(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-01-25
(45)【発行日】2022-02-02
(54)【発明の名称】歯飛び防止機構
(51)【国際特許分類】
F16H 7/18 20060101AFI20220126BHJP
F16H 7/02 20060101ALI20220126BHJP
【FI】
F16H7/18 A
F16H7/02 A
(21)【出願番号】P 2018056665
(22)【出願日】2018-03-23
【審査請求日】2021-03-01
(73)【特許権者】
【識別番号】503318150
【氏名又は名称】スバルテクニカインターナショナル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000936
【氏名又は名称】特許業務法人青海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】針生 隆志
(72)【発明者】
【氏名】柳田 照弥
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】特開平7-217710(JP,A)
【文献】特開平9-273429(JP,A)
【文献】特開2017-172513(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 7/18
F16H 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、
前記本体を貫通し、貫通方向と直交する方向に延在する取付孔と、
前記取付孔と同一方向に前記本体を貫通し、前記取付孔の延在方向と交差する方向に延在するガイド孔と、
前記ガイド孔に挿通されるガイドピンを有し、固定部材によって前記本体に固定される保持部材と、
前記保持部材に設けられた規制部と、
を含む脱落防止部材を備える歯飛び防止機構。
【請求項2】
前記規制部は、前記保持部材に回転可能に保持されるローラであって、前記本体から前記貫通方向と直交する方向に突出した位置に設けられる請求項1に記載の歯飛び防止機構。
【請求項3】
複数の前記脱落防止部材が前記貫通方向を回転軸として相対回転可能に連結される請求項1または2に記載の歯飛び防止機構。
【請求項4】
前記本体は、前記取付孔および前記ガイド孔が形成された第1本体部と、前記第1本体部と前記貫通方向に対向して、前記第1本体部に固定される第2本体部と、を含み、
前記保持部材は、前記第1本体部と前記第2本体部との間に設けられる請求項1から3のいずれか1項に記載の歯飛び防止機構。
【請求項5】
前記第2本体部には、前記貫通方向に貫通し、前記固定部材が挿通される挿通孔が形成された請求項4に記載の歯飛び防止機構。
【請求項6】
前記ガイド孔は、前記ガイド孔の延在方向と直交する方向に互いに離隔して複数設けられる請求項1から5のいずれか1項に記載の歯飛び防止機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歯飛び防止機構に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等の車両においては、クランクシャフトの回転動力をカムシャフトに伝達するタイミングベルトが設けられる。タイミングベルトはプーリに掛け渡されるが、タイミングベルトに緩みが生じると、プーリの歯とタイミングベルトとの噛み合い位置がずれてしまう。そこで、例えば特許文献1~3に示されるように、タイミングベルトの外周面に対向する位置に、歯飛び防止機構が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平03-134351号公報
【文献】特開2016-108797号公報
【文献】特開2013-119917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の歯飛び防止機構は、タイミングベルトとの相対位置を厳密に管理する必要があり、取付け作業が煩雑になるという課題がある。
【0005】
本発明は、取付け作業を簡素化することができる歯飛び防止機構を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の歯飛び防止機構は、本体と、本体を貫通し、貫通方向と直交する方向に延在する取付孔と、取付孔と同一方向に本体を貫通し、取付孔の延在方向と交差する方向に延在するガイド孔と、ガイド孔に挿通されるガイドピンを有し、固定部材によって本体に固定される保持部材と、保持部材に設けられた規制部と、を含む脱落防止部材を備える。
【0007】
また、規制部は、保持部材に回転可能に保持されるローラであって、本体から貫通方向と直交する方向に突出した位置に設けられてもよい。
【0008】
また、複数の脱落防止部材が貫通方向を回転軸として相対回転可能に連結されてもよい。
【0009】
また、本体は、取付孔およびガイド孔が形成された第1本体部と、第1本体部と貫通方向に対向して、第1本体部に固定される第2本体部と、を含み、保持部材は、第1本体部と第2本体部との間に設けられてもよい。
【0010】
また、第2本体部には、貫通方向に貫通し、固定部材が挿通される挿通孔が形成されてもよい。
【0011】
また、ガイド孔は、ガイド孔の延在方向と直交する方向に互いに離隔して複数設けられてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、取付け作業を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図3】歯飛び防止機構の取付け方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0015】
図1は、エンジン1の構成を示す図である。
図1に示すように、エンジン1は、第1シリンダブロック3aおよび第2シリンダブロック3bを備える。第1シリンダブロック3aおよび第2シリンダブロック3bは、クランクシャフト5を挟んで互いに対向するように連結されている。第1シリンダブロック3aには、第2シリンダブロック3bとは反対側に第1シリンダヘッド7aが連結されている。第2シリンダブロック3bには、第1シリンダブロック3aとは反対側に第2シリンダヘッド7bが連結されている。
【0016】
また、第1シリンダヘッド7aには、第1シリンダブロック3aとは反対側に第1ヘッドカバー9aが連結されており、第2シリンダヘッド7bには、第2シリンダブロック3bとは反対側に第2ヘッドカバー9bが連結されている。第1シリンダブロック3a、第2シリンダブロック3b、第1シリンダヘッド7a、第2シリンダヘッド7b、第1ヘッドカバー9a、第2ヘッドカバー9bの一方の側面には、これらの側面を覆うように不図示のチェーンカバーが連結されている。そして、チェーンカバーにより囲まれた空間がチェーン室として形成される。
【0017】
第1シリンダヘッド7aおよび第2シリンダヘッド7bには、それぞれ吸気用カムシャフト11および排気用カムシャフト13が回転自在に支持されている。吸気用カムシャフト11の一端には、カムスプロケット15がそれぞれ取付けられている。また、排気用カムシャフト13の一端には、カムスプロケット17がそれぞれ取付けられている。
【0018】
また、クランクシャフト5の一端には、駆動スプロケット19が取付けられている。そして、チェーン室内においては、カムスプロケット15、15、17、17、および、駆動スプロケット19に、図示のようにタイミングベルト21が掛け渡されている。これにより、クランクシャフト5が回転すると、タイミングベルト21を介して、一対の吸気用カムシャフト11、および、一対の排気用カムシャフト13が回転駆動される。エンジン1においては、吸気用カムシャフト11の回転により吸気弁が開閉され、排気用カムシャフト13の回転により排気弁が開閉されることとなる。
【0019】
なお、ここでは、1つのタイミングベルト21が、カムスプロケット15、15、17、17、および、駆動スプロケット19に掛け渡されているが、第1シリンダブロック3a側のカムスプロケット15、17と、第2シリンダブロック3b側のカムスプロケット15、17とで、それぞれ別のタイミングベルト21が設けられてもよい。
【0020】
ここで、カムスプロケット15、17および駆動スプロケット19の外周には、タイミングベルト21に噛み合う歯が設けられている。このとき、車両の急激な加速や減速により、タイミングベルト21と、カムスプロケット15、17または駆動スプロケット19との噛み合いがずれる可能性がある。そこで、エンジン1には、タイミングベルト21が、カムスプロケット15、17または駆動スプロケット19から脱落するのを防止する歯飛び防止機構Aが設けられる。
【0021】
ここでは、歯飛び防止機構Aがカムスプロケット15の近傍に1つのみ設けられることとするが、歯飛び防止機構Aはカムスプロケット17または駆動スプロケット19の近傍に設けられてもよい。また、歯飛び防止機構Aは、1つのタイミングベルト21に対して1つのみ設けられてもよいし、複数設けられてもよい。いずれにしても、歯飛び防止機構Aは、タイミングベルト21が脱落するおそれがある場所に設けられるとよい。以下に、歯飛び防止機構Aについて詳細に説明する。
【0022】
図2は、歯飛び防止機構Aの分解斜視図である。歯飛び防止機構Aは、一対の脱落防止部材31A、31Bを備えており、
図2においては、構成部品の組付け前の脱落防止部材31Aと、構成部品の組付け後の脱落防止部材31Bとが示されている。脱落防止部材31A、31Bは、左右対称に構成されており、回転軸33により相対回転可能に連結されている。以下では、回転軸33の中心軸方向をz方向(貫通方向)として説明する。
【0023】
脱落防止部材31A、31Bは、それぞれ本体35を備えている。本体35は、第1本体部41と、第1本体部41に対して図中z方向に重ね合わせられる第2本体部51とを含む。つまり、第1本体部41および第2本体部51は、回転軸33の軸方向に対向して設けられることとなる。第1本体部41のうち、第2本体部51に対向する第1対向面41aには、溝部41bが形成されている。第1本体部41は、溝部41bにおけるz方向の厚みが、他の部位のz方向の厚みよりも小さい。溝部41bは、第1本体部41におけるy方向の一端(上端)から他端(下端)まで延在している。
【0024】
第1本体部41のうち、溝部41bを境にして回転軸33と反対側には、取付孔43が形成されている。取付孔43は、第1本体部41(本体35)をz方向に貫通しており、また、z方向と直交するy方向に延在している。つまり、取付孔43は、y方向に長さを有する長孔で構成されている。なお、ここでは、取付孔43がy方向に直線状に延在しているが、y方向に長さを有していればよく、例えば、回転軸33を曲率中心とする円弧状に形成されてもよい。
【0025】
また、溝部41bには、取付孔43と同一方向(z方向)に第1本体部41(本体35)を貫通する一対のガイド孔45が形成されている。ガイド孔45は、取付孔43の延在方向(y方向)と交差する方向に延在している。ここでは、ガイド孔45が、y方向と直交するx方向に延在している。したがって、ガイド孔45の延在方向と、取付孔43の延在方向とは、互いに直交することとなる。ただし、ガイド孔45は、取付孔43と交差する方向に延在していればよく、例えば、x方向に対して傾斜する方向に延在してもよい。また、ここでは、ガイド孔45がx方向に沿って直線状に延在しているが、ガイド孔45は円弧状に形成されてもよい。
【0026】
一対のガイド孔45は、その延在方向(x方向)と直交するy方向に互いに離隔して設けられている。なお、ここでは、2つのガイド孔45が設けられているが、ガイド孔45は1つのみ設けられてもよいし、3つ以上設けられてもよい。
【0027】
第2本体部51は、第1本体部41の第1対向面41aにz方向に対向する第2対向面51aを有する。第2対向面51aには、第1本体部41の溝部41bにz方向に対向する溝部51bが形成されている。第2本体部51は、溝部51bにおけるz方向の厚みが、他の部位のz方向の厚みよりも小さい。溝部51bは、第2本体部51におけるy方向の一端(上端)から他端(下端)まで延在している。また、第2本体部51の溝部51bと、第1本体部41の溝部41bとは、x方向の幅が等しい。したがって、第1本体部41と第2本体部51とが組付けられた状態では、本体35に、y方向に貫通する保持孔35aが形成されることとなる。
【0028】
第2本体部51のうち、溝部51bを境にして回転軸33と反対側には、取付孔53が形成されている。取付孔53は、第1本体部41に形成される取付孔43と形状が等しく、第2本体部51(本体35)をz方向に貫通している。したがって、第1本体部41と第2本体部51とが組付けられた状態では、取付孔43と取付孔53とが完全に一致して、z方向に貫通する孔(取付孔)が形成されることとなる。
【0029】
また、第2本体部51のうち、第2対向面51aと反対側に位置する裏面51cには、x方向に延在する延在溝51dが形成されている。この延在溝51dは、溝部51bの範囲内に形成されており、延在溝51dの底面には、挿通孔55が形成されている。この挿通孔55は、x方向に延在する長孔で構成されている。
【0030】
なお、歯飛び防止機構Aは、回転軸33を挟んで、脱落防止部材31A、31Bがx方向に対向する。そして、脱落防止部材31A、31Bには、回転軸33が挿通される連結部33aが設けられている。脱落防止部材31Aにおいては、連結部33aが、脱落防止部材31Bに対向する第2本体部51の側壁に設けられている。一方、脱落防止部材31Bにおいては、連結部33aが、脱落防止部材31Aに対向する第1本体部41の側壁に設けられている。連結部33aは、脱落防止部材31A、31Bの側壁からそれぞれ突出して設けられ、脱落防止部材31Bにおける第1本体部41の連結部33aと、脱落防止部材31Aにおける第2本体部51の連結部33aとは、z方向に対向した状態で、回転軸33が回転可能に挿通されることとなる。
【0031】
第1本体部41と第2本体部51との間には、保持部材61が設けられる。保持部材61は、第1本体部41の溝部41bと、第2本体部51の溝部51bとによって形成される保持孔35aに収容される。換言すれば、保持部材61は、脱落防止部材31A、31Bの組付け状態において、第1本体部41と第2本体部51との間に挟持されることとなる。
【0032】
保持部材61は、z方向に延在する基部61aと、基部61aからy方向に突出する一対の脚部61bとを備える。一対の脚部61bは、互いにz方向に離隔しており、一対の脚部61bの間には空間が形成されている。基部61aのz方向の長さは、保持孔35aのz方向の幅とほぼ等しいか、もしくは、保持孔35aのz方向の幅よりも僅かに小さい。また、一対の脚部61bのうち、第1本体部41の溝部41bに対向する脚部61bには、z方向に突出する2つのガイドピン63が設けられている。ガイドピン63の直径は、ガイド孔45のy方向の幅よりも僅かに小さく、ガイド孔45に沿ってx方向にスライド可能な寸法関係を維持している。
【0033】
一方、一対の脚部61bのうち、第2本体部51の溝部51bに対向する脚部61bには、z方向に貫通する固定孔65が形成されている。この固定孔65は、内周面にねじ溝が形成されており、第2本体部51の挿通孔55に対向する位置に設けられている。固定孔65は、第2本体部51に対する保持部材61のx方向の位置に拘わらず、常に挿通孔55の範囲内に位置する。
【0034】
また、保持部材61の脚部61bの先端には、円柱状のローラで構成された規制部67が保持されている。この規制部67は、一対の脚部61bに掛け渡された軸部材に回転可能に保持されている。一対の脚部61bは、y方向の長さが第1本体部41および第2本体部51のy方向の長さよりも大きいため、規制部67は、本体35からy方向に突出した位置に保持されることとなる。つまり、本実施形態の規制部67は、保持部材61に回転可能に保持されるローラであって、本体35から、ローラの回転軸方向(z方向)と直交するy方向に一部が突出した位置に設けられている。
【0035】
次に、歯飛び防止機構Aの取付け方法について、
図2および
図3を用いて説明する。
図3は、歯飛び防止機構Aの取付け方法を説明する図である。歯飛び防止機構Aは、脱落防止部材31A、31Bが回転軸33によって予め連結されている。また、歯飛び防止機構Aは、
図2に示すように、第2本体部51の裏面51c側から挿通孔55に、ボルトからなる固定部材71が挿通されている。この固定部材71は、頭部71aにねじ部71bが設けられており、ねじ部71bの先端が、保持部材61の固定孔65に螺合されている。ただし、歯飛び防止機構Aの取付け時には、固定部材71が保持部材61に仮止めされた状態となっており、頭部71aと延在溝51dの底面との間には隙間が保持されている。なお、この状態では、保持部材61のガイドピン63がガイド孔45に挿通されており、保持部材61はx方向にスライド可能である。
【0036】
そして、歯飛び防止機構Aをチェーン室内に取付ける場合には、脱落防止部材31A、31Bの取付孔43、53にボルトbを挿通させる。そして、ボルトbの先端を、チェーン室を構成する第1シリンダブロック3a、第2シリンダブロック3b、第1シリンダヘッド7a、第2シリンダヘッド7b、第1ヘッドカバー9a、第2ヘッドカバー9bのいずれかの内壁面に設けられたボルト孔に螺合させる。このとき、
図3に白抜き矢印で示すように、規制部67をタイミングベルト21に近接させたり離隔させたりするように、脱落防止部材31A、31Bを移動させ、所望の位置になったところで、ボルトbをボルト孔に締結する。これにより、脱落防止部材31A、31Bがチェーン室内に固定される。
【0037】
その後、保持部材61を
図3に黒塗り矢印で示すようにスライドさせ、規制部67とタイミングベルト21との相対位置を微調整する。そして、保持部材61を最適な位置に保持した状態で、固定部材71を締め付ける。これにより、固定部材71によって本体35に保持部材61が固定される。
【0038】
以上のように、本実施形態によれば、取付孔43、53とガイド孔45とが交差する方向に延在している。これにより、歯飛び防止機構Aを取付ける際に、本体35の取付け位置の調整と、規制部67の取付け位置の調整とを、互いに交差する方向に行うことが可能となる。したがって、タイミングベルト21に対して規制部67を最適な位置に取付けることが可能となり、しかも、取付け作業を簡素化することが可能となる。
【0039】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0040】
上記実施形態では、脱落防止部材31A、31Bが回転軸33によって連結される場合について説明した。しかしながら、歯飛び防止機構Aは、1つの脱落防止部材のみを備えてもよいし、3つ以上の脱落防止部材を備えてもよい。
【0041】
また、上記実施形態における歯飛び防止機構Aの構成は一例に過ぎず、本発明の目的を実現可能な範囲で適宜設計変更可能である。例えば、上記実施形態では、ガイド孔45が2つ設けられることとしたが、ガイド孔45は1つのみ設けられてもよいし、3つ以上設けられてもよい。また、上記実施形態では、本体35が、取付孔43、53およびガイド孔45が形成された第1本体部41と、第1本体部41とz方向に対向して、第1本体部41に固定される第2本体部51と、を含み、保持部材61は、第1本体部41と第2本体部51との間に設けられる場合について説明した。しかしながら、本体35の構成はこれに限らない。いずれにしても、取付孔と、取付孔と同一方向に貫通し、取付孔の延在方向と交差する方向に延在するガイド孔とが形成されれば、本体の具体的な形状、構成は上記実施形態に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、歯飛び防止機構に利用することができる。
【符号の説明】
【0043】
31A、31B 脱落防止部材
33 回転軸
35 本体
41 第1本体部
43 取付孔
45 ガイド孔
51 第2本体部
53 取付孔
55 挿通孔
61 保持部材
63 ガイドピン
67 規制部
71 固定部材
A 歯飛び防止機構