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▶ ジン,ヨン−ガクの特許一覧

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  • 特許-空中浮揚式自転車ハブ結合構造 図1
  • 特許-空中浮揚式自転車ハブ結合構造 図2
  • 特許-空中浮揚式自転車ハブ結合構造 図3
  • 特許-空中浮揚式自転車ハブ結合構造 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】空中浮揚式自転車ハブ結合構造
(51)【国際特許分類】
   B60B 27/02 20060101AFI20220125BHJP
   B60B 27/00 20060101ALI20220125BHJP
   F16C 39/06 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
B60B27/02 C
B60B27/02 Z
B60B27/00 D
F16C39/06 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020509501
(86)(22)【出願日】2018-01-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-12-03
(86)【国際出願番号】 KR2018000776
(87)【国際公開番号】W WO2019066154
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】10-2017-0124126
(32)【優先日】2017-09-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2017-0156238
(32)【優先日】2017-11-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520052916
【氏名又は名称】ジン,ヨン-ガク
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ヨン-ガク
【審査官】森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】特開平05-106632(JP,A)
【文献】特開2007-135358(JP,A)
【文献】特開平08-277845(JP,A)
【文献】特開平03-103086(JP,A)
【文献】特開2013-047081(JP,A)
【文献】特開昭55-123025(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60B 27/00-27/06
F16C 39/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車ハブに取り付けられ、両端が自転車フレームに連結される軸部材(10);前記軸部材(10)の外周縁において、内側と外側が異なる磁極を有するように結合され、軸部材(10)と一体をなして固定される内部磁石部(20);前記内部磁石部(20)の外周縁に事前設定間隔を、空隙を保持するように離隔設置され、前記内部磁石部(20)の外側と同一の磁性が内側に形成されるようにし、前記内部磁石部(20)との斥力によって互いに摩擦が生じないようにし、内側と外側が異なる磁極を有する外部磁石部(30);外部磁石部(30)の最外郭に一体に形成され、自転車ハブに固定されるハウジング(40);
前記内部と外部磁石部(20)、(30)の両側において、軸部材(10)の両端に対応してそれぞれ嵌合され、中央の取付ホール(51)が下部側により長く穿孔形成され、前記軸部材(10)が取付ホール(51)内で上下に取付位置が変更され、ハウジング(40)の中心軸から下端に偏心される位置に固定されるようにする軸受部(50);からなり、
前記軸部材(10)は、取付ホール(51)内で下降して位置が事前設定位置に変更固定されるとき、内部磁石部(20)と外部磁石部(30)の下端空隙G2幅が上端空隙G1幅より相対的に狭まりながら軸部材(10)に加えられる斥力が強まり、使用者の体重がかかって伝達される軸部材(10)の偏荷重が軸受部(50)に加えられないように支えられ、空中浮揚形態に非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにする空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項2】
前記軸受部(50)は、
前記軸受部(50)の外側に一体に突出形成される固定部60;
前記固定部60の外側から内部に向かって入れ込み/吐き出しが可能に直立貫通設置され、軸受部(50)の取付ホール(51)内で事前設定位置に配置された軸部材(10)の外周縁に接触しながら、軸部材(10)が斥力によって上部に上昇されないように固定させる可変固定ピン(61);
前記軸部材(10)に嵌合されて固定部(60)の外郭に固定設置することにより、軸受部(50)の外部離脱を防止する固定ナット部(62);
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項3】
前記軸受部(50)は、
ボール軸受およびカートリッジ軸受において偏心軸受が使用されることを特徴とする、請求項1に記載の空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項4】
前記内部磁石部(20)または外部磁石部(30)は、
単一個からなる一体型磁石、多数個の磁石が組み立てられている分割磁石、リング状磁石、「C」字型磁石のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項5】
自転車ハブに取り付けられ、両端が自転車フレーム1に連結される軸部材(10);
前記軸部材(10)の両端外周縁に対応して回転可能に締結される軸受部(50);
前記軸受部(50)の外側に対応設置され、軸部材(10)が内部中央を貫通する形状になるようにし、自転車ハブに連結固定されるハウジング(40);
前記ハウジング(40)の両端外周縁それぞれにリング状に形成されるものの、内側と外側が異なる磁極を有するように結合され、ハウジング(40)と一体をなして固定される第1、2内部磁石部(71、72);
前記第1、2内部磁石部(71、72)の外周縁それぞれに事前設定間隔Dを保持するように離隔設置され、前記第1、2内部磁石部(71、72)の外側と同一の磁性が内側に形成されるようにし、前記第1、2内部磁石部(71、72)との斥力によって互いに摩擦が生じないようにし、内側と外側が異なる磁極を有する第1、2外部磁石部(81、82);からなり、
前記第1、2内部磁石部(71、72)と第1、2外部磁石部(81、82)は、使用者の体重に合わせて事前設定間隔Dが調節されることにより、使用者による異なる体重に合わせ、偏荷重が軸受部(50)に伝達されない斥力が生じるようにし、前記第1、2内部磁石部(71、72)と第1、2外部磁石部(81、82)の斥力により、使用者の体重がかかって伝達される軸部材(10)の偏荷重が軸受部(50)に加えられないように支えられ、第1、2内部磁石部(71、72)と第1、2外部磁石部(81、82)とが互いに離隔されて非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにすることを特徴とする、空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項6】
前記第1、2外部磁石部(81、82)は、
前記自転車フレーム1の内側に延長設置され、第1、2外部磁石部(81、82)をそれぞれ固定位置させる固定部材(90)の固定位置を、自転車フレーム1の上下方向に位置調節することにより、第1、2内部磁石部(71、72)との事前設定間隔Dが調節されることを特徴とする、請求項5に記載の空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項7】
前記第1、2外部磁石部(81、82)は、
前記第1、2内部磁石部(71、72)の外周縁上部にのみ対応されるように、半円または半円より小さな円弧断面の形状に設置されることを特徴とする、請求項5に記載の空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【請求項8】
前記第1、2内部磁石部(71、72)または第1、2外部磁石部(81、82)は単一個からなる一体型磁石、多数個の磁石が組み立てられている分割磁石のいずれかであることを特徴とする、請求項5に記載の空中浮揚式自転車ハブ結合構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車ハブにおいて、非接触式構造を備えて摩擦を減らし、使用者の体重によって内部軸受部に偏荷重が加えられることを事前防止し、転がり性能が良くなり、より円滑な自転車運行が可能になるようにした、空中浮揚式自転車ハブ結合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自転車は、すでに長い間使用されている交通手段である。エネルギーが漸次枯渇されながら、自転車ブームが再燃される兆候を見せており、また自転車は、環境にやさしく、エネルギーを消費しないメリットの他に、運動による健康増進の効果もあるため、自転車が長期間にわたり淘汰されない理由でもある。
【0003】
また、自転車は、様々な用途に応じて登山用自転車、マウンテン自転車、競走用自転車など、様々なスタイルの自転車が開発されてきた。
【0004】
自転車において、ハブは、チェーンの動力を車輪に伝達する機能を行なう動力伝達構造として最も精密かつ複雑な構造で構成されており、ハブアセンブリは、大きく、フレームとチェーンスプロケットとが取り付けられるアダプタと、このアダプタが結合されるレーサーおよびハブ軸で構成され、自転車のペダルに荷重がかかることになると、チェーンによってチェーンスプロケットに動力が伝達され、一方向クラッチ方式で結合されるアダプタとレーサーを介して車輪が設けられるフレームに動力を伝達するようになる。
【0005】
しかしながら、上記のような従来の自転車用ハブは、荷重と衝撃がハブの中心部に嵌合されている軸部材を介し、周辺のボール軸受に集中されて回転力が落ちることになり、摩擦力が高まって自転車を駆動するのに力が多くかかる問題とともに、長時間使用する場合、内部部品の接触回転による部品の磨耗深化および耐久性の低下と動力伝達に問題を誘発する弊害があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国登録実用新案第20-0447242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、自転車ハブ構造において、自転車使用者の偏荷重が伝達されるハブ内の軸部材の周辺に磁石を用い、自転車ハブが非接触式回転が可能になるようにしながら、軸部材に伝達される偏荷重を磁石の斥力が支えた状態に保持され得るように軸部材の位置を調整した後、固定が可能になるようにし、従来の接触式構造と比較してハブの転がり性能が良くなって自転車運行がより円滑になり得るようにした、空中浮揚式自転車ハブ結合構造を提供することにある。
【0008】
また、本発明の目的は自転車ハブ構造において、自転車ホイールと連結されて回転するハウジングの外周縁に両側に第1、2内部磁石部を構成し、このような第1、2内部磁石部と斥力を有する第1、2外部磁石部を備え、相互間の斥力により、使用者の体重によって軸部材に偏荷重が伝達されることを防止し、使用者の体重により、このような第1、2内部磁石部と第1、2外部磁石部の事前設定間隔を様々に調節して斥力の程度を調節するように構成することにより、従来の接触式構造と比較してハブの転がり性能が良くなって自転車運行がより円滑になり得るようにした、空中浮揚式自転車ハブ結合構造を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的および長所は、下記に説明されるであり、本発明の実施例によって理解されるであろう。また、本発明の目的および長所は、特許請求の範囲に示した手段および組み合わせによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような問題点を解決するための手段として、本発明の一様態は、自転車ハブに取り付けられ、両端が自転車フレームに連結される軸部材10;上記軸部材10の外周縁において、内側と外側が異なる磁極を有するように結合され、軸部材10と一体をなして固定される内部磁石部20;上記内部磁石部20の外周縁に事前設定間隔を、空隙を保持するように離隔設置され、上記内部磁石部20の外側と同一の磁性が内側に形成されるようにして上記内部磁石部20との斥力によって相互間に摩擦が生じないようにし、内側と外側が異なる磁極を有する外部磁石部30;外部磁石部30の最外郭に一体に形成され、自転車ハブに固定されるハウジング40;上記内、外部磁石部20、30の両側において、軸部材10の両端に対応してそれぞれ嵌合され、中央の取付ホール51が下部側により長く穿孔形成され、上記軸部材10が取付ホール51内で上下に取付位置が変更され、ハウジング40の中心軸から下端に偏心される位置に固定されるようにする軸受部50;からなり、上記軸部材10は、取付ホール51内で下降して位置が事前設定位置に変更固定されるとき、内部磁石部20と外部磁石部30の下端空隙G2幅が上端空隙G1幅より相対的に狭まりながら軸部材10に加えられる斥力が強まり、使用者の体重がかかって伝達される軸部材10の偏荷重が軸受部50に加えられないように支えられ、空中浮揚形態に非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにする。
【0011】
本発明の他の様態においては、自転車ハブに取り付けられ、両端が自転車フレーム10に連結される軸部材10;上記軸部材10の両端外周縁に対応して回転可能に締結される軸受部50;上記軸受部50の外側に対応設置され、軸部材10が内部中央を貫通する形状となるようにし、自転車ハブに連結固定されるハウジング40;上記ハウジング40の両端外周縁それぞれにリング状に形成されるものの、内側と外側が異なる磁極を有するように結合され、ハウジング40と一体をなして固定される第1、2内部磁石部71、72;上記第1、2内部磁石部71、72の外周縁それぞれに事前設定間隔Dを保持するように離隔設置され、上記第1、2内部磁石部71、72の外側と同一の磁性が内側に形成されるようにして上記第1、2内部磁石部71、72との斥力によって互いに摩擦が生じないようにし、内側と外側が異なる磁極を有する第1、2外部磁石部81、82;からなり、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82とは使用者の体重に合わせて事前設定間隔Dが調節されることにより、使用者による異なる体重に合わせ、偏荷重が軸受部50に伝達されない斥力が生じるようにし、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82との斥力により、使用者の体重がかかって伝達される軸部材10の偏荷重が軸受部50に加えられないように支えられ、第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82とが互いに離隔されて非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
前述のように、本発明は、自転車ハブにおいて、内部の接触構造を磁石によって空中浮揚形態の非接触式構造を有するようにすることにより、偏荷重による転がり性能の低下に従う回転エネルギーの消耗を減少させることのできる効果がある。
【0013】
さらに、本発明は、自転車ハブにおいて、回転するハウジングの両側外周縁およびこのような外周縁と対向する位置に、相互間に斥力を生じるように磁石部を形成し、互いに非接触式構造により、偏荷重による転がり性能の低下に従う回転エネルギーの消耗を減少させることのできる効果がある。
【0014】
さらに、本発明は、自転車ハブにおいて、使用者の体重による偏荷重が伝達されて加えられる軸部材が、磁石の斥力によって支えられながら位置固定されるにつれ、従来に周辺軸受部まで伝達および加えられた偏荷重が生じないため、転がり性能が良くなり、これによって自転車の運行による力がそれほどかからない効果がある。
【0015】
さらに、本発明は、自転車の前後車輪に使用され、エネルギー消耗が少なく自転車運行が容易になり、これによって従来に比べ同一使用者がより遠い距離が運行可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明による空中浮揚式自転車ハブ結合構造を示す第1の実施例の図である。
図2図1のA-A′線の図である。
図3】本発明による空中浮揚式外装型自転車ハブ結合構造を示す第2の実施例の図である。
図4図3の一側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の様々な実施例を詳細に説明する前に、以下の詳細な説明に記載されるか、図に示した構成要素の構成および配列の詳細によってその応用が限定されないということがわかるであろう。本発明は、他の実施例によって具現かつ実施され得、様々な方法で実行され得る。また、装置または要素方向(例えば、「前(front)」、「後(back)」、「上(up)」、「下(down)」、「上(top)」、「下(bottom)」、「左(left)」、「右(right)」、「横(lateral)」などの用語に関して本明細書に使用される表現および述語は、単に本発明の説明を単純化するために使用され、関連される装置または要素が単純に特定の方向を有しなければならないことを示すか、意味しないということがわかるであろう。また、「第1(first)」、「第2(second)」などの用語は、発明を説明するために本明細書および添付の特許請求の範囲で使用され、相対的な重要性または趣旨を示すか、意味することに限定しない。
【0018】
本発明は、上記の目的を達成するために下記のような特徴を有する。
【0019】
以下、添付の図を参照して本発明の望ましい実施例を詳細に説明する。その前に、本明細書および特許請求の範囲に使用される用語および単語は、通常的または辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者は、その自らの発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適宜に定義し得るという原則に基づき、本発明の技術的思想に符合する意味と概念で解釈されなければならない。
【0020】
したがって、本明細書に記載の実施例と図に示した構成は、本発明の最も望ましい一実施例に過ぎないだけであり、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないため、本出願時点において、これらを代替し得る様々な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【0021】
本発明による第1の実施例を見ると、自転車ハブに取り付けられ、両端が自転車フレームに連結される軸部材10;上記軸部材10の外周縁において、内側と外側が異なる磁極を有するように結合され、軸部材10と一体をなして固定される内部磁石部20;上記内部磁石部20の外周縁に事前設定間隔を、空隙を保持するように離隔設置され、上記内部磁石部20の外側と同一の磁性が内側に形成されるようにし、上記内部磁石部20との斥力によって互いに摩擦が生じないようにし、内側と外側が異なる磁極を有する外部磁石部30;外部磁石部30の最外郭に一体に形成され、自転車ハブに固定されるハウジング40;上記内、外部磁石部20、30の両側において、軸部材10の両端に対応してそれぞれ嵌合され、中央の取付ホール51が下部側により長く穿孔形成され、上記軸部材10が取付ホール51内で上下に取付位置が変更され、ハウジング40の中心軸から下端に偏心される位置に固定されるようにする軸受部50;からなり、上記軸部材10は、取付ホール51内で下降され、位置が事前設定位置に変更固定されるとき、内部磁石部20と外部磁石部30との下端空隙G2幅が上端空隙G1幅より相対的に狭まりながら軸部材10に加えられる斥力が強まり、使用者の体重がかかって伝達される軸部材10の偏荷重が軸受部50に加えられないように支えられ、空中浮揚形態に非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにする。
【0022】
さらに、上記軸受部50は、上記軸受部50の外側に一体に突出形成される固定部60;上記固定部60の外側から内部に向かって入れ込み/吐き出しが可能に直立貫通設置され、軸受部50の取付ホール51内で事前設定位置に配置された軸部材10の外周縁に接触しながら、軸部材10が斥力によって上部に上昇されないように固定させる可変固定ピン61;上記軸部材10に嵌合されて固定部60の外郭に固定設置することにより、軸受部50の外部離脱を防止する固定ナット部62;を含むことを特徴とする。
【0023】
さらに、上記軸受部50は、ボール軸受およびカートリッジ軸受において偏心軸受が使用されることを特徴とする。
【0024】
さらに、上記内部磁石部20または外部磁石部30は、単一個からなる一体型磁石、多数個の磁石が組み立てられている分割磁石、リング状磁石、「C」字型磁石のいずれかであることを特徴とする。
【0025】
さらに、本発明の第2の実施例を見ると、自転車ハブに取り付けられ、両端が自転車フレーム1に連結される軸部材10;上記軸部材10の両端外周縁に対応して回転可能に締結される軸受部50;上記軸受部50の外側に対応設置され、軸部材10が内部中央を貫通する形状となるようにし、自転車ハブに連結固定されるハウジング40;上記ハウジング40の両端外周縁それぞれにリング状に形成されるものの、内側と外側が異なる磁極を有するように結合され、ハウジング40と一体をなして固定される第1、2内部磁石部71、72;上記第1、2内部磁石部71、72の外周縁それぞれに事前設定間隔Dを保持するように離隔設置され、上記第1、2内部磁石部71、72の外側と同一の磁性が内側に形成されるようにし、上記第1、2内部磁石部71、72との斥力によって互いに摩擦が生じないようにし、内側と外側が異なる磁極を有する第1、2外部磁石部81、82;からなり、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82とは使用者の体重に合わせて事前設定間隔Dが調節されることにより、使用者による異なる体重に合わせ、偏荷重が軸受部50に伝達されない斥力が生じるようにし、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82との斥力により、使用者の体重がかかって伝達される軸部材10の偏荷重が軸受部50に加えられないように支えられ、第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82とが互いに離隔されて非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにすることを特徴とする。
【0026】
さらに、上記第1、2外部磁石部81、82は、上記自転車フレーム1の内側に延長設置され、第1、2外部磁石部81、82をそれぞれ固定位置させる固定部材90の固定位置を、自転車フレーム1の上下方向に位置調節することにより、第1、2内部磁石部71、72との事前設定間隔Dが調節されることを特徴とする。
【0027】
さらに、上記第1、2外部磁石部81、82は、上記第1、2内部磁石部71、72の外周縁上部にのみ対応されるように、半円または半円より小さな円弧断面の形状に設置されることを特徴とする。
【0028】
さらに、上記第1、2内部磁石部71、72または第1、2外部磁石部81、82は、単一個からなる一体型磁石、多数個の磁石が組み立てられている分割磁石のいずれかであることを特徴とする。
【0029】
以下、図1~4を参照して本発明の望ましい実施例による空中浮揚式自転車ハブ結合構造を詳細に説明する。
【0030】
本発明による空中浮揚式自転車ハブ結合構造の第1の実施例は、軸部材10、内部磁石部20、外部磁石部30、軸受部50およびハウジング40を含む。
【0031】
一般に、自転車ハブは、自転車ホイールのスポークが集まる中心部分であって、内部の軸部材10を中心に自転車ホイールとともに回転されるように構成することができ、使用者の様々な実施例にしたがい、ホイールとは別個に行われるか、ホイールの一部を占めるように構成することができ、自転車フレームから自転車ホイールの回転が可能になるように構成することもできる。
【0032】
上記軸部材10は、自転車ハブの中心に嵌合される円形断面の軸であって、通常突出される両端部に自転車フレームが連結され、回転しないように固定されるものであり、使用者が自転車のサドルに座って自転車に乗ると、自転車の車体の重さだけでなく、使用者の体重による荷重が伝達される部分である。
【0033】
上記内部磁石部20は、前述の軸部材10の外周縁の周りに一体に形成されるものであって、内部磁石部20の内周縁と外周縁は互いに異なる磁性を有するようにする。
【0034】
例えば、本発明においては、内周縁部分が「S」極磁性を、外周縁部分が「N」極磁性を有するようにした。このような内部磁石部20は内部が貫通されて空のリング状断面を有する。
【0035】
上記外部磁石部30は、前述の内部磁石部20の外周縁の周りに回転可能に配置されるものであって、内部磁石部20と同様に、内部が長手方向に貫通されて空の長い断面を有する。
【0036】
このような外部磁石部30はまた、内周縁と外周縁は互いに異なる磁性を有するようにするものの、内部磁石部20の外周縁側「N」極磁性と斥力が生じ、互いに対向する面に空隙が保持され得るように、内周縁は「N」極磁性を、外周縁は「S」極磁性を有するようにする。
【0037】
これにより、上記内部磁石部20と外部磁石部30は互いに2重管形状を有し、互いに密着されずに離隔している構造を有するものである。
【0038】
言い換えれば、自転車の使用者がサドルに座ると、自転車フレームと連結されて外周縁に内部磁石部20が形成されている軸部材10の両端に荷重が伝達されるものの、このような軸部材10の外側には自転車の車輪の回転力が伝達されて回転する外部磁石部30が位置され、上記軸部材10は、外部磁石部30内で斥力によって外部磁石部30の内周縁に密着されず、外周縁全体が外部磁石部30内周縁と離隔されて空隙をなし、空中浮揚形態の非接触式構造で浮いていることになるものである。
【0039】
このようにして、従来に磁石を用いずに接触式構造を有することになる自転車ハブの場合と比較し、接触摩擦が生じないために回転エネルギーの消耗を最小化し得ることになるものである。
【0040】
さらに、前述の内部磁石部20または外部磁石部30は、使用者の実施例にしたがい、様々な形態が使用されることになり得るが、単一個からなる一体型磁石、多数個の磁石が組み立てられている分割磁石、リング状磁石、「C」字型磁石のいずれかが使用されることになり得る。
【0041】
上記ハウジング40は、前述の外部磁石部30の外側に一体に形成されるものであって、上記外部磁石部30とともに自転車ホイールなどと連結されることによって回転する部分である。
【0042】
このようなハウジング40は、外部磁石部30より相対的に長い長さを有し、外部磁石部30の両側に所定の長さでより延長形成される構造を有する。
【0043】
上記軸受部50は、上記内、外部磁石部20、30の両側で軸部材10の両端に対応して嵌合されるものであって、軸部材10を中心軸にハウジング40と外部磁石部30の円滑な回転のためのものである。
【0044】
本発明において、このような軸受部50は、中央に取付ホール51に穿孔形成されているものの、このような取付ホール51は中央から下端部により長く形成されるようにする。本発明においては、このような軸受部50として可変偏心軸受が使用される可能性もある。
【0045】
これは軸部材10の位置を使用者の様々な実施例にしたがい、様々に変更固定し得るようにするためのものであり、上記軸部材10が取付ホール51内で上下に垂直移動しながら取付位置が変更された後、固定され得るようにしたものである。
【0046】
これは結局、上記軸部材10が取付ホール51内の最上端に位置されてハウジング40の中心と同一中心軸をなす場合には、内部磁石部20と外部磁石部30の上端空隙G1と下端空隙G2の大きさは、最初に同一であるが、上記軸部材10が取付ホール51内で下降して位置が事前設定位置に変更固定される場合には、下端空隙G2幅が上端空隙G1幅より相対的に狭まりながら軸部材10に加えられる斥力が強まることになる。
【0047】
これは従来に使用者の体重がかかって伝達される軸部材10の偏荷重を支えることになり、このような磁石部材および磁石部材を用いる斥力が適用されない従来の場合には、その荷重がすべて軸受部50に加えられることになり、騒音発生および円滑な回転に障害となり得るが、本発明においては、軸部材10をハウジング40の中心部より下端に移動させるにつれ、軸部材10がハウジング40の中心軸から下端に偏心される位置に固定貫通されるようにし、より狭まった下端空隙の大きさによって下端空隙G2の斥力はより強まり、このような斥力は、軸受部50に偏荷重が加えられないように軸部材10を浮いて支えられることにより、軸部材10が空中浮揚形態に非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受部50に伝達されることを事前防止し、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにするものである。
【0048】
このような転がり性能向上は、自転車の運行時に、使用者の所要される力が少なくかかる効果を有することになり、結局、自転車運行がより容易になりながら同一の力でも従来と比較し、より遠い距離を運行し得る効果を有することになるものである。
【0049】
さらに、このような上記軸受部50は、位置調節された軸部材10の固定のために、軸部材10両側の各軸受部外側面には固定部60、可変固定ピン61および固定ナット部62がさらに備えられる。
【0050】
上記固定部60は、軸受部50の外側に一体に突出形成されるものの、中央が穿孔された形状を有し、後述の可変固定ピン61が対応され、上下に移動可能に嵌合されるピンホールが上端部に垂直に中央のホールまで穿孔形成されるようにする。
【0051】
上記可変固定ピン61は、固定部60の外側から内部に向かって入れ込み/吐き出しが可能に直立貫通設置され、軸受部50の取付ホール51内で事前設定位置に配置された軸部材10の外周縁に接触しながら、軸部材10が斥力によって上部に上昇されないように固定させる役割を行なう。すなわち、上記可変固定ピン61は外周縁に雄ねじ部を形成し、固定部60のピンホールには雌ねじ部を形成し、このような可変固定ピン61の乗降と下降が可能にし得るなど、様々な方式が使用され得る。
【0052】
上記固定ナット部62は、軸部材10に嵌合されて固定部60の外郭に固定設置することにより、軸受部50の外部離脱を防止する役割を行なうものである。
【0053】
本発明による空中浮揚式自転車ハブ結合構造(外装型)の第2の実施例は、軸部材10、軸受部50、ハウジング40、第1、2内部磁石部71、72および第1、2外部磁石部81、82を含む。
【0054】
一般に、自転車ハブは、自転車ホイール11のスポークが集まる中心部分であって、内部の軸部材10を中心に自転車ホイール11とともに回転されるように構成することができ、使用者の様々な実施例にしたがい、ホイール11とは別個に行われるか、ホイール11の一部を占めるように構成することができ、自転車フレーム(Seat Stay、Fork)10から自転車ホイール11の回転が可能になるように構成することもできる。
【0055】
上記軸部材10は、自転車ハブの中心に嵌合される円形断面の軸であって、通常突出される両端部に自転車フレーム1が連結され、回転しないように固定されるものであり、使用者が自転車のサドルに座って自転車に乗ると、自転車の車体の重さだけでなく、使用者の体重による荷重が伝達される部分である。
【0056】
上記軸受部50は、後述のハウジング40の円滑な回転のためのものであり、前述の軸部材10の両端外周縁にリング状に回転可能に締結される。
【0057】
このために、上記軸受部50は、中央に取付ホールが穿孔形成されていなければならないのは当然であることであり、このような軸受部50は、使用者の様々な実施例にしたがってボール軸受など、様々な軸受が使用されることになり得る。
【0058】
上記ハウジング40は、前述の軸部材10の両側外周縁に軸受部50が嵌合された後、このような軸受部50の外周縁を囲む円筒型の管体である。このようなハウジング40は、自転車ホイール11などと連結されることによって回転する部分である。
【0059】
上記第1、2内部磁石部71、72は、前述のハウジング40の両側外周縁の周りに外装型になるように、リング状にそれぞれ形成される磁石である。実施例で第1内部磁石部71はハウジング40の左側端部、第2内部磁石部72はハウジング40の右側端部外周縁に形成される。
【0060】
さらに、このような第1、2内部磁石部71、72は、上記ハウジング40と一体を成してハウジング40とともに回転するものであり、第1、2内部磁石部71、72それぞれの内周縁と外周縁は、互いに異なる磁性を有するようにする。
【0061】
例えば、本発明においては、例として内周縁部分が「S」極磁性を、外周縁部分が「N」極磁性を有するようにした。このような第1、2内部磁石部71、72は、内部が貫通されて空のリング状断面を有する。
【0062】
上記第1、2外部磁石部81、82は、前述の第1、2内部磁石部71、72の外周縁に周りに対応して外裝型に配置されるものであり、自転車フレーム1の内側に向かって水平に延長形成される固定部材90に、端部に設置され、第1、2外部磁石部81、82に対向位置されるものである。
【0063】
このような第1、2外部磁石部81、82それぞれの内周縁と外周縁を互いに異なる磁性を有するようにするものの、上記第1、2内部磁石部71、72と対向面に斥力が生じるように、内周縁部分が「N」極磁性を、外周縁部分が「S」極磁性を有するようにした(無論、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82とが互いに斥力が生じるものであれば、互いに対向する面がN極またはS極に互いに同一の極性であれば良いことである)。
【0064】
例えば、本発明においては、内周縁部分が「S」極磁性を、外周縁部分が「N」極磁性を有するようにした。このような第1、2内部磁石部71、72は、内部が貫通されて空のリング状断面を有する。
【0065】
すなわち、軸部材10に一端が連結され、使用者が自転車搭乗時に、偏荷重を伝達する自転車フレーム1の外周縁において、上記固定部材90が第1、2内部磁石部71、72に向かってそれぞれ突出形成される構造のものである。これは結局、第1、2外部磁石部81、82をそれぞれ固定位置させる固定部材90の固定位置を、自転車フレーム1の上下長手方向に位置調節することにより、第1、2内部磁石部71、72との事前設定間隔Dが調節されることである。無論、上記固定部材90で自転車フレーム1と連結されている部分は、自転車フレーム1との着脱が可能であるものの、一度位置が決定されれば、脱去されずに固定させ得るニッパー構造またはボルト/ナットの結合構造など、様々な形態が使用者の実施例にしたがって構成されることになり得る。
【0066】
したがって、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82は、使用者の体重に合わせて事前設定間隔Dが調節可能になるものであり、使用者毎にそれぞれ異なる体重に合わせ、偏荷重が軸受部50に伝達されないほどの斥力が生じるように、上記事前設定間隔Dを調整だけすれば良いことである。このようにして、上記第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82の斥力により、使用者の体重がかかって伝達される軸部材10の偏荷重が軸受部50に加えられないように支えられ、第1、2内部磁石部71、72と第1、2外部磁石部81、82とが互いに空中浮揚形態に離隔されて非接触しながら使用者の体重による偏荷重が軸受に伝達されないため、自転車ハブの転がり性能が向上されるようにするものである。
【0067】
このような転がり性能向上は、自転車の運行時に、使用者の所要される力が少なくかかる効果を有することになり、結局、自転車運行がより容易になりながら同一の力でも従来と比較し、より遠い距離を運行し得る効果を有することになるものである。
【0068】
さらに、このような第1外部磁石部81と第2外部磁石部82は、自転車フレーム1を介して下部側に伝達される偏荷重を斥力で支えるものであるため、上記第1、2外部磁石部81、82は、第1、2内部磁石部71、72の外周縁上部側にのみ対応されるように、半円「∩」の形状または半円より小さな円弧断面に形成されるようにする。
【0069】
さらに、前述の上記第1、2内部磁石部71、72(リング状)または第1、2外部磁石部81、82(円弧状)は、使用者の様々な実施例にしたがい、単一個からなる一体型磁石、多数個の磁石が組み立てられている分割磁石のいずれかによって製作されることになり得るのは当然である。
【0070】
さらに、軸部材10で自転車フレーム1が結合された自転車フレーム1前端と後端には、軸受部50の外側離脱および軸部材10と自転車フレーム1の固定のために、第1固定部101と第2固定部102が設置され得、軸受部50の外側離脱および軸部材10と自転車フレーム1の固定のための目的であれば、第1固定部101および第2固定部102は、座金、ナットなど、様々な手段が使用されて軸部材10に着脱可能に結合されることになり得る。
【0071】
以上のように、本発明は、たとえ限定された実施例と図によって説明されているが、本発明がこれらによって限定されず、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって本発明の技術思想と以下に記載される特許請求の範囲の均等範囲内で様々な修正および変更が可能であることは無論である。
【符号の説明】
【0072】
1:自転車フレーム
11:自転車ホイール
10:軸部材
20:内部磁石部
30:外部磁石部
40:ハウジング
50:軸受部
51:取付ホール
60:固定部
61:可変固定ピン
62:固定ナット部
71:第1内部磁石部
72:第2内部磁石部
81:第1外部磁石部
82:第2外部磁石部
90:固定部材
101:第1固定部
102:第2固定部
G1:上端空隙
G2:下端空隙
G3:中心線
図1
図2
図3
図4