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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-21
(45)【発行日】2022-01-31
(54)【発明の名称】歯科用作業模型の保持機構
(51)【国際特許分類】
   A61C 11/08 20060101AFI20220124BHJP
【FI】
A61C11/08
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018211926
(22)【出願日】2018-11-12
(65)【公開番号】P2020078371
(43)【公開日】2020-05-28
【審査請求日】2020-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】507207177
【氏名又は名称】有限会社齋藤歯研工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100092727
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 忠昭
(74)【代理人】
【識別番号】100146891
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 ひろ美
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 幸二
【審査官】沼田 規好
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-255391(JP,A)
【文献】特開昭55-068365(JP,A)
【文献】特開2013-039392(JP,A)
【文献】特表2010-507445(JP,A)
【文献】特開2001-178746(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1242629(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61C 11/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯形模型が固定される固定用プレート及び前記固定用プレートを支持するための支持基台を備えた歯科用作業模型と、前記歯科用作業模型を保持するために咬合器側に設けられた模型ホルダとから構成された歯科用作業模型の保持機構において、
前記歯形模型は部分タイプであり、このことに関連して、前記支持基台は、前記固定用プレートを支持するための支持領域を有する基台側上壁と、前記基台側上壁の外周部から下方に延びる基台側周側壁とを有し、前記模型ホルダは、前記歯科用作業模型の前記支持基台を支持するホルダ側上壁と、前記ホルダ側上壁の外周部から下方に延びるホルダ側周側壁とを有しており、
また、前記ホルダ側上壁の上面及び前記基台側上壁の内壁のいずれか一方には、前記模型ホルダに対して前記支持基台を所定方向に案内するための一対のガイド手段が設けられるとともに、それらの他方には、前記一対のガイド手段に案内される一対の被案内リブが設けられており、
更に、前記模型ホルダ及び前記支持基台のいずれか一方には、前記支持基台を前記模型ホルダの支持位置に保持するための一対の受け手段が設けられているとともに、それらの他方には、前記一対の受け手段に受け入れられる一対の突部が設けられており、
前記支持基台を前記所定方向に移動させて前記模型ホルダの前記支持位置に位置付けると、前記一対のガイド手段及び前記一対の被案内リブの作用によって、前記模型ホルダに対する前記支持基台の前記所定方向に対して垂直な方向の移動が阻止されるとともに、前記一対の受け手段及び前記一対の突部の作用によって、前記模型ホルダに対する前記支持基台の前記所定方向の移動及び上方向への移動が阻止されることを特徴とする歯科用作業模型の保持機構。
【請求項2】
前記支持基台の前記支持領域及び前記固定用プレートはそれぞれ横長に形成され、前記支持基台における前記基台側周側壁の両端部内面に前記一対の突部が設けられ、また前記模型ホルダにおける前記ホルダ側上壁の両端部に、前記一対の突部に対応して前記一対の受け手段が設けられ、前記一対の受け手段は、前記ホルダ側上壁の上面から上方に延びる当接壁部と、前記当接壁部の上端部から水平方向に延びる水平壁部とを有しており、前記支持基台を前記所定方向に移動させて前記模型ホルダの前記支持位置に位置付けると、前記支持基台側の前記一対の突部は、前記模型ホルダ側の前記一対の受け手段の対応する当接壁部に当接し、且つ前記一対の受け手段の対応する前記水平壁部の下側に位置付けられることを特徴とする請求項1に記載の歯科用作業模型の保持機構。
【請求項3】
前記一対のガイド手段は前記模型ホルダの前記ホルダ側上壁の上面に設けられ、前記一対の被案内リブは前記支持基台の前記基台側上壁の内面に設けられており、また前記一対のガイド手段は前記所定方向に延びる一対のガイド部材から構成され、前記一対のガイド部材間にガイド溝が規定され、前記一対の被案内リブは前記一対のガイド手段の前記ガイド溝に対応して設けられており、前記一対の被案内リブは、前記一対のガイド手段の前記ガイド溝に前記所定方向に移動自在に挿入されることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用作業模型の保持機構。
【請求項4】
前記一対のガイド手段は前記模型ホルダの前記ホルダ側上壁の上面に設けられ、前記所定方向に延びるガイド部材から構成されており、また前記一対の被案内リブは前記支持基台の前記基台側上壁の内面に前記模型ホルダ側の前記一対のガイド手段に対応して設けられており、前記一対の被案内リブは、前記一対のガイド手段のガイド部材の外側又は内側に移動自在に位置付けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯科用作業模型の保持機構。
【請求項5】
前記固定用プレートには間隔をおいて複数のダウエルピンが設けられ、前記支持基台の前記基台側上壁には前記複数のダウエルピンに対応して複数の挿入孔が設けられ、また前記基台側上壁の内面には前記複数の挿入孔を規定するための複数の筒状壁部が設けられ、更に前記支持基台の前記基台側周側壁には、前記複数の筒状壁部に接続される複数の補強用リブが設けられており、前記複数の補強用リブの一部が前記一対の被案内リブとして機能することを特徴とする請求項3又は4に記載の歯科用作業模型の保持機構。



















【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯科治療などで用いる歯科用作業模型を咬合器に取り付けるための歯科用作業模型の保持機構に関する。
【背景技術】
【0002】
歯科用作業模型から歯科補綴物を製作するために咬合器が用いられている(例えば、特許文献1参照)。この咬合器は、歯科用作業模型が載置される固定用プレートと、固定用プレートの一端部に設けられた片側保持壁と、この固定用プレートの他端部に配設された他側保持壁とを備えている。固定用プレートの他端部には、上側プレート及び下側プレートが移動自在に配設され、この上側プレートを通して下側プレートに固定ねじが螺着され、他側保持壁が上側プレートに装着されている。また、片側保持壁には、他側保持壁に向けて突出する片側係止凸部が設けられ、他側保持壁には、片側保持壁に向けて突出する他側係止凸部が設けられている。
【0003】
咬合器側のこのような構成に関連して、歯科用作業模型の支持基台の一端部には、咬合器側の片側係止凸部に対応して片側係止凹部が設けられ、その他端部には、咬合器側の他側係止凸部に対応して他側係止凹部が設けられている。
【0004】
この咬合器に歯科用作業模型を装着するときには、咬合器側の固定ねじを緩めて上側プレート及び下側プレートを移動自在にし、この状態にて歯科用作業模型側の支持基台の片側係止凹部を咬合器側の片側保持壁の片側係止凸部に装着し、更に固定ねじを介して上側プレート及び下プレートを移動させてこの支持基台の他側係止凹部に他側保持壁の他側係止凸部を挿入した後に、この固定ねじを締め付けて固定する。このような装着状態においては、歯科用作業模型の一端側においては片側係止凹部が咬合器側の片側保持壁の片側係止凸部に係止され、その他端側においては他側係止凹部が咬合器側の他側保持壁の他側係止凸部に係止され、これにより、歯科用作業模型を咬合器に着脱自在に固定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-255391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した咬合器を用いた歯科用作業模型の保持機構では、次の通りの問題がある。即ち、歯科用作業模型を咬合器に取り付けるときに、咬合器側の固定ねじを緩め、歯科用作業模型側の基台の片側係止凹部を咬合器側の片側保持壁の片側係止凸部に装着し、上側プレート及び下プレートを移動させてこの支持基台の他側係止凹部に他側保持壁の他側係止凸部を挿入し、しかる後に、この固定ねじを締め付けて固定するようになる。従って、このような歯科用作業模型の取付作業では、その取付作業を両手で行う必要があり、またこの歯科用作業模型を取り付けるための取付作業工程も多く、この取付作業が煩雑である。
【0007】
本発明の目的は、歯科用作業模型を片手でワンタッチで装着することができる歯科用作業模型の保持機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に記載の歯科用作業模型の保持機構は、歯形模型が固定される固定用プレート及び前記固定用プレートを支持するための支持基台を備えた歯科用作業模型と、前記歯科用作業模型を保持するために咬合器側に設けられた模型ホルダとから構成された歯科用作業模型の保持機構において、
前記歯形模型は部分タイプであり、このことに関連して、前記支持基台は、前記固定用プレートを支持するための支持領域を有する基台側上壁と、前記基台側上壁の外周部から下方に延びる基台側周側壁とを有し、前記模型ホルダは、前記歯科用作業模型の前記支持基台を支持するホルダ側上壁と、前記ホルダ側上壁の外周部から下方に延びるホルダ側周側壁とを有しており、
また、前記ホルダ側上壁の上面及び前記基台側上壁の内壁のいずれか一方には、前記模型ホルダに対して前記支持基台を所定方向に案内するための一対のガイド手段が設けられるとともに、それらの他方には、前記一対のガイド手段に案内される一対の被案内リブが設けられており、
更に、前記模型ホルダ及び前記支持基台のいずれか一方には、前記支持基台を前記模型ホルダの支持位置に保持するための一対の受け手段が設けられているとともに、それらの他方には、前記一対の受け手段に受け入れられる一対の突部が設けられており、
前記支持基台を前記所定方向に移動させて前記模型ホルダの前記支持位置に位置付けると、前記一対のガイド手段及び前記一対の被案内リブの作用によって、前記模型ホルダに対する前記支持基台の前記所定方向に対して垂直な方向の移動が阻止されるとともに、前記一対の受け手段及び前記一対の突部の作用によって、前記模型ホルダに対する前記支持基台の前記所定方向の移動及び上方向への移動が阻止されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項2に記載の歯科用作業模型の保持機構では、前記支持基台の前記支持領域及び前記固定用プレートはそれぞれ横長に形成され、前記支持基台における前記基台側周側壁の両端部内面に前記一対の突部が設けられ、また前記模型ホルダにおける前記ホルダ側上壁の両端部に、前記一対の突部に対応して前記一対の受け手段が設けられ、前記一対の受け手段は、前記ホルダ側上壁の上面から上方に延びる当接壁部と、前記当接壁部の上端部から水平方向に延びる水平壁部とを有しており、前記支持基台を前記所定方向に移動させて前記模型ホルダの前記支持位置に位置付けると、前記支持基台側の前記一対の突部は、前記模型ホルダ側の前記一対の受け手段の対応する当接壁部に当接し、且つ前記一対の受け手段の対応する前記水平壁部の下側に位置付けられることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の請求項3に記載の歯科用作業模型の保持機構では、前記一対のガイド手段は前記模型ホルダの前記ホルダ側上壁の上面に設けられ、前記一対の被案内リブは前記支持基台の前記基台側上壁の内面に設けられており、また前記一対のガイド手段は前記所定方向に延びる一対のガイド部材から構成され、前記一対のガイド部材間にガイド溝が規定され、前記一対の被案内リブは前記一対のガイド手段の前記ガイド溝に対応して設けられており、前記一対の被案内リブは、前記一対のガイド手段の前記ガイド溝に前記所定方向に移動自在に挿入されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明の請求項4に記載の歯科用作業模型の保持機構では、前記一対のガイド手段は前記模型ホルダの前記ホルダ側上壁の上面に設けられ、前記所定方向に延びるガイド部材から構成されており、また前記一対の被案内リブは前記支持基台の前記基台側上壁の内面に前記模型ホルダ側の前記一対のガイド手段に対応して設けられており、前記一対の被案内リブは、前記一対のガイド手段のガイド部材の外側又は内側に移動自在に位置付けられることを特徴とする。
【0012】
更に、本発明の請求項5に記載の歯科用作業模型の保持機構では、前記固定用プレートには間隔をおいて複数のダウエルピンが設けられ、前記支持基台の前記基台側上壁には前記複数のダウエルピンに対応して複数の挿入孔が設けられ、また前記基台側上壁の内面には前記複数の挿入孔を規定するための複数の筒状壁部が設けられ、更に前記支持基台の前記基台側周側壁には、前記複数の筒状壁部に接続される複数の補強用リブが設けられており、前記複数の補強用リブの一部が前記一対の被案内リブとして機能することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の請求項1に記載の歯科用作業模型の保持機構によれば、模型ホルダのホルダ側上壁の上面(又は支持基台の基台側上壁の内面)に、模型ホルダに対して支持基台を所定方向に案内するための一対のガイド手段が設けられるとともに、支持基台の基台側上壁の内面(又は模型ホルダのホルダ側上壁の上面)に、一対のガイド手段に案内される一対の被案内リブが設けられ、また模型ホルダ(又は支持基台)には、支持基台を模型ホルダの支持位置に保持するための一対の受け手段が設けられているとともに、支持基台(又は模型ホルダ)には、一対の受け手段に受け入れられる一対の突部が設けられている。このように構成されているので、この支持基台を所定方向に移動させて模型ホルダの支持位置に位置付けると、一対のガイド手段及び一対の被案内リブの作用によって、模型ホルダに対する支持基台の所定方向に対して垂直な方向の移動が阻止されるとともに、一対の受け手段及び一対の突部の作用によって、模型ホルダに対する支持基台の所定方向の移動及び上方向への移動が阻止され、かくして支持基台を所定方向に移動させるという簡単な操作でもって、この支持基台(即ち、歯科用作業模型)を模型ホルダの支持位置に確実に保持することができる。
【0014】
また、本発明の請求項2に記載の歯科用作業模型の保持機構によれば、支持基台における基台側周側壁の両端部内面に一対の突部が設けられ、また模型ホルダにおけるホルダ側上壁の両端部に一対の受け手段が設けられ、一対の受け手段は、ホルダ側上壁の上面から上方に延びる当接壁部と、この当接壁部の上端部から水平方向に延びる水平壁部とを有しているので、支持基台を所定方向に移動させて模型ホルダの支持位置に位置付けると、支持基台側の一対の突部が、模型ホルダ側の一対の受け手段の対応する当接壁部に当接し、且つ一対の受け手段の対応する水平壁部の下側に位置付けられ、これによって、支持基台の所定方向への移動及び上方向への移動を確実に阻止することができる。
【0015】
また、本発明の請求項3に記載の歯科用作業模型の保持機構によれば、一対のガイド手段は模型ホルダのホルダ側上壁の上面に設けられ、一対の被案内リブは支持基台の基台側上壁の内面に設けられ、これらガイド手段は所定方向に延びる一対のガイド部材から構成されているので、支持基台側の一対の被案内リブは模型ホルダ側の一対のガイド手段のガイド溝に所定方向に移動自在に挿入され、従って、支持基台をガイド溝に沿って移動させることができるとともに、模型ホルダの支持位置においては、かかる一対のガイド手段により、支持基台の所定方向に対して垂直な方向への移動を確実の阻止することができる。
【0016】
また、本発明の請求項4に記載の歯科用作業模型の保持機構によれば、一対のガイド手段は模型ホルダのホルダ側上壁の上面に設けられ、所定方向に延びるガイド部材から構成され、また一対の被案内リブは支持基台の基台側上壁の内面に設けられ、これら被案内リブが一対のガイド手段のガイド部材の外側(又は内側)に移動自在に装着されるので、支持基台を一対のガイド手段(ガイド部材)に沿って所定方向に移動させることができるとともに、模型ホルダの支持位置においては、かかる一対のガイド手段により、支持基台の所定方向に対して垂直な方向への移動を確実の阻止することができる。
【0017】
更に、本発明の請求項5に記載の歯科用作業模型の保持機構によれば、支持基台の基台側上壁には複数のダウエルピンに対応して複数の挿入孔が設けられ、またこの基台側上壁の内面には複数の挿入孔を規定するための複数の筒状壁部が設けられ、これら複数の筒状壁部に接続される複数の補強用リブが設けられ、これら補強用リブの一部が一対の被案内リブとして機能するので、これら補強用リブを所定方向に移動させるための被案内リブとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に従う歯科用作業模型の保持機構の一実施形態を備えた咬合器の一例を示す側面図。
図2】模型ホルダに歯科用作業模型の支持基台を装着した状態を示す平面図。
図3図2におけるIII-III線による断面図。
図4図2におけるIV-IV線による断面図。
図5図2における歯科用作業模型の支持基台を上面側から見た斜視図。
図6図5の支持基台を底面側から見た斜視図。
図7図2における模型ホルダを上面側から見た斜視図。
図8図1の歯科用作業模型の保持機構における模型ホルダ側の一対のガイド手段と支持基台側の一対の被案内リブとの位置関係を示す説明図。
図9】模型ホルダ側の一対のガイド手段及び支持基台側の一対の被案内リブの変形形態おける位置関係を示す説明図。
図10】模型ホルダ側の一対のガイド手段及び支持基台側の一対の被案内リブの他の変形形態おける位置関係を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う歯科技工用作業模型の保持機構の各種実施形態について説明する。まず、図1図8を参照して、一実施形態の歯科用作業模型の保持機構を備えた咬合器の一例について説明する。
【0020】
図1において、図示の咬合器2は、相互に回動自在に装着された下取付枠4及び上取付枠6を備え、この下取付枠4に下側の模型ホルダ取付体8が取り付けられ、上取付枠6に上側の模型ホルダ取付体10が取り付けられる。そして、下側の模型ホルダ取付体8に下側の模型ホルダ12が取り付けられ、この下側の模型ホルダ12に下側の歯科用作業模型14が後述する如く取り付けられる。また、上側の模型ホルダ取付体10には上側の模型ホルダ16が取り付けられ、この上側の模型ホルダ16に上側の歯科用作業模型18が取り付けられる。
【0021】
下側の模型ホルダ取付体8及び下側の模型ホルダ12と上側の模型ホルダ取付体10及び上側の模型ホルダ16とは実質上同一の構成でよく、また下側の模型ホルダ12への下側の歯科用作業模型14の保持機構と上側の模型ホルダ16への上側の歯科用作業模型18の保持機構とは実質上同一の構成でよく、以下、下側の模型ホルダ12などの構成について説明する。この説明では、「下側」の構成要素と上側の構成要素が実質上同一であり、それ故に、単に、「模型ホルダ」などと「下側」及び「上側」を省略して説明する。
【0022】
尚、この実施形態では、下取付枠4に下側の模型ホルダ取付体8を介して下側の模型ホルダ12を取り付けているが、この模型ホルダ取付体8を省略し、下側の模型ホルダ12を下取付枠4に直接的に取り付けるようにしてもよい。また、上取付枠6に上側の模型ホルダ取付体10を介して上側の模型ホルダ16を取り付けているが、この模型ホルダ取付体10を省略し、上側の模型ホルダ16を上取付枠10に直接的に取り付けるようにしてもよい。
【0023】
図2図4を参照して、図示の歯科用作業模型14(18)は、模型ホルダ12(16)に取り付けられる支持基台20と、この支持基台20に支持される固定用プレート22とを有し、この固定用プレート22に歯形模型24が例えば接着剤により固定される。尚、この実施形態では、歯形模型24として例えば5つの歯形を有する部分タイプのものに適用している。
【0024】
図5及び図6をも参照して支持基台20について説明すると、図示の支持基台20は支持基台本体26を備え、この支持基台本体26は、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などの合成樹脂から形成される。この支持基台本体26は、図2及び図3において左右方向、図3において紙面に対して垂直な方向に細長い、即ち横長に形成された基台側上壁28と、この基台側上壁28の外周部から下方に延びる基台側周側壁30とを有している。この実施形態では、基台側上壁28の上面(支持基台20の上面を規定する部分)の全域は、図3から理解されるように、固定用プレート22を支持するための支持領域32として機能する。
【0025】
この支持基台本体26の支持領域32(基台側上壁28)には、その長手方向(図2及び図3において左右方向、図3において紙面に垂直な方向、図5及び図6において左下から右上の方向)に間隔を置いて5個の外側挿入孔34及び5個の内側挿入孔35が設けられ、これら挿入孔34,35は、幅方向(長手方向に対して垂直な方向であって、図2において上下方向、図3において紙面に対して垂直な方向、図4において左右方向、図5及び図6において右下から左上の方向)に間隔をおいて2列に設けられている。
【0026】
この形態では、図2及び図4に示すように、2列の挿入孔34,35(外側挿入孔34及び内側挿入孔35)は、支持基台20の幅方向における中心線Sよりも片側に設けられており、このように挿入孔34,35を片側に配置した場合、この片側(図2において上側、図4において左側)から歯科模型24を切断するようになる。
【0027】
また、基台側周側壁30の内側に形成された内部空間33には、各挿入孔34,35に対応して基台側上壁28の内面から下方に延びる筒状壁部36,37が設けられ、各挿入孔34,35は基台側上壁28及び筒状壁部36,37を貫通して設けられ、この形態では、筒状壁部36,38は、一体的となるように接続した状態で設けられている(図3及び図4参照)。尚、各挿入孔34,35は、筒状壁部36,37の上端部から下端部に向けて内径が漸減するテーパ状に形成されている。
【0028】
この形態では、これら筒状壁部36,37に対応して補強用リブ70が設けられ、補強用リブ70は、支持基台20の基台側周側壁30(具体的には、その片側壁部)と筒状壁部36とを接続する片側リブ部70aと、この基台側周側壁30(具体的には、その他側壁部)と他方の筒状壁部37とを接続する他側リブ部70bとを有し、支持基台20の基台側上壁8の内面から下方に筒状壁部36,37の先端部まで延びている。
【0029】
この実施形態では、挿入孔34,35の間隔が小さく、それ故に、片側の筒状壁部36と他側の筒状壁部37とが接続されているが、挿入孔34,35の間隔が大きいときには、片側の筒状壁部36と他側の筒状壁部37とを離隔するように設け、これら片側の筒状壁部36と他側の筒状壁部37とを中間リブ部で接続するようにしてもよい。また、筒状壁部36,37を介して接続する補強用リブ70に加えて、基台側周側壁30の対向する壁部を直接接続する補強用リブ(図示せず)を設けるようにしてもよい。
【0030】
また、この支持基台20の基台側周側壁30の両端部(その長手方向の端壁部)には、内側に突出する一対の突部72,73が設けられている。一対の突部72,73は適宜の形状でよく、この形態では矩形状に形成され、後述するように、この支持基台20を模型ホルダ12(16)の支持位置(図1図4に示す状態の位置)に位置付け保持するときに用いられる。
【0031】
この基台側上壁28の上面(即ち、支持領域32)における片側側部(図2及び図5において上側の側部、図4において左側の側部)には、上方に突出する片側係合突条38が設けられ、その他側側部には(図2及び図5において下側の側部、図4において右側の側部)には、上方に突出する他側係合突条40が設けられている。片側係合突条38及び他側係合突条40は、相互に対向して配置され、支持基台本体26の長手方向略全長にわたって設けられている。
【0032】
この支持基台20(支持基台本体26)の片側係合突条38には、そのほぼ全長にわたって片側傾斜突部42が設けられ、この片側傾斜突部42は、片側係合突条38の内側面から内側に延び、その上面は内側に向けて下方に傾斜して基台側上壁28の上面まで延びている(図4参照)。また、支持基台20(支持基台本体26)の他側係合突条40には、そのほぼ全長にわたって他側傾斜突部44が設けられており、この他側傾斜突部44は、他側係合突条40の内側面から内側に延び、その上面は内側に向けて下方に傾斜して基台側上壁28の上面まで延びている(図4参照)。
【0033】
この形態では、更に、片側傾斜突部42にその長手方向に間隔をおいて複数の片側係合凹部46が設けられ、これら片側係合凹部46は、支持基台本体26の基台側上壁28の上面まで延びている。また、他側傾斜突部44においてはその長手方向に間隔をおいて複数の他側係合凹部48が設けられ、これら他側係合凹部48は、片側係合凹部46と同様に、支持基台本体26の基台側上壁28の上面まで延びている。
【0034】
また、支持基台本体26の基台側周側壁30の外周面には、対となる挿入孔34,35に対応して位置決め用突部50が設けられている。この位置決め用突部50は、挿入孔34,35を挟んでそれらの両側に設けられている。これらの位置決め用突部50は、固定用プレート22を形成する際に用いる成型用基枠(図示せず)を位置決めするための位置決め機能を有するとともに、歯科模型24を切断する際のダウエルピン60,61(図4参照)の配置位置を示すピン位置表示機能を有している。尚、この形態では、基台側周側壁30の両端面にも位置決め突部51が設けられている。
【0035】
次いで、図4を参照して、この支持基台20の支持領域32に支持される固定用プレート22について説明する。図示の固定用プレート22は、石膏から形成されたプレート本体62を備え、このプレート本体62は、支持基台本体26の上壁28(即ち、支持領域32)の形状に対応した横長の形状を有している。固定用プレート22には、支持基台本体26の挿入孔34,35に対応してダウエルピン60,61が固定され、これらダウエルピン60,61の先端側が対応する挿入孔34,35に挿入され(図4において、それらの1組を示す)、この固定用プレート本体62の上面に接着剤などにより歯形模型24が固定される。ダウエルピン60,61は、挿入孔34,35が先細のテーパ状に形成されていることに対応して、その基端部から先端部に向けて外径が漸減するテーパ状に形成されている。
【0036】
固定用プレート22(即ち、プレート本体62)の下面における片側側部には、支持基台20側の片側係合突条38に対応して片側係合凹条64が設けられ、その他側側部には、支持基台20側の他側係合突条40に対応して他側係合凹条66が設けられ、また固定用プレート22(プレ-ト本体62)の下面には、支持基台20側の片側傾斜突部42に対応して片側傾斜凹部(図示せず)が設けられ、その他側傾斜突部44に対応して他側傾斜凹部(図示せず)が設けられる。
【0037】
更に、支持基台20側の片側傾斜突部42に設けられた複数の片側係合凹部46に対応して、固定用プレート22の片側傾斜凹部に複数の片側係合突部(図示せず)が設けられるとともに、その他側傾斜突部44に設けられた複数の他側係合凹部48に対応して固定用プレート22の他側傾斜凹部に複数の他側係合突部(図示せず)が設けられる。
【0038】
次に、図2図4及び図7を参照して模型ホルダ12(16)について説明すると、図示の模型ホルダ12は、支持基台20(支持基台本体26)よりも少し大きいホルダ本体74を備え、このホルダ本体74は、支持基台本体26と同様に、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂などの合成樹脂から形成される。このホルダ本体74は、支持基台20の基台側周側壁30の外形よりも少し大きいホルダ側上壁76と、このホルダ側上壁76の外周部から下方に延びるホルダ側周側壁78とを有している。
【0039】
この実施形態では、模型ホルダ12(ホルダ本体74)のホルダ側上壁76には、一対のガイド手段80が設けられている。図8をも参照して、一対のガイド手段80は、ホルダ本体74の長手方向(図7において左下から右上の方向、図8において左右方向)に間隔をおいて配設された一対のガイド部材、即ち内側に配置されたガイド部材82と外側に配置されたガイド部材83とから構成されている。一対のガイド部材82,83は、支持基台20を装着するときに移動される所定方向(模型ホルダ12の長手方向に対して垂直な方向であって、図7において右下から左上の方向、図8において上下方向)に延び、かかるガイド部材82,83間に所定方向に延びるガイド溝84を規定する。
【0040】
一対のガイド部材82,83間のガイド溝84には、特定の補強用リブ70(具体的には、その他側リブ部70b)が挿入される。この形態では、5つの補強用リブ70のうち両外側から第2番目のもの(図6において左側から第2番目及び第4番目のもの)の他側リブ部70bが、対応するガイド手段80のガイド溝84に挿入され(図8参照)、かかるガイド溝84に沿って移動される。従って、この形態では、特定の補強用リブ70が、一対のガイド手段80に挿入される一対の被案内リブを構成する。
【0041】
一対のガイド部材82,83の先端部における相互に対向する部位には、先端に向けて外側に傾斜する開口傾斜面86,87を設けるのが好ましく、かかる開口傾斜面86,87を設けることにより、特定の補強用リブ70(被案内リブ)のガイド溝84への挿入が容易となる。尚、一対の被案内リブとして複数の補強用リブの一部を利用するのではく、支持基台20の基台側上壁28の内面に専用の被案内リブを設けるようにしてもよい。
【0042】
この模型ホルダ12(ホルダ本体74)のホルダ側上壁76の両端部には、支持基台20側の一対の突部72に対応して、一対の受け手段88が設けられ、これら受け手段88は、対応する支持基台20側の突部72を受け入れる受け部材90から構成されている。各受け部材90は、ホルダ側上壁76の上面から上方に延びる本体部92を有し、この本体部92の側部に外側に突出する当接壁部94が設けられ、この当接壁部94もホルダ側上壁76から上方に延びている。また、この本体部92及び当接壁部94の上端部にわたって水平壁部96が設けられ、これら本体部92、当接壁部94及び水平壁部96によって、支持基台20側の突部72を受け入れる受け凹部を規定する。尚、後の記載から理解される如く、充分な強度を確保できるときには、この本体部92を省略し、受け手段88を当接壁部94及び水平壁部96から構成するようにしてもよい。
【0043】
次に、上述した咬合器2における模型ホルダ12への歯科用作業模型14(支持基台20)の取付けについて説明する。歯科用作業模型14を取り付けるには、模型ホルダ12の上方から一対のガイド手段80のガイド溝84内に歯科用作業模型14(支持基台20)側の特定の補強用リブ70(具体的には、他側リブ部70b)を挿入するようにして模型ホルダ12のホルダ側上壁76に載置する。かく載置すると、図3図4及び図8から理解されるように、支持基台20側の特定の補強用リブ70が基台側上壁76の一対のガイド手段80のガイド溝84に所定方向に移動自在に挿入され、支持基台20の基台側周側壁30が模型ホルダ12のホルダ側上壁76に載置支持される。
【0044】
そして、この載置状態において、歯科用作業模型14(支持基台20)を所定方向にスライド移動させてホルダ本体74(具体的には、ホルダ側上壁76)の支持位置(図1図4に示す位置)に位置付ける。かく移動させると、支持基台20側の一対の突部72が模型ホルダ12側の一対の受け手段88の受け凹部に受け入れられ、一対の突部72が対応する受け手段88の当接壁部94に当接するとともに、対応する受け手段88の水平壁部96の下側に位置付けられる。
【0045】
この受入れ状態(即ち、支持位置に位置付けた状態)においては、支持基台20側の一対の突部72の所定方向の移動が一対受け部材88の当接壁部94により阻止され、またこれら突部72の上方への移動が一対の受け部材88の水平壁部96により阻止される。更に、支持基台20側の特定の補強用リブ70(他端側リブ部70b)の所定方向に対して垂直方向の移動が一対のガイド手段80(一対のガイド部材82,83)により阻止され、従って、この支持基台20(即ち、歯科用作業模型14)を模型ホルダ12の支持位置に確実に載置支持することができる。
【0046】
このように、支持基台20側の特定の補強用リブ70を模型ホルダ12側の一対のガイド手段80のガイド溝84に挿入するように歯科用作業模型14(支持基台20)を模型ホルダ12に載置し、この載置状態において所定方向に移動させることにより、この支持基台20を模型ホルダ12に確実に取り付けることができ、その取付操作は片手で簡単に行うことができ、模型ホルダ12への取付け作業効率を高めることができる。
【0047】
尚、この載置支持をより確実にするために、受け部材90の水平壁部96の内面(突部72と接触する面)を所定方向下流側に向けて(換言すると、当接壁部94側に向けて)ホルダ側上壁76に幾分近接するように傾斜させるように構成する、或いは突部72の上面(水平壁部96と接触する面)を所定方向下流側に向けて(換言すると、当接壁部94側に向けて)上方に幾分傾斜させるように構成するのが好ましく、このように構成することにより、所定の支持位置まで移動させると、一対の受け部材90の水平壁部96が一対の突部72を弾性的に幾分押圧するようになり、これによって、歯科用作業模型14(支持基台20)を模型ホルダ12により確実に載置支持することができる。
【0048】
上述した実施形態では、一対のガイド手段80をそれぞれ一対のガイド部材82,83から構成しているが、これらガイド手段を図9又は図10で示すように構成することもできる。図9において、この変形形態では、一対のガイド手段80Aは、一つのガイド部材82A(上述の実施形態のガイド手段80における内側のガイド部材82)から構成されている。この変形形態におけるその他の構成は、上述した実施形態と実質上同一である。
【0049】
このように構成した場合、歯科用作業模型14(支持基台20)を模型ホルダ12に載置する際に、一対の特定補強用リブ70(それらの他側リブ部70b)(被案内リブ)は、一対のガイド手段80Aのガイド部材82Aの外側に位置付けられる。そして、支持位置に移動させるときに、一対の特定補強用リブ70は、一対のガイド手段80Aのガイド部材82Aの外面に沿って移動され、所定方向に対して垂直な方向の移動は、これらガイド部材82Aによって阻止され、このように構成しても上述したと同様の作用効果を達成することができる。
【0050】
また、図10において、この他の変形形態では、一対のガイド手段80Bは、一つのガイド部材83B(上述の実施形態のガイド手段80における外側のガイド部材83)から構成されている。この他の変形形態におけるその他の構成は、上述した実施形態と実質上同一である。
【0051】
このように構成した場合、歯科用作業模型14(支持基台20)を模型ホルダ12に載置する際に、一対の特定補強用リブ70(それらの他側リブ部70b)(被案内リブ)は、一対のガイド手段80Bのガイド部材83Bの内側に位置付けられる。そして、支持位置に移動させるときに、一対の特定補強用リブ70は、一対のガイド手段80Bのガイド部材83Bの内面に沿って移動され、所定方向に対して垂直な方向の移動は、これらガイド部材83Bによって阻止され、このように構成しても上述したと同様の作用効果を達成することができる。
【0052】
以上、本発明に従う歯科用作業模型の保持機構の一実施形態について説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
【0053】
例えば、上述した実施形態では、挿入孔34,35を2列に設けた(ダウエルピン60,61を2列に設けた)歯科用作業模型14(支持基台20)に適用して説明したが、このような形態のものに限定されず、これら挿入孔を1列に設けた(ダウエルピンを1列に設けた)歯科用作業模型(支持基台)にも同様に適用することができる。
【0054】
また、例えば、上述した実施形態では、一対の被案内リブ(特定補強用リブ70)を支持基台20側に設け、一対のガイド手段80(80A,80B)を模型ホルダ12(16)側に設けているが、これとは反対に、一対の被案内リブを模型ホルダ12(16)側に設け、一対のガイド手段80(80A,80B)を支持基台20側に設けるようにしてもよい。
【0055】
更に、上述した実施形態では、一対の突部72を支持基台20側に設け、一対の受け手段88を模型ホルダ12側に設けているが、これとは反対に、一対の突部72を模型ホルダ12側に設け、一対の受け手段88を支持基台20側に設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0056】
2 咬合器
12,16 模型ホルダ
14,18 歯科用作業模型
20 支持基台
22 固定プレート
28 基台側上壁
30 基台側周側壁
60,61 ダウエルピン
70 補強用リブ(被案内リブ)
72 突部
76 ホルダ側上壁
78 ホルダ側周側壁
80 ガイド手段
82,82A,83,83B ガイド部材
88 受け手段
90 受け部材
94 当接壁部
96 水平壁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10