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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】点灯制御装置および車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   B60Q 1/24 20060101AFI20220125BHJP
   B60Q 1/14 20060101ALI20220125BHJP
   B60Q 1/04 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
B60Q1/24 A
B60Q1/14 H
B60Q1/24 B
B60Q1/04 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2018008439
(22)【出願日】2018-01-22
(65)【公開番号】P2019127080
(43)【公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】細山 勇騎
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-176020(JP,A)
【文献】特開2013-109911(JP,A)
【文献】特開2016-117456(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60Q 1/24
B60Q 1/14
B60Q 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用照灯による光照明状態を制御する点灯制御装置であって、
人の所定の部位を検出することで、前記人を検出する検出部と、
前記所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、前記人の照明条件を取得する照明条件取得部と
を備え
前記検出部は、複数のセンサーの各々により取得された情報に基づいて、前記人を検出し、
前記照明条件取得部は、前記人を検出したセンサーが複数ある場合、検出した順序が早いセンサーにより検出された前記人の前記所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、前記人の照明条件を取得する、点灯制御装置。
【請求項2】
前記照明条件取得部は、前記人判別領域が頭部である場合、前記頭部の照明条件として、所定光の照明条件を取得する、請求項1に記載の点灯制御装置。
【請求項3】
前記照明条件取得部は、減光する条件を取得する、請求項2に記載の点灯制御装置。
【請求項4】
前記照明条件取得部は、前記頭部以外の前記人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する、請求項2又は請求項3に記載の点灯制御装置。
【請求項5】
前記照明条件取得部は、前記人判別領域が頭部とは異なる他の部位である場合、前記頭部への照明条件として、所定光の照明条件を取得する、請求項1に記載の点灯制御装置。
【請求項6】
前記照明条件取得部は、前記頭部への照明条件として、消灯する条件を取得し、前記人判別領域への照明条件として、強調する条件を取得する、請求項5に記載の点灯制御装置。
【請求項7】
前記照明条件取得部は、前記人判別領域および前記頭部以外の前記人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する、請求項5又は請求項6に記載の点灯制御装置。
【請求項8】
前記検出部は、複数のセンサーの各々により取得された情報に基づいて、前記人を検出し、
前記照明条件取得部は、前記人を検出したセンサーが複数ある場合、優先順位が高いセンサーにより検出された前記人の前記所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、前記人の照明条件を取得する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の点灯制御装置。
【請求項9】
前記車両用灯は、前照灯である、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の点灯制御装置。
【請求項10】
車両用照灯と、
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の点灯制御装置と
を備える車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、点灯制御装置、点灯制御方法、および車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の前方を照明するロービーム用灯具およびハイビーム用灯具に加え、前方に検出された歩行者などに照明光をスポット的に照射するマーキングライトなどの前照灯装置が知られている。
マーキングライトは、自車両の前方に存在する歩行者をセンサーが検出した場合に、そのセンサーが検出した領域や、その領域の周辺を、照明光で照射することによって、運転者に歩行者を早期に発見することを補助したり、歩行者に車両を早期に発見することを補助したりする。
マーキングライトに関して、車両の前方に検出された歩行者等に車両の存在を確実に知らせるとともに、当該歩行者等にスポット照明によるグレアを与えないようにする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、車両前方を撮影するカメラが撮影した画像に基づいて、車両前方に位置する人物が検出されると、照明領域が当該人物を含むように左右方向に移動される。また、この技術では、当該人物の少なくとも頭部を含むように、当該照明領域内に非照明領域が形成される。
【0003】
また、自車両のドライバにとって、前方に存在する物体を見つけやすいか見つけにくいかを反映して照明を制御する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。この技術では、配光制御灯によって自車両の前方を照明し、撮像装置によって、自車両の前方の可視光画像を撮像する。3次元計測部22によって、レーザーレーダーの出力に基づいて、自車両の前方の3次元位置を計測し、物体検出部によって、自車両の前方に存在する物体を検出する。照明時の可視光画像における、検出された物体に対応する領域の輝度が第1閾値以下の場合、照明制御部によって、検出された物体に対応する範囲に対して注意喚起照射するように配光制御灯を制御する。照明時の画像における、前記検出された物体に対応する領域の輝度が第2閾値以上の場合、照明制御部によって、検出された物体に対して照明しないように配光制御灯を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-199263号公報
【文献】特開2013-119357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、自車両の前方に検出された歩行者などの人に照明光をスポット的に照射する技術では、センサーが検出した歩行者に対して、マーキングライトを点滅させることによって、その歩行者へ照明光を照射する場合に、マーキングライトを消灯させたタイミングで、センサーがその歩行者を見失う(検出できない)などの誤検出をしてしまうおそれがある。
また、車両に、歩行者の検出が可能なセンサーが複数搭載されている場合に、複数のセンサーの各々で、歩行者の検出のアルゴリズムが異なり、複数のセンサーの各々で、歩行者であると判断する特徴点が異なる場合があると想定される。複数のセンサーの各々が歩行者の特徴点を検出し、検出した歩行者の特徴点に基づいて、マーキングライトを点滅させることによって、歩行者へ照明光を照射した場合、センサーが誤検出をしてしまうおそれがある。
複数のセンサーのうち、任意のセンサーが歩行者の頭部を検出し、検出した歩行者の頭部へ、マーキングライトを点滅させることによって、照明光を照射する場合、その頭部へのマーキングライトを消灯させた場合に、センサーが歩行者を見失う(検出できない)おそれがある。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、マーキングライトを使用する場合に、センサーが、人を誤検出してしまうのを低減できる点灯制御装置、点灯制御方法、および車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様は、車両用照灯による光照明状態を制御する点灯制御装置であって、人の所定の部位を検出することで、前記人を検出する検出部と、前記所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、前記人の照明条件を取得する照明条件取得部とを備え、前記検出部は、複数のセンサーの各々により取得された情報に基づいて、前記人を検出し、前記照明条件取得部は、前記人を検出したセンサーが複数ある場合、検出した順序が早いセンサーにより検出された前記人の前記所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、前記人の照明条件を取得する、点灯制御装置である。
【0008】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記照明条件取得部は、前記人判別領域が頭部である場合、前記頭部の照明条件として、所定光の照明条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0009】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記照明条件取得部は、減光する条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0010】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記照明条件取得部は、前記頭部以外の前記人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0011】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記照明条件取得部は、前記人判別領域が頭部とは異なる他の部位である場合、前記頭部への照明条件として、所定光の照明条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0012】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記照明条件取得部は、前記頭部への照明条件として、消灯する条件を取得し、前記人判別領域への照明条件として、強調する条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0013】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記照明条件取得部は、前記人判別領域および前記頭部以外の前記人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0015】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記検出部は、複数のセンサーの各々により取得された情報に基づいて、前記人を検出し、前記照明条件取得部は、前記人を検出したセンサーが複数ある場合、優先順位が高いセンサーにより検出された前記人の前記所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、前記人の照明条件を取得する、構成が用いられてもよい。
【0016】
本発明の一態様は、点灯制御装置において、前記車両用灯は、前照灯である、構成が用いられてもよい。
【0018】
本発明の一態様は、車両用照灯と、前述した点灯制御装置とを備える車両用灯具である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、マーキングライトを使用する場合に、センサーが、人を誤検出してしまうのを低減できる点灯制御装置、点灯制御方法、および車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1の実施形態に係る自動車1の概略的な構成を示す図である。
図2】第1の実施形態に係る照明システム100が適用された自動車1の前側部分を示す図である。
図3】第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100の概略的な機能構成を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その1)である。
図5】第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その2)である。
図6】第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その3)である。
図7】第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その4)である。
図8】第1の実施形態に係る自動車1に備えられた点灯制御装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
図9】第2の実施形態に係る自動車1aに備えられた照明システム100aの概略的な機能構成を示すブロック図である。
図10】第2の実施形態に係る自動車1aに備えられた点灯制御装置30aの動作の一例を示すフローチャートである。
図11】第3の実施形態に係る自動車1bに備えられた照明システム100bの概略的な機能構成を示すブロック図である。
図12】第3の実施形態に係る自動車1bに備えられた点灯制御装置30bの動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本実施形態に係る点灯制御装置、点灯制御方法、および車両用灯具を、図面を参照しつつ説明する。以下で説明する実施形態は一例に過ぎず、本発明が適用される実施形態は、以下の実施形態に限られない。
なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
また、本願でいう「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含む。また、「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含む。「XX」は、任意の要素(例えば、任意の情報)である。
【0022】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態に係る点灯制御装置は、乗り物に搭載される。本実施形態では、乗り物の一例として自動車を示すが、乗り物としては、自動二輪車、自転車、超小型モビリティ、パーソナルモビリティーなどもある。
【0023】
[自動車の概略的な構成]
図1は、第1の実施形態に係る自動車1の概略的な構成を示す図である。
自動車1は、左側の前照灯(本実施形態では、左側前照灯部10Lという。)と、右側の前照灯(本実施形態では、右側前照灯部10Rという。)と、左側の尾灯(本実施形態では、左側尾灯部11Lという。)と、右側の尾灯(本実施形態では、右側尾灯部11Rという。)と、左側のサイドミラー(本実施形態では、左側サイドミラー13Lという。)と、右側のサイドミラー(本実施形態では、右側サイドミラー13Rという。)と、フロントウィンドウ15と、リアウィンドウ16とを備える。
左側前照灯部10Lは自動車1の前方の左側に配置されており、右側前照灯部10Rは自動車1の前方の右側に配置されている。
左側尾灯部11Lは自動車1の後方の左側に配置されており、右側尾灯部11Rは自動車1の後方の右側に配置されている。
また、自動車1は、前方の車外検出部(本実施形態では、前方車外検出部21という。)と、点灯制御装置30とを備える。
【0024】
ここで、本実施形態では、自動車1の構成部のうちの一部を示してあるが、例えば、それに加えて、一般の自動車が通常備える他の構成部など、任意の構成部を備えてもよい。
また、前方車外検出部21と、点灯制御装置30のうちの一部または全部は、自動車1の外観では見えずに、自動車1の内部に備えられてもよい。
【0025】
図2は、第1の実施形態に係る照明システム100が適用された自動車1の前側部分を示す図である。
図2に示されるように、左側前照灯部10Lは、左側の前照灯ユニット12Lと左側のマーキングライト20Lとを備えている。左側の前照灯ユニット12Lは自動車1の左側の前端部の左側端部に配置され、左側のマーキングライト20Lは左側の前照灯ユニット12Lの右側に配置される。
また、右側前照灯部10Rは、右側の前照灯ユニット12Rと右側のマーキングライト20Rとを備えている。右側の前照灯ユニット12Rは自動車1の前端部の右側端部に配置され、右側のマーキングライト20Rは右側の前照灯ユニット12Rの左側に配置される。
【0026】
また、右側の前照灯ユニット12Rと、左側の前照灯ユニット12Lとの上側には、自動車1のエンジンルームを開閉するフード50aの前端部が配置されている。また、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとの下側の部分は、自動車1の前端部を構成するバンパカバー50bによって前側から覆われている。そして、右側の前照灯ユニット12Rと、左側の前照灯ユニット12Lとは、車幅方向において左右対称に構成されている。
【0027】
左側の前照灯ユニット12Lは、左側の前照灯ユニット12Lの車幅方向外側部分を構成する左側前照灯14Lを含む。
右側の前照灯ユニット12Rは、右側の前照灯ユニット12Rの車幅方向外側部分を構成する右側前照灯14Rを含む。
【0028】
左側前照灯14Lと、右側前照灯14Rとは、図示しない光源を有しており、光源によって、自動車1の前方を照射する。光源は、ハイビーム用の光源として構成されている。または、光源は、ロービーム用及びハイビーム用の光源として構成されていてもよい。つまり、左側前照灯14Lと、右側前照灯14Rとは、主として自動車1の前方の路面領域(ロービーム配光エリア)を照射するロービームと、ロービームによって照射される領域よりも上側の領域(ハイビーム配光エリア)を照射するハイビームとのいずれかに切替可能に構成されている。なお、左側前照灯14Lと、右側前照灯14Rとの光源として、LED(発光ダイオード)、ハロゲンランプ、ディスチャージランプ、レーザー等が用いられる。
【0029】
[自動車の照明システムの概略的な機能構成]
図3は、第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100の概略的な機能構成を示すブロック図である。
照明システム100は、前照灯部10と、点灯制御装置30と、前方車外検出部21とを備える。また、前照灯部10と、点灯制御装置30とによって、車両用灯具が構成される。
ここで、本実施形態では、一般的な「前後」の概念と同様に、自動車1の運転者が通常時に向く方向であって自動車1が通常時に進行(走行)する方向を「前(前方)」とし、それとは逆の方向を「後ろ(後方)」とする。
【0030】
前照灯部10は、いわゆるヘッドランプであり、自動車1の前方に光を照射する。
左側のマーキングライト20Lは、主に自動車1の前方の左側に光を照射する。左側のマーキングライト20Lは、LED点灯回路と、マトリクスLEDとを有する。LED点灯回路は、点灯制御装置30が出力する配光制御信号に基づいて、マトリクスLEDに含まれる複数のLEDへ駆動信号を供給することによって、各LEDを選択的に点灯させる。
マトリクスLEDは、マトリクス状に配列された複数のLEDを備える。マトリクスLEDは、LED点灯回路から供給される駆動信号に基づいて、複数のLEDが選択的に点灯する。マトリクスLEDは、複数のLEDの各々を独立に点灯させることができる。また、マトリクスLEDは、複数のLEDの各々の照射強度(明るさ)を独立して制御することが可能である。
【0031】
右側のマーキングライト20Rは、主に自動車1の前方の右側に光を照射する。右側のマーキングライト20Rは、LED点灯回路と、マトリクスLEDとを有する。LED点灯回路は、点灯制御装置30が出力する配光制御信号に基づいて、マトリクスLEDに含まれる複数のLEDへ駆動信号を供給することによって、各LEDを選択的に点灯させる。
マトリクスLEDは、マトリクス状に配列された複数のLEDを備える。マトリクスLEDは、LED点灯回路から供給される駆動信号に基づいて、複数のLEDが選択的に点灯する。マトリクスLEDは、複数のLEDの各々を独立に点灯させることができる。また、マトリクスLEDは、複数のLEDの各々の照射強度(明るさ)を独立して制御することが可能である。
以下、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとのうち、任意のマーキングライトを、マーキングライト20と記載する。
【0032】
前方車外検出部21は、自動車1の前方の外側に関する情報を検出する。本実施形態では、自動車1は、前方車外検出部21を備えるが、他の構成例として、後方車外検出部を備えてもよい。
また、他の構成例として、自動車1は、自動車1の側方の外側に関する情報を検出する車外検出部(本実施形態では、「側方車外検出部」ともいう。)を備えてもよい。側方車外検出部としては、例えば、自動車1の進行方向に対して右側の側方車外検出部と、自動車1の進行方向に対して左側の側方車外検出部が用いられてもよい。
【0033】
前方車外検出部21は、前方の車外に関する任意の情報を検出する。前方車外検出部21は、例えば、レーザーレーダー(LiDAR: Light Detection and Ranging)、レーダー、ソナー、カメラ(撮像装置)40などのうちの1以上を備えてもよい。第1の実施形態では、カメラ40を備える場合について説明を続ける。
カメラ40などは、例えば、可視光を検出する機能を備えてもよく、あるいは、赤外光を検出する機能を備えてもよく、あるいは、これら両方を備えてもよい。本実施形態では、カメラ40が可視光を検出する機能を備える場合について説明を続ける。カメラ40は、自動車1の所定位置(例えば室内ミラー付近)に設置されており、自車両の前方の空間を撮影する。
【0034】
点灯制御装置30は、記憶部32と、検出部33と、照明条件取得部34と、配光制御部35とを備える。尚、本実施形態において検出部33は、点灯制御装置30に含まれているが前方車外検出部21に備えられてもよい。
記憶部32は、情報を記憶する。ここで、記憶部32は、任意の情報を記憶してもよい。一例として、記憶部32は、点灯制御装置30によって実行される制御プログラムあるいは制御パラメータなどの情報を記憶してもよい。この場合、点灯制御装置30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを備え、当該プロセッサが記憶部32に記憶された制御パラメータを使用して、記憶部32に記憶された制御プログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。
【0035】
検出部33は、カメラ40により周期的に撮影される自動車1の前方の画像に基づいて、人を検出する。
検出部33は、カメラ40などのセンサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報を記憶する。
検出部33は、人判断アルゴリズムにしたがって、当該画像に対して画像認識処理を行い、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定する。人判断アルゴリズムは、画像に人が含まれるか否かを、その画像に人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定することによって、判断するアルゴリズムである。
人判断アルゴリズムが異なることによって、人であると判断できる特徴点が異なる場合がある。つまり、複数の人判断アルゴリズムがある場合、複数の人判断アルゴリズムの各々で、人であると判断できる特徴点が異なる場合がある。具体的には、人であると判断できる特徴点は、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部などの人の体の部位であることが多い。以下、一例として、人であると判断できる特徴点が、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部である場合について説明を続ける。
検出部33は、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれる場合には、自動車1の前方に、人が検出されたと判定する。また、検出部33は、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれない場合には、自動車1の前方に、人が検出されないと判定する。
検出部33は、自動車1の前方に、人が検出されたと判定した場合に、人であると判断できる特徴点が含まれると判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得する。ここで、画像を表す情報は、カメラ40が出力する画像情報である。検出部33は、取得したセンサーを示す情報に関連する特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から、取得する。
検出部33は、取得した特徴点を示す情報を含む人の検出結果を、照明条件取得部34へ出力する。
【0036】
照明条件取得部34は、検出部33が出力した人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を表す情報に基づいて、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを取得する。ここで、照明条件取得部34は、自動車1の前方を所定の領域に分けて、その領域毎に照射条件を取得する。その領域には、人の体を、人が検出されたか否かを判別するために使用した領域(以下「人判別領域」という)が含まれる。本実施形態では、人判別領域を、頭部(を含む領域)、肩部(を含む領域)、腕部(を含む領域)、胴体部(を含む領域)、足部(を含む領域)のいずれかとする場合について説明を続ける。
照射条件には、点灯する条件、点滅する条件、消灯する条件、減光する条件、強調点灯する条件などが含まれる。ここで、点灯する条件とはマーキングライト20を点灯することによって照明することであり、点滅する条件とはマーキングライト20を周期的に点灯と消灯とを繰り返すことによって照明することであり、消灯する条件とはマーキングライト20を消灯することである。また、減光する条件とはマーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりすることによって照明することであり、強調点灯する条件とはマーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりすることによって照明することである。
具体的には、照明条件取得部34は、人判別領域として、人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を取得する。照明条件取得部34は、人判別領域が頭部であるか 否かを判定する。
照明条件取得部34は、人判別領域が頭部である場合には、その人判別領域を、マーキングライト20を減光させて照射する範囲(減光範囲)に設定する。照明条件取得部34は、その人判別領域以外の人の部位を含む領域を、マーキングライト20を点滅させて照射する範囲(点滅範囲)に設定する。照明条件取得部34は、人の部位を含まない領域を、マーキングライト20を消灯させる範囲(消灯範囲)に設定する。照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、減光範囲や、点滅範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
【0037】
また、照明条件取得部34は、人判別領域が頭部でない場合には、その人判別領域を、マーキングライト20を強調点灯させて照射する範囲(強調範囲)に設定し、頭部を、マーキングライト20を消灯させる範囲(消灯範囲)に設定し、その人判別領域と頭部以外の人の部位を含む領域を、マーキングライト20を点滅させて照射する範囲(点滅範囲)に設定する。照明条件取得部34は、人の部位を含まない領域を、マーキングライト20を消灯させる範囲(消灯範囲)に設定する。照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、強調範囲や、点滅範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果を、配光制御部35へ出力する。
配光制御部35は照明条件取得部34が出力した左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果に基づいて、その照射範囲に応じた配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号を、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方へ出力する。
【0038】
[人への照明の例]
図4は、第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その1)である。
図4は、人であると判断できる特徴点が頭部であり、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定した場合の例を示す。図4において、照射条件を設定する領域を、R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14-R74で表す。
検出部33は、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定し、人であると判断できる特徴点を示す情報を、照明条件取得部34へ出力する。
照明条件取得部34は、人判別領域として、人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を取得する。照明条件取得部34は、人判別領域が頭部であるため、その人判別領域(R24)を減光範囲に設定し、その人判別領域以外の人の部位を含む領域(R34、R44、R54、R64)を点滅範囲に設定する。照明条件取得部34は、人の部位を含まない領域(R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14、R74)を消灯範囲に設定する。照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、減光範囲や、点滅範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件の設定結果とを含む照明条件を、配光制御部35へ出力する。
配光制御部35は照明条件取得部34が出力した左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果に基づいて、その照射範囲と照射条件とに応じた配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号を、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方へ出力する。その結果、図4に示されるように、右側のマーキングライト20Rは、頭部への照明を減光させ、頭部以外の人の部位を含む領域への照明を点滅させる。
【0039】
図5は、第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その2)である。
図5は、人であると判断できる特徴点が肩部であり、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定した場合の例を示す。図5において、照射条件を設定する領域を、R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14-R74で表す。
検出部33は、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定し、人であると判断できる特徴点を示す情報を、照明条件取得部34へ出力する。
照明条件取得部34は、人判別領域として、人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を取得する。照明条件取得部34は、人判別領域が肩部であるため、その人判別領域(R34)を強調範囲に設定し、頭部(R24)を消灯範囲に設定し、人判別領域と頭部以外の人の部位を含む領域(R44-R64)を点滅範囲に設定する。照明条件取得部34は、人の部位を含まない領域(R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14、R74)を消灯範囲に設定する。照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、強調範囲や、点滅範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果を、配光制御部35へ出力する。
配光制御部35は照明条件取得部34が出力した左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果に基づいて、その照射範囲と照射条件とに応じた配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号を、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方へ出力する。その結果、図5に示されるように、右側のマーキングライト20Rは、肩部への照明を強調させ、頭部への照明を消灯させ、肩部と頭部以外の人の部位を含む領域への照明を点滅させる。
【0040】
図6は、第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その3)である。
図6は、人であると判断できる特徴点が足部であり、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定した場合の例を示す。図6において、照射条件を設定する領域を、R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14-R74で表す。
検出部33は、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定し、人であると判断できる特徴点を示す情報を、照明条件取得部34へ出力する。
照明条件取得部34は、人判別領域として、人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を取得する。照明条件取得部34は、人判別領域が足部であるため、その人判別領域(R54、R64)を強調範囲に設定し、頭部(R24)を消灯範囲に設定し、人判別領域と頭部以外の人の部位を含む領域(R34、R44)を点滅範囲に設定する。
照明条件取得部34は、人の部位を含まない領域(R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14、R74)を消灯範囲に設定する。照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、強調範囲や、点滅範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果を、配光制御部35へ出力する。
配光制御部35は照明条件取得部34が出力した左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果に基づいて、その照射範囲と照射条件とに応じた配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号を、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方へ出力する。その結果、図6に示されるように、右側のマーキングライト20Rは、足部への照明を強調させ、頭部への照明を消灯させ、足部と頭部以外の人の部位を含む領域への照明を点滅させる。
【0041】
図7は、第1の実施形態に係る自動車1に備えられた照明システム100による照明の一例を示す図(その4)である。
図7は、人であると判断できる特徴点が胴体部であり、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定した場合の例を示す。図7において、照射条件を設定する領域を、R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14-R74で表す。
検出部33は、自動車1の前方の画像に、人であると判断できる特徴点が含まれると判定し、人であると判断できる特徴点を示す情報を、照明条件取得部34へ出力する。
照明条件取得部34は、人判別領域として、人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を取得する。照明条件取得部34は、人判別領域が胴体部であるため、その人判別領域(R44)を強調範囲に設定し、頭部(R24)を消灯範囲に設定し、胴体部と頭部以外の人の部位を含む領域(R34、R54、R64)を点滅範囲に設定する。
照明条件取得部34は、人の部位を含まない領域(R11-R71、R12-R72、R13-R73、R14、R74)を消灯範囲に設定する。照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、強調範囲や、点滅範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果を、配光制御部35へ出力する。
配光制御部35は照明条件取得部34が出力した左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果に基づいて、その照射範囲と照射条件とに応じた配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号を、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方へ出力する。その結果、図7に示されるように、右側のマーキングライト20Rは、胴体部への照明を強調させ、頭部への照明を消灯させ、胴体部と頭部以外の人の部位を含む領域への照明を点滅させる。
【0042】
[照明処理の手順の一例]
図8は、第1の実施形態に係る自動車1に備えられた点灯制御装置30の動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS11)
検出部33は、人を検出する。検出部33は、人の検出結果を、照明条件取得部34へ出力する。
(ステップS12)
照明条件取得部34は、人判別領域として、検出部33が出力した人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を示す情報を取得する。
(ステップS13)
照明条件取得部34は、人判別領域が頭部であるか否かを判定する。
(ステップS14)
照明条件取得部34は、人判別領域が頭部でないと判定した場合、その人判別領域を強調範囲に設定する。
(ステップS15)
照明条件取得部34は、頭部を消灯範囲に設定する。
(ステップS16)
照明条件取得部34は、人判別領域および頭部以外の人の部位を含む領域を点滅範囲に設定する。
【0043】
(ステップS17)
照明条件取得部34は、人判別領域が頭部であると判定した場合、その人判別領域を減光範囲に設定する。
(ステップS18)
照明条件取得部34は、人判別領域以外の人の部位を含む領域を点滅範囲に設定する。
(ステップS19)
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、強調範囲や、点滅範囲や、減光範囲を照射するマーキングライト20を設定する。
照明条件取得部34は、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rとのうち、いずれか一方又は両方の照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果を、配光制御部35へ出力する。
配光制御部35は、照射範囲と照射条件とを含む照明条件の設定結果に基づいて、その照射範囲と照射条件とに応じた配光制御信号を生成し、生成した配光制御信号を、左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方へ出力する。
(ステップS20)
左側のマーキングライト20Lと右側のマーキングライト20Rのいずれか一方又は両方は、点灯制御装置30が出力する配光制御信号に基づいて、マトリクスLEDに含まれる複数のLEDへ駆動信号を供給することによって、各LEDを選択的に点灯させる。マトリクスLEDは、LED点灯回路から供給される駆動信号に基づいて複数のLEDが選択的に点灯する。
【0044】
前述した第1の実施形態では、人であると判断できる特徴点が、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部などの人の体の部位である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、人であると判断できる特徴点が、目、鼻、口などの顔のパーツであってもよい。
前述した第1の実施形態では、自動車1が、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとを備える場合について説明したが、この限りでない。例えば、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとのいずれか一方を自動車1に備えるようにして、自動車1の前方に光を照射するようにしてもよい。
前述した第1の実施形態では、マーキングライト20がLED点灯回路と、マトリクスLEDとを有する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、マーキングライト20は、任意の照灯が用いられてもよい。例えば、照灯として走行ビームのランプは、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)レーザースキャニングヘッドランプ、DMD(Digital Mirror Device)ヘッドランプ、列と行の制御が可能なマトリクスADBヘッドランプ、あるいは、列のみの制御が可能なADBヘッドランプなどのうちの1以上が用いられてもよい。ここで、MEMSレーザースキャニングヘッドランプは、例えば、配光を可変に変化させることが可能な車両用のヘッドランプの一例であり、シームレスADBランプの一例である。
前述した第1の実施形態では、カメラ40が人を検出した場合に、人が検出されたか否かを判別するために使用した人判別領域に応じて、最適な照射条件を選択する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、レーザーレーダー、レーダー、ソナーなどのセンサーが人を検出した場合に、人が検出されたか否かを判別するために使用した人判別領域に応じて、最適な照射条件を選択するようにしてもよい。
前述した第1の実施形態では、照射条件に、点灯する条件、点滅する条件、消灯する条件、減光する条件、強調点灯する条件などが含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、照射条件に、減光点滅、強調点滅などが含まれてもよい。ここで、減光点滅する条件とは、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりするとともに、周期的に点灯と消灯とを繰り返すことである。強調点滅する条件とは、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくさせたりするとともに、周期的に点灯と消灯とを繰り返すことである。
前述した第1の実施形態では、強調点灯する条件が、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりすることによって照明する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、強調範囲以外の範囲が、消灯又は点滅である場合には、マーキングライト20を点灯した状態でも、カメラ40により強調範囲を検出できるため、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりしなくてもよい。
前述した第1の実施形態では、減光する条件が、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりすることによって照明する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、マーキングライト20を点灯した状態で、人判別領域よりも減光されていれば、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりしなくてもよい。
前述した第1の実施形態では、前方車外検出部21により検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、点灯制御装置30が、人の照明条件を取得する場合について説明したがこの例に限られない。例えば、後方車外検出部と、側方車外検出部とのいずれか一方又は両方により検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、点灯制御装置30が、人の照明条件を取得するようにしてもよい。
【0045】
本実施形態に係る点灯制御装置30よれば、自動車1に、人を検出するセンサーを備える。点灯制御装置30は、センサーが人を検出した場合に、人が検出されたか否かを判別するために使用した人判別領域に応じて、最適な照射範囲と照射条件とを選択し、選択した照射範囲と照射条件とにしたがって、マーキングライト20の点灯状態を制御する。このように構成することによって、センサーが人を誤検出することを低減しつつ、運転者に、自動車1の前方にいる人を早期に発見することを促すことができる。
【0046】
<構成例>
一構成例として、車両用照灯(本実施例では、前照灯部10)による光照明状態を制御する点灯制御装置(本実施例では、点灯制御装置30)であって、人の所定の部位を検出することで、人を検出する検出部(本実施形態では、検出部33)と、所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、人の照明条件を取得する照明条件取得部(本実施形態では、照明条件取得部34)とを備える、点灯制御装置。
【0047】
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域が頭部である場合、頭部の照明条件として、所定光の照明条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、減光する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、頭部以外の人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域が頭部とは異なる他の部位である場合、頭部への照明条件として、所定光の照明条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、頭部への照明条件として、消灯する条件を取得し、人判別領域への照明条件として、強調する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域および頭部以外の人の他の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する。
一構成例として、車両用消灯は、前照灯である。
【0048】
[第2の実施形態]
第2の実施形態に係る自動車1aの概略的な構成は、図1を適用できる。ただし、第2の実施形態に係る自動車1aは、第1の実施形態に係る自動車1と比較して、前方車外検出部21の代わりに、前方車外検出部21aを備え、点灯制御装置30の代わりに、点灯制御装置30aを備える点で、異なる。
第2の実施形態に係る照明装置が適用された自動車1aの前側部分は、図2を適用できる。
【0049】
[自動車の照明システムの概略的な機能構成]
図9は、第2の実施形態に係る自動車1aに備えられた照明システム100aの概略的な機能構成を示すブロック図である。
照明システム100aは、前照灯部10と、点灯制御装置30aと、前方車外検出部21aとを備える。また、前照灯部10と、点灯制御装置30aとによって、車両用灯具が構成される。
ここで、本実施形態では、一般的な「前後」の概念と同様に、自動車1aの運転者が通常時に向く方向であって自動車1aが通常時に進行(走行)する方向を「前(前方)」とし、それとは逆の方向を「後ろ(後方)」とする。
前方車外検出部21aは、自動車1aの前方の外側に関する情報を検出する。本実施形態では、自動車1aは、前方車外検出部21aを備えるが、他の構成例として、後方車外検出部を備えてもよい。
また、他の構成例として、自動車1aは、自動車1aの側方の外側に関する情報を検出する車外検出部(本実施形態では、「側方車外検出部」ともいう。)を備えてもよい。側方車外検出部としては、例えば、自動車1aの進行方向に対して右側の側方車外検出部と、自動車1aの進行方向に対して左側の側方車外検出部が用いられてもよい。
【0050】
前方車外検出部21aは、前方の車外に関する任意の情報を検出する。前方車外検出部21aは、例えば、レーザーレーダー42、レーダー、ソナー、カメラ(撮像装置)40などのうちの2以上を備えてもよい。第2の実施形態では、カメラ40と、レーザーレーダー42とを備える場合について説明を続ける。
カメラ40は、例えば、可視光を検出する機能を備えてもよく、あるいは、赤外光を検出する機能を備えてもよく、あるいは、これら両方を備えてもよい。本実施形態では、カメラ40が可視光を検出する機能を備える場合について説明を続ける。カメラ40は、自動車1aの所定位置(例えば室内ミラー付近)に設置されており、自車両の前方の空間を撮影する。カメラ40は、自車両の前方の空間を撮影することによって得られた画像情報を、検出部33aへ出力する。
レーザーレーダー42は、レーザーやミリ波を、自動車1aの前方に照射するとともに、照射したレーザーやミリ波を二次元状に照射し、自動車1aの前方で反射されたレーザーやミリ波を受信する。レーザーレーダー42は、受信したレーザーやミリ波を、検出部33aへ出力する。
【0051】
点灯制御装置30aは、記憶部32aと、検出部33aと、照明条件取得部34と、配光制御部35とを備える。尚、本実施例において検出部33aは、点灯制御装置30aに含まれているが前方車外検出部21aに備えられてもよい。
記憶部32aは、情報を記憶する。ここで、記憶部32aは、任意の情報を記憶してもよい。一例として、記憶部32aは、点灯制御装置30aによって実行される制御プログラムあるいは制御パラメータなどの情報を記憶してもよい。この場合、点灯制御装置30aは、例えば、CPUなどのプロセッサを備え、当該プロセッサが記憶部32aに記憶された制御パラメータを使用して、記憶部32aに記憶された制御プログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。
【0052】
検出部33aは、カメラ40により周期的に撮影される自動車1aの前方の画像を取得する。また、検出部33aは、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波に基づいて、自動車1aの前方の各点の三次元位置(例えば、点の方向及び距離)を計測し、各点の三次元位置を表わす画像を生成する。
検出部33aは、カメラ40、レーザーレーダー42などのセンサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報を記憶する。
検出部33aは、人判断アルゴリズムにしたがって、カメラ40が出力した画像や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波に基づいて生成した画像に対して画像認識処理を行い、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定する。人判断アルゴリズムは、画像に人が含まれるか否かを、その画像に人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定することによって、判断するアルゴリズムである。
人判断アルゴリズムが異なることによって、人であると判断できる特徴点が異なる場合がある。つまり、複数の人判断アルゴリズムがある場合、複数の人判断アルゴリズムの各々で、人であると判断できる特徴点が異なる場合がある。具体的には、人であると判断できる特徴点は、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部などの人の体の部位であることが多い。以下、一例として、人であると判断できる特徴点が、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部である場合について説明を続ける。
【0053】
検出部33aは、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれる場合には、自動車1aの前方に、人が検出されたと判定する。また、検出部33aは、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれない場合には、自動車1aの前方に、人が検出されないと判定する。
検出部33aは、人判別領域として、カメラ40と、レーザーレーダー42とのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得する。ここで、画像を表す情報は、カメラ40が出力する画像情報や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波である。
検出部33aは、取得したセンサーを示す情報に関連する特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から、取得する。つまり、検出部33aは、カメラ40と、レーザーレーダー42とのうち、カメラ40が出力した画像に人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した場合には、人判別領域として、そのカメラ40を示す情報に関連付けて記憶されている特徴点を示す情報を取得する。
また、検出部33aは、カメラ40と、レーザーレーダー42とのうち、レーザーレーダー42が出力した画像に人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した場合には、人判別領域として、そのレーザーレーダー42を示す情報に関連付けて記憶されている特徴点を示す情報を取得する。
検出部33は、取得した特徴点を示す情報を含む人の検出結果を、照明条件取得部34へ出力する。
【0054】
[人への照明の例]
第2の実施形態に係る自動車1aに備えられた照明システム100aによる照明の一例は、前述した図4図7を適用できる。
[照明処理の手順の一例]
図10は、第2の実施形態に係る自動車1aに備えられた点灯制御装置30aの動作の一例を示すフローチャートである。
【0055】
(ステップS21)
検出部33aは、カメラ40が出力した画像や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波に基づいて生成した画像に対して画像認識処理を行い、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定することによって、人を検出する。
(ステップS22)
検出部33aは、カメラ40と、レーザーレーダー42とのうち、人を検出した順序にしたがって、人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した画像を出力したセンサーを示す情報を取得する。
(ステップS23)
検出部33aは、人判別領域として、取得したセンサーを示す情報に関連する特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から、取得する。
(ステップS24)
照明条件取得部34は、人判別領域が頭部であるか否かを判定する。
ステップS25-S31は、図8を参照して説明したステップS14-S20を適用できる。
【0056】
前述した第2の実施形態では、人であると判断できる特徴点が、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部などの人の体の部位である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、人であると判断できる特徴点が、目、鼻、口などの顔のパーツであってもよい。
前述した第2の実施形態では、自動車1aが、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとを備える場合について説明したが、この限りでない。例えば、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとのいずれか一方を自動車1aに備えるようにして、自動車1aの前方に光を照射するようにしてもよい。
前述した第2の実施形態では、マーキングライト20がLED点灯回路と、マトリクスLEDとを有する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、マーキングライト20は、任意の照灯が用いられてもよい。例えば、照灯として走行ビームのランプは、例えば、MEMSレーザースキャニングヘッドランプ、DMDヘッドランプ、列と行の制御が可能なマトリクスADBヘッドランプ、あるいは、列のみの制御が可能なADBヘッドランプなどのうちの1以上が用いられてもよい。ここで、MEMSレーザースキャニングヘッドランプは、例えば、配光を可変に変化させることが可能な車両用のヘッドランプの一例であり、シームレスADBランプの一例である。
前述した第2の実施形態では、カメラ40と、レーザーレーダー42とのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得する場合について説明したが、この例に限られない。カメラ40と、レーザーレーダー42とに加え、レーダー、ソナーなどのセンサーを自動車1aに備え、自動車1aに備えられた複数のセンサーのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得し、同様の処理を行うようにしてもよい。
前述した第2の実施形態では、照射条件に、点灯する条件、点滅する条件、消灯する条件、減光する条件、強調点灯する条件などが含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、照射条件に、減光点滅、強調点滅する条件などが含まれてもよい。ここで、減光点滅する条件とは、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりするとともに、周期的に点灯と消灯とを繰り返すことである。強調点滅する条件とは、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりするとともに、周期的に点灯と消灯とを繰り返すことである。
前述した第2の実施形態では、強調点灯する条件が、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりすることによって照明する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、強調範囲以外の範囲が、消灯又は点滅である場合には、マーキングライト20を点灯した状態でも、カメラ40、レーザーレーダー42により強調範囲を検出できるため、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりしなくてもよい。
前述した第2の実施形態では、減光する条件が、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりすることによって照明する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、マーキングライト20を点灯した状態で、人判別領域よりも減光されていれば、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりしなくてもよい。
前述した第2の実施形態では、前方車外検出部21aにより検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、点灯制御装置30aが、人の照明条件を取得する場合について説明したがこの例に限られない。例えば、後方車外検出部と、側方車外検出部とのいずれか一方又は両方により検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、点灯制御装置30aが、人の照明条件を取得するようにしてもよい。
【0057】
本実施形態に係る点灯制御装置30aよれば、自動車1aに、人を検出するセンサーを複数備える。点灯制御装置30aは、複数のセンサーのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると最初に判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得する。検出部33aは、取得したセンサーを示す情報に関連する特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から取得する。点灯制御装置30aは、取得した特徴点を示す情報に基づいて、人が検出されたか否かを判別するために使用した人判別領域に応じて、最適な照射条件を選択し、選択した照射条件にしたがって、マーキングライト20の点灯状態を制御する。このように構成することによって、センサーが人を誤検出することを低減しつつ、運転者に、自動車1aの前方にいる人を早期に発見することを促すことができる。
【0058】
<構成例>
一構成例として、車両用照灯(本実施例では、前照灯部10)による光照明状態を制御する点灯制御装置(本実施例では、点灯制御装置30a)であって、人の所定の部位を検出することで、人を検出する検出部(本実施形態では、検出部33a)と、所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、人の照明条件を取得する照明条件取得部(本実施形態では、照明条件取得部34)とを備える、点灯制御装置。
【0059】
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域が頭部である場合、頭部の照明条件として、所定光の照明条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、減光する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、頭部以外の人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域が頭部とは異なる他の部位である場合、頭部への照明条件として、所定光の照明条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、頭部への照明条件として、消灯する条件を取得し、人判別領域への照明条件として、強調する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域および頭部以外の人の他の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する。
一構成例として、検出部は、複数のセンサーの各々により取得された情報に基づいて、人を検出し、照明条件取得部は、人を検出したセンサーが複数ある場合、検出した順序が早いセンサーにより検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、人の照明条件を取得する。
一構成例として、車両用消灯は、前照灯である。
【0060】
[第3の実施形態]
第3の実施形態に係る自動車1bの概略的な構成は、図1を適用できる。ただし、第3の実施形態に係る自動車1bは、第1の実施形態に係る自動車1と比較して、前方車外検出部21の代わりに、前方車外検出部21bを備え、点灯制御装置30の代わりに、点灯制御装置30bを備える点で、異なる。
第3の実施形態に係る照明装置が適用された自動車1bの前側部分は、図2を適用できる。
【0061】
[自動車の照明システムの概略的な機能構成]
図11は、第3の実施形態に係る自動車1bに備えられた照明システム100bの概略的な機能構成を示すブロック図である。
照明システム100bは、前照灯部10と、点灯制御装置30bと、前方車外検出部21bとを備える。また、前照灯部10と、点灯制御装置30bとによって、車両用灯具が構成される。
ここで、本実施形態では、一般的な「前後」の概念と同様に、自動車1bの運転者が通常時に向く方向であって自動車1bが通常時に進行(走行)する方向を「前(前方)」とし、それとは逆の方向を「後ろ(後方)」とする。
前方車外検出部21bは、自動車1bの前方の外側に関する情報を検出する。本実施形態では、自動車1bは、前方車外検出部21bを備えるが、他の構成例として、後方車外検出部を備えてもよい。
また、他の構成例として、自動車1bは、自動車1bの側方の外側に関する情報を検出する車外検出部(本実施形態では、「側方車外検出部」ともいう。)を備えてもよい。側方車外検出部としては、例えば、自動車1bの進行方向に対して右側の側方車外検出部と、自動車1bの進行方向に対して左側の側方車外検出部が用いられてもよい。
【0062】
前方車外検出部21bは、前方の車外に関する任意の情報を検出する。前方車外検出部21bは、例えば、レーザーレーダー42、レーダー、ソナー、カメラ(撮像装置)40、カメラ44などのうちの2以上を備えてもよい。第3の実施形態では、カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44とを備える場合について説明を続ける。
カメラ40は、例えば、赤外光を検出する機能を備える。カメラ40は、自動車1bの所定位置(例えば室内ミラー付近)に設置されており、自車両の前方の空間を撮影する。カメラ40は、自車両の前方の空間を撮影することによって得られた画像情報を、検出部33bへ出力する。
レーザーレーダー42は、レーザーやミリ波を、自動車1bの前方に照射するとともに、照射したレーザーやミリ波を二次元状に照射し、自動車1bの前方で反射されたレーザーやミリ波を受信する。レーザーレーダー42は、受信したレーザーやミリ波を、検出部33bへ出力する。
カメラ44は、例えば、可視光を検出する機能を備える。カメラ44は、自動車1bの所定位置(例えば室内ミラー付近)に設置されており、自車両の前方の空間を撮影する。カメラ44は、自車両の前方の空間を撮影することによって得られた画像情報を、点灯制御装置30bへ出力する。
【0063】
点灯制御装置30bは、記憶部32bと、検出部33bと、照明条件取得部34と、配光制御部35とを備える。尚、本実施例において検出部33bは、点灯制御装置30bに含まれているが前方車外検出部21bに備えられてもよい。
記憶部32bは、情報を記憶する。ここで、記憶部32bは、任意の情報を記憶してもよい。一例として、記憶部32bは、点灯制御装置30bによって実行される制御プログラムあるいは制御パラメータなどの情報を記憶してもよい。この場合、点灯制御装置30bは、例えば、CPUなどのプロセッサを備え、当該プロセッサが記憶部32bに記憶された制御パラメータを使用して、記憶部32bに記憶された制御プログラムを実行することにより、各種の処理を実行する。
【0064】
検出部33bは、カメラ40により周期的に撮影される自動車1bの前方の画像を取得する。また、検出部33bは、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波に基づいて、自動車1bの前方の各点の三次元位置(例えば、点の方向及び距離)を計測し、各点の三次元位置を表わす画像を生成する。また、検出部33bは、カメラ44により周期的に撮影される自動車1bの前方の画像を取得する。
検出部33bは、カメラ40、レーザーレーダー42、カメラ44などのセンサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報を記憶する。
また、検出部33bは、カメラ40、レーザーレーダー42、カメラ44などのセンサーを示す情報と、それらのセンサーのうち、少なくとも2つのセンサーによって人であると同時に判断した場合に、特徴点を示す情報を取得するために使用するセンサーの優先順位である優先度とを関連付けた情報を記憶する。
【0065】
検出部33bは、人判断アルゴリズムにしたがって、カメラ40が出力した画像や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波に基づいて生成した画像や、カメラ44が出力した画像に対して画像認識処理を行い、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定する。人判断アルゴリズムは、画像に人が含まれるか否かを、その画像に人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定することによって、判断するアルゴリズムである。
人判断アルゴリズムが異なることによって、人であると判断できる特徴点が異なる場合がある。つまり、複数の人判断アルゴリズムがある場合、複数の人判断アルゴリズムの各々で、人であると判断できる特徴点が異なる場合がある。具体的には、人であると判断できる特徴点は、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部などの人の体の部位であることが多い。以下、一例として、人であると判断できる特徴点が、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部である場合について説明を続ける。
検出部33bは、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれる場合には、自動車1bの前方に、人が検出されたと判定する。また、検出部33bは、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれない場合には、自動車1bの前方に、人が検出されないと判定する。
【0066】
検出部33bは、カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44とのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると同時に判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得する。ここで、画像を表す情報は、カメラ40が出力する画像情報や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波や、カメラ44が出力する画像情報である。
カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44との各々は、周期的なサイクルで、画像情報と、レーザーやミリ波と、画像情報とを取得し、取得した画像情報と、レーザーやミリ波と、画像情報とを、検出部33bへ出力する。ここで、同時とは、カメラ40が画像を検出部33bへ出力したサイクルと、レーザーレーダー42がレーザーやミリ波を検出部33bへ出力したサイクルと、カメラ44が画像を検出部33bへ出力したサイクルとが同じであることである。
検出部33bは、取得したセンサーを示す情報に関連する優先度を、センサーを示す情報と、特徴点を示す情報を取得するために使用するセンサーの優先度とを関連付けた情報から、取得する。検出部33bは、取得した優先度に基づいて、優先度が最も高いセンサーを示す情報を取得する。検出部33bは、人判別領域として、取得したセンサーを示す情報に関連付けられる特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から、取得する。
検出部33は、取得した特徴点を示す情報を含む人の検出結果を、照明条件取得部34へ出力する。
【0067】
[人への照明の例]
第3の実施形態に係る自動車1bに備えられた照明システム100bによる照明の一例は、前述した図4図7を適用できる。
[照明処理の手順の一例]
図12は、第3の実施形態に係る自動車1bに備えられた点灯制御装置30bの動作の一例を示すフローチャートである。
点灯制御装置30bは、カメラ40が出力した画像や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波や、カメラ44が出力した画像に基づいて生成した画像に対して画像認識処理を行い、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定することによって、人を同時に検出する。
(ステップS41)
検出部33bは、カメラ40が出力した画像や、レーザーレーダー42が出力するレーザーやミリ波や、カメラ44が出力した画像に基づいて生成した画像に対して画像認識処理を行い、当該画像に、人であると判断できる特徴点が含まれるか否かを判定することによって、人を検出する。
(ステップS42)
検出部33bは、カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44とのうち、優先度にしたがって、人であると判断できる特徴点が含まれると判断した画像を出力したセンサーを示す情報を取得する。
【0068】
(ステップS43)
検出部33bは、取得したセンサーを示す情報の各々に対応する優先度を、センサーを示す情報と、特徴点を示す情報を取得するために使用するセンサーの優先度とを関連付けた情報から、取得する。検出部33bは、取得した優先度に基づいて、優先度が最も高いセンサーを示す情報を取得する。検出部33bは、人判別領域として、取得したセンサーを示す情報に関連付けられる特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から、取得する。
(ステップS44)
照明条件取得部34は、人判別領域が頭部であるか否かを判定する。照明条件取得部34は、人の検出結果に含まれる人であると判断できる特徴点を人判別領域に設定し、設定した人判別領域が頭部であるか否かを判定する。
ステップS45-S51は、図8を参照して説明したステップS14-S20を適用できる。
【0069】
前述した第3の実施形態では、人であると判断できる特徴点が、頭部、肩部、腕部、胴体部、足元部などの人の体の部位である場合について説明したが、この例に限られない。例えば、人であると判断できる特徴点が、目、鼻、口などの顔のパーツであってもよい。
前述した第3の実施形態では、自動車1bが、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとを備える場合について説明したが、この限りでない。例えば、左側のマーキングライト20Lと、右側のマーキングライト20Rとのいずれか一方を自動車1aに備えるようにして、自動車1aの前方に光を照射するようにしてもよい。
前述した第3の実施形態では、マーキングライト20がLED点灯回路と、マトリクスLEDとを有する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、マーキングライト20は、任意の照灯が用いられてもよい。例えば、照灯として走行ビームのランプは、例えば、MEMSレーザースキャニングヘッドランプ、DMDヘッドランプ、列と行の制御が可能なマトリクスADBヘッドランプ、あるいは、列のみの制御が可能なADBヘッドランプなどのうちの1以上が用いられてもよい。ここで、MEMSレーザースキャニングヘッドランプは、例えば、配光を可変に変化させることが可能な車両用のヘッドランプの一例であり、シームレスADBランプの一例である。
前述した第3の実施形態では、カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44とのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を、優先度に基づいて取得する場合について説明したが、この例に限られない。カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44とに加え、レーダー、ソナーなどのセンサーを自動車1bに備え、自動車1aに備えられた複数のセンサーのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を、優先度に基づいて取得し、同様の処理を行うようにしてもよい。
また、カメラ40と、レーザーレーダー42と、カメラ44と、レーダー、ソナーなどのセンサーのうち、二つのセンサーを自動車1bに備え、自動車1aに備えられた複数のセンサーのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を、優先度に基づいて取得し、同様の処理を行うようにしてもよい。
前述した第3の実施形態では、照射条件に、点灯する条件、点滅する条件、消灯する条件、減光する条件、強調点灯する条件などが含まれる場合について説明したが、この例に限られない。例えば、照射条件に、減光点滅する条件、強調点滅する条件などが含まれてもよい。ここで、減光点滅する条件とは、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりするとともに、周期的に点灯と消灯とを繰り返すことである。強調点滅する条件とは、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりするとともに、周期的に点灯と消灯とを繰り返すことである。
前述した第3の実施形態では、強調点灯する条件が、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりすることによって照明する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、強調範囲以外の範囲が、消灯又は点滅である場合には、マーキングライト20を点灯した状態でも、カメラ40、レーザーレーダー42、カメラ44により強調範囲を検出できるため、光の強さを増大させたり、光を明るくしたりしなくてもよい。
前述した第3の実施形態では、減光する条件が、マーキングライト20を点灯した状態で、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりすることによって照明する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、マーキングライト20を点灯した状態で、人判別領域よりも減光されていれば、光の強さを減少させたり、光を暗くしたりしなくてもよい。
前述した第3の実施形態では、前方車外検出部21bにより検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、点灯制御装置30bが、人の照明条件を取得する場合について説明したがこの例に限られない。例えば、後方車外検出部と、側方車外検出部とのいずれか一方又は両方により検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、点灯制御装置30bが、人の照明条件を取得するようにしてもよい。
【0070】
本実施形態に係る点灯制御装置30bよれば、自動車1bに、人を検出するセンサーを複数備える。点灯制御装置30bは、複数のセンサーのうち、人であると判断できる特徴点が含まれると同時に判断した画像を表す情報を出力したセンサーを示す情報を取得する。点灯制御装置30bは、取得したセンサーを示す情報に関連する優先度を、センサーを示す情報と、特徴点を示す情報を取得するために使用するセンサーの優先度とを関連付けた情報から、取得する。
点灯制御装置30bは、取得した優先度に基づいて、優先度が最も高いセンサーを示す情報を取得する。点灯制御装置30bは、取得したセンサーを示す情報に関連付けられる特徴点を示す情報を、センサーを示す情報と、そのセンサーによって人であると判断する特徴点を示す情報とを関連付けた情報から、取得する。
点灯制御装置30bは、取得した特徴点を示す情報に基づいて、人が検出されたか否かを判別するために使用した人判別領域に応じて、最適な照射条件を選択することによって取得し、取得した照射条件にしたがって、マーキングライト20の点灯状態を制御する。このように構成することによって、センサーが人を誤検出することを低減しつつ、運転者に、自動車1bの前方にいる人を早期に発見することを促すことができる。
【0071】
<構成例>
一構成例として、車両用照灯(本実施例では、前照灯部10)による光照明状態を制御する点灯制御装置(本実施例では、点灯制御装置30b)であって、人の所定の部位を検出することで、人を検出する検出部(本実施形態では、検出部33b)と、所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、人の照明条件を取得する照明条件取得部(本実施形態では、照明条件取得部34)とを備える、点灯制御装置。
【0072】
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域が頭部である場合、頭部の照明条件として、所定光の照明条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、減光する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、頭部以外の人の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域が頭部とは異なる他の部位である場合、頭部への照明条件として、所定光の照明条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、頭部への照明条件として、消灯する条件を取得し、人判別領域への照明条件として、強調する条件を取得する。
一構成例として、照明条件取得部は、人判別領域および頭部以外の人の他の部位への照明条件として、点滅する条件を取得する。
一構成例として、検出部は、複数のセンサーの各々により取得された情報に基づいて、人を検出し、照明条件取得部は、人を検出したセンサーが複数ある場合、優先順位が高いセンサーにより検出された人の所定の部位の領域である人判別領域を示す情報に基づいて、人判別領域の照明条件を取得する。
一構成例として、車両用消灯は、前照灯である。
【0073】
以上に示した実施形態に係る装置(例えば、点灯制御装置30、30a、30bなど)の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、オペレーティング・システム(OS:Operating System)あるいは周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0074】
さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークあるいは電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)あるいは電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【符号の説明】
【0075】
1、1a、1b…自動車、10…前照灯部、10L…左側前照灯部、10R…右側前照灯部、11L…左側尾灯部、11R…右側尾灯部、12L…左側の前照灯ユニット、12R…右側の前照灯ユニット、13L…左側サイドミラー、13R…右側サイドミラー、14L…左側前照灯、14R…右側前照灯、15…フロントウィンドウ、16…リアウィンドウ、20L…左側のマーキングライト、20R…右側のマーキングライト、21、21a、21b…前方車外検出部、30、30a、30b…点灯制御装置、32、32a、32b…記憶部、33、33a、33b…検出部、34…照明条件取得部、35…配光制御部、40、44…カメラ、42…レーザーレーダー、50a…フード、50b…バンパカバー、100、100a、100b…照明システム
図1
図2
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図10
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図12