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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】放射線測定のためのイオンチャンバ
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/185 20060101AFI20220125BHJP
   G01T 1/29 20060101ALI20220125BHJP
   A61N 5/10 20060101ALI20220125BHJP
   H01J 40/06 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
G01T1/185 A
G01T1/185 E
G01T1/29 A
A61N5/10 H
H01J40/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018502740
(86)(22)【出願日】2016-07-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2018-08-09
(86)【国際出願番号】 US2016043740
(87)【国際公開番号】W WO2017015629
(87)【国際公開日】2017-01-26
【審査請求日】2019-07-18
(31)【優先権主張番号】62/195,743
(32)【優先日】2015-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512129837
【氏名又は名称】ビューレイ・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ViewRay Technologies, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100126572
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 智史
(72)【発明者】
【氏名】イワン・カウリコウ
(72)【発明者】
【氏名】エヤド・キシャウィ
【審査官】関口 英樹
(56)【参考文献】
【文献】特開昭52-138985(JP,A)
【文献】特開平09-292468(JP,A)
【文献】米国特許第05072123(US,A)
【文献】特開昭56-154685(JP,A)
【文献】特開平04-132990(JP,A)
【文献】特開昭50-053083(JP,A)
【文献】特開昭49-107284(JP,A)
【文献】特開平01-285889(JP,A)
【文献】米国特許第03414726(US,A)
【文献】国際公開第2008/006198(WO,A1)
【文献】特表平08-509550(JP,A)
【文献】特表平09-510776(JP,A)
【文献】特開昭50-058494(JP,A)
【文献】米国特許第05796110(US,A)
【文献】特表平08-510084(JP,A)
【文献】米国特許第04751391(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 40/06
G01T 1/185
G01T 1/29
A61N 5/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線治療用のイオンチャンバであって、
内部ボリュームを備えるチャンバと、
前記チャンバ内の電荷を収集するように構成された少なくとも1つのコレクタ電極と、
を含むイオンチャンバと、
略全ての電子が前記チャンバ内に入れなくするのに十分な厚さを有する材料と、
を備え、前記イオンチャンバが放射線ビームの光束を測定するためのものであり、当該放射線ビームが前記チャンバに入る前に前記材料を通過するように、前記材料が前記チャンバのエントランスに又はエントランスの近傍に配置される、システム。
【請求項2】
前記材料が前記イオンチャンバのエントランスウインドウである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記材料がフィルタである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
放射線治療用のイオンチャンバであって、
内部ボリュームを備えるチャンバと、
前記チャンバ内の電荷を収集するように構成された少なくとも1つのコレクタ電極と、
を含むイオンチャンバと、
略全ての電子が前記チャンバ内に入れなくするのに十分な厚さを有する材料と、
を備え、
前記材料が、フィルタ又は他の材料と組み合わされた前記イオンチャンバのエントランスウインドウである、システム。
【請求項5】
放射線治療用のイオンチャンバであって、
内部ボリュームを備えるチャンバと、
前記チャンバ内の電荷を収集するように構成された少なくとも1つのコレクタ電極と、
を含むイオンチャンバと、
略全ての電子が前記チャンバ内に入れなくするのに十分な厚さを有する材料と、
を備え、
前記材料がアルミニウムを含む、システム。
【請求項6】
前記アルミニウムが約2mmの壁厚を有する、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記アルミニウムが約3mmの壁厚を有する、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記アルミニウムが約4mmの壁厚を有する、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
前記アルミニウムが約6mmの壁厚を有する、請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記アルミニウムが約8mmの壁厚を有する、請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つのコレクタ電極が中央電極を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記チャンバの内側のリング電極と、
少なくとも一つのプログラム可能プロセッサにより実行されると、
前記中央電極で受けらける電流を測定するステップと、
前記リング電極で受けられる電流を測定するステップと、
前記中央電極で受けられる電流と前記リング電極で受けられる電流の比率に少なくとも基づいて、放射線ビームのビームエネルギを計算するステップと、
を含む動作を、前記少なくとも一つのプログラム可能プロセッサに実行させる命令を格納する非一時的機械可読媒体と、
をさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2015年7月22日出願の米国仮出願第62/195743号、発明の名称「放射線測定のためのイオンチャンバ」の利益を主張するものであり、これは参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本明細書に開示の主題は、磁気共鳴画像診断法のためのシステム、方法及びコンピュータプログラム、並びに、関連する介入アプリケーションに関する。
【背景技術】
【0003】
磁気共鳴画像法(MRI)、即ち核磁気共鳴画像法は、無線周波数パルス、強磁場(全体に亘って加えられる弱勾配磁場により修正されて位相及び周波数を局所化するもの)、及び生体組織の間の相互作用を利用して、患者の身体内部からの、平面の若しくはボリュームの投射、スペクトル信号、及び画像を取得する、非侵襲の画像技術である。磁気共鳴画像法は、特に、軟組織の画像化に有益であり、疾病の診断に利用され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
診断時には、イオン化放射のソース、例えば、線形加速器(リニアック)を方向付けて、治療プランの一部として放射線ビームを患者に伝達することにより、放射線治療が実行され得る。線形加速器のアウトプットは、治療間のビームの特性を測定するビーム診断により、一部モニタされ得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの形態では、イオンチャンバは、内部ボリュームを備えるチャンバを備える。前記チャンバ内にあり、ギャップにより分離される、第1の電極及び第2の電極が存在する。コレクタ電極が、前記第1の電極と前記第2の電極との間に位置する。コレクタ電極は、前記第2の電極から、前記第1の電極の一部を塞ぐように形状付けられている。
イオンチャンバ。
【0006】
ある変形例では、上流の線形加速器からの略全ての電子を防ぐのに十分な厚さを伴うエントランスウインドウが存在し得る。
【0007】
更に他の変形例では、前記第1の電極及び前記第2の電極は、プレートであってもよい。
【0008】
更に他の変形例では、前記イオンチャンバの軸周りに、対称パターンで配置される複数のコレクタ電極が存在してもよい。前記コレクタ電極は、単体の収集プレーン内に配置されて前記第1の電極及び前記第2の電極と平行な環状区域をカバーする、四つの環状セグメントであってもよい。前記コレクタ電極は、前記第1の電極及び前記第2の電極と平行な、環状区域をカバーするように配置された環状リングも、含んでもよい。
【0009】
更に他の変形例では、前記コレクタ電極は、矩形プレートである。前記コレクタ電極は、単体の収集プレーン内に配置されて前記イオンチャンバの軸にて中心となる円形エリアをカバーする、四つのウエッジプレートであってもよい。前記四つのウエッジプレートは、前記円形エリアよりも実質的に狭いエリアを伴うギャップにより、相互に分離されていてもよい。
【0010】
相関する形態では、方法は、気体により、イオンチャンバの内部ボリュームを充填するステップを含む。該イオンチャンバ内には、ギャップにより分離された第1の電極及び第2の電極がある。コレクタ電極は、第1の電極及び第2の電極の間に配置されている。コレクタ電極は、第2の電極から、第1の電極の一部を塞ぐように形状付けられている。電流検出器は、コレクタ電極から受ける第1の電流を測定する。第1の電流は、放射線ビームとイオンチャンバ内の気体との間の衝突により生じる第1の電荷を表す。第1の電荷は、コレクタ電極と一直線に並ぶ放射線ビームの第1の部分と対応する。プログラム可能プロセッサは、第1の電流と、並びに、コレクタ電極の形状及び位置とに基づいて、放射線ビームプロファイルを生成する。
【0011】
ある変形例では、方法は、電流検出器にて、第1の電極及び第2の電極から受け取られる第2の電流を測定するステップを含む。第2の電流は、放射線ビームとイオンチャンバ内の気体との間の衝突により生じる第2の電荷を表し得る。第2の電荷は、コレクタ電極と一直線に並ばない放射線ビームの第2の部分と対応し得る。放射線ビームプロファイル正規化が、第2の電流に基づいて、決定され得る。正規化された放射線ビーム光束が、第1の電流と、及び、前記放射線ビームプロファイル正規化とに基づいて、生成され得る。
【0012】
更に他の変形例では、電流検出器が、イオンチャンバの軸周りに対称パターンで配置された複数のコレクタ電極と対応する複数の電流を測定してもよい。第2のビームプロファイルが、複数のコレクタ電極から受け取られる複数の電流と、複数のコレクタ電極の形状と、及び、複数のコレクタ電極の位置とに基づいて、生成されてもよい。
【0013】
更に他の変形例では、電流検出器が、イオンチャンバの軸周りに対称パターンで配置された複数のコレクタ電極と対応する複数の電流をしてもよい。複数のコレクタ電極にて受け取られる電流の比率が、計算されてもよい。電流の比率に基づいて、放射線ビームエネルギが計算されてもよい。
【0014】
更に他の変形例では、イオンチャンバは、イオンチャンバを介する放射線ビームを生成する線形加速器の稼動の間に、放射線ビームエネルギをモニタするのに用いられ得る。放射線ビームエネルギが許容範囲外であるとき線形加速器の稼動が停止され得る。
【0015】
更に他の変形例では、放射線ビームプロファイルに基づいて、主たるMRI磁場から分離した、電場若しくは磁場が印加され、ビームプロファイルを移動させ、放射線ビームをイオンチャンバの軸と整列させ得る
【0016】
本発明の主題の実装は、本明細書に提示される記載と一致する方法、及び、一つ若しくはそれ以上の機械(例えば、コンピュータなど)に結果的に、記載した特徴の一つ若しくはそれ以上を実装する動作を行わせるように動作可能である、具体的に具現化された機械可読媒体を含む物品を含み得るが、それらに限定されない。同様に、一つ若しくはそれ以上のプロセッサと、該一つ若しくはそれ以上のプロセッサに結合する一つ若しくはそれ以上のメモリとを含み得る、コンピュータシステムも、想定される。コンピュータ可読格納媒体を含み得る、メモリは、エンコード、ストアなどや、一つ若しくはそれ以上のプロセッサに本明細書に記載の動作の一つ若しくはそれ以上を実行させる一つ若しくはそれ以上のプログラムなどを、含み得る。本発明の主題の一つ若しくはそれ以上の実装と一致するコンピュータ実装化方法は、単体のコンピュータシステムにおいて、若しくは、多数のコンピュータシステムに亘って、常駐する一つ若しくはそれ以上のデータプロセッサにより実装され得る。それら多数のコンピュータシステムは接続可能であり、ネットワーク(例えば、インターネット、無線ワイドエリアネットワーク、ローカルエリアネットワーク、ワイドエリアネットワーク、有線ネットワークなど)に亘る接続、多数のコンピュータシステムの一つ若しくはそれ以上の間の直接の接続などを、含むがそれらに限定されない、一つ若しくはそれ以上の接続を介して、データ、及び/又は、コマンド若しくは他の命令を、交換することができる。
【0017】
本明細書に記載の主題の一つ若しくはそれ以上の変形例の詳細は、添付の図面及び以下の記載にて明記される。本明細書に記載の主題の他の特徴及び利点は、明細書及び図面から、並びに請求項から、明らかになるであろう。ここで開示される主題のある特徴は、特定の実装と関連して例示の目的のために記載しているが、当然ながら、これら特徴は限定することを意図するものでは無い。本開示に続く請求項は、保護される主題の範囲を規定することを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
添付の図面は、本願に組み込まれ本願の一部を為すものであるが、明細書と共に、本明細書に開示の主題を或る形態を示しており、開示の実装と関連する原理の幾つかを説明するものである。
図1図1は、本開示の或る形態に係る、例示の線形加速器及びイオンチャンバの簡略透視図を示す図面である。
図2図2は、本開示の或る形態に係る、例示のイオンチャンバの簡略透視図を示す図面である。
図3図3は、本開示の或る形態に係る、第1の例示のイオンチャンバ電極構成の簡略図を示す図面である。
図4図4は、本開示の或る形態に係る、第2の例示のイオンチャンバ電極構成の簡略図を示す図面である。
図5図5は、本開示の或る形態に係る、第3の例示のイオンチャンバ電極構成の簡略図を示す図面である。
図6図6は、本開示の或る形態に係る、ビームプロファイルシンメトリを測定するのに用いられる、イオンチャンバ内のリング電極の簡略図を示す図面である。
図7図7は、本開示の或る形態に係る、ビームプロファイル特徴を測定する例示の方法のための簡略図である。
図8図8は、本開示の或る形態に係る、MRIシステムと、イオンチャンバを組み込む線形加速器との組み合わせの簡略図を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
イオンチャンバは、或る物理量若しくは電流源に関連する電流を測定するのに用いられ得る。本明細書に記載のイオンチャンバは、例えば、患者を治療するのに用いられ得る放射線源からの放射線ビームを受けることができる。放射線源が線形加速器である場合、例えば、放射線ビームは高エネルギ光子から成る。放射線ビームは、放射線ビームの光子がイオンチャンバ内の気体をストライクし得るイオンチャンバに入ることができる。これらの衝突は、衝突イオン化により気体をイオン化できる。イオン化された気体は、続いて、適宜のバイアス化されたコレクタにより収集されて電流検出器により電流として測定され得る。
【0020】
一般的に、電流量はビーム光束と関連する。しかしながら、(イオンチャンバの一つ若しくはそれ以上の位置で)収集エリアを局所化することにより、ビーム光束の局所的測定が為され得る。これらの局所的測定は、放射線ビーム光束、ビームアラインメント、シンメトリ、若しくは、放射線ビームプロファイルの他の特徴に関する、情報を提供しうる。
【0021】
「電子ビーム」及び「放射線ビーム」への言及は、ターゲットによる変換の前の、個々のタイプのビームを区別するのみであることが意図される。例えば、電子ビーム若しくは放射線ビームは、陽子ビーム、コバルト線源などの、どのタイプのイオン化放射線であってもよい。同様に、放射線ビームは、本明細書に記載のイオンチャンバと相互作用し得る、どのタイプのイオン化放射線であってもよい。放射線ビームは、例えば、X線、ガンマ線、陽子、電子、イオンなどでもよい。
【0022】
図1は、本開示の或る形態に係る、例示の線形加速器及びイオンチャンバの簡略透視図を示す図面である。放射線治療で用いられる線形加速器に対して、二つの独立のビームモニタが実装され得る。電子ビーム10は、線形加速器100から放射可能であり、ターゲット110をストライクし得る。ターゲット110は、電子ビーム10を、患者の治療に用いる陽子ビームへ変換し得る。線形加速器のアウトプットの検出及び調整に用いられる一次モニタと独立のチェックとして機能する二次モニタとが存在し得る。これらのビームモニタは、一次コリメータ120の下流に直列で配置され得る。本開示のイオンチャンバは、一次モニタでも二次モニタでもいずれでも用いられ得る。
【0023】
一次モニタと二次モニタの間で不調和があれば、システムは、患者の治療を失敗して中断する可能性がある。或る場合には、一次モニタと二次モニタのいずれか、若しくは両方が、本明細書で更に詳細に記載するように、電子ビーム10のシンメトリ若しくはセンタリングをチェックするのに用いられ得る。
【0024】
図2は、本開示の或る形態に係る、例示のイオンチャンバ200の簡略透視図を示す図面である。一つの実装では、イオンチャンバ200は、内部ボリューム205及びエントランスウインドウ210を伴うチャンバであればよい。イオンチャンバ200の内部では、ギャップにより分離された、第1の電極220と第2の電極230とが存在し得る。イオンチャンバ200は気体が充填され得、放射線ビーム20がイオンチャンバ200を通過するとき、気体は少なくとも部分的にイオン化する。第1の電極220と第2の電極230は、イオンチャンバ200に電場を生成するために、所定の電位で保持される導電性板であってもよい。図2に示す例では、第1の電極220は、負の電位であり、第2の電極230は、正の電極である。(オープンサークルにより示される)イオン化イベントが生じると、現在正に帯電しているイオンから排出された電子は、第2の電極230に向かって進み、正に帯電している気体イオンは第1の電極220へ進む。気体がイオン化されるところに拠って、コレクタ電極240は、電荷をインターセプトして収集し、該電荷は続いて電流モニタにより電流として測定され得る。更に、放射線ビーム20の一部は、図2の中央の破線矢印で示されるように、イオン化すること無くイオンチャンバ200を通過し得る。
【0025】
図2に示される符号の慣例は例示の目的のためのものであり、限定事項と考えられるべきではない。明細書で用いるように、どの電極が第1の電極220であり第2の電極230であるかの選択は任意であり、電極に設置されるバイアス電位からの、印加される電場の方向も同様である。
【0026】
放射線ビーム20は、エントランスウインドウ210を介してイオンチャンバ200に入り得る。また、エントランスウインドウ210は、電子がイオンチャンバ200内にエントリすることを防ぎ得る。エントランスウインドウ210は、例えば、イオンチャンバ200の壁、イオンチャンバ200のエントランスにて若しくはエントランスの近傍にて配置されるフィルタ若しくは他の材料であればよい。例えば、エントランスウインドウ210は、約2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、若しくは8mmの壁厚さを有するアルミニウムで構成されてもよい。一つの実装では、エントランスウインドウ210は、4mm厚のアルミニウムで作成され得る。他の実装では、所望の減衰は、フィルタと、及び/又は、同じ減衰を達成するように設計された他の材料と、組み合わされたより薄いエントランスウインドウ210により、取得され得る。更に他の実装では、エントランスウインドウ210の厚さは、全ての若しくは略全ての電子、例えば、上流の線形加速器100からの電子、イオンチャンバ200外部で生成する二次電子などが、イオンチャンバ200に入ることを、ターゲット110と組み合わせて、防ぐのに十分であればよい。
【0027】
イオンチャンバ200の厚さ全体は、イオンチャンバ200による放射線ビーム20の減衰全体を最小化するような小ささであればよい。イオンチャンバ200の厚さは、例えば、約3mm、5mm、7mm、若しくは9mmであればよい。
【0028】
コレクタ電極240は、第1の電極220と第2の電極230との間に位置し得る。コレクタ電極240は、第2の電極230から、第1の電極220の一部を塞ぐように形状付けされ得る。本明細書で用いられるように、「塞ぐ」はコレクタ電極240による放射線ビーム20のインターセプトのことである。例えば、図2では、コレクタ電極240を形成するプレートは、上流の電極から、下流の電極全体を塞ぐ。
【0029】
コレクタ電極240上に収集される電荷は、トランスインピーダンスアンプ、若しくは同等の漏れの少ないアンプにより、測定され得る。電流の測定は続いて、キャリブレーション、若しくは放射線治療プランとの対比を介する、ビーム光束及び/又はドーズの推定値に変換され得る。
【0030】
電極の幾つかの例示の構成を以下に示すが、コレクタ電極は(及び、第1の電極220と第2の電極230についても)いくつであってもよく、例えば、2、3、4、6、8、10個などでもよい。同様に、電極は、以下の特定の例で説明するもの以外の、他の形状でもよい。例えば、コレクタ電極は(及び、第1の電極220と第2の電極230についても)矩形、円形、六角形などでもよい。
【0031】
図3は、本開示の或る形態に係る、第1の例示のイオンチャンバ200電極構成の簡略図を示す図面である。別途の実装では、多数のコレクタ電極310があり、個々のコレクタ電極310が独立電流センサと接続する、というものであってもよい。このように、個別のコレクタ電極310の断面エリアとのみ対応するビーム光束が測定され得る。図3に示すように、コレクタ電極310は、例えば、イオンチャンバ200の中心を通る、軸周りに、対称パターンで配置され得る。この例示の実装では、四つのコレクタ電極310がある。特に、四つのコレクタ電極310は、環状区域の四つの四分円をカバーする四つの環状セグメントとして形状付けられ得る。コレクタ電極310は、第1の電極220及び第2の電極230と平行である、環状区域をカバーする単体の収集プレーンで、あってもよい。
【0032】
図3の実装に示すように、組み立てられたコレクタ電極310には、中央開口330があってもよい。中央開口330では、コレクタ電極310は、第2の電極230(下流の電極)から、第1の電極220(上流の電極)を塞がない。
【0033】
ある実装では、第1の電極220及び第2の電極230と平行である、環状区域をカバーするように配置された環状リング電極340が、あってもよい。環状リング電極340は、形状が円形でもよいが、矩形、六角形、若しくは他のどんな形状でもよい。環状リング電極340は、四つの環状セグメントと同様に、任意の数のセグメント、例えば、2、4、若しくは8のセグメントに分離されるものであってもよい。環状リング電極340は、その直径全体と対比して薄いものでよく、軸から周知の半径にて一定のビーム光束を提供し得る。ある実装では、環状リング電極340は、チャンバの周辺近くに配置され得る。
【0034】
図4は、本開示の或る形態に係る、第2の例示のイオンチャンバ200電極構成の簡略図を示す図面である。別の実装では、コレクタ電極410は、矩形プレートであってもよい。矩形プレートは、軸周りに対称パターンで配置され得る。図4の実装では、縮小された収集エリアにより、放射線ビーム20のより多くが妨げられずにイオンチャンバ200を横切ることができる。コレクタ電極410の間の間隔が増加することにより、電荷の過剰がコレクタ電極410の一つ若しくはそれ以上で増大する場合に、コレクタ電極410間の絶縁破壊の可能性は減少し得る。
【0035】
図5は、本開示の或る形態に係る、第3の例示のイオンチャンバ200電極構成の簡略図を示す図面である。図5の実装は、図3に示すものと類似する。ここでコレクタ電極510は、各々が単体の収集プレーン内に配置されてイオンチャンバ200の軸にて中心となる円形エリアをカバーする、四つのウエッジプレートであってもよい。四つのウエッジプレートは、円形エリアよりも実質的に狭いエリアを伴うギャップにより、相互に分離されていてもよい。例えば、ギャップ幅は、例えば、0.1cm、0.05cm、若しくは0.01cmであればよい。更に、この実装では、コレクタ電極510は、中央開口を備えない。放射線ビーム20が軸上で強くピークが生じる場合であっても、このような構成により、放射線ビーム光束測定ができる。
【0036】
図6は、本開示の或る形態に係る、ビームプロファイルシンメトリを測定するのに用いられる、イオンチャンバ200内のリング電極の簡略図を示す図面である。本明細書に記載の実装により、例えば、イオンチャンバ200を介するビーム光束全体、ビームシンメトリ、ビームシンメトリ、二次元ビーム構造、及びビームエネルギの測定ができる。以下の例は、図4に記載の構成も参照して示されているが、例えば、図3及び図5に示すものを含む、他の構成でも同様に適用され得る。
【0037】
ある実装では、放射線ビーム20の全て、若しくは略全てがイオンチャンバ200に入り得る。コリメータ120が無いとき、又は、コリメータ120若しくはMLCが放射線ビーム20をブロックしないように構成されているとき、このことは発生し得る。周知の、若しくは想定されるビームプロファイル形状、例えば、フラット、ガウスなどにより、コレクタ素子410によりインターセプトされる全体電流は、ビーム光束に比例する。放射線ビーム20が全く妨げられない、ということは必要では無い。例えば、想定されるビームプロファイル及び(コレクタ電極の)周知の収集エリアにより、イオンチャンバ200内へのビーム光束の推定値が、決定され得る。
【0038】
例えば、図3図6に示すような、対称パターンで構成された様々なコレクタ素子で、電流を測定することにより、ビームシンメトリの測定が実行され得る。ビームがシンメトリで無いならば、様々な電流がコレクタ素子410にて測定され得る。放射線ビーム20は中央電極へ等しい電流を提供するように調整され得るが、環状リング電極340がセグメント化された構成は、様々な電流を測定して、恐らく、ビームが、正しく位置合わせされていないに過ぎないのではなく、アシンメトリであることを、明らかにする。
【0039】
コレクタ素子の数が増えるにつれて、放射線ビーム20のより多くの特徴が、測定され得る。例えば、軸から同じ半径距離にある様々なコレクタ電極240における電流の差異により、方位非対称性が測定され得る。
【0040】
本明細書で用いられるように、環状リング電極340の内側にあるコレクタ電極は、中央電極410とも称される。一つの実装では、中央電極410はビームシンメトリを測定するのに用いられ得、リング電極は全体ビームエネルギ測定のためのベースラインとして用いられ得る。別の実装では、中央電極410における電流の合計は、全体ビームエネルギの更なる測定としても作用し得る。
【0041】
放射線ビーム20のエネルギは、放射線ビーム20の形状に影響し得る。例えば、或る実装では、放射線ビーム20は、より高エネルよりも低エネルギにて、より広くなり得る。二つの例示の放射線ビーム光束プロファイルにより、図6にてこのことが示されている。この例では、低エネルギビームプロファイル610(実線)は、高エネルギビームプロファイル620(破線)よりも広い。この例では、一定の放射線ビーム光束を想定すると、環状リング電極340にて受ける電流に対する、中央電極にて受ける電流の比率は、放射線ビームエネルギの関数である。放射線ビーム20がより高いエネルギであるとき、比率はより大きくなり、放射線ビーム20がより低いエネルギであるとき、比率はより小さくなる。図6に示す特定の例では、比率Rは以下のように表され得る。
【0042】
【数1】
【0043】
上記(1)の分子は、中央電極における全電流であり、上記(1)の分母は、環状リング電極における全電流である。周知のビームエネルギ及びビームプロファイルにおける、測定された電流を用いるキャリブレーションを伴って、比率Rをモニタすることが、放射線ビームエネルギについての継続する測定を提供する。比率が許容範囲外であるとき、システムは、例えば、故障となってオペレーションを停止し、ユーザに警告するなどすることがある。本明細書の方法で説明するようにビームアシンメトリ若しくは不均衡を測定することに応じても、同じような作用が発生し得る。
【0044】
図7は、本開示の或る形態に係る、ビームプロファイル特徴を測定する例示の方法のための簡略図である。
【0045】
ステップ710では、イオンチャンバ200の内部ボリュームには気体が充填され得る。イオンチャンバ200は、ギャップにより分離された第1の電極220及び第2の電極230と、第1の電極220及び第2の電極230の間に配置されたコレクタ電極240とを取り囲み得るものであり、コレクタ電極240は、第2の電極230から、第1の電極220の一部を塞ぐように形状付けられている。
【0046】
ステップ720では、電流検出器は、コレクタ電極240から受ける第1の電流を測定し得る。第1の電流は、放射線ビーム20と気体との間の衝突により生じる第1の電荷を表し得る。第1の電荷は、コレクタ電極240と一直線に並ぶ放射線ビーム20の第1の部分と対応し得る。
【0047】
ステップ730では、ビームプロファイルは、第1の電流と、並びに、コレクタ電極240の形状及び位置とに基づいて、生成され得る。
【0048】
図8は、本開示の或る形態に係る、MRIシステムと、イオンチャンバ200を組み込む線形加速器100との組み合わせの簡略図を示す図面である。MRIマグネット800は、磁気共鳴画像法を行うのに用いられる磁場を生成し得る。イオンチャンバ200では、コレクタ素子にて電流を測定するとき、主たるMRI磁場は、複数のエラーの原因を導入してしまう。
【0049】
対称的構成のコレクタ電極が異なる電流を受けるが、ビームが対称的であるとき、電子ビーム10は、イオンチャンバ200と同軸では無いようである、という傾向がある。不均衡若しくはアシンメトリは、線形加速器100からの電子ビーム10を磁気コイル若しくは電場と整列させることにより、補償され得る。磁気コイルは、例えば、線形加速器100辺りに位置する分離したシムコイルであってもよい。磁気コイルの電流は、線形加速器100内でMRI磁場を局所的に減少させるか、ビーム軌道を変更するか、のいずれかのように調整され得る。電子ビーム10のいずれの側のプレートも、プレート上の電位を変えることにより、電子ビーム10を誘導する静電ポテンシャルを与えるように用いられ得る。別の実装では、磁気シールドが線形加速器100に加えられ、電子ビーム10上のMRI磁場の効果を減少し得る。歪みが完全には除外され得ないならば、測定されて、磁界強度の関数としてキャリブレーションと共に考慮に入れられ得る。
【0050】
別のエラーの原因は、イオンチャンバ200内にリークする磁場による電子若しくはイオンの偏向であることがある。磁場が無い場合、イオン化された気体及び電子の軌道はコレクタ又は第1若しくは第2の電極における電位によってのみガイドされるが、MRI磁場は、軌道がイオンチャンバ200内の他の位置に進むようにし、測定される電流に影響を与え得る。或る実装では、このエラーは、イオンチャンバ200を磁気的にシールドすることにより、又は、MRIマグネットがオンであるときの変化を担うキャリブレーションにより、訂正され得る。放射線ビーム20が適切に整列され、イオンチャンバ200が十分にシールドされると、対称性のあるコレクタ電極は、同じ電流を受けることになる。
【0051】
幾つかの実施形態を詳細に説明したが、他の変更は可能である。例えば、図3~6に示し本明細書に記載するコレクタ電極の形状は、所望の結果を達成するように示される、特別の順序付け、形状、若しくは位置を要求するものでは無い。
【0052】
本明細書の実施形態に開示される計算は、本明細書に教示される同じ概念を適用して様々なやり方で実行可能であり、それら計算は開示の実装と均等である、と考えられる。
【0053】
本明細書に記載の主題の一つ若しくはそれ以上の形態若しくは特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンピュータハードウエア、ソフトウエア、及び/又はそれらの組み合わせで、実現され得る。これらの種々の形態若しくは特徴は、少なくとも一つのプログラム可能プロセッサを含むプログラム可能システム上で、実行可能である、及び/又は、解釈可能である一つ若しくはそれ以上のプログラムにおける実装を含むことができ、該少なくとも一つのプログラム可能プロセッサは、専用のものでも汎用のものでもよく、ストレージシステム、少なくとも一つのインプットデバイス、及び少なくとも一つのアウトプットデバイスから、データ及び命令を受信し、更にそれらへデータ及び命令を送信するように、結合するものである。プログラム可能システム若しくはコンピュータシステムは、クライアント/サーバを含み得る。クライアント/サーバは、概略相互に遠隔しており、通常は通信ネットワークを介して相互作用する。クライアント/サーバの関係は、個別のコンピュータにて稼動して相互のクライアント/サーバ関係を有する、コンピュータプログラムにより、発生する。
【0054】
これらのコンピュータプログラムは、プログラム、ソフトウエア、ソフトウエアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、若しくはコードとも、称され得るが、プログラム可能プロセッサのための機械語命令を含み、高レベル手続き言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理型プログラミング言語、及び/又は、アセンブリ/マシン語で、実装され得る。本明細書で用いられるように、「機械可読媒体」(若しくは「コンピュータ可読媒体」)の用語は、例えば、磁気ディスク、光学ディスク、メモリ、及びプログラム可能論理回路(PLD)などの、任意のコンピュータプログラムプロダクト、装置、及び/又はデバイスを称するものであり、機械語命令及び/又はデータをプログラム可能プロセッサへ供給し、機械可読信号などの機械語命令を受信する機械可読媒体を含む。「機械可読信号」(若しくは「コンピュータ可読信号」)の用語は、機械語命令及び/又はデータをプログラム可能プロセッサへ供給するのに用いられる任意の信号を称するものである。機械可読媒体は、例えば、非一時的半導体メモリ若しくは磁気ハードディスクドライブ、又は任意の均等のストレージ媒体などのように、そのような機械語命令を非一時的に格納できる。一方で、又は、更に、機械可読媒体は、プロセッサキャッシュ、又は、一つ若しくはそれ以上の物理プロセッサコアと関連する他のランダムアクセスメモリなどのように、そのような機械語命令を一時的に格納することができる。
【0055】
ユーザとの相互作用を提供するために、本明細書に記載の主題の一つ若しくはそれ以上の形態若しくは特徴は、陰極線管(CRT)若しくは液晶ディスプレイ(LCD)又は発光ダイオード(LED)モニタなどの、情報をユーザに表示するディスプレイ装置、並びに、マウス若しくはトラックボールなどのポインティングデバイス及びキーボードを備える、コンピュータに実装可能であり、ユーザは該ポインティングデバイス及びキーボードによりインプットをコンピュータに与える。他の種類のデバイスも同様に、ユーザとの相互作用を提供するように用いられ得る。例えば、ユーザに与えられるフィードバックは、例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、若しくは触覚フィードバックなどの、どんな形式の感覚フィードバックでもよく、ユーザからのインプットは、音の、発声の、若しくは触覚のインプットなどを含む、どんな形式でも受け取られ得、それらに限定されるものでは無い。他の可能なインプットデバイスは、タッチスクリーン、又はシングル若しくはマルチポイントの抵抗性若しくは容量性トラックボールなどの他のタッチセンサ式デバイス、音声認識ハードウエア及びソフトウエア、光学スキャナ、光学ポインタ、デジタル画像取込装置及び関連する解釈ソフトウエアなどを、含むが、それらに限定されない。
【0056】
上述の明細書及び請求項では、「少なくとも一つの」や「一つ若しくはそれ以上の」などのフレーズが生じると、要素や特徴の連続リストが続くことがある。「及び/又は」の用語も、二つ若しくはそれ以上の要素や特徴のリストで生じ得る。用いられる文脈により黙示的に若しくは明示的に否定されるので無い限り、それらフレーズは、リストされた要素や特徴のどれでも個別に、又は、他の列挙された要素や特徴のどれでもと組み合わせた列挙された要素や特徴のどれでも、意味することが意図されている。例えば、「AとBのうちの少なくとも一つ」、「AとBのうちの一つ若しくはそれ以上」、及び「A及び/又はB」のフレーズは、夫々、「Aのみ、Bのみ、若しくは、Aと共にB」を意味することが意図されている。三つ若しくはそれ以上の項目を含むリストに対しても、同様の解釈が意図される。例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも一つ」、「A、B、及びCのうちの一つ若しくはそれ以上」、及び「A、B、及び/又はB」のフレーズは、夫々、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、Aと共にB、Aと共にC、Bと共にC、若しくは、Aと共にBと共にC」を意味することが意図されている。上述の明細書及び請求項での「に基づいて」の用語の使用は、列挙しない特徴若しくは要素も許容されるように、「に少なくとも部分的に基づいて」を意味することが意図されている。
【0057】
本明細書に記載の主題は、所望の構成に依存して、システム、装置、方法、コンピュータプログラム、及び/又は物品で、具体化され得る。添付の図面に示す、及び/又は本明細書に記載の、どの方法もロジックフローも、所望の結果を達成するために、示される特定の順序、若しくは逐次の順序を要求する、というものでは必ずしもない。上述の明細書にて説明した実装は、本明細書に記載の主題と一致する全ての実装を表すものではない。そうではなく、それらは、記載した主題と一致する一部の例に過ぎない。上記にて少しのバリエーションを詳細に記載したが、他の変更や追加も可能である。特に、更なる特徴及び/又はバリエーションは、本明細書で説明したものに加えて提示され得る。上述した実装は、開示した特徴の種々のコンビネーション及びサブコンビネーション、及び/又は、上記の更なる特徴のコンビネーション及びサブコンビネーションに、向けられ得る。更に、上述の利点は、任意の若しくはすべての利点を奏するプロセス及び構造に対して発行されるどの請求項の利用例も制限することを意図するものでは無い。
【0058】
更に、セクション見出しは、本開示から発行し得る任意の請求項に記載される発明を限定も特徴付けもするものではない。具体的に、例として、見出しが「技術分野」とされていても、所謂技術分野を記載するこの見出しの下で選ばれる言葉により、それら請求項が限定されるものでは無い。更に、「背景技術」での技術の記載は、技術が本開示の任意の発明の先行技術であるという自白として理解されるべきではない。「発明の概要」も、発行される請求項に記載の発明の特徴として考慮されるべきものではない。更に、一般的な本開示への言及、若しくは単数での「発明」の用語の使用は、以下に記載する請求項の範囲に関する限定を暗示することを何ら意図していない。本開示から生じる複数の請求項に関する限定に従って、複数の発明が記載可能であり、従って、それら請求項は、それらにより保護される、本発明、及びそれらの均等物を、規定する。
【符号の説明】
【0059】
10・・・電子ビーム、20・・・放射線ビーム、110・・・ターゲット、120・・・コリメータ、200・・・イオンチャンバ、205・・・内部ボリューム、210・・・エントランスウインドウ、220・・・第1の電極、230・・・第2の電極、240・・・コレクタ電極。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8