(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-21
(45)【発行日】2022-01-31
(54)【発明の名称】揚げ生地製品
(51)【国際特許分類】
A21D 2/36 20060101AFI20220124BHJP
A23L 7/109 20160101ALI20220124BHJP
A21D 13/60 20170101ALI20220124BHJP
A21D 2/18 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
A21D2/36
A23L7/109 A
A21D13/60
A21D2/18
(21)【出願番号】P 2018567945
(86)(22)【出願日】2017-06-27
(86)【国際出願番号】 US2017039487
(87)【国際公開番号】W WO2018005480
(87)【国際公開日】2018-01-04
【審査請求日】2020-05-18
(31)【優先権主張番号】201610494096.0
(32)【優先日】2016-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(32)【優先日】2016-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】397058666
【氏名又は名称】カーギル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100132263
【氏名又は名称】江間 晴彦
(72)【発明者】
【氏名】プラカシュ・アディカリ
【審査官】澤田 浩平
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-125579(JP,A)
【文献】特開2005-058082(JP,A)
【文献】国際公開第2006/090935(WO,A1)
【文献】特開2008-011858(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104365735(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21D,A23L
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フルーツジュース粉末(FJP)を含む、油揚げに用いるための生地組成物であって、ペクチン
を含まないフルーツジュース
のFJPを含む生地組成物を除く生地組成物。
【請求項2】
前記FJPが、リンゴジュース粉末(AJP)、または、ナシジュース粉末(PJP)である、請求項1に記載の生地組成物。
【請求項3】
前記FJPが、可溶性食物繊維(SDF)と不溶性食物繊維(IDF)とを、少なくとも1のSDF/IDFの比で含有する、請求項1または2に記載の生地組成物。
【請求項4】
前記FJPが、前記生地組成物の全重量に対して、少なくとも0.01重量%の量で存在する、請求項1または2に記載の生地組成物。
【請求項5】
追加材料、例えば、塩、多糖類、乳化剤、タンパク質、及び/または、それらの組み合わせなど、をさらに含む、請求項1または2に記載の生地組成物。
【請求項6】
AJPと、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸塩、ジェランガム、及び、ミクロフィブリル化セルロースからなる群から選択される親水コロイドと、を含む、請求項1または2に記載の生地組成物。
【請求項7】
前記親水コロイド:AJPの比が、1:1~15:1である、請求項6に記載の生地組成物。
【請求項8】
ジェランガムをさらに含む、請求項1または2に記載の生地組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の生地組成物を製造及び油揚げする方法であって、
e)水とFJPとを含む水性組成物を準備する、
f)穀粉を含む第2の組成物を準備する、
g)前記水性組成物を、前記第2の組成物と混合して、生地組成物を得る、及び
h)前記生地組成物を成形及び油揚げして揚げた生地組成物を得る、ステップを含む方法
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油揚げに適した生地組成物、当該生地組成物を製造及び油揚げする方法、及び、様々な揚げ生地製品に関する。
【背景技術】
【0002】
揚げ物、別名、揚げ調理して作られた食品は、現代人の食事を支える食品として幅広く受け入れられている。揚げ物は、ファストフード店、菓子店、パン屋、ケーキ店、定食屋、コンビニエンスストア、及び、スーパーマーケットなど、幅広く販売がされており、フライドポテト、フライドチキン、天麩羅(日本の高脂肪の揚げ物)または唐揚げ(日本の高脂肪の揚げ物、油揚げした鶏肉または魚介など)、ピロシキ、コロッケ、ならびに、小麦粉などの生地材料(生地組成物)を混練し、当該生地組成物を成形し、当該成形した生地組成物を油揚げして製造した食品など、多様なものがある。後者の食品としては、例えば、ドーナツ、(1つ以上の詰め物、カレーやソーセージなどが入った)揚げパン、麺状に成形した生地組成物を油揚げして作った揚げ麺、などがある。
【0003】
近頃、揚げ物に含まれる油分を適切な範囲に調整することが、非常に重要になっている。例えば、油揚げした生地組成物の構造は、当該生地の膨張が故に、油揚げしている間にスポンジ様構造へと変化する。その結果、油揚げした当該生地組成物は、大量のフライ油を吸収してしまう。最近になって、油を過剰に摂取すると、肥満、脂肪の蓄積、血液疾患などを招くことが明らかになっており、かような油の過剰な摂取による有害な影響が指摘されている。このような状況下で、日々の食習慣において、脂肪や脂肪油の摂取を減らす傾向の高まりが認められている。さらに、油の摂取量が過剰になると、揚げ物製品の食感を著しく損ないかねない。
【0004】
このことに関連して、油分を可能な限り抑えたドーナツ及び揚げ麺などの油揚げ生地組成物を作る試みがされている。このような状況下で、揚げ生地組成物の吸油量を抑えるための幾つかの方法が提案されている。
【0005】
例えば、特開2001-333691号公報は、ベーキングパウダーを用いて吸油量を抑える方法を提案している。一方で、特開2000-236821号公報は、アルギン酸エステルなどを含有する吸油防止剤を提案している。しかしながら、これらのいずれの方法も、食感の保持や吸油量の低減について問題があり、実用面では不十分である。
【0006】
特開平11-56217号公報は、ドーナツなどの小麦粉製品に増粘多糖類を使用する方法を開示している。しかしながら、この方法の目的は、柔らかな食感を有する製品を提供することである。したがって、この文献は、吸油量を抑えることについては何も示唆しておらず、また、メチルセルロース、または、ヒドロキシプロピルメチルセルロースについての言及もない。
【0007】
特開2005-218409号公報は、メチルセルロース、または、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用して生地組成物を製造する方法を開示している。この方法では、穀物粉末と、メチルセルロースまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースとを粉末の状態で混合し、次いで、これに水を添加している。
【0008】
同様に、Journal of Food Science 58(1),pp.204~205及び222は、ドーナツ用の生地に対してヒドロキシプロピルメチルセルロースを添加することで、吸油抑制効果が得られることを開示している。この製造方法では、上記の方法と同様に、穀物粉末と、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとを粉末の状態で混合した後に、水を添加している。
【0009】
LWT-Food Science and Technology 53(2013)88-93は、レオロジー、食感、及び、耐油性に関して、即席揚げ麺の機能的性質に対する後期落果リンゴ粉末(PDAP)の影響を調べた。小麦粉を、10、20、及び、30重量%のPDAPで置き換えたところ、小麦粉の吸油指数は、6~9%低下した。
【0010】
Food Hydrocolloids 22(2008),pp.1062~1067では、食品用バッターにメチルセルロースを添加して油の吸収を抑制する方法が検討されている。
【0011】
上記で提案されたすべての方法は、揚げ生地製品の油の吸収を、ある程度は抑える。しかしながら、油の吸収を抑えてはいるが、揚げ生地製品の他の特性、例えば、食感、口当たり、及び、外観、例えば、色彩に悪影響を及ぼし得る。したがって、本発明の目的は、油の吸収を抑えているだけではなく、許容可能な外観、食感、及び/または、口当たりを有する揚げ物も提供する揚げ生地組成物を提供することにある。
【0012】
本発明の別の目的は、フライ油が、他の食材よりも高価であり、かつ、劣化しやすいため、揚げ生地製品の製造業者に、フライ油を効率的に使用させることを可能にすることである。したがって、実際の生地製品と同量の油で大量に油揚げできる生地製品を提供することが望ましい。
【0013】
本発明の他の目的は、油揚げしている間の油の吸収を遅延させることができる油吸収遅延剤を提供することにある。本発明のさらに別の目的は、油分が控えめで、かつ、最適な特性、例えば、外観、口当たり、及び/または、食感を備えた揚げ生地製品を提供することである。
【発明の概要】
【0014】
本発明者らは、フルーツジュース粉末を含む生地組成物を油揚げすると、揚げた生地組成物へ油の吸収は抑えられ、同時に、外観、食感、及び/または、口当たりなどが優れた特性も奏することを知見した。
【0015】
したがって、本発明は、フルーツジュース粉末を含む油揚げのための生地組成物を提供する。さらに、本発明は、フルーツジュース粉末を含む揚げ生地組成物を提供する。
【0016】
さらなる態様において、本発明は、本発明の生地組成物を製造及び油揚げするための方法を提供するものであって、当該方法は、
a)水とフルーツジュース粉末とを含む水性組成物を準備する、
b)穀粉を含む第2の組成物を準備する、
c)当該水性組成物を、当該第2の組成物と混合して、生地組成物を得る、及び
d)当該生地組成物を成形及び油揚げして揚げた生地組成物を得る、ステップを含む。
【0017】
本発明者らは、当該フライ油を交換しなくとも、大量の生地を油揚げできるという点に鑑みて、本発明の方法において、油揚げプロセスを最適化できるものと認めた。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】市販の麺、文献で公知の麺、及び、本発明にしたがって製造した麺との比較を含む。
【
図2】油の取り込みを抑えることが公知である材料で製造をした生地での様々な不利な点を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、フルーツジュース粉末(以下、「FJP」)を含み、油揚げに適した生地組成物を提供する。油揚げした時の本発明の生地組成物(以下、「本発明の揚げ生地組成物」と称する)は、最適な特性、特に、最適な美的外観、例えば、色彩を示すと同時に、油の吸収を抑え得る。また、本発明の揚げ生地組成物は、消費者に対して、魅力的な口当たり、及び/または、食感を与え得る。
【0020】
本発明との関連において、FJPとは、本明細書では、噴霧乾燥または凍結乾燥など、当該技術分野で一般的な技術を用いて、フルーツジュースを脱水して得られる粉末のことを意味する。FJPは、市販されており、様々な販売元から購入できる。好ましくは、当該FJPは、当該粉末の重量に対して最大で5重量%、より好ましくは、最大で2重量%、最も好ましくは、最大で1重量%の水分含量を有する。
【0021】
好ましくは、当該FJPは、Rosaceae科、好ましくは、Pomoideae亜科のメンバーである果実から産生される。好ましくは、当該FJPは、リンゴ、ナシ、マルメロ、アプリコット、プラム、チェリー、ピーチ、ラズベリー、ビワ、ナシ、及び、イチゴからなる群から選択される果実から製造される。さらにより好ましくは、当該FJPは、リンゴまたはナシから製造される。最も好ましくは、当該FJPは、リンゴから製造されており、以後、本明細書では、リンゴジュース粉末(AJP)と称する。本発明で使用する当該AJPは、あらゆる種類のリンゴ、または、リンゴ品種に由来し得る(Elzebroek、A.T.G.;Wind、K.(2008).Guide to Cultivated Plants. Wallingfordi CAB International.p.27. ISBN 1-84593-356-7を参照されたい)。
【0022】
当該フルーツジュースは、果物から抽出されたジュースであり、また、濃縮していても、あるいは、濃縮していなくてもよい。当該FJPへと脱水する前に、追加材料、例えば、砂糖、蜂蜜、香料、着色料、多糖類、窒素含有物質などの防腐剤などを、フルーツジュースに対して添加し得る。好ましくは、当該フルーツジュースを、抽出をした状態で、すなわち、さらなる材料を添加せずに使用して、当該FJPを得る。
【0023】
当該FJP、特に、当該AJPは、他のあらゆるフルーツ粉末、特に、絞り粕、すなわち、当該リンゴジュースを製造した後に得た廃棄物を用いて製造したリンゴ粉末、または、リンゴ果実全体を用いて製造したリンゴ粉末とは著しく異なる。FJPと果物を粉砕して製造した粉末との違いは、当該FJPが、可溶性食物繊維が豊富であることにある。例えば、当該FJPは、可溶性食物繊維(SDF)、及び、不溶性食物繊維(IDF)を、SDF/IDFが、少なくとも1の比で含有する。
【0024】
好ましくは、当該FJPは、AJPであり、このものは、食物繊維を含んでおり、当該食物繊維は、SDF及びIDFからなり、当該SDFは、食物繊維の総量に対して、少なくとも50重量%、より好ましくは、少なくとも70重量%、さらにより好ましくは、少なくとも90重量%の量、最も好ましくは、少なくとも95重量%の量である。残余の、すなわち、100重量%までの食物繊維は、IDFである。これらの繊維の含有量は、LWT-Food Science and Technology 53(2013),88-93で説明されている方法論に従って決定することができる。
【0025】
好ましくは、当該FJPは、食物繊維の総量に対して少なくとも50重量%の量のSDFを含み、さらに、当該AJPの重量に対して、少なくとも10重量%の量のペクチンを含むAJPである。好ましくは、SDFの量は、食物繊維の総量に対して、少なくとも70重量%、さらにより好ましくは、少なくとも90重量%、最も好ましくは、少なくとも95重量%である。好ましくは、ペクチンの量は、少なくとも20重量%、より好ましくは、少なくとも30重量%である。好ましくは、当該APJが含有するペクチンの量は、最大で90重量%、より好ましくは、最大で70重量%、最も好ましくは、最大で50重量%である。好ましくは、ペクチンの当該量は、10~90重量%、より好ましくは、20~70重量%、最も好ましくは、30~50重量%である。
【0026】
他の実施形態では、当該FJPは、ナシジュース粉末(PJP)である。好ましくは、当該PJPは、食物繊維を含み、当該食物繊維は、SDF及びIDFからなり、当該SDFは、食物繊維の総量に対して、少なくとも50重量%、より好ましくは、少なくとも70重量%、なおもより好ましくは、少なくとも90重量%、最も好ましくは、少なくとも95重量%の量である。残余の、すなわち、100重量%までの食物繊維は、IDFである。
【0027】
好ましくは、当該FJPは、本発明の生地組成物において、当該生地組成物の全重量に対して、少なくとも0.01重量%、より好ましくは、少なくとも0.05重量%、なおもより好ましくは、少なくとも0.10重量%、なおもより好ましくは、少なくとも0.20重量%、最も好ましくは、少なくとも0.30重量%の量で使用される。好ましくは、当該量は、最大で5.00重量%、より好ましくは、最大で3.00重量%、最も好ましくは、最大で1.00重量%である。
【0028】
好ましくは、当該FJPは、AJPであり、当該生地組成物の全重量に対して、少なくとも0.01重量%、より好ましくは、少なくとも0.05重量%、なおもより好ましくは、少なくとも0.10重量%、なおもより好ましくは、少なくとも0.20重量%、最も好ましくは、少なくとも0.30重量%の量で使用される。好ましくは、当該量は、最大で5.00重量%、より好ましくは、最大で3.00重量%、最も好ましくは、最大で1.00重量%である。
【0029】
ある実施形態では、当該FJPは、PJPであり、当該生地組成物の全重量に対して、少なくとも0.01重量%、より好ましくは、少なくとも0.05重量%、なおもより好ましくは、少なくとも0.10重量%、なおもより好ましくは、少なくとも0.20重量%、最も好ましくは、少なくとも0.30重量%の量で使用される。好ましくは、当該量は、最大で5.00重量%、より好ましくは、最大で3.00重量%、最も好ましくは、最大で1.00重量%である。
【0030】
本発明の生地組成物は、追加材料、例えば、食塩または有機酸塩などの食用塩、親水コロイド及びデンプンなどの多糖類、レシチン、乳化剤、タンパク質、砂糖、油脂、脂肪、ベーキングパウダー、香味料、乳製品、及び/または、それらの組み合わせなど、をさらに含み得る。
【0031】
本発明において適切に使用することができる有機酸塩の例として、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、酢酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、乳酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸カルシウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、及び、グリセロリン酸カルシウムなどがあるが、これらに限定されない。
【0032】
好ましくは、使用する場合の当該塩は、(当該生地の全重量に対して)0.5重量%~5.0重量%の量で存在する。
【0033】
本発明において適切に使用することができるタンパク質の例として、卵白、小麦グルテン、大豆タンパク質、オート麦タンパク質、大麦タンパク質などがあるが、これらに限定されない。
【0034】
油の例として、動物由来または植物由来の油があるが、これらに限定されない。油の例として、ヤシ、米糠、トウモロコシ、ヒマワリ、ベニバナ、オリーブ、キャノーラ、クルミ、亜麻仁、グレープ種子、または、それらのあらゆる組み合わせ、から抽出されたものがある。
【0035】
本発明において適切に使用することができる多糖類の例として、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、グアーガム、カードラン、デンプン、アラビアゴム、カッシアガム、キサンタンガム、キトサン、サイリウムシードガム、ジェランガム、タマリンドシードガム、デキストラン、フルセララン、プルラン、及び、ヒアルロン酸などがあるが、これらに限定されない。最も好ましい多糖類は、カラギーナン、ジェランガム、デンプン、及び、それらの組み合わせである。
【0036】
本発明の生地組成物に使用し得るデンプンは、食品に適したあらゆるデンプン、例えば、天然デンプンまたは加工デンプン、及び、それらの組み合わせなどとし得る。好ましくは、当該デンプンは、当該生地の全重量に対して少なくとも3重量%、より好ましくは、少なくとも6重量%、最も好ましくは、少なくとも9重量%の量で使用する。好ましくは、デンプンは、当該生地の全重量に対して、最大で20重量%、より好ましくは、最大で17重量%、最も好ましくは、最大で15重量%の量で使用する。
【0037】
本明細書で使用する天然デンプンとは、自然界に認められるものである。また、あらゆる公知の育種技術によって得た植物由来のデンプンも適切である。一般的なデンプンの由来は、穀物、塊茎と塊根、豆類、及び、果物である。自然界での供給源として、トウモロコシ、ジャガイモ、サツマイモ、大麦、小麦、米、サゴ、アマランス、タピオカ(キャッサバ)、クズウコン、カンナ、エンドウ豆、バナナ、オート麦、ライ麦、ライ小麦、及び、モロコシ、ならびに、それらの低アミロース(ワックス状)、及び、高アミロースの品種があるが、これらに限定されない。低アミロースまたはワックス状の品種とは、デンプンの重量の最大で10重量%、好ましくは、最大で5%、より好ましくは、最大で2%、最も好ましくは、最大で1%のアミロースを含有する当該デンプンを意味する、ことを意図している。高アミロースの品種とは、すべてをデンプンの重量%で表すと、少なくとも30%のアミロース、好ましくは、少なくとも50%のアミロース、より好ましくは、少なくとも70%のアミロース、さらにより好ましくは、少なくとも80%のアミロース、最も好ましくは、少なくとも90%のアミロースを含有する当該デンプンを意味する、ことを意図している。当該デンプンは、剪断することで、または、当該デンプンの粒状または結晶性に変化を与えるなど、当該デンプンを機械的に改変するための当該技術分野で公知のあらゆる方法によって、物理的に処理し得るものであって、また、本明細書では、変換及びアルファ化を含むことを意図している。当該技術分野で公知の物理的処理方法として、ボールミル粉砕、均質化、高剪断混合、ジェットクッキングなど、あるいは、ホモジナイザーでの高剪断調理、ドラム乾燥、噴霧乾燥、噴霧調理、チルソネーション、ロールミル粉砕、及び、押出し、そして、低水分(例えば、最大で2重量%)、及び、高水分(2重量%を超える)含有デンプンの熱処理がある。また、当該デンプンは、当該技術分野で公知のあらゆる試薬、または、試薬の組み合わせで処理をして化学的に修飾し得る。化学修飾は、架橋、アセチル化、有機エステル化、有機エーテル化、ヒドロキシアルキル化(ヒドロキシプロピル化、及び、ヒドロキシエチル化を含む)、リン酸化、無機エステル化、イオン性(カチオン性、アニオン性、非イオン性、及び、両性イオン性)修飾、多糖類のスクシネート化及び置換スクシネート化を含む。酸化、及び、漂白も含む。そのような修飾は、例えば、加工デンプンに関して、当該技術分野で公知である。Properties and Uses.Ed.Wurzburg,CRC Press,Inc.,Florida(1986)。好ましくは、天然デンプン及び加工デンプンを含有するデンプンの混合物が使用されており、そして、当該デンプンは、好ましくは、タピオカデンプンである。そのような混合物が使用される場合、好ましくは、天然デンプン:加工デンプンの比は、1:0.1~0.1:1、より好ましくは、1:0.5~0.5:1、最も好ましくは、1:0.8から0.8:1の間である。
【0038】
好ましくは、本発明の生地組成物で使用するデンプンは、ワックス状デンプン、好ましくは、タピオカワックス状デンプン、小麦ワックス状デンプン、または、トウモロコシワックス状デンプンである。
【0039】
好ましくは、当該乳化剤は、モノグリセリド及びジグリセリド、蒸留モノグリセリド、飽和または不飽和脂肪酸エステルのモノグリセリド及びジグリセリド、モノグリセリド及びジグリセリドのジアセチル酒石酸エステル(DATEM)、修飾レシチン、ポリソルベート20、40、60または80、ステアリル乳酸ナトリウム、プロピレングリコールモノステアレート、サクシニル化モノグリセリド及びジグリセリド、アセチル化モノグリセリド及びジグリセリド、脂肪酸のプロピレングリコールモノエステル及びジエステル、脂肪酸のポリグリセロールエステル、脂肪酸の乳酸エステル、モノステアリン酸グリセリン、プロピレングリコールモノパルミテート、グリセロールラクトパルミテート、及び、グリセロールラクトステアレート、及び、それらの混合物からなる群から選択される。当該乳化剤は、単独で用いてもよく、あるいは、2種類以上を併用してもよい。
【0040】
好ましくは、本発明の生地組成物は、FJPと、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸塩、ジェランガム、及び、ミクロフィブリル化セルロースからなる群から選択される親水コロイドと、を含有する。好ましくは、親水コロイド:FJPの比は、1:1~15:1、より好ましくは、2:1~10:1、最も好ましくは、3:1~5:1の間である。好ましくは、当該親水コロイドは、ジェランガムまたは、カラギーナンであり、最も好ましくは、ジェランガムである。ジェランガムを使用する場合、ジェランガム:FJPの比は、好ましくは、1:1~15:1、より好ましくは、2:1~10:1、最も好ましくは、3:1~5:1の間である。
【0041】
好ましくは、本発明の生地組成物は、AJPと、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸塩、ジェランガム、及び、ミクロフィブリル化セルロースからなる群から選択される親水コロイドと、を含む。好ましくは、親水コロイド:AJPの比は、1:1~15:1、より好ましくは、2:1~10:1、最も好ましくは、3:1~5:1の間である。好ましくは、当該親水コロイドは、ジェランガムまたはカラギーナンであり、最も好ましくは、ジェランガムである。ジェランガムを使用する場合、ジェランガム:AJPの比は、好ましくは、1:1~15:1、より好ましくは、2:1~10:1、最も好ましくは、3:1~5:1の間である。
【0042】
好ましくは、本発明の生地組成物は、AJP、デンプン、及び、キサンタンガム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アルギン酸塩、ジェランガム、及び、ミクロフィブリル化セルロースからなる群から選択される親水コロイドを含む。好ましくは、親水コロイド:AJPの比は、1:1~15:1、より好ましくは、2:1~10:1、最も好ましくは、3:1~5:1の間である。好ましくは、当該デンプンは、生地の全重量に対して、少なくとも3重量%、より好ましくは、少なくとも6重量%、最も好ましくは、少なくとも9重量%の量で使用する。好ましくは、当該デンプンは、生地の全重量に対して、最大で20重量%、より好ましくは、最大で17重量%、最も好ましくは、最大で15重量%の量で使用される。好ましくは、当該親水コロイドは、ジェランガムまたはカラギーナンであり、最も好ましくは、ジェランガムである。ジェランガムを使用する場合、ジェランガム:AJPの比は、好ましくは、1:1~15:1、より好ましくは、2:1~10:1、最も好ましくは、3:1~5:1の間である。
【0043】
これらの追加材料は、単独で、あるいは、それらを組み合わせて複数で添加し得る。当該追加材料は、当該材料が適用される対象物に応じて適切に選択することができる。
【0044】
本発明の生地組成物は、穀粉と水とをさらに含む。当該穀粉は、米、小麦、モロコシ、ジャガイモ、タピオカ、ソバ、ライ麦、大豆、キマメ、ヤムイモ、大麦、オート麦、アワ、ヒエ、キビ、トウモロコシ、及び、豆類などのあらゆる穀物に由来し得る。好ましくは、当該穀粉は、生地の全重量に対して、少なくとも65重量%、より好ましくは、少なくとも75重量%、最も好ましくは、少なくとも85重量%の量で使用する。
【0045】
当該追加材料での当該穀粉の量は、本発明の目的が達成される限りは、特に、限定され得ない。
【0046】
さらに、本発明は、本発明の生地組成物を揚げることで得られる揚げ生地に関する。
【0047】
当該FJPは、生地製造プロセスの間に利用することができる油吸収遅延剤組成物に配合し得る。したがって、本発明は、FJPを含む油吸収遅延剤組成物にも関するものであって、好ましくは、AJPであるところの当該FJP、及び、上記した追加材料の内の任意の1つ、例えば、有機酸塩、多糖類、乳化剤、タンパク質、及び/または、それらの組み合わせを含む。
【0048】
さらに、本発明は、本発明の生地組成物を製造及び油揚げするための方法に関し、当該方法は、
a)水及びFJPを含む水性組成物を提供することであって、当該FJPが、好ましくは、AJPまたはPJPであり、最も好ましくは、AJPであり、
b)穀粉を含む第2の組成物を提供すること、
c)当該水性組成物を第2の組成物と混合して生地組成物を得ること、及び
d)当該生地組成物を成形及び油揚げして揚げ生地組成物を得ること、のステップを含む。
【0049】
当該水性組成物でのFJPの量は、本発明の生地組成物において所望の量のFJPが含まれるように調整すべきである。好ましくは、ステップa)での当該水性組成物は、(当該水性組成物の総量に対して)少なくとも0.3重量%、より好ましくは、少なくとも0.7重量%、最も好ましくは、少なくとも1.0重量%の量のFJPを含む。好ましくは、当該量は、最大で5.0重量%、より好ましくは、最大で3.5重量%、最も好ましくは、最大で2.0重量%である。好ましくは、当該FJPは、AJPまたはPJPであり、最も好ましくは、AJPである。
【0050】
当該水性組成物は、好ましくは、食用塩、例えば、NaClをさらに含む。当該水性組成物は、好ましくは、食用アルカリをさらに含み、その例として、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、及び、それらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。好ましくは、当該アルカリは、生地の全重量に対して、少なくとも0.05重量%、より好ましくは、少なくとも0.10重量%、最も好ましくは、少なくとも0.20重量%の量をもたらすように選択した量で使用する。好ましくは、生地の全重量に対するアルカリの当該量は、最大で3重量%、より好ましくは、最大で1重量%、最も好ましくは、最大で0.50重量%である。好ましくは、当該水性組成物の当該pHは、少なくとも7.5、より好ましくは、少なくとも8.5、最も好ましくは、少なくとも9.0である。好ましくは、当該pHは、最大で12.0、より好ましくは、最大で11.0、最も好ましくは、最大で10.5である。
【0051】
当該第2の組成物は、穀粉と、任意選択で上記した追加材料、及び/または、追加成分とを含み、それらを、本明細書で改めて説明はしない。好ましくは、当該第2の組成物は、デンプンを含む。好ましくは、当該デンプンは、穀粉の全量に対して、少なくとも5重量%、より好ましくは、少なくとも10重量%、最も好ましくは、少なくとも15重量%の量で使用する。好ましくは、当該量は、最大で50重量%、より好ましくは、最大35重量%、最も好ましくは、最大で25重量%である。好ましくは、当該デンプンは、ワックス状デンプン、好ましくは、タピオカワックス状デンプン、小麦ワックス状デンプン、または、トウモロコシワックス状デンプンである。
【0052】
好ましくは、当該第2の組成物の当該水分含量は、最大で20重量%、より好ましくは、最大で18重量%、最も好ましくは、最大で15重量%である。当該水分含有量は、予め乾燥した容器に入れた試料を秤量し、続いて、その試料を含む容器を、105℃のオーブンで、一晩、加熱して決定することができる。
【0053】
当該水分含量(重量%)は、(A1-A2)/A1×100、式中、A1は、当該オーブンで乾燥する前の試料の重量であり、A2は、結果的に得た乾燥試料の重量である、式で計算をすることができる。
【0054】
必須ではないが、当該第2の組成物は、乳化剤も含み得るものであり、その例を上記に示しているが、それらに限定されない。好ましくは、当該乳化剤は、当該第2の組成物において、(当該第2の組成物の総量に対して)最大で0.5重量%、より好ましくは、最大で0.3重量%、最も好ましくは、最大で0.1重量%の量で存在する。
【0055】
本発明の方法は、当該水性組成物を、当該第2の組成物と混合して、本発明の生地組成物を得る。あらゆる公知の混合装置を利用することができる。好ましくは、当該組成物は、均質な生地組成物を製造するのに必要な十分な時間をかけて混合する。適切な時間は、少なくとも5分間、より好ましくは、少なくとも10分間、最も好ましくは、少なくとも15分間である。好ましくは、当該組成物は、少なくとも2つの混合工程で混合され、一方の混合工程は、高速の混合速度を利用しており、また、他方の混合工程は、低速の混合速度を利用する。高速の混合速度とは、本明細書では、少なくとも30Hz、より好ましくは、少なくとも35Hz、最も好ましくは、少なくとも40Hzの混合速度であると理解している。低い混合速度とは、本明細書では、最大で25Hz、より好ましくは、10~25Hzの間の混合速度であると理解している。
【0056】
製造が一旦完了すると、本発明の生地組成物は、成形及び油揚げできる。例えば、本発明の生地組成物は、ドーナツ、パンとして成形し得るものであり、または、例えば、帯状にして、そして、切り出し、または、押し出すことで、麺類として成形し得る。麺類を調製する方法の例は、WO2006/066609号、米国第5,332,592号、及び、米国第2015/0086689号に開示されており、それらの全内容を、本明細書の一部を構成するものとして援用する。
【0057】
さらに、本発明は、揚げ生地製品に関し、当該製品は、FJPを含む。好ましくは、当該FJPは、AJPである。世界の様々な地域を起源とする揚げ生地製品の例として、アカラ、アチャパム、バミエ、バーンチュオイ、バーンゴイ、バーンラン、バーンカム、バーンレ、バーントム(バーントムホータイ)、バノック、ビーバーテイルズ、ベニエ、ベルリーナーまたはクラップフェン、バトゥーラー、ビナンカル、ブラジル風ドーナツ、ボンボローネ、バウルサク、ビューニュ、ブニュエロ、チャクチャク、チャクリ(ムルック)、キャッキェレ、チェンチ、チェブレキ、クラスシキ、チュロス、チャンベッラ、コシーニャ、クロストリ、カレーパン、ダッチー、エレファントイアーズ、ファラフェル、ファルツラ、フェスティヴァル、フレイザー、フライドブレッド、フライド・コーク、フリッター、フリットゥレ、フライブレッド、ファンネルケーキ、ゴゴシ、ハリバ、ヒルシュヘーナー、ハッシュパピー、ジャレビ、ジャージーワンダーズ、煎堆、カチョリ、花林糖、ホーショール、フヴォロスト、クライネ、クレイネ、クラフネ、クロシュトゥレ、クルクレ、ランゴシュ、リーフブレット、ロクマ、ルクマデス、ロルツゥ、ルチー、麻花、マラサダ、マンダジィ、ミートドーナツ、メキツァ、ムッツェンマンデルン、ナマクパレ、ノネヴォット、オリーボーレン/スマウテボレン、ポンチュキ、パコラ、パンプーシュカ、パーパド(パパー)、パロア・パライ、パラーター、パステル、ペレメチ、ぺスティニョス、ピカロネス、ピロシキ、プィリジキ、または、ベリャシ、ポンチキ、ポラス、パフパフ、パフタルーン、プーリー、パプリ、リソール、ロゼット、ロスキージャス、サモサ、サーターアンダーギー、シュネーバル、シャコイ、双胞胎、ソパイピーヤ、ストゥルッフォリ、天粕、トゥルンバ、ウーアラードラー、ウスティプチ、バダ、ヴェルハニー、油条、ゼッポレなどがあるが、これらに限定されない。
【0058】
さらに、本発明は、FJP、好ましくは、AJPまたはPJP、最も好ましくは、AJPを含む揚げ麺、または、揚げドーナツに関する。麺類は、数多くの国々、特に、アジアの国々において、最も重要な主食の一つであり、それらは、当該生地を、成形押出オリフィスに通すか、あるいは、生地シートを、スライスして麺帯を調製する。次いで、当該麺帯を短時間蒸煮し、特定の長さに切り出し、そして、例えば、一般的には、100℃~200℃、好ましくは、110℃~190℃、最も好ましくは、125℃~180℃の間の温度に加熱したパーム油または混合油で、通常は、2分未満、好ましくは、1分未満、油揚げをする。油揚げは、得られる麺製品に、望ましい外観と食味を与える。
【0059】
麺類は、少量の油を吸収し、それが褐色になり、そして麺類に望ましい油揚げの食味を与える。揚げ麺類は、水分含有量が少ないので、長期保存のために同水分含量を減らす必要もない。麺の水分含有量は、約1%~5%なので、冷蔵しなくとも、長期間の保存は可能である。しかしながら、時間の経過とともに、当該麺類に含まれる油は、酸化する傾向にある。この酸化は、必ずしも有害ではないが、鼻につく匂いと食味を招いてしまい、当該製品に対して独特の風味を与え、そして、同製品の貯蔵寿命を制限する。しかしながら、本発明の麺類は、油分が減少しているので、色、食味、及び、その他の性質が、経時変化を受けにくいことが観察されている。
【0060】
本発明の麺を、当該技術分野において公知のいずれの麺類にでもすることができる。このような麺類を、様々な大きさと形状にすることができ、それらの例としては、中華生麺類、サシマ(Sashima)、日本のうどん、中華汁麺、マレーシアのホッケン麺、中華麺類、即席揚げ麺類、及び、タイのバミー麺があるが、それらに限定されない。即席揚げ麺類が、好ましい。
【実施例】
【0061】
次に、以下の例及び比較例を挙げて本発明を説明するが、本発明は、それらに限定されない。
【0062】
例1~3及び比較実験1-AJPを含む生地調製物
95重量%を超えるSDFを有する様々な量の市販のAJPを、塩、市販のアルカリ(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、及び、二塩基性リン酸ナトリウムの混合物)、及び、水を、表1に示した量で混合をして第1の水性溶液を得た。当該水性溶液のpHは、10.5であった。当該水性溶液の混合を、攪拌装置を用いて、800rpmで行った。
【0063】
小麦粉を、表1に記載した量の市販品の天然及び加工(Cargill,IncのC*Cream Ax 75342)タピオカ澱粉の50/50混合物と混合をして第2の組成物を得た。当該組成物の水分含量は、約13重量%であった。当該第2の組成物の混合は、手作業または市販の料理用ミキサーで行った。
【0064】
当該第1の水性溶液と当該第2の組成物とを市販の生地ミキサーで混合して、生地を得た。その混合は、20Hzの混合速度で120秒間の第1の混合工程、40Hzの混合速度で480秒間の第2の混合工程、及び、25Hzの混合速度で420秒間の第3混合工程の3段階で行った。
【0065】
【0066】
例4-麺の調製
例1~3で調製した生地を、麺ローラーを用いて6回圧延して、厚さ約1mmの生地シートを得た。次いで、このシートを、#20の切刃で切り出し、そして、振り動かして、直径約1mmの生麺を得た。この生麺を、約100℃、0.06MPaで、2分間、蒸煮した後に、一食分ずつを秤量した。
【0067】
上記蒸煮生麺を、145℃のパーム油で、90秒間油揚げし、その間に、約760rpmで撹拌をして、フライヤー内の油温を均一にした。揚げ麺を、20回振って、余分な油を除去し、続いて、冷却及び包装をした。
【0068】
再現性を試験するために、各レシピについて、6つの試料を作り、そして、試験をした。それらの結果を、以下の表2に示す。
【0069】
【0070】
AJPを含有する生地から得た麺類は、対照の麺類と同じ色、口当たり、及び、食感を有していた。
【0071】
例5及び比較実験2-AJP及びジェランガムを用いた生地の調製
1.5gのジェランガムを、1.0gのAJPと混合し、そして、得られた混合物を第1の水性溶液に添加したこと以外は、例1~3と同様にして生地を製造した。
【0072】
比較実験2では、AJPの代わりに、1.5gのジェランガムを使用した。
【0073】
例6-麺の調製
例4に示すようにして、揚げ麺を調製した。その結果を、表3Aに示す。
【0074】
【0075】
例5の生地から製造した麺類は、対照の麺類と同じ色、口当たり、及び、食感を有していた。
【0076】
例7~10-麺の調製
例2に記載した生地レシピを使って、例4に示すようにして麺類の調製をしたが、表3Bに詳述した異なる量のペクチンを有するAPJを使用した。
【0077】
【0078】
比較実験3~5-乾燥リンゴ粉末を用いた生地の調製
例1~3に記載しているものと同じ方法と材料を使用して生地の調製をしたが、AJPの代わりに、リンゴ乾燥粉末(すなわち、LWT-Food Science and Technology 53(2013),88~93に記載の通りに製造した粉末)を用いた。それらの量を、表4に示す。
【0079】
【0080】
比較例6-麺の調製
例4に示すようにして、揚げ麺を調製した。その結果を、表5に示す。
【0081】
【0082】
リンゴ乾燥粉末を使用して作ったすべての麺は、油揚げしている間に、魅力に欠ける濃い茶色に変色した。口当たりと食感にも影響があった。
【0083】
このことは、乾燥リンゴ粉末を使用して製造した麺の外観と、AJPを含めて、及び、含まずに製造した麺(それぞれ、
図1B及び
図1A)とを比較した
図1Cにおいて明示されている。
【0084】
さらに、乾燥リンゴ粉末の量を増やすと、生地はとても使用できない状態になり(
図2Aを参照されたい)、粘着質になった(
図2Bを参照されたい)。そのような生地から作られた麺類は、粘着質であり、しかも、均一性がほとんどなく、かつ、形状もバラバラであった。
【0085】
例11~13
AJPの代わりにPJPを使用したことを除いて、例1~3と同様にして生地を作った。例4に示すようにして、麺類を製造した。その結果を、表6に示す。
【0086】