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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-21
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】外側フィルムを含む容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20220207BHJP
   B65D 77/04 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D77/04 E
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018514969
(86)(22)【出願日】2016-09-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-09-27
(86)【国際出願番号】 IB2016055626
(87)【国際公開番号】W WO2017051325
(87)【国際公開日】2017-03-30
【審査請求日】2019-09-20
(31)【優先権主張番号】15186992.2
(32)【優先日】2015-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】スローフ アリエン ハミルカル
(72)【発明者】
【氏名】アルコセール ベルトラン カサンドラ サンドラ
(72)【発明者】
【氏名】トリッツ ドロシー
(72)【発明者】
【氏名】シャトラン リュカ
(72)【発明者】
【氏名】ボイトラー マティアス
【審査官】▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】英国特許出願公開第02297966(GB,A)
【文献】英国特許出願公開第02031385(GB,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/10
B65D 77/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費財のための容器(10)であって、
内部表面(17)、外側表面(19)、後方壁(18)および周囲長さ(x)を持つハウジング(12)であって、前記ハウジングが、ボックス(14)、リッド(20)、ヒンジ線(15)および開封線(35)を含み、前記ハウジングの前記後方壁上の前記ヒンジ線で前記リッドが前記ボックスにヒンジ止めされ、前記ヒンジ線が前記開封線の2つの終端に隣接した2つの終点を含むものと、
前記ハウジングの前記外側表面上に配置された外側フィルム(30)であって、前記外側フィルムが少なくとも第一の層(42)および第二の層(44)を備える多層構造を含み、前記第一の層が少なくとも第一の虚弱線(36)および第二の虚弱線(37)を含み、前記外側フィルムがカバー部分(32)および前記第一の虚弱線と前記第二の虚弱線の間に位置する前記第一の層から成る開封部分(33)を備え、前記開封部分が前記ハウジングの前記周囲長さより短い長さを有し、かつ前記開封部分が前記ハウジングの前記開封線に沿って配置され、前記開封部分が除去されて前記容器を開封するものとを備え、
前記多層構造がさらに、前記第一の層を前記第二の層から分離できるように前記第一の層と前記第二の層の間に位置付けられる接着剤層(46)を含み、前記第二の層が第三の虚弱線(38)を含むことで特徴付けられる、容器。
【請求項2】
前記ハウジングが開封された後でも前記カバー部分全体が前記ハウジングに取り付けられたままである、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記カバー部分が前記外側フィルムの少なくとも90パーセントを占める、請求項1に記載の容器。
【請求項4】
前記第一および第二の虚弱線が、前記開封線の上と下のそれぞれに、垂直方向において前記開封線の1mm~5mm以内にある、請求項1に記載の容器。
【請求項5】
前記第一および第二の虚弱線が、前記開封線の上と下のそれぞれに、垂直方向において前記開封線の1mm~3mm以内にある、請求項1に記載の容器。
【請求項6】
前記外側フィルムの前記開封部分が、前記第一の虚弱線と前記第二の虚弱線の間の前記第一の層の部分である、請求項1に記載の容器。
【請求項7】
前記接着剤層が非永久的接着剤領域(49)と、永久的接着剤領域(48)とを備え、前記非永久的接着剤領域が前記第一の虚弱線と前記第二の虚弱線の間に位置する、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項8】
前記第三の虚弱線が、前記第一の虚弱線と前記第二の虚弱線の間に位置する、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項9】
前記開封部分が第一の虚弱線である、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項10】
前記カバー部分が前記外側フィルムの100パーセントである、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
請求項1~6のいずれか1項に記載の容器であって、前記開封部分が、
機械的な切断、レーザー光の使用、UVエネルギー、IRエネルギー、ガンマエネルギー、X線エネルギー、化学処理、熱処理、ガルバニック処理、またはその任意の組み合わせを使用した劣化、またはその任意の組み合わせによって、前記外側フィルムから形成される、容器。
【請求項12】
任意の前記虚弱線が1マイクロメートル~40マイクロメートルの平均厚さを持つ、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【請求項13】
前記開封部分の少なくとも一部分の真上で、前記外側フィルム上に薄層形成された切り離し構成要素(50)をさらに備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器が開かれた後で外側フィルムの少なくとも一部分が容器上に残る外側フィルムを備えた、消費財用の容器に関連する。この容器には、紙巻たばこなどの細長い喫煙物品のための容器としての特定の用途がある。
【背景技術】
【0002】
これまで、容器が開かれると、特にラッパーフィルムの上側部品は一般に、容器から除去される。
【0003】
GB 2297966 Aは、2つの側および正面を横切って実質的に長軸方向に延びる切り取り式テープを持つ外側シートを含む容器を開示している。切り取り式テープには、切り取り式テープを除去するために持ち上げられて、リッドが開かれる舌が含まれる。Opp Data Sheets/Bopp UK/UK-Prop-B290-GLS-0409.pdf?(http://www.innoviafilms.com/InnoviaFilms-Kentico5/media/PDFs/)では、たばこ産業における収縮締め付け属性を備えたオーバーラップ用フィルムとして有用な二層フィルムが示されている。WO 03/070601 A1は、保護ラッピングを開く穿孔部分を含む、外側保護ラッピングを備えた容器を開示している。外側保護ラッピングはベースおよび/またはリッドに接着される。
【発明の概要】
【0004】
本発明の一つの目的は、開封時に少なめの材料が除去される外側フィルムを備える、消費財用の容器を提供することである。
【0005】
容器が説明されている。容器は、内部表面および外側表面を持つハウジングと、後方壁とおよび周囲長さとを備える。ハウジングは、ボックスと、ボックスにヒンジ止めされたリッドとを備える。ヒンジおよびボックスは、ハウジングの後方壁にあるヒンジ線にヒンジ止めされる。ヒンジおよびボックスをそれぞれ画定する開封線は、ハウジングの残りの部分の周りでヒンジ線の端部から離れるように延びる。容器はまた、ハウジングの外側表面上に配置された外側フィルムを含む。外側フィルムは、カバー用ラッパーおよび開封部分を備える。開封部分は、ハウジングの周りの周囲長さより短い長さを持つ。外側フィルムの開封部分は一般に、ハウジングの開封線に沿って配置される。開封部分は、容器が開かれる前またはその最中に容器から除去される。
【0006】
外側フィルムは1つ以上の虚弱線を備える。外側フィルムは多層フィルムである。多層フィルムは、第一の層、第二の層および接着剤層を備える。第一の層は、少なくとも2つの虚弱線を備える。第二の層は、1つ以上の虚弱線を備える。第一の層と第二の層の間に配置された接着剤層は、複数種類の接着剤を備えうる。
【0007】
外側フィルムの開封部分はまた、随意的な切り離し構成要素、例えば開封部分の少なくとも一部分上に、例えば虚弱線上に設置または配置された開封テープを備えうる。
【0008】
本発明のその他の目的は、下記の特許請求の範囲および添付図面を含む本開示を読んで理解することで当業者にとって明らかとなろう。
【0009】
本発明の様々な態様は、現時点で入手可能であるかまたはこれまでに説明されている容器に対して1つ以上の利点を提供しうる。例えば、消費者による容易な開封を許容するが、ボックスとリッドの間のヒンジの周りにラッパーを依然として維持する容器は、ヒンジ領域に対する保護を提供しうる。外側フィルムはまた、実質的に容器全体上に留まるため、デザイン要素、様々な質感を付ける処理、その他の特徴、またはその組み合わせのためのベース支持体をより効果的に提供しうる。外側フィルムは実質的に容器全体上に留まるため、同じ質感が容器の表面全体に提供されうるか、開封後に維持されるような方法で容器の表面全体が可変的に質感を付けうるか、またはそれらの何らかの組み合わせが可能である。その上、多層フィルムである外側フィルムを含む容器は、容器の開封を可能にするためにフィルムを「破壊」する必要がなく、代わりに第一の層の一部分のみを除去する必要があるため、その他の容器に比べて利点を提供しうる。
【0010】
本発明は、例えば細長い喫煙物品など、消費財用の適切な任意の容器に適用できる。消費財(例えば、細長い喫煙物品)を、折り畳まれた層状ブランクから形成された容器内に包装することが周知である。例えば、紙巻たばこおよび葉巻たばこなどの細長い喫煙物品は一般に、喫煙物品を収容するボックスと、容器の後部壁を横切って延びるヒンジ線でボックスに連結されたリッドとを有する、ヒンジリッドパック入りで販売される。
【0011】
容器は、消費財を収容するために任意の適切な形態を取りうる。例えば、既に言及した通り、容器は、消費財を収容するボックスに連結された1つ以上のヒンジ式リッドを持つ、ヒンジ・リッド容器として描写されうるハウジングを備える。1つ以上の実施形態において、容器は、外側シェル内に取り付けられた消費財を収容するための内側スライドを持つ、スライド・アンド・シェル容器としうる。容器がスライド・アンド・シェル容器である場合、外側シェルまたは内側スライドは1つ以上のヒンジ・リッドを含みうる。容器は、厚紙、ボール紙、プラスチック、金属、その他の材料またはその組み合わせを含むがこれに限定されない、任意の適切な材料から形成しうる。厚紙の重さは、約100グラム/平方メートル~約350グラム/平方メートルとしうる。
【0012】
本明細書に記載された容器は一般に、ハウジングと同一または類似した形状を持つことになる。そのため、本発明によるハウジングは、長軸方向の直角の端および横断方向の直角の端を持つ直方体の形状とすることができる。別の方法として、ハウジングは1つ以上の長軸方向の丸み付きの端、横断する丸み付きの端、長軸方向の面取り付きの端または横断する面取り付きの端、その他のタイプの端、またはその組み合わせを備えうる。例えば、本発明によるハウジングは以下の特徴のうちの1つ以上を含んでもよいが、これに限定されない。
・前部壁および後部壁のうちの少なくとも1つの上の1つまたは2つの長軸方向の丸みのあるまたは面取りした端。
・前部壁および後部壁のうちの少なくとも1つの上の1つまたは2つの横断方向の丸みのあるまたは面取りした端。
・前部壁の1つの長軸方向の丸み付きの端および1つの長軸方向の面取り付きの端、または後部壁の1つの横断する方向の丸み付きの端および1つの横断する方向の面取り付きの端。
・前部壁の1つの長軸方向の丸み付きの端および1つの長軸方向の面取り付きの端、および後部壁の1つの横断する方向の丸み付きの端および1つの横断する方向の面取り付きの端。
・前部壁の1つまたは2つの横断する丸み付きの端または面取り付きの端、および前部壁の1つまたは2つの長軸方向の丸み付きの端または面取り付きの端。
・第一の側壁の2つの長軸方向の丸み付きまたは面取り付きの端、または第二の側壁の2つの横断する方向の丸み付きまたは面取り付きの端。
【0013】
ハウジングが1つ以上の丸み付きの端を備える場合、ハウジングを形成するブランクは、組み立てられた容器内でそれぞれの丸み付きの端を形成する3、4、5、6または7本の横罫線または縦罫線を含むことが好ましい。横罫線または縦罫線はハウジングの内側、またはハウジングの外側のいずれかとしうる。横罫線または縦罫線は互いに約0.3ミリメートル(mm)~4mmの間隔を持つことが好ましい。
【0014】
縦罫線または横罫線の間隔は、層状ブランクの厚みの関数であることが好ましい。縦罫線または横罫線の間隔は、層状ブランクの厚みの約0.5~約4倍であることが好ましい。
【0015】
ハウジングが1つ以上の面取り付きの端を備える場合、面取り付きの端の幅は約1mm~約10mmであることが好ましく、約2mm~約6mmであることが好ましい。1つ以上の実施形態において、ハウジングは、2つの明確な面取りが容器の端の上に形成されるように間隔を置いた、3本の平行な縦罫線または横罫線によって形成された二重面取りを備えてもよい。ハウジングが面取り付きの端を備える場合、面取りは、容器を形成する層状ブランクにある2本の平行な縦罫線または横罫線によって形成されることが好ましい。縦罫線または横罫線は、第一の壁と第二の壁の間の端に対して対称的に配置しうる。別の方法として、縦罫線または横罫線は、面取りが容器の第二の壁内よりもハウジングの第一の壁内に深く達するように、第一の壁と第二の壁の間の端に対して非対称的に配置しうる。
【0016】
別の方法として、ハウジングは、例えば多角形(三角形または六角形など)、または楕円形、半楕円形、円形または半円形といった、非長方形の横断断面を持ちうる。
【0017】
本発明による容器は、例えば紙巻たばこ、葉巻たばこまたはシガリロなど、細長い喫煙物品用のパックとしての特定用途がある。当然のことながら、その寸法を適切に選択することによって、本発明による容器は、異なる数の従来サイズ、キングサイズ、スーパーキングサイズ、スリムまたはスーパースリムの紙巻たばこ用に設計しうる。その寸法の適切な選択によって、本発明による容器またはハウジングは、異なる合計数の喫煙物品、または異なる配置の喫煙物品を保持するよう設計しうる。例えば、その寸法の適切な選択によって、本発明による容器またはハウジングは、合計10~30の喫煙物品を保持するよう設計しうる。
【0018】
喫煙物品の束を収容するだけでなく、容器はさらに、例えばマッチ、ライター、消火手段、口臭消しまたは電子装置などのその他の消費財を含みうる。その他の消費財は、容器の外側に取り付けられてもよく、容器の中に喫煙物品とともに、容器の別の区画内に収容されてもよく、またはその任意の組み合わせであってもよい。
【0019】
ハウジングは内部表面および外側表面を有する。ハウジングはまた、後方壁、前部壁および2つの側壁を有する。ハウジングは周囲長さによって説明されうる。ハウジングの周囲長さは、ハウジング全体の周りの長さであり、前部壁、一方の側壁、後方壁および他方の側壁の周りの長さである。ハウジングはリッドおよびボックスを備える。
【0020】
ハウジングのリッドはボックスにヒンジ止めされ、開位置と閉位置の間で操作されるように適合される。開位置において、消費者はハウジング内に配置された消費財にアクセスできる。リッドは、ハウジングの後方壁を横切って延びるヒンジ線に沿って、ボックスにヒンジ止めされる。「ヒンジ線」という用語は、ハウジングまたは容器を開くために、その周りをリッドが旋回しうる線を意味する。ヒンジ線は、例えばハウジングの後部壁を形成するパネル内の折り目または横罫線としうる。リッドおよびボックスはさらに、開封線によって画定される。開封線は、リッドとボックスの間の線引きを意味し、これはヒンジ線の一方の端から始まり、ハウジングの右側、ハウジングの正面、次にハウジングの左側、またはその逆の順で横断し、ヒンジ線の他方の端で終わる。開封線はまた、ハウジングの一部分の周辺で円周方向に延びるものとしても説明されうる。ボックスは、ボックス前部壁、ボックス左側壁、ボックス右側壁、ボックス後部壁およびボックス底部壁を備える。リッドは、リッド前部壁、リッド左側壁、リッド右側壁、リッド後部壁およびリッド上部壁を備える。
【0021】
本発明による容器はまた、外側フィルムを備える。外側フィルムは内部表面および反対側の外側表面を持つ。外側フィルムは一般に、ハウジングの外側に配置され、より具体的には、外側フィルムの内部表面はハウジングの外側表面上に配置される。外側フィルムの内部表面は、ハウジングの外側表面の少なくとも一部分に貼り付けられるまたは取り付けられることが好ましい。外側フィルムの内部表面は、ボックス上の少なくとも一つの点およびハウジングのリッド上の少なくとも一つの点に貼り付けられるまたは取り付けられることが好ましい。外側フィルムの内部表面の一部分をボックス、リッド、または両方の一部分に貼り付けるために、適切な任意の技法または技法の組み合わせが利用されうる。外側フィルムは、ハウジングの外側表面に、例えば、それを接着剤を用いて外側表面に接着することによって、それを外側表面の周りで熱収縮させることによって、超音波処理によって、吸込み機能(例えば、YUPO EUROPE GMBH製のYUPOTako(登録商標))を使用することによって、その他の方法によって、またはその任意の組み合わせによって、取り付けられうる。
【0022】
外側フィルムは、適切な任意の材料、例えば高分子材料、金属箔、その他の材料、またはその組み合わせで作製されうる。外側フィルムは、ポリエチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸(PLA)フィルム、またはそのいくつかの組み合わせなどの高分子材料を含むことが好ましい。
【0023】
外側フィルムは、カバー部分および開封部分を含む。カバー部分は、容器が開封されると、ハウジング上に残る。カバー部分は外側フィルムの大半を占める。カバー部分は、外側フィルムの少なくとも約90パーセント、外側フィルムの約95パーセントを占めることが好ましく、外側フィルムの少なくとも約98パーセントであることがより好ましい。一部の実施形態において、カバー部分は外側フィルムの実質的に100パーセントを占める。
【0024】
開封部分は開封時に容器から除去される。外側フィルムの開封部分は、1つ以上の虚弱線、引き離し部分、その他の構成要素、またはその任意の組み合わせを備えうる。外側フィルムの開封部分のうち1つ以上の部品は、容器が開封される前にラベルと接触した状態にされうる。開封部分は容器のハウジングの周りの周囲長さよりも短い長さを持つ。
【0025】
外側フィルムの開封部分は一般に、外側フィルムがハウジング上に配置される時に、ハウジングの開封線に従うか、またはそれに沿って配置される。外側フィルムの開封部分は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線に隣接して配置される。外側フィルムの開封部分は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線から垂直に約5mm未満の距離に配置されることがより好ましく、外側フィルムの開封部分は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線から垂直に約3mm未満の距離に配置されることがなおさらに好ましい。
【0026】
開封部分は1つ以上の虚弱線を含みうる。一部の開封部分は、破壊されて容器を開封することができる単一の虚弱線を備えうる。一部の開封部分は、2本の虚弱線間に存在する引き離し部分が除去されて容器を開封できる少なくとも2本の虚弱線を備えうる。一部の開封部分は、外側フィルムの外側表面上の2本の虚弱線と、外側フィルムの内部表面上の第三の虚弱線とを含みうるが、引き離し部分は外側表面上の2本の虚弱線の間に配置される。
【0027】
虚弱線は利用可能な任意の方法を使用して形成されうる。虚弱線は、機械的切断によって、レーザー光の使用によって、紫外線(UV)エネルギー、赤外線(IR)エネルギー、ガンマエネルギー、X線エネルギー、化学処理、熱処理、ガルバニック処理、その他の処理、またはその任意の組み合わせを使用して外側フィルムの一部分を劣化させることによって、またはその任意の組み合わせによって形成されうることが好ましい。虚弱線は、外側フィルムが容器のハウジングに貼り付けられる前、外側フィルムが容器に貼り付けられた後、またはその組み合わせを使用して形成されうる。
【0028】
虚弱線は連続である必要はなく、また例えばオフセット部分を含んでもよい。虚弱線はその厚さによって描写されうる。厚さは、例えば外側フィルムにある切り込みの厚さ、あるいは外側フィルムにおいて劣化が延びる深さを描写しうる。虚弱線は、約1マイクロメートル以上、約2マイクロメートル以上、または約3マイクロメートル以上の平均厚さを持つことが好ましい。虚弱線は、例えば約50マイクロメートル未満、約40マイクロメートル未満、約20マイクロメートル未満、または約10マイクロメートル未満の平均厚さを持つことが好ましい。虚弱線はまた、異なる地点で異なる深さを持ちうる。虚弱線はまた、虚弱線で外側フィルムを破壊するのに必要な力によって描写されうる。虚弱線が外側フィルム内のカット、スリットまたは穿孔であるか、または外側フィルムの一部分の劣化であるかにかかわらず、虚弱線は破壊するのに約12ニュートン未満の力を必要としうることが好ましい。
【0029】
一部の開封部分は、外側フィルムの厚さ全体を貫いて延びる虚弱線または虚弱線の一部分を含みうる。開封前に容器の完全性を維持される、容器の開封を支援する、または両方のために、引き離しラベルがこうした虚弱線上に貼り付けられうることが好ましい。一部の実施形態において、外側フィルムは多層構造でもよい。こうした多層構造は、少なくとも第一の層および第二の層を備える。第一の層および第二の層は、相互に隣接して配置されラミネートを形成する。外側フィルムとして使用するための多層構造は、第一の層と第二の層の間に少なくとも1つの追加的な層を備える。こうした追加的な層は、1つ以上の接着剤を備えることができ、下記に考察する。
【0030】
第一の層は、外側フィルムの外側表面を形成しうることが好ましい。第一の層は重合体であることが好ましい。例えば、第一の層はポリエチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸(PLA)フィルム、その他の高分子フィルム、その他の高分子フィルム、またはその任意の組み合わせを含みうる。第一の層は内側および外側の表面を有する。第一の層の外側表面は、外側フィルムの外側表面を形成することが好ましい。
【0031】
第一の層は少なくとも一つの虚弱線を備える。第一の層はまた、第二の虚弱線および第一の虚弱線を備える。こうした第一および第二の虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線の反対側になるように位置付けられうる。第一および第二の虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線の反対側に隣接して配置されることが好ましい。第一および第二の虚弱線は、開封線をまたぐことが好ましい。第一および第二の虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線の反対側から直角に約5mm未満の距離に配置されることがより好ましい。第一および第二の虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線の反対側から直角に約3mm未満の距離に配置されることがなおさらに好ましい。
【0032】
第一の層が第一および第二の虚弱線を持つ多層フィルムである外側フィルムを備えた容器を始めて開封すると、第一の虚弱線と第二の虚弱線の間にある第一の層の部分(開封部分)が容器から除去され、容器が開封するか、または開封されうる。第一および第二の虚弱線は、外側フィルムのカバー部分とともに残ってもよく、外側フィルムの開封部分とともに除去されてもよく、外側フィルムの開封部分から別々に除去されてもよく、またはその何らかの組み合わせであり得る。容器が開封されると、カバー部分は、1本以上の虚弱線のあるなしにかかわらず、ハウジングと一緒に留まる。容器が開封されると、カバー部分は、ハウジングの少なくともいくらかの部分に貼り付けられたまたは取り付けられたままになることが好ましい。
【0033】
上述の通り、外側フィルムは多層構造であるとともに、少なくとも第一の層および第二の層を備える。第二の層は外側フィルムの内部表面を形成しうることが好ましい。第二の層は重合体であることが好ましい。例えば、第二の層はポリエチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸(PLA)フィルム、その他の高分子フィルム、またはその任意の組み合わせを含みうる。第一の層および第二の層は同一または異なる材料で作製されうる。第二の層は内側および外側の表面を有する。第二の層の内部表面は、外側フィルムの内部表面を形成することが好ましい。
【0034】
第二の層は、少なくとも一つの虚弱線、第三の虚弱線を備える。第二の層内にある虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線に隣接して位置付けられうることが好ましい。第二の層内にある虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線全体に実質的に従いうることが好ましい。第二の層内にある虚弱線は、第一の層内の第一の虚弱線と第二の虚弱線の間に位置付けられるものとしても描写されうる。第二の層内にある虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線から直角に約2mm未満の距離に配置されることが好ましい。第二の層内にある虚弱線は、外側フィルムがハウジング上に配置される時、ハウジングの開封線から直角に約1mm未満の距離に配置されることがなおさらに好ましい。
【0035】
容器が始めて開封されると、第一の虚弱線と第二の虚弱線の間にある第一の層の部分(開封部分)は外側フィルムから除去され、第二の層内にある虚弱線は破壊され、容器が開封するか、または開封されうる。第二の層内にある虚弱線が破壊されるまで、外側フィルムは破壊されずに残る。第一および第二の虚弱線が破壊された後でリッドを押し戻すと、第三の虚弱線の位置で多層フィルムの第二の層が破壊されることが好ましい。
【0036】
上述の通り、外側フィルムは多層構造であるとともに、少なくとも第一の層、第二の層、ならびに第一の層と第二の層の間に配置された接着剤層を備える。接着剤層は、1つ以上のタイプの接着剤を備えうる。適切な任意の接着剤または接着剤の組み合わせが利用されうる。接着剤層には、永久的接着剤から成る部分および非永久的接着剤から成る部分が含まれることが好ましい。
【0037】
第一の虚弱線と第二の虚弱線の間の第一の層に隣接して位置する接着剤層の一部分は、非永久的接着剤としうることが好ましい。この非永久的接着剤の区域によって、第一の層および第二の層がこの領域で相互に分離できるようになる。従って、第一の層内の第一および第二の虚弱線が破壊される時、第一の層の開封部分は、この領域にある接着剤の非永久的な性質によって、第二の層から除去されうる。非永久的接着剤は、開封部分が第二の層から分離されると、その粘着性を失うかまたはその減少が見られるようなものとしうることがなおさらに好ましい。
【0038】
開封部分に隣接した区域の外側に位置する接着剤層の一部分は、永久的接着剤としうることが好ましい。従って、第一および第二の層は、開封部分を除く全領域で付着したままとなる。
【0039】
外側フィルムは、随意的な切り離し構成要素も含みうる。随意的な切り離し構成要素は、外側フィルムの外側表面上の第一の虚弱線の少なくとも一部分の実質的に上に位置しうる。切り離し構成要素は、ラベルか、外側フィルムの外側表面に接着またはその他の方法で貼り付けられた紙、重合体または金属か、その他の材料か、またはその任意の組み合わせを含みうる。随意的な切り離し構成要素は、容器の開封を助長しうるが、例えば外側フィルム内の1つ以上の虚弱線の破壊を助長しうる。
【0040】
外側フィルムはまた、外側フィルムがハウジング上に配置されると、ボックスの後方壁上に位置付けられることになる随意的な虚弱線を含みうる。この随意的な虚弱線(後方の虚弱線)は、リッド/ボックスの後方にある外側フィルムの部分を別々に取り外すオプションを可能にするために利用されうる。この随意的な虚弱線は、この虚弱線の破壊によって、ヒンジ線を露出させるのみか、またはヒンジ線を露出させて、カバー用ラッパーをリッドから取り外すように配置されうる。この随意的な後方の虚弱線は、後方の虚弱線が別々に破壊されるようになるように、第一の虚弱線および存在し得るその他の虚弱線からずらされてもよい。
【0041】
本明細書で説明した容器は、外側フィルム内の1つ以上の虚弱線を破壊することによって開封されうる。1つ以上の虚弱線が破壊された後は、ハウジングのリッドは、ボックスからヒンジ式に外せるようにでき、容器の内容物にアクセスできる。容器が開封された後は、外側フィルムは容器のハウジング上に維持される。外側フィルムは、開封後にハウジング上に維持される、少なくとも一つのカバー部分と、容器から除去される開封部分とを備える。カバー部分は、容器が開封された後でも、少なくともハウジングの後部壁上のヒンジ線の上を覆ったままとなり、実質的に容器全体を覆ったままであることが好ましい。
【0042】
開封部分は一般に、ハウジングの開封線に従う。開封部分は、外側フィルムが破壊されるか、またはハウジング自体が開かれうるように開くことを可能にする。開封部分は、開封部分に1本以上の虚弱線のみが含まれる場合に破壊されるか、または開封部分に少なくとも2本の虚弱線とその間にある外側フィルムの材料が含まれる場合に除去されるかのいずれかである。外側フィルムは単一層または複数層としうる。外側フィルムが単一層である場合、外側フィルムを開くために単一の虚弱線を使用してもよく、外側フィルムを開くために単一の虚弱線を切り離し構成要素との組み合わせで使用してもよく、外側フィルムを開くために複数本の虚弱線を使用してもよく、またはその何らかの組み合わせが可能である。
【0043】
一部の実施形態において、容器は、外側フィルムの厚さ全体を貫通して延びる1本の虚弱線を持つ開封部分を持つ外側フィルムを備える。こうした容器は、虚弱線上で外側フィルムと接触するラベル、切り離し構成要素を持ちうる。こうした容器にある外側フィルムのカバー部分は、容器が開封された後でも、ハウジングの実質的に100パーセントを覆う。こうした容器は、切り離し構成要素を外側フィルムから除去して、それによって虚弱線を破壊することによって開封されうる。
【0044】
容器はまた、ボックス内に配置された随意的な内側フレームを備えうる。内側フレームは、ボックスの前部壁内部に配置されうる。有利なことに、ボックスの前部壁に隣接して提供される大きな表面積を有する内側フレームは、容器の構造的強度を増大する。これは、容器が完全に充填されていない時のその後の使用に特に有利である。容器はまた、随意的に内側ライナーを含みうる。内側ライナーは消費財を包装しうる。内側ライナーおよび消費財は、集合的に内側パッケージと呼ばれうる。
【0045】
リッドおよび少なくとも1つの側壁を含むカートンは、本明細書に記述される複数の容器を収容することができる。カートンは少なくとも一つの容器を備えるか、収容するか、または保持する。カートンは、開示された容器のみを含んでもよく、または開示された容器とその他の品目も含んでもよい。一部の好ましい実施形態において、カートンは5~10個の開示された容器を備えるか、収容するか、または保持する。
【0046】
[定義]
「内部表面」という用語は本明細書全体を通して、容器が閉位置にある時に、その容器の内部に向かって(例えば、消費財に向かって)面する、組み立てられた容器の構成要素の表面を意味するために使用される。例えば、外側フィルムは、容器のハウジングに面する内部表面を備える。
【0047】
「外部表面」という用語は本明細書全体を通して、その容器の外側に面する容器の構成要素の表面を意味するために使用される。例えば、外側フィルムは、容器のハウジングの反対方向に面する外部表面を備える。注目すべきは、内部表面または外部表面は容器の組立に使用されるブランクの一定の側には必ずしも相当しないことである。消費財の周りでブランクがどのように折り曲げられるかに応じて、容器の同じ側にある区域は、容器の内側に面する可能性も外側に面する可能性もある。
【0048】
「前部」、「後部」、「上側」、「下側」、「上部」、「下部」および「側部」という用語は本明細書で使用される場合、ハウジングのリッドを閉位置に備え、ヒンジ線を容器の後部に備えて、容器が直立した位置にある時の、本発明による容器およびその構成要素の部分の相対的な位置を意味する。本発明による容器を記述する時、描写する容器の向きに関係なく、これらの用語が使用される。容器の後方壁または後部壁には、ヒンジ線が含まれる。
【0049】
ここで本発明の一部の態様が図示されている図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1図1は、開位置での容器の概略斜視図であり、容器にはハウジングおよび外側フィルムが含まれている。
図2図2は、図1の容器の正面の閉位置での概略斜視図である。
図3図3は、図1の容器の裏面の閉位置での概略斜視図である。
図4図4は、図1の容器の上面図であり、ハウジングの周囲長さを示す。
図5図5は、図1の容器の上面図であり、開封部分の長さを示す。
図6図6は、1本の虚弱線を有するハウジングの周りに配置されていない、外側フィルムの概略図である。
図7図7は、2本の虚弱線を有するハウジングの周りに配置されていない、外側フィルムの概略図である。
図8図8は、3本の虚弱線を有するハウジングの周りに配置されていない、外側フィルムの概略図である。
図9図9は、多層外側フィルムの一部分の概略断面図である。
図10図10は、開封前の容器を図示したものである。
図11図11は、開封中の容器を図示したものである。
図12図12は、開封後の容器を図示したものである。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1、2および3は、消費財用の容器10の一実施形態の概略斜視図(図1は側面、図2は正面および図3は裏面)を描画したものである。容器は、ボックス14、およびヒンジ線15を介してボックスにヒンジ止めされたリッド20を含むハウジング12を含む。ヒンジ線15は、容器10のボックス14の後方壁18を横切って延び、リッド20が閉位置(図2)から開位置(図1)に移動できるように作用する。ボックス14は、内部表面17および外側表面19、および後方壁18、前部壁16および2つの側壁13および11を含む。ボックス14およびリッド20は、開封線35によって画定される。ヒンジ線15は、ボックス14の後方壁18上に2つの終点を持ち、その2つの点から開封線35が始まりハウジング12の周辺で円周方向に延びる。
【0052】
容器10はまた、外側フィルム30を含む。外側フィルム30は、容器が開封されると(図1の場合のように)、ボックス14およびリッド20の両方を覆うカバー部分32のみを含むが、開封前には(図2の場合のように)開封部分33も含む。外側フィルム30は、それとハウジング12の間のスペースを持つものとして描画されていることに注目すべきである。このスペースは、外側フィルム30を可視化できるようにする目的でのみ描画されている。外側フィルム30は、容器10のハウジング12の周りをぴったりと、またはきつく覆わられることが好ましい。
【0053】
随意的な内側フレーム25は、ハウジング12内に配置されうる。内側フレーム25は、ハウジング消費財の内部容積を少なくとも部分的に画定しうる。
【0054】
ハウジング12は、図4で示されている周囲長さを持つ。図4に示す通り、ハウジングの周囲長さ「x」は、ハウジングの周囲の円周の全長である。従って、描画した例の周囲長さxはa+b+c+dであり、式中「a」は図4で参照番号61で参照されている通り右側壁11の横幅を示し、「b」は図4で参照番号62で参照されている通り左側壁13の横幅を示し、「c」は図4で参照番号63で参照されている通り後部壁18の横幅を示し、「d」は図4で参照番号64で参照されている通り前部壁16の横幅を示す。
【0055】
開封部分33は、図5に示されている長さ「y」を持つ。開封部分33は、ボックス14の辺に沿って角度を成すことが注目される。描画した例の長さyはe+f+gであり、式中「e」は図5で参照番号65で参照されている通り左側壁13に沿った開封部分の一部分の長さを示し、「f」は図5で参照番号67で参照されている通り右側壁11に沿った開封部分の一部分の長さを示し、「g」は図5で参照番号66で参照されている通り前部壁16に沿った開封部分の一部分の横幅を示す。開封部分33はボックスの辺に沿って角度を成しているため、(図4において)eはbよりも長く、(図4において)fはaよりも長い。すべての実施形態において、開封部分の長さ(y)はハウジングの周囲長さ(x)よりも短い。
【0056】
図6は外側フィルム30を示す。図6で外側フィルム30は、ハウジングの周りにまだ配置されていないか、またはハウジングから除去されているかのいずれかである。図6で外側フィルム30は、外側フィルム30がハウジング上に配置された時に、ハウジングの端上に存在する将来的な端34を図示したものである。図6で外側フィルム30はまた、ハウジングの端の周りに行きわたるように外側フィルム30が折り畳まれうる折り目35を図示したものである。外側フィルム30は開封部分33を含む。図6に図示した特定の開封部分33は単一の虚弱線のみを含む。図7は、2本の虚弱線を含む開封部分33を含む別の外側フィルム30を示す。図7で外側フィルム30は、外側フィルム30がハウジング上に配置されると、ハウジングの開封線が位置することになる場所をわたってまたはまたいで延びる第一の虚弱線36および第二の虚弱線37を示す。この実施形態において、第一の虚弱線と第二の虚弱線の間の領域は開封部分33を形成し、外側フィルム30の残りの部分はカバー部分32である。図8は、多層フィルムである外側フィルム31を示す。この外側フィルム31は、第一の虚弱線36および第二の虚弱線37を含み、これらのどちらも多層フィルムの第一の層内にある。外側フィルム31はまた、第三の虚弱線38を含み、これは第一の虚弱線36と第二の虚弱線37の間に配置されるが、第二の層内にある。よって、第一の虚弱線36と第二の虚弱線37の間の第一の層の領域は、開封部分33である。
【0057】
図9は、例示的な多層外側フィルム40の概略断面図である。外側フィルム40は、第一の層42、第二の層44、およびそれらの間に配置された接着剤層46を含む。第一の層42は、第一の虚弱線36および第二の虚弱線37を含み、第二の層44は第三の虚弱線38を含む。第一の虚弱線36と第二の虚弱線37の間の第一の層42の領域は、開封部分33である。この図で分かる通り、第三の虚弱線は第二の層44内に位置するが、第一の虚弱線36と第二の虚弱線37の間にある。接着剤層46は、第一の接着剤領域48および第二の接着剤領域49を含む。しかし、第一の接着剤領域48は連続している必要はなく、第二の接着剤領域49を除く接着剤層全体を含みうる。その図で分かる通り、第二の接着剤領域49は、接着剤層46内に配置されるが、第一の虚弱線36と第二の虚弱線37の間にある。一部の例示的な実施形態において、第一の接着剤領域48は、永久的接着剤を含むことができ、第二の接着剤領域49は非永久的接着剤を含むことができる。
【0058】
図10は、外側フィルム30内に第一の虚弱線36および第二の虚弱線37を含む容器10を図示したものである。図10の容器10はまた、随意的な切り離し構成要素50も図示している。随意的な切り離し構成要素50は、開封部分33の少なくとも一部分に貼り付けられているか、または接着されている。随意的な切り離し構成要素50は、消費者がより容易に開封部分33を容器から取り外すことを可能にし、それによって容器10の開封が可能になる。図11は、消費者52が容器10を開封する過程にある時の容器を図示したものである。消費者52は、随意的な切り離し構成要素50を(この場合においては)掴むことによって、開封部分33を移動させている。開封部分33の除去によって、第三の虚弱線38が現れる。図12は、消費者が容器10を開封する過程を完了した後の容器10を図示したものである。随意的な切り離し構成要素50を含む開封部分33は、容器10から完全に除去されており、一方でカバー部分32はリッド20およびボックス14上に残されている。リッド20はボックス14からヒンジ式に押しやられ、これが同時に第三の虚弱線を破壊し、容器10を開封する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12