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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-24
(45)【発行日】2022-02-01
(54)【発明の名称】圧縮機
(51)【国際特許分類】
   F04C 29/00 20060101AFI20220125BHJP
   F04B 39/12 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
F04C29/00 B
F04B39/12 G
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2020509142
(86)(22)【出願日】2018-03-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-06-18
(86)【国際出願番号】 CN2018078314
(87)【国際公開番号】W WO2018196486
(87)【国際公開日】2018-11-01
【審査請求日】2019-10-25
(31)【優先権主張番号】201710294487.2
(32)【優先日】2017-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519383289
【氏名又は名称】上海海立新能源技術有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】宋雪峰
(72)【発明者】
【氏名】王玉強
(72)【発明者】
【氏名】牟英涛
【審査官】大屋 静男
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-251161(JP,A)
【文献】特開2007-315270(JP,A)
【文献】特開2005-155368(JP,A)
【文献】特開2003-074480(JP,A)
【文献】中国実用新案第203463290(CN,U)
【文献】実開平05-052288(JP,U)
【文献】特開2007-321563(JP,A)
【文献】特開2015-175343(JP,A)
【文献】実開昭61-195736(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04C 18/02、29/00
F04B 39/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(3)、圧縮機構及びモータ機構を備え、
前記ハウジング(3)は、収容空間を形成するための第1の開口を有し、前記ハウジング(3)は、1つのバッフル壁(308)を含み、前記バッフル壁(308)は、前記収容空間を低圧チャンバ(309)及びコントローラチャンバ(302)に区画し、
前記圧縮機構は、固定スクロール(2)及び可動スクロール(15)を含み、前記固定スクロール(2)は、スクロールラップ(201)が設けられた低圧側(202)と、前記スクロールラップ(201)とは反対側を向いている高圧側(206)とを含み、前記可動スクロール(15)は、前記収容空間内に位置し、前記可動スクロール(15)のスクロールラップ(1501)が設けられた側は、前記固定スクロール(2)のスクロールラップ(201)と対向し、且つ、前記固定スクロール(2)のスクロールラップ(201)及び前記可動スクロール(15)のスクロールラップ(1501)が圧縮チャンバを形成し、
前記モータ機構は、前記低圧チャンバ(309)内に収容され、モータロータ(20)及びモータステータ(12)を含み、前記可動スクロール(15)が前記固定スクロール(2)に対して回転するように駆動して、前記圧縮チャンバ内の冷媒を圧縮し、
前記固定スクロール(2)の低圧側(202)は、前記ハウジング(3)の第1の開口と対向して前記収容空間を形成し、前記ハウジング(3)及び前記固定スクロール(2)の低圧側(202)により形成される収容空間は、略直方体であり、
前記固定スクロール(2)の低圧側(202)に接続して固定される、前記モータステータ(12)の上部ブラケット(11)と、
前記モータステータ(12)を介して前記上部ブラケットに接続して固定される、前記モータステータ(12)の下部ブラケット(13)と、をさらに備え
前記上部ブラケット(11)、前記モータステータ(12)、および下部ブラケット(13)は前記ハウジング(3)に接触しない
ことを特徴とする圧縮機。
【請求項2】
前記コントローラチャンバ(302)には、第2の開口が設けられ、
前記圧縮機は、
前記第2の開口を密閉するコントローラチャンバカバー(4)と、
前記コントローラチャンバカバー(4)と前記バッフル壁(308)との間の前記コントローラチャンバ(302)内に設けられる電子制御部品と、をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
【請求項3】
前記バッフル壁には、前記コントローラチャンバ(302)に向いて開口される凹チャンバ(305)が設けられ、
前記電子制御部品は、
前記凹チャンバ(305)内に収容される第1の電子制御部品と、
前記バッフル壁(308)の前記凹チャンバ(305)が設けられた部分以外の部分に設けられる第2の電子制御部品と、含む
ことを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
【請求項4】
前記第1の電子制御部品は、コンデンサ、インダクタ及びリレーのうちの1つ又は複数の部品を含み、前記第2の電子制御部品は電力素子を含み、前記電力素子は前記バッフル壁(308)と貼合される
ことを特徴とする請求項3に記載の圧縮機。
【請求項5】
前記固定スクロール(2)は、アルミニウム合金鍛造部品又はアルミニウム合金押出鋳造部品であり、
前記圧縮機は、前記固定スクロール(2)の上部カバー(1)をさらに備え、
前記上部カバー(1)と前記固定スクロール(2)の高圧側(206)との間には、高圧チャンバ(2014)が形成され、
前記固定スクロール(2)の低圧側(202)には、吸入チャンバ(203)がさらに形成され、ここで、
前記固定スクロール(2)には、前記高圧チャンバ(2014)に連通する排気口(2012)と、前記吸入チャンバ(203)に連通する吸入口(2010)とがさらに設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
【請求項6】
前記上部ブラケット(11)は、前記固定スクロール(2)に接続して固定される第1側と、前記第1側とは反対側を向いている第2側とを含み、前記上部ブラケット(11)の第2側には、複数の上部ブラケットボス(1105)が設けられ、各前記上部ブラケットボス(1105)には、ネジ穴(1106)が設けられ、
前記モータステータ(12)には、前記ネジ穴(1106)に対応する複数の第1のボルト貫通孔が設けられ、
前記下部ブラケット(13)には、前記ネジ穴(1106)に対応する複数の第2のボルト貫通孔が設けられ、
ボルト(35)は、前記第2のボルト貫通孔、前記第1のボルト貫通孔及び前記ネジ穴(1106)を通過して、前記上部ブラケット(11)、前記モータステータ(12)及び前記下部ブラケット(13)を接続して固定させる
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
【請求項7】
ガイドポスト(36)をさらに備え、前記ボルト(35)は、前記ガイドポスト(36)を通過し、前記ガイドポスト(36)は、前記ボルト(35)と前記モータステータ(12)の第1のボルト貫通孔の内壁との間に位置し、
ここで、前記ガイドポスト(36)の一端は前記上部ブラケット(11)に当接し、前記ガイドポスト(36)の他端は前記下部ブラケット(13)に当接する
ことを特徴とする請求項6に記載の圧縮機。
【請求項8】
前記ガイドポスト(36)の軸方向の長さは、前記第1のボルト貫通孔の軸方向の長さよりも長い
ことを特徴とする請求項7に記載の圧縮機。
【請求項9】
ボルト(29)は、前記上部ブラケット(11)及び前記固定スクロール(2)に設けられたネジ穴(2015)を通過して、前記上部ブラケット(11)を前記固定スクロール(2)の低圧側(202)に接続して固定させる
ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
【請求項10】
前記モータステータ(12)は、モータリード線(1201)を介してターミナル(21)に接続し、前記ターミナル(21)は、前記ハウジング(3)内壁と前記モータステータ(12)の外壁との間に位置し、且つ、前記ハウジング(3)の底壁から離れていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
【請求項11】
前記ターミナル(21)は、前記固定スクロール(2)に設けられる
ことを特徴とする請求項10に記載の圧縮機。
【請求項12】
前記ターミナル(21)は、柱体(2101)及び端板(2102)を含み、前記固定スクロール(2)には、前記ターミナル(21)の柱体(2101)が通過される貫通孔と、固定スクロール(2)の前記ターミナル(21)の柱体(2101)が通過される前記貫通孔を周回されて設けられた、前記モータ機構に向いて開口される凹溝が設けられ、前記端板(2102)は、前記モータ機構の表面から離れて前記凹溝の底壁に接触する
ことを特徴とする請求項11に記載の圧縮機。
【請求項13】
前記冷媒が前記固定スクロール(2)の吸入口(2010)を介して前記圧縮機に流入し、前記固定スクロールとは反対側を向かって前記ハウジング(3)底壁に流れ、前記冷媒が前記ハウジング(3)のバッフル壁(308)を通過して前記コントローラチャンバ(302)内の電子制御部品を冷却させ、且つ、前記冷媒が前記モータ機構を通過して流れて前記モータ機構を冷却させ、前記固定スクロール(2)及び前記可動スクロール(15)により形成される圧縮チャンバ内に流入される
ことを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮機分野に関し、特に車両用縦型圧縮機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車両用スクロール圧縮機は、以下のような特徴及び欠点がある。
【0003】
1)ほとんどが横型構造であり、即ち軸系伝動機構とポンプとが水平に取り付けられる。縦型圧縮機に対して、横型圧縮機の欠点は、圧縮機内部にスムーズな潤滑油プールが形成されにくく、オイル内リサイクル及び潤滑難易度が高く、圧縮機のオイル排出量が多く、固体不純物が圧縮機内に侵入すると、不純物が冷媒とともにポンプ内に流入されることが非常に容易で、ポンプ部品に損傷を与えることである。
【0004】
2)ダイカストアルミニウム合金ハウジングブランクを採用し、比較的多い機械加工によってハウジング完成品が得られる(加工部位には、ハウジング端面、ハウジングとモータとが締まり組立される内孔、ベアリングシートホール及び端面等が含まれる)。ダイカスト部品には、ブローホールが生成しやすく、ダイカストハウジングの機械加工部位の面積が比較的大きく、又は機械加工部位が比較的多いと、加工プロセス中にブローホールが貫通されやすく、ハウジングの気密性が悪くなる。
【0005】
3)圧縮機の吸入口又は排気口が鋳造部品に位置する。通常の鋳造アルミニウム合金部品は、鍛造又は押出鋳造等の高強度アルミニウム合金に比べ、材料強度及び緻密性が高くないため、吸入又は排気プレッシャープレートを取り付けるためのネジ山が破壊されやすい。
【0006】
4)従来の圧縮機の外形構造はほとんど略円柱体であるため、車両に取り付けるとき、圧縮機本体の周囲にあるほど狭い空間があるが、他の部品を配置するのに使用することは困難である。したがって、取り付け空間の利用効率が高くない。
【発明の概要】
【0007】
上記の従来技術に存在する欠陥を克服するために、本発明は、圧縮機により占有される空間の利用率及び信頼性を向上できる車両用の電動縦型圧縮機を提供する。
【0008】
本発明は、ハウジング、圧縮機構及びモータ機構を備える圧縮機を提供し、前記ハウジングは、収容空間を形成するための第1の開口を有し、前記ハウジングは、1つのバッフル壁を含み、前記バッフル壁は、前記収容空間を低圧チャンバ及びコントローラチャンバに区画し、前記圧縮機構は、固定スクロール及び可動スクロールを含み、前記固定スクロールは、スクロールラップが設けられた低圧側と、前記スクロールラップとは反対側を向いている高圧側とを含み、前記可動スクロールは、前記収容空間内に位置し、前記可動スクロールのスクロールラップが設けられた側は、前記固定スクロールのスクロールラップと対向し、且つ、前記固定スクロールのスクロールラップ及び前記可動スクロールのスクロールラップが圧縮チャンバを形成し、前記モータ機構は、前記低圧チャンバ内に収容され、モータロータ及びモータステータを含み、前記モータ機構は、前記収容空間内に位置し、前記可動スクロールを駆動して前記固定スクロールに対して回転させ、前記圧縮チャンバ内の冷媒を圧縮する。
【0009】
従来技術と比較して、本発明は、以下のような利点がある。
【0010】
1)メカトロニクスにより、モータ機構、圧縮機構及び電子制御素子を一体化ハウジング内部に収容し、ハウジング自体のバッフル壁を利用して、モータ機構、圧縮機構の収容チャンバをコントローラチャンバから分離させた。
【0011】
2)縦型構造を採用することにより、圧縮機内部にスムーズな潤滑油プールを形成でき、潤滑油内リサイクル及び潤滑難易度が低くなり、圧縮機内の各部品の間に摩擦損傷が発生しにくい。
【0012】
3)耐摩耗性の高強度アルミニウム合金材質の固定スクロールを圧縮機ケーシングの一部として採用し、その上に圧縮機の吸入口又は排気口が配置され、圧縮機の気密性が向上される。圧縮機の吸入口又は排気口が耐摩耗性の高強度アルミニウム合金材質の固定スクロールに位置され、その材料強度及び緻密性が高いので、吸入又は排気プレッシャープレートを取り付けるためのネジ山が破壊されにくい。
【0013】
4)圧縮機の外形が略直方体であり、圧縮機全体構造の体積を一定に維持する上で、略直方体の外形は、略円柱体の外形よりも占有する取り付け空間が小さく、取り付け空間の利用効率がより高い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
添付図面を参照しながら詳細に説明した例示的な実施形態により、本発明の上記及び他の特徴及び利点がより明らかになるであろう。
図1】本発明の実施例に係る圧縮機の斜視図を示す。
図2】本発明の実施例に係る圧縮機の断面図を示す。
図3図2における部分図Fである。
図4図2における部分図Gである。
図5】本発明の実施例に係る圧縮機の正面図を示す。
図6図5の線A-Aに沿った断面図である。
図7図5の線B-Bに沿った断面図である。
図8】本発明の実施例に係る圧縮機ハウジングの分解図を示す。
図9】本発明の実施例に係る圧縮機ハウジングの正面図を示す。
図10図9の線C-Cに沿った断面図である。
図11】本発明の実施例に係る上部ブラケット-モータ機構-下部ブラケットの組立斜視図を示す。
図12】本発明の実施例に係る上部ブラケット-モータ機構-下部ブラケットの組立底面図を示す。
図13図12の線D-Dに沿った断面図である。
図14】本発明の実施例に係る圧縮機ハウジング内部の底面図を示す。
図15図14の線E-Eに沿った断面図である。
図16】本発明の実施例に係る上部ブラケットの1つの角度からの斜視図を示す。
図17】本発明の別の実施例に係る上部ブラケット-モータ機構-下部ブラケットの組立断面図を示す。
図18図17における部分図Tである。
図19】本発明のさらに別の実施例に係る圧縮機ハウジング内部品の斜視図を示す。
図20】本発明のさらに別の実施例に係る圧縮機の断面図を示す。
図21図20の部分図Oである。
図22】本発明のさらに別の実施例に係るターミナルの斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、添付の図面を参照しながら、例示的な実施形態をより完全に説明する。しかし、例示的な実施形態は、様々な形式で実施されることができ、本明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではなく、逆に、これらの実施形態は、本発明が徹底的且つ完全になるように提供されており、例示的な実施形態の概念は、当業者に完全に伝えられる。なお、図面中、同一又は類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
従来技術の欠陥を改善するために、本発明は、圧縮機、好ましくは車両用の電動縦型スクロール圧縮機を提供する。以下では、縦型構造、即ち軸系伝動機構とスクロールポンプ軸線が縦型配置を採用した圧縮機を例として、様々な実施例を説明するが、本発明はこれに限定されない。本発明に提供される圧縮機は、好ましくは電気自動車に使用されるが、これに限定されない。
【0017】
まず、図1乃至図16と併せて、本発明の1つの具体的な実施例を説明する。図1は、本発明の実施例に係る圧縮機の斜視図を示す。図2は、本発明の実施例に係る圧縮機の断面図を示す。図3は、図2における部分図Fである。図4は、図2における部分図Gである。図5は、本発明の実施例に係る圧縮機の正面図を示す。図6は、図5の線A-Aに沿った断面図である。図7は、図5の線B-Bに沿った断面図である。図8は、本発明の実施例に係る圧縮機ハウジングの分解図を示す。図9は、本発明の実施例に係る圧縮機ハウジングの正面図を示す。図10は、図9の線C-Cに沿った断面図である。図11は、本発明の実施例に係る上部ブラケット-モータ機構-下部ブラケットの組立斜視図を示す。図12は、本発明の実施例に係る上部ブラケット-モータ機構-下部ブラケットの組立底面図を示す。図13は、図12の線D-Dに沿った断面図である。図14は、本発明の実施例に係る圧縮機ハウジング内部の底面図を示す。図15は、図14の線E-Eに沿った断面図である。図16は、本発明の実施例に係る上部ブラケットの1つの角度からの斜視図を示す。
【0018】
本実施例では、縦型圧縮機は、ハウジング3と、固定スクロール2及び可動スクロール15を含む圧縮機構と、モータ機構とを備える。好ましくは、縦型圧縮機は、上部カバー1をさらに備える。
【0019】
ハウジング3は第1の開口を有する。選択的に、ハウジング3は鋳造部品である。ハウジング3は、収容空間を低圧チャンバ309及びコントローラチャンバ302に区画する1つのバッフル壁308を含む。低圧チャンバ309はモータ機構を収容する。コントローラチャンバ302には、1つの第2の開口が設けられる。縦型圧縮機は、コントローラチャンバカバー4及び電子制御部品をさらに備える。コントローラチャンバカバー4は第2の開口を密閉する。具体的に、コントローラチャンバカバー4及びハウジング3は、シールリング9(又はシールガスケット、シーラント)及びボルト10により密閉及び締付される。電子制御部品は、コントローラチャンバカバー4とバッフル壁との間のコントローラチャンバ302内に設けられる。好ましくは、バッフル壁308には、コントローラチャンバ302に向いて開口される凹チャンバ305が設けられる。電子制御部品は、選択的に第1の電子制御部品及び第2の電子制御部品を含む。第1の電子制御部品は凹チャンバ305内に収容される。第1の電子制御部品は、コンデンサ、インダクタ及びリレーのうちの1つ又は複数の部品を含むが、これらに限定されない。第2の電子制御部品は、バッフル壁308の凹チャンバ305が設けられた部分以外の部分と貼合される。第2の電子制御部品は電力素子を含む。具体的に、凹チャンバ305が設けられた位置は、低圧チャンバ309側では、低圧チャンバ309内部品と干渉せず、コントローラチャンバ302側では、電力素子がハウジング3のバッフル壁308の凹チャンバ305が設けられていない部分と貼合され、低圧チャンバ309内の吸入チャンバ203から流入された冷媒がバッフル壁308を通過して流れ、冷媒は、電力素子から放熱された熱を吸収して、電力素子のを冷却させる。これにより、ハウジング3のバッフル壁308により低圧チャンバ309内の余分な空間を区画して電子制御部品を収容するために使用し、コントローラチャンバ302部分の幅L2を減少させ、縦型スクロール圧縮機の小型化を実現する。ただし、凹チャンバ305内に設けられない残りの第2の電子制御部品は、バッフル壁308と貼合されなくてもよい。
【0020】
固定スクロール2は、スクロールラップ201が設けられた低圧側202と、スクロールラップ201とは反対側を向いている高圧側206とを含む。固定スクロール2の低圧側202はハウジング3の第1の開口と対向して1つの収容空間を形成する。好ましくは、ハウジング3及び固定スクロール2の低圧側202により形成される収容空間は、選択的に略直方体である。ただし、本発明はこれに限定されず、例えば、収容空間は、略円柱体、略立方体等の形状であってもよい。選択的に、ハウジング3及び固定スクロール2は、シールリング7(又はシールガスケット、シーラント)及びボルト8により密閉及び締付される。好ましくは、固定スクロールは、鍛造アルミニウム合金、押出鋳造アルミニウム合金等の耐摩耗性の高強度アルミニウム合金部品である(ここで、高強度アルミニウム合金部品の材料強度及び緻密性は、通常の鋳造部品よりも優れている)。選択的に、固定スクロール2及びハウジング3には、圧縮機を自動車内に取り付けるための1つ又は複数の取り付け脚207、303がさらに設けられる。
【0021】
上部カバー1と固定スクロール2の高圧側206との間には、高圧チャンバ2014が形成される。高圧チャンバ2014内には、排気バルブプレート30及び排気バッフルが取り付けられる。選択的に、シールリング5(又はシールガスケット、シーラント)及びボルト6により、上部カバー1及び固定スクロール2が密閉及び締付される。固定スクロール2の低圧側202には、吸入チャンバ203がさらに形成される。固定スクロール2には、高圧チャンバ2014に連通する排気口2012と、吸入チャンバ203に連通する吸入口2010とがさらに設けられる。固定スクロール2には、吸入ネジ穴2011及び排気ネジ穴がさらに設けられる。吸入チャンバ203は、吸入口2010に連通する。言い換えれば、高強度アルミニウム合金材質の固定スクロール2は、圧縮機ケーシングの一部で、圧縮機の吸入口2010、排気口2012はいずれも固定スクロール2に設けられる。高強度アルミニウム合金、例えば、鍛造又は押出鋳造等の材料の材料強度及び緻密性が鋳造部品よりも優れているため、吸入口2010、排気口2012の気密性及びネジ強度はよりよい。それとともに、鋳造されたハウジング3は、機械加工部位及び機械加工面積が比較的少ないため、ハウジング3の気密性がよりよく、さらに機械全体の気密性を向上できる。
【0022】
可動スクロール15は収容空間内に位置する。可動スクロール15のスクロールラップ1501が設けられた側は、固定スクロール2の低圧側202と対向し、且つ、固定スクロール2のスクロールラップ201と可動スクロール15のスクロールラップ1501とが圧縮チャンバを形成する。
【0023】
モータ機構は、モータロータ20及びモータステータ12を備える。モータ機構は収容空間内の低圧チャンバ309に位置する。モータ機構は、可動スクロール15が固定スクロール2に対して回転するように駆動して、圧縮チャンバ内の冷媒を圧縮するために使用される。
【0024】
具体的に、圧縮機冷媒通路は、冷媒が吸入口2010を介して吸入チャンバ203に入り、吸入チャンバ203は低圧チャンバ309に連通し、冷媒が低圧チャンバ309を通過した後、固定スクロール低圧側202に流入し、その後、固定スクロールスクロールラップ201及び可動スクロールスクロールラップ1501により形成される圧縮チャンバ内に流入して圧縮され、圧縮された冷媒が排気孔209を介して高圧チャンバ2014に流入し、その後、冷媒が高圧チャンバ2014に連通する排気口2012の中に排気される。さらに、冷媒が固定スクロール2の吸入口2010から縦型圧縮機に流入し、固定スクロールとは反対側を向かってハウジング3の底壁に流れ、冷媒がハウジング3のバッフル壁308を通過してコントローラチャンバ302内の電子制御部品を冷却させ、且つ、冷媒がモータ機構を通過して流れてモータ機構を冷却させ、そして、固定スクロール2及び可動スクロール15により形成される圧縮チャンバ内に流入される。
【0025】
上記のように、本発明に提供される圧縮機は縦型構造であり、ハウジング内収容空間が略長方形であるため、機器全体の長さは横型圧縮機よりも短く、それとともに、高さは元のレベルに維持されているので、自動車に取り付けるときにより少ない横取り付け空間を占有し、圧縮機の低圧チャンバ309の底部はスムーズな潤滑油プール31を形成することができ、潤滑効果がよりよく、圧縮機の信頼性を向上し、圧縮機のオイル排出量を減少できる。また、固体不純物が吸入口2010及び吸入チャンバ203を通過して圧縮機内に侵入すると、不純物が優先的に低圧チャンバ309の下部に堆積され、したがって、不純物が固定スクロール2及び可動スクロール15からなるポンプ圧縮チャンバに侵入する確率は非常に小さく、不純物の侵入によるポンプ損傷のリスクを大幅に低減できる。
【0026】
選択的に、本実施例では、圧縮機は、上部ブラケット11及び下部ブラケット13をさらに備える。上部ブラケット11及び下部ブラケット13には、軸受機構が通過される貫通された貫通孔が設けられる。
【0027】
上部ブラケット11は、固定スクロール2の低圧側202に接続して固定される。具体的に、ボルト29が上部ブラケット11に設けられたボルト貫通孔と、固定スクロール2に設けられたネジ穴2015を通過して、上部ブラケット11を固定スクロール2の低圧側202に接続して固定させる。
【0028】
下部ブラケット13は、モータステータ12を介して上部ブラケット11に接続して固定される。具体的に、本実施例では、上部ブラケット11は、固定スクロール2に接続して固定される第1側と、第1側とは反対側を向いている第2側とを含む。上部ブラケット11の第2側には、複数の上部ブラケットボス1105が設けられる。各上部ブラケットボス1105には、ネジ穴1106が設けられる。選択的に、上部ブラケット11は、4つの前記ボルト貫通孔1106を備え、4つの前記ボルト貫通孔1106の中心連結線は、正方形形状を形成し、本発明は、これらに限定されない。モータステータ12には、ネジ穴1106に対応する複数の第1のボルト貫通孔が設けられる。下部ブラケット13には、ネジ穴1106に対応する複数の第2のボルト貫通孔が設けられる。ボルト35は、第2のボルト貫通孔、第1のボルト貫通孔及びネジ穴1106を通過して、上部ブラケット11、モータステータ12及び下部ブラケット13を接続して固定させる。好ましくは、上部ブラケット11、モータステータ12、下部ブラケット13は、固定スクロール2の低圧側に吊り下げられ、ハウジング3とは接触する部分がない。
【0029】
上部ブラケット11、モータステータ12、下部ブラケット13は、取り付けられてから固定スクロール2に吊るされ、上部ブラケット11、モータステータ12、下部ブラケット13は、ハウジング3に接触せず、圧縮機の運転中にモータ及び伝動機構により発生される振動及びノイズが直接にハウジング3を介して伝達されることを回避でき、機器全体の振動及びノイズ性能を改善できる。モータステータ12とハウジング3との締まり嵌めが排除されたため、ハウジング3及びモータステータ12に対する部品精度の要求を緩和でき、したがって、生産コストを削減できる。また、この取り付け構造により、圧縮機の組立中に内部の全ての部品に対する可視化検査を実現でき、組立作業中の誤操作率を低減できる。したがって、この取り付け構造により、圧縮機の部品加工及び組立方式を最適化することができ、生産コストの削減に有利である。
【0030】
選択的に、可動スクロール15の固定スクロール2とは反対側を向いている側には、軸受孔が設けられる。1つの可動スクロール軸受16が軸受孔内に設けられる。上部ブラケット11と可動スクロール15との間には、耐摩耗性のガスケット14がさらに設けられる。圧縮機は、1つの上部軸受17と、1つの下部軸受18とをさらに備えてもよく、上部軸受17及び1つの下部軸受18は、それぞれ偏心クランクシャフト19の両端に外装される。偏心クランクシャフト19は、可動スクロール15に回転力を提供する。さらに、上記の各図面と併せて、図17及び図18を参照し続ける。図17は、本発明の別の実施例に係る上部ブラケット-モータ機構-下部ブラケットの組立断面図を示す。図18は、図17における部分図Tである。圧縮機は、ガイドポスト36をさらに備えてもよい。ボルト35は、ガイドポスト36がボルト35とモータステータ12の第1のボルト貫通孔の内壁との間に位置されるようにガイドポスト36を通過する。ガイドポスト36は、第1のボルト貫通孔と締まり組立される。ガイドポスト36の一端は上部ブラケット11に当接し、ガイドポスト36の他端は下部ブラケット11に当接する。これにより、モータステータ12の2つの端面の平行度が悪い、又はモータステータ12の端面の平面度が悪くて、さらに上下部ブラケット軸受孔の同軸度が悪くなる問題を解決でき、上下部軸受の組立精度を向上し、さらに圧縮機の効率を向上できる。好ましくは、ガイドポスト36の軸方向の長さは、第1のボルト貫通孔の軸方向の長さよりも長い。具体的に、ガイドポスト36の両端は、上下部ブラケットに平らに当接し、且つ、モータステータ12と上下部ブラケットとの間に一定の距離を置かせる。
【0031】
以下、図19乃至図22と併せて、本発明に提供されるさらに別の実施例の圧縮機を説明する。図19は、本発明のさらに別の実施例に係る圧縮機ハウジング内部品の斜視図を示す。図20は、本発明のさらに別の実施例に係る圧縮機の断面図を示す。図21は、図20の部分図Oである。図22は、本発明のさらに別の実施例に係るターミナルの斜視図を示す。
【0032】
前述の圧縮機と同様に、本実施例では、縦型圧縮機は、ハウジング3、圧縮機構及びモータ機構を備える。ハウジング3は第1の開口を有する。圧縮機構は、固定スクロール2及び可動スクロール3を含む。固定スクロール2の低圧側202は、ハウジング3の第1の開口と対向して1つの収容空間を形成する。モータ機構は、収容空間内に位置するモータロータ及びモータステータ12を備える。モータステータ12は、上部ブラケット11を介して固定スクロール2に接続して固定される。
【0033】
本実施例では、モータステータ12は、モータリード線1201を介してターミナル21に接続し、固定スクロールバインディング貫通孔2106及びハウジングバインディング貫通孔3010は、コントローラチャンバ302内の電子制御部品に接続する。ターミナル21は、ハウジング3内壁とモータステータ12の外壁との間に位置し、オイルプール31から離れている(即ち、ハウジング3及び固定スクロール2により形成される収容空間上部に位置する)。具体的に、ターミナル21は、柱体2101及び端板2102を含む。端板2102には、柱体2101が通過される貫通孔が設けられる。モータリード線1201は、柱体2101に電気的に接続される端子1202と、端子1202外部に被覆される絶縁カバー1203とを含む。絶縁カバー1203と端板2102との間の柱体2101の外部には、絶縁スリーブ2104が囲まれている。絶縁スリーブ2104の内径は柱体2101の直径よりも小さい。選択的に、ターミナル21は、前記固定スクロール2に設けられる。具体的に、固定スクロール2には、ターミナル21の柱体2101が通過される貫通孔と、固定スクロール2のターミナル21の柱体2101が通過される貫通孔を周回して設けられた、モータ機構に向いて開口される凹溝が設けられる。端板2102は、モータ機構の表面とは反対側を向かって凹溝の底壁に接触する。選択的に、バインディングカバープレート2105がさらに備えられ、バインディングカバープレート2105は、固定スクロール2背面に設けられた凹溝の端面をカバーして、ターミナル21及びコントローラに接続されるワイヤを保護する。
【0034】
本実施例では、モータステータ12は固定スクロール2に接続して固定され、且つ、ターミナル21も固定スクロール2に接続して固定されるため、モータステータ126とターミナル21との間の位置関係は既に一定に固定され、固定スクロール2及びハウジング3がまだ組立されていなので、モータリード線1201及びターミナル21を組立する十分な操作空間がある。適切な長さのリード線1201を採用することで、リード線1201の長さが端子1202をターミナル21の柱体2101に取り付けるのにちょうど十分であるように確保し、リード線1201の長さはほとんど冗長ではない。端子1202をターミナル21に取り付けるとき、まず絶縁スリーブ2104を柱体2101の外部に外装し、絶縁スリーブ2104の内径が柱体2101の外径よりも小さいので、絶縁スリーブ2104の内孔と柱体2101の外面が緊密に貼合されることができる。そして、端子1201を柱体2101に取り付け、絶縁カバー1203を押し付けて、絶縁スリーブ2104を弾性変形させ、絶縁カバー1203と絶縁スリーブ2104との間、及び絶縁スリーブ2104と端板2102との間が緊密に貼合されるように確保する。これにより、モータリード線1201及びターミナル21の組立を完了する。その後、固定スクロール2及びハウジング3をボルトにより締付取り付けて密閉なチャンバを形成する。
【0035】
固定スクロール2は、圧縮機のケーシングの一部で、ターミナル21は固定スクロール2の内側に取り付けられる。モータステータ12は、上部ブラケット11を介して間接的に固定スクロール2に取り付けられる。この取り付け方式の利点は、固定スクロール2及びハウジング3が取り付けられて密閉なチャンバを形成する前に、モータリード線1201とターミナル21との間の組立位置関係が既に決定され、固定スクロール2及びハウジング3が取り付けられて密閉なチャンバを形成した後、モータリード線1201とターミナル21との間の組立位置関係がもう変化しないことにある。また、固定スクロール2及びハウジング3が取り付けられて密閉なチャンバを形成する前に、モータリード線1201及びターミナル21の取り付け点の位置に応じて、モータリード線1201の長さを正確に計算でき、モータリード線1201とターミナル21との間の組立を完了した後、リード線1201の長さが冗長でないように確保し、リード線1201の位置もよく固定することができ、圧縮機の振動によるモータリード線1201の揺れを実質的に除去した。モータリード線1201が周辺部品又は圧縮機ハウジングに接触する可能性がほとんどゼロであり、圧縮機の絶縁性及び信頼性を大幅に向上した。また、圧縮機ハウジング3及びモータリード線1201部材を設計する際に、必要な電気的安全クリアランスのみを確保すればよく、圧縮機の小型化に有利である。
【0036】
ターミナル21及びモータリード線1201の取り付け位置は、オイルプールから離れて、圧縮機内側の上部に位置しているので、圧縮機内に潤滑油、微量の水分又は不純物を含む液体冷媒が存在する場合、液体冷媒はまず圧縮機内側の底部から溜まり始め、液体冷媒が圧縮機内チャンバをほとんど満たすときのみ、ターミナル21とモータリード線1201との接続部に浸透する。したがって、ターミナル21及びモータリード線1201が他の位置に取り付けられる場合よりも、圧縮機内側上部に取り付けられる方が、ターミナル21とモータリード線1201との接続部が液体冷媒に浸る確率が小さく、圧縮機の絶縁性がよりよい。
【0037】
それとともに、モータリード線1201とターミナル21との間の組立プロセスは、圧縮機ケーシングが開放された環境で完了されるので、十分な操作空間があり、組立作業全体にわたって可視化であり、組立及び検査作業の利便性を大幅に向上でき、さらに、作業中の誤操作確率を低減し、生産効率を向上できる。
【0038】
さらに、ターミナル21が固定スクロール2の低圧側に取り付けられ、圧縮機の内側圧力が外部圧力よりも大きいので、圧縮機の内側と外側の圧力差がターミナル端板2102に作用し、端板2102を固定スクロール2の凹溝内壁に密着させる。ターミナル21の密閉部材2103は、ターミナル端板2102に対して過度な圧力を加える必要がなく、ターミナル21と固定スクロール2の低圧側端面との間を比較的よく密閉するできる。したがって、ターミナル21が圧縮機外側で取り付けられる取り付け方式に比べ、ターミナル21が固定スクロール2の低圧側端面に取り付けられる場合、ターミナル21と密閉部材2103とに加えられる力の状況がよりよく、ターミナル21及び密閉部材2103に対する強度要求がそれほど高くなく、関連部品の軽量化及び低コスト化に有利である。
【0039】
また、モータリード線1201とターミナル21との接続部位に絶縁保護装置を追加し、1つは、リード線端子1202外部に絶縁カバー1203を追加し、もう1つは、絶縁カバー1203と端板2102との間のターミナル柱体2101外部に絶縁スリーブ2104を追加することである。これら2箇所の絶縁保護装置により、モータリード線1201とターミナル21との導電部分が冷媒、潤滑油、及び微量の水分及び不純物を含む可能性のある環境に露出される可能性をさらに低減でき、圧縮機の絶縁性能を向上させる。
【0040】
従来技術と比較して、本発明は、以下のような利点がある。
【0041】
1)メカトロニクスにより、モータ機構、圧縮機構及び電子制御素子を一体化ハウジング内部に収容し、ハウジング自体のバッフル壁を利用して、モータ機構、圧縮機構の収容チャンバをコントローラチャンバから分離させた。
【0042】
2)縦型構造を採用することにより、圧縮機内部にスムーズな潤滑油プールを形成でき、潤滑油内リサイクル及び潤滑難易度が低く、圧縮機内の各部品の間に摩擦損傷が発生しにくい。
【0043】
3)耐摩耗性の高強度アルミニウム合金材質の固定スクロールを圧縮機ケーシングの一部として採用し、その上に圧縮機の吸入口又は排気口が配置され、圧縮機の気密性が向上される。圧縮機の吸入口又は排気口が耐摩耗性の高強度アルミニウム合金材質の固定スクロールに位置され、その材料強度及び緻密性が高いので、吸入又は排気プレッシャープレートを取り付けるためのネジ山が破壊されにくい。
【0044】
4)圧縮機の外形が略直方体であり、圧縮機全体構造の体積を一定に維持する前提下で、略直方体の外形は、略柱体体の外形よりも占有する取り付け空間が小さく、取り付け空間の利用効率がより高い。
【0045】
本発明の例示的な実施形態は、上記で具体的に示され説明された。本発明は開示された実施形態に限定されるものではなく、逆に、本発明は添付の特許請求の範囲内に含まれる様々な変更及び均等な置換をカバーすることを意図していることを理解すべきである。
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