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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】物干し台
(51)【国際特許分類】
   D06F 57/08 20060101AFI20220125BHJP
【FI】
D06F57/08 Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018011564
(22)【出願日】2018-01-26
(65)【公開番号】P2019126648
(43)【公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-09-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】斧田 浩一
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】実開昭53-023432(JP,U)
【文献】実開平07-032199(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 57/06-57/08
E06C 1/393
E06C 7/42
A47B 97/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の支柱杆の上部及び下部間に亘って横杆が架設され、
上部横杆には支持杆が回動可能に取付けられ、
下部横杆には横棒材が回動可能に取付けられると共に、前記横棒材に取付けられた連結部材が前記支持杆を移動可能に取付けられて前記横棒材が前記下部横杆と前記支持杆とに差し渡され
前記下部横杆は、前記一対の支柱杆の下端部間に取付けられ、
前記支持杆の下端部には、支持杆受け継手を介して横棒状の支持杆受け材が取付けられ、
前記連結部材を前記支持杆の下部であって、前記支持杆受け継手に当接する位置まで移動させた状態で、前記横棒材と前記支持杆とにより形成される角度が90度以下となされる様に形成されている
ことを特徴とする物干し台。
【請求項2】
前記連結部材は、前記横棒材に取付けられる横棒材取付部材と、前記支持杆を移動可能に取付けられる支持杆取付部材とを備え、
前記横棒材取付部材と前記支持杆取付部材とが回動軸部材により回動可能になされていることを特徴とする請求項1に記載の物干し台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳んで収納できると共に、展開して使用することができる物干し台に関するものである。
【背景技術】
【0002】
物干し台については、従来から種々の提案がなされており、例えば特許文献1には、第1支柱支持体2と第2支柱支持体3とを竿連結アーム41、中間連結アーム42、ベース連結アーム43で連結されたものがある。更に、第1支柱21、第1ベースアーム22、第1筋交いアーム23とは相互の交点を回転軸で、回転可能に連結され、三角形のリンクを構成し、第1支柱21と第1筋交いアーム23とは第1支柱21をスライド自在に移動する第1スライドジョイント24を介して連結されている。そして、第1スライドジョイント24を第1支柱21の先端側へスライドさせると、第1筋交いアーム23と第1ベースアーム22とが第1支柱21へ接近し、これらがほぼ一直線上となり、コンパクトに折り畳むことができる。
【0003】
しかし、特許文献1では、三角形のリンクを構成するため、三箇所において、回転軸で枢着する必要があり(合計6箇所で枢着)、また、第1支柱21と第1筋交いアーム23とは第1支柱21をスライド自在に移動する第1スライドジョイント24を介して連結されているため、構造的に複雑となり、コストも高くならざるを得なかった。また、折り畳んだり、組み立てる際に、第1支柱21表面に対して、第1スライドジョイント24をスライドさせて移動される必要があるため、摩擦等によって、スライドがうまく行えないといった問題点もあった。
【0004】
そこで、その問題点を解消するために、特許文献2に開示されている様に、一対の支柱が離間して平行に配された干し器本体部と、前記干し器本体部の上部に設けられた物干し部と、前記一対の支柱と同じ幅に設定された略U字状部材の両先端部が、同じ方向にくの字状に折曲されて、本体の両端部に当接部が形成された一対の支持杆を用いた支持脚と、前記干し器本体部の支柱下部に設けられた下部連結部を備え、前記下部連結部として、一対の支柱下部の両側に設けられた連結板に対して、干し器本体部の前後に、当接部が外側を向くように、一対の支持杆が平行に配され、支持杆の折曲部が回動自在に枢着されており、支持杆の当接部を内側に回転させると、当接部が、干し器本体部の支柱を前後から挟み込んで、一対の支持杆の本体が、側面視ハの字状に当接支持されて、組み立て状態に保持される物干し台が提案されている。
【0005】
これにより、脚としての構造が、二本の支持杆が、連結板の4箇所に枢着された簡単な構造であるため、部品点数が少なく、コストを安価とすることができると共に、組み立てや折り畳みを、支持脚の支持杆を回動させるだけで行うことができるので、滑らかな動きによって、ワンタッチで且つ簡単に行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実用新案登録第3098036号公報(図1及び図2
【文献】特開2009-172070号公報(図1図4図6及び図7
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の特許文献2に記載の物干し台においては、脚部構造において部品点数が少なく安価に製作できると共に、組み立てや折り畳みをワンタッチで簡単に行うことができるものの、支持杆の当接部を内側に回転させると、当接部が、干し器本体部の支柱を前後から挟み込んで、一対の支持杆の本体が、側面視ハの字状に当接支持されて、ワンタッチで組み立て状態にされると言うことから、布団などの干し物を干した状態で、横方向から外力が作用すると容易に折り畳まれて、図7の如く干し部が閉止状態となり、結果、干し物が落下したり、あるいは、干し物の内側面どうしが当接されて、風通しが悪くなり、乾き難い状態となってしまうと言う問題点があった。
【0008】
本発明は、折り畳んだ際の厚みを小さくできるようにしてコンパクトに折り畳むことができ、かつ、干し物を干している状態において、干し物に横方向の外力が作用しても、容易に折り畳まれず、干し物の風通しのよい状態を保持することができる物干し台を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち本発明に係る物干し台は、一対の支柱杆の上部及び下部間に亘って横杆が架設され、上部横杆には支持杆が回動可能に取付けられ、下部横杆には横棒材が回動可能に取付けられると共に、前記横棒材に取付けられた連結部材が前記支持杆を移動可能に取付けられて前記横棒材が前記下部横杆と前記支持杆とに差し渡され、前記下部横杆は、前記一対の支柱杆の下端部間に取付けられ、前記支持杆の下端部には、支持杆受け継手を介して横棒状の支持杆受け材が取付けられ、前記連結部材を前記支持杆の下部であって、前記支持杆受け継手に当接する位置まで移動させた状態で、前記横棒材と前記支持杆とにより形成される角度が90度以下となされる様に形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
また本発明に係る物干し台は、前記連結部材は、前記横棒材に取付けられる横棒材取付部材と、前記支持杆を移動可能に取付けられる支持杆取付部材とを備え、前記横棒材取付部材と前記支持杆取付部材とが回動軸部材により回動可能になされていることを特徴とするものである。
【0011】
また本発明に係る物干し台は、連結部材を支持杆の下部まで移動させた状態で、前記横棒材と支持杆とにより形成される角度が90度以下となされる様に形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
また本発明に係る物干し台は、前記支持杆の下端部に支持杆受け材が取付けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る物干し台によれば、一対の支柱杆の上部及び下部間に亘って横杆を架設し、上部横杆には支持杆を回動可能に取付け、下部横杆には横棒材を回動可能に取付けると共に、前記横棒材に取付けた連結部材を支持杆を移動可能に取付けて横棒材を下部横杆と支持杆とに差し渡しているため、物干し台の収納状態である閉止された状態から使用状態である展開した状態にする際、前記連結部材を支持杆の上方から下方に移動させるだけで、支持杆と横棒材とが回動し物干し台を展開することが非常に容易にできる。また逆に、物干し台を片付ける際には、前記連結部材を支持杆の下方から上方に移動させるだけで、支持杆と横棒材とが回動し物干し台を閉止することが非常に容易にできる。
【0014】
また本発明に係る物干し台によれば、前記連結部材には、横棒材に取付けられる横棒材取付部材と、支持杆を移動可能に取付けられる支持杆取付部材とが備えられ、横棒材取付部材と支持杆取付部材とが回動軸部材により回動可能になされているので、物干し台を使用するために展開する場合と、収納するために閉止する場合とにおいて、効率よく展開・閉止することができる。
【0015】
また本発明に係る物干し台によれば、連結部材を支持杆の下部まで移動させた状態で、前記横棒材と支持杆とにより形成される角度を90度以下となる様に形成しているので、物干し台を展開し布団などの干し物を干した状態で、横方向から外力が作用しても、前記横棒材と支持杆とを連結している連結部材は支持杆の上方に移動し難くなっているため、物干し台が容易に折り畳まれて閉止されず、干し物の風通しのよい状態を保持することができる。
【0016】
また本発明に係る物干し台によれば、前記支持杆の下端部に支持杆受け材を取付けているので、物干し台を展開し布団などの干し物を干した状態で、横方向から外力が作用しても、支持杆受け材が機能することで、物干し台が転倒し難くなっている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る物干し台の一つの実施形態であって、その使用状態を示す斜視図である。
図2図1に示す物干し台の正面図である。
図3図1に示す物干し台の平面図である。
図4図1に示す物干し台の底面図である。
図5図1に示す物干し台の左側面図である。
図6図1に示す物干し台の右側面図である。
図7図1に示す物干し台の背面図である。
図8図2に示すA-A断面図である。
図9図7に示すB-B断面図である。
図10図9に示すC部の拡大図である。
図11図9に示すD部の拡大図である。
図12図9に示すE部の拡大図である。
図13図1に示す物干し台の収納状態を示す斜視図である。
図14図13に示す物干し台の正面図である。
図15図13に示す物干し台の平面図である。
図16図13に示す物干し台の底面図である。
図17図13に示す物干し台の左側面図である。
図18図13に示す物干し台の右側面図である。
図19図13に示す物干し台の背面図である。
図20図1に示す物干し台の使用状態から収納状態への移行する状態を示す説明図である。
図21図1に示す物干し台を構成する連結部材のうち、支持杆取付部材の1つの実施形態を示す、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は平面図、(e)は底面図、(f)は(b)に示すF-F断面図、(g)は(d)に示すG-G断面図、(h)は(b)に示すH-H断面図である。
図22図1に示す物干し台を構成する連結部材のうち、横棒材取付部材の1つの実施形態を示す、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図、(d)は背面図、(e)は(a)に示すJ-J断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明につき実施形態を取り上げて説明を行う。なお、本実施形態はあくまでも本発明を理解するための一例を示したに過ぎず、各部の形状、構造、材質等に関し、本実施形態以外のバリエーションが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で許容されていることは言うまでもない。また、図1に矢印で示す方向を、それぞれ前(正面)、後(背面)、左、右、上、下の方向とする。
【0019】
Pは本発明に係る物干し台であり、一対の支柱杆1間の上部及び下部間に亘ってそれぞれ1本ずつ合計2本の横杆2が架設され、1本の上部横杆21には支持杆3が回動可能に取付けられ、1本の下部横杆22には横棒材4が回動可能に取付けられると共に、前記横棒材4に取付けられた連結部材5が支持杆3を移動可能に取付けられて横棒材4が下部横杆22と支持杆3とに差し渡されている。そして、前記支持杆3の下端部には、T字状の支持杆受け継手9を介して横棒状の支持杆受け材6が取付けられ、支持杆3と支持杆受け材6とが正面視(背面視)でT字状となる様に形成されている。
【0020】
前記支柱杆1、横杆2、支持杆3、横棒材4、支持杆受け材6は、パイプ材の外周に合成樹脂が被覆されて形成されている。そして該パイプ材は、鉄、ステンレス、アルミニウム合金等の金属、あるいは、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ABS、AAS、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、FRP等の合成樹脂からなる管状体が用いられ、その断面形状は、本実施形態に示すように、断面が真円形状のものが好適に使用される。
【0021】
前記パイプ材の外周に形成されている合成樹脂製の被覆層は、その厚みが0.2~0.5mm程度のものであり、前記合成樹脂の種類はポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ABS樹脂、繊維素系樹脂、ポリアミド、ポリスチレン等が使用される。
【0022】
前記支柱杆1と上部横杆21とは逆L字状継手7を介して接続され、前記支柱杆1と下部横杆22とはI字状継手8を介して接続され、一対の支柱杆1と上部横杆21と下部横杆22とが縦長の矩形に枠組みされて形成されている。詳細には、前記逆L字状継手7は、上下方向に配置された筒状体71の上端に左右方向に配置された筒状体72が一体的に取付けられて、逆L字状に形成されている。そして、前記筒状体71の下方から支柱杆1が挿入され、筒状体72の横方向から上部横杆21が挿入されるようになされている。
【0023】
また、前記I字状継手8は一端が閉塞され他端が解放された筒状体から成り、解放された挿入孔81から前記支柱杆1が挿入され、前記挿入孔81に近い前記I字状継手8の側壁82に蝶ネジT1が螺入されて、さらに前記蝶ネジT1を支柱杆1の側壁を貫通させて螺入させ、支柱杆1とI字状継手8とが固定されている。そして、前記I字状継手8は支柱杆1の外形と同形となされている。すなわち、本実施形態においては前記支柱杆1が円筒状のパイプで形成されているので、I字状継手8はその外形が円柱状に形成されている。また、前記I字状継手8の閉塞されている側の側壁82には下部横杆挿入孔83が形成されて、この下部横杆挿入孔83に前記下部横杆22の端縁が挿入されている。
【0024】
前記連結部材5は、横棒材4に取付けられる横棒材取付部材51と、支持杆3を移動可能に取付けられる支持杆取付部材52とを備え、横棒材取付部材51と支持杆取付部材52とが回動軸部材53により回動可能になされている。さらに詳細には、前記横棒材取付部材51は一端が解放され他端が閉塞された筒状体部511の閉塞端部から凸部512が突出されて成り、解放された挿入孔513から前記横棒材4が挿入されている。そして前記突部512には、前記回動軸部材53が挿通される透孔514が設けられており、その透孔514に前記回動軸部材53が挿通されるようになされている。また前記筒状体部511の側面にはネジ孔515が貫通されて設けられており、そのネジ孔515に固定ネジN2を螺入し、前記挿入孔513から挿入されている横棒材4の側壁を貫通して螺入されて、横棒材取付部材51と横棒材4とが固定されている。
【0025】
前記支持杆取付部材52は側面視で逆L字状に、平面視で小判形状に形成され、上下方向に長い中空状の支持杆取付部材本体521の上部側面に短筒状の摺動部522が突設されている。さらに詳細には、前記支持杆取付部材本体521は正面視でその下部の前後側面が切り欠かれ、その下部の左右側面が対向するように形成され、その下部の左右側面には相対向する位置に貫通孔523が設けられている。そして、前記支持杆取付部材本体521の下部の切り欠かれた部分に、前記横棒材取付部材51が挿入され、そこに設けられている前記透孔512と、支持杆取付部材本体521の下部の左右側面に設けられている貫通孔523とに、前記回動軸部材53が挿通されて、連結部材5が形成されている。また、前記摺動部522には前記支持杆3が挿入され、連結部材5が支持杆3を上下に移動可能となされている。
【0026】
また、前記支持杆取付部材52にはその左右側面にそれぞれ円形状の凹部524が設けられている。これは、物干し台Pを使用するために収納状態の閉止した状態から物干し台Pを展開する際や、物干し台Pを使用状態の展開している状態から閉止して収納する際に、前記凹部524に指を引っ掛けて連結部材5を支持杆3の上下方向に移動させやすくするために、凹部524を支持杆取付部材52に設けている。
【0027】
図1~12に示す物干し台Pを使用する状態(展開状態)において、特に図1,5,6,9,11に示す様に、前記連結部材5を支持杆3の下部まで移動させた状態で、前記横棒材4と支持杆3とにより形成される角度が90度以下となされる様に形成されている。このように形成することによって、物干し台Pを展開し布団などの干し物を干した状態で、横方向から外力が作用しても、前記横棒材4と支持杆3とを連結している連結部材5は支持杆4の上方に移動し難くなっているため、物干し台Pが容易に折り畳まれて閉止されず、干し物の風通しのよい状態を保持することができる。
【0028】
前記上部横杆21と支持杆3とは、2個の筒状体をT字状に形成した回動継手Kを介して、上部横杆21と支持杆3とが正面視(背面視)でT字状になる様になされている。つまり、前記回動継手Kの横筒部K1に上部横杆21を挿通し、前記回動継手Kの縦筒部K2に支持杆3を挿通して、それらがT字状になる様にしている。そして、前記上部横杆21を挿通した横筒部K1の左右に短尺の円筒体からなる押え材10を配置して、この押え材10の側壁に固定ネジN1を螺入し、さらにこの固定ネジN1を前記上部横杆21の側壁を貫通させて螺入し、上部横杆21と押え材10とを固定することにより、前記上部横杆21と支持杆3とが回動可能に固定されている。
【0029】
これと同様に、下部横杆22と横棒材4も、2個の筒状体をT字状に形成した回動継手Kを介して、下部横杆22と横棒材4とが平面視(底面視)でT字状になる様になされている。つまり、前記回動継手Kの横筒部K1に下部横杆22を挿通し、前記回動継手Kの縦筒部K2に横棒材4を挿通して、それらがT字状になる様にしている。そして、前記下部横杆22を挿通した横筒部K1の左右に短尺の円筒体からなる押え材10を配置して、この押え材10の側壁に固定ネジN1を螺入し、さらにこの固定ネジN1を前記下部横杆22の側壁を貫通させて螺入し、下部横杆22と押え材10とを固定することにより、前記下部横杆22と横棒材4とが回動可能に固定されている。
【0030】
図20に示す様に、物干し具Pを使用状態である展開した状態から、前記連結部材5の支持杆取付部材52を上方に移動させていくことで、簡単に物干し具Pを閉止し収納状態とすることができる。
【0031】
前記上部横杆21の両端部には、上部横杆21と同形で小形となされた延長パイプ23が左右にそれぞれ設けられている。物干し具Pの収納状態においては、前記延長パイプ23は上部横杆21内に収納された状態となされている。そして、前記延長パイプ23を左右側方に引き出して回動させることにより、前記上部横杆21と延長パイプ23とが固定できるような固定構造S(図8参照)を備えているので、物干し具Pを展開して使用状態にした時、前記延長パイプ23を左右側方に引き出して上部横杆21と固定しさえすれば、干し物を干す範囲を広く取ることができるようになされている。
【0032】
なお本実施形態において、前記支柱杆1、支持杆3、横棒材4、支持杆受け材6を円筒状のパイプで形成しているが、特にこれに限定されるものではなく、四角筒状や六角形状等のパイプであっても良い。しかし、前記横杆2、つまり上部横杆21及び下部横杆については、円筒状に限定される。
【符号の説明】
【0033】
1 支柱杆
2 横杆
21 上部横杆
22 下部横杆
22 延長パイプ
3 支持杆
4 横棒材
5 連結部材
51 横棒材取付部材
511 筒状体部
512 凸部
513 挿入孔
514 透孔
515 ネジ孔
52 支持杆取付部材
521 支持杆取付部材本体
522 摺動部
523 貫通孔
524 凹部
53 回動軸部材
6 支持杆受け材
7 逆L字状継手
71 筒状体
72 筒状体
8 I字状継手
81 挿入孔
82 側壁
83 下部横杆挿入孔
P 物干し台
T1 蝶ネジ
N1,N2 固定ネジ
S 固定構造
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22