(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-25
(45)【発行日】2022-02-02
(54)【発明の名称】蓄電装置及び絶縁ホルダ
(51)【国際特許分類】
H01M 50/477 20210101AFI20220126BHJP
H01M 10/058 20100101ALI20220126BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20220126BHJP
H01G 11/78 20130101ALI20220126BHJP
H01M 50/474 20210101ALI20220126BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20220126BHJP
H01M 10/052 20100101ALN20220126BHJP
【FI】
H01M50/477
H01M10/058
H01M10/04 Z
H01G11/78
H01M50/474
H01M50/103
H01M10/052
(21)【出願番号】P 2017148234
(22)【出願日】2017-07-31
【審査請求日】2020-07-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】脇元 亮一
【審査官】川口 陽己
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-228359(JP,A)
【文献】国際公開第2014/002647(WO,A1)
【文献】特開2016-225200(JP,A)
【文献】特開平10-050279(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/40-50/497
H01M 10/05-10/0587
H01M 10/00-10/04
H01G 11/00-11/86
H01M 50/00-50/198
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの正極板と少なくとも一つの負極板とがセパレータを介して積層された電極体と、
絶縁材からなるシートが折られて形成され、前記電極体を収容した絶縁ホルダと、
前記電極体を前記絶縁ホルダ及び電解液とともに収容した外装ケースとを含み、
前記外装ケースは、底板部、及び前記底板部から立設した複数の側壁を有し、前記底板部とは反対側端に開口が形成され、
前記複数の側壁のうち、一つの側壁の内面と前記底板部の内面とを繋ぐ隅部には曲面が形成され、
前記電極体は、積層方向に平行であり、かつ、前記一つの側壁と前記絶縁ホルダを介して対向した側端面を有し、
前記絶縁ホルダは、前記側端面と前記外装ケースとの間に介在する介在壁を有し、
前記介在壁は、前記一つの側壁のうち、前記隅部の前記曲面と対向する第1対向領域と、前記一つの側壁のうち、前記曲面から前記開口側に外れた部分と対向する第2対向領域とを有し、
前記シートは、複数のシート要素から構成され、
前記第1対向領域及び前記第2対向領域は、前記複数のシート要素のうち、一部のシート要素どうしが重なった複数の重複部を有し、
前記複数の重複部のうち、前記第2対向領域に設けられた重複部は、前記第1対向領域に設けられた重複部より、重なった前記シート要素の枚数が
多く、
前記絶縁ホルダは、
前記シートにおいて、前記外装ケースの前記底板部と対向する第1のシート要素と、
前記第1のシート要素において、第1方向の両端から延出した第2のシート要素及び第3のシート要素と、
前記第2のシート要素において、前記第1方向と垂直であり、かつ、前記第1のシート要素と平行である第2方向の両端から延出した第4のシート要素及び第5のシート要素と、
前記第3のシート要素において、前記第2方向の両端から延出した第6のシート要素及び第7のシート要素と、
前記第1のシート要素において、前記第2方向の両端から延出した第8のシート要素及び第9のシート要素とを有し、
前記第1のシート要素から前記第9のシート要素は互いの境界に設けられた屈曲部で折り曲げられており、
前記第4のシート要素と、前記第6のシート要素と、第8のシート要素とが前記第2方
向において、同じ側の端部に配置されるとともに、前記介在壁を構成し、
前記第4、第6、及び第8のシート要素のうち、少なくとも一つのシート要素に切り欠
き部が形成された、
蓄電装置。
【請求項2】
前記屈曲部は線状であり、
前記切り欠き部において、前記屈曲部の側端に位置する縁部と前記屈曲部とは所定の距離で離間されている、
請求項1に記載の蓄電装置。
【請求項3】
前記介在壁は、前記第4、第6、及び第8のシート要素のうち一つのシート要素の一部に、残りのシート要素と重ならない単層部を有し、
前記単層部は、前記屈曲部と前記複数の重複部とにより囲まれている、
請求項2に記載の蓄電装置。
【請求項4】
前記第2対向領域に設けられた重複部において、
前記第4のシート要素と、前記第6のシート要素と、前記第8のシート要素とが重なっている、
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蓄電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蓄電装置及び絶縁ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)などの車両の駆動用電源として、最近、二次電池やキャパシタなどの蓄電装置を用いることが注目されている。このような蓄電装置では、機械的強度の観点などから外装ケースとしてアルミニウムなどの金属ケースを用いることがある。この金属ケースと、金属ケースの中に収容された電極体とが接触すると、電極体内の正極及び負極が短絡する可能性がある。このような短絡を防ぐために、折って袋状に構成した絶縁ホルダの中に電極体を収容し、その電極体を絶縁ホルダとともに金属ケースへ収容させることにより、電極体と金属ケースとの間に絶縁ホルダを介在させることが考えられる。
【0003】
特許文献1には、絶縁ホルダとして袋状のフィルムのスペースを用いて、そのフィルムの内部スペースを、金属ケースの開口側よりケースの底面側で小さくして、絶縁ホルダを金属ケースに挿入する際の挿入しやすさを改善することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載された絶縁ホルダにより、ケースへの挿入性は改善される可能性がある。しかしながら、金属ケースを成型により作製する場合には、金属ケースの複数の内面の端部どうしを繋ぐ隅部は、平面どうしの接続ではなく、接続箇所に曲面が形成されやすい。絶縁ホルダ及び電極体を金属ケース内に収容してこの曲面に絶縁ホルダの角部を当接させる場合には、上記曲面から角部を介して、電極体へ力が集中して加わり応力集中が生じる可能性がある。
【0006】
本開示の目的は、絶縁ホルダ及び電極体を外装ケース内に収容することにより、外装ケースの隅部の曲面に絶縁ホルダの角部が当接する場合に、電極体内の応力が集中することを抑制できる蓄電装置及び絶縁ホルダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様である蓄電装置は、少なくとも一つの正極板と少なくとも一つの負極板とがセパレータを介して積層された電極体と、絶縁材からなるシートが折られて形成され、電極体を収容した絶縁ホルダと、電極体を絶縁ホルダ及び電解液とともに収容した外装ケースとを含み、外装ケースは、底板部、及び底板部から立設した複数の側壁を有し、底板部とは反対側端に開口が形成され、複数の側壁のうち、一つの側壁の内面と底板部の内面とを繋ぐ隅部には曲面が形成され、電極体は、積層方向に平行であり、かつ、一つの側壁と絶縁ホルダを介して対向した側端面を有し、絶縁ホルダは、側端面と外装ケースとの間に介在する介在壁を有し、介在壁は、一つの側壁のうち、隅部の曲面と対向する第1対向領域と、一つの側壁のうち、曲面から開口側に外れた部分と対向する第2対向領域とを有し、シートは、複数のシート要素から構成され、第1対向領域及び第2対向領域は、複数のシート要素のうち、一部のシート要素どうしが重なった複数の重複部を有し、複数の重複部のうち、第2対向領域に設けられた重複部は、第1対向領域に設けられた重複部より、重なったシート要素の枚数が多い、蓄電装置である。
【0008】
本開示の一態様である絶縁ホルダは、絶縁材製のシートを折られて形成され、シートは、複数のシート要素から構成され、底面部と、底面部から立設された複数の側面部とを有し、底面部とは反対側端に、側面部の端部により囲まれたホルダ開口が形成され、複数の側面部のうち、少なくとも一つの側面部は、底面部側に設けられ複数のシート要素どうしが重なった第1重複部と、第1重複部よりもシート開口に近い位置に設けられ第1重複部よりも多くのシート要素が重なった第2重複部とを含む、絶縁ホルダである。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、絶縁ホルダ及び電極体を外装ケース内に収容することにより、外装ケースの隅部の曲面に絶縁ホルダの角部が当接する場合に、電極体内の応力が集中することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図2】
図1に示す蓄電装置から外装ケースを取り除いて示す斜視図である。
【
図3】
図2において、絶縁ホルダの組み立て途中の状態を示す斜視図である。
【
図4】実施形態の1例の絶縁ホルダの組立状態を示す斜視図である。
【
図5】
図4に示す絶縁ホルダの(a)正面図と、(b)側面図である。
【
図6】
図4に示す絶縁ホルダの組立前における絶縁シートを示す展開図である。
【
図7】実施形態において、絶縁ホルダの組立後における側面部の外側面において、重複部の配置を示す模式図である。
【
図8】実施形態の蓄電装置において、電極体、絶縁ホルダ、及び外装ケースを模式的に示す
図7のA-A断面相当図である。
【
図9】比較例の蓄電装置において、
図8に対応する図である。
【
図10】実施形態の別例において、
図2に対応する図である。
【
図11】実施形態の別例において、
図3に対応する図である。
【
図12】実施形態の別例において、
図6に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態の1例の蓄電装置及び絶縁ホルダについて詳細に説明する。実施形態の説明で参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された構成要素の寸法比率などは、現物と異なる場合がある。具体的な寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。本明細書において「略~」との記載は、略同一を例に挙げて説明すると、完全に同一はもとより、実質的に同一と認められるものを含む意図である。また、「端部」の用語は対象物の端及びその近傍を意味するものとする。また、以下で説明する形状、材料、個数などは説明のための例示であって、蓄電装置の仕様により変更が可能である。以下では同様の構成には同一の符号を付して説明する。
【0012】
以下で説明する蓄電装置は、例えば電気自動車またはハイブリッド車の駆動電源、または系統電力のピークシフト用の定置用蓄電システムに利用される。
【0013】
以下、
図1~
図8を用いて、実施形態の一例の蓄電装置10及び絶縁ホルダ30について詳説する。
図1は、蓄電装置10の断面図である。
図2は、
図1に示す蓄電装置10から外装ケース60を取り除いて示す斜視図である。
図3は、
図2において、絶縁ホルダ30の組み立て途中の状態を示す斜視図である。以下では、説明の便宜上、外装ケース60の封口板80側を上、封口板80と反対側を下として説明する。
【0014】
図1に示すように、蓄電装置10は、非水電解質二次電池であり、発電要素としての電極体11と、電極体11を収容する絶縁ホルダ30と、外装ケース60と、封口板80とを備える。電極体11は、正極と負極とがセパレータを介して積層される。絶縁ホルダ30は、底部を有し上端が開口した略直方体状であり、電極体11を収容する。外装ケース60は、底部を有し上端が開口した略直方体状であり、電極体11と絶縁ホルダ30とを、非水電解質に相当する電解液(図示なし)とともに収容する。封口板80は、外装ケース60に形成される開口61を塞ぐ。封口板80には、正極端子81と負極端子82とが封口板80の長手方向(
図1の左右方向)に離れて突出する。
【0015】
電極体11は、交互に配置される複数の正極板と複数の負極板と、セパレータとを含み、正極板及び負極板が、セパレータを介して交互に積層された積層構造を有している。
【0016】
セパレータには、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。蓄電装置10の好適な一例は、リチウムイオン電池である。
【0017】
電極体11では、絶縁ホルダ30の開口側にある端面から延び出た正極リード12と、負極リード13とが形成されている。正極リード12は、集電部材83を介して、封口板80に設けられた正極端子81に電気的に接続される。負極リード13は、集電部材84を介して、封口板80に設けられた負極端子82に電気的に接続される。
【0018】
各正極板、各負極板及びセパレータは、略矩形のシートであり、これらの略矩形のシートを積層することにより構成された電極体11は、積層方向両端の端面及びこれら端面の間にあり、端面を囲う4方向の側面を有する。
【0019】
積層された正極板、負極板、セパレータは、固定テープを用いて拘束したり、セパレータの正極板または負極板と対向する面に接着剤を塗布することにより、セパレータへ正極板または負極板を接着して固定してもよい。
【0020】
また、正極板、負極板、セパレータのうち少なくとも一つを枚葉化した矩形のシートから、帯状のシートに代えて、上記帯状のシートをジグザグ状に折り返しながら重ねていく九十九折りを行いながら電極体を構成してもよい。
【0021】
正極板は、例えば、厚さ15μmのアルミニウム箔からなる芯体と、芯体の表裏面に形成された電極層と、芯体において電極層が形成されていない芯体露出部と、芯体露出部の一部であり芯体露出部の上端から延出して形成された正極リード12とを有する。
【0022】
正極の電極層は、例えば活物質と、導電剤と、結着剤とを含む。正極の活物質としてリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)を用い、導電剤として炭素材料、及び分散媒としてN-メチルピロリドン(NMP)をそれぞれ用いることができる。電極層の形成時には、これら活物質、導電剤、結着剤、分散剤を含むスラリーを作製する。このスラリーを、正極の芯体の両面に塗布する。そして、これを乾燥させることにより、スラリー中の分散媒を取り除き、芯体上に電極層を形成する。その後、電極層を所定厚みになるように圧縮する。このようにして得られた正極板を所定の形状に切断する。
【0023】
負極板は、例えば、厚さ8μmの銅箔からなる芯体と、芯体の表裏面に形成された電極層と、芯体において電極層が形成されていない芯体露出部と、芯体露出部の一部であり芯体露出部の上端から延出して形成された負極リード13とを有する。
【0024】
負極の電極層は、例えば活物質と、導電剤と、結着剤、増粘剤とを含む。負極の活物質として、黒鉛、結着剤としてスチレンブタジエンゴム(SBR)、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)、及び分散媒として水をそれぞれ用いることができる。電極層の形成時には、これら活物質、導電剤、結着剤、増粘剤を含むスラリーを作製する。このスラリーを、負極の芯体の両面に塗布する。そして、これを乾燥させることにより、スラリー中の分散媒を取り除き、芯体上に電極層を形成する。その後、電極層を所定厚みになるように圧縮する。このようにして得られた負極板を所定の形状に切断する。
【0025】
セパレータとしては、例えば樹脂製のものを用いることができ、樹脂として、ポリオレフィン、ポリエチレンやポリプロピレンを用いることができる。
【0026】
電極体11内において、セパレータを介して対向する正極板及び負極板は、積層方向から平面視した際に、リード12,13の部分を除いて負極板が正極板より大きく正極板の周縁が、負極板の周縁より内側に位置していてもよい。この構成により、負極板においてリチウムイオンの析出を抑制することが可能となる。
【0027】
リード12,13は電極体11を構成する正極板と負極板の枚数分設けられる。複数のリード12,13は延出方向の先端側で束ねられた状態で集電部材83,84にそれぞれ接合される。リード12,13を集電部材83,84へ接合する際、超音波溶接、抵抗溶接、レーザ溶接、冷間圧接などを行って接合することができる。上記接合の際に、リード12,13が溶断したり、裂けたりすること抑制するために、別途、導電性の保護板(図示なし)を用いて、集電部材83,84とともにリード12,13を介在させた状態で、保護板からリード12,13に向かって接合処理を行ってもよい。
【0028】
正極の集電部材83は、例えば、アルミニウム製の板材から構成されている。集電部材83は、一端で正極リード12と接続され、他端で正極端子81と接続される。その際、正極端子81と集電部材83とは、電流遮断装置を介して電気的に接続していてもよい。この電流遮断装置は、蓄電装置10の異常時に外装ケース60内部でガスが発生し、外装ケース60内が所定の圧力を超えた際に、集電部材83と正極端子81との電気的な接続を断つことができる安全装置である。電流遮断装置は、例えば、集電部材83の他端と接続するとともに、外装ケース60内の圧力を受けたときに、集電部材83から離れる方向に変形する反転板と、反転板と正極端子81とを電気的に接続する導電キャップとを有する。導電キャップは下側(電極体11側)に開口部が位置し、上側(封口板80側)に上面が位置した皿状の導電部材である。上面には接続孔が形成されており、正極端子81が挿入される。
【0029】
負極の集電部材84は、例えば、銅製の板材から構成される。集電部材84は、一端で負極リード13と接続され、他端で負極端子82と接続される。詳細は後述するが、集電部材84は、例えば、負極端子82により、封口板80に固定されていてもよい。
【0030】
なお、集電部材83,84は、それぞれ一体の部材であってもよく、複数の部材を接続させて構成されていてもよい。
【0031】
正極端子81は、封口板80の端子孔を貫通して設けられ、一端が外装ケース60の外部へ露出し、他端が外装ケース60内に収容されている。正極端子81では、他端が導電キャップの上面に設けられた接続孔に挿入され、正極端子81の他端が径方向に広がるようにカシメられることにより導電キャップに固定される。正極端子81は、例えば、アルミニウム製の筒体から構成されている。
【0032】
負極端子82は、封口板80の端子孔を貫通して設けられ、一端が外装ケース60の外部へ露出し、他端が外装ケース60内に収容されている。負極端子82は、例えば、外装ケース60内で集電部材84と接続する他端が銅材からなり、外装ケース60の外部へ露出する一端がアルミニウムで構成されたクラッド材から構成されていてもよい。負極端子82は他端において、径方向に広がるようにカシメられることにより集電部材84とともに封口板80に固定される。
【0033】
封口板80は、例えば、アルミニウム製の板を加工して形成されている。封口板80は、外装ケース60の開口61上に位置し、封口板80は、外装ケース60の開口端に例えばレーザなどを用いて溶接して外装ケース60内を密封することができる。封口板80は、電解液を外装ケース60内へ注液するための注液孔を有していてもよい。封口板80には、その注液孔を塞ぐ、注液栓を設けてもよい。また、封口板80は、線状の複数の溝で囲うことにより構成され、外装ケース60内が所定の圧力を超えた際に上記溝が裂けて外装ケース60内のガスを外部へ排気する圧力調整弁85を設けてもよい。また、封口板80の周縁には、環状の溝を形成することが好ましい。この構成により、封口板80と外装ケース60の開口とを溶接接合する際に、封口板80の周縁を効率的に溶融させることができる。
【0034】
なお、集電部材83,84は正極端子81及び負極端子82のカシメにより直接、間接的に封口板80に固定される場合において、集電部材83と封口板80との間に、絶縁部材を介在してもよい。また端子孔と正極端子81及び負極端子82との間、封口板80上に露出した正極端子81及び負極端子82の頭部と封口板80の上面との間にも絶縁部材を介在させてもよい。
【0035】
外装ケース60は、例えば、底部を有し、上端に開口が形成された扁平な略箱状の角型ケースである。外装ケース60は例えばアルミニウムなどの金属から構成されている。外装ケース60は例えばアルミニウム材を絞り加工して形成することができる。外装ケース60は、底板部62と、底板部62の周縁から立設された複数の側壁とを有し、底板部62とは反対側端に開口61が形成される。外装ケース60の複数の側壁は、横方向長さが小さい2つの短側壁64,65と、横方向長さが大きい2つの長側壁(図示せず)とから構成される。各長側壁は、電極体11の積層方向の端面に後述の絶縁ホルダ30を介して対向する。一方、各短側壁64,65は、電極体11の積層方向の端面に対し直交する側端面15,16に絶縁ホルダ30を介して対向する。また、外装ケース60の底板部62の内面と、2つの短側壁64,65の内面とをそれぞれ繋ぐ隅部P1,P2には、曲面66,67が形成される。なお、外装ケース60において、直交して隣接する2つの側壁の横方向長さの大きさの関係は、本例の場合と逆になってもよい。なお、曲面66,67は例えば断面形状が円弧形であり、その曲面66,67のR寸法の範囲は、例えば0.5mm以上、3mm以下とすることができ、1mm以上、2mm以下が好ましい。このR寸法は、各側壁および底板部と平行な方向に延びる隅部において、同方向におけるあらゆる箇所のR寸法が等しくなくてもよい。
【0036】
また、電極体11は、積層方向に平行であり、かつ外装ケース60の2つの短側壁64,65と絶縁ホルダ30を介して対向した2つの側端面15,16を有する。
【0037】
図2、
図3に示すように、絶縁ホルダ30は、絶縁材から成る絶縁シート31が折られて形成され、電極体11を収容する収容体である。
図4は、絶縁ホルダ30の組立状態を示す斜視図である。
図5(a)は、絶縁ホルダ30の正面図であり、
図5(b)は、絶縁ホルダ30の側面図である。
【0038】
絶縁ホルダ30は、組み立てられた状態で、底部を有し、上端にホルダ開口33が形成された扁平な略箱状である。絶縁ホルダ30は、正面(
図5(a))及び側面(
図5(b))からそれぞれ見た場合の形状が長方形である。絶縁ホルダ30は、外装ケース60の内部空間に合わせて、角型ケースの形状を有していてもよい。絶縁ホルダ30を構成する絶縁シート31は、例えば、樹脂等の絶縁材製のシートを用いることができる。樹脂製のシートとして、例えばポリプロピレンなどを用いることができる。絶縁シート31の厚さの範囲は例えば100μm~200μmであり、一例として厚さが150μmのシートを用いた。絶縁ホルダ30は、電極体11を収容した状態で、外装ケース60と電極体11との間に配置され、外装ケース60と電極体11とを電気的に離隔する。
【0039】
図6は、絶縁ホルダ30の組立前における絶縁シート31を示す展開図である。絶縁シート31は、全体が略矩形であり、複数の折り目(破線a1~a6)と複数の切れ目(実線b1~b4)とによって区分された複数のシート要素から構成される。具体的には、絶縁シート31は、第1~第9のシート要素S1~S9から構成される。各シート要素S1~S9は矩形、または一部が切り欠かれた略矩形である。第1シート要素S1は、絶縁シート31の中間部に位置し、絶縁ホルダ30では、外装ケース60の底板部62の内面と対向する。
【0040】
第2のシート要素S2は、第1のシート要素S1において、第1方向(
図6の上下方向)の一端(
図6の上端)から延出して形成される。第3のシート要素S3は、第1のシート要素S1において、第1方向の他端(
図6の下端)から延出して形成される。
【0041】
第4のシート要素S4は、第2のシート要素S2において、第1方向と垂直であり、かつ、第1のシート要素S1と平行である第2方向の一端(
図6の右端)から延出して形成される。第5のシート要素S5は、第2のシート要素S2において、第2方向の他端(
図6の左端)から延出して形成される。
【0042】
第6のシート要素S6は、第3のシート要素S3において、第2方向の一端(
図6の右端)から延出して形成される。第7のシート要素S7は、第3のシート要素S3において、第2方向の他端(
図6の左端)から延出して形成される。
【0043】
第8のシート要素S8は、第1のシート要素S1において、第2方向の一端(
図6の右端)から延出して形成される。第9のシート要素S9は、第1のシート要素S1において、第2方向の他端(
図6の左端)から延出して形成される。
【0044】
第1~第9のシート要素S1~S9のうち、第1~第3のシート要素S1~S3、及び、第8、第9のシート要素S8,S9は矩形である。一方、第4~第7のシート要素S4~S7は、矩形において、第8のシート要素S8または第9のシート要素S9に隣接する底面側端で第2方向外端側の部分が矩形に切り抜かれて、切欠35が形成される。
【0045】
また、第1~第3のシート要素S1~S3の境界、及び、第2、第4、第5のシート要素S2,S4,S5の境界、及び、第3、第6、第7のシート要素S3,S6,S7の境界には、直線状の折れ目a1~a6が形成される。また、第1のシート要素S1と第8、第9のシート要素S8,S9の境界には、直線状の折れ目a7、a8が形成される。一方、第4、第6のシート要素と第8のシート要素との境界には直線状の切れ目b1、b2が形成される。また、第5、第7のシート要素と第9のシート要素との境界にも直線状の切れ目b3、b4が形成される。
【0046】
絶縁ホルダ30を形成する際には、第1~第9のシート要素S1~S9が、互いの境界に設けられた屈曲部である折れ目a1~a6で折り曲げられる。
【0047】
これにより、絶縁ホルダ30は、第1のシート要素S1により形成される底面部36と、第2~第9のシート要素S2~S9により形成され、底面部36から立設された4つの側面部37~40とを有する。絶縁ホルダ30において、底面部36とは反対側端には、側面部37~40の端部により囲まれたホルダ開口33が形成される。4つの側面部37~40のうち、2つの側面部38,40は、横方向長さが短くなっており、電極体11の側端面15,16(
図1)と対向する。これら2つの側面部38,40は、介在壁に相当する。
【0048】
2つの側面部38,40のそれぞれは、底面部36側に設けられた第1重複部41,42(
図5)と、第1重複部41,42よりもホルダ開口33に近い位置に設けられた第2重複部43(
図5)とを含む。第1重複部41,42は、複数のシート要素どうしが重なっている。第2重複部43は、第1重複部41,42よりも多くのシート要素が重なっている。第1重複部41,42は後述の第1対向領域A1(
図5)に配置される。第2重複部43は後述の第2対向領域A2(
図5)に配置される。
【0049】
具体的には、
図3に示すように第4のシート要素S4と、第6のシート要素S6と、第8のシート要素S8とが第2方向において、同じ側の端部に配置される。これとともに、第4、第6、第8のシート要素S4,S6,S8が互いに一部が重なって上記の2つの側面部38,40の一方の側面部38を構成する。
【0050】
また、第5のシート要素S5と、第7のシート要素S7と、第9のシート要素S9とが第2方向において、同じ側の端部に配置される。これとともに、第5、第7、第9のシート要素S5,S7,S9が互いに一部が重なって上記の2つの側面部38,40の他方の側面部40を構成する。
【0051】
また、各側面部38,40は、電極体11の側端面15,16と外装ケース60との間に介在される。各側面部38,40は、第1対向領域A1と、第2対向領域A2とを有する。第1対向領域A1は、外装ケース60の短側壁64,65のうち、隅部P1,P2の曲面66,67と対向する。第2対向領域A2は、外装ケース60の短側壁64,65のうち、曲面66,67から外装ケース60の開口61側に外れた部分と対向する。
【0052】
第1対向領域A1及び第2対向領域A2は、複数のシート要素のうち、一部のシート要素どうしが重なった複数の重複部を有する。複数の重複部のうち、第2対向領域A2に設けられた第2重複部43は、第1対向領域A1に設けられた第1重複部41,42より、重なったシート要素の枚数が多い。なお、第1重複部41、42は、第1対向領域A1において少なくとも一部の領域に形成されていればよい。同様に第2重複部43は、第2対向領域A2のうち少なくとも一部の領域に形成されていればよい。
【0053】
具体的には、絶縁ホルダ30では、各側面部38,40が、外装ケース60の2つの短側壁64,65のそれぞれに対向するように配置される。この構成により、絶縁ホルダ30のうち、複数のシート要素が重なる重複部が、電極体11の電極積層方向両端に配置されることを回避することができる。このため、電極体11において、正極板及び負極板の対向面において生じる応力が偏在することを抑制することができるので、正極および負極の対向面における対向距離の偏りを抑制することができ、電極体11中の充放電反応の偏りを抑制することができる。そのため、電極体11における正極および負極の劣化の偏りを抑制することができる。
【0054】
絶縁ホルダ30の各側面部38,40では、複数のシート要素どうしが重なった複数の重複部が形成される。以下、2つの側面部38,40のうち、一方の側面部38を中心に説明する。
図7は、実施形態において、絶縁ホルダ30の組立後における一方の側面部38の外側面において、重複部の配置を示す模式図である。一方の側面部38は、上記のように絶縁シート31の一部が折り重ねられて形成される。一方の側面部38には、複数の重複部が配置される。
図7では、斜格子部により3つのシート要素が重なる重複部であることを、斜線部により2つのシート要素が重なる重複部であることを、白地部により1つのシート要素のみが配置された単層部であることをそれぞれ示している。
【0055】
図3で示したように、第4のシート要素S4及び第6のシート要素S6の底面側端部にはそれぞれ切欠35が形成され、第6のシート要素S6の上側から第4のシート要素S4、第8のシート要素S8がそれぞれ重ねられる。
図6のように、展開状態で第8のシート要素S8の第2方向長さは、第4、第8のシート要素S4,S8の第1方向長さより短くなっており、かつ、各切欠35の第1方向長さより長い。このため、一方の側面部38の底面側端部には、幅方向中央部に第8のシート要素S8のみからなる単層部45が配置され、幅方向両端部に第4のシート要素S4及び第8のシート要素S8が重なった第1重複部42と、第6のシート要素S6及び第8のシート要素S8が重なった第1重複部41とが配置される。また、一方の側面部38の底面側の幅方向中央部で、単層部45よりホルダ開口側(
図7の上側)では、第4、第6、第8のシート要素S4,S6,S8が重なった第2重複部43が配置される。この第2重複部43では、重なったシート要素の枚数が最も多い。
【0056】
一方、一方の側面部38の開口側では、幅方向中間部の広い領域に、第4のシート要素S4及び第6のシート要素S6が重なった重複部46が配置され、幅方向両端部には、第4のシート要素S4または第6のシート要素S6のみからなる単層部47,48が配置される。
【0057】
このように、一方の側面部38の底面側では、単層部45が3つの重複部41,42,43と、第1のシート要素S1及び第8のシート要素S8の境界をなす折れ目a7によって囲まれる。これにより、電極体11と外装ケース60との間を電気的に絶縁する機能が高くなるので、電極体11と外装ケース60とが短絡しにくくなる。
【0058】
一方、一方の側面部38の底面側端部では、重なったシート要素の最高枚数が各第1重複部41,42の2枚である。また、一方の側面部38の底面側で、開口側部分での重なったシート要素の最高枚数は第2重複部43の3枚である。一方の側面部38の底面側端部は、外装ケース60の短側壁64における隅部P1の曲面66と対向する第1対向領域A1に配置される。一方の側面部38の底面側で開口側の部分は、外装ケース60の短側壁64における曲面66から開口側に外れた部分と対向する第2対向領域A2に配置される。これにより、第2対向領域A2に設けられた第2重複部43は、第1対向領域A1に設けられた第1重複部41,42より、重なったシート要素の枚数が多い。これにより、外装ケース60の曲面66と対向する一方の側面部38のシート要素の重なり枚数を少なくできる。このため、絶縁ホルダ30及び電極体11を外装ケース60内に収容することにより、外装ケース60の隅部P1の曲面66に絶縁ホルダ30の角部が当接する場合に、電極体11内の応力が集中することを抑制できる。また、外装ケース60内での電極体11の発電に寄与する部分が占める容積率を高くできる。
【0059】
上記では、一方の側面部38について説明したが、他方の側面部40でも同様に、電極体11と外装ケース60とが短絡しにくくなるとともに、絶縁ホルダ30及び電極体11を外装ケース60内に収容することにより電極体11内の応力が集中することを抑制できる。
【0060】
さらに、電極体11の底板部62に対向する第1のシート要素S1から第8、第9のシート要素S8,S9を第2方向両側に延出させて、絶縁ホルダ30の底面と各側面部38,40との間に隙間が形成されることを防止している。これにより、電極体11と外装ケース60との底面側端部での絶縁機能を高くできる。
【0061】
図8は、実施形態の蓄電装置において、電極体11、絶縁ホルダ30、及び外装ケース60を模式的に示す
図7のA-A断面相当図である。
図8に示すように、各側面部38,40では、重なったシート要素の枚数が最も多い重複領域を曲面66,67から開口側に遠ざけた位置に設けることができる。これにより、各側面部38,40の底面側端部には重なったシート要素の枚数が比較的少なくなる重複部が配置される。このため、電極体11において、隅部の曲面66,67と対向する第1対向領域A1において発生する応力を低減できる。
【0062】
図9は、比較例の蓄電装置において、
図8に対応する図である。
図9に示す比較例の場合、絶縁ホルダを展開した状態では、実施形態と異なり、絶縁シートにおいて、第4、第5、第6、第7のシート要素S4,S5,S6,S7に切欠が形成されておらず矩形状となっている。このような比較例でも、実施形態と同様に、電極体11と外装ケース60との底面側端部での絶縁機能を高くするために、電極体11の底板部62に対向する第1のシート要素S1から第8、第9のシート要素S8,S9を第2方向両側に延出させて、底面部36と側面部38,40との間に隙間が形成されることを防止している。しかしながら、このような絶縁シートによって形成された絶縁ホルダ30aでは、
図9に示すように、各側面部38,40の底面側端部にシート要素が最も多く重なった状態となりやすい。これにより、このまま隅部に曲面66,67が形成された外装ケース60に電極体11及び絶縁ホルダ30aを収容しようとした場合には、シート要素が最も多くなった部分と曲面とが接触しやすい。これにより、電極体11においてこのシート要素が最も多くなった部分と対向する箇所で応力が偏在しやすい。上記の実施形態では、このような不都合を防止できる。
【0063】
また、上記の実施形態では、各側面部38,40において、第4、第5、第6、第7のシート要素S4,S5,S6,S7の底面側端部に切欠35が形成されている。この切欠35によって、第4、第6、第8のシート要素S4,S6,S8が重ならない単層部45と、第5、第7、第9のシート要素S5,S7,S9が重ならない単層部とが形成され、底面側端部に重複部が形成されにくくなっている。また、
図6で示す例のように、切欠35の屈曲部側端縁35aは、第2、第4のシート要素S2,S4の間の折れ目a3、または第3、第6のシート要素S3,S6の間の折れ目a5、第2、第5のシート要素S2,S5の間の折れ目a4、または第3、第7のシート要素a3、a7の間の折れ目a6からそれぞれ所定の距離で離間されていてもよい。この構成により、折れ目のどの部分にもシート要素の一部が残るので、上記単層部を形成しながら、絶縁を確保するための重複部も形成しやすくなる。切欠35の周縁は、直線が連結された段状になっているが、これに限定されない。切欠の周縁は、曲線状であってもよい。また、切欠の周縁が各側面部38,40の上下方向に対し斜めに形成された直線状であってもよい。また、第4、第6、及び第8のシート要素S4,S6,S8において、1つのシート要素にのみ切欠を設けることもできる。同様に、第5、第7、第9のシート要素S5,S7,S9において、1つのシート要素にのみ切欠を設けることもできる。なお、切欠35は、シート要素の一部を除去して形成する方法のほかに、切欠35に相当するシート要素の一部を切欠の周縁の一部を屈曲の起点として折り返して形成してもよい。第1~第9のシート要素S1~S9を区切る折れ目a1~a8はそれぞれ、
図6では破線で示されているが、シート31に形成された連続した直線状の溝であってもよい。この溝により、折れ目a1~a8において、絶縁ホルダ30の絶縁性を高めることができる。
【0064】
上記のように、本開示の蓄電装置10によれば、絶縁ホルダ30の外装ケース60における隅部の曲面66,67と対向する側面部38,40において、曲面から離れた位置に、絶縁ホルダ30のシート要素の重なり枚数が最も多い重複部を設けることができる。これにより、組み立て後の絶縁ホルダ30の形状を複雑化させることなく、電極体11内の応力が集中することを抑制することができる。
【0065】
【0066】
本例の場合には、
図11、
図12に示すように、絶縁ホルダ30bを構成する絶縁シート31aにおいて、第2、第3のシート要素S2,S3の横方向一端部の開口端に矩形状の切欠50が形成される。これにより、
図10に示すように絶縁ホルダ30を組み立てた状態で、電極体11の積層方向両端に位置する2つの壁面の開口端の一部で長手方向同じ側の端部に切欠50により形成された窓部51が形成される。その他の構成及び作用は、
図1~
図8の構成と同様である。
【0067】
なお、上記の各実施形態では、蓄電装置の電極体が積層型である場合を説明したが、蓄電装置の電極体はこれに限定するものではない。例えば、電極体は、長尺状の正極板と長尺状の負極板とを長尺状のセパレータを介して積層した状態で筒状に巻回し、得られた巻回電極体を側面から押し潰して扁平形状に成形して構成されるものとしてもよい。電極体がこのような巻回型である場合でも、本開示の構成を適用できる。
【符号の説明】
【0068】
10 蓄電装置、11 電極体、12 正極リード、13 負極リード、15,16 側端面、30,30a,30b 絶縁ホルダ、31,31a 絶縁シート、33 ホルダ開口、35 切欠、35a 屈曲部側端縁、36 底面部、37~40 側面部、41,42 第1重複部、43 第2重複部、45 単層部、46 重複部、47,48 単層部、50 切欠、51 窓部、60 外装ケース、80 封口板。