(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-20
(45)【発行日】2022-01-28
(54)【発明の名称】ガラス体を形成するための機械の取り出し機構
(51)【国際特許分類】
C03B 9/447 20060101AFI20220121BHJP
【FI】
C03B9/447
(21)【出願番号】P 2019552459
(86)(22)【出願日】2017-08-02
(86)【国際出願番号】 MX2017000089
(87)【国際公開番号】W WO2018174704
(87)【国際公開日】2018-09-27
【審査請求日】2020-07-13
(32)【優先日】2017-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】AR
(73)【特許権者】
【識別番号】518209687
【氏名又は名称】ビトロ、エセ.ア.ベ. デ セ.ウベ.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ティヘリナ ラモス、ビクター
(72)【発明者】
【氏名】エルナンデス チャベス ルイス マルタン
【審査官】永田 史泰
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-151235(JP,A)
【文献】英国特許出願公開第2134510(GB,A)
【文献】特開昭55-158142(JP,A)
【文献】米国特許第7063498(US,B1)
【文献】米国特許第4568371(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03B9/00-9/48
C03B35/00-35/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持構造体と、
前記支持構造体に連結された駆動手段と、
第1端部及び第2端部を有し、前記駆動手段と前記第1端部にて旋回する形で連結され、前記駆動手段が第1の位置と第2の位置との間の角運動で動かすことが可能な振動アームと、
前記振動アームの振動運動と依存する関係で動く、前記振動アームの前記第2端部に連結された取り出しトングヘッドと、
を含む種類のガラス製品形成機用取り出し機構であって、
前記振動アームが、
前壁と後壁を有する中空ハウジングと、
前記
中空ハウジングの前壁と後壁との間に水平に配置され、前記
中空ハウジングの第1端部で内部的に連結され、その第1端部が前記支持構造体に連結されるようにハウジングから突出している第1固定軸と、
前記第1固定軸に連結された第1カム手段と、
前記
中空ハウジングの第2端部に連結され、前記
中空ハウジングの前記前壁と前記後壁との間に水平に配置された第2回転軸であって、前記第1固定軸に対して平行に離間し、その一端が取り出しトングヘッドと直接の関係で連結される第2回転軸と、
前記第2回転軸に連結された第2カム手段と、
前記第1固定軸の前記第1カム手段と前記第2回転軸の前記第2カム手段とを旋回可能に接続するリンク手段であって、前記駆動手段の動きにより、前記中空ハウジングが駆動されて前記第1固定軸上でその第1端部で自由に回転し、前記第2回転軸が前記リンク手段を介して前記第1の位置と前記第2の位置との間の角並進運動で動き、その逆も同様である、リンク手段と、
を備え
、
前記第1カム手段が、第1前部カム及び第2後部カムであり、前記カムが、一方が他方の後ろにあるという関係で、前記第1固定軸に対して偏心して配置されており、
前記第2カム手段が、第3前部カム及び第4後部カムであり、前記第3前部カム及び前記第4後部カムが、一方が他方の後ろにあるという関係で、前記第2回転軸に対して偏心して配置されており、
前記リンク手段が、それぞれ、前記第1固定軸の前記第1前部カム及び前記第2回転軸の前記第3前部カム、並びに前記第1固定軸の前記第2後部カム及び前記第2回転軸の前記第4後部カムに連結されている、ガラス製品形成機用取り出し機構。
【請求項2】
前記中空ハウジングが、
第1端部及び第2端部を有する円筒体と、
前記円筒体の前記第1端部に形成された中央開口部を有し、前記ハウジングの前記後壁に固定されている支持カバーであって、前記第1固定軸上で回転するように前記円筒体と連結されている、支持カバーと、
前記円筒体に固定連結されたギアであって、前記第1固定軸上で前記ハウジングを回転させる前記駆動手段と接続されているギアと、
を更に含む、請求項1に記載のガラス製品形成機用取り出し機構。
【請求項3】
前記第1前部カム及び前記第2後部カムが、互いに対する関係において約45°の角度オフセットで位置決めされている、請求項
1に記載のガラス製品形成機用取り出し機構。
【請求項4】
前記第3前部カム及び前記第4後部カムが、互いに対する関係において約45°の角度オフセットで位置決めされている、請求項
1に記載のガラス製品形成機用取り出し機構。
【請求項5】
前記第1カム手段及び前記第2カム手段が円形カムである、請求項1に記載のガラス製品形成機用取り出し機構。
【請求項6】
前記駆動手段が、
前記支持構造体内に配置され、前記支持構造体上で自由に回転するように配置されているウォームスクリューと、
第1端部及び第2端部を有する回転シャフトであって、その前記第1端部に前記ウォームスクリューが固定接続されており、前記支持構造体内に配置されて左又は右への回転運動でそれ自体の軸上で回転する回転シャフトと、
前記シャフトの前記第2端部に接続されて前記シャフトと前記ウォームスクリューを同時に回転運動させるモータと、
を備える、請求項1に記載の取り出し機構。
【請求項7】
前記ウォームスクリューがダブルエンベロープタイプである、請求項
6に記載の取り出し機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス製品の製造に関し、より具体的には、ガラス製品形成機用取り出し機構に関する。
【背景技術】
【0002】
プレス・ブロー工程やブロー・ブロー工程などのガラス製品の製造プロセスでは、溶融ガラスのゴブが、例えばI.S.型の機械の各セクションから供給される。I.S.型では、ブランクモールドにおいて容器又はパリソンのプリフォームを反転位置に形成し、容器のクラウンも形成し、続いてプリフォームを通常の位置に、第2モールドにて反転させて、そこで最終的な所望の形状の容器に適合する最終的なブローを受ける必要がある。
【0003】
最後のブローが行われると、取り出し機構が新しく形成された容器をブローモールドから冷却プレートに移し、そこで容器が初期冷却を受ける。その後、コンテナは、製造プロセス中に容器が受けたすべての熱応力が除去される焼鈍炉に向かって移動するベルトコンベア上の90°プッシャーによって輸送される。
【0004】
ガラス製品の取り出し機構はガラス産業でよく知られており、特にI.S.(個別セクション)形成機で使用されている。こうした形成機は主に、機械の前部にある支持構造体の端部の1つで旋回し、容器のブローモールド又は最終仕上げの位置から冷却プレートの位置まで角度的に振動するように移動する振動アームからなる。取り出しヘッドアセンブリが、振動アームの自由端に載置され、アームの振動運動に依存するという関係で移動する。取り出しヘッドアセンブリは、容器を最終ブローモールドから冷却プレートに移すために同時に開閉する少なくとも一対のトングを含む。
【0005】
ガラス製品のモールド取り出し機構にはいくつかの種類があり、例えばThomas Fosterの特許文献1には、キャリアによって運ばれるトングが物品を掴むことができる位置と、トングが機械の口板上に物品を解放する第2の位置との間の弓状経路において移動可能なトングキャリアを備える取り出し機構が開示されている。ピストンとシリンダのアセンブリが、キャリアがその第2の位置に近づくときにキャリアの動きに対抗するように動作可能なクッション手段を提供し、それによって物品と口板間の衝撃を減らす。
【0006】
Heinz Houbenらの特許文献2は、取り出し用トングを移動させるための平行リンク機構を備えたガラス製品形成機用取り出し機構に言及している。取り出し用トングの位置の調整を可能にするために、平行リンク機構の固定ピボットのうちの1つの位置を調整することができる。
【0007】
取り出しの別の例は、Leidy D.Wayneらによる特許文献3に示されており、ガラスパリソンをモールドセット内で吹き込み形成して容器にし、吹き込み形成後の容器をガラス含有形成機の口板に移送する、組合せ型ブローヘッド及び取り出し機構を説明している。組合せ型機構のそれぞれは、振動アームの端部に旋回可能に取り付けられたキャリアアームから軸Aの周りに旋回可能に吊り下げられている。反対側の端は、軸Bを中心に旋回する。各組合せ型ブローヘッド及び取り出し機構の軸Bは、他の組合せ型ブローヘッド及び取り出し機構がその下で振動できるように周期的に上下し、それによりブローヘッド及び取り出し機構の間のサイクルの重なりを可能にする。各ブローヘッド及び取り出し機構には、各容器をその仕上げにより係合又は解放するためのチャック又はトングアセンブリが装備されている。各トングアセンブリは複数のトング要素を有し、それらは、各トング要素によって運ばれるピンが乗る非円形スロットを有するカムの振動により、同時に半径方向内外に移動する。
【0008】
物品の取り出し機構は適切に機能するが、これらの取り出し機構の重要な部分の1つは、ガラス物品の最終モールドの位置と冷却プレートに向かう前の位置との間で180°の角運動で動く振動アームである。
【0009】
通常、この振動アームは、一連のギアのサポート、若しくはチェーンギアによる又はギア及び歯付きプーリーによるトランスミッションにより、その動作を実行する。ただし、生産量が多いため、要素が摩耗したり、(熱の影響で)調整がずれたり、それにより、物品をモールドから除去すると、取り出しヘッドがずれて垂直位置を失う。
【0010】
このずれにより、物品をモールドから除去すると、取り出しヘッドの指部の半分は、物品のさまざまな高さにて接触するが、まだ熱い状態であるため、物品の首部の周りにマークが付いたり、物品が切れたりする可能性がある。
【0011】
これが起こると、機械部を停止して、振動アームのベルト又はスプロケットチェーンを調整する必要がある。しかし、ギアが摩耗しているので、ギアに存在するクリアランスを正確に調整又は排除することはできない。
【0012】
従って、本発明は、偏心コネクティングロッドとカムのシステムを使用して振動アームの構成要素を単純化し、より大きな接触面を提供し、より大きな円周空間に荷重を分散することにより部品間の摩耗を低減したガラス製品形成機用取り出し機構に関するものである。
【0013】
この種類の構成は、摩耗を最小限に抑える。つまり、モールドから物品を除去するときに取り出し機構が完全に整列し、機械の前面に向かって0°から180°の角運動で移動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【文献】米国特許第4525195号明細書
【文献】米国特許第5271757号明細書
【文献】米国特許第6848273号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、本発明の第1の目的は、振動アームが、摩耗を低減する偏心コネクティングロッドとカムのシステムで構成され、機構の動きをより正確にするガラス製品形成機用取り出し機構を提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、より大きな円周空間に荷重を分散させることにより、部品間の摩耗を低減するガラス製品形成機用取り出し機構を提供することである。
【0017】
本発明の更なる目的は、モールド及びガラス物品に対する取り出し/ブローヘッドの高さの整合を維持するガラス製品形成機用取り出し機構を提供することである。
【0018】
ガラス製品形成機用取り出し機構の追加の目的は、ダブルエンベロープトランスミッションシステム(ウォームスクリューとギアが互いに巻き付いている)を利用することであり、他のウォームスクリュー設計よりも多く歯の領域に接触し且つより多くの歯をメッシュに提供することにより、荷重容量を大幅に増加させる。
【0019】
本発明のこれら及び他の目的及び利点は、以下の本発明の詳細な説明の分野の専門家には明らかであり、その例示として添付の図面を参照して行われ、本発明を含むがこれに限定されないと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】
図1は、本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構を示す従来の斜視図である。
【
図2】
図2は、従来の斜視図であり、本発明に係る、ブローヘッドのないガラス製品形成機用取り出し機構を示している。
【
図3】
図3は、本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構の内側を示す側面図である。
【
図4】
図4は、本発明において、機械の前面に向かって0°から180°の角運動を行って逆方向に戻るガラス製品形成機用取り出し機構の一連の動きを側面図で示したものである。
【
図5】
図5は、本発明において、機械の前面に向かって0°から180°の角運動を行って逆方向に戻るガラス製品形成機用取り出し機構の一連の動きを側面図で示したものである。
【
図6】
図6は、本発明において、機械の前面に向かって0°から180°の角運動を行って逆方向に戻るガラス製品形成機用取り出し機構の一連の動きを側面図で示したものである。
【
図7】
図7は、本発明において、機械の前面に向かって0°から180°の角運動を行って逆方向に戻るガラス製品形成機用取り出し機構の一連の動きを側面図で示したものである。
【
図8】
図8は、本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構の偏心コネクティングロッドシステムを上から見た断面図である。
【
図9】
図9は、本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構に動きを与えるためのリフト機構を示す垂直断面図である。
【
図10】
図10A及び
図10Bは、本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構に動きを与えるための第1偏心器の側面図及び正面図を示す。
【
図11】
図11A及び
図11Bは、本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構に動きを与えるための第2偏心器の側面図及び正面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係るガラス製品形成機用取り出し機構を、これの説明として添付の図面を参照して以下に説明するが、同じ番号は示された図の同じ部分を指す。
【0022】
図1は、支持構造体12;支持構造体12に連結されたサーボモータ14;及び支持構造体12の第1端部のために回転するように接続された振動アーム16を含むガラス製品形成機用取り出し機構10を示す。この振動アーム16は、後で詳細に説明するサーボモータ14に接続されており、第1の位置Aから、例えば最終ガラス製品形成機からモールドの位置から前方位置Bまでの間で、ガラス製品形成機の前方に向かって180°の角運動で移動する。
【0023】
取り出しトングヘッド18はトング又は指部20を有し、これらのトング又は指部20は、その形成プロセス中に、物品(図示せず)のクランプ及び解放ステップを実行するための開閉動作を有する。取り出しトングヘッド18は、その上部を介して振動アーム16の自由端と連結されており、このアーム16の振動運動に依存する関係で動く。
【0024】
図2は、取り出しトングヘッド18を連結しない物品取り出し機構10の斜視図であり、取り出しトングヘッド18を動かすためにそれ自体の軸上で回転する連結ヘッド20のみを示している。
【0025】
ここで
図2~
図7を参照すると、振動アーム16は、前壁22A及び後壁22Bを有するハウジング22;及び前端壁22Aと後端壁22Bとの間に、端部を介して連結された第1シャフト24により構成される偏心コネクティングロッド及びカムのシステムを含む。第1シャフト24の前端は、取り出しトングヘッド18の連結ヘッド20に連結されている。一対の円形カム26,28(前部に1つ、後部に1つ)は、一方が他方の後ろにあるという関係で、第1シャフト24に偏心して接続されている。前記円形カム26,28は、
図10A及び
図10Bにより詳細に示されるように、一方が他方に対して約45°の角度オフセットで配置されている。
【0026】
第2シャフト30は、第1シャフト24と平行に一定の距離X1だけ離れており、同じ水平軸上に整列している。第2シャフト30は、その端部を介して前壁22Aと後壁22Bとの間に連結されている。第2シャフト30は、ハウジング22の前壁22Aと後壁22Bとの間のそれ自体の軸上で自由に回転するように連結されている。一対の円形カム32,34(前部に1つ、後部に1つ)は、一方が他方の後ろにあるという関係で、第1シャフト30に偏心して接続されている。前記円形カム32,34は、
図11A及び
図11Bにより詳細に示されるように、一方が他方に対して約45°の角度オフセットで配置されている。
【0027】
一対のコネクティングバー又はコネクティングロッド36,38は、それぞれ前部円形カム26,32及び後部円形カム28,34に接続されている。前部円形カム26,32を接続することによるコネクティングバー又はコネクティングロッド36と、後部円形カム28,34を接続することによるコネクティングバー又はコネクティングロッド38。この構成により、第1シャフト24は、第2シャフト30に対して角並進運動で動くことができる。このようにして、サーボモータ14(以下に説明する)と連結されたハウジング22は、第1の位置Aから、即ちガラス物品の最終形成モールドの位置から前方位置Bまでの間で、物品形成機の前方に向かって180°の角度で動く。ハウジング22は、第2シャフト30上で回転するように支持され、運動をコネクティングバー又はコネクティングロッド36,38に伝達する。シャフト24,30と、カム26,28と、コネクティングバー又はコネクティングロッド36,38との配置は、第2シャフト30の周りのハウジング22の並進運動を生成する。
【0028】
図4~
図7に概略的に示されるように、第1の位置にあるハウジング22は、例えばガラス物品の最終形成モールドの位置(位置A)に水平に配置される。
図5及び
図6において、ハウジング22は、第1の位置Aと前方位置Bとの間で、物品形成機の前方に向かって時計回りに180°の角運動で移動する。
図7は、ガラス製品の新しい移送サイクルを開始するための反時計回りのハウジング22の戻り経路を示す。しかし、上記の図から分かるように、2つのシャフト24,30は、並進プロセス全体を通じて常に直線性を維持している。
【0029】
最後に、
図8及び
図9は、偏心コネクティングロッドとカムの配置と、ガラス物品形成機の取り出し機構に動きを与える機構との詳細な図を示す。
【0030】
図8に詳細に見られるように、ハウジング22は、前壁22Aと後壁22Bを含む。円形カム26,28を有する第1シャフト24は、その端部を介して、軸受40,42の間の前壁22Aと後壁22Bとの間に連結されている。軸受42は、ハウジング22の後壁22Bに取り付けられたカバー44Bで覆われており、一方で前部は、ハウジング22の前壁22Aに連結された中央開口部44Aを有するカバーで覆われている。ハウジング22の前壁22Aと一致する第1シャフト24の前端は、カバー44Aの中央開口部を通過して、取り出しトングヘッド18の連結ヘッド20を接続する。
【0031】
第1シャフト24よりも長い第2シャフト30も、軸受44,46の間の前壁22Aと後壁22Bとの間に連結されている。第2シャフト30の前端及び軸受44は、ハウジング22の前壁22Aに取り付けられたカバー48で覆われており、一方で第2シャフト30の後端は、自由に回転するように支持構造体12に取り付けられている。コネクティングバー又はコネクティングロッド36,38は、それぞれ前部円形カム26及び32と後部カム28,34のそれぞれを接続し、第2シャフト30に対して角運動する。
【0032】
支持カバー52を有する円筒状の本体又はスリーブ50は、前記支持カバー52を介してハウジング22の後壁22Bに連結されている。第2シャフト30の後端部54は、それ自体の軸上で自由に回転するように、前記円筒体又はスリーブ50に挿入される。支持カバー52は、第2シャフト30に配置されたベアリング46を更に覆う。
【0033】
ギア又は歯付きギアリング56は、ギア56が駆動されると、ハウジング18に直接連結されたスリーブ50が第2シャフト30上のハウジング18を回転させるように、スリーブ50の本体に取り付けられる。ハウジング運動18は、コネクティングバー又はコネクティングロッド36,38によって、その回転運動を並進運動に変換する。
【0034】
ギア56は、ダブルエンベロープトウォームスクリュー58に接続されており(
図9)、これは、サーボモータ14の運動により回転運動を左又は右に伝達して、振動アーム16の180°の角運動を実行するように、サーボモータ14の駆動シャフト60に連結されている。
【0035】
図9に示すように、ギア又はクラウンギア56は、ハウジング22に接続されたシリンダ50に固定連結されている。ダブルエンベロープウォームスクリュー58に接続されているギア又はネックリング56、つまり、この概念では、ウォームスクリュー58はギア又はクラウンギア56を囲み、これによって荷重容量が増加してギア歯領域56との接触が大きくなり、従ってサイズを大きくせずにトルクを増やすことができる。ウォームスクリュー58は、支持構造体12上に配置された下部軸受60と上部軸受62との間で、支持構造体12上で回転するように連結されている。
【0036】
シャフト64は、下端66及び上端68を有し、前記シャフト64は、支持構造体12に直立して配置されて左又は右への回転運動でそれ自体の軸上で回転する。シャフト64の下端66はダブルエンベロープウォームスクリュー58に固定連結されており、シャフト64の上端はサーボモータ14に接続されている。サーボモータ14は、シャフト64及びウォームスクリュー58を回転運動させ、従ってギア又はクラウンギア56を動かす。
【0037】
シリンダ又はスリーブ50に連結されたギア又はクラウンギア56の回転運動により、ハウジング22は、上述のように第1の位置Aと前方位置Bとの間で180°の角運動を行い、その逆も同様である。
【0038】
ガラス製品形成機用取り出し機構の特定の実施形態が説明されたとしても、他の多くの特性又は改良を行うことができることは当該分野の専門家には明らかであり、このことは以下の請求項によって決定される分野内で考慮できる。