(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-21
(45)【発行日】2022-01-31
(54)【発明の名称】情報通信デバイス
(51)【国際特許分類】
H04L 67/10 20220101AFI20220124BHJP
A63H 11/00 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
H04L67/10
A63H11/00 Z ZIT
(21)【出願番号】P 2017107582
(22)【出願日】2017-05-31
【審査請求日】2020-01-27
(73)【特許権者】
【識別番号】500433373
【氏名又は名称】ヴイストン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】特許業務法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】板谷 諭
【審査官】小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第03/102706(WO,A1)
【文献】特開2012-156999(JP,A)
【文献】特開2002-342279(JP,A)
【文献】特開2007-257350(JP,A)
【文献】特開2016-076180(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
A63H 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介してサーバ装置および特定サーバ装置と通信する通信部と、
前記特定サーバ装置と連携するサーバ連携プログラムを記憶する記憶部と、
前記記憶部により記憶された前記サーバ連携プログラムを実行する処理部と、
動作可能な動作部と
をロボットの形状の情報通信デバイスに備え、
前記処理部における前記サーバ連携プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われ、
前記記憶部は、前記動作部を動作させる動作プログラムを記憶し、
かつ、前記サーバ連携プログラムを実行させるための要求と、前記動作プログラムを実行させるための要求とを組み合わせて記載した組み合わせ情報を記憶し、
前記処理部は、前記記憶部により記憶された
前記組み合せ情報に基づいて、前記サーバ連携プログラムおよび前記動作プログラムを実行して前記動作部を動作させ、
前記処理部における前記動作プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われ
、
前記組み合せ情報は、ネットワークを介してWebからSNSの投稿内容を取得するプログラム、ネットワークを介してWeb上のサービスであるテキスト読み上げサービスに問い合わせるプログラムを含む複数の単独のプログラムを組み合わせたものである、情報通信デバイス。
【請求項2】
前記処理部は、前記要求を構成するパラメータを解析する解析部を有し、
前記処理部は、前記解析部における解析の結果に基づいて、前記サーバ連携プログラムを実行することを特徴とする請求項1に記載の情報通信デバイス。
【請求項3】
前記処理部は、前記要求が適切か否かを判定する判定部を有し、
前記記憶部は、前記要求が適切か否かを判定するのに用いるためのルール情報を記憶し、
前記判定部は、前記要求を構成するパラメータと前記ルール情報とを比較することにより前記要求が適切か否かを判定し、
前記処理部は、前記判定部における判定の結果に基づいて、前記サーバ連携プログラムを実行することを特徴とする請求項1または2に記載の情報通信デバイス。
【請求項4】
前記ルール情報は、前記通信部において前記ネットワークを介して前記サーバ装置からダウンロードされ、前記記憶部に記憶されることを特徴とする請求項3に記載の情報通信デバイス。
【請求項5】
前記組み合わせ情報は、前記通信部において前記ネットワークを介して前記サーバ装置からダウンロードされ、前記記憶部に記憶されることを特徴とする請求項
1ないし4のいずれか1項に記載の情報通信デバイス。
【請求項6】
前記組み合わせ情報は、前記通信部において前記ネットワークを介して前記サーバ装置にアップロードされ、前記サーバ装置に記憶されることを特徴とする請求項
1ないし5のいずれか1項に記載の情報通信デバイス。
【請求項7】
前記組み合わせ情報により、前記ロボットにハードウェアの動作とサーバ連携機能との組み合わせの行動パターンが作られる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の情報通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報通信デバイスおよびサーバ装置に関し、特に、特定サーバ装置と連携するサーバ連携プログラムの実行が、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われる情報通信デバイスおよび該情報通信デバイスと情報を送受信するサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)として、様々な「物」をインターネットに接続させる技術が盛んに開発されている。ユーザは、この「物」であるIoTデバイスを自身の望むように機能させるべく、専用のプログラムを自分で作成することがある。
【0003】
このようなプログラムの自作に関し、特許文献1には、交信可能なクリエータ端末、配信サーバ及びクライアント端末からなり、配信サーバ内にクリエータ端末から配信されたコンテンツを蓄積して同コンテンツをクライアント端末の要求により配信するようにした配信サーバで実行されるコンテンツ配信プログラムに関する発明が開示されている。
【0004】
具体的には、特定の人以外の多くの人に対して、他人に使ってもらおうとする動作データを配信サーバ内に簡単に蓄積できるようにするとともに、他人も多数の動作データの中から所望の動作データを簡単に入手できるようにした、いわば公開ライブラリを含む動作データの配信システムを提供しようとする発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、一般的に、IoTデバイスのプログラムの再利用性は低く、プログラムを実行させたいIoTデバイス毎に適したプログラムを作成する必要がある。したがって、従来の技術では、ユーザによるIoTデバイスのカスタマイズに限界があり、ユーザの求める機能を容易に実現する情報通信デバイスの開発が望まれていた。
【0007】
したがって、本発明の目的は、ユーザの求める機能を容易に実現する情報通信デバイスおよび該情報通信デバイスと情報を送受信するサーバ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の情報通信デバイスは、ネットワークを介してサーバ装置および特定サーバ装置と通信する通信部と、特定サーバ装置と連携するサーバ連携プログラムを記憶する記憶部と、記憶部により記憶されたサーバ連携プログラムを実行する処理部とを備え、処理部におけるサーバ連携プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われることを特徴とする。
【0009】
上記処理部は、要求を構成するパラメータを解析する解析部を有し、処理部は、解析部における解析の結果に基づいて、サーバ連携プログラムを実行することができる。
【0010】
上記処理部は、要求が適切か否かを判定する判定部を有し、記憶部は、要求が適切か否かを判定するのに用いるためのルール情報を記憶し、判定部は、要求を構成するパラメータとルール情報とを比較することにより要求が適切か否かを判定し、処理部は、判定部における判定の結果に基づいて、サーバ連携プログラムを実行することができる。
【0011】
上記ルール情報は、通信部においてネットワークを介してサーバ装置からダウンロードされ、記憶部に記憶されることができる。
【0012】
上記情報通信デバイスは、さらに、動作可能な動作部を備え、記憶部は、動作部を動作させる動作プログラムを記憶し、処理部は、記憶部により記憶された動作プログラムを実行し、処理部における動作プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われることができる。
【0013】
上記記憶部は、サーバ連携プログラムを実行させるための要求と、動作プログラムを実行させるための要求とを組み合わせて記載した組み合わせ情報を記憶し、処理部は、組み合せ情報に基づいて、サーバ連携プログラムおよび動作プログラムを実行することができる。
【0014】
上記組み合わせ情報は、通信部においてネットワークを介してサーバ装置からダウンロードされ、記憶部に記憶されることができる。
【0015】
上記組み合わせ情報は、通信部においてネットワークを介してサーバ装置にアップロードされ、サーバ装置に記憶されることができる。
【0016】
本発明のサーバ装置は、ネットワークを介してサーバ装置および特定サーバ装置と通信する通信部、特定サーバ装置と連携するサーバ連携プログラムを記憶する記憶部、および、記憶部により記憶されたサーバ連携プログラムを実行する処理部を備え、処理部におけるサーバ連携プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われる情報通信デバイスと、ネットワークを介して通信するサーバ装置であって、該サーバ装置は、情報通信デバイスと通信する通信部と、通信部において情報通信デバイスと送受信するための情報を記憶する記憶部とを備えることを特徴とする。
【0017】
上記サーバ装置の記憶部が記憶する情報は、情報通信デバイスの記憶部が、要求が適切か否かを判定するのに用いるためのルール情報とすることができる。
【0018】
上記情報通信デバイスは、さらに、動作可能な動作部を備え、情報通信デバイスの記憶部は、動作部を動作させる動作プログラムを記憶し、処理部は、情報通信デバイスの記憶部により記憶された動作プログラムを実行し、処理部における動作プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われ、サーバ装置の記憶部が記憶する情報は、前記サーバ連携プログラムを実行させるための要求と、動作プログラムを実行させるための要求とを組み合わせて記載した組み合わせ情報とすることができる。
【0019】
上記サーバ装置は、情報の入力を受け付ける入力画面を出力する表示処理部を備えることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の情報通信デバイスおよび該情報通信デバイスと情報を送受信するサーバ装置によれば、ユーザの求める機能を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の情報通信デバイスの構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の情報通信デバイスに係るHTTPリクエストの例である。
【
図3】本発明の情報通信デバイスの構成の一実施形態を示すブロック図である。
【
図4】本発明の情報通信デバイスに係るプログラムのアップロードおよびダウンロードの概念を示した概念図である。
【
図5】本発明の情報通信デバイスに係る組み合わせ情報のアップロードおよびダウンロードの概念の一例を示した概念図である。
【
図6】本発明の情報通信デバイスに係るプログラムおよび組み合わせ情報のアップロード方法およびダウンロード方法の一例ならびに入力画面を説明するための概念図である。
【
図7】本発明の情報通信デバイスの一例を示す構成図である。
【
図8】本発明の情報通信デバイスの内部ソフトウェア構成の一例を示す構成図である。
【
図9】本発明の情報通信デバイスに係るプログラムを実行する仕組みを示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
初めに、本発明の情報通信装置について以下に詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の情報通信デバイス100の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の情報通信デバイス100は、通信部110と、記憶部120と、処理部130とを備える。
【0024】
通信部110は、ネットワーク200を介してサーバ装置300および特定サーバ装置400と通信する。
【0025】
サーバ装置300とは、情報通信デバイス100に必要な情報を記憶するものとすることができる。詳細については後述する。
【0026】
特定サーバ装置400とは、情報通信デバイス100が実行するサーバ連携プログラムと連携するものとする。この特定サーバ装置400は、ネットワーク200を介して情報通信デバイス100に情報を提供するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、テキストを読み上げるサービスを提供するサーバ、地図上のルート検索のサービスを提供するサーバ、レストランの評価情報を提供するサーバ、テレビジョン放送の番組表を提供するサーバ、カレンダーを提供するサーバ、現在時間を提供するサーバなどとすることができる。
【0027】
記憶部120は、特定サーバ装置400と連携するサーバ連携プログラムを記憶する。
【0028】
サーバ連携プログラムとは、特定サーバ装置400と連携するものとする。このサーバ連携プログラムは、情報通信デバイス100を、ネットワーク200を介して特定サーバ装置400から情報を取得するよう機能させるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、テキストを読み上げるサービスを提供するサーバからサービスを受けるためのプログラム、地図上のルート検索のサービスを提供するサーバからルート情報を取得するためのプログラム、レストランの評価情報を提供するサーバから評価情報を取得するためのプログラム、テレビジョン放送の番組表を提供するサーバから番組表を取得するためのプログラム、カレンダーを提供するサーバからカレンダーを取得するプログラム、現在時間を提供するサーバから現在時間を取得するプログラムなどとすることができる。
【0029】
処理部130は、記憶部120により記憶されたサーバ連携プログラムを実行する。そして、処理部130におけるサーバ連携プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われる。
【0030】
通常、HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、サーバ装置とクライアント端末との間の通信プロトコルとして用いられるものである。そして、クライアント装置からサーバ装置へHTTPリクエストが送信され、これに応答する形で、サーバ装置からクライアント端末へHTTPレスポンスが送信される。
【0031】
これに対し、本発明の情報通信デバイス100では、サーバ連携プログラムの実行を、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行わせる。これによれば、直接の入力手段を有さないIoTデバイスやロボットなどの情報通信デバイスのように、ユーザが表示装置を見ながら直接操作することができないデバイスであっても、機能拡張のため、インターネット上のサービスを受ける機能を容易に実現することができる。
【0032】
これにより、例えば、電子工作が得意でないユーザであっても、Webアプリケーションの感覚で容易に操作可能な情報通信デバイスを提供することができる。
【0033】
本発明の情報通信デバイス100の具体例としては、ネットワークに接続されたIoTデバイスが挙げられるが、具体的には、音声により動作するロボットなどとすることができる。
【0034】
図2は、HTTPリクエストの具体例を示したものである。
図2(a)は、情報通信デバイス100にニュース一覧を取得させるためのリクエストであり、
図2(b)は情報通信デバイス100にテキストの読み上げ音声を取得するためのリクエストである。これらHTTPリクエストは、情報通信デバイス100のアドレスを示す前半部分と、実際の要求内容を示すパラメータ部分とで構成されるものとすることができる。
【0035】
このような構成のHTTPリクエスト形式の要求でプログラムを実行できることは、ユーザのプログラムの作成労力を低減させることができ、さらに、別の情報通信デバイスに適用させるための作業も削減することができる。
【0036】
以上の構成により、本発明の情報通信デバイス100は、ユーザの求める機能を容易に実現することができる。
【0037】
また、
図3に示すように、処理部130は、HTTPリクエストを構成するパラメータ部分を解析する解析部131を有し、処理部130は、解析部131における解析の結果に基づいて、サーバ連携プログラムを実行するのが好ましい。
【0038】
さらに、
図3に示すように、処理部130は、HTTPリクエストが適切か否かを判定する判定部132を有し、記憶部120は、要求が適切か否かを判定するのに用いるためのルール情報をさらに記憶するのが好ましい。
【0039】
そして、判定部132は、要求を構成するパラメータ部分とルール情報とを比較することにより、HTTPリクエストが適切か否かを判定し、処理部130は、判定部132における判定の結果に基づいて、サーバ連携プログラムを実行するのが好ましい。
【0040】
ルール情報とは、HTTPリクエストのルールを記録したものである。これによれば、タイプミスなどにより、プログラム実行時のパラメータが間違っていた場合にチェックすることができ、より安定的に運用することができる。
【0041】
ルール情報は、通信部110においてネットワーク200を介してサーバ装置300からダウンロードされ、記憶部130に記憶されるのが好ましい。
【0042】
また、
図3に示すように、本発明の情報通信デバイス100は、さらに、動作可能な動作部140を備えるのが好ましい。
【0043】
この場合において、記憶部130は、動作部140を動作させる動作プログラムを記憶し、処理部120は、記憶部130により記憶された動作プログラムを実行し、処理部120における動作プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われるのが好ましい。
【0044】
動作部140とは、情報通信デバイス100を物理的に動作させることが可能なものとし、具体的には、モータや駆動部などとすることができる。
【0045】
図2(c)は、情報通信デバイス100の目のLEDを光らせるためのリクエストであり、
図2(d)は情報通信デバイス100の口に設けられたスピーカーからテキストの読み上げ音声を出力させるためのリクエストである。
【0046】
本発明の情報通信デバイス100では、サーバ連携プログラムの実行に加え、動作プログラムの実行をも、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行わせる。これによれば、直接の入力手段を有さないIoTデバイスやロボットなどの情報通信デバイスのように、ユーザが表示装置を見ながら直接操作することができないデバイスであっても、インターネット上のサービスとの連携のもと、ハードウェアを動作させ、現実世界でアクションを起こす機能を容易に実現することができる。具体的には、例えば食べたいごはんを伝えると、身近で評価の高い店を教えてくれたり、インターネットで番組表を取得して、評価の高いアニメの放送時間になったらTVをつけてくれたり、カレンダー上でデートの日の朝は大騒ぎして走りながら起こしてくれたりするなどである。
【0047】
記憶部120は、サーバ連携プログラムを実行させるための要求と、動作プログラムを実行させるための要求とを組み合わせて記載した組み合わせ情報を記憶し、処理部は、組合せ情報に基づいて、サーバ連携プログラムおよび動作プログラムを実行させるのが好ましい。
【0048】
情報通信デバイスをロボットとした場合、ロボットとそれ以外のデバイスの違いは、自分で動いてほしいかどうかにある。ロボットの機能は、Webと連携することで増えていくが、さらに、ロボットには性格を持った生き物のように動いてほしいという要求もある。本発明の実施形態では、この性格の部分についても、ユーザが容易に設定できるようにすることができる。
【0049】
ロボットに性格を持たせるには、彼(彼女)なら、こういうとき、きっとこうするだろうという行動を定義すればよい。具体的には、簡単なスクリプトで行動パターンを適宜する。例えば、1.何かを聞いたときの行動、2.Webでどういうデータを集めて、どのような反応を示すか、3.時間や環境に応じた行動、などである。すなわち、ロボットのハードウェアの動作とサーバ連携機能との組み合わせで行動パターン(以下、「Bot」ともいう。)を作ることができる。本明細書では、このBotが、上記組み合わせ情報に相当する。
【0050】
このBotは、サーバ連携プログラムと行動プログラムを合体した1つのプログラムとは異なり、単独のプログラムの集合である。前者のプログラムとは、例えば、WebからSNSの投稿内容を取得し、Web上のサービスであるテキスト読み上げサービスに問い合わせ、目のLEDを光らせ、頷きながら投稿内容を話すという一連の動作のすべてを含むプログラムであるが、これに対し、Botは、WebからSNSの投稿内容を取得するプログラム、Web上のサービスであるテキスト読み上げサービスに問い合わせプログラム、目のLEDを光らせるプログラム、Wavファイルを再生するプログラム、といった単独のプログラムを組み合わせたものである。ユーザは、これら単独のプログラムによりそれぞれ実現される機能と会話内容とを自由に組み合わせることにより、新しい性格を持ったロボットを容易に制作することができるのである。
【0051】
また、組み合わせ情報は、通信部110においてネットワーク200を介してサーバ装置300からダウンロードされ、記憶部120に記憶されるのが好ましい。
【0052】
同様に、組み合わせ情報は、通信部110においてネットワーク200を介してサーバ装置300にアップロードされ、サーバ装置300に記憶されるのが好ましい。
【0053】
本発明の実施例に係る情報通信デバイス100の基本的な使い方について説明する。初めに、ロボットを有線または無線ネットワークに接続する。その後、Webブラウザを開いて所定の入力画面から情報通信デバイス100のURLにパラメータを付して送信する。この入力画面の詳細については後述する。この方法は、WebページやWEBアプリケーションにアクセスするのと同様の方法であり、これにより情報通信デバイス100のすべての機能を使用することができるようになる。
【0054】
なお、情報通信デバイスのハードウェアを動かす機能は予めインストールしておくことで、ユーザはサーバ連携プログラムだけをダウンロードするものとしてもよい。また、このプログラムはハードウェアに依存しないので、他の情報通信デバイスを利用するユーザへのシェアが容易である。
【0055】
図4は、本発明の情報通信デバイス100とサーバ装置300との間で行われるプログラムのアップロードおよびダウンロードの概念を示した概念図である。ユーザが作成したプログラムは、ユーザのクライアント端末を用いてサーバ装置300へアップロードすることにより他のユーザへシェアが可能となる。また、他のユーザも、自身のクライアント端末を用いてサーバ装置300からプログラムをダウンロードすることができる。
【0056】
同様に、
図5は、本発明の情報通信デバイス100とサーバ装置300との間で行われる組み合わせ情報のアップロードおよびダウンロードの概念を示した概念図である。ユーザが作成した組み合わせ情報は、ユーザのクライアント端末を用いてサーバ装置300へアップロードすることにより他のユーザへシェアが可能となる。また、他のユーザも、自身のクライアント端末を用いてサーバ装置300から組み合わせ情報をダウンロードすることができる。
【0057】
続いて、本発明のサーバ装置について以下に詳細に説明する。
【0058】
本発明のサーバ装置は、上述した情報通信デバイス100と、ネットワークを介して通信するサーバ装置であって、該サーバ装置は、通信部と、記憶部とを備える。
【0059】
情報通信デバイスは、ネットワークを介してサーバ装置および特定サーバ装置と通信する通信部、特定サーバ装置と連携するサーバ連携プログラムを記憶する記憶部、および、記憶部により記憶されたサーバ連携プログラムを実行する処理部を備え、処理部におけるサーバ連携プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われるものである。情報通信デバイスの各部の詳細については上述したとおりである。
【0060】
サーバ装置の通信部は、情報通信デバイスと通信するものである。
【0061】
サーバ装置の記憶部は、通信部において外部端末と送受信するための情報を記憶するものである。
【0062】
サーバ装置の記憶部が記憶する情報は、情報通信デバイスの記憶部が、要求が適切か否かを判定するのに用いるためのルール情報とすることができる。ルール情報の詳細については上述したとおりである。
【0063】
情報通信デバイスは、さらに、動作可能な動作部を備え、記憶部は、動作部を動作させる動作プログラムを記憶し、処理部は、記憶部により記憶された動作プログラムを実行し、処理部における動作プログラムの実行は、HTTPリクエスト形式の要求に対する応答として行われ、サーバ装置の記憶部が記憶する情報は、サーバ連携プログラムを実行させるための要求と、動作プログラムを実行させるための要求とを組み合わせて記載した組み合わせ情報であるのが好ましい。情報通信デバイスの各部の詳細については上述したとおりである。
【0064】
サーバ装置は、情報の入力を受け付ける入力画面を出力する表示処理部を備えるのが好ましい。
【0065】
図6は、本発明の情報通信デバイスに係るプログラムおよび組み合わせ情報のアップロード方法およびダウンロード方法の一例ならびに入力画面を説明するための概念図である。
図6に示すように、ユーザは、サーバ装置の表示処理部により出力された入力画面に必要な情報を入力することにより、容易にHTTPリクエスト形式のプログラムを作成してアップロードすることができる。そして、他のユーザは、自身の情報通信デバイスの設定ページをWebブラウザで開き、求めるプログラムを検索することにより、サーバ装置に記憶されたプログラムをダウンロードすることができる。同様に、上述した組み合わせ情報もこのサーバ装置へアップロードし、また、サーバ装置からダウンロードすることができる。
【0066】
続いて、本発明の情報通信デバイスの一例について
図7を参照しながら説明する。
図7は、本発明の情報通信デバイスの一例を示した構成図である。
図7に示すように、本発明の情報通信デバイス100は、頭部、胴体部、両手足部を有するロボット形状を有するものとすることができる。また、一例として外装はABS樹脂製、電源はAC12V/電池単三×6とすることができる。また、頭部に設けられる眼部は学習リモコンとするのが好ましい。
【0067】
次に、本発明の情報通信デバイスの内部ソフトウェア構成について説明する。
図8は、本発明の情報通信デバイスの内部ソフトウェア構成の一例を示す構成図である。
【0068】
最後に、本発明の情報通信デバイスのプログラム実行の仕組みついて説明する。
図9は、本発明の情報通信デバイスのプログラム実行の仕組みの一例を示した概要図である。
【0069】
上述したところは、代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0070】
100 情報通信デバイス
110 通信部
120 記憶部
130 処理部
131 解析部
132 判定部
140 動作部
200 ネットワーク
300 サーバ装置
400 特定サーバ装置