(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-21
(45)【発行日】2022-01-31
(54)【発明の名称】遊園地乗り物トンネル
(51)【国際特許分類】
A63G 31/16 20060101AFI20220124BHJP
A63G 21/04 20060101ALI20220124BHJP
A63G 25/00 20060101ALI20220124BHJP
A63G 31/02 20060101ALI20220124BHJP
【FI】
A63G31/16
A63G21/04
A63G25/00
A63G31/02
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019131577
(22)【出願日】2019-07-17
(62)【分割の表示】P 2018517148の分割
【原出願日】2016-09-21
【審査請求日】2019-09-24
(32)【優先日】2015-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511077292
【氏名又は名称】ユニバーサル シティ スタジオズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ボイル パトリック デヴィン
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特表2014-512910(JP,A)
【文献】特表2013-512729(JP,A)
【文献】特開2009-240578(JP,A)
【文献】特開2004-106666(JP,A)
【文献】特開平07-265549(JP,A)
【文献】特開平05-000186(JP,A)
【文献】特開平02-004399(JP,A)
【文献】米国特許第04973042(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F9/00-13/98,
A63G1/00-33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端部と第2の端部とを有するトンネルであって、該第1の端部と第2の端部との間が湾曲しているトンネルと、
前記トンネルの前記第1の端部の入口から、前記トンネル内の中間位置まで延びるトンネル内の乗り物車両パスであって、前記トンネルの前記第2の端部が前記中間位置からは見えない乗り物車両パスと、
前記乗り物車両パスに沿って走行し、前記中間位置に近づいたとき減速するように構成されている乗り物車両と、及び、
前記トンネルの1つ以上の壁に画像を投影するように構成された投影システムであって該投影された画像が前記乗り物車両の減速に合わせられており、前記乗り物車両の来場者によって知覚される前記乗り物車両の知覚速度が乗り物車両の実際の速度を超える、投影システムと、を含むことを特徴とする乗り物システム。
【請求項2】
前記投影システムは、前記トンネルの表面に沿って前記画像を投影するように構成されており、これによって、前記乗り物車両が前記中間位置に向かって減速するときに前記投影された画像が、加速された方法で前記表面に沿って変化するようになっている、ことを特徴とする請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項3】
前記加速された方法は、前記乗り物車両の前記知覚速度が一定となるように、前記乗り物車両の減速割合と
は反対の割合であることを特徴とする請求項2に記載の乗り物システム。
【請求項4】
前記トンネルは、該トンネルの前記第2の端部に出口を含み、
前記投影システムは、前記乗り物車両が前記トンネルの出口に向かって前記中間位置から移動して遠ざかる間、前記表面に沿って前記投影された画像の変化を減速するように構成される、ことを特徴とする請求項2に記載の乗り物システム。
【請求項5】
前記投影システムは、前記乗り物車両の前記知覚速度が一定となるように、前記乗り物車両の加速割合と
は反対の割合で前記表面に沿って前記投影された画像の変化を減速するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の乗り物システム。
【請求項6】
前記乗り物車両は、該乗り物車両の実際の速度、乗り物車両の位置、乗り物車両の加速度、またはこれらの組合せを検出するように構成された1つ以上のセンサを含むことを特徴とする請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項7】
前記中間位置に配置されたモーションベースを含むことを特徴とする請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項8】
前記トンネルを起動させるように構成されたアクチュエータを含むことを特徴とする請求項1に記載の乗り物システム。
【請求項9】
前記アクチュエータは、前記トンネルの前記第2の端部を起動して、右折、左折、上り坂、下り坂、またはこれらの組合せを模擬するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の乗り物システム。
【請求項10】
プロセッサ及びメモリ構成要素を含む制御回路により、トンネルの第1の端部における入口から該トンネル内の中間位置に向けて乗り物車両を導く段階であって、
前記中間位置は前記トンネルの前記第1の端部と第2の端部との間に配置されており、前記トンネルは、前記トンネルの前記第2の端部が前記中間位置からは見えないように湾曲している、前記乗り物車両を導く段階と、
プロセッサ及びメモリ構成要素を含む制御回路により、前記乗り物車両が前記中間位置に近づくにつれて前記乗り物車両を減速する段階と、及び、
プロセッサ及びメモリ構成要素を含む制御回路により、前記トンネルの1又は2以上の壁上に画像を投影する段階であって、
前記乗り物車両の来場者によって知覚される、乗り物車両の知覚速度が乗り物車両の実際の速度を超えるように、前記画像が、前記乗り物車両の減速に対して、合わせられている、画像を投影する段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
前記画像は、前記乗り物車両の知覚速度が一定となるように、前記乗り物車両の減速割合と
は反対の割合で加速することを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記中間位置から、前記トンネルの前記第2の端部に向けて前記乗り物車両を加速する段階と、及び、
前記トンネルの前記1つ以上の壁上に画像を投影する段階であって、
前記乗り物車両が前記トンネルの前記第2の端部に向けて前記中間位置から移動して遠ざかる間、前記乗り物車両の知覚
加速度が前記乗り物車両の実際の
加速度を
下回るように、前記画像が前記乗り物車両の加速と合わせられている、画像を投影する段階とを、含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記知覚速度が一定であるように、前記投影された画像が前記乗り物車両の加速割合と
は反対の割合で減速する、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記中間位置に配置されるモーションベースを介して前記乗り物車両を傾斜あるいは振動させる段階を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項15】
アクチュエータを介して、前記トンネルの第2の端部を起動させて右折、左折、上り坂、下り坂又はこれらの組合せを模擬する段階を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
トンネルの第1の端部における入口から該トンネル内の中間位置に向けて乗り物車両を向かわせるように構成され、
前記中間位置は前記トンネルの前記第1の端部と第2の端部との間に配置されており、前記トンネルは、前記トンネルの第2の端部が前記中間位置から見えないように湾曲しており、
前記乗り物車両が前記中間位置に近づくにつれて前記乗り物車両を減速するように構成され、
前記トンネルの1つ以上の壁上に画像を投影するように投影システムを制御するように構成され、
前記乗り物車両の来場者によって知覚される前記乗り物車両の知覚速度が乗り物車両の実際の速度を超えるように、前記投影された画像が前記乗り物車両の減速に合わせられている、制御システム。
【請求項17】
前記制御システムは、前記中間位置から前記トンネルの第2の端部における出口に向けて前記乗り物車両を加速させるように前記乗り物車両を制御するように構成されており、そして、
前記投影システムは、前記トンネルの前記1つ以上の壁上に画像を投影するように構成されており、
前記投影された画像は、前記乗り物車両が前記トンネルの前記第2の端部における出口に向けて前記中間位置から移動して遠ざかる間、前記乗り物車両の知覚
加速度が前記乗り物車両の実際の
加速度を
下回るように前記乗り物車両の加速に合わせられている、ことを特徴とする請求項16に記載の制御システム。
【請求項18】
前記制御システムは、前記中間位置に配置されたモーションベースを制御するように構成されており、前記モーションベースは、前記乗り物車両を傾斜あるいは、振動させるように構成されていることを特徴とする請求項16に記載の制御システム。
【請求項19】
前記制御システムは、アクチュエータを制御して、前記トンネルの第2の端部を右折、左折、上り坂、下り坂又はこれらの組合せを模擬するように起動するように構成されていることを特徴とする請求項16に記載の制御システム。
【請求項20】
前記乗り物車両の位置、前記乗り物車両の前記実際の速度、乗り物車両の加速度、またはこれらの組合せを検出するように構成された前記乗り物車両の1つ以上のセンサを含む請求項16に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の開示は、一般的に遊園地様式乗り物に関し、より具体的は、速度の錯覚を作り出すためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ほとんどの遊園地様式乗り物は、乗り物経路、例えば、軌道に沿って搭乗者を運ぶ乗り物車両を含む。乗り物の行程にわたって、乗り物経路は、トンネル、方向転換、上り、下り、及びループ等々を含むいくつかの特徴部を含む場合がある。これら及び他の特徴部の組合せを含む典型的な遊園地乗り物は数分間続くことができるだけにしても、そのような乗り物を構築するのに必要な空間の量、及びそれを行うことに関連付けられたコストはかなりのものである。従って、搭乗者のための体験の品質を犠牲にすることなく乗り物システムのフットプリントを低減することが望ましいと今日認識されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
オリジナルに主張する主題の範囲に見合うある一定の実施形態を以下に要約する。これらの実施形態は、主張する主題を限定するように意図しておらず、むしろ、これらの実施形態は、主題の可能な形態の概要を提供することだけを意図している。実際に、本発明の主題は、以下に示す実施形態に類似する又はそれとは異なる場合がある様々な形態を包含することができる。
【0004】
第1の実施形態では、乗り物システムは、トンネルと、トンネル内の車両乗り物経路と、トンネルの第1の端部に配置された入口と、トンネルの第2の端部と、トンネルの1又は2以上の壁と、トンネルの1又は2以上の壁の上に画像を投影する投影システムとを含む。トンネルは、トンネルの第2の端部がトンネルの第1の端部とトンネルの第2の端部の間の中間位置で見えないように湾曲している。
【0005】
第2の実施形態では、遊園地乗り物は、大道具搬送機構と、トンネルと、トンネル内に配置された乗り物経路とを含む。トンネルは、トンネルの第1の端部での入口と、トンネルの第2の端部と、少なくとも1つの壁とを有する。乗り物経路は、トンネル内にあり、かつトンネルの少なくとも1つの壁と大道具搬送機構とによって境界が定められる。大道具搬送機構は、乗り物経路の長さに沿って大道具を移動する。トンネルは、トンネルの第2の端部が入口と第2の端部の間の乗り物経路に沿った中間位置で見えないように形状が湾曲している。
【0006】
第3の実施形態では、方法は、トンネルの第1の端部での入口を通して乗り物車両を受け入れる段階と、乗り物車両が入口から中間位置まで減速する時及び乗り物車両が中間位置で静止している間に速度の錯覚を作り出すためにトンネルの1又は2以上の壁の上に画像を投影するか又は壁に沿って大道具を移動する段階とを含む。トンネルは、トンネルの第2の端部が、トンネル内の乗り物経路に沿って入口と第2の端部の間の中間位置から見えないように湾曲形状を有する。
【0007】
本発明の開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、図を通して同じ文字が同じ部分を表す添付図面を参照して以下の詳細説明を読む時により良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の開示の態様による乗り物システムの側面斜視図である。
【
図2】本発明の開示の態様による乗り物システムのための制御システムの概略図である。
【
図3】本発明の開示の態様による通過トンネル構成内の消失点トンネルを有する乗り物システムの俯瞰概略図である。
【
図4】本発明の開示の態様により可撓性トンネルの一端が乗り物車両がトンネルに入った後に軌道又は知覚された乗り物経路から外れるように構成された直線構成の可撓性トンネルの斜視図である。
【
図5】本発明の開示の態様により可撓性トンネルが右折を模擬する向きに置かれた可撓性トンネルの斜視図である。
【
図6】本発明の開示の態様により可撓性トンネルが上り坂を模擬する向きに置かれた可撓性トンネルの斜視図である。
【
図7】本発明の開示の態様により可撓性トンネルが左折を模擬する向きに置かれた可撓性トンネルの斜視図である。
【
図8】本発明の開示の態様により剛性トンネルの少なくとも一端が乗り物車両がトンネルに入った後に軌道から外れるように構成された剛性トンネルシステムの概略断面図である。
【
図9】本発明の開示の態様により上り坂を模擬するように配置された剛性トンネルシステムの概略断面図である。
【
図10】本発明の開示の態様により下り坂を模擬するように配置された剛性トンネルシステムの概略断面図である。
【
図11】本発明の開示の態様により断面減少トンネルが右折を模擬する向きに置かれた断面減少トンネルの斜視図である。
【
図12】本発明の開示の態様により断面減少トンネルが上向き軌道を模擬する向きに置かれた断面減少トンネルの斜視図である。
【
図13】本発明の開示の態様により断面減少トンネルが下向き軌道を模擬する向きに置かれた断面減少トンネルの斜視図である。
【
図14】本発明の開示の態様により回転するカルーセルを有するトンネルの実施形態に入る乗り物車両の斜視図である。
【
図15】本発明の開示の態様により回転するカルーセルを有するトンネルの実施形態の内側の中間位置での乗り物車両の俯瞰概略図である。
【
図16】本発明の開示の態様により横に移動する大道具を有するトンネルの実施形態に入る乗り物車両の斜視図である。
【
図17】本発明の開示の態様により横に移動する大道具を有するトンネルの実施形態内で乗り物車両に向けて移動する大道具の斜視図である。
【
図18】本発明の開示の態様により横に移動する大道具を有するトンネルの実施形態内で乗り物車両を通り過ぎて移動する大道具の斜視図である。
【
図19】本発明の開示の態様により大道具をリセットする時に横に移動する大道具を有するトンネルの実施形態を出る乗り物車両の斜視図である。
【
図20】本発明の開示の態様によりトンネルを通って循環する大道具を有するトンネルのトレッドミルタイプ実施形態内の複数の乗り物車両の斜視図である。
【
図21】本発明の開示の態様により乗り物システムを使用してトンネル内に速度の錯覚を作り出すための工程のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の開示の1又は2以上の特定の実施形態を以下に説明する。これらの実施形態の簡潔な説明を与えるために、実際の実施形態の全ての特徴は本明細書に説明しない場合がある。あらゆる工学又は設計プロジェクトにおけるように、いずれのそのような実際の実施を開発する時も、システム関連及びビジネス関連の制約の遵守のような開発者の特定の目標を達成するために多くの実施固有の判断を行う必要があり、これは実施毎に異なる場合があることを認めなければならない。更に、そのような開発努力は、複雑で時間を消費する場合があるが、依然として本発明の開示の利益を受ける当業者に対して設計、製作、及び製造の日常的な仕事であることを認めなければならない。
【0010】
典型的な遊園地乗り物システム(例えば、ローラコースター又はダークライド)は、一連の特徴部を通る乗り物経路(例えば、軌道)を辿る乗り物車両を含む。そのような特徴部は、トンネル、方向転換、上り、下り、及びループなどを含むことができる。遊園地乗り物システムは、乗り物車両が多くの場合に高速で進むために僅か数分しか続かない乗り物を提供する場合があるが、乗り物経路のフットプリントはかなり大きい場合がある。従って、遊園地乗り物システムの構築に関連付けられたコストとそれに必要な空間はかなりのものになる場合がある。当然ながら、これは限られた空間内に多くの乗り物システムを収容する遊園地にとってより重大な問題である。
【0011】
本明細書に説明するシステム及び技術を使用して、ゆっくり移動する又は静止した乗り物車両内の搭乗者に対して速度及び/又は方向転換の錯覚を作り出すことにより、乗り物車両が走破する乗り物経路の長さ、乗り物のフットプリント、及び乗り物を構築するコストを低減することができる。1又は2以上の乗り物のフットプリントを低減することにより、遊園地は、一般的に乗り物と呼ぶことができる乗り物システムを数多く有することが可能になり、遊園地の来場者が歩行しなければならない乗り物間の距離を低減することができ、又は所定数の乗り物を有する遊園地の大きさを低減することができる。
【0012】
図1は、乗り物システム10の一実施形態を示している。乗り物システム10は、1又は2以上の搭乗者12を収容する乗り物車両12を含むことができる。一部の実施形態では、複数の乗り物車両12は、互いに結合することができる(例えば、リンケージにより)。乗り物車両12は、乗り物経路16に沿って走行する。乗り物経路16は、乗り物車両14が走行するあらゆる面とすることができる。一部の実施形態では、乗り物経路16は軌道とすることができる。乗り物経路16は、乗り物車両14が走行する経路を示すことができ、又はそうでない場合がある。すなわち、一部の実施形態では、乗り物経路16は、列車軌道上の列車と同様に、進行する時に乗り物車両14の移動(例えば、方向、速度、及び/又は向き)を制御することができる。他の実施形態では、乗り物車両14が取る経路を制御するためのシステムが存在する場合がある。例えば、乗り物経路16は、搭乗者12が乗り物車両12に常駐する制御システムを通して乗り物車両12の移動のある一定の態様を制御することを可能にする開放表面とすることができる。
【0013】
乗り物システム10はまた、乗り物車両14が通過する1又は2以上のトンネル18を含むことができる。トンネル18は、1又は2以上の壁20を有することができる。壁20は、剛性又は可撓性とすることができる。例えば、一部の実施形態では、壁は構造部材とすることができ、他の実施形態では、壁は飾りである場合がある(例えば、支持構造によって定位置に保持された1枚の布地)。壁20は、透明、半透明、又は不透明とすることができる。トンネル18は、それ自体内の及びそれ自体の特徴部である場合があり、又はトンネル18は、他の特徴部と組み合わせることができる。すなわち、トンネル18のうちの1又は2以上は、方向転換、上り、下り、ループ、又はそれらの何らかの組合せと結合することができる。トンネル18のうちの少なくとも1つは、トンネル18内の中間位置からトンネル18の端部が見えないように湾曲している場合がある。
【0014】
乗り物システム10は、乗り物を通した(乗り物経路16に沿った)面上に画像を投影することができる投影システム22を含む。投影システム22は、1又は2以上の投影機24、1又は2以上の自己照明式パネル26、又は乗り物車両14から見える面上に画像を投影するための他のシステム及び/又はデバイスを含むことができる。例えば、投影システム22を使用して、トンネル18の壁20に画像を投影することができる。これは、
図1に示すように、乗り物車両14の搭乗者12が画像を見ることができるように、トンネル18内から壁20上に画像を投影し、トンネル18の外側から透明又は半透明の壁の上に画像を投影することによって行うことができる。他の実施形態では、自己照明式パネル26(例えば、LCDディスプレイ、プラズマディスプレイなど)を使用して、画像をトンネルの壁20に表示することができる。しかし、これらは単なる例に過ぎず、想定される投影システム22は、乗り物車両12から見える面上に画像を表示する他の方法を含むことができることを理解しなければならない。より詳細に後述するように、乗り物車両14が実際よりも速く移動する錯覚、実際には静止している時に乗り物車両14が移動しているという錯覚を作り出すために、又は方向移行の錯覚を作り出す又は方向移行を隠すために、投影システム22を使用してトンネル18の壁20又は乗り物車両12から見える他の面に画像を投影することができる。
【0015】
図2は、乗り物システム10のための制御システム50の概略図である。制御システム50は、乗り物システム10を通した様々な構成要素からの入力を制御及び/又は受信することができる制御回路52を含むことができる。制御回路は、プロセッサ54及びメモリ構成要素56を含むことができる。プロセッサ54を使用して、プログラムを稼働し、命令を実行し、入力を解釈し、制御信号及び/又は他の同様な機能を発生させることができる。メモリ構成要素56を使用して、データ、プログラム、及び命令などを格納することができる。
【0016】
制御回路52は、1又は2以上のアクチュエータ58及び/又は1又は2以上のセンサ60を備えることができる乗り物車両14と通信することができる。乗り物車両14上のアクチュエータ58は、乗り物車両14の移動(前進、後退、方向転換、ブレーキ)、又は乗り物車両14上の他のアクチュエータ(例えば、搭乗者12の安全装具のためのアクチュエータ)を制御することができる。アクチュエータ58は、制御回路52により出力される制御信号によって制御されるものとすることができる。センサ60は、乗り物車両14の位置、傾斜、速度、加速度などを示す1又は2以上のパラメータを感知することができる。
【0017】
制御回路52はまた、投影システム22と通信することができる。例えば、乗り物車両14上のセンサ60からの入力に基づいて、制御回路52は、投影機24又は自己照明式パネル26の各々が投影すべき画像を出力することができ、又は投影機24又は自己照明式パネル26にどの画像を投影すべきかを命令することができる。一部の実施形態では、それらの画像は、制御回路52のメモリ構成要素56に格納することができる。他の実施形態では、投影システム22又は各投影機24又は自己照明式パネル26は、投影される画像を格納することができる。
【0018】
制御回路52はまた、トンネル18、乗り物経路16、1又は2以上の大道具、又は乗り物システム10内の他の構成要素のための様々なアクチュエータ62及びセンサ64と通信することができる。アクチュエータ62は、トンネル18、乗り物経路16、1又は2以上大道具、又は乗り物システム内の他の構成要素(例えば、モーションベース、ターンテーブル)を通して分配され、これらの物体の移動に関する制御を制御回路52に与えることができる。センサは、同じトンネル18、乗り物経路16、1又は2以上の大道具、又は乗り物システム内の他の構成要素を通して分配され、制御回路52に信号を送るように構成することができる。信号は、位置、速度、加速度、及び作動条件(例えば、温度、圧力)などを示すことができる。様々なアクチュエータ58、62、センサ60、64、及び投影デバイス24、26は、乗り物車両14の搭乗者12に対する錯覚を促進するために、制御回路52が乗り物システム10の様々な構成要素を調整することを可能にする。
【0019】
制御回路52はまた、1又は2以上の音響投射デバイス68(例えば、スピーカ、サブウーファなど)を含みことができる音響システム66と通信することができる。音響システム66を投影システム22と併せて使用し、投影システム22よって投影された画像に対応する又はしない場合がある音響を投射することによって速度の錯覚を作り出すことができる。同様に、制御回路52は、1又は2以上の風発生デバイス72(例えば、ファン、送風機など)を含むことができる風発生システム70と通信することができる。風発生システム70を使用して、風の錯覚を更に強化するために風を模擬する気流(定常風、突風など)を作り出すことができる。
【0020】
一部の実施形態では、乗り物システム10は、いくつかのアクチュエータ76及びセンサ78を含むことができるモーションベース及び/又はターンテーブル74を含むことができる。モーションベースを使用して、乗り物車両14を傾かせる、振動させる、回転させる、又は何らかの別な方法で移動することができる。より詳細に後述するように、これらの移動を使用して速度の錯覚を強化することができる。
【0021】
図3は、通過トンネル18構成を有する乗り物システム10の一実施形態の俯瞰概略図である。乗り物車両14は、第1の端部90でトンネル18に入り、トンネル18内の中間位置92に近づく時に減速する。一部の実施形態では、複数の中間位置92が存在することができる。乗り物車両14がトンネル18を通って進む時に、いくつかの投影機24が壁20に画像を投影するので、搭乗者12は、乗り物車両14が減速していないと知覚するように促される。例えば、一実施形態では、一定速度という錯覚を作り出すために、乗り物車両14が減速するのと同じ割合で壁20に投影される画像を加速することができる(例えば、画像に対する乗り物車両14の加速度に対応するように見える移動画像を与える)。他の実施形態では、壁20に投影される画像は、乗り物車両14が減速する割合よりも大きい割合で加速し、加速の錯覚を作り出すことができる。更に他の実施形態では、壁20に投影される画像は、加速又は一定速度という錯覚を作り出すのではなく、むしろ搭乗者12が乗り物車両の減速に気付かないように搭乗者12を混乱させることができる。
図3に示す実施形態の投影システム22は、トンネル18の外側に配置されたいくつかの投影機24を含む。そのような実施形態では、乗り物車両14の搭乗者12がトンネル18の内側から壁20上の画像を見ることができるように、壁20は半透明又は透明であることになる。しかし、トンネル18の内部、トンネル18の外部、又はその両方に位置付けられたいくつかの投影機24、自己照明式パネル26、又は他の投影デバイスを有する投影システム22を使用して類似の錯覚を作り出すことができることを理解しなければならない。これに加えて、一部の実施形態では、一部の場合に投影システム22と協働して速度の錯覚を作り出すために、いくつかのスピーカ68を有する音響システム66が音響を投射することができ、及び/又はいくつかのファン72を有する風発生システム70が風に似た気流を発生させることができる。
【0022】
一実施形態では、乗り物車両14は、中間位置92で停止する。上述のように、トンネル18内に1よりも多い中間位置92が存在することができる。中間位置92は、乗り物車両14の搭乗者12がトンネル18の第1の端部90及び/又は第2の端部94を見ることができない(例えば、端部90及び94は、搭乗者12の視点からの視覚水平線を超える)トンネル内のいずれか場所又は区域とすることができる。乗り物車両14が停止して中間位置92に静止したままである時に、投影システム22は、乗り物車両14が動いていないのに搭乗者12に対して運動錯覚を作り出す画像をトンネル18の壁20上に投影し、乗り物車両14が停止したことを搭乗者12が知覚しないようにする。壁20に投影された画像は、一定速度、増加する速度、低下する速度、又はその組合せの錯覚を作り出すことができる。例えば、壁20が滑らかな面であっても、投影システムは、速度の錯覚を作り出すために、移動する煉瓦、石、又は他のテクスチャ付き面を壁20に投影することができる。画像はまた、速度の錯覚をより現実的にするために、例えば、支持梁のような仮想的なトンネル内の静止した特徴部を含むことができる。一部の実施形態では、乗り物経路16及び対応するハードウエアは、搭乗者12の視界から隠されるか又は別の方法で遮られ、一部の場合では投影システム22によってその上に投影されて錯覚をより現実的にすることができる。
【0023】
一部の実施形態では、中間位置92は、モーションベース74又は他の移動プラットフォームの上にあるものとすることができ、それらは、乗り物車両14を傾かせる及び/又は振動させて速度の錯覚を強化することができる。風発生システム70は、乗り物車両14がトンネル18を通って進行するか又は中間位置92で静止して着座する時に乗り物車両14の搭乗者12に空気を吹き付けることができる。風発生システム70によって搭乗者12に吹き付けられる空気は、空気中を高速で移動する感触を模擬することにより、速度の錯覚を更に強化することができる。
【0024】
図2に関して上述したように、乗り物車両14、投影システム22、モーションベース74、風発生システム70、音響システム66、及びいずれの他の構成要素も、制御システム50の制御下にあるものとすることができる。例えば、乗り物車両14上のセンサ60及びシステム10を通して他所に配置されたセンサ64からの入力(例えば、乗り物車両14の位置、乗り物車両14の速度)に基づいて、制御システム50は、乗り物車両14上のアクチュエータ、投影システム22によって投影される画像、モーションベース上のアクチュエータ62、風発生システム70内のアクチュエータ62などを制御することができる。他の実施形態では、乗り物システム10には制御システム52がない場合があり、そのために乗り物システム10は、オペレータがシステムを始動させる度にフィードバックループなしで同じシーケンスの繰返し段階を実行する「プッシュ-プレイ」システムである。
【0025】
乗り物車両14が静止しているか又は中間位置で又は内で乗り物経路16に沿ってゆっくりと移動している(例えば、いずれのモーションベース74の移動も含まない)期間の後で、乗り物車両14は、中間位置92から離れるように加速し始める。この時間にわたって、投影システム22は、乗り物車両14が停止から加速していることを搭乗者12が知覚するのを妨げるように、トンネル18の壁20に画像を投影することができる。例えば、投影システム22によって投影される画像は、乗り物車両14が加速するのと同じ割合で減速し(例えば、搭乗者12の観点から乗り物車両14の減速に対応する移動画像を与える)、搭乗者12に対して一定速度という錯覚を作り出すことができる。乗り物システム10の一部の実施形態では、投影システム22は、乗り物車両14がトンネル18内にある間中に一定速度で移動していると搭乗者12が知覚するように、乗り物車両14の加速及び減速とは反対に投影画像を加速及び減速することができる。他の実施形態では、投影システム22によって投影される画像は、搭乗者を混乱させるために乗り物車両14とは異なる割合で加速及び減速することができる。更に、投影システム22は、閃光、暗闇、大きい音、及び他の投影された画像を使用して搭乗者12を混乱させることができる。
【0026】
乗り物車両14が中間位置92から離れるように加速する時に、乗り物車両はトンネル18の第2の端部94に向けて進み、そこで乗り物車両14はトンネル18を出る。トンネル18の退出時に、乗り物車両14は乗り物の残りに進むことができ、そこは、別の同様なトンネル18、又は特徴部のあらゆる他の組合せを含むことができる。
【0027】
図4、5、6、及び7は、トンネル18の第2の端部94が、乗り物経路16からの離脱を含むことができる異なる向きに操作されるように構成されたシステム10の実施形態の斜視図を含む。
図4に示すように、乗り物車両14は、第1の端部90を通ってトンネル18に入る。乗り物車両14は、中間位置92に近づく時に減速する。
図3に示す実施形態と同様に、投影システム22は、速度の錯覚を作り出すために、乗り物車両14が中間位置92に近づく時にトンネルの壁20に画像を投影することができる。何らかの時点で、乗り物車両14が中間位置92で静止する前か後のいずれかに、トンネル18の第2の端部94は、それが搭乗者12には見えないように乗り物経路16から外れることができる(
図5)。一部の実施形態では、トンネルは、トンネルプラットフォーム120上に配置することができる。1又は2以上のアクチュエータ62を使用して、トンネルの移動を制御することができる。更に、1又は2以上のセンサ64をトンネル18又はトンネルプラットフォーム120を通して配置してその作動をモニタすることができる。
【0028】
図3に示す実施形態と同様に、乗り物車両が中間位置92で停止するか又は速度を落とす時に、投影システム22は、トンネルの壁20に画像を投影して速度の錯覚を作り出すことができる。システム10は、速度の錯覚を強化するために、モーションベース74、傾斜プラットフォーム、風発生システム70、音響システム66などを含むことができる。しかし、
図4-7に示す実施形態では、乗り物システム10は、双方向の方向転換と共に上り、下り、及びその組合せを模擬する機能を有する。例えば、
図6は、上り坂を模擬するためにトンネル18の第2の端部94が上に傾斜したシステム10の実施形態を示している。類似の方法を使用して、下り坂を模擬することができる。同様に
図7は、システム10が右折と左折の両方を模擬することができることを示している。右折、左折、上り坂、下り坂、及びその組合せを通して速度を模擬する機能を有することにより、乗り物システム10は、単一方向転換を模擬する類似のシステム10よりも長時間にわたって乗り物車両14の搭乗者12に対して速度の錯覚を作り出すことができる。移動プラットフォーム(例えば、モーションベース)74は、トンネル構成に対する修正と連携して移動することにより、実際の速度及び方向の変化の模擬を容易にすることができる。例えば、
図4に示す方向付けでは、モーションベース74の移動は、急な坂を上ることに関連付けられた力を模擬することができる。同様に、モーションベース74の移動は、トンネル18の対応する方向付けの変化と連携して様々なタイプの方向転換及び方向変化に関連付けられた力を模擬することができる。
【0029】
乗り物車両14が静止しているか又は中間位置で乗り物経路16に沿ってゆっくりと移動している期間の後で、乗り物車両14は、中間位置92から離れる方向に加速するように作動させることができる。乗り物車両14がトンネル18を出る前の何らかの時点で、トンネルの第2の端部94は、車両14の通過を容易にする位置に向けることができる(例えば、乗り物経路16の態様と再接続することにより)。この時間中に、投影システム22は、乗り物車両14が停止又は減速の状態から加速していることを知覚しないように搭乗者12が促されるように、トンネル18の壁20に画像を投影することができる。例えば、投影システム22は、乗り物車両14がトンネル18内にある間中は一定速度で移動していると搭乗者12が知覚するように、乗り物車両14の加速及び減速とは反対に投影画像を加速及び減速することができる。他の実施形態では、投影システム22によって投影される画像は、搭乗者を混乱させるために乗り物車両14とは異なる割合で加速及び減速することができる。
図4-7に示すように、投影システム22は、速度の錯覚を更に強化するために、乗り物経路16(例えば、投影された車線境界線)に投影することができる。更に、投影システム22は、閃光、暗闇、大きい音、及び他の投影された画像を使用して搭乗者12を混乱させることができる。
【0030】
乗り物車両14が中間位置92から離れるように加速する時に、乗り物車両はトンネル18の第2の端部94に向けて進み、そこで乗り物車両14はトンネル18を出る。トンネル18の退出時に、乗り物車両14は乗り物の残りを通って乗り物経路16を進むことができ、そこは、別の同様なトンネル18、又は特徴部のあらゆる他の組合せを含むことができる。
【0031】
図8、9、及び10は、トンネル18の第2の端部94が乗り物経路16から外れる乗り物システム10の他の実施形態を示している。
図4-7に示す実施形態と同様に、乗り物車両14は、第1の端部90を通ってトンネル18に入り、乗り物車両14が中間位置92に近づく時に減速する。投影システム22は、乗り物車両14が中間位置92に近づく時に、速度の錯覚を作り出すためにトンネル18の壁20に画像を投影する。乗り物車両14が中間位置92で止まるか又は速度を落とす前か後の何らかの時点で、トンネル18の第2の端部94は、乗り物経路16から外れる。
図8-10に示す実施形態では、トンネル18は、モーションベース74上に配置することができる。モーションベースは、トンネル18の移動を容易にするアクチュエータ62及び/又はセンサ64を含むことができる。
図4-7に示すトンネル18の底部は可撓性とすることができるのに対して、
図8-10に示すトンネル18の底部は剛性とすることができる。従って、トンネルの剛性セクション134、136は、ヒンジ138とセクション136間の間隙に対処する可撓性継手140とによって接続することができる。例えば、可撓性継手は、トンネルセクション134、136間の間隙を覆う1又は2以上の可撓性布地とすることができる。他の実施形態では、可撓性継手140は、トンネルセクション136が上下に傾く時に互いに対して移動する伸縮性パネルの1又は2以上の組を含むことができる。更に他の実施形態では、可撓性継手140は、トンネルセクション136、134間の間隔の変化に対処するために蛇腹又は他の可撓性構造を含むことができる。一部の実施形態では、傾斜トンネルセクション136は、モーションベース74によって起動することができる。他の実施形態では、トンネルは、アクチュエータ62(例えば、線形アクチュエータ)によって起動することができる。乗り物車両14が静止している間、トンネルは、乗り物経路16の上り及び下りを通して速度の錯覚を模擬するために上方(
図9)及び下方(
図10)に傾けることができる。一部の実施形態では、
図8、9、及び10に示す上向き及び/又は下向きの速度錯覚を使用して、高度の増加が正味ゼロであるのに乗り物が上りよりも下りに多くの時間を費やすように搭乗者に知覚させることができる。
【0032】
議論した他の実施形態と同様に、乗り物車両14がトンネル18内の中間位置に静止しているか又は減速状態にある期間の後に、乗り物車両14は中間位置から離れるように加速し、トンネルを通って進み始める。乗り物車両14がトンネル18を出る前の何らかの時点で、トンネルの第2の端部94が乗り物経路16に再接続する。乗り物車両14が進む時に、投影システム22は、トンネル18の壁20に速度の錯覚を維持する画像を投影する。投影システム22によって投影された画像は、乗り物車両14が加速するのと同じ割合で加速して一定速度の錯覚を作り出すことができ、又は投影された画像は、乗り物車両14の加速及び減速とは異なる割合で加速及び減速しているように見えて搭乗者を混乱させることができる。投影システム22はまた、閃光、暗闇、及び他の投影画像を使用して、更に速度の錯覚を作り出す又は搭乗者12を混乱させることができる。
【0033】
図11、12、及び13は、乗り物車両14がトンネル18を通って移動するのではなく、トンネル18の同じ端部90を通って出入りする乗り物システム10の実施形態を示している。一部の実施形態では、トンネル18は、古典的な意味でのトンネル(すなわち、乗り物車両14が通過する入口及び出口を有する)ではなく、代わりに入口を有するが出口を持たない偽トンネル150とすることができる。
図11-13に示す実施形態では、トンネル18の断面積は、円錐又は豊饒の角形状様式で第1の端部90から第2の端部94まで減少する。一部の実施形態では、トンネル18は、第2の端部94で点になる場合がある。他の実施形態では、トンネル18の第2の端部94は開いているが、トンネル18の第1の端部90の開きよりも小さい。そのような実施形態は、トンネル18が実際よりも長いという錯覚を作り出すことができる。更に他の実施形態では、トンネル18の第2の端部94は、第1の端部90と同じ断面積を有することができる。
図11-13に示すように、トンネル18の曲がる方向を使用して上り、下り、及び湾曲を模擬することができる。上述の実施形態と同様に、トンネル18は可撓性(例えば、骨組み支持構造を覆う布地)であって異なる向きに曲げることができ、又はトンネル18は剛性であって第1の端部90の周りに回転して方向の変化を模擬することができる。
【0034】
乗り物車両14は、第1の端部90を通ってトンネル18に入り、中間位置92に進む。乗り物車両14が中間位置92に向けて進む時に、投影システム22は、トンネル18の壁20に速度の錯覚を作り出す画像を投影する。例えば、壁20に投影される画像は、一定速度、増加する速度、低下する速度、又はその組合せの錯覚を作り出すことができる。
【0035】
中間位置92へのその接近に際して乗り物車両14が減速する時に、乗り物車両14が静止していても、速度を落としていても、中間位置92で停止していても、投影システム22はトンネル18の壁20に画像を投影して移動の錯覚を作り出すことができる。上述のように、中間位置は、モーションベース74の上にある場合がある。中間位置92はまた、ターンテーブル152の上にある場合がある。乗り物車両14は、中間位置92で又は内で静止したまま又は速度を落としたままであるが、1又は2以上のトンネルアクチュエータ62は、トンネル18の第2の端部94を移動してトンネル18の曲率及び/又は方向を変え、上り、下り、方向転換、又はそれらの何らかの組合せを模擬することができる。そのような実施形態では、トンネル18は、固定された第1の端部90と移動可能な第2の端部94とを収容するために可撓性材料(例えば、支持構造上に掛けられた可撓性の布)で製造することができる。他の実施形態では、トンネル18は、剛性であってトンネル18の第1の端部90の開口部で軸受154(例えば、玉軸受又は何らかの他の回転インタフェース)の周りに回転するように構成することができるので、第1の位置でトンネルは右折を模擬し(
図11)、第2の位置でトンネルは上向き軌道を模擬し(
図12)、第3の位置でトンネルは下向き軌道を模擬し(
図13)、第4の位置でトンネルは左折を模擬する(図示せず)。上述のように、投影システム22によって投影される画像は、一定速度の錯覚を作り出すことができ、又は激しく変化する程度の加速の錯覚を作り出して搭乗者12を混乱させることができる。更に、乗り物システム10は、モーションベース74、風発生システム70、音響システム66、又は他のシステムを使用して速度の錯覚を更に強化することができる。
【0036】
期間の後に、乗り物車両14は回転し、中間位置92から離れるように加速し、第1の端部90を通ってトンネル18を出る。乗り物車両14は、ターンテーブルで回転させることができ、乗り物車両14自体が搭乗者を回転させるための機構を有することができ、又は乗り物経路16がトンネル18内に配置された180度の方向転換を含む場合がある(
図11-13に示す)。乗り物システム10は、乗り物車両14が回転してトンネル18を出る時に、搭乗者12を混乱させるために投影システムからの暗闇又は輝く閃光を使用して乗り物車両14が回転した又は別の方法で方向を変えたことに搭乗者12が気付かないようにする。トンネル18の退出時に、乗り物車両は乗り物の残りに進むことができ、そこは、別の同様なトンネル18、又は特徴部のあらゆる他の組合せを含むことができる。
【0037】
図14及び15は、曲がり角の内側でカルーセルに大道具を取り付けた乗り物システム10の実施形態を示している。
図14及び15に示す実施形態では、トンネル18は、乗り物経路16の曲がり角の周りに配置することができる。上述の実施形態とは異なり、トンネル18は曲がり角の外側にのみ壁を有する。しかし、一部の実施形態では、トンネル18は、トンネルの入口(例えば、第1の端部90)及び/又は出口(例えば、第2の端部94)において曲がり角の内側と外側の両方に壁20を有することができる。制御システム52の制御下にある1又は2以上のアクチュエータ62及び/又はセンサ64を含むことができるカルーセル160は、乗り物車両14に対して移動する面又は物体(例えば、大道具162)を提供することにより、速度の錯覚を強化することができる。一部の実施形態では、複数の大道具162又は他の物体は、カルーセル160に取り付けることができる。例えば、大道具162は、カルーセル160が回転する時に乗り物車両14の傍を、その上を、又はその周りを移動する梁、アーチ、又は他の物体を含むことができる。
【0038】
前に議論した実施形態と同様に、乗り物車両14は、第1の端部90を通ってトンネル18に入り、中間位置92に進む。乗り物車両14は、中間位置92に近づく時に減速する。乗り物車両14が中間位置90に近づく時に、乗り物システム10は速度の錯覚を作り出す。例えば、投影システム22によって投影された画像と、カルーセル160とは、乗り物車両14が減速する時に加速することができる。画像及びカルーセル160の加速は、一定速度の錯覚を作り出すために、乗り物車両14の減速と等しくかつ反対方向とすることができる。他の実施形態では、画像及びカルーセル160は、加速の錯覚を作り出するために、乗り物車両が加速するよりも急速に加速することができる。様々な他の組合せが可能である。乗り物車両14が中間位置92に近づく時に、制御システム50の制御下にある様々な他のシステム(例えば、風発生システム70、音響システム66、モーションベース74、乗り物車両アクチュエータ58及びセンサ60、トンネルアクチュエータ62及びセンサ64)は、速度の錯覚を作り出すのを助けることができる。
【0039】
乗り物車両14は、次に、トンネル18の第1の端部90及び第2の端部94の搭乗者の眺めが遮られる中間位置92で止まるか又は速度を落とすことができる。乗り物車両14は、ある期間にわたって中間位置92で静止したまま又は速度を落としたままに留まることができる。この時間中に、制御システム50の制御下にある乗り物システム10は、速度の錯覚を作り出す。例えば、投影システム22は、トンネル18の壁20に速度の錯覚を作り出す移動する画像を投影することができる。カルーセル160は、1又は2以上の面、物体、又は大道具162が乗り物車両14の上、傍、又はその周りを通過するように一定速度又は変化する速度のいずれかで回転することができる。他の実施形態と同様に、中間位置92は、乗り物車両14を傾かせるか又は振動させるモーションベースの上にある場合がある。風発生システム70(例えば、1又は2以上のファン72)は、搭乗者12に空気を吹き付けることによって速度の錯覚を強化することができる。これに加えて、音響システム66は、乗り物車両14が動いているかのように響く騒音を再生することができる。
【0040】
乗り物車両14が静止しているか又は速度を落とした状態にある期間の後に、乗り物車両14は中間位置92から離れるように加速し、トンネル18を通ってトンネルの第2の端部へ進むとすることができる。乗り物車両14がトンネルの第2の端部に進む時に、乗り物システム10は速度の錯覚を作り出し続ける。錯視は、投影システム22、音響システム66、風発生システム70、モーションベース、又は乗り物システム10を通して配置されたあらゆる数のアクチュエータによって作り出すことができる。一部の実施形態では、様々なシステムは、制御システム50の制御下にある場合があり、制御システム50は、乗り物車両上のセンサ60、トンネル内のセンサ64、又はシステム10を通して他所に配置されたセンサからの入力に基づいて様々なシステムを制御する。他の実施形態では、システム10は、乗り物オペレータが開始ボタンを押し、乗り物システムが同じ様式で同じ一連の段階を何度も何度も行う「プッシュ-プレイ」システムとすることができる。一部の実施形態では、例えば、投影システム22によって投影される画像と、カルーセル160とは、乗り物車両14が中間位置92から離れるように加速する時に減速し、乗り物車両14がトンネル18にある間は一定速度の錯覚を作り出すようにする。一部の実施形態では、カルーセル160と投影システム22によって投影される画像は、乗り物車両14がトンネル18の第2の端部94に到達する時までには移動を停止することができる。他の実施形態では、投影される画像及び/又はカルーセル160は、乗り物車両がトンネル内にある間は、変化する速度の錯覚を作り出すために加速及び減速することができる。トンネル18の退出時に、乗り物車両14は、追加のトンネル18が含まれる又は含まれない場合がある乗り物システム10のあらゆる数の他の特徴部まで乗り物経路16に沿って進むことができる。
【0041】
図16、17、18、及び19は、
図14及び15に示す回転カルーセル160に装着された大道具162とは対照的に、1又は2以上の大道具162が実質的に横方向180に移動される乗り物システム10の実施形態を示している。
図16-19に示す実施形態では、乗り物車両14は、トンネル18に入った状態で、乗り物車両14が実際よりも速く移動しているという錯覚を作り出すために複数の大道具162が実質的に横方向180に移動するので、中間位置92に静止したままであるか又はトンネル18をゆっくりと移動することができる。
図16-19に示す大道具は形状が矩形であるが、これは単に大道具162の移動を説明するためのものに過ぎず、大道具はあらゆる形状又は大きさとすることができることを理解しなければならない。大道具162は、大道具162の上部、底部、又は側部にある場合がある1又は2以上の軌道を使用して移動することができる。しかし、大道具162を移動するための他のシステムも可能である。
図19に示すように、乗り物車両14が1又は2以上の大道具162を通過した状態で、大道具はその横方向とは反対方向に後退し、トンネル18に入る次の乗り物車両14のためにリセットされる。
図16-19は乗り物システム10の1つの可能な特徴を示し、横に移動する大道具162の特徴は、本明細書に説明する他の特徴部(例えば、消失点トンネル、可撓性トンネル、単一端部を通って出入りするトンネル、カルーセルを有するトンネル)と組み合わせることができることを理解しなければならない。
【0042】
図20は、大道具162がトレッドミルタイプシステム200によりトンネルを通って案内される乗り物システム10の実施形態を示している。
図20に示す実施形態では、複数の大道具162は、ベルト、チェーン、又は他の可撓性の一連のリンケージによって互いにリンクされる。
図20は、各大道具162の上部での取り付けを示すが、取り付けは、大道具162の底部、側部、又は他所からのものである場合がある。
【0043】
他の実施形態と同様に、乗り物車両は、第1の端部90を通ってトンネルに入る。乗り物車両14は、中間位置に向けて減速して中間位置で止まる場合があり、又はトンネル18を通ってゆっくりと進むことができる。次に、大道具システム200は、大道具162を移動し始めて乗り物車両14が実際よりも速く移動しているという錯覚を作り出すことができる。大道具162は、乗り物経路16の上方、乗り物経路16の下方、又は側部の周り(例えば、壁20で覆い隠される)を循環し、乗り物車両14の前辺りで戻ることができる。同じ大道具162は、乗り物車両14の傍、上、又はその周りを何度も案内される場合があるので、大道具162が乗り物車両14の傍、上、又はその周りを通過することによって作り出される錯覚は限りなく続くことができる。しかし、
図20は大道具162の移動を伝えるために単純化されていること、及び大道具システム200は制御システム50の制御下で、及び/又は投影システム22、音響システム66、風発生システム70、モーションベース、乗り物システム10を通して配置されたアクチュエータ、又は速度の錯覚を強化するための他のあらゆる数のシステムと合わせて作動可能であることを理解しなければならない。
【0044】
ある期間の後で、乗り物車両14は、トンネル18の第2の端部94に向けて加速する。大道具システム200が大道具162を移動する速度の割合は、乗り物車両の加速及び減速に対応して変えることができる。例えば、大道具システム200は、一定速度の錯覚を作り出すために乗り物車両14と大道具162の間に一定の相対速度を維持するように構成することができる。一部のシステムでは、これは、制御システム50が乗り物車両上のセンサ60、トンネル18内のセンサ64、又はシステム10を通して他所に配置されたセンサからの入力に反応し、それに応じて大道具162の速度又は乗り物車両の速度を調整することによって達成することができる。他の実施形態では、この効果は、制御システム50なしで達成することができる。これに加えて、大道具システム200は、上述の他のシステム(投影システム22、音響システム66、風発生システム70)と連携して機能し、速度の錯覚を作り出す又は強化することができる。
【0045】
図21は、乗り物システム10を使用して速度の錯覚を作り出すための工程220を示している。ブロック222では、乗り物システム10又はトンネル18は、乗り物車両14を受け入れる。一部の実施形態では、乗り物車両14は、トンネル18のいずれの側でも開放端からトンネル18に入ることができる。
【0046】
ブロック224では、乗り物車両が減速する時に画像が投射され、及び/又は大道具162が移動される。乗り物車両14は、そこでトンネル18に入るトンネル18の第1の端部90と、トンネルの第2の端部がそこからは見えないトンネル内の中間位置92との間で減速する。乗り物車両が減速する時に、投影システム22はトンネル18の壁20に画像を投影し、及び/又は大道具システム200が大道具162を移動して速度の錯覚を作り出すようにする。投影システム22は、いくつかの投影機24、自己照明式パネル26、又は面上に画像を表示する何らかの他の方法を含むことができる。一部の実施形態では、投影画像又は大道具162は、一定速度の錯覚を作り出すために乗り物車両14の減速とは反対の割合で加速するか又は加速するように見えるものとすることができる。例えば、乗り物車両14は、トンネルに入り、減速し、一部の場合では停止し、加速し、次にトンネルを出る場合がある。この時間中に、投影システムは、乗り物車両14が一定速度でトンネル18を移動していると搭乗者12が知覚するようにトンネルの壁20に画像を投影することができる。他の実施形態では、乗り物車両14及び投影画像及び/又は大道具の加速を不一致にして加速又は減速の錯覚を作り出すことができる。例えば、投影画像は、乗り物車両14がトンネル18内にある間に実際よりも遥かに長い距離を走破したという錯覚を搭乗者に作り出すことができる。
【0047】
壁の上に投影される画像は、自動車又は列車でトンネルを通って進行することを模擬することができる。例えば、投影画像は、滑らかな壁の面上を移動するテクスチャ(例えば、煉瓦、石、岩石など)を模擬することができる。投影画像は、ドア、窓、支持構造のようなトンネル特徴部を含むことができる。更に他の実施形態では、トンネル18の壁20の上に投影される画像は、トンネルを全く模擬しない場合がある。例えば、投影画像は、空、雲、木、建物、水域、野生生物、航空機、列車、及び他の車両などを含むことができる。
【0048】
一部の実施形態では、乗り物システム10はまた、他のシステム(例えば、音響システム66、風発生システム70、照明、モーションベース74、及びカルーセル160)を利用して速度の錯覚を更に強化することができる。乗り物車両14は、トンネル18内の中間位置92で停止することができる。例えば、投影画像を加速することは、モーションベース74の振動、風発生システム70によって引き起こされるトンネルを通る気流の増加、及び音響システム66によって生成される音(例えば、エンジンの空吹かし、ギアチェンジ、及び投影画像に対応するドップラー効果の模擬など)である場合がある。一部の実施形態では、制御回路52は、乗り物車両14に搭載されている1又は2以上のセンサ60からの入力を受信し、それに応じて投影システム22、音響システム66、風発生システム70、乗り物経路16、トンネル18、大道具162、又は他の構成要素を制御プログラム又はアルゴリズムに従って制御し、速度の錯覚を作り出す。他の実施形態では、乗り物システム10全体を通したアクチュエータを起動してセンサからの入力に基づいてサイクル毎に変化しない反復可能な乗り物体験を作り出すことができる。
【0049】
ブロック226では、速度の錯覚を作り出すために画像が投影される及び/又は大道具が移動される。上述のように、乗り物車両の搭乗者12に対して速度の錯覚を作り出すために、投影システム22はトンネル18の壁20に画像を投影することができ、及び/又は大道具162はトンネル18を通って移動することができる。音響システム66、風発生システム70、照明、モーションベース74、カルーセル160のような他のシステムを使用して速度の錯覚を更に強化することができる。一部の実施形態では、トンネル18は、乗り物経路16から切り離されて移動することができる。乗り物車両14が中間位置92に静止しているか又は速度を落とした状態にある期間の後に、乗り物車両14は中間位置92から離れるように加速し始める。一部の実施形態では、乗り物車両14は、トンネル18の第2の端部94に向けて加速し、トンネル18を通って進むことができる。他の実施形態では、乗り物車両14は、トンネル18の第1の端部90に向けて加速して戻り、入ったのと同じ端部からトンネル18を出る。しかし、一部の実施形態では、乗り物車両14は、トンネル18から外に加速しない場合がある。これに代えて、乗り物車両14は、トンネルの中間位置92から第2の端部94まで一定速度で進むことができる。
【0050】
ブロック228では、乗り物車両14が中間位置92から離れるように加速される時に、画像が投影される及び/又は大道具が移動される。一部の実施形態では、投影画像又は大道具162は、乗り物車両14が加速する時に減速して一定速度の錯覚を作り出すことができる。他の実施形態では、加速又は減速の錯覚を作り出すか又は搭乗者12を混乱させるために、乗り物車両14の加速と投影画像又は大道具162の加速又は減速とを不一致にすることができる。一部の実施形態では、乗り物システム10は、乗り物車両14が回転する間に眩しい光又は暗闇を使用して搭乗者12を混乱させることができる。音響システム66、風発生システム70、照明、モーションベース74、カルーセル160などのような他のシステムを使用して速度の錯覚を更に強化することができる。
【0051】
本発明の開示の技術的効果は、搭乗者12が知覚するほどに長い距離を乗り物車両14が走破することなく、搭乗者12に対して速度及び/又は方向転換の錯覚を作り出すことを含む。本明細書に開示するシステム及び方法を使用して遊園地乗り物システムのフットプリントを縮小し、乗り物システムに必要な不動産の量を低減することができる。開示する技術を使用して、設定された大きさの遊園地で乗り物システムの数を増加させ、望ましい数の乗り物システムを有する遊園地に必要な不動産の量を低減し、又は遊園地を建設して運営するコストを低減することができる。
【0052】
本発明のある一定の特徴のみを本明細書に図示して説明したが、多くの修正及び変更は、当業者に想起されるであろう。従って、添付の罹患特許請求の範囲は、全てのそのような修正及び変更を本発明の真の精神に該当するものとして網羅するように意図していることは理解されるものとする。
【符号の説明】
【0053】
10 乗り物システム
16 乗り物経路
18 トンネル
22 投影システム
26 自己照明式パネル