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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-25
(45)【発行日】2022-02-02
(54)【発明の名称】流体制御装置
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20220126BHJP
   F16L 41/02 20060101ALI20220126BHJP
【FI】
F16K27/00 B
F16L41/02
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020068024
(22)【出願日】2020-04-06
(62)【分割の表示】P 2018524085の分割
【原出願日】2017-06-19
(65)【公開番号】P2020115040
(43)【公開日】2020-07-30
【審査請求日】2020-06-15
(31)【優先権主張番号】P 2016123007
(32)【優先日】2016-06-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】390033857
【氏名又は名称】株式会社フジキン
(74)【代理人】
【識別番号】110002893
【氏名又は名称】特許業務法人KEN知財総合事務所
(72)【発明者】
【氏名】相川 献治
(72)【発明者】
【氏名】篠原 努
(72)【発明者】
【氏名】中川 一
(72)【発明者】
【氏名】松田 隆博
(72)【発明者】
【氏名】原田 章弘
【審査官】笹岡 友陽
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/146778(WO,A1)
【文献】特開2015-175502(JP,A)
【文献】特開2002-048299(JP,A)
【文献】特開2003-049962(JP,A)
【文献】特開2000-146071(JP,A)
【文献】特開2007-170484(JP,A)
【文献】特開平11-351500(JP,A)
【文献】特開2006-100643(JP,A)
【文献】特開2001-280595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/00
F16L 41/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する上面および底面、前記上面から前記底面側に向けて延びる側面を画定し、流体流路を画定し、前記底面側に係合部を有し、単独のブロックからなる継手ブロックと、
前記継手ブロックの係合部が係合可能な長手方向に直線状に延びるガイド部を有する支持部材と、
前記継手ブロックを介して前記支持部材に支持される第1および第2の流体機器と、を有する流体制御装置であって、
前記継手ブロックの流体流路は、前記上面から底面側に向けて延びるとともに前記上面で開口する流路口を有する2つの第1流路と、前記継手ブロックの内部を長手方向に延びて前記第1流路と接続される第2流路と、を含み、
前記2つの第1流路は、前記第2流路にそれぞれ接続され、長手方向において互いに離隔した位置に形成され、
前記ガイド部は、前記継手ブロックの長手方向への移動を許容しつつ当該継手ブロックを前記支持部材上に拘束し、
前記第1および第2の流体機器の各々は、流体流路を画定するボディを有し、当該ボディはその底面側で開口する少なくとも2つの流路口を有し、
前記継手ブロックは、前記上面で開口し前記底面側に向けて延びる第1および第2のネジ穴を有し、当該第1および第2のネジ穴に前記第1および第2の流体機器の各々のボディを貫通する第1および第2の締結ボルトがそれぞれ螺合し、
前記第1および第2の締結ボルトの締付力により、互いに突き合わされた前記継手ブロックの流路口と前記第1および第2の流体機器の各々のボディの一の流路口の周囲にそれぞれ配置されるシール部材が、当該ボディと前記継手ブロックとの間で圧せられ、
前記第1および第2のネジ穴は、先端部が前記第2流路の上方で閉塞しているとともに、平面視において、少なくとも一部が前記第2流路に重なり合っており、かつ、長手方向において前記上面で開口する2つの第1流路の2つの流路口の間に配置され、
前記第1および第2の流体機器のボディは、前記継手ブロックのみにより互いに連結されて一体化している、ことを特徴とする流体制御装置。
【請求項2】
前記第2流路は、前記継手ブロックの上面と底面との間において、底面側に偏倚した位置に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の流体制御装置。
【請求項3】
前記2つの第1流路は、前記継手ブロックの上面に対して垂直に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の流体制御装置。
【請求項4】
前記継手ブロックは、前記上面に対して直交する4つの側面を有し、当該4つの側面のうち隣り合う2つの側面は互いに直交し、
前記第2流路は、前記4つの側面のうち、長手方向に対向する2つの側面の一方の側面に垂直に形成された穴で構成され、当該穴の開口は、閉塞部材で密封されている、ことを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の流体制御装置。
【請求項5】
前記支持部材は、一条の前記ガイド部を有し、長手方向に直交する方向の幅寸法は、前記継手ブロックの長手方向に直交する方向の幅と整合している、請求項4に記載の流体制御装置。
【請求項6】
半導体製造プロセスにおいて使用される流体の制御に、請求項1~5のいずれかに記載の流体制御装置を用いることを特徴とする半導体製造方法。
【請求項7】
互いに対向する上面および底面、前記上面から前記底面側に向けて延びる側面を画定し、流体流路を画定し、前記底面側に係合部を有する継手ブロックと、
前記継手ブロックの係合部が係合可能な長手方向に直線状に延びるガイド部を有する支持部材と、
前記継手ブロックを介して前記支持部材に支持される流体機器と、を有する流体制御装置であって、
前記継手ブロックの流体流路は、前記上面から底面側に向けて延びるとともに前記上面で開口する流路口を有する2つの第1流路と、前記継手ブロックの内部を長手方向に延びて前記2つの第1流路と接続される第2流路と、を含み、
前記第1流路は、前記第2流路にそれぞれ接続され、長手方向において互いに離隔した位置に形成され、
前記ガイド部は、前記継手ブロックの長手方向への移動を許容しつつ当該継手ブロックを前記支持部材上に拘束し、
前記流体機器は、流体流路を画定するボディを有し、当該ボディはその底面側で開口する少なくとも2つの流路口を有し、
前記継手ブロックは、前記上面で開口し前記底面側に向けて延びるネジ穴を有し、当該ネジ穴に前記ボディを貫通する締結ボルトが螺合し、
前記締結ボルトの締付力により、互いに突き合わされた前記継手ブロックの流路口と前記ボディの一の流路口の周囲に配置されるシール部材が、前記ボディと前記継手ブロックとの間で圧せられ、
前記継手ブロックは、他の流体機器のボディとの連結のためのさらに他のネジ穴を有し、
前記継手ブロックのネジ穴および前記さらに他のネジ穴は、前記長手方向において、前記上面で開口する2つの第1流路の2つの流路口の間に位置し、
前記ネジ穴および前記さらに他のネジ穴は、先端部が前記第2流路の上方で閉塞しているとともに、平面視において、少なくとも一部が前記第2流路に重なり合っている、流体制御装置。
【請求項8】
互いに対向する上面および底面、前記上面から前記底面側に向けて延びる側面を画定し、流体流路を画定し、前記底面側に係合部を有する第1および第2の継手ブロックと、
前記第1および第2の継手ブロックの係合部が係合可能な長手方向に直線状に延びるガイド部を有する支持部材と、
前記第1および第2の継手ブロックを介して前記支持部材に支持される流体機器と、を有する流体制御装置であって、
前記第1および第2の継手ブロックの各々の流体流路は、前記上面から底面側に向けて延びるとともに前記上面で開口する流路口を有する2つの第1流路と、前記継手ブロックの内部を長手方向に延びて前記第1流路と接続される第2流路と、を含み、
前記2つの第1流路は、前記第2流路にそれぞれ接続され、長手方向において互いに離隔した位置に形成され、
前記ガイド部は、前記第1および第2の継手ブロックの長手方向への移動を許容しつつ前記第1および第2の継手ブロックを前記支持部材上に拘束し、
前記流体機器は、流体流路を画定するボディを有し、当該ボディはその底面側で開口する少なくとも2つの流路口を有し、
前記第1の継手ブロックは、前記上面で開口し前記底面側に向けて延びるネジ穴を有し、当該ネジ穴に前記流体機器のボディを貫通する締結ボルトが螺合し、
前記第2の継手ブロックは、前記上面で開口し前記底面側に向けて延びるネジ穴を有し、当該ネジ穴に前記流体機器のボディを貫通する締結ボルトが螺合し、
前記流体機器のボディを貫通する2つの前記締結ボルトの締付力により、互いに突き合わされた前記第1の継手ブロックの流路口と前記ボディの一の流路口との周囲および第2の継手ブロックの流路口と前記ボディの他の流路口の周囲に配置されるシール部材が、前記ボディと前記第1および第2の継手ブロックとの間でそれぞれ圧せられ、
前記第1および第2の継手ブロックの各々は、他の流体機器のボディとの連結のためのさらに他のネジ穴をそれぞれ有し、
前記第1および第2の継手ブロックの各々の前記ネジ穴および前記さらに他のネジ穴は、長手方向において、前記上面で開口する2つの第1流路の2つの流路口の間に位置し、
前記第1および第2の継手ブロックのネジ穴と前記さらに他のネジ穴はそれぞれ、先端部が当該第1および第2の継手ブロックの第2流路の上方で閉塞しているとともに、平面視において、少なくとも一部が当該第1および第2の継手ブロックの第2流路に重なり合っている、流体制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体機器が集積化された流体制御装置、これに用いられる継手ブロック、流体機器、および、この流体制御装置を利用した半導体装置等の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体製造装置等のチャンバへ各種のプロセスガスを供給するために使用される流体制御装置としては、下記の引用文献1,2等に開示されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-206700号公報
【文献】特開2015-175502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような流体制御装置の分野においては、プロセスガスの供給制御により高い応答性が求められており、このためには流体制御装置をできるだけ小型化、集積化して、流体の供給先であるチャンバのより近くに設置する必要がある。
また、半導体ウエハの大口径化等の処理対象物の大型化が進んでおり、これに合わせて流体制御装置からチャンバ内へ供給する流体の供給流量も増加させる必要がある。
流体制御装置を単に小型化したのでは、流体流路の断面積も小さくなり、供給流量も減少してしまう。
さらに、流体制御装置を小型化、集積化していくと、組立が難しくなり、組み立て工数が増大する。また、装置のメインテナンス性も低下する。
【0005】
本発明の一の目的は、流体の供給流量を減少させることなく、より一層の小型化、集積化された流体制御装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、組立工数が大幅に削減され、メインテナンス性能も改善した流体制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の流体制御装置は、互いに対向する上面および底面、前記上面から前記底面側に向けて延びる側面を画定するとともに、流体流路を画定し、前記底面側に係合部を有する継手ブロックと、
前記継手ブロックの係合部が係合可能な長手方向に直線状に延びるガイド部を有する支持部材と、
前記継手ブロックを介して前記支持部材に支持される流体機器と、を有する流体制御装置であって、
前記継手ブロックの流体流路は、前記上面から底面側に向けて延びるとともに前記上面で開口する流路口を有する第1流路と、前記継手ブロックの内部を長手方向に直線状に延びて前記第1流路と接続される第2流路と、を含み、 前記ガイド部は、前記継手ブロックの長手方向への移動を許容しつつ当該継手ブロックを前記支持部材上に拘束し、 前記流体機器は、流体流路を画定するボディを有し、当該ボディはその底面側で開口する少なくとも2つの流路口を有し、
前記継手ブロックは、前記上面で開口し前記底面側に向けて延びるネジ穴を有し、当該ネジ穴に前記ボディを貫通する締結ボルトが螺合し、
前記締結ボルトの締付力により、互いに突き合わされた前記継手ブロックの流路口と前記ボディの一の流路口の周囲に配置されるシール部材が、前記ボディと前記継手ブロックとの間で圧せられ、
前記ネジ穴は、先端部が前記第2流路の上方で閉塞しているとともに、平面視において、少なくとも一部が前記第2流路に重なり合っている、ことを特徴とする。
【0007】
本発明の継手ブロックは、互いに対向する上面および底面、前記上面から前記底面側に向けて延びる側面を画定するとともに、流体流路を画定する継手ブロックであって、
前記継手ブロックの流体流路は、長手方向において離隔した位置に、前記上面から底面側に向けて延びるとともに前記上面で開口する流路口を有する2つの第1流路と、前記継手ブロックの内部を長手方向に直線状に延びて前記2つの第1流路と接続される第2流路と、を含み、
前記底面側に、他の部材と係合可能な係合部を有し、
それぞれ他の部材との連結可能な2つのネジ穴が前記上面から底面側に向けて形成され、当該2つのネジ穴は、長手方向において、前記2つの流路口の間に配置され、
前記2つのネジ穴は、先端部が前記第2流路の上方で閉塞しているとともに、平面視において、少なくとも一部が前記第2流路に重なり合っている、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の流体機器は、開閉弁、レギュレータ、プレッシャーゲージおよびマスフローコントローラの少なくともいずれかを含む流体機器であって、
流体流路を画定するボディを有し、当該ボディはその底面側で開口する少なくとも2つの流路口を有し、
互いに対向する上面および底面、前記上面から前記底面側に向けて延びる側面を画定するとともに、流体流路を画定する継手ブロックをさらに有し、
前記継手ブロックの流体流路は、長手方向において離隔した位置に、前記上面から底面側に向けて延びるとともに前記上面で開口する流路口を有する第1流路と、前記継手ブロックの内部を長手方向に直線状に延びて前記垂直流路と接続される第2流路と、を含み、
前記継手ブロックは、前記底面側に、他の部材と係合可能な係合部を有し、
前記継手ブロックは、前記上面側で開口し前記底面側に向けて延びるネジ穴を有し、当該ネジ穴に前記ボディを貫通する締結ボルトが螺合し、
前記締結ボルトの締付力により、互いに突き合わされた前記継手ブロックの流路口と前記ボディの一の流路口の周囲に配置されるシール部材が、前記ボディと前記継手ブロックとの間で圧縮され、
前記ネジ穴は、先端部が前記第2流路の上方で閉塞しているとともに、平面視において、少なくとも一部が前記第2流路に重なり合っている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、継手ブロックの係合部を支持部材のガイド部に係合させて支持部材上に拘束することで、継手ブロックと支持部材との間のボルトを用いた連結作業が不要となり、組立工数を大幅に削減できる。また、複数の流体機器の間をそれぞれ別個独立の継手ブロックで連結し、継手ブロックの底面側は支持部材に固定しないので、流体流路の変更が容易となり、メインテナンス性も格段に向上する。
本発明によれば、継手ブロックに形成すべき締結ボルトをねじ込むネジ穴を、シール部材の四方側や両側に配置するのではなく、シール部材に対して一方側にのみ設けることで、締結ボルトの数および占有面積を大幅に削減できる。
本発明によれば、継手ブロックに形成すべきネジ穴を、平面視において、水平流路と重なり合う位置に配置したので、締付ボルトの占有面積をさらに一層縮小でき、特に、継手ブロックの幅を大幅に狭小化できる。
本発明によれば、継手ブロックの水平流路の配置を底面側に偏倚させることにより、流路断面積を確保できるので、流体の供給流量を減少させずに済む。
本発明によれば、流体機器や継手ブロックが故障した場合には、故障した流体機器や継手ブロックのみを交換すればよいので、メインテナンス性が大幅に改善する。
本発明によれば、流体制御装置を全体として大幅に小型化、集積化することができるので、流体制御装置を処理チャンバの近傍に可能な限り近づけることができ、この結果、流体制御の応答性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A】本発明の一実施形態に係る流体制御装置の外観斜視図。
図1B図1Aの流体制御装置の平面図。
図1C図1Aの流体制御装置の背面図。
図2A図1Aの流体制御装置の一部を抽出した組立体の外観斜視図。
図2B図2Aの組立体の側面図。
図2C図2BのIIC-IIC線に沿った部分断面図。
図3A】レール部材の外観斜視図。
図3B図3Aのレール部材の平面図。
図3C図3Aのレール部材の正面図。
図3D図3Aのレール部材の側面図。
図4A】継手ブロックの外観斜視図。
図4B図4Aの継手ブロックの平面図。
図4C図4Bの仮想中央平面CP2に沿った断面図。
図4D図4Bの継手ブロックの左側面図。
図4E図4Bの継手ブロックの右側面図。
図5A】開閉弁の斜視図。
図5B図5Aの開閉弁のボディの底面図。
図5C図5Aの開閉弁のボディの部分断面図。
図6A】ガスケットの外観斜視図。
図6B】ガスケットの平面図。
図6C】ガスケットの断面図。
図7A】締結ボルトの斜視図。
図7B】締結ボルトの頭部を示す平面図。
図8A】レール部材を使用せずに基準面上に配置した締付前の状態の組立体の模式図。
図8B図8Aの組立体を締結ボルトで締め付けたときの状態を示す模式図。
図8C】レール部材を使用して組立体を締結ボルトで締め付けた状態を示す模式図。
図9A】締結ボルトの締め付け前に発生し得る継手ブロックの位置ずれの一例を示す模式図。
図9B】締結ボルトの締め付け前に発生し得る継手ブロックの位置ずれの他の例を示す模式図。
図10】締結ボルトの締め付けによる整列機構の動作を説明するための模式図。
図11A】係合部とガイド部のバリエーションの一例を示す模式図。
図11B】係合部とガイド部のバリエーションの他の例を示す模式図。
図11C】係合部とガイド部のバリエーションのさらに他の例を示す模式図。
図12A】係合部とガイド部のバリエーションのさらに他の例を示す模式図。
図12B】係合部とガイド部のバリエーションのさらに他の例を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1A図10を参照して本発明の一実施形態に係る流体制御装置について詳細に説明する。
図1A図1Cに示すように、流体制御装置1において、金属製のベースプレート10上には、幅方向W1,W2に沿って配列され長手方向G1,G2に延びる5本のレール部材50が設けられている。なお、W1は正面側、W2は背面側,G1は上流側、G2は下流側の方向を示している。5本のレール部材50のうち両端部および中央部のレール部材50にのみ各種部材が設置されており、2番目および4番目のレール部材50には何も設置されておらず、空き状態となっているが、これら2本のレール部材50は各種部材を追加して設置することができるし、不要の場合には、ベースプレート10から取り外して両端部および中央部の3本のレール部材50を隣り合わせに配列することも可能である。
本発明においては、ベースプレート10に付設されるレール部材50は複数に限定されるものではなく1本であっても良いが、本数が多ければ多い程本発明の効果は顕著になる。
図1Aに示すように、正面側と中央部に配置された2本のレール部材50には、複数の継手ブロック20,30を介して各種流体機器110A~110Eが設置され、複数の継手ブロック20,30によって、上流側から下流側に向かって流体が流通する流路がそれぞれ形成されている。背面側のレール部材50には、複数の継手ブロック20,30を介して流体機器110Eを除く流体機器110A~110Dと連通管330が設置され、上流側から下流側に向かって流体が流通する流路が形成されている。
ここで、本発明の「流体機器」とは、流体の流れを制御する流体制御装置に使用される機器であって、流体流路を画定するボディを備え、このボディの底面で開口する少なくとも2つの流路口を有する機器である。具体的には、開閉弁(2方弁)110A、レギュレータ110B、プレッシャーゲージ110C、開閉弁(3方弁)110D、マスフローコントローラ110E等が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0012】
導入管310は、継手部材300により、継手ブロック30に形成された図示しない2つの流路口の上流側の流路口に接続されている。継手部材300と継手ブロック30との間には図示しないシール部材が介在している。シール部材としては金属製又は樹脂製などのガスケットを挙げることが出来る。
ガスケットしては、軟質ガスケット、セミメタルガスケット、メタルガスケットなどが挙げられる。具体的には、以下のものが好適に使用される。
(1)軟質ガスケット
・ゴムOリング
・ゴムシート(全面座用)
・ジョイントシート
・膨張黒鉛シート
・PTFEシート
・PTFEジャケット形
(2)セミメタルガスケット
・うず巻形ガスケット(Spiral-wound gaskets)
・メタルジャケットガスケット
(3)メタルガスケット
・金属平形ガスケット
・メタル中空Oリング
・リングジョイント

上記図示しないガスケットの両側から2本の締結ボルトBT2を締め付けることによりガスケットが圧せられ継手部材300と継手ブロック30との間がシールされるようになっている。継手ブロック30に形成された流体流路の構成は、後述する継手ブロック20と同様なので、ここでは説明を省略する。継手ブロック30の図示しない下流側の流路口は、開閉弁110Aと接続されている。この部分の接続構造は、後述する継手ブロック20と流体機器110A~110Eとの後述する接続構造と同様であるので詳細説明は省略する。
流体制御装置1の3系統の流路には、例えば、正面側の導入管310を通じてアンモニアガス等のプロセスガスが導入され、中央部の導入管310を通じて、例えば、水素ガス等のプロセスガスが導入され、背面側の導入管310を通じて、窒素ガス等のパージガスが導入される。
3つの開閉弁(3方弁)110Dは、連通管320で互いに接続されており、パージガスをプロセスガスの流路に導入できるようになっている。
連通管330は、パージガスの流路系統にはマスフローコントローラ110Eが不要なので、マスフローコントローラ110Eの代わりに流路の途中に設けられている。
供給管340は、下流側に配置された3つの継手部材300の間を接続するとともに、図示しない処理チャンバに接続されている。
正面側、中央部および背面側の上流側および下流側の端部においては、それぞれストッパ400が締結ボルトBT2でガイド部55の底面に固定されており、各流路系統で互いに連結された流体機器110A~110Eの長手方向G1,G2への移動を規制している。ストッパ400は、流体機器の数等に応じて固定位置を適宜変更調整できる。
【0013】
図2A図2Cは、流体制御装置1の一系統の流路を構成する部分的な組立体200であって、図2Aは斜視図、図2Bは側面図、図2C図2BのIIC-IIC線断面図である。
組立体200は、レール部材50、このレール部材50上に配置された上流側および下流側継手ブロック20,20、上流側および下流側継手ブロック20,20上に配置された、流体機器としての開閉弁110Aを有している。また、開閉弁110Aのボディ113と上流側および下流側継手ブロック20,20の間には、シール部材としてのガスケット120,120が設けられている。さらに、組立体200は、開閉弁110Aのボディ113を上流側および下流側継手ブロック20,20に連結するための2本の締結ボルトBTを有している。
【0014】
図3A図3Dは、レール部材50を示す図であり、図3Aは外観斜視図、図3Bは平面図、図3Cは正面図、図3Dは側面図である。
レール部材50は、例えば、ステンレス合金等の金属製の長尺の部材であり、断面が矩形状に形成され、上面51、これに直交する2つの側面52、上面51に平行で側面52に直交する底面53および長手方向の両端面54を画定している。上面51には、長手方向に溝状に形成されたガイド部55が延在している。このガイド部55は、図3Dに示すように、レール部材50の上面51および底面53の中央位置を通り長手方向に延びる仮想中央平面CPに関して対称に形成されており、ガイド部55は底面55bと、底面55bに向かって末広がり状に傾斜する2つの受け面55fとを有する。2つの受け面55fは逆向きに傾斜している。受け面55fは、底面55bに対して57度程度の角度で傾斜しているが、これに限定されるわけではない。レール部材50の上面51は、継手ブロック20,30、ストッパ400を支持可能な支持面として機能する。ガイド部55の底面55bの長手方向の両端部には、ベースプレート10にレール部材50を固定するための締結ボルト用の貫通孔56が形成されている。レール部材50の寸法は、幅および高さが10mm程度であり、全長が300mm程度であるが、これに限定されるわけではない。ストッパ400は、ガイド部55の長手方向の任意の位置に締結ボルトBT2で固定可能であるが、固定構造については周知のものを採用できるので詳細説明を省略する。
【0015】
図4A図4Eは、継手ブロック20を示す図であり、図4Aは外観斜視図、図4Bは平面図、図4C図4Bの仮想中央平面CP2に沿った断面図、図4Dは長手方向の一端面図、図4Eは長手方向の他端面図である。
継手ブロック20は、ステンレス合金等の金属製の部材であり、互いに対向する平面からなる上面20aおよび平面からなる底面20b、上面20aに対してそれぞれ直交する4つの側面21a,21b,21c,21dを有する。4つの側面21a,21b,21c,21dのうち、隣り合う2つ側面は互いに直交している。側面21a,21bは、長手方向の両端に位置する平面であり、側面21c,21dは長手方向に延びる平面である。なお、継手ブロック20は直方体形状の場合を例に挙げたが他の形状を採用することもできる。
底面20bは、レール部材50の上面51によって支持される被支持面として機能するが、この底面20bには係合部22が突出するように一体的に形成されている。係合部22は、底面20bから下方に向かって末広がり状に形成され、互いに逆向きで傾斜する係合面22fを有する。係合部22は、仮想中央平面CP2に関して対称に形成されており、係合面22fの底面22bに対する傾斜角度は、レール部材50の受け面55fと略同じ角度であるが、これに限定されるわけではない。係合部22はレール部材50のガイド部55に嵌合する形状を有し、レール部材50の長手方向の両端部からそれぞれ挿入可能である。ガイド部55は、係合部22の長手方向への移動を許容しつつ継手ブロック20をレール部材50上に拘束する。係合部22とガイド部55との間には、加工および組立の観点から、設定された公差範囲のガタが存在するが、このガタは後述する整列機構が確実に作動する範囲内に設定される。
継手ブロック20の画定する流体流路23は、上面20aから底面20b側に向けて延びるとともに上面20aで開口する流路口24aを有する第1の垂直流路23aと、長手方向において互いに離隔した位置に、上面20aから底面20b側に向けて延びるとともに上面20aで開口する流路口24bを有する第2の垂直流路23bと、継手ブロック20の内部を長手方向に直線状に延びて第1および第2の垂直流路23a,23bと接続される水平流路23cとを含む。なお、第1および第2の垂直流路23a,23bは、上面20aに対して垂直に形成され、水平流路23cは上面20aに対して平行に形成されているが、これに限定されるわけではなく、垂直、水平としないことも可能である。
第1および第2の垂直流路23a,23bの加工方法は、例えば、継手ブロック20の上面20aに垂直な方向にドリルで穴を穿ち、ブラインドホールを形成すればよい。水平流路23cは、継手ブロック20の側面21aに垂直な方向にドリルで穴を穿ち、ブラインドホールを形成すればよい。このとき、第1および第2の垂直流路23a,23bの先端部と接続される高さに水平流路23cを加工する。水平流路23cを形成するための穴を継手ブロック20の側面21aから開けると、側面21aに開口が形成される。このため、側面21aの開口の周囲に保持凹部28を形成し、この保持凹部28に金属製の円盤状の閉塞部材150を嵌め込み閉塞部材150の外周縁部を溶接でシールすることにより、開口を塞ぐ。これにより、第1および第2の垂直流路23a,23bと水平流路23cとからなるU状流路が形成される。
継手ブロック20の上面20a側で開口する流路口24a,24bの周囲には、ガスケット120をそれぞれ保持するための保持凹部26,26が形成されている。保持凹部26,26の底面の流路口24a,24bの外周には、図示しないが、ガスケット120を押し潰すためにガスケット120よりも硬度を十分に高くする硬化処理した円環状の突起を形成してもよい。
継手ブロック20には、長手方向において、上面20aで開口し底面20b側に向けて延びる2つのネジ穴25a,25bが形成されている。ネジ穴25a,25bは、上面20aで開口する2つの流路口24a,24bの間に位置する。ネジ穴25a,25bは、例えば、M5で少なくとも3つのネジ山を有し、深さが3mm程度であるがこれに限定されるわけではない。また、仮想中央平面CP2上に中心軸が位置しているが、これに限定されるわけではなく、幅方向の一方にずれていてもよく、また、ネジ穴25a,25bは一方が側面21c側寄り、他方が側面21d側寄りに配置されていてもよい。また、継手ブロック20の寸法仕様は、例えば、幅が10mm程度、長さが30mm程度、流体流路23の直径が2.6mm程度。高さが13mm程度であるが、これに限定されるわけではない。継手ブロック20およびレール部材50の幅は、約10mmで略一致している。
【0016】
ネジ穴25aは水平流路23cの上方に位置し、図4Bに示す平面視で、ネジ穴25aと水平流路23cとが重なり合っている。さらに、ネジ穴25aは、流路口24aに対して、側面21a側ではなく側面21b側にあり、加えて、継手ブロック20の長手方向において流路口24aに対して一方側にのみに形成されている。このような構成とすることにより、流体流路23の断面積を確保できることに加えて、1本の締結ボルトBTの締結力で、流路口24aの周囲をシールするガスケット120を押しつぶすことができるとともに、継手ブロック20と開閉弁110Aのボディ113とを連結することができる。この結果、継手ブロック20の幅を大幅に狭小化することが可能となる。同様に、ネジ穴25bは水平流路23cの上方に位置し、図4Bに示す平面視で、ネジ穴25bと水平流路23cとが重なり合っている。さらに、ネジ穴25bは、流路口24bに対して、側面21b側ではなく側面21a側にあり、流路口24bに対して一方側のみに形成されている。このような構成とすることにより、流体流路23の断面積を確保することができることに加えて、1本の締結ボルトBTで、流路口24bの周囲をシールするガスケット120を押しつぶすとともに、継手ブロック20と他の流体機器のボディ113とを連結することができる。
さらに、図4Cおよび図4Eから明らかなように、水平流路23cは上面20aと底面20bとの間で、底面20b側に偏倚している。このような構成を採用することにより、締結ボルトBTの螺合するネジ穴25a,25bの深さを十分に確保することができる。
【0017】
図5A図5Cは、開閉弁(流体機器)110Aを示す図であって、図5Aは斜視図、図5Bは底面図、図5C図5BのVC-VC線方向の部分断面図である。
開閉弁110Aは、アクチュエータ内蔵部111、バルブ内蔵部112およびボディ113を有し、継手ブロック20を介してレール部材50に支持される。
ボディ113の幅は、継手ブロック20の幅と整合しており、例えば、10mm程度であるが、これに限定されるわけではない。
ボディ113は、流体流路117を画定するとともに、この流体流路117は、底面113b側で開口する2つの流路口117aを有し、2つの流路口117aにはそれぞれガスケット120を保持する保持用凹部116が形成されている。保持用凹部116には、図示しないが、ガスケット120を押し潰すためにガスケット120よりも硬度を十分に高くする硬化処理した円環状の突起を形成してもよい。
ボディ113の長手方向の両端部には、上面113aから底面113bに向けて、締結ボルトBTを挿通するための貫通孔114がそれぞれ形成されている。
【0018】
図6A図6Cは、ガスケット120の斜視図、平面図及び断面図である。
ガスケットは、ステンレス合金等のボディ113と同じ材料で形成することができるが、ボディ113よりも硬度が十分に低くなるように熱処理する必要がある。金属材料以外にも、樹脂製のガスケットを使用することも可能である。
【0019】
図7Aおよび図7Bは、締結ボルトBTの斜視図および頭部の平面図である。締結ボルトBTは、ボディ113と継手ブロック20とを連結するとともに、ガスケット120を押しつぶす力を一本で担うため、他の場所に使用される締結ボルトBT2(例えば、M4)より直径が大きいもの(例えばM5)が使用されるが、すべての締結ボルトを共通のサイズにすることも可能である。
【0020】
ここで、本発明のレール部材50の役割および整列機構について説明する。
上記実施形態では、整列機構は、レール部材50のガイド部55の2つの受け面55fと、継手ブロック20の係合部22の2つの係合面22fを含む。
図8Aは、レール部材50上ではなく、基準面BS上に2つの継手ブロック20,20を置き、ガスケット120を所定箇所に配置し、この上に流体機器としての開閉弁110Aのボディ113を置いた状態を示している。
この状態においては、ガスケット120が圧せられていないので、ボディ113の底面113bと2つの継手ブロック20の上面20aとの間には、ほぼ一定の隙間GPが形成される。
次いで、図8Bに示すように、上流側および下流側継手ブロック20,20のネジ穴25a,25aにボディ113の貫通孔114を通じて締結ボルトBTをねじ込み、締めつけていくと、上流側および下流側継手ブロック20,20には、ネジ穴25a,25aに矢印F1A,F2Aで示す方向の引き上げ力が作用するとともに、ガスケット120,120からは矢印F1B,F2Bで示す下向きの力が作用する。したがって、上流側継手ブロック20の上流側端部は基準面BSに対してD1方向に浮き上がり、下流側継手ブロック20の下流側端部も基準面BSに対してD2方向に浮き上がる。
ガスケットは、締結ボルトBTの締め付け力により圧せられるので、ガスケット120から離れた位置の隙間GP2は、図8Aの隙間GPよりも小さくなり、ガスケット120の近傍の隙間GP1よりも小さくなる。このため、互いに連結された上流側および下流側継手ブロック20,20とボディ113には、上流側継手ブロック20と下流側継手ブロック20とを互いに逆向きに傾斜させる曲げ力が作用する。
【0021】
図8Cに示すように、レール部材50のガイド部55に上流側および下流側継手ブロック20,20の係合部22,22を挿入し、図8Bと同様に締結ボルトBTを締め付けると、上流側および下流側継手ブロック20,20は、上記した曲げ力に抗するレール部材50のガイド部55の受け面55fから矢印F1C、F2Cで示す下向きの方向の反力を受け、上流側および下流側継手ブロック20,20が傾斜することがない。締結ボルトBTを所要の軸力となるように、締めつけると、ボディ113の底面113bと2つの継手ブロック20の上面20aとの隙間GP3はゼロ又はほぼゼロになり、ボディ113の底面113bと2つの継手ブロック20の上面20aは実質的に接触する。
【0022】
ここで、上記したように、レール部材50のガイド部55と上流側および下流側継手ブロック20,20の係合部22,22との間に若干のガタが存在すると、締結ボルトBTを締め付けていない状態では、例えば、図9Aに示すように、係合部22の仮想中央平面CP2がレール部材50のガイド部55の仮想中央平面CPに対して左側方向Lに位置ずれし、あるいは、図9Bに示すように、右側方向Rに位置ずれする可能性がある。
例えば、図9A図9Bのような横方向(長手方向に直交する方向)の位置ずれがあると、レール部材50上で複数の流体機器110A~110Eが蛇行する、あるいは、左右の一方側に傾く可能性があり、ガスケット120のシール性能が低下する可能性がある。
【0023】
本実施形態では、上記したように、ガイド部55と係合部22との間に整列機構を設けている。整列機構は、互いに連結された上流側および下流側継手ブロック20,20とボディ113に締結ボルトBTの締付力によって発生する曲げ力に抗する反力の一部を利用して、ガイド部50の長手方向に直交する横方向の上流側および下流側継手ブロック20,20の位置をガイド部50の中央位置に整列させるように作用する。これにより、組立中に、上記した横ずれは自動修正される(当初位置から正規位置に自動的に移行する)。
具体的には、図10に示すように、曲げ力により継手ブロック20に引き上げ力Fが作用したとすると、ガイド部55の2つの受け面55fは、係合部22の2つの係合面22fに対して反力R1,R2を作用させる。ガイド部55および係合部22は、仮想中央平面CP,CP2に関して対称に形成されているので、反力R1,R2は同じ大きさとなる。そして、反力R1,R2の水平方向分力R1x,R2xは、互いに逆向きで同じ大きさなので、この分力R1x,R2xは、係合部22の仮想中央平面CP2が、ガイド部55の仮想中央平面CPに一致させるように作用する。
また、反力R1,R2の垂直方向分力R1y,R2yは互いに同じ大きさであり、引き上げ力Fに抗して、継手ブロック20をレール部材50上に拘束する(レール部材が支持部材として機能し、継手ブロック20を正規位置で固定的に支持する)ように作用する。
このように、本実施形態によれば、継手ブロック20をレール部材50のガイド部55に挿入し、流体機器のボディ113と継手ブロック20を締結ボルトBTで連結していけば、継手ブロック20はガイド部55の中央位置に自動的に整列するので、組立作業が格段に容易となり、組立の自動化もさらに容易となる。
【0024】
上記実施形態では、係合部22の係合面22fおよびガイド部55の受け面55fを斜面のみで形成したが、図11Aに示すように、係合部22_1,ガイド部55_1を傾斜面と垂直面とで構成することもできる。また、図11B図11Cに示すように、係合部22_2,22_3,ガイド部55_2,55_3に湾曲面を用いてもよい。さらに、図12A,12Bに示すように、係合部22_4,22_5を凹状、ガイド部55_4,55_5を凸状としてもよい。
【0025】
上記実施形態では、継手ブロック20とボディ113とを1本の締結ボルトBTで連結する場合について説明したが、流路口24aに対してネジ穴が水平流路23c側に存在すれば、複数の締結ボルトBTを使用することも可能である。
【0026】
上記実施形態では使用しなかったが、継手ブロック20とボディ113との間に位置決めピンを用いることも可能である。
【0027】
上記実施形態では、水平流路23cを継手ブロック20の底面20b側に偏倚させたが、これに限定されるわけではなく、中心部に形成してもよい。
【0028】
上記実施形態では、支持部材として一条のガイド部55が形成されたレール部材50を使用したが、これに限定されるわけではなく、一枚のプレートに複数条のガイド部55を形成したものを支持部材としてもよい。この場合、ベースプレート10を使用しない構成とすることもできる。
【0029】
上記実施形態では、継手ブロック20に2つの流路口24a,24bを形成するとともに、これらの間に2つのネジ穴25a,25bを形成したが、本発明はこれに限定されない。流路口が3つあった場合にも本発明は適用できるし、一つの流路口24aが継手ブロック20の上面20aに開口し、他の流路口が継手ブロック20の側面21bに開口する場合にも本発明を適用できる。
【0030】
上記実施形態では、本発明の第1流路および第2流路として、水平流路および垂直流路を例に挙げたが、これに限定されるわけではなく、第1および第2の流路は垂直方向又は水平方向に対して傾斜していてもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 流体制御装置
10 ベースプレート
20A-20E 継手ブロック
20a 上面
20b 底面
21a-21d 側面
22 係合部
22b 底面
22f 係合面(整列機構)
23 流体流路
23a,23b 垂直流路
23c 水平流路
24a,24b 流路口
25a,25b ネジ穴
26 保持凹部
30 継手ブロック
50 レール部材
55 ガイド部
55f 受け面(整列機構)
110A 開閉弁(2方弁)(流体機器)
110B レギュレータ(流体機器)
110C プレッシャーゲージ(流体機器)
110D 開閉弁(3方弁)(流体機器)
110E マスフローコントローラ(流体機器)
111 アクチュエータ内蔵部
112 バルブ内蔵部
113 ボディ
113a 上面
113b 底面
114 貫通孔
300 継手部材
310 導入管
320 連通管
330 連通管
340 供給管
400 ストッパ
BT 締結ボルト
BT2 締結ボルト
GP,GP1,GP2,GP3 隙間
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11A
図11B
図11C
図12A
図12B