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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-19
(45)【発行日】2022-01-27
(54)【発明の名称】プログラム、方法、装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220120BHJP
   G09F 21/04 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G09F21/04 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2020157049
(22)【出願日】2020-09-18
【審査請求日】2020-09-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520363801
【氏名又は名称】株式会社チアドライブ
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】保科 昌孝
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-030717(JP,A)
【文献】特開2003-099670(JP,A)
【文献】特開2020-038318(JP,A)
【文献】特開2017-161600(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G09F 21/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、
広告情報を配信する移動体のユーザである第1ユーザが使用する前記移動体の外観に広告が設置されており、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記移動体の周囲の第2ユーザの端末に対し、前記移動体に設置された広告の情報を配信するステップと、
前記配信された前記移動体に設置された広告の情報に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2ユーザの端末に、前記移動体に設置された広告の情報に関連する第1情報を通知させるステップと、
前記第2ユーザの人数に関する情報を取得し、
前記取得した人数に関する情報と、前記第1情報を通知した前記第2ユーザの情報とに基づいて、前記第1情報を通知した人数の割合に関する第3情報を特定し、
前記特定した第3情報を、前記広告の権利者、または前記第1ユーザに提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プロセッサに、さらに、
前記移動体の周囲の店舗に関する第2情報を取得し、
前記取得した第2情報に基づいて、前記周囲の店舗に関する広告を特定し、
前記特定した広告を、前記第1情報を通知した第2ユーザに対してのみ提示するステップを実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザの端末の情報と、前記移動体の情報とに基づいて、前記第1ユーザの評価値を特定し、
前記特定した評価値に基づいて、前記第1ユーザに対する特定の報酬を特定し、
前記特定した報酬を前記第1ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1または2に記載のプログラム。
【請求項4】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、
広告情報を配信する移動体のユーザである第1ユーザが使用する前記移動体の外観に広告が設置されており、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記移動体の周囲の第2ユーザの端末に対し、前記移動体に設置された広告の情報を配信するステップと、
前記配信された前記移動体に設置された広告の情報に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2ユーザの端末に、前記移動体に設置された広告の情報に関連する第1情報を通知させるステップと、
前記第1ユーザの行動範囲に関する情報を取得し、
前記取得した情報に基づいて、特定の移動経路を前記第1ユーザに提示するステップと、
前記移動体の実際の移動経路に関する情報を取得し、
前記提示した特定の移動経路と、前記取得した移動体の現実の移動経路との重畳の割合を特定するステップと、
前記特定した重畳の割合に基づいて、前記第1ユーザに特定の報酬を提示するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項5】
前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザからの移動経路に関する情報を取得し、
前記取得した移動経路に関する情報に基づいて広告を特定し、
前記特定した広告を、前記第1ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザの嗜好性に関する情報を取得し、
前記取得した情報に基づいて、広告の候補を特定し、
前記特定した広告の候補を、前記第1ユーザに提示するステップを実行させる、請求項1から5のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
前記プロセッサに、さらに、
前記提示するステップにおいて提示した広告の候補を、前記第1ユーザが選択した回数に関する情報を取得し、
前記取得した回数に関する情報に基づいて、特定の報酬を特定し、
前記特定した報酬を、前記第1ユーザに提示するステップを実行させる、請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、
広告情報を配信する移動体のユーザである第1ユーザが使用する前記移動体の外観に広告が設置されており、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記移動体の周囲の第2ユーザの端末に対し、前記移動体に設置された広告の情報を配信するステップと、
前記配信された前記移動体に設置された広告の情報に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2ユーザの端末に、前記移動体に設置された広告の情報に関連する第1情報を通知させるステップと、
前記第2ユーザの人数に関する情報を取得し、
前記取得した人数に関する情報と、前記第1情報を通知した前記第2ユーザの情報とに基づいて、前記第1情報を通知した人数の割合に関する第3情報を特定し、
前記特定した第3情報を、前記広告の権利者、または前記第1ユーザに提示するステップと、を実行する、方法。
【請求項9】
制御部を備える情報処理装置であって、
広告情報を配信する移動体のユーザである第1ユーザが使用する前記移動体の外観に広告が設置されており、
前記制御部が、
前記移動体の周囲の第2ユーザの端末に対し、前記移動体に設置された広告の情報を配信するステップと、
前記配信された前記移動体に設置された広告の情報に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2ユーザの端末に、前記移動体に設置された広告の情報に関連する第1情報を通知させるステップと、
前記第2ユーザの人数に関する情報を取得し、
前記取得した人数に関する情報と、前記第1情報を通知した前記第2ユーザの情報とに基づいて、前記第1情報を通知した人数の割合に関する第3情報を特定し、
前記特定した第3情報を、前記広告の権利者、または前記第1ユーザに提示するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項10】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、
広告情報を配信する移動体のユーザである第1ユーザが使用する前記移動体の外観に広告が設置されており、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記移動体の周囲の第2ユーザの端末に対し、前記移動体に設置された広告の情報を配信するステップと、
前記配信された前記移動体に設置された広告の情報に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2ユーザの端末に、前記移動体に設置された広告の情報に関連する第1情報を通知させるステップと、
前記第1ユーザの行動範囲に関する情報を取得し、
前記取得した情報に基づいて、特定の移動経路を前記第1ユーザに提示するステップと、
前記移動体の実際の移動経路に関する情報を取得し、
前記提示した特定の移動経路と、前記取得した移動体の現実の移動経路との重畳の割合を特定するステップと、
前記特定した重畳の割合に基づいて、前記第1ユーザに特定の報酬を提示するステップと、を実行する、方法。
【請求項11】
制御部を備える情報処理装置であって、
広告情報を配信する移動体のユーザである第1ユーザが使用する前記移動体の外観に広告が設置されており、
前記制御部が、
前記移動体の周囲の第2ユーザの端末に対し、前記移動体に設置された広告の情報を配信するステップと、
前記配信された前記移動体に設置された広告の情報に対する前記第2ユーザの操作に基づいて、前記第2ユーザの端末に、前記移動体に設置された広告の情報に関連する第1情報を通知させるステップと、
前記第1ユーザの行動範囲に関する情報を取得し、
前記取得した情報に基づいて、特定の移動経路を前記第1ユーザに提示するステップと、
前記移動体の実際の移動経路に関する情報を取得し、
前記提示した特定の移動経路と、前記取得した移動体の現実の移動経路との重畳の割合を特定するステップと、
前記特定した重畳の割合に基づいて、前記第1ユーザに特定の報酬を提示するステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両などの移動体の外部に広告を設置し、移動体を駆動させることで、周囲のユーザに広告情報を提示するシステムが知られている。
【0003】
特許文献1には、個人情報DBと、位置情報DBと、利用道路推定部と、利用傾向把握部と、広告情報DBと、規則DBと、決定部と、配信部とを備える広告配信装置に関する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-52908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
移動体の外部に広告を設置し、周囲のユーザに広告情報を配信するシステムにおいて、よりいっそう効果的に広告を配信する技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によると、プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、移動体の外観と広告とが関連付けられており、プログラムは、プロセッサに、移動体の周囲のユーザの端末に対し、広告情報を配信するステップと、広告情報に対するユーザの操作に基づいて、ユーザの端末に、広告情報に関連する第1情報を通知させるステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、よりいっそう効果的に広告を配信する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】システム1全体の構成を示すブロック図である。
図2】端末装置10の機能的な構成を示す図である。
図3】サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図4】サーバ20の記憶部に記憶されているユーザ情報データベース、広告情報データベース、地域情報データベースのデータ構造である。
図5】サーバ20の記憶部に記憶されている走行履歴情報データベースのデータ構造である。
図6】ユーザ情報に基づいて、ユーザに提示する広告の情報を特定し、特定した広告の情報を周囲のユーザに送信する処理を表すフローチャートである。
図7】サーバから取得した広告の情報を周囲のユーザの端末装置に送信し、周囲のユーザの操作の情報に基づいて、関連する情報を周囲のユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図8】移動体の周囲のユーザの操作に関する情報に基づいて、周囲の店舗に関連する広告の情報を特定し移動体の周囲のユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図9】移動体の周囲のユーザの操作に関する情報に基づいて、周囲のユーザの人数と広告を通知した人数との割合を特定し移動体のユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
図10】広告の情報を配信する移動体の外観を示す図である。
図11】広告の配信システムの全体図を示す図である。
図12】移動体のユーザが、移動体のユーザの端末装置10において、配信する広告の情報を特定するための一連の処理を表す画面例を示す。
図13】移動体のユーザが、移動体のユーザの端末装置10において、広告の配信が完了したことを報告するための一連の処理を表す画面例を示す。
図14】移動体のユーザに対し、効果的に広告を配信するための推奨ルートを提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
図15】移動体のユーザに対し、移動体のユーザが入力したルートに対する最適な広告の情報を提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
図16】移動体のユーザに対し、移動体のユーザの情報に基づいて広告の情報を提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
図17】ジオターゲティング(利用者の位置情報(IPアドレス、GPSの基地局、Wi-Fiの接続情報などから居住地を解析)を利用したマーケティング手法)を利用した広告の配信システムの全体図を示す図である。
図18】移動体のユーザに対し、ジオターゲティングを利用した広告配信の結果を提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<1 システム全体の構成図>
図1は、第1の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を表している。
【0011】
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0012】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC、移動体に設置されているデータ端末であるとしてもよい。図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0013】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0014】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0015】
サーバ20は、移動体のユーザの広告の配信に関連する各種情報を管理する。サーバ20は、移動体のユーザの各種情報、移動体のユーザが配信する可能性のある広告の各種情報、移動体のユーザが広告を配信する地域の各種情報、移動体のユーザが広告を配信するために移動体を駆動させた履歴の各種情報を記憶する。
【0016】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0017】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0018】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス131およびディスプレイ132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0019】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0020】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0021】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調、および周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0022】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス131と、ディスプレイ132とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス131は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス131は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。
【0023】
ディスプレイ132は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ132は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0024】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0025】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。例えば、システム1において、ユーザの位置情報を参照可能にしている場合、ユーザの近くにある決済装置を優先してユーザに提示することができる。また、位置情報センサ150は、情報機器間の近距離通信システムで用いられる通信規格に基づく送受信装置であるとしてもよい。具体的には、位置情報センサ150は、Bluetooth(登録商標)モジュールなど2.4GHz帯を使用して、Bluetooth(登録商標)モジュールを搭載した他の情報機器からのビーコン信号を受信する。端末装置10は、当該近距離通信を利用したビーコンに基づき、端末装置10の位置の情報を取得することとしてもよい。
【0026】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
【0027】
モーションセンサ170は、ジャイロセンサ、加速度センサ等により構成され、端末装置10の傾きなどを通じて、端末装置10が設置されている移動体の速度などを検出する。
【0028】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報181を記憶する。
【0029】
ユーザ情報181は、ユーザの氏名、性別、年齢、嗜好など、一連の広告の配信体験において、ユーザが配信することを推奨される広告をサーバ20が特定するための情報である。しかしながら、一連の広告の配信体験において、当該ユーザ情報は必須ではなく、仮にユーザ情報がない場合でも、本プログラムの処理に影響はない。
【0030】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部191と、送受信部192と、データ処理部193と、報知制御部194としての機能を発揮する。
【0031】
入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0032】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0033】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0034】
データ処理部193は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0035】
報知制御部194は、表示画像をディスプレイ132に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理を行う。
【0036】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0037】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0038】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース281と、広告情報データベース282と、地域情報データベース283と、走行履歴情報データベース284等を記憶する。
【0039】
ユーザ情報データベース281は、移動体のユーザの各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0040】
広告情報データベース282は、移動体のユーザが移動体によって他のユーザに広告情報を提示するための広告に関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0041】
地域情報データベース283は、移動体のユーザが広告を選択し、移動ルートを特定する際に、ユーザ情報データベース281に関連付けられた地域の各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0042】
走行履歴情報データベース284は、移動体のユーザが広告を選択し、周囲のユーザに広告の情報を配信した履歴に関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0043】
受信制御モジュール2041は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0044】
送信制御モジュール2042は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0045】
ユーザ情報取得モジュール2043は、移動体のユーザの各種情報を取得する。
【0046】
広告情報取得モジュール2044は、移動体のユーザが移動体によって他のユーザに広告情報を提示するための広告に関する各種情報を取得する。
【0047】
地域情報取得モジュール2045は、移動体のユーザが広告を選択し、移動ルートを特定する際に、ユーザ情報データベース281に関連付けられた地域の各種情報を取得する。
【0048】
走行履歴情報取得モジュール2046は、移動体のユーザが広告を選択し、周囲のユーザに広告の情報を配信した履歴に関する各種情報を取得する。
【0049】
<2 データ構造>
図4図5は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース281、広告情報データベース282、地域情報データベース283、走行履歴情報データベース284のデータ構造を示す図である。
【0050】
図4に示すように、ユーザ情報データベース281は、項目「ユーザID」と、項目「氏名」と、項目「性別」と、項目「年齢」と、項目「ユーザランク」と、項目「参加回数」と、項目「地域ID」と、項目「行動範囲」と、項目「車種」と、項目「車形式」と、項目「趣味」と、項目「備考」等を含む。
【0051】
項目「ユーザID」は、移動体のユーザそれぞれを識別する情報である。
【0052】
項目「氏名」は、移動体のユーザそれぞれの氏名を示す情報である。例えば、ユーザID「U001」で識別されるユーザは、氏名「森」であることを示し、ユーザID「U002」で識別されるユーザは氏名「佐藤」であることを示す。
【0053】
項目「性別」は、移動体のユーザそれぞれの性別を示す情報である。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、性別が「F」であることから、女性(Female)であることを示す。また、ユーザID「U002」の氏名「佐藤」は、性別が「M」であることから、男性(Male)であることを示す。ある局面において、サーバ20は、移動体に関連付ける広告の候補を、当該情報に基づいて特定してもよい。
【0054】
これにより、移動体のユーザは、同じ広告主からの広告の場合でも、性別ごとに異なった広告を配信することができる。そのため、自身の嗜好に合った広告、自身が興味を惹かれる広告を配信することができるため、広告情報の配信におけるモチベーションの向上が期待できる。
【0055】
項目「年齢」は、移動体のユーザそれぞれの年齢を示す情報である。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、年齢が「28」であることを示す。また、ユーザID「U002」の氏名「佐藤」は、年齢が「25」であることを示す。
【0056】
項目「ユーザランク」は、移動体のユーザそれぞれの評価の度合を示す情報である。具体的には、サーバ20は、移動体のユーザそれぞれに対し、広告を配信するキャンペーンへの参加回数、総走行距離などの情報に基づいて、各々のユーザランクを特定してもよい。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示される移動体のユーザは、ユーザランクが「ゴールド」であることを示す。また、ユーザID「U004」の氏名「小野」は、ユーザランクが「ブロンズ」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、当該ユーザランクの情報に基づいて、移動体のユーザが配信可能な広告の候補を特定してもよい。
また、ある局面において、ユーザランクの特定方法として、サーバ20は、移動体に設置された端末装置10のモーションセンサ170などが取得した情報に基づいて、移動体のユーザの安全運転に関する情報を特定してもよい。例えば、サーバ20は、移動体の駆動速度、カーブにおける旋回挙動などの情報を移動体に設置された端末装置10から取得する。その後、サーバ20は、取得した情報に基づいて、移動体のユーザのユーザランクを特定してもよい。また、ある局面において、サーバ20は、後述する項目「備考」に記憶された、移動体のユーザの過去の事故歴、違反歴などの情報に基づいてユーザランクを特定してもよい。
【0057】
これにより、移動体のユーザは、広告を配信する回数が増えていくにつれ、自身の評価を上げること、配信可能な広告を増やすこと、などが期待できる。そのため、移動体のユーザは、広告を配信することに対するモチベーションが向上されることが期待できる。また、広告主は、自身の広告を何度も配信する「お得意様」を擁することができるため、安定した広告配信の効果が期待できる。他にも、広告主は、ユーザランクに基づいて、移動体のユーザが配信可能な広告の候補を特定することができるため、広告主のブランドイメージを低下させるような移動体のユーザが広告を配信することを防ぐことができる。また、移動体のユーザは、移動体の駆動に際し、安全な駆動を心掛けさせるという意識づけの向上が期待できる。
【0058】
項目「参加回数」は、移動体のユーザそれぞれが、各広告を配信した回数を示す。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、「A社」の広告を「5回」、「B社」の広告を「2回」配信した経験があることを示す。また、ユーザID「U002」の氏名「佐藤」で示されるユーザは、「B社」の広告を「3回」配信した経験があることを示す。ある局面において、当該回数は、各社ごとにまとめた数値ではなく、各社の商品ごとに分類された(例えば、「A社」の商品「**」を「2回」など)情報として示してもよい。
【0059】
これにより、移動体のユーザは、自身がどの企業の広告を多く配信したのかを知ることができる。また、広告主は、どの移動体のユーザが、自社の広告を多く配信したのかを知ることができる。そのため、広告主は、自社の広告を多く配信した移動体のユーザに優先的に配信する広告を提示するなど、より効果的な広告効果を得るための方法などを検討することができる。
【0060】
項目「地域ID」は、各ユーザに関連付けられた地域を示す情報であり、後述する地域情報データベース283の項目「地域ID」に関連付けられた情報を示す。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、地域IDが「R001」であることを示し、ユーザID「U004」の氏名「小野」は、地域IDが「R002」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、地域限定の広告情報などを特定し、移動体のユーザの端末装置10に当該広告の情報を提示してもよい。
【0061】
これにより、移動体のユーザは、住んでいる地域の情報に基づいた広告を配信することができるため、モチベーションの維持・向上が期待できる。
【0062】
項目「行動範囲」は、移動体のユーザそれぞれの、日常における行動範囲を示す。具体的には、サーバ20は、移動体のユーザの端末装置10から取得した移動体のユーザの位置情報などに基づいて、当該ユーザの行動範囲を特定してもよい。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、行動範囲が「***周辺」であることを示し、ユーザID「U002」の氏名「佐藤」は、行動範囲が「〇●周辺」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、当該行動範囲の情報に基づいて、移動体のユーザが配信することが望ましい広告の情報を特定し、移動体のユーザの端末装置10に当該広告の情報を提示してもよい。
ある局面において、移動体のユーザの端末装置10は、移動体のユーザから休日などに関する情報の入力操作を受け付け、受け付けた情報をサーバ20に送信してもよい。すわなち、サーバ20は、移動体のユーザの端末装置10から移動体のユーザの休日などの情報を取得し、取得した情報と位置情報とに基づいて、当該ユーザの行動範囲を特定してもよい。
【0063】
これにより、移動体のユーザは、自分の日常における行動範囲の情報に基づいた広告を配信することができるため、広告の内容と広告を閲覧するユーザ層との乖離を防ぐことができ、広告効果の向上が期待できる。
【0064】
項目「車種」は、移動体のユーザが使用する移動体の種類に関する情報を示す。具体的には、サーバ20は、移動体のユーザから、当該移動体の種類に関する情報の入力を受け付けてもよい。例えば、ユーザID「U001」の移動体のユーザが使用する移動体の種類は「H社++(青)、2005年製造」のものであることを示していてもよい。すなわち、H社製の++という四輪自動車であり、ボディカラーは青、2005年に製造されたものであることを示していてもよい。ある局面において、当該車種は、移動体のユーザが所有権を有する四輪自動車に限定されず、レンタカーでもよい。また、当該車種は、四輪自動車に限定されず、自転車などの軽車両でもよい。ある局面において、サーバ20は、当該車種の情報に基づいて、移動体のユーザが配信することが推奨される広告の情報を特定してもよい。すなわち、サーバ20は、移動体の製造元、色、年代などの情報に基づいて、最適な広告の情報を特定し、移動体のユーザに提示してもよい。加えて、サーバ20は、移動体のユーザが広告の情報を選択するときに、当該情報を条件として設定してもよい。
【0065】
これにより、移動体のユーザは、自身の使用する移動体の情報に基づいて、広告を配信することができる。そのため、移動体のユーザは、自身の使用する移動体にそぐわない広告(例えば、移動体の外観に合わない広告の情報など)を避けることができ、広告配信に対するモチベーションの維持・向上が期待できる。
【0066】
項目「車形式」は、移動体のユーザの使用する移動体の形式を示す情報である。具体的には、サーバ20は、移動体のユーザが使用する移動体が四輪自動車である場合などに、移動体のユーザから当該自動車の形式などに関する情報の入力を受け付けてもよい。例えば、ユーザID「U001」の移動体のユーザが使用する移動体の形式は「普通車、SUV(Sport Utility Vehicle)」であることを示していてもよい。他にも、移動体の形式は、EV(Electric Vehicle)などであってもよい。ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、移動体のユーザに提示する広告の情報を特定してもよい。例えば、サーバ20は、SUV車を製造している会社の広告の情報を移動体のユーザに提示する場合などには、当該情報を参照し、SUV車を使用している移動体のユーザのみに、当該広告の情報を提示してもよい。また、当該情報は四輪自動車に限られず、軽車両などの場合には、「ロードバイク」などの情報を移動体のユーザから取得してもよい。
【0067】
これにより、移動体のユーザは、自身の使用する移動体の車種のみならず、形式にも基づいた広告を配信することができる。また、広告主は、移動体のユーザが使用している形式と同じ形式の移動体の広告を配信できるため、広告効果の向上が期待できる。
【0068】
項目「趣味」は、移動体のユーザそれぞれの趣味・嗜好を示す。例えば、例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、趣味が「メイク」であることを示し、ユーザID「U002」の氏名「佐藤」は、行動範囲が「スポーツ」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、当該趣味の情報に基づいて、移動体のユーザが配信可能な広告の情報を特定してもよい。
【0069】
これにより、移動体のユーザは、自分の趣味に基づいた広告の情報を配信することができるため、継続して広告を配信するためのモチベーションの維持・向上が期待できる。
【0070】
項目「備考」は、移動体のユーザそれぞれにおいて、瑕疵がある場合などに特記すべき事項の情報を示す。例えば、ユーザID「U001」の氏名「森」で示されるユーザは、備考が「なし」であることを示し、ユーザID「U004」の氏名「小野」は、備考が「**で事故歴あり」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、当該情報に基づいて、事故歴のある地域を除外した範囲における広告情報などを特定してもよい。
【0071】
これにより、広告主は、事故を起こす可能性のある地域における広告の配信を防ぐことができ、ブランドイメージの低下などを防ぐことができる。また、移動体のユーザは、事故を起こした地域での広告の情報が提示されないことで、「再び事故を起こすかもしれない」、といった心理的な不安を取り除くことが期待できる。
【0072】
図4に示すように、広告情報データベース282は、項目「広告ID」と、項目「広告企業」と、項目「商品種別」と、項目「単価」と、項目「条件」と、項目「特記事項」等を含む。
【0073】
項目「広告ID」は、広告情報それぞれを識別するための情報を示す。
【0074】
項目「広告企業」は、広告IDに紐づけられた、広告主となる企業などを識別する情報を示す。例えば、広告ID「A001」の広告企業は「A社」であり、広告ID「A002」の広告企業は「B社」であることを示す。
【0075】
項目「商品種別」は、広告ごとの、情報を配信する商品を識別するための情報を示す。例えば、広告ID「A001」の広告企業は「A社」であり、商品種別は「化粧品」であることを示す。また、広告ID「A003」の広告企業は「B社」であり、商品種別は「飲料」であることを示す。ある局面において、端末装置10は、当該商品種別などの情報を、後述する単価、条件などの情報とともに移動体のユーザに提示し、当該移動体のユーザからの、配信する広告を選択するための入力操作を受け付けることとしてもよい。
【0076】
これにより、移動体のユーザは、商品種別の情報に基づいて、自身の趣味・嗜好に合わせた広告を選択することができるため、継続的に広告を配信するためのモチベーションの維持・向上が期待できる。
【0077】
項目「単価」は、広告ごとの、実績に応じた移動体のユーザへの報酬に関する情報を示す。例えば、広告ID「A001」の広告は単価が「7円/km、5円/人」である、すわなち、下記の情報を示している。(1)走行距離に応じた報酬を付与する広告においては、1kmあたり7円の報酬が得られることを示し、(2)移動体の周囲のユーザの端末装置の位置情報をGPSなどにより取得し、取得した位置情報に基づいて広告を配信し、配信した人数に応じた報酬を付与する広告(ジオターゲティング広告)においては、1人あたり5円の報酬が得られることを示している。このとき、移動体のユーザの端末装置10は、単価の情報として、走行距離に応じた単価、あるいは広告情報を配信した人数、広告情報の配信を受けた端末のユーザが広告に対して反応する操作(閲覧など)をした回数等に応じた単価のうちいずれかを移動体のユーザに提示してもよいし、これらのうち複数を同時に移動体のユーザに提示してもよい。
【0078】
これにより、移動体のユーザは、商品種別だけでなく、単価も加味して、配信したい広告を選択することができるため、モチベーションの維持・向上が期待できる。
【0079】
項目「条件」は、広告ごとに設定された、当該広告を配信するための条件に関する情報を示す。具体的には、当該項目は、各広告を配信するにあたり、移動体のユーザに求めるべき条件(例えば、一定以上のユーザランクが必要、特定の趣味・嗜好を有するユーザのみに限定する、など)の情報を示す。例えば、広告ID「A001」の広告は条件が「シルバー以上、趣味メイク」であり、広告ID「A002」の広告は条件が「ブロンズ以上」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、ユーザ情報データベース281を参照し、移動体のユーザがすべての条件を満たしている広告の情報のみを特定して移動体のユーザの端末装置10に提示してもよい。また、ある局面において、移動体のユーザの端末装置10は、サーバ20から取得した条件に関する情報を、移動体のユーザに提示してもよい。
【0080】
これにより、広告主は、条件を満たした移動体のユーザによる広告の配信が期待できる。加えて、広告主は、自社の商品のジャンルなどに適した移動体のユーザによる広告の配信が期待できる。また、移動体のユーザは、広告の選択に必要な条件を提示されることで、モチベーションの向上が期待できる。
【0081】
項目「特記事項」は、各広告において、特記すべき事項に関する情報を示す。具体的には、当該情報は、移動体のユーザが一定の条件を満たすと報酬が変化する、移動体のユーザのユーザランクに応じて報酬が変化する、などの情報を示す。例えば、広告ID「A001」の広告は、特記事項として「参加回数〇回または走行距離**km以上で単価UP」と定義されており、移動体のユーザが当該条件を満たす場合に、単価が上昇することを示す。ある局面において、移動体のユーザの端末装置10は、移動体のユーザに広告の情報を提示する際に、当該情報をあわせて移動体のユーザに提示してもよい。
【0082】
これにより、移動体のユーザは、どのような条件を満たせば、より多くの報酬を得られるか、などを把握したうえで広告の配信をすることができ、広告の配信を促進することが期待できる。
【0083】
図4に示すように、地域情報データベース283は、項目「地域ID」と、項目「人口密度」と、項目「繁華街」と、項目「店舗情報」と、項目「車道の広さ」と、項目「備考」等を含む。
【0084】
項目「地域ID」は、広告を配信する対象となる各地域を識別する情報を示す。当該情報は、ユーザID等の他の情報と紐づけられていてもよい。
【0085】
項目「人口密度」は、各地域における人口密度に関する情報を示す。例えば、地域ID「R001」の人口密度は「●人/km2」であり、地域ID「R002」の人口密度は「■人/km2」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、当該情報、または後述する繁華街の情報などに基づいて、移動体のユーザが移動体を駆動させるべきルートの情報を特定してもよい。
【0086】
項目「車保有率」は、各地域における車の保有率の情報を示す。例えば、地域ID「R001」の車保有率は「20%」であることを示していてもよい。ある局面において、サーバ20は、上述の項目「人口密度」の情報と、当該情報とに基づいて、移動体のユーザが移動体を駆動させるべきルートの情報などを特定してもよい。すなわち、サーバ20は、人口密度は高いものの、車保有率が低い地域、人口密度は低いものの、車の保有率が高い地域、などの情報に基づいて、当該ルートの情報、広告の情報などを特定してもよい。
【0087】
これにより、広告主は、上述の情報に基づいて、広告の効果が大きく見込める地域などの情報を得ることができるため、より効果的に広告効果を得るための施策などを検討することができる。
【0088】
項目「繁華街」は、各地域における繁華街の有無に関する情報を示す。具体的には、サーバ20は、各地域において人の往来が多い場所、商業施設が多い場所などを繁華街と定義し、特に高い広告の効果が見込める地域として特定してもよい。例えば、地域ID「R001」は繁華街「あり」であることを示し、地域ID「R002」は繁華街「なし」であることを示す。ある局面において、サーバ20は、前述の人口密度の情報、当該情報などに基づいて、移動体のユーザが移動体を駆動させるべきルートの情報を特定してもよい。
【0089】
これにより、ユーザは、より高い広告の効果が期待できるルートを選択して広告を配信することができ、より多くの報酬を得ることができる。
【0090】
図5に示すように、走行履歴情報データベース284は、項目「履歴ID」と、項目「広告ID」と、項目「ユーザID」と、項目「配信日時」と、項目「走行地域」と、項目「走行距離」と、項目「広告配信人数/走行範囲内人数」と、項目「ナビ連携」等を含む。
【0091】
項目「履歴ID」は、移動体のユーザが広告を配信したときの各種履歴を識別する情報を示す。
【0092】
項目「広告ID」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた広告の情報を識別する情報を示す。例えば、履歴ID「L001」には広告ID「A001」の広告に関する各種情報が関連付けられている。
【0093】
項目「ユーザID」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた広告の情報を配信した移動体のユーザの情報を識別する情報を示す。例えば、履歴ID「L001」にはユーザID「U001」のユーザに関する各種情報が関連付けられている。すなわち、履歴ID「L001」では、ユーザID「U001」で識別される移動体のユーザが広告ID「A001」の広告を配信したことを示す。
【0094】
項目「配信日時」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた広告の情報を移動体のユーザが配信した日時に関する情報を示す。具体的には、サーバ20は、履歴IDそれぞれに関連付けられた移動体のユーザが、同じく履歴IDそれぞれに関連付けられた広告の情報の配信を開始した日時と終了した日時に関する情報を取得し、当該項目に記憶してもよい。例えば、履歴ID「L001」の配信日時は「2020/05/02 10:30~2020/05/04 15:00」であることを示す。
【0095】
これにより、広告主は、当該情報と、後述する項目「走行地域」の情報、項目「走行距離」の情報、項目「広告配信人数/走行範囲内人数」の情報などとに基づいて、広告の効果などを測定することができる。
【0096】
項目「走行地域」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた走行地域に関する情報を示す。具体的には、移動体のユーザが、広告の情報を配信するために、移動体を駆動させた地域に関する情報を示す。例えば、履歴ID「L001」に関連付けられた広告の情報を配信するために、ユーザID「U001」である移動体のユーザが移動体を駆動させた走行地域は「R001」であることを示す。
【0097】
項目「走行距離」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた走行距離に関する情報を示す。具体的には、移動体のユーザが、広告の情報を配信するために、移動体を駆動させた距離に関する情報を示す。例えば、履歴ID「L001」に関連付けられた広告の情報を配信するために、ユーザID「U001」である移動体のユーザが移動体を駆動させた走行距離は「●●km」であることを示す。
【0098】
項目「広告配信人数/走行範囲内人数」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた走行範囲内の人数と広告の配信人数との割合に関する情報を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10が、移動体の周囲の人数を走行範囲内人数の情報として取得し、その中で広告の情報を配信した人数を広告配信人数の情報として取得し、サーバ20に送信する。その後、サーバ20は、取得した走行範囲内人数の情報と広告配信人数の情報に基づいて、当該割合を特定してもよい。例えば、履歴ID「L001」に関連付けられた広告をユーザID「U001」である移動体のユーザが配信した際の広告配信人数/走行範囲内人数は「15/80」であることがわかる。すなわち、履歴ID「L001」に関連付けられた広告ID「A001」は、移動体の周囲のユーザの人数80人に対し、15人に対し広告の情報を配信したことを示す。
【0099】
これにより、広告主は、当該情報と、前述した項目「配信日時」の情報、項目「走行地域」の情報、項目「走行距離」の情報などとに基づいて、どのような要因が広告の効果的な配信に関係しているのか、などを把握することができる。そのため、広告主は、各広告の配信のための条件(広告情報データベース282における項目「条件」)などを変更し、より効果的な広告効果を得るための策を執ることができる。また、これにより、移動体のユーザも、より効果的に広告を配信することができる。そのため、移動体のユーザは、報酬をより多く得ることができるため、モチベーションの向上が期待できる。
【0100】
項目「ナビ連携」は、履歴IDそれぞれに関連付けられた広告の情報とナビとの連携の状況に関する情報を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10が、サーバ20から取得したルートの情報と、ナビゲーションシステムとの連携を行ったか否かの情報を示す。例えば、履歴ID「L001」に関連付けられた広告のナビ連携は「あり」であることを示す。このとき、ナビゲーションシステムは、端末装置10に内蔵されているアプリケーションであってもよいし、移動体に設置されている端末に内蔵されているアプリケーションであってもよい。移動体に設置されている端末のアプリケーションを利用する場合には、移動体のユーザの端末装置10と、移動体に設置されている端末とBluetooth(登録商標)モジュールなどを利用して接続し、端末装置10がサーバ20から取得したルートの情報を当該端末に送信してもよい。
ある局面において、サーバ20は、移動体のユーザが実際に移動体を駆動させたルートに関する情報を取得し、取得した情報と、特定したルートの情報との重畳の割合に基づいて、ユーザの報酬の情報を特定してもよい。
【0101】
これにより、広告主は、当該情報を参照することで、ナビと連携して広告を配信した場合と、ナビと連携せずに広告を配信した場合とで、広告の効果の差などを把握することができる。また、移動体のユーザは、特定されたルートに従って移動体を駆動させることで、多くの報酬を得ることができる。
【0102】
<3 動作>
以下、システム1が商品情報に基づき、移動体のユーザが広告の情報を取得し、周囲のユーザに当該広告情報を提示する一連の処理について説明する。
【0103】
(3.1 ユーザ情報に基づいた広告の情報を取得し、周囲のユーザの端末に送信)
図6は、ユーザ情報に基づいて、ユーザに提示する広告の情報を特定し、特定した広告の情報を周囲のユーザに送信する処理を表すフローチャートである。
【0104】
ステップS601において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、移動体のユーザの情報をサーバ20に送信する。
【0105】
ステップS651において、サーバ20は、取得したユーザ情報に基づいて、ユーザに提示する広告情報を特定し、特定した結果を移動体のユーザの端末装置10に送信する。具体的には、サーバ20は、移動体の端末装置10から、移動体のユーザの性別、ユーザランク、行動範囲、趣味などの情報を取得し、当該情報に基づいて、広告の効果の高い広告の情報を特定し、ユーザに提示してもよい。ある局面において、ユーザは、当該ステップにて提示された広告の情報以外にも、自身が好ましいと思える広告の情報を選択する形で配信する広告を決定してもよい。
【0106】
これにより、ユーザは、自身の情報に基づいた広告の情報だけでなく、自身で選択した広告の情報を配信対象とすることができる。
【0107】
ステップS602において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、サーバ20から、配信する広告に関する情報を取得する。具体的には、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、広告の対象となる商品の種類、報酬、条件などの情報をサーバ20から取得することとしてもよい。
【0108】
ステップS603において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、サーバ20から取得した広告に関する情報を、移動体の周囲のユーザの端末装置10に対し送信する。このとき、周囲のユーザに広告に関する情報を配信する手段として、RFID(radio frequency identifier)を利用した通信手段、Bluetooth(登録商標)モジュールなどを利用した通信手段などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0109】
(3.2 周囲のユーザの端末に広告情報を配信し、操作状況に応じて関連する情報を送信)
図7は、サーバから取得した広告の情報を周囲のユーザの端末装置に送信し、周囲のユーザの操作の情報に基づいて、関連する情報を周囲のユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0110】
ステップS751において、周囲のユーザの端末装置10の制御部190は、移動体のユーザの端末装置10から取得した広告の情報を、ディスプレイ132に表示する等により周囲のユーザに提示する。このとき、周囲のユーザに当該広告の情報を提示する方法として、下記の方法などが挙げられるが、これに限定されない。(1)周囲のユーザの端末装置10のディスプレイ132に当該情報をポップアップで表示する方法、(2)ディスプレイ132の特定の位置に当該情報を通知として表示する方法、など。
【0111】
また、ある局面において、周囲のユーザの端末装置10の制御部が、当該情報を当該周囲のユーザに提示するときに、「クリックするとクーポン取得」などの表示とともに当該情報を提示してもよい。
これにより、周囲のユーザは、通知された広告の情報に対して特定の操作を行うことで、特定の報酬が得られることが事前にわかるため、広告に対する操作の動機づけを生じさせることができる。
【0112】
ステップS752において、周囲のユーザの端末装置10の制御部190は、広告情報に対して周囲のユーザが行った操作(広告をクリックするなど)に関する情報を取得し、取得した情報を移動体のユーザの端末装置10に送信する。
【0113】
ステップS701において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、周囲のユーザの端末装置10から取得した情報に基づいて、当該ユーザに送信した広告の情報に関連する情報として、当該広告の詳細、期間限定クーポンなどの情報を特定する。
【0114】
ステップS702において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、特定した情報を周囲のユーザの端末装置10に送信する。
【0115】
ステップS753において、周囲のユーザの端末装置10の制御部190は、移動体のユーザの端末装置10から取得した情報を、ディスプレイ132に表示する等により周囲のユーザに提示する。
【0116】
ステップS754において、周囲のユーザの端末装置10の制御部190は、移動体のユーザの端末装置10から取得した情報に対する、周囲のユーザの操作(詳細をクリックした、購入した、など)に関する情報を移動体のユーザの端末装置10に送信する。
【0117】
ステップS703において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、周囲のユーザの端末装置10から取得した、周囲のユーザの操作に関する情報(詳細をクリックした、購入したなど)をサーバ20に送信する。
【0118】
(3.3 周囲のユーザの操作に関する情報に基づいて、周囲の店舗に関連する広告の情報を提示)
図8は、移動体の周囲のユーザの操作に関する情報に基づいて、周囲の店舗に関連する広告の情報を特定し移動体の周囲のユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0119】
ステップS851において、サーバ20は、移動体のユーザの端末装置10から取得した、周囲のユーザの操作に関する情報に応答して、移動体の周囲の店舗に関する情報を取得する。その後、サーバ20は、取得した情報に基づいて、周囲の店舗に関する広告として、クーポンなどの情報を特定し、特定した結果を移動体のユーザの端末装置10に送信する。ある局面において、サーバ20は、移動体のユーザの情報に基づいて、移動体を駆動させるべきルートを特定した際に、当該ルートの周囲の店舗に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、クーポンなどの情報を予め特定しておいてもよい。また、ある局面においては、サーバ20は、当該特定したクーポンなどの情報を、移動体のユーザの端末装置10に送信し、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、記憶部180に当該情報を一時的に記憶させておいてもよい。すなわち、端末装置10の制御部190は、サーバ20を経由せずとも、クーポンなどの情報を周囲のユーザの端末装置10に送信してもよい。
【0120】
ステップS801において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、サーバ20から取得した周囲の店舗に関する広告の情報を、広告情報に関連する情報を通知した周囲のユーザの端末装置10に対してのみ(または、当該通知をした周囲のユーザの端末装置10を優先して)提示する。
【0121】
これにより、移動体の周囲のユーザは、配信された広告に関する情報に対して何らかの操作(例えば、広告をクリックする、など)に応じて、周囲の店舗のクーポンなどを得ることができるため、広告の効果が向上することが期待できる。
【0122】
(3.4 移動体の周囲のユーザの操作に関する情報に基づいて、周囲のユーザの人数と広告を通知した人数との割合を特定)
図9は、移動体の周囲のユーザの操作に関する情報に基づいて、周囲のユーザの人数と広告を通知した人数との割合を特定し移動体のユーザに提示する処理を表すフローチャートである。
【0123】
ステップS901において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、広告情報を送信した周囲のユーザの人数に関する情報と、周囲のユーザの操作に関する情報(詳細をクリックした、購入したなど)とを取得し、当該情報をサーバ20に送信する。
【0124】
ステップS951において、サーバ20は、取得した人数に関する情報と、広告情報に関連する情報を通知したユーザの情報とに基づいて、移動体の周囲のユーザの人数と、そのうちの広告を通知した人数との割合に関する情報を特定する。その後、サーバ20は、特定した結果を移動体のユーザの端末装置10に送信する。ある局面において、サーバ20は、特定した当該情報を、移動体のユーザの端末装置10ではなく、広告主の使用する端末装置10などに送信してもよい。
【0125】
ステップS902において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、サーバ20により特定された情報(広告の反応率など)を、ディスプレイ132に表示する等により、移動体のユーザに提示する。
【0126】
これにより、ユーザまたは広告主は、移動体の周囲のユーザの人数と、そのうち実際に広告の情報を配信した人数との割合を確認することができ、広告の効果を把握することができるため、広告の効果を上げるための要因などについて検討することができる。
【0127】
<4 画面例>
(4.1 広告の概要)
図10は、広告の情報を配信する移動体の外観を示す図である。
【0128】
図10において、移動体1001、1003は移動体の外観を示す図である。特に、移動体1001は移動体の側面からの図を示し、移動体1003は移動体の後方からの図を示す。ある局面において、移動体は自動車などの車両でもよいし、自転車などの軽車両などでもよい。
【0129】
広告ステッカー1002、1004は、移動体に設置する広告を示す図である。ある局面において、広告を設置する方法として、広告の情報を表示したステッカー、マグネット、ラッピングなどが挙げられるが、これに限定されない。また、ある局面においては、当該広告にRFIDなど、外部の通信機器と通信可能な機器が組み込まれており、これらを利用して移動体の周囲のユーザに広告の情報を送信してもよい。また、当該広告ステッカー1002、1004に、スマートフォン等の端末装置のカメラで読み取り可能な二次元コードを含めることとしてもよい。これにより、当該端末装置が、カメラ等で二次元コードを撮影することにより、広告に関する情報を取得することができる。
【0130】
これにより、移動体のユーザは、RFIDなどを利用することで、広告に表示されている情報だけでなく、商品購入のためのURLリンクなどの情報を周囲のユーザに送信することができ、より効率的に広告を配信することができる。
【0131】
(4.2 広告配信の全体図)
図11は、本開示における広告の配信システムの全体図を示す図である。
【0132】
図11において、移動体1101は、移動体のユーザが駆動させる移動体を示す図である。当該移動体が駆動することにより、移動体の周囲のユーザの端末装置10に広告の情報を配信する。
【0133】
周囲のユーザ端末画面1102、1103は、移動体の周囲のユーザの端末装置10に、広告の情報が送信された時の、周囲のユーザの端末装置10のディスプレイ132の画面の表示例を示す。例えば、周囲のユーザ端末画面1102では、周囲のユーザの端末装置10のディスプレイ132上に、ポップアップ形式で、広告の情報が表示されていることを示す。また、周囲のユーザ端末画面1103では、当該情報に対して周囲のユーザが特定の操作(広告をクリックするなど)した結果に応答して、広告の情報、周囲の店舗のクーポンに関する情報等が表示されていることを示す。
【0134】
これにより、移動体の周囲のユーザは、移動体に表示されている広告を目視で確認するだけでなく、端末装置10に送信された広告の情報に基づいて広告の詳細な情報を知ることができる。また、周囲のユーザは、周囲の店舗のクーポンに関する情報などを提示されることで、端末装置10に送信された広告をクリックするなどの意欲が想起される。
【0135】
(4.3 広告情報の特定)
図12は、移動体のユーザが、移動体のユーザの端末装置10において、配信する広告の情報を特定するための一連の処理を表す画面例を示す。
【0136】
図12において、端末装置1201は、移動体のユーザが使用する端末装置10を示す。ある局面において、当該装置は、移動体のユーザが所持するスマートフォン、タブレットなどの携帯端末、ラップトップPC,据え置き型のPCなどであってもよい。
【0137】
広告情報画面1202は、移動体のユーザに提示される広告の情報を表示する画面を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10は、当該画面に、広告主となる企業、商品、条件などの各種情報を示してもよい。例えば、端末装置10は、広告情報画面1202に、「A社」の商品「チューインガム」に関する広告の各種情報(商品の画像、広告の申し込み費用、条件など)を示してもよい。ここで、端末装置10が広告情報画面1202に提示する情報の内容は、これに限定されない。
【0138】
これにより、移動体のユーザは、広告の各種情報を確認しながら、配信する広告を特定することができる。
【0139】
(4.4 広告配信の完了報告)
図13は、移動体のユーザが、移動体のユーザの端末装置10において、広告の配信が完了したことを報告するための一連の処理を表す画面例を示す。
【0140】
図13において、端末装置1301は、図12における端末装置1201と同様に、移動体のユーザが使用する端末装置10を示す。
完了報告画面1302は、移動体のユーザが広告の配信が完了したことを報告するための画面を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10は、ユーザが広告主に対し広告の配信の完了を報告するために、当該画面に、サーバ20によって特定された、移動体に設置した広告の情報(画像情報等)を送信するための画面を示していてもよい。例えば、端末装置10は、広告の配信が完了した報告をするための条件として(1)右斜め前からの外観写真、(2)左斜め後ろからの外観写真、(3)走行距離計の写真などの条件を移動体のユーザに提示してもよい。その後、移動体のユーザが当該写真を撮影すると、端末装置10は、広告主への完了報告(この場合、走行完了報告申請する、の表示をタップするなどの操作を受け付ける。)の操作を受け付け可能としてもよい。このとき、写真を撮影する手段は、移動体のユーザの端末装置10のカメラ160でもよいし、外部の機器(一般的なデジタルカメラなど)でもよい。また、移動体のユーザの端末装置10は、取得した写真のデータ中のExif(Exchangeable image file format)情報などに基づいて、撮影日付などに関する情報を取得してもよい。
【0141】
これにより、広告主は、撮影日付などを含む写真の情報に基づいて完了の報告を受けることができるため、移動体のユーザの不正などを防ぐことができる。
【0142】
(4.5 推奨ルートの提示)
図14は、移動体のユーザに対し、効果的に広告を配信するための推奨ルートを提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
【0143】
図14において、端末装置1401は、図13における端末装置1301と同様に、移動体のユーザが使用する端末装置10を示す。
【0144】
広告情報画面1402は、図12における広告情報画面1202と同様に、移動体のユーザに提示される広告の情報を示す。
【0145】
推奨ルート画面1403は、効果的に広告を配信するための推奨ルートを表示するための画面を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10は、当該情報において、サーバ20が移動体のユーザの情報等に基づいて特定した、移動体を駆動させるための推奨ルートに関する情報を移動体のユーザに提示してもよい。例えば、推奨ルート画面1403において、端末装置10は、サーバ20がユーザ情報データベース281を参照した結果に基づいて、移動体のユーザの行動範囲、行動範囲から推奨されるルートなどに関する情報を提示してもよい。ある局面において、端末装置10は、推奨ルートをナビゲーションシステムに登録するための移動体のユーザからの入力操作を受け付けてもよい。
【0146】
これにより、移動体のユーザは、移動体を推奨ルートにおいて駆動させることで、効果的に広告を配信することができ、報酬をより多く得ることが期待できる。
【0147】
(4.6 登録ルートに対する推奨広告の提示)
図15は、移動体のユーザに対し、移動体のユーザが入力したルートに対する最適な広告の情報を提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
【0148】
図15において、端末装置1501は、図14における端末装置1401と同様に、移動体のユーザが使用する端末装置10を示す。
【0149】
走行ルート入力画面1502は、移動体のユーザが移動体を駆動させるルートを登録するための画面を示す。具体的には、端末装置10は、当該画面において、移動体のユーザからの、移動体を駆動させるルートを特定するための入力操作を受け付けてもよい。ある局面において、端末装置10は、当該画面において、移動体のユーザからのルートの入力操作を受け付けてもよいし、移動体に設置されている端末からのナビゲーションシステムの情報を受け付けてもよい。サーバ20は、端末装置10が受け付けたルートに関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、推奨される広告の情報を特定してもよい。
【0150】
推奨広告情報画面1503は、移動体のユーザが登録したルートに対し、最適な広告の情報を提示するための画面を示す。具体的には、端末装置10は、当該情報において、サーバ20が特定した広告の情報、条件、報酬などの情報を移動体のユーザに提示してもよい。例えば、端末装置10は、サーバ20が移動体のユーザが登録したルートに関する情報に基づいて、「A社」の「新色コスメ」に関する各種情報を特定した結果を当該画面に提示してもよい。また、ある局面において、端末装置10は、移動体のユーザからの、サーバ20が特定した広告を配信するか否かに関する選択の入力操作を受け付けてもよい。
【0151】
これにより、移動体のユーザは、自身が特定したルートに応じて、最適な広告を選択することができる。また、提示された広告が自身の意に沿わないものであった場合には、広告の情報を変更することもできる。そのため、移動体のユーザのモチベーションの維持・向上が期待できる。
【0152】
(4.7 ユーザ情報に基づいた推奨広告の提示)
図16は、移動体のユーザに対し、移動体のユーザの情報に基づいて広告の情報を提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
【0153】
図16において、端末装置1601は、図15における端末装置1501と同様に、移動体のユーザが使用する端末装置10を示す。
【0154】
ユーザ情報表示画面1602は、移動体のユーザの情報を表示するための画面を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10は、当該画面において、サーバ20がユーザ情報データベース281を参照した結果(例えば、ユーザランク、行動範囲、趣味など)を表示してもよい。例えば、本画面例において、移動体のユーザの端末装置10は、当該画面に、ユーザランク「ゴールド」、趣味「メイク」などの情報を表示してもよい。ある局面において、サーバ20は、当該ユーザ情報に基づいて、当該ユーザが配信すべき広告の情報を特定し、ユーザに提示してもよい。
【0155】
推奨広告情報画面1603は、図15における推奨広告情報画面1503と同様に、移動体のユーザが登録したルートに対し、最適な広告の情報を提示するための画面を示す。
【0156】
これにより、移動体のユーザは、自身の情報に基づいた広告を配信することができるため、広告を配信することに対する興趣性が向上し、移動体のユーザのモチベーションの維持・向上が期待できる。
【0157】
(4.8 ジオターゲティングを利用した広告配信の全体図)
図17は、本開示において、ジオターゲティング(利用者の位置情報(IPアドレス、GPSの基地局、Wi-Fiの接続情報などから居住地を解析)を利用したマーケティング手法)を利用した広告の配信システムの全体図を示す図である。
【0158】
図17において、移動体1701は、図11における移動体1101と同様に、移動体のユーザが駆動させる移動体を示す図である。このとき、移動体1701の周囲を囲む円は、ジオターゲティングの対象となる範囲を示す。ある局面において、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、当該範囲内にいる周囲のユーザの位置情報を取得してもよい。すなわち、移動体のユーザの端末装置10の制御部190は、取得した周囲のユーザの位置情報に基づいて、広告の情報を周囲のユーザの端末装置10に送信する。また、ある局面において、移動体のユーザの端末装置10は、取得した周囲のユーザの位置情報に基づいて、配信する対象となる周囲のユーザの人数に関する情報と、実際に広告の情報を配信した人数の情報とを取得し、サーバ20に送信してもよい。そして、サーバ20は、取得した人数に関する情報と、広告の情報を配信した人数に関する情報とに基づいて、周囲のユーザの人数と、実際に広告の情報を配信した人数との割合に関する情報を特定してもよい。
【0159】
これにより、移動体のユーザまたは広告主は、移動体の周囲のユーザの人数に対し、どの程度の割合で広告の情報を配信したか、等、広告の効果に関する情報を把握することができる。そのため、より広告の効果を向上させるための施策などを考案することができる。
【0160】
周囲のユーザ端末画面1702、1703は、図11における周囲のユーザ端末画面1102、1103と同様に、移動体の周囲のユーザの端末装置10に、広告の情報が送信された時の、周囲のユーザの端末装置10のディスプレイ132の画面の表示例を示す。
【0161】
(4.9 ジオターゲティングを利用した広告配信の結果を提示)
図18は、移動体のユーザに対し、ジオターゲティングを利用した広告配信の結果を提示するための一連の処理を表す画面例を示す。
【0162】
図18において、端末装置1801は、図16における端末装置1601と同様に、移動体のユーザが使用する端末装置10を示す。
【0163】
広告情報画面1802は、図14における広告情報画面1402と同様に、移動体のユーザに提示される広告の情報を示す。
【0164】
配信結果画面1803は、移動体のユーザが、ジオターゲティングを利用して広告の情報を移動体の周囲のユーザに配信した結果を表示するための画面を示す。具体的には、移動体のユーザの端末装置10は、移動体の周囲のユーザの端末装置10に対し、ジオターゲティングの手法を利用して広告を配信し、周囲のユーザの広告に対する操作の情報を取得する。その後、移動体のユーザの端末装置10は、サーバ20に取得した情報を送信し、当該情報に基づいてサーバ20が特定した広告の効果の情報等を当該画面に表示してもよい。ある局面において、移動体のユーザの端末装置10は、当該画面に、報酬などの情報を提示してもよい。加えて、サーバ20は、広告主の使用する端末装置10などに当該情報を送信してもよい。また、ある局面において、サーバ20は、同じ広告の情報に関して、ジオターゲティングの利用の有無に基づいて、ジオターゲティングの効果に関する情報を特定し、移動体のユーザまたは広告主の端末装置10に送信してもよい。
【0165】
これにより、移動体のユーザ、および広告主は、ジオターゲティングを利用した広告の配信に関して、一般的な広告の配信方法との効果の差を明確に知ることができる。そのため、どの広告の情報に対してジオターゲティングを利用するのが良いか、などの情報を把握することができる。
【0166】
<5 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。すなわち、以下のような態様を採用してもよい。
(1)情報処理装置であって、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
(2)広告配信のための方法であって、コンピュータを情報処理装置として機能させ、当該情報処理装置に、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
【0167】
<6 付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0168】
(付記1)
プロセッサ29を備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、移動体の外観と広告とが関連付けられており、プログラムは、プロセッサ29に、移動体の周囲のユーザの端末10に対し、広告情報を配信するステップ(S603)と、広告情報に対するユーザの操作に基づいて、ユーザの端末10に、広告情報に関連する第1情報を通知させるステップ(S752)と、を実行させる、プログラム。
【0169】
(付記2)
プロセッサ29に、さらに、移動体の周囲の店舗に関する第2情報を取得し、取得した第2情報に基づいて、周囲の店舗に関する広告を特定し、特定した広告を、第1情報を通知したユーザに対してのみ提示するステップ(S801)を実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0170】
(付記3)
プロセッサ29に、さらに、移動体の周囲のユーザの人数に関する情報を取得し、取得した人数に関する情報と、第1情報を通知したユーザの情報とに基づいて、広告を通知した人数の割合に関する第3情報を特定し、特定した第3情報を、広告の権利者、または移動体のユーザに提示するステップ(S951)を実行させる、付記1または2に記載のプログラム。
【0171】
(付記4)
プロセッサ29に、さらに、移動体のユーザの端末10の情報と、移動体の情報とに基づいて、移動体のユーザの評価値を特定し、特定した評価値に基づいて、移動体のユーザに対する特定の報酬を特定し、特定した報酬を移動体のユーザに提示するステップを実行させる、付記1から3のいずれかに記載のプログラム。
【0172】
(付記5)
プロセッサ29に、さらに、移動体のユーザの行動範囲に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、特定の移動経路を移動体のユーザに提示するステップと、移動体の実際の移動経路に関する情報を取得し、提示した特定の移動経路と、取得した移動体の現実の移動経路との重畳の割合を特定するステップと、特定結果に基づいて、移動体のユーザに特定の報酬を提示するステップと、を実行させる、付記1から4のいずれかに記載のプログラム。
【0173】
(付記6)
プロセッサ29に、さらに、移動体のユーザからの移動経路に関する情報を取得し、取得した移動経路に関する情報に基づいて広告を特定し、特定した広告を、移動体のユーザに提示するステップを実行させる、付記1から4のいずれかに記載のプログラム。
【0174】
(付記7)
プロセッサ29に、さらに、移動体のユーザの嗜好性に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、広告の候補を特定し、特定した広告の候補を、移動体のユーザに提示するステップを実行させる、付記1から6のいずれかに記載のプログラム。
【0175】
(付記8)
プロセッサ29に、さらに、提示するステップにおいて提示した広告の候補を、移動体のユーザが選択した回数に関する情報を取得し、取得した回数に関する情報に基づいて、特定の報酬を特定し、特定した報酬を、移動体のユーザに提示するステップを実行させる、付記7に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0176】
10 端末装置、12 通信インタフェース、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信インタフェース、23 入出力インタフェース、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、181 ユーザ情報、191 入力操作受付部、192 送受信部、193 データ処理部、194 報知制御部、132 ディスプレイ、160カメラ、281 ユーザ情報データベース、282 広告情報データベース、283 地域情報データベース、284 走行履歴情報データベース、2041 受信制御モジュール、2042 送信制御モジュール、2043 ユーザ情報取得モジュール、2044 広告情報取得モジュール、2045 地域情報取得モジュール、2046 走行履歴情報取得モジュール
【要約】      (修正有)
【課題】よりいっそう効果的に広告を配信するプログラム、方法および情報処理装置を提供する。
【解決手段】プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、移動体1101の外観と広告とが関連付けられており、プロセッサに、移動体の周囲のユーザの端末1102に対し、広告情報を配信するステップと、広告情報に対するユーザの操作に基づいて、ユーザの端末1103に、広告情報に関連する第1情報を通知させるステップと、を実行させる。
【選択図】図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18