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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-20
(45)【発行日】2022-01-28
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 37/28 20060101AFI20220121BHJP
   D06F 39/00 20200101ALI20220121BHJP
   D06F 33/30 20200101ALI20220121BHJP
【FI】
D06F37/28
D06F39/00 A
D06F33/30
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2018542078
(86)(22)【出願日】2016-10-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-12-13
(86)【国際出願番号】 KR2016012356
(87)【国際公開番号】W WO2017078340
(87)【国際公開日】2017-05-11
【審査請求日】2019-10-17
(31)【優先権主張番号】62/249,355
(32)【優先日】2015-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】10-2016-0001215
(32)【優先日】2016-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0040447
(32)【優先日】2016-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(72)【発明者】
【氏名】クォン,ヨンウ
(72)【発明者】
【氏名】ヨン,スンジ
(72)【発明者】
【氏名】チョン,カンウン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ジェフン
(72)【発明者】
【氏名】パク,ジュンジン
【審査官】村山 達也
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第102013208851(DE,A1)
【文献】韓国公開特許第2003-0011457(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0124853(US,A1)
【文献】特表2010-500643(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 37/28
D06F 39/00
D06F 33/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類処理装置であって、
衣類投入口を備える本体と、
前記衣類投入口から洗濯物を収容する衣類収容部と、
前記衣類投入口を開閉するように構成されたドアと、を備えてなり、
前記ドアは、
前記ドアが閉じた時に、前記衣類投入口に対向する第1開口部と、前記第1開口部から離隔した位置に形成された第2開口部と、を備えたドアフレームと、
前記ドアフレームの内部に前記第2開口部に対応するように配置され、前記第2開口部から視覚情報を出力するディスプレイモジュールと、
前記ドアフレームと結合して前記ドアの外観を形成したドアカバーと、を備えてなり、
前記ドアカバーは、前記ディスプレイモジュールの前面に配置され、
前記ドアカバーは、
非透光領域と、
前記非透光領域内で、前記第1開口部に対応する第1透光領域と、及び、
前記第2開口部に対応する第2透光領域と、を備えてなり、
前記非透光領域は、前記第1透光領域及び前記第2透光領域の両方を囲み、
前記第1透光領域を区画し、前記衣類収容部を可視化し、
前記第2透光領域を区画し、前記ディスプレイモジュールからの視覚情報出力を可視化することを特徴とする、衣類処理装置。
【請求項2】
前記第2透光領域は、前記第2開口部より小さく形成され、前記ドアカバーが前記ドアフレームに結合された状態で前記第2開口部内に重なるように配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記非透光領域は、前記ディスプレイモジュールに備えられるディスプレイのうち視覚情報が出力されない縁部を覆うように配置されたことを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記第2開口部は、四角形の前記ディスプレイモジュールに対応する四角形状に形成されたものであり、
前記第2透光領域は、前記第2開口部内に重なるように配置される円形状に形成されたものであり、
前記ディスプレイモジュールのうち前記第2透光領域に対応しない部分には視覚情報が出力されないことを特徴とする、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記ドアカバーの背面には、前記第2透光領域を覆うように配置され、前記第2透光領域を備える検知領域に対するタッチ入力を検知するタッチセンサが取り付けられたことを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記検知領域のうち前記第2透光領域に対応しない領域のタッチ検知をアクティブにするか否かを制御する制御部を更に備えてなることを特徴とする、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記ドアカバーは、透光性材質で形成されたカバー本体と、前記カバー本体の背面を覆うように配置され、前記非透光領域を形成する遮蔽レイヤとを備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記第1透光領域及び前記第2透光領域は、前記遮蔽レイヤが配置されていない部分であることを特徴とする、請求項7に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記遮蔽レイヤは、黒色系列の顔料を含んでなり、前記カバー本体の背面に印刷されることを特徴とする、請求項8に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記第2透光領域に対応する前記カバー本体の背面には、前記第2透光領域に対するタッチ入力を検知するタッチセンサが取り付けられたことを特徴とする、請求項8に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記ドアカバーは、
透光性材質で形成されるカバー本体と、
前記カバー本体の背面に貼り付けられるフィルムと、を備えてなり、
前記フィルムは、
前記第1透光領域及び前記第2透光領域にそれぞれ対応する第1透光部及び第2透光部と、
前記第1透光部及び前記第2透光部を囲むように形成され、前記非透光領域に対応する非透光部と、を備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記第1透光部及び前記第2透光部は、前記非透光部により互いに区画されることを特徴とする、請求項11に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
前記第2透光部に対応する前記フィルムの背面には、前記第2透光領域に対するタッチ入力を検知するタッチセンサが取り付けられたことを特徴とする、請求項11に記載の衣類処理装置。
【請求項14】
衣類処理装置であって、
衣類投入口を備える本体と、
前記衣類投入口から洗濯物を収容する衣類収容部と、
前記衣類投入口を開閉するように構成されたドアと、を備えてなり、
前記ドアは、
前記ドアが閉じた時に、前記衣類投入口に対向する開口部と、前記開口部から離隔した位置に形成されたディスプレイモジュール収容部と、を備えたドアフレームと、
前記ディスプレイモジュール収容部に収容されたディスプレイモジュールと、
前記ドアフレームと結合して前記ドアの外観を形成するドアカバーと、を備えてなり、
前記ドアカバーは、前記ディスプレイモジュールの前面に配置され、
前記ディスプレイモジュール収容部は、前記ドアフレームの前面に凹状に形成されてなり、
前記ドアカバーは、
非透光領域と、
前記非透光領域内で、前記開口部に対応する第1透光領域と、前記ディスプレイモジュール収容部に対応する第2透光領域と、を備えてなり、
前記非透光領域は、前記第1透光領域及び前記第2透光領域の両方を囲み、
前記第1透光領域を区画し、前記衣類収容部を可視化し、
前記第2透光領域を区画し、前記ディスプレイモジュールからの視覚情報出力を可視化することを特徴とする、衣類処理装置。
【請求項15】
前記第2透光領域は、
前記ディスプレイモジュール収容部より小さく形成され、及び、
前記ドアカバーが前記ドアフレームに結合された状態で前記ディスプレイモジュール収容部内に重なるように配置されることを特徴とする、請求項14に記載の衣類処理装置。
【請求項16】
前記ディスプレイモジュール収容部は、四角形状である前記ディスプレイモジュールに対応する四角形状に形成されてなり、
前記第2透光領域は、前記ディスプレイモジュール収容部の一部と重なるように配置される円形状に形成されてなり、
前記非透光領域は、前記透光領域に重ならない前記ディスプレイモジュールの他の一部を覆うように配置されることを特徴とする、請求項15に記載の衣類処理装置。
【請求項17】
前記ディスプレイモジュールの他の一部には、視覚情報が出力されないことを特徴とする、請求項16に記載の衣類処理装置。
【請求項18】
前記ドアカバーの背面には、前記第2透光領域を含む検知領域に対するタッチ入力を検知するタッチセンサが取り付けられることを特徴とする、請求項15に記載の衣類処理装置。
【請求項19】
前記タッチセンサは、前記第2透光領域及び前記第2透光領域周辺の前記非透光領域の一部を覆うように配置されることを特徴とする、請求項18に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体の衣類投入口を開閉するドアを備える衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置には、衣類を洗濯する装置、衣類を乾燥する装置、衣類の洗濯と乾燥を共に行える装置が含まれる。衣類処理装置において、衣類の洗濯は、水と洗剤の作用により洗濯物に付着した汚染物質を除去する行程であり、衣類の乾燥は、衣類処理装置に備えられた熱風供給装置により衣類に含まれる水分を除去する行程である。
【0003】
一般的な衣類処理装置は、外形を形成して衣類投入口を備える本体と、本体の内部に備えられる衣類収容部と、衣類収容部を構成するドラムを回転させる駆動ユニットと、衣類投入口を開閉するように構成されるドアと、衣類処理装置で処理される行程に関連する視覚情報をユーザに表示してユーザの操作が入力されるコントロールユニットとを含む。
【0004】
このような一般的な衣類処理装置において、ドアは、衣類投入口を開閉して衣類収容部を覗く本来の機能を果たすように設計される。また、コントロールユニットは、通常本体に備えられ、予め定められた行程のみをオン/オフ方式などで簡単に表示し、それを操作するための複数のボタンやノブを備える。
【0005】
このようなドアとコントロールユニットの二分化は、衣類処理装置のシンプルな外観を阻害し、衣類処理装置とユーザ間の入力及び出力インタフェースを低次元方式にとどめていた。
【0006】
よって、ドアにコントロールユニットを配置し、コントロールユニットをタッチスクリーンで実現する研究が行われている。これに関する技術は特許文献1(2011年12月5日公開)や特許文献2(2015年1月16日公開)にも開示されている。しかし、ドアとタッチスクリーンの一体化した審美感を与え、低コストで高級化された感性を醸し出すドア構造に関する研究は未だ不十分な現状である。
【0007】
また、ドアカバーをドアフレームに結合するためには、通常、ブラケットやフックなどを用いた機械的締結構造と共に接着剤を用いる。しかし、このような機械的締結構造は、高級感を与えるためにガラス材質のドアカバーを使用する場合には用いることが困難であるという問題があった。さらに、ドアカバーが円形に形成される場合は、ドアフレームにおける正確な設置位置を決定することが困難であるという問題も生じる。
【0008】
さらに、接着剤によりドアカバーがドアフレームに結合される過程で、接着剤が漏れ出て外観品質の低下が発生することがある。これを防止するために、縁部から遠く離れたドアフレームの内側に接着剤を塗布することもあるが、このようにした場合、接合強度の低下を招き、ドアカバーとドアフレームとの間隙から異物が浸透しやすいという問題があった。
【0009】
一方、ドアは衣類投入口を開閉する構成であることから、ドアにタッチスクリーンが備えられた場合、タッチスクリーンを構成する電子素子に水分が浸透する恐れがある。よって、電子素子のシールはタッチスクリーンの駆動信頼性確保の面で重要な問題といえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国公開特許第10-2011-0130089号公報
【文献】韓国公開特許第10-2015-0006264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、ドアに、衣類収容部を覗くことのできるウィンドウ部と、衣類処理装置で処理される情報を表示するディスプレイ部が構成された場合、シンプルなドアの外観を実現することができ、ユーザに一体化した審美感を与えることのできる衣類処理装置のドア構造を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、四角形のディスプレイを用いて、ユーザに円形のディスプレイ部を提供することのできる衣類処理装置のドア構造を提供することにある。
【0013】
本発明のさらに他の目的は、円形のドアカバーと円形のドアフレームとの結合を容易に行うことのできる衣類処理装置のドア構造を提供することにある。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、ドアカバーとドアフレームとが結合された場合、シーラントの漏れを防止し、接合強度を向上させ、ドアカバーとドアフレームとの間隙からの異物の浸透を防止することのできる衣類処理装置のドア構造を提供することにある。
【0015】
本発明のさらに他の目的は、ドアにディスプレイ部(又はタッチスクリーン)が構成された場合、ディスプレイ部を構成する電子素子への水分の浸透を防止することのできる衣類処理装置のドア構造を提供することにある。
【0016】
本発明のさらに他の目的は、前記水分の浸透を防止するためのシール構造において、シール性能を向上させることのできるさらなる構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
このような本発明の課題を解決するために、本発明の衣類処理装置は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、前記ドアが閉じた状態で前記衣類投入口に対向する第1開口部、及び内部に取り付けられたディスプレイモジュールに対応する第2開口部を備えるドアフレームと、前記ドアフレームと結合して前記ドアの外観を形成するドアカバーとを含み、前記ドアカバーは、非透光領域と、前記非透光領域内で前記第1開口部に対応する第1透光領域、及び前記第2開口部に対応する第2透光領域とを含む。
【0018】
前記第2透光領域は、前記第2開口部より小さく形成され、前記ドアカバーが前記ドアフレームに結合されたときに前記第2開口部内に配置されるようにしてもよい。
【0019】
前記第2開口部は、四角形の前記ディスプレイモジュールに対応する四角形状に形成され、前記第2透光領域は、前記第2開口部内に重なるように配置される円形状に形成され、前記ディスプレイモジュールのうち前記第2透光領域に対応しない(重ならない)部分には視覚情報が出力されないようにしてもよい。
【0020】
前記ドアカバーの背面には、前記第2透光領域を覆うように配置され、前記第2透光領域を含む検知領域に対するタッチ入力を検知するタッチセンサが取り付けられるようにしてもよい。
【0021】
前記衣類処理装置は、前記検知領域のうち前記第2透光領域に対応しない(重ならない)領域のタッチ検知をアクティブにするか否かを制御する制御部をさらに含むようにしてもよい。
【0022】
前記ドアカバーは、透光性材質で形成されるカバー本体と、前記カバー本体の背面を覆うように配置され、前記非透光領域を形成する遮蔽レイヤとを含むようにしてもよい。
【0023】
前記第1及び第2透光領域は、前記遮蔽レイヤが配置されていない部分であるようにしてもよい。
【0024】
前記遮蔽レイヤは、前記第1透光領域周辺に形成される複数の遮蔽ドットを含み、前記遮蔽ドットは、前記第1透光領域側へ行くほど密度が低くなるように形成されるようにしてもよい。
【0025】
前記ドアフレームには、周縁部に沿って前記ドアカバーの外周を囲む取付ガイドが突設されるようにしてもよい。
【0026】
前記ドアカバーは、曲線状に形成される第1エッジ部と、前記第1エッジ部の両側を連結する第2エッジ部とを含み、前記取付ガイドは、前記第1エッジ部に対応するように曲線状に延びる第1突出部と、前記第2エッジ部に対応して形成されて前記ドアカバーが前記ドアフレームに取り付けられる際に取付位置をガイドするように形成される第2突出部とを含むようにしてもよい。
【0027】
前記第2突出部は、前記ドアフレームの下側に形成されるようにしてもよい。
【0028】
前記ドアフレームは、前面に前記ドアカバーとの接着のためのシーラントが充填されるシーラント充填溝が形成されるアウターフレームと、前記アウターフレームの背面側に結合され、前記結合時に外周部分が前記アウターフレームの前面から突出して前記取付ガイドを形成するインナーフレームとを含むようにしてもよい。
【0029】
前記シーラント充填溝は、シーラントの充填のためのシーラント塗布部と、前記シーラント塗布部の内外側にそれぞれ流出するシーラントを捕集するように、前記シーラント塗布部の両側にそれぞれ形成されるシーラント捕集部とを含むようにしてもよい。
【0030】
前記シーラント充填溝は、前記第1開口部と前記第2開口部の間を仕切るように形成される連結溝部と、前記連結溝部の両端部に連結され、前記連結溝部と共に前記第1開口部の周縁部を囲むように形成される第1溝部と、前記連結溝部の両端部に連結され、前記連結溝部と共に前記第2開口部の周縁部を囲むように形成される第2溝部とを含むようにしてもよい。
【0031】
前記シーラント充填溝は、前記連結溝部上の任意の地点と前記第1溝部上の任意の地点とを連結するバイパス溝部をさらに含むようにしてもよい。
【0032】
前記バイパス溝部は、前記連結溝部と前記第1溝部が形成する空間内に配置されるようにしてもよい。
【0033】
前記本体は、外面から内側に窪んだ窪みが形成され、内部に前記衣類投入口を備えるドア収容部を備え、前記ドアが閉じた状態で、前記ドアは、前記ドア収容部に収容され、前記ドアカバーの外面縁部は、隣接する前記本体の外面と同一平面をなすようにしてもよい。
【0034】
また、本発明は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、前記ドアが閉じた状態で前記衣類投入口に対向する第1開口部、及び内部に取り付けられたディスプレイモジュールに対応する第2開口部を備えるドアフレームと、前記第1開口部及び前記第2開口部を覆うように前記ドアフレームに結合され、前記ドアの外観を形成するドアカバーとを含み、前記ドアフレームには、前記ドアカバーとの接着のためのシーラントが充填され、前記第1開口部及び前記第2開口部をそれぞれ囲むように形成されるシーラント充填溝が形成される、衣類処理装置を開示する。
【0035】
前記シーラント充填溝は、前記第1開口部と前記第2開口部の間を仕切るように形成される連結溝部と、前記連結溝部の両端部に連結され、前記連結溝部と共に前記第1開口部の周縁部を囲むように形成される第1溝部と、前記連結溝部の両端部に連結され、前記連結溝部と共に前記第2開口部の周縁部を囲むように形成される第2溝部とを含むようにしてもよい。
【0036】
前記シーラント充填溝は、前記連結溝部と前記第1溝部により形成される内側空間に前記第1開口部を囲むように形成される第1シーラント捕集部と、前記連結溝部と前記第2溝部により形成される内側空間に前記第2開口部を囲むように形成される第2シーラント捕集部と、前記第1溝部と前記第2溝部を囲むように形成される第3シーラント捕集部とをさらに含むようにしてもよい。
【0037】
さらに、本発明は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、前記本体に対して相対移動可能に構成されるドアフレームと、前記ドアフレームと結合して前記ドアの外観を形成し、非透光領域及び前記非透光領域内の透光領域を含むドアカバーと、前記ドアカバーの背面上に配置され、前記透光領域を介して視覚情報を出力するディスプレイモジュールとを含み、前記透光領域は、前記ディスプレイモジュールより小さく形成され、前記ドアカバーが前記ドアフレームに結合されたときに前記ディスプレイモジュール内に重なるように配置される、衣類処理装置を開示する。
【0038】
前記ディスプレイモジュールは、四角形状に形成され、前記透光領域は、前記ディスプレイモジュールの一部と重なるように配置される円形状に形成され、前記非透光領域は、前記透光領域に重ならない前記ディスプレイモジュールの他の一部を覆うように配置されてもよい。
【0039】
前記ディスプレイモジュールの他の一部には視覚情報が出力されないように構成されてもよい。
【0040】
前記ドアカバーの背面には、前記透光領域及び前記透光領域周辺の前記非透光領域の一部を覆うように配置されるタッチセンサが取り付けられてもよい。
【0041】
さらに、本発明は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、前記ドアの外観を形成し、曲線状に形成される第1エッジ部、及び前記第1エッジ部の両側を連結する第2エッジ部を備えるドアカバーと、前記本体に対して相対移動可能に構成され、周縁部に沿って前記ドアカバーの外周を囲む取付ガイドが突設されるドアフレームとを含み、前記取付ガイドは、前記第1エッジ部に対応するように曲線状に延びる第1突出部と、前記第2エッジ部に対応して形成されて前記ドアカバーが前記ドアフレームに取り付けられる際に取付位置をガイドするように形成される第2突出部とを含む、衣類処理装置を開示する。
【0042】
前記第2突出部は、前記ドアフレームの下側に形成されるようにしてもよい。
【0043】
さらに、本発明は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、前記ドアの外観を形成し、非透光領域及び前記非透光領域内の透光領域を含むドアカバーと、前記ドアカバーの背面上に配置され、前記透光領域を介して視覚情報を出力するディスプレイモジュールと、前記ディスプレイモジュールを収容するディスプレイモジュール収容部、及び前記ドアが閉じた状態で前記衣類投入口に対向する開口部を備え、前面に前記ドアカバーとの接着のためのシーラントが充填されるシーラント充填溝が形成されるドアフレームとを含む、衣類処理装置を開示する。
【0044】
前記シーラント充填溝は、前記ディスプレイモジュール収容部と前記開口部の間を仕切るように形成される連結溝部と、前記連結溝部の両端部に連結され、前記連結溝部と共に前記開口部の周縁部を囲むように形成される第1溝部と、前記連結溝部の両端部に連結され、前記連結溝部と共に前記ディスプレイモジュール収容部の周縁部を囲むように形成される第2溝部とを含むようにしてもよい。
【0045】
前記シーラント充填溝は、前記連結溝部と前記第1溝部が形成する空間内で、前記連結溝部上の任意の地点と前記第1溝部上の任意の地点とを連結するバイパス溝部をさらに含むようにしてもよい。
【0046】
前記シーラント充填溝は、シーラントの充填のためのシーラント塗布部と、前記シーラント塗布部の内外側にそれぞれ流出するシーラントを捕集するように、前記シーラント塗布部の両側にそれぞれ形成されるシーラント捕集部とを含むようにしてもよい。
【0047】
さらに、本発明は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、ドアフレームと、前記ドアフレームの一側に取り付けられ、透光領域を備えるドアカバーと、前記ドアフレームの他側に取り付けられる取付フレームと、前記取付フレームに取り付けられ、前記ドアカバーの透光領域を介して視覚情報を出力するディスプレイと、前記ドアフレームと前記取付フレーム間に配置され、前記ディスプレイを囲むように形成されるディスプレイシール部材とを含む、衣類処理装置を開示する。
【0048】
前記取付フレームには、前記ディスプレイシール部材の一部を収容し、前記ディスプレイを囲むように形成される収容溝が形成されるようにしてもよい。
【0049】
前記ディスプレイシール部材の他の一部は、前記収容溝から突出し、前記取付フレームが前記ドアフレームに取り付けられたときに前記ドアフレームに接触するようにしてもよい。
【0050】
前記ディスプレイシール部材は、前記ドアフレームにそれぞれ接触する複数の接触部を備え、前記複数の接触部は、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成するようにしてもよい。
【0051】
前記衣類処理装置は、透光性材質で形成され、前記ディスプレイを覆うように配置されるディスプレイカバーと、前記取付フレームと前記ディスプレイカバーとの間隙を埋めるように形成される充填剤とをさらに含むようにしてもよい。
【0052】
前記ドアフレームは、前面に前記ドアカバーとの接着のためのシーラントが充填されるシーラント充填溝が形成され、背面に前記取付フレームが取り付けられるアウターフレームと、前記アウターフレームの背面側に結合され、前記取付フレームを覆うように配置されるインナーフレームとを含むようにしてもよい。
【0053】
前記インナーフレームの外周部分は、前記アウターフレームの前面から突出し、前記ドアカバーの外周を囲む取付ガイドを形成するようにしてもよい。
【0054】
前記インナーフレームには、前記アウターフレームと前記インナーフレームにより形成される内部空間に連通する連通部が形成され、前記インナーフレームには、前記連通部を開閉するフレームカバーが着脱可能に結合されるようにしてもよい。
【0055】
前記衣類処理装置は、前記ドアカバーの背面に取り付けられ、前記透光領域に対するタッチ入力を検知するタッチセンサをさらに含むようにしてもよい。
【0056】
前記ドアフレームには、前記ディスプレイに対応するディスプレイホール、及び前記タッチセンサのフレキシブルプリント基板(Flexible Printed Circuit Board: FPC)が通過する連通孔が形成され、前記ディスプレイシール部材は、前記ディスプレイホールと前記連通孔を囲むように形成されるようにしてもよい。
【0057】
前記取付フレームの一側には、前記ディスプレイが取り付けられ、前記取付フレームの他側には、前記ディスプレイ及び前記フレキシブルプリント基板に電気的に接続されるプリント基板(Printed Circuit Board: PCB)が取り付けられるようにしてもよい。
【0058】
前記取付フレームの他側には、外部の電子機器との無線通信が可能な無線通信モジュールがさらに取り付けられるようにしてもよい。
【0059】
前記衣類処理装置は、前記取付フレームに取り付けられ、前記プリント基板を覆うように配置されるPCBカバーと、前記取付フレームと前記PCBカバー間に配置され、前記プリント基板を囲むように形成されるPCBシール部材とをさらに含むようにしてもよい。
【0060】
前記PCBシール部材は、前記FPCホールを囲むように形成されるようにしてもよい。
【0061】
前記取付フレームには、前記PCBシール部材の一部を収容し、前記プリント基板を囲むように形成される取付溝が形成されるようにしてもよい。
【0062】
前記PCBシール部材の他の一部は、前記取付溝から突出し、前記PCBカバーが前記取付フレームに取り付けられたときに前記PCBカバーに接触するようにしてもよい。
【0063】
前記PCBシール部材は、前記PCBカバーにそれぞれ接触する複数の接触部を備え、前記複数の接触部は、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成するようにしてもよい。
【0064】
さらに、本発明は、衣類投入口を備える本体と、前記衣類投入口を開閉するように構成されるドアとを含み、前記ドアは、前記本体に対して相対移動可能に構成されるドアフレームと、前記ドアフレームと結合して前記ドアの外観を形成するドアカバーと、前記ドアカバーの背面上に配置されるディスプレイモジュールとを含み、前記ディスプレイモジュールは、両側にディスプレイ取付部及びプリント基板取付部をそれぞれ備える取付フレームと、前記プリント基板取付部を覆うように前記取付フレームに取り付けられるPCBカバーと、前記ドアフレームと前記取付フレーム間に配置され、前記ディスプレイ取付部を囲むように形成されるディスプレイシール部材と、前記取付フレームと前記PCBカバー間に配置され、前記プリント基板取付部を囲むように形成されるPCBシール部材とを含む、衣類処理装置を開示する。
【0065】
前記ディスプレイシール部材は、前記取付フレームにそれぞれ接触する複数の接触部を備え、前記複数の接触部は、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成するようにしてもよい。
【0066】
前記PCBシール部材は、前記PCBカバーにそれぞれ接触する複数の接触部を備え、前記複数の接触部は、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0067】
本発明によれば、ドアカバーに非透光領域と前記非透光領域内で互いに区分された第1及び第2透光領域が形成され、前記第1及び第2透光領域にそれぞれウィンドウ部とディスプレイ部(又はタッチスクリーン)が構成されるので、シンプルなドアの外観を実現することができる。特に、円形のドアに対応するように前記第1及び第2透光領域が円形に形成された場合、ユーザに一体化した審美感を与えることができる。
【0068】
また、第2透光領域が長方形のディスプレイ内に重なるように配置される円形状に形成された場合、円形の第2透光領域に対応する部分にのみ視覚情報が出力され、ユーザに円形のディスプレイ部を提供することができる。このとき、制御部は、ディスプレイのうち第2透光領域に対応しない(重ならない)部分における視覚情報の出力を制御することにより、電力を節減することができる。
【0069】
本発明においては、ドアフレームの取付ガイドがドアカバーの第1及び第2エッジ部にそれぞれ対応する曲線状の第1突出部及び直線状の第2突出部から構成されており、ドアカバーをドアフレームに組み付ける際に第2エッジ部及び第2突出部が設置位置を合わせるための基準となる。すなわち、第2エッジ部を第2突出部に対応するように配置すると、ドアカバーがドアフレーム上の定位置に配置され、ドアカバーの第1及び第2透光領域がドアフレームの第1及び第2開口部に対応するように配置される。
【0070】
本発明においては、ドアカバーをアウターフレームに結合する過程でシーラント塗布部に充填されたシーラントが漏れ出ても、漏れ出たシーラントがシーラント塗布部の内外側にそれぞれ備えられたシーラント捕集部に捕集されるようになっている。こうすることにより、シーラントの漏れによる外観品質の低下を防止することができる。
【0071】
また、上記構造によれば、シーラント塗布部をできるだけアウターフレームの縁部の近くに配置することができる。従って、それに対応するドアカバーの縁部の非接合部分が最小限に抑えられるので、接合強度を向上させることができ、ドアカバーとアウターフレームとの間隙からの異物の浸透を効果的に防止することができる。
【0072】
ドアフレームと取付フレーム間にディスプレイシール部材が配置され、内部に備えられたディスプレイとタッチセンサのフレキシブルプリント基板への水分の浸透が防止される構造となる。ここで、取付フレームとディスプレイカバーとの間隙に充填剤が充填されるようにしてもよく、この場合、ディスプレイへの水分の浸透をさらに防止することができる。
【0073】
また、取付フレームとPCBカバー間にPCBシール部材が配置され、内部に備えられたプリント基板と無線通信モジュールへの水分の浸透が防止される構造となる。
【0074】
前記ディスプレイシール部材及び前記PCBシール部材は、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成する複数の接触部を備えるようにしてもよい。この場合、いずれか1つの接触部により形成されるシールループが他の1つの接触部により形成されるシールループ内に配置され、シール構造の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0075】
図1】本発明の一実施形態による衣類処理装置を示す斜視図である。
図2a図1に示すドアが1次回転して衣類投入口が開放された状態を示す概念図である。
図2b図2aの状態からドアが2次回転した状態を示す概念図である。
図3図1に示すドアの分解斜視図である。
図4図1に示すドアの正面図である。
図5図3に示すドアカバーの背面図である。
図6図5のドアカバーの第1実施形態を示すA-A’線断面図である。
図7図5に示すB部分の拡大図である。
図8図5のドアカバーの第2実施形態を示すA-A’線断面図である。
図9図5のドアカバーの第3実施形態を示すA-A’線断面図である。
図10図4のC-C’線断面図である。
図11図4に示すD部分におけるドアカバーとドアフレームを分離して示す概念図である。
図12図3に示すドアフレームの第1実施形態を示す正面図である。
図13図12に示すE部分の拡大図である。
図14図3に示すドアフレームの第2実施形態を示す正面図である。
図15図3に示すディスプレイモジュールを一方向から見た分解斜視図である。
図16図3に示すディスプレイモジュールを他の方向から見た分解斜視図である。
図17図15に示す取付フレームの正面図である。
図18図15に示す取付フレームの背面図である。
図19図15に示す取付フレームにPCBカバーが結合された状態を示す背面図である。
図20図4のF-F’線断面図である。
図21図3に示すディスプレイモジュールがドアフレームの内部に取り付けられた状態を示す概念図である。
図22】本発明の変形例によるドアの分解斜視図である。
図23図22に示すドアの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0076】
以下、本発明による衣類処理装置について図面を参照してより詳細に説明する。
【0077】
単数の表現は、文脈上明らかに他の意味を表すものでない限り、複数の表現を含む。
【0078】
異なる実施形態であっても、前の実施形態と同一又は類似の構成要素には同一又は類似の符号を付し、それについての重複する説明は省略する。
【0079】
本明細書に開示された実施形態について説明する上で、関連する公知技術についての具体的な説明が本明細書に開示された実施形態の要旨を不明にすると判断される場合は、その詳細な説明を省略する。
【0080】
添付図面は本明細書に開示された実施形態を容易に理解できるようにするためのものにすぎず、添付図面により本明細書に開示された技術的思想が限定されるものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されるべきである。
【0081】
図1は本発明の一実施形態による衣類処理装置1を示す斜視図であり、図2a及び図2bは図1に示すドア10がそれぞれ1次回転及び2次回転して衣類投入口20aが開放された状態を示す概念図である。
【0082】
同図を参照すると、衣類処理装置1は、本体20及びドア10を含む。
【0083】
本体20は、衣類処理装置1の外形を形成し、衣類が投入される衣類投入口20aを備える。本実施形態においては、六面体の形状を有する本体20の前面部に衣類投入口20aが形成されたものを示す。
【0084】
本体20の内部には、衣類投入口20aから洗濯物が収容される衣類収容部が備えられる。
【0085】
一例として、本発明の衣類処理装置1が洗濯物の乾燥のための装置で構成された場合、衣類収容部は、本体20の内部に回転可能に備えられるドラム40から構成されてもよい。
【0086】
他の例として、本発明の衣類処理装置1が洗濯物の洗濯と乾燥を共に行える装置で構成された場合、衣類収容部は、本体20の内部に備えられて洗濯水が貯蔵されるタブ(図示せず)と、前記タブの内部に回転可能に備えられて洗濯物が収容されるドラム40とから構成されてもよい。
【0087】
本体20には、ドラム40を回転させるように構成される駆動ユニット(図示せず)が備えられる。駆動ユニットは、駆動力を発生するモータと、前記駆動力を利用してドラム40を回転させるベルトとを含むものであってもよい。
【0088】
本体20には、洗剤供給部(図示せず)が引き出し及び引き込み可能に引き出し式に設けられてもよい。洗剤供給部を覆うカバー21は、上下方向に回転可能に構成されてもよい。
【0089】
本体20には、電源ボタン22が備えられ、衣類処理装置1の電源をオン/オフにするように構成されてもよい。後述するディスプレイ部12がタッチスクリーンで構成された場合、タッチスクリーン12に対するタッチ入力により、衣類処理装置1の電源をオン/オフにするように構成されてもよい。この場合、電源ボタン22が備えられないので、よりシンプルな外観を実現することができる。
【0090】
ドア10は、衣類投入口20aを開閉するように本体20に対して相対移動可能に構成される。図示のように、ドア10は、ヒンジユニット30により本体20に対して回転可能に設けられてもよい。
【0091】
本体20は、外面から内側に窪んだ窪みが形成され、内部に衣類投入口20aを備えるドア収容部20bを備えるようにしてもよい。ドア10が閉じた状態で、ドア10は、ドア収容部20bに収容され、ドア10の外面縁部は、それに隣接する本体20の外面と同一平面をなすように配置されてもよい。
【0092】
このようにドア10がドア収容部20bに収容される構造を有するので、ドア10の開放時にドア10が本体20に引っ掛からないようにするために、ヒンジユニット30は、異なる2つの回転軸を有する二重ヒンジ構造を有するようにしてもよい。この場合、図2a及び図2bに示すように、いずれか一方の回転軸に対する1次回転によりドア10がドア収容部20bから離隔し、その後、他方の回転軸に対する2次回転によりドア10が回転するように構成されてもよい。
【0093】
ドア10の一側にヒンジユニット30が取り付けられた構造において、ドア10の他側には、ドア10を本体20に固定又は固定解除するロック装置が備えられる。ロック装置は、押圧式に構成され、ドア10の他側を1回押すとドア10がロックされ、もう1回押すとドア10のロックが解除されるようにしてもよい。
【0094】
ドア10には、ウィンドウ部11及びディスプレイ部12が備えられる。
【0095】
ドア10が閉じた状態で、ウィンドウ部11は、衣類投入口20aに対応するように配置され、衣類収容部を覗くことができるように構成される。よって、ユーザはウィンドウ部11により衣類収容部に収容された衣類の状態を確認することができる。
【0096】
ディスプレイ部12は、衣類処理装置1で処理される情報を表示(出力)する。例えば、ディスプレイ部12は、衣類処理装置1で駆動される行程(洗濯、脱水、乾燥などの行程)の実行画面情報、又はその実行画面情報に対応するUI(User Interface)情報やGUI(Graphic User Interface)情報を表示するようにしてもよい。
【0097】
以下では、ドア10の詳細構造について説明する。
【0098】
図3図1に示すドア10の分解斜視図であり、図4図1に示すドア10の正面図である。
【0099】
図3及び図4を参照すると、ドア10は、ドアフレーム110、ドアウィンドウ120、ディスプレイモジュール130及びドアカバー140を含む。前述したように、ドア10には、本体20との結合のためのヒンジユニット30が取り付けられるが、同図においてはヒンジユニット30を省略する。
【0100】
本実施形態においては、ドア10が円形(真円形、楕円形、少なくとも一部が丸く形成された丸い形を含む)に形成されたものを示す。しかし、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。ドア10は、多角形(四角形、六角形など)に形成されてもよい。
【0101】
ドアフレーム110は、本体20に回転可能に結合され、そのためにヒンジユニット30がドアフレーム110と本体20にそれぞれ結合される。
【0102】
図示のように、ドアフレーム110は、アウターフレーム111及びインナーフレーム112を含むものであってもよい。アウターフレーム111及びインナーフレーム112は、合成樹脂材質(例えば、ABS材質、PC材質など)で形成されてもよい。
【0103】
なお、上記構成をアウターフレーム111及びインナーフレーム112と称する理由は、ドア10が閉じた状態でドアフレーム110のみを見ると、アウターフレーム111は本体20の外部に面し、インナーフレーム112は本体20の内部に面するからである。このように区別せず、アウターフレーム111及びインナーフレーム112を第1フレーム及び第2フレームとそれぞれ称してもよい。
【0104】
ドアフレーム110は、ドア10が閉じた状態で衣類投入口20aに対向する第1開口部110aと、内部に取り付けられたディスプレイモジュール130に対応する第2開口部111bとを備える。第1開口部110aにドアウィンドウ120が設けられることから、第1開口部110aはドアウィンドウホールと称してもよく、第2開口部111bにディスプレイモジュール130が取り付けられることから、第2開口部111bはディスプレイホールと称してもよい。第2開口部111bは、第1開口部110aの上方に配置されるようにしてもよい。
【0105】
第1開口部110aは、アウターフレーム111に形成された前方側開口111aと、インナーフレーム112に形成された後方側開口112aとを含むものであってもよい。第2開口部111bは、アウターフレーム111に形成される。インナーフレーム112の後方側開口112aの上方には連通部112bが形成されてもよく、連通部112bを通してディスプレイモジュール130をドアフレーム110の内部に取り付けることができる。
【0106】
ドアウィンドウ120は、第1開口部110aに対応するようにドアフレーム110に設けられる。ドアウィンドウ120は、透光性材質(ガラス、合成樹脂材質など)で形成され、ドア10が閉じた状態で衣類投入口20aに対応するように配置される。
【0107】
ドアフレーム110の内部にはディスプレイモジュール130が設けられる。ディスプレイモジュール130は、第2開口部111bに対応するように配置され、ディスプレイモジュール130に備えられるディスプレイ132には衣類処理装置1で処理される情報に関する視覚情報を出力するように構成される。
【0108】
また、ドアフレーム110には、タッチセンサ160のフレキシブルプリント基板161(FPC)が通過できるFPCホール111cが備えられてもよい。同図においては、第2開口部111bの一側にFPCホール111cが備えられたものを示す。
【0109】
ドアフレーム110には、ドア10の外観を形成するドアカバー140が結合される。ドアカバー140は、透光性を有するガラス材質又は合成樹脂材質で形成されてもよい。
【0110】
ドアカバー140は、非透光領域143と、非透光領域143内で第1開口部110aに対応する第1透光領域141及び第2開口部111bに対応する第2透光領域142とを含む。ここで、透光領域とは、光の少なくとも一部が透過するように構成され、反対側や内部が見えるように形成される領域を意味する。すなわち、透光領域は半透光領域を含む概念である。
【0111】
第1透光領域141及び第2透光領域142は、非透光領域143により互いに区画されている。本実施形態においては、円形のドア10に対応するようにドアフレーム110及びドアカバー140が円形に形成され、ユーザに一体化した審美感を与えるように第1透光領域141及び第2透光領域142が円形に形成されたものを示す。ここで、円形には、真円形、楕円形、少なくとも一部が丸く形成された丸い形が含まれる。
【0112】
なお、上記構成が円形に形成されることは一実施形態として提示されただけであり、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、第1透光領域141及び第2透光領域142は、円形だけでなく、多角形(四角形、六角形など)及びその他の幾何学的形状に形成されてもよい。
【0113】
ドアカバー140は、少なくとも一部分が曲がった形状に形成されてもよい。例えば、曲がった屈曲部により屈曲部の両側の第1カバー部及び第2カバー部が互いに対して傾斜して形成されてもよい。ここで、第1カバー部及び第2カバー部は平坦な形状に形成される。このようなドアカバー140に対応するように、ドアフレーム110も、少なくとも一部分が曲がった形状に形成されてもよい。
【0114】
本実施形態においては、第1透光領域141が第1カバー部と屈曲部にわたって形成され、第2透光領域142が第2カバー部に形成されたものを示す。
【0115】
一方、第2透光領域142は、第2開口部111bより小さく形成され、ドアカバー140がドアフレーム110に結合された状態で第2開口部111b内に重なるように配置される。ここで、重なるとは、ドア10の厚さ方向に重なることを意味する。上記配置により、第2開口部111bを形成する外郭ラインは非透光領域132により遮蔽されて見えなくなる。
【0116】
また、第2開口部111bにはディスプレイモジュール130が取り付けられるが、第2透光領域142は、ディスプレイモジュール130に備えられるディスプレイ132内に重なるように配置されてもよい。上記配置によれば、視覚情報が出力されるディスプレイ132のみ外部に露出するだけで、他の器具構造物(例えば、取付フレーム131)は非透光領域132により外部に露出せず、よりシンプルなドア10の外観を実現することができる。
【0117】
また、ディスプレイ132の縁部領域(すなわち、ベゼル領域)は、設計上の限界により実質的に視覚情報が出力されない領域に該当する。縁部領域が第2透光領域142内に配置された場合、ディスプレイ132に出力される視覚情報は第2透光領域142より小さい画面を構成する。この場合、ユーザは視覚情報が出力される画面を実際よりも小さく感じる。
【0118】
このような問題を解決するために、ディスプレイ132のうち視覚情報が出力されない縁部は、非透光領域132により覆われるように配置してもよい。上記配置によれば、ディスプレイ132に出力される視覚情報は第2透光領域142に完全に対応する画面(画面いっぱい)を構成する。この場合、ユーザは視覚情報が出力される画面を実際よりも大きく感じ、よって、前記画面へのユーザの没頭度を増加させることができる。
【0119】
図示のように、第2開口部111bは、四角形のディスプレイモジュール130に対応する四角形状に形成され、第2透光領域142は、第2開口部111b内に重なるように配置される円形状に形成されてもよい。すなわち、第2透光領域142は、ディスプレイモジュール130の一部と重なるように配置され、非透光領域143は、ディスプレイモジュール130の他の一部を覆って遮蔽するように配置される。上記構成により、円形の第2透光領域142に対応する部分にのみ視覚情報が出力され、ユーザに円形のディスプレイ部12を提供することができる。
【0120】
円形のディスプレイは、一般的に広く用いられている四角形のディスプレイ132に比べて価格が高く、その形態により正確な設置位置を決定することが困難であるので組立不良が頻繁に発生する。しかし、上記構造によれば、より低コストでかつ正確な位置に組み付けることのできる四角形のディスプレイ132を使用しながらも、ユーザには円形に見えるディスプレイ部12を提供することができる。
【0121】
第2透光領域142は、非透光領域143に囲まれるので、ディスプレイ132のうち第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分に出力される視覚情報はユーザに見えない。これを考慮して、ディスプレイ132のうち第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分には視覚情報が出力されないようにしてもよい。
【0122】
一例として、ディスプレイ132のうち第2透光領域142に対応する部分に衣類処理装置1で処理される情報に関する視覚情報が出力されている状態で、第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分には前記視覚情報を囲む枠画像が出力されるようにしてもよい。前記枠画像は、第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分であって、特定の系列の色(例えば、黒色)で表示されてもよい。
【0123】
他の例として、ディスプレイ132のうち第2透光領域142に対応する部分に衣類処理装置1で処理される情報に関する視覚情報が出力されている状態で、第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分はオフになるように構成されてもよい。すなわち、ディスプレイモジュール130のうち第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分には、視覚情報だけでなく、枠画像も出力されないようにしてもよい。本例においては、ディスプレイ132の一部のみ駆動されるので、ディスプレイ132全体が駆動される上記一例に比べて、ディスプレイ132を効率的に駆動することができ、それにより節電効果が得られる。
【0124】
図5図3に示すドアカバー140の背面図である。
【0125】
ドアカバー140に設けられたディスプレイ部12は、タッチセンサ160とレイヤ構造をなすか又は一体に形成されることにより、タッチスクリーン12を実現することができる。このようなタッチスクリーン12は、衣類処理装置1とユーザ間の入力インタフェースを提供するユーザ入力部として機能すると共に、衣類処理装置1とユーザ間の出力インタフェースを提供することができる。例えば、洗濯、脱水、乾燥などの行程を行うための動作モードの選択及び変更は、ディスプレイ部12に対するユーザのタッチ入力(又はタッチ)で実現されるようにしてもよい。
【0126】
ドアカバー140に対するタッチ入力を検知するために、ドア10には、タッチセンサ160が備えられる。
【0127】
タッチセンサ160は、抵抗膜方式、静電容量方式、赤外線方式、超音波方式、電磁誘導方式などの様々なタッチ方式のうち少なくとも1つを用いて、ディスプレイ部(又はタッチスクリーン)12に加わるタッチ入力を検知する。
【0128】
一例として、タッチセンサ160は、タッチスクリーン12の特定の部位に加わった圧力又は特定の部位に発生する静電容量などの変化を電気的な入力信号に変換するように構成されてもよい。タッチセンサ160は、タッチスクリーン12上にタッチを加えるタッチ手段によりタッチセンサ160上でタッチされる位置、面積、タッチ圧力などを検出できるように構成されてもよい。ここで、タッチ手段は、タッチセンサ160にタッチを加える物体であって、例えば指、タッチペン又はスタイラスペン、ポインタなどである。
【0129】
このように、タッチセンサ160に対するタッチ入力がある場合、それに対応する信号が制御器に送られる。制御器は、その信号を処理し、その後それに対応するデータを制御部(図示せず)に送る。それにより、制御部は、ディスプレイ部12のどの領域がタッチされたかなどを認識することになる。ここで、制御器は、制御部とは別の構成であってもよく、制御部自体であってもよい。
【0130】
一方、制御部は、タッチスクリーン12をタッチするタッチ手段の種類によって異なる制御を行うようにしてもよく、同じ制御を行うようにしてもよい。タッチ手段の種類によって異なる制御を行うか、同じ制御を行うかは、衣類処理装置1の動作状態又は実行中のアプリケーションプログラムによって決定されるようにしてもよい。
【0131】
タッチセンサ160は、タッチスクリーン12へのショート(又はタップ)タッチ(short touch)、ロングタッチ(long touch)、マルチタッチ(multi touch)、ドラッグタッチ(drag touch)、フリックタッチ(flick touch)、ピンチインタッチ(pinch-in touch)、ピンチアウトタッチ(pinch-out touch)、スワイプタッチ(swipe touch)、ホバリングタッチ(hovering touch)など、様々な方式のタッチを検知することができる。
【0132】
タッチセンサ160は、第2透光領域142を含む検知領域に対するタッチ入力を検知するように構成される。
【0133】
本実施形態においては、タッチセンサ160がドアカバー140の背面に第2透光領域142と第2透光領域142を囲む非透光領域143の一部を覆うように取り付けられたものを例示する。上記構成によれば、タッチセンサ160の検知領域は、第2透光領域142だけでなく、第2透光領域142を囲む非透光領域143の一部までも含む。よって、第2透光領域142を囲む非透光領域143の一部を用いた様々なUI又はGUIを提供することができる。
【0134】
上記構造において、タッチセンサ160は、タッチパターンを備えるタッチフィルム状に形成され、ドアカバー140とディスプレイモジュール130間に配置されるようにしてもよい。タッチフィルムは、透明導電性フィルムで構成され、公知のITOフィルム(Indium-Tin Oxide film)、CNTフィルム(Carbon Nano Tube film)などを用いることができる。
【0135】
タッチフィルムは、1つ又は2つのレイヤで構成されてもよい。一例として、タッチフィルムが2つのレイヤで構成される方式[GFF(Glass-Film-Film)]の場合、タッチフィルムは、ドアカバー140の背面に取り付けられてもよく、ディスプレイモジュール130上に取り付けられてもよい。他の例として、タッチフィルムが1つのレイヤで構成される方式[G1F(Glass-Film)]の場合、タッチフィルムは、ドアカバー140の背面に取り付けられてドアカバー140と一体に形成されるようにしてもよい。
【0136】
タッチセンサ160は、別途のタッチフィルムを備えるのではなく、メタルワイヤがドアカバー140の背面に直接パターニングされた形態で形成されてもよい[G2(Glass only)]。
【0137】
あるいは、タッチセンサ160は、ディスプレイモジュール130に備えられるディスプレイ132と一体に形成されてもよい。例えば、タッチセンサ160は、ディスプレイ132の基板上に配置される(オンセル)ようにしてもよく、ディスプレイ132の内部に備えられる(インセル)ようにしてもよい。
【0138】
一方、衣類処理装置1のディスプレイ部12は、制御部により駆動が制御される。すなわち、制御部は、ディスプレイモジュール130のオン/オフ、視覚情報や画像の出力を制御し、タッチセンサ160のオン/オフを制御する。
【0139】
ここで、制御部は、タッチセンサ160の検知領域のうち第2透光領域142に対応しない(重ならない)領域のタッチ検知をアクティブにするか否かを制御するように構成されてもよい。例えば、タッチセンサ160の検知領域のうち第2透光領域142に対応しない(重ならない)領域のタッチ検知が必要な状態と不要な状態を区分し、タッチ検知が不要な状態では前記対応しない(重ならない)領域のタッチ検知を非アクティブにするように構成されてもよい。このような制御によれば、ユーザのタッチ入力時のエラーを低減することができ、節電効果が得られる。
【0140】
図6図5のドアカバー140の第1実施形態を示すA-A’線断面図である。
【0141】
図6を参照すると、ドアカバー140は、カバー本体140a及び遮蔽レイヤ140bを含む。
【0142】
カバー本体140aは、透光性材質で形成される。カバー本体140aは、透光性のガラス材質又は合成樹脂材質で形成されてもよい。カバー本体140aは、少なくとも一部分が曲がった形状に形成されてもよい。
【0143】
遮蔽レイヤ140bは、カバー本体140aの一面を覆うように配置され、非透光領域143を形成する。遮蔽レイヤ140bは、カバー本体140aの前面又は背面に形成されてもよい。
【0144】
本実施形態においては、インキがカバー本体140aの背面に印刷されて遮蔽レイヤ140bを形成したものを示す。前記インキには、特定の系列の色(例えば、黒色、白色、青色など)を有する顔料が含まれてもよい。遮蔽レイヤ140bを形成する方法としては、スクリーン印刷(シルク、ナイロン、テトロン、ステンレススチール材質などで形成されたメッシュを用いる)、オフセット印刷、転写印刷など、様々な印刷技法を適用することができる。
【0145】
図示のように、第1透光領域141及び第2透光領域142には遮蔽レイヤ140bが配置されない。すなわち、第1透光領域141及び第2透光領域142は、遮蔽レイヤ140bにより覆われず、透光性のカバー本体140aとして残る透明な部分である。
【0146】
遮蔽レイヤ140bは、第1透光領域141及び第2透光領域142を囲むように形成され、第1透光領域141及び第2透光領域142は、遮蔽レイヤ140bにより形成される非透光領域143により互いに区画される。
【0147】
第2透光領域142に対応するカバー本体140aの背面にはタッチセンサ160が取り付けられる。タッチセンサ160は、第2透光領域142を完全に覆うように配置され、第2透光領域142に対するタッチ入力を検知するように構成される。タッチセンサ160は、第2透光領域142より大きく形成されてもよく、ここで、タッチセンサ160は、第2透光領域142を限定する遮蔽レイヤ140bの一部を覆うように構成されてもよい。
【0148】
一方、上記構造により、ディスプレイモジュール130に備えられるディスプレイ132の前方には、透光性のタッチセンサ160及び透光性のカバー本体140aが順次配置されることになる。
【0149】
図7図5に示すB部分の拡大図である。
【0150】
図7を参照すると、ドアカバー140のうち第1透光領域141を限定する遮蔽レイヤ140bは、第1透光領域141側へ行くほど透明度が次第に変化するように形成されてもよい。
【0151】
例えば、第1透光領域141周辺の非透光領域143が第1透光領域141側へ行くほど次第に透明になるように構成されてもよい。そのために、遮蔽レイヤ140bは、第1透光領域141周辺に形成される複数の遮蔽ドット140b’を含み、複数の遮蔽ドット140b’は、第1透光領域141側へ行くほど密度が低くなるように形成されてもよい。
【0152】
このような網点(ハ―フト―ン)技法で第1透光領域141の境界を不明確にすることにより、非透光領域143から第1透光領域141まで視覚的に自然に変わるようにしてもよい。
【0153】
それに対して、第2透光領域142とそれを囲む非透光領域143は、非透光領域143により境界線の形態で明確に区分されるようにしてもよい。
【0154】
図8図5のドアカバー140の第2実施形態を示すA-A’線断面図である。
【0155】
カバー本体140aの背面に遮蔽レイヤ140bが印刷される上記第1実施形態とは異なり、本実施形態においては、カバー本体2140aの背面に非透光領域2143を形成するためのフィルム2140bが貼り付けられる。
【0156】
図示のように、フィルム2140bは、非透光領域2143に対応する非透光部2140b3と、第1透光領域2141に対応する第1透光部2140b1と、第2透光領域2142に対応する第2透光部2140b2とを含む。非透光部2140b3は、第1透光部2140b1及び第2透光部2140b2を囲むように形成され、第1透光部2140b1及び第2透光部2140b2は、非透光部2140b3により互いに区画される。
【0157】
ここで、非透光部2140b3に対応する部分は、ドアカバー2140を不透明にする遮蔽レイヤとして機能し、非透光領域2143を形成する。第1透光部2140b1及び第2透光部2140b2に対応する部分は、透光性のカバー本体2140aと共にそれぞれ第1透光領域2141及び第2透光領域2142を形成する。
【0158】
すなわち、上記第1実施形態とは異なり、第1透光領域2141及び第2透光領域2142は、透光性のカバー本体2140aにフィルム2140bの透明な部分である第1透光部2140b1及び第2透光部2140b2がそれぞれ配置されることにより形成される。
【0159】
第2透光部2140b2に対応するフィルム2140bの背面にはタッチセンサ2160が取り付けられる。タッチセンサ2160は、第2透光領域2142を完全に覆うように配置され、第2透光領域2142に対するタッチ入力を検知するように構成される。タッチセンサ2160は、第2透光領域2142より大きく形成されてもよく、ここで、タッチセンサ2160は、第2透光部2140b2を限定する非透光部2140b3の一部を覆うように構成されてもよい。
【0160】
一方、上記構造により、ディスプレイモジュール130に備えられるディスプレイ132の前方には、透光性のタッチセンサ2160、フィルム2140bの第2透光部2140b2及び透光性のカバー本体2140aが順次配置されることになる。
【0161】
図9図5のドアカバー140の第3実施形態を示すA-A’線断面図である。
【0162】
上記第2実施形態と同様に、本実施形態においては、カバー本体3140aの背面に遮蔽レイヤ3140bを形成するためのフィルム3140bが貼り付けられる。図示のように、フィルム3140bは、非透光領域3143に対応する非透光部3140b3と、第1透光領域3141に対応する第1ホール3140b1と、第2透光領域3142に対応する第2ホール3140b2とを含む。非透光部3140b3は、第1ホール3140b1及び第2ホール3140b2を囲むように形成され、第1ホール3140b1及び第2ホール2140b2は、非透光部3140b3により互いに区画される。
【0163】
ここで、非透光部3140b3に対応する部分は、ドアカバー3140を不透明にする遮蔽レイヤとして機能し、非透光領域3143を形成する。第1透光領域3141及び第2透光領域3142に対応する部分には、第1ホール3140b1及び第2ホール2140b2が形成されることからフィルム3140bが配置されず、透光性のカバー本体3140aとして残る。
【0164】
第2透光領域3142に対応するカバー本体3140aの背面にはタッチセンサ3160が取り付けられる。タッチセンサ3160は、第2透光領域3142を完全に覆うように配置され、第2透光領域3142に対するタッチ入力を検知するように構成される。タッチセンサ3160は、第2透光領域3142より大きく形成されてもよく、ここで、タッチセンサ3160は、第2ホール3140b2を限定する非透光部3140b3の一部を覆うように構成されてもよい。
【0165】
一方、上記構造により、ディスプレイモジュール130に備えられるディスプレイ132の前方には、透光性のタッチセンサ3160及び透光性のカバー本体3140aが順次配置されることになる。これは、図6で説明したレイヤ構造と、遮蔽レイヤ140b、3140bの厚さにおいて若干異なるだけであり、実質的に同様であるといえる。
【0166】
このような図6及び図9で説明したレイヤ構造は、図8で説明したレイヤ構造に比べて次のような利点がある。
【0167】
まず、タッチセンサ160、3160が透光性のカバー本体140a、3140aに直接取り付けられるので、ユーザが感じるタッチ感度を高くすることができる。また、図8で説明したレイヤ構造とは異なり、ディスプレイ132の前方にフィルム2140bの第2透光部2140b2が備えられないので、ディスプレイ132から出力された視覚情報をより鮮明に提供することができる。
【0168】
一方、図8及び図9で説明したドアカバー2140、3140にフィルム2140b、3140bを貼り付ける方法としては、インモールド射出方式、転写方式など、様々な方式を適用することができる。
【0169】
インモールド射出方式は、ドアカバー2140、3140が合成樹脂材質で形成される場合に用いられる方式であって、フィルム2140b、3140bがモールド内に備えられてドアカバー2140、3140と共に射出されることにより一体に形成される方式である。転写方式は、熱転写圧着によりガラス又は合成樹脂材質のドアカバー2140、3140にフィルム2140b、3140bを貼り付ける方式である。
【0170】
図10図4のC-C’線断面図である。
【0171】
図10を参照すると、ドアカバー140はドアフレーム110に結合される。前記結合のために、液状のシーラント171が用いられてもよい。ドアカバー140とドアフレーム110との結合構造の詳細については後述する。
【0172】
前述したように、ドアフレーム110は、アウターフレーム111及びインナーフレーム112を含むものであってもよい。
【0173】
アウターフレーム111は、前面にドアカバー140が取り付けられるように構成される。インナーフレーム112は、アウターフレーム111の背面側に結合される。アウターフレーム111とインナーフレーム112との結合は、螺合、フック結合、ボンディング結合などにより行われてもよい。
【0174】
同図においては、アウターフレーム111とインナーフレーム112とがボンディング結合により結合された構造を示す。具体的には、インナーフレーム112に締結リブ112dが突設され、アウターフレーム111の背面に締結リブ112dを収容するリブ収容部111eが突設され、リブ収容部111e内にボンディング部材172が充填される。
【0175】
一方、アウターフレーム111とインナーフレーム112とが結合されると、インナーフレーム112の外周部分がアウターフレーム111の前面から突出して取付ガイド112cを形成するようにしてもよい。取付ガイド112cは、アウターフレーム111の周縁部に沿ってループ状に延設され、内部にドアカバー140が収容される空間を形成する。
【0176】
取付ガイド112cは、ドアカバー140の側面を囲むように配置され、取付ガイド112cの上面が隣接するドアカバー140の上面と同一平面をなすように所定高さで突設されてもよい。上記構成によれば、取付ガイド112cとドアカバー140との段差が小さくなり、よりシンプルな外観を実現することができる。
【0177】
図11図4に示すD部分におけるドアカバー140とドアフレーム110を分離して示す概念図である。
【0178】
一般的に、特異な形状を有する部分(例えば、頂点部分、凹んだ部分など)は、組み付け時に設置位置を合わせるための基準となり、組み付けを容易にする。しかし、本実施形態のように、ドアカバー140が円形に形成された場合は、エッジ部が曲線状であるので、組み付け時に設置位置を合わせるための適当な部分がないという問題がある。特に、本発明の場合は、ドアカバー140がドアフレーム110上の正確な位置に結合されないと、ドアカバー140の第1透光領域141及び第2透光領域142がドアフレーム110の第1開口部110a及び第2開口部111bに対応しなくなるという問題が生じる。
【0179】
上記問題を解決するために、図11に示すように、ドアカバー140は、ドアフレーム110との組み付け時に設置位置を合わせるための基準となる部分を備える。
【0180】
具体的には、ドアカバー140は、曲線状に形成される第1エッジ部140’と、第1エッジ部140’の両側を連結する第2エッジ部140’’とを含む。図示のように、ドアカバー140は、一部を直線状に切り欠いた円形を有してもよい。第2エッジ部140’’は、直線状、凹凸状など、第1エッジ部140’と形状的に区別されるものであればいかなる形状を有してもよい。
【0181】
前述した取付ガイド112cは、第1エッジ部140’に対応するように曲線状に延びる第1突出部112c’と、第2エッジ部140’’に対応するように直線状に延びる第2突出部112c’’とを含む。
【0182】
上記構成において、第2エッジ部140’’及び第2突出部112c’’は、ドアカバー140とドアフレーム110との組み付け時に設置位置を合わせるための基準となる。すなわち、第2エッジ部140’’が第2突出部112c’’に対応するように配置すると、ドアカバー140がドアフレーム110上の定位置に配置され、ドアカバー140の第1透光領域141及び第2透光領域142がドアフレーム110の第1開口部110a及び第2開口部111bに対応するように配置される。
【0183】
第2突出部112c’’はドアフレーム110のどこに配置されてもよいが、ドア10が切り欠いた円形状であることをユーザが認識しにくくするために、第2突出部112c’’は、ドアフレーム110の下側に形成されることが好ましい。
【0184】
以下では、ドアカバー140とドアフレーム110との結合構造について説明する。
【0185】
図12図3に示すドアフレーム110の第1実施形態を示す正面図であり、図13図12に示すE部分の拡大図である。
【0186】
前述したように、ドア10は、アウターフレーム111の前面に結合される。前記結合のために、シーラント171が用いられ、アウターフレーム111の前面にはシーラント171が充填されるシーラント充填溝111dが形成される。
【0187】
シーラント充填溝111dは、第1開口部110a及び第2開口部111bをそれぞれ囲むように形成される。そのために、シーラント充填溝111dは、連結溝部111d’3、第1溝部111d’1及び第2溝部111d’2を含む。
【0188】
連結溝部111d’3は、第1開口部110aと第2開口部111bの間を仕切るように形成される。連結溝部111d’3は、図示のように直線状に形成されてもよく、少なくとも一部分が曲がった形状[例えば、第2開口部111bの両側及び下側を囲む「U」字状]に形成されてもよい。
【0189】
第1溝部111d’1は、連結溝部111d’3の両端部に連結され、連結溝部111d’3と共に第1開口部110aの周縁部を囲むように形成される。第1溝部111d’1は、アウターフレーム111の内側周縁部に沿って延設されてもよい。
【0190】
第2溝部111d’2は、連結溝部111d’3の両端部に連結され、連結溝部111d’3と共に第2開口部111bの周縁部を囲むように形成される。第2溝部111d’2は、アウターフレーム111の内側周縁部に沿って延設されてもよい。
【0191】
第1溝部111d’1と第2溝部111d’2とは、連結溝部111d’3の両端部で連通するように形成されてもよい。
【0192】
同図においては、第1及び第2溝部111d’1、111d’2がアウターフレーム111の内側周縁部に沿って延設されて円形の溝を形成し、連結溝部111d’3が前記円形の溝の内部を仕切るように直線状に延設されたものを示す。
【0193】
一方、同図及び図10を共に参照すると、シーラント充填溝111dは、シーラント塗布部111d’及びシーラント捕集部111d’’を含むものであってもよい。
【0194】
シーラント塗布部111d’は、シーラント171の充填のための部分であり、前述した連結溝部111d’3、第1溝部111d’1及び第2溝部111d’2を備える。
【0195】
シーラント塗布部111d’の両側には、シーラント塗布部111d’の内外側にそれぞれ流出するシーラント171を捕集するためのシーラント捕集部111d’’が備えられる。シーラント捕集部111d’’は、シーラント塗布部111d’から所定間隔離隔した状態でシーラント塗布部111d’に沿って平行に延設されてもよい。シーラント捕集部111d’’は、シーラント塗布部111d’より狭い幅にしてもよい。
【0196】
シーラント塗布部111d’とシーラント捕集部111d’’間には、突部111fが所定高さで突設されてもよい。突部111fは、アウターフレーム111の前面に対応する高さで突設されてもよく、この場合、突部111fは、ドアカバー140を支持する支持面として機能する。
【0197】
本実施形態においては、シーラント捕集部111d’’が第1~第3シーラント捕集部111d’’1、111d’’2、111d’’3から構成されたものを例示する。
【0198】
第1シーラント捕集部111d’’1は、シーラント塗布部111d’の内側に備えられ、第1開口部110aを囲むように形成される。第1シーラント捕集部111d’’1は、連結溝部111d’3及び第1溝部111d’1に沿って延設されてもよい。
【0199】
第2シーラント捕集部111d’’2は、シーラント塗布部111d’の内側に備えられ、第2開口部111bを囲むように形成される。第2シーラント捕集部111d’’2は、連結溝部111d’3及び第2溝部111d’2に沿って延設されてもよい。
【0200】
第3シーラント捕集部111d’’3は、シーラント塗布部111d’の外側に備えられ、シーラント塗布部111d’を囲むように形成される。第3シーラント捕集部111d’’3は、第1溝部111d’1及び第2溝部111d’2に沿って延設され、円形を有するようにしてもよい。
【0201】
上記構造によれば、ドアカバー140をアウターフレーム111に結合する過程でシーラント塗布部111d’に充填されたシーラント171が漏れ出ても、漏れ出たシーラント171をシーラント塗布部111d’の内外側にそれぞれ備えられたシーラント捕集部111d’’に捕集することができる。こうすることにより、シーラント171の漏れによる外観品質の低下を防止することができる。
【0202】
また、上記構造によれば、シーラント塗布部111d’をできるだけアウターフレーム111の縁部の近くに配置することができる。従って、それに対応するドアカバー140の縁部の非接合部分が最小限に抑えられるので、接合強度を向上させることができ、ドアカバー140とアウターフレーム111との間隙からの異物の浸透を効果的に防止することができる。
【0203】
図14図3に示すドアフレーム110の第2実施形態を示す正面図である。
【0204】
上記実施形態と同様に、本実施形態において、シーラント充填溝4111dは、連結溝部4111d’3、第1溝部4111d’1及び第2溝部4111d’2を備え、第1開口部4110a及び第2開口部4111bをそれぞれ囲むように形成される。シーラント充填溝4111dは、シーラント塗布部及びシーラント捕集部を含むものであってもよく、それについての説明は上記第1実施形態で説明した通りである。
【0205】
本実施形態において、シーラント充填溝4111dは、連結溝部4111d’3上の任意の地点と第1溝部4111d’1上の任意の地点とを連結するバイパス溝部4111d’4をさらに含む。図示のように、バイパス溝部4111d’4は、連結溝部4111d’3と第1溝部4111d’1が形成する空間内に配置される。
【0206】
よって、連結溝部4111d’3又は第1溝部4111d’1に充填されるシーラントの一部が分岐したバイパス溝部4111d’4に流入し、ドアカバーとドアフレーム4110との結合箇所が増えるという効果を引き起こす。従って、ドアカバーとドアフレーム4110との結合力が増大する。
【0207】
バイパス溝部4111d’4も、シーラントの充填のためのシーラント塗布部と、前記シーラント塗布部の内外側にそれぞれ流出するシーラントを捕集するために前記シーラント塗布部の両側に備えられるシーラント捕集部とを含むものであってもよい。
【0208】
一方、ドアフレーム110にはディスプレイモジュール130が内蔵されるが、ドア10は、衣類投入口20aを開閉する構成であることから、ディスプレイモジュール130に水分が浸透する恐れがある。よって、ディスプレイモジュール130のシールはディスプレイ部12の駆動信頼性確保の面で重要な問題といえる。
【0209】
以下では、ディスプレイモジュール130のシール構造について説明する。
【0210】
図15及び図16図3に示すディスプレイモジュール130を異なる方向から見た分解斜視図である。図17図15に示す取付フレーム131の正面図であり、図18図15に示す取付フレーム131の背面図であり、図19図15に示す取付フレーム131にPCBカバー137が結合された状態を示す背面図である。
【0211】
図15図19を参照すると、ディスプレイモジュール130は、取付フレーム131、ディスプレイ132及びディスプレイシール部材133を含む。
【0212】
取付フレーム131は、一面にディスプレイ132が取り付けられるディスプレイ取付部131aを備える。ディスプレイ取付部131aは、取付フレーム131の前面から背面に向かってディスプレイ132に対応する形状に凹んだ空間で構成されてもよく、ディスプレイ132の周縁部に対応するように突設されるリブにより限定される内部空間で構成されてもよい。
【0213】
取付フレーム131は、合成樹脂材質(例えば、ABS材質、PC材質など)で形成されてもよい。
【0214】
取付フレーム131には連通孔131bが形成されてもよい。連通孔131bは、ディスプレイ取付部131aの一側に備えられ、ディスプレイ取付部131aとは区別される空間になるようにしてもよい。
【0215】
タッチセンサ160のフレキシブルプリント基板161は、ドアフレーム110に形成されたFPCホール111cと取付フレーム131に形成された連通孔131bを介してプリント基板135に電気的に接続されるように構成されてもよい。連通孔131bは、タッチセンサ160のフレキシブルプリント基板161だけでなく、ディスプレイ132のフレキシブルプリント基板が通過するように構成されてもよい。
【0216】
ディスプレイ132は、取付フレーム131に取り付けられ、視覚情報を出力するように構成される。ディスプレイ132は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display: LCD)、薄膜トランジスタ液晶表示装置(Thin Film Transistor-Liquid Crystal Display, TFT LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode, OLED)、フレキシブルディスプレイ(Flexible Display)、3次元ディスプレイ(3D Display)、電子インクディスプレイ(E-ink Display)の少なくとも1つを含むものであってもよい。
【0217】
ディスプレイ132としては、一般的に広く用いられている四角形、とりわけ横と縦の長さが異なる長方形のディスプレイ132が用いられる。前述したように、長方形のディスプレイ132は、円形のディスプレイに比べて安価であり、特異な形状を有する部分(頂点を有し、横と縦の長さが異なる)により、取付フレーム131に取り付ける際に正確な取付位置を決定することが容易であるという利点がある。
【0218】
ディスプレイ132が長方形に形成され、第2透光領域142が円形に形成される場合は、ディスプレイ132の横と縦のうち短い部分の長さが、第2透光領域142の直径[第2透光領域142が楕円形に形成される場合は、第2透光領域142の長軸]よりは長くなければならない。上記条件により、第2透光領域142全体に視覚情報を出力することができるようになる。
【0219】
ディスプレイ132として長方形のディスプレイ132が用いられるが、ディスプレイ132に重なる円形の第2透光領域142がドアカバー140に形成されることにより、ユーザに円形のディスプレイ部12を提供することができる。また、制御部は、ディスプレイ132のうち第2透光領域142に対応しない(重ならない)部分における視覚情報の出力を制御することにより、電力を節減することができる。
【0220】
ディスプレイ132上には、透光性材質で形成され、ディスプレイ132を覆うように配置されるディスプレイカバー134がさらに備えられてもよい。ディスプレイカバー134は、ディスプレイ132を覆って保護する機能を有する。ディスプレイカバー134は、合成樹脂材質(例えば、アクリル材質、PET材質、TPU材質など)で形成されてもよい。
【0221】
ドアフレーム110と取付フレーム131間には、ディスプレイ132を囲むように形成されるディスプレイシール部材133が配置される。取付フレーム131に連通孔131bが備えられる場合、ディスプレイシール部材133は、ディスプレイ132と連通孔131bを共に囲むように形成されることが好ましい。
【0222】
ディスプレイシール部材133は、ドアフレーム110に固定されてもよく、取付フレーム131に固定されてもよい。本実施形態においては、ディスプレイシール部材133が取付フレーム131に固定され、取付フレーム131がドアフレーム110に取り付けられて内部空間をシールするように構成されたものを例示する。そのために、取付フレーム131には、ディスプレイシール部材133の固定のための収容溝131fが形成され、収容溝131fは、ディスプレイ132を囲むように形成される。
【0223】
ディスプレイシール部材133は、取付フレーム131にそれぞれ接触する複数の接触部133a、133bを備えてもよい。複数の接触部133a、133bは、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成する。よって、いずれか一方の接触部133a、133bにより形成されるシールループは、他方の接触部133a、133bにより形成されるシールループ内に配置され、シール構造の信頼性が向上する。
【0224】
一方、ディスプレイモジュール130は、プリント基板(PCB)135、PCBカバー137及びPCBシール部材138をさらに含むものであってもよい。
【0225】
プリント基板135は、ディスプレイ132に電気的に接続され、取付フレーム131に取り付けられる。本実施形態においては、取付フレーム131の前面にディスプレイ132が取り付けられ、背面にプリント基板135が取り付けられた構造を示す。タッチセンサ160が備えられる場合、プリント基板135は、連通孔131bを通過したタッチセンサ160のフレキシブルプリント基板161に電気的に接続されるようにしてもよい。
【0226】
プリント基板135は、ディスプレイ132及びタッチセンサ160の駆動を制御する制御器であってもよく、制御部自体であってもよい。
【0227】
プリント基板135の取り付けのために、取付フレーム131の背面にプリント基板取付部131dが備えられてもよい。プリント基板取付部131dは、取付フレーム131の背面から前面に向かってプリント基板135に対応する形状に凹んだ空間で構成されてもよく、プリント基板135の周縁部に対応するように突設されるリブにより限定される内部空間で構成されてもよい。
【0228】
取付フレーム131には、内部の電子機器又は外部の電子機器との無線通信が可能な無線通信モジュール136がさらに取り付けられてもよい。取付フレーム131には、無線通信モジュール136の取り付けのための無線通信モジュール取付部131eが備えられてもよく、無線通信モジュール取付部131eは、プリント基板取付部131dの一側に配置されてもよい。
【0229】
無線通信モジュール136は、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)、RFを用いた通信モジュールの少なくとも1つを含むものであってもよい。一例として、本発明の衣類処理装置1は、Wi-Fi通信モジュール又はブルートゥース通信モジュールによりユーザの移動端末機と無線通信を行うように構成されてもよい。他の例として、本発明の衣類処理装置1は、RF通信モジュールにより他の家電機器[例えば、他の衣類処理装置1]と無線通信を行うように構成されてもよい。
【0230】
PCBカバー137は、取付フレーム131に取り付けられ、プリント基板135を覆うように配置される。PCBカバー137は、螺合、フック結合、ボンディング結合などにより取付フレーム131に締結される。例えば、図示のように、取付フレーム131には、取付孔が形成された取付部137aが備えられ、取付部材139bは、取付孔を貫通して取付フレーム131に螺合されるようにしてもよい。
【0231】
取付フレーム131とPCBカバー137間にPCBシール部材138が配置され、取付フレーム131とPCBカバー137との間隙をシールするように構成されてもよい。PCBシール部材138は、プリント基板135を囲むように形成され、プリント基板135への水分の浸透を防止するように構成される。
【0232】
無線通信モジュール136がさらに備えられる場合、PCBシール部材138は、プリント基板135と無線通信モジュール136を共に囲むように形成されることが好ましい。また、取付フレーム131に連通孔131bが備えられる場合、PCBシール部材138は、連通孔131bも共に囲むように形成されることが好ましい。
【0233】
PCBシール部材138は、取付フレーム131に固定されてもよく、PCBカバー137に固定されてもよい。本実施形態においては、PCBシール部材138が取付フレーム131に固定され、取付フレーム131にPCBカバー137が結合されて内部空間をシールするように構成されたものを例示する。
【0234】
そのために、取付フレーム131には、PCBシール部材138の固定のための取付溝131gが形成され、取付溝131gは、プリント基板135を囲むように形成される。
【0235】
PCBシール部材138がPCBカバー137に固定される構造の場合は、PCBカバー137にPCBシール部材138の固定のための取付溝が形成されるようにしてもよい。
【0236】
PCBシール部材138は、PCBカバー137にそれぞれ接触する複数の接触部138a、138bを備えてもよい。複数の接触部138a、138bは、幅方向に離隔して配置され、かつ長手方向に平行に延びて複数のシールループを形成する。よって、いずれか一方の接触部138a、138bにより形成されるシールループは、他方の接触部138a、138bにより形成されるシールループ内に配置され、シール構造の信頼性が向上する。
【0237】
図20図4のF-F’線断面図である。
【0238】
図20を参照すると、ドアカバー140がドアフレーム110の一側に取り付けられた状態で、ディスプレイモジュール130はドアフレーム110の他側に取り付けられる。取付フレーム131は、螺合、フック結合、ボンディング結合などによりドアフレーム110に締結される。例えば、取付フレーム131には、締結孔が形成された締結部131cが備えられ、締結部材139aは、締結孔を貫通してドアフレーム110に螺合される。
【0239】
本実施形態のように、ドアフレーム110がアウターフレーム111、インナーフレーム112及びフレームカバー150を含む場合、アウターフレーム111の前面には、ドアカバー140が取り付けられ、アウターフレーム111の背面には、取付フレーム131が第2開口部111bに対応するように取り付けられる。
【0240】
ディスプレイシール部材133は、取付フレーム131がアウターフレーム111に取り付けられたときに取付フレーム131とアウターフレーム111との間隙をシールするように構成される。ディスプレイシール部材133は、第2開口部111b周辺のアウターフレーム111の取付面に密着し、第2開口部111bを囲むように形成される。
【0241】
ディスプレイシール部材133が取付フレーム131に固定された構造においては、取付フレーム131に収容溝131fが形成され、ディスプレイシール部材133の一部が収容溝131fに挿入固定されるように構成される。ディスプレイシール部材133の他の一部は、収容溝131fから突出し、取付フレーム131がドアフレーム110に取り付けられたときにドアフレーム110に接触(密着)するように構成される。前記接触により、ディスプレイシール部材133の内側空間が外側空間から分離され、前記内側空間への水分の浸透が防止される。
【0242】
以上、ディスプレイシール部材133が取付フレーム131に固定されたものを例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもこれに限定されるものではない。ディスプレイシール部材133は、アウターフレーム111の背面に固定されてもよく、この場合、アウターフレーム111の背面には、ディスプレイシール部材133の固定のための収容溝131fが備えられるようにしてもよい。
【0243】
一方、ディスプレイ132がディスプレイ取付部131aに取り付けられた状態で、取付フレーム131とディスプレイカバー134との間隙に充填剤133’が充填されるようにしてもよい。充填剤133’が前記間隙を埋めるように構成されることにより、ディスプレイ132への水分の浸透をさらに防止することができる。
【0244】
図21図3に示すディスプレイモジュール130がドアフレーム110の内部に取り付けられた状態を示す概念図である。
【0245】
図21及び図20を共に参照すると、インナーフレーム112は、アウターフレーム111の背面側に結合され、ディスプレイモジュール130を覆うように配置される。すなわち、ディスプレイモジュール130は、アウターフレーム111とインナーフレーム112との結合により形成される内部空間に配置される。
【0246】
インナーフレーム112には、前記内部空間に連通する連通部112bが形成され、図示のように、ディスプレイモジュール130は、連通部112bを通して前記内部空間に挿入され、その後アウターフレーム111に設けられるようにしてもよい。アウターフレーム111には、取付フレーム131の締結部に対応する締結ボスが形成されてもよく、締結部材139aは、締結部131cの締結孔を貫通して締結ボスに締結される。
【0247】
一方、プリント基板135は、本体20の制御部(図示せず)及び電源供給部(図示せず)に電気的に接続されるように構成される。そのために、プリント基板135から延びるドア側ケーブル(図示せず)はドアフレーム110の内部に備えられるコネクタ(図示せず)に接続され、コネクタは本体20の制御部及び電源供給部に電気的に接続される本体側ケーブル(図示せず)に電気的に接続される。
【0248】
ドア側ケーブルは、PCBカバー137の貫通孔(図示せず)を貫通するように構成され、ドア側ケーブルと貫通孔間には、シールのための密閉部材(図示せず)が介在するようにしてもよい。密閉部材は、ドア側ケーブルを囲むように形成され、貫通孔を形成するPCBカバー137の内周面に密着するように構成される。
【0249】
インナーフレーム112には、連通部112bを開閉するフレームカバー150が着脱可能に結合される。フレームカバー150は、螺合、フック結合などによりインナーフレーム112に締結される。図示のように、フレームカバー150には係止フック151が突設され、インナーフレーム112には係止フック151が係止される係止孔(又は係止溝)112b’が形成されるようにしてもよい。
【0250】
以下では、前述した衣類処理装置の変形例について説明する。前述したドアの詳細構造は、後述するドアの詳細構造と矛盾しない限り、後述するドアに全て適用することができる。よって、それについての重複する説明は省略する。
【0251】
図22は本発明の変形例によるドア1010の分解斜視図であり、図23図22に示すドア1010の断面図である。
【0252】
図22及び図23を参照すると、ドア1010は、ドアカバー1140、ディスプレイモジュール1130及びドアフレーム1110を含む。
【0253】
ドアカバー1140は、非透光領域1143と、非透光領域1143内の第1透光領域1141及び第2透光領域1142とを含む。第1透光領域1141及び第2透光領域1142は、非透光領域1143により互いに区分されるようにしてもよい。
【0254】
ドアカバー1140の背面上にはディスプレイモジュール1130が配置される。ディスプレイモジュール1130は、ドアカバー1140の第2透光領域1142を介して視覚情報を出力するように構成される。ディスプレイモジュール1130は、ドアカバー1140の背面に直接取り付けられてもよく、後述するドアフレーム1110のディスプレイモジュール収容部1110bに取り付けられてもよい。
【0255】
ドアフレーム1110は、ドアカバー1140と結合され、本体20に対して相対移動可能に連結される。ドアフレーム1110は、ヒンジユニット30により本体20に対して回転可能に構成されてもよい。
【0256】
ドアフレーム1110は、アウターフレーム1111及びインナーフレーム1112を含むものであってもよい。アウターフレーム1111及びインナーフレーム1112は、合成樹脂材質(例えば、ABS材質、PC材質など)で形成されてもよい。
【0257】
ドアフレーム1110は、ディスプレイモジュール収容部1110b及び開口部1110aを備える。
【0258】
ディスプレイモジュール収容部1110bは、凹状空間であって、ディスプレイモジュール1130を収容するように構成される。ディスプレイモジュール収容部1110bは、アウターフレーム1111自体に形成された凹部で構成されてもよく、インナーフレーム1112がアウターフレーム1111に形成されたホールを覆って形成された凹状空間で構成されてもよい。ディスプレイモジュール収容部1110bは、タッチセンサ1160のフレキシブルプリント基板1161を収容するように構成されてもよい。
【0259】
上記構成により、ディスプレイモジュール1130は、ディスプレイモジュール収容部1110bにより覆われた形態となる。すなわち、ディスプレイモジュール1130は、ドアカバー1140とドアフレーム1110間に配置される。このように、本変形例は、ドアフレーム1110に、ディスプレイモジュール1160に対応する第2開口部が備えられないという点で、上記実施形態とは構造的に異なる。
【0260】
開口部1110aは、ドア1010が閉じた状態で衣類投入口20aに対向するように配置される。開口部1110aに透光性のドアウィンドウ1120が設けられ、ドアウィンドウ1120を通して衣類投入口20aが見えるように構成される。
【0261】
開口部1110aは、アウターフレーム1111に形成される前方側開口1111aと、インナーフレーム1112に形成される後方側開口1112aとを含むものであってもよい。
【0262】
ドアフレーム1110の前面には、ドアカバー1140との接着のためのシーラントが充填されるシーラント充填溝1111dが形成される。
【0263】
前述したように、シーラント充填溝1111dは、連結溝部、第1溝部及び第2溝部を含むものであってもよい。具体的には、連結溝部は、ディスプレイモジュール収容部1110bと開口部1110aの間を仕切るように形成され、第1溝部は、連結溝部の両端部に連結され、連結溝部と共に開口部1110aの周縁部を囲むように形成され、第2溝部は、連結溝部の両端部に連結され、連結溝部と共にディスプレイモジュール収容部1110bの周縁部を囲むように形成される。
【0264】
シーラント充填溝1111dは、上記構成に加えてバイパス溝部をさらに含むものであってもよい。バイパス溝部は、連結溝部と第1溝部が形成する空間内で、連結溝部上の任意の地点と第1溝部上の任意の地点とを連結するように構成される。
【0265】
また、シーラント充填溝1111dは、シーラント塗布部1111d’及びシーラント捕集部1111d’’を含むものであってもよい。
【0266】
このようなシーラント充填溝1111dにより、ドアカバー1140とドアフレーム1110間に備えられたディスプレイモジュール1130への水分の浸透を防止することができる。また、シーラント充填溝1111dがディスプレイモジュール収容部1110bと開口部1110aをそれぞれ別々に囲むように構成されることにより、開口部1110aを通してのディスプレイモジュール1130への水分の浸透を防止することができる。
【0267】
また、図示のように、ディスプレイモジュール1130がドアカバー1140の背面に直接取り付けられる構造を有する場合、ディスプレイシール部材1133は、ドアカバー1140の背面に密着するようにしてもよい。ここで、ディスプレイシール部材1133は、ディスプレイモジュール1130をドアカバー1140の背面に結合する接着剤として機能することもできる。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23