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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】畳床の裁断装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/14 20060101AFI20220125BHJP
   E04F 15/02 20060101ALI20220125BHJP
   B26D 1/15 20060101ALI20220125BHJP
   B26D 1/153 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
B26D1/14 H
E04F15/02 102T
B26D1/15
B26D1/153
B26D1/14 B
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017147065
(22)【出願日】2017-07-28
(65)【公開番号】P2019025589
(43)【公開日】2019-02-21
【審査請求日】2020-07-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000163121
【氏名又は名称】極東産機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103218
【弁理士】
【氏名又は名称】牧村 浩次
(72)【発明者】
【氏名】八幡 陽介
(72)【発明者】
【氏名】石井 雅章
【審査官】石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-166174(JP,A)
【文献】特開2001-198881(JP,A)
【文献】実開昭59-114901(JP,U)
【文献】特開2002-331490(JP,A)
【文献】特開2011-099215(JP,A)
【文献】特開2015-121066(JP,A)
【文献】特開2009-269379(JP,A)
【文献】特開2015-223333(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26D 1/14
E04F 15/02
B26D 1/15
B26D 1/153
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置され、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で裁断する垂直裁断刃と、
前記畳床の框側の裁断方向において、前記垂直裁断刃の下流側に配置され、畳床を断面視で、下方を内側に傾斜した傾斜面で裁断する傾斜裁断刃とを備え、
前記垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、チップソーから構成され、
前記垂直裁断刃が、少なくとも二重の垂直裁断刃から構成されているとともに、隣接する垂直裁断刃の回転方向が、相互に反対方向に回転するように構成されていることを特徴とする畳床の裁断装置。
【請求項2】
畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置され、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で裁断する垂直裁断刃と、
前記畳床の框側の裁断方向において、前記垂直裁断刃の下流側に配置され、畳床を断面視で、下方を内側に傾斜した傾斜面で裁断する傾斜裁断刃とを備え、
前記垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、チップソーから構成され、
前記垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、複数個離間して配置されていることを特徴とする畳床の裁断装置。
【請求項3】
前記複数個離間して配置された垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置された垂直裁断刃よりも、下流側に配置された垂直裁断刃が、畳床側に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の畳床の裁断装置。
【請求項4】
前記複数個離間して配置された垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、最も上流側に配置された垂直裁断刃が、チップソーから構成されていることを特徴とする請求項2から3のいずれかに記載の畳床の裁断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、縁無し畳、縁付き畳などの畳に用いる畳床の裁断装置に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、特に、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床の框側を上面視で、くの字状、または、逆くの字状に凸凹形状に、かつ、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で、下方を内側に傾斜した傾斜面で、畳床を裁断するための畳床の裁断装置に関する。
【背景技術】
【0003】
従来、畳を製造する際には、畳表を縫い付ける前、または、畳表を張り付ける前に、畳床の裁断装置によって、畳床の框を所定の寸法に裁断している。
【0004】
すなわち、従来の畳床の裁断装置10では、図10に示したように、上面視で、畳床100の框102側(すなわち、短辺側)は、框102側の一方側102a(敷居側と反対側)は、畳床押さえ部材114で押さえた状態で、畳床100の裁断方向Aにおいて、真っ直ぐ裁断している。
【0005】
一方、框102側の他方側102b(敷居側)は、畳を敷き詰める部屋の敷居側に配置されるため、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床押さえ部材114で押さえた状態で、畳床100の裁断方向Aにおいて、例えば、図10に示したように、上面視で、内側に傾斜した状態となるようにしている。
【0006】
この場合、図11に示したように、框102側の裁断は、畳を敷き詰めやすいように、断面視で、畳床100を上方を鉛直方向に垂直面108で、下方を内側に傾斜した傾斜面112で、畳床100を裁断するようになっている。
【0007】
このような裁断では、図11に示したように、傾斜角度αは、厚みの厚い畳を製造する場合(例えば、厚さ30mm~60mm)には、畳床100の垂直面108に対して、畳床100を約8°の傾斜角度αで裁断している。
【0008】
一方、厚みの薄い畳(例えば、厚さ10mm~30mm未満)の場合には、畳床100の垂直面108に対して、畳床100を約13°の傾斜角度αで裁断している。
【0009】
そして、このように裁断した畳床100に対して、框102側において、畳表を藺草の方向と垂直な方向に折り曲げて、縫い付けて畳を製造している。なお、畳表の畳床100への固定方法としては、このような縫い付け方法以外に、例えば、接着、樹脂による接着、金属または樹脂製のステープルを打ち付ける固定方法など、種々の方法がある。
【0010】
このような従来の畳床の裁断装置としては、例えば、特許文献1(特許第5120935号公報)、特許文献2(特開2011-99215号公報)に開示されるような畳床の裁断装置が開示されている。
【0011】
図12は、従来の畳床の裁断装置200の構造を模式的に示す概略図であり、図12の概略図に示したように、畳床100の裁断方向Aにおいて、畳床の裁断装置200のフレームに対して、畳床100の裁断方向Aに移動可能な移動機構202が設けられている。
【0012】
そして、この移動機構202には、畳床100の裁断方向Aに対して、上流側には、小刃である垂直裁断刃204が設けられているとともに、垂直裁断刃204の下流側には、大刃である傾斜裁断刃206が設けられている。
【0013】
なお、図12では、垂直裁断刃204として、回転する八角刃が示されており、傾斜裁断刃206として、回転する回転刃が示されている。
【0014】
しかしながら、従来より、垂直裁断刃204として、回転する八角刃以外にも、ナイフ刃が使用され、また、傾斜裁断刃206として、回転刃として、チップソー、また、ナイフ刃が使用されている。
【0015】
このように構成される従来の畳床の裁断装置200では、図13(A)の断面図に示したように、畳床100の裁断方向Aにおいて、上流側に設けた垂直裁断刃204により、畳床100の上方に鉛直方向に垂直面108が形成されるように裁断している。
【0016】
その後、図13(B)に示したように、畳床100の裁断方向Aにおいて、下流側に設けた傾斜裁断刃206によって、畳床100の垂直面108に対して、畳床100を傾斜角度αで裁断することにより、畳床100の下方を内側に傾斜した傾斜面112で裁断している。
【0017】
これにより、図13(C)に示したように、断面視で、畳床100を上方を鉛直方向に垂直面108で、下方を内側に傾斜した傾斜面112で、畳床100を裁断するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【文献】特許第5120935号公報
【文献】特開2011-99215号公報
【文献】特開2015-121066号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ところで、特許文献3(特開2015-121066号公報)に開示されるように、図14に示したように、畳床100の框102側の他方側102b(敷居側)は、畳を敷き詰める部屋の敷居側に配置されるため、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床100の框102側を上面視で、小間中Bで、くの字状(図14(A)参照)、または、逆くの字状(図14(B)参照)に凸凹形状に裁断することが行われている。
【0020】
しかしながら、従来の畳床の裁断装置200では、例えば、図15に示したように、畳床100の框102側の他方側102b(敷居側)を、小間中Bで、くの字状に切断する際には、以下のように、裁断することが行われている。
【0021】
すなわち、図16に示したように、畳床押さえ部材214で押さえた状態で、畳床100の裁断方向Aに対して、上流側の垂直裁断刃204と、下流側の傾斜裁断刃206を備えた移動機構202を、畳床100の幅方向の一方側(例えば、下前側100a)から、畳床100の裁断方向Aに内側方向に移動しながら、切断ラインCに沿って移動して裁断を行っている。
【0022】
そして、小間中Bで、反転して、移動機構202を、畳床100の幅方向の一方側(例えば、下前側100a)から、畳床100の幅方向の他方側(例えば、上前側100b)に向かって、畳床100の裁断方向Aに外側方向に移動しながら、切断ラインDに沿って移動して裁断を行っている。
【0023】
この場合、小間中Bで、反転して、畳床100の裁断方向Aに外側方向に移動しながら、切断ラインDに沿って移動して裁断を行うので、裁断刃、特に、移動機構202の上流側にある垂直裁断刃204が摩耗損傷することが多くなっている。
【0024】
特に、昨今では、図17に示したように、畳床100は、畳床本体を構成する硬質のインシュレーションボード120、インシュレーションボード120の上層に積層したアルミ板122、不織布124などの積層状態で構成されているので、移動機構202の上流側にある垂直裁断刃204が摩耗損傷することが特に多くなっている。
【0025】
従って、頻繁に上流側にある垂直裁断刃204を新しいものと交換したり、刃を研ぎ直す必要があり、煩雑な作業が必要でコストも高くつくことになっている。
【0026】
また、このように摩耗損傷したままで裁断を行う場合には、畳床100の垂直面108に凹凸が生じて、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、畳表の表面側からでも上記の凹凸が見えてしまうなどの品質上の支障をきたし、製品の品質、価値が低下することにもなる。
【0027】
本発明は、このような現状に鑑み、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床の框側を上面視で、くの字状、または、逆くの字状に凸凹形状に、かつ、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で、下方を内側に傾斜した傾斜面で、畳床を裁断する際に、畳床の裁断装置の裁断刃、特に、移動機構の上流側にある垂直裁断刃が摩耗損傷することがなく、頻繁に上流側にある垂直裁断刃を新しいものと交換したり、刃を研ぎ直す頻度が少なく、煩雑な作業が不要でコストも低減できる畳床の裁断装置を提供することを目的とする。
【0028】
また、本発明は、畳床の垂直面に凹凸が生じて、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することのない畳床の裁断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の畳床の裁断装置は、
畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置され、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で裁断する垂直裁断刃と、
前記畳床の框側の裁断方向において、前記垂直裁断刃の下流側に配置され、畳床を断面視で、下方を内側に傾斜した傾斜面で裁断する傾斜裁断刃とを備え、
前記垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、チップソーから構成され、
前記垂直裁断刃が、少なくとも二重の垂直裁断刃から構成されているとともに、隣接する垂直裁断刃の回転方向が、相互に反対方向に回転するように構成されていることを特徴とする。
【0030】
このように構成することによって、垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、摩耗損傷に強いチップソーから構成されているので、特に、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床の框側を上面視で、くの字状、または、逆くの字状に凸凹形状に、かつ、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で、下方を内側に傾斜した傾斜面で、畳床を裁断する際に、畳床の裁断装置の裁断刃、特に、移動機構の上流側にある小刃である垂直裁断刃が摩耗損傷することがなく、頻繁に上流側にある垂直裁断刃を新しいものと交換したり、刃を研ぎ直す頻度が少なく、煩雑な作業が不要でコストも低減できる。
【0031】
また、垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、摩耗損傷に強いチップソーから構成されているので、特に、移動機構の上流側にある小刃である垂直裁断刃が摩耗損傷することがなく、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0033】
このように構成することによって、垂直裁断刃が、少なくとも二重の垂直裁断刃から構成されているとともに、隣接する垂直裁断刃の回転方向が、相互に反対方向に回転するように構成されているので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃による垂直方向の裁断(切断溝)が奇麗な切断面となり、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0038】
また、本発明の畳床の裁断装置は、
畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置され、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で裁断する垂直裁断刃と、
前記畳床の框側の裁断方向において、前記垂直裁断刃の下流側に配置され、畳床を断面視で、下方を内側に傾斜した傾斜面で裁断する傾斜裁断刃とを備え、
前記垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、チップソーから構成され、
前記垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、複数個離間して配置されていることを特徴とする。
【0039】
このように構成することによって、垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、複数個離間して配置されているので、複数の垂直裁断刃で垂直方向の裁断がなされるので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃による垂直方向の裁断(切断溝)が奇麗な切断面となり、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0040】
また、本発明の畳床の裁断装置は、前記複数個離間して配置された垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置された垂直裁断刃よりも、下流側に配置された垂直裁断刃が、畳床側に配置されていることを特徴とする。
【0041】
このように構成することによって、複数個離間して配置された垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、上流側に配置された垂直裁断刃よりも、下流側に配置された垂直裁断刃が、畳床側に配置されているので、上流側に配置された垂直裁断刃で切断された垂直切断面を、さらに、下流側に配置された垂直裁断刃で切断するようになる。


【0042】
従って、上流側に配置された垂直裁断刃で切断された垂直切断面を、さらに、下流側に配置された垂直裁断刃で切断するので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃による垂直方向の裁断(切断溝)がさらに奇麗な切断面となり、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0043】
また、本発明の畳床の裁断装置は、前記複数個離間して配置された垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、最も上流側に配置された垂直裁断刃が、チップソーから構成されていることを特徴とする請求項4から5のいずれかに記載の畳床の裁断装置。
【0044】
このように構成することによって、例えば、上流側に配置された垂直裁断刃として、チップソーを用い、下流側に配置された垂直裁断刃を八角刃で構成することによって、上流側に配置された垂直裁断刃として、チップソーによる垂直切断面を、さらに、下流側に配置された垂直裁断刃を八角刃で仕上げ切断を行うことができる。
【0045】
これにより、垂直裁断刃による垂直方向の裁断(切断溝)がさらに奇麗な切断面となり、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【発明の効果】
【0046】
本発明によれば、垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、摩耗損傷に強いチップソーから構成されているので、特に、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床の框側を上面視で、くの字状、または、逆くの字状に凸凹形状に、かつ、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で、下方を内側に傾斜した傾斜面で、畳床を裁断する際に、畳床の裁断装置の裁断刃、特に、移動機構の上流側にある小刃である垂直裁断刃が摩耗損傷することがなく、頻繁に上流側にある垂直裁断刃を新しいものと交換したり、刃を研ぎ直す頻度が少なく、煩雑な作業が不要でコストも低減できる。
【0047】
また、垂直裁断刃と傾斜裁断刃とが、摩耗損傷に強いチップソーから構成されているので、特に、移動機構の上流側にある小刃である垂直裁断刃が摩耗損傷することがなく、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
また、垂直裁断刃が、少なくとも二重の垂直裁断刃から構成されているとともに、隣接する垂直裁断刃の回転方向が、相互に反対方向に回転するように構成されているので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃による垂直方向の裁断(切断溝)が奇麗な切断面となり、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
また、垂直裁断刃が、畳床の框側の裁断方向において、複数個離間して配置されているので、複数の垂直裁断刃で垂直方向の裁断がなされるので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃による垂直方向の裁断(切断溝)が奇麗な切断面となり、畳床の垂直面に凹凸が生じず、裁断後の畳床に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1図1は、本発明の畳床の裁断装置の概略を模式的に示す正面図である。
図2図2は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する上面図である。
図3図3は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する部分拡大上面図である。
図4図4は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する畳床の部分拡大断面図である。
図5図5は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す部分拡大上面図である。
図6図6は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す図1と同様な正面図である。
図7図7は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す図1と同様な正面図である。
図8図8は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す部分拡大上面図である。
図9図9は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する図4と同様な畳床の部分拡大断面図である。
図10図10は、従来の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する上面図である。
図11図11は、従来の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する畳床の部分拡大断面図である。
図12図12は、従来の畳床の裁断装置200の構造を模式的に示す概略図である。
図13図13は、従来の畳床の裁断装置200によって畳床を裁断する状態を説明する畳床の部分拡大断面図である。
図14図14は、従来の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する上面図である。
図15図15は、従来の畳床の裁断装置200によって畳床を裁断する状態を説明する上面図である。
図16図16は、従来の畳床の裁断装置200によって畳床を裁断する状態を説明する上面図である。
図17】畳床100の部分拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
(実施例1)
【0050】
図1は、本発明の畳床の裁断装置の概略を模式的に示す正面図、図2は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する上面図、図3は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する部分拡大上面図、図4は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する畳床の部分拡大断面図である。
【0051】
図1図2において、符号10は、全体で本発明の畳床の裁断装置を示している。
【0052】
本発明の畳床の裁断装置10は、特に、図14に示したように、畳床100の框102側の他方側102b(敷居側)は、畳を敷き詰める部屋の敷居側に配置されるため、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床100の框102側を上面視で、小間中Bで、くの字状(図14(A)参照)、または、逆くの字状(図14(B)参照)に凸凹形状に裁断するための畳床の裁断装置である。
【0053】
しかしながら、本発明の畳床の裁断装置10は、図10に示したように、上面視で、畳床100の框102側(すなわち、短辺側)において、框102側の一方側102a(敷居側と反対側)を、畳床押さえ部材104aで押さえた状態で、畳床100の裁断方向Aにおいて、真っ直ぐ裁断する場合にも適用することができる。
【0054】
また、本発明の畳床の裁断装置10は、框102側の他方側102b(敷居側)を、畳を敷き詰める部屋の敷居側に配置されるため、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床押さえ部材114で押さえた状態で、畳床100の裁断方向Aにおいて、図10に示したように、上面視で、内側に傾斜した状態となるよう裁断する場合にも適用することができることはもちろんである。
【0055】
この実施例の畳床の裁断装置10は、図1に示したように、畳床100の裁断方向Aにおいて、畳床の裁断装置の図示しないフレームに対して、畳床100の裁断方向Aに移動可能な移動機構12を備えている。
【0056】
この移動機構12には、畳床100の裁断方向Aに対して、上流側に、小刃である垂直裁断刃14が設けられている。この場合、垂直裁断刃14は、回転刃として、チップソーから構成されている。
【0057】
また、垂直裁断刃14の下流側には、大刃である傾斜裁断刃16が設けられている。この場合、傾斜裁断刃16は、回転刃として、チップソーから構成されている。
【0058】
このように構成される本発明の畳床の裁断装置10では、図4(A)の断面図に示したように、畳床100の裁断方向Aにおいて、上流側に設けた垂直裁断刃14により、畳床100の上方に、鉛直方向に垂直面108(垂直溝108a)が形成されるように裁断される。
【0059】
その後、図4(B)~図4(C)に示したように、畳床100の裁断方向Aにおいて、下流側に設けた傾斜裁断刃16によって、畳床100の垂直面108(垂直溝108a)に対して、畳床100を傾斜角度αで裁断することにより、畳床100の下方110を内側に傾斜した傾斜面112で裁断している。
【0060】
また、本発明の畳床の裁断装置10では、例えば、図2に示したように、畳床100の框102側の他方側102b(敷居側)を、小間中Bで、くの字状に切断する際には、以下のように、裁断することが行われている。
【0061】
すなわち、図3に示したように、畳床押さえ部材24で押さえた状態で、畳床100の裁断方向Aに対して、上流側の垂直裁断刃14と、下流側の傾斜裁断刃16を備えた移動機構12を、畳床100の幅方向の一方側(例えば、下前側100a)から、畳床100の裁断方向Aに内側方向に移動しながら、切断ラインCに沿って移動して裁断を行っている。
【0062】
そして、小間中Bで、反転して、移動機構12を、畳床100の幅方向の一方側(例えば、下前側100a)から、畳床100の幅方向の他方側(例えば、上前側100b)に向かって、畳床100の裁断方向Aに外側方向に移動しながら、切断ラインDに沿って移動して裁断を行っている。
【0063】
なお、図3に示したように、移動機構12の垂直裁断刃14、傾斜裁断刃16は、畳床100の裁断方向Aに対して、内側に傾斜するように設けられている。
この場合、図3は、あくまで、これらの移動機構12の垂直裁断刃14、傾斜裁断刃16の傾斜状態を模式的に示している。
従って、実際には、切断を行うために、切断ラインCの傾斜角度に対して、垂直裁断刃14、傾斜裁断刃16は、畳床100の裁断方向Aに対して、より内側に傾斜するように設けられている。
【0064】
この場合、従来の畳床の裁断装置200では、小間中Bで、反転して、畳床100の裁断方向Aに外側方向に移動しながら、切断ラインDに沿って移動して裁断を行うので、裁断刃、特に、移動機構202の上流側にある垂直裁断刃204が摩耗損傷することが多くなっている。
【0065】
特に、昨今では、図17に示したように、畳床100は、硬質のインシュレーションボード、アルミ板、不織布などの積層状態で構成されているので、移動機構202の上流側にある垂直裁断刃204が摩耗損傷することが特に多くなっている。
【0066】
従って、頻繁に上流側にある垂直裁断刃204を新しいものと交換したり、刃を研ぎ直す必要があり、煩雑な作業が必要でコストも高くつくことになっている。
【0067】
また、このように摩耗損傷したままで裁断を行う場合には、畳床100の垂直面108に凹凸が生じて、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたし、製品の品質、価値が低下することにもなる。
【0068】
これに対して、本発明の畳床の裁断装置10では、垂直裁断刃14は、回転刃として、チップソーから構成されているとともに、傾斜裁断刃16は、回転刃として、チップソーから構成されている。
【0069】
従って、本発明の畳床の裁断装置10によれば、垂直裁断刃14と傾斜裁断刃16とが、摩耗損傷に強いチップソーから構成されているので、特に、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床100の框102側を上面視で、小間中Bで、くの字状(図14(A)参照)、または、逆くの字状(図14(B)参照)に凸凹形状に裁断する場合に好適である。
【0070】
また、本発明の畳床の裁断装置10によれば、畳床100を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面108(垂直溝108a)で、畳床100の下方を内側に傾斜した傾斜面112で、畳床100を裁断する際に、好適である。
【0071】
これにより、畳床の裁断装置10の裁断刃、特に、移動機構12の上流側にある小刃である垂直裁断刃14が摩耗損傷することがなく、頻繁に上流側にある垂直裁断刃14を新しいものと交換したり、刃を研ぎ直す頻度が少なく、煩雑な作業が不要でコストも低減できる。
【0072】
また、垂直裁断刃14と傾斜裁断刃16とが、摩耗損傷に強いチップソーから構成されているので、特に、移動機構12の上流側にある小刃である垂直裁断刃14が摩耗損傷することがなく、畳床100の垂直面108に凹凸が生じず、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
(実施例2)
【0073】
図5は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す部分拡大上面図である。
【0074】
この実施例の畳床の裁断装置10は、図1図4に示した畳床の裁断装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0075】
この実施例の畳床の裁断装置10では、図5に示したように、垂直裁断刃14が、少なくとも二重の垂直裁断刃14(この実施例では、二枚の垂直裁断刃14a、14b)から構成されている。
【0076】
そして、図5に示したように、隣接する垂直裁断刃14aの回転方向Eと、垂直裁断刃14aの回転方向Fが、相互に反対方向に回転するように構成されている。もちろん、図5に示した回転方向Eと回転方向Fは、それぞれ図5に図示した回転方向と逆方向の回転とすることも可能である。
【0077】
このように構成することによって、垂直裁断刃14が、少なくとも二重の垂直裁断刃14(この実施例では、二枚の垂直裁断刃14a、14b)から構成されている。
【0078】
また、隣接する垂直裁断刃(この実施例では、垂直裁断刃14a、14b)の回転方向が、相互に反対方向(この実施例では、E方向とF方向)に回転するように構成されているので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃14(14a、14b)による垂直方向の裁断(切断溝(垂直溝108a))が奇麗な垂直面108となり、畳床100の垂直面108に凹凸が生じず、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0079】
なお、この実施例では、二重の垂直裁断刃14(この実施例では、二枚の垂直裁断刃14a、14b)から構成したが、少なくとも二重の垂直裁断刃14から構成すれば良く、3枚以上であっても良い。
(実施例3)
【0080】
図6は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す図1と同様な正面図である。
【0081】
この実施例の畳床の裁断装置10は、図1図4に示した畳床の裁断装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0082】
この実施例の畳床の裁断装置10では、図6に示したように、垂直裁断刃14が、畳床100に対して離接する方向(G方向)に移動可能に構成されている。
【0083】
このように構成することによって、図6に示したように、垂直裁断刃14が、畳床100に対して離接する方向に移動可能に構成されているので、厚みの厚い畳を製造する場合には、畳床100に対して接近する方向に移動することにより、図4(C)に示したように、垂直裁断刃14により切断される垂直面の長さ(深さ)hを大きくすることができ、厚みの厚い畳を製造するのに適用することができる。
【0084】
一方、厚みの薄い畳を製造する場合には、畳床100に対して離反する方向に移動することにより、垂直裁断刃14により切断される垂直面108の長さ(深さ)hを小さくすることができ、厚みの薄い畳を製造するのに適用することができる。
【0085】
従って、本発明の畳床の裁断装置10一台で、厚みの厚い畳から厚みの薄い畳まで、畳床100の裁断を行うことができ、汎用性が増大する。
(実施例4)
【0086】
図7は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す図1と同様な正面図である。
【0087】
この実施例の畳床の裁断装置10は、図1図4に示した畳床の裁断装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0088】
この実施例の畳床の裁断装置10では、図7に示したように、垂直裁断刃14が、畳床100の框102側の裁断方向Aにおいて、複数個(この実施例では、2個の垂直裁断刃14c、14d)離間して配置されている。
【0089】
このように構成することによって、垂直裁断刃14が、畳床100の框102側の裁断方向Aにおいて、複数個(この実施例では、2個の垂直裁断刃14c、14d)離間して配置されているので、複数の垂直裁断刃14(14c、14d)で垂直方向の裁断がなされるので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃14(14c、14d)による垂直方向の裁断(切断溝(垂直溝108a))が奇麗な垂直面108となり、畳床100の垂直面108に凹凸が生じず、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0090】
なお、この実施例では、垂直裁断刃14が、畳床100の框102側の裁断方向Aにおいて、複数個(この実施例では、2個の垂直裁断刃14c、14d)離間して配置されているが、少なくとも2個の垂直裁断刃14から構成すれば良く、3個以上であっても良い(以下の実施例5においても同様である)。
(実施例5)
【0091】
図8は、本発明の畳床の裁断装置10の別の実施例の概略を模式的に示す部分拡大上面図、図9は、本発明の畳床の裁断装置によって畳床を裁断する状態を説明する図4と同様な畳床の部分拡大断面図である。
【0092】
この実施例の畳床の裁断装置10は、図7に示した畳床の裁断装置10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0093】
この実施例の畳床の裁断装置10では、図8に示したように、複数個離間して配置された垂直裁断刃(この実施例では、2個の垂直裁断刃14c、14d)が、畳床100の框102側の裁断方向Aにおいて、上流側に配置された垂直裁断刃14cよりも、下流側に配置された垂直裁断刃14dが、畳床100側(内側)に配置されている。
【0094】
このように構成することによって、複数個離間して配置された垂直裁断刃(この実施例では、2個の垂直裁断刃14c、14d)が、畳床100の框102側の裁断方向Aにおいて、上流側に配置された垂直裁断刃14cよりも、下流側に配置された垂直裁断刃14dが、畳床100側に配置されているので、図9に示したように、上流側に配置された垂直裁断刃14(垂直裁断刃14c)で切断された垂直切断面108bを、さらに、下流側に配置された垂直裁断刃14(垂直裁断刃14d)で切断するようになる。
【0095】
従って、図9に示したように、上流側に配置された垂直裁断刃14(垂直裁断刃14c)で切断された垂直切断面108bを、さらに、下流側に配置された垂直裁断刃14(垂直裁断刃14d)で切断するので、裁断(切断)能力に優れ、垂直裁断刃14による垂直方向の裁断(切断溝(垂直溝108a))が奇麗な垂直面108cとなり、畳床100の垂直面108に凹凸が生じず、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0096】
なお、この場合、複数個離間して配置された垂直裁断刃(この実施例では、2個の垂直裁断刃14c、14d)が、畳床100の框102側の裁断方向において、最も上流側に配置された垂直裁断刃(14c)が、チップソーから構成されている。

【0097】
このように構成することによって、例えば、上流側に配置された垂直裁断刃14(この実施例では、垂直裁断刃14c)として、チップソーを用い、下流側に配置された垂直裁断刃14(この実施例では、垂直裁断刃14d)を八角刃で構成している。
【0098】
これにより、垂直切断面108bを、上流側に配置された垂直裁断刃14(14c)として、チップソーを用いて形成し、さらに、仕上げ寸法とするための仕上げのための裁断を、下流側に配置された垂直裁断刃14(14d)として、八角刃を用いて、仕上げ切断を行うことができる。
もちろん、垂直裁断刃14dを、チップソーを用いて仕上げ裁断を行う構成としても良い。
【0099】
これにより、垂直裁断刃14による垂直方向の裁断(切断溝(垂直溝108a))が奇麗な垂直面108となり、畳床100の垂直面108に凹凸が生じず、裁断後の畳床100に藺草を折り曲げ、縫着する際に、支障をきたすことがなく、製品の品質、価値が低下することがない。
【0100】
なお、図7に示した実施例4の畳床の裁断装置10、図8に示した実施例4の畳床の裁断装置10では、図2において、小間中Bや切断ラインDにおいては、下流側に配置された垂直裁断刃14dによって、仕上げ寸法となるように裁断している。
このため、上流側に配置された垂直裁断刃14cが、図2において、小間中Bや切断ラインDよりも、畳床100を小さくするように切断してしまうことがある。
【0101】
そのため、図示しないが、垂直裁断刃14dを、水平方向へ(すなわち、畳床100の垂直面108に対して離接する方向に)移動可能な構造として、仕上げ寸法よりも小さくならないように調整できる構成としておくことが望ましい。
この代わりに、図2において、小間中Bや切断ラインDの裁断においては、下流側に配置された垂直刃14dによる裁断位置が、仕上げ寸法となるような基準になるように、移動機構12の位置制御を行うようにしても良い。

【0102】
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、畳床100の裁断方向Aにおいて、畳床の裁断装置の図示しないフレームに対して、畳床100の裁断方向Aに移動可能な移動機構12を備えるように構成したが、移動機構12を移動不能(固定)にして、畳床100を載置する載置台の方を、移動するようにして裁断することも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明は、例えば、縁無し畳、縁付き畳などの畳に用いる畳床の裁断装置に適用することができる。
【0104】
より詳細には、本発明は、特に、畳を敷き詰める部屋の敷居の形状に応じて、畳床の框側を上面視で、くの字状、または、逆くの字状に凸凹形状に、かつ、畳床を断面視で、上方を鉛直方向に垂直面で、下方を内側に傾斜した傾斜面で、畳床を裁断するための畳床の裁断装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0105】
10 畳床の裁断装置
12 移動機構
14 垂直裁断刃
14a~14d 垂直裁断刃
16 傾斜裁断刃
24 畳床押さえ部材
100 畳床の裁断装置
100a 下前側
100b 上前側
102 框
102a 一方側
102b 他方側
108 垂直面
108a 垂直溝
108b 垂直切断面
112 傾斜面
114 畳床押さえ部材
120 インシュレーションボード
122 アルミ板
124 不織布
200 畳床の裁断装置裁断装置
202 移動機構
204 垂直裁断刃
206 傾斜裁断刃
214 畳床押さえ部材
A 裁断方向
B 小間中
C 切断ライン
D 切断ライン
E 回転方向
F 回転方向
α 傾斜角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17