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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-15
(54)【発明の名称】リパーゼ活性阻害剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/736 20060101AFI20220207BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220207BHJP
   A61K 36/52 20060101ALI20220207BHJP
   A23L 33/105 20160101ALN20220207BHJP
   A61K 131/00 20060101ALN20220207BHJP
   A61K 8/97 20170101ALN20220207BHJP
   A61P 3/04 20060101ALN20220207BHJP
   A61P 17/08 20060101ALN20220207BHJP
   A61P 17/00 20060101ALN20220207BHJP
【FI】
A61K36/736
A61P43/00 111
A61K36/52
A23L33/105
A61K131:00
A61K8/97
A61P3/04
A61P17/08
A61P17/00
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2016221448
(22)【出願日】2016-11-14
(65)【公開番号】P2018080120
(43)【公開日】2018-05-24
【審査請求日】2019-07-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000004341
【氏名又は名称】日油株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100163658
【弁理士】
【氏名又は名称】小池 順造
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100151301
【弁理士】
【氏名又は名称】戸崎 富哉
(74)【代理人】
【識別番号】100158724
【弁理士】
【氏名又は名称】竹井 増美
(72)【発明者】
【氏名】河原塚 悠
(72)【発明者】
【氏名】林 伸二
(72)【発明者】
【氏名】松藤 孝志
【審査官】横田 倫子
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-229167(JP,A)
【文献】特開2013-209339(JP,A)
【文献】特開2014-043397(JP,A)
【文献】特開2006-316069(JP,A)
【文献】特開2003-113026(JP,A)
【文献】特表2011-518223(JP,A)
【文献】特開2010-009748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00
A61P
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンズの果汁を含有する、リパーゼ活性阻害剤。
【請求項2】
さらに、ペカン(Carya illinoensis)の種子または種子殻の水、メタノール、エタノール、プロパノールおよびイソプロパノールからなる群より選択される1種または2種以上による抽出物を含有する、請求項1に記載のリパーゼ活性阻害剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リパーゼ活性阻害剤に関する。
【背景技術】
【0002】
リパーゼは、生体内で主に消化液(胃液、膵液等)に含まれる酵素で、トリアシルグリセロールを脂肪酸とグリセリンとに分解し、脂質の消化を行う消化酵素であり、食物の消化吸収を補助する働きを担うため、生体内の各組織を活動させるために重要なものである。
一方、皮膚においては、プロピオニバクテリウム アクネス(Propionibacterium acnes)により産生されたリパーゼと、皮脂に含まれるトリアシルグリセロールが反応し、生成した遊離脂肪酸が丘疹、膿疱、結節、嚢腫といった炎症性ざ瘡の発症に関与することが知られている。また、頭部や顔面において、皮脂中に含まれるトリアシルグリセロールが癜風菌等の真菌が産生するリパーゼにより分解されて生じた遊離脂肪酸が皮膚を刺激することが知られている。また、脂漏性皮膚炎の主な原因であるといわれており、遊離脂肪酸等により頭皮の剥離が引き起こされて、フケを生じる可能性も報告されている。
さらにまた、高カロリーの食品成分を摂取した際、リパーゼは脂質を消化し、食物の消化吸収を補助する働きを担うことから、脂質等を体内に吸収させることで、肥満の一因となることが知られている。
【0003】
そのため、医薬品、医薬部外品、化粧品又は食品においては、リパーゼ活性を阻害することで、尋常性ざ瘡や脂漏性皮膚炎を改善し、フケの発生や肥満を防止し得る薬剤が求められている。
しかし、現状では、リパーゼの活性を阻害する薬剤の有効性は未だ十分に満足できるものではない。例えば、ビワの葉抽出物(特許文献1参照)等が報告されているが、他の配合成分との関係からリパーゼ阻害効果を発揮できず、有効性において、必ずしも満足し得ないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平10-265364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記事情に鑑み、従来のものに比べて、安定性や有効性に優れるリパーゼ活性阻害剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために、リパーゼ活性阻害剤について、様々な植物を用いて鋭意研究を重ねてきた。その結果、バラ科のアンズの果汁が優れたリパーゼ活性阻害作用を有し、しかも安定性にも優れることを見出した。さらに、アンズの果汁と、ペカン抽出物とを組み合わせることで、アンズの果汁を単独で用いる場合に比べてリパーゼ活性阻害作用がさらに高められることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下に関する。
[1]アンズの果汁を含有する、リパーゼ活性阻害剤。
[2]さらに、ペカン(Carya illinoensis)抽出物を含有する、[1]に記載のリパーゼ活性阻害剤。
【発明の効果】
【0008】
本発明のリパーゼ活性阻害剤は、安定性および有効性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明のリパーゼ活性阻害剤は、アンズ果汁を含有する。また、本発明のリパーゼ活性阻害剤は、さらにペカン抽出物を含有する。
まず本発明に用いられるアンズ果汁とペカン抽出物について説明する。
【0010】
[アンズ果汁]
本発明において用いるアンズ果汁は、バラ科(Rosaceae)サクラ(Prunus)属に属する落葉小高木であるホンアンズ(Prunus armenica L.)、ホンアンズの栽培品種であるアンズ(Prunus armeniaca L.var. ansu Maxim.)、マンシュウアンズ(Prunus mandshurica Koehne)およびモウコアンズ(Prunus sibirica L.)等の果実から得られる果汁である。
本発明の目的には、ホンアンズ、アンズおよびマンシュウアンズの果実から得られる果汁が好ましく、ホンアンズおよびアンズの果実から得られる果汁がより好ましい。
【0011】
本発明においては、ホンアンズ、アンズ等の果実を圧搾して得られた果汁をそのまま使用してもよく、あるいはそれをさらに濃縮した濃縮果汁を使用してもよい。また、果実を圧搾して得られた果汁やその濃縮果汁に、ろ過、遠心分離、各種溶媒による希釈、カラム等による分画等の処理を施して得られた処理物を使用することも可能である。すなわち、本発明における「果汁」とは、果実を圧搾して得た果汁そのもの、濃縮果汁若しくはこれらの処理物をいう。なお、果実から果汁を得るための手段および果汁に対する処理には、水や有機溶媒による抽出は含まれない。
本発明においては、アンズ果汁として、アンズの果実を圧搾して調製した果汁や、さらに濃縮または種々の処理を行って得られた果汁を用いることができるが、例えば、グリセリンを15質量%、水を45質量%含有するアンズ果汁である「アンズ果汁PH」(日油株式会社製)等の市販の製品を用いることもできる。
【0012】
[ペカン抽出物]
本発明において用いられるペカン抽出物は、クルミ科ペカン属に属する落葉高木であるペカン(ピカンまたはピーカン)(Carya illinoensis)の抽出物である。本発明の目的には、果実、種子等の抽出物が好ましく用いられ、種子または種子殻の抽出物がより好ましく用いられる。
ペカンの抽出物は、種子または種子殻をそのままもしくは乾燥した後に、ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン等のケトン類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類、低級アルコール、多価アルコール等のアルコール類および水等の溶媒の1種または2種以上とともに加熱還流し、あるいは前記溶媒の1種又は2種以上により抽出して得られる。中でも、水およびメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコールから選ばれる1種または2種以上で抽出して得た抽出物が好ましく、水で抽出して得た抽出物がさらに好ましい。
【0013】
具体的な抽出方法としては、特開2000-072686号公報に記載された以下の方法が挙げられる。
まず、種子または種子殻をそのままあるいは乾燥処理した後破砕し、その重量の5倍~100倍量程度の抽出溶媒に浸漬し、又は前記溶媒中で撹拌、破砕等を行うことにより抽出する。抽出温度は、使用する抽出溶媒の種類に応じて適宜決定される。例えば抽出溶媒が水である場合には、抽出温度は通常20℃~120℃程度であり、抽出溶媒が低級アルコールの場合、通常20℃~50℃程度、好ましくは室温である。抽出処理後、ろ過、遠心分離などの手段により固液分離して抽出物を得る。
【0014】
抽出物はそのまま用いてもよく、常法に従って抽出溶媒を留去して濃縮し、必要に応じて精製、乾燥等の処理を行って用いてもよい。また、乾燥した抽出物を、水、エタノール、1,3-ブチレングリコール等の1種または2種以上の溶媒で溶解して用いてもよい。
本発明においては、ペカンから上記の方法により抽出物を得て用いてもよいが、「ピーカンナッツエキスBG-2」(日油株式会社製)等の市販の製品を用いることもできる。
【0015】
[リパーゼ活性阻害剤]
本発明のリパーゼ活性阻害剤は、上記のアンズ果汁、あるいは上記のアンズ果汁およびペカン抽出物に、必要に応じて、製剤化に際して汎用される一般的な添加剤を加え、通常の製剤化手段、たとえば第十七改正日本薬局方製剤総則[3]製剤各条に記載された方法等に従って、液状、懸濁液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、粉末状、顆粒状、タブレット状、カプセル状等の種々の形態の製剤とすることができる。
【0016】
本発明のリパーゼ活性阻害剤におけるアンズ果汁の含有量は、リパーゼ活性阻害剤の全量に対し、乾燥残留物重量にして好ましくは0.04重量%~40重量%であり、より好ましくは0.4重量%~10重量%である。
また、本発明のリパーゼ活性阻害剤がさらにペカン抽出物を含有する場合、ペカン抽出物の含有量は、リパーゼ活性阻害剤の全量に対し、乾燥残留物重量にして好ましくは0.001重量%~1重量%であり、より好ましくは0.01重量%~0.5重量%である。
アンズ果汁とペカン抽出物との含有量比(アンズ果汁:ペカン抽出物)は、乾燥残留物の重量比にして1000:1~1:1であることが好ましく、400:1~4:1であることがより好ましい。
なお、ここで「乾燥残留物重量」とは、各抽出物を乾固した際の残留分の重量をいう。
【0017】
本発明のリパーゼ活性阻害剤に含有され得る添加剤としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、被覆剤、基剤、溶剤、溶解補助剤、可溶化剤、懸濁化剤、分散剤、乳化剤、安定化剤、抗酸化剤、粘稠化剤、保存剤、pH調整剤、矯味剤、香料、着色剤等が挙げられ、これらは、本発明の特徴を損なわない範囲で、1種または2種以上を用いることができる。
【0018】
本発明のリパーゼ活性阻害剤は、そのまま、または必要に応じて上記した一般的な添加剤を加えて、医薬品、医薬部外品、食品、化粧品等とすることができる。
【実施例
【0019】
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
【0020】
[実施例1~4]リパーゼ活性阻害剤
表1に示す処方に従い、実施例1~4のリパーゼ活性阻害剤および比較例1~3の組成物を調製した。その際に用いたアンズ果汁[(a)成分]およびペカン抽出物[(b)成分]、ならびに、アンズと同様にバラ科(Rosaceae)の植物であるモモ(Amygdalus persica L.)およびリンゴ(Malus pumila)の果汁[(a’)成分]については、以下の通りである。
(a)成分:アンズ果汁
アンズ果汁としては、「アンズ果汁PH」(日油株式会社製)を使用した。なお、該果汁の乾燥残留物量は、40質量%であった。
(a’)成分:モモ果汁、リンゴ果汁
モモ果汁としては、「Hormo Fruit Peach/N」(香栄興業株式会社製)、リンゴ果汁としては、「Hormo Fruit Apple/N」(香栄興業株式会社製)を使用した。なお、該果汁の乾燥残留物量は、それぞれ30質量%であった。
(b)成分:ペカン抽出物
ペカン抽出物としては、「ピーカンナッツエキスBG-2」(日油株式会社製)を使用した。なお、該抽出物の乾燥残留物量は、1.0質量%であった。
【0021】
[試験例1]リパーゼ活性阻害試験
実施例1~4の各リパーゼ活性阻害剤および比較例1~3の組成物について、下記の方法によりリパーゼ活性阻害試験を行った。
リパーゼ阻害活性の測定は、ブタ膵臓由来リパーゼ(シグマアルドリッチ社製)および「リパーゼキットS」(大日本住友製薬株式会社製)を用いて行った。測定は、製造者の説明書を一部改変して行った。
すなわち、96ウェルプレートに、各試料溶液(実施例のリパーゼ活性阻害剤および比較例の組成物)10μL(盲検用は50体積%1,3-ブチレングリコール水溶液10μL)、酵素溶液(ブタ膵臓由来リパーゼ0.125mg/mL、0.1Mクエン酸緩衝液(pH=6.0)の溶液)10μL、発色液(0.5mg/mLの5,5’-ジチオビス(2-ニトロ安息香酸)を含む緩衝液)70μL、エラスターゼ活性阻害剤(フェニルメチルスルホニルフルオキシド)2μLを入れた後、30℃で5分間予熱し、基質液(三酪酸ジメルカプロール+ドデシル硫酸ナトリウム)8μLを加えた後、遮光下にて30℃で30分間反応させた。その後、反応停止液150μLを添加して反応を停止させた。
ブランクとしては、試料溶液、酵素溶液、エラスターゼ活性阻害剤、発色液を添加して30℃で5分間予熱し、30℃で30分間加熱した。30分後、基質液を添加した後、直ちに反応停止液を加えた。
各試料の吸光度を波長412nmで測定し、リパーゼ活性阻害率を下記の式を用いて算出した。その結果を表1に併せて示した。
【0022】
リパーゼ活性阻害率(%)=100-(A-C)/(B-C)×100
A:実施例および比較例の各試料を用い30分間反応させた時の吸光度
B:50体積%1,3-ブチレングリコール水溶液を用い30分間反応させた時の吸光度
:実施例および比較例の各試料を用い、かつ基質液を添加しないで30分間反応させた時の吸光度
:50体積%1,3-ブチレングリコール水溶液を用い、かつ基質液を添加しないで30分間反応させた時の吸光度
【0023】
【表1】
【0024】
表1に示されるように、アンズ果汁を含有する実施例1、2のリパーゼ活性阻害剤は、良好なリパーゼ活性阻害作用を有しており、アンズ果汁の濃度依存的にリパーゼ活性阻害作用が向上することが認められた。
一方、アンズと同様にバラ科の植物であるリンゴやモモの果汁を含有する比較例1、2の各組成物については、有効なリパーゼ阻害作用は認められなかった。
また、アンズ果汁とペカン抽出物を含有する実施例3、4のリパーゼ活性阻害剤では、アンズ果汁を単独で含有する場合に比べ、更にリパーゼ活性阻害作用が向上することが示された。
これに対し、ペカン抽出物のみを含有する比較例3の組成物については、有効なリパーゼ活性の阻害作用は認められなかった。
【0025】
[実施例5~8および比較例4]リパーゼ活性阻害剤(化粧水)
表2に示す処方に従い、リパーゼ活性阻害剤を化粧水として調製した。
その際に用いたアンズ果汁[(a)成分]およびペカン抽出物[(b)成分]については、上記実施例1~4のリパーゼ活性阻害剤の調製に用いたものと同様である。また、特許文献1にてリパーゼ活性阻害効果が報告されているビワの葉抽出物[(a’)成分]として、「ビワ抽出液BG-J」(乾燥残留物量=1.5質量%、丸善製薬株式会社製)を用いた。
<製造方法>
まず、ペンチレングリコール及びグリセリンをイオン交換水に添加して混合し、75℃~85℃で加熱溶解した。均一に溶解した後、冷却して、(a)成分、(a’)成分、(b)成分およびフェノキシエタノールを添加して混合し、化粧水を得た。
【0026】
これらの経時安定性について、各化粧水を透明ガラス容器に密封して0℃、25℃、40℃でそれぞれ3ヶ月間保存し、その外観を観察して、下記評価基準により評価し、判定を行った。結果を表2に併せて示した。
<評価基準>
○:安定性良好(いずれの温度においても外観の変化がない。)
×:安定性不良(いずれかの温度において澱(おり)、沈殿を生じるもしくは分離する、または変色が著しい。)
【0027】
【表2】
【0028】
表2に示されるように、アンズ果汁を含有する実施例5、6、アンズ果汁とペカン抽出物を含有する実施例7、8の各リパーゼ活性阻害剤は、化粧水として調製した場合において、いずれも経時安定性に優れていることが認められた。
一方、(a)成分の代わりに、特許文献1にてリパーゼ活性阻害効果が報告されているビワの葉抽出物を含有する比較例4のリパーゼ活性阻害剤は、化粧水として調製した場合、経時で澱の発生が確認され、経時的な安定性に劣ることが認められた。
【産業上の利用可能性】
【0029】
以上詳述したように、本発明により、安定性および有効性に優れるリパーゼ活性阻害剤を提供することができる。
本発明のリパーゼ活性阻害剤は、医薬品、医薬部外品、化粧品または食品として利用することができる。