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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-25
(45)【発行日】2022-02-02
(54)【発明の名称】電動車両用の充電制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220126BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20220126BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/00 V
B60L3/00 S
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2017187051
(22)【出願日】2017-09-27
(65)【公開番号】P2019062697
(43)【公開日】2019-04-18
【審査請求日】2020-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000006286
【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101236
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100166914
【弁理士】
【氏名又は名称】山▲崎▼ 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】戸塚 裕治
(72)【発明者】
【氏名】戸邉 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】半田 和功
【審査官】坂本 聡生
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-168206(JP,A)
【文献】特開2014-099254(JP,A)
【文献】特開2014-069603(JP,A)
【文献】特開2009-187798(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0069969(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00- 7/12
7/34- 7/36
H01M10/42-10/48
H01H13/00-13/88
19/00-21/88
B60L 1/00- 3/12
7/00-13/00
15/00-58/40
B60K 6/20- 6/547
B60W10/00,10/02
10/06,10/08
10/10,10/18
10/26,10/28
10/30-20/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーの電力で駆動されるモーターを備える電動車両用の充電制御装置であって、
予め定めた目標充電量となるように前記バッテリーを充電するオート充電モードと、ユーザーの操作により設定された前記目標充電量となるように前記バッテリーを充電するマニュアル充電モードを有する充電制御手段と、
回転操作が可能な操作部及び前記操作部を収容可能な収容部を有し、前記操作部の回転操作により前記目標充電量を設定する設定手段と、を備え、
前記設定手段は、前記操作部が前記収容部に収容された第1の位置にあるとき前記オート充電モードにし、前記操作部が前記収容部から露出した第2の位置にあるとき前記マニュアル充電モードにする
ことを特徴とする電動車両用の充電制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電動車両用の充電制御装置であって、
前記第1の位置は、前記操作部の全体が前記収容部に収容された位置である
ことを特徴とする電動車両用の充電制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電動車両用の充電制御装置において、
前記充電制御手段の充電状態を表示する表示部を備え、
前記表示部は、前記設定手段に一体的に設けられている
ことを特徴とする電動車両用の充電制御装置。
【請求項4】
請求項2に記載の電動車両用の充電制御装置において、
前記充電制御手段の充電状態を表示する表示部を備え、
前記表示部は、前記設定手段とは別体で設けられている
ことを特徴とする電動車両用の充電制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両におけるバッテリーの充電モード及び目標充電量を設定することができる電動車両用の充電制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラグインハイブリッド自動車などの電動車両が実用化されている。電動車両に搭載されているバッテリーの充電は、電動車両に搭載された制御装置により制御される。このような制御装置は、ユーザーの利用目的に応じて、様々な態様でバッテリーを制御するものがある。
【0003】
電動車両のバッテリーは、車載機器以外の各種機器用の電源として用いられることがある。例えば、キャンプ地などでバッテリーを電源として用いる場合がある。この場合、ユーザーは、キャンプ地に到着した時点において、バッテリーの充電量が高く維持されていることを望む。このような利用目的のために、高く目標充電量を設定し、その目標充電量が維持されるように充電制御するチャージモードがある。他に、バッテリーの充電量が維持されるように充電制御するセーブモードがある。
【0004】
このようなモードの切り替えや目標充電量の設定は、各種のスイッチを操作することにより行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
しかしながら、それらのモードを切り替えるなど設定を変更するためには、複数のスイッチの中から目的にあうスイッチを選んで操作しなければならず、複雑な操作が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2003-235108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、簡易な操作で複数の充電モードを切り替え、目標充電量を設定することができる電動車両用の充電制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、バッテリーの電力で駆動されるモーターを備える電動車両用の充電制御装置であって、予め定めた目標充電量となるように前記バッテリーを充電するオート充電モードと、ユーザーの操作により設定された前記目標充電量となるように前記バッテリーを充電するマニュアル充電モードを有する充電制御手段と、回転操作が可能な操作部及び前記操作部を収容可能な収容部を有し、前記操作部の回転操作により前記目標充電量を設定する設定手段と、を備え、前記設定手段は、前記操作部が前記収容部に収容された第1の位置にあるとき前記オート充電モードにし、前記操作部が前記収容部から露出した第2の位置にあるとき前記マニュアル充電モードにすることを特徴とする電動車両用の充電制御装置にある。
【0009】
第1の態様では、充電モードの選択、及びマニュアル充電モードにおける目標充電量の設定を一つの設定手段によって行うことができる。これにより、簡易な操作で複数の充電モードを切り替え、かつ、目標充電量を設定することができる。
【0010】
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載の電動車両用の充電制御装置であって、前記第1の位置は、前記操作部の全体が前記収容部に収容された位置であることを特徴とする電動車両用の充電制御装置にある。
【0011】
第2の態様では、オート充電モードのときには目標充電量を変更できないにも関わらず、ユーザーが操作部を回転操作してしまい、目標充電量を設定できないと誤認することを回避できる。
【0012】
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載の電動車両用の充電制御装置において、前記充電制御手段の充電状態を表示する表示部を備え、前記表示部は、前記設定手段に一体的に設けられていることを特徴とする電動車両用の充電制御装置にある。
【0013】
第3の態様では、どの充電モードに切り替わり、どのような値の目標充電量が設定されたかを確認しながら、ユーザーは設定手段を操作することができる。これにより、より確実に、ユーザーの所望する充電モード及び目標充電量を設定することができる。
【0014】
本発明の第4の態様は、第2の態様に記載の電動車両用の充電制御装置において、前記充電制御手段の充電状態を表示する表示部を備え、前記表示部は、前記設定手段とは別体で設けられていることを特徴とする電動車両用の充電制御装置にある。
【0015】
第4の態様では、操作しやすい箇所に設定手段を配置し、視認し易い箇所に表示部を配置することで、より一層操作性を向上することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、簡易な操作で複数の充電モードを切り替え、目標充電量を設定することができる電動車両用の充電制御装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】電動車両の概略構成図である。
図2】電動車両用のセンターコンソール付近の概略図である。
図3】電動車両用の充電制御装置の斜視図である。
図4】電動車両用の充電制御装置の斜視図である。
図5】電動車両用のセンターコンソール付近の概略図である。
図6】電動車両用の充電制御装置の平面図である。
図7】電動車両用の充電制御装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
〈実施形態1〉
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
【0019】
図1は、電動車両の概略構成図である。本実施形態では、電動車両用の充電制御装置(以下、単に充電制御装置)が搭載される電動車両として、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV、以下、車両1と称する)を例にとり説明する。
【0020】
車両1は、走行用モーター5及びエンジン2を走行用の駆動源として備えている。
走行用モーター5は、インバータ4を介して駆動用バッテリー3(請求項のバッテリーに相当)に接続されている。走行用モーター5の駆動力は前輪7に伝達される。駆動用バッテリー3は、複数のバッテリーセルが直並列に接続されてなるバッテリーユニットであり、各バッテリーセルは、例えば、リチウムイオン二次電池からなる。
【0021】
エンジン2は、発電機であるジェネレーター6に接続されている。ジェネレーター6は、インバータ4を介して駆動用バッテリー3に接続されている。ジェネレーター6は、エンジン2の駆動力により回転し、ジェネレーター6で発電された電力が、インバータ4を介して駆動用バッテリー3に供給される。
【0022】
走行用モーター5の駆動力は前輪7に伝達され、また、エンジン2の駆動力は前輪7に伝達されることが可能な構成となっている。
このような構成の車両1は、車両1の運転状態に応じて、EVモード、シリーズモード、パラレルモードなど、各種のモードに切り替えることが可能となっている。EVモードでは、走行用モーター5のみを動力源とする。シリーズモードは、走行用モーター5を車両走行の動力源とし、エンジン2をジェネレーター6の動力源として、駆動用バッテリー3を充電する。パラレルモードは、走行用モーター5とエンジン2とのそれぞれを動力源とする。
【0023】
このような各モードの切り替えなど車両1の各種制御を実行するための装置として、車両1には、制御装置20が搭載されている。制御装置20は、ECU(Electronic Control Unit)であり、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成される。制御装置20は、車両1の各部とインターフェース部を介して接続され、それら各部との間で情報の授受をおこない、各部の制御を行う。
【0024】
図2は電動車両用のセンターコンソール付近の概略図であり、図3及び図4は電動車両用の充電制御装置の斜視図である。図2図4に示すように、電動車両用の充電制御装置10(以下、単に充電制御装置という)は、充電制御部21と、設定操作部30とを備えている。
【0025】
充電制御部21は、請求項に記載の充電制御手段の一例である。本実施形態では、制御装置20のCPUが制御プログラムを実行することによって、充電制御部21が実現されている。
【0026】
充電制御部21は、駆動用バッテリー3の充電量の検出結果に基づいてエンジン2を作動させてジェネレーター6で発電することで駆動用バッテリー3の充電量を制御する。駆動用バッテリー3の充電方法については複数のモードがある。本実施形態では少なくともオート充電モードとマニュアル充電モードの何れかのモードで駆動用バッテリー3の充電を制御する。
【0027】
オート充電モードは、予め定めた目標充電量となるように駆動用バッテリー3を充電するモードである。
マニュアル充電モードは、ユーザーの操作により設定された目標充電量となるように駆動用バッテリー3を充電するモードである。
充電制御部21は、後述する設定操作部30の操作に基づいて、オート充電モード又はマニュアル充電モードの何れか一方が選択される。
【0028】
オート充電モードが選択された場合、充電制御部21は、駆動用バッテリー3の充電量が予め定めた目標充電量以下となると、エンジン2を始動させて駆動用バッテリー3の充電を開始する。その後、充電制御部21は、駆動用バッテリー3の充電量が目標充電量に達するとエンジン2を停止させて駆動用バッテリー3の充電を終了する。充電制御部21は、走行中において、このような充電の開始と終了とを繰り返す。
【0029】
マニュアル充電モードが選択された場合、充電制御部21は、駆動用バッテリー3の充電量が、設定操作部30により設定された目標充電量以下となると、エンジン2を始動させて駆動用バッテリー3の充電を開始する。その後、充電制御部21は、駆動用バッテリー3の充電量が目標充電量に達するとエンジン2を停止させて駆動用バッテリー3の充電を終了する。充電制御部21は、走行中において、このような充電の開始と終了とを繰り返す。
【0030】
なお、何れのモードにおいても、駆動用バッテリー3の充電量が目標充電量以下となったとき、すぐに充電を開始する必要はない。充電開始・停止を頻繁に繰り返すことを防止すべく、目標充電量からさらに一定量を下回ったときに充電を開始するようにしてもよい。
【0031】
設定操作部30は、請求項に記載の設定手段の一例であり、回転操作が可能な操作部31、操作部31を収容可能な収容部32、及び充電状況を表すための表示部33を有する操作機構である。本実施形態の設定操作部30は、センターコンソール50のシフトレバー51の近傍に配置されているが、配置場所に特に限定はない。
【0032】
操作部31は、回転操作が可能であり、回転操作を電気信号に変換する装置である。操作部31が出力する電気信号は充電制御部21に検知されるようになっている。
【0033】
操作部31の具体例としては、モーメンタリ式の回転スイッチや、復帰型の回転スイッチを挙げることができる。操作部31が回転操作されると、どの程度回転されたかが電気信号として出力され、充電制御部21では当該電気信号に対応した目標充電量が設定される。
【0034】
例えば、目標充電量を、60~80%の間において5%刻みで操作部31により設定可能とする。この場合、操作部31の各接点に各目標充電量を対応させる。これにより、操作部31を右回転又は左回転させて各接点に接触させることで、充電制御部21はこれを検出し、目標充電量を設定することができる。
【0035】
また、復帰型の回転スイッチを操作部31とした場合は、操作部31は右回転又は左回転したことを電気信号として出力する。充電制御部21はこの電気信号を検出し、例えば、右回転を検出するたびに目標充電量を+5%、左回転を検出するたびに目標充電量を-5%となるように設定する。
【0036】
収容部32は、操作部31を収容可能な空間を形成する。本実施形態では、収容部32は、センターコンソール50の表面に開口を有し、操作部31を収納する凹部として形成されている。
【0037】
図3に示すように、操作部31が収容部32に収容された位置を第1の位置という。また、図4に示すように、操作部31が収容部32から露出した位置を第2の位置という。
【0038】
操作部31のうち、ユーザーが操作部31を回転操作するために触れる一部を被操作部34とする。図4に示すように、被操作部34は、円柱状の操作部31の側周面部分である。本実施形態では、この被操作部34の全体が収容部32に収容されたときの位置を第1の位置としている。ただし、必ずしもこのような第1の位置に限定されず、被操作部34の一部が収容部32に収容された位置を第1の位置としてもよい。
【0039】
操作部31は、第1の位置又は第2の位置の何れかの位置で保持される。そして、設定操作部30は、操作部31が第1の位置又は第2の位置のどちらに位置するかを表す電気信号を出力する構成となっている。具体的には、操作部31の全体がオン・オフスイッチとして構成されている。操作部31を回転軸方向に押圧することで、操作部31は第1の位置又は第2の位置の何れかの位置に保持される。
【0040】
このような設定操作部30は、操作部31が第1の位置にあるとき(図3参照)、オート充電モードにし、操作部31が第2の位置にあるとき(図4参照)、マニュアル充電モードにする。
【0041】
換言すれば、充電制御部21は、操作部31が第1の位置にあることを表す電気信号を検出したとき(スイッチオン状態を検出したとき)、オート充電モードにする。一方、充電制御部21は、操作部31が第2の位置にあることを表す電気信号を検出したとき(スイッチオフ状態を検出したとき)、マニュアル充電モードにする。
【0042】
また、本実施形態の設定操作部30は、表示部33を備えている。表示部33は、例えば、液晶ディスプレイである。表示部33は、設定操作部30に一体的に設けられており、具体的には、操作部31の頂面部分に設けられている。
【0043】
表示部33は、充電制御部21の充電状態を表示する。充電制御部21の充電状態とは、充電モード、現在の駆動用バッテリー3の充電量、目標充電量など、駆動用バッテリー3への充電に関する情報である。
【0044】
例えば、図3に示すように、オート充電モードのときは、表示部33には、オート充電モードであることを表す「AUTO」という文字が表示されている。また、現時点における駆動用バッテリー3の充電量を表す「NOW 40%」という文字が表示されている。このように、表示部33により、オート充電モードにおいて現時点では駆動用バッテリー3の充電量が40%であることがユーザーに表示される。
【0045】
また、図4に示すように、マニュアル充電モードのときは、表示部33には、ユーザーが設定した目標充電量を表す「TARGET 80%」という文字が表示されている。また、現時点における駆動用バッテリー3の充電量を表す「NOW 40%」という文字が表示されている。このように、表示部33により、マニュアル充電モードにおいて目標充電量が80%であり現時点では駆動用バッテリー3の充電量が40%であることがユーザーに表示される。
【0046】
上述した構成の充電制御装置10は、ユーザーの押圧操作によって、操作部31をオン又はオフ、すなわち第1の位置又は第2の位置とすることで、オート充電モード又はマニュアル充電モードに切り替えることができる。そして、マニュアル充電モードのときには、操作部31を回転操作させるための被操作部34(図4参照)が現われる。ユーザーはこの被操作部34に触れて操作部31を回転操作することで、マニュアル充電モードにおける目標充電量を設定することができる。
【0047】
このように、充電モードの選択、及びマニュアル充電モードにおける目標充電量の設定を一つの設定操作部30によって行うことができる。これにより、充電制御装置10によれば、簡易な操作で複数の充電モードを切り替え、かつ、目標充電量を設定することができる。
【0048】
また、本実施形態の充電制御装置10は、操作部31の全体が収容部32に収容された位置を第1の位置とした。このような第1の位置とすることで、オート充電モードのときに操作部31を回転操作してしまうことを回避することができる。これにより、オート充電モードのときには目標充電量を変更できないにも関わらず、ユーザーが操作部31を回転操作してしまい、目標充電量を設定できないと誤認することを回避できる。
【0049】
また、本実施形態の充電制御装置10は、操作部31に一体的に表示部33が設けられている。これにより、どの充電モードに切り替わり、どのような値の目標充電量が設定されたかを確認しながら、ユーザーは設定操作部30を操作することができる。これにより、より確実に、ユーザーの所望する充電モード及び目標充電量を設定することができる。
【0050】
〈実施形態2〉
例えば、上記実施形態では、表示部33は、操作部31と一体的に構成されていたが、このような構成に限定されない。
【0051】
図5は電動車両用のセンターコンソール付近の概略図であり、図6及び図7は電動車両用の充電制御装置の平面図である。なお、実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0052】
図5に示すように、本実施形態の充電制御装置10Aは、充電制御部21と、設定操作部30Aと、表示部33Aとを備えている。表示部33Aは、設定操作部30Aとは一体化されておらず、別体で配置されている。
【0053】
表示部33Aは、センターコンソール50の上面部分に配置されており、充電制御部21から与えられた信号により、目標充電量や駆動用バッテリー3の充電量などを表示する。
【0054】
例えば、図6に示すように、オート充電モードのときは、表示部33Aには、オート充電モードであることを表す「AUTO」という文字が表示されている。また、現時点における駆動用バッテリー3の充電量を表す「NOW 40%」という文字が表示されている。このように、表示部33により、オート充電モードにおいて現時点では駆動用バッテリー3の充電量が40%であることがユーザーに表示される。
【0055】
また、図7に示すように、マニュアル充電モードのときは、表示部33には、ユーザーが設定した目標充電量を表す「TARGET 80%」という文字が表示されている。また、現時点における駆動用バッテリー3の充電量を表す「NOW 40%」という文字が表示されている。このように、表示部33Aにより、マニュアル充電モードにおいて目標充電量が80%であり現時点では駆動用バッテリー3の充電量が40%であることがユーザーに表示される。
【0056】
一方、操作部31Aは、表示部を除けば、実施形態1の操作部31と同様の構成である。したがって、第1の位置又は第2の位置の何れかに保持される構成となっている。そして、操作部31Aが第1の位置にあるときはオート充電モード、第2の位置にあるときはマニュアル充電モードに切り替えられる。
【0057】
このような構成の充電制御装置10Aであっても、実施形態1の充電制御装置10と同様の作用効果を奏する。
【0058】
さらに、本実施形態の充電制御装置10Aは、表示部33Aを操作部31Aと別の場所に配置することができる。例えば、表示部33Aをインストルメントパネルなど、運転者の視野に近い場所に配置することができる。これにより、操作しやすい箇所に設定操作部30Aを配置し、視認し易い箇所に表示部33Aを配置することで、より一層操作性を向上することができる。
【0059】
〈他の実施形態〉
以上、本発明の一実施形態について説明したが、勿論、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
【0060】
上述した各実施形態では、設定操作部は、ボタンスイッチにより操作部31を第1の位置又は第2の位置に保持するようにしたが、このような構成に限定されない。
【0061】
また、オート充電モードは、上述した実施形態のような充電態様に限定されない。また、マニュアル充電モードは、少なくとも、目標充電量をユーザーが設定可能な充電態様であればよく、上述した実施形態のような充電態様に限定されない。
【0062】
また、表示部は、液晶ディスプレイに文字などを表示する装置であったが、これに限定されない。例えば、充電モードや目標充電量を示す計器類であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
10、10A…充電制御装置、20…制御装置、21…充電制御部、30、30A…設定操作部、31、31A…操作部、32…収容部、33、33A…表示部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7