性鋼16は、保持フレーム122と弾性ブラケット1221と記憶合金線支持部材121とを挟持するように、プリズム支持フレーム1223を吸着することができる。プリズム13は、接着などの方式によってプリズム支持フレーム1223に固定されてもよい。
【0042】
プリズム13の形状は、略三角柱状を呈する。プリズム13がプリズム支持フレーム1223に取り付けられるときに、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置10の形状は、略四角柱状となる。
【0043】
図12を参照すると、本発明は、枠体21と、レンズ装置22と、イメージセンサ23と、上述したようなペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置10とを含むペリスコープレンズモジュール20をさらに提供している。レンズ装置22は、枠体21の中央部に取り付けられ、イメージセンサ23は、枠体21の一端に取り付けられ、且つレンズ装置22の像側に位置し、ペリスコープレンズモジュールに適用されるプリズム装置10は、枠体21の他端に取り付けられ、且つレンズ装置22の物体側に位置する。光線がペリスコープレンズモジュール20に適用されるプリズム装置10で反射された後、レンズ装置22の軸線方向に沿って直線的にイメージセンサ23に到達して、結像を行う。図12において、破線は、光線の伝達方向である。ペリスコープレンズモジュール20は、撮像機能付き電子機器に適用することができ、好ましくは、当該撮像機能付き電子機器が、携帯電話またはカメラである。
【0044】
上述したのは、単に本発明の実施形態である。当業者にとって、本発明の創造的構想を逸脱しない前提で、種々の改良も行ってもよいが、これらは、いずれも本発明の保護範囲に含まれると理解されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12