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特許7012770可逆的に変形可能な人工角膜および植え込むための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-20
(45)【発行日】2022-01-28
(54)【発明の名称】可逆的に変形可能な人工角膜および植え込むための方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/14 20060101AFI20220121BHJP
【FI】
A61F2/14
【請求項の数】 12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020063917
(22)【出願日】2020-03-31
(62)【分割の表示】P 2017202576の分割
【原出願日】2011-09-27
(65)【公開番号】P2020116406
(43)【公開日】2020-08-06
【審査請求日】2020-04-17
(31)【優先権主張番号】61/388,386
(32)【優先日】2010-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】509121798
【氏名又は名称】シューイー, イーチェー
(73)【特許権者】
【識別番号】513078181
【氏名又は名称】リハル, マイケル
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】シューイー, イーチェー
(72)【発明者】
【氏名】リハル, マイケル
【審査官】川島 徹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2010/0069915(US,A1)
【文献】特表2004-516862(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
可逆的に変形可能な人工角膜であって、
リムによって囲まれた中央オプティクを含む、4mmと10mmの間の直径を有するモノリシック体を備え、前記中央オプティクが、3mmから9mmの範囲内の直径、および200μmから800μmの範囲内のオプティク高さを有し、前記リムが、0.5mmから4.5mmの範囲内の幅、および50μmから200μmの範囲内のメジアン厚さを有し、
前記モノリシック体が、完全に水和したとき0.3MPaから100MPaの範囲内のヤング率を有するポリマーヒドロゲルから構成され、
前記中央オプティク(12)が、30ジオプトリから70ジオプトリの範囲内の屈折力を提供し、
前記中央オプティク(12)の材料が上皮の成長を阻害し、前記中央オプティク(12)の前面の環状周辺領域が上皮成長促進材料でコーティングされ又は前記中央オプティク(12)の前面の環状周辺領域に上皮成長促進材料が堆積される、
可逆的に変更可能な人工角膜。
【請求項2】
少なくとも1.5MPaの引張り強さを有する、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項3】
少なくとも100%の破断までの伸びを有する、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項4】
前記中央オプティク(12)と前記リム(14)の間の角度が、±10°未満だけ変動する、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項5】
前記リム(14)が、前記中央オプティク(12)の後縁に外接する、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項6】
前記中央オプティク(12)の少なくとも前表面が凸状に形作られ、天然角膜とほぼ等しい屈折力をもたらす、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項7】
前記中央オプティク(12)の前表面および後表面が共に凸状に形作られる、請求項6に記載の人工角膜。
【請求項8】
前記前表面が前記後表面より平坦である、請求項7に記載の人工角膜。
【請求項9】
前記リム(14)が、栄養素および酸素の通過を可能にするために孔(16)を有し、選択的に:
前記孔(16)が、前記リムの環状エリアの10%から90%を占有する;
又は、前記孔(16)が、環状の前記リム周りに均一に配置された丸い穴である;のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項10】
前記ポリマーヒドロゲルが、親水性アクリル材料、疎水性アクリル材料、シリコーンポリマーヒドロゲル、コラーゲンポリマーヒドロゲル、および相互貫入網目構造ヒドロゲルからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項11】
前記ポリマーヒドロゲルが、少なくとも3バーラーの酸素透過性を有する、請求項1に記載の人工角膜。
【請求項12】
前記ポリマーヒドロゲルが、Lotrafilcon A、Lotrafilcon B、Balafilcon A、Comfilcon A、Senofilcon A、Enfilcon A、およびGalyfilcon Aからなる群より選択される材料を含む、請求項1に記載の人工角膜。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
この出願は、米国特許法119の下、2010年9月30日に出願された米国仮特許出願第61/388,386号(この完全な開示は、参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、一般に医療デバイスおよび方法に関する。より詳細には、本発明は、人工角膜の構造、およびインプラントを角膜内に挿入するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
角膜性失明(cornea blindness)は、有史以来、人類にとって苦しみの源であり、聖書にも記録されている。過去200年間、角膜に対する合成の代替え品(人工角膜)が試みられている。残念ながら、大部分のこれらの試みは、失敗に終わっている。人工角膜の共通の問題は、眼内感染、およびインプラントの突出を含む。
【0004】
大抵の人工角膜は、人工角膜が眼内の水性流体と直接接触する貫入様式で植え込まれている。人工角膜に使用されている合成材料は、周囲の角膜組織と完全に一体になることができなかったため、眼の表面からの細菌が、人工角膜と、外接する角膜組織との間の微視的な開口部に沿って移動することができ、失明の原因となり得る眼内感染(眼内炎)を引き起こす。
【0005】
人工角膜の突出は、本発明者らによって本明細書において特定される3つの主な原因のいずれか1つまたは複数に起因する可能性がある。第1の原因は、植込みに比較的大きな切開部を使用することである。たとえば、Addition Technology,Inc.からのAlphaCor(商標)人工角膜は、層内ポケット内に植え込むために16mmの切開部を必要とする。AlphaCor人工角膜は、再吸収可能なナイロン縫合糸で定位置に縫合しなければならない。角膜は、無血管組織を有し、治癒が不良である。数年の期間にわたってナイロン縫合糸がひとたび溶解すると、角膜瘢痕組織は、人工角膜を角膜内で保持するための強度が十分でなくなることがあり、一般に突出をもたらす。
【0006】
人工角膜の突出の第2の考えられる原因は、角膜生理機能との干渉である。たとえば、いくつかの人工角膜は、酸素にもグルコースにも不透過性である材料、たとえばメタクリル酸ポリメチル製であった。メタクリル酸ポリメチル(polymethymethacrylate)は、事実上、測定可能な酸素透過性を有しておらず、したがって0バーラー(Barrer)のdKを有する。時間の経過につれて、適切な角膜組織の酸素供給および栄養供給ができないことにより、角膜の融解と、それに続く突出が生じる可能性がある。
【0007】
人工角膜の突出の第3の考えられる原因は、人工角膜の過剰な剛性である。1800MPaと3100MPaの間のヤング率を有するメタクリル酸ポリメチルなど非常に硬い材料は、時間の経過につれて角膜を通って侵食する可能性がある。そのような侵食は、眼瞼の瞬きに起因する可能性があり、この瞬きは、角膜を変形させ、角膜組織が剛性のインプラント材料に対して繰り返し擦れるので組織を摩耗し得る。そのような侵食は、突出にも通じるおそれがある。
【0008】
これらの問題に加えて、現在の人工角膜は、患者にとって不快なものとなり得る。たと
えば、患者の涙液膜が、周囲の角膜の表面より上方に突き出る、またはそれより下方に落ちるインプラントによって破壊され得る。角膜の表面より上方にインプラントが突き出ることもまた、眼瞼の内側の擦過傷を引き起こし得る。また、オプティクが周囲の角膜の表面より下方にあるインプラントは、「穴」への粘液の堆積を許容し得、それにより視覚が不鮮明になる可能性がある。
【0009】
これらの理由により、上記の問題の少なくともいくつかを克服する改良された人工角膜を提供することが望ましい。具体的には、眼の感染の危険性が低減される人工角膜およびそれらを植え込むための方法を提供することが望ましい。さらに、上記の理由のいずれかによる突出に対する耐性がある人工角膜を提供することが望ましい。さらに、患者にとって快適であり、涙液膜を最小限の破壊で維持する人工角膜を提供することが望ましい。これらの目的の少なくともいくつかは、下記の本発明によって満たされる。
【0010】
角膜インプラントは、特許文献1、特許文献2、特許文献3、第5,292,514号、第6,106,552号、第6,361,560号、第6,673,112号、および出願公開第2002/0055753号、ならびにPCT出願WO99/30645に記載されている。また、角膜インプラント、および角膜ポケットにそれらを植え込むための方法は、共有に係る米国特許第7,223,275号、米国特許出願公開第2004/0243160号、第2006/0173539号、第2010/0069915号、およびPCT公開WO2008/055118に記載されており、これらの完全な開示を参照により本明細書に組み込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【文献】米国特許第4,842,599号明細書
【文献】米国特許第4,865,601号明細書
【文献】米国特許第5,300,116号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、従来の人工角膜に伴う上記の問題の少なくともいくつかを克服する。本発明の人工角膜は、眼の前眼房内に貫入することなしに角膜の表層(lamellae)内に植え込まれるように作製される。そのような貫入を回避することにより、眼の感染(眼内炎)の危険性が大きく低減される。さらに、本発明の人工角膜は、角膜表層ポケットの入口切開部のサイズが人工角膜より小さいときそのポケット内に小さい切開部を通して植え込むことができるように十分可撓性且つ耐久性があるように設計される。そのような植込みは、インプラント周りの細菌が前眼房内に侵入するのをさらに妨げるので、またインプラントを固定する助けとなり、それにより縫合糸も接着剤も使用せずにインプラントを留置することができるので、有利である。しかし、通常、インプラントは角膜組織より少なくとも幾分剛性となり、それによりインプラントは、植込み後、光学的に有利な形状を維持することができる。哺乳動物の角膜の典型的なヤング率は0.2MPaと0.29MPaの間なので、人工角膜のヤング率は、角膜内に植え込んだ後その形状を保持するために、好ましくは0.29MPaより大きくすべきである。しかし、人工角膜は、瞬きなど通常の生理学的活動中に角膜と共に曲がることができないほど硬くすべきでない。本発明者らは、これが本発明で起こらないように、ヤング率は、好ましくは100MPaより大きくすべきでないと決定した。
【0013】
従来技術の人工角膜の場合、角膜の自然な形状と一致するように人工角膜を一貫してフィットさせることは可能でなかった。これは、人工角膜のオプティクと角膜の表面との不一致が臨床的に有意な問題を引き起こすので重要である。Boston Artific
ial Corneaの場合、キャリアドナー角膜のレベルより上方にオプティクが上がると、患者にとって持続的な異物感覚を引き起こし、また眼瞼の内側の結膜の擦過傷を防止するために、バンデージコンタクトレンズの継続的な使用が必要になる。一方、AlphaCorのオプティクは、ホスト角膜のレベルより300ミクロン下方に置かれ、これは、粘液など残屑を継続的に蓄積するくぼみを作り、それにより患者の視覚改善を制限する。図7は、従来技術の人工角膜と本発明のプロファイル、およびそれらがどのようにホストまたはキャリア角膜内にフィットするかを示す。
【0014】
本発明の特定の態様では、人工角膜は、非常に正確な寸法を有する切開部を使用して角膜内に植え込まれる。寸法のこの精度により、人工角膜が角膜内に正確にフィットすることができ、その結果、人工角膜の表面は、人工角膜のオプティクの表面と同じ高さになり、オプティクと角膜組織の間に間隙ができない。この高いレベルの精度を有する角膜切開部を生み出すことができるのは、最近、フェムト秒レーザおよび機械的な角膜ポケットメーカが使用可能になってはじめて可能になった。好ましい態様では、角膜切開部は、一般に約±3ミクロンの公差を有するフェムト秒レーザで生み出される。代替の好ましい態様では、角膜ポケット切開部は、一般に±50ミクロンまたはそれより良好な公差を有する機械的な角膜ポケットメーカでも生み出すことができる。手製のポケットをも本発明の人工角膜を植え込むために使用することができるが、人の手は、±50ミクロンの精度で切開することができないので、確実にオプティクがホスト角膜の表面と同じ高さになるようにすることは不可能であろう。
【0015】
好ましい態様では、本発明の人工角膜のオプティク用の開口部を生み出す切開部はまた、オプティクの角のある形(angulation)と正確に一致する。すなわち、オプティクと隣接する角膜の切開部は、±30度、より好ましくは±10度以内でオプティクの角のある形と一致する。たとえば、オプティクの側部が、リムとオプティクの接合部によって生み出される平面と90度の角度をなす場合、隣接する角膜切開部は、リムとオプティクの接合部によって生み出される平面に対してやはり90度にすべきである。
【0016】
代替の好ましい態様では、角膜切開部は、人工角膜の3次元形状と同様の形状を有するある体積の角膜組織を切除するようになされる(図9A)。そのような人工角膜の角膜組織との締りばめまたはかみ合い嵌合(interlocking fit)は、図9Bに示されているようにデバイスを角膜内で保持する助けになり得る。
【0017】
本発明の特定の態様では、人工角膜は、予め選択されたオプティク高さを±50μm以下の範囲の公差内で維持するように、非常に厳密な公差に合わせて機械加工される中央オプティクを有する。50μmは、角膜の上の上皮の平均的な厚さなので、角膜上皮は、人工角膜の表面レベルと天然角膜の表面レベルとのあらゆる差を埋め合わせるように薄くなる、または厚くなることによって応答することができる。したがって、角膜ポケットの深さを、同様の公差またはその付近内に慎重に制御することによって、人工角膜のオプティク高さを天然角膜の高さと一致させ、眼および人工角膜にわたって涙液膜を保存し、患者の快適さを高めることができる。オプティク高さは、典型的には200μmから400μmに維持されることになり、人工角膜のリムを覆うように天然角膜組織の十分な厚さを可能にし、その結果、組織を通る侵食の危険性が低減される。内皮不全による角膜水腫に罹った患者に一般的に見られるものなど異常に厚い角膜の場合、オプティク高さは、そのような増大した厚さを補償するために800ミクロンと同程度にすることができる。
【0018】
したがって、本発明によれば、可逆的に変形可能な人工角膜が、環状リムによって囲まれた中央オプティクを有するモノリシック体を備える。「モノリシック」とは、中央オプティクおよびリムが、継ぎ目、継手などのない材料の、単一の連続体であることを意味する。たとえば、人工角膜は、典型的には、英国エセックス州のContamac Ltd
.から市販されているC126など、メタクリル酸ヒドロキシエチルおよびメタクリル酸メチル(methylmethacraylate)のコポリマーであることが好ましい、眼内レンズ(IOL)を形成する際に一般に使用されるタイプのポリマーヒドロゲル、またはBenz Researchから市販されているものなど疎水性アクリル材料である、材料の単一ブランクまたはブロックから形成されてもよい。プラズマ表面処理にかけたメタクリル酸ヒドロキシエチルおよびメタクリル酸メチル(methylmethacraylate)のコポリマーなど、ポリマーヒドロゲル材料はまた、疎水性および親水性の特性を有することができる。あるいは、人工角膜は、相互貫入網目構造またはコラーゲンベースのヒドロゲルを含む材料から成形、機械加工、またはレーザ切断することができる。
【0019】
モノリシック体は、水和すると、4mmから10mmの範囲内の直径を有する。中央オプティクは、3mmから9mmの範囲内の直径、および200μmから800μmの範囲内のオプティク高さ(D、図4)を有する。オプティク高さの製造公差は、周囲の受納角膜組織に正確にフィットすることができるように、±50ミクロン以下となる。環状リムは、0.5mmから4.5mmの範囲内の環状の幅、および50μmから200μmの範囲内のメジアン厚さ(median thickness)を有する。ポリマーヒドロゲルは、好ましくは、完全に水和したとき0.3MPaから100MPaの範囲内の弾性率を有するように選択される。好ましくは、引張り強さは、少なくとも1.5MPaとすべきであり、破断までの伸び(elongation to break)は、少なくとも100%とすべきである。好適な本体材料は、酸素に対して少なくとも部分的に透過性とすべきであり、典型的には、少なくとも3バーラーの酸素透過性(dK)を有する。優れた酸素透過性、たとえば少なくとも60のdKを有する例示的な材料は、Lotrafilcon A、Lotrafilcon B、Balafilcon A、Comfilcon A、Senofilcon A、Enfilcon A、およびGalyfilcon Aを含む。
【0020】
例示的な実施形態では、角膜インプラントの環状リムは、中央オプティクの後縁に外接する。さらに、中央オプティクの前表面は、角膜内に植え込まれたとき、典型的には30ジオプトリから70ジオプトリの範囲内にある、天然角膜とほぼ等しい、またはそれと適合する屈折力をもたらすように、通常、凸状に形作られる。通常、中央オプティクの前表面は凸状に形作られ、後表面は凹状に形作られる。後方オプティクおよびリムの曲率半径は、典型的には、6.2mmから10mmの範囲内にある天然角膜の曲率の範囲と適合する。
【0021】
本発明の他の特定の態様では、環状リムは、栄養素および酸素の通過を可能にするように複数の孔(aperture)を有する。リムが、角膜の隣接する表層表面間に植え込まれるとき、角膜組織の健康を維持するために、栄養素が通過することができることが重要である。通常、孔は、リムの環状エリアの10%から90%を占有することになり、典型的には、そのエリアの約33%を占有する。例示的な実施形態では、孔は、環状リム周りに均一に配置された丸い穴であるが、環状リムの外縁内のクレネレーション(crenellation)など、いくつかの他の幾何形状をとることができる。
【0022】
本発明の他の態様では、角膜の障害のある中央領域を取り替えるために、角膜内に人工角膜を植え込むための方法が、角膜内で周辺側壁によって囲まれた後表面を有する中央前方開口部を形成することを含む。開口部は、好ましくは、典型的には200μmから800μmの範囲内の均一な深さを有し、この深さは、インプラントの中央オプティクの周辺壁の高さと一致する(好ましくは±50μm以内)ように選択される。人工角膜は、上述の利点をもたらすために、中央オプティクの周辺厚さまたは壁の高さが±50μmの公差内で中央前方開口部の周辺側壁と一致するように、中央前方開口部内に植え込まれる。
【0023】
本方法の特定の実施形態では、中央前方開口部を形成することに加えて、表層ポケットが、中央前方開口部の周辺側壁の少なくとも一部分の上に形成されることになり、インプラントを開口部内で固定するために、インプラントのリム部分が、表層ポケット内に挿入される。典型的には、表層ポケットは、中央前方開口部に完全に外接することになり、環状リムは、インプラント周りで完全に延びる。さらに他の例示的な実施形態では、表層ポケットは、中央前方開口部の後表面の周辺部周りに形成され、表層ポケット内に入る環状リムは、角膜インプラントの中央オプティクの後縁周りに配置される。
【0024】
例示的な実施形態では、中央前方開口部は、中央オプティクの直径より小さい、典型的には中央オプティクの直径の70%から99%の直径を有するように形成され、その結果、部分的に弾性の角膜組織がインプラントの周辺壁周りを密に封止することができ、縫合糸が除去された後のインプラントの突出を防止し、上皮細胞の内方への成長を妨げ、細菌が入るのを妨げ、前眼房から流体が失われるのを防止する助けとなる。人工角膜は、2つの異なる技法の1つによって中央前方開口部内に植え込むことができる。第1の技法では、人工角膜は、その幅を低減するように拘束され、後方向に前方中央開口部の上部表面を通して導入される。人工角膜は、中央前方開口部内で拘束から解放することができ、その結果、通常、環状リムが表層ポケット内に挿入された状態で、中央開口部の体積を占有するようにその拘束されない幾何形状をとる。あるいは、別個の側方開口部を眼の側部から中央前方開口部内に形成し、そこを通して拘束された人工角膜を導入することができる。
【0025】
特定の実施形態では、本発明の人工角膜は、オプティクの前面の周辺部の上で、生育可能な角膜上皮の成長を支援するように適合される。生育可能な上皮を周辺前表面の上で定着させることは、オプティクの前面の縁部周りに生物学的な封止をもたらすことになり、隆起したオプティクと角膜支質の接合部を通って細菌が角膜ポケットに入るのを防止することが有利である。好ましくは、オプティクの中心には、植込み後、角膜上皮がないままとなり、それにより、患者の眼が滑らかな、光学的に良好な上皮を形成することができないときでさえ、(光学性能にとって重要な)オプティク主材(optic principal)の中央表面が光学的に滑らかなままであることが可能である。好ましい実施形態では、患者の角膜上皮は、0.1mmから1mmの範囲内の幅にわたってオプティクの前面の周辺部上に成長することができる。
【0026】
前方オプティクの周辺部にわたる生育可能な角膜上皮の成長の促進は、オプティクの前面の周辺部にわたって、通常上記の範囲内の幅まで、細胞外基質タンパク質または成長因子などそのような成長を促進するある種の生物学的分子をコーティングする、または共有結合させることによって達成することができる。好適な生物学的分子は、コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン、フィブロネクチン接着促進ペプチド配列(H-trp-gln-pro-pro-arg-ala-arg-ile-OH)(FAP)、および上皮成長因子を含む。他の好ましい態様では、オプティクの周辺部は、角膜上皮細胞が前方オプティク面の周辺部の表面により容易に結合することができるように、多孔性、またはテクスチャが粗いものとすることができる。
【0027】
人工角膜の製造に使用することができる多数の材料は、一般に、上述の特別な表面処理なしには角膜上皮細胞の成長を支援しない。そのような場合、人工角膜は、周辺部が成長を促進するように処理されたそのような非成長促進材料から形成することができる。コラーゲンまたはコラーゲン誘導体など上皮の成長を本質的に支援する材料製の人工角膜の場合、上皮の成長を支援しないポリマー、たとえばシリコーンまたはメタクリレートを中央オプティク表面の上にコーティングし、中央オプティク表面を上皮がない状態で保つことができる。
【0028】
例えば、本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1)
可逆的に変形可能な人工角膜であって、
リムによって囲まれた中央オプティクを含む、4mmと10mmの間の直径を有するモノリシック体を備え、上記中央オプティクが、3mmから9mmの範囲内の直径、および200μmから800μmの範囲内のオプティク高さを有し、上記リムが、0.5mmから4.5mmの範囲内の幅、および50μmから200μmの範囲内のメジアン厚さを有し、
上記モノリシック体が、完全に水和したとき0.3MPaから100MPaの範囲内のヤング率を有するポリマーヒドロゲルから構成される、可逆的に変形可能な人工角膜。
(項目2)
少なくとも1.5MPaの引張り強さを有する、項目1に記載の人工角膜。
(項目3)
少なくとも100%の破断までの伸びを有する、項目1に記載の人工角膜。
(項目4)
上記中央オプティクの上記オプティク高さが、±50μm未満で変動する、項目1に記載の人工角膜。
(項目5)
上記中央オプティクと上記リムの間の角度が、±10°未満だけ変動する、項目1に記載の人工角膜。
(項目6)
上記リムが、上記中央オプティクの後縁に外接する、項目1に記載の人工角膜。
(項目7)
上記中央オプティクの少なくとも前表面が凸状に形作られ、天然角膜とほぼ等しい屈折力をもたらす、項目1に記載の人工角膜。
(項目8)
中央オプティクが、角膜内に植え込まれたとき30ジオプトリから70ジオプトリの範囲内にある屈折力をもたらす、項目7に記載の人工角膜。
(項目9)
上記中央オプティクの前表面および後表面が共に凸状に形作られる、項目8に記載の人工角膜。
(項目10)
上記前表面が上記後表面より平坦である、項目9に記載の人工角膜。
(項目11)
上記リムが、栄養素および酸素の通過を可能にするために孔を有する、項目1に記載の人工角膜。
(項目12)
上記孔が、上記リムの環状エリアの10%から90%を占有する、項目11に記載の人工角膜。
(項目13)
上記孔が、上記環状リム周りに均一に配置された丸い穴である、項目9に記載の人工角膜。
(項目14)
上記ポリマーヒドロゲルが、親水性アクリル材料、疎水性アクリル材料、シリコーンポリマーヒドロゲル、コラーゲンポリマーヒドロゲル、および相互貫入網目構造ヒドロゲルからなる群より選択される材料を含む、項目1に記載の人工角膜。
(項目15)
上記ポリマーヒドロゲルが、少なくとも3バーラーの酸素透過性を有する、項目1に記載の人工角膜。
(項目16)
上記ポリマーヒドロゲルが、Lotrafilcon A、Lotrafilcon
B、Balafilcon A、Comfilcon A、Senofilcon A、Enfilcon A、およびGalyfilcon Aからなる群より選択される材料を含む、項目1に記載の人工角膜。
(項目17)
上記中央オプティクの前面の環状周辺領域が、上皮の成長を促進し、一方、上記環状周辺領域内の上記前面が、上皮の成長を妨げる、項目1に記載の人工角膜。
(項目18)
上記環状周辺領域が、上皮成長促進材料で覆われるか、粗くされるか、または多孔性である、項目17に記載の人工角膜。
(項目19)
上記環状周辺領域内の上記中央オプティクの上記前面が、上皮の成長を阻害する材料で覆われる、項目17に記載の人工角膜。
(項目20)
障害のある中央領域を有する角膜内に人工角膜を植え込むための方法であって、
上記角膜内に、周辺側壁によって囲まれた後表面を有する中央前方開口部を形成する工程であって、上記開口部が、200μmから800μmの範囲内の均一な周辺深さを有する、工程、および
上記中央前方開口部内に人工角膜を植え込む工程であって、インプラントが、上記中央前方開口部の上記周辺深さの±50μm以内の均一なオプティク高さを有する周辺壁を備える中央オプティクを有する、工程を含む、方法。
(項目21)
上記中央前方開口部の周辺側壁の少なくとも一部分の周りに表層ポケットを形成する工程、および
上記角膜インプラントに外接するリムを上記表層ポケット内に挿入し、上記インプラントを上記開口部内で固定する工程
をさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
上記表層ポケットが、上記中央前方開口部の上記後表面の周辺部および上記角膜インプラントの上記中央オプティクの後縁を囲む上記リムの周りに形成される、項目21に記載の方法。
(項目23)
上記中央前方開口部が、上記中央オプティクの直径より小さい直径を有するように形成され、上記角膜組織が、上記中央オプティクの上記周辺壁を封止し、上皮細胞の内方への成長、細菌の侵入、流体の喪失を阻害する、項目20に記載の方法。
(項目24)
上記インプラントが、後方向に上記前方開口部を通って挿入される、項目20に記載の方法。
(項目25)
上記角膜を通って上記中央前方開口部内に側方通路を形成する工程、および上記側方通路を通して上記角膜インプラントを挿入する工程をさらに含む、項目20に記載の方法。(項目26)
上記人工角膜が、縫合糸も接着剤も使用せずに固定される、項目20に記載の方法。
(項目27)
最初に表層ポケットが中央角膜を横切って作られ、次いで上記中央前方開口部が、上記表層ポケットの上記領域の上に作られる、項目20に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本発明の原理に従って構築された人工角膜の斜視図である。
図2図2は、図1の人工角膜の上面図である。
図3図3は、図2の線分3-3に沿った図1および図2の人工角膜の断面図である。
図4図4および図5は、以下の表1に記載の寸法の位置を示す。
図5図4および図5は、以下の表1に記載の寸法の位置を示す。
図6-1】図6A図6Fは、図1~3の人工角膜の角膜ポケットへの植え込みを示す。
図6-2】図6A図6Fは、図1~3の人工角膜の角膜ポケットへの植え込みを示す。
図6-3】図6A図6Fは、図1~3の人工角膜の角膜ポケットへの植え込みを示す。
図7図7A図7Cは、2つの従来技術の人工角膜の植込みプロファイルを本発明のものと比較する。
図8図8A図8Dは、本発明の人工角膜のための例示的なリム設計を示す。
図9図9Aは、ある体積の組織が角膜から除去されたことを示す。図9Bは、図9Aに示されている除去された組織の体積と一致するように設計されている角膜インプラントを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1~3を参照すると、本発明の原理による人工角膜10が、環状リム14によって囲まれた中央オプティク12を備える。複数の孔16、典型的には円形の穴が、環状リムを完全に通って形成され、植込み後、栄養素が通過することを可能にする。示されるように、孔16は、環状リム14の全面積の約33%を構成するが、孔によってもたらされる全孔面積または全空洞(void)面積は、全面積の10%から90%の範囲内のどこかとすることができる。
【0031】
人工角膜10は、モノリシック構造体、すなわち継ぎ目も継手もなく、好ましくは材料の単一ブランクまたはブロックから形成される構造体となるように形成される。たとえば、人工角膜10は、上述のメタクリル酸ヒドロキシエチルおよびメタクリル酸メチルのコポリマーなど好適なヒドロゲルポリマーのブロックから(機械加工を可能にするように完全に脱水したとき)機械加工されてもよい。材料は、眼内レンズを製造するために一般に使用される技法を使用して機械加工することができる。例示的な機械加工技法は、Benz Research and Developmentによって製造販売されているものなど、回転ダイヤモンド旋盤を使用する。一たび、人工角膜10は、機械加工されると、後続の使用および植込みのために研磨、洗浄、水和、および滅菌することができる。
【0032】
任意選択で、中央オプティクの前表面の周辺縁部30を修飾し(または未修飾のまま残し)、典型的には0.1mmから1mmの範囲内の幅を有する環状領域の上で上皮の成長を支援することができる。上記の概要で述べたように、中央オプティク材料が上皮の成長を本質的に阻害するときには、環状領域(破線32によって境界を定める)を、上皮成長促進材料をコーティングまたは堆積することによって修飾してもよい。環状領域のテクスチャを粗くする、または環状領域を多孔性にすることにより、環状領域にわたって上皮の成長を促進することもできる。中央オプティク材料が本質的に上皮層の成長を促進するときには、破線32の内側における中央オプティクの前方領域を、シリコーンまたはメタクリレートなど上皮の成長を阻害する材料でコーティングする、またはそれを堆積することができる。
【0033】
人工角膜10の寸法に関する典型的な範囲および例示的な値が、図4および図5を参照する以下の表1に記載されている。これらの寸法は、完全に水和した状態の人工角膜について与えられている。
【0034】
【表1】
【0035】
環状リム14は円形の穴16など孔を含むことが好ましいが、外側周辺壁22および中央オプティク12に隣接する環状リムの少なくとも最内郭領域(図1~3)は中実のままであることがさらに望ましい。オプティクにすぐ隣接するリムの、この中実区間は、オプティク背後の後方角膜が切除されている場合(これは後方角膜が非常に不透明であるとき必要となることがある)、細菌の進入および上皮細胞の侵入を防止する助けとなる。0.25mmから0.75mmの範囲内の、中実材料の幅W(図3)が維持されることが好ましい。したがって、リムの孔または他の開いた領域は、この中実領域から半径方向外向きに配置される。
【0036】
他の実施形態では、図8Aに示されているように、中央オプティク112を囲むリム114は、不連続なものとすることができ、または中空の区間もしくは足場(scaffold)構造体を有する材料からなってもよい。他の変形形態は、中央オプティク212を囲む不連続リム214(図8B)、中央オプティク312を囲む矩形の切抜きを有する環状リム314(図8C)、および中央オプティク412を囲む足場リム414(図8D)を含む。
【0037】
次に図6A図6Fを参照して、本発明の人工角膜10の角膜C内への植込みについて述べる。図6Aに示されているように、不透明または他の光学的に妨害する領域Oが典型的にはその中央領域に存在する角膜Cが示されている。人工角膜10を導入するために、図6Bに示されているように、角膜のCRの中央領域が切り取られ、除去される。切断は、典型的にはフェムト秒レーザを使用し、任意選択で機械的なトレフィン(trephine)と組み合わせる従来の方法で達成され得、後方向に円筒形のポケットを切る。本発明に従って人工角膜を植え込む際には、ポケットの深さを、特に周辺縁部周りで慎重に制御することが非常に重要である。深さは、典型的には約200μmから400μmで制御され、500μmから600μmの平均的な厚さを有する角膜についてポケットの下に角膜の十分な後方厚さを残す。内皮不全による角膜水腫の場合に一般的に見られるものなど異常に厚い角膜の場合、ポケットの深さは、角膜の増大した厚さを補償するために800μmと同程度にすることができる。ポケットは、図6Bに示されているように、後方壁PWと共に形成される。ポケットPが形成された後で、図6Cに示されているように、環状ポケットAPが、中央ポケットPの周辺基部の周りで形成される。あるいは、後方壁PWおよび環状ポケットAPが連続的なものである表層ポケットを最初に作り、それに続いて中央領域CRを除去し、前方開口部を生み出す。主ポケットおよび環状ポケットの寸法は、上述の人工角膜10の寸法に適合するように選択される。たとえば、人工角膜が表1に記載の好ましい寸法を有する場合には、ポケットの深さは200μmとすべきであり、ポ
ケットの直径は3.5mmとすべきであり、中央ポケットPの周りに延在する環状ポケットAPの外径は、8.5mmとすべきである。
【0038】
中央ポケットPおよび環状ポケットAPが形成された後で、図6Bに示されているように、人工角膜10を折り畳み、または他の方法で拘束し、後方向に中央ポケットP内へ挿入することができる。人工角膜10が挿入されたとき、図6Eに示されているように、環状リム14が半径方向外向きに開き、環状ポケットAPに入るように、拘束を解放することができる。次いで任意選択で、典型的には再吸収可能なナイロン縫合糸を使用して、人工角膜12を定位置に縫合することができる。典型的には、本発明の人工角膜は、縫合糸なしでも角膜内で留置される。
【0039】
あるいは、図6Fに示されているように、人工角膜10は、アクセスを提供するように形成された側方切開部LIを通して導入することができる。側方切開部の使用は、たとえばポケットを形成するために共有に係る米国特許第7,223,275号に記載されているポケットメーカが使用されるとき選択することができる。
【0040】
図7Aでは、Boston Artificial Corneaのオプティク112がドナーキャリア角膜の表面より上方に上がることがわかり、これは、患者の眼瞼の内膜(inner lining)を擦過することにより刺激を引き起こす。図7Bでは、AlphaCorのオプティク212が角膜の表面の下にあることがわかり、これは、粘液および残屑を蓄積し、したがって患者の視覚を不鮮明にするくぼみを生じる。図7Cでは、本発明の人工角膜のオプティク12の縁部が、周囲の角膜と同じレベルにあり、さらに、角膜の開口部が、オプティクの直径よりわずかに小さくなるような大きさにされ、ぴったりと嵌るため、周囲の角膜組織とオプティクの間に間隙はない。また、オプティクの側部の角度αが、隣接する切開部の角度と一致することに留意されたい。
【0041】
上記は、本発明の好ましい実施形態の完全な説明であるが、様々な代替形態、修正形態、および均等物を使用することができる。したがって、上記の説明は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を限定するものと解釈すべきでない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図7
図8
図9