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特許7012103インテリジェント音声制御を有するゲーム周辺機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-19
(45)【発行日】2022-01-27
(54)【発明の名称】インテリジェント音声制御を有するゲーム周辺機器
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/24 20140101AFI20220120BHJP
   A63F 13/54 20140101ALI20220120BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20220120BHJP
   H04R 3/00 20060101ALI20220120BHJP
【FI】
A63F13/24
A63F13/54
G06F3/16 650
G06F3/16 610
H04R3/00 310
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2019566226
(86)(22)【出願日】2018-05-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-07-30
(86)【国際出願番号】 US2018034963
(87)【国際公開番号】W WO2018222625
(87)【国際公開日】2018-12-06
【審査請求日】2021-05-28
(31)【優先権主張番号】15/613,042
(32)【優先日】2017-06-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511241701
【氏名又は名称】パフォーマンス デザインド プロダクツ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ストラール,ブラッド
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特許第5122037(JP,B1)
【文献】PS4から出る音声をコントローラーのイヤホンから全て出力する方法!,クロレビ! [online],2017年02月05日,URL:https://www.qoochan.com/entry/ps4-onsei/,[2021年7月15日検索]
【文献】オーディオ機器,PlayStation4ユーザーズガイド [online],2016年12月14日時点のウェブアーカイブ,2016年12月14日,URL:https://web.archive.org/web/20161214201041/http://manuals.playstation.net/document/jp/ps4/settings/audiodevice.html,[2021年7月15日検索]
【文献】Wiiでテレビ操作やEPG表示が可能になる「テレビの友チャンネル」-Wiiリモコンでチャンネル変更。番組表も直感操作,AV Watch [online],2008年03月04日,URL:https://av.watch.impress.co.jp/docs/20080304/wii.htm,[2021年7月15日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
G06F 3/16
H04R 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームコントローラであって、
ハウジングと、
複数の入力コンポーネントと、
プロセッサと、
ゲームコンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路であって、前記ゲームコンソールがテレビと通信可能に結合可能である、第1の通信回路と、
ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な第2の通信回路と、
機械可読命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記機械可読命令は、前記プロセッサによって実行されるときに前記ゲームコントローラに対して、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されているか否かを判定させ、
音声制御動作に対応する入力コンポーネントのユーザーの作動に応答して、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されている判定された場合、前記音声制御動作に従って前記ヘッドセットの音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させる、前記ヘッドセットへの音声制御信号、または
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていない判定された場合、前記音声制御動作に従って前記テレビの音声出力装置によって出力される音声を前記テレビに調整させる、前記ゲームコンソールへの無線音声制御信号、を送信させる、非一時的コンピュータ可読媒体と、
を備える、ゲームコントローラ。
【請求項2】
前記入力コンポーネントは、ボタン、方向パッド、ジョイスティック、ダイヤル、トリガ、バンパ、ホイールおよびスイッチのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記コンソールと通信可能に結合可能な前記第1の通信回路は、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記ヘッドセットと通信可能に結合可能な前記第2の通信回路は、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
音声制御動作は、音量増加、音量減少、音声ミュート、ビデオゲーム環境における背景音に対する言語音の音声調整、および高音に対する低音の音声調整のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動のシーケンス、および単一の個々の入力コンポーネント作動のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項7】
ゲームコントローラであって、
ハウジングと、
複数の入力コンポーネントと、
プロセッサと、
ゲームコンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路であって、前記ゲームコンソールが視聴覚システムと通信可能に結合可能である、第1の通信回路と、
ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な第2の通信回路と、
機械可読命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記機械可読命令は、前記プロセッサによって実行されるときに前記ゲームコントローラに対して、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されているか否かを判定させ、
音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動に応答して、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されている判定された場合、前記音声制御動作に従って前記ヘッドセットの音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させる音声制御信号、または
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていない判定された場合、前記音声制御動作に従って前記視聴覚システムの音声出力装置によって出力される音声を前記視聴覚システムに調整させる無線音声制御信号、を送信させる、非一時的コンピュータ可読媒体と、
を備える、ゲームコントローラ。
【請求項8】
前記入力コンポーネントは、ボタン、方向パッド、ジョイスティック、ダイヤル、トリガ、バンパ、ホイール、スライダスイッチおよびトグルスイッチのうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項9】
前記コンソールと通信可能に結合可能な前記第1の通信回路は、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器のうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項10】
前記ヘッドセットと通信可能に結合可能な前記第2の通信回路は、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器のうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項11】
音声制御動作は、音量増加、音量減少、音声ミュート、ビデオゲーム環境における背景音に対する言語音の音声調整、および高音に対する低音の音声調整のうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項12】
音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動のシーケンス、および単一の入力コンポーネント作動のうちの1つまたは複数を含む、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項13】
前記視聴覚システムの音声出力装置によって出力される音声を前記視聴覚システムに調整させる前記音声制御信号は、前記コンソールに送信され、該コンソールはそれに応答して前記視聴覚システムに信号を送って、前記ゲームコントローラから受信された前記信号に従って放音の音声を調整する、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項14】
前記視聴覚システムに通信可能に結合可能である第3の通信回路をさらに備え、前記視聴覚システムの音声出力装置によって出力される音声を前記視聴覚システムに調整させる前記音声制御信号は、前記視聴覚システムに直接送信される、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項15】
ゲームコントローラであって、
ハウジングと、
複数の入力コンポーネントと、
プロセッサと、
ゲームコンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路であって、前記ゲームコンソールが視聴覚システムと通信可能に結合可能である、第1の通信回路と、
ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な第2の通信回路と、
機械可読命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記機械可読命令は、前記プロセッサによって実行されるときに前記ゲームコントローラに対して、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されているか否かを判定させ、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていると前記ゲームコントローラが判定したか否かを示す第1の信号を前記ゲームコンソールに送信させ、
前記ゲームコンソールに送信された前記第1の信号が、前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていると前記ゲームコントローラが判定したことを示した場合、音声制御動作に対応する前記複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動に応答して前記音声制御動作に従って前記ゲームヘッドセットの音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させる第2の信号を、前記ゲームコンソールから受信させ
前記ゲームコンソールに送信された前記第1の信号が、前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていないと前記ゲームコントローラが判定したことを示した場合、前記音声制御動作に対応する前記複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動に応答して、前記音声制御動作に従って前記視聴覚システムの音声出力装置による音声出力を調整するコマンドを送信させる、非一時的コンピュータ可読媒体と、
を備える、ゲームコントローラ。
【請求項16】
前記ゲームコンソールから前記ゲームコントローラによって受信される前記第2の信号は、前記音声制御動作に従って前記ゲームヘッドセットの前記音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させるように、前記ゲームコントローラによって前記ゲームヘッドセットに中継される音声信号を含む、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項17】
前記ゲームコンソールと通信可能に結合可能な前記第1の通信回路は、有線接続を備える、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項18】
前記ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な前記第2の通信回路は、有線接続を備える、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項19】
前記音声制御動作は、音量増加、音量減少、音声ミュート、または高音に対する低音の音声調整のうちの1つまたは複数を含む、請求項16に記載のゲームコントローラ。
【請求項20】
前記音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動のシーケンス、または、単一の個々の入力コンポーネント作動を含む、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項21】
前記複数の入力コンポーネントは、ボタン、方向パッド、ジョイスティック、ダイヤル、トリガ、バンパ、ホイール、または、スイッチを含む、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項22】
前記視聴覚システムは、テレビを含む、請求項15に記載のゲームコントローラ。
【請求項23】
システムであって、
ゲームコンソールと、
ゲームコントローラと、を備え、
前記ゲームコントローラは、
ハウジングと、
複数の入力コンポーネントと、
プロセッサと、
前記ゲームコンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路であって、前記ゲームコンソールが視聴覚システムと通信可能に結合可能である、第1の通信回路と、
ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な第2の通信回路と、
機械可読命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記機械可読命令は、前記プロセッサによって実行されるときに前記ゲームコントローラに対して
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されているか否かを判定させ、
前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていると前記ゲームコントローラが判定したか否かを示す第1の信号を前記ゲームコンソールに送信させる、非一時的コンピュータ可読媒体と、を備え、
前記ゲームコンソールに送信された前記第1の信号が、前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていると前記ゲームコントローラが判定したことを示した場合、音声制御動作に対応する前記複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動に応答して、前記音声制御動作に従って前記ゲームヘッドセットの音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させる第2の信号を送信するように前記ゲームコンソールが構成され
前記ゲームコンソールに送信された前記第1の信号が、前記ゲームヘッドセットが前記第2の通信回路と通信可能に結合されていないと前記ゲームコントローラが判定したことを示した場合、前記音声制御動作に対応する前記複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動に応答して、前記音声制御動作に従って前記視聴覚システムの音声出力装置による音声出力を調整するように、第3の信号を前記視聴覚システムに対して送信するように前記ゲームコンソールが構成されている、システム。
【請求項24】
前記ゲームコンソールによって送信される前記第2の信号は、前記音声制御動作に従って前記ゲームヘッドセットの前記音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させるように、前記ゲームコントローラによって前記ゲームヘッドセットに中継される音声信号を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記ゲームコンソールによって送信される前記第の信号は、有線通信信号であり、前記ゲームコンソールによって送信される前記第の信号は、無線通信信号である、請求項23に記載のシステム。
【請求項26】
前記ゲームコンソールと通信可能に結合可能な前記第1の通信回路は、IR送受信器を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項27】
前記音声制御動作は、音量増加、音量減少、音声ミュート、または高音に対する低音の音声調整を含む、請求項23に記載のシステム。
【請求項28】
前記音声制御動作に対応する前記複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動のシーケンス、または、単一の個々の入力コンポーネント作動を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記複数の入力コンポーネントは、ボタン、方向パッド、ジョイスティック、ダイヤル、トリガ、バンパ、ホイール、または、スイッチを含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項30】
ゲームコントローラであって、
ハウジングと、
複数の入力コンポーネントと、
プロセッサと、
オーディオヘッドセットのオーディオコネクタを受容するためのオーディオジャックであって、前記オーディオジャックが前記プロセッサと通信可能に結合された、オーディオジャックと、
前記プロセッサに通信可能に結合された通信回路であって、前記通信回路は、ゲームコンソールへの接続を確立し、前記ゲームコンソールが視聴覚システムに通信可能に結合されるように構成された、通信回路と、
前記プロセッサに通信可能に結合されたオーディオヘッドセット検出回路であって、前記オーディオヘッドセット検出回路は、前記オーディオジャックに結合されたスイッチを備え、前記オーディオコネクタが前記オーディオジャックに差し込まれているときに前記スイッチが第1の状態にされ、前記オーディオコネクタが前記ジャックに差し込まれていないときに前記スイッチが第2の状態にされる、オーディオヘッドセット検出回路と、
音声制御動作に対応する複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動に応答して、前記スイッチが第1の状態にあるとき、前記音声制御動作に従って前記ゲームヘッドセットの音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させる信号を前記ゲームコンソールから受信する受信器と、
前記音声制御動作に対応する複数の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数のユーザーの作動に応答して、前記スイッチが第2の状態にあるとき、前記音声制御動作に従って前記視聴覚システムの音声出力装置によって出力される放音の音声を調整させる信号を前記ゲームコンソールに送信する送信器と、
を備える、ゲームコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概してゲーム周辺機器に関し、より具体的には、いくつかの実施形態は、ゲームコントローラ用のインテリジェント音声制御に関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオゲームシステムは、あらゆる年齢の消費者の間で非常に人気があり続けている。ビデオゲームは、もはや若者だけのものではなく、あらゆる年齢向けのゲームおよびアクティビティがある。大部分の家庭および多くのオフィスでも、少なくとも1つのビデオゲームシステムがある。最新のビデオゲームシステムは通常、コンソール、1つまたは複数のハンドヘルドコントローラ、視聴覚システム、およびリモコンを含む。
【0003】
コンソールは、ビデオゲームプログラムを実行し、DVDまたは他の媒体を再生し、アプリケーションを実行し、インターネットにアクセスし、他の同様の機能を実行する。ハンドヘルドコントローラは、ゲームコントローラ、ジョイパッドまたはゲームパッドと呼ばれることもあり、ビデオゲーム環境で所望の機能を実装するために信号をコンソールに送信する。例えば、ハンドヘルドコントローラは、信号を送信して、ゲームのキャラクタおよび機器を制御し、ゲーム設定を調整し、ゲーム環境をナビゲーションし、他の方法でシステムを制御することができる。視聴覚システムは、コンソールから受信した音声信号および映像信号を使用して、コンソール上で実行されているゲームまたは他のアプリケーションに対応する音声および映像を提示する。システムリモコンは、含まれる場合、視聴覚システムおよび/またはコンソールの設定および機能を制御する。例えば、システムリモコンは、視聴覚システム用の音声制御を提供することができる。
【0004】
ゲーマの間で最も一般的に使用される視聴覚システムは、テレビまたはモニタである。テレビは、コンソールから受信した音声および映像の入力信号に基づいて、ビデオゲームの可聴音および視覚映像の両方を伝達することができる。場合によっては、ゲーマは、テレビのスピーカの代わりにヘッドセットまたは他のイヤホン装置を使用することを好む。また、場合によっては、ゲーマはヘッドセットとテレビを交互に切り替えて、関連する音声を提供する。
【0005】
いくつかの最新のビデオゲームシステムでは、ユーザは、ハンドヘルドコントローラのボタンを押すことによって、接続されたヘッドセットによって生成された音の音声を調整することができる。しかし、ユーザが音声のためにヘッドセットを使用することからテレビを使用することに切り替える(またはテレビの音声機能を使用して単純に開始する)とき、ユーザはハンドヘルドコントローラからテレビ音の音声を調整することができない。その代わりに、テレビによって出力された音の音声を変更するために、ユーザはリモコンを操作しなければならない。これは、様々な理由でゲーマを苛立たせる可能性がある。第一に、ゲーマが別の装置(リモコン)を見つけて操作して、テレビからの音声出力を変更しなければならないため、不満が生じる可能性がある。これは、多くの場合、ユーザが音声を調整する間、ユーザがゲームを一時停止(一時停止できる範囲で)しなければならないか、または、ビデオゲームが継続している間、ユーザがリモコンの音声上げボタンまたは音声下げボタンを操作するために、コントローラから一方の手を離さなければならないことを意味する。これらの欠点の各々は特に、ビデオゲームにおけるゲーマのパフォーマンスを低下させ、かつ/またはユーザのゲーム体験を中断させ得る。
【発明の概要】
【0006】
開示技術の実施形態によれば、ゲームコントローラは、複数の入力コンポーネントと結合されたハウジングと、プロセッサと、オーディオヘッドセットのオーディオコネクタを受容するためのオーディオジャック(プロセッサと通信可能に結合されたオーディオジャック)と、プロセッサに通信可能に結合された第1のケーブル(近位端でハウジングに固定され、ゲームコンソールへの接続を確立するために、遠位端でゲームコンソールのソケットに挿入可能な第1のケーブルであって、該ゲームコンソールが第2のケーブルを介して視聴覚システムに通信可能に結合される、第1のケーブル)と、プロセッサに通信可能に結合されたオーディオヘッドセット検出回路であって、オーディオジャックに結合されたスイッチを含む、オーディオヘッドセット検出回路とを含むことができる。オーディオヘッドセット検出回路のスイッチは、オーディオコネクタがオーディオジャックに差し込まれているときに第1の状態とされ、オーディオコネクタがジャックに差し込まれていないときに第2の状態とされる。実施形態は、(音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動に応答して)音声制御信号を送信して、オーディオヘッドセット検出回路のスイッチが第2の状態にある場合、視聴覚システムのスピーカによって出力される音の音声属性を調整させる送信器を含むことができる。
【0007】
いくつかの実施形態では、本開示のゲームコントローラの実施形態は、音声制御動作に対応する入力コンポーネントにおける作動に応答して、音声制御信号を送信して、オーディオヘッドセット検出回路のスイッチが第1の状態である場合、オーディオヘッドセットのスピーカによって出力される音の音声属性を調整させる、送信器(直前の段落で述べた送信器と同一または異なる送信器であり得る)を含む。第1の状態は閉状態であってもよく、第2の状態は開状態であってもよく、またはその逆であってもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動の順序付けられたシーケンス、および単一の個々の入力コンポーネント作動のうちの1つまたは複数を含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、音声制御信号は、第1のケーブルを介してゲームコントローラからコンソールに送信され得る。ビデオゲームコンソールは、それに応答して音声制御信号に基づいて第2の信号を生成し、第2の信号は次に、第2のケーブルを介して視聴覚システムに送信され得る。音声制御信号は、単独でまたは第2の信号と共に見られて、視聴覚システム(例えば、テレビ)のスピーカによって出力される音の音声属性の調整を生じさせるか、または他の方法でそれを実現する。
【0010】
開示技術の実施形態によれば、ゲームコントローラは、ハウジングと、複数の入力コンポーネントと、プロセッサと、ゲームコンソール(テレビと通信可能に結合可能なゲームコンソール)と通信可能に結合可能な第1の通信回路(例えば、有線または無線通信回路)と、ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な第2の通信回路(例えば、有線または無線通信回路)と、非一時的コンピュータ可読媒体とを含むことができる。非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されるとき、(例えば、コンピューティングコンポーネント、センサ、またはこれらの回路を介して)ゲームコントローラに、ゲームヘッドセットが第2の通信回路と通信可能に結合されているか否かを判定させ、(音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動に応答して)、(i)ゲームヘッドセットが第2の通信回路と通信可能に結合されていると信号が判定された場合、音声制御動作に従ってヘッドセットの音声出力装置によって出力された放音の音声を調整させる信号、または(ii)ゲームヘッドセットが第2の通信回路と通信可能に結合されていないと信号が判定された場合、音声制御動作に従ってテレビの音声出力装置によって出力された放音の音声を調整させる信号、を送信させる、機械可読命令を含むことができる。
【0011】
いくつかの実施形態では、入力コンポーネントは、ボタン、方向パッド、ジョイスティック、ダイヤル、トリガ、バンパ、ホイールおよびスイッチのうちの1つまたは複数を含む。
【0012】
いくつかの実施形態では、コンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路は、無線通信モジュールを含む。このような無線通信モジュールは、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器などのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路は、電線(例えば、ケーブル)を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、コンソールと通信可能に結合可能な第2の通信回路は、無線通信モジュールを含む。このような無線通信モジュールは、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器などのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、コンソールと通信可能に結合可能な第2の通信回路は、電線(例えば、ケーブル)を含む。
【0014】
いくつかの実施形態では、音声制御動作は、音量増加、音量減少、音声ミュート、ビデオゲーム環境における背景音に対する言語音の音声調整、および高音に対する低音の音声調整、または任意の他の音声属性の任意の他の調整のうちの1つまたは複数を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動のシーケンス、および単一の個々の入力コンポーネント作動のうちの1つまたは複数を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、テレビの音声出力装置によって出力された放音の音声を生じさせる信号は、コンソールに送信され、コンソールはそれに応答してテレビに信号を送って、ゲームコントローラから受信された信号に従って放音の音声を調整する。いくつかの実施形態では、テレビの音声出力装置によって出力された放音の音声を生じさせる信号は、テレビに直接送信される。
【0017】
開示技術の実施形態によれば、ゲームコントローラは、ハウジングと、複数の入力コンポーネントと、プロセッサと、ゲームコンソール(視聴覚システムと通信可能に結合可能なゲームコンソール)と通信可能に結合可能な第1の通信回路と、ゲームヘッドセットと通信可能に結合可能な第2の通信回路と、非一時的コンピュータ可読媒体とを含むことができる。実施形態では、非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサによって実行されるとき、(例えば、コンピューティングコンポーネント、センサ、またはこれらの回路を介して)ゲームコントローラに、ゲームヘッドセットが第2の通信回路と通信可能に結合されているか否かを判定させ、(音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動に応答して)、(i)ゲームヘッドセットが第2の通信回路と通信可能に結合されていると信号が判定された場合、音声制御動作に従ってヘッドセットの音声出力装置によって出力された放音の音声を調整させる信号、または(ii)ゲームヘッドセットが第2の通信回路と通信可能に結合されていないと信号が判定された場合、音声制御動作に従って視聴覚システムの音声出力装置によって出力された放音の音声を調整させる信号、を送信させる、機械可読命令を含む。
【0018】
いくつかの実施形態では、入力コンポーネントは、ボタン、方向パッド、ジョイスティック、ダイヤル、トリガ、バンパ、ホイール、スライダスイッチおよびトグルスイッチのうちの1つまたは複数を含むことができる。
【0019】
いくつかの実施形態では、コンソールと通信可能に結合可能な第1の通信回路は、無線通信モジュールである。無線通信モジュールは、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器のうちの1つまたは複数を含むことができる。代替的または追加的に、第1の通信回路は、電線(例えば、ケーブル)を含むことができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、コンソールと通信可能に結合可能な第2の通信回路は、無線通信モジュールである。無線通信モジュールは、RF送信器、RF受信器、IR送信器およびIR受信器のうちの1つまたは複数を含むことができる。代替的または追加的に、第2の通信回路は、電線(例えば、ケーブル)を含むことができる。
【0021】
いくつかの実施形態では、音声制御動作は、音量増加、音量減少、音声ミュート、ビデオゲーム環境における背景音に対する言語音の音声調整、および高音に対する低音の音声調整、または任意の他の音声属性の任意の他の調整のうちの1つまたは複数を含む。
【0022】
いくつかの実施形態では、音声制御動作に対応する入力コンポーネントの作動は、同時入力コンポーネント作動のパターン、個々の入力コンポーネント作動のシーケンス、および単一の入力コンポーネント作動のうちの1つまたは複数を含む。
【0023】
いくつかの実施形態では、視聴覚システムの音声出力装置によって出力された放音の音声属性を生じさせる信号は、コンソールに送信される(コンソールはそれに応答して視聴覚システムに信号を送って、ゲームコントローラから受信された信号に従って放音の音声を調整する)。
【0024】
いくつかの実施形態では、視聴覚システムの音声出力装置によって出力された放音の音声属性を生じさせる信号は、視聴覚システム(例えば、テレビ)に直接送信される。
【0025】
開示技術の他の特徴および態様は、例示として、開示技術の実施形態による特徴を示す添付の図面と併せて、以下の発明を実施するための形態から明らかになるであろう。本概要は、添付の特許請求の範囲によってのみ定義される、本明細書に記載のいかなる発明の範囲も限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
1つまたは複数の様々な実施形態による本明細書に開示する技術を以下の図を参照して詳細に説明する。図面は、例示のみを目的として提供され、単に開示技術の典型的または例示的な実施形態を示す。これらの図面は、開示技術についての読者の理解を容易にするために提供され、それらの広がり、範囲、または適用性を限定するものとはみなされない。説明を明確かつ容易にするために、これらの図面は必ずしも縮尺通りに作成されていないことに留意すべきである。
【0027】
本明細書に含まれる図面のいくつかは、開示技術の様々な実施形態を異なる視角から例示する。添付の説明文は、「上面」、「底面」、または「側面」図などの図面を参照することができるが、このような参照は、単に説明的であり、明示的に別段の記載がない限り、開示技術が特定の空間的配向において実施されるか、または使用されることを意味するものでも要求するものでもない。
【0028】
図1】本開示の1つまたは複数の実施形態が実装され得る例示的なビデオゲーム環境を示す図である。
【0029】
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態によるインテリジェント音声制御を有する例示的なゲームコントローラの様々なコンポーネントを示すブロック図である。
【0030】
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態によるインテリジェント音声制御を有する例示的なゲームコントローラの様々なコンポーネントを示すブロック図である。
【0031】
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態によるインテリジェント音声制御を有するゲームコントローラによって実施され得る例示的な方法を示すフローチャートである。
【0032】
図面は、網羅的であること、または本発明を開示した正確な形態に限定することを意図していない。本発明は、修正および変更によって実施することができ、開示技術は、特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることを理解すべきである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本明細書に開示する技術の実施形態は、ゲーマまたは他のユーザが、音声機能を制御するシステムリモコンにアクセスする必要なく、ゲームコントローラを使用して、ビデオゲームシステムのそのような音声機能を制御することを可能にするためのシステムおよび方法に関する。例えば、いくつかの実施形態では、ゲームコントローラは音声制御ボタンを含み、有線または無線インターフェースを介してオーディオヘッドセット(例えば、ヘッドホン、イヤホンなど)に接続されているか否かを検出するように構成することができる。ゲームコントローラは、ゲームコントローラがオーディオヘッドセットへの接続を検出した場合、ユーザが音声制御ボタンを操作することによってオーディオヘッドセットへの音声信号を制御するように構成することができる。例えば、これは、ヘッドセット音声、チャット音声、チャットミュート、音声バランスなどを制御することができる。ゲームコントローラは、ゲームコントローラが、オーディオヘッドセットが接続されていないと判定した場合、ユーザが音声制御ボタンを操作することによって、コンソールへの音声信号を制御するように更に構成することができる。例えば、これは、ゲーム音声、音声バランス、チャット音声、およびチャットミュート(例として、システムマイクを介して)などを制御することができる。したがって、ゲームコントローラ上の音声制御ボタンを使用して、コンソールを介することなどでシステム音声機能を制御することができ、ゲームコントローラにヘッドセットが接続されていない場合には、ゲームコントローラは自動的にそのような制御に切り替わるように構成することができる。ビデオゲーム環境内のゲームアプリケーションに関して説明したが、本明細書に開示するシステムおよび方法は、ビデオゲームコンソールの他のアプリケーションと共に、またビデオゲームコンソール以外のメディア装置と共に実施することができる。
【0034】
図1は、本開示の1つまたは複数の実施形態が実装され得る例示的なビデオゲームシステム100を示す。この例に示すように、ビデオゲームシステムは、1つまたは複数のコントローラ110と、コンソール120と、視聴覚システム130と、ヘッドセット140とを含むことができる。動作中、コントローラ110は、通信リンク172を介してコンソール120と通信し、コンソール120は通信リンク173を介して視聴覚システム130と通信する。コンソール120は、例えば、ビデオゲームプログラムなどのアプリケーションを実行し、このコンソールは、ユーザがビデオゲーム体験に没頭してビデオゲームの音を聞き映像を見ることができるように、視聴覚システムに(通信リンク173を介して)送信され得る音声信号および映像信号を生成する。例えば、コンソール120は、音声信号、映像信号および他の信号(例えば、Consumer Electronics Control(CEC)などの制御信号)を、HDMI(登録商標)(高精細度マルチメディアインターフェース)、デジタル・ビジュアル・インターフェース(DVI)または他の接続を介して視聴覚システム130のモニタ(またはa/v受信器)に送信することができる。
【0035】
コンソール120は、ビデオゲームプログラムおよび他のアプリケーションを通じて利用可能な機能を制御するコントローラ110から(有線または無線の通信リンク172を介して)信号を受信する。コンソール120はまた、信号をコントローラ110に(通信リンク172を介して)送信して、ゲーム中にフィードバック(例えば、振動/衝撃制御、点滅灯、生体刺激フィードバックのための信号など)をユーザに提供することができる。通信リンク172は、有線または無線の通信リンクであってもよい。
【0036】
コントローラ110は、ヘッドセット140と(通信リンク171を介して)通信することもできる。ヘッドセット140が音声出力装置として使用される場合、コントローラ110は、コンソール120から(通信リンク172を介して)受信された音声信号に基づいて、音声信号をヘッドセット140に(通信リンク172を介して)伝達することができる。通信リンク171は、有線または無線の通信リンクであってもよい。同様に、通信リンク172は、有線または無線の通信リンクであってもよい。
【0037】
視聴覚システム130およびヘッドセット140は各々、1つまたは複数の音声出力装置を含むことができる。これらは、例えば、スピーカ、骨伝導装置(ヘッドセットの場合)、または他の音声変換器を含み得る。ユーザは、視聴覚システム130のスピーカ132およびディスプレイ134を使用して、ゲームの音および映像をそれぞれ提供することを望むことができる。あるいは、ユーザは、映像を提供するために視聴覚システムのディスプレイ134を使用し続けながら、ゲームの音を提供するためにヘッドセット140のスピーカ142を使用することを選択することができる。更に別の例では、ユーザは、所与のゲームセッション中に、ヘッドセット140のスピーカ142と視聴覚システム130のスピーカ132との使用を交互に切り替えることができる。
【0038】
図2図5を参照してより詳細に説明するように、コントローラ100は、ヘッドセット140がコントローラ110と接続されているか、または音声装置として選択されているかに応じて、音声制御信号を生成し、コンソール120およびヘッドセット140(または視聴覚システム130)のいずれかまたは両方に送信することができる。ヘッドセット検出回路(より詳細に後述する)が、コントローラ110に含まれ、ヘッドセット140に接続されているか否かを判定するために使用することができる。コントローラから送信される音声制御信号は、ユーザが所定の方法でコントローラ110の1つまたは複数の入力コンポーネントを押す(または他の方法で作動する)ことによって引き起こされ得る。
【0039】
本開示のコントローラの更なる詳細を説明する前に、図1は視聴覚システム130をテレビ(スピーカ132およびディスプレイ134が同一の装置内に組み込まれている)として示しているが、任意の種類の視聴覚システムが利用され得ることに留意すべきである。すなわち、本明細書に開示する技術は、任意の種類の視聴覚システムを含む環境で実施することができ、この視聴覚システムには、ディスプレイおよびスピーカが別個の装置(例えば、コンピュータのモニタおよび分離されたコンピュータのスピーカ、サウンドバーを有するテレビ、サラウンドサウンドまたはホームシアターシステムなど)に組み込まれることが、当業者によって認識されるべきである。
【0040】
図2は、本開示の1つまたは複数の実施形態によるインテリジェント音声制御を有する例示的なゲームコントローラ210の様々なコンポーネントを示すブロック図である。図示の例におけるコントローラ210は、ハウジング201と、プロセッサ202と、メモリ203と、第1のポート204(通信回路と結び付けられるか、または通信回路の一部)と、第2のポート205(通信回路と結び付けられるか、または通信回路の一部)と、ヘッドセット検出回路206と、電源207とを含む。図示のように、第1のポート204は、コントローラ210をコンソール120に結び付けるケーブルまたは他の有線インターフェース272(例えば、図1の通信リンク172)に結合することができる。さらに、第2のポート205は、コントローラ210をヘッドセット140に結び付けるケーブルまたは他の有線インターフェース271(例えば、図1の通信リンク171)に結合することができる。第1のポート204および第2のポート205は、1つまたは複数の通信回路を含むか、その一部であるか、またはそれに結合され得る。通信回路は、別の発信元からの1つまたは複数の入力に基づいた通信チャネルを介して1つまたは複数の出力信号を送信するために構成された回路である。
【0041】
第1および第2のポートは、任意の形態をとり得ることに留意すべきである。例えば、いくつかの実施形態では、第1のポート204は、電気コネクタであってもよく、または単にコントローラ210のハウジング201内に保持された内部回路基板への半田付けされた接続点であってもよい。このような実施形態では、第1のポート204は、ユーザが通信リンクを確立するために有線インターフェース272の他端をコンソール120のソケットに差し込むだけでよいように、有線インターフェース272に固定して取り付けられる。このような実施形態では、有線インターフェース272は、コントローラ210自体の一部と見なされ得る。他の例示的ないくつかの実施形態では、第1のポート204は、有線インターフェース272に接続された相補的プラグが取り外し可能にプラグ接続され得るソケットを含むことができる。このような実施形態では、有線インターフェース272は、コントローラ210自体の不可欠な部分と見なされ得ない。
【0042】
同様に、いくつかの例示的な実施形態では、第2のポート205は、有線インターフェース271に接続された相補的プラグ(例えば、3.5mmのAUXコネクタ)が取り外し可能にプラグ接続され得るソケット(例えば、補助ジャック)を含むことができる。
【0043】
図示のように、プロセッサ202、メモリ203、ヘッドセット検出回路206、第1のポート204、第2のポート205、および電源207は、共に通信可能に結合される。このような通信結合は、当技術分野で既知の任意の有線接続(例えば、バス209)または無線接続を介して提供することができる。前述のうちの任意の1つまたは複数は、前述のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数の間の相互運用/通信を可能にする構造および接続点を提供する1つまたは複数のチップセットまたは回路基板上に統合することができる。加えて、かつ同様の方法で、前述のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数は、コントローラの入力コンポーネントの作動を検出するコントローラ210のセンサに更に通信可能に更に結合することができる。このような入力コンポーネントを図2に示さないが、ユーザ入力コンポーネントは、シフトボタン、方向パッド、ABXYボタン、メニューボタン、トリガ、バンパ、ジョイスティック、または当技術分野で既知であるか、または当技術分野で以下に使用され得る他の任意の種類の入力コンポーネントの少なくとも1つを含んでもよいことが理解されよう。さらに、コントローラに設けられたセンサ(図示せず)は、入力コンポーネントのうちの1つまたは複数を押したり、切り替えたり、触れたり、または操作したりするなど、作動を検出または他の方法で感知することができることが理解されよう。このような性能は当技術分野では一般に既知であり、ここで繰り返す必要はない。
【0044】
いくつかの実施形態では、音声制御信号(例えば、音声制御、ミュート、トーン、バランスなど)は、単独で、パターンで、連続的に、同時に、またはこれらの任意の組み合わせで、入力コンポーネントのうちの1つまたは複数の作動時に生成され送信され得る。入力コンポーネントは、例えば、ボタン、トリガ、トグル、スイッチ、ホイール、ジョイスティック、Dパッドなどを含むことができる。図2はこれらの入力コンポーネントを明示的に示していないが、音声制御のために使用され得る信号を生成するために、任意の所定の方法(製造者、販売者またはユーザによって事前定義される)で任意のものを使用することができることが当業者によって理解されよう。いくつかの例示的な入力コンポーネント、例えば、シフトボタン111、方向パッド112、ABXYボタン113、メニューボタン114、トリガ115、バンパ116、ジョイスティック117を図1に示す。上述したように、音声制御信号の生成は、ユーザがコントローラ210上の任意の1つまたは複数の入力コンポーネントを所定の方法で押すか、または他の方法で作動させることによって引き起こされ得る(例えば、方向パッドの「シフト」ボタンおよび「上」ボタンを同時に押すと音量増加信号が発生し、方向パッドの「シフト」ボタンおよび「下」ボタンを同時に押すと音量減少信号が発生する)。
【0045】
いくつかの実施形態では、入力コンポーネントのうちの1つまたは複数の作動(単独、パターン、連続、同時、またはこれらの任意の組み合わせのいずれか)は、第1のモードにあるとき、ビデオゲーム動作を制御し(例えば、ビデオゲームなどの様々なキャラクタまたはオブジェクトを制御し)、ゲームコントローラが第2のモードにあるとき、音声機能を制御することができる。したがって、本技術は、米国特許出願第14/995,554号で開示されるような実施形態で実施することができ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
任意の数の音声制御動作を実現するために、任意の数の入力コンポーネント作動パターンに基づいて任意の数の音声制御信号を生成することができる。すなわち、「音量増加」および「音量減少」動作を一例として上記に提供したが、このような多くの他の入力コンポーネント作動パターンに関連する多くの他の動作があり得る。いくつかの非限定的な例を提供するために、入力コンポーネント作動パターンは、以下の音声制御動作と関連付けられ得る:ミュート、低音/高音拡張(または他の音楽機能の調整)、チャット(例えば、発話)/音声(例えば、バックグラウンドミュージック)ミックス音、左右バランス、フォワードバックワードバランス、サブウーファ音声など。
【0047】
入力コンポーネントの所与の作動パターンに基づいて、コントローラ210は、ヘッドセット検出回路206が、ヘッドセット140がコントローラ210の第2のポート205に差し込まれていることを検出したかどうかに応じて、1つまたは複数の音声制御信号を生成し、この信号をコンソール120またはヘッドセット140のいずれかに(それぞれの通信リンクを介して)送信することができる。
【0048】
例えば、ヘッドセット検出回路206が入口コネクタ(例えば、3.5mmのAUXコネクタ)が第2のポート205(例えば、AUXジャック)に差し込まれることを検出した場合、コントローラ210は、音声への対応する調整が適切にヘッドセットのスピーカおよびマイクロホンで反映されるように、音声制御信号をヘッドセット140またはヘッドセットを駆動するために使用されるコントローラ210内の音声回路に送信することができる。他方、ヘッドセット検出回路206が、ヘッドセット140装置がコントローラの第2のポート205に接続されていないことを検出した場合、コントローラ210は、代わりに、音声制御信号を(例えば、同じ入力コンポーネント作動パターンに基づいて)コンソール120に送信することができ、その結果、コンソール120の制御回路は、それに応じて音声出力装置(例えば、視聴覚システム130)に送信される音声信号を調整するように促され、視聴覚システム130の回路は、そのスピーカのうちの1つまたは複数の出力音に対応する調整を行う。
【0049】
したがって、接続されたテレビのスピーカから放出される音声を制御するために別個のリモコンを使用する必要がなく、本開示の実施形態では、ユーザは、テレビのスピーカ、またはヘッドホンのスピーカのいずれかの音声を、任意の所与の時点(例えば、入力コンポーネントの作動が発生する瞬間)で現在使用されているものに基づいてシームレスに制御することができる。
【0050】
図2を参照した上記の説明は、有線通信リンク272および271を介してコンソールおよびヘッドセットと通信するコントローラを意図している。しかし、本発明の技術は、通信リンクのうちの1つまたは複数が無線である実施形態においても展開することができる。いくつかの実施形態では、通信リンク271および272の一方または他方のみが無線であり、他方が有線(例えば、コントローラとコンソールとの間の無線通信チャネル、コントローラとヘッドセットとの間の有線通信チャネル)である場合もあるが、場合によっては、両方とも無線であってもよい。下記の図3は、後述するように完全に無線の実施形態を示す。
【0051】
図3は、本開示の1つまたは複数の実施形態によるインテリジェント音声制御を有する例示的なゲームコントローラ310の様々なコンポーネントを示すブロック図である。図示の例におけるコントローラ310は、ハウジング301と、プロセッサ302と、メモリ302と、第1の無線通信回路304と、第2の無線通信回路305と、ヘッドセット検出回路306と、電源307とを含む。第1の無線通信回路304は、当該技術分野で既知の任意の無線プロトコルを含む無線通信プロトコルに従って、コントローラ310をコンソール120(この例では無線である通信リンク372)に結び付ける送信器、受信器、またはその両方(送受信器)を含むことができる。同様に、第2の無線通信回路305は、当該技術分野で既知の任意の無線プロトコルを含む無線通信プロトコルに従って、コントローラ310をヘッドセット140に(この例では無線である通信リンク371を介して)結び付ける送信器、受信器、またはその両方(送受信器)を含むことができる。
【0052】
例えば、第1の無線通信回路304および/または第2の無線通信回路305は、IR送受信器モジュール、RF送受信器モジュール(例えば、Bluetooth(登録商標)プロトコルに従って通信するBluetooth(登録商標)モジュール、またはWiFiプロトコルに従って通信するWiFiモジュール)、または無線信号を送信する送信器、および/もしくは無線信号を受信する受信器、もしくは無線信号を送信および受信する送受信器で構成された任意の他の無線モジュールもしくはチップセットのうちの1つまたは複数を含むことができる。いくつかの実施形態では、無線通信回路のうちの1つまたは複数は、複数のインターフェースを含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、第1の第2の無線通信回路304は、IR送受信器モジュールおよびRF送受信器モジュールの両方を含むことができる。
【0053】
図示するように、プロセッサ302、メモリ303、ヘッドセット検出回路306、第1の無線通信回路304、第2の無線通信回路305、および電源307は、共に通信可能に結合される。このような通信結合は、当技術分野で既知の任意の有線接続(例えば、バス309)または無線接続を介して提供することができる。前述のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数は、前述のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数の相互運用性を可能にする構造および接続点を提供する1つまたは複数のチップまたは回路基板上に統合することができる。加えて、かつ同様の方法で、前述のコンポーネントのうちの任意の1つまたは複数は、コントローラの入力コンポーネントの作動を検出するコントローラ310のセンサに更に通信可能に結合することができる。このような入力コンポーネントおよびセンサを図3に示さないが、ユーザ入力コンポーネントは、シフトボタン、方向パッド、ABXYボタン、メニューボタン、トリガ、バンパ、ジョイスティック、または当技術分野で既知であるか、または当技術分野で以下に使用され得る他の任意の種類の入力コンポーネントの少なくとも1つを含んでもよいことが理解されよう。さらに、コントローラに設けられたセンサは、前述の入力コンポーネントのうちの1つまたは複数を押したり、切り替えたり、触れたり、または操作したりするなど、作動を感知することができることが理解されよう。このような性能は当技術分野では一般に既知であり、ここで引用する必要はない。
【0054】
上記のように、いくつかの実施形態では、音声制御信号(例えば、音声制御、ミュート、トーン、バランスなど)は、単独で、パターンで、連続的に、同時に、またはこれらの任意の組み合わせで、入力コンポーネントのうちの1つまたは複数の作動時に生成され送信され得る。入力コンポーネントは、例えば、ボタン、トリガ、トグル、スイッチ、ホイール、ジョイスティック、Dパッドなどを含むことができる。図3はこれらの入力コンポーネントを明示的に示していないが、音声制御のために使用され得る信号を生成するために、任意の所定の方法(製造者、販売者またはユーザによって事前定義される)で任意のものを使用することができることが当業者によって理解されよう。いくつかの例示的な入力コンポーネント、例えば、シフトボタン111、方向パッド112、ABXYボタン113、メニューボタン114、トリガ115、バンパ116、ジョイスティック117を図1に示す。上述したように、音声制御信号の生成は、ユーザがコントローラ310上の1つまたは複数の入力コンポーネントを所定の方法で作動させることによって引き起こされ得る(例えば、方向パッドの「シフト」ボタンおよび「上」ボタンを同時に押すと音量増加信号が発生し、方向パッドの「シフト」ボタンおよび「下」ボタンを同時に押すと音量減少信号が発生する)。
【0055】
任意の数の音声制御動作を実現するために、任意の数の入力コンポーネント作動パターンに基づいて任意の数の音声制御信号を生成することができる。すなわち、「音量増加」および「音量減少」動作を一例として上記に提供したが、このような多くの他の入力コンポーネント作動パターンに関連する多くの他の動作があり得、そのうちの任意の1つまたは複数はメモリ303に記憶され得る。いくつかの非限定的な例を提供するために、入力コンポーネント作動パターンは、以下の音声制御動作と関連付けられ得る:ミュート、低音/高音拡張(または他の音楽機能の調整)、チャット(例えば、発話)/音声(例えば、バックグラウンドミュージック)ミックス音、左右バランス、フォワードバックワードバランス、サブウーファ音声など。
【0056】
入力コンポーネントの所与の作動パターンに基づいて、コントローラ310は、ヘッドセット検出回路306が、ヘッドセット140がコントローラ310の第2の無線通信回路304に通信可能に結合されていることを検出したか否かに応じて、1つまたは複数の音声制御信号を生成し、この信号をコンソール120またはヘッドセット140のいずれかに送信することができる。
【0057】
例えば、ヘッドセット検出回路306が、第2の無線通信回路305(例えば、Bluetooth(登録商標)ペアリング)を介してヘッドセット140がコントローラとペアリングされることを検出した場合、コントローラ2310は、音声への対応する調整が適切にヘッドセットのスピーカおよびマイクロホンで反映されるように、ヘッドセット140、またはヘッドセットを駆動するために使用されるコントローラ310内の音声回路に音声制御信号を送信することができる。他方、ヘッドセット検出回路306が、コントローラ310と無線でペアリングされるヘッドセット140の装置がないこと(または、既にペアリングされたヘッドセット140が所定の時間に使用されないように選択されていること)を検出した場合、コントローラ310は、代わりに、音声制御信号(例えば、同じ入力コンポーネント作動パターンに基づく)をコンソール120に送信することができ、その結果、コンソール120の制御回路は、それに応じて視聴覚システム130に送信される音声信号を調整するように促され、音声への対応する調整が、視聴覚システム(例えば、テレビ)の音声出力装置(例えば、スピーカ)に反映されるようにする。
【0058】
したがって、接続されたテレビのスピーカから放出される音声(例えば、音声部の音声)を制御するために別個のリモコンを使用する必要がなく、本開示の実施形態では、ユーザは、テレビのスピーカ、またはそのヘッドホンのスピーカのいずれかの音声を、任意の所与の時点(例えば、入力コンポーネントの作動が発生する瞬間)に使用されているか、または他の方法で操作可能であるものに基づいてシームレスに制御することができる。
【0059】
図3を参照した上述は、2つの専用の無線通信回路によって提供される2つの無線通信リンク372および371を介してコンソールおよびヘッドセットと通信する例示的なコントローラについて説明しているが、このような例は非限定的であり、単に説明および理解を容易にするために提供されていることを理解すべきである。当業者であれば、本技術は、より多くまたはより少ない数の無線通信回路を用いて展開することができることを理解するであろう。例えば、いくつかの実施形態は、単一の無線通信回路のみを含むことができる。いくつかのこのような実施形態では、無線通信回路は、コンソール120および/またはヘッドセット140の一方または両方と別々にまたは同時に無線通信することができる(場合によっては、視聴覚システム130と直接通信することもできる)。
【0060】
さらに、この例では、ゲームコントローラ310の機能的コンポーネント(例えば、ヘッドセット検出回路306、無線通信回路304、無線通信回路305)は、図3の例に示すような方法で分割されているが、この分割は、説明を明確にするために、かつ例としてのみに行われることに留意されたい。この説明を読んだ後、当業者は、異なるアーキテクチャまたは回路の代替的な分割をゲームコントローラ310にどのように使用できるかを理解するであろう。例えば、いくつかの実施形態では、ヘッドセット検出回路306は、無線通信回路305の一部として含まれ得る。加えて、処理装置、メモリコンポーネント、通信バスなどのコンポーネントは、これらの複数の機能ユニットのうちの2つ以上の間で共有することができる。実際には、いくつかのアプリケーションでは、例えば、単一のマイクロプロセッサ(シングルコアかまたはマルチコアのいずれか)のシステムを使用して、無線通信回路304、ヘッドセット検出回路306、および無線通信回路305のうちの1つまたは複数の機能、ならびに様々なゲームコントローラシステムの任意の他のデジタル部分/電子部分を実装することができる。
【0061】
さらに、図2および図3を参照した上述は、音声制御信号をコンソール120に直接送信し、次いで対応する信号を視聴覚システム130に送信して音声調整を生じさせることができる例示的なコントローラを説明しているが、このような例は非限定的であり、単に説明および理解を容易にするために提供されるものであることを理解すべきである。例えば、コントローラ210および310はまた、音声制御信号がコンソールを通って視聴覚システム130に到達する経路を取る必要がないように、視聴覚システム自体への直接的な通信リンク(図示せず)を備えることができる。実際には、このように、本技術のコントローラは、通常は別個の遠隔制御装置によって処理される視聴覚システム(例えば、テレビ、AV受信器など)の任意の1つまたは複数のパラメータを制御することができるシステムリモコンとして動作するように更に構成することができる。例えば、本開示のいくつかのこのような実施形態では、ユーザは、ディスプレイ134のディスプレイ輝度、コントラスト、色、または他の画像特徴を(そのような操作に対応するユーザ入力コンポーネントの所定のパターンを作動させることによって)調整することができる。本開示の他の例示的な実施形態では、ユーザは、そのような動作に対応するユーザ入力コンポーネントの所定のパターンを作動させることによって、セットトップボックスのチャネルチューナを動作させることができる。
【0062】
したがって、視聴覚システム機能(例えば、テレビ機能)を制御するために別個のリモコンを使用することを必要せずに、本開示の実施形態は、ユーザが、任意の所与の瞬間(対応する入力コンポーネントの作動が発生する瞬間)に、コントローラと動作している音声出力装置または映像出力装置に基づいて、このような機能をシームレスに制御することを可能にする。
【0063】
図4は、本開示の1つまたは複数の実施形態によるインテリジェント音声制御を有するゲームコントローラによって実施され得る例示的な方法を示すフローチャートである。動作402では、方法400は、音声制御動作に対応する1つまたは複数の入力コンポーネント(例えば、ボタン)の作動を検出する。動作404では、方法400は、ヘッドセットがコントローラと(有線または無線の通信リンクを介して)通信可能に結合されているか否かを検出する。もしそうであれば、動作406は、音声制御信号をヘッドセットまたはコントローラ内のドライバ回路に送信して、ユーザ入力に応答して生成された制御信号に対応する音声制御動作に従って、ヘッドセットのスピーカおよびマイクロホンの音声特性(例えば、出力音、バランスなど)を適宜調整させることができる。ヘッドセットがペアリングされない場合、動作408は、音声制御信号をコンソールに(または視聴覚システムに直接)送信し、音声制御信号が符号化された音声制御動作に従って視聴覚システムのスピーカの出力音を調整させることができる。
【0064】
任意に、方法400は、ヘッドセットがコントローラと通信可能に結合されていることを検出した後に別の動作を含んでもよい。すなわち、動作410では、方法400は、通信可能に結合されたヘッドセットが使用不能にされたか(または他の方法でユーザが使用するために選択されていないか)否かを判定することができる。そうでない場合、動作406は、音声制御信号をヘッドセットに送信して、音声制御信号が符号化された音声制御動作に従ってヘッドセットのスピーカの出力音を調整させることができる。もしそうであれば、動作408は、音声制御信号を視聴覚システムに送信して、音声制御信号が符号化された音声制御動作に従って視聴覚システムのスピーカの出力音を調整させることができる。同様に、ゲームコントローラ210(または310)にボタンを設けて、音声制御動作がヘッドセットまたは視聴覚システムのどちらで実施されるかをユーザが手動で選択できるようにしてもよい。本明細書で説明した前述の動作および機能のうちの任意の1つまたは複数は、ゲームコントローラの処理エンジン(例えば、プロセッサ202、プロセッサ302など)によって実装または制御することができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、ゲームコンソールの処理エンジンを利用して、音声信号が送信される場所(例えば、ヘッドセットに中継されるゲームコントローラ、ヘッドセットに直接中継されるゲームコントローラ、または視聴覚システムに中継されるゲームコントローラ)を制御することができることを当業者は理解すべきである。いくつかの実施形態では、音声制御信号は(図4および図2図3を参照して上述したように)、ゲームコントローラから伝搬される信号に加えて、またはそれの代わりに、ゲームコンソールの処理エンジンによって生成され、処理され、送信され、および/または受信され得る。例えば、ゲームコントローラは、ヘッドセットがゲームコントローラに結合されていることをヘッドセット検出回路が検出したことをコンソールに信号で送ることができ、コンソールの処理エンジンは(音声制御動作に対応する入力コンポーネント作動に応答して)、無線インターフェース(例えば、Bluetooth(登録商標))を介して音声制御信号をヘッドセットに直接供給することができる。すなわち、コンソールの処理エンジンは、音声信号が送信される場所を制御し、コンソールがゲームコントローラから受信する信号に基づいて、そのような送信を生じさせる信号を送信することができる。したがって、いくつかの実施形態では、コンソールのプロセッサおよびゲームコントローラのプロセッサは、単独で、または協調して動作して、本明細書に記載のインテリジェント音声制御機能または動作のうちの任意の1つまたは複数を実施することができる。
【0066】
ここで再び図2および図3を参照すると、これらは図示されたように分割されたコンポーネントおよび回路を有する例示的な実施形態を示すが、ゲームコントローラおよびシステムの様々なコンポーネントおよび回路、ならびに本明細書に記載されたものは、任意の形態のハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを利用して実装することができることが当業者には理解されよう。例えば、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、ASIC、PLA、PAL、CPLD、FPGA、論理コンポーネント、ソフトウェアルーチン、または関連メモリを含む他の機構を使用して、本開示のゲームコントローラおよびシステムの実施形態における1つまたは複数のコンポーネントまたは回路を実装することができる。実装形態では、本明細書に記載の様々なコンポーネントおよび回路は、別個のコンポーネントとして実装されてもよく、または記載の機能および特徴は、2つ以上のコンポーネント間で部分的または全体的に共有されてもよい。換言すれば、この説明を読んだ後に当業者に明らかであるように、本明細書に記載の様々な特徴および機能は、任意の所与の用途において実施することができ、様々な組み合わせおよび置き換えにおいて1つまたは複数の別個のコンポーネントまたは共有のコンポーネントにおいて実施することができる。機能の様々な特徴または要素が別個のコンポーネントとして独立して記載または特許請求される場合であっても、様々な実施形態では、これらの特徴および機能は、1つまたは複数の共通のソフトウェアおよびハードウェア要素の間で共有されてもよく、そのような記述は、別個のハードウェアまたはソフトウェアコンポーネントがそのような特徴または機能を実装するために使用されることを要求または暗示するものではない。
【0067】
本開示のゲームコントローラは、例えば、1つまたは複数のプロセッサ、コントローラ、制御モジュール、または他の処理装置(例えば、プロセッサ202、プロセッサ302など)を含み得る。このようなものは、例えば、マイクロプロセッサ、コントローラ、または他の制御ロジックなどの汎用または特殊用途の処理エンジンによって提供され得る。図2および図3に示す例では、プロセッサ202、302は、バス209、309に接続されるが、ゲームコントローラ210、310の他のコンポーネントとの相互作用を容易にするか、または外部と通信するために任意の通信媒体を使用することができる。
【0068】
本開示のゲームコントローラは、本明細書では単にメモリ(例えば、メモリ203、メモリ303)と呼ばれる1つまたは複数のメモリモジュールを含むことができる。例えば、メモリは、ゲームコントローラの処理エンジン(例えば、プロセッサ202、プロセッサ302など)によって実行される情報および命令を記憶するために使用され得るランダムアクセスメモリ(RAM)または他のダイナミックメモリを含み得る。メモリは、ゲームコントローラの処理エンジンによって実行される命令の実行中に、一時変数または他の中間情報を記憶するためにも使用され得る。メモリは、関連するプロセッサのための静的情報および命令を記憶するためのバス(例えば、バス209、バス309など)に結合された読み出し専用メモリ(「ROM」)または他の静的記憶装置を同様に含むことができる。
【0069】
当業者であれば、本開示のゲームコントローラは、例えば、メディアドライブおよび記憶ユニットのインターフェースを含み得る1つまたは複数の様々な形態の情報記憶機構を含み得ることが理解されよう。メディアドライブは、固定または取り外し可能な記憶媒体を支持するドライブまたは他の機構を含むことができる。例えば、ハード・ディスク・ドライブ、ソリッド・ステート・ドライブ、磁気テープドライブ、光ディスクドライブ、CD、DVD、またはBlu-ray(登録商標)ドライブ(RまたはRW)、または他の取り出し可能もしくは固定メディアドライブが提供され得る。したがって、記憶媒体は、例えば、ハードディスク、ソリッド・ステート・ドライブ、磁気テープ、カートリッジ、光ディスク、CD、DVD、Blu-ray(登録商標)、またはメディアドライブによって読み取られ、書き込まれ、もしくはアクセスされる他の固定もしくは取り外し可能な媒体を含むことができる。これらの例が示すように、記憶媒体は、コンピュータソフトウェアまたはデータを記憶したコンピュータ使用可能記憶媒体を含むことができる。
【0070】
別の実施形態では、本開示の1つまたは複数の実施形態において実施することができる情報記憶機構は、コンピュータプログラムまたは他の命令もしくはデータをゲームコントローラの1つまたは複数のコンピューティングコンポーネントにロードすることを可能にする他の同様の手段を含むことができる。このような手段は、例えば、固定または取り外し可能な記憶ユニットおよびインターフェースを含み得る。このような記憶ユニットおよびインターフェースの例としては、プログラムカートリッジおよびカートリッジインターフェース、取り外し可能メモリ(例えば、フラッシュメモリまたは他の取り外し可能メモリモジュール)およびメモリスロット、PCMCIAスロットおよびカード、ならびにソフトウェアおよびデータを記憶ユニットからゲームコントローラ(例えば、ゲームコントローラのメモリ)に転送することを可能にする他の固定または取り外し可能な記憶ユニットおよびインターフェースが挙げられる。
【0071】
本明細書に記載され、当業者には理解されるように、本開示のゲームコントローラは、通信インターフェース(例えば、無線通信回路304、無線通信回路305、ポート204、ポート205、他の通信回路など)を含んでもよい。このような通信インターフェースは、ゲームコントローラと外部装置との間でソフトウェアおよびデータを転送することを可能にするために使用され得る。通信インターフェースの更なる非限定的な例としては、モデムもしくはソフトモデム、ネットワークインターフェース(イーサネット(登録商標)、ネットワーク・インターフェース・カード、WiMedia、IEEE802.XX、または他のインターフェースなど)、通信ポート(例えば、USBポート、IRポート、RFポート、RS232ポート、Bluetooth(登録商標)インターフェース、または他のポートなど)、または他の通信インターフェースが挙げられる。通信インターフェースを介して転送されるソフトウェアおよびデータは、典型的には、電子的、電磁的(光学式を含む)、または所与の通信インターフェースによって交換されることが可能な他の信号であり得る信号上で搬送され得る。これらの信号は、チャネル(例えば、通信リンク271、272、371、372)を介して通信インターフェースに提供され得る。このチャネルは、信号を搬送し、有線または無線通信媒体を使用して実装することができる。チャネルのいくつかの例としては、電話回線、セルラーリンク、RFリンク、光リンク、ネットワークインターフェース、ローカルまたは広域ネットワーク、および他の有線または無線通信チャネルが挙げられる。
【0072】
本明細書において、「コンピュータプログラム媒体」、「コンピュータ可読媒体」および「コンピュータ使用可能媒体」という用語は、一般に、例えば、メモリ、記憶ユニット、媒体、および上述のチャネルなどの一時的または非一時的な媒体を指すために使用される。これらおよび他の様々な形態のコンピュータプログラム媒体、コンピュータ可読媒体、またはコンピュータ使用可能媒体は、1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスを実行用の処理装置に搬送することに関与することができる。媒体上に具現化されるこのような命令は、一般に、「コンピュータプログラムコード」または「コンピュータプログラム製品」(コンピュータプログラムまたは他のグループ化の形でグループ化され得る)と呼ばれる。実行されると、このような命令は、ゲームコントローラが本明細書で説明するような本出願の特徴または機能を実行することを可能にする。
【0073】
開示技術の様々な実施形態を上述してきたが、それらは例としてのみ提示され、限定されないことを理解すべきである。同様に、様々な図は、開示技術に含まれ得る特徴および機能を理解するのを助けるために行われる、開示技術のための例示的なアーキテクチャまたは他の構成を示すことができる。開示技術は、図示した例示的なアーキテクチャまたは構成に限定されないが、所望の特徴は、種々の代替的なアーキテクチャおよび構成を用いて実施することができる。実際には、本明細書に開示する技術の所望の特徴を実施するために、代替の機能的、論理的または物理的分割および構成をどのように実施できるかは、当業者に明らかであろう。また、本明細書に示したもの以外の多数の異なる構成モジュール名を、様々なパーティションに適用することができる。加えて、フロー図、動作説明、および方法の請求項に関して、本明細書で工程が提示される順序は、別段の指示をしない限り、記述した機能を同じ順序で実行するために様々な実施形態が実施されることを求めるものではない。
【0074】
開示技術は、様々な例示的な実施形態および実装形態に関して上述されているが、個々の実施形態のうちの1つまたは複数に記載された様々な特徴、態様および機能は、それらが記載されている特定の実施形態への適用性に限定されるものではなく、そのような実施形態が記載されているか否か、かつそのような特徴が記載された実施形態の一部として示されているか否かにかかわらず、開示技術の他の実施形態のうちの1つまたは複数の実施形態に単独または様々な組み合わせで適用することができることを理解すべきである。したがって、本明細書に開示する技術の広がりおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれによっても限定されるべきではない。
【0075】
本明細書で使用される用語および語句、およびこれらの変形は、特に明記されない限り、限定ではなく非限定として解釈されるべきである。上記の例として、「含む」という用語は、「含まれるが、限定されない」などを意味するものとして読まれるべきであり、「例」という用語は、その網羅的または限定的なリストではなく、説明における項目の例示的な例を提供するために使用され、「1つ(a)」または「1つ(an)」は、「少なくとも1つ」、「1つまたは複数」などを意味するものとして読まれるべきであり、「従来の」、「伝統的な」、「通常の」、「標準的な」、「既知の」などの形容詞および類似の意味の用語は、記載された項目を所定の期間または所定の時点で利用可能な項目に限定するものと解釈されるべきではなく、その代わりに、現在または将来の任意の時点で利用可能または既知であり得る従来の技術、伝統的な技術、通常の技術、または標準的な技術を包含するものと解釈されるべきである。同様に、本明細書が当業者には明白または既知の技術に言及する場合、このような技術は、現在または将来の任意の時点で、当業者に明白または既知の技術を包含する。
【0076】
いくつかの例における「1つまたは複数」、「少なくとも」、「だが、限定されない」、または他の類似の語句などの拡張する用語および語句の存在は、当該拡張語句が存在し得ない場合、より狭い範囲が意図または要求されることを意味すると解釈してはならない。「モジュール」という用語の使用は、モジュールの一部として記載または特許請求されるコンポーネントまたは機能が共通のパッケージ内にすべて構成されることを意味するものではない。実際には、モジュールの様々なコンポーネントのいずれかまたはすべては、制御ロジックまたは他のコンポーネントであるかにかかわらず、単一のパッケージ内に結合するか、または別々に維持することができ、複数のグループ化もしくはパッケージ内に分布させるか、または複数の場所にわたって更に分布させることができる。
【0077】
加えて、例示的なブロック図、フローチャート、および他の図に関して本明細書に記載の様々な実施形態を説明する。本明細書を読んだ後に当業者に明らかになるように、図示した実施形態およびそれらの様々な代替物は、図示した実施例に限定されることなく実施することができる。例えば、ブロック図およびそれに付随する説明は、特定のアーキテクチャまたは構成を必須とするものと解釈されるべきではない。
図1
図2
図3
図4