(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21V 8/00 20060101AFI20220125BHJP
G09F 13/18 20060101ALI20220125BHJP
G09F 11/00 20060101ALI20220125BHJP
F21S 6/00 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
F21V8/00 310
G09F13/18 N
G09F11/00 G
G09F11/00 R
F21S6/00 500
F21V8/00 360
(21)【出願番号】P 2018071567
(22)【出願日】2018-04-03
【審査請求日】2021-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】715008285
【氏名又は名称】三村 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】110002055
【氏名又は名称】特許業務法人iRify国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三村 雅人
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-129388(JP,A)
【文献】特開平11-213730(JP,A)
【文献】特開平08-235925(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第101676622(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 8/00
G09F 13/18
G09F 11/00
F21S 6/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源が内部に配設された筐体と、
前記筐体に装着される複数の導光部材と、を備え、
前記複数の導光部材は、大きさが異なり、小さい導光部材の少なくとも一部を大きい導光部材が覆うような状態で、前記筐体の前記光源上に装着さ
れ、
前記複数の導光部材の内部、内周面、又は外周面には、所定の文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかに係る刻印がなされている
照明器具。
【請求項2】
前記筐体には溝部が設けられており、
前記光源は、前記筐体の前記溝部に設けられており、
前記複数の導光部材は、前記筐体に装着されるときに前記溝部に嵌合される
請求項1に記載の照明器具。
【請求項3】
光源と、
前記光源が内部に配設された筐体と、
前記筐体に装着される複数の導光部材と、を備え、
前記複数の導光部材は、大きさが異なり、小さい導光部材の少なくとも一部を大きい導光部材が覆うような状態で、前記筐体の前記光源上に装着され、
前記筐体には溝部が設けられており、
前記光源は、前記筐体の前記溝部に設けられており、
前記複数の導光部材は、前記筐体に装着されるときに前記溝部に嵌合され、
前記複数の導光部材は、前記溝部に嵌合された状態で、回転自在である
照明器具。
【請求項4】
前記複数の導光部材は、それぞれの高さ方向に垂直な平面による断面の直径が異なる中空の円筒形状である
請求項1
乃至請求項
3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項5】
前記複数の導光部材は、それぞれの高さ方向に垂直な平面による断面の直径と高さとが異なる中空の円筒形状である
請求項1
乃至請求項
3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
光源と、
前記光源が内部に配設され、溝部を有する筐体と、
前記筐体に装着されるもので、表面に所定の模様に係る刻印がなされた第1乃至第3の導光部材と、を備え、
前記溝部は、前記第1乃至第3の導光部材に対応した第1乃至第3の溝部からなり、
前記光源は、前記第1乃至第3の溝部にそれぞれ設けられており、
前記第1乃至第3の導光部材は、大きさが異なり、前記第1の導光部材の少なくとも一部を前記第2の導光部材が覆い、前記第2の導光部材の少なくとも一部を前記第3の導光部材が覆った状態で、前記筐体の前記溝部に回転自在に嵌合され、
前記第1乃至第3の溝部に設けられた光源の発光色は同一、又は少なくとも一つが他と異なる
照明器具。
【請求項7】
前記光源とは、発光ダイオードである
請求項1乃至請求項
6のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バリエーション豊富な表示を実現する照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)は、小型且つ低消費電力を実現するものとして、市場に拡がりを見せており、様々な製品に仕様されている。そして、従来、白熱電球等を用いていた照明器具についても、LEDを採用し、多種多様なデザインに造形されたものが、多数提案されている。
【0003】
さらに、LEDは、導光部材と組み合わせることで、広告用照明装置を実現することもでき、LEDや導光部材の特質を生かした様々な製品が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、複数の発光ダイオードからなる光源が取り付けられた光源基盤を、アルミニウム製の枠を用いて、導光板の側端縁方向にその導光板から離隔して配置し、看板広告用照明装置とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、多種多様な大きさや形状の導光部材を交換自在とし多様なデザインの照明装置を実現することは開示されていなかった。
【0007】
また、導光部材の透過性、及び刻印部における散乱性という特質を生かして、多層に重ねられた導光板の表面に刻印等された模様等の重なり具合を自由に変更可能とする照明器具については、従来存在しない。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、多種多様な大きさ、形状の導光部材を交換可能とし、多層に重ねられた導光部材の表面に刻印等された模様等の重なり具合を自由に変更可能とする照明器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る照明器具は、光源と、前記光源が内部に配設された筐体と、前記筐体に装着される複数の導光部材と、を備え、前記複数の導光部材は、大きさが異なり、小さい導光部材の少なくとも一部を大きい導光部材が覆うような状態で、前記筐体の前記光源上に装着され、前記複数の導光部材の内部、内周面、又は外周面には、所定の文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかに係る刻印がなされている。
【0010】
本発明の第2の態様に係る照明器具は、第1の態様において、前記筐体には溝部が設けられており、前記光源は、前記筐体の前記溝部に設けられており、前記複数の導光部材は、前記筐体に装着されるときに前記溝部に嵌合される。
本発明の第3の態様に係る照明器具は、光源と、前記光源が内部に配設された筐体と、前記筐体に装着される複数の導光部材と、を備え、前記複数の導光部材は、大きさが異なり、小さい導光部材の少なくとも一部を大きい導光部材が覆うような状態で、前記筐体の前記光源上に装着され、前記筐体には溝部が設けられており、前記光源は、前記筐体の前記溝部に設けられており、前記複数の導光部材は、前記筐体に装着されるときに前記溝部に嵌合され、前記複数の導光部材は、前記溝部に嵌合された状態で、回転自在である。
【0011】
本発明の第4の態様に係る照明器具は、第1乃至第3の態様において、前記複数の導光部材は、それぞれの高さ方向に垂直な平面による断面の直径が異なる中空の円筒形状である。
【0012】
本発明の第5の態様に係る照明器具は、第1乃至第3の態様において、前記複数の導光部材は、それぞれの高さ方向に垂直な平面による断面の直径と高さとが異なる中空の円筒形状である。
【0015】
本発明の第6の態様に係る照明器具は、光源と、前記光源が内部に配設され、溝部を有する筐体と、前記筐体に装着されるもので、表面に所定の模様に係る刻印がなされた第1乃至第3の導光部材と、を備え、前記溝部は、前記第1乃至第3の導光部材に対応した第1乃至第3の溝部からなり、前記光源は、前記第1乃至第3の溝部にそれぞれ設けられており、前記第1乃至第3の導光部材は、大きさが異なり、前記第1の導光部材の少なくとも一部を前記第2の導光部材が覆い、前記第2の導光部材の少なくとも一部を前記第3の導光部材が覆った状態で、前記筐体の前記溝部に回転自在に嵌合され、前記第1乃至第3の溝部に設けられた光源の発光色は同一、又は少なくとも一つが他と異なる。
【0018】
そして、本発明の第7の態様に係る照明器具は、第1乃至第6の態様において、前記光源とは、発光ダイオードである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、多種多様な大きさ、形状の導光部材を交換可能とし、多層に重ねられた導光部材の表面に刻印等された模様等の重なり具合を自由に変更可能とする照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態に係る照明器具の構成図である。
【
図3】本発明の第1実施形態に係る照明器具の断面図である。
【
図4】本発明の第2実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【
図5】本発明の第2実施形態に係る照明器具の構成図である。
【
図6】本発明の第2実施形態に係る照明器具の断面図である。
【
図7】本発明の第3実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【
図8】本発明の第3実施形態に係る照明器具の構成図である。
【
図9】本発明の第3実施形態に係る照明器具の断面図である。
【
図10】本発明の第4実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【
図11】本発明の第5実施形態に係る照明器具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
【0022】
(第1実施形態)
【0023】
図1には本発明の第1実施形態に係る照明器具の斜視図を示し、
図2には同照明器具の構成図を示し、
図3には同照明器具の断面図を示し説明する。より詳細は、
図2(a)は正面図、
図2(b)は左側面図、
図2(c)は右側面図、
図2(d)は平面図、
図2(e)は底面図をそれぞれ示している。
【0024】
これらの図に示されるように、第1実施形態に係る照明器具1は、筐体2を有しており、筐体2の内部には電源ユニット7が内包されている。この例では、筐体2は、円筒形状となっているが、これに限定されるものではない。筐体2の平面には、中空の円筒形状の導光部材3乃至5の下端縁形状と合致する溝部が設けられており、該溝部より上方、つまり装着された導光部材3乃至5の方向に発光するような位置関係で、光源としてのLED群6a,6b,6cが配設されている。詳細には、筐体2には、各導光部材3乃至5に対応する3つの円周状の溝部が配設されているが、各LED群6a,6b,6cは、それぞれの溝部において、所定間隔を隔てて並ぶように配列される。
【0025】
導光部材3乃至5は、それぞれ高さ方向に垂直な平面による断面の直径が、異なるように造形されている。この例では、導光部材3を導光部材4が覆うように、そして導光部材4を導光部材5が覆うような状態で、筐体に装着(例えば、載置)され、各下端縁形状に合致した溝部に下端縁部が嵌合される。但し、嵌合された状態でも、導光部材3乃至5は、各溝部に対して回転自在となっている。
図1乃至
図3では、不図示であるが、各導光部材3乃至5の内部、外周面、又は内周面には、文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかが刻印がされている。
【0026】
このような構成において、円周状の平面に設けられた溝部に、それぞれ配設されている光源としてのLED群6a,6b,6cには、電源ユニット7より電源供給される。各LED群6a,6b,6cの発光状態のオン/オフは、
図1乃至
図3では不図示のスイッチにより切り替え可能である。筐体2の溝部に、導光部材3乃至5の下端縁部が嵌合されると、
図1に示されるように、導光部材3を導光部材4が内包し、導光部材3,4を導光部材5が内包するような位置関係で、各導光部材3乃至5が立設される。このとき、各導光部材3乃至5の間には、所定の間隔が設けられている。
【0027】
光源としてのLED群6a,6b,6cからの光は、導光部材3乃至5の内部に導出され、模様等の刻印の部分では、拡散、乱反射することで、模様等が浮き出たような風合いで表示される。従って、各導光部材3乃至5の刻印を異なるものとすれば、それらが重なるように表示される。また、導光部材3乃至5は、溝部に対して回転自在となっているので、刻印の模様等が表示された状態で、回転させれば、模様の重なり具合を調整できるので、表示にバリエーションを持たせることが可能である。また、LED6a,6b,6c等の発光色を替えれば、表示態様に更にバリエーションを持たせることができる。つまり、発光色については、2つのLED6a,6b,6cの全てが同じか、最内側のLED6cと最外側のLED6aが同じか、3つのLED6a,6b,6cの全てが異なるなどと、バリエーションを持たせることが可能であることは勿論である
【0028】
以上説明したように、本発明の第1実施形態によれば、3つの円筒形状の導光部材3乃至5に刻印された文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかを重ねて表示させることで、奥行き感のある表示態様を実現することができる。導光部材3乃至5は、筐体2に対して回転自在となっているので、模様等の表示の重なり具合を調整することで、表示態様にバリエーションを持たせることも可能である。尚、電源ユニット7にリレー回路等を設けて、発光が点滅するように工夫することも可能である。
【0029】
(第2実施形態)
【0030】
図4には本発明の第2実施形態に係る照明器具の斜視図を示し、
図5には同照明器具の構成図を示し、
図6には同照明器具の断面図を示し説明する。より詳細は、
図5(a)は正面図、
図5(b)は左側面図、
図5(c)は右側面図、
図5(d)は平面図、
図5(e)は底面図をそれぞれ示している。
【0031】
これらの図に示されるように、第2実施形態に係る照明器具10は、筐体11を有しており、筐体11の内部には電源ユニット16が内包されている。この例では、筐体11は、円筒形状となっているが、これに限定されるものではない。筐体11の平面には、中空の円筒形状の導光部材12乃至14の下端縁形状と合致する溝部が設けられており、該溝部より上方、つまり装着された導光部材12乃至14の方向に発光するような位置関係で、光源としてのLED群15a,15b,15cが配設されている。詳細には、筐体11には、各導光部材12乃至14に対応する3つの円周状の溝部が配設されているが、各LED群15a,15b,15cは、それぞれの溝部において所定間隔を隔てて並ぶように配列される。
【0032】
導光部材12乃至14は、それぞれ高さ方向に垂直な平面による断面の直径が、異なるように造形されている。さらに、導光部材12乃至14は、上方縁部が斜めに切断された形状となっている点で、前述した第1実施形態とは異なる。尚、切断形状については、一例であって、これに限定されないことは勿論である。
【0033】
そして、この例では、導光部材12を導光部材13が覆うように、そして導光部材13を導光部材14が覆うような状態で、筐体11に装着(例えば、載置)され、各下端縁形状に合致した溝部に下端縁部が嵌合される。但し、嵌合された状態でも、導光部材12乃至14は、各溝部に対して回転自在となっている。
図4乃至
図6では、不図示であるが、各導光部材12乃至14の内部、内周面、又は外周面には、文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかが刻印されている。
【0034】
このような構成において、円周状の平面に設けられた溝部に、それぞれ配設されている光源としてのLED群15a,15b,15cには、電源ユニット16より電源供給される。各LED群15a,15b,15cの発光状態のオン/オフは、
図4乃至
図6では不図示のスイッチにより切り替え可能である。筐体11の溝部に、導光部材12乃至14の下端縁部が嵌合されると、
図4に示されるように、導光部材12を導光部材13が内包し、導光部材12,13を導光部材14が内包するような位置関係で、各導光部材12乃至14が立設される。このとき、各導光部材12乃至14の間には、所定の間隔が設けられている。
【0035】
光源としてのLED群15a,15b,15cからの光は、導光部材12乃至14の内部に導出され、模様等の刻印の部分では、拡散、乱反射することで、模様等が浮き出たような風合いで表示される。従って、各導光部材12乃至14の刻印を異なるものとすれば、それらが重なるように表示される。また、導光部材12乃至14は、溝部に対して回転自在となっているので、刻印の模様等が表示された状態で、回転させれば、模様の重なり具合を調整できるので、表示にバリエーションを持たせることが可能である。また、LED15a,15b,15c等の発光色を替えれば、表示態様に更にバリエーションを持たせることができる。つまり、発光色については、2つのLED15a,15b,15cの全てが同じか、最内側のLED15cと最外側のLED15aが同じか、3つのLED15a,15b,15cの全てが異なるなどと、バリエーションを持たせることが可能であることは勿論である。
【0036】
以上説明したように、本発明の第2実施形態によれば、3つの円筒形状の導光部材12乃至14に刻印された文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかを重ねて表示させることで、奥行き感のある表示態様を実現することができる。さらに、導光部材12乃至14は、筐体11に対して回転自在となっているので、模様等の表示の重なり具合を調整することで、表示態様にバリエーションを持たせることも可能である。尚、電源ユニット16にリレー回路等を設けて、発光が点滅するように工夫することも可能である。
【0037】
(第3実施形態)
【0038】
図7には本発明の第3実施形態に係る照明器具の斜視図を示し、
図8には同照明器具の構成図を示し、
図9には同照明器具の断面図を示し説明する。より詳細は、
図8(a)は正面図、
図8(b)は左側面図、
図8(c)は右側面図、
図8(d)は平面図、
図8(e)は底面図をそれぞれ示している。
【0039】
これらの図に示されるように、第3実施形態に係る照明器具20は、筐体21を有しており、筐体21の内部には電源ユニット26が内包されている。この例では、筐体21は、円筒形状となっているが、これに限定されるものではない。筐体21の平面には、中空の円筒形状の導光部材22乃至24の下端縁形状と合致する溝部が設けられており、該溝部より上方、つまり装着された導光部材22乃至24の方向に発光するような位置関係で、光源としてのLED群25a,25b,25cが配設されている。詳細には、筐体21には、各導光部材22乃至24に対応する3つの円周状の溝部が配設されているが、各LED群25a,25b,25cは、それぞれの溝部において所定間隔を隔てて並ぶように配列される。
【0040】
導光部材22乃至24は、それぞれ高さが異なり、更に高さ方向に垂直な平面による断面の直径が、異なるように造形されている。この例では、導光部材22の少なくとも一部を導光部材23が覆うように、そして導光部材23の少なくとも一部を導光部材24が覆うような状態で、筐体21に装着(例えば、載置)され、各下端縁形状に合致した溝部に下端縁部が嵌合される。但し、嵌合された状態でも、導光部材22乃至24は、各溝部に対して回転自在となっている。
図7乃至
図9では、不図示であるが、各導光部材22乃至24の内部、内周面、又は外周面には、文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかが刻印されている。
【0041】
このような構成において、円周状の平面に設けられた溝部に、それぞれ配設されている光源としてのLED群25a,25b,25cには、電源ユニット26より電源供給される。各LED群25a,25b,25cの発光状態のオン/オフは、
図7乃至
図9では不図示のスイッチにより切り替え可能である。筐体21の溝部に、導光部材22乃至24の下端縁部が嵌合されると、
図7に示されるように、導光部材22の一部を導光部材23が内包し、導光部材22,23の一部を導光部材24が内包するような位置関係で、各導光部材22乃至24が立設される。このとき、各導光部材22乃至24の間には、所定の間隔が設けられている。
【0042】
光源としてのLED群25a,25b,25cからの光は、導光部材22乃至24の内部に導出され、模様等の刻印の部分では、拡散、乱反射することで、模様等が浮き出たような風合いで表示される。したがって、各導光部材22乃至24の刻印を異なるものとすれば、それらが重なるように表示される。また、導光部材22乃至24は、溝部に対して回転自在となっているので、刻印の模様等が表示された状態で、回転させれば、模様の重なり具合を調整できるので、表示にバリエーションを持たせることが可能である。また、LED25a,25b,25c等の発光色を替えれば、表示態様に更にバリエーションを持たせることができる。つまり、発光色については、2つのLED25a,25b,25cの全てが同じか、最内側のLED25cと最外側のLED25aが同じか、3つのLED25a,25b,25cの全てが異なるなどと、バリエーションを持たせることが可能であることは勿論である。
【0043】
以上説明したように、本発明の第3実施形態によれば、3つの円筒形状の導光部材22乃至24に刻印された文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかを重ねて表示させることで、奥行き感のある表示態様を実現することができる。また、それぞれの導光部材22乃至24は高さも異なるので、より立体感、奥行き感を出すことが可能である。さらに、導光部材22乃至24は、筐体21に対して回転自在となっているので、模様等の表示の重なり具合を調整することで、表示態様にバリエーションを持たせることも可能である。尚、電源ユニット26にリレー回路等を設けて、発光が点滅するように工夫することも可能である。
【0044】
(第4実施形態)
【0045】
図10には、本発明の第4実施形態に係る照明器具の斜視図を示し説明する。
【0046】
ここで、前述した第1実施形態と同一構成については、同一符号を用いて重複した説明は省略し、特徴的な部分を中心に説明する。本例は、導光部材の上部に発光源を備えた筐体を被せるタイプである。
【0047】
同図に示されるように、第4実施形態に係る照明器具1は、筐体2を有しており、筐体2の内部には不図示の電源ユニットが内包されている。この例では、筐体2は、円筒形状となっているが、これに限定されるものではない。筐体2の平面には、中空の円筒形状の3つの導光部材(最外側の符号5のみ図示)の下端縁形状と合致する溝部が設けられており、該溝部より下方、つまり接続された各導光部材の方向に発光するような位置関係で、光源としてのLED群が配設されている。詳細には、筐体2には、3つの導光部材に対応する3つの円周状の溝部が配設されており、各LED群は、それぞれの溝部において、所定間隔を隔てて並ぶように配列される。
【0048】
3つの導光部材は、それぞれ高さ方向に垂直な平面による断面の直径が、異なるように造形されている。この例では、最も直径の小さい第1導光部材を2番目に直径の小さい第2導光部材が覆い、第2導光部材を第3導光部材が覆うような状態で、それぞれの上部に筐体に被せられる。そのとき、各上端縁形状に合致した溝部に上端縁部が嵌合される。但し、嵌合された状態でも、3つの導光部材は、各溝部に対して回転自在となっている。3つの導光部材の内部、内周、又は外周面上には、例えば、文字、図形、記号、及び模様等の少なくともいずれかが刻印可能である。
【0049】
以上説明したように、第4の実施形態によれば、3つの円筒形状の導光部材に刻印された文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかを重ねて表示させることで、奥行き感のある表示態様を実現することができる。3つの導光部材は、筐体2に対して回転自在となっているので、模様等の表示の重なり具合を調整することで、表示態様にバリエーションを持たせることも可能である。
【0050】
(第5実施形態)
【0051】
図11には、本発明の第5実施形態に係る照明器具の斜視図を示し説明する。この例は所謂横置きタイプである。
【0052】
ここで、前述した第1実施形態と同一構成については、同一符号を用いて重複した説明は省略し、特徴的な部分を中心に説明する。
【0053】
同図に示されるように、第5実施形態に係る照明器具1は、筐体2を有しており、筐体2の内部には不図示の電源ユニットが内包されている。この例では、筐体2は、円筒形状となっているが、これに限定されるものではない。筐体2の平面には、中空の円筒形状の3つの導光部材(最外側の符号5のみ図示)の一端縁形状と合致する溝部が設けられており、該溝部より側方、つまり接続された導光部材の方向に発光するような位置関係で、光源としてのLED群が配設されている。詳細には、筐体2には、3つの導光部材に対応する3つの円周状の溝部が配設されており、各LED群は、それぞれの溝部において、所定間隔を隔てて並ぶように配列される。
【0054】
一方、第2筐体2は、3つの導光部材の他端が装着されるもので、筐体2と同様、2つの導光部材の他端縁形状と合致する溝部が設けられている。但し、この例では、第2筐体2内には発光源は配置されていない。
【0055】
3つの導光部材は、それぞれ横方向に垂直な平面による断面の直径が、異なるように造形されている。この例では、最も直径の小さい第1導光部材を2番目に直径の小さい第2導光部材が覆い、第2導光部材を第3導光部材5が覆うような状態で、それぞれの一端が筐体に接続される。そのとき、各一端の形状に合致した溝部に当該一端が嵌合される。但し、嵌合された状態でも、3つの導光部材は、各溝部に対して回転自在となっている。3つの導光部材の内部、内周、又は外周面上には、例えば、文字、図形、記号、及び模様等の少なくともいずれかが刻印可能である。
【0056】
以上説明したように、第5の実施形態によれば、3つの円筒形状の導光部材に刻印された文字、図形、記号、及び模様の少なくともいずれかを重ねて表示させることで、奥行き感のある表示態様を実現することができる。3つの導光部材は、筐体2に対して回転自在となっているので、模様等の表示の重なり具合を調整することで、表示態様にバリエーションを持たせることも可能である。
【0057】
以上説明したように、本発明の第1乃至第5の実施形態によれば、以下の発明が提供されることになる。
【0058】
第1に、光源としてのLED6a~6c、15a~15c、25a~25cと、光源が内部に配設された筐体2,11,21と、筐体に載置される複数の導光部材3乃至5、12乃至14、22乃至24とを備え、複数の導光部材は、大きさが異なり、小さい導光部材の少なくとも一部を大きい導光部材が覆うような状態で、筐体の前記光源の上に載置される照明器具が提供される。従って、例えば、光源の発光色を替えた場合においては、それぞれの光が各導光部材に導出され、異なる色の重なりにより、色彩豊かな表示が実現される。
【0059】
ここで、筐体2,11,21には溝部が設けられており、光源は、筐体の溝部に設けられており、複数の導光部材は、筐体に載置されるときに前記溝部に嵌合されるようにしてもよい。この場合、導光部材を筐体に対してしっかりと位置固定することが可能となるので、安定性が良好となる。尚、溝部は、上記位置固定の役割のほか、導光部材に導出される光に漏れが生じないようにする役割も担っている。
【0060】
さらに、複数の導光部材3乃至5、12乃至14、22乃至24は、それぞれの高さ方向に垂直な平面による断面の直径が異なる中空の円筒形状であってよい。この場合、小さい導光部材を大きな導光部材が内包するような関係で配置されるので、それぞれに導光部材の発光の重なりを楽しむことが可能となる。
【0061】
また、複数の導光部材22乃至24は、それぞれの高さ方向に垂直な平面による断面の直径と高さとが異なる中空の円筒形状であってよい。この場合、導光部材の重なりにも立体感、奥行き感を持たせることが可能となる。
【0062】
そして、複数の導光部材3乃至5、12乃至14、22乃至24の内部、内周面、又は外周面には、所定の文字、図研、記号、及び模様の少なくともいずれかに係る刻印がなされてよい。この場合には、上記導光部材の相互の位置関係も相俟って、それぞれの刻印からの拡散光による表示を重ねることで、バリエーション豊かな表示が実現される。
【0063】
さらに、複数の導光部材3乃至5、12乃至14、22乃至24は、溝部2,11,21に嵌合された状態で、回転自在であってよい。この場合、模様等の重なり具合を自由に調整することができるので、導光部材の表示に、より一層バリエーションを持たせることが可能となる。
【0064】
第2に、光源としてのLED6a~6c、15a~15c、25a~25cと、光源が内部に配設され、溝部を有する筐体2,11,21と、筐体に載置されるもので、表面に所定の模様に係る刻印がなされた第1乃至第3の導光部材3乃至5、12乃至14、22乃至24とを備え、溝部は、前記第1乃至第3の導光部材に対応した第1乃至第3の溝部からなり、光源は、前記第1乃至第3の溝部にそれぞれ設けられており、第1乃至第3の導光部材は、大きさが異なり、第1の導光部材3,12,21の少なくとも一部を第2の導光部材4,13,23が覆い、第2の導光部材4,13,23の少なくとも一部を第3の導光部材5,14,24が覆った状態で、筐体2,11,21の溝部に回転自在に嵌合され、第1乃至第3の溝部に設けられた光源の発光色は同一又は少なくとも一つが他と異なる照明器具が提供される。従って、小さい導光部材を大きい導光部材が内包するような位置関係で筐体に載置されるので、それぞれの導光部材の発光を重ねて、バリエーション豊かな表示を実現することが可能となる。
【0065】
以上、本発明の第1乃至第5実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良・変更が可能であることは勿論である。
【0066】
例えば、導光部材は、円筒形状のものには限定されず、ドーム型等、種々の形状のものを採用することができる。また、複数の導光部材に、赤、青などの着色料を用いて、それぞれ異なる着色を施してもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0067】
1…照明器具
2…筐体
3~5…導光部材
6a,6b,6c…LED
7…電源ユニット
10…照明器具
11…筐体
12~14…導光部材
15a,15b,15c…LED
16…電源ユニット
20…照明器具
21…筐体
22~24…導光部材
25a,25b,25c…LED
26…電源ユニット