(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-20
(45)【発行日】2022-01-28
(54)【発明の名称】車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
C05G 3/40 20200101AFI20220121BHJP
C05B 17/00 20060101ALI20220121BHJP
C05D 3/00 20060101ALI20220121BHJP
C05F 1/00 20060101ALI20220121BHJP
C05F 11/00 20060101ALI20220121BHJP
【FI】
C05G3/40
C05B17/00
C05D3/00
C05F1/00
C05F11/00
(21)【出願番号】P 2019548716
(86)(22)【出願日】2018-03-08
(86)【国際出願番号】 KR2018002796
(87)【国際公開番号】W WO2018169253
(87)【国際公開日】2018-09-20
【審査請求日】2021-03-03
(31)【優先権主張番号】10-2017-0032088
(32)【優先日】2017-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519319543
【氏名又は名称】ワン,ヨンソン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ヨンソン
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-503590(JP,A)
【文献】特開2005-247616(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0050176(US,A1)
【文献】米国特許第05746546(US,A)
【文献】特開2000-072578(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105198566(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105948913(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105967850(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C05B1/00-21/00
C05C1/00-13/00
C05D1/00-11/00
C05F1/00-17/993
C05G1/00-5/40
B09B1/00-5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機緩効性肥料の製造方法であって、
植物性油を抽出した後の残滓にあたる油粕及び魚を乾かした魚粕を含む斃死魚又は血粉(又は乾血)と、骨粉と、塩化カリウムと、天然石膏と、ドロマイトとを一定時間の間に乾燥させ、表面積を極大化するために、これを個別的に破砕機でパウダーに破砕させる破砕段階と、
前記天然石膏、ドロマイト及び塩化カリウムを除き、破砕されたそれぞれの前記パウダーと、クエン酸又は酢酸及び苛性ソーダのような加水分解溶媒を多数の個別混合容器に収容して密閉させた後、常温で一定時間の間に加水分解反応を誘導して窒素、リン、
カリウムにあたる多量元素及び中量元素混合液体に液化させる加水分解段階と、
前記加水分解段階で液化した多量元素混合液体から一定期間の間に不純物と加水分解残留物を沈澱させて除去した後、肥料混合液体のみ分離させる沈澱分離段階と、
前記多量元素混合液体に人工用土であるゼオライトの多孔質体パウダーと車前子皮パウダーと前記肥料混合液体を混合して、肥料混合液体を車前子皮パウダーとゼオライトパウダーの吸着力によって微細空隙内に含浸させて充填させた混合含浸物を生成する混合含浸段階と、
前記混合含浸物を糖蜜と澱粉のいずれか一つの粘結材液体と混合及び乾燥して肥料の含浸された車前子皮結合粒子を形成する車前子皮粒状形成段階と、
前記粘結材によって形成された車前子皮結合粒子の外面に、亜麻油と、粘土とシリカのいずれか1種と、硬化剤とを混合した第1コーティング材をコーティングする1次コーティング段階と、
前記1次コーティング段階の車前子皮結合粒子の外面に、貽貝抽出物液体と、粘土とシリカのいずれか1種と、硬化剤とを混合した第2コーティング材をコーティングする2次コーティング段階とを含むことを特徴とする、車前子皮を用いた有機緩効性肥料の製造方法。
【請求項2】
前記加水分解段階は、植物性油を抽出した後の残滓にあたる油粕及び魚を乾かした魚粕を含む斃死魚又は血粉(又は乾血)と、骨粉と、卵殻と、貝殻と、牡蠣殻と、廃化石とを所定の水とともに分解容器に収容し、その分解容器に玄米雑穀と腐葉土を添加して酵素分解と土着微生物分解のいずれか一つで分解させて前記多量元素及び中量元素のいずれか一つの混合液体に液化させる生物学的分解段階に代替され、前記油粕はパーム粕、大豆粕、採種油粕、綿油粕、ヒマシ油粕、米糠油粕、胡麻油粕及びピーナッツ油粕のいずれか1種で構成され、前記油粕の多量元素混合液体は、窒素(N)3~15重量%、リン酸(P
2O
5)2~9重量%、
カリウム1~3重量%で肥料成分を構成し、前記魚粕の多量元素及び中量元素にあたる液体は、窒素(N)4~8重量%、リン酸(P
2O
5)6~9重量%、カルシウム(Ca0)7~11重量%で肥料成分を構成し、前記血粉と乾血の多量元素混合液体は、窒素(N)8~12重量%、リン酸(P
2O
5)0.11重量%、
カリウム0.11重量%で肥料成分を構成し、前記骨粉の多量元素及び中量元素混合液体は、窒素(N)2~4重量%、リン酸(P
2O
5)18~21重量%、カルシウム(Ca0)27~30重量%で肥料成分を構成し、前記塩化カリウムの中量元素混合液体は、60~62重量%で肥料成分を構成し、前記ドロマイトの中量元素混合液体は、カルシウム(CaO)27~30重量%、マグネシウム(MgO)17~21重量%で肥料成分を構成し、前記天然石膏の中量元素混合液体は、カルシウム(CaO)29~33重量%、硫黄15~19重量%で肥料成分を構成し、その他の成分は水分、不純物及び微量元素で構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の車前子皮を用いた有機緩効性肥料の製造方法。
【請求項3】
ミネラル成分で構成された天然塩及び千枚岩又はそのパウダーの場合、
これを水に一定時間の間に強制交絡(混合)で溶解させる溶解段階と、
前記溶解液を沈澱させてミネラル液体に分離させる沈澱段階と、
そのミネラル液体に人工用土であるゼオライトの多孔質体パウダーと車前子皮パウダーを混合して、ミネラル液体を車前子皮パウダーとゼオライトパウダーの吸着力によって微細空隙内に含浸させて充填させたミネラル含浸物を生成するミネラル含浸段階と、
前記ミネラル含浸物を糖蜜と澱粉のいずれか1種の粘結材液体と混合し乾燥してミネラルの含浸された車前子皮結合粒子を形成する車前子皮粒状形成段階とをさらに含み、
前記ミネラル成分が含浸されたミネラル含浸物は前記コーティング段階と同様に実施し、
前記加水分解溶媒は、硫黄、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、水を所定の組成比で混合した混合物だけでなく、酸性有機化合物を通称する有機酸にあたるクエン酸、酢酸(acetic acid)、カルボン酸、乳酸(ヨーグルト)、ギ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸及びリンゴ酸を含むことを特徴とする、請求項1に記載の車前子皮を用いた有機緩効性肥料の製造方法。
【請求項4】
前記沈澱分離段階は、
水を用いる比重分離で前記肥料混合液体を窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム及び硫黄の個別液体に個別抽出する第1抽出段階と、
前記残留物に微生物と酵素のいずれか1種以上を混合し、一定期間の間に発酵分解処理して第2肥料混合液体を生成し、前記第2肥料混合液体を高温に加熱して濃縮させた後、これを高密度濾過フィルターで濾過させて窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム及び硫黄の多量元素及び中量元素液体及び混合物を個別的に抽出する第2抽出段階とをさらに含み、
前記混合含浸段階は、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各窒素液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各リン液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各カリウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各カルシウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各マグネシウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各硫黄液体を混合した後、それぞれの個別容器でゼオライトパウダー及び車前子皮パウダーに、前記窒素液体、リン液体、カリウム液体、カルシウム液体、マグネシウム液体、硫黄液体のそれぞれを個別的に含浸させることを特徴とする、請求項1に記載の車前子皮を用いた有機緩効性肥料の製造方法。
【請求項5】
請求項1~4に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とする、車前子皮を用いた有機緩効性肥料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法に関するもので、より詳しくは天然の材料を用いて植物生育に必要な必須栄養元素12種、すなわちN、P、K、Ca、Mg、S、Fe、Mn、Cu、B、Mo、Znの多量元素及び中量元素とミネラル肥料を有機で製造する車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、肥料は食用植物及び観賞用植物に養分を供給するためのもので、水や水分によって溶解した養液であり、前記植物に養分を供給する。
【0003】
このような肥料は緩効性肥料と化学肥料又は有機肥料に区分することができ、化学肥料及び緩効性肥料は化学肥料のような化学性物質から造成されているので、食用植物に養分として提供されれば、土壌を酸性化させて地力を落とし、環境汚染などのさまざまな副作用を引き起こす問題点がある。
【0004】
また、前記汚染された土壌で生産された食用植物をヒトが摂取すれば、汚染成分が人体に吸収されて各種の疾病を誘発させるなど、人体の不調和現象が発生する問題点がある
【0005】
また、その問題点を解決するために、有機肥料である堆肥、つまり畜糞、鶏糞、魚及び大鋸屑のような植物纎維を混合して土壌に混ぜれば環境汚染を予防することができる。
【0006】
しかし、植物ごとに、又は畜糞、鶏糞、魚副産物及び大鋸屑は時期及び家畜の状態及び環境によって飼料の栄養成分と堆肥の生産環境が変わるから互いに異なる栄養成分によって食用植物別に要求される養分と違う場合、良質の食用植物を生産することができないだけでなく、栽培者及び栽培地域によって互いに異なる品質の食用植物を生産する問題点がある。
【0007】
また、堆肥に病源菌が含まれている場合、食用植物に致命的な有害環境を提供する問題点がある。
【0008】
また、栽培時期ごとに異なる品質の食用植物を生産するから、消費者に安全で高品質の食用植物を均等に供給することができないので、消費者の信頼性を確保することができない問題点がある。
【0009】
また、このような従来の堆肥はいつも悪臭が多く発生して栽培環境が劣悪になり、長期保管及び移動が困って扱いにくい問題点がある。
【0010】
前記のような問題点を解決するために、本出願人は韓国登録特許第10-1682768号公報及び韓国登録特許第11575549号公報として特許登録を受けたが、これは含浸される肥料の量が少ないか、生産時間が長くかかるため、生産性が落ち、特に追肥を多数回繰り返さなければならなく、使用者の立場で相当な費用が発生する問題点がある。
【0011】
そして、旺盛な微生物によって粒状が崩壊される問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】韓国登録特許第10-1682768号公報
【文献】韓国登録特許第11575549号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は前記のような問題点を解決するために創案されたもので、油粕(植物性油を採取して残った残滓を通称するもので、大豆粕、パーム粕などを含む)、血粉(家畜の血、すなわち鮮血)、斃死魚又は魚骨含み副産物、骨粉、四海鉱物(四海で採取される鉱物で、‘塩化カリウム’という)、卵殻、貝殻、牡蠣殻、天然石膏、ドロマイト、千枚岩、天然塩から所定の抽出過程で食用植物の必須栄養元素12種(N、P、K、Ca、Mg、S、Fe、Mn、Cu、B、Mo、Zn)の中で多量元素又は中量元素別に抽出してゼオライトなどの多孔質体にもっと多い量を含浸させるだけでなく、より迅速で効果的に含浸させるために車前子皮結合粒状に有機肥料を製造し、これを植物別に適当な非率の元素肥料を提供するようにした車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【0014】
また、本発明は、多量元素、中量元素、ミネラル別の肥料をより多い量で含浸させた車前子皮粒子の形態に固形処理し、貽貝抽出物混合物でコーティング処理することによって粒状を維持するだけでなく、植物にもっと長期間の間に漸進的で持続的な養分供給を十分に提供するようにした車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【0015】
また、本発明は、必須栄養成分を多量元素、重量元素別にそれぞれ車前子皮結合粒子に含浸させて有機固形肥料を生産して、長期間保管及び移動を容易にした車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法を提供することその目的がある。
【0016】
また、本発明は、多量元素、中量元素別必須栄養成分を個別的に生産することができるので、植物別に多様に要求される好適な栄養成分を十分で持続的に供給するようにした車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、前記目的によって、有機緩効性肥料の製造方法であって、植物性油を抽出した後の残滓にあたる油粕及び魚を乾かした魚粕を含む斃死魚又は血粉(又は乾血)と、骨粉と、塩化カリウムと、天然石膏と、ドロマイトとを一定時間の間に乾燥させ、表面積を極大化するために、これを個別的に破砕機でパウダーに破砕させる破砕段階と、前記天然石膏、ドロマイト及び塩化カリウムを除き、破砕されたそれぞれの前記パウダーと、クエン酸又は酢酸及び苛性ソーダのような加水分解溶媒を多数の個別混合容器に収容して密閉させた後、常温で一定時間の間に加水分解反応を誘導して窒素、リン、カリウム(‘カリ’ともいう)にあたる多量元素及び中量元素混合液体に液化させる加水分解段階と、前記加水分解段階で液化した多量元素混合液体から一定期間の間に不純物と加水分解残留物を沈澱させて除去した後、肥料混合液体のみ分離させる沈澱分離段階と、前記多量元素混合液体に人工用土であるゼオライトの多孔質体パウダーと車前子皮パウダーと前記肥料混合液体を混合して、肥料混合液体を車前子皮パウダーとゼオライトパウダーの吸着力によって微細空隙内に含浸させて充填させた混合含浸物を生成する混合含浸段階と、前記混合含浸物を糖蜜と澱粉のいずれか一つの粘結材液体と混合及び乾燥して肥料の含浸された車前子皮結合粒子を形成する車前子皮粒状形成段階と、前記粘結材によって形成された車前子皮結合粒子の外面に、亜麻油と、粘土とシリカのいずれか1種と、硬化剤とを混合した第1コーティング材をコーティングする1次コーティング段階と、前記1次コーティング段階の車前子皮結合粒子の外面に、貽貝抽出物液体と、粘土とシリカのいずれか1種と、硬化剤とを混合した第2コーティング材をコーティングする2次コーティング段階とを含む車前子皮を用いた有機緩効性肥料の製造方法によって達成される。
【0018】
ここで、前記加水分解段階は、植物性油を抽出した後の残滓にあたる油粕及び魚を乾かした魚粕を含む斃死魚又は血粉(又は乾血)と、骨粉と、卵殻と、貝殻と、牡蠣殻と、廃化石とを所定の水とともに分解容器に収容し、その分解容器に玄米雑穀と腐葉土を添加して酵素分解と土着微生物分解のいずれか一つで分解させて前記多量元素及び中量元素のいずれか一つの混合液体に液化させる生物学的分解段階に代替され、前記油粕はパーム粕、大豆粕、採種油粕、綿油粕、ヒマシ油粕、米糠油粕、胡麻油粕及びピーナッツ油粕のいずれか1種で構成され、前記油粕の多量元素混合液体は、窒素(N)3~15重量%、リン酸(P2O5)2~9重量%、カリウム又はカリ(K2O)1~3重量%で肥料成分を構成し、前記魚粕の多量元素及び中量元素にあたる液体は、窒素(N)4~8重量%、リン酸(P2O5)6~9重量%、カルシウム(Ca0)7~11重量%で肥料成分を構成し、前記血粉と乾血の多量元素混合液体は、窒素(N)8~12重量%、リン酸(P2O5)0.11重量%、カリウム又はカリ(K2O)0.11重量%で肥料成分を構成し、前記骨粉の多量元素及び中量元素混合液体は、窒素(N)2~4重量%、リン酸(P2O5)18~21重量%、カルシウム(Ca0)27~30重量%で肥料成分を構成し、前記塩化カリウムの中量元素混合液体は、60~62重量%で肥料成分を構成し、前記ドロマイトの中量元素混合液体は、カルシウム(CaO)27~30重量%、マグネシウム(MgO)17~21重量%で肥料成分を構成し、前記天然石膏の中量元素混合液体は、カルシウム(CaO)29~33重量%、硫黄15~19重量%で肥料成分を構成し、その他の成分は水分、不純物及び微量元素で構成されることが好ましい。
【0019】
そして、ミネラル成分で構成された天然塩及び千枚岩又はそのパウダーの場合、これを水に一定時間の間に強制交絡(混合)で溶解させる溶解段階と、前記溶解液を沈澱させてミネラル液体に分離させる沈澱段階と、そのミネラル液体に人工用土であるゼオライトの多孔質体パウダーと車前子皮パウダーを混合して、ミネラル液体を車前子皮パウダーとゼオライトパウダーの吸着力によって微細空隙内に含浸させて充填させたミネラル含浸物を生成するミネラル含浸段階と、前記ミネラル含浸物を糖蜜と澱粉のいずれか1種の粘結材液体と混合し乾燥してミネラルの含浸された車前子皮結合粒子を形成する車前子皮粒状形成段階とをさらに含み、前記ミネラル成分が含浸されたミネラル含浸物は前記コーティング段階と同様に実施し、前記加水分解溶媒は、硫黄、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、水を所定の組成比で混合した混合物だけでなく、酸性有機化合物を通称する有機酸にあたるクエン酸、酢酸(acetic acid)、カルボン酸、乳酸(ヨーグルト)、ギ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸及びリンゴ酸を含むことが好ましい。
【0020】
また、前記沈澱分離段階は、水を用いる比重分離で前記肥料混合液体を窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム及び硫黄の個別液体に個別抽出する第1抽出段階と、
【0021】
前記残留物に微生物と酵素のいずれか1種以上を混合し、一定期間の間に発酵分解処理して第2肥料混合液体を生成し、前記第2肥料混合液体を高温に加熱して濃縮させた後、これを高密度濾過フィルターで濾過させて窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム及び硫黄の多量元素及び中量元素液体及び混合物を個別的に抽出する第2抽出段階とをさらに含み、前記混合含浸段階は、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各窒素液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各リン液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各カリウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各カルシウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各マグネシウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各硫黄液体を混合した後、それぞれの個別容器でゼオライトパウダー及び車前子皮パウダーに、前記窒素液体、リン液体、カリウム液体、カルシウム液体、マグネシウム液体、硫黄液体のそれぞれを個別的に含浸させることが好ましい。
【0022】
本発明は、前記目的の他の目的によって、請求項1~4に記載の製造方法によって製造された車前子皮を用いた有機緩効性肥料によって達成される。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、油粕(植物性油を採取して残った残滓を通称するもので、大豆粕、パーム粕などを含む)、血粉(家畜の血、すなわち鮮血)、斃死魚又は魚骨含み副産物、骨粉、四海鉱物(四海で採取される鉱物で、‘塩化カリウム’という)、卵殻、貝殻、牡蠣殻、天然石膏、ドロマイト、千枚岩、天然塩から所定の抽出過程で食用植物の必須栄養元素12種(N、P、K、Ca、Mg、S、Fe、Mn、Cu、B、Mo、Zn)の中で多量元素又は中量元素別に抽出して粒状に有機肥料を製造し、これを植物別に適当な非率の元素肥料を提供することができるので、生産者に関係ないだけでなく、どこでも均等な品質の食用植物を生産することができ、消費者の信頼性を確保することができる効果がある。
【0024】
また、本発明は、元素別肥料粒状に固形処理して、植物に長期間の間に漸進的で持続的な標的養分の供給を提供するので、食用植物の旺盛な生育活用によって有機食用植物を安全に大量生産することができるようにする効果がある。
【0025】
また、本発明は、元素別必須栄養成分のそれぞれを多孔質体粒子に含浸させて有機固形肥料を生産するから、長期間保管及び移動を容易にする効果があり、植物別肥料の容量を正確に提供することができるので、標的管理が可能な効果がある。
【0026】
また、本発明は、元素別必須栄養成分を個別的に生産することができるので、有機農による病源菌から比較的安全に生育管理することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明による車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付図面に基づいて本発明による車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法を詳細に説明する。
【0029】
本発明による必須栄養成分の12元素はN、P、K、Ca、Mg、S、Fe、Mn、Cu、B、Mo、Znからなり、これらの中で多量元素は窒素、リン、カリウム(‘カリ’ともいう)であり、中量元素はカルシウム、マグネシウム、硫黄であり、微量元素は残りの元素である。これらを生成するために、油粕(植物性油を抽出して残った残滓を通称するもので、パーム粕、大豆粕、採種油粕、綿油粕、ヒマシ油粕、米糠油粕、胡麻油粕、ピーナッツ油粕などを含む)、血粉(家畜の血、すなわち鮮血、乾血)、斃死魚又は魚骨含み副産物及び魚粕、骨粉、塩化カリウム(採取される鉱物)、卵殻、貝殻、牡蠣殻、天然石膏、ドロマイト、千枚岩、天然塩を準備する。ここで、骨粉は動物骨であり、塩化カリウムは採取される鉱物で、硫酸カリウムを含み、貝殻と牡蠣殻は貝類にあたる貝類全体を対象とする。
【0030】
前記多量元素に対応する天然肥料、すなわち窒素、リン酸(‘リン’に相当する)、カリウム(カリ)はこれらの多量元素を多く含んでいる物質である油粕、血粉、斃死魚から抽出可能であり、前記中量元素に対応する天然肥料、すなわちカルシウム、マグネシウム、硫黄を含んでおり、これを多量で含んでいる塩化カリウム、天然石膏、ドロマイト、卵殻、貝殻、牡蠣殻から抽出可能である。ミネラルは千枚岩と天然塩から抽出可能である。
【0031】
本発明の車前子皮を用いた有機緩効性肥料及びその製造方法は
図1に示している。
【0032】
まず、多量元素の抽出について説明すれば、パーム粕、大豆粕、採種油粕、綿油粕、ヒマシ油粕、米糠油粕、胡麻油粕、ピーナッツ油粕の中でいずれか1種の油粕を準備し、あるいは斃死魚及び魚骨を含む副産物(魚を乾かした‘魚粕’含み)、血粉(動物の血を凝固させた鮮血)及び骨粉の中でいずれか1種を準備する。
【0033】
油粕、斃死魚及び魚骨を含む副産物、血粉、骨粉を一定の時間の間に完全乾燥させ、表面積を極大化させるために、これを破砕機でパウダー状に破砕させる(破砕段階)。このとき、前記骨粉と血粉はパウダーに形成されている場合には破砕させない。
【0034】
そして、オオバコの種子である車前子の皮は前記破砕過程と同様に破砕されてパウダー状になる。前記車前子皮パウダーは自重の40倍以上の水分を吸収して膨張する機能を有するので、有機天然肥料を吸収して固形化することができる。
【0035】
ここで、前記油粕は油を抽出して残った残滓を通称するものであり、このような破砕物以外の多量元素及び中量元素を多く含む動植物にあたる他の天然物質を使うこともできる。
【0036】
このように破砕されたパウダーのうち、油粕、斃死魚、魚骨副産物及び血粉のパウダーを混合容器に収容し、その混合容器にクエン酸及び酢酸のような加水分解溶媒のいずれか1種を所定の比率で収容して密閉させた後、25℃前後の常温で一定の期間又は時間の間に加水分解反応を誘導すれば、多量元素である窒素、リン(リン酸)、カリ(カリウム)が一定の比率で混合された多量元素混合液体に液化する(加水分解段階)。
【0037】
ここで、前記加水分解溶媒は前記クエン酸及び酢酸などを含む有機酸又は有機酸腹合体にあたる有機材料として使用可能なものに制限されなく、苛性ソーダと硫黄複合物も含む。特に、前記苛性ソーダ(水酸化ナトリウム:NaOH)の場合、前記加水分解溶媒は硫黄と水を混合して前記パウダーを加水分解することができるようにする。すなわち、硫黄25重量%、苛性ソーダ20重量%、水55重量%の組成比でなっており、加水分解の効率的な状況を誘導するためには、前記混合組成比に水32重量%をさらに混合して中和させて使うこともできる。
【0038】
そして、前記有機酸の種類は酸性を有する有機化合物を通称するもので、前記クエン酸、酢酸(acetic acid)だけでなく、カルボン酸、乳酸(ヨーグルト)、ギ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸などを含む。
【0039】
前記多量元素混合液体は、採種油粕の場合、窒素(N)5.8重量%、リン酸(P2O5)3.1重量%、カリウム又はカリ(K2O)1.5重量%で肥料成分を構成し、大豆油粕の場合、窒素(N)7.17重量%、リン酸(P2O5)2重量%、カリウム又はカリ(K2O)2.37重量%で肥料成分を構成し、綿油粕の場合、窒素(N)6.6重量%、リン酸(P2O5)2.9重量%、カリウム又はカリ(K2O)1.7重量%で肥料成分を構成し、ヒマシ油粕の場合、窒素(N)5.7重量%、リン酸(P2O5)2.2重量%、カリウム又はカリ(K2O)1.3重量%で肥料成分を構成し、米糠油粕の場合、窒素(N)3.2重量%、リン酸(P2O5)8.2重量%、カリウム又はカリ(K2O)2.54重量%で肥料成分を構成し、胡麻油粕の場合、窒素(N)7.26重量%、リン酸(P2O5)2.55重量%、カリウム又はカリ(K2O)1.17重量%で肥料成分を構成し、ピーナッツ油粕の場合、窒素(N)7.27重量%、リン酸(P2O5)3.2重量%、カリウム又はカリ(K2O)1.3重量%で肥料成分を構成し、パーム粕の場合、窒素(N)3.3重量%、リン酸(P2O5)1.5重量%、カリウム又はカリ(K2O)1重量%で肥料成分を構成している。
【0040】
また、前記魚粕の多量元素及び中量元素に相当する液体は、窒素(N)4~8重量%、リン酸(P2O5)6~9重量%、カルシウム(Ca0)7~11重量%で肥料成分を構成し、前記血粉と乾血の多量元素混合液体は、窒素(N)8~12重量%、リン酸(P2O5)0.11重量%、カリウム又はカリ(K2O)0.11重量%で肥料成分を構成している。ここで、その他の成分は水分と不純物及び微量元素で構成されている。
【0041】
前記加水分解段階で液化した多量元素混合液体を一定期間の間に前記混合容器で維持しながら加水分解反応した後の残滓不純物と加水分解残留物を沈澱させ、これを除去した後、多量元素混合液体のみ分離させる(沈澱分離段階)。
【0042】
前記沈澱分離段階で分離及び抽出された前記多量元素混合液体を含浸用個別容器に混合可能に収容し、同時にゼオライトのような比較的空隙率の高い多孔質体粒子と車前子皮パウダーをともに収容し、一定時間の間に漸進的に維持すれば、車前子皮パウダーが前記多量元素混合液体によって40倍以上に膨張し、前記多孔質体の空隙に高濃度の多量元素混合液体が流入して十分で速かに含浸及び充填される(含浸混合段階)。このように含浸混合物を生成する。
【0043】
前記含浸混合物を糖蜜と澱粉のいずれか1種の粘結材液体と混合して所定の粒状に粒状化し、常温又は設定の温度で設定時間の間に乾燥することで、肥料が含浸された車前子皮結合粒子を形成する(車前子皮粒状形成段階)。
【0044】
このように、前記車前子皮粒状化段階で前記粘結材によって形成された車前子皮結合粒子の外面に、亜麻油と、粘土及びシリカのいずれか1種と硬化剤(環境に優しい)とを混合した第1コーティング材をコーティングする(1次コーティング段階)。
【0045】
そして、水中で長時間の間に車前子皮粒状化状態を維持し、微生物分解に耐えるために、前記1次コーティング段階の車前子皮結合粒子の外面に、貽貝抽出物液体と、粘土及びシリカのいずれか1種と、硬化剤(環境に優しい)とを混合した第2コーティング材をコーティングする(2次コーティング段階)。ここで、前記貽貝抽出物液体は貽貝タンパク質抽出物であり、その貽貝タンパク質は足糸(thread)と足糸の端に位置するプラーク(Plaque)から構成されており、親水性アミノ酸で、湿っぽい環境で貽貝接着に一番優れたタンパク質である。また、このような貽貝抽出物液体は他の海藻類、すなわち昆布、ホヤなどから接着タンパク質を抽出して適用することにも可能である。
【0046】
すると、このようにコーティングされた有機多量元素含浸された車前子皮結合粒子は水に浸っても前記第1及び第2コーティング材によって多量元素の窒素、リン、カリの環境に優しい有機混合肥料を漸進的で持続的に食用植物に十分に供給することになる。
【0047】
ここで、前記破砕段階で植物性油を抽出した後の残滓にあたる油粕及び魚を乾かした魚粕を含む斃死魚又は血粉(又は乾血)と、骨粉と、卵殻、貝殻、牡蠣殻、廃化石を破砕機でパウダーに破砕させるか、パウダー化させたものを準備する。そして、前記加水分解段階の代わりに、植物性油を抽出した後の残滓にあたる油粕及び魚を乾かした魚粕を含む斃死魚又は血粉(又は乾血)と、骨粉と、卵殻と、貝殻と、牡蠣殻と、廃化石とを所定の水とともに分解容器に収容し、その分解容器に常温以上で玄米雑穀と腐葉土を添加して、酵素分解と土着微生物分解のいずれか一つで分解させることにより、前記多量元素及び中量元素のいずれか一つの混合液体に液化させる(生物学的分解段階)。その後、前記沈澱分離段階、含浸混合段階、第1及び第2コーティング段階を順次遂行すれば、多量元素及び中量元素のいずれか一つの肥料成分の緩効性肥料を製造することができる。ここで、前記微生物分解のための適当な温度は30度以上であり、前記酵素分解のための適当な温度は40度以上が好ましい。
【0048】
上述したような車前子皮を用いた有機緩効性肥料の製造方法でカルシウム、マグネシウム、硫黄にあたる中量元素を車前子皮結合粒子に含浸させてコーティングすることによって製造することができる。
【0049】
すなわち、骨粉と、塩化カリウムと、卵殻及び天然石膏又は貝殻、牡蠣殻と、ドロマイト、廃化石を一定時間の間に乾燥させ、表面積を極大化するために、これを個別的に破砕機でパウダーに破砕させる(破砕段階)。ただ、塩化カリウム、ドロマイト、天然石膏、廃化石などはパウダー状で流通することができ、別にパウダー化しなくても良い。
【0050】
ここで、前記骨粉の多量元素及び中量元素混合液体は、窒素(N)2~4重量%、リン酸(P2O5)18~21重量%、カルシウム(Ca0)27~30重量%で肥料成分を構成し、純度95%以上の前記塩化カリウムの中量元素混合液体は、60~62重量%で肥料成分を構成し、純度95%以上の前記ドロマイトの中量元素混合液体は、カルシウム(CaO)27~30重量%、マグネシウム(MgO)17~21重量%で肥料成分を構成し、純度95%以上の前記天然石膏の中量元素混合液体は、カルシウム(CaO)29~33重量%、硫黄15~19重量%で肥料成分を構成し、その他の成分は水分と不純物及び微量元素で構成されている。
【0051】
前記カルシウム、マグネシウム及び硫黄を有する中量元素にあたる前記骨粉、卵殻、貝殻、塩化カリウム、天然石膏とドロマイトパウダーに糖蜜と澱粉のいずれか1種以上の粘結材液体を混合し、一定時間の間に乾燥過程を経て粒状に製造する(粒状形成段階)。
【0052】
このように、前記中量元素混合粒状、すなわち粒状化した有機中量元素粒子は、その外周面に、亜麻仁油、大豆油、桐油(油桐の油)を含む植物性オイルと、粘土と滑石と規藻土と吸着シリカのパウダーから選択されるいずれか1種以上の結合材を混合したコーティング材をコーティングし、一定時間の間に乾燥させる(コーティング段階)。
【0053】
一方、上述したように粒状化しない場合、前記加水分解段階とは違い、水に溶解させる技法を用いて中量元素混合液体に沈澱分離させた後、その沈澱分離で抽出した前記中量元素混合液体を含浸用個別容器に混合可能に収容し、同時にゼオライトのような比較的空隙率が高い多孔質体粒子と車前子皮パウダーをともに収容し、一定時間の間に漸進的に維持すれば、車前子皮パウダーが前記中量元素混合液体によって40倍以上に膨張し、前記多孔質体の空隙に高濃度の中量元素混合液体が流入して十分で速かに含浸及び充填される(含浸混合段階)。このように含浸混合物を生成する。
【0054】
前記含浸混合物を糖蜜と澱粉のいずれか1種の粘結材液体と混合して所定の粒状に粒状化し、常温又は設定の温度で設定時間の間に乾燥することにより、肥料が含浸された車前子皮結合粒子を形成する(車前子皮粒状形成段階)。
【0055】
このように、前記車前子皮粒状化段階で前記粘結材によって形成された車前子皮結合粒子の外面に、亜麻油と、粘土とシリカのいずれか1種と、硬化剤(環境に優しい)を混合した第1コーティング材をコーティングする(1次コーティング段階)。
【0056】
そして、水中で長時間の間に粒状化状態を維持し、微生物分解に耐えるために、前記1次コーティング段階の車前子皮結合粒子の外面に、貽貝抽出物液体と、粘土とシリカのいずれか1種と、硬化剤(環境に優しい)とを混合した第2コーティング材をコーティングする(2次コーティング段階)。
【0057】
すると、このようにコーティングされた車前子皮結合粒子は、水に浸っても前記第1及び第2コーティング材によってカルシウム、マグネシウム及び硫黄の中量元素混合肥料を漸進的で持続的に食用植物に十分で速かに供給することになる。
【0058】
また、窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄を除いた残りの微量元素は、前記ミネラル成分で構成された千枚岩及び天然塩又はそのパウダーの場合、これを水に一定時間の間に強制交絡(混合)して溶解させる溶解段階と、前記溶解液を沈澱させてミネラル液体に分離させる沈澱段階と、そのミネラル液体に人工用土であるゼオライトの多孔質体パウダーと車前子皮パウダーを混合し、ミネラル液体を車前子皮パウダーとゼオライトパウダーの吸着力によって微細空隙内に含浸させて充填させたミネラル含浸物を生成する段階とを行い、前記車前子皮粒状化段階と第1及び第2コーティング段階と同様に行えば、車前子皮が結合されたミネラル緩効性肥料を完成することができる。
【0059】
ここで、前記全てのコーティング段階は、含浸された前記車前子皮結合粒子の露出面に澱粉、粘土、白土、規藻土のいずれか1種のパウダー状の環境に優しい硬化剤が被覆されるように混合することもできる。
【0060】
一方、このような本発明による製造方法で、前記沈澱分離段階は抽出段階を細分化することができる。
【0061】
すなわち、水を用いる比重分離で前記肥料混合液体を窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄の個別液体に個別抽出する第1抽出段階と、前記残留物に微生物と酵素のいずれか1種以上を混合し、一定期間の間に発酵分解で処理して第2肥料混合液体を生成し、前記第2肥料混合液体を高温で加熱して濃縮させた後、これを高密度濾過フィルターで濾過して窒素、リン、カリウム、カルシウム、マグネシウム、硫黄の多量元素及び中量元素液体及び混合物を個別的に抽出する第2抽出段階をさらに含むことができる。
【0062】
そして、前記細分化した抽出方式による前記混合含浸段階は、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各窒素液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各リン液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各カリウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各カルシウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各マグネシウム液体を混合し、前記第1及び第2抽出段階で抽出された各硫黄液体を混合した後、これらをそれぞれの個別容器で、ゼオライトパウダー及び車前子皮パウダーに、前記窒素液体、リン液体、カリウム液体、カルシウム液体、マグネシウム液体、硫黄液体のそれぞれを個別的に含浸させることもできる。
【0063】
以下、粒状及びコーティング過程は前記と同様な過程で進行する。