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特許7014546縮合環化合物、及びそれを含んだ有機発光素子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】縮合環化合物、及びそれを含んだ有機発光素子
(51)【国際特許分類】
   C07C 211/54 20060101AFI20220125BHJP
   C09K 11/06 20060101ALI20220125BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220125BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20220125BHJP
   C07C 211/58 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
C07C211/54 CSP
C09K11/06 620
H05B33/22 D
H05B33/22 A
H05B33/14 B
H05B33/12 C
H05B33/22 C
C07C211/58
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2017153843
(22)【出願日】2017-08-09
(65)【公開番号】P2018048109
(43)【公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-06-12
(31)【優先権主張番号】10-2016-0120139
(32)【優先日】2016-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】糸 井 裕 亮
【審査官】高森 ひとみ
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/178585(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第1569812(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105669527(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105837392(CN,A)
【文献】時任静士,有機発光素子における界面の問題,J. Vac. Soc. Jpn.,2010年,Vol.53, No.1,pp.8-12
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で表されることを特徴とする縮合環化合物。
【化1】
【化2】
前記化学式1及び2で、
ないしLは、互いに独立して、下記化学式3-1ないし化学式3-49で表される基のうちから選択され、
a1は、0ないし3の整数のうちから選択され、a1が0である場合、(Arb1はN原子に直接結合し、a1が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、a2は、0ないし3の整数のうちから選択され、a2が0である場合、(Arb2はN原子に直接結合し、a2が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、a3は、0ないし3の整数のうちから選択され、a3が0である場合、隣接原子に前記化学式2のN原子が直接結合し、a3が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
Ar及びArは、互いに独立して、下記化学式5-1ないし化学式5-30で表される基のうちから選択され、
b1は、ないし3の整数のうちから選択され、b1が2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、b2は、ないし3の整数のうちから選択され、b2が2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
ないしR20は、互いに独立して、前記化学式2で表される基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは非置換のC-C60アルキル基、置換もしくは非置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)、及び-P(=O)(Q)(Q)のうちから選択されるが、RないしR10は、互いに独立して、前記化学式2で表される基ではなく、
11ないしR20のうちの一つは、前記化学式2で表される基であり、
前記置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうちから選択されたそれぞれの置換基は、
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、ターフェニル基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記QないしQ、Q11ないしQ13、Q21ないしQ23、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから少なくとも一つ選択され、
【化(3-1)-(3-8)】
【化(3-9)-(3-24)】
【化(3-25)-(3-49)】
前記化学式3-1ないし化学式3-49で、
は、O、S、C(Z)(Z)、N(Z)またはSi(Z)(Z)であり、
ないしZは、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルケニル基、C-C20アルキニル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択され、
d2は、1または2であり、
d3は、1ないし3の整数のうちから選択され、
d4は、1ないし4の整数のうちから選択され、
d5は、1ないし5の整数のうちから選択され、
d6は、1ないし6の整数のうちから選択され、
d8は、1ないし8の整数のうちから選択され、
【化(5-1)-(5-13)】
【化(5-14)-(5-25)】
【化(5-26)-(5-30)】
前記化学式5-1ないし化学式5-30で、
31は、O、S、C(Z35)(Z36)、N(Z35)またはSi(Z35)(Z36)であり、
31ないしZ36は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルケニル基、C-C20アルキニル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択され、
e2は、1または2であり、
e3は、1ないし3の整数のうちから選択され、
e4は、1ないし4の整数のうちから選択され、
e5は、1ないし5の整数のうちから選択され、
e6は、1ないし6の整数のうちから選択され、
e7は、1ないし7の整数のうちから選択され、
e9は、1ないし9の整数のうちから選択され、
*及び*’は、隣接する原子との結合部位である。
【請求項2】
前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナントレン基、アントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基及びカルバゾール基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)及び-B(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナントレン基、アントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基及びカルバゾール基;のうちから選択され、
31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の縮合環化合物。
【請求項3】
前記a1ないしa3は、互いに独立して、0または1であることを特徴とする請求項1に記載の縮合環化合物。
【請求項4】
前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基及びジナフトシロリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基及びジナフトシロリル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の縮合環化合物。
【請求項5】
前記b1及びb2は、互いに独立して、1であることを特徴とする請求項1に記載の縮合環化合物。
【請求項6】
前記RないしR20は、互いに独立して、
前記化学式2で表される基;
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾナフトイミダゾリル基及びイミダゾピリジニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C -C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾナフトイミダゾリル基及びイミダゾピリジニル基;
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1に記載の縮合環化合物。
【請求項7】
前記化学式1で表される化合物が、下記化学式1Aまたは1Bで表されることを特徴とする請求項1に記載の縮合環化合物。
【化1A】
【化1B】
前記化学式1A及び1Bで、
ないしL、a1ないしa3、Ar、Ar、b1、b2、及びRないしR20についての説明は、請求項1に記載されたところと同一である。
【請求項8】
前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたベンゼン基;のうちから選択され、
前記a1ないしa3は、互いに独立して、0または1であり、
前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
前記b1及びb2は、互いに独立して、1であり、
前記RないしR20は、互いに独立して、
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C -C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されたことを特徴とする請求項1又はに記載の縮合環化合物。
【請求項9】
第1電極と、
前記第1電極に対向する第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に介在して発光層を含んだ有機層と、を含み、
前記有機層は、請求項1ないしのいずれか1項に記載の縮合環化合物を1種以上含んだ有機発光素子。
【請求項10】
前記第1電極がアノードであり、
前記第2電極がカソードであり、
前記有機層は、前記第1電極と前記発光層との間に介在された正孔輸送領域、及び前記発光層と前記第2電極との間に介在された電子輸送領域をさらに含み、
前記正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはそれらの任意の組み合わせを含み、
前記電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層、電子注入層、またはそれらの任意の組み合わせを含んだことを特徴とする請求項に記載の有機発光素子。
【請求項11】
前記正孔輸送領域は、請求項1ないしのいずれか1項に記載の縮合環化合物を1種以上含んだことを特徴とする請求項10に記載の有機発光素子。
【請求項12】
前記正孔輸送領域は、正孔輸送層を含み、
前記正孔輸送層は、請求項1ないしのいずれか1項に記載の縮合環化合物を1種以上含んだことを特徴とする請求項10に記載の有機発光素子。
【請求項13】
前記正孔輸送領域は、p-ドーパントを含み、
前記p-ドーパントのLUMO(最低空軌道)は、-3.5eV以下であることを特徴とする請求項10に記載の有機発光素子。
【請求項14】
前記p-ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物、シアノ基含有化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含んだことを特徴とする請求項13に記載の有機発光素子。
【請求項15】
前記電子輸送領域は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせを含んだことを特徴とする請求項10に記載の有機発光素子。
【請求項16】
前記発光層は、ドーパント及びホストを含み、
前記ホストは、アントラセン系化合物、ピレン系化合物及びスピロ-ビフルオレン系化合物のうちの少なくとも一つを含んだことを特徴とする請求項に記載の有機発光素子。
【請求項17】
前記発光層は、第1色光放出発光層であり、
前記第1電極と第2電極との間に、i)少なくとも1層の第2色光放出発光層が追加して含まれているか、あるいはii)少なくとも1層の第2色光放出発光層、及び少なくとも1層の第3色光放出発光層が追加して含まれており、
前記第1色光の最大発光波長、前記第2色光の最大発光波長、及び前記第3色光の最大発光波長は、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
前記第1色光と前記第2色光とが互いに混合した混色光、または前記第1色光、前記第2色光及び前記第3色光が互いに混合した混色光が放出されることを特徴とする請求項に記載の有機発光素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光素子用化合物及び有機発光素子に関する。
【背景技術】
【0002】
有機発光素子(organic light emitting device)は、自発光型素子であり、従来の素子に比べ、視野角が広く、コントラストにすぐれるだけではなく、応答時間が短く、輝度、駆動電圧及び応答速度の特性にすぐれ、多色化も可能である。
【0003】
前記有機発光素子は、基板上部に第1電極が配置されており、前記第1電極上部に、正孔輸送領域(hole transport region)、発光層、電子輸送領域(electron transport region)及び第2電極が順次に形成されている構造を有することができる。前記第1電極から注入された正孔は、正孔輸送領域を経由して発光層に移動し、第2電極から注入された電子は、電子輸送領域を経由して発光層に移動する。前記正孔及び電子のようなキャリアは、発光層領域で再結合して励起子(exciton)を生成する。該励起子が励起状態から基底状態に変わりながら光が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】韓国公開特許第2015-0051831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、新規構造を有する縮合環化合物、及びそれを含んだ有機発光素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によれば、下記化学式1で表される縮合環化合物が提供される。
【化1】
【化2】
前記化学式1及び2で、
ないしLは、互いに独立して、下記化学式3-1ないし化学式3-49で表される基のうちから選択され、
a1は、0ないし3の整数のうちから選択され、a1が0である場合、(Arb1はN原子に直接結合し、a1が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、a2は、0ないし3の整数のうちから選択され、a2が0である場合、(Arb2はN原子に直接結合し、a2が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、a3は、0ないし3の整数のうちから選択され、a3が0である場合、隣接原子に前記化学式2のN原子が直接結合し、a3が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
Ar及びArは、互いに独立して、下記化学式5-1ないし化学式5-30で表される基のうちから選択され、
b1は、ないし3の整数のうちから選択され、b1が2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、b2は、ないし3の整数のうちから選択され、b2が2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
ないしR20は、互いに独立して、前記化学式2で表される基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、置換もしくは非置換のC-C60アルキル基、置換もしくは非置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)、及び-P(=O)(Q)(Q)のうちから選択されるが、RないしR10は、互いに独立して、前記化学式2で表される基ではなく、
11ないしR20のうちの一つは、前記化学式2で表される基であり、
前記置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうちから選択されたそれぞれの置換基は、
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基、ターフェニル基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記QないしQ、Q11ないしQ13、Q21ないしQ23、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから少なくとも一つ選択され、
【化(3-1)-(3-8)】
【化(3-9)-(3-24)】
【化(3-25)-(3-49)】
前記化学式3-1ないし化学式3-49で、
は、O、S、C(Z)(Z)、N(Z)またはSi(Z)(Z)であり、
ないしZは、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルケニル基、C-C20アルキニル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択され、
d2は、1または2であり、
d3は、1ないし3の整数のうちから選択され、
d4は、1ないし4の整数のうちから選択され、
d5は、1ないし5の整数のうちから選択され、
d6は、1ないし6の整数のうちから選択され、
d8は、1ないし8の整数のうちから選択され、
【化(5-1)-(5-13)】
【化(5-14)-(5-25)】
【化(5-26)-(5-30)】
前記化学式5-1ないし化学式5-30で、
31は、O、S、C(Z35)(Z36)、N(Z35)またはSi(Z35)(Z36)であり、
31ないしZ36は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルケニル基、C-C20アルキニル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択され、
e2は、1または2であり、
e3は、1ないし3の整数のうちから選択され、
e4は、1ないし4の整数のうちから選択され、
e5は、1ないし5の整数のうちから選択され、
e6は、1ないし6の整数のうちから選択され、
e7は、1ないし7の整数のうちから選択され、
e9は、1ないし9の整数のうちから選択され、
*及び*’は、隣接する原子との結合部位である。
【0007】
本発明の他の側面によれば、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在して発光層を含んだ有機層と、を含み、前記有機層は、前記縮合環化合物を1種以上含んだ有機発光素子が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明による縮合環化合物を含んだ有機発光素子は、低駆動電圧、高効率及び長寿命を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一具現例による有機発光素子の構造を概略的に示す断面図である。
図2】本発明の一具現例による有機発光素子の構造を概略的に示す断面図である。
図3】本発明の一具現例による有機発光素子の構造を概略的に示す断面図である。
図4】本発明の一具現例による有機発光素子の構造を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一側面によれば、縮合環化合物は、下記化学式1で表される。
【化3】
【化4】
前記化学式2で、
ないしLは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C60 炭素環基、または置換もしくは非置換のC-C60ヘテロ環基である。
【0011】
一具現例によれば、前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基、ペンタレン基、インデン基、ナフタレン基、アズレン基、ヘプタレン基、インダセン基、アセナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ピロール基、チオフェン基、フラン基、シロール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、トリアジン基、ベンゾフラン基、ベンゾチオフェン基、ベンゾシルロール基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシルロール基、カルバゾール基、ベンゾカルバゾール基、ジベンゾカルバゾール基、ベンゾイミダゾール基及びイミダゾピリジン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピロリル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)及び-B(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン基、ペンタレン基、インデン基、ナフタレン基、アズレン基、ヘプタレン基、インダセン基、アセナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ピロール基、チオフェン基、フラン基、シロール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、トリアジン基、ベンゾフラン基、ベンゾチオフェン基、ベンゾシロール基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基、カルバゾール基、ベンゾカルバゾール基、ジベンゾカルバゾール基、ベンゾイミダゾール基及びイミダゾピリジン基;のうちから選択され、
31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基のうちから選択され、
*は、隣接する原子との結合部位でもある。
【0012】
他の具現例によれば、前記LないしLは、互いに独立して、下記化学式3-1ないし化学式3-49で表される基のうちから選択されてもよい。
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【0013】
前記化学式3-1ないし化学式3-49で、
は、O、S、C(Z)(Z)、N(Z)またはSi(Z)(Z)であり、
ないしZは、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルケニル基、C-C20アルキニル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択され、
d2は、1または2であり、
d3は、1ないし3の整数のうちから選択され、
d4は、1ないし4の整数のうちから選択され、
d5は、1ないし5の整数のうちから選択され、
d6は、1ないし6の整数のうちから選択され、
d8は、1ないし8の整数のうちから選択され、
*及び*’は、隣接する原子との結合部位である。
【0014】
例えば、前記LないしLは、互いに独立して、下記化学式4-1ないし化学式4-39で表される基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【0015】
*及び*’は、隣接する原子との結合部位である。
【0016】
他の例として、前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナントレン基、アントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基及びカルバゾール基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)及び-B(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナントレン基、アントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基及びカルバゾール基;のうちから選択され、
31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及びピリジニル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0017】
例えば、前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたベンゼン基;のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0018】
前記化学式2で、
a1は、0ないし3の整数のうちから選択され、a1が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、a2は、0ないし3の整数のうちから選択され、a2が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、a3は、0ないし3の整数のうちから選択され、a3が2以上である場合、2以上のLは、互いに同一であるか、あるいは異なっている。
【0019】
一具現例によれば、前記a1ないしa3は、互いに独立して、0または1である。
【0020】
前記化学式2で、
Ar及びArは、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基(substituted or unsubstituted monovalent non-aromatic condensed polycyclic group)、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基(substituted or unsubstituted monovalent non-aromatic condensed heteropolycyclic group)のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0021】
一具現例によれば、前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾナフトイミダゾリル基及びイミダゾピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾナフトイミダゾリル基及びイミダゾピリジニル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよい。
【0022】
他の具現例によれば、前記Ar及びArは、互いに独立して、下記化学式5-1ないし化学式5-30で表される基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【化13】
【化14】
【化15】
【0023】
前記化学式5-1ないし化学式5-30で、
31は、O、S、C(Z35)(Z36)、N(Z35)またはSi(Z35)(Z36)であり、
31ないしZ36は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルケニル基、C-C20アルキニル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、ピレニル基、クリセニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、トリアジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択され、
e2は、1または2であり、
e3は、1ないし3の整数のうちから選択され、
e4は、1ないし4の整数のうちから選択され、
e5は、1ないし5の整数のうちから選択され、
e6は、1ないし6の整数のうちから選択され、
e7は、1ないし7の整数のうちから選択され、
e9は、1ないし9の整数のうちから選択され、
*及び*’は、隣接する原子との結合部位である。
【0024】
例えば、前記Ar及びArは、互いに独立して、下記化学式6-1ないし化学式6-58で表される基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【化16】
【化17】
【化18】
【0025】
*は、隣接する原子との結合部位である。
【0026】
他の例として、前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基及びジナフトシロリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基及びジナフトシロリル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0027】
例えば、前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0028】
前記化学式2で、b1は、0ないし3の整数のうちから選択され、b1が2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、あるいは異なっており、b2は、0ないし3の整数のうちから選択され、b2が2以上である場合、2以上のArは、互いに同一であるか、あるいは異なっている。
【0029】
一具現例において、前記b1及びb2は、互いに独立して、1でもあるが、それに限定されるものではない。
【0030】
前記化学式1で、
ないしR20は、互いに独立して、前記化学式2で表される基、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは非置換のC-C60アルキル基、置換もしくは非置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q)(Q)(Q)、-B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)、及び-P(=O)(Q)(Q)のうちから選択されるが、RないしR10は、互いに独立して、前記化学式2で表される基ではなく、
11ないしR20のうち一つは、前記化学式2で表される基である。
【0031】
一具現例によれば、前記RないしR20は、互いに独立して、
前記化学式2で表される基;
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾナフトイミダゾリル基及びイミダゾピリジニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基、ジナフトシロリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾイミダゾナフトイミダゾリル基及びイミダゾピリジニル基;並びに
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0032】
例えば、前記RないしR20は、互いに独立して、
前記化学式2で表される基;
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;並びに
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0033】
一具現例によれば、
前記化学式1及び2で、
前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナントレン基、アントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基及びカルバゾール基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)及び-B(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、スピロ-ベンゾフルオレン-フルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナントレン基、アントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、ジベンゾシロール基及びカルバゾール基;のうちから選択され、
前記a1ないしa3は、互いに独立して、0または1であり、
前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基及びジナフトシロリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、カルバゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾナフトフラニル基、ジナフトフラニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ベンゾナフトシロリル基及びジナフトシロリル基;のうちから選択され、
前記b1及びb2は、互いに独立して、1であり、
前記RないしR20は、互いに独立して、
前記化学式2で表される基;
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;並びに
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0034】
他の具現例によれば、
前記化学式1及び2で、
前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたベンゼン基;のうちから選択され、
前記a1ないしa3は、互いに独立して、0または1であり、
前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
前記b1及びb2は、互いに独立して、1であり、
前記RないしR20は、互いに独立して、
前記化学式2で表される基;
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;並びに
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0035】
一具現例によれば、前記化学式1で表される化合物が、下記化学式1Aまたは1Bで表されてもよい。
【化19】
【化20】
【0036】
前記化学式1A及び1Bで、
ないしL、a1ないしa3、Ar、Ar、b1、b2、及びRないしR20についての説明は、前述のところと同一である。
【0037】
例えば、前記化学式1A及び1Bで、
前記LないしLは、互いに独立して、
ベンゼン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたベンゼン基;のうちから選択され、
前記a1ないしa3は、互いに独立して、0または1であり、
前記Ar及びArは、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択され、
前記b1及びb2は、互いに独立して、1であり、
前記RないしR20は、互いに独立して、
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基;並びに
-Si(Q)(Q)(Q)、B(Q)(Q)、-C(=O)(Q)、-S(=O)(Q)及び-P(=O)(Q)(Q);のうちから選択され、
前記QないしQ、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0038】
他の例として、前記化学式1で表される化合物が、下記化合物1ないし37のうちの一つでもある。
【化21】
【化22】
【0039】
前記化学式1で表される縮合環化合物において、R11ないしR20のうちの一つは、前記化学式2で表される基である。すなわち、前記化学式1は、前記化学式2で表される基を「一つ」有する。前記化学式1で表される縮合環化合物において、フェニル基が置換されたベンゾアントラセンコアは、電荷耐性が高く、剛直性が高いので、分子間スタッキング(stacking)が増大し、ガラス転移温度及び融点が高くなるという長所を有する。それによって、有機層内部、または有機層と電極との間に発生するジュール熱に対する耐熱性、及び高温環境下での耐性が増大するので、前記化学式1で表される縮合環化合物を含んだ有機発光素子は、保存時及び駆動時、耐久性にすぐれる。また、前記化学式1で表される化合物は、相対的に、高い電荷(正孔または電子)輸送能を有するので、前記化学式1で表される縮合環化合物を採用した有機発光素子において、発光層内での励起子形成の比率が向上し、前記有機発光素子は、低駆動電圧、高効率及び長寿命を有することができる。
【0040】
前記化学式1で表される縮合環化合物の合成方法は、後述する実施例を参照し、当業者が認識することができるであろう。
【0041】
前記化学式1で表される縮合環化合物のうち少なくとも一つは、有機発光素子の1対の電極間に使用される。例えば、前記縮合環化合物は、正孔輸送領域、電子輸送領域及び発光層のうち少なくとも一つに含まれてもよい。または、前記化学式1で表される縮合環化合物は、有機発光素子の1対の電極外側に位置したキャッピング層材料として使用されもする。
【0042】
従って、第1電極と、前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在して発光層を含んだ有機層と、を含み、前記有機層は、前記縮合環化合物を1種以上含んだ有機発光素子が提供される。
【0043】
本明細書において、「(有機層)が縮合環化合物を1種以上含む」ということは、「(有機層)が、前記化学式1の範疇に属する1種の縮合環化合物、または前記化学式1A及び1Bの範疇に属する互いに異なる2種以上の縮合環化合物を含んでもよい」と解釈される。
【0044】
例えば、前記第1電極がアノードであり、前記第2電極がカソードであり、前記有機層は、前記第1電極と前記発光層との間に介在された正孔輸送領域、及び前記発光層と前記第2電極との間に介在された電子輸送領域をさらに含み、前記正孔輸送領域は、正孔注入層、正孔輸送層、発光補助層、電子阻止層、またはそれらの任意の組み合わせ(any combination thereof)を含み、前記電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層、電子注入層、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0045】
他の例として、前記正孔輸送領域は、前記縮合環化合物を1種以上含んでもよい。
一具現例によれば、前記正孔輸送領域は、正孔輸送層を含み、前記正孔輸送層は、前記縮合環化合物を1種以上含んでもよいが、それに限定されるものではない。
【0046】
例えば、前記正孔輸送領域は、p-ドーパントを含み、前記p-ドーパントのLUMO(最低空軌道, lowest unoccupied molecular orbital)は、-3.5eV以下である。前記p-ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物、シアノ基含有化合物、またはそれらの任意の組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0047】
例えば、前記電子輸送領域は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0048】
例えば、前記発光層は、ドーパント及びホストを含み、前記ホストは、アントラセン系化合物、ピレン系化合物及びスピロ-ビフルオレン系化合物のうち少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0049】
前記有機発光素子において、前記発光層は、第1色光放出発光層であり、
前記第1電極と第2電極との間に、i)少なくとも1層の第2色光放出発光層が追加して含まれているか、あるいはii)少なくとも1層の第2色光放出発光層、及び少なくとも1層の第3色光放出発光層が追加して含まれており、
前記第1色光の最大発光波長、前記第2色光の最大発光波長、及び前記第3色光の最大発光波長は、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
前記第1色光と前記第2色光とが互いに混合した混色光、または前記第1色光、前記第2色光及び前記第3色光が互いに混合した混色光が放出されてもよい。
【0050】
前記有機発光素子は、発光層で生成された光が、前記第1電極を経て、外部に取り出される経路に配置された第1キャッピング層、及び前記発光層で生成された光が、前記第2電極を経て外部に取り出される経路に配置された第2キャッピング層のうち少なくとも一層をさらに含み、前記第1キャッピング層及び第2キャッピング層のうち少なくとも一層が、前記化学式1で表される縮合環化合物を1種以上含んでもよい。
【0051】
例えば、前記有機発光素子は、i)第1電極、有機層、第2電極及び第2キャッピング層が順次に積層された構造、ii)第1キャッピング層、第1電極、有機層及び第2電極が順次に積層された構造、またはiii)第1キャッピング層、第1電極、有機層、第2電極及び第2キャッピング層が順次に積層された構造を有し、前記第1キャッピング層及び第2キャッピング層のうち少なくとも一層に、前記縮合環化合物が含まれてもよい。
【0052】
本明細書において、「有機層」は、前記有機発光素子において、第1電極と第2電極との間に介在する単一、及び/または複数の全ての層を示す用語である。前記「有機層」の層に含まれた物質は、有機物に限定されるものではない。
【0053】
図1についての説明]
図1は、本発明の一具現例による有機発光素子の構造を概略的に示す断面図である。前記有機発光素子10は、第1電極110、有機層150、及び第2電極190を含む。
以下、図1を参照しながら、本発明の一具現例による有機発光素子10の構造及び製造方法について説明すれば、次の通りである。
【0054】
[第1電極110]
図1の第1電極110の下部、または第2電極190の上部には、基板が追加して配置される。前記基板としては、機械的強度、熱安定性、透明性、表面平滑性、取り扱い容易性及び防水性にすぐれる、ガラス基板またはプラスチック基板を使用することができる。
【0055】
前記第1電極110は、例えば、基板上部に、第1電極用物質を、蒸着法またはスパッタリング法などを利用して提供することによって形成される。前記第1電極110がアノードである場合、正孔注入が容易であるように、第1電極用物質は、高い仕事関数を有する物質のうちから選択される。
【0056】
前記第1電極110は、反射型電極、半透過型電極または透過型電極でもある。透過型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化スズ(SnO)、酸化亜鉛(ZnO)、及びそれらの任意の組み合わせのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。または、半透過型電極または反射型電極である第1電極110を形成するために、第1電極用物質は、マグネシウム(Mg)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、及びそれらの任意の組み合わせのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0057】
前記第1電極110は、単一層である単層構造、または複層を有する多層構造を有することができる。例えば、前記第1電極110は、ITO/Ag/ITOの3層構造を有することができるが、それに限定されるものではない。
【0058】
[有機層150]
前記第1電極110上部には、有機層150が配置されている。前記有機層150は、発光層を含む。
【0059】
前記有機層150は、前記第1電極110と前記発光層との間に介在する正孔輸送領域(hole transport region)、及び前記発光層と前記第2電極190との間に介在する電子輸送領域(electron transport region)をさらに含んでもよい。
【0060】
[有機層150における正孔輸送領域]
前記正孔輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複層を有する多層構造を有することができる。
【0061】
前記正孔輸送領域は、正孔注入層(HIL)、正孔輸送層(HTL)、発光補助層及び電子阻止層(EBL)のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよい。
【0062】
例えば、前記正孔輸送領域は、複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造を有するか、第1電極110から順に積層された、正孔注入層/正孔輸送層、正孔注入層/正孔輸送層/発光補助層、正孔注入層/発光補助層、正孔輸送層/発光補助層、または正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層の多層構造を有することができるが、それらに限定されるものではない。
【0063】
前記正孔輸送領域は、前記縮合環化合物を1種以上含んでもよい。例えば、前記正孔輸送領域は、正孔輸送層を含み、前記正孔輸送層は、前記縮合環化合物を1種以上含んでもよいが、それに限定されるものではない。
【0064】
前記正孔輸送領域は、m-MTDATA、TDATA、2-TNATA、NPB(NPD)、β-NPB、TPD、spiro-TPD、spiro-NPB、メチル化された(methylated)NPB、TAPC、HMTPD、4,4’,4”-トリス(N-カルバゾリル)トリフェニルアミン(TCTA)、ポリアニリン/ドデシルベンゼンスルホン酸(Pani/DBSA)、ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/カンファースルホン酸(Pani/CSA、ポリアニリン/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PANI/PSS)、下記化学式201で表される化合物、及び下記化学式202で表される化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【0065】
前記化学式201及び202で、
201ないしL204は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
205は、*-O-*’、*-S-*’、*-N(Q201)-*’、置換もしくは非置換のC-C20アルキレン基、置換もしくは非置換のC-C20アルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xa1ないしxa4は、互いに独立して、0ないし3の整数のうちから選択され、
xa5は、1ないし10の整数のうちから選択され、
201ないしR204、及びQ201は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択される。
【0066】
例えば、前記化学式202で、R201とR202は、任意選択により(optionally)、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに連結され、R203とR204は、任意選択により、単結合、ジメチル-メチレン基またはジフェニル-メチレン基を介して互いに連結されていてもよい。
【0067】
一具現例によれば、前記化学式201及び202で、
201ないしL205は、互いに独立して、
フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドルイル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ペンタレニレン基、インデニレン基、ナフチレン基、アズレニレン基、ヘプタレニレン基、インダセニレン基、アセナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ナフタセニレン基、ピセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、ルビセニレン基、コロネニレン基、オバレニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基及びピリジニレン基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0068】
他の具現例によれば、xa1ないしxa4は、互いに独立して、0、1または2でもある。
【0069】
さらに他の具現例によれば、xa5は、1、2、3または4でもある。
【0070】
さらに他の具現例によれば、R201ないしR204、及びQ201は、互いに独立して、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)及び-N(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちから選択されてもよく、
前記Q31ないしQ33についての説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0071】
さらに他の具現例によれば、前記化学式201で、R201ないしR203のうち少なくとも一つは、互いに独立して、
フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0072】
さらに他の具現例によれば、前記化学式202で、i)R201とR202は、単結合を介して互いに連結され、かつ/またはii)R203とR204は、単結合を介して互いに連結される。
【0073】
さらに他の具現例によれば、前記化学式202で、R201ないしR204のうち少なくとも一つは、
カルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換されたカルバゾリル基;のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0074】
前記化学式201で表される化合物は、下記化学式201Aで表されてもよい。
【化27】
【0075】
例えば、前記化学式201で表される化合物は、下記化学式201A(1)で表されてもよいが、それに限定されるものではない。
【化28】
【0076】
他の例として、前記化学式201で表される化合物は、下記化学式201A-1で表されてもよいが、それに限定されるものではない。
【化29】
【0077】
一方、前記化学式202で表される化合物は、下記化学式202Aで表されてもよい。
【化30】
【0078】
他の具現例によれば、前記化学式202で表される化合物は、下記化学式202A-1で表されてもよい。
【化31】
【0079】
前記化学式201A,201A(1),201A-1,202A及び202A-1で、
201ないしL203、xa1ないしxa3、xa5、及びR202ないしR204についての説明は、本明細書に記載されたところを参照し、
211及びR212についての説明は、本明細書において、R203についての説明を参照し、
213ないしR217は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、C-C10アルキル基で置換されたフェニル基、-Fで置換されたフェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、アセナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、オバレニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基のうちから選択される。
【0080】
前記正孔輸送領域は、下記化合物HT1ないしHT39のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【化32】
【化33】
【化34】
【0081】
前記正孔輸送領域の厚みは、約100Åないし約10,000Å、例えば、約100Åないし約1,000Åである。前記正孔輸送領域が、正孔注入層及び正孔輸送層のうち少なくとも1層を含むものであるならば、前記正孔注入層の厚みは、約100Åないし約9,000Å、例えば、約100Åないし約1,000Åであり、前記正孔輸送層の厚みは、約50Åないし約2,000Å、例えば、約100Åないし約1,500Åである。前記正孔輸送領域、正孔注入層及び正孔輸送層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき正孔輸送特性を得ることができる。
【0082】
前記発光補助層は、発光層から放出される光の波長による光学的共振距離を補償し、光放出効率を上昇させる役割を行う層であり、前記電子阻止層は、電子輸送領域からの電子注入を防止する役割を行う層である。前記発光補助層及び電子阻止層には、前述のような物質が含まれてもよい。
【0083】
[p-ドーパント]
前記正孔輸送領域は、前述のような物質以外に、導電性向上のために、電荷生成物質をさらに含んでもよい。前記電荷生成物質は、前記正孔輸送領域内に、均一にまたは不均一に分散されている。
前記電荷生成物質は、例えば、p-ドーパントでもある。
【0084】
一具現例によれば、前記p-ドーパントのLUMO(最低空軌道,lowest unoccupied molecular orbital)は、-3.5eV以下でもある。
【0085】
前記p-ドーパントは、キノン誘導体、金属酸化物及びシアノ基含有化合物のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0086】
例えば、前記p-ドーパントは、
テトラシアノキノジメタン(TCNQ)及びF4-TCNQ(2,3,5,6-テトラフルオロ-7,7,8,8-テトラシアノキノジメタン)のようなキノン誘導体;
タングステン酸化物及びモリブデン酸化物のような金属酸化物;
HAT-CN(1,4,5,8,9,11-ヘキサアザトリフェニレン-ヘキサカルボニトリル);及び
下記化学式221で表される化合物;のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【化35】
【化36】
【化37】
【0087】
前記化学式221で、
221ないしR223は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択されるが、前記R221ないしR223のうち少なくとも一つは、シアノ基、-F、-Cl、-Br、-I、-Fで置換されたC-C20アルキル基、-Clで置換されたC-C20アルキル基、-Brで置換されたC-C20アルキル基、及び-Iで置換されたC-C20アルキル基のうちから選択された少なくとも1つの置換基を有する。
【0088】
[有機層150における発光層]
前記有機発光素子10がフルカラー有機発光素子である場合、発光層は、個別副画素別に、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層にパターニングされる。または、前記発光層は、赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層のうちから選択された2以上の層が接触または離隔されて積層された構造を有するか、あるいは赤色光放出物質、緑色光放出物質及び青色光放出物質のうちから選択された2以上の物質が層区分なしに混合された構造を有し、白色光を放出することができる。
【0089】
前記発光層は、ホスト及びドーパントを含んでもよい。前記ドーパントは、リン光ドーパント及び蛍光ドーパントのうち少なくとも一つを含んでもよい。
【0090】
前記発光層において、ドーパントの含量は、一般的にホスト約100重量部に対して、約0.01ないし約15重量部の範囲で選択されてもよいが、それに限定されるものではない。
【0091】
前記発光層の厚みは、約100Åないし約1,000Å、例えば、約200Åないし約600Åでもある。前記発光層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優秀な発光特性を示すことができる。
【0092】
[発光層中のホスト]
前記ホストは、下記化学式301で表される化合物を含んでもよい。
【化38】
【0093】
前記化学式301で、
Ar301は、置換もしくは非置換のC-C60 炭素環基、または置換もしくは非置換のC-C60ヘテロ環基であり、
xb11は、1、2または3であり、
301は、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xb1は、0ないし5の整数のうちから選択され、
301は、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは非置換のC-C60アルキル基、置換もしくは非置換のC-C60アルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルキニル基、置換もしくは非置換のC-C60アルコキシ基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q301)(Q302)(Q303)、-N(Q301)(Q302)、-B(Q301)(Q302)、-C(=O)(Q301)、-S(=O)(Q301)及び-P(=O)(Q301)(Q302)のうちから選択され、
xb21は、1ないし5の整数のうちから選択され、
301ないしQ303は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0094】
一具現例によれば、前記化学式301で、Ar301は、
ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基及びジベンゾチオフェン基;のうちから選択され、
31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0095】
前記化学式301で、xb11が2以上である場合、2以上のAr301は、単一結合を介して互いに連結される。
【0096】
他の具現例によれば、前記化学式301で表される化合物は、下記化学式301-1または301-2で表されてもよい。
【化39】
【化40】
【0097】
前記化学式301-1ないし301-2で、
301ないしA304は、互いに独立して、ベンゼン基、ナフタレン基、フェナントレン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ピリジン基、ピリミジン基、インデン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、インドール基、カルバゾール基、ベンゾカルバゾール基、ジベンゾカルバゾール基、フラン基、ベンゾフラン基、ジベンゾフラン基、ナフトフラン基、ベンゾナフトフラン基、ジナフトフラン基、チオフェン基、ベンゾチオフェン基、ジベンゾチオフェン基、ナフトチオフェン基、ベンゾナフトチオフェン基及びジナフトチオフェン基のうちから選択され、
301は、O、SまたはN-[(L304xb4-R304]であり、
311ないしR314は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択され、
xb22及びxb23は、互いに独立して、0、1または2であり、
301、xb1、R301、及びQ31ないしQ33についての説明は、本明細書に記載されたところを参照し、
302ないしL304についての説明は、互いに独立して、前記L301についての説明を参照し、
Xb2ないしxb4についての説明は、互いに独立して、前記xb1についての説明を参照し、
302ないしR304についての説明は、互いに独立して、前記R301についての説明を参照する。
【0098】
例えば、前記化学式301,301-1及び301-2で、L301ないしL304は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、アザカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33についての説明は、本明細書に記載されたところを参照することができる。
【0099】
他の例として、前記化学式301,301-1及び301-2で、R301ないしR304は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基、アザカルバゾリル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33についての説明は、本明細書に記載されたところを参照することができる。
【0100】
他の例として、前記ホストは、アルカリ土類金属錯体を含んでもよい。例えば、前記ホストは、Be錯体(例えば、下記化合物H55)、Mg錯体及びZn錯体のうちからも選択される。
【0101】
前記ホストは、9,10-ジ(2-ナフチル)アントラセン(ADN)、2-メチル-9,10-ビス(ナフタレン-2-イル)アントラセン(MADN)、9,10-ジ-(2-ナフチル)-2-t-ブチル-アントラセン(TBADN)、4,4’-ビス(N-カルバゾリル)-1,1’-ビフェニル(CBP)、1,3-ジ-9-カルバゾリルベンゼン(mCP)、1,3,5-トリス(カルバゾ-9-イル)ベンゼン(TCP)、及び下記化合物H1ないしH55のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【化41】
【化42】
【化43】
【0102】
[有機層150中の発光層に含まれたリン光ドーパント]
前記リン光ドーパントは、下記化学式401で表される有機金属錯体を含んでもよい。
【化44】
【化45】
【0103】
前記化学式401及び402で、
Mは、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、ユウロピウム(Eu)、テルビウム(Tb)、ロジウム(Rh)及びツリウム(Tm)のうちから選択され、
401は、前記化学式402で表されるリガンドのうちから選択され、xc1は、1、2または3であり、xc1が2以上である場合、2以上のL401は、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
402は、有機リガンドであり、xc2は、0ないし4の整数のうちから選択され、xc2が2以上である場合、2以上のL402は、互いに同一であるか、あるいは異なっており、
401ないしX404は、互いに独立して、窒素または炭素であり、
401とX403は、単結合または二重結合を介して連結され、X402とX404は、単結合または二重結合を介して連結され、
401及びA402は、互いに独立して、C-C60 炭素環基またはC-C60ヘテロ環基であり、
405は、単結合、*-O-*’、*-S-*’、*-C(=O)-*’、*-N(Q411)-*’、*-C(Q411)(Q412)-*’、*-C(Q411)=C(Q412)-*’、*-C(Q411)=*’または*=C(Q411)=*’であり、前記Q411及びQ412は、水素、重水素、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基であり、
406は、単結合、OまたはSであり、
401及びR402は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、置換もしくは非置換のC-C20アルキル基、置換もしくは非置換のC-C20アルコキシ基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q401)(Q402)(Q403)、-N(Q401)(Q402)、-B(Q401)(Q402)、-C(=O)(Q401)、-S(=O)(Q401)、及び-P(=O)(Q401)(Q402)のうちから選択され、前記Q401ないしQ403は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、C-C20アリール基及びC-C20ヘテロアリール基のうちから選択され、
xc11及びxc12は、互いに独立して、0ないし10の整数のうちから選択され、
前記化学式402で、*及び*’は、前記化学式401においてMとの結合部位である。
【0104】
一具現例によれば、前記化学式402で、A401及びA402は、互いに独立して、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、インデン基、ピロール基、チオフェン基、フラン(furan)基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール(isoxazole)基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、キノキサリン基、キナゾリン基、カルバゾール基、ベンゾイミダゾール基、ベンゾフラン(benzofuran)基、ベンゾチオフェン基、イソベンゾチオフェン基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、ジベンゾフラン(dibenzofuran)基及びジベンゾチオフェン基のうちから選択される。
【0105】
他の具現例によれば、前記化学式402で、i)X401は、窒素であり、X402は、炭素であるか、あるいはii)X401とX402とがいずれも窒素である。
【0106】
さらに他の具現例によれば、前記化学式402で、R401及びR402は、互いに独立して、
水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、フェニル基、ナフチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基及びノルボルネニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C20アルキル基及びC-C20アルコキシ基;
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基、ノルボルネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基、ノルボルネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンタニル基、ノルボルナニル基、ノルボルネニル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ピリジニル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基及びジベンゾチオフェニル基;並びに
-Si(Q401)(Q402)(Q403)、-N(Q401)(Q402)、-B(Q401)(Q402)、-C(=O)(Q401)、-S(=O)(Q401)及び-P(=O)(Q401)(Q402);のうちから選択され、
前記Q401ないしQ403は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基及びナフチル基のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0107】
さらに他の具現例によれば、前記化学式401で、xc1が2以上である場合、2以上のL401で、2個のA401は、選択的に、連結基であるX407を介して互いに連結されるか、あるいは2個のA402は、選択的に、連結基であるX408を介して互いに連結される(下記化合物PD1ないしPD4、及びPD7参照)。前記X407及びX408は、互いに独立して、単結合、*-O-*’、*-S-*’、*-C(=O)-*’、*-N(Q413)-*’、*-C(Q413)(Q414)-*’または*-C(Q413)=C(Q414)-*’(ここで、Q413及びQ414は、互いに独立して、水素、重水素、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基)でもあるが、それらに限定されるものではない。
【0108】
前記化学式401で、L402は、任意の一価、二価または三価の有機リガンドでもある。例えば、前記L402は、ハロゲン、ジケトン(例えば、アセチルアセトネート)、カルボン酸(例えば、ピコリネート)、-C(=O)、イソニトリル、-CN及びホスホラス(例えば、ホスフィン(phosphine)、ホスファイト(phosphite))のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0109】
または、前記リン光ドーパントは、例えば、下記化合物PD1ないしPD25のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【化46】
【化47】
【0110】
[発光層における蛍光ドーパント]
前記蛍光ドーパントは、アリールアミン化合物またはスチリルアミン化合物を含んでもよい。
【0111】
前記蛍光ドーパントは、下記化学式501で表される化合物を含んでもよい。
【化48】
【0112】
前記化学式501で、
Ar501は、置換もしくは非置換のC-C60 炭素環基、または置換もしくは非置換のC-C60ヘテロ環基であり、
501ないしL503は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xd1ないしxd3は、互いに独立して、0ないし3の整数のうちから選択され、
501及びR502は、互いに独立して、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xd4は、1ないし6の整数のうちから選択される。
【0113】
一具現例によれば、前記化学式501で、Ar501は、
ナフタレン基、ヘプタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基及びインデノフェナントレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ナフタレン基、ヘプタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基及びインデノフェナントレン基;のうちから選択される。
【0114】
他の具現例によれば、前記化学式501で、L501ないしL503は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基;のうちから選択される。
【0115】
さらに他の具現例によれば、前記化学式501で、R501及びR502は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基及び-Si(Q31)(Q32)(Q33)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基及びピリジニル基;のうちから選択され、
前記Q31ないしQ33は、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちからも選択される。
【0116】
さらに他の具現例によれば、前記化学式501で、xd4は2でもあるが、それに限定されるものではない。
【0117】
例えば、前記蛍光ドーパントは、下記化合物FD1ないしFD22のうちから選択されてもよい。
【化49】


【化50】
【化51】
【0118】
または、前記蛍光ドーパントは、下記化合物のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【化52】


【0119】
[有機層150における電子輸送領域]
前記電子輸送領域は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複層を有する多層構造を有することができる。
【0120】
前記電子輸送領域は、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層、電子輸送層(ETL)及び電子注入層のうちから選択された少なくとも1層を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【0121】
例えば、前記電子輸送領域は、発光層から順に積層された電子輸送層/電子注入層、正孔阻止層/電子輸送層/電子注入層、電子調節層/電子輸送層/電子注入層、またはバッファ層/電子輸送層/電子注入層などの構造を有することができるが、それらに限定されるものではない。
【0122】
前記電子輸送領域(例えば、前記電子輸送領域において、バッファ層、正孔阻止層、電子調節層または電子輸送層)は、π電子欠乏性窒素含有環を少なくとも一つ含んだ金属非含有化合物を含んでもよい。
【0123】
前記「π電子欠乏性窒素含有環」は、環形成モイエティ(moiety)であり、少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有するC-C60ヘテロ環基を意味する。
【0124】
例えば、前記「π電子欠乏性窒素含有環」は、i)少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有する5員ないし7員のヘテロ単環式基や、ii)少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有する5員ないし7員のヘテロ単環式基のうち2以上が互いに縮合されているヘテロ多環式基や、またはiii)少なくとも1つの*-N=*’モイエティを有する5員ないし7員のヘテロ単環式基のうち少なくとも一つと、少なくとも1つのC-C60 炭素環基が互いに縮合されているヘテロ多環式基でもある。
【0125】
前記π電子欠乏性窒素含有環の具体例としては、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、インダゾール、プリン(purine)基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、フタラジン基、ナフチリジン基、キノキサリン基、キナゾリン基、シンノリン基、フェナントリジン基、アクリジン基、フェナントロリン基、フェナジン基、ベンゾイミダゾール基、イソベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、チアジアゾール基、イミダゾピリジン基、イミダゾピリミジン基、アザカルバゾール基などを挙げることができるが、それらに限定されるものではない。
【0126】
例えば、前記電子輸送領域は、下記化学式601で表される化合物を含んでもよい。
【化53】
【0127】
前記化学式601で、
Ar601は、置換もしくは非置換のC-C60 炭素環基、または置換もしくは非置換のC-C60ヘテロ環基であり、
xe11は、1、2または3であり、
601は、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換もしくは非置換のC-C60アリーレン基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリーレン基、置換もしくは非置換の二価非芳香族縮合多環基、及び置換もしくは非置換の二価非芳香族ヘテロ縮合多環基のうちから選択され、
xe1は、0ないし5の整数のうちから選択され、
601は、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換のC-C10シクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のC-C60アリール基、置換もしくは非置換のC-C60アリールオキシ基、置換もしくは非置換のC-C60アリールチオ基、置換もしくは非置換のC-C60ヘテロアリール基、置換もしくは非置換の一価非芳香族縮合多環基、置換もしくは非置換の一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q601)(Q602)(Q603)、-C(=O)(Q601)、-S(=O)(Q601)及び-P(=O)(Q601)(Q602)のうちから選択され、
前記Q601ないしQ603は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基またはナフチル基であり、
xe21は、1ないし5の整数のうちから選択される。
【0128】
一具現例によれば、前記xe11個のAr601、及びxe21個のR601のうち少なくとも一つは、前述のようなπ電子欠乏性窒素含有環を含んでもよい。
【0129】
一具現例によれば、前記化学式601で、環Ar601は、
ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、カルバゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、インダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、フタラジン基、ナフチリジン基、キノキサリン基、キナゾリン基、シンノリン基、フェナントリジン基、アクリジン基、フェナントロリン基、フェナジン基、ベンゾイミダゾール基、イソベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、チアジアゾール基、イミダゾピリジン基、イミダゾピリミジン基及びアザカルバゾール基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、ベンゼン基、ナフタレン基、フルオレン基、スピロ-ビフルオレン基、ベンゾフルオレン基、ジベンゾフルオレン基、フェナレン基、フェナントレン基、アントラセン基、フルオランテン基、トリフェニレン基、ピレン基、クリセン基、ナフタセン基、ピセン基、ペリレン基、ペンタフェン基、インデノアントラセン基、ジベンゾフラン基、ジベンゾチオフェン基、カルバゾール基、イミダゾール基、ピラゾール基、チアゾール基、イソチアゾール基、オキサゾール基、イソキサゾール基、ピリジン基、ピラジン基、ピリミジン基、ピリダジン基、インダゾール基、プリン基、キノリン基、イソキノリン基、ベンゾキノリン基、フタラジン基、ナフチリジン基、キノキサリン基、キナゾリン基、シンノリン基、フェナントリジン基、アクリジン基、フェナントロリン基、フェナジン基、ベンゾイミダゾール基、イソベンゾチアゾール基、ベンゾオキサゾール基、イソベンゾオキサゾール基、トリアゾール基、テトラゾール基、オキサジアゾール基、トリアジン基、チアジアゾール基、イミダゾピリジン基、イミダゾピリミジン基及びアザカルバゾール基;のうちから選択されてもよく、
前記Q31ないしQ33は、互いに独立して、C-C10アルキル基、C-C10アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0130】
前記化学式601で、xe11が2以上である場合、2以上のAr601は、単結合を介しても互いに連結される。
【0131】
他の具現例によれば、前記化学式601で、Ar601は、アントラセン基でもある。
【0132】
さらに他の具現例によれば、前記601で表される化合物は、下記化学式601-1で表されてもよい。
【化54】
【0133】
前記化学式601-1で、
614は、NまたはC(R614)であり、X615は、NまたはC(R615)であり、X616は、NまたはC(R616)であり、X614ないしX616のうち少なくとも一つは、Nであり、
611ないしL613は、互いに独立して、前記L601についての説明を参照し、
xe611ないしxe613は、互いに独立して、前記xe1についての説明を参照し、
611ないしR613は、互いに独立して、前記R601についての説明を参照し、
614ないしR616は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基及びナフチル基のうちから選択される。
【0134】
一具現例によれば、前記化学式601及び601-1で、L601、及びL611ないしL613は、互いに独立して、
フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;並びに
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニレン基、ナフチレン基、フルオレニレン基、スピロ-ビフルオレニレン基、ベンゾフルオレニレン基、ジベンゾフルオレニレン基、フェナントレニレン基、アントラセニレン基、フルオランテニレン基、トリフェニレニレン基、ピレニレン基、クリセニレン基、ペリレニレン基、ペンタフェニレン基、ヘキサセニレン基、ペンタセニレン基、チオフェニレン基、フラニレン基、カルバゾリレン基、インドリレン基、イソインドリレン基、ベンゾフラニレン基、ベンゾチオフェニレン基、ジベンゾフラニレン基、ジベンゾチオフェニレン基、ベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾカルバゾリレン基、ジベンゾシロリレン基、ピリジニレン基、イミダゾリレン基、ピラゾリレン基、チアゾリレン基、イソチアゾリレン基、オキサゾリレン基、イソキサゾリレン基、チアジアゾリレン基、オキサジアゾリレン基、ピラジニレン基、ピリミジニレン基、ピリダジニレン基、トリアジニレン基、キノリニレン基、イソキノリニレン基、ベンゾキノリニレン基、フタラジニレン基、ナフチリジニレン基、キノキサリニレン基、キナゾリニレン基、シンノリニレン基、フェナントリジニレン基、アクリジニレン基、フェナントロリニレン基、フェナジニレン基、ベンゾイミダゾリレン基、イソベンゾチアゾリレン基、ベンゾオキサゾリレン基、イソベンゾオキサゾリレン基、トリアゾリレン基、テトラゾリレン基、イミダゾピリジニレン基、イミダゾピリミジニレン基及びアザカルバゾリレン基;のうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0135】
他の具現例によれば、前記化学式601及び601-1で、xe1及びxe611ないしxe613は、互いに独立して、0、1または2でもある。
【0136】
さらに他の具現例によれば、前記化学式601及び601-1で、R601、及びR611ないしR613は、互いに独立して、
フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C20アルキル基、C-C20アルコキシ基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基のうちから選択された少なくとも一つで置換された、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、スピロ-ビフルオレニル基、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、フェナントレニル基、アントラセニル基、フルオランテニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ヘキサセニル基、ペンタセニル基、チオフェニル基、フラニル基、カルバゾリル基、インドリル基、イソインドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ベンゾカルバゾリル基、ジベンゾカルバゾリル基、ジベンゾシロリル基、ピリジニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアジアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、ベンゾキノリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、ベンゾイミダゾリル基、イソベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、イソベンゾオキサゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、イミダゾピリジニル基、イミダゾピリミジニル基及びアザカルバゾリル基;並びに
-S(=O)(Q601)及び-P(=O)(Q601)(Q602);のうちから選択され、
前記Q601及びQ602についての説明は、本明細書に記載されたところを参照する。
【0137】
前記電子輸送領域は、下記化合物ET1ないしET36のうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【化55】
【化56】
【化57】
【化58】
【0138】
または、前記電子輸送領域は、BCP(2,9-ジメチル-4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン)、Bphen(4,7-ジフェニル-1,10-フェナントロリン)、Alq、BAlq、TAZ(3-(ビフェニル-4-イル)-5-(4-tert-ブチルフェニル)-4-フェニル-4h-1,2,4-トリアゾール)及びNTAZのうちから選択された少なくとも1つの化合物を含んでもよい。
【化59】
【0139】
前記バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みは、互いに独立して、約20Åないし約1,000Å、例えば、約30Åないし約300Åでもある。前記バッファ層、正孔阻止層または電子調節層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、優秀な正孔阻止特性または電子調節特性を得ることができる。
【0140】
前記電子輸送層の厚みは、約100Åないし約1,000Å、例えば、約150Åないし約500Åでもある。前記電子輸送層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子輸送特性を得ることができる。
【0141】
前記電子輸送領域(例えば、前記電子輸送領域における電子輸送層)は、前述のような物質以外に、金属含有物質をさらに含んでもよい。
【0142】
前記金属含有物質は、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも一つを含んでもよい。前記アルカリ金属錯体の金属イオンは、Liイオン、Naイオン、Kイオン、Rbイオン及びCsイオンのうちから選択されてもよく、前記アルカリ土類金属錯体の金属イオンは、Beイオン、Mgイオン、Caイオン、Srイオン及びBaイオンのうちからも選択される。前記アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体の金属イオンに配位されたリガンドは、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0143】
例えば、前記金属含有物質は、Li錯体を含んでもよい。前記Li錯体は、例えば、下記化合物ET-D1(リチウムキノレート(LiQ))またはET-D2を含んでもよい。
【化60】

【0144】
前記電子輸送領域は、第2電極190からの電子注入を容易にする電子注入層を含んでもよい。前記電子注入層は、前記第2電極190と直接(directly)接触することができる。
【0145】
前記電子注入層は、i)単一物質からなる単一層からなる単層構造、ii)複数の互いに異なる物質からなる単一層からなる単層構造、またはiii)複数の互いに異なる物質からなる複層を有する多層構造を有することができる。
【0146】
前記電子注入層は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせを含んでもよい。
【0147】
前記アルカリ金属は、Li、Na、K、Rb及びCsのうちからも選択される。一具現例によれば、前記アルカリ金属は、Li、NaまたはCsでもある。他の具現例によれば、前記アルカリ金属は、LiまたはCsでもあるが、それらに限定されるものではない。
【0148】
前記アルカリ土類金属は、Mg、Ca、Sr、及びBaのうちからも選択される。
【0149】
前記希土類金属は、Sc、Y、Ce、Tb、Yb及びGdのうちからも選択される。
【0150】
前記アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物及び前記希土類金属化合物は、前記アルカリ金属、前記アルカリ土類金属及び希土類金属の酸化物及びハロゲン化物(例えば、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨード化物など)のうちからも選択される。
【0151】
前記アルカリ金属化合物は、LiO、CsO、KOのようなアルカリ金属酸化物、及びLiF、NaF、CsF、KF、LiI、NaI、CsI、KIのようなアルカリ金属ハロゲン化物のうちからも選択される。一具現例によれば、前記アルカリ金属化合物は、LiF、LiO、NaF、LiI、NaI、CsI、KIのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0152】
前記アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO、CaO、BaSr1-xO(0<x<1)、BaCa1-xO(0<x<1)のようなアルカリ土類金属化合物のうちからも選択される。一具現例によれば、前記アルカリ土類金属化合物は、BaO、SrO及びCaOのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0153】
前記希土類金属化合物は、YbF、ScF、ScO、Y、Ce、GdF、及びTbFのうちからも選択される。一具現例によれば、前記希土類金属化合物は、YbF、ScF、TbF、YbI、ScI、TbIのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0154】
前記アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体は、前述のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類金属のイオンを含み、前記アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体及び希土類金属錯体の金属イオンに配位されたリガンドは、互いに独立して、ヒドロキシキノリン、ヒドロキシイソキノリン、ヒドロキシベンゾキノリン、ヒドロキシアクリジン、ヒドロキシフェナントリジン、ヒドロキシフェニルオキサゾール、ヒドロキシフェニルチアゾール、ヒドロキシジフェニルオキサジアゾール、ヒドロキシジフェニルチアジアゾール、ヒドロキシフェニルピリジン、ヒドロキシフェニルベンゾイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンゾチアゾール、ビピリジン、フェナントロリン及びシクロペンタジエンのうちから選択されてもよいが、それらに限定されるものではない。
【0155】
前記電子注入層は、前述のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせだけからなるか、前記有機物をさらに含んでもよい。前記電子注入層が有機物をさらに含む場合、前記アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、希土類金属化合物、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、希土類金属錯体、またはそれらのうち任意の組み合わせは、前記有機物からなるマトリックスに均一または不均一に分散している。
【0156】
前記電子注入層の厚みは、約1Åないし約100Å、約3Åないし約90Åでもある。前記電子注入層の厚みが前述のような範囲を満足する場合、実質的な駆動電圧の上昇なしに、満足すべき電子注入特性を得ることができる。
【0157】
[第2電極190]
前述のような有機層150の上部には、第2電極190が配置されている。前記第2電極190は、電子注入電極であるカソード(cathode)でもあるが、このとき、前記第2電極190用物質としては、低い仕事関数を有する金属、合金、電気伝導性化合物及びそれらの組み合わせ(combination)を使用することができる。
【0158】
前記第2電極190は、リチウム(Li)、銀(Ag)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、アルミニウム-リチウム(Al-Li)、カルシウム(Ca)、マグネシウム-インジウム(Mg-In)、マグネシウム-銀(Mg-Ag)、ITO及びIZOのうちから選択された少なくとも一つを含んでもよいが、それらに限定されるものではない。前記第2電極190は、透過型電極、半透過型電極または反射型電極でもある。
【0159】
前記第2電極190は、単一層である単層構造、または複層を有する多層構造を有することができる。
【0160】
図2ないし図4についての説明]
図2ないし図4は、それぞれ本発明の一具現例による有機発光素子の構造を概略的に示す断面図である。図2の有機発光素子20は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150及び第2電極190が順に積層された構造を有し、図3の有機発光素子30は、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有し、図4の有機発光素子40は、第1キャッピング層210、第1電極110、有機層150、第2電極190及び第2キャッピング層220が順に積層された構造を有する。
【0161】
図2ないし図4において、第1電極110、有機層150、及び第2電極190についての説明は、図1についての説明を参照する。
【0162】
有機発光素子20,40の有機層150において、発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第1電極110及び第1キャッピング層210を経て、外部に取り出され、有機発光素子30,40の有機層150において、発光層で生成された光は、半透過型電極または透過型電極である第2電極190及び第2キャッピング層220を経て、外部へ取り出される。
【0163】
前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、補強干渉の原理によって、外部発光効率を向上させる役割を行う。
【0164】
前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220は、互いに独立して、有機物からなる有機キャッピング層、無機物からなる無機キャッピング層、または有機物及び無機物を含んだ複合キャッピング層でもある。
【0165】
前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物、アミン系化合物、ポルフィン誘導体(porphine derivatives)、フタロシアニン誘導体(phthalocyanine derivatives)、ナフタロシアニン誘導体(naphthalocyanine derivatives)、アルカリ金属錯体及びアルカリ土類金属錯体のうちから選択された少なくとも1つの物質を含んでもよい。前記炭素環式化合物、ヘテロ環式化合物及びアミン系化合物は、任意選択により、O、N、S、Se、Si、F、Cl、Br及びIのうちから選択された少なくとも1つの元素を含んだ置換基で置換されていてもよい。一具現例によれば、前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層、互いに独立して、アミン系化合物を含んでもよい。
【0166】
他の具現例によれば、前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、前記化学式201で表される化合物、または前記化学式202で表される化合物を含んでもよい。
【0167】
さらに他の具現例によれば、前記第1キャッピング層210及び第2キャッピング層220のうち少なくとも1層は、互いに独立して、前記化合物HT28ないしHT33、及び下記化合物CP1ないしCP5のうちから選択された化合物を含んでもよいが、それらに限定されるものではない。
【化61】

【0168】
以上、前記有機発光素子について、図1ないし図4を参照して説明したが、それらに限定されるものではない。
【0169】
前記正孔輸送領域に含まれる各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれる各層は、それぞれ、真空蒸着法、スピンコーティング法、キャスト法、LB(Langmuir-Blodgett)法、インクジェットプリンティング法、レーザプリンティング法、レーザ熱転写(LITI:laser induced thermal imaging)法のような多様な方法を利用して、所定領域に形成される。
【0170】
真空蒸着法によって、前記正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、蒸着条件は、例えば、約100ないし約500℃の蒸着温度、約10-8ないし約10-3torrの真空度、及び約0.01ないし約100Å/secの蒸着速度範囲内で、形成する層に含まれる材料、及び形成する層の構造を考慮して選択される。
【0171】
スピンコーティング法によって、前記正孔輸送領域に含まれた各層、発光層、及び電子輸送領域に含まれた各層をそれぞれ形成する場合、コーティング条件は、例えば、約2,000rpmないし約5,000rpmのコーティング速度、及び約80℃ないし200℃の熱処理温度範囲内で、形成する層に含まれる材料、及び形成する層の構造を考慮して選択される。
【0172】
[置換基の一般的な定義]
本明細書において、C-C60アルキル基は、炭素数1ないし60の線状または分枝状の脂肪族炭化水素一価(monovalent)基を意味し、具体的な例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、iso-アミル基、ヘキシル基などが含まれる。本明細書において、C-C60アルキレン基は、前記C-C60アルキル基と同一構造を有する二価(divalent)基を意味する。
【0173】
本明細書において、C-C60アルケニル基は、前記C-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素炭素二重結合を含んだ炭化水素基を意味し、その具体的な例には、エテニル基、プロぺニル基、ブテニル基などが含まれる。本明細書において、C-C60アルケニレン基は、前記C-C60アルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0174】
本明細書において、C-C60アルキニル基は、前記C-C60アルキル基の中間または末端に、1以上の炭素炭素三重結合を含んだ炭化水素基を意味し、その具体的な例には、エチニル基、プロピニル基などが含まれる。本明細書において、C-C60アルキニレン基は、前記C-C60アルキニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0175】
本明細書において、C-C60アルコキシ基は、-OA101(ここで、A101は、前記C-C60アルキル基である)の化学式を有する一価基を意味し、その具体的な例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロピルオキシ基などが含まれる。
【0176】
本明細書において、C-C10シクロアルキル基は、炭素数3ないし10の一価飽和炭化水素単環式基を意味し、その具体的な例には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが含まれる。本明細書において、C-C10シクロアルキレン基は、前記C-C10シクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0177】
本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルキル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含んだ炭素数1ないし10の一価単環式基を意味し、その具体的な例には、1,2,3,4-オキサトリアゾリジニル基(1,2,3,4-oxatriazolidinyl)、テトラヒドロフラニル基(tetrahydrofuranyl)、テトラヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルキレン基は、前記C-C10ヘテロシクロアルキル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0178】
本明細書において、C-C10シクロアルケニル基は、炭素数3ないし10の一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有するが、芳香族性(aromaticity)を有さない基を意味し、その具体的な例には、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプテニル基などが含まれる。本明細書において、C-C10シクロアルケニレン基は、前記C-C10シクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0179】
本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルケニル基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含んだ炭素数1ないし10の一価単環式基であり、環内に少なくとも1つの二重結合を有する。前記C-C10ヘテロシクロアルケニル基の具体的な例には、4,5-ジヒドロ-1,2,3,4-オキサトリアゾリル基、2,3-ジヒドロフラニル基、2,3-ジヒドロチオフェニル基などが含まれる。本明細書において、C-C10ヘテロシクロアルケニレン基は、前記C-C10ヘテロシクロアルケニル基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0180】
本明細書において、C-C60アリール基は、炭素数6ないし60の炭素環式芳香族系を有する一価基を意味し、C-C60アリーレン基は、炭素数6ないし60の炭素環式芳香族系を有する二価基を意味する。前記C-C60アリール基の具体的な例には、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ピレニル基、クリセニル基などが含まれる。前記C-C60アリール基及びC-C60アリーレン基が2以上の環を含む場合、前記2以上の環は、互いに縮合される。
【0181】
本明細書において、C-C60ヘテロアリール基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、炭素数1ないし60のヘテロ環式芳香族系を有する一価基を意味し、C-C60ヘテロアリーレン基は、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を環形成原子として含み、炭素数1ないし60のヘテロ環式芳香族系を有する二価基を意味する。前記C-C60ヘテロアリール基の具体的な例には、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、イソキノリニル基などが含まれる。前記C-C60ヘテロアリール基及びC-C60ヘテロアリーレン基が2以上の環を含む場合、2以上の環は、互いに縮合される。
【0182】
本明細書において、C-C60アリールオキシ基は、-OA102(ここで、A102は、前記C-C60アリール基である)を示し、前記C-C60アリールチオ基(arylthio)は、-SA103(ここで、A103は、前記C-C60アリール基である)を示す。
【0183】
本明細書において、一価非芳香族縮合多環基(non-aromatic condensed polycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として炭素のみを含み、分子全体が非芳香族性(non-aromaticity)を有する一価基(例えば、C-C60である)を意味する。前記一価非芳香族縮合多環基の具体的な例には、フルオレニル基などが含まれる。本明細書において、二価非芳香族縮合多環基は、前記一価非芳香族縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0184】
本明細書において、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基(non-aromatic condensed heteropolycyclic group)は、2以上の環が互いに縮合されており、環形成原子として、炭素以外にN、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含み、分子全体が非芳香族性を有する一価基(例えば、C-C60である)を意味する。前記一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の具体的な例には、カルバゾリル基などが含まれる。本明細書において、二価非芳香族ヘテロ縮合多環基は、前記一価非芳香族ヘテロ縮合多環基と同一構造を有する二価基を意味する。
【0185】
本明細書において、C-C60 炭素環基とは、環形成原子として炭素のみを含んだ炭素数5ないし60の単環式基または多環式基を意味する。前記C-C60 炭素環基は、芳香族炭素環基または非芳香族炭素環基でもある。前記C-C60 炭素環基は、ベンゼンのような環、フェニル基のような一価基、またはフェニレン基のような二価基でもある。または、前記C-C60 炭素環基に連結された置換基の個数によって、前記C-C60 炭素環基は、三価基または4価基でもあるように、多様な変形が可能である。
【0186】
本明細書において、C-C60ヘテロ環基とは、前記C-C60 炭素環基と同一構造を有するが、環形成原子として、炭素(C-C60でもある)以外に、N、O、Si、P及びSのうちから選択された少なくとも1つのヘテロ原子を含んだ基を意味する。
【0187】
本明細書において、前記置換されたC-C60 炭素環基、置換されたC-C60ヘテロ環基、置換されたC-C10シクロアルキレン基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキレン基、置換されたC-C10シクロアルケニレン基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニレン基、置換されたC-C60アリーレン基、置換されたC-C60ヘテロアリーレン基、置換された二価非芳香族縮合多環基、置換された二価非芳香族ヘテロ縮合多環基、置換されたC-C60アルキル基、置換されたC-C60アルケニル基、置換されたC-C60アルキニル基、置換されたC-C60アルコキシ基、置換されたC-C10シクロアルキル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルキル基、置換されたC-C10シクロアルケニル基、置換されたC-C10ヘテロシクロアルケニル基、置換されたC-C60アリール基、置換されたC-C60アリールオキシ基、置換されたC-C60アリールチオ基、置換されたC-C60ヘテロアリール基、置換された一価非芳香族縮合多環基、及び置換された一価非芳香族ヘテロ縮合多環基の置換基のうち少なくとも一つは、
重水素(-D)、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q11)(Q12)(Q13)、-N(Q11)(Q12)、-B(Q11)(Q12)、-C(=O)(Q11)、-S(=O)(Q11)及び-P(=O)(Q11)(Q12)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基及びC-C60アルコキシ基;
-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;
重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、-Si(Q21)(Q22)(Q23)、-N(Q21)(Q22)、-B(Q21)(Q22)、-C(=O)(Q21)、-S(=O)(Q21)及び-P(=O)(Q21)(Q22)のうちから選択された少なくとも一つで置換された、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60アリールオキシ基、C-C60アリールチオ基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基及び一価非芳香族ヘテロ縮合多環基;並びに
-Si(Q31)(Q32)(Q33)、-N(Q31)(Q32)、-B(Q31)(Q32)、-C(=O)(Q31)、-S(=O)(Q31)及び-P(=O)(Q31)(Q32);のうちから選択され、
前記Q11ないしQ13、Q21ないしQ23、及びQ31ないしQ33は、互いに独立して、水素、重水素、-F、-Cl、-Br、-I、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミジノ基、ヒドラジノ基、ヒドラゾノ基、C-C60アルキル基、C-C60アルケニル基、C-C60アルキニル基、C-C60アルコキシ基、C-C10シクロアルキル基、C-C10ヘテロシクロアルキル基、C-C10シクロアルケニル基、C-C10ヘテロシクロアルケニル基、C-C60アリール基、C-C60ヘテロアリール基、一価非芳香族縮合多環基、一価非芳香族ヘテロ縮合多環基、ビフェニル基及びターフェニル基のうちから選択される。
【0188】
本明細書において、「Ph」は、フェニル基を意味し、「Me」は、メチル基を意味し、「Et」は、エチル基を意味し、「tert-Bu」または「Bu」は、tert-ブチル基を意味し、「OMe」は、メトキシ基を意味する。
【0189】
本明細書において、「ビフェニル基」は、「フェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。前記「ビフェニル基」は、置換基が「C-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0190】
本明細書において、「ターフェニル基」は、「ビフェニル基で置換されたフェニル基」を意味する。前記「ターフェニル基」は、置換基が「C-C60アリール基で置換されたC-C60アリール基」である「置換されたフェニル基」に属する。
【0191】
本明細書において、*及び*’は、他の定義がない限り、当該化学式において、隣接する原子との結合部位を意味する。
【0192】
以下、合成例及び実施例を挙げ、本発明の一具現例による化合物及び有機発光素子についてさらに具体的に説明する。下記合成例において、「Aの代わりにBを使用した」という表現において、Aのモル当量とBのモル当量は、互いに同一である。
【実施例
【0193】
合成例1:化合物4の合成
【化62】
【0194】
中間体Aの合成
Ar雰囲気下、500mLの3口フラスコで、1,8-ジブロモナフタレン8.65g、フェニルボロン酸3.69g、Pd(PPh 1.75g及びKCO 3.55gを水90mL及びテトラヒドロフラン(THF)300mLの混合溶媒の中に溶かした後、6時間還流撹拌した。そこから得た有機層を、MgSOで乾燥させて溶媒を蒸発させて得られた残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、中間体A 5.23g(収率61%)を得た。生成された中間体Aの分子量を、MS(mass spectrometry)/FAB(fast atom bombardment)を介して測定した結果、283であった。
【化63】
【0195】
中間体Bの合成
200mLの3口フラスコで、中間体A 1.00gを、脱水THF溶液45mLに溶かした後、-78℃で撹拌した。ここに、1.6Mのn-BuLi(ヘキサン溶媒中)2.65mLを滴下し、2時間撹拌した後、3-ブロモベンゾフェノン1.10gの脱水THF溶液35mLを滴下し、その後、室温で3時間さらに撹拌した。該混合溶液に、1N-塩酸水溶液を加え、1時間撹拌した後、水で洗浄した。そこから得た有機層の溶媒を蒸発させて白色固体を得た。生成された白色固体、AcOH 50mL及び塩酸0.6mLを、200mLの3口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、130℃で2時間加熱撹拌した。得られた混合溶液を、冷たい100mLの水に滴下させ、白色結晶を得た。得られた白色結晶をMeOHで洗浄した後で乾燥させ、中間体B 1.26g(収率80%)を得た。生成された中間体Bの分子量を、MS/FABを介して測定した結果、447であった。
【化64】
【0196】
化合物4の合成
Ar雰囲気下、300mLの3口フラスコで、中間体B 1.50g、N-[4-(1-ナフタレニル)フェニル]-1-ナフタレンアミン1.14g、Pd(dba) 0.079g、NaOBu 0.53g及びBuP 0.021gをトルエン55mLに溶かした後、6時間加熱しながら還流撹拌した。撹拌された溶液を冷やした後、得られた有機層をMgSOで乾燥させて溶媒を蒸発させて得られた残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、化合物4 2.13g(収率91%)を得た。生成された化合物は、MS/FABとH NMR(nuclear magnetic resonance)とによって確認した。
【0197】
合成例2:化合物10の合成
【化65】
【0198】
中間体Cの合成
Ar雰囲気下、300mLの3口フラスコで、化合物B 4.47g、4-クロロフェニルボロン酸1.56g、Pd(PPh 0.610g及びKCO 4.48gを、水15mL、EtOH 20mL、トルエン100mLの混合溶液内で、6時間加熱しながら還流撹拌した。撹拌された溶液を冷やした後、水を添加し、有機層を分離して溶媒を蒸発させた。得られた残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(トルエンとヘキサンとの混合溶媒使用)で分離精製し、薄黄色固体化合物C 4.31g(収率90%)を得た。生成された中間体Cの分子量を、MS/FABによって測定した結果、479であった。
【化66】
【0199】
化合物10の合成
Ar雰囲気下、500mLの3口フラスコで、中間体C 4.79g、ビス(4-ビフェニリル)アミン3.47g、Pd(dba) 0.440g、NaOBu 7.21g及びBuP 0.21gをトルエン110mLに溶かした後、6時間加熱しながら還流撹拌した。撹拌された溶液を冷やした後、得られた有機層を、MgSOで乾燥させて溶媒を蒸発させて得られた残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製し、薄黄色固体である化合物10 6.70g(収率85%)を得た。生成された化合物は、MS/FABとH NMRとによって確認した。
【0200】
合成例3:化合物12の合成
前述の化合物10の合成方法において、ビス(4-ビフェニリル)アミンの代わりに、N-[4-(1-ナフタレニル)フェニル]-1-ナフタレンアミンを使用した点を除いては、化合物10の合成と同一方法で、化合物12 6.66g(収率83%)を得た。生成された化合物は、MS/FABとH NMRとによって確認した。
【0201】
合成例4:化合物18の合成
前述の化合物4の合成方法において、3-ブロモベンゼンの代わりに、4-ブロモベンゼンを使用し、N-[4-(1-ナフタレニル)フェニル]-1-ナフタレンアミンの代わりに、ビス(4-ビフェニリル)アミンを使用した点を除いては、化合物4の合成と同一方法で、化合物18 6.31g(収率77%)を得た。生成された化合物は、MS/FABとH NMRとによって確認した。
【0202】
合成例5:化合物19の合成
前述の化合物4の合成方法において、3-ブロモベンゼンの代わりに、4-ブロモベンゼンを使用し、N-[4-(1-ナフタレニル)フェニル]-1-ナフタレンアミンの代わりに、4-(1-ナフタレニル)-N-[4-(1-ナフタレニル)フェニル]-ベンゼンアミンを使用した点を除いては、化合物4の合成と同一方法で、化合物19 6.46g(収率83%)を得た。生成された化合物は、MS/FABとH NMRとによって確認した。
【0203】
合成例6:化合物26の合成
前述の化合物12の合成方法において、3-ブロモベンゼンの代わりに、4-ブロモベンゼンを使用し、N-[4-(1-ナフタレニル)フェニル]-1-ナフタレンアミンの代わりに、ビス(4-ビフェニリル)アミンを使用した点を除いては、化合物12の合成と同一方法で、化合物26 6.42g(収率85%)を得た。生成された化合物は、MS/FABとH NMRとによって確認した。
【0204】
前記合成例1ないし6で合成された化合物のH NMR及びMS/FABを示した。
表1に示した化合物以外の他の化合物も、前述の合成経路及び原料物質を参照し、当業者であるならば、その合成方法を容易く認識することができるであろう。
【0205】
【表1】
【0206】
実施例1
アノードとして、ITOが形成された15Ω/cm(1,500Å)ITOガラス基板(コーニング(Corning)社製)を、50mmx50mmx0.7mmサイズに切り、イソプロピルアルコールと純水とを使用して、それぞれ5分間超音波洗浄した後、30分間紫外線を照射してオゾンに露出させて洗浄し、真空蒸着装置に設置した。
前記ITOアノード上部に、2-TNATAを600Å厚に真空蒸着し、正孔注入層を形成した後、前記正孔注入層上に、化合物4を300Å厚に真空蒸着し、正孔輸送層を形成し、正孔輸送領域を形成した。
前記正孔輸送領域上に、ADN(ホスト)及びTBP(ドーパント)を、重量比97:3で共蒸着し、250Å厚の発光層を形成した。
前記発光層上部に、Alqを蒸着し、250Å厚の電子輸送層を形成し、前記電子輸送層上に、LiFを蒸着し、10Å厚の電子注入層を形成し、前記電子注入層上に、Alを真空蒸着し、1,000Å(カソード電極)厚のカソードを形成し、有機発光素子を製作した。
【0207】
実施例2ないし6、及び比較例1ないし10
正孔輸送層の形成時、下記[表2]に記載された化合物を使用したという点を除いては、前記実施例1と同一方法を利用して有機発光素子を製作した。
【化67】
【0208】
【表2】
【0209】
前記表2から、実施例1ないし6の有機発光素子の駆動電圧、効率及び半減寿命は、比較例1ないし10の有機発光素子の駆動電圧、効率及び半減寿命に比べ、優秀であるということを確認することができる。
【0210】
本発明について、前記合成例及び実施例を参照して説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、本発明に属する技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施例が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって決まられるものである。
【産業上の利用可能性】
【0211】
本発明の、縮合環化合物、及びそれを含んだ有機発光素子は、例えば、有機発光関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0212】
10 有機発光素子
110 第1電極
150 有機層
190 第2電極
210 第1キャッピング層
220 第2キャッピング層
図1
図2
図3
図4